説明

発音制御装置

【課題】複数の曲データを繰り返し発音させる場合に、曲データ同士の発音タイミングの関係が視覚的に認識しやすい発音制御装置を提供すること。
【解決手段】表示制御部は、表示画面に特定の位置を囲む環状の環状領域を表示させる。表示制御部は、時間の経過に伴って発音される内容を規定した曲データに対応する曲データ画像を環状領域上に表示させる。表示制御部は、経過する時間の長さと環状領域の周方向の長さとが対応するように曲データ画像を表示させる。表示制御部は、環状領域の特定の位置から経過する時間に応じた周方向の長さの位置に対応した曲データ画像における位置、および曲データ画像に対応する曲データに基づいて発音させる音の内容を発音制御部に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発音制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発音させる音の内容を規定したデータ(以下「発音データ」という。)を複数用意して、そこから選択された所望の発音データを、時系列に沿って発音させる順番に並べて楽曲を作成する楽曲作成装置が知られている。特許文献1においては、パターンエディット画面上で作成された1小節のリズムパターン(1小節分の発音データの組み合わせ。)をパターンセレクト画面上で選択してパターンシーケンサ画面上に並べて楽曲を作成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−108127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、楽曲にはループ再生をする楽曲(以下、「ループ曲」という。)がある。ループ曲を作成する際は、まず、発音データを時系列に沿って発音させる順番に並べた曲のデータ(以下、「曲データ」という。)を複数作成する。次に、これらを同時に繰り返し発音させながら発音タイミングの変更などの編集をして作成するという手法がとられる場合がある。しかしながら、特許文献1に記載の楽曲作成装置のような構成では、ループ曲の作成者は、複数の曲データの発音するタイミングを変化させながら好適なループ曲を作成することが困難である。そこで、本発明は、複数の曲データを繰り返し発音させる場合に、曲データ同士の発音タイミングの関係が視覚的に認識しやすい発音制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、特定の位置を囲む外周を有し周方向の長さに対応して経過する時間が規定される領域に、時間の経過に伴って発音される内容を規定した曲データに対応した曲データ画像を表示手段に表示させる表示制御手段であって、前記曲データにおける経過する時間と前記領域の周方向に沿った長さとが対応するように前記曲データ画像を表示させる表示制御手段と、発音開始の指示を受け付けると、当該指示に応じたタイミングからの経過した時間を示す時間情報を出力する出力手段と、前記出力手段により出力される時間情報に応じて決まる前記領域における周方向の位置と前記曲データ画像の表示位置との関係、および当該曲データ画像に対応する曲データに基づいて、発音装置から発音させる内容を制御する発音制御手段とを具備し、前記表示制御手段は、前記表示手段に複数の前記曲データ画像を表示させるように制御することを特徴とする発音制御装置を提供する。
【0006】
上記発音制御装置において、前記表示制御手段は、外部からの指示に応じて複数の前記曲データ画像の各々を前記周方向に移動させて、互いの位置関係を変更するように制御してもよい。
【0007】
上記発音制御装置において、前記領域の周方向に沿った特定の範囲を指定する範囲指定手段をさらに具備し、前記発音制御手段は、前記時間情報に応じて決まる位置が前記範囲指定手段によって指定された範囲にある場合に、前記発音手段の発音内容を変化させてもよい。
【0008】
上記発音制御装置において、前記領域は、複数あり、前記表示制御手段は、少なくとも2つの前記領域内に前記曲データ画像を表示させてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の曲データを繰り返し発音させる場合に、曲データ同士の発音タイミングの関係が視覚的に認識しやすい発音制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る発音制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】発音制御機能の構成を説明するブロック図である。
【図3】発音制御装置が備える表示画面の表示例を説明する図である。
【図4】発音制御機能における表示画面の第1の表示例を説明する図である。
【図5】発音制御機能における表示画面の第2の表示例を説明する図である。
【図6】発音制御機能における表示画面の第3の表示例を説明する図である。
【図7】発音制御機能における表示画面の第4の表示例を説明する図である。
【図8】変形例1に係る環状シーケンサ画像を説明する図である。
【図9】変形例3に係る環状シーケンサ画像を説明する図である。
【図10】変形例4に係る環状シーケンサ画像を説明する図である。
【図11】変形例5に係る環状シーケンサ画像を説明する図である。
【図12】変形例10に係る環状シーケンサ画像を説明する図である。
【図13】変形例12に係る環状シーケンサ画像を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態>
[ハードウェア構成]
