発光装置およびその製造方法、ならびに表示装置
【課題】 電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制しつつ、輝度を向上させることが可能な発光装置およびその製造方法、ならびに表示装置を提供する。
【解決手段】 波型形状となるように折り曲げられた基板10と、この基板10の一面に、基板10の波型形状に沿って設けられた素子形成層11とを備える。素子形成層11は、アノード電極層14上に、ホール注入層15、ホール輸送層16、発光層17、電子輸送層18、およびカソード電極層19がこの順に積層してなる有機EL素子12を含む。発光面積が増大すると共に、有機EL素子12の厚みが不均一である場合に生じる電極の短絡や電界集中が効果的に抑制される。
【解決手段】 波型形状となるように折り曲げられた基板10と、この基板10の一面に、基板10の波型形状に沿って設けられた素子形成層11とを備える。素子形成層11は、アノード電極層14上に、ホール注入層15、ホール輸送層16、発光層17、電子輸送層18、およびカソード電極層19がこの順に積層してなる有機EL素子12を含む。発光面積が増大すると共に、有機EL素子12の厚みが不均一である場合に生じる電極の短絡や電界集中が効果的に抑制される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に液晶表示装置のバックライトとして用いられる発光装置およびその製造方法、ならびに表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶テレビやノート型パソコン、カーナビゲーション等の表示モニタとして、液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)が多く用いられている。液晶ディスプレイは、パネル基板間に液晶層を封止したものであり、画像データに基づいて液晶層内を透過する光を変調させることにより、様々な表示を行うものである。ところが、このような液晶ディスプレイは、自発光ではないため、画像表示に際しては、バックライト等の外部光源を必要とする。
【0003】
バックライトは、主に直下型、エッジライト型、平面光源型に大別され、特に薄型ディスプレイ用途の場合には、平面光源型が理想的である。直下型は、LCDパネルの真後ろに蛍光灯と反射フィルムを置くことにより面光源とするため、発光効率が良く高輝度を得ることができるが、TVモニタが大型になるにつれて、光源である蛍光灯の本数が増え重量も増大する。また、蛍光灯の配置を隠して均一な面光源にするためには20〜40mm程の十分な奥行きが必要であり、薄型化を阻害する最大の要因となっている。エッジライト型は、導光板の側面に蛍光灯を置くことにより面光源とするため、薄型ではあるものの輝度が比較的小さく、導光板を用いるために装置全体が非常に重くなってしまう。
【0004】
平面光源型のバックライトとしては、有機EL(EL;Electro Luminescence)素子を用いた有機ELバックライトや平面型蛍光ランプ等が用いられる。中でも、有機ELバックライトは、消費電力を大幅に低減すると共に、部材が少なく、インバータを必要としないため、薄型化、軽量化に有利となる。ところが、この有機ELバックライトは、実際には低輝度であるため、特にテレビ用途において、実用化に向けて輝度の向上が望まれている。
【0005】
そこで、特許文献1,2には、凹凸形状を有する基板上に有機EL素子を形成することにより、発光面積を増大させて表示輝度を向上させた有機ELバックライトが開示されている。この有機ELバックライトは、例えば、図9に示したように、波形の凹凸形状を有する基板200の上に、発光層を含む有機EL層201を積層したものであり、基板200の表面をフォトリソグラフィ等により凹凸形状としたのち、この上に、蒸着等により有機EL層201を形成することにより作製される。
【特許文献1】特開2004−126074号公報
【特許文献2】特開平2−79022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1,2では、有機EL層201を蒸着する基板200の表面が平坦ではないため、有機EL層201を均一な厚みで形成することが難しい。有機EL層201は、数10nmと非常に薄い層であるため、その厚みが不均一になると、電極の短絡あるいは電界集中によるダークスポットが生じ易くなるという問題がある。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制しつつ、輝度を向上させることが可能な発光装置およびその製造方法、ならびに表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による発光装置は、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、基板の一の面側に、基板の波型形状に沿って設けられた発光素子とを備えたものである。
【0009】
本発明による発光装置の製造方法は、柔軟性を有する基板の一面に発光素子を形成する工程と、この発光素子を形成した基板を波状に折り曲げる工程と、波状に折り曲げた基板の形状を、その折り曲げた状態で固定する工程とを含むものである。
【0010】
本発明による表示装置は、画像データに基づいて駆動される表示パネルと、表示パネルの表示面とは反対側に設けられた発光装置とを備えた表示装置であって、発光装置は、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、この基板の一面に、波型形状に沿って設けられた発光素子とを有するものである。
【0011】
ただし、本発明において、「波型形状」とは、凸部と凹部とを交互に配列させて構成される波のような形状であるものとし、周期や振幅が厳密に定められた周期構造に限定されるものではない。同様に、「波状」とは、凸部と凹部とを交互に配列させて構成される波のような状態であるものとする。また、「周期相当間隔」は波の周期に相当するものとし、具体的には、波型形状において隣接する凸部(あるいは、凹部)の頂点同士の波の進行方向における間隔をいうものとする。また、「振幅相当間隔」は波の振幅に相当するものとし、具体的には、波型形状において隣接する凸部の頂点と凹部の頂点との波の進行方向に直交する方向における間隔をいうものとする。
【0012】
本発明による発光装置では、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板の一面に、この波型形状に沿って、発光素子が設けられていることにより、発光面積が増大すると共に、発光素子の厚みが不均一である場合に生じる電極の短絡や電界集中が抑制される。
【0013】
本発明による発光装置の製造方法では、柔軟性を有する基板に発光素子を形成したのち、波状に折り曲げ、その折り曲げた状態で形状を固定することにより、凸部と凹部とを交互に配列させてなる基板の波状に沿って、発光素子が一定の厚みで形成される。これにより、発光面積が増大すると共に、発光素子の厚みが不均一である場合に生じる電極の短絡や電界集中が抑制される。
【0014】
本発明による表示装置では、表示パネルの表示面とは反対側に設けられた発光装置が、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板の一面に、この波型形状に沿って、発光素子が設けられていることにより、局部的な暗視野が抑制されると共に、表示輝度が向上する。
【発明の効果】
【0015】
本発明による発光装置によれば、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、基板の一の面側に、基板の波型形状に沿って設けられた発光素子とを備えるようにしたので、電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制しつつ、輝度を向上させることができる。
