説明

発光遊技具

【課題】使用目的に合わせて発光モードと音声モードを設定することができると共に、複数種類の発光態様と音声態様を順番に又はランダムに出力させるかを選択できる発光遊技具を提供する。
【解決手段】第1モード設定制御手段により、発光用データ記憶手段から選択された発光用制御データが発光手段に出力され、第1操作ボタンが操作される毎に発光態様を切換え可能な第1モードが設定され、第2モード設定制御手段により、音声用データ記憶手段から選択された音声用制御データが音声出力手段に出力されると共に、その音声態様に対応する発光態様の発光用制御データが第2モード発光用データ記憶手段から選択されて発光手段に出力され、第2操作ボタンを操作する毎に音声・発光態様を切換え可能な第2モードが設定され、モード選択手段により、第2モードの為の設定順番モードと不定順番モードとが択一的に選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数色のカラー光を発光すると共に、音声を出力可能な発光遊技具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、玩具や、各種イベント会場やコンサート会場で雰囲気を盛り上げる為のペンライトとして用いることが可能な発光遊技具が提案されている。例えば、特許文献1の棒状発光玩具は、剣を模した形状に構成され、遊技者が操作可能な操作ボタンとスピーカとを有する握り柄と、青色の蛍光管を有する剣身部とを備えている。操作ボタンを押すと、剣身部の基端側が青く発光し、その光が基端側から先端側へ向けて伸びて、剣身部全体が青色に発光すると共に、スピーカから機動音が出力される。その後、操作ボタンを押すと、前記青色の光が剣身部の先端側から基端側へ向けて縮むように消えていくと共に、スピーカから消去音が出力される。
【0003】
特許文献2の発光遊技具は、円筒状のバトンと、バトンに連結され複数の発光ダイオードを内蔵したリボンと、リボンの一端部に取り付けられた電源ボックスとを有し、玩具、スポーツ用品や応援用具として使用される。電源ボックスのスイッチをオン状態にし、手でバトンを握って振り回すとリボンが螺旋を描き、発光ダイオードの光がリボンの描く形状に従って光跡を残すように構成されている。この発光遊技具においては、スイッチをオンオフする毎に、予め設定された複数種類の発光ダイオードの点滅パターンとメロディーパターンが順番に又はランダムに切換えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−159692号公報
【特許文献2】特開2008−264459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の棒状発光玩具においては、剣身部において青色の発光領域が変化するだけなので、飾光としての発光態様が単調で変化に乏しく面白みがないから直ぐに飽きられてしまう可能性がある。
【0006】
特許文献2の発光遊技具においては、予め設定された複数種類の点滅パターンとメロディーパターンを順番に又はランダムに出力させるかを選択することができず、また、使用目的に応じて点滅モードとメロディモードの何れか一方を設定することができない。つまり、遊技者が状況に応じて自由にモードを設定することができない。
【0007】
本発明の目的は、使用目的に合わせて発光モードと音声モードを設定することができると共に、複数種類の発光態様と音声態様を順番に又はランダムに出力させるかを選択できる発光遊技具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明は以下の構成を有するものである。尚、参照符号は、本願発明の理解促進の為に図面に図示した構成要素との対応関係の一例を示したものであり、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
