説明

癌の治療のための化合物及び組成物

癌を治療、予防又は管理するための化合物及び組成物を開示する。本明細書で提供する組成物は、SNS-595及びN-デスメチル-SNS-595を含む。該化合物を含む医薬組成物並びに化合物及び組成物を使用する治療方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(1. 関連出願)
本出願は、「癌の治療のための化合物及び組成物(Compounds And Compositions For Treatment Of Cancer)」という題名の2006年6月12日に出願の米国特許仮出願第60/812,835号の優先権を主張するものである。以上に引用した出願の開示内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
(2. 分野)
癌の治療のための化合物、組成物及びそれらの使用方法を本明細書で提供する。本明細書で提供する組成物は、例えば、(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸と、N-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸とを含む。
【背景技術】
【0002】
(3. 背景)
(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸は、腫瘍活性を有することが知られている(Tsuzukiら、J.Med.Chem.、47:2097〜2106、2004及びTomitaら、J.Med.Chem.、45:5564〜5575、2002参照)。この文献において、(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸による膀胱癌、乳癌、子宮頚癌、結腸癌、食道癌、頭部及び首部癌、肝臓癌、肺癌、黒色腫、骨髄腫、神経芽細胞種、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、皮膚癌、胃癌、睾丸癌、甲状腺癌及び子宮癌の治療が提案された。この化合物を使用する様々な投薬法が報告されている(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願公開第2005-0203120号;同第2005-0215583号及び2006-0025437号並びに国際出願第PCT/US2006/034699号参照)。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(4. 要旨)
一部の実施態様において、(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸と、N-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸とを含む組成物を本明細書で提供する。一部の実施態様において、本明細書で提供する組成物は、組成物の全重量の少なくとも約97%の(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸と、約0.01%から約3%までのN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を含み、該百分率はいずれも該2つの成分の全重量に基づく。
【0004】
一部の実施態様において、組成物は、医薬組成物である。一部の実施態様において、本明細書で提供する組成物を製造規模で合成することができる。一部の実施態様において、組成物は、哺乳動物における1種以上の癌を治療、予防又は管理する方法に有用である。
【0005】
一部の実施態様において、O-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸、及び(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸のグルコラニドから選択される化合物を本明細書で提供する。一実施態様において、N-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸、O-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸、及び(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸のグルコラニドから選択される化合物を含む医薬組成物、並びに1種以上の癌を治療、予防又は管理するためにそれらを使用する方法を本明細書で提供する。
【0006】
一部の実施態様において、本明細書に記載する方法は、N-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を、本明細書に記載の組成物又は用量で投与して、1種以上の癌を治療、予防及び管理することを含む。
【0007】
本明細書に記載する方法を用いて治療、予防又は管理することができる癌の種類としては、固形腫瘍及び血液由来腫瘍が挙げられるが、それらに限定されない。一部の実施態様において、癌は、膀胱の癌、骨若しくは血液の癌、脳の癌、乳房の癌、頚部の癌、胸の癌、結腸の癌、子宮内膜の癌、食道の癌、眼の癌、頭の癌、腎臓の癌、肝臓の癌、肺の癌、口の癌、首の癌、子宮の癌、膵臓の癌、前立腺の癌、直腸の癌、胃の癌、睾丸の癌、喉の癌及び子宮の癌を含むが、それらに限定されない皮膚組織、臓器、血液及び血管の癌であり得る。一部の実施態様において、癌は、白血病、リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、ホジキン病(ホジキンリンパ腫とも呼ばれる)及び骨髄腫などの血液悪性腫瘍である。一部の実施態様において、白血病は、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病及び急性骨髄芽球性白血病である。一部の実施態様において、癌は、固形腫瘍を含む。一部の実施態様において、癌は、従来の治療に対して再発性、難治性又は抵抗性であり得る。一部の実施態様において、癌は、転移性であり得る。
【0008】
本明細書に記載の組成物及び化合物の製造方法も提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
(5. 図の簡単な説明)
【図1】(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸(正方形)、N-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸(逆三角形)、及びO-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸(三角形)を使用した比較細胞生存率アッセイの結果を示す図である。
【0010】
【図2】(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を合成するためのスキームを示す図である。
【0011】
【図3】肝臓ミクロソームにおけるインキュベーション後に生成したN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸(ペインA)、及びインキュベーション終了後にスパイクした真正のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸標準を用いた同じインキュベーションによる個別のアリコット(ペインB)のクロマトグラムを示す図である。
【0012】
【図4】2種のデスメチル生成物、即ちN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸、及びO-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を示す、(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸とヒト肝臓ミクロソームのインビトロ反応との反応生成物のHPLCクロマトグラムを示す図である。クロマトグラムは、100μMの(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を用いた60分のインキュベーションを表す(大ピークは、NADPHを用いた反応で得られた生成物を示し、小ピークは、NADPHを用いない反応で得られた生成物を示す)。
【0013】
【図5】大きいm/zフラグメントに対応づけられた構造を有する、(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の生成物イオンスキャンを示す図である。
【0014】
【図6】大きいm/zフラグメントに対応づけられた構造を有する、N-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の生成物イオンスキャンを示す図である。
【0015】
【図7】約99.2%の(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸と、約0.6%のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸とを含む、代表的な組成物のHPLCクロマトグラムを示す図である。
【0016】
【図8】SNS-595の水和物の(CuKα放射線を使用して測定された)粉末X線回折(XRPD)パターンを示す図である。
【0017】
【図9】SNS-595の水和物の示差走査熱分析(DSC)及び熱重量分析(TGA)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(6. 詳細な説明)
(6.1 定義)
特に指定する場合を除いて、本明細書に用いられているすべての技術用語及び科学用語は、当業者に広く理解されているのと同じ意味を有する。本明細書に記載されているすべての特許、出願、公開出願及び他の文献は、そのすべてが参照により組み込まれている。本明細書における用語に対して複数の定義が存在する場合は、特に指定する場合を除いて本セクションにおける定義が優先される。
【0019】
本明細書に用いられているように、「SNS-595」は、(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を指す。化合物は、AG-7352としても知られる。化合物の化学構造を本明細書で提供する。特に指定する場合を除いて、SNS-595又は(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸は、化合物の異性体として純粋な形態を指す。
【0020】
本明細書に用いられているように、異性体として純粋な(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸は、(-)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸が実質的にない(即ち、異性体過剰である)。換言すれば、1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の「(+)」形態は、化合物の「(-)」形態が実質的にないため、「(-)」の形に対して異性体過剰である。「異性体として純粋」又は「純粋な異性体」という用語は、化合物が75重量%を超える、80重量%を超える、85重量%を超える、90重量%を超える、91重量%を超える、92重量%を超える、93重量%を超える、94重量%を超える、95重量%を超える、96重量%を超える、又は97重量%を超える異性体を含むことを意味する。
【0021】
本明細書に用いられているように、「N-デスメチル-SNS-595」又は「N-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸」は、(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-アミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を指す。化合物の化学構造を本明細書の他の箇所で提供する。
【0022】
本明細書に用いられているように、「O-デスメチル-SNS-595」又は「O-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸」は、(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-ヒドロキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を指す。化合物の化学構造を本明細書の他の箇所で提供する。
【0023】
本明細書に用いられているように、特に指定する場合を除いて、「化合物」又は「本明細書で提供する化合物」は、N-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-ヒドロキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸、O-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-ヒドロキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸、又は本明細書で提供する(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-ヒドロキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸のグルクロニドを指す。
【0024】
本明細書に用いられているように、且つ特に指定する場合を除いて、「治療する」、「治療すること」及び「治療」という用語は、疾患又は治療される疾患若しくは状態に伴う症状の重度を改善又は軽減することを指す。
【0025】
「予防」という用語は、疾患又は障害或いは特定の疾患若しくは障害の症状の抑制を含む。いくつかの実施態様において、癌の家族病歴を有する患者は、予防的投薬の候補である。一般に、「予防すること」という用語は、特に癌のリスクのある患者に対して、症状の発症前に薬物を投与することを指す。
【0026】
本明細書に用いられているように、且つ特に指定する場合を除いて、「管理すること」という用語は、特定の疾患又は障害にかかった患者におけるその再発を予防し、疾患又は障害にかかった患者が緩解を維持する時間を延ばし、患者の死亡率を低減し、且つ/又は管理される疾患又は障害に伴う症状の重度の軽減又は回避を維持することを包括する。
【0027】
本明細書に用いられているように、「対象」は動物、典型的には、患者などのヒトを含む哺乳動物である。
【0028】
本明細書に用いられているように、「癌」という用語は、固形腫瘍及び血液由来腫瘍を含むが、それらに限定されない。一部の実施態様において、癌は、膀胱の癌、骨若しくは血液の癌、脳の癌、乳房の癌、頚部の癌、胸の癌、結腸の癌、子宮内膜の癌、食道の癌、眼の癌、頭の癌、腎臓の癌、肝臓の癌、肺の癌、口の癌、首の癌、子宮の癌、膵臓の癌、前立腺の癌、直腸の癌、胃の癌、睾丸の癌、喉の癌及び子宮の癌を含むが、それらに限定されない皮膚組織、臓器、血液及び血管の癌であり得る。一部の実施態様において、癌は、白血病、リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、ホジキン病(ホジキンリンパ腫とも呼ばれる)及び骨髄腫などの血液悪性腫瘍である。一部の実施態様において、白血病は、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病及び急性骨髄芽球性白血病である。一部の実施態様において、癌は、固形腫瘍を含む。一部の実施態様において、従来の治療に対して再発性、難治性又は抵抗性であり得る。一部の実施態様において、癌は、転移性であり得る。
【0029】
「再発した」という用語は、治療後に癌が既に緩解した患者における癌細胞又は症状の復帰を指す。
【0030】
「難治性」又は「抵抗性」という用語は、治療又は長時間治療後でさえも、患者の身体に残留する癌細胞を有する患者を指す。
【0031】
本明細書に用いられているように、IC50は、最大応答の50%の阻害を、応答を測定するアッセイにおいて達成する特定の試験化合物の量、濃度又は用量を指す。
【0032】
本明細書に用いられているように、且つ特に指定する場合を除いて、化合物の「治療有効量」及び「有効量」は、疾患の治療、予防及び/又は管理において治療有益性を提供する、或いは治療すべき疾患若しくは障害に伴う1つ以上の症状を遅らせる、又は最小限に抑えるのに十分な量を指す。「治療有効量」及び「有効量」という用語は、全体的な治療を向上させる、疾患若しくは障害の症状若しくは原因を軽減又は回避する、或いは別の治療薬の治療効果を向上させる量を包括し得る。
【0033】
本明細書に用いられているように、且つ特に指定する場合を除いて、「医薬として許容し得る塩」という用語は、本明細書で提供する化合物に存在し得る酸又は塩基の基の塩を含むが、それらに限定されない。一定の酸性条件下において、化合物は、様々な無機及び有機酸と広範な塩を形成することができる。塩基化合物の医薬として許容し得る塩を調製するのに使用できる酸は、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、クエン酸、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストール酸塩、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘキシルレソルシン酸塩、ヒドラバミン、ヒドロキシナフトン酸塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビンオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ムスク酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トリエチオダイド及びパモ酸塩を含むが、それらに限定されない医薬として許容し得るアニオンを含む塩を形成する酸である。一定の塩基性条件下において、化合物は、様々な医薬として許容し得るカチオンと塩基塩を形成することができる。そのような塩の非限定的な例としては、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、特に、カルシウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、カリウム塩及び鉄塩が挙げられる。
【0034】
本明細書に用いられているように、且つ特に指定する場合を除いて、「水和物」という用語は、本明細書で提供する化合物又はその塩若しくは分子錯体を含み、化学量論又は非化学量論量の水をさらに含む固体又は半固体を指す。
