説明

異形品を相手異形品に取外し可能に結合するための取付け装置

取付け装置(10.1)は、中に収容される板(40.1)とその中に回転可能に支持される偏心ピン(30)とを含んでいる。板(40.1)は、その外側端部に少なくとも1つのかぎ(45.1)とハウジングの接触個所に支持される斜面(51.1)とを持っている。取付け装置(10.1)の強度を高めるため、及び安価な製造を行うために、1片から成りかつ板裁断片(60.1)の複数回の縁曲げ(22.1〜25.1)により形成されて両端で開くスリーブ(20.1)としてハウジングを形成することが提案される。スリーブ(20.1)内で互いに突き当たる板裁断片(60.1)の両方の板端部(26.1,26.2)が、互いに結合される。偏心円板(31)の回し過ぎの際スリーブ(20.1)の拡張(58)が起こらないように、結合が行われる。少なくともスリーブ前端部(76.1)に、板斜面(51.1)用接触個所(55.1)を形成する少なくとも1つの角曲げ部(78.1)が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異形品を相手異形品に取外し可能に結合するための取付け装置に関する。相手異形品は、アンダカットされた溝を持ち、異形品は取付け装置のハウジングのための受入れ部を持っている。ハウジング内に偏心ピンが回転可能に支持され、この偏心ピンは、ハウジング内部にある偏心円板のほかに、ハウジングから突出するピン頭部を持ち、このピン頭部の回転操作に用いられる。ハウジングには板があって、偏心円板により押出し位置と押込み位置との間で縦軸方向移動可能である。板の外側端部には少なくとも1つのかぎが設けられて、ハウジングから突出している。縦移動方向に対し傾斜して延びる斜面が、ハウジングの接触個所に支持される板にある。その結果、押込みの際かぎが相手異形品にある溝壁の後へ横に移動する。板の内部区域には、偏心ピンが貫通する。
【背景技術】
【0002】
このような取付け装置は、ドイツ連邦共和国特許第3128595号明細書から公知である。取付け装置の公知のハウジングは、その個々の構成部分の組立て及びその操作のための切欠きを別として、少なくとも部分的に全面の壁を持つ箱として構成され、従って例えば亜鉛ダイカストによりダイカスト法で製造されねばならなかった。
【0003】
公知の取付け装置は好成績を示したが、多くの使用事例において不充分な強度が認められた。取付け装置の製造及び組立て費用も望ましくないほど高い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の基礎になっている課題は、請求項1の上位概念に示す種類の取付け装置を発展させて、安価でかつ高い強度の点ですぐれた取付け装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これは、本発明によれば、請求項1に示される手段によって達せられる。
本発明による取付け装置では、1片から成るハウジングが、板裁断片の複数回の縁曲げにより形成されて両端で開くスリーブである。板裁断片の材料として、充分高い強度の適当な材料が使用可能である。ここでは鋼が特によい。スリーブの縁曲げの際生じる互いに突き当たる板裁断片の板端部が互いに結合され、この結合が偏心円板の回し過ぎの際起こるスリーブの拡張に逆行する。それによりスリーブにおける板裁断片の縁曲げ部の曲げ開きが防止され、スリーブの形状が安定される。このことは驚くほど高い強度において現われる。板斜面用接触個所を形成するため、少なくともスリーブ前端部に、壁端部の少なくとも1つの第1の角曲げ部が設けられている。
【0006】
高い強度でスリーブの安価な製造は、特に両方の板端部がはまり合い結合によりまとめられ、請求項2に提案されるように、スリーブ縦方向に延びかつ互いに相補的なアンダカットされた縁異形片を持つ縁を持っている時に、行われる。その場合同一面をなすはまり合い結合が行われる。それにより空間を節約する滑らかなスリーブ輪郭が得られて、結合すべき異形品にある小さい寸法の受入れ部へ問題なく導入される。
【0007】
1つの実施例では、板の内側端部に板ばねが設けられて、縦移動方向に対して直角にピン頭部をスリーブから押出す。それにより横へ向いてピン頭部に作用する横力が生じる。それによりいわゆる押しボタン組立て及び分解が可能である。板ばねの自由端はスリーブ内面に支持され、板の縦方向移動の際この支持面に沿って滑る。縦方向移動の際、板ばね端部は2つの極端位置をとる。板の押出し位置に出発位置がある。しかしその場合板の押込み位置を特徴づける最終位置もある。この実施例の特徴は、板ばね端部用支持面が少なくとも部分的に、最終位置の方へ上昇する傾斜路を備えている。最終位置において板ばね端部が傾斜路上に載る。傾斜した板ばねと傾斜路との間に、縦方向に向いて押出し方向に作用する縦方向力が生じて、板に作用する。後者は次の意味を持っている。
【0008】
強度上の理由から、なるべくスリーブ及び板のかぎ及び斜面が鋼から成っている。板の押出し運動の際、板斜面とそのハウジング接触個所との間に問題がある。不利な摩擦係数により、板斜面はスリーブ接触個所において滑り難い。板の所でかぎをその押込み位置から押出し位置へ移行させようとすると、作動障害が起こる。しかし本発明によれば、押出し方向に作用する縦方向力が板に発生されるので、この力がスリーブ接触個所における板斜面の滑り運動を助長することができる。この縦方向力は、偏心円板により発生される推力を援助する。この縦方向力のための手段は、板によりいわば自身で発生され、即ち傾斜した板ばねと傾斜路との接触によって発生される。このような傾斜路は、スリーブ壁にある凹所によって簡単に形成されるので、本発明は付加的な部材も付加的な場所も必要としない。取扱いも組立てまたは分解も、前記の本発明による手段によって妨げられない。重要なことは、本発明による取付け装置が、前述したように容易に操作可能であり、確実に作用することである。
