発光装置
【課題】ヒートパイプを反射板に対して的確に固定し、反射板の剛性を向上させることのできる発光装置を提供する。。
【解決手段】発光体2と、発光体2が実装される実装基板3と、発光体2にて生じる熱を放散するためのヒートパイプ5と、発光体2から発せられる光を反射する表面61及びヒートパイプ5と当接する裏面62を有する反射板6と、反射板6の裏面62上にてヒートパイプ5の少なくとも一部を幅方向外側から覆ってヒートパイプ5を支持し反射板6を補強する補強部63と、を備えた。
【解決手段】発光体2と、発光体2が実装される実装基板3と、発光体2にて生じる熱を放散するためのヒートパイプ5と、発光体2から発せられる光を反射する表面61及びヒートパイプ5と当接する裏面62を有する反射板6と、反射板6の裏面62上にてヒートパイプ5の少なくとも一部を幅方向外側から覆ってヒートパイプ5を支持し反射板6を補強する補強部63と、を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光体と、この発光体から発せられる光を反射する反射板と、を備えた発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶パネルの背面側に配置されるバックライトユニットにおいて、LED光源と、作動流体が封入されたヒートパイプを有し、前記LED光源から発生する熱を放熱するプレート型放熱部とを備えることを特徴するバックライトユニットが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1には、プレート型放熱部として、ロールボンドパネル及びパイプオンシートが開示されている。特許文献1にはロールボンドパネルはロールボンドにより2枚の金属平板を圧着するとともにパイプ部を成形したものと記載され、特許文献1のロールボンドパネルはヒートパイプを備えていない。また、特許文献1には、パイプオンシートとして、金属平板上に別途製作したパイプをろう付により接合したものが開示されている。さらに、特許文献1には、プレート型放熱部の前面を反射板として用いることができることも記載されている。
【特許文献1】特開2007−17497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載されたバックライトユニットのうち、ロールボンドパネルのタイプは、2枚の金属板により作動流体が封入されるパイプ部を形成するため、パイプ部の気密を保つことが困難である。
一方、パイプオンシートのタイプは、パイプをろう付けのみで固定しているのでヒートパイプの固定が不安定である。また、反射板にヒートパイプを固定しているものの、反射板の剛性が不十分であり、反射板の剛性のさらなる向上が望まれている。
【0004】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ヒートパイプを反射板に対して的確に固定し、反射板の剛性を向上させることのできる発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、発光体と、前記発光体が実装される実装基板と、前記発光体にて生じる熱を放散するためのヒートパイプと、前記発光体から発せられる光を反射する表面、及び、前記ヒートパイプと当接する裏面を有する反射板と、前記反射板の裏面上にて前記ヒートパイプの少なくとも一部を幅方向外側から覆って前記ヒートパイプを支持し、前記反射板を補強する補強部と、を備えた発光装置が提供される。
【0006】
上記発光装置において、前記実装基板と接続され、前記ヒートパイプの一端と接続される放熱体を備えた構成が好ましい。
【0007】
上記発光装置において、前記反射板は、所定方向へ長尺に形成され、前記ヒートパイプは、前記所定方向へ延びるよう形成され、前記補強部は、前記所定方向へ延びるよう形成される構成が好ましい。
【0008】
上記発光装置において、前記補強部は、前記反射板の前記裏面から垂直に延び前記ヒートパイプの幅方向外側と当接する突出部と、前記突出部の先端から幅方向内側へ延び前記ヒートパイプの上側と当接する延在部と、を有する構成が好ましい。
【0009】
上記発光装置において、前記補強部は、押し出し成形により、前記反射板と一体に成形されている構成が好ましい。
【0010】
上記発光装置において、前記補強部は、前記反射板とともに前記ヒートパイプを包囲している構成が好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ヒートパイプを反射板に対して的確に固定し、反射板の剛性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1から図9は本発明の第1の実施形態を示し、図1は発光装置の右側面断面図である。
【0013】
図1に示すように、発光装置1は、発光体としてのガラス封止LED2と、ガラス封止LED2が実装される実装基板としてのフレキシブル基板3と、フレキシブル基板3が搭載される放熱部としての放熱ブロック4と、放熱ブロック4に一端が固定されるヒートパイプ5と、ガラス封止LED2から発せられた光を反射する下面61及びヒートパイプ5と接触する上面62を有する板状の反射板6と、を備えている。また、発光装置1は、反射板6の下面61と全面的に接触する導光板7と、放熱ブロック4と接続されガラス封止LED2から発せられる光を導光板7の端面71へ入射させる反射鏡8と、を備えている。この発光装置1は、ガラス封止LED2から光が発せられると、透明な平板状の導光板7が全体的に発光するよう構成されている。
【0014】
図2はガラス封止LEDの模式側面断面図である。尚、図2は、ガラス封止LED2の側面断面を示しており、ガラス封止LED2は底面が前側となるよう発光装置1に搭載されている。
図2に示すように、ガラス封止LED2は、フリップチップ型のGaN系半導体材料からなるLED素子22と、LED素子22を搭載しアルミナからなるセラミック基板21と、LED素子22をセラミック基板21上にて封止するガラス封止部23と、を備え、全体として直方体形状を呈している。具体的に、セラミック基板21は、厚さが0.25mmで、幅方向が0.75mm、長手方向が15.0mmの平面視長方形状に形成される。また、LED素子22は、厚さが0.25mmで、一辺が0.34mmの平面視正方形状に形成される。本実施形態においては、計25個のLED素子22が、セラミック基板21の幅方向中央に長手方向へ向かって一列に並べられている。ガラス封止部23は、直方体状に形成され、セラミック基板21上に厚さが0.6mmで、幅方向寸法及び長手方向寸法がセラミック基板21と同じ平面視長方形状に形成される。セラミック基板21とガラス封止部23は、互いの側面が面一となっている。
【0015】
ガラス封止LED2は、各LED素子22へ電力へ供給するためにセラミック基板21に形成されの回路パターン24を有している。回路パターン24は、セラミック基板21の上面に形成されてLED素子22と電気的に接続される上面パターン24aと、セラミック基板21の下面に形成されて実装基板3と電気的に接続される一対の電極パターン24bと、上面パターン24aと電極パターン24bを電気的に接続するビアパターン24cと、を有している。本実施形態においては、上面パターン24a及び電極パターン24bは、セラミック基板21の表面に形成されるタングステン層と、タングステン層の表面を覆う薄膜状のニッケルメッキ層と、ニッケルメッキ層の表面を覆う薄膜状の金メッキ層と、により構成される。
【0016】
図3はガラス封止LEDの底面図である。
図3に示すように、各電極パターン24bは、セラミック基板21の下面の長手方向両端に形成され、各電極パターン24bの間には放熱パターン26が形成される。放熱パターン26は、平面視にて各LED素子22と重なるように、各LED素子22の真下に形成されている。各電極パターン24bははんだ材27を介してフレキシブル基板3と電気的に接続され、放熱パターン26ははんだ材28を介して放熱ブロック4と熱的に接続されている。
【0017】
ガラス封止部23は、ZnO−B2O3−SiO2−Nb2O5−Na2O−Li2O系の熱融着ガラスからなる。尚、ガラスの組成はこれに限定されるものではなく、例えば、熱融着ガラスは、Li2Oを含有していなくてもよいし、任意成分としてZrO2、TiO2等を含んでいてもよい。さらには、ガラス封止部23に熱融着ガラスでなく、ゾルゲルガラスを用いてもよい。ガラス封止部23に蛍光体23aが分散されている。蛍光体23aは、LED素子22から発せられる青色光により励起されると、黄色領域にピーク波長を有する黄色光を発する黄色蛍光体である。本実施形態においては、蛍光体23aとしてYAG(Yttrium Aluminum Garnet)蛍光体が用いられる。尚、蛍光体23aは、珪酸塩蛍光体や、YAGと珪酸塩蛍光体を所定の割合で混合したもの等であってもよい。
【0018】
フレキシブル基板3は、放熱ブロック4の表面に形成された凹部に収容されている。フレキシブル基板3は、第1絶縁層31、回路パターン層32及び第2絶縁層33が、下側からこの順で形成されている。第1絶縁層31及び第2絶縁層33は、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等からなり、導電性を有する放熱ブロック4、ガラス封止LED2と回路パターン層32との絶縁を図る。回路パターン層32は、例えば表面(上面)に薄膜状の金を有する銅からなり、各ガラス封止LED2と電気的に接続される。尚、フレキシブル基板3は、ガラス封止LED2の搭載位置では、放熱ブロック4とは接着されておらず、ガラス封止LED2とのみはんだ材27,28を介して接着されている。これにより、ガラス封止LED2は、フレキシブル基板3により電力供給され、熱応力によって端子部分の断線が生じないようになっている。
【0019】
図4は、ガラス封止LEDの模式正面断面図である。
図4に示すように、封止材としてのガラス封止部23は、LED素子22から上面までの第1距離aが、LED素子22から最も近接する側面までの第2距離bよりも大きい直方体状をなしている。ガラス封止部23の上面からは黄色の割合が多い光が発せられ、ガラス封止部23の側面からは青色の割合が多い光が発せられる。封止材が直方体状に形成される場合、第1距離aと第2距離bとの関係が、
√2≦a/b
の関係を満たすと、LED素子22の発光時に、ガラス封止部23における上面と側面との色度や輝度の違いが明確に視認されるようになる。本実施形態においては、第1距離aが0.6mmであり、第2距離bが0.18mmであることから、上記式の関係を満たしている。尚、
2≦a/b
の関係を満たすと、上面と側面との色度及び輝度の違いが顕著となる。
【0020】
図5はガラス封止LEDのセラミック基板の平面図である。
図5に示すように、セラミック基板21は、上面パターン24aが複数のLED素子22を電気的に直列に接続するよう形成されている。本実施形態においては、上面パターン24aは、セラミック基板21の長手方向両端で、ビアパターン24cと接続される。上面パターン24aは、セラミック基板21の幅方向一方で所定のLED素子22のp電極22aと接続され、セラミック基板21の幅方向他方で当該LED素子22と隣接するLED素子22のn電極22bと接続される。従って、上面パターン24aは、各LED素子22間で、セラミック基板21の長手方向に対して幅方向に傾斜して斜めに形成されている。
【0021】
図6は発光装置の正面図、図7は発光装置の背面図、図8は発光装置の底面図、図9は発光装置の平面図である。
図6に示すように、フレキシブル基板3は、放熱ブロック4と反射鏡8の間から幅方向外側へ突出する一対の突出部3aを有する。本実施形態においては、フレキシブル基板3は、突出部3aの先端から下方へ延びる一対の延在部3bを有し、延在部3bに形成された電極と外部電源とが電気的に接続可能となっている。
【0022】
放熱ブロック4は、例えば銅のような熱伝導率の良好な金属からなり、発光装置1の前端に位置し、後面にガラス封止LED2が搭載されるとともに反射鏡8が接続されている。図1に示すように、放熱ブロック4は、側面視にて上下に延びる上下延在部41と、上下延在部41の上端から後方へ延びる突出部42と、を有する。上下延在部41の後面にはフレキシブル基板3が受容される凹部が形成されている。放熱ブロック4は、上下延在部41の後面と突出部42の下面とに反射鏡8が接続され、反射鏡8とともに一体的に直方体形状を呈している。突出部42には、前後に延びるヒートパイプ5の前端が受容される受容穴42aが形成されている。
【0023】
反射鏡8は、例えばアルミニウムのような反射率の良好な金属からなり、ガラス封止LED2の上下の側面から出射された光を導光板7の方向へ反射させる。反射鏡8の反射面81は、側面視にてガラス封止LED2を頂点とする放物面形状を呈し、ガラス封止LED2から発せられた光をフレキシブル基板3、放熱ブロック4の上下延在部41等に対してほぼ垂直な方向へ反射する。反射鏡8の右端は、反射板6の左端及び導光板7の左端と接続されている。
【0024】
図9に示すように、導光板7は、下方に露出しており、主として下方へ向かって光を出射する。図7に示すように、導光板7は、例えばアクリルのような透明樹脂からなり、上下に板面を向けた平板状に形成される。導光板7は、前端の端面71から入射した光を下面72から出射する。
