説明

癌評価の遺伝子関連CpGアイランドのメチル化アッセイのための材料と方法

被験者における前立腺癌などの癌の評価のための方法、試薬、及びキットが提供される。開示された癌評価の方法としては、癌の診断方法、癌の予知方法及び癌治療の効果の評価方法が挙げられる。当該方法は、特定の遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について生物学的試料をアッセイする工程を含む。提供された試薬及びキットは、特定の遺伝子に関連する標的CpGアイランドの少なくとも一部を増幅するのに適しているプライマーを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2005年11月8日に出願された米国仮特許出願第60/734577号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
リン酸エステル結合シトシン−グアニン(CpG)ジヌクレオチドは、哺乳類を含む高等真核生物のゲノムの中でも統計的に過小評価されている。このジヌクレオチドの予測頻度はわずか5〜10%であることが分かったと報告されている。ヒトゲノム内に残っているCpGジヌクレオチドの大部分は通常、低レベルの遺伝子発現を特徴とし、シトシン残基でメチル化を示す繰り返し配列内に位置している。
【0003】
一方、CpGアイランドは、CpGジヌクレオチドのクラスターを含むゲノム配列を代表している。CpGアイランドはプロモーター領域もしくはコーディング配列の5’端と関連している可能性があり、又はイントロン内もしくはコーディング配列と関連していることが知られていないゲノム領域に存在する可能性がある。CpGアイランドは、正常な組織において非メチル化もしくはメチル化され、メチル化のパターンは組織特異的発現及びインプリンティング遺伝子の発現を調節するために用いられる可能性がある。プロモーター領域内のCpGアイランドのメチル化は、結果として関連遺伝子の下方制御又はサイレンシングにつながり得る。正常には非メチル化されているアイランドのメチル化の増加は、DNAの全メチルシトシン含有量が低下するにも関わらず、老化組織で観察される。異常メチル化パターンは、様々な癌組織で検出される増加したメチル化もしくは過剰メチル化を有する癌細胞でより明白であった。CpGアイランドは、同じ組織内で異なる密度でメチル化される可能性がある。このように、CpGアイランド内のシトシンの異常なメチル化は、DNA損傷修復、ホルモン応答、細胞周期調節及び腫瘍細胞粘着性/転移、腫瘍発生、進行及び転移の誘導といった重篤な細胞過程に含まれる遺伝子発現を抑制するために働く主要なエピジェネティックな事象となり得る(Li et al., Biochim. Biophys. Acta, 1704: 87−102 (2004))。プロモーターの過剰メチル化のユニークプロファイルは、それぞれのヒト癌(当該癌では、癌が共有する遺伝子変化もあれば、癌の型特異的な遺伝子変化もある)に存在すると提唱されてきた (Esteller et al., Cancer Res., 61: 3225−3229 (2001))。もし異常メチル化が、ゲノムDNAにおいて正常に存在しない新しい情報を表し、異常メチル化が共通DNA修飾であり、多くのゲノム標的に影響するのであれば、複数の標的CpGから得た情報に基づいた診断及び予後検査を開発することが実現可能である。このような検査は、病変組織において異常に過剰メチル化もしくは低メチル化されたCpGに基づくことができる。これらは、その変化が癌の存在と相関する限り、CpGアイランドにおけるメチル化密度の変化にも基づくことができる。
【0004】
例えば、最も一般的な悪性腫瘍であり、アメリカの男性の中で第2の主要な死亡原因である前立腺癌(Li et al. (2004), 上述)は、30を超える遺伝子のプロモーター内CpGアイランド、特にグルタチオンS−トランスフェラーゼP1(GSTP1)遺伝子のCpGアイランドのメチル化と関連していることが明らかになった。GSTP1のメチル化は、前立腺癌の患者の尿及び血漿から回収したDNAの50%を超えて検出された(Goessl et al., Ann. N.Y. Acad. Sci., 945: 51−58 (2001); Cairns et al., Clin. Cancer Res., 7: 2727−2730 (2001); Jeronimo et al., Urology, 60: 1131-1135 (2002); 及び Gonzalgo et al., Clin. Cancer Res., 9: 2673−2677 (2003))。しかし、もし前立腺癌の診断がGSTP1遺伝子におけるCpGアイランドのメチル化の検出にのみ頼っているのであれば、このような試験の感度の理論的限界は、約90%の感度でしかないであろう。GSTP1は、前立腺上皮内病変(PIN)においてもメチル化されるが、これは偽陽性の診断を導くかもおそれがある。いくつかのCpGアイランドは、前立腺癌及び良性前立腺過形成(BPH)といった他の前立腺疾患においてメチル化される。これらは、正常な老化前立腺でも、ある程度メチル化を示している。このような指標は個々の前立腺癌診断には適さない。したがって、指標のパネルは、臨床試験に必要な感度及び特異性を達成することが求められる。
【0005】
前立腺特異的抗原すなわちPSA試験は、前立腺癌の早期発見に広く使用され続けている。PSA試験は、無症状の男性で診断された前立腺癌症例の大多数となったが(Mettlin et al., Cancer, 83(8): 1679-1684 (1998a); Mettlin et al., Cancer, 82(2): 249-251 (1998b); Humphrey et al., J. Urol., 155: 816-820 (1996);及びGrossfeld et al., Epidemiol. Rev., 23(1): 173-180 (2001))、PSA試験は、その感度は83%と高かったにも関わらず、2.6ng/mlのPSAカットオフ値を用いた場合(Thompson et al.,N.Engl.J.Med.,350:2239-2246(2004))、33%という低い特異性に苦しんでいた。PSA試験の低特異性は、BPH及び前立腺炎といった他の前立腺疾患における上昇したPSA分泌の直接の結果である。このように、高いPSAレベルは、針生検の形式で追加的スクリーニングの必要性を示唆している。最終的に、針生検の結果は、前立腺癌の診断をもたらす。
【0006】
毎年100万を越す前立腺の針生検がそれぞれ約1500ドルの費用で行われており、患者にとってはとても不快なものである。しかし、これらのうち20万未満が前立腺癌の診断結果である。したがって、針生検の大部分は必要以上に実施されている。
【0007】
以上を考慮すると、現在利用可能な癌のスクリーニング方法に付随する費用と苦痛を軽減する、前立腺癌等の癌の非侵襲的診断及び予知方法が必要とされている。本発明の目的は、前立腺癌等の癌の非侵襲的診断及び予知のための材料及び方法を提供することにある。この目的及び他の目的及び効果、並びに追加の発明の特徴は、下記の発明の詳細な説明で明らかになるであろう。
【0008】
発明の要約
本発明は癌の評価のための材料及び方法を提供する。評価方法としては、癌の診断及び予知方法並びに癌治療の効果の評価方法が挙げられ得る。提供される方法は、一般的に、特異的遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含む。本発明はまた例えば、特異的遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化状態を増幅及び/又は検出するため、本発明の方法で用いられ得る単離又は精製されたプライマー対を提供する。本発明はまた、開示された方法において有用である1以上のプライマー対を含むキットを提供する。
【0009】
本発明は、癌の指標となる1以上のメチル化されたCpGアイランドについてアッセイすることによる癌の診断方法を提供する。一般的に、当該方法は、癌診断を必要とする被験者由来の生物学的試料を準備する工程、並びに:
ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(予想タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(LOG285671もしくはRNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(DKFZP564K0822もしくはECOP)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質FLJ36980(FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097もしくはEFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(TGF−βシグナル伝達経路)(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)、キネシンファミリーメンバーC2(KIFC2)、クロモソーム20オープンリーディングフレーム23(キネシン様モータータンパク質)(C20orf23)、GDNFファミリーレセプターアルファ1(GFRA1)、グルタチオンペルオキシダーゼ7(GPX7)、Dickkopfホモログ2(DKK2)、ネトリン1(NTN1)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、腫瘍壊死因子スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、及び高ロイシン反復含有49(LRRC49)からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連する1以上のCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含む。
【0010】
本発明はまた、前立腺癌の指標となる1以上のメチル化されたCpGアイランドについてアッセイすることによる、哺乳類のオスにおける前立腺癌の診断方法を提供する。当該方法としては、癌診断を必要とする被験者由来の生物学的試料を準備する工程、並びに:
NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、HTR1A、RNF180、ECOP、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、EFHA2、ASHA1、NODAL、LOC399783、ISL2、MMP9、TNFSF11、RHODもしくはLRRC49からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程が挙げられ得る。キネシンファミリーメンバーC2(KIFC2)、クロモソーム20オープンリーディングフレーム23(キネシン様モータータンパク質)(C20orf23)、GDNFファミリーレセプターアルファ1(GFRA1)、グルタチオンペルオキシダーゼ7(GPX7)、Dickkopfホモログ2(DKK2)、ネトリン1(NTN1)、Ras関連(RalGDS/AF−6)ドメインファミリー5(RASSF5)、及びHtrAセリンペプチダーゼ4(HTRA4)。任意に、前立腺癌の診断方法は、前立腺癌においてメチル化されることが知られているが、BPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベル(例、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、もしくは約10%以下)でメチル化されることが知られている少なくとも1つの遺伝子に関連する1以上のCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程も含み得る。
【0011】
本発明はまた、癌のグレードもしくはステージ、及び/又は、癌治療後の無病生存期間の長さの指標となる1以上の遺伝子のメチル化についてアッセイすることによる、癌の予知方法を提供する。一般的に、当該方法は、癌予後診断を必要とする被験者由来の生物学的試料を準備する工程、並びに:
NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、HTR1A、RNF180、DKFZP5640822、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、FGF20、EFHA2、ASHA1、NODAL、LOC399783、ISL2、KIFC2、C20orf23、GFRA1、GPX7、DKK2、NTN1、MMP9、TNFSF11、RHOD及びLRRC49からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含む。
【0012】
さらに、本発明は、前立腺癌のグレードもしくはステージ、及び/又は前立腺癌治療後の無病生存期間の長さの指標となる1以上のメチル化されたCpGアイランドについてアッセイすることによる、哺乳類のオスにおける前立腺癌の予知方法を提供する。当該方法は、哺乳類のオス由来の生物学的試料を準備する工程、並びに以下の遺伝子:
NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、GPR62、HTR1A、RNF180、DKFZP5640822、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、FGF20、EFHA2、ASHA1、NODAL、LOC399783、ISL2、KIFC2、C20orf23、GFRA1、GPX7、DKK2、NTN1、RASSF5、HTRA4、MMP9、TNFSF11、RHODもしくはLRRC49の少なくとも1つに関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含む。任意に、前立腺癌の予知方法は、前立腺癌においてメチル化されることが知られているがBPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベル(例、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、もしくは約10%以下)でメチル化されることが知られている少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程も含み得る。前記遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化は、癌のグレードもしくはステージ、及び/又は治療後の無病生存期間の長さの指標となる。
【0013】
さらに、本発明は治療の効果の指標となるCpGアイランドのメチル化の減少についてアッセイすることによる癌治療の効果の評価方法を提供する。一般的に、当該方法は、癌治療の効果の評価を必要とする被験者由来の第一及び第二生物学的試料を準備する工程、並びに:
NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、HTR1A、RNF180、DKFZP5640822、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、FGF20、EFHA2、ASHA1、NODAL、LOC399783、ISL2、KIFC2、C20orf23、GFRA1、GPX7、DKK2、NTN1、MMP9、TNFSF11、RHOD及びLRRC49からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化レベルにおける変化について前記試料をアッセイする工程を含む。第一生物学的試料を、第二生物学的試料の前に採取し、かつ第二生物学的試料を治療コース中又は治療コース後に採取する。第二試料(即ち、治療コース後)におけるアッセイされた1以上のCpGアイランドのメチル化の減少もしくは欠如は、治療が有効であることを示す。あるいは、第二試料におけるアッセイされたCpGアイランド中のメチル化の維持もしくは増加は、治療効果の減少もしくは欠如を示し得る。
【0014】
また、本発明は、治療コース中に哺乳類のオスから定期的に採取した生物学的試料をCpGアイランドのメチル化についてアッセイすることによる、哺乳類のオスにおける前立腺癌治療の効果の評価方法を提供し、ここで、治療コース後のCpGアイランドのメチル化の減少もしくは欠如は、治療が有効であることを示す。当該方法は、
(a)癌の治療コースを受けている被験者由来の第一及び第二生物学的試料を準備する工程、ここで、第一生物学的試料を第二生物学的試料よりも早い時期に採取し、第二生物学的試料を治療コース中又は治療コース後に採取する、並びに
(b):NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、HTR1A、RNF180、DKFZP5640822、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、FGF20、EFHA2、ASHA1、NODAL、LOC399783、ISL2、KIFC2、C20orf23、GFRA1、GPX7、DKK2、NTN1、RASSF5、HTRA4、MMP9、TNFSF11、RHOD及びLRRC49からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含む。任意に、本方法は、前立腺癌においてメチル化されることが知られているがBPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベル(例、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、もしくは約10%以下)でメチル化される少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程も含み得る。