【0009】
本発明のそれ以外の手段及び利点は、それ以外の請求項、説明及び図面から明らかになる。図面には、本発明が4つの実施例で示されている。図1〜14は第1実施例を示し、そこでは取付け装置の板がその外側端部範囲で4つのかぎを持つ4つの舌片に分割され、そのため4かぎ取付け装置を形成している。図15〜18は本発明による取付け装置の別の実施例の個々の部材を示し、取付け装置の板は、板斜面にある互いに逆向きの屈曲部及びかぎの互いに逆向きの湾曲部を有する2つの舌片を持っている。このような2かぎ取付け装置は図面には詳細には示されてないが、その構成部分は示されている。更に本発明の第3実施例が図19に示されている。最後に板ばね端部用支持面に傾斜路を持つ第4実施例が図20〜27に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】 板が押出し位置にある時の4かぎ取付け装置の正面図を示す。
【図2】 図1の4かぎ取付け装置の背面図を示す。
【図3】 図1の4かぎ取付け装置の平面図を示す。
【図4】 板がハウジング内の押込みにある時の同じ4かぎ取付け装置の正面図を示す。
【図5】 図4の4かぎ取付け装置の背面図を示す。
【図6】 図4の4かぎ取付け装置の平面図を示す。
【図7】 図1〜6の4かぎ取付け装置の分解された板の平面図を示す。
【図8】 図7の板の平面図を示す。
【図9】 図7または8の板の斜視図を示す。
【図10】 図1〜6に示される4かぎ取付け装置のハウジングの、図11の切断線X−Xに沿う縦断面図を示す。
【図11】 図10に示されるスリーブの平面図を示す。
【図12】 図11に示されるスリーブの、切断線XII−XIIに沿う横断面図を示す。
【図13】 図10〜12に示されるスリーブの斜視図を示す。
【図14】 ハウジングを製造するための板裁断片の平らな展開図を示し、裁断片にある縁曲げ部又は曲げ線が破線で示されている。
【図15】 2かぎ取付け装置のハウジングの図16の切断線XV−XVに沿う縦断面図を図10と同じように示す。
【図16】 ハウジングを形成するスリーブの正面図を図11と同じように示す。
【図17】 図15及び16に示されるスリーブの斜視図を縮小された寸法で示す。
【図18】 縁曲げ及び曲げにより図15〜17に示すスリーブを形成するための板裁断面の平らな展開図を図14と同じように示す。
【図19】 二重角曲げ部の形のスリーブ後端部の斜視図を示し、これらの二重角曲げ部が取付け装置にある特に変形しない支柱を形成し、押込み位置でこの支柱上に板の内側端部が乗り上げ、それにより請求項13において述べたピン頭部の押しボタン操作が阻止される。こうして取付け装置を収容する異形品からの取付け装置の分解が確実に防止される。
【図20】 異形品の受入れ部内での組立て前における本発明による取付け装置の背面図を示す。
【図21】 図1の矢印IIの方向に見たスリーブの狭幅側の平面図を示す。
【図22】 かぎを備えた端部を図1の矢印IIIの方向に見た図1の取付け装置の第1の端部の図を示す。
【図23】 図1に示される取付け装置の図1では見えないスリーブの広幅側の図を示す。
【図24】 矢印Vの方向に見た取付け装置の第2の狭幅側の平面図を示す。
【図25】 図1に示される取付け装置の偏心ピンを備えた端部を図1の矢印Vの方向に見た図を示す。
【図26】 かぎを備えた板が押込み位置にある時、図4の切断線VII−VIIに沿う取付け装置の縦断面図を示す。
【図27】 かぎを備えた板が最終的な押込み位置にある時、図7に示される縦断面図の後部範囲を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
取付け装置10.1は2つの部分、即ち図14で見られる板裁断片60.1及び図9で見られる板40.1から成っている。板裁断片60.1は1片から形成され、図13において見られるように、稜22.1,23.1,24.1,25.1の所で曲げることによりスリーブ20.1となるように形成されている。
【0012】
曲げた後一層良好な保持のために、板裁断片60.1は、板端部26.1,27.1に特別に形成された稜68.1を持ち、曲げた後に板裁断片をはまり合い結合及び/又は摩擦結合状態に保つために、これらの稜68.1を対応する相手片69.1と作用結合することができる。
【0013】
板40.1を板裁断片60.1内に保持するため、端部舌片64.1,65.1,66.1が設けられて、板裁断片60.1内における板40.1の運動自由度を限定するため、逆方向に曲げられる。反対側で板40.1の運動自由度は、角曲げ部78.1により限定される。
【0014】
このように組立てられる取付け装置10.1が図1に示されている。この取付け装置10.1は異形品11へ導入されて、この異形品11を取付け装置10.1により相手異形品12の所に保持する。そのため板40.1が、板裁断片60.1から形成されるスリーブ20.1内に可動に支持され、スリーブ縦方向15.1に移動可能である。
【0015】
相手異形品12において取付け装置10.1を一層よく案内するため、スリーブ20.1が、スリーブ20.1の同じ外側端部49.1に設けられている縁曲げされたスリーブ突起16.1,16.2を持ち、スリーブ20.1には板40.1のかぎ45.1,46.1,47.1,48.1も設けられている。これらのかぎは逆向きに設けられて、対応する相手異形片12に固定的に係合でき、異形片11の受入れ部14にある取付け装置10.1を対応する相手異形片12に取付ける。その際かぎ45.1,46.1,47.1,48.1は、相手異形片12にあるアンダカットされた溝13へはまる。
