説明

癌治療のための標的化キメラ分子

本発明は、標的部位および抗−細胞増殖部位を含むキメラ癌療法分子に関する。具体的な例において、該抗−細胞増殖部位が細胞傷害性剤またはアポトーシス誘導因子を含むことができる。特別な例において、該キメラ分子の該抗−細胞増殖メカニズムはアポトーシス経路を含む。さらなる具体例において、本発明のキメラ分子は、化学療法に対して抵抗性である細胞において化学療法に対する感受性を提供する。本発明により、治療上有効量の、細胞−特異的標的化部位および抗−細胞増殖部位を含むキメラ分子を個体に投与することを含む、個体において1以上の化学療法−抵抗性癌細胞に化学感受性を付与し、または回復させる方法が、提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療上有効量の、細胞−特異的標的化部位および抗−細胞増殖部位を含むキメラ分子を個体に送達することを含む、個体において1以上の化学療法−抵抗性癌細胞に化学感受性を付与し、または回復させる方法。
【請求項2】
前記細胞−特異的標的化部位が癌細胞−標的化部位としてさらに規定される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記癌細胞−標的化部位が抗体、成長因子、ホルモン、ペプチド、アプタマーまたはサイトカインとしてさらに規定される請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記抗体が全長抗体、キメラ抗体、Fab’、Fab、F(ab’)2、単一ドメイン抗体(DAB)、Fv、単一鎖Fv(scFv)、ミニボディー、ダイアボディー、トリアボディー、またはその混合物としてさらに規定される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記抗体がscFvである請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記抗体が抗−HER−2/neu抗体である請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記HER−2/neu抗体がscFv23である請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記抗体が抗−gp240抗原抗体である請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記抗−gp240抗原抗体がscFvMELを含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記癌細胞−標的化部位が1以上の成長分子を含む請求項3に記載の方法。
【請求項11】
前記成長因子がトランスフォーミング成長因子、表皮成長因子、インスリン−様成長因子、線維芽細胞成長因子、ヘレグリン、血小板−誘導成長因子、血管内皮細胞成長因子、または低酸素症誘導因子である請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記癌細胞−標的化部位が1以上のホルモンを含む請求項3に記載の方法。
【請求項13】
前記ホルモンがヒト絨毛ゴナドトロピン、ゴナドトロピン放出ホルモン、アンドロゲン、エストロゲン、甲状腺−刺激ホルモン、卵胞−刺激ホルモン、黄体化ホルモン、プロラクチン、成長ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、抗利尿ホルモン、オキシトシン、甲状腺刺激ホルモン−放出ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、コルチコトロピン−放出ホルモン、ソマトスタチン、ドーパミン、メラトニン、チロキシン、カルシトニン、副甲状腺ホルモン、グルココルチコイド、ミネラロコルチコイド、アドレナリン、ノルアドレナリン、プロゲステロン、インスリン、グルカゴン、アミリン、エリスロポエチン、カルシトリオール、カルシフェロール、心房−ナトリウム利尿ペプチド、ガストリン、セクレチン、コレシストキニン、ニューロペプチドY、グレリン、PYY3−36、インスリン−様成長因子−1、レプチン、トロンボポエチン、アンジオテンシノーゲン、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL−14、IL−15、IL−16、IL−17、IL−18、IL−19、IL−20、IL−21、IL−22、IL−23、IL−24、IL−25、IL−26、IL−27、IL−28、IL−29、IL−30、Il−31、IL−32、IL−33、IL−34、IL−35またはIL−36である請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記癌細胞−標的化部位が1以上のサイトカインを含む請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記サイトカインがIL1、IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL7、IL8、IL9、IL10、IL11、IL12、IL13、IL14、IL15、IL−16、IL−17、IL−18、顆粒球−コロニー刺激因子、マクロファージ−コロニー刺激因子、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子、白血病阻害因子、エリスロポエチン、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、オンコスタチンM、白血病刺激因子、IFN−γ、IFN−α、IFN−β、LT−β、CD40リガンド、Fasリガンド、CD27リガンド、CD30リガンド、4−1BBL、TGF−β、IL 1α、IL−1β、IL−1 RA、MIF、IGIF、またはその混合物である請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記抗−細胞増殖部位がアポトーシス−誘導部位または細胞傷害性剤としてさらに規定される請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記アポトーシス−誘導部位がグランザイム、Bcl−2ファミリーメンバー、チトクロームC、またはカスパーゼである請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記グランザイムがグランザイムA、グランザイムB、グランザイムC、グランザイムD、グランザイムE、グランザイムF、グランザイムG、グランザイムH、グランザイムI、グランザイムJ、グランザイムK、グランザイムL、グランザイムM、またはグランザイムNである請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記グランザイムがグランザイムBである請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記Bcl−2ファミリーメンバーがBax、Bak、Bcl−Xs、Bad、Bid、Bik、Hrk、またはBokである請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記カスパーゼがカスパーゼ−1、カスパーゼ−2、カスパーゼ−3、カスパーゼ−4、カスパーゼ−5、カスパーゼ−6、カスパーゼ−7、カスパーゼ−8、カスパーゼ−9、カスパーゼ−10、カスパーゼ−11、カスパーゼ−12、カスパーゼ−13、またはカスパーゼ−14である請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記細胞傷害性剤がTNF−α、ゲロニン、プロジギオシン、リボソーム−阻害タンパク質(RIP)、Pseudomomas