【0015】
好ましい実施形態において、前述の診断方法、予知方法及び癌治療の効果の評価方法は、複数のCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程をさらに含み得、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11以上の遺伝子に関連するCpGアイランドである。
【0016】
さらに、本発明は、CpGアイランドのメチル化状態を決定するターミネーター結合リニア増幅法を提供する。一般的に、当該方法は、ターミネーター結合リニア増幅のためのDNA試料を準備する工程及び、続いて脱アミノ化条件下でDNA試料をインキュベートする工程を含み、それにより脱アミノ化DNA試料が生成される。任意に、脱アミノ化DNA試料が精製され得る。脱アミノ化試料は、1以上のCpGアイランドもしくは前記1以上のCpGの一部を含む標的配列(単数もしくは複数)を増幅するためにテンプレートとして用いられ、それにより1以上の増幅標的配列が生成される。任意に、1以上の増幅標的配列が精製される。増幅標的配列中の1以上の配列は、プライマー及びジデオキシヌクレオチド存在下で、異なる長さの1以上の断片を複数生成するためにリニア増幅され、ここで、それぞれの長さはプライマーの5’末端からジデオキシヌクレオチドが取り込まれた位置までの塩基の距離と一致する。任意に、前記1以上の断片が精製される。1以上の断片はそれらの長さを決定するため単離され解析される。かつ、断片長は、1以上の増幅標的配列内のメチル化シトシンのメチル化状態を決定するために用いられる。
【0017】
本発明はまた、本明細書に記載された遺伝子に関連するCpGアイランドの増幅に適するプライマー対を提供する。プライマーとしては、標的配列を包含するCpGアイランドの増幅に適している単離もしくは精製された核酸分子が挙げられ得る。標的配列としては、配列番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、配列番号:6、配列番号:7、配列番号:8、配列番号:9、配列番号:10、配列番号:11、配列番号:12、配列番号:13、配列番号:14、配列番号:15、配列番号:16、配列番号:17、配列番号:18、配列番号:19、配列番号:20、配列番号:23、配列番号:24、配列番号:25、配列番号:26、配列番号:27、配列番号:28、配列番号:29、配列番号:30、配列番号:33、配列番号:34、配列番号:35、配列番号:36、配列番号:37、配列番号:38、配列番号:39、配列番号:40、配列番号:41、配列番号:42、配列番号:43、配列番号:44、配列番号:49、配列番号:50、配列番号:51、配列番号:52、配列番号:53、及び配列番号:54における配列などの完全にメチル化されている及び完全に脱アミノ化されているゲノム配列が挙げられ得る。
【0018】
プライマー対の例としては、配列番号:55及び56、配列番号:57及び58、配列番号:59及び60、配列番号:61及び62、配列番号:63及び64、配列番号:65及び66、配列番号:67及び68、配列番号:69及び70、配列番号:71及び72、配列番号:73及び74、配列番号:77及び78、配列番号:79及び80、配列番号:81及び82、配列番号:83及び84、配列番号:87及び88、配列番号:89及び90、配列番号:91及び92、配列番号:93及び94、配列番号:95及び96、配列番号:97及び98、配列番号:103及び104、配列番号:105及び106、配列番号:107及び108、配列番号:109及び110、配列番号:111及び112、配列番号:113及び114、配列番号:115及び116、配列番号:117及び118、配列番号:199及び200、配列番号:201及び202、配列番号:203及び204、配列番号:205及び206、配列番号:207及び208、配列番号:209及び210、配列番号:211及び212、配列番号:213及び214、配列番号:215及び216、配列番号:217及び218、配列番号:219及び220、配列番号:221及び222、配列番号:224及び225、配列番号:227及び228、配列番号:230及び231が挙げられる。
【0019】
また、本発明は1以上の前述のプライマー対を含むキットを提供する。
【発明の詳細な説明】
【0020】
本発明は、癌の指標となる1以上のCpGアイランドのメチル化についてアッセイすることによる、癌の診断方法を提供する。癌としては、例えば、肺、肝臓、膵臓、頭頸部、咽喉、甲状腺、食道、脳、卵巣、腎臓、皮膚、結腸直腸、及び造血関連(例、リンパ腫及び白血病)癌が挙げられ得る。一般的に、当該方法は、癌診断を必要とする被験者由来の生物学的試料を準備する工程、並びに:
NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、HTR1A、RNF180、DKFZP5640822、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、FGF20、EFHA2、ASHA1、NODAL、LOC399783、ISL2、KIFC2、C20orf23、GFRA1、GPX7、DKK2、NTN1、MMP9、TNFSF11、RHODもしくはLRRC49からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含む。好ましい実施形態において、当該方法は、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11以上の前述の遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含み得る。これらの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化は癌の指標となる。
【0021】
本発明はさらに、哺乳類のオスにおける前立腺癌の指標となる1以上のCpGアイランドのメチル化についてアッセイすることによる、前立腺癌の診断方法を提供する。1つの実施形態において、当該方法は、癌診断を必要とする哺乳類のオス由来の生物学的試料を準備する工程、並びに:
NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、HTR1A、RNF180、DKFZP5640822、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、FGF20、EFHA2、ASHA1、NODAL、LOC399783、KIFC2、C20orf23、GFRA1、GPX7、DKK2、NTN1、RASSF5、HTRA4、MMP9、TNFSF11、RHOD及びLRRC49からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含む。例えば、前立腺癌の診断方法は、NRG1、KIF13Bもしくは両方に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を含む。別の例において、当該方法は:
TGDH、ASAH1、FGF20、HEMK1、PALD、NEUROG、EFHA2、KIFC2、GFRA1、DKK2、TNFSF11、NTN1、及びRHODからなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含む。好ましい実施形態において、前立腺癌の診断方法は、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11以上の前述の遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含み得る。これらの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化は癌の指標となる。
【0022】
前述の前立腺癌の診断方法は、前述の遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程と組み合わせて、さらに
(i)前立腺癌においてメチル化されること、及び
(ii)BPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベル(例、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、もしくは約10%以下)でメチル化されること
が知られている少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を任意に含み得る。この点において、前立腺癌においてメチル化されることが知られているが、BPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られている少なくとも1つのCpGアイランドについてアッセイする工程を含む場合、当該方法は、好ましくは、少なくとも3つの異なる遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を含む。前立腺癌においてメチル化されるが、BPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られているCpGアイランドの例としては、グルタチオンS−トランスフェラーゼP1(GSTP1)、グルタチオンペルオキシダーゼ3(GPX3)、グルタチオンS−トランスフェラーゼM1(GSTM1)、グルタチオンS−トランスフェラーゼM4(GSTM4)、Cub及びSushi複数ドメイン1(CSMD1)、腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリーメンバー10A(TNFRSF10A)、腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリーメンバー10B(TNFRSF10B)、腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリーメンバー10C(TNFRSF10C)、腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリー10D(TNFRSF10D)、分泌frizzled関連タンパク質1(SFRP1)、分泌frizzled関連タンパク質2(SFRP2)、dickkopfホモログ3(DKK3)、プロスタグランジン−エンドペルオキシドシンターゼ2(PTGS2)、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子1C(CDKN1C/p57)、Ras関連(RalGDS/AF−6)ドメインファミリー1(RASSF1)、及びGタンパク質共役レセプター62(GPR62)に関連するCpGアイランドが挙げられる。
【0023】
本発明はまた、癌のグレードもしくはステージ、及び/又は癌治療後の無病生存期間の長さの指標となる1以上の遺伝子のメチル化についてアッセイすることによる、癌の予知方法を提供する。一般的に、当該方法は、癌の予知を必要とする被験者由来の生物学的試料を準備する工程、並びに:
NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、HTR1A、RNF180、DKFZP5640822、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、FGF20、EFHA2、ASAH1、NODAL、LOC399783、ISL2、KIFC2、C20orf23、GFRA1、GPX7、DKK2、NTN1、MMP9、TNFSF11、RHOD、及びLRRC49からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含む。好ましい実施形態において、当該方法は、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11以上の前述の遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含み得る。これらの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化は、癌のグレードもしくはステージ、及び/又は癌治療後の無病生存期間の長さの指標となる。
【0024】
本発明はまた、前立腺癌のグレードもしくはステージ、及び/又は前立腺癌の治療後の無病生存期間の長さの指標となる1以上のCpGアイランドのメチル化についてアッセイすることによる、哺乳類のオスにおける前立腺癌の予知方法を提供する。1つの実施形態において、当該方法は、以下の遺伝子:
NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、HTR1A、RNF180、DKFZP5640822、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、FGF20、EFHA2、ASAH1、NODAL、LOC399783、もしくはISL2の少なくとも1つに関連するCpGアイランドのメチル化について哺乳類のオス由来の前記生物学的試料をアッセイする工程を含む。加えて、もしくは前述に代えて、当該方法は、以下の遺伝子:
KIFC2、C20orf23、GFRA1、GPX7、DKK2、NTN1、RASSF5、HTRA4、MMP9、TNFSF11、RHODもしくはLRRC49の少なくとも1つに関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を含み得る。例えば、前立腺癌の診断方法は、NRG1、KIF13B、もしくは両方に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を含む。別の例において、当該方法は、以下の遺伝子:
TGDH、ASAH1、FGF20、HEMK1、PALD、NEUROG、EFHA2、KIFC2、GFRA1、DKK2、TNFSF11、NTN1、もしくはRHODの少なくとも1つについてアッセイする工程を含む。好ましい実施形態において、前立腺の診断方法は、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11以上の前述の遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含み得る。これらの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化は、前立腺癌のグレードもしくはステージ、及び/又は前立腺癌の治療後の無病生存期間の長さの指標となる。
【0025】
前述の前立腺癌の予知方法は、前述の遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程と組み合わせ、さらに
(i)前立腺癌においてメチル化されること、及び
(ii)BPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベル(例、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、もしくは約10%以下)でメチル化されること
が知られている少なくとも1つの遺伝子に関連する1以上のCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程、任意に含み得る。BPHにおけるメチル化レベルの割合とは、その遺伝子座でいくらかの検出可能なメチル化レベルを示す患者の割合をいう。この点において、当該方法は、前立腺癌においてメチル化されることが知られているが、BPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られている少なくとも1つのCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含む場合、当該方法は、好ましくは、少なくとも3つの異なる遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を含む。前立腺癌においてメチル化されるが、BPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られているCpGアイランドの例としては、GSTP1、GPX3、GSTM1、GSTM4、CSMD1、TNFRSF10A、TNFRSF10B、TNFRSF10C、TNFRSF10D、SFRP1、SFRP2、DKK3、PTGS2、CDKN1C/p57、RASSF1及びGPR62に関連するCpGアイランドが挙げられる。この遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化は、前立腺癌のグレードもしくはステージ、及び/又は前立腺癌の治療後の無病生存期間の長さの指標となる。
【0026】
癌の治療コースを選択している場合は、癌の悪性度、そのグレード、及びそのステージについて情報を得ることが役に立つ。CpGメチル化のパターンは腫瘍の病理学的ステージ及びグレードと相関関係を示し得る。例えば、前立腺癌において、CpGメチル化のパターンは、原発腫瘍のグリソンスコア、及び癌のステージと相関関係を示し得る。CpGのメチル化から得られた分子情報は、生存の見込み及び治療後の無病生存期間の長さとも相関関係を示し得る。上記の診断方法は、癌のコースの予測並びに治療への最良のアプローチを可能にし得る。
【0027】
また、本発明は治療の効果の指標となるCpGアイランドのメチル化の減少についてアッセイすることによる、癌治療の効果の評価方法を提供する。一般的に、当該方法は、癌治療の効果の評価を必要とする被験者由来の第一及び第二生物学的試料を準備する工程、並びに:
NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、HTR1A、RNF180、DKFZP5640822、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、FGF20、EFHA2、ASHA1、NODAL、LOC399783、ISL2、KIFC2、C20orf23、GFRA1、GPX7、DKK2、NTN1、MMP9、TNFSF11、RHOD及びLRRC49からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化レベルにおける変化について前記試料をアッセイする工程を含む。一般的に、第一生物学的試料を第二生物学的試料の前に採取し(例、治療開始前もしくは治療中)、かつ第二生物学的試料を治療コース後に採取する。好ましい実施形態において、当該方法は、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11以上の前述の遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化における変化についてアッセイする工程を含む。第二試料(即ち、治療コース後)におけるアッセイされた1以上のCpGアイランドのメチル化の減少もしくは欠如は、治療が有効であることを示す。あるいは、第二試料でのアッセイされたCpGアイランドにおけるメチル化の維持もしくは増加は、治療効果の減少もしくは欠如を示し得る。
【0028】
本発明は、前立腺癌治療の効果を示すCpGアイランドのメチル化の減少についてアッセイすることによる、哺乳類のオスにおける前立腺癌治療の効果の評価方法を提供する。1つの実施形態において、当該方法は:
NRG1、ADRB3、GFRA2、KIF13B、RET、GPR147、NEUROG3、PALD、HEMK1、FGF4、HTR1A、RNF180、DKFZP5640822、ZNF596、LOC441320、TDH、FLJ36980、FGF20、EFHA2、ASHA1、NODAL、LOC399783、及びISL2からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について、治療コース中に哺乳類のオスから定期的に採取する生物学的試料をアッセイする工程を含む。加えて、もしくは前述に代えて、当該方法は:
KIFC2、C20orf23、GFRA1、GPX7、DKK2、NTN1、RASSF5、HTRA4、MMP9、TNFSF11、RHOD及びLRRC49からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を含み得る。例えば、前立腺癌治療の効果の評価方法は、NRG1、KIF13B、もしくは両方に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を含む。別の例においては、当該方法は:
TGDH、ASAH1、FGF20、HEMK1、PALD、NEUROG、EFHA2、KIFC2、GFRA1、DKK2、TNFSF11、NTN1、及びRHODからなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドについてアッセイする工程を含む。好ましい実施形態において、当該方法は、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11以上の前述の遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含み得る。一般的に、当該方法においてアッセイされる生物学的試料としては、第一及び第二生物学的試料が挙げられる。第一生物学的試料は、例えば、治療開示前もしくは治療中、しかしいずれにしても第二生物学的試料の採取より前に採取し得る。第二生物学的試料は、治療コース中もしくは治療コース後に採取する。第一試料と比較して、第二試料(即ち、治療コース後)におけるアッセイされた1以上のCpGアイランドのメチル化の減少もしくは欠如は、治療が有効であることを示す。あるいは、第一試料と比較して、第二試料でのアッセイされたCpGアイランドにおけるメチル化の維持もしくは増加は、治療効果の減少もしくは欠如を示し得る。
【0029】
前述の前立腺癌治療の効果の評価方法は、前述の遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程と組み合わせて、さらに
(i)前立腺癌においてメチル化されること、及び
(ii)BPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベル(例、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、もしくは約10%以下)でメチル化されること
が知られている少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化の減少について前記生物学的試料をアッセイする工程を、任意に含み得る。この点において、当該方法は、前立腺癌においてメチル化されることが知られているが、BPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られている少なくとも1つのCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を含む場合、当該方法は、好ましくは、少なくとも3つの異なる遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含む。前立腺癌においてメチル化されるが、BPHにおいては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られているCpGアイランドの例としては、GSTP1、GPX3、GSTM1、GSTM4、CSMD1、TNFRSF10A、TNFRSF10B、TNFRSF10C、TNFRSF10D、SFRP1、SFRP2、DKK3、PTGS2、CDKN1C/p57、RASSF1、及びGPR62が挙げられる。第一試料と比較して、いくつかの、もしくは全ての治療コースの後の第二試料におけるアッセイされた遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化の減少もしくは欠如は、治療が有効であることを示す。あるいは、第一試料と比較して、第二試料でのアッセイされたCpGアイランドにおけるメチル化の維持もしくは増加は、治療効果の減少もしくは欠如を示し得る。
【0030】
CpGアイランド(Bird, Nature 321: 209-213 (1986);及びGardiner-Garden et al., J. Molec. Biol. 196: 261-282 (1987))は、脊椎動物ゲノムの約1%を構成し、全CpGヌクレオチド数の約15%を占める。CpGアイランドは典型的に約0.2〜約2.0kbの間の長さである。これらは関連遺伝子のコーディング配列の上流に(例、プロモーターもしくはエンハンサー領域中に)位置し得、又は、これらはその関連遺伝子の遺伝子コーディング領域にも広がり、もしくは遺伝子コーディング領域内で見られ得る。遺伝子コーディング領域としては、エキソン及びイントロンが挙げられ得る。遺伝子に対するCpGアイランドの関係を説明するための「関連する」という語句の使用は、遺伝子コーディング配列の上流であるCpGアイランド並びに内部CpGアイランドを包含することを意図する。例えば、RET遺伝子に関連するCpGアイランドは内部にあり、メチル化されたときRET遺伝子の発現に影響を及ぼすことを期待されない。いくつかのCpGアイランドは2つの遺伝子のプロモーターに関連し、それは両方の遺伝子の発現に作用し得る。CpGは、最も近傍にある遺伝子に対するそれらの位置に基づき標識された。ある場合には、CpGアイランドは2つの異なる遺伝子のプロモーター付近に位置し得、この場合、両方の遺伝子の発現に影響を与え得る。このような場合、CpGアイランドは両遺伝子のうち1つに由来して命名した。例えば、LRRC49CpGアイランドはTHAPドメイン含有10(THAP10)遺伝子にも関連する。CpGアイランドは偽遺伝子にも関連し得、又は、既知の遺伝子もしくは偽遺伝子を含まない遺伝子領域に位置し得る。CpGアイランドは、そのメチル化状態が疾病状態と相関関係がある限り、まだ関心が持たれ得る。
【0031】
CpGアイランドは、最も近傍にある遺伝子の転写開始部位から最大で25キロベース(kb)まで(例、20kbまで、19kbまで、18kbまで、17kbまで、16kbまで、15kbまで、10kbまで、9kbまで、8kbまで、7kbまで、6kbまで、5kbまで、4kbまで、3kbまで、2kbまで、1kbまで)分離され得、いまだ当該遺伝子に「関連する」と見なされ得る。好ましくは、少なくとも3つの遺伝子に関連するCpGアイランドがアッセイされる。しかし、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27もしくはそれ以上の遺伝子に関連するCpGアイランドはアッセイされ得る。
【0032】
CpGアイランドの同定方法が記載されてきた。(例、Takai et al., Proc. Nat’l. Assoc. Sci. USA, 99:3740-3745 (2002))。例えば、ゲノム配列は、少なくとも200bpの長さで、少なくとも60%のGC含有量を有し、かつ少なくとも7%のCpGジヌクレオチドを含むCpGアイランドを包含する配列を同定するために解析され得る。好ましい配列は、少なくとも250bpの長さであり、少なくとも60%の高GCであり、かつ少なくとも7%のCpGヌクレオチドを包含する。さらに、望ましくない高頻度繰り返し配列は、配列を除去するリピートマスカー(repeat masker)を用いて排除され得る。望ましい配列は、同定されたCpGアイランドの長さ内に50%未満の繰り返し(即ち、複雑性を低減した配列もしくは多数の遺伝子座において存在する配列)を包含する。好ましくは、CpGアイランドは45%、40%、35%、30%、25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、もしくは11%未満の繰り返しである。もっとも望ましい配列は10%未満の繰り返しである。繰り返し配列の例は、例えば、国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)のウェブサイトにおいて入手可能である。
【0033】
「生物学的試料」は、CpGアイランドメチル化の正確なアッセイを可能にする任意の適する試料を包含することを意図する。適する生物学的試料の例としては、全血、血漿、血清、尿、唾液、細胞(例、上皮細胞のような血液から採取した細胞)、及び組織が挙げられるが、これに限定されない。このような試料は当技術分野で周知の方法に従って得られる。生物学的試料が全血、血漿もしくは尿の場合、好ましくは、3つより多い遺伝子に関連するCpGアイランドをアッセイする。
【0034】
CpGアイランドがメチル化されないか、もしくは用いたアッセイ法の検出感度水準に満たないレベルでメチル化された場合、CpGアイランドは「検出可能にメチル化されない」。
【0035】
「非癌性の」組織は良性もしくは正常であり得る。あるいは、しかし好ましくないことに、癌性でない限り、組織は罹患し得る。
【0036】
CpGアイランドのメチル化アッセイの方法は当技術分野で公知であり、例えば、サザンブロット解析と併用されるメチル化感受性制限エンドヌクレアーゼによる消化を用いるような制限酵素に基づく技術、メチル化感受性の任意にプライムしたPCR(AP−PCR;例、Gonzalgo et al., Cancer Res., 57: 594-599 (1997)を参照)といったメチル化感受性酵素とポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、制限ランドマークゲノムスキャニング法(RLGS;例、Plass et al., Genomic 58: 254-262 (1999)を参照)、メチル化CpGアイランド増幅(MCA;例、Toyota et al., Cancer Res., 59: 2307-2312 (1999)を参照)、示差メチル化ハイブリダイゼーション(DMH;例、Huang et al., Human Mol. Genet., 8: 459-470 (1999)を参照)、及び、NotIに基づく示差メチル化ハイブリダイゼーション(例、特許協力条約出願公開第WO 02/086163号)が挙げられる。他の方法は米国特許出願公開第2003/0170684号及び特許協力条約出願公開第WO 04/05122号に記載される。
【0037】
あるいは、シトシン変換に基づいた技術が用いられ得る。このような技術は、DNA配列解析後の単離ゲノムDNAもしくはその断片内でのCpGアイランドの化学的修飾依存性メチル化状態(即ち、CpGアイランドにおける非メチル化シトシンの脱アミノ化)に依存する。このような方法はヒドラジン及び亜硫酸水素塩のような試薬を用いる。アルカリ加水分解後の亜硫酸水素塩処理は、Olek et al., Nucl. Acids Res., 24: 5064-5066 (1996);及びFrommer et al., PNAS USA, 89: 1827-1831 (1992)に記載される。単離ゲノムDNAにおけるCpGアイランドのメチル化アッセイのためのメチル化感受性プライマーの使用は、Herman et al., PNAS USA, 93: 9821-9826 (1996)、並びに米国特許第5786146号及び第6265171号に記載される。亜硫酸水素塩処理DNAは、次いで、PCR増幅、蛍光ベースのリアルタイムPCR(例、Eads et al., Cancer Res., 59: 2302-2306 (1999); Heid et al., Genome Res., 6: 986-994 (1996);及び米国特許第6331393号を参照)、シーケンシング、オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション検出、並びにメチル化感受性シングルヌクレオチドプライマー伸長(Ms−SNuPE;例、 Gonzalgo et al., Nucl. Acids Res., 25: 2529-2531 (1997); 及び 米国特許第6251594号を参照)といった従来の分子技術により解析され得る。
【0038】
CpGアイランドのメチル化についてアッセイする好ましい方法としては、生物学的試料からゲノムDNA(及び/もしくはその断片)を単離する工程、非メチル化シトシンをウラシルに変換する脱アミノ化状態下でDNAを処理する工程、目的のCpGアイランドを含む標的配列を増幅するためのPCR反応におけるテンプレートとして処理DNAを用いる工程を含み、それにより増幅配列が生成される。脱アミノ化処理によりウラシルに変換される標的配列中の非メチル化シトシンは、増幅配列の相当する位置でチミンとして増幅される。CpGアイランドのフォワード及びリバース鎖の配列は、脱アミノ化反応後その相補性を失うので、CpGアイランドのメチル化状態は目的の鎖をアニールできるプライマーを用いて、オリジナル鎖の片側もしくは両側をアッセイすることにより決定され得る。
【0039】
脱アミノ化反応は完了まで進まないかも知れず、これは結果として擬陽性となる。例えば、亜硫酸水素塩を用いたDNA配列の脱アミノ化は、DNAの精度、インキュベーションの長さ、及び変性したテンプレートの二次構造に感受性である。定量的PCR法は脱アミノ化の効果についてアッセイするために用いられ得る。しかし定量的PCR法はプライマー及びプローブがテンプレートに対してアニールする部位内の変換状態のアッセイに限定される。
【0040】
定量的PCR法はまた、プライマー及びプローブがテンプレートに対してアニールする部位内のシトシンのメチル化についてのアッセイに限定される。プライマー及びプローブは、適切なシトシンヌクレオチドにおいて完全に変換されメチル化を包含するテンプレートに対して効果的にアニールするのみである。このように、これらはアッセイされていないCpGジヌクレオチドに関するメチル化情報を提供できない。CpGアイランドはまた、脱アミノ化処理後に直接配列決定を用いて解析され得る。しかし、CpGアイランド内のメチル化パターンの不均一性及び配列内のホモポリマー状伸長の存在に依存して、CpGアイランドの直接配列決定は、利用可能なシークエンシングソフトウェアに対して非常にノイズが多く複雑であるシークエンシングパターンをもたらし得る。
【0041】
臨床検査のためにこれらの不都合を克服し、解析の全コストを最小限に抑えるために、我々は、ターミネーション結合リニア増幅による増幅配列を解析するための方法を開発した。dNTP及びジデオキシシチジンもしくはジデオキシグアニンのような1つもしくは2つのジデオキシヌクレオチド存在下で、フォワードもしくはリバースプライマーを用いてDNAをリニア増幅する。増幅配列は、チミン及び/もしくはシトシンヌクレオチドにおいて(逆鎖をアッセイする場合、又は、グアニン及び/もしくはアデニンにおいて)終了する伸長反応産物を作るため、メチル化されたCpGジヌクレオチドについてアッセイするとき、チミン及び/もしくはシトシンターミネーター(又は、目的のCpGジヌクレオチドと反対の増幅鎖を解析する場合のアデニン及び/もしくはグアニンターミネーター)のみを用いて、任意に、解析され得る。増幅反応は、多数の長さを有する、断片の生成をもたらし、それぞれの長さは、増幅に用いられたプライマーと、増幅反応に添加したジデオキシヌクレオチドに相補的であるヌクレオチドの標的配列内の位置との間の塩基の距離に一致する。このような増幅は、100〜150bpのCpGアイランド含有アンプリコンの平均から、10〜20の断片の生成をもたらし得る。伸長産物をアクリルアミドゲル上でサイズごとに分離して、