【0016】
図4に示されている締付け過程において、偏心ピン30のピン頭部32が回される。ピン頭部32の下にある偏心円板31により、取付け装置10.1の板40.1が縦方向に移動されて、かぎ45.1,46.1,47.1,48.1が相手異形品12を異形品11へ引寄せる。偏心円板31の行程は取付け装置10.1にある内部突起39.1により限定されるので、ピン頭部32が連続して回されることはない。縦方向運動の際相手異形品12へのかぎ止めを助けるため、かぎ45.1,46.1,47.1,48.1を広げるために、スリーブ20.1は縁曲げされた斜面51.1,52.1,53.1,54.1を持ち、板40.1の舌片41.1,42.1,43.1,44.1との共同作用の際、これらの斜面が舌片の端部にあるかぎを広げる。斜面51.1,52.1,53.1,54.1と舌片41.1,42.1,43.1,44.1とのこの共同作用は、適当な接触個所55.1,56.1,57.1を介して行われる。
【0017】
図2及び図5は、図1及び図4に示されてものをもう一度反対側から示す。この図から認められる偏心ピン30のジャーナル34は、回転操作33により取付け装置10.1を、図1又は図2による開放位置から図4又は図5に示す閉鎖位置へ移行させる。この場合押出し位置50.1及び押込み位置50.2が明確に示されている。
【0018】
図3及び図6は押込み位置50.2及び押出し位置50.1を再び側面図で示している。この場合更にわかるように、偏心円板30による取付け装置の締付けの際、同時にばね荷重70.1が異形品11に対して直角に発生されて、取付け装置を異形品11内に保持する。
【0019】
さて図7〜9において、板40.1がスリーブ20.1から分離して側面図、正面図及び斜視図で示される。この場合舌片41.1,42.1,43.1,44.1に加えて板ばね28.1が、取付け装置10.1の締付けの際、異形品11に対する上述した横方向力70.1を可能にするのに役立つ。更にこれらの3つの図にみられる板内部区域73.1は、外側端部49.1とは反対側の端部に設けられている。
【0020】
図10,11及び12には、図7,8及び9におけるのと同じように、スリーブ20.1が3つの方向から見て示されている。これら3つの図は、スリーブ20.1のスリーブ内部21.1ののぞき込みを可能にする。ここで互いにかみ合う縁68.1,69.1は、広げられた頭部71.1及び狭くされた頭部72.1として示されている。
【0021】
更に図13及び図14を参照して、板裁断片60.1を曲げた後生じる広幅面35.1,36.1及びそれに属する狭幅面37.1,38.1が示されている。このスリーブ20.1へ、板内部区域73.1及びかぎ45.1,46.1,47.1,48.1を持つ板切欠き29.1が挿入される。図13に更に認められるように、偏心ピン30を回す際、力50,50の方向における狭幅面37.1,38.1の広がりが防止される。
【0022】
図14には、端部舌片64.1,65.1,66.1のほかに、製造により生じる切れ込み61.1,62.1,63.1及び80.1が認められる。取付け装置10.1を容易に再び釈放するため、ピン頭部32に操作部75が設けられて、押すことにより取付け装置を釈放位置へ移行させる。それにより取付け装置10.1のスリーブ20.1が、そのスリーブ前端部76.1を相手異形品12から容易に分離される。その場合スリーブ20.1自体は、スリーブ後端部70.1を含めて異形品11から完全に引出される。
【0023】
図15〜18は取付け装置10.1の別の実施例を示し、スリーブ20.1は前の図におけるより少し幅狭く形成されている。スリーブ20.2の板裁断片60.2は図18に示されている。ここでは、端部舌片64.2,65.2、製造により生じる切れ込み61.2,62.2,63.2及びスリーブ突起16.2,17.2のような板裁断片60.2のすべての要素が示されている。稜22.2,23.2,24.2,25.2の所で板裁断片60.2を曲げることにより、図17に示すスリーブ内部21.2を持つスリーブ20.2が生じる。この場合も端部舌片64.2,65.2が斜めに切られて、その端部範囲26.2,27.2がスリーブ20.2へ挿入される板40.2と共同作用する。それから曲げることにより、広幅面35.2,36.2及び狭幅面37.2,38.2が生じる。
【0024】
板40.2も同様に板40.2の外側端部49.2に適当なかぎ45.2,46.2を持つ2つの舌片41.2,42.2を含んでいる。さらに板40.2は、接触個所55.2,56.2及びスリーブ20.2の端部舌片64.2,65.2により既に述べた広げ作用を及ぼす斜面51.2,52.2を持っている。
【0025】
スリーブは、図17の場合幅広くされた頭部71.2及び幅を狭くされた頭部72.2によりはまり合いばめにより作用結合する2つの縁68.2,69.2により再びまとめられる。
【0026】
スリーブ20.2は再びスリーブ前端部76.2及びスリーブ後端部77.2を持ち、スリーブ後端部77.2には、スリーブ20.2内における板40.2の運動限定用角曲げ部78.2が設けられている。
【0027】
図19は、スリーブ後端部77.2において角曲げ部78.3が90°曲げられて第2の角曲げ部79により保持されることを示す。
【0028】
