説明

画面制御システム、画面制御方法、及び画面制御プログラム

【課題】画面上に表示されるメニューアイコン301を適切に表示させ、視認性、操作性に優れ、直感的な操作を可能とする。
【解決手段】表示画面の画面形状と同形又は相似形の画像等であるメニューアイコン301を生成し、三次元的な仮想空間上に、球体310を仮想的に形成し、操作信号に応じて球体310を仮想的に回転又は移動させ、球体310表面の所定位置に配置されたメニューアイコン301の、球体310上の位置及び球体310の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出して、変形に合わせてメニューアイコン301を加工して、表示画面に表示させ、操作信号に応じた球体310の回転又は移動に伴うメニューアイコン301の座標位置の変化に従って、メニューアイコン301に対する選択操作を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機などの情報処理装置の表示画面を適切に表示させる画面制御システム、画面制御方法、及び画面制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機などの情報処理装置に関し、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI:Graphical User Interface)は、視認性、操作性に優れ、直感的な操作が可能な操作環境をユーザーに提供するユーザーインターフェースとして知られている。GUIは、コンピュータのビットマップスクリーンをデスクトップとみなし、デスクトップ上にウィンドウ、アイコン、メニューなどのオブジェクトを配置し、配置したオブジェクトをマウス、タッチパッドなどのポインティングデバイスなどにより自由に操作するものである。今日では、デスクトップを三次元仮想空間で表現することにより、実世界のような操作環境を構築した三次元的なGUIが実用化されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−105772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、携帯電話端末や携帯型情報端末(PDA)などの情報端末においては小型化が求められる一方で、メールの送受信、インターネットへの接続、カメラ撮影など多機能化が進み、それに伴って、多数のアイコン及びファイル等の選択項目が多くなり、表示画面に表示しきれない場合があった。
【0005】
特に、近年では、液晶ディスプレイの発達により、裸眼でも立体視できる3D液晶ディスプレイも開発されており、三次元的な仮想空間を利用して、操作性や見易さを損なうことなく、画面上に多くの情報を表示させるGUIの開発が望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、携帯電話機やモバイル端末などの情報端末において、三次元的な仮想空間を利用して、画面上に表示されるメニューアイコンを適切に表示させることができ、視認性、操作性に優れ、直感的な操作を行うことができる画面制御システム、画面制御方法、及び画面制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、情報処理装置の表示画面における画面制御システムであって、
前記表示画面に表示される画面情報を、前記表示画面の画面形状と同形又は相似形の画像又は動画像であるメニューアイコンとして生成するアイコン生成部と、
三次元的な仮想空間上に、多面体を仮想的に形成するとともに、前記多面体表面に前記メニューアイコンが貼り付けられるフレームを配置する仮想多面体形成部と、
操作者による操作信号を取得し、その操作信号に応じて前記多面体表面に沿って、前記フレームを移動させる操作信号取得部と、
前記多面体表面の所定位置に配置された前記フレームの、前記多面体上の位置及び前記多面体の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出する変形算出部と、
前記変形算出部によって算出されたフレームの変形に合わせて前記メニューアイコンを加工し、前記フレームに貼り付けて、前記表示画面に表示させるアイコン表示部と、
前記操作信号に応じた前記多面体の回転又は移動に伴う前記メニューアイコンの座標位置の変化に従って、前記メニューアイコンに対する選択操作を取得する選択操作取得部とを備える。
【0008】
また、他の発明は、情報処理装置の表示画面における画面制御方法であって、
(1)三次元的な仮想空間上に、多面体を仮想的に形成し、前記多面体表面に前記メニューアイコンが貼り付けられるフレームを配置するとともに、操作者による操作信号を取得し、その操作信号に応じて前記多面体表面に沿って、前記フレームを移動させる仮想多面体操作ステップと、
(2)表示画面に表示される画面情報を、表示画面の画面形状と同形又は相似形の画像又は動画像であるメニューアイコンとして生成するアイコン生成ステップと、
(3)前記多面体表面の所定位置に配置された前記フレームの、前記多面体上の位置及び前記多面体の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出するとともに、算出されたフレームの変形に合わせて前記メニューアイコンを加工し、前記フレームに貼り付けて、前記表示画面に表示させるアイコン表示ステップと、
(4)前記操作信号に応じた前記多面体の回転又は移動に伴う前記メニューアイコンの座標位置の変化に従って、前記メニューアイコンに対する選択操作を取得する選択操作取得ステップと
を有することを特徴とする。
【0009】
これらのような本発明によれば、三次元的な仮想空間上に、仮想的に形成された多面体を移動又は回転させることにより、容易に、多面体上のメニューアイコンを移動させて、任意のメニューアイコンを選択することができる。このとき、その多面体の表面のメニューアイコンについて、多面体上の位置及び多面体の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出するので、その停止位置に応じて画像が適切に表示させることができ、視認性、操作性に優れ、直感的な操作が可能となる。
【0010】
特に、多面体の移動や回転を、多面体上におけるフレームを緯度・経度に従って変形させて、そこにメニューアイコンを貼り付けるという手法で表現することにより、多面体を上下方向に回転させるように操作しても、多面体の極点などが見えることはなく、マトリクス状の配列順にメニューアイコンが無限に回転し続けることが可能となる。また、端部分に表示されている画像情報を中央部分に移動させた場合、縮小された端部分の画像を拡大させて表示させないことから、メニューアイコンの解像度を劣化させることなく、拡大・縮小等の変形を適切に行うことができ、端部分がぼやけたり、間延びしてしまうのを防止できる。