【0016】
本発明による発光装置の製造方法によれば、柔軟性を有する基板に発光素子を形成する工程と、この発光素子を形成した基板を波状に折り曲げる工程と、波状に折り曲げた基板の形状を、その折り曲げた状態で固定する工程とを含むようにしたので、電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制しつつ、輝度を向上させることが可能な発光装置を作製することができる。
【0017】
本発明による表示装置によれば、画像データに基づいて駆動される表示パネルと、表示パネルの表示面とは反対側に設けられた発光装置とを備えた表示装置であって、発光装置が、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、この基板の一面に、波型形状に沿って設けられた発光素子とを有するようにしたので、表示むらを抑制すると共に、明るい画像表示を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施の形態に係る発光装置(以下、発光装置1という。)の斜視図である。発光装置1は、装置全体が波型形状となっており、基板10の一面に素子形成層11が設けられた積層構造を有している。また、図2には、この発光装置1の断面の拡大図を示す。この発光装置1は、素子形成層11において発光した光を、光Lとして基板10側から出射するものであり、基板10の素子形成層11に対向しない面が、発光面Iとなっている。
【0020】
発光装置1の波型形状は、凸部と凹部とが、基板面内の一方向に交互に配列してなるものである。図3に、この波型形状の模式図を示す。この波型形状は、隣接する凸部100の頂点Tどうし、もしくは隣接する凹部101の頂点Bどうしの波の進行方向における間隔(以下、波の「周期相当間隔」とする)wと、凸部100と凹部101との波の進行方向に垂直な方向における間隔(以下、波の「振幅相当間隔」とする)dとにより、その形状が決定されるものである。なお、以下では、周期相当間隔wおよび振幅相当間隔dの単位は、mm(ミリメートル)とする。
【0021】
周期相当間隔wは、基板面における凸部100(もしくは凹部101)の配置密度を決定するものであり、好ましくは、w>2.0である。この周期相当間隔wは、基板面内で一定であってもよく、領域ごとに異なっていてもよい。
【0022】
振幅相当間隔dは、発光装置1の厚みに寄与するものであり、好ましくは、d>0.5、さらに好ましくは、0.5<d<30である。
【0023】
基板10は、透明性を有する基板、例えばポリイミド等のプラスチック基板からなり、一定の厚み、例えば200μmで構成されている。この基板10は、素子形成層11を支持すると共に発光面Iを有し、発光光を透過させて光Lを射出するものである。
【0024】
素子形成層11は、発光素子、例えば、有機EL素子や無機EL素子、半導体発光素子等が形成される層である。図4に、その断面構成の一例を示す。素子形成層11は、例えば、バリア層13上に、有機EL素子12と、この有機EL素子12を覆うように設けられたバリア層20とを有するものである。有機EL素子12は、アノード電極層14上に、ホール注入層15、ホール輸送層16、発光層17、電子輸送層18、およびカソード電極層19をこの順に積層したものである。
【0025】
発光層17は、赤(R;Red )、緑(G;Green )青(B;Blue)の3色の光をそれぞれ有機EL現象を利用して放出する層(図示せず)を積層したものであり、これら3色の光を合成(重畳)させることにより、全体として白色光を発生させるものである。この発光層17は、例えば金属錯体、低分子蛍光色素、蛍光性高分子等の有機材料により構成されている。
【0026】
アノード電極層14は、発光層17を駆動させると共に、発光層17において発光した光を基板10側へ透過させる機能を有しており、透明性を有する電極、例えばITO(インジウム錫酸化物)等により構成されている。
【0027】
カソード電極層19は、発光層17を駆動させると共に、発光層17において発光した光を反射する機能を有しており、可視光に対する反射率が高い金属、例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)あるいは、これらの合金等により構成されている。
【0028】
ホール注入層15は、ホール輸送層16にホール(正孔)を注入するものである。ホール輸送層16は、ホール注入層15から注入されたホールを発光層17へ輸送するものである。電子輸送層18は、発光層17へ電子を輸送するものである。これらの層は、発光層17における発光効率を向上させるために設けられるものであり、いずれも有機材料により構成されている。
【0029】
バリア層13,20は、有機EL素子12、特に、ホール注入層15、ホール輸送層16、発光層17および電子輸送層18等の有機材料で構成された層を封止することにより、これらを湿気や酸素等から保護する機能を有している。なお、基板10側にもバリア層13が設けられているのは、基板10の材料として用いられるポリイミド等が多孔質であり、湿気を吸着しやすい性質を有しているためである。このバリア層13,20は、例えば窒化ケイ素(SiN)や一酸化ケイ素(SiO)等の無機材料により構成されている。
【0030】
また、波型形状の振幅相当間隔dの中間部、すなわち、波型形状の隣り合う凸部の頂点と凹部の頂点との間の中間領域には、連結部30が設けられている。この連結部30は、複数のサブ基板どうしを連結するものである。連結部30は、例えば、透明接着剤や透明粘着テープ等により構成されている。また、サブ基板と同素材の大判のプラスチック基板上に、連結部30により連結された複数のサブ基板が設けられた構成であってもよい。
【0031】
さらに、図5に示したように、発光装置1の表裏に、樹脂層40が設けられた構成としてもよい。樹脂層40は、透明性を有する樹脂によって構成され、例えばエポキシ樹脂、フッ素樹脂等の吸湿性の低いものが好ましい。また、樹脂層40の表面には、容器100が設けられていてもよい。容器100は、透明性を有する材料、例えばガラスやアクリル等により構成されている。樹脂層40は、発光装置1の表面と裏面のどちらか一方の面にのみ設けられていてもよい。
【0032】
次に、本実施の形態に係る発光装置の製造方法としての発光装置1の作製方法について説明する。
【0033】
まず、基板10の一面にバリア層13を形成したのち、このバリア層13上に、アノード電極層14、ホール注入層15、ホール輸送層16、発光層17、電子輸送層18、およびカソード電極層19をこの順に、例えば蒸着法等を用いて設けることにより、有機EL素子12を形成する。このとき、基板10には、柔軟性を有するフレキシブル基板を用いるようにし、この基板10を平坦にした状態で、有機EL素子12の各層の蒸着を行うようにする。次いで、これらの層を、バリア層20で封止することにより、図4に示した素子構造を有するフレキシブルデバイスを、複数個形成する。
【0034】
次に、このようにして形成した複数のフレキシブルデバイスを、所望の周期相当間隔wおよび振幅相当間隔dの波型形状となるように、それぞれ折り曲げる。続いて、この折り曲げた状態で、フレキシブルデバイスを固定することにより、複数のサブ基板を形成する。こののち、連結部30を介して、複数のサブ基板同士を連結する。あるいは、複数のフレキシブルデバイスを、平坦な状態で連結したのち、波型形状に折り曲げて固定するようにしてもよい。例えば、サブ基板と同素材の大判の基板上に透明接着剤でサブ基板を隙間のできないように並べて貼り付けたのち、波型形状に折り曲げるようにしてもよい。このとき、連結部30が、波型形状の振幅相当間隔dの中間部に配置されるようにすることが好ましい。これにより、図1に示した発光装置1を完成する。
【0035】