最後の実施例に対する図面(図20〜図27)には、図15〜18にすでに示した実施例の変わった実施例が示されている。しかし図示した実施例(図20〜図27)では、完全な取付け装置が示され、図15〜17に示すスリーブのみならず、スリーブ内部に設けられる異形断面の板が示されている。類似な板40.1、ただし4つのかぎ45.1〜48.1を持つ板は、第1実施例では図7〜9において分解状態にある。図23から最もよくわかるように、取付け装置10.1は、3つの構成部分即ち1つの部分から成るスリーブ20.2として形成されるハウジング、スリーブ内部21.2に設けられる異形断面の板40.2、及びスリーブに回転可能に支持される偏心ピン30から構成されている。図26によれば、板40.2の最初の区域は2つの舌片41,42に分割され、これらの舌片の間に図9と同様な板切抜き29.2が設けられている。この板切欠き29.2は、図9と同様に角曲げされた板ばね28.2を形成するために役立つ。両方の舌片41.2,42.2の自由端部範囲には、互いに逆向きに屈曲されたそれぞれ1つのかぎ45.2,46.2があり、組立ての場合図20に示すようにスリーブ40.2から突出する。
【0029】
使用する場合、取付け装置10.1のスリーブ40.2が、図示してない異形片の受入れ部に取付けられる。この取付けの際、偏心ピン30が共同作用する。図26に示すように、偏心ピン30は、スリーブ内部21.1にある偏心円板31及びスリーブ20.2から突出するピン頭部32を備えている。スリーブ内部21.2において、偏心円板31に回転ストッパ85及びジャーナル34が続き、ジャーナル34は、後述する特別なやり方で、スリーブ20.2の広幅面20.2により形成されるスリーブ後壁36.2に回転可能に支持されている。ピン頭部32は、表側に図23からわかる差込み工具用差込み受入れ部83を持ち、使用する場合この差込み工具により、図23に示す偏心円板30の回転操作を行うことができる。
【0030】
図26によれば、偏心ピン30は板20.2の内部区域73.2にある切欠き89を貫通している。内部区域73.2には、偏心円板31が面で支持される。板の内部区域73.2には、既に述べた板ばね28.2が固定し、その自由端部82が、図7の作動の場合スリーブ後壁36.2の内面81に支持される。板ばねはばね応力を受け、力矢印84の方向にピン頭部32へ作用するばね荷重を発生する。異形受入れ部への前述した取付け後、ピン頭部32は適当な寸法の異形片開口へはまる。ばね荷重84は、縦移動方向86に対して横方向力と称される。この横方向力84により、ピン頭部32は押しボタンのように作用する。取付け装置10.1の取外しのため、ピン頭部32が異形片開口を釈放するまで、横方向力84とは逆の方向に、ピン頭部32を押しボタンのようにスリーブ内部へ押戻さねばならない。それから取付け装置10.1が異形品受入れ部から引出される。
【0031】
異形品への取付け装置10.1の組込み状態で、取付け装置10.1の図20に49.2で示す外側端部が異形品から突出し、それにより図示しない相手異形片のアンダカットされた溝へ差込まれる。その際差込み部分として、両方のかぎ45.2,46.2のほかに、外側端部49.2の範囲にある2つのスリーブ突起16.1,16.2も作用する。スリーブ突起16.1,16.2は互いに面対称に屈曲され、一方のスリーブ突起16.1はスリーブの狭幅壁37.2の延長部により形成され、他方のスリーブ突起16.2は図20及び24からわかる反対側のスリーブ狭幅壁38.2の適当な延長部により形成されている。
【0032】
取付けられる取付け装置10.1は、異形品と相手異形品との結合を行い、それが両方の端部側かぎ45.2,46.2の組合わされる広げ運動及び押込み運動によって行われる。そのための誘因は図26及び27に示す板40.2の縦方向移動86である。これは前述した偏心ピン30の回転操作33によって起こる。図26において補助線により、板40.2の押出し位置50.1が示されている。この場合互いに面対称に延びる両方のかぎ45.2,46.2が、スリーブ突起16.1,16.2と同一面をなしている。これは図21及び24からもわかる。押出し位置において、異形品に取付けられる取付け装置10.1は相手異形品の溝へ差込まれるか又は引出される。偏心円板31の周囲は、板40.2の内側及び外側の連行肩部87,88に当接する。図27からわかるように、連行肩部87,88は前述した板切欠き89の方を向いている。外側連行肩部88は板異形断面材にある凹所によって形成され、内側連行肩部は折返されるループ91の自由脚縁により形成される。
【0033】
前述した回転操作33によって、偏心円板の偏心率は板40.2を内方へ動かす。こうして前述した縦方向移動86が行われる。縦方向移動86後、図27に別の補助線により示される板40.2の押込み位置50.2が得られる。その際両方のかぎ45.2,46.2が広げられて、相手異形品にある前述のアンダカットされた溝の奥へ横方向に動かされる。こうして取付け装置10.1を介して異形品と相手異形品との結合が行われる。
【0034】
縦方向に同86中に行われるかぎの広げは、板40.2とスリーブ20.2との相互作用によって行われる。板の前部範囲において、両方の舌片41.2,42.2が互いに逆向きに延びる2つの斜面51.2,52.2を持ち、図20及び23からわかるように、これらの斜面が2つの端部舌片64.3,65.3のそれぞれ1つに弾性的に支持される。端部舌片64.3,65.3の自由縁において、図20及び23からわかるように舌片斜面51.2,52.2の接触個所55.2,56.2が生じる。縦方向移動65の際、前述したかぎの広がりが生じる。なぜならば、接触個所55.2,56.2は互いに逆向きの斜面51.2,52.2に沿って滑るからである。
【0035】
スリーブ20.2は、なるべく鋼から成る板裁断片の数回の縁曲げによって生じる。こうして長方形輪郭を持つスリーブ40.2の隅範囲が生じる。この長方形折畳みによって、板裁断片に、互いに突き当たる板端部26.2,27.2が生じる。両方の板端部26.2,27.2は、図23からわかる前部スリーブ広幅壁35.2を形成し、壁中央の範囲に、互いに相補的に延びてアンダカットされた縁輪郭を持つ縁68.2,69.2を持っている。これにより前部スリーブ広幅壁35.2のはまり合い結合が行われる。こうして1片から成る長方形の閉じたスリーブ20.2が生じる。