【0011】
上記発明においてタッチ操作による圧力によって操作信号が入力されるタッチパネルをさらに備え、操作信号取得部は、タッチパネル上を通じて操作信号を取得するとともに、タッチパネル上における操作信号の入力位置の変位量に応じて、多面体の仮想的な回転角度又は回転速度を変化させることが好ましい。
【0012】
この場合には、操作信号の入力位置の変位量に応じてその回転角度又は回転速度を変化させているので、例えば、変位量が少ないときは、メニューアイコンの回転速度を遅くさせることで選択し易くさせ、変位量が多い場合には、メニューアイコンの回転速度を速くさせることで、当初画面上に表示されていなかったメニューアイコンを即時に発見させることができるのなど、ユーザーの操作性を向上させることができる。
【0013】
上記発明において、操作信号取得部は、操作信号に従って、多面体を拡大表示させ、アイコン表示部において、メニューアイコンが仮想空間上の平面に配置されているように表示させることが好ましい。このように多面体を拡大表示させた場合には、メニューアイコンが仮想空間上の平面に配置されているように表示するので、ユーザーが違和感を生じることなく操作を行うことができる。
【0014】
上記発明において、メニューアイコンには、情報処理装置の各種機能やデータが関連づけられ、メニューアイコンは、機能やデータの属性に応じてマトリクス状に配列され、操作信号取得部は、操作信号に従って、多面体を拡大又は縮小することにより、メニューアイコン表示部において、メニューアイコンの表示個数を増減させることが好ましい。この場合には、多面体を回転又は移動させた場合でも、各メニューアイコンの配列がずれることなく、関連するメニューアイコンを画面上に表示されるので、メニューアイコンの検索を容易にし、ユーザーの操作性を向上させることができる
さらに、上述した本発明の情報端末及びその画面制御方法は、所定の言語で記述された画面制御プログラムをコンピュータ上で実行することにより実現することができる。すなわち、この画面制御プログラムを、ユーザー端末やWebサーバ等のコンピュータやICチップにインストールし、CPU上で実行することにより、本発明の情報端末の機能モジュールを仮想的にCPU上に構築することができ、また、この情報端末を動作させることにより本発明の画面制御方法を実施できる。
【0015】
具体的には、情報処理装置の表示画面における画面制御プログラムであって、情報処理装置の演算処理装置に、
(1)三次元的な仮想空間上に、多面体を仮想的に形成し、前記多面体表面に前記メニューアイコンが貼り付けられるフレームを配置するとともに、操作者による操作信号を取得し、その操作信号に応じて前記多面体表面に沿って、前記フレームを移動させる仮想多面体操作ステップと、
(2)表示画面に表示される画面情報を、表示画面の画面形状と同形又は相似形の画像又は動画像であるメニューアイコンとして生成するアイコン生成ステップと、
(3)前記多面体表面の所定位置に配置された前記フレームの、前記多面体上の位置及び前記多面体の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出するとともに、算出されたフレームの変形に合わせて前記メニューアイコンを加工し、前記フレームに貼り付けて、前記表示画面に表示させるアイコン表示ステップと、
(4)前記操作信号に応じた前記多面体の回転又は移動に伴う前記メニューアイコンの座標位置の変化に従って、前記メニューアイコンに対する選択操作を取得する選択操作取得ステップと
を処理を実行させる。
【0016】
なお、この画面制御プログラムは、例えば、汎用コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録することができ、さらには、通信回線を通じて配布することが可能であり、また、上記記録媒体を介して、スタンドアローンの計算機上で動作するパッケージアプリケーションとして譲渡することができる。
【0017】
そして、この画面制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、汎用のコンピュータや専用コンピュータを用いて、上述した情報端末や画面制御方法を実施することが可能となるとともに、プログラムの保存、運搬及びインストールを容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、携帯電話機などの情報端末において、三次元的な仮想空間を利用して、画面上に表示されるメニューアイコンを適切に表示させることができ、視認性、操作性に優れ、直感的な操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態に係る携帯通信端末1の外観図である。
【図2】実施形態に係るGUIの操作例を示す説明図である。
【図3】実施形態に係るGUIの操作例を示す説明図である。
【図4】実施形態に係る携帯通信端末1の内部構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態に係る携帯端末の画面制御にかかる内部構成を示すブロック図である。
【図6】実施形態に係る球体の表面上に配置されるメニューアイコンの状態を示す説明図である。
【図7】実施形態に係るGUIの操作時の球体とメニューアイコンとの関連性を示す説明図である。
【図8】実施形態に係る画面制御の動作を示すフローチャート図である。
【図9】ステップ111における回転、及び移動の制御方法を説明するフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る情報端末の実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る携帯通信端末1の外観図である。図1に示すように、携帯通信端末1は、矩形状の本体100を備えており、本体100の正面側には、前面がタッチパネル300が配設されている。
【0021】
(タッチパネルの表示・操作の概要)
タッチパネル300は、ユーザーの指先やペンなどを用いたタッチ操作による圧力によって操作信号を入力する入力デバイスであり、グラフィックを表示するLCD165と、LCD165に表示されたグラフィックの座標位置に対応した操作信号を受け付けるタッチセンサ168とが重畳されて構成されている。なお、本実施形態に係る携帯通信端末1は、タッチパネル300の他に、ボタンスイッチや方向キー等の操作ボタン166が備えられており、この操作ボタン166を用いても、操作信号を入力できるようになっている。
【0022】