請求項1の発光遊技具は、複数の発光ランプ(3) を有する発光手段(3,22)と、音声を出力可能な音声出力手段(4,21)と、前記発光手段(3,22)と音声出力手段(4,21)とを制御する制御手段(5) とを備えた発光遊技具(1) において、前記制御手段(5) は、複数種類の発光態様の為の発光用制御データを予め記憶した発光用データ記憶手段(28)と、複数種類の音声態様の為の音声用制御データを予め記憶した音声用データ記憶手段(29)と、前記発光用データ記憶手段(28)から選択された発光態様の発光用制御データを読み出して前記発光手段(3,22)に出力する第1モードであって、所定の第1条件の成立毎に発光態様を切換え可能な第1モードを設定する第1モード設定制御手段(31)と、前記音声用データ記憶手段(28)から選択された音声態様の音声用制御データを読み出して前記音声出力手段(4,21)に出力する第2モードであって、所定の第2条件の成立毎に音声態様を切換え可能な第2モードを設定する第2モード設定制御手段(32)と、前記第1,第2モードの少なくとも一方における複数種類の態様を設定順番にて切換え可能な設定順番モードと、複数種類の態様をランダムに切換え可能な不定順番モードとを択一的に選択するモード選択手段(33)とを備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項2の発光遊技具は、請求項1において、前記第1モードでは前記設定順番モードが設定され、前記第2モードでは前記設定順番モードと不定順番モードとが択一的に設定されることを特徴としている。
【0010】
請求項3の発光遊技具は、請求項1又は2において、前記第2モードにおいても前記発光手段(3,22)を発光させる為に、複数種類の音声態様に対応付けた複数種類の発光態様の為の発光用制御データを予め記憶した第2モード発光用データ記憶手段(30)を有し、前記第2モード設定制御手段(32)は、前記第2モードのとき、選択された音声態様に対応する発光態様の発光用制御データを前記第2モード発光用データ記憶手段(30)から読み出して前記発光手段(3,22)に出力することを特徴としている。
【0011】
請求項4の発光遊技具は、請求項1〜3の何れか1項において、第1,第2操作ボタン(12,13) を備え、前記第1条件は第1操作ボタン(12)が操作されたときに成立し、前記第2条件は第2操作ボタン(13)が操作されたときに成立することを特徴としている。
【0012】
請求項5の発光遊技具は、請求項4において、前記第1モード設定制御手段(31)は、前記第1操作ボタン(12)の操作を介して第1モードを設定するように構成され、前記第2モード設定制御手段(32)は、前記第2操作ボタン(13)の操作を介して第2モードを設定するように構成されたことを特徴としている。
【0013】
請求項6の発光遊技具は、請求項4又は5において、前記モード選択手段(33)は、電源投入時の第1,第2操作ボタン(12,13) の操作状況に応じて前記設定順番モードと前記不定順番モードとを択一的に選択することを特徴としている。
【0014】
請求項7の発光遊技具は、請求項6において、前記モード選択手段(33)は、電源投入時の第1,第2操作ボタン(12,13) の同時操作により設定順番モードを選択するように構成されたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明の発光遊技具によれば、第1モード設定制御手段により、発光用データ記憶手段から選択された発光用制御データが読み出されて発光手段に出力され、所定の第1条件の成立毎に発光態様を切換え可能な第1モードが設定され、第2モード設定制御手段により、音声用データ記憶手段から選択された音声用制御データが読み出されて音声出力手段に出力され、所定の第2条件の成立毎に音声態様を切換え可能な第2モードが設定され、モード選択手段により、第1,第2モードの少なくとも一方における複数種類の態様を設定順番にて切換え可能な設定順番モードとランダムに切換え可能な不定順番モードとが択一的に選択されるので、使用目的に合わせて第1,第2モードを設定して発光態様と音声態様を切換えることができると共に、興趣性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例に係る発光遊技具の斜視図である。
【図2】握り部を本体部から取り外した状態を示す要部拡大斜視図である。
【図3】発光遊技具の制御系のブロック図である。
【図4】制御手段の機能ブロック図である。
【図5】発光態様テーブルを示す図表である。
【図6】音声態様テーブルを示す図表である。
【図7】発光態様のテーブルを示す図表である。
【図8】制御処理のフローチャートである。
【図9】変更形態に係る発光態様テーブルを示す図表である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
【実施例】
【0018】
図1〜図3に示すように、発光遊技具1は、十手を模した形状の装飾部材2と、複数の発光ランプ3を有する発光手段と、種々の効果音や音声を出力可能なスピーカ4を有する音声出力手段と、発光手段と音声出力手段とを制御する制御手段5を有し、各種イベント会場やコンサート会場で雰囲気を盛り上げる為のペンライトや、遊び用の玩具等として使用されるように構成されている。