【0036】
両方のスリーブ狭幅壁37.2,38.2の延長部に、図21及び24によれば、それぞれ1つの突起78.2が生じる。両方の突起78.2は互いに逆向きに角曲げされ、図23からわかるように、その突起端部が互いに向き合う。これらの突起78.2はそれぞれ一体に形成されるほぞ92を備え、図20からわかるように、これらのほぞ92が、隣接するスリーブ広幅壁36.2の穴93へそれぞれはまる。それにより両方の突起78.2の角度位置が安定されている。
【0037】
これらの突起78.2は、図27に示す押込み位置50.2において支持機能を持っている。押込み位置50.2で板40.2の内部区域73.2の端部は、角形突起78.2の上縁に支持されている。偏心ピン30の偏心円板31は内部区域73.2に当接しているので、スリーブ内部21.2へのその押込み運動は阻止されている。ピン頭部32は、図27の押込み位置15.2において、図26のばね荷重84に対して逆方向には押込まれない。ピン頭部32の前述した押しボタン効果は発揮されない。それにより取付け装置10.1はその取付け位置において異形品内に確保される。従って取付け装置10.1を介して異形品と相手異形品との完全な結合も確実にされている。
【0038】
図26及び27において、第1の補助線82.1により板ばね自由端部28.2の出発位置が示されている。これは押込み位置50.1における板ばね28.2の位置を特徴づけている。板の縦方向移動86の際、図27に示すようにばね自由端部82の位置も変化し、第2の補助線82.2で示す最終位置へ来る。縦方向移動86の際、ばね端部82は、両方の位置82.1,82.2の間の図27に94で示す支持面範囲29にわたって滑る。この支持面範囲94の少なくとも一部において、本発明により傾斜路95が設けられて、最終位置8.2の方へ上昇している。
【0039】
この場合傾斜路95は、スリーブ広幅壁35.2にある凹所90によって形成されている。凹所90はスリーブ内部21.2内へ突出し、その前側面により所望の傾斜路95を形成する。板ばね28.2の出発位置82.1がある図26において、ばね自由端部82はまだ傾斜路95から間隔をとっている。しかし図27の最終位置では、この間隔は変化している。傾斜して延びる板ばね28.2と傾斜路95との相互作用によって、接触個所96が生じ、それにより縦方向に向いて押出し方向に作用する縦方向力97が板40.2に対して発生される。傾斜路96のため、ばね自由端部82がスリーブ広幅壁36.2の内面81から離され、それにより図27において、図26の押出し位置50.1におけるより大きいばね力が存在する。前述したように出発位置82.1がある押出し位置50.1において、ばね端部82は、壁内面81にある凹所90外の低い所にある接触位置をとる。
【0040】
図23の回転操作33に対して逆向きのピン頭部32の逆回転運動の際、板40.2が図27の押込み位置50.2から図26の押出し位置50.1の方向へ動くと、前述した縦方向力97が作用するようになる。端部舌片64.3及び65.3と舌片斜面51.2及び52.2との接触個所55.2,56.2に摩擦が生じて、付属する両方のかぎ45.2,46.2の外方運動及び折り畳み運動が阻止される。傾斜路95と板ばね28.2との間の前述した縦方向力97はこの外方運動を助長する。本発明では、偏心ピン30の操作は容易である。
【0041】
図20及び27によれば、傾斜路を形成する凹所90を持つスリーブ壁36.2は、中央切欠き99を持つ押込み部98により、ハウジング壁36.2に漏斗構造が生じて、偏心ピン30のジャーナル34の内側端部を受入れかつ回転案内する。
【0042】
図21及び24に示すように、スリーブ側壁37.2,38.2はハウジング内部へ向くしわ100を備えている。その1つが図26にも認められる。各しわは頂上範囲101を持ち、スリーブ内部21.2にある板20.2の両方の狭幅面がこれらの頂上範囲101に支持される。頂上範囲101におけるこの接触により、静止状態においても前述した縦方向移動86中にも板の案内が行われる。この点接触は、縦方向移動86の際の摩擦抵抗も減少する。それによっても本発明による取付け装置10.1は、その回転操作33の際容易に動く。
【符号の説明】
【0043】
10.1 取付け装置
11 異形品
12 相手異形品
13 12にあるアンダカットされた溝
14 11にある受入れ部
15 20.1のスリーブ縦方向
16.1 第1のスリーブ突起
16.2 第1のスリーブ突起
17.1 第2のスリーブ突起
17.2 第2のスリーブ突起
20.1 第1のスリーブ
20.2 第2のスリーブ
20.3 第3のスリーブ
21.1 20.1のスリーブ内部
21.2 20.2のスリーブ内部
22.1 20.1の第1の縁曲げ部
22.2 20.2の第1の縁曲げ部
23.1 20.1の第2の縁曲げ部
23.2 20.2の第2の縁曲げ部
24.1 20.1の第3の縁曲げ部
24.2 20.2の第3の縁曲げ部
25.1 20.1の第4の縁曲げ部
25.2 20.2の第4の縁曲げ部
26.1 20.1の第1の板端部、縁異形片
26.2 20.2の第1の板端部、縁異形片
27.1 20.1の第2の板端部、縁異形片
27.2 20.2の第2の板端部、縁異形片
28.1 70.1用の40.1の板ばね(図7)
28.2 40.2にある板ばね(図26,27)
29.1 40.1にある板切欠き(図9)
29.2 41.2と42.2との間の板切欠き(図26)
30 偏心ピン
31 30の偏心円板
32 30のピン頭部(図1,23,27)
33 30の回転操作(図4,23)
34 30のジャーナル
35.1 20.1の第1の広幅面