【0025】
反射板6は、前後方向へ延び、例えばアルミニウムのような反射率の良好な金属からなり、導光板7から上方へ向かう光を下方へ反射させる。図7に示すように、反射板6の下面(表面)61は、反射鏡8の反射面81と面一に形成され、導光板7と密着している。反射板6の上面(裏面)62は、上方へ突出し前後へ延びる一対の補強部63が形成されている。本実施形態においては、反射板6は押し出し成形により補強部63と一体に成形されている。上面62における各補強部63の間にヒートパイプ5が取り付けられている。本実施形態においては、補強部63は、反射板6の上面62から垂直に延びヒートパイプ5の幅方向外側と当接する板状の突出部63aと、突出部63aの上端から幅方向内側へ延びてヒートパイプ5の上側と当接する延在部としてのかしめ部63bと、を有している。また、反射板6は、幅方向外縁から下方へ突出する一対のフランジ64を有している。各フランジ64は、幅方向内側にて導光板7の幅方向外側の端面と接触している。
【0026】
図8に示すように、ヒートパイプ5は、例えば銅のような熱伝導率が高い金属からなり、前後へ延びる角柱状に形成される。これにより、ヒートパイプ5の下面と反射板6の上面62とが面接触するとともに、ヒートパイプ5の側面と反射板6の突出部63aとが面接触している。さらに、ヒートパイプ5の上面と反射板6のかしめ部63bも面接触している。ヒートパイプ5の内部には、図示しない例えば蒸留水、アルコール等の冷媒が充填されている。冷媒としては、例えば、ハイドロクロロフルオロカーボン、ペンタン等のようなフロン代替剤を用いることが好ましい。
【0027】
以上のように構成された発光装置1によれば、フレキシブル基板3を通じてガラス封止LED2に電圧を印加すると、ガラス封止LED2から青色及び黄色の混合光が発せられる。この光のうち、上方及び下方へ出射されるものについては反射鏡8により反射されるので、ガラス封止LED2から発せられるほぼ全ての光が導光板7へ入射する。導光板7へ入射した光のうち、反射板6側へ向かうものについては、反射板6の下面61で反射される。従って、導光板7へ入射した光は、直接的又は間接的に導光板7から下方へ出射される。
【0028】
ここで、ガラス封止LED2に着目すると、LED素子22から側方へ放射される光は、第2距離bが第1距離aよりも小さく、さらに散乱距離が短く光の散乱度も大きくならないことから、セラミック基板21及び青色光の吸収が大きい金メッキが施された回路パターン24へは殆ど入射せず、高い確率でガラス封止部23の側面に直接的に達する。これにより、光の吸収要因となるセラミック基板21及び回路パターン24へ入射する光が減じられ、ガラス封止LED2から放射される光量が格段に向上し、導光板7の輝度を向上させることができる。
【0029】
一方、第1距離aが第2距離bよりも大きいため、ガラス封止部23の側面から出射する光は蛍光体23aによる波長変換割合が低く青みがかり、ガラス封止部23の上面から出射する光は波長変換割合が高く黄みがかる。また、ガラス封止部23の側面から出射する光は輝度が比較的小さく、ガラス封止部23の上面から出射する光は単位面積あたりの輝度が比較的大きくなる。光エネルギーとしては側面から出射する光の方が大きいが、上面から出射する光の方が蛍光体により青色から黄色に変換される割合が高く、視感度がより大きくなるためである。従って、ガラス封止LED2から光接続部材4へ放射される光は、放射角度によって色度及び輝度にムラが生じる。
しかしながら、導光板7側からガラス封止LED2側を見ると、ガラス封止LED2の実光源とともに、反射面82に映り込んだガラス封止LED2の鏡映光源が存在している。これにより、ガラス封止LED2の実光源では光軸側で黄色光の成分が多く光軸に垂直な側で青色成分が多くなっているが、反射面81に映り込んだ鏡映光源では、逆に、光軸側で青色光の成分が多く光軸に垂直な側で黄色光の成分が多くなる。
尚、光軸とは、ガラス封止LED2の中心軸を指す。本実施形態においては、光軸は、導光板7の長手方向と一致している。また、ここでいう光軸側とは光軸に対するなす角が0°〜45°の範囲を指し、光軸に垂直な側とは光軸に対するなす角が45°〜90°の範囲を指す。厳密には、光軸に垂直な方向はLED素子22からの放射配光が小さいのに対し、蛍光体23aによる散乱光の割合が大きいため、光軸に垂直な側にて青色成分が多くなる角度が限られる場合がある。本実施形態においては、光軸に垂直な側で実際に青色成分が多くなるのは、光軸に対し45°〜75°の方向である。そして、導光板7へ入射する光は、実光源と、反射面82によって光軸側へ反射する鏡映光源と、の重ね合わせとなることから、ガラス封止部23の上面から出射される光の配光特性と、ガラス封止部23の側面から出射される光の配光特性が重ね合わせられ、両者の光がよく混合された状態となる。さらに、端面71から導光板7へ入射した光は、導光板7内で多重反射することから、両者の光の混合が促進される。また、ガラス封止部23の側面から出射される光についても、セラミック基板21に近い側では青色成分が多くなり、セラミック基板21から遠くガラス封止部23の上面に近い側では黄色成分が多くなる。これについても、導光板7内で多重反射することから、青色成分が多い光と黄色成分が多い光の混合が促進される。従って、導光板7の発光面においては色度及び輝度にムラが生じず、均一な色度及び輝度による面発光が実現される。
尚、色度ムラについて、色の弁別の基準はスペクトルによって異なり、例えば、単波長の場合は1〜7nmが色の弁別の基準となる。また、例えば、白色領域では、色度座標系における色度xあるいは色度yの差が0.02あれば、十分に差異のあるものとして感じる。色度にムラが生じたことを示すこれらの基準あるいは数値は、あくまで一例であり、発光装置1に要求される仕様によって異なるが、本実施形態では導光板7の発光面における色度xと色度yの差は0.02より小さく色度ムラの低減効果が確認されている。
【0030】
また、本実施形態の発光装置1によれば、第2距離bが第1距離aよりも小さいことから、発光装置1を上下方向に小さくすることができる。つまり、光源に対し集光光学系を備える場合、集光光学系は光源とのサイズの比が一定であるときに同一の放射特性を得ることができ、本実施形態においては、光源であるガラス封止LED2のサイズを小さくできた分だけ、反射面82のサイズを小さくすることができる。
つまり、第1距離aを第2距離bよりも大きくすることで、ガラス封止LED2は、光軸方向と光軸に垂直な方向との色度が異なるという問題点を生じるが、外部放射効率が高く、かつ、光軸に垂直な方向の寸法が小さくなっている。そして、ガラス封止LED2の側面から出射される光を反射する反射鏡8のサイズを小さくしても、導光板7との光結合効率が高い方向へ反射することができる。さらに、反射鏡8のサイズを小さくできるので、導光板7の断面を反射鏡8のサイズに応じた小さなサイズとしても、光結合効率を高く保つことができる。そして、導光板7内の多重反射により、導光板7から外部放射される際には青みがかった光と黄みがかった光が混光されるので、第1距離aを第2距離bよりも大きくしたことによる色度の違いの問題点は解消されている。これにより、小型化により色度差が生じるという問題点を克服した高効率で小型の発光装置1とすることができる。
【0031】
また、封止材として熱膨張率がLED素子22の2倍以内の無機材料(本実施形態ではガラス)を用い、さらに、基板として熱膨張率がLED素子22の2倍以内の多結晶材を用いたことから、封止材として熱膨張率がLED素子22の10倍以上の樹脂材料を用いた場合のように、封止材と基板の間で熱膨張率差に起因する剥離、クラック等が生じることはない。また、基板における多結晶の粒界の凹凸に封止材が入り込み、アンカー効果をもって、封止材と基板は強固に接合される。本実施形態においては、封止材としてガラスを用いているので、セラミック基板21との化学結合力も生じ、さらに結合力が高くなっている。これにより、第2距離bを0.3mm以下としても、熱ストレスによって、LED素子22とガラス封止部23、あるいは、ガラス封止部23とセラミック基板21との接合面の剥離が生じない高信頼性パッケージが実現されている。
【0032】
また、光源となるガラス封止LED2は、比較的高いエネルギー密度の光や熱に対して優れた耐性を発揮するため、比較的高い出力の発光素子を搭載しても信頼性を保つことができる。これにより、光源を集中化(本実施形態では1pcs)して、光源の組付けの要する手間を減らすとともに、コンパクト化を図って部材費を減じることにより、装置の製造コストを低減することができる。また、光源の集中化及びコンパクト化は、一方で光源の眩しさの課題を生じるが、導光板7に光を拡げた後に外部放射することによって、看者に眩しさを感じさせないようにすることができる。尚、光源が、LED素子22を一列に配したコンパクトなものであるため、導光板7が薄くても効率良く光源の光を導光板7へ結合することができる。
【0033】
ガラス封止LED2にて生じた熱は、放熱パターン26から放熱ブロック4へ直接的に伝達される。放熱ブロック4へ伝達された熱は、ヒートパイプ5に伝達され、ヒートパイプ5にて気化熱として冷媒に吸収される。また、ヒートパイプ5に伝達された熱は、反射板6に伝達されて主として反射板6の上面62から雰囲気に放散される。このように、放熱ブロック4にヒートパイプ5の一端を接続し、ガラス封止LED2にて生じた熱が、反射板6よりもヒートパイプ5へ優先的に伝達されるので、ヒートパイプ5の放熱性能を最大限発揮させることができる。また、ヒートパイプ5へ優先的に熱が伝達されるので、反射板6から導光板7への熱の伝達を最小限に抑えて、導光板7の変形、黄変等を的確に防止することができる。
【0034】
また、セラミック基板21に実装されるLED素子22の向きを、p電極22aとn電極22bを結んだ直線がセラミック基板21の長手方向に対してほぼ直交するようにすることで、隣接するLED素子22の熱影響を軽減することができる。発明者らの実験では、LED素子22の間隔550μmのときに、p電極22aとn電極22bを結んだ直線がセラミック基板21の長手方向と一致するよう配列した試料体に対し、当該直線が長手方向と直交するよう配列した試料体では、温度上昇が約30%減じられることが確認されている。
【0035】
また、ヒートパイプ5の上側をかしめ部63bにより覆っているので、ヒートパイプ5を脱落等することなく、反射板6に対して的確に固定することができる。また、ヒートパイプ5と反射板6とはかしめにより固定されていることから、ヒートパイプ5と反射板6の熱膨張係数が異なっているものの、両者を直接的に溶接した従来のもののように、使用時にヒートパイプ5と反射板6の間で熱膨張係数の差により起因する応力が生じることはない。従って、ヒートパイプ5及び反射板6の耐久性を向上することができる。
【0036】
また、ヒートパイプ5は、冷媒として例えば沸点が100℃の蒸溜水を用いた場合に、例えば150℃を超える高温環境とすると、パイプ内の冷媒が気化して膨張することにより、変形、損傷等するおそれがある。装置の通常使用時にはこのような高温環境とはならないが、装置の製造時にこのような高温環境となると冷媒が抜けるため、ヒートパイプ5に所期の性能を発揮させることができなくなる。
また、ヒートパイプ5は、熱伝導性が高いため、ヒートパイプ5の一部だけを高温にすることは困難である。例えば、はんだごてを用いてはんだ付けを試みても、ヒートパイプ5がはんだごての熱を周囲へ伝えるため、はんだを溶解することが困難となる。このため、はんだ付けを行う場合には、ヒートパイプ5と、ヒートパイプ5を取り付ける部材全体を高温にしなければならない。
本実施形態においては、ヒートパイプ5をかしめにより加熱することなく固定することができ、ヒートパイプ5を溶接により固定するもののようにヒートパイプ5やヒートパイプ5を取り付ける部材が高温状態となるようなことはなく、ヒートパイプ5等を製造時に損なうことはない。
【0037】
また、平板状の反射板6の上面62に補強部63を一体的に形成したので、反射板6の剛性及び強度を向上させることができる。本実施形態においては、反射板6が前後に長尺であるところ、各補強部63を前後方向へ延びるよう形成したので、反射板6の曲げに関する剛性及び強度が特に向上している。また、各補強部63の先端に幅方向内側へ延びるかしめ部63bを形成したことにより、断面係数が飛躍的に向上している。さらに、前後へ延びるヒートパイプ5によっても反射板6の剛性及び強度が向上している。
【0038】
尚、前記実施形態においては、補強部63が反射板6と一体に成形されたものを示したが、例えば図10及び図11に示すように、補強部63を反射板6と別個の部材としてもよい。図10に示すように、この発光装置1では、補強部63は、概略断面ハット状に形成され、反射板6の上面62から上方へ突出する板状の一対の突出部63aと、各突出部63aの上端の間に連続的に形成されヒートパイプ5の上部と接触する延在部63bと、各突出部63aの下端から幅方向外側へ延び反射板6の上面62に固定される一対の固定部63cと、を有している。各固定部63cは、スポット溶接により反射板6と接合される。このように、補強部63と反射板6とでヒートパイプ5を包囲し、補強部63と反射板6とで閉断面を構成することにより、反射板6の剛性は飛躍的に向上する。また、図11に示すように、ヒートパイプ5が補強部63により隠蔽されることから、装置の使用時に比較的高温となるヒートパイプ5が外部に露出することはない。