【0019】
図1、図2に示すように、装飾部材2は、所定の長さを有する棒身部6と、棒身部6を固定支持する本体部7と、この本体部7に着脱可能に取り付けられる握り部(柄部)8とを備えている。棒身部6は、保護カバー9と、この保護カバー9内に収容された導光と光放射機能を有する光放射部材10とを有する。
【0020】
保護カバー9は、無色透明の合成樹脂材料で円筒状に形成され、基端部が本体部7の先端部分に内嵌固定されている。保護カバー9の先端部は半球状に形成されている。保護カバー9の表面には光拡散性と意匠性を高める為の多数の小さな粒状部9aが形成されている。
【0021】
光放射部材10は、透明又は半透明の合成樹脂材料で断面矩形の板状又は角棒状に形成され、保護カバー9の軸心方向にストレート状に延びている。光放射部材10には、光拡散機能(光放射機能)を得る為に長手方向に連続的に複数の凹凸部が形成され、長手方向と直交する周方向向きに多数の凹凸部が小間隔で形成されている。
【0022】
本体部7は、合成樹脂材料で円筒状に形成されている。本体部7の先端部分には装飾体11が外嵌固定されている。この装飾体11の外面部の両側には遊技者が操作可能な第1,第2操作ボタン12,13が設けられている。
【0023】
第1,第2操作ボタン12,13は、装飾体11の外周部において、周方向に180度互いに離隔した位置に配設されている。装飾体11には外側へ突出する装飾片11a(十手の鉤部)であって、保護カバー9の基端側部分の外側へ延びる装飾片11aが設けられている。装飾片11aと保護カバー9との間には隙間が形成されている。
【0024】
本体部7の内部には、制御基板14と、複数の発光ランプ3と、スピーカ4とが装備されている。複数の発光ランプ3から投射された光は、光放射部材10内へ導入されて光放射部材10の表面の全体から放射され、保護カバー9の表面から放射される。
【0025】
本体部7の基端近傍部位には電池収納部15が形成され、この電池収納部15に3個のボタン電池16(電源電池)が装着される。本体部7の外周部の左右両側部には1対のガイド溝17が形成されている。ガイド溝17は、軸心方向へ長くストレートに延びる第1溝部17aと、第1溝部17aの先端から屈曲部を介して連なる第2溝部17bと、第2溝部17bの先端の拡大溝部17cとを有する。
【0026】
握り部8は、合成樹脂材料で円筒状に形成され、本体部7に着脱可能に外嵌されている。握り部8の外周面にはグリップ性を高める為の多数の細かい環状溝が形成されている。握り部8の内周部の左右両側部には、本体部7の1対のガイド溝17に係合する1対の係合突部8aが形成されている。係合突部8aは、握り部8の先端部に短く形成されている。
【0027】
図2に示すように、握り部8を本体部7に取り付ける場合には、1対の係合突部8aを1対のガイド溝17に係合させ、握り部8を第1溝部17aに沿って矢印a方向に移動させて、溝端で係止後に握り部8を矢印b方向へ回動させて係合突部8aを第2溝部17bに係合させる。握り部8を第2溝部17bに沿って矢印c方向に移動させ、溝端で係止後に握り部8を矢印d方向へ回動させると係合突部8aが拡大溝部17cに係合状態となり、握り部8が本体部7に固定される。
【0028】
次に、発光遊技具1の制御系について説明する。
図3に示すように、制御基板14には、CPU18とROM19とRAM20とを含むマイクロコンピュータからなる制御手段5と、スピーカ駆動回路21と、複数のランプ駆動回路22と、入力インターフェース23と、出力インターフェース24とが設けられている。制御基板14には電源電池16が接続されている。入力インターフェース23には、第1操作ボタン12と、第2操作ボタン13とが接続されている。出力インターフェース24には、スピーカ駆動回路21と複数のランプ駆動回路22とが接続されている。
【0029】
スピーカ駆動回路21は、制御手段5から受信する音声用制御データに基づいてスピーカ4から音声や効果音などを出力させる。ランプ駆動回路22は、制御手段5から受信する発光用制御データに基づいて発光ランプ3を指定された発光色で点灯点滅させる。尚、スピーカ4とスピーカ駆動回路21とにより音声出力手段が構成され、複数の発光ランプ3と複数のランプ駆動回路22とにより発光手段が構成されている。
【0030】
発光ランプ3は、複数色のカラー光を発光可能なフルカラーLEDで構成されている。このフルカラーLEDは、R(赤)とG(緑)とB(青)の3原色の発光素子をパッケージ化したものである。複数の発光ランプ3を同色の光で発光させたり、夫々異なる色の光で発光させたり、連続発光させたり、点滅発光させたり可能である。
