異方性集束装置
材料を堆積する実質的に平坦な構造体が開示されている。この構造体は複数のプレートを備えており、それらが組み立てられると少なくとも1本のチャンネル、シースガスプレナム及びノズルが形成される。好適にはこれら要素は異方性形状であり、好適には長方形である。エアゾールチャンネルはさらに分割でき、エアゾール流の均質性が高められる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非対称尖端形状を利用した材料流の異方性集束分野に関する。
【0002】
本願は、2007年8月31日に出願された米国仮特許願60/969445「異方性集束装置」の優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
一般的に従来技術は、空気力学を活用した集束技術を利用する液体および粒体縣濁液の高分解能マスクレス(マスクを利用しない)堆積(デポジション)に関する。もっとも一般的に利用される実施形態では、対応する立体材料の標的表面に物理的、光学的及び/又は電気的特性を提供するために、エアゾール流が集束されて平坦または非平坦である標的上に堆積され、熱的または光化学的に処理されたパターン(紋様)を形成する。この処理技術はM3D(マスクレスメソスケール材料堆積)技術と称されており、従来の厚膜処理技術で堆積される線より大幅に細い線でエアゾール化された材料を堆積するのに利用される。堆積はマスクを利用することなく実施される。さらに、M3D処理技術では1ミクロン未満の太さの線を引くことができる。
【0004】
好適にはM3D装置は、外側筒流(以降“シース流”)と内側エアゾール含有キャリア流とで成る環状伝播ジェット流を形成するためにエアゾールジェット堆積ヘッドを利用する。この環状エアゾールジェット噴射処理(プロセス)では、エアゾール流はその堆積ヘッドに進入して(好適にはエアゾール化プロセス直後または加熱構造部通過直後)、堆積ヘッドオリフィス(噴射口)に向けてM3D装置の進行方向軸に沿って方向付けられる。好適には、材料の処理量はエアゾールキャリアガス質量流量コントローラによって制御される。
【0005】
好適には、堆積ヘッドの内側ではエアゾール流はミリサイズのオリフィスを通過することにより当初平行流化処理される。好適には、その後に噴出粒体流は環状シースガスと組み合わされ、ノズルの目詰まりが防止され、エアゾール流が集束される。キャリアガスとシースガスにはほとんどの場合、圧縮空気または不活性ガスが利用される。それらの一方または両方は変性溶剤蒸気内容物を含有できる。例えば、エアゾールが水溶液で形成される場合には水蒸気をキャリアガスまたはシースガスに加え、液滴蒸発を防止することができる。
【0006】
好適には、シースガスは、エアゾールインレット(入口)の下方のシース空気インレットに進入し、エアゾール流を含んだ環状流を形成する。エアゾールキャリアガスと同様に、好適にはシースガス流量は質量流量コントローラで制御される。組み合わされた液流は高速(〜50m/秒)にてオリフィスから標的に向かってノズルから噴出され、標的に命中する。この環状流はエアゾール流を標的上に収束し、約1ミクロン未満の寸法の紋様(図形)を堆積させる。パターンは標的に対して堆積ヘッドを移動させることで形成される。
【0007】
M3D法に関わる従来技術は、一般的に同軸(共軸)シース流の技術を活用する装置に関する。図1は同心管体の最も単純な形態を図示する。最も内側の噴霧管10はエアゾール噴霧管内に霧化材料を収容している。噴霧管10は構造体16の基端部14で外殻ケーシング12に同心的に取り付けられている。噴霧管10と外殻ケーシング12との間の環状空間は同軸シースチャンバ18を形成する。シースガスは基端位置でシースチャンバ18に進入し、そのシースガスがシースチャンバ18を全通するまでに、シースガスは噴霧流と同軸的に完全層流を形成する。これら噴霧流とシースガス流は収束領域22で遭遇する。そこでは流体力学的集束現象が発生する。収束領域22の遠位部コーン(円錐台形)24は追加的な集束形状を提供する。尖端部26を構造体16に加えて追加の集束形状を提供することもできる。
【0008】
典型的には光学的分析対象となる超細線にサンプル流を加工するため、液流(フロー)サイトメトリも流体力学集束を活用する。エアゾールおよびシースガスM3D法の場合とは異なり、液流サイトメトリは液体のみを使用する。よって液体および層流の圧縮変形不能性を活用してサンプル材料を収束させる。液体サンプル(個の場合、典型的には予備処理された血液サンプル、M3D処理法におけるエアゾール流に類似)は、典型的には脱イオン水または生理塩溶液である液体シース流によって集束される。典型的には、液体サンプルは、対象生物細胞がほぼ整列するように約10ミクロン幅にまで集束される。
【0009】
集束チャンバからこれら細胞は、光学的に透明であり、典型的には正方形である管体(約250ミクロン平方の正方チャンバを内蔵)に直接的に進入する。この正方形の通流セルは細胞の追加的な集束には利用されない。場合によってはレーザ光がこの通流セルの1面に照射される。光検出器がレーザ側とは反対側に設置され、別の光検出器がレーザと直角に配置され、レーザ光が集束されたサンプル流を通過する際に反射光と屈折光との両方の光が検出される。このサンプルは本質的に細胞の連続物であるため、光パターンの変更は分析可能であり、別々の細胞が検出されて数えられる。さらに特殊な装置を利用して細胞流が分別され、別々のチャンバに入れられる。
【0010】