(a)サイズ標準と比較し、及び/又は、
(b)当該断片と完全に非メチル化された(PCRがテンプレートもしくは大腸菌におけるクローン)もしくは完全にメチル化された(in vitroで酵素的にメチル化された)テンプレートが生成したものとを比較することにより、それにより、増幅CpGアイランド包含配列において、シトシン(もしくは逆鎖におけるグアニン)の存在又は、チミン(もしくは逆鎖におけるアデニン)の存在が決定され得る。亜硫酸水素塩を脱アミノ化剤として用いるとき、増幅配列は、増幅の間、DNAポリメラーゼスリップに依存する添加断片をもたらし得る、チミンもしくはアデニンの大きな伸長を包含し得る。このような「スタッター(stutter)」パターンは、より短いホモポリマー配列を有するCpGアイランドのセグメントを選択的に解析することにより最小限に抑えられ得る。スタッター断片はまた、コントロールテンプレート解析により同定され得る。
【0042】
蛍光ラベルを用いてターミネーター結合リニア増幅で使用するタグプライマーもしくはジデオキシヌクレオチドに標識するとき、得られる断片は自動化されたシークエンシングマシン及びDNA断片のサイズを決定するために設計されたソフトウェアを用いて解析され得る。この点において、GENESCAN (Applied Biosystems, Foster City, CA)及びGENEMAPPER (Applied Biosystems)といった市販の利用可能なソフトウェアを、マイクロサテライト反復の増幅の間、DNAポリメラーゼスリップに依存するスタッターパターンを認識し、明らかにするためにトレーニングする。このようなソフトウェアは、CpGアイランドの亜硫酸水素塩変換後に見られ得るように、DNAのホモポリマー伸長を増幅するとき観察されるスタッターパターンを明らかにするためにも用いられ得る。DNAの自動化解析に利用可能な多くの蛍光染色があり、例えば、6−カルボキシフルオレセイン(6−FAM)、ヘキサクロロフルオレセイン(HEX)、VIC染料、5−カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)、5−カルボキシ−X−ローダミン、スクシンイミジルエステル(5−ROX)、6−カルボキシ−2’,4,7,7’−テトラクロロフルオレセイン(TET)などが挙げられるが、これに限定されない。アンプリコンサイズを決定する方法及び装置は10年以上もの間利用されており、遺伝子リンケージマッピング、DNA同定、及び法医学において用いられてきた。例えば、アプライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)は、ABIシークエンサーで4つの別々の増幅反応由来の多重断片に用いられ得る5つの染料及びリンケージマッピングにおいて用いる1つのスタンダードのセットを有する。単一個体由来の4つの異なるCpGアイランドは蛍光タグプライマーを用いてリニア増幅され、反応物は解析前に保存され得る。あるいは、異なる個体由来の異なるCpGアイランドは蛍光タグプライマーを用いてリニア増幅され、反応物は解析前に保存され得る。
【0043】
試料(即ち、CpG配列が不均一である)における特定のCpGジヌクレオチドのメチル化が常に完全ではないことから、本明細書に記述された方法は、試料内の特定のCpGジヌクレオチド部位のメチル化の割合の程度を解析するために有利に用いられ得る。好ましい方法において、蛍光ジデオキシシークエンシング反応において2つの異なる蛍光染色ターミネーターは、それぞれチミン及びシトシン(もしくは、逆鎖を解析するとき、それぞれアデニン及びグアニン)に用いられる。同サイズ伸長産物における2つの染色の相対存在量は、特定の配列位置における2つのヌクレオチドの相対存在量の指標であり、それによりCpGアイランド内の特定のCpGジヌクレオチド部位のメチル化の割合を示唆し得る。予想される2つの染色の相対存在量を決定するために、完全に非メチル化されたテンプレートに対する完全にメチル化されたテンプレートの公知の比率の範囲でコントロール反応を使用することができる。コントロール反応から得たデータは、試料中のメチル化及び非メチル化シトシンの相対存在量を見積もるための基準として用いられ得る。
【0044】
所定のCpGアイランドにおけるメチル化のレベルもしくはメチル化のパターンは、必要に応じてアッセイされ得る。このアッセイは、必要に応じて、異常メチル化の決定を可能にするために、参照基準を用い得る。参照基準は隣接組織の年齢を適合させた非癌性のクラスから得た基準試料に基づき、正常末梢血リンパ球を用いて決定され得る。例えば、治療の効果が評価されているとき、治療コースを引き継いだ生物学的試料の結果についてのアッセイは、参照基準の使用無しに比較され得る。
【0045】
生物学的試料から得たDNAが限られた量であり、複数マーカーの解析に十分でないとき、本明細書に記述された方法は、試料由来のDNAを増幅する工程を含み得る。増幅は、PCR増幅もしくは等温増幅法を用いて行われ得、例えばこれらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている米国特許第5854033号、 第6124120号、第6143495号、第6210884号、第6642034号、第6280949号、第6632609号及び第6642034号、並びに 米国特許出願公開第2003/0032024号、第2003/0143536号、第2003/0235849号、第2004/0063144号及び第2004/0265897号に記載されている。等温増幅としては、ローリングサークルもしくは鎖置換増幅が挙げられ得る。PCR及び等温増幅を組み合わせる方法もまた記載されている(それぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれている米国特許第6777187号、及び第6828098号又は、米国特許出願第2004/0209298号、第2005/0032104号及び第2006/0068394号)。参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、米国特許出願第2005/0202490号は、DNAのメチル化パターンを研究するためにメチル化感受性制限酵素と併用したこのような方法の使用を記載する。参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、米国特許出願11/402681号(2006年4月11日出願)に記載されたように、DNA増幅としてはまた、必要なDNAを生成するためにメチル化結合全ゲノム増幅が挙げられ得る。メチル化結合全ゲノム増幅は、DNAが微小な生物学的試料又は尿もしくは血漿といった体液から回収されるとき、特に有利であり得る。
【0046】
当業者は、本明細書に記載された様々な増幅方法、例、PCR増幅、等温増幅、及びターミネーション結合リニア増幅法が、ヌクレオチド、ヌクレオチドアナログ、ヌクレオチド又はヌクレオチドアナログ誘導体、及び/又はこれらの組み合わせを用い得ることを、正しく理解するだろう。
【0047】
必要に応じて、mRNA及びタンパク質レベルをアッセイし得、これらの発現レベルにおける変化は、所定のCpGアイランドにおけるメチル化レベルもしくはメチル化パターンにおける変化の指標となり得る。このようなmRNA及びタンパク質レベルのアッセイの方法も当技術分野の技術の範囲内である。例えば、参照により本明細書に組み込まれている、2005年5月8日に出願された米国仮特許出願第60/705964号及び2006年4月8日に出願された特許協力条約出願第PCT/US/30721号に記載された、mRNAアッセイ方法が用いられ得る。分解した組織試料を生物学的試料として用いるとき、このような方法は特に有用である。あるいは、遺伝子特異的プライマーを用いた逆転写は、mRNAレベルをアッセイするために用いられ得る。タンパク質レベルは、例えば、抗体及び染色技術を用いてアッセイされ得る。
【0048】
CpGアイランドの異常メチル化が、関連遺伝子の発現に影響し得るとしても、本明細書に記載されている方法が過剰メチル化の生物学的役割に依存していないことに言及することは重要である。それは、遺伝子発現に影響があるにも関わらず、過剰メチル化されたCpGアイランドは本発明の方法において有用であり得るということである。したがって、唯一の条件は、CpGアイランドのメチル化状態と癌の存在との間に相関関係があることである。
【0049】
本発明はさらに、上記の方法において有用である標的配列及び相当するプライマーもしくはプローブを提供する。標的配列は、メチル化についてアッセイするためのCpGアイランドの選抜に対する背景を提供する。所定の標的配列が1より多くのCpGアイランドを包含するとき、全てもしくはそれより少ないCpGアイランド、1つのCpGヌクレオチドですら、その特定の標的配列に関するメチル化についてアッセイされ得る。この点において、標的配列としては、完全にメチル化された、及び完全に脱アミノ化された配列番号:1もしくは2[NRG1]、配列番号:3もしくは4[ADRB3]、配列番号:5もしくは6[GFRA2]、配列番号:7もしくは8[KIF13B]、配列番号:9もしくは10[RET]、配列番号:11もしくは12[GPR147]、配列番号:13もしくは14[NEUROG3]、配列番号:15もしくは16[PALD]、配列番号:17もしくは18[HEMK1]、配列番号:19もしくは20[FGF4]、配列番号:23もしくは24[HTR1A]、配列番号:25もしくは26[RNF180]、配列番号:27もしくは28[ECOP]、配列番号:29もしくは30[ZNF596]、配列番号:33もしくは34[LOC441320]、配列番号:35もしくは36[TDH]、配列番号:37もしくは38[FLJ36980]、配列番号:39もしくは40[FGF20]、配列番号:41もしくは42[EFHA2]、配列番号:43もしくは44[ASAH1]、配列番号:45もしくは46又は配列番号:49もしくは50[NODAL]、配列番号:51もしくは52[LOC399783]、配列番号:53もしくは54[ISL2]といったゲノム配列が挙げられ得る。これらの完全にメチル化された及び脱アミノ化された配列は、例証目的のために用いられ、本発明の方法における部分的メチル化及び脱アミノ化配列の使用を除外しない。標的配列としては、腫瘍から得たDNAにおけるような部分的にメチル化され、その結果、標的が上記に挙げた配列と異なるように脱アミノ化されるゲノム配列が挙げられ得る。当業者は、部分的にメチル化された及び脱アミノ化されたCpGアイランドを含む標的配列は、1以上のCpGジヌクレオチドにおけるシトシン残基と一致する1以上の位置において異なるDNA分子集団をもたらすであろうことを、正しく理解するだろう。このように、標的配列としては、以下のゲノム配列
配列番号:119もしくは220[KIFC2]、配列番号:121もしくは122[C20PRF23]、配列番号:123もしくは124[GFRA1]、配列番号:129もしくは130[DKK2]、配列番号:133もしくは134[RASSF5]、配列番号:135もしくは136[NTN1]、配列番号:139もしくは140[GPR147]、配列番号:141もしくは142[NEUROG3]、配列番号:143もしくは144[NODAL]、配列番号:145もしくは146[PALD]、配列番号:147もしくは148[LOC399783]、配列番号:151もしくは152[LOC441320]、配列番号:153もしくは154[ZNF596]、配列番号:155もしくは156[TDH]、配列番号:157もしくは158[ASAH1]、配列番号:159もしくは160[FGF20]、配列番号:161もしくは162[FLJ36980]、配列番号:163もしくは164[GFRA2]、配列番号:165もしくは166[EFHA2]、配列番号:171もしくは172[KIF13B]、配列番号:173もしくは174[ADRB3]、配列番号:175もしくは176[NRG1]、配列番号:177もしくは178[ECOP]、配列番号:179もしくは180[HTR1A]、配列番号:181もしくは182[ISL2]、配列番号:183もしくは184[LOC285671]、配列番号:185もしくは186[FGF4]、配列番号:189もしくは190[HEMK1]、配列番号:191もしくは192[RET]、配列番号:193もしくは194[HTRA4]、配列番号:195[RHOD]、配列番号:196[TNFSF11]、配列番号:197[MMP9]、及び配列番号:198[LRRC49]
に基づく様々な部分的にメチル化された及び脱アミノ化された配列が挙げられ得る。
【0050】
これらの標的は公知の配列(例えば、GSTP1、GPX3、GSTM1、GSTM4、CSMD1、TNFRSF10A、TNFRSF10B、TNFRSF10C、TNFRSF10D、SFRP1、SFRP2、DKK3、PTGS2、CDKN1C/p57、RASSF1、及びGPR62に関連する公知のCpGアイランド)との併用で用いられ得る。例えば、配列番号:31もしくは32[CSMD1]、配列番号:45もしくは46[TNFRSF10C]、配列番号:47もしくは48[TNFRSF10B]、配列番号:21もしくは22[GPR62]中のこれらの遺伝子の一部に対して完全にメチル化された及び脱アミノ化された配列が提供される。また、例えば、標的配列としては、以下のゲノム配列
配列番号:131もしくは132[GPX3]、配列番号:125もしくは126[GPX7]、配列番号:127もしくは128[GSTM4]、配列番号:137もしくは138[SFRP2]、配列番号:149もしくは150[CSMD1]、配列番号:167もしくは168[TNFRSF10B]、配列番号:169もしくは170[TNFRSF10C]、及び配列番号:187もしくは188[GPR62]に基づく完全にもしくは部分的にメチル化され、(次に)脱アミノ化された配列が挙げられ得る。このような標的配列は当技術分野に公知の方法に従って単離もしくは精製され得る。
【0051】
本発明はまた、上記の単離もしくは精製された核酸分子の内部の増幅配列に由来し、かつその増幅に適する、単離もしくは精製されたプライマーを提供する。単離もしくは精製されたプライマーは、DNA、RNA、PNAなどであり得る。しかし、1つの型の核酸は、特定の生物学的試料、CpGアイランドのメチル化アッセイに用いる方法論及びメチル化を検出するための特定の型の核酸の能力に依存して、別のものよりも好ましいものであり得ることは当業者に理解されるであろう。1以上(例、2、3、4、5、6、7、8、9又は10以上)の単離されたプライマー対が提供され得る。任意に、プライマーは本明細書に開示された方法に有用なキットの一部として提供される。プライマー対は、配列番号:55及び56、配列番号:57及び58、配列番号:59及び60、配列番号:61及び62、配列番号:63及び64、配列番号:65及び66、配列番号:67及び68、配列番号:69及び70、配列番号:71及び72、配列番号:73及び74、配列番号:75及び76、配列番号:77及び78、配列番号:79及び80、配列番号:81及び82、配列番号:83及び84、配列番号:85及び86、配列番号:87及び88、配列番号:89及び90、配列番号:91及び92、配列番号:93及び94、配列番号:95及び96、配列番号:97及び98、配列番号:99及び100、配列番号:101及び102、配列番号:103及び104、配列番号:105及び106、又は配列番号:107及び108から本質的になり得る。これらのプライマー対は、本発明に照らして使用するのに適するプライマーの例であることが理解される。例えば、それぞれのプライマーは10〜40ヌクレオチドの間であり得、同時にプライマー対は目的のCpGアイランドにおいて1以上のCpGヌクレオチドを含む少なくとも10、20、30,40、50、60、70、80、90、100、120、130、140、150、200、250、300bpの長さの領域に隣接し得る。これらのプライマー対は塩基の化学的修飾のような様々な方法で修飾され得、及び本発明に照らして今もなお有用であり得る。標的配列由来の他のプライマー、即ち配列番号:1〜54及び119〜198、及びこれらの変異体もまた本発明に照らして用いられ得る。唯一の条件は、このようなプライマーが所定のCpGアイランドのメチル化アッセイに機能することである。このように、例えば、プライマーがまだ本明細書に開示された遺伝子に関連するCpGアイランドの修飾アッセイに適する限り、代わりのプライマーが選択可能であり、又は、与えられたプライマーを修飾し、一定の集団内の標的配列多型を説明するために縮重型で提供され得る。
【0052】
標的配列のように、プライマー対は当技術分野に公知の方法に従って単離もしくは精製され得る。あるいは、これらは慣用の方法を用いて合成され得る。
【0053】
プライマーはキットの一部であり得る。好ましくは、キットは少なくとも3つのプライマー対を含み、ここでそれぞれのプライマー対は異なる遺伝子に関連するCpGアイランドに特異的である。しかし、キットは同じ遺伝子に関連する他のCpGアイランドに対するプライマー対、又は4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27もしくはそれ以上の遺伝子に関連するCpGアイランド増幅のためのプライマー対といった追加プライマー対を含み得る。キットはCpGアイランドのメチル化についてアッセイするための1以上の試薬、使用に関する指示書、及び/又は典型的にキット中に見られる他の成分をさらに含み得る。例えば、キットは
(a)生物学的試料由来の標的配列を含むゲノムDNAを単離する工程、
(b)標的配列の一部を増幅する工程、及び/又は
(c)標的配列を脱アミノ化する工程