【0035】
本明細書に用いられているように、且つ特に指定する場合を除いて、「溶媒和物」という用語は、本明細書で提供する化合物又はその塩若しくは分子錯体を含み、化学量論又は非化学量論量の1種以上の溶媒をさらに含む固体又は半固体を指す。「溶媒和物」という用語は、水和物(例えば、半水和物、一水和物、半二水和物、二水和物、三水和物及び四水和物等)を含む。
【0036】
「共投与」及び「と組み合わせて」という用語は、2つの治療薬(例えば、SNS-595又は本明細書で提供する化合物と別の抗癌薬又は第2の薬剤)を、特定の時間制限を設けずに同時に、並行して、又は順次投与することを含む。一実施態様において、両薬剤は、細胞又は患者の体内に同時に存在し、それらの生物的効果又は治療効果を同時に発揮する。一実施態様において、それら2つの治療薬は、同一の組成物又は単位剤形に存在する。別の実施態様において、それら2つの治療薬は、別個の組成物又は単位剤形に存在する。
【0037】
「支持療法薬」という用語は、SNS-595治療の有害作用又は望ましくない作用を治療、予防、管理、軽減又は回避する任意の物質を指す。
【0038】
(6.2 化合物及び組成物)
SNS-595は、AG-7352又はSP-9595としても知られる、異性体として純粋な(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸である。SNS-595は、以下の化学構造を有する。
【化1】

【0039】
一実施態様において、SNS-595を含む水和物を本明細書で提供する。一部の実施態様において、水和物は、約8.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを示す。別の実施態様において、水和物は、約6.9、11.1及び18.8度2θにピークをさらに含む粉末X線回折パターンを示す。さらなる実施態様において、水和物は、約16.4、17.5、20.8及び24.9度2θにピークをさらに含む粉末X線回折パターンを示す。
【0040】
一実施態様において、水和物は、約10℃/分で約25℃から約350℃まで加熱した場合の立上り温度が約126.5℃である吸熱事象を含む示差走査熱量測定温度記録図を示す。別の実施態様において、水和物は、立上り温度が約273.3℃である吸熱事象をさらに含む示差走査熱量測定温度記録図を示す。さらなる実施態様において、水和物は、約10℃/分で約25℃から約200℃まで加熱した場合の重量減少が約4.4%であることを含む熱重量分析温度記録図を示す。
【0041】
一部の実施態様において、水和物は、SNS-595の1モル当たり約0.8から1.2モル当量の水を含む。別の実施態様において、水和物は、SNS-595の1モル当たり約0.9から1.1モル当量の水を含む。別の実施態様において、水和物は、SNS-595の1モル当たり約0.95から1.05モル当量の水を含む。別の実施態様において、水和物は、SNS-595の1モル当たり約0.98から1.02モル当量の水を含む。
【0042】
一実施態様において、1種以上の癌を治療、予防又は改善する方法であって、N-デスメチル-SNS-595又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物又は水和物を本明細書に記載の組成物及び用量で投与することを含む、前記方法を本明細書で提供する。N-デスメチル-SNS-595は、以下の化学構造を有する。
【化2】

【0043】
一実施態様において、O-デスメチル-SNS-595、及びSNS-595のグルクロニドから選択される化合物、並びに該化合物の塩、溶媒和物又は水和物などの医薬として許容し得る誘導体を本明細書で提供する。一実施態様において、O-デスメチル-SNS-595又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物若しくは水和物、及び1種以上の癌を治療、予防又は改善するためのその使用方法を本明細書で提供する。O-デスメチル-SNS-595は、以下の化学構造を有する。
【化3】

【0044】
一実施態様において、SNS-595のグルクロニド又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物若しくは水和物、及び1種以上の癌を治療、予防又は改善するためのその使用方法を本明細書で提供する。SNS-595のグルクロニドは、以下の化学構造を有する。
【化4】

【0045】
一実施態様において、SNS-595及びN-デスメチル-SNS-595を含む組成物を本明細書で提供する。一部の実施態様において、本明細書で提供する組成物は、活性成分の重量の少なくとも97重量%のSNS-595を含む。一実施態様において、組成物は、活性成分の重量の少なくとも98%、少なくとも98.3%、少なくとも98.5%、少なくとも98.7%、少なくとも98.9%、少なくとも99%、少なくとも99.1%、少なくとも99.2%、少なくとも99.3%、少なくとも99.4%、少なくとも99.5%、少なくとも99.6%、少なくとも99.7%、少なくとも99.8%、少なくとも99.9%、少なくとも99.95%又は少なくとも99.99%のSNS-595を含む。一部の実施態様において、SNS-595及びN-デスメチル-SNS-595の百分率は、それら2つの成分の全重量に基づく。
【0046】
一部の実施態様において、SNS-595、及び約0.01重量%から約3重量%までのN-デスメチル-SNS-595を含む組成物を本明細書で提供する。一実施態様において、組成物は、約0.1重量%から約2.5重量%まで、約0.2重量%から約2.3重量%まで、約0.3重量%から約2重量%まで、約0.4重量%から約2重量%まで、約0.5重量%から約2重量%まで、約0.6重量%から約2重量%まで、約0.7重量%から約2重量%まで又は約0.8重量%から約2重量%までのN-デスメチル-SNS-595を含む。別の実施態様において、組成物は、約0.3重量%から約1.8重量%まで、約0.4重量%から約1.5重量%まで又は約0.6重量%から約1.5重量%までのN-デスメチル-SNS-595を含む。他の実施態様において、組成物は、SNS-595及びN-デスメチル-SNS-595の全重量に対して約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%又は2%のN-デスメチル-SNS-595を含む。
【0047】
一部の実施態様において、組成物は、N-デスメチル-SNS-595、及び約99.99重量%から約97重量%のSNS-595を含む。一実施態様において、組成物は、約99.95重量%から約97.5%、約99.9重量%から約98重量%、約99.7重量%から約98.5重量%又は約99.5重量%から約99重量%のSNS-595を含む。別の実施態様において、組成物は、約99.7重量%から約98.2重量%のSNS-595を含む。他の実施態様において、組成物は、SNS-595及びN-デスメチル-SNS-595の全重量に対して約99.9重量%、99.8重量%、99.7重量%、99.6重量%、99.5重量%、99.4重量%、99.3重量%、99.2重量%、99.1重量%、99重量%、98.9重量%、98.8重量%、98.7重量%、98.6重量%、98.5重量%、98.4重量%、98.3重量%、98.2重量%、98.1重量%又は98重量%のSNS-595を含む。
【0048】
一部の実施態様において、約99.99重量%から約97重量%のSNS-595、及び約0.01重量%から約3重量%までのN-デスメチル-SNS-595を含む組成物であって、該百分率はいずれも該2つの成分の全重量に基づく組成物を本明細書で提供する。別の実施態様において、組成物は、約99.95重量%から約98重量%のSNS-595、及び約0.05重量%から約2重量%までのN-デスメチル-SNS-595を含む。一実施態様において、組成物は、約99.5重量%から約98重量%のSNS-595、及び約0.5重量%から約2重量%までのN-デスメチル-SNS-595を含む。他の実施態様において、組成物は、約99.9重量%のSNS-595及び約0.1重量%のN-デスメチル-SNS-595、約99.8重量%のSNS-595及び約0.2重量%のN-デスメチル-SNS-595、約99.7重量%のSNS-595及び約0.3重量%のN-デスメチル-SNS-595、約99.6重量%のSNS-595及び約0.4重量%のN-デスメチル-SNS-595、約99.5重量%のSNS-595及び約0.5重量%のN-デスメチル-SNS-595、約99.4重量%のSNS-595及び約0.6重量%のN-デスメチル-SNS-595、約99.3重量%のSNS-595及び約0.7重量%のN-デスメチル-SNS-595、約99.2重量%のSNS-595及び約0.8重量%のN-デスメチル-SNS-595、約99.1重量%のSNS-595及び約0.9重量%のN-デスメチル-SNS-595、約99重量%のSNS-595及び約1重量%のN-デスメチル-SNS-595、約98.9重量%のSNS-595及び約1.1重量%のN-デスメチル-SNS-595、約98.8重量%のSNS-595及び約1.2重量%のN-デスメチル-SNS-595、約98.7重量%のSNS-595及び約1.3重量%のN-デスメチル-SNS-595、約98.6重量%のSNS-595及び約1.4重量%のN-デスメチル-SNS-595、約98.5重量%のSNS-595及び約1.5重量%のN-デスメチル-SNS-595、約98.4重量%のSNS-595及び約1.6重量%のN-デスメチル-SNS-595、約98.3重量%のSNS-595及び約1.7重量%のN-デスメチル-SNS-595、約98.2重量%のSNS-595及び約1.8重量%のN-デスメチル-SNS-595、約98.1重量%のSNS-595及び約1.9重量%のN-デスメチル-SNS-595、又は約98重量%のSNS-595及び約2重量%のN-デスメチル-SNS-595を含む。上記はいずれも、活性成分の重量に対するものである。
【0049】
一部の実施態様において、約97重量%から約99.99重量%のSNS-595の水和物と、約0.01重量%から約3重量%までのN-デスメチル-SNS-595とを含み、該百分率はいずれも該2つの成分の全重量に基づく組成物を本明細書で提供する。一実施態様において、組成物は、約0.8重量%のN-デスメチル-SNS-595を含む。一実施態様において、組成物は、約1.5重量%のN-デスメチル-SNS-595を含む。一実施態様において、組成物は、約98.5重量%のSNS-595の水和物を含む。一実施態様において、組成物は、約99.2重量%のSNS-595の水和物を含む。
【0050】
一部の実施態様において、組成物又は生体サンプルにおけるN-デスメチル-SNS-595の量を分析するための方法を本明細書で提供する。一部の実施態様において、組成物は、約99.99%から約97%のSNS-595、及び約0.01重量%から約3重量%までのN-デスメチル-SNS-595を含む。HPLC分析などの当業者に知られている技術及び本明細書に記載の技術によって当該方法を遂行することができる。
【0051】
また、本明細書に開示される化合物及び組成物を、医薬として許容し得る担体、賦形剤又は補助剤とともに含む医薬組成物を本明細書で提供する。一実施態様において、医薬組成物は、SNS-595及びN-デスメチル-SNS-595を含む組成物を含む。別の実施態様において、医薬組成物は、N-デスメチル-SNS-595、O-デスメチル-SNS-595、SNS-595のグルクロニド、及びそれらの医薬として許容し得る塩から選択される化合物とを含む。一実施態様において、医薬組成物は、SNS-595の水和物、N-デスメチル-SNS-595、及び医薬として許容し得る担体、賦形剤又は補助剤を含む。
【0052】
(5.3 製造方法)
本明細書で提供する組成物を、本明細書に記載の技術及び当業者に知られている技術、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれている1998年10月6日発行の「化合物、その製造方法及び抗腫瘍薬(Compounds,processes for the preparation thereof and anti-tumor agents)」という題名の米国特許第5,817,669号の実施例C-1、並びにChikugiらの日本国特許出願平10-173986号の技術を用いて製造することができる。SNS-595を含む一部の代表的な医薬組成物及びその使用方法は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願公開第2005-0203120号;同第2005-0215583号及び同第2006-0025437号に記載されている。
【0053】
代表的な製造方法において、本明細書で提供する組成物は、以下のスキームに例示されるように、2,6-ジクロロニコチン酸及び2-ピロリン又は1,4-ジクロロ-2-ブテンから製造される(Tsuzukiら、J.Med.Chem.、47:2097〜2106、2004及びTomitaら、J.Med Chem.、45:5564〜5575、2002)。
【化5】

【0054】
代表的な合成方法が、実施例のセクションに記載され、図2に例示されている。
【0055】
(5.4 用量)
一部の代表的な実施態様において、本明細書で提供する癌の治療、予防又は管理方法は、体表面積を基準にして、約1mg/m2〜150mg/m2又は約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与することを含む。別の実施態様において、本方法は、約1mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を投与することを含む。別の実施態様において、本方法は、約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を投与することを含む。別の実施態様において、本方法は、約1mg/m2〜50mg/m2の用量の化合物又は組成物を投与することを含む。別の実施態様において、本方法は、約1mg/m2〜48mg/m2の用量の化合物又は組成物を投与することを含む。別の実施態様において、本方法は、約10mg/m2〜48mg/m2の用量の化合物又は組成物を投与することを含む。別の実施態様において、本方法は、約1mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を投与することを含む。別の実施態様において、本方法は、体表面積を基準にして、約3mg/m2〜27mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与することを含む。
【0056】
1投与用量における化合物又は組成物の重量は、それぞれ活性化合物又は組成物の全重量、例えば、SNS-595及びN-デスメチル-SNS-595の全重量、又はN-デスメチル-SNS-595の全重量に基づく。
【0057】
体表面積の計算を、例えば、Mostellerの式:BSA(m2)=[高さ(cm)×重量(kg)/3600]の平方根、で計算することができる。
【0058】
別の実施態様において、用量は、体表面積を基準にして、約10mg/m2〜60mg/m2又は約10mg/m2〜48mg/m2の化合物又は組成物である。別の実施態様において、用量は、体表面積を基準にして、約3mg/m2〜24mg/m2の化合物又は組成物である。別の実施態様において、用量は、体表面積を基準にして、約3mg/m2〜18mg/m2の化合物又は組成物である。別の実施態様において、用量は、約3mg/m2〜15mg/m2の化合物又は組成物である。別の実施態様において、用量は、体表面積を基準にして、約1mg/m2、2mg/m2、3mg/m2、4mg/m2、5mg/m2、6mg/m2、7mg/m2、8mg/m2、9mg/m2、10mg/m2、11mg/m2、12mg/m2、13mg/m2、14mg/m2、15mg/m2、16mg/m2、17mg/m2、18mg/m2、19mg/m2、20mg/m2、21mg/m2、22mg/m2、23mg/m2、24mg/m2、25mg/m2、26mg/m2、27mg/m2、28mg/m2、30mg/m2、45mg/m2、48mg/m2、60mg/m2又は75mg/m2の化合物又は組成物である。別の実施態様において、用量は、体表面積を基準にして、約40mg/m2、41mg/m2、42mg/m2、43mg/m2、44mg/m2、45mg/m2、46mg/m2、47mg/m2、48mg/m2、49mg/m2、50mg/m2、51mg/m2、52mg/m2、53mg/m2、54mg/m2、55mg/m2、56mg/m2、57mg/m2、58mg/m2、59mg/m2、60mg/m2、62mg/m2、65mg/m2、68mg/m2、70mg/m2、72mg/m2、75mg/m2、80mg/m2、84mg/m2、85mg/m2又は90mg/m2の化合物又は組成物である。別の実施態様において、用量は、約3mg/m2、12mg/m2、15mg/m2、18mg/m2、48mg/m2又は60mg/m2の化合物又は組成物である。別の実施態様において、用量は、体表面積を基準にして、本明細書で提供する化合物又は組成物の約15mg/m2である。
【0059】
本明細書で提供する化合物又は組成物の用量をmg/m2以外の単位で表すことができる。例えば、用量をmg/kgで表すことができる。対象の身長若しくは体重又はその両方が与えられた場合にどのようにmg/m2からmg/kgに変換するかを当業者なら容易に把握するであろう(www.fda.gov/cder/cancer/animalframe.htm参照)。例えば、65kgのヒトに対する1mg/m2〜30mg/m2の用量は、0.026mg/kg〜0.79mg/kgにほぼ匹敵する。別の実施例において、65kgのヒトに対する3mg/m2の用量は、0.078mg/kgにほぼ匹敵する。
【0060】
一部の実施態様において、本明細書で提供する化合物又は組成物の用量を単一用量(例えば、単一ボーラスIV注射)として、又は24時間にわたって(例えば、ある時間にわたる連続注入又はある時間にわたる分割ボーラス投与)送達することが可能であり、患者が疾患の安定又は退行を経験するまで、或いは患者が疾患の進行又は許容できない毒性を経験するまで繰り返す。疾患の安定又はその欠如は、患者の症状の評価、身体検査又は他の広く許容されている評価方式などの当技術分野で知られている方法によって判断される。
【0061】
本明細書で提供する方法に従って投与される医薬組成物の量は、治療される哺乳動物、障害の重度又は障害の症状、存在する有効成分、投与方式、投与頻度及び処方医の判断などの様々な要因に応じて決まることになる。量は、医師によって経験的に決定され得る。