35.2 20.2の第1の広幅面
36.1 20.1の第2の広幅面
36.2 20.2の第2の広幅面
36.3 20.3の第2の広幅面(図19)
37.1 20.1の第1の狭幅面
37.2 20.2の第1の狭幅面
37.3 20.3の第1の狭幅面(図19)
38.1 20.1の第2の狭幅面
38.2 20.2の第2の狭幅面
38.3 20.3の第2の狭幅面(図19)
39.1 内側突起、回転ストッパ(図1,4)
40.1 10.1用の板
40.2 板(図26,27)
41.1 40.1の第1の舌片
41.2 40.2の第1の舌片
42.1 40.1の第2の舌片
42.2 40.2の第2の舌片
43.1 40.1の第3の舌片
44.1 40.1の第4の舌片
45.1 41.1にある第1のかぎ
45.2 41.2にある第1のかぎ
46.1 42.1にある第2のかぎ
46.2 42.2にある第2のかぎ
47.1 43.1にある第3のかぎ
48.1 44.1にある第4のかぎ
49.1 40.1の外側端部
49.2 10.2の外側端部
50.1 40.1の押出し位置
50.2 40.1の押込み位置
51.1 41.1にある第1の斜面
51.2 41.2にある斜面
52.1 42.1にある第2の斜面
52.2 42.2にある斜面
53.1 43.1にある第3の斜面
54.1 44.1にある第4の斜面
55.1 51.1用の第1の接触面
55.2 第1の接触個所
56.1 52.1用の第2の接触個所
56.2 第2の接触個所
57.1 54.1用の第3の接触個所
58 拡張力(図13)
59 拡張反力(図13)
60.1 20.1用の板裁断片(図14)
60.2 20.2用の板裁断片(図18)
61.1 60.1にある第1の切れ込み
61.2 60.2にある第1の切れ込み
62.1 60.1にある第2の切れ込み
62.2 60.1にある第2の切れ込み
63.1 60.1にある第3の切れ込み
63.2 60.1にある第3の切れ込み
64.1 20.1にある第1の端部舌片
64.2 20.2にある第1の端部舌片
64.3 35.2にある端部舌片(図23)
65.1 20.1にある第2の端部舌片
65.2 20.2にある第2の端部舌片
65.3 36.2にある端部舌片(図20)
66.1 20.1にある第3の端部舌片
68.1 26.1の第1の縁、周囲輪郭(図14)
68.2 26.2の第1の縁、周囲輪郭(図18)
69.1 27.1の第2の縁、周囲輪郭(図14)
69.2 27.2の第2の縁、周囲輪郭(図18)
70.1 73/30のばね荷重(図3)
71.1 68.1又は69.1にある広くされた頭部
71.2 68.2又は69.2にある広くされた頭部
72.1 68.1又は69.1にある狭くされた頭部
72.2 68.2又は69.2にある狭くされた頭部
73.1 40.1の板内部区域
73.2 20.2の内部区域(図26,27)
75 32の押しボタン押込み操作
76.1 20.1のスリーブ前端部
76.2 20.2のスリーブ前端部
77.1 20.1のスリーブ後端部
77.2 20.2のスリーブ後端部
78.1 37.1及び38.1にある支柱用角曲げ部
78.2 37.2及び38.2にある支柱用角曲げ部
78.3 37.3,38.3の角曲げ部(図19)
79 36.3にある支柱用の第2の角曲げ部(図19)
80.1 第4の切れ込み(図14)
81 36.2の壁内面(図26,27)
82 28.2の自由端部(図26,27)
82.1 82の出発位置(図26,27)
82.2 82の最終位置(図27)
83 32にある差込み受入れ部(図23)
84 32のばね荷重の力矢印、86に対する横方向力(図26)
85 30にある回転ストッパ(図24,27)
86 40.2の縦方向移動の矢印(図26,27)
87 40.2と31との間の内側連行扁部(図26)
88 40.2と31との間の外側連行扁部(図26)
89 30用の40.2にある板切欠き(図27)
90 36.2にある凹所(図26,27)
91 87用の端部側ループ(図23,27)
92 78.2にあるほぞ(図20,21,24)
93 36.2にある92用の穴
94 82用支持面範囲(図27)
95 28.2用の94にある傾斜路(図26,27)
96 28.2と95との接触個所(図27)
97 40.2の押出し方向に作用する縦方向力(図27)
98 36.2にある34用押込み部、漏斗構造(図26,27)
99 98にある中心穴
100 37.2,38.2にあるしわ(図21,24,26)
101 100の頂上範囲(図21,24)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異形品(11)を相手異形品(12)に取外し可能に結合するための取付け装置(10.1)であって、
ハウジング内に回転可能に支持されかつハウジング内部(21.1)にある偏心円板(31)にほかに回転操作(33)のためハウジングから突出するピン頭部(32)も持つ偏心ピン(30)、
ハウジング内で偏心円板(31)により押出し位置(50.1)と押込み位置(50.2)との間で縦方向移動可能な板(40.1)、
板(40.1)の外側端部端(49.1)にあってハウジングから突出する少なくとも1つのかぎ(45.1)、
板(40.1)にあって縦移動方向に対し傾斜して延びかつハウジングの接触個所(55.1)に支持されかつ押込みの際かぎ(45.1)を相手異形品(12)の溝壁の奥へ横方向に動かす少なくとも1つの斜面(51.1)、及び
偏心ピン(30)により貫通される板(40.1)の内部区域(73.1)
を有するものにおいて、
1片から成るハウジングが、なるべく鋼から成る板裁断片(60.1)の複数回の縁曲げ(22.1〜25.1)により形成されて両端で開くスリーブ(20.1)であり、