ここで、タッチパネル300では、一般的な二次元的な通常表示と、三次元的な球体310を用いた球体ホーム表示とが可能となっている。すなわち、球体ホーム表示では、図1に示すように、LCD165によって表示されたグラフィック画面上の三次元的な仮想空間上に球体310が仮想的に形成されており、この球体310の表面上には、タッチ操作により選択可能な選択項目がメニューアイコン301として複数表示されている。これらメニューアイコン301は、タッチパネル300に対するユーザーの操作によって、球体310が仮想的に上下左右方向や、斜め方向に回転又は移動され、メニューアイコン301が、球体310の移動又は回転に伴って移動するようになっている。ここで、図1に示すように、画面の中央部分に配置されたメニューアイコン302は、通常表示時の画面形状と同形又は相似形として表示され、中央から外方へ移動した際には、移動又は回転に伴って、遠近法に基づいて見かけ上の変形がされるようになっている。
【0023】
さらに、本実施形態において、球体ホーム表示における球体310は、ユーザー操作に応じてその半径が伸縮され、拡大又は縮小するようになっており、球体310の拡大又は縮小に応じてメニューアイコン301の表示個数を増減させるようになっている。例えば、図2(a)では、通常画面として待機画面304のみが表示されており、この状態で待機画面304にあるメニュー画面を表示させるアイコン303を選択すると、通常表示から球体310による球体ホーム表示に切り替わり、図2(b)に示すように、縦3マス×横3マス分のメニューアイコンが配列された画面が表示される。この図2(b)に示した球体ホーム表示において、球体310は、その半径が最大限拡大されて、見かけ上接近しているように見えており、縦3マス×横3マス分の画面が仮想空間上の平面に配置されているように表示されている。そして、このとき、キャンセル操作により、球体310の半径が伸長され、見かけ上拡大された(近づいた)元の通常画面としての待機画面304に戻ることができる。
【0024】
さらに、この画面上の中央のマス目をユーザーが選択した場合、図2(c)に示すように、球体310の半径が縮小され、見かけ上遠退いた画面が表示され、縦7マス×横7マス分の画面が表示されるようになっている。このユーザーによる選択操作としては、ドラッグ操作やピンチイン操作、その他の編集メニューの選択操作が含まれる。なお、この見かけ上遠退いた状態では、図2(c)に示すように、縦7マス×横7マス分のメニューアイコン301は、立体的な球体310の表面上に配置されているように表示されるようになっている。なお、この図2(c)の状態で、ドラッグ操作中の指を面から離したり、ピンチアウト操作やキャンセル操作をすることにより、球体310の半径が伸長され、見かけ上拡大された(近づいた)元の画面に戻ることができる。
【0025】
ここで、メニューアイコン301は、情報処理装置の各種機能やデータが関連づけられ、メニューアイコン301は、機能やデータの属性に応じてマトリクス状に配列されるようになっており、画面を拡大した場合であっても、縮小させた場合であっても、表示される配列はマトリクス上の配列順序と同一になるように制御されている。なお、このマトリクス上における配列順序は、ユーザー操作に基づいて変更することができ、例えば、メニューアイコンを長押しすることにより、2つのメニューアイコンを選択することができ、ドラッグ&ドロップ操作などで、これらのメニューアイコンを入れ替えたり、ブランク位置(図中「+」で示したアイコン)に追加したりすることができる。
【0026】
また、本実施形態では、球体310が表示された画面上において、ユーザーがスライド操作すると、その操作のスライド開始位置からの変位量(移動距離)に応じて、球面310の仮想的な回転角度又は回転速度が変化するようになっている。詳述すると、図6及び図7に示すように、LCD165上において、ユーザーが指をタッチして、その開始位置からΔLだけスライド移動させたとすると、球体310は回転角度ΔDだけ回転される。このとき、本実施形態では、変位量に比例して回転角度又は回転速度が大きくなるのではなく、変位量が大きいほど、回転角度又は回転速度を大きくするよう設定されている。例えば、ΔLが大きくなると、ΔDは二次関数的に増加し、最大で円周上の移動距離の2倍の回転角度とするなどの設定が可能となっている。
【0027】
(携帯通信端末の内部構造)
以上説明した表示・操作が可能なタッチパネルを備えた携帯通信端末1の具体的な内部構成について、以下に詳述する。図4は、本実施形態に係る携帯通信端末1の内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、携帯通信端末1は、アンテナ101に接続されたデュプレクサ102と、このデュプレクサ102に接続された受信系モジュール及び送信系モジュールとを備えている。
【0028】
受信系モジュールとしては、低ノイズアンプ110、ミキサ111、IFアンプ112、直交ミキサ113、A/Dコンバータ114、復調器115、チャネルデコーダ116、音声デコーダ117、D/Aコンバータ118、スイッチ付きアンプ119、及びスピーカ120を備えている。一方、送信系モジュールとしては、マイク140、アンプ139、A/Dコンバータ138、音声エンコーダ137、チャネルエンコーダ136、変調器135、D/Aコンバータ134、直交ミキサ133、IFアンプ132、ミキサ131、及びパワーアンプ130を備えている。
【0029】
また、携帯通信端末1は、制御系モジュールとして、シンセサイザ103、タイムベース150、CPU200、RAM152、ROM153、EEPROM151を備え、ユーザーインターフェース系モジュールとして、加速度センサ164、LCD165、操作ボタン166、LED167、タッチセンサ168、及びバイブレータ174を備え、さらに、電源系モジュールとして、電源系電池171、電源172、及びA/Dコンバータ173を備える。
【0030】
前記アンテナ101は、電波回線を介して基地局(図示せず)に対し信号を送受信する。デュプレクサ102は、送受信される信号の入出力を切り替える回路であり、アンテナ101が受信した信号を低ノイズアンプ110に入力し、パワーアンプ130から出力された信号をアンテナ101に出力する。
【0031】
受信系モジュールにおいて、低ノイズアンプ110は、デュプレクサ102から入力された信号を増幅し、ミキサ111に出力する。ミキサ111は、低ノイズアンプ110の出力を受け、特定の周波数だけ分離して中間周波数信号として出力する。IFアンプ112は、ミキサ111から出力された中間周波数信号を増幅する。直交ミキサ113は、IFアンプ112の出力を受け直交復調する。A/Dコンバータ114は、直交ミキサ113の出力をデジタル化する。復調器115は、A/Dコンバータ114の出力を復調する。チャネルデコーダ116は、復調器115の出力に対して誤り訂正を行う。誤り訂正を行った信号には、制御メッセージ及び音声データが含まれる。制御メッセージはCPU200に、音声データは音声デコーダ117に送出される。