【0062】
いくつかの実施態様において、投与頻度は、1日に約1回の投与から1月に約1回の投与の範囲である。一部の実施態様において、投与は、1日に1回から隔日に1回、或いは1週間に2回から、毎週1回、2週間毎に1回、3週間毎に1回、又は4週間毎に1回である。一実施態様において、本明細書で提供する医薬組成物を1週間に1回投与する。
【0063】
一部の実施態様において、本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に対して循環的に投与する。周期的治療は、化合物又は組成物を一定時間投与した後、一定時間休止し、この逐次投与を繰り返すことを含む。周期的治療は、治療薬の1つ以上に対する抵抗の発生を抑え、治療薬の1つ以上の副作用を回避又は軽減し、且つ/又は治療の効果を向上させることができる。
【0064】
その結果、一実施態様において、本明細書で提供する化合物又は組成物を、休止期間を約1日間から約30日間とする3から6週間のサイクルで、単一又は分割用量により1週間に1回投与する。別の実施態様において、本明細書で提供する化合物又は組成物を、休止期間を1、3、5、7、9、12、14、16、18、20、21、22、24、26、28、29又は30日として、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間又は6週間にわたって単一又は分割用量で投与する。いくつかの実施態様において、待機期間は、14日である。いくつかの実施態様において、待機期間は、28日である。投与サイクルの頻度、回数及び長さを増減することができる。したがって、別の実施態様は、本明細書で提供する化合物又は組成物を、化合物又は組成物を単独で投与するときに典型的なサイクルより多いサイクルで投与することを包括する。
【0065】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜150mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも1日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜150mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0066】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも1日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0067】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも2日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。さらに別の実施態様において、方法は、工程i)及びiii)において約1mg/m2〜50mg/m2、1mg/m2〜60mg/m2、10mg/m2〜60mg/m2又は約1mg/m2〜48mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を投与することを含む。さらに別の実施態様において、方法は、工程i)及びiii)において約15mg/m2、48mg/m2、50mg/m2、60mg/m2又は75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を投与することを含む。
【0068】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも7日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。さらに別の実施態様において、方法は、工程i)及びiii)において約1mg/m2〜50mg/m2又は約1mg/m2〜48mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を投与することを含む。さらに別の実施態様において、方法は、工程i)及びiii)において約15mg/m2、48mg/m2、50mg/m2、60mg/m2又は75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を投与することを含む。
【0069】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも14日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0070】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約10mg/m2〜60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも1日間待機すること;及びiii)さらに約10mg/m2〜60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0071】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約10mg/m2〜60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも7日間待機すること;及びiii)さらに約10mg/m2〜60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0072】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約10mg/m2〜60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも14日間待機すること;及びiii)さらに約10mg/m2〜60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0073】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜48mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも1日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜48mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0074】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜24mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも1日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜24mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0075】
別の実施態様において、方法は、工程i)及びiii)において約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を投与することを含む。さらに別の実施態様において、方法は、工程i)及びiii)において約15mg/m2の用量を投与することを含む。さらに別の実施態様において、方法は、工程i)及びiii)において約1mg/m2〜40mg/m2、約1.5mg/m2〜30mg/m2、約2mg/m2〜25mg/m2又は約3mg/m2〜24mg/m2の本明細書で提供する化合物又は組成物を投与することを含む。
【0076】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜60mg/m2又は約10mg/m2〜60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を患者に投与すること;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも1日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜60mg/m2又は10mg/m2〜60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を該患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。一実施態様において、待機期間は、6日間である。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。一実施態様において、待機期間は、7日間である。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。一実施態様において、待機期間は、14日間である。一実施態様において、待機期間は、18日間である。一実施態様において、待機期間は、21日間である。
【0077】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回患者に投与すること、及びii)14日間待機すること;を含む。一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜60mg/m2又は約10mg/m2〜60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回患者に投与すること、及びii)14日間待機することを含む。一実施態様において、工程i)〜ii)を複数回繰り返す。
【0078】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約10mg/m2〜48mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回患者に投与すること、及びii)14日間待機することを含む。一実施態様において、工程ii)〜ii)を複数回繰り返す。
【0079】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約15mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回患者に投与すること、ii)7日間待機すること、及びiii)さらに約15mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0080】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約15mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回患者に投与すること、ii)14日間待機すること、及びiii)さらに約15mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回患者に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0081】
一実施態様において、本明細書で提供する方法は、約60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間毎に1回患者に投与することを含む。一実施態様において、本明細書で提供する方法は、約48mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間毎に1回患者に投与することを含む。一実施態様において、本明細書で提供する方法は、固形腫瘍の治療に向けられる。一実施態様において、方法は、平滑筋線維腫、黒色腫、中皮腫、上咽頭癌、腎細胞癌、唾液腺癌、肺癌、腺癌(起源不明)、卵巣癌、結腸癌、神経内分泌腫瘍又はミュラー腫瘍の治療に向けられる。
【0082】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、8日目及び15日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも28日間待機すること;及びiii)さらに約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回該哺乳動物に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0083】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、8日目及び15日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも28日間待機すること;及びiii)さらに約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回該哺乳動物に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0084】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、8日目及び15日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに28日間待機すること;及びiii)さらに約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回該哺乳動物に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0085】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、8日目及び15日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに28日間待機すること;及びiii)さらに約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回該哺乳動物に投与すること;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0086】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜75mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも7日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜75mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回該哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0087】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜75mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも14日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜75mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回該哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0088】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも28日間待機すること;及びiii)さらに約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回該哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0089】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜75mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも28日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜75mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回該哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0090】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約1mg/m2〜75mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも14日間待機すること;及びiii)さらに約1mg/m2〜75mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回該哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0091】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに少なくとも28日間待機すること;及びiii)さらに約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回該哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)ことを含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0092】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに28日間待機すること;及びiii)さらに約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回該哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)ことを含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0093】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、i)約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;ii)該哺乳動物に化合物又は組成物を投与せずに28日間待機すること;及びiii)さらに約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を2週間にわたって毎週2回該哺乳動物に投与する(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に投与する)こと;を含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0094】