【0039】
また、放熱ブロック4を銅に代えてアルミニウム、マグネシウム合金等として軽量化、低コスト化等を図ることができる。尚、この場合、放熱ブロック4のはんだ接続部にジンケート処理を施す必要がある。
【0040】
また、ガラス封止LED2を放熱ブロック4へはんだ材27,28を介して接続するものに限らず、はんだ材27,28を介さずに超音波を用いて接続処理を行ったものであってもよい。封止樹脂LEDを用いた場合は、超音波を接続部へ伝えにくいところ、本実施形態のガラス封止LED2を用いると、超音波を接続部へ的確に伝えることができる。この場合、放熱ブロック4がアルミニウムやマグネシウム合金であっても、ジンケート処理を施さずに接続処理できるという長所がある。
【0041】
また、前記実施形態においては、ガラス封止LED2の各LED素子22を一列に並べたものを示したが、例えば2列や3列のように複数列で並べたものであってもよい。但し、3列以上とすると、ガラス封止LED2から外部への光取出効率が低下するし、導光板7の厚さを所定厚さ以上(例えば1mm以上)としなければ導光板7への光の結合効率が低下するので、2列以下の構成とすることが望ましい。
また、LED素子22を一辺が0.34mmの正方形状として説明したが、LED素子22を例えば0.2mm×0.5mmのような長方形状とし、装置の長手方向が長辺方向となるよう各LED素子22を並べたガラス封止LEDを採用することもできる。
さらに、ガラス封止LED2は、24素子搭載のものを例示したが、例えば12素子搭載とするなどして、駆動電圧を48V以下とし、高電圧による危険を低減したものであってもよい。また、例えば、24個のLED素子22のうち、12個のLED素子22を直列に2列に並べ、2つの並列回路を有する回路構成としてもよい。
【0042】
また、例えば図12及び図13に示すように、反射板6により導光板7が拘持されるようにしてもよい。
図12には、反射板6の各フランジ64の下端に、幅方向内側へ延びる折り曲げ部64aを形成した発光装置1を示している。各折り曲げ部64aが導光板7の下面72と当接している。
図13には、導光板7の幅方向外側の側面を下方へ向かって幅方向内側へ向かって傾斜するよう形成し、反射板6の各フランジ64を導光板7の側面と当接するよう傾斜して形成した発光装置1を示している。
【0043】
また、前記実施形態においては、放熱ブロック4、反射板6等のガラス封止LED2にて生じた熱が伝わる部材(以下、熱伝達部材)が外部に露出するものを示したが、例えば図14に示すように、熱伝達部材がケース10により下側を除いて覆われるようにしてもよい。ケース10は、熱伝達部材よりも熱伝導率の低い材料からなり、例えばステンレスが好ましい。ケース10は、熱伝達部材と間隔をおいて配置され、下方を開放した箱状に形成されている。ケース10は、複数のビス11により放熱ブロック4及び反射板6に固定され、ケース10の内外を連通する複数の連通孔12を有している。尚、図14では、反射板6は、後端から下方へ突出するフランジ66を有し、フランジ66がビス11の固定に利用されている。
【0044】
また、前記実施形態においては、導光板7の下面62が平坦に形成されたものを示したが、例えば図15に示すように、導光板107の下面172を粗面として導光板107から出射される光が拡散されるようにしてもよい。
また、前記実施形態においては、反射板6が平板状であるものを示したが、例えば図15に示すように、反射板6が湾曲したものであってもよい。図16には、導光板107の厚さが後方へ向かって薄くなる発光装置101を示し、反射板6及びヒートパイプ5が後方へ向かって下側へ傾斜するよう湾曲している。これにより、前記実施形態において導光板107の後端からの放射されていた光を下面172から放射することができるとともに、導光板107から放射される光の色度及び輝度のさらなる均一化を図ることができる。
【0045】
また、放熱ブロック4とヒートパイプ5とは、例えばはんだ、銀ろう等の共晶材料により接合することで、熱伝達効率を向上させたものとしてもよい。この場合、ヒートパイプ5の冷媒をパイプ内に注入する前に放熱ブロック4とヒートパイプ5を接合し、後から冷媒を注入してパイプを封じることにより、ヒートパイプ5の変形等を防止するようにしてもよい。ここで、ヒートパイプ5の冷媒封止に際しては、例えば減圧雰囲気下で作業を行うなど、冷媒を気化させた槽内でパイプを封じる工法を用いてもよい。また、ヒートパイプ5が丸棒形状の場合、ヒートパイプ5と放熱ブロック4の受容穴42aにねじ部を形成し、ねじ部を利用して締結することにより熱伝達効率の向上を図ってもよい。
【0046】
また、例えば図17に示すように、反射板6と導光板107の間に反射シート109を設けてもよい。反射シート109は、例えば白色を呈するフッ素系の樹脂からなり、延伸加工されたポリテトラフロロエチレンが好ましい。また、例えば図16に示すように、導光板107の上面に、前後方向へ延びる平行面174と、後端側へ向かって下方へ傾斜する傾斜面173とを互いに違いに連続的に形成し、傾斜面173へ入射する光を下方へ反射させるようにしてもよい。図17は、各平行面174及び各傾斜面173が空気層を介して反射シート109により覆われた状態を示している。これにより、各傾斜面173にて光を全反射させることができ、空気層へ漏れた光は反射シート109にて反射させることができる。
【0047】
図18から図22は本発明の第2の実施形態を示し、図18は発光装置の右側面断面図である。
図18に示すように、発光装置201は、発光体としてのガラス封止LED202と、ガラス封止LED202が実装される実装基板としての銅ベース基板203と、銅ベース基板203の実装面と反対側の面に接続される放熱板204と、ガラス封止LED202から発せられた光を反射する下面261を有する板状の反射板206と、反射板206の上面262と接触するヒートパイプ205と、を備えている。また、発光装置201は、反射板206の下面261と全面的に接触する導光板207と、反射板206の一端側にねじ209により固定され導光板207の一端を支持する支持部材208と、を備えている。この発光装置201は、ガラス封止LED202から光が発せられると、透明な平板状の導光板207が全体的に発光するよう構成されている。ガラス封止LED202は、第1の実施形態のガラス封止LED2と同じ構成であるので、ここでは説明を省略する。
【0048】
図19は、発光装置の拡大側面断面図である。
図19に示すように、銅ベース基板203は、細長い板状に形成され、ガラス封止LED202が実装される。銅ベース基板203は、銅ベース部、第1絶縁層、回路パターン層及び第2絶縁層が、下側からこの順で形成されている。銅ベース部における第1絶縁層の反対側には、放熱板204が接合されている。銅ベース部は、ガラス封止LED202の放熱パターンと直接接合されている。放熱板204は、例えば銅からなり、幅寸法(図19において上下寸法)が銅ベース基板203と同一に形成されている。放熱板204には、ねじ209が挿通する挿通孔241が形成されている。
【0049】
支持部材208は、例えばアルミニウムからなり、銅ベース基板203及び放熱板204の下側と当接する。支持部材208は、導光板207の下面272の前端と当接する延在部281を有している。延在部281は、ガラス封止LED202の真下に位置し、ガラス封止LED202を外部に対して隠蔽している。また、支持部材208は、ねじ209を受容するねじ孔282を有し、ねじ209により反射板206に固定されている。銅ベース基板203及び放熱板204は、反射板206及び支持部材208により挟持されている。
【0050】
図20は発光装置の正面断面図、図21は発光装置の平面図、図22は発光装置の底面図である。
図20に示すように、導光板207は、例えばアクリルのような透明樹脂からなり、上下に板面を向けた平板状に形成される。図19に示すように、導光板207は、前端にガラス封止LED202を受容する凹部273を有し、凹部273から入射した光を反射面271で反射して下面272から出射する。凹部273は、ガラス封止LED202よりも大きな略直方体状に形成され、ガラス封止LED202の上下の側面と対向する一対の平坦面273bと、各平坦面273bと連続的に形成されガラス封止LED202から後方へ出射された光をガラス封止LED202の光軸方向へ集光させる湾曲面273aと、を有している。反射面271は、導光板207の上面及び下面272と連続的に形成され、側面視にてガラス封止LED202を頂点とする放物面形状を呈している。
【0051】
図20に示すように、反射板206は、例えばアルミニウムのような反射率の良好な金属からなり、導光板207から上方へ向かう光を下方へ反射させる。反射板206の下面(表面)261は導光板207と密着し、反射板206の上面(裏面)262には上方へ突出し前後へ延びる一対の補強部263が形成されている。図21に示すように、上面262における各補強部263の間にヒートパイプ205が取り付けられている。本実施形態においては、補強部263は、上方へ突出する突出部263aと、突出部263aの上端から幅方向内側へ湾曲してヒートパイプ205の上部と接触するかしめ部263bと、を有している。また、反射板206は、各補強部263と間隔をおいて上面262の幅方向外側に形成される一対の突出板部267を有している。また、反射板206は、幅方向外縁から下方へ突出する一対のフランジ264を有している。各フランジ264は、幅方向内側にて導光板207の幅方向外側の端面と接触している。
【0052】
また、図19に示すように、反射板206は、ねじ209と螺合するねじ穴265が形成された支持部268を前端に有している。支持部268は前方へ突出形成され、下面にて銅ベース基板203及び放熱板204と当接する。また、図22に示すように、反射板206は、長手方向外縁から下方へ突出する一対のフランジ266を有している。後側のフランジ266は、導光板207の後端の端面と接触し、前側のフランジ266は、放熱板204の前端及び支持部材208の前端と接触する。
【0053】
図19に示すように、ヒートパイプ205は、例えば銅のような熱伝導率が高い金属からなり、前後へ延びる円柱状に形成される。さらに、ヒートパイプ205の外面と反射板206のかしめ部263bは面接触している。ヒートパイプ205の内部には、図示しない冷媒が充填されている。
【0054】
以上のように構成された発光装置201によれば、銅ベース基板203を通じてガラス封止LED202に電圧を印加すると、ガラス封止LED202から青色及び黄色の混合光が発せられ、凹部273から導光板207へ入射する。湾曲面273aから入射する光は光軸方向(前後方向)に整えられ、平坦面273bから入射した光は反射面271により光軸方向へ反射されるので、ガラス封止LED202から発せられる光の光学制御を的確に行うことができる。導光板207へ入射した光のうち、反射板206側へ向かうものについては、反射板206の下面261で反射される。従って、導光板207へ入射した光は、直接的又は間接的に導光板207から下方へ出射される。
【0055】
ガラス封止LED202にて生じた熱は、放熱パターンから銅ベース基板203の銅ベース部を介して放熱板204へ伝達される。放熱板204へ伝達された熱は、反射板206の支持部268を介してヒートパイプ205に伝達され、ヒートパイプ205にて気化熱として冷媒に吸収される。また、ヒートパイプ205に伝達された熱は、反射板206に伝達されて主として反射板206の上面262から雰囲気に放散される。また、かしめ部263b、突出板部267及びヒートパイプ205が、発光装置201の長尺方向に形成されているので、長尺方向への熱伝達を高めることができる。
【0056】
ここで、平板状の反射板206の上面262に補強部263を一体的に形成したので、反射板206の剛性及び強度を向上させることができる。本実施形態においては、反射板206が前後に長尺であるところ、各補強部263を前後方向へ延びるよう形成したので、反射板206の曲げに関する剛性及び強度が特に向上している。また、各補強部263の先端に幅方向内側へ延びるかしめ部263bを形成したことにより、断面係数が飛躍的に向上している。さらに、前後へ延びるヒートパイプ205によっても反射板206の剛性及び強度が向上している。
【0057】
また、本実施形態においては、反射板206に一対の突出板部267が形成されていることから、各突出板部267により反射板206の放熱面積が増すとともに、反射板206の剛性及び強度が向上している。
【0058】