に適するバッファを含み得る。前立腺癌の評価を対象とする実施形態において、キットは血清及び/もしくは尿試料由来のゲノムDNAを準備するのに適する1以上のバッファを含み得る。
【実施例】
【0054】
以下に実施例を用いて本発明を説明する。実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
【0055】
[実施例1]
本実施例は、メチル化特異的PCR増幅に基づいたマーカーのメチル化状態の決定を行った。パラフィン包埋された前立腺組織を、前立腺全摘出術後に採取した。組織試料を23の10ミクロン切片に切断し、スライド1、12及び23はヘマトキシリン及びエオシン(H&E)を用いて染色した。H&Eスライドを指針として用い、癌組織に相当する範囲を非染色スライドから顕微解剖した。残った組織は正常ペア試料として使用するために回収した。2回のキシレン抽出及び2回のエタノール洗浄を用いた脱パラフィンの後、50℃で5日間の標準プロテイナーゼK消化、フェノール/クロロホルム抽出、及びエタノール沈殿によって、癌組織及び周囲の正常組織からDNAを単離した(Current Protocols in Molecular Biology, edited by Ausubel, et al., Wiley-Interscience (New York 1988, revised 1988-2006))。DNAをTE8で再懸濁し、DNAの質と量は、濃度及びサイズの標準を基準として用いたアガロースゲル電気泳動により評価した。0.3MのNaOH存在下で変性後、DNAを、500μl当たり1μgのDNA濃度で1mMハイドロキノン存在下で、pH5.5の2.5Mメタ亜硫酸水素ナトリウムで処理した。反応物を、サーモサイクラー内で合計8サイクル(95℃5分、55℃115分)インキュベートした。
【0056】
亜硫酸水素塩処理後、DNAはQIAEXII精製キット(Qiagen, Valencia, CA)を用いて製造者の推奨に従って精製し、50μlのTE8で溶出した。水酸化ナトリウム(2N 5.5μl)を添加し、DNAを室温で15分インキュベートした。次に、DNAを3倍量のエタノール及び0.3倍量の5M NHOACで沈殿させた。DNAを50μlのTE8に再懸濁し、−20℃で保存した。
【0057】
癌組織から単離したゲノムDNAにおいて特定のCpG位置がメチル化されているかどうか決定するために、目的のCpGアイランドの位置と重複するように設計したプライマーを用いてメチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行った。全てのPCR反応はマスターサイクラーサーモサイクラー(Eppendorf, Westbury, NY)で95℃15秒、63℃30秒、及び72℃10秒を42サイクル行った。それぞれの反応は、1.5mM塩化マグネシウム、0.25mMのdNTPS、各プライマー12.5pmolずつ、及び0.5ユニットのPLATINUM Taq酵素(Invitrogen, Carlsbad CA)を含む1×PLATINUM Taq PCRバッファ30μl中で行った。各CpGアイランドに用いたプライマー、産物のサイズを表1に示す(表中、「F」はフォワードプライマーを表し、「R」はリバースプライマーを表し、「m」はメチル化を表し、「u」は非メチル化を表す)。
【0058】
【表1−1】

【0059】
【表1−2】

【0060】
PCR反応産物を、8%アクリルアミドゲル上で分離した。プライマー内に存在する全てのCpGアイランドでメチル化を示すテンプレートだけが、増幅反応に有効なテンプレートとなり得た。インビトロでSS1(CpG)メチラーゼ(NEB, Beverly, MA)を用いて製造者プロトコルに従ってメチル化された、完全にメチル化されたテンプレートを用いて、コントロール反応を行った。表1に記載した全プライマー対は、完全にメチル化されたコントロールテンプレートから正しいサイズの産物を生じた。2つのネガティブコントロール(水、及び白血球から単離したDNA)は、PCR産物を生じない各ターゲットPCR増幅に含まれていた。DNA試料中のCpGアイランドがメチル化される場合、予想されたサイズの増幅産物を得た。本実施例は、上記プライマーを用いて前立腺癌のCpGアイランドのメチル化のアッセイが可能であり、かつCpGアイランドは前立腺癌でメチル化を示すことを明らかにした。
【0061】
[実施例2]
本実施例は、DNA塩基配列決定法によるADRB3遺伝子座におけるCpGアイランドのメチル化状態の決定を示す。DNAは癌試料から得て、実施例1に記載した通り亜硫酸水素ナトリウムで処理する。亜硫酸水素塩処理したDNA2μlは、以下のプライマー:
ADRB3-F1: GAGAAGAGGAAGGTAGAAGGAG[配列番号:221] 及びADRB3-R1: CTACCTAACTATAACCAACCC [配列番号:222]で、実施例1に記載した通り(但し、55℃まで低くしたアニーリング温度は除く)40サイクルで増幅する。増幅した250bpの産物をQIA quick PCR精製キット(Qiagen, Valencia CA)を用いて精製し、TE8で回収する。BigDye Terminator v3.1 cycle sequencing kitを用いて、ADRB3-F2:ACGGAGGAGGATAGTAGTACG [配列番号:223]を1.25pmol使用して、50ngADRB3増幅産物の配列を決定し、シークエンス反応物はCentri-Sep columns (Applied Biosystems) を用いて製造者のプロトコルに従って精製した。シークエンス反応産物は、ABI3700シークエンサーを用いて製造者の仕様書に従って解析した。得られたDNA配列は、元の癌DNAの中の完全にもしくは部分的にメチル化されたCpGジヌクレオチドのシトシン残基部位におけるシトシン塩基もしくはシトシン/チミジン混合塩基と一致する1以上の配列ピークを示す。
【0062】
あるいは、より詳細な配列解析は、TOPO TAクローニングキット (Invitrogen, Carlsbad CA)を用いて供給者のプロトコルに従って増幅反応産物をクローニングすることにより得られる。さらなる解析のため約20コロニーを選抜する。各コロニーを3mlのLB培地で16時間生育させる。1.5mlアリコートからキアゲン製のplasmid preparation kitを用いてDNAを単離する。プラスミドDNAを分光光度計を用いて定量し、1μgのアリコートを上述の通り配列解析する。20の個々のクローンの配列は、どのシトシンがメチル化されるのかを決定するために及び癌試料においてメチル化の速度の評価を提供するために比較する。本実施例は、CpGアイランド内のシトシンのメチル化状態は、シークエンシングアプローチを用いて決定できることを示す。
【0063】
[実施例3]
本実施例は、ターミネーター結合リニア増幅法によりKIFC2、GFRA1及びGPX7に関連する複数のCpGアイランドのメチル化パターンの決定を行う。実施例1で記載した通り準備した癌試料由来のDNAから、KIFC2、GFRA1、GPX7に関連するCpGアイランドの断片を、それぞれのCpGアイランドに対して以下に示したmF1及びmR1プライマーを用いて個々に増幅する。増幅反応は実施例1に記載した通り(但し、58℃に下げたアニーリング温度は除く)42サイクル行う。増幅反応物のアリコートは、適切な長さの断片が得られたことを確認するために8%アクリルアミドゲル上で分離する(KIFC2:264bp、GFRA1:326bp、GPX7:367bp)。PCR反応産物は、QIAQUICK PCR精製キット(Qiagen)を用いて精製した。
【0064】
それぞれの増幅産物(25ng)を、対応するアンプリコンに対して以下に示した蛍光標識されたF2プライマー1.5pmolを用いてリニアターミネーター結合増幅に供した。増幅反応液は、1× VentR (exo-)DNAポリメラーゼ (New England Biolabs, Beverly MA)、 30μMのdATP、37μMのdCTP、100μMのdGTP、100μMのdTTP、480μMのddCTP及び2 ユニットのVentR (exo-)DNAポリメラーゼを含んでいる。反応は、マスターサイクラーサーモサイクラー(Eppendorf)で95℃15秒、58℃30秒、及び72℃30秒を30サイクル行う。増幅後、反応産物をシングルチューブに回収し、Centri-Sep columns (Applied Biosystems)を用いて製造者のプロトコルに従って精製する。Genescan 500 LIZ スタンダード (Applied Biosystems)1μlを10分の1量の精製断片及び、the ABI Prism 3100 Genetic Analyzer (Applied Biosystems)を用いて製造者の指示に従って単離したDNAに加える。このデータはGENESCAN 及びGENEMAPPER ソフトウェア(Applied Biosystems)を用いて解析する。
【0065】
増幅のために以下のプライマーを使用する。
【0066】
KIFC2-F1: AGGTA(C/T)GTTGTATTTGGTGGATTTGG [配列番号:224]
【0067】
KIFC2-R1: CCCACCTACAACAACAACACC [配列番号:225]
【0068】
KIFC2-F2: 6FAM-GAACGCGTACGGAAGGTAGG [配列番号:226]
【0069】
GFRA1-F1: GTGATAGGTTTGTAGATTTGATAGTTG[配列番号:227]
【0070】
GFRA1-R1: AACTAACCTCCATTTTAACTATTTC [配列番号:228]
【0071】
GFRA1-F2: NED-GAGAGATGAATTTGGATATTAGT [配列番号:229]
【0072】
GPX7-F1: GGTAAATTGGTGT(C/T)GTTGGAGAAG [配列番号:230]
【0073】
GPX7-R1: ACTAAACAATAATACCC(A/G)ACCTC [配列番号:231]
【0074】
GPX7-F2: VIC-GTCGTTGGGTTCGGTTTCGTTTTG [配列番号:232]
【0075】
F1及びR1プライマーは癌DNA由来のCpGアイランド断片の増幅のために使用する。F2プライマーはターミネーション結合リニア増幅のために使用する。
【0076】
本実施例は、不完全な脱アミノ化は配列内のCpGジヌクレオチドの位置から予測される長さとは異なる長さを有する断片をもたらすので、
(i)目的の配列中のCpGアイランドのメチル化シトシンの存在及び/又は位置の決定;並びに
(ii)脱アミノ化反応の効率に関する情報の提供
のために、ターミネーション結合リニア増幅断片長が解析され得ることを示す。
【0077】
[実施例4]
本実施例は、CpGアイランドマーカーアッセイに利用可能なDNA量を増やすため、尿試料から回収したDNAにメチル化結合全ゲノム増幅の使用を行う。尿試料は前立腺癌と最近診断された4人の患者から採取した。50mlの試料を4000rpmで15分スピンダウンし、1.5mlチューブに移し、PBSで2回洗浄した。DNAをプロテイナーゼK消化(100μlの25mM Tris pH8.0、100 mM NaCL、1% SDS、5 mM EDTA及び10μg プロテイナーゼK)を用いて抽出した後に、フェノール/クロロホルム抽出及びエタノール沈殿を行った。DNAをTE8バッファ(10 mM Tris、pH8.0、1 mM EDTA)10μlで再懸濁した。
【0078】
GGGN配列を持つ部分的ランダムプライマー(50ng)をDNA5μlに添加した。変性溶液(50 mM KOH、0.1 mM EDTA)12μlをDNA/ランダムプライマー混合物に添加した。室温で5分間インキュベート後、反応液を中和させるために中和溶液(60mM Tris (pH 7.5)、50 mM HCl)12μlを加えた。DNA/プライマー混合物を94℃で5分変性させ、室温で10分インキュベートし、そして氷上に置いた。
【0079】
示された最終濃度となるように以下の試薬を以下の方法に従って添加することで、増幅反応液を30μlの最終容量に合わせた。
【0080】
(a)1X NEB バッファ2 (1X NEB buffer 2: 50 mM NaCl、 10 mM Tris−HCl、 pH 7.9, 10 mM MgCl、 1 mM ジチオスレイトール)、 333μM dATP、dCTP、dGTP、dTTP、160μM S−アデノシルメチオニン及び10 ng/μl のウシ血清アルブミン(BSA) を混合し、
【0081】
(b)DNAメチルトランスフェラーゼ酵素1(0.15 units/μl) (New England Biolabs)を(a)に加え37℃で10分インキュベートし、かつ続いて
【0082】
(c)クレノウポリメラーゼを最終濃度が0.167ユニット/μlになるように加え、かつクレノウエキソを最終濃度が0.167ユニット/μl(New England biolabs)になるように加えた。
【0083】
反応液を37℃で16時間インキュベートし、最終濃度が5mMになるようにEDTAを添加して反応を停止し、フェノール/クロロホルム抽出、及びエタノール沈殿を行った。DNAを40μlのTE8で再懸濁し、2μlはDNAの存在を確認するためにアガロースゲル上で分離した。
【0084】
DNAを亜硫酸水素ナトリウムで処理し、GPR147及びRETアッセイを用いて実施例1に記載した通りにメチル化特異的PCRにより解析した。いずれかのマーカーに対する予想されたサイズのバンドの存在は、入力DNAにおいて関連マーカーのメチル化を示唆した。
【0085】
本明細書で引用された文献、特許出願及び特許を含むすべての参考文献は、各文献が個々にかつ具体的に参照により組み込まれ、本明細書にその全体が説明されたのと同じ範囲まで参照により本明細書に組み込まれる。
【0086】
「a」、「an」、「the」といった用語の使用及び発明の説明の文脈における類似指示(特に以下の請求項の文脈において)は、本明細書に示されたり、もしくは文脈から明確に矛盾している場合でない限り、単数形のみならず複数形にも及ぶと解釈される。本明細書の値の範囲の列挙は本明細書に示されない限り、単に、範囲内におさまる分けられた各々の値に対して個別に参照する簡略な方法として供することを意図し、分けられた各々の値は、本明細書に別々に列挙されたものとして明細書に組み込まれる。本明細書に説明された全ての方法は、本明細書で示されないもしくは文脈から明らかに矛盾していない限り、いかなる適する順序でも実行され得る。本明細書で提供されるいずれか及び全ての実施例、並びに模範的用語(例、such as)の使用は、単に発明をより明らかにするものであって、クレームされない限り発明の範囲の減縮をもたらさない。明細書内にない用語は、発明の実施に不可欠であるいかなるクレームされていない要素も示していると解釈すべきである。
【0087】
本発明を実施するために本発明者らが知っているベストモードを含む本発明の好ましい態様は、本明細書に記載されている。説明された態様は単なる例示であって本発明の範囲を限定するものとして取り扱われるべきではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1A】配列番号:1のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1B】配列番号:2のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1C】配列番号:3のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1D】配列番号:4のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1E】配列番号:5のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1F】配列番号:6のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1G】配列番号:7及び8のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1H】配列番号:9及び10のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1I】配列番号:11及び12のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1J】配列番号:13、14及び15のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1K】配列番号:16、17及び18のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1L】配列番号:19のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1M】配列番号:20のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1N】配列番号:21及び22のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1O】配列番号:23、24及び25のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1P】配列番号:26及び27のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1Q】配列番号:28のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1R】配列番号:29及び30のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1