図1は、本実施形態に係る発音制御装置10の構成を示すブロック図である。制御部110は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置およびRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶手段を備える。CPUは、ROMに記憶されている発音制御プログラムをRAMにロードして実行することにより、発音制御装置10の各部について、バスを介して制御し、各種機能を実現する。RAMは、CPUが各データの加工などを行う際のワークエリアとしても機能する。制御部110は、ある時点からの経過時間を計測する機能を有し、経過時間に応じて発音制御装置10を構成する後述の各部の動作を制御する。
【0012】
記憶部120は、不揮発性メモリなどの記憶手段であって、発音される音の内容を規定したデータ(以下「発音データ」という。)と時間の経過に伴って発音される内容を規定した曲データとを記憶する。この例においては、発音データは、予め決められた時間長(例えば、数百ミリ秒)の楽音の波形信号を示すデータである。また、曲データは、発音データおよびこの発音データが示す音を発音させるタイミングとを対応付けたデータである。また、記憶部120は、表示される画像を示す画像データおよびこれらの画像の表示または発音に関する設定データを記憶する。記憶部120は、上述した制御プログラムをROMの代わりに記憶していてもよい。なお、記憶部120は、外付けの不揮発性メモリなどの記憶手段を、接続インターフェースを介して接続したものであってもよい。
操作部130は、利用者が発音制御装置10に対して各種操作を行うマウス、キーボードまたはタッチセンサなどの操作手段である。操作部130は、操作内容を示す情報を制御部110に出力する。
【0013】
表示部140は、制御部110の制御により画像を表示する表示画面141を有する液晶ディスプレイなどの表示手段である。表示画面141は、表面部分にタッチセンサが設けられてタッチパネルとして機能する。
発音部150は、制御部110による制御に応じて発音を行うDSP(Digital Signal Processor)、スピーカなどを有する発音手段である。
インターフェース160は、例えば、外部装置と有線接続する接続端子、無線接続する無線接続手段、基地局やネットワークなどを介して接続する通信手段などであって、接続した外部装置と各種データの送受信を行う。
【0014】
[発音制御機能の構成]
次に、制御部110が発音制御プログラムを実行することによって実現される発音制御機能について図2を用いて説明する。なお、以下に説明する発音制御機能を実現する各構成については、その一部または全部をハードウェアにより実現してもよい。
【0015】
図2は、発音制御機能の構成を説明するブロック図である。制御部110は、発音制御プログラムを実行することにより、表示制御部111、時間出力部112および発音制御部113を構成して発音制御機能を実現する。
時間出力部112は、操作部130から出力される動作開始の指示を受け付けると、この指示に応じたタイミングからの経過した時間を示す時間情報を生成する。時間出力部112は、生成した時間情報を表示制御部111に出力する。例えば、時間出力部112は、指示を受け付けるとすぐに時間情報を生成する。なお、時間出力部112は、操作部130以外の各部から動作開始の指示を受けてもよい。
【0016】
表示制御部111は、曲データの再生に用いられるシーケンサを示す画像(以下「シーケンサ画像」という。)の画像データを、記憶部120から取得する。表示制御部111は、シーケンサ画像を表示する位置および向きの設定データを記憶部120から取得する。表示制御部111は、取得した画像データおよび設定データを用いてシーケンサ画像を表示画面141に表示するように表示部140を制御する。表示制御部111は、操作部130からの指示に基づいて、発音データに対応する画像(以下「発音データ画像」という。)の画像データを記憶部120から取得する。この例においては、発音データ画像は、発音データの名称、発音データの特徴などに応じた画像である。表示制御部111は、発音データ画像を表示する位置および向きの設定データを記憶部120から取得する。表示制御部111は、取得した画像データおよび設定データを用いて発音データ画像を表示画面141に表示させる。
【0017】
表示制御部111は、操作部130からの指示に基づいて、曲データに対応する画像(以下「曲データ画像」という。)の画像データを記憶部120から取得する。この例においては、曲データ画像は、曲データの内容に応じた画像である。表示制御部111は、取得した画像データとシーケンス画像における設定データとに基づいて曲データ画像をシーケンス画像に重ねて表示させる。表示制御部111は、時間出力部112から入力された時間情報に基づき、発音位置を指示する画像(以下「発音指示画像」という。)を表示させる。また、表示制御部111は、この時間情報と曲データ画像を表示させる位置とに基づいて、この曲データ画像に対応する曲データと曲データの発音を開始する位置の情報とを発音制御部113へ出力する。結果的に、表示制御部111は、表示させている発音指示画像および曲データ画像の位置関係に応じて、発音制御部113に対して発音制御に必要な情報を出力する。
【0018】
発音制御部113は、表示制御部111から取得した情報が示す発音データを記憶部120から取得する。発音制御部113は、発音部150を制御して、取得した発音データに基づいて発音部150に発音させる。
【0019】
[発音制御機能における表示画面構成]