尚、第2の実施形態においては、導光板207の前端に反射面271が形成されるとともにガラス封止LED202を収容する凹部273が形成されたものを示したが、例えば図23に示すように、導光板207の前側に導光板207とは別個に、反射面271及び凹部273を有する光接続部材207aを設けてもよい。光接続部材207aの後端面271b及び導光板207の前端面271aは、ともに平坦に形成され、互いに間隔をおいて配置されている。光接続部材207aは、例えばアクリルのような透明樹脂により形成されている。この発光装置によれば、導光板207から光接続部材207a側へ戻る方向の光が、前端面271aにて導光板207内の方向へ反射するので、ガラス封止LED202に再入射する光を減じて、光取り出し効率を向上させることができる。また、反射板206並びにこれと一体的に形成されるかしめ部263b及び突出板部267は、押出成形によって形成することにより、量産性の向上や低コスト化を図ることができる。但し、この場合、押出方向の断面形状が同一形状となるので、放熱板204、支持部材208、フランジ266、支持部268等の断面形状をこれに対応したものとする必要がある。
【0059】
また、第2の実施形態においては、補強部263が反射板206と一体に成形されたものを示したが、例えば図24及び図25に示すように、補強部263を反射板206と別個の部材としてもよい。図24に示すように、この発光装置201では、補強部263は、反射板206の上面262から上方へ突出する一対の突出部263aと、各突出部263aの間に連続的に形成されヒートパイプ205の上部と接触する延在部263bと、各突出部263aの下端から幅方向外側へ延び反射板206の上面262に固定される一対の固定部263cと、を有している。さらに、補強部263は、各固定部263cの幅方向外側の端部から上面262に対して垂直に延びる突出板部267を有している。各固定部263cは、スポット溶接により反射板206と接合される。このように、補強部263と反射板206とで閉断面を構成することにより、反射板206の剛性は飛躍的に向上する。また、図25に示すように、ヒートパイプ205が補強部263により隠蔽されることから、装置の使用時に比較的高温となるヒートパイプ205が外部に露出することはない。
【0060】
また、第2の実施形態においては、反射板206等からなる熱伝達部材が外部に露出するものを示したが、例えば図26に示すように、熱伝達部材がケース210により下側を除いて覆われるようにしてもよい。ケース210は、熱伝達部材よりも熱伝導率の低い材料からなり、例えばステンレスが好ましい。ケース210は、熱伝達部材と間隔をおいて配置され、下方を開放した箱状に形成されている。ケース210は、複数のビス211により反射板206に固定され、ケース210の内外を連通する複数の連通孔212を有している。
【0061】
図27から図29は本発明の第3の実施形態を示し、図27は発光装置の右側面断面図である。第3の実施形態では、反射板、導光板、補強部等の構造が第1の実施形態と大きく異なっているが、ガラス封止LED、放熱ブロック、反射鏡等の構成は第1の実施形態と同様である。
【0062】
図27に示すように、発光装置301は、発光体としてのガラス封止LED2と、ガラス封止LED2が実装される実装基板としてのフレキシブル基板3と、フレキシブル基板3が搭載される放熱部としての放熱ブロック4と、放熱ブロック4に一端が固定されるヒートパイプ5と、ガラス封止LED2から発せられた光を反射する下面361及びヒートパイプ5と接触する上面362を有する板状の反射板306と、を備えている。また、発光装置301は、反射板306の下面361と全面的に接触する導光板307と、放熱ブロック4と接続されガラス封止LED2から発せられる光を導光板307の端面371へ入射させる反射鏡8と、を備えている。この発光装置301は、ガラス封止LED2から光が発せられると、透明な平板状の導光板307が全体的に発光するよう構成されている。
【0063】
図28は発光装置の平面図である。
図28に示すように、反射板306は、平面視にて略円形に形成され、上面362に複数の補強部363がスポット溶接により固定されている。本実施形態においては、反射板306と別個に形成された3つの補強部363が、ヒートパイプ5の一端側、中央側、他端側を支持している。各補強部363は、概略断面ハット状に形成され、反射板306の上面362から上方へ突出する板状の一対の突出部と、各突出部の上端の間に連続的に形成されヒートパイプ5の上部と接触する延在部363bと、各突出部の下端から幅方向外側へ延び反射板306の上面362に固定される一対の固定部363cと、を有している。ヒートパイプ5は、前後方向へ延び、一端が放熱ブロック4に接続されている。
【0064】
図29は発光装置の底面図である。
図29に示すように、反射板306の外縁には下方へ延びるフランジ366が形成される。導光板307は、略円形に形成され、ガラス封止LED2から入射した光を下面372から出射する。
【0065】
以上のように構成された発光装置301によれば、フレキシブル基板3を通じてガラス封止LED2に電圧を印加すると、導光板307から下方へ出射される。ガラス封止LED2にて生じた熱は、反射板306よりもヒートパイプ5へ優先的に伝達されるので、ヒートパイプ5の放熱性能を最大限発揮させることができる。また、ヒートパイプ5へ優先的に熱が伝達されるので、反射板306から導光板307への熱の伝達を最小限に抑えて、導光板307の変形、黄変等を的確に防止することができる。また、平板状の反射板306の上面362に補強部363を設けたので、反射板306の剛性及び強度を向上させることができる。
【0066】
尚、第3の実施形態においては、ヒートパイプ5が所定方向へ延びるものを示したが、例えば図30及び図31に示すように、ヒートパイプ5の一部が湾曲形成されたものであってもよい。図30は、所定方向へ延びるヒートパイプ5を、2箇所で同方向へ曲げることにより、平面視略三角形状にした発光装置301を示している。また、図31は、所定方向へ延びるヒートパイプ5を、2箇所で反対方向へ曲げることにより、平面視略Z字状にした発光装置301を示している。
また、第3の実施形態においては、反射板306と補強部363とがスポット溶接により固定されるものを示したが、超音波を用いてこれらを溶着して固定してもよい。この場合、反射板306及び補強部363をともにアルミニウム合金材料としたり、アルミニウム合金、マグネシウム合金等と、銅、真鍮等の異種金属の接合も可能となる。
【0067】
また、第1から第3の実施形態においては、ガラス封止LED2としてガラス封止部23の内部に蛍光体23aが分散されたものを示したが、ガラス封止部23の内部に蛍光体23aを分散させず、ガラス封止部23の上面に蛍光体23aが分散された樹脂、ガラス等の透明材からなる蛍光層を形成してもよい。この蛍光層は、例えば、アルコキシドを出発原料とするゾルゲルガラスに蛍光体23aを分散させたものであり、熱を利用してガラス封止部23の上面に焼き付けることにより作製される。
【0068】
さらには、例えば、ガラス封止部23の内部に蛍光体23aを分散させるとともに、ガラス封止部23の上面に蛍光体23aと異なる発光波長の蛍光体が分散された透明材からなる蛍光層を形成してもよい。この場合、LED素子22の発光波長を紫外領域とし、ガラス封止部23の内部の蛍光体23aを紫外光により励起される青色蛍光体及び赤色蛍光体とし、蛍光層の蛍光体を紫外光により励起される緑色蛍光体とすることができる。
【0069】
尚、第1から第3の実施形態においては、前後、左右及び上下の方向を定めて説明しているが、発光装置1,101,201,301は任意の姿勢で使用することができ、例えば下方向、水平方向等に光を出射する姿勢としてもよいことは勿論である。但し、ヒートパイプの熱伝達効率を高く保つためには、鉛直方向に対してヒートパイプは水平若しくは水平に対して30度以内とし、30度より大きな角度となる際には、光源部が下方向になるよう配置されることが望ましい。また、前記各実施形態においては、導光板に対して1つの光源を有する発光装置1,101,201,301を例示したが、光源の数は1に限定されるものではなく、複数の光源を有する発光装置としてもよい。
【0070】
また、前記各実施形態においては、封止材が熱融着ガラスであるものを示したが、封止材はゾルゲルガラスのような無機材、あるいは樹脂等であってもよいことは勿論であるし、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】図1は本発明の第1の実施形態を示す発光装置の右側面断面図である。
【図2】図2はガラス封止LEDの模式側面断面図である。
【図3】図3はガラス封止LEDの底面図である。
【図4】図4はガラス封止LEDの模式正面断面図である。
【図5】図5はガラス封止LEDのセラミック基板の平面図である。
【図6】図6は発光装置の正面図である。
【図7】図7は発光装置の背面図である。
【図8】図8は発光装置の底面図である。
【図9】図9は発光装置の平面図である。
【図10】図10は変形例を示す発光装置の背面図である。
【図11】図11は変形例を示す発光装置の平面図である。
【図12】図12は変形例を示す発光装置の正面断面図である。
【図13】図13は変形例を示す発光装置の正面断面図である。
【図14】図14は変形例を示す発光装置の右側面断面図である。
【図15】図15は変形例を示す発光装置の右側面断面図である。
【図16】図16は変形例を示す発光装置の右側面断面図である。
【図17】図17は変形例を示す発光装置の右側面断面図である。
【図18】図18は本発明の第2の実施形態を示す発光装置の右側面断面図である。
【図19】図19は発光装置の拡大側面断面図である。
【図20】図20は発光装置の正面断面図である。
【図21】図21は発光装置の平面図である。
【図22】図22は発光装置の底面図である。
【図23】図23は変形例を示す発光装置の拡大側面断面図である。
【図24】図24は変形例を示す発光装置の正面断面図である。
【図25】図25は変形例を示す発光装置の平面図である。
【図26】図26は変形例を示す発光装置の右側面断面図である。
【図27】図27は本発明の第3の実施形態を示す発光装置の右側面断面図である。
【図28】図28は発光装置の平面図である。
【図29】図29は発光装置の底面図である。
【図30】図30は変形例を示す発光装置の平面図である。
【図31】図31は変形例を示す発光装置の平面図である。
【符号の説明】
【0072】
1…発光装置、2…ガラス封止LED、3…フレキシブル基板、4…放熱ブロック、5…ヒートパイプ、6…反射板、7…導光板、8…反射鏡、10…ケース、11…ビス、12…連通孔、21…セラミック基板、22…LED素子、23…ガラス封止部、23a…蛍光体、24…回路パターン、24a…上面パターン、24b…電極パターン、24c…ビアパターン、26…放熱パターン、27…はんだ材、28…はんだ材、31…第1絶縁層、32…回路パターン層、33…第2絶縁層、41…上下延在部、42…突出部、61…下面、62…上面、63…補強部、63a…突出部、63b…かしめ部、63c…固定部、64…フランジ、64a…折り曲げ部、66…フランジ、71…端面、72…下面、81…反射面、101…発光装置、107…導光板、109…反射シート、172…下面、173…傾斜面、174…平行面、201…発光装置、202…ガラス封止LED、203…銅ベース基板、204…放熱板、205…ヒートパイプ、206…反射板、207…導光板、207a…光接続部材、208…支持部材、209…ねじ、210…ケース、211…ビス、212…連通孔、261…下面、262…上面、263…補強部、263a…突出部、263b…かしめ部、263c…固定部、264…フランジ、265…ねじ穴、266…フランジ、267…突出板部、268…支持部、271…反射面、271a…前端面、271b…後端面、272…下面、273…凹部、273a…湾曲面、273b…平坦面、281…延在部、301…発光装置、306…反射板、307…導光板、361…下面、362…上面、363…補強部、363b…延在部、363c…固定部、366…フランジ、371…端面、372…下面。
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光体と、この発光体から発せられる光を反射する反射板と、を備えた発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶パネルの背面側に配置されるバックライトユニットにおいて、LED光源と、作動流体が封入されたヒートパイプを有し、前記LED光源から発生する熱を放熱するプレート型放熱部とを備えることを特徴するバックライトユニットが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1には、プレート型放熱部として、ロールボンドパネル及びパイプオンシートが開示されている。特許文献1にはロールボンドパネルはロールボンドにより2枚の金属平板を圧着するとともにパイプ部を成形したものと記載され、特許文献1のロールボンドパネルはヒートパイプを備えていない。また、特許文献1には、パイプオンシートとして、金属平板上に別途製作したパイプをろう付により接合したものが開示されている。さらに、特許文献1には、プレート型放熱部の前面を反射板として用いることができることも記載されている。