集束チャンバおよび光学チャンバ(通常は“通流セル”と呼称)の構造はフローサイトメトリ分野ではよく知られており、集束チャンバと光学チャンバの入口との位置整合が困難であるという弱点を有している。加えて、コスト高の問題も存在する。大抵の利用形態では、これら通流セルは廃棄されず、洗浄と再使用を必要とする。再使用の弱点は自明であり、交差汚染や時間の無駄も軽視できない。フローサイトメトリ機器は、種々な流体を送り、バルブ操作し、計測するために比較的に大型であり、構造が複雑であることも知られている。有害である可能性がある生体液を取り扱うとき、これらフローサイトメトリ機器の設置、取り外し、および利用には大きな困難および危険が伴う可能性がある。
【0011】
米国特許6537501で例示されているような使い捨ての平坦液体取り扱い構造体もフローサイトメトリの分野ではよく知られている。多くの管体や別々のバルブを利用するより、典型的にはプラスチック材料製の数多くの薄層を利用する小型液体取り扱いカセットが利用可能である。これらの各層に異なるチャンバの流体通路を形成するか、チャンネル(通路)同士を分離させるバリアの単純構造とすることができる。適正に方向付けして組み立てると、流体の“回路板”が提供される。そこでは流体は層から層に流れることができる。サンプル流体を光学チャンバに集束させるために、この層状構造を備えた二次元集束チャンバが使用されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記課題を解決するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、第1カバープレートと第2カバープレートとを含んだ材料堆積構造体である。片方または両方のカバープレートは材料を含んだエアゾールインレットと、1以上のシースガスインレットと、これらカバープレート間を封止するインサート(挿入体)とを含む。このインサートはエアゾールインレットと連通する少なくとも1本のエアゾールチャンネル(導路)と、異方性ノズルとを含んでいる。
【0014】
この1以上のシースガスインレットは、その少なくとも1本のエアゾールチャンネルを囲むシースプレナムと、ノズルの入口とに連通する。このインサートは好適には、組み立てられるとエアゾールチャンネルとノズルとを形成する2体の互いに鏡像であるプレートを含む。好適には、シースガスはシースプレナムとノズルとを包囲し、その中にエアゾールを集束させる。このシースプレナムは好適には異方性形態である。
【0015】
ノズルは好適には長方形である。エアゾールチャンネルも好適には長方形であり、好適には長方形ノズルと位置整合される。好適には、材料堆積最中にノズルは基体(対象物)に対して移動性であり、オプションにてノズルと基体の移動方向に対して傾斜可能である。好適には、この堆積構造体は、1以上のシースガスインレットとシースプレナムとを連結させるチャンネルをさらに含む。これらチャンネルは、エアゾールチャンネル内でのエアゾール通流方向と実質的に平行に移動するシースプレナムに進入するように設計されている。
【0016】
オプションでインサートはエアゾールチャンネルを含んだ尖端シム(詰め物)を含む。この尖端シムは好適には変形可能である。好適には、この尖端シムの変形はエアゾールチャンネルの尖端の幅を変化させる。
【0017】
少なくとも1本のエアゾールチャンネルの少なくとも1部は、オプションで交互オフセットデバイダ(仕切り)を含むか、オプションで複数のさらに小型であるサブチャンネルにさらに分割される。このサブチャンネルは好適には2列の軸整合状態にアレンジされている。片方の第1列のサブチャンネルは他方の第2列のサブチャンネルからズレている。オプションでは第1列のサブチャンネルと第2列のサブチャンネルとは有角状態で提供されている。この場合、好適には、隣接する複数のサブチャンネルのエアゾール流はそれぞれサブチャンネル排出時に交差する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】同心状態の管体を使用した従来技術によるナノ規模の堆積ヘッドの概略図である。
【図2】長方形ノズル形状の平坦構造体の分解概略図である。
【図3】管体を外した平坦構造体の概略図である。
【図4】管体を外した平坦構造体の別実施例を示す概略図である。
【図5】層流の特徴を図示する説明図である。
【図6】図5で示す層流の特徴により提供された堆積パターンを示す概略図である。
【図7】流体直線化を図示する説明図である。
【図8】互いに近接する数多くの小規模層流パターンを図示する概略図である。
【図9】噴霧チャンネル内の複数の正方形チャンネルを図示する概略図である。
【図10】噴霧チャンネル内の図9のものとは異なる形状の複数のチャンネルを図示する概略図である。
【図11】噴霧チャンネル内の図9および図10のものとは異なる形状の複数のチャンネルを図示する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書と一体化しており、その一部を構成する添付図面は本発明の実施例を図示しており、明細書の説明と共に本発明の原理を解説する。これら図面は本発明の好適実施例の説明のみを目的としており、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0020】
本発明は非対象ノズル形状を利用した異方性材料流集束装置および異方性材料流集束方法に関する。このような装置を提供する1つの簡単な方法は、2つの同軸である長方形管体を押し出し成型し、図1で示す同軸管体の形態にそれらを組み合わせ、続いて、これも図1の形状に類似した、さらに小型である長方形尖端管体を取り付けることである。好適には本発明は複数の平坦構造体を利用する。これら平坦構造体はチャンネルの設計に大きな融通性を提供し、共通の噴霧を加工する集束ノズルのアレイ(集合体)、シースプレナムおよび廃棄物プレナムを備えた構造体を提供できる。長方形ノズルはこれら構造体で利用できる尖端形状のほんの1例である。