図3は、発音制御装置10が備える表示画面141の表示例を説明する図である。表示画面141には、環状シーケンサ画像20、矩形状シーケンサ画像30および発音データ画像群40が表示されている。発音データ画像群40は、表示画面141の左右方向に並んで表示されている複数の上述した発音データ画像によって示される画像である。本実施形態においては、発音データ画像群40は、発音データ画像400A,400B,400C・・・,400P(以下、区別しない場合は「発音データ画像400」という。)で構成されている。発音データ画像400A,400B,400C・・・,400Pは、それぞれ発音データA,B,C・・・,Pと対応している。
【0020】
環状シーケンサ画像20は、上述したシーケンサ画像のひとつである。環状シーケンサ画像20は、中心点201を囲む外周を有する環状画像210を備える。ここで、環状とは、外周および内周を有する形状のことである。環状画像210は、環状の領域である環状領域221,222,223(以下、区別しない場合は「環状領域220」という。)を有する。環状領域220は、各々が中心点201を囲む外周および内周を有する。本実施形態においては、環状領域220の外周および内周は、中心点201を中心とする円周状となっている。
【0021】
環状領域220は、中心点201から放射状に伸びる直線の拍線202によって拍領域に分割されている。ここで、環状領域220における時計回りの周方向D1に沿った長さは、経過する時間を規定しているものとする。拍線202は、等間隔で配置され、等しい時間間隔で訪れる基本的なリズムである拍節を示している。拍領域は、周方向D1に沿った長さが拍の長さを示している。また、環状領域220の1周は、周期的に繰り返される拍子を示している。なお、拍線202および拍領域は、これに限らず、設定によって数が変更される。
【0022】
各環状領域220には、それぞれ特定の拍数を有する曲を示す曲データに対応する曲データ画像411,412,413(以下、区別しない場合は「曲データ画像410」という。)が重なって表示されている。曲データ画像410は、各々が対応する曲データにおける経過する時間と各環状領域220の周方向D1に沿った長さとが対応するように表示されている。説明の便宜上、図3においては、曲データ画像410をハッチングして示す。曲データ画像411,412,413は、それぞれ16拍、6拍、8拍の曲データと対応している。曲データ画像411,412,413は、それぞれ曲の開始を示す開始位置411S,412S,413S(以下、区別しない場合は「開始位置410S」という。)を有する。また、曲データ画像411,412,413は、それぞれ曲の終了を示す終了位置411E,412E,413E(以下、区別しない場合は「終了位置410E」という。)を有する。開始位置411Sおよび終了位置411Eは、同じ拍線202上に表示されている。
【0023】
曲データ画像410には、対応する曲データにおける発音される音の内容とその音の発音タイミングとを表わす発音表示領域が、配置されている。例えば、曲データ画像411には、発音表示領域421A1,421B1,421A2(以下、区別しない場合は「発音表示領域421」という。)が、配置されている。発音表示領域421A1,421B1,421A2は、それぞれ発音データ画像400A,400B,400Aに対応する画像が示されている。発音表示領域421A1,421B1,421A2には、対応する発音データ画像400と同様にそれぞれ発音データA,B,Aが対応している。また、曲データ画像411において、発音表示領域421の開始位置411Sから周方向D1に沿った位置は、曲データ画像411に対応する曲データにおける発音タイミングを示している。
【0024】
例えば、曲データ画像411においては、開始位置411Sから1,7,10番目の拍領域にそれぞれ発音表示領域421A1,421B1,421A2が位置している。この場合、発音表示領域421A1,421B1,421A2は、曲の開始から1拍目、7拍目、10拍目に、発音データA,B,Aの示す音が発音されることを示している。また、発音表示領域421は、拍領域の周方向D1の位置によって、拍の中で発音されるタイミングを示している。例えば、発音表示領域421A1は、1番目の拍領域における周方向D1の手前側に位置し、1拍目の始まりに発音されることを示している。発音表示領域421A2は、10番目の拍領域における周方向D1の真ん中に位置し、10拍目の真ん中に発音されることを示している。なお、曲データ画像410は、領域全体を示す画像に限らず、発音内容と発音タイミングを示す画像であればよい。例えば、曲データ画像410は、位置関係が固定された開始位置410S、終了位置410Eおよび発音表示領域のみで構成されてもよい。
【0025】
発音指示画像230は、環状画像210の内周および外周に接する中心点201に長手方向を向けた直線状の画像である。発音指示画像230は、環状画像210の他の位置に表示されている場合も、その位置に応じて中心点201に長手方向を向けて表示される。発音指示画像230は、環状画像210の周方向D1に沿った位置(以下「周方向位置」という。)を示している。発音指示画像230は、時間出力部112の出力する時間情報に応じて順次周方向位置を変えながら表示される。発音指示画像230は、順次位置を変えながら表示されることで、利用者からは見かけ上移動しているように認識される。発音指示画像230の移動の速さは、発音する曲のテンポと環状領域220の有する拍領域の数とに応じて設定される。例えば、テンポがBPM(Beat Per Minute)=120と設定された場合、発音指示画像230は、1分間に120の拍領域を通過する速さで移動する。