S】配列番号:31のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1T】配列番号:32及び33のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1U】配列番号:34及び35のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1V】配列番号:36及び37のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1W】配列番号:38及び39のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1X】配列番号:40及び41のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1Y】配列番号:42及び43のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1Z】配列番号:44、45及び46のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1AA】配列番号:47及び48のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1BB】配列番号:49のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1CC】配列番号:50、51及び52のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図1DD】配列番号:53及び54のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2A】配列番号:119及び120のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2B】配列番号:121、122、123及び124のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2C】配列番号:125、126及び127のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2D】配列番号:128、129、130及び131のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2E】配列番号:132、133及び134のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2F】配列番号:135のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2G】配列番号:136のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2H】配列番号:137及び138のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2I】配列番号:139及び140のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2J】配列番号:141及び142のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2K】配列番号:143のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2L】配列番号:144及び145のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2M】配列番号:146、147及び148のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2N】配列番号:149及び150のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2O】配列番号:151及び152のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2P】配列番号:153及び154のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2Q】配列番号:155及び156のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2R】配列番号:157、158及び159のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2S】配列番号:160及び161のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2T】配列番号:162及び163のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2U】配列番号:164及び165のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2V】配列番号:166及び167のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2W】配列番号:168、169及び170のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2X】配列番号:171及び172のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2Y】配列番号:173及び174のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2Z】配列番号:175のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2AA】配列番号:176のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2BB】配列番号:177及び178のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2CC】配列番号:179、180及び181のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2DD】配列番号:182、183及び184のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2EE】配列番号:185のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2FF】配列番号:186及び187のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2GG】配列番号:188、189及び190のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2HH】配列番号:191,192及び193のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2II】配列番号:194、195及び196のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2JJ】配列番号:197のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。
【図2KK】配列番号:198のヌクレオチド配列を表す。配列は慣例に従って左から右及び上から下に掲示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
癌の診断方法であって、下記工程:
癌の診断を必要とする被験者由来の生物学的試料を準備する工程;並びに
ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(予想タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(RNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(DKFZP564K0822もしくはECOP)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質C8orf79(C8orf79/FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097/EFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、高ロイシン反復含有49(LRRC49)、腫瘍壊死因子(リガンド)スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、キネシンファミリーメンバーC2(KIFC2)、クロモソーム20オープンリーディングフレーム23(キネシン様モータータンパク質)(C20orf23)、GDNFファミリーレセプターアルファ1(GFRA1)、グルタチオンペルオキシダーゼ7(GPX7)、Dickkopfホモログ2(DKK2)、ネトリン1(NTN1)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、腫瘍壊死因子スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、及び高ロイシン反復含有49(LRRC49)からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含み、ここで、アッセイされたCpGアイランドのメチル化は、被験者における癌の指標となる、方法。
【請求項2】
哺乳類のオスにおける癌の予知方法であって、下記工程:
癌の予知を必要とする被験者由来の生物学的試料を準備する工程;並びに
ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(予想タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(RNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(DKFZP564K0822もしくはECOP)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質C8orf79(C8orf79/FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097/EFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、高ロイシン反復含有49(LRRC49)、腫瘍壊死因子(リガンド)スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、キネシンファミリーメンバーC2(KIFC2)、クロモソーム20オープンリーディングフレーム23(キネシン様モータータンパク質)(C20orf23)、GDNFファミリーレセプターアルファ1(GFRA1)、グルタチオンペルオキシダーゼ7(GPX7)、Dickkopfホモログ2(DKK2)、ネトリン1(NTN1)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、腫瘍壊死因子スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、及び高ロイシン反復含有49(LRRC49)からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含み、ここで、アッセイされたCpGアイランドのメチル化は、癌のグレードもしくはステージ、及び/又は治療後の被験者の無病生存期間の長さの指標となる、方法。
【請求項3】
被験者における癌治療の効果の評価方法であって、下記工程:
癌の治療コースを受けている被験者由来の第一生物学的試料及び第二生物学的試料を準備する工程、ここで、第一生物学的試料を第二生物学的試料よりも早い時期に採取し、第二生物学的試料を治療コース中または治療コース後に採取する;並びに
ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(予想タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(RNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(DKFZP564K0822もしくはECOP)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質C8orf79(C8orf79/FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097/EFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、高ロイシン反復含有49(LRRC49)、腫瘍壊死因子(リガンド)スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、キネシンファミリーメンバーC2(KIFC2)、クロモソーム20オープンリーディングフレーム23(キネシン様モータータンパク質)(C20orf23)、GDNFファミリーレセプターアルファ1(GFRA1)、グルタチオンペルオキシダーゼ7(GPX7)、Dickkopfホモログ2(DKK2)、ネトリン1(NTN1)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、腫瘍壊死因子スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、及び高ロイシン反復含有49(LRRC49)群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について第一及び第二生物学的試料をアッセイする工程を含み、ここで、治療コースの後アッセイされたCpGアイランドのメチル化の減少もしくは欠如は、治療が有効であることを示す、方法。
【請求項4】
哺乳類のオスにおける前立腺癌の診断方法であって、下記工程:
ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(LOC285671もしくはRNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(DKFZP5640822もしくはECOP)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質FLJ36980(FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097)(EFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(TGF−βシグナル伝達経路)(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、及び転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、高ロイシン反復含有49(LRRC49)、腫瘍壊死因子(リガンド)スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、キネシンファミリーメンバーC2(KIFC2)、クロモソーム20オープンリーディングフレーム23(キネシン様モータータンパク質)(C20orf23)、GDNFファミリーレセプターアルファ1(GFRA1)、グルタチオンペルオキシダーゼ7(GPX7)、Dickkopfホモログ2(DKK2)、ネトリン1(NTN1)、Ras関連(RalGDS/AF−6)ドメインファミリー5(RASSF5)、及びHtrAセリンペプチダーゼ4(HTRA4)からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について哺乳類のオス由来の前記生物学的試料をアッセイする工程;並びに
任意に、前立腺癌においてメチル化されることが知られ、良性前立腺過形成(BPH)においては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られている少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程をさらに含み;ここで、アッセイされたCpGアイランド(単数もしくは複数)のメチル化は、被験者における前立腺癌の指標となる、方法。
【請求項5】
前記診断方法が下記工程:
ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(LOC285671もしくはRNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(DKFZP5640822もしくはECOP)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質FLJ36980(FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097もしくはEFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(TGF−βシグナル伝達経路)(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、及び転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程;並びに