【0021】
図2は異方性集束を提供する長方形ノズルを備えた平坦構造体の1実施例を図示する分解図である。好適には、全4層は2つの整合穴28内に固定されるダウエルピンで整合される。好適には、これらの層は穴30内での6個のネジによる相互圧迫のみで相互に封止状態である。圧迫封止を機能させるには全部の係合面の高度仕上げが条件であり、できれば研磨仕上げする。あるいは、もし標的物が相互圧迫時に幾分か変形することが可能であるなら(例えば、高硬度プラスチック基体)、ほとんどの小さな不完全性および傷は周囲の変形材料によって封止が可能であろう。基体が過度に柔らかい素材であれば、構造体を封止するのに必要な圧迫力はノズル形状に大きく影響を及ぼすリスクが存在する。ガスケット及び/又は接着剤を利用する等である、その他の構造体封止方法であっても利用が可能である。
【0022】
エアゾール噴霧は噴霧ポート32から構造体内に進入する。シースガスは構造体内にシースポート34から進入する。同一形状の2つの噴霧チャンネルプレート36と38が存在する。これらは、図3で示す鏡像形状に組み立てられると長方形の噴霧チャンネル52を形成する。最上段プレート40は噴霧チャンネルプレート36の前面42に対して封止する。最下段プレート44は噴霧チャンネルプレート38の背面(図2では図示せず)に対して封止する。図3で図示するように、最上段プレート40と最下段プレート44(図3では図示せず)が組み立てられると、シースプレナムは噴霧チャンネル52の各側54、上面56および底面(図示せず)周囲に形成される。収束領域58は異方性流体力学集束領域である。異方性である形状集束は図2で示す領域48で発生する。流体は尖端部50にてノズルから噴出される。
【0023】
長方形尖端部は共形被覆のごとき利用形態に好適である。なぜなら、広域で平坦な噴霧パターンが提供されるからである。この尖端部は噴霧を非対称に集束するため、ヘッドがその長辺に対して直角方向に移動すると太い線を描き、ヘッドがその短辺に対して直角方向に移動すると細い線を描く。後者のパターンは増加した堆積厚を提供する。なぜなら、材料を追加的に堆積するからである。これは同様な形態で利用される複数ノズル堆積においても同様である。中間である任意の太さの線パターンは、ヘッドの角度を材料堆積方向に対して変更することで提供できる。また、長方形ノズル尖端部と同一方向に配向させれば、長方形噴霧チャンネル(典型的に使用される丸形管体および正方形チャンネルの代用)を使用すると堆積パターン効果の均質性が向上する。長方形ノズル尖端部の細軸と同一方向に堆積するときには、シース流が、尖端部目詰まりの可能性を最小化し、噴霧エアゾールを集束させてさらに小型である堆積パターン(細線)を提供することが必要である。
【0024】
図4は、最上段プレート60と最下段プレート61がほぼ同一形状である実施例を示す。噴霧チャンネル62は尖端シム63を2つの同形シースシム64と66の間で挟持させることにより形成される。このようなノズルは同じ平坦構造体をマニフォールド型噴霧、ガス、および廃棄物のために使用させる。一方、異なる尖端シム63の層は異なる利用形態で使用できる。この尖端シムはスタンピング加工、マシニング加工、レーザカッティング加工、ワイヤ放電(EMD)加工、フォトエッチング加工、または任意の他の製造技術により製造できる。
【0025】
さらに、一体の尖端シム形状が、アニールステンレス鋼または高硬度プラスチックのごとき変形可能材料から、共通の噴霧チャンネル幅(例えば1mm)を備えて状態で製造できる。この製造工程中に、整合ピン65間の距離を噴霧チャンネル62の前方尖端の所望幅が達成されるようにセットし、堆積された線の太さを変更することができる。さらに、層間封止が維持できると仮定すれば、あるいはユーザが適切な材料集束における短時間の休止を許容するなら、ノズルの交換またはノズルの回転を必要とせず、整合ピン65を動かして尖端幅を増加させることで、この尖端部は異なる太さの線を堆積することができる。
【0026】
噴射流直線化
ノズル内の層流は材料の非均等堆積に貢献する。なぜなら、図5で図示するように流体の中央部の材料速度は縁部の材料速度よりも速いからである。よって、縁周辺よりもさらに多くの材料が中心に堆積される。基体がノズルに対して移動しているときには、非均等堆積パターンは図6で図示すようになる。ここでは、さらに多くの材料がパターンの縁周辺よりもパターンの中心に堆積される。しかし層流は渦流よりも好適である。なぜなら、典型的には渦流の集束能力は劣り、縁部の明瞭性が劣るからである。噴射流直線化は層流の堆積均等性(特に幅広パターン)を向上させる。噴射流直線化は流体メカニズム分野ではよく知られており、大径管体内の渦流を減少させる確立された方法であり、図7と図8で図示するように層流をさらに均質にする。
【0027】
層流の“直線化”を達成する1実施形態において、太型長方形噴霧チャンネルが太型長方形尖端部と位置整合される。この噴霧チャンネルは図9で図示するように複数の小型サブチャンネル68に分割される。これらサブチャンネルは長方形であっても、円形であっても、正方形であっても、他の形状であってもよい。噴霧チャンネルは、さらに均質なパターンを達成すべく、例えば図10で図示するように交互にオフセットした仕切形態70であってもよい。図7と図8で図示するパターンと同様に、互いに接近して堆積される多数の小型層流のため、この形状では堆積密度に不均等性が小さい。