【0032】
かかるチャネルデコーダ116から音声デコーダ117に入力された信号は、音声データにデコードされ、D/Aコンバータ118に受け渡される。D/Aコンバータ118は音声デコーダ117の出力をアナログ信号に変換する。スイッチ付きアンプ119は、CPU200からの制御信号に基づいて、適宜のタイミングで切り替えられ、スイッチONの状態においてD/Aコンバータ118の出力を増幅する。スピーカ120はスイッチ付きアンプ119の出力を増幅する。
【0033】
一方、送信系モジュールにおいて、マイク140は、ユーザーからの音声信号を受け、この音声信号をアナログ信号として出力する。アンプ139は、マイク140から出力されるアナログ信号を増幅する。A/Dコンバータ138は、アンプ139の出力をデジタル信号に変換する。音声エンコーダ137はA/Dコンバータ138の出力をコード化して圧縮し、音声データとして出力する。チャネルエンコーダ136は、CPU200からの制御メッセージと音声エンコーダ137からの音声データとを合わせ、誤り訂正符号を付加する。
【0034】
そして、変調器135は、チャネルエンコーダ136の出力を変調する。D/Aコンバータ134は、変調器135の出力をアナログ信号に変換する。直交ミキサ133は、D/Aコンバータ134の出力を、IF周波数信号(中間周波数信号)に変換する。IFアンプ132は直交ミキサ133の出力を増幅する。ミキサ131は、IFアンプ132の出力する信号の周波数を上げる。パワーアンプ130は、ミキサ131の出力を増幅する。
【0035】
なお、前記シンセサイザ103は、通信中に、ミキサ111、直交ミキサ113、ミキサ131、直交ミキサ133の同期をとる。タイムベース150は、クロック信号を各部に供給する。
【0036】
ユーザーインターフェース系において、加速度センサ164は、加速度の大きさ及び方向を検出するセンサである。LCD165は、ユーザーにメッセージや入力文字などを表示させる液晶ディスプレイである。タッチパネル300上のGUIでは、このLCD165を介して文字や図形、動画などのグラフィックを表示することができ、タッチパネル300上のタッチセンサ168を通じて、操作信号を取得する。
【0037】
LED167は、点灯及び消灯によりユーザーにメッセージを伝えるためのものである。タッチセンサ168は、ユーザーの指がタッチパネル表面に接触したことを検出し、タッチパネル300表面に対する圧力によって操作信号を取得する。バイブレータ174は、着信を知らせるデバイスであり、着信すると振動する。
【0038】
また、電源系電池171は、電源172及びA/Dコンバータ173に電力を供給する。電源172は携帯通信端末1の電源である。A/Dコンバータ173は、信号をCPU200に供給する。
【0039】
CPU200は、上記各部を制御する演算処理装置であり、ROM153に格納されたプログラムのコマンドを順次実行し、種々の機能を果たす。RAM152は、CPU200のワーキングメモリ等として使用され、CPU200による演算結果を一時的に格納する。ROM153にはCPU200用の各種機能プログラムやそのデータが記録され、CPU200からの要求に応じて、プログラムの実行命令を順次出力する。
【0040】
EEPROM151には、短縮ダイヤルなどのユーザーデータや、機体固有のIDや電話番号、メニューアイコンの情報やその表示情報が記録されている。このメニューアイコンには、情報処理装置の各種機能やデータが関連づけられており、機能やデータの属性に応じて画面上にマトリクス状に配列されるようになっている。
【0041】
そして、本実施形態においては、CPU200で本発明の画面制御プログラムなどのソフトウェアが実行されることによって、種々のモジュールがCPU200上に仮想的に構築される。
【0042】
具体的には、CPU200において、本発明の情報処理装置の表示画面における画面制御プログラムを包含するアプリケーションを実行することによって、図5に示すように、メニュー画面の制御を行うホームアプリ201によるモジュールが仮想的に構築される。ここで、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
【0043】
そして、ホームアプリ201には、表示情報生成部202と、操作信号取得部205と、アプリケーション制御部203のモジュールが仮想的に構築される。
【0044】
操作信号取得部205は、操作者による操作信号を入力インターフェース(I/F)175から取得し、その操作信号に応じてメニュー画面やアプリケーションの起動を制御するモジュールであり、本実施形態では、タッチパネル300上における操作信号を取得するとともに、操作信号の座標位置とを照合し、その照合結果と操作信号とに関連づけられた操作コマンドを選択して、アプリケーション制御部203や、表示情報生成部202に入力する。
【0045】
この操作信号取得部205には、操作位置検出部205aと、変形算出部205bと、選択操作取得部205cとを有している。操作位置検出部205aは、タッチパネル300に対して入力された操作信号の座標位置を検出するモジュールである。この座標点は、タッチセンサ168が検出した操作信号の入力座標位置によって、入力位置の座標点を検出する。本実施形態では、操作信号に従って、所定位置が選択された場合、球体310を拡大・縮小表示させ、最大拡大表示の状態では、球体310の半径Rが無限大になったと設定し、表示情報生成部202にメニューアイコン301が仮想空間上の平面に配置されているように表示させる機能を備えている。
【0046】
変形算出部205bは、所定の座標位置における入力継続時間を計測したり、タッチ操作による操作信号の座標位置の変位量を算出するモジュールであり、特に、本実施形態では、操作信号に応じて、球体310表面の所定位置に配置されたメニューアイコン301の、球体の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出する。
【0047】