フレキシブルデバイスを波型形状に固定する際には、例えば、波型形状に折り曲げたフレキシブルデバイスを容器100の中に入れて、フレキシブルデバイスと容器100との隙間に硬化性樹脂を充填したのち、この硬化性樹脂を硬化させて樹脂層40を形成するようにする(図5)。なお、有機EL素子12は紫外光に弱いため、硬化性樹脂には、光硬化性よりも熱硬化性を有するものを用いることが好ましい。また、硬化性樹脂を容器100内でフレキシブルデバイスの片側のみに充填し、フレキシブルデバイスの表面あるいは裏面のどちらか一方にのみ樹脂層40を形成して固定するようにしてもよい。また、容器100は、樹脂層40を形成したのち、取り外すようにしてもよい。
【0036】
図6は、本実施の形態に係る表示装置の断面模式図である。この表示装置は、液晶表示パネル2と、液晶表示パネル2の表示面と反対側には、液晶表示パネル2に光を照射する本実施の形態に係る発光装置(発光装置1)を備えている。液晶表示パネル2は、例えば、画素電極やTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)スイッチング素子等(図示せず)が設けられたTFT基板50と、このTFT基板50に対向するように配置され、対向電極やカラーフィルタ等(図示せず)が設けられたCF基板52と、これらTFT基板50とCF基板52との間に設けられた液晶層51とを有している。また、液晶表示パネル2の表裏には、一定の方向に振動する光のみを通過させる偏光板53a,53bが設けられている。この表示装置では、発光装置1が平面型バックライトとして機能し、発光装置1から発せられた光Lを用いて、CF基板52の表面側において画像データに基づいた液晶表示が行われる。
【0037】
次に、上記のような発光装置および発光装置の製造方法、ならびに表示装置の作用・効果について説明する。
【0038】
本実施の形態の発光装置では、アノード電極層14とカソード電極層19との間に駆動電圧が印加されると、有機EL素子12の発光層17において、ホール注入層15およびホール輸送層16を経由して供給された正孔と、電子輸送層18から供給された電子とが再結合することにより白色光が発生する。この白色光は、カソード電極層19において反射されたのち、あるいは直接的に、バリア層13、基板10を透過して、基板10の裏面(発光面I)より光Lとして出射する。
【0039】
このとき、発光面Iが、凸部と凹部とを交互に配置してなる波型形状を有していることにより、発光面がフラットな面となっている場合に比べて、同一の平面積でも、発光面積を大きくとることができる。これにより、輝度を向上させることができる。また、素子形成層11における有機EL素子12が、波型形状に沿って、一定の厚みで設けられていることにより、局部的に素子層の厚みが異なる場合に生じる電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制することができる。
【0040】
ここで、従来例(特許文献1)において、その発光面積Sを算出する。この際、図9に示した一つの凸部202の断面を、頂点A,B,Cを有し、頂点Cが直角となる三角形と近似して、辺CAの長さと辺BCの長さの合計(CA+BC)を求める。これを、凹凸形状を全く有していないフラットな面における発光面積(辺ABの長さ)を1とした場合の、特許文献1の発光面積S’とする。
【0041】
具体的には、三平方の定理、式(1)を用いて算出する。また、式(1)は、式(2)のように変形することができる。さらに、∠CABをα、∠CBAをβとしたとき、CA=ABcosα、BC=ABcosβとなり、式(3)のように表すことができる。これより、式(4)が導かれる。
CA2+BC2=AB2 ………(1)
AB2=(CA+BC)2−2CA・BC ………(2)
CA+BC=(AB2+2ABcosα・ABcosβ)1/2 ………(3)
S’=AB(1+2cosα・cosβ)1/2 ………(4)
【0042】
以上より、図10に示したように、従来例における発光面積S’は、α=45°(β=45°)の場合に最大となり、最大値は1.4となる。
【0043】
これに対し、本実施の形態の発光装置では、波型形状の周期相当間隔wと、振幅相当間隔dの大きさの比率によって、発光面積Sが決定される。例えば、w:d=1:0.5のとき、発光面積はπ/2、w:d=1:1のとき、発光面積Sはπ/2+1、w:d=1:1.5のとき、発光面積Sはπ/2+2と近似できる。これより、発光面積Sは、式(5)のように表すことができる。ただし、w:d=1:yとする。
S=π/2+2・(y−1/2) ………(5)
【0044】
従って、例えば、周期相当間隔wが5.0mm、振幅相当間隔dが5.0mmの場合、発光面積は2.57となる。また、周期相当間隔wが5.0mm、振幅相当間隔dが20mmの場合、発光面積は8.57となる。従って、従来の構成に比較しても、より大きな発光面積を確保することができる。
【0045】
また、周期相当間隔wを小さく、振幅相当間隔dを大きくすることにより、発光面積をいくらでも増大させることが可能である。ただし、製造性の観点から、周期相当間隔wは2.0mmより大きく、振幅相当間隔dは0.5mmより大きいことが好ましい。また、振幅相当間隔dについては、30mm以下とすることにより、装置の薄型化に有利となる。
【0046】
また、有機EL現象を利用した有機EL素子12を発光素子として用いることにより、通常多用されている蛍光ランプ等を用いる場合と比べて、消費電力を大幅に削減することができる。
【0047】
さらに、サブ基板同士を連結する連結部30が、波型形状の振幅相当間隔dの中間部に設けられていることにより、連結部30が波型形状の凸部あるいは凹部の頂点付近に設けられている場合に比べて、輝度むらを抑制することができる。連結部30では、発光素子が形成されていないため、その直上付近で輝度が低下する。ここで、波型形状では、その凸部(あるいは凹部)の頂点付近から射出した光は、反射したり、拡散されたりすることなく、そのまま装置上方に出射される。これに対して、振幅相当間隔dの中間部から射出した光は、凸部や凹部の側壁において反射、拡散されたのち、装置上方に出射される。このため、連結部30が波型形状の凸部あるいは凹部の頂点付近に設けられている場合、連結部30に起因して局部的に暗い部分が生じてしまう。これに対して、凸部や凹部の頂点付近から離れた振幅相当間隔dの中間部に連結部30が設けられている場合、輝度が分散されるため、装置全体として輝度むらの発生を抑制することができる。
【0048】
本実施の形態の発光装置の製造方法では、平坦にした状態のフレキシブルな基板10上に、有機EL素子12を形成、封止したのち、所望の周期相当間隔wおよび振幅相当間隔dの波型形状となるように、折り曲げて固定することにより、発光面積が増大する。また同時に、従来のように、基板の凹凸面に対して素子を形成する場合に比べて、有機EL素子12の厚みを均一に形成することができる。従って、電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制しつつ、輝度を向上させることが可能な発光装置を作製することができる。
【0049】
また、波型形状を固定する際に、樹脂層40によって装置の表裏を固めることにより、所望の波型形状を保持し易くなると共に、有機EL素子12を湿気等から保護することができる。
【0050】
本実施の形態の表示装置では、画像データに基づいて、TFT50基板とCF基板52との間に駆動電圧が印加されると、発光装置1から表示パネル2側に照射された光Lが、液晶層51において透過、変調されることにより、様々な表示が行われる。このとき、発光装置1が、波型形状となるように折り曲げられた基板10と、この基板10の波型形状に沿って設けられた発光素子とを有していることにより、暗視野を抑制すると共に、明るい画像表示を行うことができる。
【0051】