【0026】
矩形状シーケンサ画像30は、矩形状画像310および操作ボタン画像群340で構成されている。矩形状画像310は、表示画面141の左右方向に長い矩形状である。矩形状画像310は、特定の拍数を有する曲を示す曲データに対応する。矩形状画像310は、曲データ画像410と同様の構成を有する。矩形状画像310においては、開始位置310S、終了位置310Eおよび拍線302が、曲データ画像410における開始位置410S、終了位置410Eおよび拍線202に相当する。また、矩形状画像310は、曲データ画像410と同様に、拍領域および発音表示領域を有する。
【0027】
矩形状画像310における長手方向D2に沿った長さは、経過する時間を示している。図3の例では、矩形状画像310は、曲データ画像411と同じ曲データに対応している。矩形状画像310は、1、7、10番目の拍領域にそれぞれ発音表示領域320A1,320B1,320A2を有する。なお、矩形状画像310における拍線302および拍領域の数は、これに限らず、操作により自由に変更される。また、拍領域の数は、8.5拍など1拍単位でなくてもよい。
【0028】
発音指示画像330は、矩形状画像310の拍線302に沿った方向の両端部に接する直線状の画像である。発音指示画像330は、拍線302に沿った方向に長手方向を向けて表示されている。発音指示画像330は、矩形状画像310の長手方向D2に沿った位置(以下「長手方向位置」という。)を示している。発音指示画像330は、時間出力部112の出力する時間情報に応じて順次長手方向位置を変えながら表示される。
【0029】
操作ボタン画像群340は、再生ボタン画像341、停止ボタン画像342、録音ボタン画像343、消去ボタン画像344および反映ボタン画像345によって構成される。表示制御部111、時間出力部112および発音制御部113は、これらのボタン画像が操作により選択される(以下、単に「選択される」という。)と、選択されたボタン画像に応じた動作をする。再生ボタン画像341が選択されると、時間出力部112は、生成した時間情報を出力する。表示制御部111は、入力された時間情報に基づいて、発音制御に必要な情報を発音制御部113に出力する。発音制御部113は、入力された情報に基づいて発音部150に発音させる。停止ボタン画像342が選択されると、時間出力部112は、時間情報の出力を停止する。これにより、表示制御部111は、発音制御部113への情報の出力を停止し、発音制御部113は、発音の動作を停止する。このように、再生ボタン画像341が選択されると、曲データの再生が開始され、停止ボタン画像342が選択されると、曲データの再生が停止する。
【0030】
録音ボタン画像343が選択されると、表示制御部111は、時間出力部112から出力される時間情報に基づいて、発音指示画像330を表示する。この状態で利用者が発音データ画像400を選択すると、表示制御部111は、発音データ画像400が選択されたときに発音指示画像330を表示させていた位置を特定する。表示制御部111は、選択された発音データ画像400に対応する発音表示領域320を特定した位置に配置した矩形状画像310を表示させる。このように、表示制御部111は、発音表示領域320を設けられた矩形状画像310によって発音データおよび発音タイミングが示される曲データを生成する。この状態は、停止ボタン画像342が選択されることによって終了する。
【0031】
表示制御部111は、消去ボタン画像344が選択され、続けて発音表示領域320が選択されると、その発音表示領域320の位置に対応する発音タイミングの発音データを曲データから削除する。その結果、矩形状画像310からその発音表示領域320が除去される。表示制御部111は、反映ボタン画像345が選択され、続けて環状領域220が選択されると、矩形状画像310に対応する曲データを選択された環状領域220上に曲データ画像410として表示させる。その結果、矩形状画像310に対応する曲データが環状領域220に反映される。例えば、図3においては、矩形状画像310に対応する曲データが環状領域221に反映されている。
以上が、発音制御機能を実現する各構成についての説明である。次に、上述した表示制御部111によって表示画面141に表示される内容の例を説明する。
【0032】
[発音制御機能における表示例]
図4、図5、図6、図7は、発音制御機能における表示画面141の第1、第2、第3、第4の表示例を説明する図である。まず、発音制御機能を開始すると、表示制御部111は、表示画面141に図4に示す内容の表示を行う。表示制御部111は、環状シーケンサ画像20、矩形状シーケンサ画像30および発音データ画像群40を表示画面141に表示させる。表示制御部111は、設定に基づいて、環状領域220、拍線202,拍線302および発音データ画像400を表示画面141に表示させる。図4の例では、表示制御部111は、3つの環状領域220、16本の拍線202、15本の拍線302および16個の発音データ画像を表示させている。表示制御部111は、設定が変更されると、設定された数量に応じてこれらの画像を表示させる。
【0033】