一実施態様において、本明細書で提供する固形腫瘍の治療方法は、i)約15mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回患者に投与すること、及びii)14日間待機することを含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0095】
一実施態様において、本明細書で提供する固形腫瘍の治療方法は、i)約15mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回患者に投与すること、及びii)7日間待機することを含む。一実施態様において、工程ii)〜iii)を複数回繰り返す。
【0096】
別の実施態様において、約48mg/m2、60mg/m2又は75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間毎に1回患者に投与することを含む、固形腫瘍の治療方法を本明細書で提供する。
【0097】
別の実施態様において、約50mg/m2、60mg/m2又は72mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間毎に1回患者に投与することを含む、白血病の治療方法を本明細書で提供する。
【0098】
別の実施態様において、約40mg/m2又は50mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を3週間毎に1回患者に投与することを含む、白血病の治療方法を本明細書で提供する。
【0099】
一実施態様において、白血病は、急性白血病である。一実施態様において、白血病は、再発性及び/又は難治性急性白血病である。一実施態様において、白血病は、再発性急性白血病である。一実施態様において、白血病は、難治性急性白血病である。
【0100】
別の実施態様において、投与方法は、ある用量の化合物又は組成物を1週間に2回(1日目、4日目、8日目及び11日目)哺乳動物に投与することを含む。別の実施態様において、投与方法は、1週間に1回の用量の化合物又は組成物を哺乳動物に投与することを含む。別の実施態様において、投与方法は、ある用量の化合物又は組成物を2週間毎に1回哺乳動物に投与することを含む。別の実施態様において、投与方法は、ある用量の化合物又は組成物を3週間毎に1回哺乳動物に投与することを含む。別の実施態様において、投与方法は、ある用量の化合物又は組成物を4週間毎に1回哺乳動物に投与することを含む。
【0101】
別の実施態様において、投与方法は、サイクルが、ある用量の化合物又は組成物を3週間にわたって毎週1回哺乳動物に投与した後、化合物又は組成物を哺乳動物に投与せずに少なくとも14日間待機することを含むサイクルを含み、該サイクルは複数回繰り返される。別の実施態様において、化合物又は組成物を投与しない期間は、18日である。別の実施態様において、化合物又は組成物を投与しない期間は、21日である。別の実施態様において、化合物又は組成物を投与しない期間は、28日である。
【0102】
上記の方法において、待機期間が6日間である場合は、初期用量の化合物又は組成物を1日目に投与し(工程i);待機期間が6日間であり(工程ii);続く用量の化合物又は組成物を8日目に投与する(工程iii)。他の代表的な期間としては、2日間、3日間、5日間、7日間、10日間、12日間、13日間、14日間、15日間、17日間、20日間、21日間及び28日間が挙げられる。一実施態様において、待機期間は、骨髄が十分に回復するまでである。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも2日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも2日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも5回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも3日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも3日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも5回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも6日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも6日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも5回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも14日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも14日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも5回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも20日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも20日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも5回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも28日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、待機期間は、少なくとも28日間であり、工程ii)からiii)を少なくとも5回繰り返す。
【0103】
別の実施態様において、方法は、1mg/m2〜75mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に1回患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、方法は、1mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に1回患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、方法は、1mg/m2〜48mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に1回患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、方法は、1mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に1回患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、用量は、約2mg/m2〜40mg/m2の化合物又は組成物を1週間に1回であり、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、用量は、約3mg/m2〜24mg/m2の化合物又は組成物を1週間に1回であり、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返す。別の実施態様において、用量は、約15mg/m2の化合物又は組成物を1週間に1回であり、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返す。
【0104】
いくつかの実施態様において、方法は、約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に1回(例えば、1日目、8日目及び15日目に)患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返した後、少なくとも28日間待機する。いくつかの実施態様において、方法は、約10mg/m2〜48mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に1回(例えば、1日目、8日目及び15日目に)患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返した後、少なくとも28日間待機する。いくつかの実施態様において、方法は、約10mg/m2〜48mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に2回(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に)患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返した後、少なくとも28日間待機する。いくつかの実施態様において、方法は、約10mg/m2〜60mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に1回(例えば、1日目、8日目及び15日目に)患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返した後、少なくとも28日間待機する。いくつかの実施態様において、方法は、約10mg/m2〜48mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に1回(例えば、1日目、8日目及び15日目に)患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返した後、少なくとも28日間待機する。いくつかの実施態様において、方法は、約10mg/m2〜48mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に2回(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に)患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返した後、少なくとも28日間待機する。いくつかの実施態様において、方法は、約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に1回(例えば、1日目、8日目及び15日目に)患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返した後、少なくとも28日間待機する。いくつかの実施態様において、方法は、約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に2回(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に)患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返した後、少なくとも28日間待機する。いくつかの実施態様において、方法は、約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に1回(例えば、1日目、8日目及び15日目に)患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返した後、少なくとも28日間待機する。いくつかの実施態様において、方法は、約3mg/m2〜24mg/m2の用量の化合物又は組成物を1週間に2回(例えば、1日目、4日目、8日目及び11日目に)患者に投与することを含み、該1週間は、治療サイクルを含み、該治療サイクルを少なくとも3回繰り返した後、少なくとも28日間待機する。本明細書に記載のすべての方法及び用量は、癌の治療又は予防に適用される。
【0105】
一部の実施態様において、本明細書で提供する方法は、SNS-595を含む医薬組成物が投与された対象におけるN-デスメチルSNS-595の量を監視することを含む。対象は、監視が有用である任意の対象であり得る。例えば、インビトロで生成したN-デスメチルSNS-595を検出するための代表的な方法を実施例のセクションに記載する。当業者に知られている他の方法を使用することが可能である。
【0106】
(5.5 第2の活性薬)
本明細書で提供する方法及び医薬組成物において、本明細書で提供する化合物又は組成物を他の薬理活性化合物(「第2の活性薬」)と併用又は組み合わせることができる。特定の組合せは、特定の種類の癌の治療において相乗的に働くと考えられる。本明細書で提供する化合物又は組成物は、特定の第2の活性薬に伴う有害作用を軽減するように働くことも可能であり、いくつかの第2の活性薬を使用して、本明細書で提供する化合物又は組成物に伴う有害作用を軽減することが可能である。
【0107】
本明細書で提供する化合物又は組成物とともに1つ以上の第2の有効成分又は薬剤を本明細書で提供する方法及び医薬組成物に使用することができる。第2の活性薬は、大分子(例えば、タンパク質)又は小分子(例えば、合成無機分子、有機金属分子又は有機分子)であり得る。
【0108】
大分子活性薬の例としては、造血成長因子、サイトカイン、並びにモノクローナル及びポリクロナル抗体、特に癌抗原に対する治療抗体が挙げられるが、それらに限定されない。典型的な大分子活性薬は、天然タンパク質又は人造タンパク質などの生体分子である。本明細書で提供する方法及び組成物に特に有用なタンパク質としては、造血前駆体細胞及び免疫活性造血細胞の生存及び/又は増殖をインビトロ又はインビボで刺激するタンパク質が挙げられる。他は、細胞における委任赤血球前駆体の分裂及び分化をインビトロ又はインビボで刺激する。特定のタンパク質としては、IL-2(組換えIL-II(「rIL2」)及びカナリア痘IL-2)、IL-10、IL-12及びIL-18などのインターロイキン;インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2b、インターフェロンアルファ-n1、インターフェロンアルファ-n3、インターフェロンベータ-Ia及びインターフェロンガンマ-Ibなどのインターフェロン;G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)及びGM-CSF(顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子);並びにEPO(エリトロポイエチン);が挙げられるが、それらに限定されない。
【0109】
本方法及び組成物に使用できる特定のタンパク質としては、Neupogen(登録商標)(Amgen(CA(カリフォルニア)州Thousand Oaks))の商品名にて米国で市販されているフィルグラスチム;Leukine(登録商標)(Immunex(WA(ワシントン)州Seattle)の商品名にて米国で市販されているサルグラモスチム;及びEpogen(登録商標)(Amgen(CA(カリフォルニア)州Thousand Oaks))の商品名にて米国で市販されている組換えEPO;が挙げられるが、それらに限定されない。
【0110】
いずれも参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,391,485号;同第5,393,870号;及び同第5,229,496号に記載されているようにGM-CSFの組換え型及び変異型を製造することができる。いずれも参照により本明細書に組み込まれている米国特許第4,810,643号;同第4,999,291号;同第5,528,823号;及び同第5,580,755号に記載されているようにG-CSFの組換え型及び変異型を製造することができる。
【0111】
原生タンパク質、天然タンパク質及び組換えタンパク質も本明細書で提供する化合物及び組成物との併用に提供される。それらのベースとなるタンパク質の薬理活性の少なくとも一部をインビボで発揮する天然タンパク質の変異体及び誘導体(例えば改質形)がさらに包括される。変異体の例としては、天然形のタンパク質における対応する残基と異なる1つ以上のアミノ酸残基を有するタンパク質が挙げられるが、それらに限定されない。「変異体」という用語には、それらの天然形(例えば、非グリコシル化形)に通常存在する炭水化物成分が欠如したタンパク質も包括される。誘導体の例としては、ペジル化誘導体、及びIgG1又はIgG3をタンパク質又は対象のタンパク質の活性部分に融合することによって形成されるタンパク質などの融合タンパク質が挙げられるが、それらに限定されない(例えば、Penichet,M.L.及びMorrison,S.L.,J.Immunol.Methods 248:91〜101(2001)参照)。
【0112】
SNS-595と併用できる抗体としては、モノクローナル抗体及びポリクロナル抗体が挙げられる。抗体の例としては、トラツズマブ(Herceptin(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、ベバシズマブ(Avastin(商標))、ペルツズマブ(Omnitarg(商標))、トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、エドレコロマブ(Panorex(登録商標))及びG250が挙げられるが、それらに限定されない。SNS-595を抗TNF-α抗体と組み合わせる、又は併用することができる。
【0113】
大分子活性薬を抗癌ワクチンの形で投与することができる。例えば、IL-2、G-CSF及びGM-CSFなどのサイトカインを分泌する、又は分泌させるワクチンを、提供する方法及び医薬組成物に使用することができる(例えば、Emens,L.A.ら、Curr.Opinion Mol.Ther.3(l):77〜84(2001))。
【0114】
小分子である第2の活性薬を使用して、本明細書で提供する化合物又は組成物の投与に伴う有害作用を軽減することもできる。しかし、いくつかの大分子のように、多くは、本明細書で提供する化合物又は組成物とともに(例えば、前、後又は同時に)投与されると、相乗効果を提供することが可能であると考えられる。小分子の第2の活性薬の例としては、抗癌薬、抗生物質、免疫抑制薬及びステロイドが挙げられるがこれらに限定されない。
【0115】