【0031】
ここで、この発光遊技具1の発光機能と音声出力機能について説明しておく。
第1操作ボタン12を介して設定される第1モードにおいては、図5に示す発光態様テーブル25の8通りの発光態様で発光し、第1操作ボタン12の操作毎に態様No.が1つずつインクリメントされて発光態様が順次変化していく。
【0032】
第2モードは、第2モードにおける音声態様と発光態様の複数種類の態様を設定順番にて切換え可能な設定順番モードとランダムに切換え可能な不定順番モードとを有する。
第2モードの不定順番モードは第2操作ボタン13を介して設定される。この不定順番モードにおいては、図6に示す音声態様テーブル26の11通りの音声態様の中から抽選で決定される音声態様で音声出力し、第2操作ボタン13の操作毎に抽選で決定される音声態様に変化する。発光態様については、図7に示す発光態様テーブル27の11通りの発光態様の中から態様No.おいて音声態様に対応する発光態様を出力し、第2操作ボタン13の操作毎に、態様No.において音声態様に対応する発光態様に変化する。
【0033】
前記第1,第2操作ボタン12,13を同時に押下しながら電源電池16を装着すると、第2モードの設定順番モードが設定される。この設定順番モードにおいて、音声態様については、図6に示す11通りの音声態様の順番にて音声を出力し、発光態様については、図7に示す11通りの発光態様であって、態様No. において音声態様に対応する発光態様で発光し、第2操作ボタン13の操作毎に、態様No. が1つずつインクリメントされて音声様態と発光態様が変化する。
【0034】
次に、制御手段5の機能について、図4〜図7に基づいて説明する。
制御手段5のROM19には、図5に示すような発光態様で発光させる為の発光用制御データを態様No. と対応付けて予め格納した第1発光用データ記憶手段28と、図6に示すような音声態様で音声出力する為の音声用制御データと抽選確率データを態様No. と対応付けて予め格納した音声用データ記憶手段29と、図7に示すような発光態様で発光させる為の発光用制御データを態様No. と対応付けて予め格納した第2発光用データ記憶手段30(第2モード発光用データ記憶手段)とが設けられている。
【0035】
制御手段5のROM19に格納した制御プログラムを介して実現される機能手段としては、図4に示すように、第1モード設定制御手段31と、第2モード設定制御手段32と、モード選択手段33とが設けられている。
第1モード設定制御手段31は第1発光用データ選択手段34を備え、第2モード設定制御手段32は音声用データ選択手段35と、第2発光用データ選択手段36とを備えている。
【0036】
第1モード設定制御手段31は、第1発光用データ記憶手段28から選択された発光態様の発光用制御データを読み出して発光手段に出力する第1モードであって、所定の第1条件の成立(第1操作ボタン12の操作)毎に発光態様を切換え可能な第1モードを設定する。尚、第1モードは、設定順番モードだけを有するため、上記の第1モードは第1モードの設定順番モードというべきものである。
【0037】
第1発光用データ選択手段34は、第1操作ボタン12が操作される毎に、図5に示す発光態様の順番にて第1発光用データ記憶手段28から発光態様の発光用制御データを順次選択する。
【0038】
第2モード設定制御手段32は、音声用データ記憶手段29から選択された音声態様の音声用制御データを読み出して音声出力手段に出力する第2モードであって、所定の第2条件の成立(第2操作ボタン13の操作)毎に音声態様を切換え可能な第2モードを設定する。尚、この場合、第2モードの不定順番モードが設定される。
更に、第2モード設定制御手段32は、第1,第2操作ボタン12,13を同時に押下しながら電源電池16が装着された場合、第2モードの設定順番モードを設定する。
【0039】
音声用データ選択手段35は、第2モードの不定順番モードのとき、第2操作ボタン13が操作される毎に、図6に示す音声態様の中から抽選で決定した音声態様の音声用制御データを音声用データ記憶手段29から選択する。音声用データ選択手段35は、第2モードの設定順番モードのとき、第2操作ボタン13が操作される毎に、図6に示す音声態様の順番にて音声用データ記憶手段29から音声様態の音声用制御データを選択する。
【0040】