図4の状態から、環状領域にひとつの曲データ画像を反映させると図5の表示となる。利用者は、操作により発音データ画像400のいずれかを選択し、続けて矩形状画像310上の特定の位置を指定する。表示制御部111は、選択された発音データ画像400に対応する発音表示領域320を指定された位置に配置した矩形状画像310を表示させる。図5の例では、表示制御部111は、発音データ画像400A,400Bに対応する発音表示領域320を示した矩形状画像310を表示させている。この状態で、利用者は、操作により再生ボタン画像341を選択する。表示制御部111、時間出力部112および発音制御部113は、矩形状画像310に対応する曲データを再生する。利用者は、再生される曲データの音を聞きながら、発音表示領域320の追加、削除または位置の変更等により曲データを編集する。
【0034】
利用者は、曲データを作成および編集した後、操作により反映ボタン画像345を選択する。表示制御部111は、矩形状画像310に対応する曲データを示す曲データ画像346を、表示画面141に表示させる。この状態で、操作により環状領域221が選択されると、表示制御部111は、環状領域221にこの曲データに対応する曲データ画像411を表示させる。このとき、利用者は、開始位置411Sの位置を操作により自由に選択できる。図5の例では、開始位置411Sは、表示画面141の上下方向に沿った拍線202の上側に位置している。
【0035】
図5の状態から、さらに2つの曲データ画像を反映させると図6の表示となる。表示制御部111は、環状領域222に6拍の曲データに対応する曲データ画像412を、環状領域223に8拍の曲データに対応する曲データ画像413を表示している。表示制御部111は、利用者が操作により曲の再生を指示すると、環状領域220の特定の位置から時間出力部112の出力する時間情報に応じて決まる環状領域220における周方向D1の位置に発音指示画像230を表示する。この特定の位置は、例えば、前回最後に発音指示画像230の表示された位置または設定によりあらかじめ決められた位置などである。発音制御部113は、発音指示画像230の表示されている位置と曲データ画像410の表示位置との関係、および曲データ画像410に対応する曲データに基づいて、発音部150から発音させる。
【0036】
図6の状態から、曲データ画像の表示される位置を変化させると図7の表示となる。表示制御部111は、環状領域220にそれぞれ曲データ画像410を表示させる。この状態で、利用者は、曲データ画像410を周方向D1に沿って移動させるように操作部130を操作する。この操作に応じて、表示制御部111は、曲データ画像410を周方向D1に沿って移動させた位置に表示させる。図7の例では、表示制御部111は、曲データ画像411を図6に示されている位置から4つの拍領域分だけ周方向D1の方向に移動させた位置に表示させている。また、表示制御部111は、曲データ画像412を図6に示されている位置から14.5個の拍領域分、曲データ画像413を図6に示されている位置から1つの拍領域分だけ周方向D1の方向に移動させた位置に表示させている。表示制御部111は、以上のとおり動作して、外部からの指示に応じて複数の曲データ画像の各々を周方向D1に移動させて、互いの位置関係を変更するように表示を制御する。
【0037】
以上のとおり各部が動作することで、利用者は、複数の曲データを再生させるタイミングを変化させながらそれぞれの曲データを編集することができる。このとき、利用者は、異なる環状領域220に配置されている発音データ画像400同士であっても、各発音データ画像400が中心点201から見てどの方向にあるかによって各々の発音タイミングの間隔を視覚的に認識しやすい。このため、利用者は、発音タイミングを変化させながら複数の曲データを繰り返し発音させる場合にも、曲データ同士の発音タイミングの間隔を好適に調整しながらループ曲を作成することができる。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は他の形態でも実施可能である。
<変形例1>
上述した実施形態においては、表示制御部111は、ひとつの環状領域220にひとつの曲データ画像410を表示させたが、これに限らず複数の曲データ画像410をひとつの環状領域220に表示させてもよい。この場合、各曲データ画像410が表示されている領域を分かりやすくするため、表示制御部111は、各曲データ画像410とこれらが重なっている領域とを異なる色で表示させてもよい。
【0039】
図8は、変形例1に係る環状シーケンサ画像20を説明する図である。表示制御部111は、環状領域221に、8拍の曲を示す曲データ画像414と6拍の曲を示す曲データ画像415とを表示させている。曲データ画像414は、開始位置414S、終了位置414Eおよび発音表示領域424C1,424A1,424C2を有する。曲データ画像415は、開始位置415S、終了位置415Eおよび発音表示領域425G1,425G2,425B1を有する。図8の例では、表示制御部111は、曲データ画像414の7、8つ目の拍領域と曲データ画像415の1、2つ目の拍領域とを重ねて表示させている。また、曲データ画像414の1つめから6つ目の拍領域を画像410B、曲データ画像415の3つ目から6つ目までの拍領域を画像410G、および両画像が重なっている拍領域を画像410Cとして、各々を異なるハッチングで示す。この場合、表示制御部111は、画像410Bを青、画像410Gを緑および画像410Cをシアンで表示させてもよい。また、これらの色は、設定により自由に変更可能としてもよい。
【0040】
<変形例2>
上述した実施形態においては、表示制御部111は、3つの環状領域221,222,223を表示させたが、設定によりこれとは異なる数の環状領域220を表示させてもよい。利用者は、環状領域220の数分の曲データ画像410を同時に発音させながら、演奏タイミングを変化させて楽曲を編集することができる。また、表示制御部111は、特定の数の環状領域220を表示させた後に、設定を変更して異なる数の環状領域220を表示させてもよい。