また、発光装置1では、波型形状の波の進行方向において、光Lが拡散反射するため、この方向における視野角特性が向上する。従って、表示パネル2内の視野角が求められる方向と、波型形状の波の進行方向とが同一になるように、発光装置1を設置することにより、所望の方向で視野角特性を向上させることができる。例えば、表示パネル2の左右方向において、視野角特性を向上させたい場合には、この左右方向と波型形状の波の進行方向とが一致するように発光装置1を設置するようにすればよい。
【0052】
以下、本実施の形態の変形例について説明する。
【0053】
(変形例1)
図7は、本実施の形態の変形例1に係る発光装置について説明するための波型形状の模式図である。変形例1の発光装置は、波型形状を決定する周期相当間隔w以外の構成については、上記実施の形態と同様である。従って、上記実施の形態と異なる構成、作用および効果についてのみ説明する。
【0054】
この発光装置の波型形状は、基板面内の領域によって、その周期相当間隔wが異なっているものである。具体的には、基板面内における中央部Aの周期相当間隔w(w1)が、周辺部Bの周期相当間隔w(w2)よりも小さくなっている(w1<w2)。すなわち、中央部Aにおいて波型形状の凸部(凹部)が「密」となり、周辺部Bにおいて波型形状の凸部(凹部)が「疎」となっている。通常、中央部Aでは、電圧降下が生じ易いため、周辺部Bに比べて輝度が低下してしまうという問題がある。これに対し、本変形例のような構成とすることにより、周辺部Bよりも中央部Aにおいて、発光面積を広くとることができるため、中央部Aにおいて発生する電圧降下による輝度の低下が補填され、装置全体として、均一な輝度を保持することができる。
【0055】
(変形例2)
図8は、本実施の形態の変形例2に係る発光装置の素子構造を表す断面図である。変形例に係る発光装置は、基板10の一面に設けられた素子形成層21において、有機EL素子12を封止する構成が異なること以外は、上記と同様の構成となっている。従って、上記と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0056】
素子形成層21では、有機EL素子12が、基板10上のバリア層13と、これに対向するように設けられたバリア層22と、バリア層13およびバリア層22の間に設けられたシール部24とによって、封止されている。バリア層22上には、基板23が設けられている。バリア層22は、バリア層13と同様の材料により構成されている。基板23は、例えば、アルミニウム(Al)等の金属により構成され、厚みは例えば100μmである。シール部24は、エポキシ樹脂等の吸湿性の低い接着材料により構成されている。
【0057】
このような素子形成層21は、例えば次のようにして作製する。まず、基板10上にバリア層13および有機EL素子12を形成する一方で、基板23上にバリア層22を形成する。次いで、有機EL素子12とバリア層22とが対向するように、基板10と基板23とを、シール部24を介して貼り合わせたのち、シール部24を硬化させることにより、有機EL素子12を封止する。このとき、基板23には、折り曲げることが可能な程度の厚みを有する金属基板を用いる。これにより、図8に示した素子構造を有するフレキシブルデバイスを形成することができる。
【0058】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、素子形成層11に形成される発光素子として、有機EL素子12を用いているが、これに限定されず、無機EL素子や半導体発光素子等にも適用可能である。また、有機EL素子12の積層構造についても、発光層17において白色光を発生可能な構成であれば、上記構成に限定されるものではない。
【0059】
また、波型形状としては、半円状の凸部および凹部が配列した形状としているが、このような形状に限定されず、凸部と凹部を交互に配列してなる形状であれば、凸部あるいは凹部の形状が矩形状や三角形状等の断面となっていても、上記とほぼ同様の効果を得ることができる。加えて、波型形状の側面の領域に、連結部30が設けられた構成としているが、連結部30が設けられていない構成であってもよく、一枚の基板10上に素子形成層11を形成したのち、波型形状に折り曲げて固定したものを、発光装置としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施の形態に係る発光装置の構成を表す斜視図である。
【図2】図1に示した発光装置の断面拡大図である
【図3】図1に示した発光装置の波型形状を説明するための図である。
【図4】図1に示した発光装置の素子構造を表す断面図である。
【図5】図1に示した発光装置の他の構成例を表した斜視図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る表示装置の構成を表す断面図である。
【図7】本実施の形態の変形例1に係る発光装置の波型形状を説明するための模式図である。
【図8】本実施の形態の変形例2に係る発光装置の素子構造を表す断面図である。
【図9】従来例に係る発光装置の構成を表す断面図である。
【図10】図9に示した発光装置の発光面積を表す特性図である。
【符号の説明】
【0061】
1…発光装置、2…表示パネル、10、23…基板、11…素子形成層、12…有機EL素子、14…アノード電極層、15…ホール注入層、16…ホール輸送層、17…発光層、18…電子輸送層、19…カソード電極層、13,20,22…バリア層、24…シール部、30…連結部、40…樹脂層40…TFT基板、51…液晶層、52…CF基板、53a,53b…偏光板、100…凸部、101…凹部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に液晶表示装置のバックライトとして用いられる発光装置およびその製造方法、ならびに表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶テレビやノート型パソコン、カーナビゲーション等の表示モニタとして、液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)が多く用いられている。液晶ディスプレイは、パネル基板間に液晶層を封止したものであり、画像データに基づいて液晶層内を透過する光を変調させることにより、様々な表示を行うものである。ところが、このような液晶ディスプレイは、自発光ではないため、画像表示に際しては、バックライト等の外部光源を必要とする。
【0003】
バックライトは、主に直下型、エッジライト型、平面光源型に大別され、特に薄型ディスプレイ用途の場合には、平面光源型が理想的である。直下型は、LCDパネルの真後ろに蛍光灯と反射フィルムを置くことにより面光源とするため、発光効率が良く高輝度を得ることができるが、TVモニタが大型になるにつれて、光源である蛍光灯の本数が増え重量も増大する。また、蛍光灯の配置を隠して均一な面光源にするためには20〜40mm程の十分な奥行きが必要であり、薄型化を阻害する最大の要因となっている。エッジライト型は、導光板の側面に蛍光灯を置くことにより面光源とするため、薄型ではあるものの輝度が比較的小さく、導光板を用いるために装置全体が非常に重くなってしまう。
【0004】
平面光源型のバックライトとしては、有機EL(EL;Electro Luminescence)素子を用いた有機ELバックライトや平面型蛍光ランプ等が用いられる。中でも、有機ELバックライトは、消費電力を大幅に低減すると共に、部材が少なく、インバータを必要としないため、薄型化、軽量化に有利となる。ところが、この有機ELバックライトは、実際には低輝度であるため、特にテレビ用途において、実用化に向けて輝度の向上が望まれている。
【0005】
そこで、特許文献1,2には、凹凸形状を有する基板上に有機EL素子を形成することにより、発光面積を増大させて表示輝度を向上させた有機ELバックライトが開示されている。この有機ELバックライトは、例えば、図9に示したように、波形の凹凸形状を有する基板200の上に、発光層を含む有機EL層201を積層したものであり、基板200の表面をフォトリソグラフィ等により凹凸形状としたのち、この上に、蒸着等により有機EL層201を形成することにより作製される。