詳述すると、球体310は、従来のポリゴンのように球体の表面にテクスチャとしてメニューアイコンを貼り付けて回転・移動させているのではなく、図6(a)及び(b)に示すように、概念的には、メニューアイコン301が貼り付けられるフレーム311が、球体310表面に沿って、その緯度・経度によって示される座標位置P1〜P3に従って変形しながら移動し、その変形に適合させて矩形状のメニューアイコン301が貼り付けられている。この緯度経度に従ってフレーム311の変形は、赤道付近に近づくほど元の形状(表示画面の形状の相似形)に近づき、極点付近に行くほど極点側が狭くなり三角形状に近づくこととなる。したがって、球面310表面の所定位置に配置されたフレーム311の、多面体310の移動又は回転に伴う見かけ上の変形とは、緯度経度に従った球面上における変形と、3D表現における遠近法に従った変形とが合成された変形となる。このように球面上におけるフレームを緯度・経度に従って変形させて、そこにメニューアイコンを貼り付けるという手法を採用することにより、球体310を上下方向に回転させるように操作しても、球体310の極点310aが見えることはなく、マトリクス状の配列順にメニューアイコンが無限に回転し続けることが可能となる。
【0048】
また、変形算出部205bは、操作信号に従って、球体310を拡大又は縮小することにより、表示情報生成部202において、メニューアイコンの表示個数を増減させる機能を備えている。例えば、図2(a)に示すように、通常画面における待機画面304にあるメニュー画面を表示させるアイコン303を選択すると、図2(b)に示すように、球体ホーム表示に切り替わり、仮想空間上の無限遠の平面上に配列された縦3マス×横3マス分の画面が表示される。このとき、キャンセル操作により、元の通常画面に戻ることができる。さらに、この画面上の中央のマス目をユーザーが選択した場合、図2(c)に示すように、球体310の半径が縮小され、縦7マス×横7マス分の画面が表示される。
【0049】
このようにラウンド表示では、球体310が最大限拡大され、見かけ上接近した状態では、図2(b)に示すように、縦3マス×横3マスに配列されたメニューアイコン301が表示され、そのときには球体310の半径Rが無限大になったように、仮想空間上の無限遠の平面上に配置されているように表示される。そして、球体310の半径が縮小されて、見かけ上遠退いた状態では、図2(c)に示すように、メニューアイコン301は、立体的な球体310の表面上に配置されているように表示されるようになっている。
【0050】
また、変形算出部205bは、球体ホーム表示に際し、操作信号の入力位置の変位量に応じて、球体310の仮想的な回転角度又は回転速度を変化させる機能も備えている。詳述すると、球体310が表示された画面上において、ユーザーがスライド操作した場合、図6及び図7に示すように、LCD165上において、ユーザーが指をタッチした開始位置からΔLだけスライド移動させたとすると、球体310は回転角度ΔDだけ回転される。このとき、本実施形態では、変位量に比例して回転角度又は回転速度が大きくなるのではなく、変位量が大きいほど、回転角度又は回転速度を大きくするよう設定されている。例えば、ΔLが大きくなると、ΔDは二次関数的に増加し、最大で円周上の移動距離の2倍の回転角度とするなどの設定が可能となっている
選択操作取得部205cは、操作信号に応じた多面体の回転又は移動に伴うメニューアイコンの座標位置の変化に従って、メニューアイコンに対する選択操作を取得するモジュールである。具体的には、図3(a)及び(b)に示すように、ユーザーがメニューアイコン301を移動させた際、選択操作取得部205cは、表示画面の所定座標(本実施形態では、座標中央)に位置したメニューアイコンをユーザーが選択したと自動的に判断する。なお、本実施形態では、メニューアイコン301をタッチしたまま移動させたときには、その操作はドラッグ操作であるとみなし、上記座標中央における自動選択処理は実行されない。
【0051】
入力インターフェース(I/F)175は、タッチセンサ168や操作ボタン166、その他の操作デバイスから入力された、ユーザーの操作信号を受け取り、操作信号取得部205に入力するモジュールである。
【0052】
表示情報生成部202は、LCD165に表示する表示情報(画像や文字情報等)を生成するモジュールであり、操作信号取得部205と連携することによって、GUIを構成する。この表示情報生成部202には、仮想多面体形成部202aと、アイコン生成部202bと、アイコン表示部202cとを備えている。
【0053】
仮想多面体形成部202aは、三次元的な仮想空間上に、球体310を仮想的に形成するモジュールである。本実施形態では図6及び図7に示すように、C1を中心とする半径Rの球体310が設定され、その表面上にメニューアイコン301が配列されている。なお、本実施形態では、仮想的に球体310を形成させたが、本発明は、これに限定されるものではなく、三次元的な形状であればよく、例えば、楕円体や多面体など様々な形状を用いてもよい。
【0054】
アイコン生成部202bは、図6に示すように、表示画面に表示される画面情報を、表示画面の画面形状と同形又は相似形の画像又は動画像であるメニューアイコンとして生成するモジュールである。特に、本実施形態において、アイコン生成部202bメニューアイコン301を情報処理装置の各種機能やデータと関連づけている。アイコン表示部202cは、変形算出部205bによって算出された変形に合わせてメニューアイコンを加工して、表示画面に表示させるモジュールであり、メニューアイコン301が機能やデータの属性に応じてマトリクス状に配列されるように制御している。
【0055】
また、表示情報生成部202は、操作位置検出部205aによって検出された、操作信号が入力された座標点(タッチパネル300上における相対位置)、及び加速度センサ164が検出した加速度に応じて、表示情報を変化させる機能も備えている。
【0056】
アプリケーション制御部203は、操作信号取得部205から入力された制御信号に応じて、他のアプリケーション210を実行するモジュールである。特に、本実施形態においては、選択操作取得部205cからの入力により、メニューアイコン301に対する選択操作を取得した場合には、そのメニューアイコン301に対応した他のアプリケーション210を起動させる。
【0057】
(画面制御方法)
上述したプログラムを実行することにより、画面制御方法を実施することができる。図8は、本実施形態に係る携帯通信端末1の画面制御方法を示すフローチャート図である。ここで、携帯通信端末1は、メールの送受信や、インターネット接続、カメラ撮影、動画・画像の閲覧、ゲーム等、多くの機能を備えており、ユーザーは、タッチパネル300を介して、各機能のいずれかを選択する場合について説明する。
【0058】
先ず、図2(a)に示すように、通常画面表示において、待機画面304を表示している状態で、ユーザーが指又はペン先によって、タッチパネル300に対して入力を行うと、その入力された操作信号は、入力インターフェース175を通じて、操作信号取得部205に入力され、操作信号として検出される(S101)。そして、操作位置検出部205aにおいて、この操作信号からタッチパネル300に対して入力された操作信号の座標位置を検出する(S102)。