【0041】
<変形例3>
上述した実施形態においては、表示制御部111は、各環状領域220はいずれも同じ個数の拍領域に分割して表示させたが、各々が異なる個数の拍領域に分割して表示させてもよい。例えば、表示制御部111は、環状領域221を16個、環状領域222を8つ、環状領域223を24個の拍領域に分割して表示させてもよい。この場合、表示制御部111は、発音指示画像230を、環状領域221,222,223のいずれかにおけるテンポの設定に合わせて表示すればよい。
【0042】
図9は、変形例3に係る環状シーケンサ画像20を説明する図である。表示制御部111は、環状領域221,222,223をそれぞれ拍線202a,202b,202cによって16個、8つ、24個に分割して表示させている。環状領域220の分割される拍領域の個数は、設定により自由に変更可能としてもよい。例えば、この個数は、矩形状シーケンサ画像30で作成した曲データを反映させるときにその曲データの拍数に応じて設定されてもよい。また、この個数は、操作により選択された環状領域220ごとに設定されてもよい。
【0043】
<変形例4>
上述した実施形態においては、表示制御部111は、各環状領域220を中心点201からの放射方向において同じ幅を有するように表示させていたが、異なる幅を有するように表示させてもよい。この幅は、設定により自由に変更可能としてもよい。この幅は、設定により固定されてもよいし、リアルタイムに変更されてもよい。また、発音制御部113は、各環状領域220のこの幅に応じて音の特徴を変化させて発音させてもよい。例えば、環状領域220の幅が広いほど、表示されている発音データ画像400に対応する発音データが大きな音で発音されるといった具合である。また、表示制御部111は、反映された曲データの特徴に応じてリアルタイムにこれらの幅を変化させて表示させてもよい。例えば、表示制御部111は、配置された発音データ画像400の数が多い環状領域220ほど、幅を大きくして表示させるといった具合である。
【0044】
図10は、変形例4に係る環状シーケンサ画像20を説明する図である。図10の例では、表示制御部111は、環状領域221,222,223にそれぞれ2つ、3つおよび6つの発音データ画像400を表示させている。表示制御部111は、これらの発音データ画像400の数に応じて、環状領域221,222,223の順番により幅が大きくなるように表示させている。
【0045】
<変形例5>
上述した実施形態においては、表示制御部111は、環状領域220の外周および内周を円周状で表示させていたが、これに限らず、他の形状で表示させてもよい。例えば、表示制御部111は、この外周および内周を楕円形や方形で表示させてもよい。この場合、各環状領域の外周は、それぞれ相似形状である。また、表示制御部111は、中心点201が各環状領域220の重心となるように表示させるのが望ましい。また、表示制御部111は、中心点201に最も近い環状領域220を、内周を有さない領域として表示させてもよい。この場合も、環状領域220は、中心点201を囲む外周を有する領域であればよい。
【0046】
図11は、変形例5に係る環状シーケンサ画像20を説明する図である。図11(a)は、環状領域220の内周および外周が楕円形である環状シーケンサ画像20を示している。図11(b)は、環状領域220の内周および外周が角の丸い三角形である環状シーケンサ画像20を示している。図11(c)は、中心点201に最も近い環状領域223が内周を有さない領域である環状シーケンサ画像20を示している。いずれの図においても、表示制御部111は、各環状領域220を互いに相似する形状で表示させている。また、図11(a)、(b)においては、表示制御部111は、環状領域220の周方向D3,D4に沿った位置によって異なる形状で拍領域を表示させている。
【0047】
<変形例6>
上述した実施形態においては、発音データは、予め決められた時間長の楽音の波形信号を示す波形データであったが、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)等における音の制御データまたは音の特徴量を数値化した特徴量データであってもよい。この場合、発音制御部113は、音の制御データまたは特徴量データを音の波形データに変換してから発音部150に発音させる。なお、発音制御部113は、インターフェース160経由で接続する外部装置に対して特徴量データを波形データへ変換させるよう制御してから、発音部150に発音させてもよい。
【0048】
<変形例7>
上述した実施形態においては、表示制御部111は、環状領域220および曲データ画像410の位置および向きを固定し、発音指示画像230の位置および向きを順次変化させながら表示させた。これに限らず、表示制御部111は、発音指示画像230の位置および向きを固定し、環状領域220および曲データ画像410の位置および向きを順次変化させながら表示させてもよい。この場合、表示制御部111は、環状領域220および曲データ画像410の向きを、周方向D1に沿って順次変化させながら表示させる。いずれの場合においても、発音指示画像230と曲データ画像410との相対的な位置関係は、時間の経過に伴って周方向D1に沿って順次変化する。
【0049】
<変形例8>