【0028】
この不均等性は、最初の列の噴霧サブチャンネルとはオフセットした状態で別の列の噴霧サブチャンネルを配置し、図11で図示するように上方列の1チャンネルの中央部を、下方列の隣接チャンネルの壁上方に直接的に存在させることで減少できる。図11は軸整合されたサブチャンネル72を図示する。局所均等性は、一方の列のチャンネルを他方の列のチャンネルに対して傾斜させ、噴射流が異方性集束領域に入る際にそれぞれの噴射流を相互交差させることでさらに改善される。
【0029】
噴霧チャンネルをさらに分割する代わりの実施形態は、並べられて、1つの幅広ノズルに供給される、任意形状の複数隣接噴霧管体すなわちチャンネルを利用することである。この実施形態では、好適には全部の管体すなわちチャンネルに共通である1つのシースプレナムが存在する。
【0030】
以上、本発明をいくつかの特定実施形態に関して詳細に説明したが、それら以外の実施形態であっても同様な結果がもたらされるであろう。本発明の変形および改良は当分野の専門家にとっては自明であろう。そのような改良および均等物は本明細書の「請求の範囲」に全て含まれている。本明細書で言及した全文献の全開示内容を参考として本明細書に引用する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、非対称尖端形状を利用した材料流の異方性集束分野に関する。
【0002】
本願は、2007年8月31日に出願された米国仮特許願60/969445「異方性集束装置」の優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
一般的に従来技術は、空気力学を活用した集束技術を利用する液体および粒体縣濁液の高分解能マスクレス(マスクを利用しない)堆積(デポジション)に関する。もっとも一般的に利用される実施形態では、対応する立体材料の標的表面に物理的、光学的及び/又は電気的特性を提供するために、エアゾール流が集束されて平坦または非平坦である標的上に堆積され、熱的または光化学的に処理されたパターン(紋様)を形成する。この処理技術はM3D(マスクレスメソスケール材料堆積)技術と称されており、従来の厚膜処理技術で堆積される線より大幅に細い線でエアゾール化された材料を堆積するのに利用される。堆積はマスクを利用することなく実施される。さらに、M3D処理技術では1ミクロン未満の太さの線を引くことができる。
【0004】
好適にはM3D装置は、外側筒流(以降“シース流”)と内側エアゾール含有キャリア流とで成る環状伝播ジェット流を形成するためにエアゾールジェット堆積ヘッドを利用する。この環状エアゾールジェット噴射処理(プロセス)では、エアゾール流はその堆積ヘッドに進入して(好適にはエアゾール化プロセス直後または加熱構造部通過直後)、堆積ヘッドオリフィス(噴射口)に向けてM3D装置の進行方向軸に沿って方向付けられる。好適には、材料の処理量はエアゾールキャリアガス質量流量コントローラによって制御される。
【0005】
好適には、堆積ヘッドの内側ではエアゾール流はミリサイズのオリフィスを通過することにより当初平行流化処理される。好適には、その後に噴出粒体流は環状シースガスと組み合わされ、ノズルの目詰まりが防止され、エアゾール流が集束される。キャリアガスとシースガスにはほとんどの場合、圧縮空気または不活性ガスが利用される。それらの一方または両方は変性溶剤蒸気内容物を含有できる。例えば、エアゾールが水溶液で形成される場合には水蒸気をキャリアガスまたはシースガスに加え、液滴蒸発を防止することができる。
【0006】
好適には、シースガスは、エアゾールインレット(入口)の下方のシース空気インレットに進入し、エアゾール流を含んだ環状流を形成する。エアゾールキャリアガスと同様に、好適にはシースガス流量は質量流量コントローラで制御される。組み合わされた液流は高速(〜50m/秒)にてオリフィスから標的に向かってノズルから噴出され、標的に命中する。この環状流はエアゾール流を標的上に収束し、約1ミクロン未満の寸法の紋様(図形)を堆積させる。パターンは標的に対して堆積ヘッドを移動させることで形成される。
【0007】
M3D法に関わる従来技術は、一般的に同軸(共軸)シース流の技術を活用する装置に関する。図1は同心管体の最も単純な形態を図示する。最も内側の噴霧管10はエアゾール噴霧管内に霧化材料を収容している。噴霧管10は構造体16の基端部14で外殻ケーシング12に同心的に取り付けられている。噴霧管10と外殻ケーシング12との間の環状空間は同軸シースチャンバ18を形成する。シースガスは基端位置でシースチャンバ18に進入し、そのシースガスがシースチャンバ18を全通するまでに、シースガスは噴霧流と同軸的に完全層流を形成する。これら噴霧流とシースガス流は収束領域22で遭遇する。そこでは流体力学的集束現象が発生する。収束領域22の遠位部コーン(円錐台形)24は追加的な集束形状を提供する。尖端部26を構造体16に加えて追加の集束形状を提供することもできる。
【0008】
典型的には光学的分析対象となる超細線にサンプル流を加工するため、液流(フロー)サイトメトリも流体力学集束を活用する。エアゾールおよびシースガスM3D法の場合とは異なり、液流サイトメトリは液体のみを使用する。よって液体および層流の圧縮変形不能性を活用してサンプル材料を収束させる。液体サンプル(個の場合、典型的には予備処理された血液サンプル、M3D処理法におけるエアゾール流に類似)は、典型的には脱イオン水または生理塩溶液である液体シース流によって集束される。典型的には、液体サンプルは、対象生物細胞がほぼ整列するように約10ミクロン幅にまで集束される。