【特許文献1】特開2007−17497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載されたバックライトユニットのうち、ロールボンドパネルのタイプは、2枚の金属板により作動流体が封入されるパイプ部を形成するため、パイプ部の気密を保つことが困難である。
一方、パイプオンシートのタイプは、パイプをろう付けのみで固定しているのでヒートパイプの固定が不安定である。また、反射板にヒートパイプを固定しているものの、反射板の剛性が不十分であり、反射板の剛性のさらなる向上が望まれている。
【0004】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ヒートパイプを反射板に対して的確に固定し、反射板の剛性を向上させることのできる発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、発光体と、前記発光体が実装される実装基板と、前記発光体にて生じる熱を放散するためのヒートパイプと、前記発光体から発せられる光を反射する表面、及び、前記ヒートパイプと当接する裏面を有する反射板と、前記反射板の裏面上にて前記ヒートパイプの少なくとも一部を幅方向外側から覆って前記ヒートパイプを支持し、前記反射板を補強する補強部と、を備えた発光装置が提供される。
【0006】
上記発光装置において、前記実装基板と接続され、前記ヒートパイプの一端と接続される放熱体を備えた構成が好ましい。
【0007】
上記発光装置において、前記反射板は、所定方向へ長尺に形成され、前記ヒートパイプは、前記所定方向へ延びるよう形成され、前記補強部は、前記所定方向へ延びるよう形成される構成が好ましい。
【0008】
上記発光装置において、前記補強部は、前記反射板の前記裏面から垂直に延び前記ヒートパイプの幅方向外側と当接する突出部と、前記突出部の先端から幅方向内側へ延び前記ヒートパイプの上側と当接する延在部と、を有する構成が好ましい。
【0009】
上記発光装置において、前記補強部は、押し出し成形により、前記反射板と一体に成形されている構成が好ましい。
【0010】
上記発光装置において、前記補強部は、前記反射板とともに前記ヒートパイプを包囲している構成が好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ヒートパイプを反射板に対して的確に固定し、反射板の剛性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1から図9は本発明の第1の実施形態を示し、図1は発光装置の右側面断面図である。
【0013】
図1に示すように、発光装置1は、発光体としてのガラス封止LED2と、ガラス封止LED2が実装される実装基板としてのフレキシブル基板3と、フレキシブル基板3が搭載される放熱部としての放熱ブロック4と、放熱ブロック4に一端が固定されるヒートパイプ5と、ガラス封止LED2から発せられた光を反射する下面61及びヒートパイプ5と接触する上面62を有する板状の反射板6と、を備えている。また、発光装置1は、反射板6の下面61と全面的に接触する導光板7と、放熱ブロック4と接続されガラス封止LED2から発せられる光を導光板7の端面71へ入射させる反射鏡8と、を備えている。この発光装置1は、ガラス封止LED2から光が発せられると、透明な平板状の導光板7が全体的に発光するよう構成されている。
【0014】
図2はガラス封止LEDの模式側面断面図である。尚、図2は、ガラス封止LED2の側面断面を示しており、ガラス封止LED2は底面が前側となるよう発光装置1に搭載されている。
図2に示すように、ガラス封止LED2は、フリップチップ型のGaN系半導体材料からなるLED素子22と、LED素子22を搭載しアルミナからなるセラミック基板21と、LED素子22をセラミック基板21上にて封止するガラス封止部23と、を備え、全体として直方体形状を呈している。具体的に、セラミック基板21は、厚さが0.25mmで、幅方向が0.75mm、長手方向が15.0mmの平面視長方形状に形成される。また、LED素子22は、厚さが0.25mmで、一辺が0.34mmの平面視正方形状に形成される。本実施形態においては、計25個のLED素子22が、セラミック基板21の幅方向中央に長手方向へ向かって一列に並べられている。ガラス封止部23は、直方体状に形成され、セラミック基板21上に厚さが0.6mmで、幅方向寸法及び長手方向寸法がセラミック基板21と同じ平面視長方形状に形成される。セラミック基板21とガラス封止部23は、互いの側面が面一となっている。
【0015】
ガラス封止LED2は、各LED素子22へ電力へ供給するためにセラミック基板21に形成されの回路パターン24を有している。回路パターン24は、セラミック基板21の上面に形成されてLED素子22と電気的に接続される上面パターン24aと、セラミック基板21の下面に形成されて実装基板3と電気的に接続される一対の電極パターン24bと、上面パターン24aと電極パターン24bを電気的に接続するビアパターン24cと、を有している。本実施形態においては、上面パターン24a及び電極パターン24bは、セラミック基板21の表面に形成されるタングステン層と、タングステン層の表面を覆う薄膜状のニッケルメッキ層と、ニッケルメッキ層の表面を覆う薄膜状の金メッキ層と、により構成される。
【0016】
図3はガラス封止LEDの底面図である。
図3に示すように、各電極パターン24bは、セラミック基板21の下面の長手方向両端に形成され、各電極パターン24bの間には放熱パターン26が形成される。放熱パターン26は、平面視にて各LED素子22と重なるように、各LED素子22の真下に形成されている。各電極パターン24bははんだ材27を介してフレキシブル基板3と電気的に接続され、放熱パターン26ははんだ材28を介して放熱ブロック4と熱的に接続されている。
【0017】
ガラス封止部23は、ZnO−B2O3−SiO2−Nb2O5−Na2O−Li2O系の熱融着ガラスからなる。尚、ガラスの組成はこれに限定されるものではなく、例えば、熱融着ガラスは、Li2Oを含有していなくてもよいし、任意成分としてZrO2、TiO2等を含んでいてもよい。さらには、ガラス封止部23に熱融着ガラスでなく、ゾルゲルガラスを用いてもよい。ガラス封止部23に蛍光体23aが分散されている。蛍光体23aは、LED素子22から発せられる青色光により励起されると、黄色領域にピーク波長を有する黄色光を発する黄色蛍光体である。本実施形態においては、蛍光体23aとしてYAG(Yttrium Aluminum Garnet)蛍光体が用いられる。尚、蛍光体23aは、珪酸塩蛍光体や、YAGと珪酸塩蛍光体を所定の割合で混合したもの等であってもよい。
【0018】
フレキシブル基板3は、放熱ブロック4の表面に形成された凹部に収容されている。フレキシブル基板3は、第1絶縁層31、回路パターン層32及び第2絶縁層33が、下側からこの順で形成されている。第1絶縁層31及び第2絶縁層33は、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等からなり、導電性を有する放熱ブロック4、ガラス封止LED2と回路パターン層32との絶縁を図る。回路パターン層32は、例えば表面(上面)に薄膜状の金を有する銅からなり、各ガラス封止LED2と電気的に接続される。尚、フレキシブル基板3は、ガラス封止LED2の搭載位置では、放熱ブロック4とは接着されておらず、ガラス封止LED2とのみはんだ材27,28を介して接着されている。これにより、ガラス封止LED2は、フレキシブル基板3により電力供給され、熱応力によって端子部分の断線が生じないようになっている。
【0019】
図4は、ガラス封止LEDの模式正面断面図である。
図4に示すように、封止材としてのガラス封止部23は、LED素子22から上面までの第1距離aが、LED素子22から最も近接する側面までの第2距離bよりも大きい直方体状をなしている。ガラス封止部23の上面からは黄色の割合が多い光が発せられ、ガラス封止部23の側面からは青色の割合が多い光が発せられる。封止材が直方体状に形成される場合、第1距離aと第2距離bとの関係が、
√2≦a/b
の関係を満たすと、LED素子22の発光時に、ガラス封止部23における上面と側面との色度や輝度の違いが明確に視認されるようになる。本実施形態においては、第1距離aが0.6mmであり、第2距離bが0.18mmであることから、上記式の関係を満たしている。尚、
2≦a/b
の関係を満たすと、上面と側面との色度及び輝度の違いが顕著となる。
【0020】
図5はガラス封止LEDのセラミック基板の平面図である。
図5に示すように、セラミック基板21は、上面パターン24aが複数のLED素子22を電気的に直列に接続するよう形成されている。本実施形態においては、上面パターン24aは、セラミック基板21の長手方向両端で、ビアパターン24cと接続される。上面パターン24aは、セラミック基板21の幅方向一方で所定のLED素子22のp電極22aと接続され、セラミック基板21の幅方向他方で当該LED素子22と隣接するLED素子22のn電極22bと接続される。従って、上面パターン24aは、各LED素子22間で、セラミック基板21の長手方向に対して幅方向に傾斜して斜めに形成されている。
【0021】
図6は発光装置の正面図、図7は発光装置の背面図、図8は発光装置の底面図、図9は発光装置の平面図である。
図6に示すように、フレキシブル基板3は、放熱ブロック4と反射鏡8の間から幅方向外側へ突出する一対の突出部3aを有する。本実施形態においては、フレキシブル基板3は、突出部3aの先端から下方へ延びる一対の延在部3bを有し、延在部3bに形成された電極と外部電源とが電気的に接続可能となっている。
【0022】
放熱ブロック4は、例えば銅のような熱伝導率の良好な金属からなり、発光装置1の前端に位置し、後面にガラス封止LED2が搭載されるとともに反射鏡8が接続されている。図1に示すように、放熱ブロック4は、側面視にて上下に延びる上下延在部41と、上下延在部41の上端から後方へ延びる突出部42と、を有する。上下延在部41の後面にはフレキシブル基板3が受容される凹部が形成されている。放熱ブロック4は、上下延在部41の後面と突出部42の下面とに反射鏡8が接続され、反射鏡8とともに一体的に直方体形状を呈している。突出部42には、前後に延びるヒートパイプ5の前端が受容される受容穴42aが形成されている。
【0023】
反射鏡8は、例えばアルミニウムのような反射率の良好な金属からなり、ガラス封止LED2の上下の側面から出射された光を導光板7の方向へ反射させる。反射鏡8の反射面81は、側面視にてガラス封止LED2を頂点とする放物面形状を呈し、ガラス封止LED2から発せられた光をフレキシブル基板3、放熱ブロック4の上下延在部41等に対してほぼ垂直な方向へ反射する。反射鏡8の右端は、反射板6の左端及び導光板7の左端と接続されている。
【0024】
図9に示すように、導光板7は、下方に露出しており、主として下方へ向かって光を出射する。図7に示すように、導光板7は、例えばアクリルのような透明樹脂からなり、上下に板面を向けた平板状に形成される。導光板7は、前端の端面71から入射した光を下面72から出射する。
【0025】
反射板6は、前後方向へ延び、例えばアルミニウムのような反射率の良好な金属からなり、導光板7から上方へ向かう光を下方へ反射させる。図7に示すように、反射板6の下面(表面)61は、反射鏡8の反射面81と面一に形成され、導光板7と密着している。反射板6の上面(裏面)62は、上方へ突出し前後へ延びる一対の補強部63が形成されている。本実施形態においては、反射板6は押し出し成形により補強部63と一体に成形されている。上面62における各補強部63の間にヒートパイプ5が取り付けられている。本実施形態においては、補強部63は、反射板6の上面62から垂直に延びヒートパイプ5の幅方向外側と当接する板状の突出部63aと、突出部63aの上端から幅方向内側へ延びてヒートパイプ5の上側と当接する延在部としてのかしめ部63bと、を有している。また、反射板6は、幅方向外縁から下方へ突出する一対のフランジ64を有している。各フランジ64は、幅方向内側にて導光板7の幅方向外側の端面と接触している。
【0026】
図8に示すように、ヒートパイプ5は、例えば銅のような熱伝導率が高い金属からなり、前後へ延びる角柱状に形成される。これにより、ヒートパイプ5の下面と反射板6の上面62とが面接触するとともに、ヒートパイプ5の側面と反射板6の突出部63aとが面接触している。さらに、ヒートパイプ5の上面と反射板6のかしめ部63bも面接触している。ヒートパイプ5の内部には、図示しない例えば蒸留水、アルコール等の冷媒が充填されている。冷媒としては、例えば、ハイドロクロロフルオロカーボン、ペンタン等のようなフロン代替剤を用いることが好ましい。
【0027】
以上のように構成された発光装置1によれば、フレキシブル基板3を通じてガラス封止LED2に電圧を印加すると、ガラス封止LED2から青色及び黄色の混合光が発せられる。この光のうち、上方及び下方へ出射されるものについては反射鏡8により反射されるので、ガラス封止LED2から発せられるほぼ全ての光が導光板7へ入射する。導光板7へ入射した光のうち、反射板6側へ向かうものについては、反射板6の下面61で反射される。従って、導光板7へ入射した光は、直接的又は間接的に導光板7から下方へ出射される。