上述した実施形態においては、表示制御部111は、環状シーケンサ画像20および矩形状シーケンサ画像30を表示画面141の異なる領域に表示したが、同じ領域に表示させてもよい。例えば、表示制御部111は、操作によって環状シーケンサ画像20および矩形状シーケンサ画像30を切り替えて表示させてもよい。また、表示制御部111は、環状シーケンサ画像20および矩形状シーケンサ画像30を重ねて表示させてもよい。この場合、表示制御部111は、操作するほうのシーケンサ画像を重ねて濃い色合いで表示し、操作しないほうのシーケンサを薄い色合いで表示してもよい。利用者は、2つのシーケンサ画像がこのように表示されることで、操作するシーケンサ画像を視認しやすくなる。
【0050】
<変形例9>
上述した実施形態においては、表示制御部111は、矩形状シーケンサ画像30で作成および編集された曲データを反映させることで、環状シーケンサ画像20に曲データ画像410表示させた。これに限らず、表示制御部111は、直接環状シーケンサ画像20上で作成および編集された曲データ画像410を表示させてもよい。この場合、表示制御部111、時間出力部112および発音制御部113は、操作ボタン画像群340が選択されると、環状シーケンサ画像20に対して再生、停止または録画がされるように動作してもよい。利用者は、録音ボタン画像343を選択して曲データを作成し、再生ボタン画像341を選択して曲データを再生させながら曲データを編集することができる。
【0051】
<変形例10>
上述した実施形態においては、表示制御部111は、全ての環状画像210に発音指示画像230をひとつだけ表示させたが、各環状領域220に対して別々に発音指示画像を表示させてもよい。また、表示制御部111および時間出力部112は、これらの発音指示画像を順次表示する速さまたは方向が異なるように表示させてもよい。この場合、表示制御部111は、入力された時間情報および環状領域220ごとのテンポおよび移動の向きの設定に基づき各発音指示画像を表示させる。
【0052】
図12は、変形例10に係る環状シーケンサ画像20を説明する図である。表示制御部111は、環状領域221,222,223のそれぞれに発音指示画像231,232,233を表示させる。例えば、表示制御部111は、発音指示画像231が1周する間に発音指示画像232は2周、発音指示画像233は3周するように各発音指示画像を表示させてもよい。この場合、発音指示画像231,232,233は、時間の経過に伴い互いの位置関係を変化させる。
【0053】
<変形例11>
表示制御部111は、曲データ画像において、発音表示領域の配置されている中心点201からの放射方向の位置(以下「放射方向位置」という。)の情報を発音制御部113へ出力する。発音制御部113は、入力された位置の情報に応じて音を変化させて発音させてもよい。例えば、発音制御部113は、放射方向位置が中心点201に近いほど小さな音、遠いほど大きな音で発音させてもよい。これに限らず、発音制御部113は、放射方向位置に応じて音の高さ、音色、発音される時間等を変化させて発音させてもよい。
【0054】
<変形例12>
表示制御部111は、操作により指定された環状画像210内の周方向D1に沿った特定の範囲に発音指示画像230が表示されている場合に、この状態を示す信号を発音制御部113へ出力する。発音制御部113は、この信号が入力された場合、音を変化させて発音させてもよい。例えば、発音制御部113は、この信号が入力された場合は、小さな音(ミュート)、エフェクトをかけた音またはピッチを変えた音等を発音させてもよい。これにより、利用者は、複数の曲が同時に発音される場合でも、曲データのどの拍における音が変化するのかを視覚的に認識しやすくなる。また、利用者は、変形例10で述べたように複数の発音指示画像が表示される場合でも、同様の効果を得ることができる。
【0055】
図13は、変形例12に係る環状シーケンサ画像20を説明する図である。表示制御部111は、図3に示したのと同じ曲データ画像410を表示させている。例えば、利用者は、操作部130の操作により、環状領域221,222,223における開始位置411Sから9本目および11本目の拍線202に挟まれた領域を指定範囲440として指定する。操作部130は、指定範囲440の位置の情報を表示制御部111へ出力する。表示制御部111は、この情報に基づき指定範囲440を環状領域220および曲データ画像410とは異なる色で表示させる。なお、表示制御部111は、利用者にとって指定範囲440が区別しやすくなるものであれば、これらの模様、形状または明るさ等を異ならせて表示させてもよい。説明の便宜上、図13では、指定範囲440にある曲データ画像410を他の範囲とは異なるハッチングで示している。
【0056】
図13の例では、指定範囲440には、曲データ画像411の発音表示領域421A2および曲データ画像413の発音表示領域423E1が表示されている。この場合、発音制御部113は、発音表示領域421A2,423E1に対応する音を例えば小さな音で発音させる。なお、表示制御部111は、拍領域単位に限らず、拍領域の一部だけが含まれる範囲を指定範囲として表示させてもよい。また、表示制御部111は、複数の範囲を指定範囲として表示させてもよいし、表示させている指定範囲440の位置または範囲を操作により変化させて表示させてもよい。
【0057】
<変形例13>
上述した実施形態においては、発音制御部113は、発音する内容とタイミングとを規定された曲データに基づいて発音をさせたが、全体でひとつの連続した波形を示すデータによって構成される曲データに基づいて発音させてもよい。この場合、曲データ画像410は、利用者が曲データの内容を認識しやすいように、曲データに対応する波形を示す模様、色の濃淡または画像等によって構成されることが望ましい。この場合も、表示制御部111は、発音指示画像230を表示している位置と曲データ画像410を表示している位置とに基づいて、発音制御部113に発音制御に必要な情報を出力する。発音制御部113は、指示された発音内容に基づいて発音部150に発音させる。