【0059】
ここで、操作位置検出部205aは、図2(a)に示すように、座標位置により、メニュー画面を表示させるアイコン303の選択か否かを判断する(S103)。ここで、アイコン303の選択でない場合には(S103における“N”)、次の操作入力があり、操作信号が検出されるまで待機状態となる。一方、アイコン303選択である場合には(S103における“Y”)、球体ホーム表示によるメニュー画面を表示させる(S104)。
【0060】
具体的には、図2(b)に示すように、仮想多面体形成部202aは三次元的な仮想空間上に、球体310を仮想的に形成させ、アイコン生成部202bは球体310上に表示画面の画面形状と同形又は相似形のメニューアイコン301を表示させる。なお、本実施形態では、縦3マス×横3マス分の画面が表示されるとともに、メニューアイコン301は仮想空間上の平面に配置されているように表示される。
【0061】
次いで、次の操作信号が入力された場合、その入力された操作信号は、入力インターフェース175を通じて、操作信号取得部205に入力され、操作信号として検出される(S105)。そして、操作位置検出部205aにおいて、この操作信号からタッチパネル300に対して入力された操作信号の座標位置を検出する。
【0062】
ここで、操作位置検出部205aは、図2(b)に示すように、座標位置により、座標中央のメニューアイコン302の選択か否かを判断する(S106)。ここで、メニューアイコン302の座標中央における選択でない場合(S106における“N”)、例えば、メニューアイコン301をタッチしたまま移動させるドラッグ操作である場合には、上記座標中央における自動選択処理は実行されない。一方、メニューアイコン302の座標中央における自動選択である場合には(S106における“Y”)、操作信号取得部205は、取得した操作信号を変形算出部205bに送信する。
【0063】
変形算出部205bは、所定の座標位置における入力継続時間を計測し(S107)、入力継続時間が一定か否かを判断する(S108)。ここで、入力継続時間が一定時間内である場合には(S108における“N”)、球体310の表示を変更せずに(S110)、拡大表示させたまま、操作入力の有無を判断する(S112)。
【0064】
ここで、操作入力がない場合には(S112における“N”)、次の操作入力があり、操作信号が検出されるまで待機状態となる。操作入力がある場合には(S112における“Y”)、その操作入力に応じて他のアプリケーション210の起動処理を実行する(S113)。
【0065】
一方、入力継続時間が一定時間以上である場合には(S108における“Y”)、仮想多面体形成部202aは、球体310を縮小させ、アイコン表示部202cは、メニューアイコン301の表示個数を増大させる(S109)。具体的には、図2(c)に示すように、球体310が縮小された画面を表示させ、縦7マス×横7マス分の画面が表示されるようになっている。
【0066】
そして、次の操作入力があり、操作信号が検出されるまで待機状態となる。そして、ユーザーが操作信号取得部205が操作信号を検出した場合には、その操作信号に応じて球体310を仮想的に回転又は移動させる(S111)。
【0067】
その後、選択操作取得部205cは、球体310の回転又は移動に伴うメニューアイコン301の座標位置の変化に従って、その他のアプリケーション210の選択操作があるか否かを判断する(S112)。具体的には、図3(a)及び(b)に示すように、球体310の回転又は移動に伴って、中央のアイコン部分に位置したメニューアイコン302が他のアプリケーション210か否かを判断する。
【0068】
中央のアイコン部分にメニューアイコン301が位置していない場合には(S112における“N”)、次の操作入力があり、操作信号が検出されるまで待機状態となる。一方、中央のアイコン部分にメニューアイコン301がある場合には(S112における“Y”)、選択操作取得部205cは、そのメニューアイコン301に対する選択操作を取得して、アプリケーション制御部に対して、他のアプリケーションの起動処理を実行させる(S113)。
【0069】
(球体310の回転、移動制御について)
次いで、ステップ111において実行される球体310の回転、及び移動の制御方法について説明する。図9は、ステップ111における球体310の回転、及び移動の制御方法を説明するフローチャート図である。
【0070】
先ず、図2(c)に示すように、球体310が縮小されて表示されている状態で、ユーザーが指又はペン先によって、タッチパネル300に対して入力を行うと、その入力された操作信号は、入力インターフェース175を通じて、操作信号取得部205に入力され、操作信号として検出される(S201)。そして、操作位置検出部205aにおいて、この操作信号からタッチパネル300に対して入力された操作信号の座標位置を検出する(S202)。
【0071】
次いで、ユーザーが指又はペン先をタッチパネル300に接触したまま、任意の位置に移動させると、その移動した操作信号は、入力インターフェース175を通じて、変形算出部205bに入力される。そして、変形算出部205bは、入力開始位置の座標位置と入力停止位置の座標位置とから、座標位置の変位量を算出する(S203)。
【0072】
そして、変形算出部205bは、その変位量が所定値以下か否かを判断し、(S204)操作信号の入力位置の変位量に応じて球体310の仮想的な回転角度又は回転速度を変化させる。具体的に、変位量が所定値以下である場合には(S203における“Y”)、操作信号取得部205は、その変位量に基づいて、低速で球体310表面に沿って、フレーム311を仮想的に移動させる(S205)。一方、変位量が所定値以下でない場合には(S203における“N”)、操作信号取得部205は、その変位量に基づいて、高速で球体310表面に沿ってフレーム311を仮想的に回転又は移動させる(S206)。そして、操作信号取得部205は、これらの回転又は移動に伴うフレーム311の変位量データ及び変形量データをアイコン表示部202cに送信する。
【0073】
その後、アイコン表示部202cは、回転又は移動の変位量のデータを取得し、球体310の移動又は回転に伴う見かけ上の変形として、フレーム311の形状を算出し、算出された形状に合わせてメニューアイコン301を加工して貼り付けて、表示画面に表示させる(S207)。
【0074】
(画面制御プログラム)
なお、上述した情報端末及びその画面制御方法は、所定の言語で記述された画面制御プログラムをコンピュータ上で実行することにより実現することができる。すなわち、この画面制御プログラムを、ユーザーが使用する情報端末やモバイルコンピュータに、メニュー用アプリケーションとしてインストールし、CPU上で実行することにより、上述した情報端末の機能モジュールを仮想的にCPU上に構築することができ、また、この情報端末を動作させることにより、上述した画面制御方法を実施できる。