【0028】
ここで、ガラス封止LED2に着目すると、LED素子22から側方へ放射される光は、第2距離bが第1距離aよりも小さく、さらに散乱距離が短く光の散乱度も大きくならないことから、セラミック基板21及び青色光の吸収が大きい金メッキが施された回路パターン24へは殆ど入射せず、高い確率でガラス封止部23の側面に直接的に達する。これにより、光の吸収要因となるセラミック基板21及び回路パターン24へ入射する光が減じられ、ガラス封止LED2から放射される光量が格段に向上し、導光板7の輝度を向上させることができる。
【0029】
一方、第1距離aが第2距離bよりも大きいため、ガラス封止部23の側面から出射する光は蛍光体23aによる波長変換割合が低く青みがかり、ガラス封止部23の上面から出射する光は波長変換割合が高く黄みがかる。また、ガラス封止部23の側面から出射する光は輝度が比較的小さく、ガラス封止部23の上面から出射する光は単位面積あたりの輝度が比較的大きくなる。光エネルギーとしては側面から出射する光の方が大きいが、上面から出射する光の方が蛍光体により青色から黄色に変換される割合が高く、視感度がより大きくなるためである。従って、ガラス封止LED2から光接続部材4へ放射される光は、放射角度によって色度及び輝度にムラが生じる。
しかしながら、導光板7側からガラス封止LED2側を見ると、ガラス封止LED2の実光源とともに、反射面82に映り込んだガラス封止LED2の鏡映光源が存在している。これにより、ガラス封止LED2の実光源では光軸側で黄色光の成分が多く光軸に垂直な側で青色成分が多くなっているが、反射面81に映り込んだ鏡映光源では、逆に、光軸側で青色光の成分が多く光軸に垂直な側で黄色光の成分が多くなる。
尚、光軸とは、ガラス封止LED2の中心軸を指す。本実施形態においては、光軸は、導光板7の長手方向と一致している。また、ここでいう光軸側とは光軸に対するなす角が0°〜45°の範囲を指し、光軸に垂直な側とは光軸に対するなす角が45°〜90°の範囲を指す。厳密には、光軸に垂直な方向はLED素子22からの放射配光が小さいのに対し、蛍光体23aによる散乱光の割合が大きいため、光軸に垂直な側にて青色成分が多くなる角度が限られる場合がある。本実施形態においては、光軸に垂直な側で実際に青色成分が多くなるのは、光軸に対し45°〜75°の方向である。そして、導光板7へ入射する光は、実光源と、反射面82によって光軸側へ反射する鏡映光源と、の重ね合わせとなることから、ガラス封止部23の上面から出射される光の配光特性と、ガラス封止部23の側面から出射される光の配光特性が重ね合わせられ、両者の光がよく混合された状態となる。さらに、端面71から導光板7へ入射した光は、導光板7内で多重反射することから、両者の光の混合が促進される。また、ガラス封止部23の側面から出射される光についても、セラミック基板21に近い側では青色成分が多くなり、セラミック基板21から遠くガラス封止部23の上面に近い側では黄色成分が多くなる。これについても、導光板7内で多重反射することから、青色成分が多い光と黄色成分が多い光の混合が促進される。従って、導光板7の発光面においては色度及び輝度にムラが生じず、均一な色度及び輝度による面発光が実現される。
尚、色度ムラについて、色の弁別の基準はスペクトルによって異なり、例えば、単波長の場合は1〜7nmが色の弁別の基準となる。また、例えば、白色領域では、色度座標系における色度xあるいは色度yの差が0.02あれば、十分に差異のあるものとして感じる。色度にムラが生じたことを示すこれらの基準あるいは数値は、あくまで一例であり、発光装置1に要求される仕様によって異なるが、本実施形態では導光板7の発光面における色度xと色度yの差は0.02より小さく色度ムラの低減効果が確認されている。
【0030】
また、本実施形態の発光装置1によれば、第2距離bが第1距離aよりも小さいことから、発光装置1を上下方向に小さくすることができる。つまり、光源に対し集光光学系を備える場合、集光光学系は光源とのサイズの比が一定であるときに同一の放射特性を得ることができ、本実施形態においては、光源であるガラス封止LED2のサイズを小さくできた分だけ、反射面82のサイズを小さくすることができる。
つまり、第1距離aを第2距離bよりも大きくすることで、ガラス封止LED2は、光軸方向と光軸に垂直な方向との色度が異なるという問題点を生じるが、外部放射効率が高く、かつ、光軸に垂直な方向の寸法が小さくなっている。そして、ガラス封止LED2の側面から出射される光を反射する反射鏡8のサイズを小さくしても、導光板7との光結合効率が高い方向へ反射することができる。さらに、反射鏡8のサイズを小さくできるので、導光板7の断面を反射鏡8のサイズに応じた小さなサイズとしても、光結合効率を高く保つことができる。そして、導光板7内の多重反射により、導光板7から外部放射される際には青みがかった光と黄みがかった光が混光されるので、第1距離aを第2距離bよりも大きくしたことによる色度の違いの問題点は解消されている。これにより、小型化により色度差が生じるという問題点を克服した高効率で小型の発光装置1とすることができる。
【0031】
また、封止材として熱膨張率がLED素子22の2倍以内の無機材料(本実施形態ではガラス)を用い、さらに、基板として熱膨張率がLED素子22の2倍以内の多結晶材を用いたことから、封止材として熱膨張率がLED素子22の10倍以上の樹脂材料を用いた場合のように、封止材と基板の間で熱膨張率差に起因する剥離、クラック等が生じることはない。また、基板における多結晶の粒界の凹凸に封止材が入り込み、アンカー効果をもって、封止材と基板は強固に接合される。本実施形態においては、封止材としてガラスを用いているので、セラミック基板21との化学結合力も生じ、さらに結合力が高くなっている。これにより、第2距離bを0.3mm以下としても、熱ストレスによって、LED素子22とガラス封止部23、あるいは、ガラス封止部23とセラミック基板21との接合面の剥離が生じない高信頼性パッケージが実現されている。
【0032】
また、光源となるガラス封止LED2は、比較的高いエネルギー密度の光や熱に対して優れた耐性を発揮するため、比較的高い出力の発光素子を搭載しても信頼性を保つことができる。これにより、光源を集中化(本実施形態では1pcs)して、光源の組付けの要する手間を減らすとともに、コンパクト化を図って部材費を減じることにより、装置の製造コストを低減することができる。また、光源の集中化及びコンパクト化は、一方で光源の眩しさの課題を生じるが、導光板7に光を拡げた後に外部放射することによって、看者に眩しさを感じさせないようにすることができる。尚、光源が、LED素子22を一列に配したコンパクトなものであるため、導光板7が薄くても効率良く光源の光を導光板7へ結合することができる。
【0033】
ガラス封止LED2にて生じた熱は、放熱パターン26から放熱ブロック4へ直接的に伝達される。放熱ブロック4へ伝達された熱は、ヒートパイプ5に伝達され、ヒートパイプ5にて気化熱として冷媒に吸収される。また、ヒートパイプ5に伝達された熱は、反射板6に伝達されて主として反射板6の上面62から雰囲気に放散される。このように、放熱ブロック4にヒートパイプ5の一端を接続し、ガラス封止LED2にて生じた熱が、反射板6よりもヒートパイプ5へ優先的に伝達されるので、ヒートパイプ5の放熱性能を最大限発揮させることができる。また、ヒートパイプ5へ優先的に熱が伝達されるので、反射板6から導光板7への熱の伝達を最小限に抑えて、導光板7の変形、黄変等を的確に防止することができる。
【0034】
また、セラミック基板21に実装されるLED素子22の向きを、p電極22aとn電極22bを結んだ直線がセラミック基板21の長手方向に対してほぼ直交するようにすることで、隣接するLED素子22の熱影響を軽減することができる。発明者らの実験では、LED素子22の間隔550μmのときに、p電極22aとn電極22bを結んだ直線がセラミック基板21の長手方向と一致するよう配列した試料体に対し、当該直線が長手方向と直交するよう配列した試料体では、温度上昇が約30%減じられることが確認されている。
【0035】
また、ヒートパイプ5の上側をかしめ部63bにより覆っているので、ヒートパイプ5を脱落等することなく、反射板6に対して的確に固定することができる。また、ヒートパイプ5と反射板6とはかしめにより固定されていることから、ヒートパイプ5と反射板6の熱膨張係数が異なっているものの、両者を直接的に溶接した従来のもののように、使用時にヒートパイプ5と反射板6の間で熱膨張係数の差により起因する応力が生じることはない。従って、ヒートパイプ5及び反射板6の耐久性を向上することができる。
【0036】
また、ヒートパイプ5は、冷媒として例えば沸点が100℃の蒸溜水を用いた場合に、例えば150℃を超える高温環境とすると、パイプ内の冷媒が気化して膨張することにより、変形、損傷等するおそれがある。装置の通常使用時にはこのような高温環境とはならないが、装置の製造時にこのような高温環境となると冷媒が抜けるため、ヒートパイプ5に所期の性能を発揮させることができなくなる。
また、ヒートパイプ5は、熱伝導性が高いため、ヒートパイプ5の一部だけを高温にすることは困難である。例えば、はんだごてを用いてはんだ付けを試みても、ヒートパイプ5がはんだごての熱を周囲へ伝えるため、はんだを溶解することが困難となる。このため、はんだ付けを行う場合には、ヒートパイプ5と、ヒートパイプ5を取り付ける部材全体を高温にしなければならない。
本実施形態においては、ヒートパイプ5をかしめにより加熱することなく固定することができ、ヒートパイプ5を溶接により固定するもののようにヒートパイプ5やヒートパイプ5を取り付ける部材が高温状態となるようなことはなく、ヒートパイプ5等を製造時に損なうことはない。
【0037】
また、平板状の反射板6の上面62に補強部63を一体的に形成したので、反射板6の剛性及び強度を向上させることができる。本実施形態においては、反射板6が前後に長尺であるところ、各補強部63を前後方向へ延びるよう形成したので、反射板6の曲げに関する剛性及び強度が特に向上している。また、各補強部63の先端に幅方向内側へ延びるかしめ部63bを形成したことにより、断面係数が飛躍的に向上している。さらに、前後へ延びるヒートパイプ5によっても反射板6の剛性及び強度が向上している。
【0038】
尚、前記実施形態においては、補強部63が反射板6と一体に成形されたものを示したが、例えば図10及び図11に示すように、補強部63を反射板6と別個の部材としてもよい。図10に示すように、この発光装置1では、補強部63は、概略断面ハット状に形成され、反射板6の上面62から上方へ突出する板状の一対の突出部63aと、各突出部63aの上端の間に連続的に形成されヒートパイプ5の上部と接触する延在部63bと、各突出部63aの下端から幅方向外側へ延び反射板6の上面62に固定される一対の固定部63cと、を有している。各固定部63cは、スポット溶接により反射板6と接合される。このように、補強部63と反射板6とでヒートパイプ5を包囲し、補強部63と反射板6とで閉断面を構成することにより、反射板6の剛性は飛躍的に向上する。また、図11に示すように、ヒートパイプ5が補強部63により隠蔽されることから、装置の使用時に比較的高温となるヒートパイプ5が外部に露出することはない。
【0039】
また、放熱ブロック4を銅に代えてアルミニウム、マグネシウム合金等として軽量化、低コスト化等を図ることができる。尚、この場合、放熱ブロック4のはんだ接続部にジンケート処理を施す必要がある。
【0040】
また、ガラス封止LED2を放熱ブロック4へはんだ材27,28を介して接続するものに限らず、はんだ材27,28を介さずに超音波を用いて接続処理を行ったものであってもよい。封止樹脂LEDを用いた場合は、超音波を接続部へ伝えにくいところ、本実施形態のガラス封止LED2を用いると、超音波を接続部へ的確に伝えることができる。この場合、放熱ブロック4がアルミニウムやマグネシウム合金であっても、ジンケート処理を施さずに接続処理できるという長所がある。
【0041】
また、前記実施形態においては、ガラス封止LED2の各LED素子22を一列に並べたものを示したが、例えば2列や3列のように複数列で並べたものであってもよい。但し、3列以上とすると、ガラス封止LED2から外部への光取出効率が低下するし、導光板7の厚さを所定厚さ以上(例えば1mm以上)としなければ導光板7への光の結合効率が低下するので、2列以下の構成とすることが望ましい。
また、LED素子22を一辺が0.34mmの正方形状として説明したが、LED素子22を例えば0.2mm×0.5mmのような長方形状とし、装置の長手方向が長辺方向となるよう各LED素子22を並べたガラス封止LEDを採用することもできる。
さらに、ガラス封止LED2は、24素子搭載のものを例示したが、例えば12素子搭載とするなどして、駆動電圧を48V以下とし、高電圧による危険を低減したものであってもよい。また、例えば、24個のLED素子22のうち、12個のLED素子22を直列に2列に並べ、2つの並列回路を有する回路構成としてもよい。
【0042】
また、例えば図12及び図13に示すように、反射板6により導光板7が拘持されるようにしてもよい。