第2発光用データ選択手段36は、第2操作ボタン13が操作される毎に、態様No.において音声態様に対応する発光態様の発光用制御データを第2発光用データ記憶手段30から選択する。モード選択手段33は、第2モードにおける複数種類の態様(音声態様と発光態様)を設定順番にて切換え可能な設定順番モードと、複数種類の態様をランダムに切換え可能な不定順番モードとを択一的に選択する。
【0041】
次に、制御手段5が実行する制御処理について、図8のフローチャートに基づいて説明する。但し、図中の符号Si(i=1,2,3・・・)は各ステップである。尚、この制御処理の制御プログラムは、制御手段5のROM19に予め格納されている。
図8に示すように、制御処理が開始されると、所定の初期設定が実行された後(S1)、第1,第2操作ボタン12,13を同時に押下しながら電源電池16が装着されたか否か判定する(S2)。
【0042】
S2の判定がYesの場合、電源電池16のセット前に第1モードが設定されていた場合には、第1モードフラグFがリセットされて、第1モードの設定が解除され(S3)、第2モードが設定されると共に、設定順番モードが設定される(S4)。第2モードの設定順番モードが設定されると、第2操作ボタン13の操作回数をカウントするカウンタNが「0」に設定される(S5)。尚、このカウンタNのカウント値は、図6、図7に示す音声態様テーブル26と発光態様テーブル27の態様No.に対応している。
【0043】
S6では、第2操作ボタン13が操作されたか否か判定され、その判定がNoの場合にはS10へ移行する。一方、第2操作ボタン13が操作された場合(S6;Yes)、カウンタNのカウント値が(N+1)にインクリメントされ(S7)、そのカウント値に対応する態様No.の音声態様と発光態様とが音声態様テーブル26と発光態様テーブル27から夫々選択され(S8)、音声用データ記憶手段28から音声態様の音声用制御データを、また第2発光用データ記憶手段30から発光態様の発光用制御データを夫々読み出して出力する(S9)。
【0044】
例えば、カウント値が「1」の場合、図6に示す11通りの音声態様の中から、態様No.1の「お縄頂戴しろい」の音声態様を選択し、その音声態様の音声用制御データを音声出力手段に出力する。発光態様については、図7に示す11通りの音声態様の中から、態様No.1において音声態様に対応する「6色高速点滅」の発光態様を選択し、その発光態様の発光用制御データを発光手段に出力する。
【0045】
次に、S10では、電池収容部15から電源電池16が抜き取られたか否か判定され、その判定がYesの場合には、第2モードの設定順番モードの設定を解除する(S12)。一方、電源電池16が抜き取られていない場合(S10;No)、カウンタNのカウント値が「11」になったか否か判定され(S;11)、その判定がNoのうちはS6へ戻ってS6〜S10が繰り返される。即ち、第2操作ボタン13が操作される毎に、カウント値に対応する態様No.の発光態様と音声態様を順次選択して、制御データを出力する。一方、カウンタNのカウント値が「11」になった場合には(S11;Yes)、S5に戻ってS5〜S11を繰り返す。
【0046】
他方、第1,第2操作ボタン12,13を同時に押下せずに電源電池16が装着された後(S2;No)、第1操作ボタン12が操作された場合(S13;Yes)、第1モードフラグFがリセットされている(第1モードが解除されている)か否か判定され(S14)、その判定がYes、つまり、第1モードが設定されている(フラグFが「1」である)場合には、S17へ移行する。
【0047】
一方、フラグFが「0」で、第1モードが設定されていない場合(S14;Yes)、第1モードフラグFがセットされて、第1モードが設定され(S15)、第1操作ボタン12のボタン操作回数をカウントするカウンタIが「0」に設定され(S16)、その後S17へ移行する。尚、このカウンタIのカウント値は、図5に示す発光態様テーブル25の態様No.に対応している。
【0048】
S17では、第1操作ボタン12の操作(S13;Yes)によりカウンタIのカウント値が(I+1)にインクリメントされ、そのカウント値に応じて図5の発光態様テーブル25から発光態様が選択され(S18)、第1発光用データ記憶手段28からその発光態様の発光用制御データを読み出して出力する(19)。例えば、カウント値が「3」の場合、図5の発光態様テーブル25に示す8通りの発光態様の中から、態様No.3の「緑色点灯」の発光態様を選択する。
【0049】
次に、S20では、カウンタIのカウント値が「8」になったか否か判定され(S20)、その判定がNoのうちはS13へ戻ってS13〜S21が繰り返される。即ち、第1操作ボタン12が操作される毎に、カウント値に対応する態様No.の発光態様を順次選択する。