エキソトキシン、Clostridium difficileトキシンB、Helicobacter pylori VacA、Yersinia enterocolitica YopT、ビオラセイン、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、イロフルベン、ジフテリアトキシン、マイトギリン、リシン、ボツリヌストキシン、コレラトキシン、またはサポリン6である請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記細胞傷害性剤が組換体である請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記細胞−特異的標的化部位および該抗−細胞増殖部位が化学的にコンジュゲートされている請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記細胞−特異的標的化部位および該抗−細胞増殖部位が融合ポリペプチドに含まれる請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記細胞−特異的標的化部位および該抗−細胞増殖部位がリンカーによって連結された請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記化学療法−抵抗性癌細胞が、TNF−α、Nf−κB−過剰発現、Nf−κBシグナリング−欠陥、またはその組合せに対して抵抗性であるHER−2/neu過剰発現としてさらに規定される請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記化学療法−抵抗性細胞が、化学療法剤の1以上のクラスに対して抵抗性である請求項1に記載の方法。
【請求項29】
化学療法剤の該クラスがアルキル化剤、ニトロソ尿素、抗代謝産物、抗腫瘍抗生物質、植物アルキロイド、タキサン、およびホルモン剤よりなる群から選択される請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記化学療法−抵抗性細胞が5−フルオロウラシル、シスプラチン、エトポシド、ドキソルビシン、またはゲムシタビンの1以上に対して抵抗性である請求項1に記載の方法。
【請求項31】
さらに、前記個体についてのさらなる癌療法を含む請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記さらなる癌療法が化学療法、外科的処置、放射線、遺伝子療法、ホルモン療法、免疫療法、またはその組合せである請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記化学療法および前記キメラ分子が同時に投与される請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記化学療法および前記キメラ分子が順次に投与される請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記キメラ分子が前記化学療法に先立って投与される請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記キメラ分子が前記化学療法に引き続いて投与される請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記化学療法および前記キメラ分子が前記癌細胞に対して相乗効果を供する請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記化学療法および前記キメラ分子が前記癌細胞に対して相加的効果を供する請求項32に記載の方法。
【請求項39】
前記キメラ分子がネオアジュバント外科的療法としてさらに定義される請求項32に記載の方法。
【請求項40】
前記キメラ分子がポストアジュバント外科的療法としてさらに定義される請求項32に記載の方法。
【請求項41】
前記キメラ分子がscFvMEL/Grbである請求項1に記載の方法。
【請求項42】
前記キメラ分子がscFv23/TNF−αである請求項1に記載の方法。
【請求項43】
前記キメラ分子がscFvMEL/TNF−αである請求項1に記載の方法。
【請求項44】
治療上有効量のキメラ分子を個体に投与することを含み、該キメラ分子は細胞−標的化部位および抗−細胞増殖部位を含む、個体における1以上の癌細胞を化学療法に対して感受性にする方法。
【請求項45】
治療上有効量のキメラ分子を個体に投与することを含み、該キメラ分子は細胞−特異的標的化部位および抗−細胞増殖部位を含む、個体における1以上のTNF−抵抗性癌細胞においてアポトーシスを誘導する方法。
【請求項46】
治療上有効量のキメラ分子を個体に投与することを含み、該キメラ分子は細胞−特異的標的化部位および抗−細胞増殖部位を含む、個体における1以上のHER−2/neu過剰発現癌細胞においてアポトーシスを誘導する方法。
【請求項47】
治療上有効量のキメラ分子を個体に投与することを含み、該キメラ分子は細胞−特異的標的化部位および抗−細胞増殖部位を含む、個体における1以上のgp240抗原−陽性細胞においてアポトーシスを誘導する方法。
【請求項48】
治療上有効量のキメラ分子を個体に投与することを含み、該キメラ分子は細胞−特異的標的化部位および抗−細胞増殖部位を含む、Her−2/neu過剰発現およびNf−κB過剰発現である、個体における癌を治療する方法。
【請求項49】
NF−κBシグナリングを中断することによって作用する治療上有効量の少なくとも1つの化学療法剤、ならびに細胞−特異的標的化部位および抗−細胞増殖部位を含むキメラ分子を個体に投与することを含む、個体において癌細胞を治療する方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35A】
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【図35B】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公表番号】特表2008−526889(P2008−526889A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−550561(P2007−550561)
【出願日】平成18年1月10日(2006.1.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/000828
【国際公開番号】WO2006/074451
【国際公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(505098937)リサーチ ディベロップメント ファウンデーション (16)
【Fターム(参考)】