【0009】
集束チャンバからこれら細胞は、光学的に透明であり、典型的には正方形である管体(約250ミクロン平方の正方チャンバを内蔵)に直接的に進入する。この正方形の通流セルは細胞の追加的な集束には利用されない。場合によってはレーザ光がこの通流セルの1面に照射される。光検出器がレーザ側とは反対側に設置され、別の光検出器がレーザと直角に配置され、レーザ光が集束されたサンプル流を通過する際に反射光と屈折光との両方の光が検出される。このサンプルは本質的に細胞の連続物であるため、光パターンの変更は分析可能であり、別々の細胞が検出されて数えられる。さらに特殊な装置を利用して細胞流が分別され、別々のチャンバに入れられる。
【0010】
集束チャンバおよび光学チャンバ(通常は“通流セル”と呼称)の構造はフローサイトメトリ分野ではよく知られており、集束チャンバと光学チャンバの入口との位置整合が困難であるという弱点を有している。加えて、コスト高の問題も存在する。大抵の利用形態では、これら通流セルは廃棄されず、洗浄と再使用を必要とする。再使用の弱点は自明であり、交差汚染や時間の無駄も軽視できない。フローサイトメトリ機器は、種々な流体を送り、バルブ操作し、計測するために比較的に大型であり、構造が複雑であることも知られている。有害である可能性がある生体液を取り扱うとき、これらフローサイトメトリ機器の設置、取り外し、および利用には大きな困難および危険が伴う可能性がある。
【0011】
米国特許6537501で例示されているような使い捨ての平坦液体取り扱い構造体もフローサイトメトリの分野ではよく知られている。多くの管体や別々のバルブを利用するより、典型的にはプラスチック材料製の数多くの薄層を利用する小型液体取り扱いカセットが利用可能である。これらの各層に異なるチャンバの流体通路を形成するか、チャンネル(通路)同士を分離させるバリアの単純構造とすることができる。適正に方向付けして組み立てると、流体の“回路板”が提供される。そこでは流体は層から層に流れることができる。サンプル流体を光学チャンバに集束させるために、この層状構造を備えた二次元集束チャンバが使用されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記課題を解決するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、第1カバープレートと第2カバープレートとを含んだ材料堆積構造体である。片方または両方のカバープレートは材料を含んだエアゾールインレットと、1以上のシースガスインレットと、これらカバープレート間を封止するインサート(挿入体)とを含む。このインサートはエアゾールインレットと連通する少なくとも1本のエアゾールチャンネル(導路)と、異方性ノズルとを含んでいる。
【0014】
この1以上のシースガスインレットは、その少なくとも1本のエアゾールチャンネルを囲むシースプレナムと、ノズルの入口とに連通する。このインサートは好適には、組み立てられるとエアゾールチャンネルとノズルとを形成する2体の互いに鏡像であるプレートを含む。好適には、シースガスはシースプレナムとノズルとを包囲し、その中にエアゾールを集束させる。このシースプレナムは好適には異方性形態である。
【0015】
ノズルは好適には長方形である。エアゾールチャンネルも好適には長方形であり、好適には長方形ノズルと位置整合される。好適には、材料堆積最中にノズルは基体(対象物)に対して移動性であり、オプションにてノズルと基体の移動方向に対して傾斜可能である。好適には、この堆積構造体は、1以上のシースガスインレットとシースプレナムとを連結させるチャンネルをさらに含む。これらチャンネルは、エアゾールチャンネル内でのエアゾール通流方向と実質的に平行に移動するシースプレナムに進入するように設計されている。
【0016】
オプションでインサートはエアゾールチャンネルを含んだ尖端シム(詰め物)を含む。この尖端シムは好適には変形可能である。好適には、この尖端シムの変形はエアゾールチャンネルの尖端の幅を変化させる。
【0017】
少なくとも1本のエアゾールチャンネルの少なくとも1部は、オプションで交互オフセットデバイダ(仕切り)を含むか、オプションで複数のさらに小型であるサブチャンネルにさらに分割される。このサブチャンネルは好適には2列の軸整合状態にアレンジされている。片方の第1列のサブチャンネルは他方の第2列のサブチャンネルからズレている。オプションでは第1列のサブチャンネルと第2列のサブチャンネルとは有角状態で提供されている。この場合、好適には、隣接する複数のサブチャンネルのエアゾール流はそれぞれサブチャンネル排出時に交差する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】同心状態の管体を使用した従来技術によるナノ規模の堆積ヘッドの概略図である。
【図2】長方形ノズル形状の平坦構造体の分解概略図である。
【図3】管体を外した平坦構造体の概略図である。
【図4】管体を外した平坦構造体の別実施例を示す概略図である。
【図5】層流の特徴を図示する説明図である。
【図6】図5で示す層流の特徴により提供された堆積パターンを示す概略図である。
【図7】流体直線化を図示する説明図である。
【図8】互いに近接する数多くの小規模層流パターンを図示する概略図である。
【図9】噴霧チャンネル内の複数の正方形チャンネルを図示する概略図である。
【図10】噴霧チャンネル内の図9のものとは異なる形状の複数のチャンネルを図示する概略図である。