【0050】
他方、第1,第2操作ボタン12,13を同時に押下せずに電源電池16が装着された後、第2操作ボタン13が操作された場合(S2;No、S13;No、S22;Yes)、第1モードが設定されている場合には、第1モードフラグFが「0」にリセットされて、第1モードが解除される(S23)。一方、第2操作ボタン13が操作されていない場合(S22;No)、S2へリターンする。
【0051】
S23の次のS24では、第2モードの不定順番モードが設定される。次にS25では、音声態様については、抽選により決定された態様No.の音声態様が図6の音声態様テーブル26から選択される。発光態様については、態様No.において音声態様に対応する発光態様が図7の発光態様テーブル27から選択され、その音声態様の音声用制御データを音声用データ記憶手段29から読み出し、発光態様の発光用制御データを第2発光用データ記憶手段30から読み出して出力し(S26)、その後S2へリターンする。
【0052】
例えば、音声態様については、図6に示す11通りの音声態様の中から、抽選で決定した態様No.11の「それ!」の音声態様を選択する。発光態様については、図7に示す11通りの発光態様の中から、態様No.11において音声態様に対応する「青色高速点滅」の発光態様を選択する。
【0053】
以上説明した発光遊技具1の作用効果について説明する。
第1,第2操作ボタン12,13を同時に押下しながら電池収容部15に電源電池16を装着し、第2操作ボタン13を操作すると、図6、図7に示すように、装飾部材2の棒身部6が赤色で高速点滅すると共に、スピーカ4から「お縄を頂戴しろい」の音声が出力される。その後、第2操作ボタン13を操作する毎に、予め設定された11通りの発光態様の順番にて棒身部6が発光すると共にスピーカ4から音声態様が順次出力される。その後、電池収容部15から電源電池16を抜かない限り、第2操作ボタン13を操作する毎に、発光態様と音声様態が前記の設定順番にて繰り返し変化する。
【0054】
他方、第1,第2操作ボタン12,13を同時に押下せずに電源電池16を装着した後、第1操作ボタン12を操作すると、第1モードの設定順番モードが設定され、図5に示すように装飾部材6の棒身部6が赤色に点灯する。その後、第1操作ボタン12を操作する毎に、予め設定された8通りの発光態様の順番にて棒身部6が発光する。
【0055】
一方、第1,第2操作ボタン12,13を同時に押下せずに電源電池16を装着した後、第2操作ボタン13を操作すると、第2モードの不定順番モードが設定され、図6、図7に示すように、例えば、抽選で決定された音声態様でスピーカ4から「神妙にしろい」の音声が出力されると共に、棒身部6が6色で高速点滅する。
【0056】
このように、第1モードの状態で、第2操作ボタン13を操作すると、第2モードの不定順番モードが設定され、また、その反対に、第2モードの状態で、第1操作ボタン12を操作すると、第1モードの設定順番モードが設定される。
【0057】
この発光遊技具1によれば、例えば、各種イベント会場やコンサート会場で使用する場合には、第1操作ボタン12を操作して第1モードを設定して棒身部6を点灯発光させることができるので、ペンライトとして使用することができる。更に、曲目やその場の雰囲気に合わせて第1操作ボタン12を操作することで棒身部6の発光態様のカラー色を切り換えることができるので、状況に応じて遊技者が所望のタイミングで発光態様を切換えることができる。
【0058】
また、例えば、遊び用の玩具として使用する場合には、第2操作ボタン13を操作して第2モードを設定し、第2操作ボタン13を操作する毎に音声態様と発光態様を切換えることができ、スピーカ4から種々の音声を出力させることができると共に、棒身部6を種々のカラー色で点滅発光させることができ、玩具としての興趣性を高めることができる。
【0059】
前記実施例の次ように部分的に変更してもよい。
(1)第1モードは、不定順番モードと設定順番モードとに亙って切換え可能に構成してもよい。この場合、不定順番モードにおいては、図9の発光態様テーブル25Aに示す8通りの発光態様の中から抽選で決定される発光態様で発光し、第1操作ボタン12の操作毎に抽選で決定される発光態様に変化する。この不定順番モードを設ける場合、例えば、電源投入時に、第1操作ボタン12を押下しながら電源電池16を装着した場合に、第1モードの不定順番モードを設定するように構成してもよい。
【0060】
上記の場合、第2操作ボタン13を押下しながら電源電池16を装着した場合に、第2モードの設定順番モードを選択するように構成してもよい。