【特許文献1】特開2004−126074号公報
【特許文献2】特開平2−79022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1,2では、有機EL層201を蒸着する基板200の表面が平坦ではないため、有機EL層201を均一な厚みで形成することが難しい。有機EL層201は、数10nmと非常に薄い層であるため、その厚みが不均一になると、電極の短絡あるいは電界集中によるダークスポットが生じ易くなるという問題がある。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制しつつ、輝度を向上させることが可能な発光装置およびその製造方法、ならびに表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による発光装置は、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、基板の一の面側に、基板の波型形状に沿って設けられた発光素子とを備えたものである。
【0009】
本発明による発光装置の製造方法は、柔軟性を有する基板の一面に発光素子を形成する工程と、この発光素子を形成した基板を波状に折り曲げる工程と、波状に折り曲げた基板の形状を、その折り曲げた状態で固定する工程とを含むものである。
【0010】
本発明による表示装置は、画像データに基づいて駆動される表示パネルと、表示パネルの表示面とは反対側に設けられた発光装置とを備えた表示装置であって、発光装置は、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、この基板の一面に、波型形状に沿って設けられた発光素子とを有するものである。
【0011】
ただし、本発明において、「波型形状」とは、凸部と凹部とを交互に配列させて構成される波のような形状であるものとし、周期や振幅が厳密に定められた周期構造に限定されるものではない。同様に、「波状」とは、凸部と凹部とを交互に配列させて構成される波のような状態であるものとする。また、「周期相当間隔」は波の周期に相当するものとし、具体的には、波型形状において隣接する凸部(あるいは、凹部)の頂点同士の波の進行方向における間隔をいうものとする。また、「振幅相当間隔」は波の振幅に相当するものとし、具体的には、波型形状において隣接する凸部の頂点と凹部の頂点との波の進行方向に直交する方向における間隔をいうものとする。
【0012】
本発明による発光装置では、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板の一面に、この波型形状に沿って、発光素子が設けられていることにより、発光面積が増大すると共に、発光素子の厚みが不均一である場合に生じる電極の短絡や電界集中が抑制される。
【0013】
本発明による発光装置の製造方法では、柔軟性を有する基板に発光素子を形成したのち、波状に折り曲げ、その折り曲げた状態で形状を固定することにより、凸部と凹部とを交互に配列させてなる基板の波状に沿って、発光素子が一定の厚みで形成される。これにより、発光面積が増大すると共に、発光素子の厚みが不均一である場合に生じる電極の短絡や電界集中が抑制される。
【0014】
本発明による表示装置では、表示パネルの表示面とは反対側に設けられた発光装置が、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板の一面に、この波型形状に沿って、発光素子が設けられていることにより、局部的な暗視野が抑制されると共に、表示輝度が向上する。
【発明の効果】
【0015】
本発明による発光装置によれば、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、基板の一の面側に、基板の波型形状に沿って設けられた発光素子とを備えるようにしたので、電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制しつつ、輝度を向上させることができる。
【0016】
本発明による発光装置の製造方法によれば、柔軟性を有する基板に発光素子を形成する工程と、この発光素子を形成した基板を波状に折り曲げる工程と、波状に折り曲げた基板の形状を、その折り曲げた状態で固定する工程とを含むようにしたので、電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制しつつ、輝度を向上させることが可能な発光装置を作製することができる。
【0017】
本発明による表示装置によれば、画像データに基づいて駆動される表示パネルと、表示パネルの表示面とは反対側に設けられた発光装置とを備えた表示装置であって、発光装置が、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、この基板の一面に、波型形状に沿って設けられた発光素子とを有するようにしたので、表示むらを抑制すると共に、明るい画像表示を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施の形態に係る発光装置(以下、発光装置1という。)の斜視図である。発光装置1は、装置全体が波型形状となっており、基板10の一面に素子形成層11が設けられた積層構造を有している。また、図2には、この発光装置1の断面の拡大図を示す。この発光装置1は、素子形成層11において発光した光を、光Lとして基板10側から出射するものであり、基板10の素子形成層11に対向しない面が、発光面Iとなっている。
【0020】
発光装置1の波型形状は、凸部と凹部とが、基板面内の一方向に交互に配列してなるものである。図3に、この波型形状の模式図を示す。この波型形状は、隣接する凸部100の頂点Tどうし、もしくは隣接する凹部101の頂点Bどうしの波の進行方向における間隔(以下、波の「周期相当間隔」とする)wと、凸部100と凹部101との波の進行方向に垂直な方向における間隔(以下、波の「振幅相当間隔」とする)dとにより、その形状が決定されるものである。なお、以下では、周期相当間隔wおよび振幅相当間隔dの単位は、mm(ミリメートル)とする。
【0021】
周期相当間隔wは、基板面における凸部100(もしくは凹部101)の配置密度を決定するものであり、好ましくは、w>2.0である。この周期相当間隔wは、基板面内で一定であってもよく、領域ごとに異なっていてもよい。
【0022】
振幅相当間隔dは、発光装置1の厚みに寄与するものであり、好ましくは、d>0.5、さらに好ましくは、0.5<d<30である。
【0023】
基板10は、透明性を有する基板、例えばポリイミド等のプラスチック基板からなり、一定の厚み、例えば200μmで構成されている。この基板10は、素子形成層11を支持すると共に発光面Iを有し、発光光を透過させて光Lを射出するものである。
【0024】
素子形成層11は、発光素子、例えば、有機EL素子や無機EL素子、半導体発光素子等が形成される層である。図4に、その断面構成の一例を示す。素子形成層11は、例えば、バリア層13上に、有機EL素子12と、この有機EL素子12を覆うように設けられたバリア層20とを有するものである。有機EL素子12は、アノード電極層14上に、ホール注入層15、ホール輸送層16、発光層17、電子輸送層18、およびカソード電極層19をこの順に積層したものである。
【0025】
発光層17は、赤(R;Red )、緑(G;Green )青(B;Blue)の3色の光をそれぞれ有機EL現象を利用して放出する層(図示せず)を積層したものであり、これら3色の光を合成(重畳)させることにより、全体として白色光を発生させるものである。この発光層17は、例えば金属錯体、低分子蛍光色素、蛍光性高分子等の有機材料により構成されている。