【図11】噴霧チャンネル内の図9および図10のものとは異なる形状の複数のチャンネルを図示する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書と一体化しており、その一部を構成する添付図面は本発明の実施例を図示しており、明細書の説明と共に本発明の原理を解説する。これら図面は本発明の好適実施例の説明のみを目的としており、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0020】
本発明は非対象ノズル形状を利用した異方性材料流集束装置および異方性材料流集束方法に関する。このような装置を提供する1つの簡単な方法は、2つの同軸である長方形管体を押し出し成型し、図1で示す同軸管体の形態にそれらを組み合わせ、続いて、これも図1の形状に類似した、さらに小型である長方形尖端管体を取り付けることである。好適には本発明は複数の平坦構造体を利用する。これら平坦構造体はチャンネルの設計に大きな融通性を提供し、共通の噴霧を加工する集束ノズルのアレイ(集合体)、シースプレナムおよび廃棄物プレナムを備えた構造体を提供できる。長方形ノズルはこれら構造体で利用できる尖端形状のほんの1例である。
【0021】
図2は異方性集束を提供する長方形ノズルを備えた平坦構造体の1実施例を図示する分解図である。好適には、全4層は2つの整合穴28内に固定されるダウエルピンで整合される。好適には、これらの層は穴30内での6個のネジによる相互圧迫のみで相互に封止状態である。圧迫封止を機能させるには全部の係合面の高度仕上げが条件であり、できれば研磨仕上げする。あるいは、もし標的物が相互圧迫時に幾分か変形することが可能であるなら(例えば、高硬度プラスチック基体)、ほとんどの小さな不完全性および傷は周囲の変形材料によって封止が可能であろう。基体が過度に柔らかい素材であれば、構造体を封止するのに必要な圧迫力はノズル形状に大きく影響を及ぼすリスクが存在する。ガスケット及び/又は接着剤を利用する等である、その他の構造体封止方法であっても利用が可能である。
【0022】
エアゾール噴霧は噴霧ポート32から構造体内に進入する。シースガスは構造体内にシースポート34から進入する。同一形状の2つの噴霧チャンネルプレート36と38が存在する。これらは、図3で示す鏡像形状に組み立てられると長方形の噴霧チャンネル52を形成する。最上段プレート40は噴霧チャンネルプレート36の前面42に対して封止する。最下段プレート44は噴霧チャンネルプレート38の背面(図2では図示せず)に対して封止する。図3で図示するように、最上段プレート40と最下段プレート44(図3では図示せず)が組み立てられると、シースプレナムは噴霧チャンネル52の各側54、上面56および底面(図示せず)周囲に形成される。収束領域58は異方性流体力学集束領域である。異方性である形状集束は図2で示す領域48で発生する。流体は尖端部50にてノズルから噴出される。
【0023】
長方形尖端部は共形被覆のごとき利用形態に好適である。なぜなら、広域で平坦な噴霧パターンが提供されるからである。この尖端部は噴霧を非対称に集束するため、ヘッドがその長辺に対して直角方向に移動すると太い線を描き、ヘッドがその短辺に対して直角方向に移動すると細い線を描く。後者のパターンは増加した堆積厚を提供する。なぜなら、材料を追加的に堆積するからである。これは同様な形態で利用される複数ノズル堆積においても同様である。中間である任意の太さの線パターンは、ヘッドの角度を材料堆積方向に対して変更することで提供できる。また、長方形ノズル尖端部と同一方向に配向させれば、長方形噴霧チャンネル(典型的に使用される丸形管体および正方形チャンネルの代用)を使用すると堆積パターン効果の均質性が向上する。長方形ノズル尖端部の細軸と同一方向に堆積するときには、シース流が、尖端部目詰まりの可能性を最小化し、噴霧エアゾールを集束させてさらに小型である堆積パターン(細線)を提供することが必要である。
【0024】
図4は、最上段プレート60と最下段プレート61がほぼ同一形状である実施例を示す。噴霧チャンネル62は尖端シム63を2つの同形シースシム64と66の間で挟持させることにより形成される。このようなノズルは同じ平坦構造体をマニフォールド型噴霧、ガス、および廃棄物のために使用させる。一方、異なる尖端シム63の層は異なる利用形態で使用できる。この尖端シムはスタンピング加工、マシニング加工、レーザカッティング加工、ワイヤ放電(EMD)加工、フォトエッチング加工、または任意の他の製造技術により製造できる。
【0025】
さらに、一体の尖端シム形状が、アニールステンレス鋼または高硬度プラスチックのごとき変形可能材料から、共通の噴霧チャンネル幅(例えば1mm)を備えて状態で製造できる。この製造工程中に、整合ピン65間の距離を噴霧チャンネル62の前方尖端の所望幅が達成されるようにセットし、堆積された線の太さを変更することができる。さらに、層間封止が維持できると仮定すれば、あるいはユーザが適切な材料集束における短時間の休止を許容するなら、ノズルの交換またはノズルの回転を必要とせず、整合ピン65を動かして尖端幅を増加させることで、この尖端部は異なる太さの線を堆積することができる。
【0026】
噴射流直線化
ノズル内の層流は材料の非均等堆積に貢献する。なぜなら、図5で図示するように流体の中央部の材料速度は縁部の材料速度よりも速いからである。よって、縁周辺よりもさらに多くの材料が中心に堆積される。基体がノズルに対して移動しているときには、非均等堆積パターンは図6で図示すようになる。ここでは、さらに多くの材料がパターンの縁周辺よりもパターンの中心に堆積される。しかし層流は渦流よりも好適である。なぜなら、典型的には渦流の集束能力は劣り、縁部の明瞭性が劣るからである。噴射流直線化は層流の堆積均等性(特に幅広パターン)を向上させる。噴射流直線化は流体メカニズム分野ではよく知られており、大径管体内の渦流を減少させる確立された方法であり、図7と図8で図示するように層流をさらに均質にする。