抗癌薬の例としては下記のものが挙げられるが、これらに限定されない:アシビシン;アクラルビシン;塩酸アコダゾール;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;酢酸アメタントロン;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタト;ベンゾデパ;ビカルタミド;塩酸ビサントレン;ジメシル酸ビスナフィド;ビゼレシン;硫酸ブレオマイシン;ブレキナールナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;塩酸カルビシン;カルゼレシン;セデフィンゴール;セレコキシブ(COX-2阻害薬);クロラムブシル;シロレミシン;シスプラチン;クラドリビン;メシル酸クリスナトール;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;ダクチノマイシン;塩酸ダウノクルビシン;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;メシル酸デザグアニン;ジアジクオン;ドセタキセル;ドキソルビシン;塩酸ドキソルビシン;ドロロキシフェン:クエン酸ドロロキシフェン;プロピオン酸ドロモスタノロン;ズアゾマイシン;エダトレキサート;塩酸エフロルニチン;エルサミトルシン;エンロプラチン;エンプロメート;エピプロピジン;塩酸エピルビシン;エルブロゾール;塩酸エソルビシン;エストラムスチン;エストラムスチンリン酸ナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エトプリン;塩酸ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスリジン;リン酸フルダラビン;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;ホストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;塩酸ゲムシタビン;ヒドロキシ尿素;塩酸イダルビシン;イホスファミド;イルモホシン;イプロプラチン;イリノテカン;塩酸イリノテカン;酢酸ランレオチド;レトロゾール;酢酸ロイプロリド;塩酸リアロゾール;ロメトレキソールナトリウム;ロムスチン;塩酸ロソキサントロン;マソプロコール;マイタンシン;塩酸メクロレタミン;酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲストール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミデ;ミトカルシン;ミトクロミン;ミトギリン;ミトマルシン;ミトマイシン;ミトスペル;ミトタン;塩酸ミトキサントロン;マイコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;パクリタクセル;ペガスパルガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;硫酸ペプロマイシン;パーホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;塩酸ピポキサントロン;プリカマイシン;プロメスタン;ポルファイマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;塩酸プロカルバジン;プロマイシン;塩酸プロマイシン;ピラゾフリン;リボプリン;サフィンゴール;塩酸サフィンゴール;セムスチン;シムトラゼン;スパルフォセートナトリウム;スパルソマイシン;塩酸スピロゲルマニウム;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム;タキソテレ;テガフル;塩酸テロキサントロン;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;クエン酸トレミフェン;酢酸トレストロン;リン酸トリシリビン;トリメトレキセート;グルクロン酸トリメトレキセート;トリプトレリン;塩酸ツブロゾール;ウラシルムスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;ビンデシン;硫酸ビンデシン;硫酸ビネピジン;硫酸ビングリシネート;硫酸ビンロイロシン;酒石酸ビノレルビン;硫酸ビンロシジン;硫酸ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;及び塩酸ゾルビシンである。
【0116】
他の抗癌薬としては下記のものが挙げられるが、これらに限定されない:20-エピ-1,25ジヒドロキシビタミンD3;5-エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL-TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドックス;アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビジン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管形成阻害薬;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリクス;抗背方化形態形成タンパク質-1;抗アンドロゲン、前立腺癌;抗エストロゲン;抗ネオプラストン;アンチセンスオリゴヌクレオチド;グリシン酸アフィジコリン;アポトーシス遺伝子モジュレータ;アポトーシス調節剤;アプリン酸;アラ-CDP-DL-PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1; アキシナスタチン2; アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタト;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;ベータラクタム誘導体;ベータ-アレチン;ベータクラマイシンB;ベツリン酸;bFGF阻害薬;ビカルタミド;ビサントレン;ビサジリジニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビゼレシン;ブレフレート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシミン;カルシポトリオール;カルホスチンC;カンプトテシン誘導体;カペシタビン;カルボキサミド-アミノ-トリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨由来阻害薬;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害薬(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリクス;クロルルン;クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;シス-ポルフィリン;クラドリビン;クロミフェン類似体;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチン類似体;コナゲニン;クラムベスシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタントラキノン;シクロプラタム;シペマイシン;シタラビンオクホスファート;細胞溶解因子;シトスタチン;ダクリキシマブ;デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタソン;デキシホスファミド;デクスラゾキサン;デクスベラパミル;ジアジクオン;ジデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ-5-アザシチジン;ジヒドロタキソール、9-;ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドセタキセル;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフリジン;ドキソルビシン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルホシン;エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフール;エピルビシン;エプリステリド;エストラムスチン類似体;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エキセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;塩酸フルオロダウノルニシン;ホルフェニメックス;ホルメスタン;ホストリエシン;ホテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリックス;ゼラチナーゼ阻害薬;ゲムシタビン;グルタチオン阻害薬;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモホシン;イロマスタット;イマチニブ(例えば、Gleevec(登録商標));イミキモド;免疫刺激ペプチド;インシュリン様成長因子-1受容体阻害薬;インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;ヨーベングアン;ヨードドキソルビシン;イポメアノール、4-;イロプラクト;イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;三酢酸ラメラリン-N;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチン;硫酸レンチナン;レプトールスタチン;レトロゾール;白血病阻害因子;白血球アルファインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;ロイプロレリン;レバミソール;リアロゾール;直鎖状ポリアミン類似体;親油性二糖ペプチド;親油性プラチナ化合物;リソクリナミド7;ロバプラチン;ロムブリシン;ロメトレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロキソリビン;ルルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;細胞溶解性ペプチド;マイタンシン;マノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリシン阻害薬;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害薬;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIF阻害薬;ミフェプリストン;ミルテホシン;ミリモスチン;ミトグアゾン;ミトラクトール;ミトマイシン類似体;ミトナフィド;ミトトキシン線維芽細胞成長因子-サポリン;ミトキサントロン;モファロテネ;モルグラモスチン;エルビタックス、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン;モノホスホリル脂質A+ミオバクテリア細胞壁sk;モピダモール;マスタード抗癌薬;マイカペルオキシドB;ミコバクテリア細胞壁抽出物;ミリアポロン;N-アセチルジナリン;N置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチプ;ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモブリシン;ネリドロン酸;ニルタミド;ニサマイシン(nisamycin);酸化窒素モジュレータ;酸化窒素抗酸化剤;ニトルリン;オブリメルセン(Genasense(登録商標));O6-ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口サイトカイン誘導剤;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パクリタキセル;パクリタキセル類似体;パクリタキセル誘導体;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペガスパルガーゼ;ペルデシン;ポリ硫酸ペントサンナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;ペルフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;酢酸フェニル;ホスファターゼ阻害薬;ピシバニル;塩酸ピロカルピン;ピラルビシン;ピリテキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノゲン活性体阻害薬;プラチナ錯体;プラチナ化合物;プラチナ-トリアミン錯体;ポルファイマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニソン;プロピルビスアクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソム阻害薬;タンパク質Aベースの免疫モジュレータ;タンパク質キナーゼC阻害薬;タンパク質キナーゼC阻害薬、ミクロアルガル(microalgal);タンパク質チロシンホスファターゼ阻害薬;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害薬;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレン結合体;rafアンタゴニスト;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害薬;ras阻害薬;ras-GAP阻害薬;脱メチル化レテリプチン;エチドロン酸レニウムRe186;リゾキシン;リボザイム;RIIレチナミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメックス;ルビギノンB1;ルボキシル:サフィンゴール;サイントピン;SarCNU;サクロフィトールA;サルグラモスチン;Sdi1模倣薬;セムスチン;セネセンス由来阻害薬1;センスオリゴヌクレオチド;シグナル伝達阻害薬;シゾフィラン;ソブゾキサン;ナトリウムボロカプテイト;酢酸フェニルナトリウム;ソルベロール;ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルフォス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンギスタチン1;スクアラミン;スチピラミド;ストロメリシン阻害薬;スルフィノシン;超活性血管活性腸ペプチドアンタゴニスト;スラジスタ;スラミン;スワインソニン;タリムスチン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;タコガランナトリウム;テガフル;テルラピリリウム;テロメラーゼ阻害薬;テモポルフィン;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;サリブラスチン;チオコラリン;トロンボポイエチン;トロンボポイエチン模倣薬;チマルファシン;チモポイエチン受容体アゴニスト;チモトリアナン;甲状腺刺激ホルモン;錫エチルエチオプルプリン;チラパザミン;二塩化チタノセン;トプセンチン;トレミフェン;翻訳阻害薬:トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシルビン;トレメトレキサート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害薬;チルホスチン;UBC阻害薬;ウベニメックス;尿生殖洞由来成長阻害因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バプレオチド;バリオリンB;ベラレソル;ベラミン;ベルジン;ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;ビタキシン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;及びジノスタチンスチマラマーである。
【0117】
具体的な第2の活性薬としては下記のものが挙げられるが、これらに限定されない:リツキシマブ;オブリメルセン(Genasense(登録商標));レミケード;ドセタキセル;セレコキシブ;メルファラン;デキサメタソン(Decadron(登録商標));ステロイド;ゲムシタビン;シスプラチン;テモゾロミド;エトポシド;スクロホスファミド;テモダール;カルボプラチン;プロカルバジン;グリアデル;タモキシフェン;トポテカン;メトトレキサート;Arisa(登録商標);タキソール;タキソテレ;フルオロウラシル;ロイコボリン;イリノテカン;キセロダ;CPT-11;インターフェロンアルファ;ペジル化インターフェロンアルファ(例えば、PEG INTRON-A);カパセイタビン;シスプラチン;チオテパ;フルダラビン;カルボプラチン;リポソームダウノルビシン;シタラビン;ドキセタキソール;パシリタキセル;ビンブラスチン;IL-2;GM-CSF;ダカルバジン;ビノレルビン;ゾレドロン酸;パルミトロナート;ビアキシン;ブスルファン;プレドニソン;ビスホスホン酸塩;三酸化砒素;ビンクリスチン;ドキソルビシン(Doxil(登録商標));パクリタキセル;ガンシクロビル;アドリアマイシン;エストラムスチンリン酸ナトリウム(Emcyt(登録商標));スルニド;及びエトポシドである。
【0118】
一部の実施態様において、第2の活性薬は、エトポシド;ダウノマイシン;アクチノマイシンD;マイトマイシンC;シスプラチン;カルボプラチン;プレメトレキセド;メトトレキサート;Ara-C;5-Fu;ウォルトマニン;ゲムシタビン;ゲルダナマイシン又はそれらの組合せである。
【0119】
(5.6 第2の活性薬との組合せ治療)
一部の実施態様において、本明細書で提供する方法は、本明細書で提供する化合物又は組成物を1つ以上の第2の活性薬と組み合わせて、且つ/又は放射線治療又は外科手術と組み合わせて投与することを含む。化合物又は組成物及び第2の活性薬を同一又は異なる投与経路によって同時に又は順次患者に投与することができる。採用される特定の投与経路の特定の活性薬に対する適性は、活性薬そのもの(例えば、血液流に入る前に分解せずに経口投与できるかどうか)及び治療される疾患に依存することになる。第2の活性薬についての推奨投与経路は、当業者に知られている(例えば、Physicians' Desk Reference、1755〜1760(第56版、2002)参照)。
【0120】