スリーブ(20.1)内で互いに突き当たる板裁断片(60.1)の両方の板端部(26.1,26.2)が、互いにはまり合うか又は互いに摩擦結合され、
板端部(26.1,27.1)のはまり合い又は摩擦結合が、偏心円板(31)の回し過ぎの際起こるスリーブ(20.1)の拡張(58,59)に逆行して、板裁断片(60.1)からの縁曲げ部(22.1〜25.1)の曲げ開きを阻止し、
少なくともスリーブ前端部(76.1)に、板斜面(51.1)用接触個所(55.1)を形成する壁端部の少なくとも1つの折曲げ部(64.1)が設けられている
ことを特徴とする、取付け装置。
【請求項2】
折曲げられる板裁断片(60.1)の両方の板端部(26.1,27.1)に、スリーブ縦方向(15.1)に延びる2つの縁(68.1,69.1)が生じて、互いにかみ合いかつはまり合い結合を行い、
互いにかみ合う両方の縁(68.1,69.1)がアンダカットされる縁異形片を持ち、一方の縁(68.1)の縁異形片が他方の縁(69.1)の縁異形片に対して相補的に形成されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の取付け装置。
【請求項3】
折曲げられる板裁断片(60.1)の両方の板端部(26.1,27.1)が、縦方向に延びる2つの縁を形成し、これらの縁が点溶接または線溶接により互いに結合されて摩擦結合部を形成していることを特徴とする、請求項2に記載の取付け装置。
【請求項4】
スリーブ(10.1)が長方形断面をもち、互いに対向するそれぞれ2つの広幅壁(35.1,36.1)及び狭幅壁(37.1,37.2)から成り、
折曲げ部(64.1)が広幅壁(35.1)の端部舌片から形成され、端部舌片が隣接する狭幅壁(37.1)及び/又は広幅壁(36.1)の端部側残部に対して遊離切断(61.1〜63.1;80.1)され、その舌片自由端が傾斜してスリーブ内部(21.1)内へ延び、
舌片端部が板傾斜面(51.1)用の接触個所(55.1)を形成していることを特徴とする、請求項1〜3の1つに記載の取付け装置。
【請求項5】
スリーブ(20.1)を形成する板裁断片(60.1)の両方の板端部(26.1,27.1)が共通な面に設けられ、その縁異形片(68.1,69.1)が両方の板端部(26.1,27.1)で同一面をなして延びていることを特徴とする、請求項1〜4の1つに記載の取付け装置。
【請求項6】
はまり合い結合のための共通な面がスリーブ(20.1)の広幅壁(35.1)であることを特徴とする、請求項5に記載の取付け装置。
【請求項7】
互いにかみ合う両方の縁(38.1,39.1)が、相補的な蛇行異形片又は相補的なT状輪郭異形片を持ち、
蛇行異形片の弧又はT状輪郭異形片の段状輪郭が狭くなる頭部(71.2)を持つ広がった頭部(71.1)から成っている
ことを特徴とする、請求項2に記載の取付け装置。
【請求項8】
スリーブ(20.1)を形成する板帯片の両方の板端部が、互いに直角な2つの面にあり、
板端部のはまり合い部が、板帯片から形成されるスリーブ(20.1)の縁に設けられえている
ことを特徴とする、請求項1〜6の1つに記載の取付け装置。
【請求項9】
一方の面がスリーブ(20.1)の広幅壁(35.1)により形成され、他方の面がそれに隣接する狭幅壁(37.1)により形成されていることを特徴とする、請求項8に記載の取付け装置。
【請求項10】
スリーブ(20.1)の広幅壁(35.1)が、偏心円板(31)用の回転ストッパとして用いられて板の押込み位置(50.2)及び/又は押出し位置(50.1)でその回転(33)を限定する内部突起(39.1)を備えていることを特徴とする、請求項3〜9の1つに記載の取付け装置。
【請求項11】
内部突起(39.1)がスリーブ(20.1)の広幅壁(35.1)にあるしわから形成されていることを特徴とする、請求項9に記載の取付け装置。
【請求項12】
板(40.1)の内部区域(73.1)が偏心円板(31)の当接に用いられ、
ばね荷重(70.1)による板内部区域(73.1)の力が、縦移動方向に対して直角に作用し、
板内部区域(73.1)に当接する偏心円板(31)が、ピン頭部(32)を異形品(11)の横穴へ軸線方向に押込んで、異形品(11)の受入れ部(14)にある組立て位置に取付け装置(10.1)を固定し、
取付け装置(10.1)を分解するため、板(40.1)が押出し位置にある時、ばね荷重(70.1)に抗してピン頭部(32)がスリーブ内部(21.1)へ押込み可能であり、
折曲げ部(64.1〜66.1)とは反対側のスリーブ後端部(77.1)に、板裁断片(60.1)の少なくとも1つの角曲げ部(78.1)が設けられ、
板(40.1)の押込み位置で角曲げ部(78.1)が板内部区域(73.1)用の支柱として用いられて、ピン頭部(32)の押しボタン操作を阻止することを特徴とする、請求項1〜10の1つに記載の取付け装置。
【請求項13】
板裁断片(60.2)の角曲げ部(78.1)が、スリーブ(20.1)の狭幅壁(37.1,38.1)の壁延長部により形成されていることを特徴とする、請求項1〜10の1つに記載の取付け装置。
【請求項14】
スリーブ後端部(77.3)に、板裁断片の二重に重なる角曲げ部(78.3,79)が設けられて、一緒に板内部区域の押しボタン操作阻止用支柱を形成していることを特徴とする、請求項11又は12に記載の取付け装置。
【請求項15】
支柱として機能する二重角曲げ部を板裁断片に形成する板裁断片の第2の角曲げ部(79)が、スリーブ(20.3)の広幅壁(36.2)の壁延長部から形成されていることを特徴とする、請求項13に記載の取付け装置。
【請求項16】