【0027】
層流の“直線化”を達成する1実施形態において、太型長方形噴霧チャンネルが太型長方形尖端部と位置整合される。この噴霧チャンネルは図9で図示するように複数の小型サブチャンネル68に分割される。これらサブチャンネルは長方形であっても、円形であっても、正方形であっても、他の形状であってもよい。噴霧チャンネルは、さらに均質なパターンを達成すべく、例えば図10で図示するように交互にオフセットした仕切形態70であってもよい。図7と図8で図示するパターンと同様に、互いに接近して堆積される多数の小型層流のため、この形状では堆積密度に不均等性が小さい。
【0028】
この不均等性は、最初の列の噴霧サブチャンネルとはオフセットした状態で別の列の噴霧サブチャンネルを配置し、図11で図示するように上方列の1チャンネルの中央部を、下方列の隣接チャンネルの壁上方に直接的に存在させることで減少できる。図11は軸整合されたサブチャンネル72を図示する。局所均等性は、一方の列のチャンネルを他方の列のチャンネルに対して傾斜させ、噴射流が異方性集束領域に入る際にそれぞれの噴射流を相互交差させることでさらに改善される。
【0029】
噴霧チャンネルをさらに分割する代わりの実施形態は、並べられて、1つの幅広ノズルに供給される、任意形状の複数隣接噴霧管体すなわちチャンネルを利用することである。この実施形態では、好適には全部の管体すなわちチャンネルに共通である1つのシースプレナムが存在する。
【0030】
以上、本発明をいくつかの特定実施形態に関して詳細に説明したが、それら以外の実施形態であっても同様な結果がもたらされるであろう。本発明の変形および改良は当分野の専門家にとっては自明であろう。そのような改良および均等物は本明細書の「請求の範囲」に全て含まれている。本明細書で言及した全文献の全開示内容を参考として本明細書に引用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料堆積構造体であって、第1カバープレートと、第2カバープレートとを含んでおり、それらカバープレートの片方または両方は、材料を含んだエアゾール用のエアゾールインレットと、1以上のシースガスインレットとを含んでおり、本構造体は、前記両カバープレート間にインサートをさらに含んでおり、該インサートは前記エアゾールインレットと連通する少なくとも1本のエアゾールチャンネルと、異方性ノズルとを含んでおり、前記1以上のシースガスインレットは、前記1以上のエアゾールチャンネルの出口と、前記ノズルの入口を収容するシースプレナムと連通していることを特徴とする構造体。
【請求項2】
インサートは2体の鏡像形状プレートを含んでおり、それら鏡像形状プレートは1体に組み立てられるとエアゾールチャンネルとノズルとを形成することを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項3】
シースガスはシースプレナムとノズル内のエアゾールを包囲して集束させることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項4】
ノズルは長方形であることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項5】
エアゾールチャンネルは長方形であり、長方形ノズルと位置整合状態であることを特徴とする請求項4記載の構造体。
【請求項6】
材料堆積時にノズルは対象基体に対して移動可能であることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項7】
ノズルは自身の移動方向および基体に対して傾斜可能であることを特徴とする請求項6記載の構造体。
【請求項8】
1以上のシースガスインレットとシースガスプレナムとを連通させるチャンネルをさらに含んでおり、該チャンネルは、前記シースガスが、エアゾールチャンネル内のエアゾール通流方向に対して実質的平行方向に移動する前記シースプレナムに進入できるように形状設計されていることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項9】
インサートはエアゾールチャンネルを含んだ尖端シムを含んでいることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項10】
尖端シムは変形可能であることを特徴とする請求項9記載の構造体。
【請求項11】
尖端シムの変形はエアゾールチャンネルの尖端部の幅を変動させることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項12】
少なくとも1本のエアゾールチャンネルの少なくとも一部は複数のさらに小型のサブチャンネルにさらに分割されていることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項13】
サブチャンネルは軸方向に整合され、2列に配置されており、一方列のサブチャンネルは他方列のサブチャンネルとはオフセットされていることを特徴とする請求項12記載の構造体。
【請求項14】
一方列のサブチャンネルと他方列のサブチャンネルとは互いに傾斜状態に存在することを特徴とする請求項13記載の構造体。
【請求項15】