一実施態様において、第2の活性薬を約1から約1000mg、約5から約500mg、約10から約375mg又は約50から約200mgの量で毎日1回又は2回静脈内又は皮下投与する。一実施態様において、第2の活性薬は、リツキシマブ、オブリメルセン(Genasense(登録商標))、GM-CSF、G-CSF、EPO、タキソテレ、イリノテカン、デカルバジン、トランスレチノイン酸、トポテカン、ペントキシフィリン、シプロフロキサシン、デキサメタソン、ビンクリスチン、ドキソルビシン、COX-2阻害薬、IL2、IL8、IL18、IFN、Ara-C、ビノレルビン又はそれらの組合せである。一部の実施態様において、第2の活性薬は、エトポシド、ダウノマイシン、アクチノマイシンD、マイトマイシンC、シスプラチン、カルボプラチン、プレメトレキセド、メトトレキセート、Ara-C(シタラビン)、5-FU(フルオロウラシル)、ウォルトマニン、ゲルダナマイシン、ゲムシタビン又はそれらの組合せである。
【0121】
別の実施態様において、血液悪性腫瘍を治療、予防及び/又は管理する方法であって、外科手術、免疫治療、生物学的治療、放射線治療、或いは癌を治療、予防又は管理するのに用いられる他の非薬物ベースの治療を含むがこれらに限定されないものを含む、従来の治療と併用して(例えば、治療の前、最中又は後に)、本明細書で提供する化合物又は組成物を投与することを含む、前記方法を本明細書で提供する。
【0122】
一部の実施態様において、第2の活性薬を本明細書で提供する化合物又は組成物と共投与するか、或いは1〜50時間遅れて投与する。一部の実施態様において、本明細書で提供する化合物又は組成物を最初に投与した後、第2の活性薬を1〜50時間遅れて投与する。別の実施態様において、第2の活性薬を最初に投与した後、本明細書で提供する化合物又は組成物を1〜50時間遅れて投与する。いくつかの実施態様において、遅延時間は、24時間である。
【0123】
一実施態様において、本明細書で提供する化合物又は組成物を、従来の治療の使用の前、最中又は後に、単独で、又は本明細書に開示する第2の活性薬(例えば、セクション5.6参照)と組み合わせて、約1から約150mg/m2、1から約75mg/m2、1から約60mg/m2、1から約48mg/m2、1から約24mg/m2、1から約50mg/m2、約1から約40mg/m2、約1から約30mg/m2、約3から約30mg/m2、約3から約24mg/m2の量で投与することができる。
【0124】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、a)約1mg/m2〜75mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を、それを必要とする患者に投与すること、及びb)治療有効量の支持療法薬を投与することを含む。
【0125】
別の実施態様において、本明細書で提供する方法は、a)約10mg/m2〜60mg/m2の用量の本明細書で提供する化合物又は組成物を、それを必要とする患者に投与すること、及びb)治療有効量の支持療法薬を投与することを含む。
【0126】
支持療法薬は、本明細書で提供する化合物又は組成物による治療の有害作用又は望ましくない作用を治療、予防、管理、軽減又は回避する任意の物質であり、その物質に対する適切な投薬法に従って投与される。例えば、吐き気を治療するための異なる支持療法薬は、異なる投薬法を有する。予防的に投与されるものもあれば、本明細書で提供する化合物又は組成物と共投与されるものもあり、さらには本明細書で提供する化合物又は組成物の投与後に投与されるものもある。支持療法薬、それらの用量及び投薬法の実例は、医師用卓上参考書(The Physician's Desk Reference)に見いだされる。いくつかの代表的な支持療法薬は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国出願公開第2006-0025437号に開示されている。
【0127】
(5.7 医薬組成物及び剤形)
本明細書で提供する方法は、本明細書で提供する化合物若しくは組成物と、希釈剤又は補助剤などの医薬として許容し得る担体とを含む組成物、又は別の抗癌薬などの他の有効成分との併用を使用する。臨床的応用において、経口、非経口、直腸又は吸入(例えば、エアロゾル剤の形)を含むが、それらに限定されない任意の経路によって化合物又は組成物を投与することができる。一実施態様において、化合物又は組成物をIV注射によって投与する。
【0128】
非経口投与用医薬組成物は、エマルジョン剤又は均一液剤であり得る。溶媒又は媒体として、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、特にオリーブ油又は注射可能有機エステル、例えばオレイン酸エチルを使用することができる。これらの医薬組成物は、補助剤、特に湿潤剤、等張化剤、乳化剤、分散剤及び安定化剤を含有することができる。放射線又は加熱によって、例えば0.2μのフィルタを使用するなどのいくつかの方法で滅菌を行うことができる(Remington's Pharmaceutical Sciences、第21版、Mack Publishing、Easton PA(2005)参照)。それらを、使用時に無菌水又は任意の他の無菌媒体に溶解させることができる無菌固体医薬組成物の形態で製造することもできる。
【0129】
医薬組成物は、また、エアロゾル剤であり得る。液体エアロゾル剤の形態での使用では、医薬組成物は、無菌溶液、又は使用時に非発熱性無菌水、食塩水若しくは任意の他の医薬として許容し得る媒体に溶解させる固体医薬組成物であり得る。直接吸入することを目的とする乾燥エアロゾル剤の形態での使用では、有効成分を微粉砕し、水溶性固体希釈剤又は媒体、例えば、デキストラン、マンニトール又はラクトースと組み合わせる。
【0130】
医薬組成物を個々の単一単位剤形の調製に使用することができる。医薬組成物及び剤形は、化合物及び1つ以上の賦形剤を含む。
【0131】
医薬組成物及び剤形は、1つ以上のさらなる有効成分を含むこともできる。随意の第2の有効成分又は追加的な有効成分が本明細書に開示されている。
【0132】
一部の実施態様において、本明細書で提供する医薬組成物は、単一単位剤形である。本明細書で提供する医薬組成物及び単一単位剤形は、予防又は治療有効量の化合物又は組成物と、典型的には1つ以上の医薬として許容し得る担体又は賦形剤とを含む。「担体」という用語は、治療薬とともに投与される希釈剤、補助剤(例えば、フロイドのアジュバント(完全及び不完全))、賦形剤又は媒体を指す。医薬担体は、水、並びに落花生油、大豆油、鉱油及びゴマ油等の石油、動物油、植物油又は合成起源の油を含む油などの無菌液体であり得る。一部の実施態様において、水は、医薬組成物を静脈内投与する場合の担体である。食塩水溶液、ブドウ糖水溶液及びグリセロール水溶液を特に注射可能溶液に採用することもできる。好適な医薬担体の例が、E.W.Martinによる「レミントンの薬学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」に記載されている。
【0133】
典型的な組成物及び剤形は、1つ以上の賦形剤を含む。好適な賦形剤は、医薬の当業者に良く知られており、好適な賦形剤の非限定的な例としては、デンプン、グルコース、ラクトース、ショ糖、ゼラチン、麦芽、米、小麦、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレン、グリコール、水及びエタノール等が挙げられる。医薬組成物又は剤形に組み込むのに特定の賦形剤が好適であるかどうかは、剤形を対象に投与する方法及び剤形における具体的な有効成分を含むが、それらに限定されない当技術分野で良く知られている様々な要因に左右される。医薬組成物又は単一単位剤形は、要望に応じて、少量の湿潤剤若しくは乳化剤又はpH緩衝剤を含有することもできる。
【0134】
有効成分が分解する速度を低下させる1つ以上の化合物を含む医薬組成物及び剤形を本明細書でさらに提供する。本明細書において「安定剤」とも称する化合物としては、アスコルビン酸などの酸化防止剤、pH緩衝剤又は塩緩衝剤が挙げられるが、それらに限定されない。
【0135】
医薬組成物及び単一単位剤形は、液剤、懸濁剤、乳剤及び粉剤などの形態をとることができる。組成物及び剤形は、対象に対する適正な投与のための形を提供するように好適な量の担体とともに予防又は治療有効量の予防又は治療薬を一部の実施態様において純粋な形態で含有することになる。製剤は、投与方式に適合したものである必要がある。一実施態様において、医薬組成物又は単一単位剤形は、無菌であり、動物対象又はヒト対象などの哺乳動物対象などの対象への投与に好適な形態である。
【0136】
本明細書で提供する医薬組成物を意図する投与経路に適合するように処方する。投与経路の例としては、非経口投与、例えば、静脈内投与、皮内投与、皮下投与、筋肉内投与、吸入投与、鼻内投与、経皮投与、局部投与、経粘膜投与、腫瘍内投与、髄液内投与及び直腸投与が挙げられるが、それらに限定されない。特定の実施態様において、組成物を、人間に対する静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、鼻内投与又は局部投与に合わせて構成された医薬組成物として、慣例の手順に従って処方する。一部の実施態様において、医薬組成物を人間に対する皮下投与のための慣例の手順に従って処方する。一実施態様において、静脈内投与のための医薬組成物は、無菌等張性水性緩衝液の溶液である。必要な場合は、医薬組成物は、可溶化剤、及び注射の部位における痛みを和らげるためのリグノカインなどの局部麻酔剤を含むこともできる。
【0137】
剤形の例としては、対象に対する非経口投与に好適な液体剤形、及び凍結乾燥固体を含む、対象に対する非経口投与に好適な液体剤形を与えるように再構成できる無菌固体(例えば、結晶固体又は非晶質固体)が挙げられるが、それらに限定されない。
【0138】
本明細書で提供する剤形の医薬組成物、形状及びタイプは、典型的には、それらの使用に応じて異なることになる。例えば、疾患の初期治療に使用される剤形は、同じ感染の維持治療に使用される剤形より多くの量の1つ以上の有効成分を含有することができる。同様に、非経口剤形は、同じ疾患又は障害の治療に使用される経口剤形より少量の1つ以上の有効成分を含有することができる。本明細書に包括される具体的な剤形が互いに異なるこれら及び他の様式を当業者なら容易に理解するであろう(例えば、レミントンの薬学(Remington's Pharmaceutical Sciences)、第21版、Mack Publishing、Easton PA(2005)参照)。
【0139】
一般に、本明細書で提供する医薬組成物の成分を個別に供給するか、又は活性薬の量を表示したアンプル又はサシェなどの気密密閉容器中で、例えば凍結乾燥粉末又は無水濃縮物のような単位剤形において混ぜ合わせる。医薬組成物を注入によって投与する場合には、無菌医薬グレード水又は食塩水を含む注入ボトルで分配することができる。医薬組成物を注射によって投与する場合には、成分を投与前に混合できるように注射用無菌水又は食塩水のアンプルを提供することができる。
【0140】
一実施態様において、本明細書で提供する剤形は、朝における1日1回の単一用量として、又は食物とともに1日を通じて服用される分割用量として、1日当たり又は1週間当たり約1mg/m2から約150mg/m2又は約1mg/m2から約75mg/m2の範囲内の化合物又は組成物を含む。本明細書で提供する特定の剤形は、約1、3、6、9、12、15、18、21、24、27又は30mg/m2の化合物又は組成物を有する。
【0141】
(5.7.1 非経口剤形)
非経口剤形を、皮下、静脈内(ボーラス注射を含む)、筋肉内及び動脈内を含むが、それらに限定されない様々な経路で患者に投与することができる。それらの投与は、典型的には、汚染物質に対する患者の自然防御をバイパスするため、非経口剤形は、無菌であるか、又は患者に投与される前に滅菌することが可能である。非経口剤形の例としては、注射可能な溶液、注射のために医薬として許容し得る媒体に溶解又は懸濁することが可能な乾燥製品、注射可能な懸濁液、及びエマルジョンが挙げられるが、それらに限定されない。
【0142】
非経口剤形を提供するのに使用できる好適な媒体は、当業者に良く知られている。例としては、注射用水USP;塩化ナトリウム注射液、リンガー注射液、ブドウ糖注射液、ブドウ糖及び塩化ナトリウム注射液並びに乳酸加リンガー注射液などの(但し、それらに限定されない)水性媒体;エチルアルコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールなどの(但し、それらに限定されない)水和性媒体;並びにトウモロコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル及び安息香酸ベンジルなどの(但し、それらに限定されない)非水性媒体;が挙げられるが、それらに限定されない。
【0143】
本明細書に開示する1つ以上の有効成分の溶解度を向上させる化合物を非経口剤形に組み込むことができる。例えば、シクロデキストリン及びその誘導体を使用して、有効成分の溶解度を向上させることができる(例えば、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,134,127号参照)。
【0144】
(5.7.2 局部剤形及び粘膜剤形)
一部の実施態様において、経皮剤形、局部剤形及び粘膜剤形を本明細書で提供する。本明細書で提供する経皮剤形、局部剤形及び粘膜剤形としては、眼液剤、噴霧剤、エアロゾル剤、クリーム剤、ローション剤、軟膏剤、ゲル剤、液剤、乳剤、懸濁剤、又は当業者に知られている他の剤形が挙げられるが、それらに限定されない(例えば、レミントンの薬学(Remington's Pharmaceutical Sciences)、第21版、Mack Publishing、Easton PA(2005);及び医薬剤形への手引き(Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms)、第5版、Lea & Febiger、Philadelphia(1990)参照)。口腔内の粘膜素性基を治療するのに好適な剤形を洗口液又は経口ゲルとして処方することができる。さらに、経皮剤形としては、所望量の有効成分の浸透を可能にするための特定期間にわたって皮膚に塗布したり、装着することができる「レザバー型」又は「マトリックス型」貼付剤が挙げられる。
【0145】
本明細書に包括される局部及び粘膜剤形を提供するのに使用できる好適な賦形剤(例えば、担体及び希釈剤)及び他の材料は、医薬技術分野の当業者に良く知られており、所与の医薬組成物又は剤形が塗布される特定の組織に依存することになる。その事実を念頭に置くと、典型的な賦形剤としては、水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン-1,3-ジオール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鉱油、及び無毒性で医薬として許容し得る液剤、乳剤又はゲル剤を形成するためのそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。要望に応じて、加湿剤又は保湿剤を医薬組成物及び剤形に添加することもできる。追加的な成分の例は、当業者に良く知られている(レミントンの薬学(Remington's Pharmaceutical Sciences)、第21版、Mack Publishing、Easton PA(2005)参照)。
【0146】
医薬組成物又は剤形のpHを調整して、1つ以上の有効成分の送達を向上させることもできる。同様に、溶媒担体の極性、そのイオン強度又は浸透圧を調整して、送達を向上させることができる。ステアリン酸塩などの化合物を医薬組成物又は剤形に添加して、送達を向上させるように1つ以上の有効成分の親水性又は親油性を有利に変化させることができる。この点において、ステアリン酸塩は、製剤の脂質媒体として、乳化剤又は界面活性剤として、送達向上剤又は浸透向上剤として働くことができる。有効成分の異なる塩、水和物又は溶媒和物を使用して、得られる医薬組成物の特性をさらに調整することができる。
【0147】
(5.8 分析方法)
(5.8.1 本明細書で提供する組成物の分析)
本明細書で提供する組成物を含めて、SNS-595及びN-デスメチル-SNS-595を含む組成物におけるN-デスメチル-SNS-595の量を、HPLC分析などの当業者に知られている方法によって推定することができる。代表的なHPLC法において、移動相は水/アセトニトリル(0.1%TFA)勾配であり、10%から80%アセトニトリルで30分間溶離し、勾配保持時間を7から13分間(26%アセトニトリル)とする。検出を逆相カラム(C8)により275nmで行う。
【0148】
図7は、約99.2%のSNS-595及び約0.6%のN-デスメチル-SNS-595を含む代表的な組成物のHPLCクロマトグラムを示す。
【実施例】
【0149】
(6. 実施例)
特許請求する主題の一部の実施態様を、以下の非限定的な実施例によって説明する。
【0150】
(実施例1:代表的な組成物の製造)
SNS 595及びN-デスメチル-SNS-595を含む組成物を(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノピロリジンジ-p-トルエンスルホン酸及びエチル-7-クロロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラートから調製した。出発材料を調製するための代表的な方法を図2に示す。(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノピロリジンジ-p-トルエンスルホン酸の調製に使用するトランス-3-ベンジルアミノ-1-tert-ブチルオキシカルボニル-4-ヒドロキシピロリジンを以下のように調製した。
【0151】
トランス-3-ベンジルアミノ-1-tert-ブチルオキシカルボニル-4-ヒドロキシピロリジンの調製:
【化6】

【0152】
市販のジアルキルアミンをヘプタン中、ジ-t-ブチルジカルボナートと反応させた。水処理後、有機層をヘプタン(10vol)でさらに希釈し、共沸蒸留して、共沸蒸留した残留水を既知の容量まで除去し、グルブ触媒(二塩化ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリジンルテニウム(IV))を2時間毎に少しずつ(それぞれ0.1mol%ずつ、2〜3回)添加することによって、閉環置換(ring closing metathesis(RCM))反応を行った。反応の進行をHPLC分析によって監視した。混合物を0.02NのHCL(2×5vol)で失活させた。層を重炭酸塩及び水でさらに洗浄した。
【0153】