少なくとも3つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含み、ここで、前立腺癌においてメチル化されることが知られている少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドがBPHにおいてはメチル化されないか、又は約10%以下のレベルでメチル化されることも知られており少なくとも3つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化は、被験者における前立腺癌の指標となるものである、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前立腺癌の診断を必要とする哺乳類のオス由来の生物学的試料を準備する工程を含む、請求項4又は5記載の方法。
【請求項7】
哺乳類のオスにおける前立腺癌の予知方法であって、下記工程:
ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(LOC285671)(RNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(ECOP)(DKFZP5640822)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質FLJ36980(FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097)(EFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(TGF−Bシグナル伝達経路)(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、及び転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、高ロイシン反復含有49(LRRC49)、腫瘍壊死因子(リガンド)スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、キネシンファミリーメンバーC2(KIFC2)、クロモソーム20オープンリーディングフレーム23(キネシン様モータータンパク質)(C20orf23)、GDNFファミリーレセプターアルファ1(GFRA1)、グルタチオンペルオキシダーゼ7(GPX7)、Dickkopfホモログ2(DKK2)、ネトリン1(NTN1)、Ras関連(RalGDS/AF−6)ドメインファミリー5(RASSF5)、及びHtrAセリンペプチダーゼ4(HTRA4)からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程;並びに
任意に、前立腺癌においてメチル化されることが知られ、良性前立腺過形成(BPH)においては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られている少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を含み、ここで、アッセイされたCpGアイランド(単数もしくは複数)のメチル化の減少又は欠如は、癌のグレードもしくはステージ、及び/又は治療後の被験者の無病生存期間の長さの指標となる、方法。
【請求項8】
前記予知方法が下記工程:
ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(LOC285671もしくはRNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(DKFZP5640822もしくはECOP)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質FLJ36980(FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097もしくはEFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(TGF−Bシグナル伝達経路)(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、及び転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程;並びに
少なくとも3つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含み、ここで、前立腺癌においてメチル化されることが知られている少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドがBPHにおいてはメチル化されないか、又は約10%以下のレベルでメチル化されることも知られており、少なくとも3つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化は、癌のグレードもしくはステージ、及び/又は治療の後の無病生存期間の長さの指標となる、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前立腺癌の予後診断を必要とする哺乳類のオス由来の生物学的試料を準備する工程を含む、請求項7又は8記載の方法。
【請求項10】
被験者における前立腺癌治療の効果の評価方法であって、下記工程:
癌の治療コースを受けている被験者由来の第一生物学的試料及び第二生物学的試料を準備する工程、ここで、第一生物学的試料を第二生物学的試料よりも早い時期に採取し、第二生物学的試料を治療コース中又は治療コース後に採取する;ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(LOC285671)(RNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(ECOP)(DKFZP5640822)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質FLJ36980(FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097)(EFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(TGF−Bシグナル伝達経路)(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、及び転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、高ロイシン反復含有49(LRRC49)、腫瘍壊死因子(リガンド)スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、キネシンファミリーメンバーC2(KIFC2)、クロモソーム20オープンリーディングフレーム23(キネシン様モータータンパク質)(C20orf23)、GDNFファミリーレセプターアルファ1(GFRA1)、グルタチオンペルオキシダーゼ7(GPX7)、Dickkopfホモログ2(DKK2)、ネトリン1(NTN1)、Ras関連(RalGDS/AF−6)ドメインファミリー5(RASSF5)、及びHtrAセリンペプチダーゼ4(HTRA4)からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記第一及び第二試料をアッセイする工程;並びに
任意に、前立腺癌においてメチル化されることが知られ、良性前立腺過形成(BPH)においては検出可能にメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られている少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記生物学的試料をアッセイする工程を含み、ここで、治療コース後にアッセイされた少なくとも3つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化の減少もしくは欠如は、治療が有効であることを示す、方法。
【請求項11】
前記第一及び第二試料が治療コースの間、定期的に哺乳類のオスから採取され、及び前記評価方法が下記工程:
ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(LOC285671もしくはRNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(DKFZP5640822もしくはECOP)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質FLJ36980(FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097もしくはEFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(TGF−Bシグナル伝達経路)(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、及び転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)からなる群より選ばれる少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程;並びに
少なくとも3つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化について前記試料をアッセイする工程を含み、ここで、前立腺癌においてメチル化されることが知られている少なくとも1つの遺伝子に関連するCpGアイランドがBPHにおいてはメチル化されないか、又は約10%以下のレベルでメチル化されることも知られており、治療コース後に少なくとも3つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化は、治療が有効であることを示す、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前立腺癌においてメチル化されることが知られ、BPHにおいては非メチル化もしくは低レベルでメチル化されることが知られている少なくとも1つのCpGアイランドがグルタチオンS−トランスフェラーゼP1(GSTP1)、グルタチオンペルオキシダーゼ3(GPX3)、グルタチオンS−トランスフェラーゼM1(GSTM1)、Cub及びSushi多機能ドメイン1(CSMD1)、腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリーメンバー10C(TNFRSF10C)、腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリー10D(TNFRSF10D)、分泌frizzled関連タンパク質1(SFRP1)、分泌frizzled関連タンパク質2(SFRP2)、dickkopfホモログ3(DKK3)、プロスタグランジン−エンドペルオキシドシンターゼ2(PTGS2)、サイクリン依存性キナーゼ阻害因子1C(CDKN1C/p57)、Ras関連(RalGDS/AF−6)ドメインファミリー1(RASSF1)、Gタンパク質共役レセプター62(GPR62)に関連する1以上のCpGアイランドであるか当該CpGアイランドを含む、請求項4〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前立腺癌においてメチル化されることが知られ、BPHにおいては非メチル化もしくは低レベルでメチル化されることが知られている少なくとも1つのCpGアイランドがグルタチオンS−トランスフェラーゼP1(GSTP1)に関連する1以上のCpGアイランドであるか当該CpGアイランドを含む、請求項12記載の方法。
【請求項14】
少なくとも4つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも5つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも6つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも7つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも8つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも9つの遺伝子に関連するCpGアイランドのメチル化についてアッセイする工程を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
CpGアイランドのメチル化についてのアッセイが、
(a)配列番号:1もしくは2[NRG1]、配列番号:3もしくは4[ADRB3]、配列番号:5もしくは6[GFRA2]、配列番号:7もしくは8[KIF13B]、配列番号:9もしくは10[RET]、配列番号:11もしくは12[GPR147]、配列番号:13もしくは14[NEUROG3]、配列番号:15もしくは16[PALD]、配列番号:17もしくは18[HEMK1]、配列番号:19もしくは20[FGF4]、配列番号:21もしくは22[GPR62]、配列番号:23もしくは24[HTR1A]、配列番号:25もしくは26[RNF180]、配列番号:27もしくは28[DKFZP5640822]、配列番号:29もしくは30[ZNF596]、配列番号:33もしくは34[LOC441320]、配列番号:35もしくは36[TDK]、配列番号:37もしくは38[FLJ36980]、配列番号:39もしくは40[FGF20]、配列番号:41もしくは42[EFHA2]、配列番号:43もしくは44[ASAH1]、配列番号:49もしくは50[NODAL]、配列番号:51もしくは52[LOC399783]、配列番号:53もしくは54[ISL2]及び
(b)(a)の完全にもしくは部分的にメチル化された誘導体
からなる群より選ばれる標的配列における少なくとも1つのCpGジヌクレオチドを含む標的配列を増幅する工程を含み、それにより増幅配列が生成される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
CpGアイランドのメチル化についてのアッセイが、
(a)配列番号:119もしくは220[KIFC2]、配列番号:121もしくは122[C20ORF23]、配列番号:123もしくは124[GFRA1]、配列番号:129もしくは130[DKK2]、配列番号:135もしくは136[NTN1]、配列番号:195[RHOD]、配列番号:196[TNFSF11]、配列番号:197[MMP9]、及び配列番号:198[LRRC49]、
(b)(a)の完全にもしくは部分的にメチル化されたシトシン誘導体、並びに
(c)(b)の脱アミノ化誘導体
からなる群より選ばれる標的配列における少なくとも1つのCpGジヌクレオチド、又はメチル化シトシンCpGジヌクレオチドの脱アミノ化誘導体を含む標的配列を増幅する工程を含み、それにより増幅配列が生成される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
CpGアイランドのメチル化についてのアッセイが、
(a)配列番号:119もしくは220[KIFC2]、配列番号:121もしくは122[C20ORF23]、配列番号:123もしくは124[GFRA1]、配列番号:129もしくは130[DKK2]、配列番号:135もしくは136[NTN1]、配列番号:133もしくは134[RASSF5]及び配列番号:193もしくは194[HTRA4]、
(b)(a)の完全にもしくは部分的にメチル化されたシトシン誘導体、並びに
(c)(b)の脱アミノ化誘導体
からなる群より選ばれる標的配列における少なくとも1つのCpGジヌクレオチド、又はメチル化シトシンCpGジヌクレオチドの脱アミノ化誘導体を含む標的配列を増幅する工程を含み、それにより増幅配列が生成される、請求項4、7、10、又は請求項12〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
メチル化についてのアッセイが、少なくとも1つのジデオキシヌクレオチドの存在下でターミネーター結合リニア増幅を行う工程及び増幅断片のサイズを決定する工程を含み、それによりシチジン残基のメチル化状態が決定される、請求項20〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
アッセイが1つのジデオキシヌクレオチドのみの存在下でリニア増幅を行う工程を含む、請求項23記載の方法。
【請求項25】
アッセイが2つのジデオキシヌクレオチドのみの存在下でリニア増幅を行う工程を含む、請求項23記載の方法。
【請求項26】
少なくとも1つのジデオキシヌクレオチドが、ジデオキシアデニン、ジデオキシチジン(dideoxcytidine)、ジデオキシグアニン(dideoxguanine)及びジデオキシチミジン(dideoxthymidine)からなる群より選ばれる、請求項23〜25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
CpGアイランドのメチル化状態を決定するターミネーター結合リニア増幅法であって、下記工程:
(a)ターミネーター結合リニア増幅のためのDNA試料を準備する工程
(b)脱アミノ化条件下でDNA試料をインキュベートする工程、それにより脱アミノ化DNA試料が生成される
(c)任意に、脱アミノ化DNA試料を精製する工程
(d)1以上のCpGアイランド又は1以上のCpGアイランドの部分を含む標的配列(単数もしくは複数)を増幅する工程、それにより1以上の増幅標的配列が生成される
(e)任意に、1以上の増幅標的配列を精製する工程