隣接するサブチャンネル内のそれぞれのエアゾール流はエアゾールチャンネルから噴出されるとき相互に交差することを特徴とする請求項14記載の構造体。
【請求項16】
少なくとも1本のエアゾールチャンネルの少なくとも一部は交互にオフセットしている仕切りを含んでいることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項17】
シースプレナムは異方性形状であることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項1】
材料堆積構造体であって、第1カバープレートと、第2カバープレートとを含んでおり、それらカバープレートの片方または両方は、材料を含んだエアゾール用のエアゾールインレットと、1以上のシースガスインレットとを含んでおり、本構造体は、前記両カバープレート間にインサートをさらに含んでおり、該インサートは前記エアゾールインレットと連通する少なくとも1本のエアゾールチャンネルと、異方性ノズルとを含んでおり、前記1以上のシースガスインレットは、前記1以上のエアゾールチャンネルの出口と、前記ノズルの入口を収容するシースプレナムと連通していることを特徴とする構造体。
【請求項2】
インサートは2体の鏡像形状プレートを含んでおり、それら鏡像形状プレートは1体に組み立てられるとエアゾールチャンネルとノズルとを形成することを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項3】
シースガスはシースプレナムとノズル内のエアゾールを包囲して集束させることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項4】
ノズルは長方形であることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項5】
エアゾールチャンネルは長方形であり、長方形ノズルと位置整合状態であることを特徴とする請求項4記載の構造体。
【請求項6】
材料堆積時にノズルは対象基体に対して移動可能であることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項7】
ノズルは自身の移動方向および基体に対して傾斜可能であることを特徴とする請求項6記載の構造体。
【請求項8】
1以上のシースガスインレットとシースガスプレナムとを連通させるチャンネルをさらに含んでおり、該チャンネルは、前記シースガスが、エアゾールチャンネル内のエアゾール通流方向に対して実質的平行方向に移動する前記シースプレナムに進入できるように形状設計されていることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項9】
インサートはエアゾールチャンネルを含んだ尖端シムを含んでいることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項10】
尖端シムは変形可能であることを特徴とする請求項9記載の構造体。
【請求項11】
尖端シムの変形はエアゾールチャンネルの尖端部の幅を変動させることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項12】
少なくとも1本のエアゾールチャンネルの少なくとも一部は複数のさらに小型のサブチャンネルにさらに分割されていることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項13】
サブチャンネルは軸方向に整合され、2列に配置されており、一方列のサブチャンネルは他方列のサブチャンネルとはオフセットされていることを特徴とする請求項12記載の構造体。
【請求項14】
一方列のサブチャンネルと他方列のサブチャンネルとは互いに傾斜状態に存在することを特徴とする請求項13記載の構造体。
【請求項15】
隣接するサブチャンネル内のそれぞれのエアゾール流はエアゾールチャンネルから噴出されるとき相互に交差することを特徴とする請求項14記載の構造体。
【請求項16】
少なくとも1本のエアゾールチャンネルの少なくとも一部は交互にオフセットしている仕切りを含んでいることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【請求項17】
シースプレナムは異方性形状であることを特徴とする請求項1記載の構造体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2010−538277(P2010−538277A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−523195(P2010−523195)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2008/075035
【国際公開番号】WO2009/029938
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(501429955)オプトメック,インク. (6)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2008/075035
【国際公開番号】WO2009/029938
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(501429955)オプトメック,インク. (6)
【Fターム(参考)】
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