ルテニウム触媒をシリカ結合金属清浄剤(Si-Thiol)によって不活性化した。置換生成物7を含有するヘプタン溶液を濃縮して、溶媒の大半を除去し、アセトニトリル(ACN)との溶媒交換を実施した。中間体7を3容量のACNに溶解させて、3容量のACN及び1容量の水におけるジブロモジメチルヒダントイン(DBH)の低温スラリー(0℃)とした。反応完了後、混合物を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(3容量)で失活させ、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮して、溶媒の大半を除去した。得られたブロモヒドリンを2NのNaOH(8容量)で処理して、雰囲気温度でエポキシドを形成した。
【0154】
14時間にわたって65℃まで加熱しながらベンジルアミン(2.5当量)で処理することによってエポキシドをラセミ体9に変換した。ラセミ中間体9を形成時に溶液から析出させ、濾過によって単離した。粗製物を低温MTBE(10℃)で再スラリー化させた。得られた生成物は、99%を超える純度を有していた。
【0155】
エチル1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラートの調製
【0156】
銀箔で被覆され、オーバーヘッド攪拌機が装備されたガラス反応器に(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノピロリジンジ-p-トルエンスルホン酸(1190g)及びアセトニトリル(9.0L)を添加し、混合物を攪拌した。溶液を冷却し、バッチ温度を5℃未満に維持しながらトリエチルアミン(TEA)(1560mL)を添加した。エチル-7-クロロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラート(750g)を添加し、氷浴を除去し、反応温度を上昇させ、次いでさらに48時間攪拌した。反応物を濾過し、フィルタケーキをアセトニトリル(3×800mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて、白色固体として936gの表題の化合物を得た(97.6%)。
【0157】
反応物を処理する前に、(セクション5.4.1に記載するように)反応混合物のHPLC分析を実施して、中間体のエチル-7-クロロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラートが0.7%未満であったことを保証した。
【0158】
1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラート及びN-デスメチル1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラートを含む組成物の調製
銀箔で被覆され、オーバーヘッド攪拌機及び加熱マントルが装備されたガラス反応器にエチル1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラート(936g)、1NのNaOH水溶液(3463mL)及びEtOH(112mL)を添加し、懸濁物を攪拌した。反応物を25%酢酸(660mL)でpH7.5に調整し、約2時間にわたって60℃まで加熱し、次いで冷却させた。得られた固体を濾過し、水(2×1498mL)及びEtOH(3×1498mL)で洗浄し、真空中で乾燥させた。生成物をオーバーヘッド攪拌機、加熱マントル及び水充填凝縮器が装備されたガラス反応器に移し、次いでEtOH(無水、16.8L)で希釈した。懸濁物を約3時間にわたって80℃まで加熱し、冷却させ、固体を濾過し、EtOH(無水、3×1498mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて、99.2%の1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラート(SNS 595)及び0.8%のN-デスメチル1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラート(N-デスメチル-SNS-595)を含む726gの組成物を白色固体として得た(86.3%)。
【0159】
(実施例2:SNS-595の水和物の製造及び特性決定)
製造方法
出発材料のエチル1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラートを図2に示す反応スキームに従って調製した。銀箔で被覆され、オーバーヘッド攪拌機及び加熱マントルが装備されたガラス反応器にエチル1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-メチルアミノ-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボキシラート(2685g)、1NのNaOH(9935mL)水溶液及びEtOH(180mL)を添加し、得られた懸濁物を攪拌した。反応物を25%酢酸(660mL)でpH7.5に調整し、約2時間にわたって60℃まで加熱し、次いで冷却させた。得られた固体を濾過し、水(2×4296mL)及びEtOH(3×4296mL)で洗浄し、真空中にて大気温度で乾燥させて、SNS-595水和物(2054g)を得た。
【0160】
代替的な製造方法
このSNS-595の水和物の他の製造方法としては、例えば、SNS-595を水又は有機/水溶媒系に溶解させた後、このSNS-595の水和物を析出させること;固形のSNS-595を水又は有機/水溶媒系でスラリー化した後、このSNS-595の水和物に変換すること;並びに固形のSNS-595を湿気、熱及び/又は減圧に曝露することによって、このSNS-595の水和物を形成すること;を挙げることができる。
【0161】
特性決定方法
粉末X線回折(X-ray powder diffraction)(XRPD)分析
熱ARLペルチェ冷却固体検出器を使用して、45kV及び40mAにおいて銅放射線で動作するScintag X2θ/θ回折計でXRPDパターンを得た。2及び4mmの放射線源スリット、並びに0.5及び0.3mm検出器スリットをデータ収集に使用した。未粉化材料をステンレス鋼のサンプルホルダに配置し、ガラスの顕微鏡スライドを使用して平らにし、6位置自動サンプラーで走査した。サンプルの粉末回折パターンを1°/分にて2°から42°2θで得た。シリコン粉末標準を使用して、回折計の較正を検証した。生データファイルをACSIIフォーマットに変換し、コンピュータに転送し、WindowsのOrigin(登録商標)6.1で表示した。
示差走査熱(differential scanning calorimetry)(DSC)分析
【0162】
Intracooler 2P冷凍装置が装備されたPerkinElmer Pyris 1 DSCシステムを使用してDSC測定値を収集した、Pyris 1 DSCを窒素で浄化した。10℃/分の加熱速度でインジウム標準を使用して分析前に較正を行った。蓋に穴が空いた風袋測定済のPerkinElmer 25μL汎用アルミニウムパンに約2mgのサンプルを個々に配置した。サンプルをザルトリウス微量天秤で秤量し、PerkinElmerパンクリンパプレスを使用して密封した。サンプルを約10℃/分で約25℃から約350℃まで加熱した。
【0163】
熱重量分析(Thermogravimetric analysis)(TGA)
窒素でパージしたPerkinElmer TGA 7を使用してTGA測定値を収集した。100mgの標準分銅及びニッケルサンプルを使用して、それぞれ天秤較正及び温度較正を検証した。サンプルを約10℃/分で約25℃から約350℃まで加熱した。
【0164】
含水量分析
当技術分野で理解されているいくつかの技術を用いて水和物における水の量を分析することができる。例えば、TGA温度記録図で確認された重量低下に基づいて水の量を測定することができる。加えて、TGA加熱炉からの排気を質量分光測定装置又は赤外分光測定装置などの化学分析装置に接続して、加熱により発生する水蒸気の化学純度を確認することができる。さらに、カールフィッシャ(Karl Fischer)(KF)分析を用いて、水和物サンプルの含水量を分析することができる。Mettler Toledo DL39 Karl Fischer滴定器を使用して、水測定用電量KF分析を行うことができる。電量KF滴定用Coulomat AD試薬であるHYDRANAL(登録商標)を含むKF滴定容器に14〜32mgのサンプルを配置し、60秒間混合して、溶解を確実にする。次いで、電気化学酸化によってヨウ素を生成する発生電極によってサンプルを滴定する。分析を繰り返して、測定の再現性を確認する。
【0165】
特性決定
上記の方法を用いて、粉末X線回折(XRPD)によってSNS-595の水和物の特性決定を行った。このSNS-595の水和物の代表的なXRPDパターンを図8に示す。このSNS-595の水和物の特定のXRPDピークの角度2θ(Cu Kα放射)、D間隔値及び相対強度を表1に示す。
【表1】

【0166】
上記方法を用いて、熱重量分析及び示差走査熱測定によってもSNS-595の水和物の特性決定を行った。代表的なTGA及びDSC温度記録図を図9に示す。TGA温度記録図は、約25℃の温度と約200℃の温度の間に約4.44%の重量減少を示した。DSC温度記録図は、立上り温度が約126.5℃、ピーク温度が約138.8℃、融解熱が約85.1J/gの吸熱事象を示した。DSC温度記録図も立上り温度が273.3℃の吸熱事象を示した。
【0167】
このSNS-595の水和物の特定のサンプルにおける含水量は、1モルのSNS-595に対して0.8から1.2モル当量の水;1モルのSNS-595に対して0.9から1.1モル当量の水;1モルのSNS-595に対して0.95から1.05モル当量の水;及び1モルのSNS-595に対して0.98から1.02モル当量の水;の範囲の値を含む。
【0168】
(実施例3:注射又は静脈内注入に好適な医薬組成物)
好適な医薬組成物の実例は、メタンスルホン酸でpH2.5に調整された4.5%ソルビトールの水溶液1mL当たり合計10mgのSNS-595及びN-デスメチル-SNS-595を含む。溶液を製造するための1つのプロトコルは、100mg/10mL溶液を製造するための以下のものを含む。合計100mgのSNS-595及びN-デスメチル-SNS-595(約99.2mgのSNS-595及び約0.8mgのN-デスメチル-SNS-595)並びに450mgのD-ソルビトールを蒸留水に添加し;容量を10mLとし;得られた溶液のpHをメタンスルホン酸で2.5に調整する。得られた組成物は、凍結乾燥にも好適である。次いで、凍結乾燥形を使用前に無菌水で適切な濃度まで再構成する。
【0169】
(実施例4:注射又は静脈内注入に好適な医薬組成物)
好適な医薬組成物の実例は、メタンスルホン酸でpH2.5に調整された4.5%ソルビトールの水溶液1mL当たり合計10mgのSNS-595及びN-デスメチル-SNS-595を含む。溶液を製造するための1つのプロトコルは、100mg/10mL溶液を製造するための以下のものを含む。合計100mgのSNS-595及びN-デスメチル-SNS-595(約98.5mgのSNS-595及び約1.5mgのN-デスメチル-SNS-595)並びに450mgのD-ソルビトールを蒸留水に添加し;容量を10mLとし;得られた溶液のpHをメタンスルホン酸で2.5に調整する。得られた組成物は、凍結乾燥にも好適である。次いで、凍結乾燥形を使用前に無菌水で適切な濃度まで再構成する。
(実施例5:MTTアッセイにおけるSNS-595、N-デスメチル-SNS-595及びO-デスメチル-SNS-595の比較細胞毒性、サンプルの調製、原液)
【0170】
MTT染料溶液:無菌PBS中5mg/mLのMTT染料(Sigma #M2128)、濾過滅菌し、1ヶ月以内の時間にわたって暗色ボトル中4℃で保管。
【0171】
溶解緩衝剤:dH2O中50%N,N-ジメチルホルムアミド(Aldich #31,993-7)、20%w/vラウリル硫酸(37℃で攪拌しながら添加)(Sigma #L4509)、2.5%の80%酢酸(Fisher #A490-212)及び2.5%の1N HCL(Spectrum #HY105)でpHを4.7に調整。
【0172】
補足RPMI培地:500mLのRPMI(Cellgro #10-040-CV)、10%FBS(Cellgro #35-011CV)及び1%重炭酸ナトリウム溶液(Cellgro @35-035-CI)、1%抗生物質溶液(100×原液;Cellgro #30-004CI)。
【0173】
トリプシン(Cellgro #25-053-CL)
【0174】
細胞
HCT-116細胞をATTC(#CCL-247)から購入した。
【0175】
対照
背景:無細胞、トータル:DMSOのみで処理した細胞
【0176】
方法
96ウェルの組織培養処理された平底プレート(Costar #3595)に、4000個のトリプシン処理細胞を100μL/ウェルで接種し、一晩インキュベートした。化合物の100x原液濃縮物をDMSOで調製し、96ウェルのポリプロピレンv底プレート(Costar #3363)中DMSOで2倍に希釈した。次いで、5μLのDMSO希釈液を45μLの補足RPMIに添加し、HCT-116細胞を含むプレートに10μL/ウェルのこの混合物を添加した。化合物の最大濃度は、5μMであった。プレートをインキュベータ(5%CO2)にて37℃で72時間インキュベートした。
【0177】
インキュベーション後、20μLのMTT溶液を各ウェルに添加し、37℃で1.5時間インキュベートした。次いで、100μLの溶解緩衝剤を添加し、プレートを37℃で48時間インキュベートした。次いで、Biorad Benchmark Microplate Readerを使用して、595nmにおける吸光度により細胞生存率を記録した。死細胞の割合を:死細胞の割合=サンプルウエルの吸光度-Avg(無細胞対照)/Avg(DMSOのみの対照の吸光度)-Avg(無細胞対照);によって測定した。
【0178】
細胞生存率アッセイの結果を図1に示す。このアッセイにおいて、SNS-595は、IC50=425nMで細胞生存率を低下させた。N-デスメチル-SNS-595は、IC50=507nMである。O-デスメチル-SNS-595は、IC50>>5μMである。
【0179】
(実施例7:N-デスメチル-SNS-595の識別)
N-デスメチル-SNS-595のSNS-595からのインビトロ生成を本明細書に記載するように監視した。プールされたヒト肝臓ミクロソームをBD Gentestから入手し、NADPHをSigmaから入手した。
【0180】
インビトロ反応を(a)共因子としてのNADPHの存在下及び(b)NADPHの不在下で実施して、共因子独立メカニズムによって生成されたあらゆるSNS-595誘導体を識別した。
【0181】
反応混合物は、NADPHとの反応のための3.3mMのMgCl2、1mg/mL肝臓ミクロソームタンパク質、10又は100μMのSNS-595、及び1mMのNADPHを含む100mMのリン酸ナトリウム緩衝剤(pH7.4)を構成した。NADPHプラス及びマイナス反応の両方において、SNS-595を反応混合物に添加し、10分間にわたって37℃まで平衡させてから、NADPH又は同等の容量の緩衝剤を添加することによって反応を開始した。2mLの96ウェルポリプロピレンアッセイブロック中1mLの容量で反応を実施した。反応を開始してから0分後及び60分後に同等容量のアセトニトリルを添加することによって反応を停止させた。10分間にわたって4100gで遠心分離して、後の分析のためにタンパク質を除去するまでサンプルを氷に配置した。
【0182】
分析
SNS-595及び反応生成物をターボ電気スプレー電離源に接続されたAPI4000質量分光計で識別した。MS分析に先立って、クロマトグラフィーを実施して、反応プレカットの分離を達成した(N-デスメチル-SNS-595はSNS-595と同じ滞留時間を有していた)。HPLCシステムは、検出器としてのAgilent 1100バイナリーポンプ、及び単一波長UV/Vis並びにPhenomenex Synergi Hydro-RPカラム(150×2mm、4ミクロン、粒径80Å)で構成された。カラム分離に続いて、UVスペクトルを350nmで収集してから質量分光分析を行った。一連の3つの実験、即ちMS全走査、MS全走査分析で識別されたすべての反応生成物に対する生成物イオンスキャン、並びに理論的に可能な反応生成物に対する多重反応監視(MRM)又は生成物イオンスキャンを用いて反応生成物の質量スペクトル識別を行った。SNS-595及び反応生成物の50ボルトの衝突エネルギーで生成物イオンスキャンを実施した。
【0183】
N-デスメチルSNS-595及びO-デスメチル-SNS-595を合成した。真正標準の滞留時間及び断片化パターンを反応生成物ピークのそれと比較し、インビトロ反応の生成物の識別を検証するのに用いた。
【0184】
結果
N-デスメチルSNS-595の識別は、化学合成したN-デスメチル対照標準との滞留時間及び断片化パターンの比較に基づいていた。図3に示すように、N-デスメチル-SNS-595(ピーク2)は、形成された主生成物である。10μMのインキュベーション濃度において、N-デスメチル-SNS-595は、検出可能な唯一の生成物である。高濃度のSNS-595のインキュベーション後に形成された第2の生成物をO-デスメチル-SNS-595として識別した(図3のピーク1)。N-デスメチルSNS-595は、5.33分の滞留時間を有し、図3における両クロマトグラムにおいてピーク1からクロマトグラフ分離される(4.79分;示されるスケールにおいてペインAで見られ、ペインBでは見られない小さなピーク)。
【0185】
N-デスメチルSNS-595としてのピーク2のクロマトグラフ識別(識別時間5.33分)を図4に示す。ピーク2に対応する化合物の滞留時間は、ペインBに示される化学的に合成されたN-デスメチルSNS-595と同じである。ピーク2は、また、4.79分の滞留時間を有するO-デスメチルSNS-595から分解する。化学的に合成された対照化合物との比較を通じてO-デスメチルSNS-595を確認した。
【0186】
SNS-595の脱メチル化生成物としてのピーク1及び2の質量スペクトル識別を、SNS-595とピーク1及び2の生成物イオンスペクトルの比較によって行った。図5は、構造を主要m/zフラグメントに対応づけたSNS-595の生成物イオンスペクトルを示す。図5において、構造Aは、SNS-595であり、構造B及びCは、質量放出がそれぞれ18amu及び70amuの分子のカルボン酸領域上の断片化に対応づけられる。構造Dは、ピロリジニル環の3-メトキシ又は4-メチルアミノ成分を含まないm/z269フラグメントに対応づけられる。構造Eは、また、3-メトキシ及び4メチルアミノ部分が欠如し、m/z243に対応づけられる。
【0187】