【0075】
具体的には、タッチパネル300を有する情報端末において、
(1)三次元的な仮想空間上に、多面体を仮想的に形成し、前記多面体表面に前記メニューアイコンが貼り付けられるフレームを配置するとともに、操作者による操作信号を取得し、その操作信号に応じて前記多面体表面に沿って、前記フレームを移動させる仮想多面体操作ステップと、
(2)表示画面に表示される画面情報を、表示画面の画面形状と同形又は相似形の画像又は動画像であるメニューアイコンとして生成するアイコン生成ステップと、
(3)前記多面体表面の所定位置に配置された前記フレームの、前記多面体の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出するとともに、算出されたフレームの変形に合わせて前記メニューアイコンを加工し、前記フレームに貼り付けて、前記表示画面に表示させるアイコン表示ステップと、
(4)前記操作信号に応じた前記多面体の回転又は移動に伴う前記メニューアイコンの座標位置の変化に従って、前記メニューアイコンに対する選択操作を取得する選択操作取得ステップと
を有する処理を実行させる。
【0076】
なお、この画面制御プログラムは、例えば、通信回線を通じて配布することが可能であり、またスタンドアローンの計算機上で動作するパッケージアプリケーションとして譲渡することができる。また、このような画面制御プログラムは、汎用コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録することができる。具体的には、フレキシブルディスクやカセットテープ等の磁気記録媒体、若しくはCD−ROMやDVD−ROM等の光ディスクの他、RAMカードなど、種々の記録媒体に記録することができる。
【0077】
(作用・効果)
以上説明した本実施形態によれば、球体ホーム表示において、球体310を移動又は回転させた場合に、その球体310の表面の所定位置に配置されたメニューアイコン301についても、球体310表面上のフレーム311の位置、及び球体310の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出するので、その停止位置に応じて画像が適切に表示させることができ、視認性、操作性に優れ、直感的な操作が可能となる。
【0078】
また、本実施形態に係る球体ホーム表示では、タッチパネル300上における操作信号の入力位置の変位量に応じて、球体310の回転角度又は回転速度を変化させているので、例えば、変位量が少ないときは、メニューアイコンの回転速度を遅くさせることで選択し易くさせることができる。また、変位量が多い場合には、メニューアイコンの回転速度を速くさせることで、当初画面上に表示されていないメニューアイコン301を即時に表示させることができるので、目的のメニューアイコン301を即時に発見させることができるなど、ユーザーの操作性を向上させることができる。
【0079】
また、本実施形態に係る球体ホーム表示では、操作信号取得部205は、操作信号に従って、球体310を拡大表示させ、アイコン表示部202cにおいて、メニューアイコン301が仮想空間上の平面に配置されているように表示させるので、表示画面を立体的に表示させた場合であっても、ユーザーが違和感を生じることなく操作を行うことができる。
【0080】
また、本実施形態では、メニューアイコン301には、情報処理装置の各種機能やデータが関連づけられ、球体ホーム表示において、メニューアイコン301は、機能やデータの属性に応じてマトリクス状に配列されているので、球体310を回転又は移動させた場合でも、各メニューアイコン301の配列がずれることなく、適切に画面上に関連するメニューアイコン301を表示させることができ、メニューアイコンの検索を容易にし、ユーザーの操作性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0081】
100…本体
101…アンテナ
102…デュプレクサ
103…シンセサイザ
110…低ノイズアンプ
111…ミキサ
112…IFアンプ
113…直交ミキサ
114…コンバータ
115…復調器
116…チャネルデコーダ
117…音声デコーダ
118…コンバータ
119…アンプ
120…スピーカ
130…パワーアンプ
131…ミキサ
132…IFアンプ
133…直交ミキサ
134…コンバータ
135…変調器
136…チャネルエンコーダ
137…音声エンコーダ
138…コンバータ
139…アンプ
140…マイク
150…タイムベース
151…EEPROM
152…RAM
153…ROM
164…加速度センサ
165…LCD
166…操作ボタン
167…LED
168…タッチセンサ
171…電源系電池
172…電源
173…コンバータ
174…バイブレータ
175…入力インターフェース
200…CPU
201…ホームアプリ
202…表示情報生成部
202a…仮想多面体形成部
202b…アイコン生成部
202c…アイコン表示部
203…アプリケーション制御部
205…操作信号取得部
205a…操作位置検出部
205b…変形算出部
205c…選択操作取得部
210…他のアプリケーション
300…タッチパネル
301…メニューアイコン
302…メニューアイコン(アクティブ)
303…アイコン
304…待機画面
310…球体
311…フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置の表示画面における画面制御システムであって、
前記表示画面に表示される画面情報を、前記表示画面の画面形状と同形又は相似形の画像又は動画像であるメニューアイコンとして生成するアイコン生成部と、
三次元的な仮想空間上に、多面体を仮想的に形成するとともに、前記多面体表面に前記メニューアイコンが貼り付けられるフレームを配置する仮想多面体形成部と、
操作者による操作信号を取得し、その操作信号に応じて前記多面体表面に沿って、前記フレームを移動させる操作信号取得部と、
前記多面体表面の所定位置に配置された前記フレームの、前記多面体上の位置及び前記多面体の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出する変形算出部と、
前記変形算出部によって算出されたフレームの変形に合わせて前記メニューアイコンを加工し、前記フレームに貼り付けて、前記表示画面に表示させるアイコン表示部と、
前記操作信号に応じた前記多面体の回転又は移動に伴う前記メニューアイコンの座標位置の変化に従って、前記メニューアイコンに対する選択操作を取得する選択操作取得部と