板内部区域(73.2)に、傾斜して延びる板ばね(28.2)が固定して、縦移動方向(86)に対して直角にピン頭部(32)をスリーブ(20.2)から押出し、それにより横方向に向けられてピン頭部(32)に作用する横力(84)が生じることを特徴とする、請求項1〜15の1つに記載の取付け装置。
【請求項17】
板ばね(28.2)の自由端部(82)がスリーブ内面(81)に支持され、板(40.2)の縦方向移動(86)の際、2つの位置(82.1,82.2)即ち板(40.2)の押出し位置(50.1)にある出発位置(82.1)と押込み位置(50.2)にある最終位置(82.2)との間で、この支持面(84)に沿って滑ることを特徴とする、請求項1〜16の1つに記載の取付け装置。
【請求項18】
板ばね端部(82)用支持面(94)が少なくとも部分的に最終位置(82.2)の方へ上昇する傾斜路(95)から成り、
最終位置(82.2)において板ばね端部(82)が傾斜路(95)上にあり、傾斜した板ばね(28.2)が、縦方向に向いて押出し方向に作用する縦方向力(97)を板(40.2)へ及ぼす
ことを特徴とする、請求項1〜17の1つに記載の取付け装置。
【請求項19】
出発位置(82.1)において板ばね端部(82)が、最終位置に比べて下がっている傾斜路(95)外の個所に当接していることを特徴とする、請求項1〜18の1つに記載の取付け装置。
【請求項20】
傾斜路(95)が、一方のスリーブ壁(36.2)にあってハウジング内部(21.2)へ向く凹所(90)から形成されていることを特徴とする、請求項1〜19の1つに記載の取付け装置。
【請求項21】
傾斜路(95)を備えた同じスリーブ壁(36.2)が、中心穴(99)を有する押込み部(98)を持ち、
押込み部(98)がスリーブ壁(36.2)に漏斗構造を形成し、この漏斗構造が偏心ピン(30)の内側端部(34)用回転案内部として役立つ
ことを特徴とする、請求項1〜20の1つに記載の取付け装置。
【請求項22】
スリーブ壁(37.2,38.2)の少なくとも1つの後部延長部から、少なくとも1つの曲げられた突起(78.2)が形成されて、その突起端部がスリーブ内部(21.2)へ向き、
板の押込み位置(82.2)でこの突起(78.2)が、板内側端部の支柱として用いられ、ピン頭部(32)の押しボタン操作を阻止し、
それにより異形品にある受入れ部からハウジングスリーブ(20.2)の望ましくない分解が防止される
ことを特徴とする、請求項1〜21の1つに記載の取付け装置。
【請求項23】
突起(78.2)にほぞ(92)が固定して、隣接するスリーブ壁(36.2)にある穴(93)にはまり、それにより突起(78.2)の角度位置を安定化することを特徴とする、請求項1〜22の1つに記載の取付け装置。
【請求項24】
ハウジング壁(37.2,38.2)の所々に切欠き(100)が形成されて、ハウジング内部(21.2)へ向き、
切欠き(100)の内側頂上範囲(101)がハウジング内部(21.2)にある板(40.2)に接触し、板の縦方向移動(86)の際この板を案内することを特徴とする、請求項1〜23の1つに記載の取付け装置。
【請求項25】
相手異形品(12)がアンダカットされた溝(13)を持ち、異形品(11)が取付け装置(10.1)のハウジング用受入れ部(14)を持っている、相手異形品(12)に請求項1〜4の1つに記載の取付け装置(10.1)を取付けるための装置。
【請求項26】
板(40.1)が、その外側端部(49.1)の範囲で、縦方向に延びる複数の舌片(41.1〜44.1)に区分され、
舌片端部がそれぞれ1つの斜面(51.1〜53.1)及び1つのかぎ(45.1〜48.1)を持ち、これらのかぎの少なくとも1つが第1の方向に曲げられ、少なくとも他の1つが第1の方向とは逆の方向に曲げられ、
互いに逆向きの斜面(51.1,54.1;52.1,53.1)に、スリーブ(20.1)の互いに逆向きに延びる少なくとも2つの接触個所(55.1〜57.1)が付属し、
相手異形品(12)にある溝が2つの溝壁(18,19)により区画され、板(40.1)の差込み位置(50.2)でかぎ(45.1〜48.1)が相手異形品(12)の2つの溝壁に係合し、
2つの接触個所(55.1〜57.1)が、スリーブ(20.1)の両方の広幅壁(35.1,36.1)により形成される複数の端部舌片(64.1〜66.1)の舌片端部により形成されている
ことを特徴とする、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
板端部(26.1,27.1)のはまり合い結合部が、偏心円板(31)に対して平行な面に延びる各スリーブ壁(36.1)の中央に設けられていることを特徴とする、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
はまり合い結合部のための共通な面がスリーブ(20.1)の一方の広幅壁(35.1)であることを特徴とする、請求項26に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公表番号】特表2010−529393(P2010−529393A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512540(P2010−512540)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際出願番号】PCT/EP2008/003682
【国際公開番号】WO2008/151697
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(509349554)フイーレル・インテルナツイオナール・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフト (1)
【Fターム(参考)】