【0026】
アノード電極層14は、発光層17を駆動させると共に、発光層17において発光した光を基板10側へ透過させる機能を有しており、透明性を有する電極、例えばITO(インジウム錫酸化物)等により構成されている。
【0027】
カソード電極層19は、発光層17を駆動させると共に、発光層17において発光した光を反射する機能を有しており、可視光に対する反射率が高い金属、例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)あるいは、これらの合金等により構成されている。
【0028】
ホール注入層15は、ホール輸送層16にホール(正孔)を注入するものである。ホール輸送層16は、ホール注入層15から注入されたホールを発光層17へ輸送するものである。電子輸送層18は、発光層17へ電子を輸送するものである。これらの層は、発光層17における発光効率を向上させるために設けられるものであり、いずれも有機材料により構成されている。
【0029】
バリア層13,20は、有機EL素子12、特に、ホール注入層15、ホール輸送層16、発光層17および電子輸送層18等の有機材料で構成された層を封止することにより、これらを湿気や酸素等から保護する機能を有している。なお、基板10側にもバリア層13が設けられているのは、基板10の材料として用いられるポリイミド等が多孔質であり、湿気を吸着しやすい性質を有しているためである。このバリア層13,20は、例えば窒化ケイ素(SiN)や一酸化ケイ素(SiO)等の無機材料により構成されている。
【0030】
また、波型形状の振幅相当間隔dの中間部、すなわち、波型形状の隣り合う凸部の頂点と凹部の頂点との間の中間領域には、連結部30が設けられている。この連結部30は、複数のサブ基板どうしを連結するものである。連結部30は、例えば、透明接着剤や透明粘着テープ等により構成されている。また、サブ基板と同素材の大判のプラスチック基板上に、連結部30により連結された複数のサブ基板が設けられた構成であってもよい。
【0031】
さらに、図5に示したように、発光装置1の表裏に、樹脂層40が設けられた構成としてもよい。樹脂層40は、透明性を有する樹脂によって構成され、例えばエポキシ樹脂、フッ素樹脂等の吸湿性の低いものが好ましい。また、樹脂層40の表面には、容器100が設けられていてもよい。容器100は、透明性を有する材料、例えばガラスやアクリル等により構成されている。樹脂層40は、発光装置1の表面と裏面のどちらか一方の面にのみ設けられていてもよい。
【0032】
次に、本実施の形態に係る発光装置の製造方法としての発光装置1の作製方法について説明する。
【0033】
まず、基板10の一面にバリア層13を形成したのち、このバリア層13上に、アノード電極層14、ホール注入層15、ホール輸送層16、発光層17、電子輸送層18、およびカソード電極層19をこの順に、例えば蒸着法等を用いて設けることにより、有機EL素子12を形成する。このとき、基板10には、柔軟性を有するフレキシブル基板を用いるようにし、この基板10を平坦にした状態で、有機EL素子12の各層の蒸着を行うようにする。次いで、これらの層を、バリア層20で封止することにより、図4に示した素子構造を有するフレキシブルデバイスを、複数個形成する。
【0034】
次に、このようにして形成した複数のフレキシブルデバイスを、所望の周期相当間隔wおよび振幅相当間隔dの波型形状となるように、それぞれ折り曲げる。続いて、この折り曲げた状態で、フレキシブルデバイスを固定することにより、複数のサブ基板を形成する。こののち、連結部30を介して、複数のサブ基板同士を連結する。あるいは、複数のフレキシブルデバイスを、平坦な状態で連結したのち、波型形状に折り曲げて固定するようにしてもよい。例えば、サブ基板と同素材の大判の基板上に透明接着剤でサブ基板を隙間のできないように並べて貼り付けたのち、波型形状に折り曲げるようにしてもよい。このとき、連結部30が、波型形状の振幅相当間隔dの中間部に配置されるようにすることが好ましい。これにより、図1に示した発光装置1を完成する。
【0035】
フレキシブルデバイスを波型形状に固定する際には、例えば、波型形状に折り曲げたフレキシブルデバイスを容器100の中に入れて、フレキシブルデバイスと容器100との隙間に硬化性樹脂を充填したのち、この硬化性樹脂を硬化させて樹脂層40を形成するようにする(図5)。なお、有機EL素子12は紫外光に弱いため、硬化性樹脂には、光硬化性よりも熱硬化性を有するものを用いることが好ましい。また、硬化性樹脂を容器100内でフレキシブルデバイスの片側のみに充填し、フレキシブルデバイスの表面あるいは裏面のどちらか一方にのみ樹脂層40を形成して固定するようにしてもよい。また、容器100は、樹脂層40を形成したのち、取り外すようにしてもよい。
【0036】
図6は、本実施の形態に係る表示装置の断面模式図である。この表示装置は、液晶表示パネル2と、液晶表示パネル2の表示面と反対側には、液晶表示パネル2に光を照射する本実施の形態に係る発光装置(発光装置1)を備えている。液晶表示パネル2は、例えば、画素電極やTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)スイッチング素子等(図示せず)が設けられたTFT基板50と、このTFT基板50に対向するように配置され、対向電極やカラーフィルタ等(図示せず)が設けられたCF基板52と、これらTFT基板50とCF基板52との間に設けられた液晶層51とを有している。また、液晶表示パネル2の表裏には、一定の方向に振動する光のみを通過させる偏光板53a,53bが設けられている。この表示装置では、発光装置1が平面型バックライトとして機能し、発光装置1から発せられた光Lを用いて、CF基板52の表面側において画像データに基づいた液晶表示が行われる。
【0037】
次に、上記のような発光装置および発光装置の製造方法、ならびに表示装置の作用・効果について説明する。
【0038】
本実施の形態の発光装置では、アノード電極層14とカソード電極層19との間に駆動電圧が印加されると、有機EL素子12の発光層17において、ホール注入層15およびホール輸送層16を経由して供給された正孔と、電子輸送層18から供給された電子とが再結合することにより白色光が発生する。この白色光は、カソード電極層19において反射されたのち、あるいは直接的に、バリア層13、基板10を透過して、基板10の裏面(発光面I)より光Lとして出射する。
【0039】
このとき、発光面Iが、凸部と凹部とを交互に配置してなる波型形状を有していることにより、発光面がフラットな面となっている場合に比べて、同一の平面積でも、発光面積を大きくとることができる。これにより、輝度を向上させることができる。また、素子形成層11における有機EL素子12が、波型形状に沿って、一定の厚みで設けられていることにより、局部的に素子層の厚みが異なる場合に生じる電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制することができる。
【0040】
ここで、従来例(特許文献1)において、その発光面積Sを算出する。この際、図9に示した一つの凸部202の断面を、頂点A,B,Cを有し、頂点Cが直角となる三角形と近似して、辺CAの長さと辺BCの長さの合計(CA+BC)を求める。これを、凹凸形状を全く有していないフラットな面における発光面積(辺ABの長さ)を1とした場合の、特許文献1の発光面積S’とする。
【0041】
具体的には、三平方の定理、式(1)を用いて算出する。また、式(1)は、式(2)のように変形することができる。さらに、∠CABをα、∠CBAをβとしたとき、CA=ABcosα、BC=ABcosβとなり、式(3)のように表すことができる。これより、式(4)が導かれる。
CA2+BC2=AB2 ………(1)
AB2=(CA+BC)2−2CA・BC ………(2)