を備えることを特徴とする画面制御システム。
【請求項2】
タッチ操作による圧力によって操作信号が入力されるタッチパネルをさらに備え、
前記操作信号取得部は、前記タッチパネル上における操作通じて、前記操作信号を取得するとともに、前記タッチパネル上における前記操作信号の入力位置の変位量に応じて、前記多面体の仮想的な回転角度又は回転速度を変化させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画面制御システム。
【請求項3】
前記メニューアイコンには、前記情報処理装置の各種機能やデータが関連づけられ、
前記メニューアイコンは、前記機能やデータの属性に応じてマトリクス状に配列され、
前記操作信号取得部は、操作信号に従って、前記多面体を拡大又は縮小することにより、前記アイコン表示部において、前記メニューアイコンの表示個数を増減させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画面制御システム。
【請求項4】
前記操作信号取得部は、操作信号に従って、前記多面体を拡大表示させ、前記アイコン表示部において、前記メニューアイコンが仮想空間上の平面に配置されているように表示させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画面制御システム。
【請求項5】
情報処理装置の表示画面における画面制御プログラムであって、前記情報処理装置の演算処理装置に、
三次元的な仮想空間上に、多面体を仮想的に形成し、前記多面体表面に前記メニューアイコンが貼り付けられるフレームを配置するとともに、操作者による操作信号を取得し、その操作信号に応じて前記多面体表面に沿って、前記フレームを移動させる仮想多面体操作ステップと、
前記表示画面に表示される画面情報を、前記表示画面の画面形状と同形又は相似形の画像又は動画像であるメニューアイコンとして生成するアイコン生成ステップと、
前記多面体表面の所定位置に配置された前記フレームの、前記多面体上の位置及び前記多面体の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出するとともに、算出されたフレームの変形に合わせて前記メニューアイコンを加工し、前記フレームに貼り付けて、前記表示画面に表示させるアイコン表示ステップと、
前記操作信号に応じた前記多面体の回転又は移動に伴う前記メニューアイコンの座標位置の変化に従って、前記メニューアイコンに対する選択操作を取得する選択操作取得ステップと
を有する処理を実行させることを特徴とする画面制御プログラム。
【請求項6】
前記仮想多面体操作ステップでは、タッチ操作による圧力によって操作信号が入力されるタッチパネルを通じて、前記操作信号を取得するとともに、前記タッチパネル上における前記操作信号の入力位置の変位量に応じて、前記多面体の仮想的な回転角度又は回転速度を変化させる
ことを特徴とする請求項5に記載の画面制御プログラム。
【請求項7】
前記アイコン表示ステップにおいて、前記メニューアイコンには、前記情報処理装置の各種機能やデータが関連づけられるとともに、前記機能やデータの属性に応じて、前記メニューアイコンをマトリクス状に配列し、
前記仮想多面体操作ステップでは、操作信号に従って、前記多面体を拡大又は縮小することにより、前記アイコン表示ステップにおいて、前記メニューアイコンの表示個数を増減させる
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の画面制御プログラム。
【請求項8】
前記仮想多面体操作ステップでは、操作信号に従って、前記多面体を拡大表示させ、前記アイコン表示ステップにおいて、前記メニューアイコンが仮想空間上の平面に配置されているように表示させることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の画面制御プログラム。
【請求項9】
情報処理装置の表示画面における画面制御方法であって、
三次元的な仮想空間上に、多面体を仮想的に形成し、前記多面体表面に前記メニューアイコンが貼り付けられるフレームを配置するとともに、操作者による操作信号を取得し、その操作信号に応じて前記多面体表面に沿って、前記フレームを移動させる仮想多面体操作ステップと、
前記表示画面に表示される画面情報を、前記表示画面の画面形状と同形又は相似形の画像又は動画像であるメニューアイコンとして生成するアイコン生成ステップと、
前記多面体表面の所定位置に配置された前記フレームの、前記多面体上の位置及び前記多面体の移動又は回転に伴う見かけ上の変形を算出するとともに、算出されたフレームの変形に合わせて前記メニューアイコンを加工し、前記フレームに貼り付けて、前記表示画面に表示させるアイコン表示ステップと、
前記操作信号に応じた前記多面体の回転又は移動に伴う前記メニューアイコンの座標位置の変化に従って、前記メニューアイコンに対する選択操作を取得する選択操作取得ステップと
を有することを特徴とする画面制御方法。
【請求項10】
前記仮想多面体操作ステップでは、タッチ操作による圧力によって操作信号が入力されるタッチパネルを通じて、前記操作信号を取得するとともに、前記タッチパネル上における前記操作信号の入力位置の変位量に応じて、前記多面体の仮想的な回転角度又は回転速度を変化させる
ことを特徴とする請求項9に記載の画面制御方法。
【請求項11】
前記アイコン表示ステップにおいて、前記メニューアイコンには、前記情報処理装置の各種機能やデータが関連づけられるとともに、前記機能やデータの属性に応じて、前記メニューアイコンをマトリクス状に配列し、
前記仮想多面体操作ステップでは、操作信号に従って、前記多面体を拡大又は縮小することにより、前記アイコン表示ステップにおいて、前記メニューアイコンの表示個数を増減させる
ことを特徴とする請求項9又は10に記載の画面制御方法。
【請求項12】
前記仮想多面体操作ステップでは、操作信号に従って、前記多面体を拡大表示させ、前記アイコン表示ステップにおいて、前記メニューアイコンが仮想空間上の平面に配置されているように表示させることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の画面制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−252384(P2012−252384A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122395(P2011−122395)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(503090533)株式会社キャメロット (6)
【Fターム(参考)】