(f)1以上の異なる長さの断片を生成するためにプライマー及びジデオキシヌクレオチドの存在下で1以上の増幅標的配列をリニア増幅する工程、ここで、それぞれの長さはプライマーの5´末端からジデオキシヌクレオチドが組み込まれた位置までの塩基の距離と一致する;
(g)任意に、1以上の断片を精製する工程、並びに
(h)前記長さを決定するために1以上の断片を分析する工程及びそれにより1以上の増幅標的配列内のメチル化シトシンのメチル化状態を決定する工程
を含む、方法。
【請求項28】
(d)の標的配列(単数もしくは複数)を増幅する工程がPCR増幅、等温増幅、又はPCRと等温増幅の組み合わせを含む、請求項27記載の方法。
【請求項29】
脱アミノ化条件が化学的脱アミノ化剤を含む、請求項27記載の方法。
【請求項30】
脱アミノ化剤が亜硫酸水素塩である、請求項29記載の方法。
【請求項31】
脱アミノ化条件が酵素的脱アミノ化剤を含む、請求項27記載の方法。
【請求項32】
脱アミノ化剤がDNAシチジンデアミナーゼ活性を有する酵素である、請求項31記載の方法。
【請求項33】
1以上の増幅標的配列が、1つのジデオキシヌクレオチドのみの存在下でリニア増幅される、請求項27〜32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
1以上の増幅標的配列が、2つのジデオキシヌクレオチドのみの存在下でリニア増幅される、請求項27〜32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
少なくとも1つのジデオキシヌクレオチドが、ジデオキシアデニン、ジデオキシシチジン、ジデオキシグアニン及びジデオキシチミジンからなる群より選ばれる、請求項27〜34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
下記工程:
(i)非メチル化シトシンの脱アミノ化に適した条件下で標的配列を含むCpGアイランドを処理する工程;及び
(ii)処理した標的配列を増幅する工程、それによりリニア増幅のための増幅配列が生成される
をさらに含む方法である、請求項27〜35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
下記工程:
(i)DNA試料を準備する工程
(ii)メチル化結合等温増幅を用いてDNA試料を増幅する工程、それによりターミネーター結合リニア増幅のためのDNA試料である増幅DNA試料が生成される
をさらに含む方法である、請求項27〜35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
リニア増幅により生成された複数の断片が検出可能なタグを含む、請求項27〜36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
それぞれの標的配列から生成されたそれぞれの複数の断片が同じ検出可能なタグを含むように、リニア増幅がそれぞれの増幅標的配列のための検出可能なタグを含む異なるプライマーを添加する工程を含む、請求項27〜36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
ニューレグリン細胞表面リガンド(NRG1)、アドレナリン作動B3レセプター(ADRB3)、グリコシルホスファチジルイノシトール細胞表面レセプター(GFRA2)、キネシンファミリーメンバー13B(KIF13B)、RET原癌遺伝子(RET)、G−タンパク質共役タンパク質レセプター147(GPR147)、ニューロゲニン3転写因子(NEUROG3)、パラジン(タンパク質チロシンホスファターゼ)(PALD)、メチルトランスフェラーゼファミリーメンバー1(HEMK1)、線維芽細胞成長因子4癌遺伝子(FGF4)、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)レセプター1A(HTR1A)、リングフィンガータンパク質180(LOC285671)(RNF180)、EGFR共増幅及び過剰発現(ECOP)(DKFZP5640822)、亜鉛フィンガータンパク質596(ZNF596)、7回膜貫通型ヘリックスレセプター類似(LOC441320)、L−トレオニンデヒドロゲナーゼ(TDH)、仮想タンパク質FLJ36980(FLJ36980)、線維芽細胞成長因子レセプター20(FGF20)、EF−ハンドドメインファミリーメンバー2A(LOC286097)(EFHA2)、N−アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ(酸性セラミナーゼ)1(ASAH1)、nodalホモログ(TGF−Bシグナル伝達経路)(NODAL)、亜鉛フィンガータンパク質532に類似の仮想タンパク質(LOC399783)、転写因子LIMホメオドメイン(ISL2)、キネシンファミリーメンバーC2(KIFC2)、クロモソーム20オープンリーディングフレーム23(キネシン様モータータンパク質)(C20orf23)、GDNFファミリーレセプターアルファ1(GFRA1)、グルタチオンペルオキシダーゼ7(GPX7)、Dickkopfホモログ2(DKK2)、ネトリン1(NTN1)、マトリックスメタロペプチダーゼ9(MMP9)、腫瘍壊死因子スーパーファミリーメンバー11(TNFSF11)、rasホモログ遺伝子ファミリーメンバーD(RHOD)、及び高ロイシン反復含有49(LRRC49)からなる群より選ばれる1つの遺伝子に関連する1以上のCpGアイランドの少なくとも一部を増幅するのに適している、1以上のプライマー対。
【請求項41】
請求項40記載の少なくとも1つのプライマー対;及び
前立腺癌においてメチル化されるが、BPHにおいてはメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られている少なくとも1つの他の遺伝子に関連するCpGアイランドの少なくとも一部の増幅に適している少なくとも1つのプライマー対を含む、セットプライマー。
【請求項42】
請求項40記載の第一プライマー対;及び
請求項40記載の第二プライマー対、該第二プライマー対は該第一プライマー対よりも、異なるCpGアイランドの少なくとも一部を増幅するのに適している、
を含む、プライマーセット。
【請求項43】
第一プライマー対で増幅したCpGアイランドが第一遺伝子に関連し、第二プライマー対で増幅したCpGアイランドが第二遺伝子に関連し;並びに第一及び第二遺伝子は異なる遺伝子である、請求項42記載のプライマーセット。
【請求項44】
(i)請求項40記載のプライマー対及び
(ii)前立腺癌においてメチル化されるがBPHにおいてはメチル化されないか、もしくは低レベルでメチル化されることが知られているCpGアイランドの増幅に適しているプライマー対
からなる群より選ばれる第三プライマー対をさらに含み、ここで、第三プライマー対は第一もしくは第二プライマー対による増幅に適したものとは異なるCpGアイランドの増幅に適している、請求項41、42又は43のいずれか1項に記載のプライマーセット。
【請求項45】
(i)請求項40記載のプライマー対及び
(ii)前立腺癌においてメチル化されることが知られているCpGアイランドの増幅に適しているプライマー対
からなる群より選ばれる第四プライマー対をさらに含み、ここで、第四プライマー対は第一、第二もしくは第三プライマー対による増幅に適したものとは異なるCpGアイランドの増幅に適している、請求項44記載のプライマーセット。
【請求項46】
(i)請求項40記載のプライマー対及び
(ii)前立腺癌においてメチル化されることが知られているCpGアイランドの増幅に適しているプライマー対
からなる群より選ばれる第五プライマー対をさらに含み、ここで、第五プライマー対は第一、第二、第三もしくは第四プライマー対による増幅に適したものとは異なるCpGアイランドの増幅に適している、請求項45記載のプライマーセット。
【請求項47】
(i)請求項40記載のプライマー対及び
(ii)前立腺癌においてメチル化されていることが知られているCpGアイランドの増幅に適しているプライマー対
からなる群より選ばれる第六プライマー対をさらに含み、ここで、第六プライマー対は第一、第二、第三、第四もしくは第五プライマー対による増幅に適したものとは異なるCpGアイランドの増幅に適している、請求項46記載のプライマーセット。
【請求項48】
請求項40記載のプライマー対をさらに1〜4つ追加して含み、セット中の各プライマー対は異なるCpGアイランドを増幅する、請求項47記載のプライマーセット。
【請求項49】
請求項40記載のプライマー対をさらに1以上含み、セット中の各プライマー対は異なるCpGアイランドを増幅する、請求項48記載のプライマーセット。
【請求項50】
プライマー対又はプライマーセットが、配列番号:55〜118からなる群より選ばれる2つの配列から本質的になる配列を持つ2つのプライマーを含む、請求項40〜49のいずれか1項に記載のプライマー対又はプライマーセット。
【請求項51】
プライマー対又はプライマーセットが、NRG1もしくはKIF13bに関連するCpGアイランドの増幅に適している2つのプライマーを含む、請求項40〜49のいずれか1項に記載のプライマー又はプライマーセット。
【請求項52】
プライマー対又はプライマーセットが、TDH、ASAH1、FGF20、HEMK1、PALD、NEUROG、EFHA2、KIFC2、GFRA1、DKK2、TNFSF11、NTN1もしくはRHODに関連するCpGアイランドの増幅に適している2つのプライマーを含む、請求項40〜49のいずれか1項に記載のプライマーもしくはプライマーセット。
【請求項53】
癌の診断又は予知のためのキットであって、請求項40〜51のいずれか1項に記載のプライマー対もしくはプライマーセット;及び
生物学的試料から少なくとも1つのCpGアイランドを増幅するためのプライマーの使用に関する指示書を含むキット。
【請求項54】
少なくとも1つの増幅CpGアイランドのメチル化の評価及び当該メチル化と癌の診断又は予知との相関に関する説明書をさらに含む、請求項53記載のキット。
【請求項55】
ゲノムDNAを増幅するためのバッファをさらに含む、請求項53又は54記載のキット。
【請求項56】
生物学的試料からゲノムDNAを調製するためのバッファをさらに含む、請求項53〜55のいずれか1項に記載のキット。
【請求項57】
生物学的試料からゲノムDNAを調製するためのバッファが、血漿もしくは尿からゲノムDNAを調製するためのバッファである、請求項56記載のキット。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図1I】
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【図1J】
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【図1K】
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【図1L】
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【図1M】
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【図1N】
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【図1O】
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【図1P】
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【図1Q】
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【図1R】
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【図1S】
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【図1T】
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【図1U】
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【図1V】
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【図1W】
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【図1X】
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【図1Y】
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【図1Z】
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【図1AA】
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【図1BB】
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【図1CC】
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【図1DD】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図2K】
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【図2L】
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【図2M】
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【図2N】
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【図2O】
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【図2P】
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【図2Q】
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【図2R】
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【図2S】
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【図2T】
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【図2U】
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【図2V】
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【図2W】
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【図2X】
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【図2Y】
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【図2Z】
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【図2AA】
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【図2BB】
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【図2CC】
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【図2DD】
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【図2EE】
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【図2FF】
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【図2GG】
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【図2HH】
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【図2II】
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【図2JJ】
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【図2KK】
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【公表番号】特表2009−514555(P2009−514555A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540330(P2008−540330)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/060685
【国際公開番号】WO2007/102891
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(508138874)ユークリッド ダイアグノスティックス リミテッド ライアビリティー カンパニー (1)
【Fターム(参考)】