図6は、構造A〜Eが、主要フラグメントに対応づけられたピーク2からのスペクトルである(真正対照N-デスメチルSNS-595標準からのスペクトルは同一である)。構造A並びにフラグメントB及びCは、SNS-595スペクトルにおけるフラグメントB及びCと同じ質量放出を示し、ピーク2がSNS-595と構造的に類似することを示す。加えて、構造A、B及びCは、SNS-595スペクトルからの対応するフラグメントより14amu小さい質量を有し、メチル基の欠如を示す。構造D及びEは、ピーク2及びSNS-595に対する両スペクトルにおいて同じ質量フラグメントを共有し、14amuの欠如がN-脱メチル化に起因することを示す。
【0188】
上記の特許請求対象事項の実施態様は、単に例示であることを意図し、当業者なら、慣例の実験を用いるだけで具体的な化合物、材料及び手順の多くの均等物を認識する、又は確認することができるであろう。すべてのそのような均等物は、特許請求対象事項の範囲内に含まれ、添付の特許請求の範囲に包括されるものとみなされる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約97重量%から約99.99重量%の(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸と、約0.01重量%から約3重量%までのN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸とを含み、該百分率はいずれも該2つの成分の全重量に基づく組成物。
【請求項2】
約0.8重量%のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
約1.5重量%のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
約98.5重量%の(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
約99.2重量%の(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の水和物であって、約8.2度2θにピークを含む粉末X線回折パターンを示す、前記水和物。
【請求項7】
約6.9、11.1及び18.8度2θにピークをさらに含む粉末X線回折パターンを示す、請求項6記載の水和物。
【請求項8】
約16.4、17.5、20.8及び24.9度2θにピークをさらに含む粉末X線回折パターンを示す、請求項7記載の水和物。
【請求項9】
(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の水和物であって、約10℃/分で約25℃から約350℃まで加熱した場合の立上り温度が約126.5℃である吸熱事象を含む示差走査熱量測定温度記録図を示す、前記水和物。
【請求項10】
立上り温度が約273.3℃である吸熱事象をさらに含む示差走査熱量測定温度記録図を示す、請求項9記載の水和物。
【請求項11】
(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の水和物であって、約10℃/分で約25℃から約200℃まで加熱した場合の重量減少が約4.4%であることを含む熱重量分析温度記録図を示す、前記水和物。
【請求項12】
(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の水和物であって、(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の1モル当たり約0.8から1.2モル当量の水を含む、前記水和物。
【請求項13】
(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の1モル当たり約0.9から1.1モル当量の水を含む、請求項12記載の水和物。
【請求項14】
(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の1モル当たり約0.95から1.05モル当量の水を含む、請求項12記載の水和物。
【請求項15】
(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸の1モル当たり約0.98から1.02モル当量の水を含む、請求項12記載の水和物。
【請求項16】
請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物と、医薬として許容し得る担体、賦形剤又は補助剤とを含む医薬組成物。
【請求項17】
請求項6〜15のいずれか1項記載の水和物と、医薬として許容し得る担体、賦形剤又は補助剤とを含む医薬組成物。
【請求項18】
癌の治療方法であって、請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項19】
癌の治療方法であって、請求項6〜15のいずれか1項記載の水和物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項20】
前記組成物を、それを必要とする哺乳動物に約1mg/m2〜150mg/m2の用量で投与する、請求項18又は19記載の方法。
【請求項21】
癌の治療方法であって、N-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を、それを必要とする哺乳動物に約1mg/m2〜150mg/m2の用量で投与することを含む、前記方法。
【請求項22】
前記用量が約15mg/m2である、請求項18、19、20又は21記載の方法。
【請求項23】
前記用量が約48mg/m2である、請求項18、19、20又は21記載の方法。
【請求項24】
前記用量が約60mg/m2である、請求項18、19、20又は21記載の方法。
【請求項25】
前記用量が約75mg/m2である、請求項18、19、20又は21記載の方法。
【請求項26】
前記癌が固形腫瘍を含む、請求項18〜25のいずれか1項記載の方法。
【請求項27】
前記癌が、膀胱癌、乳癌、子宮頚癌、結腸癌、食道癌、頭部及び首部癌、肝臓癌、肺癌、黒色腫、骨髄腫、神経芽細胞種、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、肉腫、皮膚癌、胃癌、睾丸癌、甲状腺癌、子宮癌又は血液悪性腫瘍である、請求項18〜25のいずれか記載の方法。
【請求項28】
前記癌が、結腸癌、膵臓癌、乳癌、中皮腫、胆管癌、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、黒色腫、上咽頭癌、神経内分泌癌、卵巣癌、腎臓癌、唾液腺癌、小細胞肺癌、白血病又は紡錘体細胞癌である、請求項18〜25のいずれか記載の方法。
【請求項29】
治療有効用量の第2の薬剤を投与することをさらに含む、請求項18〜25のいずれか1項記載の方法。
【請求項30】
i)約1mg/m2〜150mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を哺乳動物に投与すること;
ii)前記哺乳動物に前記組成物を投与せずに少なくとも2日間待機すること;及び
iii)さらに1mg/m2〜150mg/m2の用量の前記組成物を前記哺乳動物に投与すること;
を含む、癌の治療方法。
【請求項31】
i)約1mg/m2〜150mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を哺乳動物に投与すること;
ii)前記哺乳動物に前記組成物を投与せずに少なくとも7日間待機すること;及び
iii)さらに1mg/m2〜150mg/m2の用量の前記組成物を前記哺乳動物に投与すること;
を含む、癌の治療方法。
【請求項32】
前記組成物の用量が1mg/m2〜75mg/m2である、請求項30又は31記載の方法。
【請求項33】
前記組成物の用量が10mg/m2〜60mg/m2である、請求項30又は31記載の方法。
【請求項34】
前記組成物の用量が1mg/m2〜48mg/m2である、請求項30又は31記載の方法。
【請求項35】
前記組成物の用量が75mg/m2である、請求項30又は31記載の方法。
【請求項36】
前記組成物の用量が60mg/m2である、請求項30又は31記載の方法。
【請求項37】
前記組成物の用量が48mg/m2である、請求項30又は31記載の方法。
【請求項38】
前記組成物の用量が15mg/m2である、請求項30又は31記載の方法。
【請求項39】
i)約1mg/m2〜150mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を哺乳動物に投与すること;
ii)前記哺乳動物にN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を投与せずに少なくとも2日間待機すること;及び
iii)さらに1mg/m2〜150mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を前記哺乳動物に投与すること;
を含む、癌の治療方法。
【請求項40】
前記用量が約1mg/m2から75mg/m2である、請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記用量が約75mg/m2である、請求項39記載の方法。
【請求項42】
前記用量が約60mg/m2である、請求項39記載の方法。
【請求項43】
前記用量が約48mg/m2である、請求項39記載の方法。
【請求項44】
前記用量が約15mg/m2である、請求項39記載の方法。
【請求項45】
約15mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を1週間に1回哺乳動物に投与することを含み、該1週間が治療サイクルを含み、該治療サイクルが少なくとも2回繰り返される、癌の治療方法。
【請求項46】
約48mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を3週間に1回哺乳動物に投与することを含み、該3週間が治療サイクルを含む、癌の治療方法。
【請求項47】
約60mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を3週間に1回哺乳動物に投与することを含み、該3週間が治療サイクルを含む、癌の治療方法。
【請求項48】
約15mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を1週間に1回哺乳動物に投与することを含み、該1週間が治療サイクルを含み、該治療サイクルが少なくとも2回繰り返される、癌の治療方法。
【請求項49】
約48mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を3週間に1回哺乳動物に投与することを含み、該3週間が治療サイクルを含む、癌の治療方法。
【請求項50】
約60mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を3週間に1回哺乳動物に投与することを含み、該3週間が治療サイクルを含む、癌の治療方法。
【請求項51】
i)1mg/m2〜75mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を哺乳動物に投与すること;
ii)前記哺乳動物にN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を投与せずに少なくとも2日間待機すること;及び
iii)さらに1mg/m2〜75mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を前記哺乳動物に投与すること;
を含む、癌の治療方法。
【請求項52】
i)約3mg/m2〜24mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を哺乳動物に投与すること;
ii)前記哺乳動物にN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を投与せずに少なくとも7日間待機すること;及び
iii)さらに3mg/m2〜24mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を前記哺乳動物に投与すること;
を含む、癌の治療方法。
【請求項53】
前記用量が15mg/m2、48mg/m2、60mg/m2又は75mg/m2である、請求項51又は52記載の方法。
【請求項54】
i)約10mg/m2〜60mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を哺乳動物に投与すること;
ii)前記哺乳動物にN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を投与せずに少なくとも7日間待機すること;及び
iii)さらに10mg/m2〜60mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を前記哺乳動物に投与すること;
を含む、癌の治療方法。
【請求項55】
前記用量が15mg/m2であり、前記待機期間が14日間である、請求項39又は51〜54記載の方法。
【請求項56】
前記待機期間が28日間である、請求項55記載の方法。
【請求項57】
i)1mg/m2〜75mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を3週間にわたって1週間に1回哺乳動物に投与すること;
ii)哺乳動物に前記組成物を投与せずに少なくとも2日間待機すること;及び
iii)さらに1mg/m2〜75mg/m2の用量の前記組成物を前記哺乳動物に投与すること;
を含む、癌の治療方法。
【請求項58】
前記用量が15mg/m2、48mg/m2、60mg/m2又は75mg/m2である、請求項57記載の方法。
【請求項59】
i)3mg/m2〜24mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を3週間にわたって1週間に1回哺乳動物に投与すること;
ii)哺乳動物に前記組成物を投与せずに少なくとも2日間待機すること;及び
iii)さらに3mg/m2〜24mg/m2の用量の前記組成物を前記哺乳動物に投与すること;
を含む、癌の治療方法。
【請求項60】
i)10mg/m2〜60mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を3週間にわたって1週間に1回哺乳動物に投与すること;
ii)哺乳動物に前記組成物を投与せずに少なくとも2日間待機すること;及び
iii)さらに10mg/m2〜60mg/m2の用量の前記組成物を前記哺乳動物に投与すること;
を含む、癌の治療方法。
【請求項61】
治療サイクルを含む癌の治療方法であって、該治療サイクルが、3mg/m2〜24mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を3週間にわたって1週間に1回哺乳動物に投与した後、該哺乳動物に組成物を投与しない少なくとも2週間の期間を含む、前記方法。
【請求項62】
治療サイクルを含む癌の治療方法であって、該治療サイクルが、10mg/m2〜60mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を3週間にわたって1週間に1回哺乳動物に投与した後、該哺乳動物に組成物を投与しない少なくとも2週間の期間を含む、前記方法。
【請求項63】
治療サイクルを含む癌の治療方法であって、該治療サイクルが、3mg/m2〜24mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を1日目、4日目、8日目及び11日目に哺乳動物に投与した後、該哺乳動物に組成物を投与しない少なくとも28日間の期間を含む、前記方法。
【請求項64】
治療サイクルを含む癌の治療方法であって、該治療サイクルが、10mg/m2〜60mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を3週間にわたって1週間に1回哺乳動物に投与した後、該哺乳動物に組成物を投与しない少なくとも2週間の期間を含む、前記方法。
【請求項65】
治療サイクルを含む癌の治療方法であって、該治療サイクルが、3mg/m2〜24mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を3週間にわたって1週間に1回哺乳動物に投与した後、該哺乳動物に組成物を投与しない少なくとも2週間の期間を含む、前記方法。
【請求項66】
前記サイクルを複数回繰り返す、請求項45〜50のいずれか1項記載の方法。
【請求項67】
前記用量が15mg/m2である、請求項59〜66のいずれか1項記載の方法。
【請求項68】
治療サイクルを含む癌の治療方法であって、該治療サイクルが、約48mg/m2又は60mg/m2の用量のN-デスメチル(+)-1,4-ジヒドロ-7-[(3S,4S)-3-メトキシ-4-(メチルアミノ)-1-ピロリジニル]-4-オキソ-1-(2-チアゾリル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸を3週間毎に1回哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項69】
治療サイクルを含む癌の治療方法であって、該治療サイクルが、約48mg/m2又は60mg/m2の用量の請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を3週間毎に1回哺乳動物に投与することを含む、前記方法。
【請求項70】
前記化合物をIV注射として投与する、請求項18〜69の一項記載の方法。
【請求項71】
前記組成物をIV注射として投与する、請求項18〜69の一項記載の方法。
【請求項72】
前記癌が難治性である、請求項18〜69の一項記載の方法。
【請求項73】
前記哺乳動物がヒトである、請求項18〜69の一項記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−539994(P2009−539994A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515473(P2009−515473)
【出願日】平成19年6月12日(2007.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/013873
【国際公開番号】WO2007/146335
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(500586635)サネシス ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (29)
【Fターム(参考)】