図12には、反射板6の各フランジ64の下端に、幅方向内側へ延びる折り曲げ部64aを形成した発光装置1を示している。各折り曲げ部64aが導光板7の下面72と当接している。
図13には、導光板7の幅方向外側の側面を下方へ向かって幅方向内側へ向かって傾斜するよう形成し、反射板6の各フランジ64を導光板7の側面と当接するよう傾斜して形成した発光装置1を示している。
【0043】
また、前記実施形態においては、放熱ブロック4、反射板6等のガラス封止LED2にて生じた熱が伝わる部材(以下、熱伝達部材)が外部に露出するものを示したが、例えば図14に示すように、熱伝達部材がケース10により下側を除いて覆われるようにしてもよい。ケース10は、熱伝達部材よりも熱伝導率の低い材料からなり、例えばステンレスが好ましい。ケース10は、熱伝達部材と間隔をおいて配置され、下方を開放した箱状に形成されている。ケース10は、複数のビス11により放熱ブロック4及び反射板6に固定され、ケース10の内外を連通する複数の連通孔12を有している。尚、図14では、反射板6は、後端から下方へ突出するフランジ66を有し、フランジ66がビス11の固定に利用されている。
【0044】
また、前記実施形態においては、導光板7の下面62が平坦に形成されたものを示したが、例えば図15に示すように、導光板107の下面172を粗面として導光板107から出射される光が拡散されるようにしてもよい。
また、前記実施形態においては、反射板6が平板状であるものを示したが、例えば図15に示すように、反射板6が湾曲したものであってもよい。図16には、導光板107の厚さが後方へ向かって薄くなる発光装置101を示し、反射板6及びヒートパイプ5が後方へ向かって下側へ傾斜するよう湾曲している。これにより、前記実施形態において導光板107の後端からの放射されていた光を下面172から放射することができるとともに、導光板107から放射される光の色度及び輝度のさらなる均一化を図ることができる。
【0045】
また、放熱ブロック4とヒートパイプ5とは、例えばはんだ、銀ろう等の共晶材料により接合することで、熱伝達効率を向上させたものとしてもよい。この場合、ヒートパイプ5の冷媒をパイプ内に注入する前に放熱ブロック4とヒートパイプ5を接合し、後から冷媒を注入してパイプを封じることにより、ヒートパイプ5の変形等を防止するようにしてもよい。ここで、ヒートパイプ5の冷媒封止に際しては、例えば減圧雰囲気下で作業を行うなど、冷媒を気化させた槽内でパイプを封じる工法を用いてもよい。また、ヒートパイプ5が丸棒形状の場合、ヒートパイプ5と放熱ブロック4の受容穴42aにねじ部を形成し、ねじ部を利用して締結することにより熱伝達効率の向上を図ってもよい。
【0046】
また、例えば図17に示すように、反射板6と導光板107の間に反射シート109を設けてもよい。反射シート109は、例えば白色を呈するフッ素系の樹脂からなり、延伸加工されたポリテトラフロロエチレンが好ましい。また、例えば図16に示すように、導光板107の上面に、前後方向へ延びる平行面174と、後端側へ向かって下方へ傾斜する傾斜面173とを互いに違いに連続的に形成し、傾斜面173へ入射する光を下方へ反射させるようにしてもよい。図17は、各平行面174及び各傾斜面173が空気層を介して反射シート109により覆われた状態を示している。これにより、各傾斜面173にて光を全反射させることができ、空気層へ漏れた光は反射シート109にて反射させることができる。
【0047】
図18から図22は本発明の第2の実施形態を示し、図18は発光装置の右側面断面図である。
図18に示すように、発光装置201は、発光体としてのガラス封止LED202と、ガラス封止LED202が実装される実装基板としての銅ベース基板203と、銅ベース基板203の実装面と反対側の面に接続される放熱板204と、ガラス封止LED202から発せられた光を反射する下面261を有する板状の反射板206と、反射板206の上面262と接触するヒートパイプ205と、を備えている。また、発光装置201は、反射板206の下面261と全面的に接触する導光板207と、反射板206の一端側にねじ209により固定され導光板207の一端を支持する支持部材208と、を備えている。この発光装置201は、ガラス封止LED202から光が発せられると、透明な平板状の導光板207が全体的に発光するよう構成されている。ガラス封止LED202は、第1の実施形態のガラス封止LED2と同じ構成であるので、ここでは説明を省略する。
【0048】
図19は、発光装置の拡大側面断面図である。
図19に示すように、銅ベース基板203は、細長い板状に形成され、ガラス封止LED202が実装される。銅ベース基板203は、銅ベース部、第1絶縁層、回路パターン層及び第2絶縁層が、下側からこの順で形成されている。銅ベース部における第1絶縁層の反対側には、放熱板204が接合されている。銅ベース部は、ガラス封止LED202の放熱パターンと直接接合されている。放熱板204は、例えば銅からなり、幅寸法(図19において上下寸法)が銅ベース基板203と同一に形成されている。放熱板204には、ねじ209が挿通する挿通孔241が形成されている。
【0049】
支持部材208は、例えばアルミニウムからなり、銅ベース基板203及び放熱板204の下側と当接する。支持部材208は、導光板207の下面272の前端と当接する延在部281を有している。延在部281は、ガラス封止LED202の真下に位置し、ガラス封止LED202を外部に対して隠蔽している。また、支持部材208は、ねじ209を受容するねじ孔282を有し、ねじ209により反射板206に固定されている。銅ベース基板203及び放熱板204は、反射板206及び支持部材208により挟持されている。
【0050】
図20は発光装置の正面断面図、図21は発光装置の平面図、図22は発光装置の底面図である。
図20に示すように、導光板207は、例えばアクリルのような透明樹脂からなり、上下に板面を向けた平板状に形成される。図19に示すように、導光板207は、前端にガラス封止LED202を受容する凹部273を有し、凹部273から入射した光を反射面271で反射して下面272から出射する。凹部273は、ガラス封止LED202よりも大きな略直方体状に形成され、ガラス封止LED202の上下の側面と対向する一対の平坦面273bと、各平坦面273bと連続的に形成されガラス封止LED202から後方へ出射された光をガラス封止LED202の光軸方向へ集光させる湾曲面273aと、を有している。反射面271は、導光板207の上面及び下面272と連続的に形成され、側面視にてガラス封止LED202を頂点とする放物面形状を呈している。
【0051】
図20に示すように、反射板206は、例えばアルミニウムのような反射率の良好な金属からなり、導光板207から上方へ向かう光を下方へ反射させる。反射板206の下面(表面)261は導光板207と密着し、反射板206の上面(裏面)262には上方へ突出し前後へ延びる一対の補強部263が形成されている。図21に示すように、上面262における各補強部263の間にヒートパイプ205が取り付けられている。本実施形態においては、補強部263は、上方へ突出する突出部263aと、突出部263aの上端から幅方向内側へ湾曲してヒートパイプ205の上部と接触するかしめ部263bと、を有している。また、反射板206は、各補強部263と間隔をおいて上面262の幅方向外側に形成される一対の突出板部267を有している。また、反射板206は、幅方向外縁から下方へ突出する一対のフランジ264を有している。各フランジ264は、幅方向内側にて導光板207の幅方向外側の端面と接触している。
【0052】
また、図19に示すように、反射板206は、ねじ209と螺合するねじ穴265が形成された支持部268を前端に有している。支持部268は前方へ突出形成され、下面にて銅ベース基板203及び放熱板204と当接する。また、図22に示すように、反射板206は、長手方向外縁から下方へ突出する一対のフランジ266を有している。後側のフランジ266は、導光板207の後端の端面と接触し、前側のフランジ266は、放熱板204の前端及び支持部材208の前端と接触する。
【0053】
図19に示すように、ヒートパイプ205は、例えば銅のような熱伝導率が高い金属からなり、前後へ延びる円柱状に形成される。さらに、ヒートパイプ205の外面と反射板206のかしめ部263bは面接触している。ヒートパイプ205の内部には、図示しない冷媒が充填されている。
【0054】
以上のように構成された発光装置201によれば、銅ベース基板203を通じてガラス封止LED202に電圧を印加すると、ガラス封止LED202から青色及び黄色の混合光が発せられ、凹部273から導光板207へ入射する。湾曲面273aから入射する光は光軸方向(前後方向)に整えられ、平坦面273bから入射した光は反射面271により光軸方向へ反射されるので、ガラス封止LED202から発せられる光の光学制御を的確に行うことができる。導光板207へ入射した光のうち、反射板206側へ向かうものについては、反射板206の下面261で反射される。従って、導光板207へ入射した光は、直接的又は間接的に導光板207から下方へ出射される。
【0055】
ガラス封止LED202にて生じた熱は、放熱パターンから銅ベース基板203の銅ベース部を介して放熱板204へ伝達される。放熱板204へ伝達された熱は、反射板206の支持部268を介してヒートパイプ205に伝達され、ヒートパイプ205にて気化熱として冷媒に吸収される。また、ヒートパイプ205に伝達された熱は、反射板206に伝達されて主として反射板206の上面262から雰囲気に放散される。また、かしめ部263b、突出板部267及びヒートパイプ205が、発光装置201の長尺方向に形成されているので、長尺方向への熱伝達を高めることができる。
【0056】
ここで、平板状の反射板206の上面262に補強部263を一体的に形成したので、反射板206の剛性及び強度を向上させることができる。本実施形態においては、反射板206が前後に長尺であるところ、各補強部263を前後方向へ延びるよう形成したので、反射板206の曲げに関する剛性及び強度が特に向上している。また、各補強部263の先端に幅方向内側へ延びるかしめ部263bを形成したことにより、断面係数が飛躍的に向上している。さらに、前後へ延びるヒートパイプ205によっても反射板206の剛性及び強度が向上している。
【0057】
また、本実施形態においては、反射板206に一対の突出板部267が形成されていることから、各突出板部267により反射板206の放熱面積が増すとともに、反射板206の剛性及び強度が向上している。
【0058】
尚、第2の実施形態においては、導光板207の前端に反射面271が形成されるとともにガラス封止LED202を収容する凹部273が形成されたものを示したが、例えば図23に示すように、導光板207の前側に導光板207とは別個に、反射面271及び凹部273を有する光接続部材207aを設けてもよい。光接続部材207aの後端面271b及び導光板207の前端面271aは、ともに平坦に形成され、互いに間隔をおいて配置されている。光接続部材207aは、例えばアクリルのような透明樹脂により形成されている。この発光装置によれば、導光板207から光接続部材207a側へ戻る方向の光が、前端面271aにて導光板207内の方向へ反射するので、ガラス封止LED202に再入射する光を減じて、光取り出し効率を向上させることができる。また、反射板206並びにこれと一体的に形成されるかしめ部263b及び突出板部267は、押出成形によって形成することにより、量産性の向上や低コスト化を図ることができる。但し、この場合、押出方向の断面形状が同一形状となるので、放熱板204、支持部材208、フランジ266、支持部268等の断面形状をこれに対応したものとする必要がある。
【0059】
また、第2の実施形態においては、補強部263が反射板206と一体に成形されたものを示したが、例えば図24及び図25に示すように、補強部263を反射板206と別個の部材としてもよい。図24に示すように、この発光装置201では、補強部263は、反射板206の上面262から上方へ突出する一対の突出部263aと、各突出部263aの間に連続的に形成されヒートパイプ205の上部と接触する延在部263bと、各突出部263aの下端から幅方向外側へ延び反射板206の上面262に固定される一対の固定部263cと、を有している。さらに、補強部263は、各固定部263cの幅方向外側の端部から上面262に対して垂直に延びる突出板部267を有している。各固定部263cは、スポット溶接により反射板206と接合される。このように、補強部263と反射板206とで閉断面を構成することにより、反射板206の剛性は飛躍的に向上する。また、図25に示すように、ヒートパイプ205が補強部263により隠蔽されることから、装置の使用時に比較的高温となるヒートパイプ205が外部に露出することはない。
【0060】
また、第2の実施形態においては、反射板206等からなる熱伝達部材が外部に露出するものを示したが、例えば図26に示すように、熱伝達部材がケース210により下側を除いて覆われるようにしてもよい。ケース210は、熱伝達部材よりも熱伝導率の低い材料からなり、例えばステンレスが好ましい。ケース210は、熱伝達部材と間隔をおいて配置され、下方を開放した箱状に形成されている。ケース210は、複数のビス211により反射板206に固定され、ケース210の内外を連通する複数の連通孔212を有している。