CA+BC=(AB2+2ABcosα・ABcosβ)1/2 ………(3)
S’=AB(1+2cosα・cosβ)1/2 ………(4)
【0042】
以上より、図10に示したように、従来例における発光面積S’は、α=45°(β=45°)の場合に最大となり、最大値は1.4となる。
【0043】
これに対し、本実施の形態の発光装置では、波型形状の周期相当間隔wと、振幅相当間隔dの大きさの比率によって、発光面積Sが決定される。例えば、w:d=1:0.5のとき、発光面積はπ/2、w:d=1:1のとき、発光面積Sはπ/2+1、w:d=1:1.5のとき、発光面積Sはπ/2+2と近似できる。これより、発光面積Sは、式(5)のように表すことができる。ただし、w:d=1:yとする。
S=π/2+2・(y−1/2) ………(5)
【0044】
従って、例えば、周期相当間隔wが5.0mm、振幅相当間隔dが5.0mmの場合、発光面積は2.57となる。また、周期相当間隔wが5.0mm、振幅相当間隔dが20mmの場合、発光面積は8.57となる。従って、従来の構成に比較しても、より大きな発光面積を確保することができる。
【0045】
また、周期相当間隔wを小さく、振幅相当間隔dを大きくすることにより、発光面積をいくらでも増大させることが可能である。ただし、製造性の観点から、周期相当間隔wは2.0mmより大きく、振幅相当間隔dは0.5mmより大きいことが好ましい。また、振幅相当間隔dについては、30mm以下とすることにより、装置の薄型化に有利となる。
【0046】
また、有機EL現象を利用した有機EL素子12を発光素子として用いることにより、通常多用されている蛍光ランプ等を用いる場合と比べて、消費電力を大幅に削減することができる。
【0047】
さらに、サブ基板同士を連結する連結部30が、波型形状の振幅相当間隔dの中間部に設けられていることにより、連結部30が波型形状の凸部あるいは凹部の頂点付近に設けられている場合に比べて、輝度むらを抑制することができる。連結部30では、発光素子が形成されていないため、その直上付近で輝度が低下する。ここで、波型形状では、その凸部(あるいは凹部)の頂点付近から射出した光は、反射したり、拡散されたりすることなく、そのまま装置上方に出射される。これに対して、振幅相当間隔dの中間部から射出した光は、凸部や凹部の側壁において反射、拡散されたのち、装置上方に出射される。このため、連結部30が波型形状の凸部あるいは凹部の頂点付近に設けられている場合、連結部30に起因して局部的に暗い部分が生じてしまう。これに対して、凸部や凹部の頂点付近から離れた振幅相当間隔dの中間部に連結部30が設けられている場合、輝度が分散されるため、装置全体として輝度むらの発生を抑制することができる。
【0048】
本実施の形態の発光装置の製造方法では、平坦にした状態のフレキシブルな基板10上に、有機EL素子12を形成、封止したのち、所望の周期相当間隔wおよび振幅相当間隔dの波型形状となるように、折り曲げて固定することにより、発光面積が増大する。また同時に、従来のように、基板の凹凸面に対して素子を形成する場合に比べて、有機EL素子12の厚みを均一に形成することができる。従って、電極の短絡や電界集中によるダークスポットの発生を抑制しつつ、輝度を向上させることが可能な発光装置を作製することができる。
【0049】
また、波型形状を固定する際に、樹脂層40によって装置の表裏を固めることにより、所望の波型形状を保持し易くなると共に、有機EL素子12を湿気等から保護することができる。
【0050】
本実施の形態の表示装置では、画像データに基づいて、TFT50基板とCF基板52との間に駆動電圧が印加されると、発光装置1から表示パネル2側に照射された光Lが、液晶層51において透過、変調されることにより、様々な表示が行われる。このとき、発光装置1が、波型形状となるように折り曲げられた基板10と、この基板10の波型形状に沿って設けられた発光素子とを有していることにより、暗視野を抑制すると共に、明るい画像表示を行うことができる。
【0051】
また、発光装置1では、波型形状の波の進行方向において、光Lが拡散反射するため、この方向における視野角特性が向上する。従って、表示パネル2内の視野角が求められる方向と、波型形状の波の進行方向とが同一になるように、発光装置1を設置することにより、所望の方向で視野角特性を向上させることができる。例えば、表示パネル2の左右方向において、視野角特性を向上させたい場合には、この左右方向と波型形状の波の進行方向とが一致するように発光装置1を設置するようにすればよい。
【0052】
以下、本実施の形態の変形例について説明する。
【0053】
(変形例1)
図7は、本実施の形態の変形例1に係る発光装置について説明するための波型形状の模式図である。変形例1の発光装置は、波型形状を決定する周期相当間隔w以外の構成については、上記実施の形態と同様である。従って、上記実施の形態と異なる構成、作用および効果についてのみ説明する。
【0054】
この発光装置の波型形状は、基板面内の領域によって、その周期相当間隔wが異なっているものである。具体的には、基板面内における中央部Aの周期相当間隔w(w1)が、周辺部Bの周期相当間隔w(w2)よりも小さくなっている(w1<w2)。すなわち、中央部Aにおいて波型形状の凸部(凹部)が「密」となり、周辺部Bにおいて波型形状の凸部(凹部)が「疎」となっている。通常、中央部Aでは、電圧降下が生じ易いため、周辺部Bに比べて輝度が低下してしまうという問題がある。これに対し、本変形例のような構成とすることにより、周辺部Bよりも中央部Aにおいて、発光面積を広くとることができるため、中央部Aにおいて発生する電圧降下による輝度の低下が補填され、装置全体として、均一な輝度を保持することができる。
【0055】
(変形例2)
図8は、本実施の形態の変形例2に係る発光装置の素子構造を表す断面図である。変形例に係る発光装置は、基板10の一面に設けられた素子形成層21において、有機EL素子12を封止する構成が異なること以外は、上記と同様の構成となっている。従って、上記と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0056】
素子形成層21では、有機EL素子12が、基板10上のバリア層13と、これに対向するように設けられたバリア層22と、バリア層13およびバリア層22の間に設けられたシール部24とによって、封止されている。バリア層22上には、基板23が設けられている。バリア層22は、バリア層13と同様の材料により構成されている。基板23は、例えば、アルミニウム(Al)等の金属により構成され、厚みは例えば100μmである。シール部24は、エポキシ樹脂等の吸湿性の低い接着材料により構成されている。
【0057】
このような素子形成層21は、例えば次のようにして作製する。まず、基板10上にバリア層13および有機EL素子12を形成する一方で、基板23上にバリア層22を形成する。次いで、有機EL素子12とバリア層22とが対向するように、基板10と基板23とを、シール部24を介して貼り合わせたのち、シール部24を硬化させることにより、有機EL素子12を封止する。このとき、基板23には、折り曲げることが可能な程度の厚みを有する金属基板を用いる。これにより、図8に示した素子構造を有するフレキシブルデバイスを形成することができる。
【0058】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、素子形成層11に形成される発光素子として、有機EL素子12を用いているが、これに限定されず、無機EL素子や半導体発光素子等にも適用可能である。また、有機EL素子12の積層構造についても、発光層17において白色光を発生可能な構成であれば、上記構成に限定されるものではない。
【0059】