【0061】
(2)前記実施例における第1,第2モードの為の複数種類の発光態様は一例を示すものであり、これらの発光態様に限定される訳ではない。同様に、第2モードにおける複数種類の音声態様は一例を示すものであり、これらの音声態様に限定される訳ではない。
また、装飾部材の形状、サイズ等についても適宜変更可能である。
【0062】
(3)発光ランプは、有機化合物からなる発光ダイオード(有機エレクトロルミネッセンス)、豆電球、特殊小型電球等で構成してもよい。
(4)その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態が実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
【符号の説明】
【0063】
1 発光遊技具
3 発光ランプ(LED)
4 スピーカ
5 制御手段
12 第1操作ボタン
13 第2操作ボタン
28 第1発光用データ記憶手段
29 音声用データ記憶手段
30 第2発光用データ記憶手段
31 第1モード設定制御手段
32 第2モード設定制御手段
33 モード選択手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光ランプを有する発光手段と、音声を出力可能な音声出力手段と、前記発光手段と音声出力手段とを制御する制御手段とを備えた発光遊技具において、
前記制御手段は、
複数種類の発光態様の為の発光用制御データを予め記憶した発光用データ記憶手段と、 複数種類の音声態様の為の音声用制御データを予め記憶した音声用データ記憶手段と、 前記発光用データ記憶手段から選択された発光態様の発光用制御データを読み出して前記発光手段に出力する第1モードであって、所定の第1条件の成立毎に発光態様を切換え可能な第1モードを設定する第1モード設定制御手段と、
前記音声用データ記憶手段から選択された音声態様の音声用制御データを読み出して前記音声出力手段に出力する第2モードであって、所定の第2条件の成立毎に音声態様を切換え可能な第2モードを設定する第2モード設定制御手段と、
前記第1,第2モードの少なくとも一方における複数種類の態様を設定順番にて切換え可能な設定順番モードと、複数種類の態様をランダムに切換え可能な不定順番モードとを択一的に選択するモード選択手段と、
を備えたことを特徴とする発光遊技具。
【請求項2】
前記第1モードでは前記設定順番モードが設定され、前記第2モードでは前記設定順番モードと不定順番モードとが択一的に設定されることを特徴とする請求項1に記載の発光遊技具。
【請求項3】
前記第2モードにおいても前記発光手段を発光させる為に、複数種類の音声態様に対応付けた複数種類の発光態様の為の発光用制御データを予め記憶した第2モード発光用データ記憶手段を有し、
前記第2モード設定制御手段は、前記第2モードのとき、選択された音声態様に対応する発光態様の発光用制御データを前記第2モード発光用データ記憶手段から読み出して前記発光手段の出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の発光遊技具。
【請求項4】
第1,第2操作ボタンを備え、
前記第1条件は第1操作ボタンが操作されたときに成立し、
前記第2条件は第2操作ボタンが操作されたときに成立することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載に発光遊技具。
【請求項5】
前記第1モード設定制御手段は、前記第1操作ボタンの操作を介して第1モードを設定するように構成され、
前記第2モード設定制御手段は、前記第2操作ボタンの操作を介して第2モードを設定するように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の発光遊技具。
【請求項6】
前記モード選択手段は、電源投入時の第1, 第2操作ボタンの操作状況に応じて前記設定順番モードと前記不定順番モードとを択一的に選択することを特徴とする請求項4又は5に記載の発光遊技具。
【請求項7】
前記モード選択手段は、電源投入時の第1, 第2操作ボタンの同時操作により設定順番モードを選択するように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の発光遊技具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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