【0061】
図27から図29は本発明の第3の実施形態を示し、図27は発光装置の右側面断面図である。第3の実施形態では、反射板、導光板、補強部等の構造が第1の実施形態と大きく異なっているが、ガラス封止LED、放熱ブロック、反射鏡等の構成は第1の実施形態と同様である。
【0062】
図27に示すように、発光装置301は、発光体としてのガラス封止LED2と、ガラス封止LED2が実装される実装基板としてのフレキシブル基板3と、フレキシブル基板3が搭載される放熱部としての放熱ブロック4と、放熱ブロック4に一端が固定されるヒートパイプ5と、ガラス封止LED2から発せられた光を反射する下面361及びヒートパイプ5と接触する上面362を有する板状の反射板306と、を備えている。また、発光装置301は、反射板306の下面361と全面的に接触する導光板307と、放熱ブロック4と接続されガラス封止LED2から発せられる光を導光板307の端面371へ入射させる反射鏡8と、を備えている。この発光装置301は、ガラス封止LED2から光が発せられると、透明な平板状の導光板307が全体的に発光するよう構成されている。
【0063】
図28は発光装置の平面図である。
図28に示すように、反射板306は、平面視にて略円形に形成され、上面362に複数の補強部363がスポット溶接により固定されている。本実施形態においては、反射板306と別個に形成された3つの補強部363が、ヒートパイプ5の一端側、中央側、他端側を支持している。各補強部363は、概略断面ハット状に形成され、反射板306の上面362から上方へ突出する板状の一対の突出部と、各突出部の上端の間に連続的に形成されヒートパイプ5の上部と接触する延在部363bと、各突出部の下端から幅方向外側へ延び反射板306の上面362に固定される一対の固定部363cと、を有している。ヒートパイプ5は、前後方向へ延び、一端が放熱ブロック4に接続されている。
【0064】
図29は発光装置の底面図である。
図29に示すように、反射板306の外縁には下方へ延びるフランジ366が形成される。導光板307は、略円形に形成され、ガラス封止LED2から入射した光を下面372から出射する。
【0065】
以上のように構成された発光装置301によれば、フレキシブル基板3を通じてガラス封止LED2に電圧を印加すると、導光板307から下方へ出射される。ガラス封止LED2にて生じた熱は、反射板306よりもヒートパイプ5へ優先的に伝達されるので、ヒートパイプ5の放熱性能を最大限発揮させることができる。また、ヒートパイプ5へ優先的に熱が伝達されるので、反射板306から導光板307への熱の伝達を最小限に抑えて、導光板307の変形、黄変等を的確に防止することができる。また、平板状の反射板306の上面362に補強部363を設けたので、反射板306の剛性及び強度を向上させることができる。
【0066】
尚、第3の実施形態においては、ヒートパイプ5が所定方向へ延びるものを示したが、例えば図30及び図31に示すように、ヒートパイプ5の一部が湾曲形成されたものであってもよい。図30は、所定方向へ延びるヒートパイプ5を、2箇所で同方向へ曲げることにより、平面視略三角形状にした発光装置301を示している。また、図31は、所定方向へ延びるヒートパイプ5を、2箇所で反対方向へ曲げることにより、平面視略Z字状にした発光装置301を示している。
また、第3の実施形態においては、反射板306と補強部363とがスポット溶接により固定されるものを示したが、超音波を用いてこれらを溶着して固定してもよい。この場合、反射板306及び補強部363をともにアルミニウム合金材料としたり、アルミニウム合金、マグネシウム合金等と、銅、真鍮等の異種金属の接合も可能となる。
【0067】
また、第1から第3の実施形態においては、ガラス封止LED2としてガラス封止部23の内部に蛍光体23aが分散されたものを示したが、ガラス封止部23の内部に蛍光体23aを分散させず、ガラス封止部23の上面に蛍光体23aが分散された樹脂、ガラス等の透明材からなる蛍光層を形成してもよい。この蛍光層は、例えば、アルコキシドを出発原料とするゾルゲルガラスに蛍光体23aを分散させたものであり、熱を利用してガラス封止部23の上面に焼き付けることにより作製される。
【0068】
さらには、例えば、ガラス封止部23の内部に蛍光体23aを分散させるとともに、ガラス封止部23の上面に蛍光体23aと異なる発光波長の蛍光体が分散された透明材からなる蛍光層を形成してもよい。この場合、LED素子22の発光波長を紫外領域とし、ガラス封止部23の内部の蛍光体23aを紫外光により励起される青色蛍光体及び赤色蛍光体とし、蛍光層の蛍光体を紫外光により励起される緑色蛍光体とすることができる。
【0069】
尚、第1から第3の実施形態においては、前後、左右及び上下の方向を定めて説明しているが、発光装置1,101,201,301は任意の姿勢で使用することができ、例えば下方向、水平方向等に光を出射する姿勢としてもよいことは勿論である。但し、ヒートパイプの熱伝達効率を高く保つためには、鉛直方向に対してヒートパイプは水平若しくは水平に対して30度以内とし、30度より大きな角度となる際には、光源部が下方向になるよう配置されることが望ましい。また、前記各実施形態においては、導光板に対して1つの光源を有する発光装置1,101,201,301を例示したが、光源の数は1に限定されるものではなく、複数の光源を有する発光装置としてもよい。
【0070】
また、前記各実施形態においては、封止材が熱融着ガラスであるものを示したが、封止材はゾルゲルガラスのような無機材、あるいは樹脂等であってもよいことは勿論であるし、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】図1は本発明の第1の実施形態を示す発光装置の右側面断面図である。
【図2】図2はガラス封止LEDの模式側面断面図である。
【図3】図3はガラス封止LEDの底面図である。
【図4】図4はガラス封止LEDの模式正面断面図である。
【図5】図5はガラス封止LEDのセラミック基板の平面図である。
【図6】図6は発光装置の正面図である。
【図7】図7は発光装置の背面図である。
【図8】図8は発光装置の底面図である。
【図9】図9は発光装置の平面図である。
【図10】図10は変形例を示す発光装置の背面図である。
【図11】図11は変形例を示す発光装置の平面図である。
【図12】図12は変形例を示す発光装置の正面断面図である。
【図13】図13は変形例を示す発光装置の正面断面図である。
【図14】図14は変形例を示す発光装置の右側面断面図である。
【図15】図15は変形例を示す発光装置の右側面断面図である。
【図16】図16は変形例を示す発光装置の右側面断面図である。
【図17】図17は変形例を示す発光装置の右側面断面図である。
【図18】図18は本発明の第2の実施形態を示す発光装置の右側面断面図である。
【図19】図19は発光装置の拡大側面断面図である。
【図20】図20は発光装置の正面断面図である。
【図21】図21は発光装置の平面図である。
【図22】図22は発光装置の底面図である。
【図23】図23は変形例を示す発光装置の拡大側面断面図である。
【図24】図24は変形例を示す発光装置の正面断面図である。
【図25】図25は変形例を示す発光装置の平面図である。
【図26】図26は変形例を示す発光装置の右側面断面図である。
【図27】図27は本発明の第3の実施形態を示す発光装置の右側面断面図である。
【図28】図28は発光装置の平面図である。
【図29】図29は発光装置の底面図である。
【図30】図30は変形例を示す発光装置の平面図である。
【図31】図31は変形例を示す発光装置の平面図である。
【符号の説明】
【0072】
1…発光装置、2…ガラス封止LED、3…フレキシブル基板、4…放熱ブロック、5…ヒートパイプ、6…反射板、7…導光板、8…反射鏡、10…ケース、11…ビス、12…連通孔、21…セラミック基板、22…LED素子、23…ガラス封止部、23a…蛍光体、24…回路パターン、24a…上面パターン、24b…電極パターン、24c…ビアパターン、26…放熱パターン、27…はんだ材、28…はんだ材、31…第1絶縁層、32…回路パターン層、33…第2絶縁層、41…上下延在部、42…突出部、61…下面、62…上面、63…補強部、63a…突出部、63b…かしめ部、63c…固定部、64…フランジ、64a…折り曲げ部、66…フランジ、71…端面、72…下面、81…反射面、101…発光装置、107…導光板、109…反射シート、172…下面、173…傾斜面、174…平行面、201…発光装置、202…ガラス封止LED、203…銅ベース基板、204…放熱板、205…ヒートパイプ、206…反射板、207…導光板、207a…光接続部材、208…支持部材、209…ねじ、210…ケース、211…ビス、212…連通孔、261…下面、262…上面、263…補強部、263a…突出部、263b…かしめ部、263c…固定部、264…フランジ、265…ねじ穴、266…フランジ、267…突出板部、268…支持部、271…反射面、271a…前端面、271b…後端面、272…下面、273…凹部、273a…湾曲面、273b…平坦面、281…延在部、301…発光装置、306…反射板、307…導光板、361…下面、362…上面、363…補強部、363b…延在部、363c…固定部、366…フランジ、371…端面、372…下面。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光体と、
前記発光体が実装される実装基板と、
前記発光体にて生じる熱を放散するためのヒートパイプと、
前記発光体から発せられる光を反射する表面、及び、前記ヒートパイプと当接する裏面を有する反射板と、
前記反射板の裏面上にて前記ヒートパイプの少なくとも一部を幅方向外側から覆って前記ヒートパイプを支持し、前記反射板を補強する補強部と、を備えた発光装置。
【請求項2】
前記実装基板と接続され、前記ヒートパイプの一端と接続される放熱体を備えた請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記反射板は、所定方向へ長尺に形成され、
前記ヒートパイプは、前記所定方向へ延びるよう形成され、
前記補強部は、前記所定方向へ延びるよう形成される請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記補強部は、前記反射板の前記裏面から垂直に延び前記ヒートパイプの幅方向外側と当接する突出部と、前記突出部の先端から幅方向内側へ延び前記ヒートパイプの上側と当接する延在部と、を有する請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記補強部は、押し出し成形により、前記反射板と一体に成形されている請求項4に記載の発光装置。
【請求項6】
前記補強部は、前記反射板とともに前記ヒートパイプを包囲している請求項4に記載の発光装置。
【請求項1】
発光体と、
前記発光体が実装される実装基板と、
前記発光体にて生じる熱を放散するためのヒートパイプと、
前記発光体から発せられる光を反射する表面、及び、前記ヒートパイプと当接する裏面を有する反射板と、
前記反射板の裏面上にて前記ヒートパイプの少なくとも一部を幅方向外側から覆って前記ヒートパイプを支持し、前記反射板を補強する補強部と、を備えた発光装置。
【請求項2】
前記実装基板と接続され、前記ヒートパイプの一端と接続される放熱体を備えた請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記反射板は、所定方向へ長尺に形成され、
前記ヒートパイプは、前記所定方向へ延びるよう形成され、
前記補強部は、前記所定方向へ延びるよう形成される請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記補強部は、前記反射板の前記裏面から垂直に延び前記ヒートパイプの幅方向外側と当接する突出部と、前記突出部の先端から幅方向内側へ延び前記ヒートパイプの上側と当接する延在部と、を有する請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記補強部は、押し出し成形により、前記反射板と一体に成形されている請求項4に記載の発光装置。
【請求項6】
前記補強部は、前記反射板とともに前記ヒートパイプを包囲している請求項4に記載の発光装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公開番号】特開2009−260050(P2009−260050A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−107602(P2008−107602)
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】
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