また、波型形状としては、半円状の凸部および凹部が配列した形状としているが、このような形状に限定されず、凸部と凹部を交互に配列してなる形状であれば、凸部あるいは凹部の形状が矩形状や三角形状等の断面となっていても、上記とほぼ同様の効果を得ることができる。加えて、波型形状の側面の領域に、連結部30が設けられた構成としているが、連結部30が設けられていない構成であってもよく、一枚の基板10上に素子形成層11を形成したのち、波型形状に折り曲げて固定したものを、発光装置としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施の形態に係る発光装置の構成を表す斜視図である。
【図2】図1に示した発光装置の断面拡大図である
【図3】図1に示した発光装置の波型形状を説明するための図である。
【図4】図1に示した発光装置の素子構造を表す断面図である。
【図5】図1に示した発光装置の他の構成例を表した斜視図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る表示装置の構成を表す断面図である。
【図7】本実施の形態の変形例1に係る発光装置の波型形状を説明するための模式図である。
【図8】本実施の形態の変形例2に係る発光装置の素子構造を表す断面図である。
【図9】従来例に係る発光装置の構成を表す断面図である。
【図10】図9に示した発光装置の発光面積を表す特性図である。
【符号の説明】
【0061】
1…発光装置、2…表示パネル、10、23…基板、11…素子形成層、12…有機EL素子、14…アノード電極層、15…ホール注入層、16…ホール輸送層、17…発光層、18…電子輸送層、19…カソード電極層、13,20,22…バリア層、24…シール部、30…連結部、40…樹脂層40…TFT基板、51…液晶層、52…CF基板、53a,53b…偏光板、100…凸部、101…凹部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、
前記基板の一の面に、前記基板の波型形状に沿って設けられた発光素子と
を備えたことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記基板の少なくとも一面側に、樹脂層が設けられた
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項3】
前記波型形状の周期相当間隔は、基板面内の領域ごとに異なっている
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項4】
前記波型形状の周期相当間隔は、基板面内の周辺部よりも中央部において小さい
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項5】
前記波型形状の周期相当間隔は、2.0mmより大きい
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項6】
前記波型形状の振幅相当間隔は、0.5mmより大きい
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項7】
前記基板が、前記波型形状の波の進行方向に沿って連結された複数のサブ基板を含み、
隣り合うサブ基板同士を連結する連結部が、前記波型形状の振幅相当間隔の中間部に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項8】
前記発光素子は、有機EL(EL;Electro Luminescence)素子である
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項9】
柔軟性を有する基板の一面に発光素子を形成する工程と、
前記発光素子を形成した基板を、波状に折り曲げる工程と、
前記波状に折り曲げた基板の形状を、その折り曲げた状態で固定する工程と
を含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項10】
前記波状に折り曲げた基板の形状を、その基板の少なくとも一面側に樹脂層を形成することにより固定する
ことを特徴とする請求項8記載の発光装置の製造方法。
【請求項11】
画像データに基づいて駆動される表示パネルと、前記表示パネルの表示面とは反対側に設けられた発光装置とを備えた表示装置であって、
前記発光装置は、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、この基板の一面側に、前記波型形状に沿って設けられた発光素子とを有する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項1】
断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、
前記基板の一の面に、前記基板の波型形状に沿って設けられた発光素子と
を備えたことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記基板の少なくとも一面側に、樹脂層が設けられた
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項3】
前記波型形状の周期相当間隔は、基板面内の領域ごとに異なっている
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項4】
前記波型形状の周期相当間隔は、基板面内の周辺部よりも中央部において小さい
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項5】
前記波型形状の周期相当間隔は、2.0mmより大きい
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項6】
前記波型形状の振幅相当間隔は、0.5mmより大きい
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項7】
前記基板が、前記波型形状の波の進行方向に沿って連結された複数のサブ基板を含み、
隣り合うサブ基板同士を連結する連結部が、前記波型形状の振幅相当間隔の中間部に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項8】
前記発光素子は、有機EL(EL;Electro Luminescence)素子である
ことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項9】
柔軟性を有する基板の一面に発光素子を形成する工程と、
前記発光素子を形成した基板を、波状に折り曲げる工程と、
前記波状に折り曲げた基板の形状を、その折り曲げた状態で固定する工程と
を含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項10】
前記波状に折り曲げた基板の形状を、その基板の少なくとも一面側に樹脂層を形成することにより固定する
ことを特徴とする請求項8記載の発光装置の製造方法。
【請求項11】
画像データに基づいて駆動される表示パネルと、前記表示パネルの表示面とは反対側に設けられた発光装置とを備えた表示装置であって、
前記発光装置は、断面が波型形状となるように折り曲げられた基板と、この基板の一面側に、前記波型形状に沿って設けられた発光素子とを有する
ことを特徴とする表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2008−159309(P2008−159309A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−344525(P2006−344525)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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