【0058】
<変形例14>
上述した実施形態においては、発音指示画像230は、直線状の画像であったが、これに限らず、周方向位置を示すものであればどのような画像であってもよい。例えば、発音指示画像は、楕円や三角形などの図形、環状領域220の放射方向の幅より短い線分、破線または絵柄等である。また、表示制御部111は、発音指示画像230を環状画像210の外の領域に表示させてもよい。例えば、表示制御部111は、中心点201から環状画像210の外周までの直線状の画像を発音指示画像230として表示させてもよい。この場合、利用者は、中心点201から放射方向に伸びる直線状の発音指示画像230が中心点201を中心に回転しているように認識する。
【0059】
<変形例15>
上述した実施形態においては、表示制御部111は、操作により発音指示画像230を表示させたが、曲データ画像410を表示させると同時に自動的に表示させてもよい。また、表示制御部111は、環状画像210を表示させると同時に自動的に発音指示画像230を表示させてもよい。なお、表示制御部111は、操作によって設定された方向または速さで移動させながら発音指示画像230を表示させてもよい。例えば、利用者は、タッチセンサに指を触れて発音指示画像230を選択し、回転させたい方向および速さにその指を動かす。操作部130は、この方向および速さの情報を表示制御部111へ出力する。表示制御部111は、この情報に応じて発音指示画像230を移動させながら表示させる。
【0060】
<変形例16>
表示制御部111は、発音表示領域320を配置する際、クオンタイズ処理を行ってもよい。例えば、表示制御部111は、操作により矩形状画像310の位置が指定された場合、指定された位置を含む拍領域の長手方向D2の手前側に、発音表示領域320を配置するといった具合である。この場合、表示制御部111は、発音表示領域320に対応する音を、この拍領域によって示される拍の始まりに発音する曲データを出力する。また、これらに限らず、表示制御部111は、拍領域によって示される拍における所定のタイミングに音が発音される曲データを出力すればよい。この場合、結果的に、表示制御部111は、この所定のタイミングに対応する拍領域の位置に発音表示領域320を配置して表示する。この所定のタイミングは、拍における始まり、真ん中、終わりまたは拍を等分したタイミング等である。表示制御部111がこのように動作することで、利用者は、発音表示領域320を曲データ画像における所定のタイミングを示す位置に配置させることが容易になる。
【0061】
また、表示制御部111は、操作により位置が指定されてから発音表示領域320を配置して表示するまでの間、発音表示領域320を指定された位置から表示させる位置まで移動させながら表示してもよい。表示制御部111がこのように動作することで、利用者は、指示した位置と表示される位置とが異なっても、表示された発音表示領域320の位置を容易に把握することができる。
【0062】
上述した実施形態における発音制御プログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。また、発音制御装置10は、発音制御プログラムをネットワーク経由でダウンロードしてもよい。
【符号の説明】
【0063】
10…発音制御装置、20…環状シーケンサ画像、30…矩形状シーケンサ画像、40…発音データ画像群、110…制御部、111…表示制御部、112…時間出力部、113…発音制御部、120…記憶部、130…操作部、140…表示部、141…表示画面、150…発音部、160…インターフェース、201…中心点、202,302…拍線、210…環状画像、221,222,223…環状領域、310S,411S,412S,413S…開始位置、310E,411E,412E,413E…終了位置、230,231,232,233,330…発音指示画像、310…矩形状画像、340…操作ボタン画像群、341…再生ボタン画像、342…停止ボタン画像、343…録音ボタン画像、344…消去ボタン画像、345…反映ボタン画像、346,411,412,413,414,415…曲データ画像、400A,400B,400C,・・・400P…発音データ画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の位置を囲む外周を有し周方向の長さに対応して経過する時間が規定される領域に、時間の経過に伴って発音される内容を規定した曲データに対応した曲データ画像を表示手段に表示させる表示制御手段であって、前記曲データにおける経過する時間と前記領域の周方向に沿った長さとが対応するように前記曲データ画像を表示させる表示制御手段と、
発音開始の指示を受け付けると、当該指示に応じたタイミングからの経過した時間を示す時間情報を出力する出力手段と、
前記出力手段により出力される時間情報に応じて決まる前記領域における周方向の位置と前記曲データ画像の表示位置との関係、および当該曲データ画像に対応する曲データに基づいて、発音装置から発音させる内容を制御する発音制御手段と
を具備し、
前記表示制御手段は、前記表示手段に複数の前記曲データ画像を表示させるように制御する
ことを特徴とする発音制御装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、外部からの指示に応じて複数の前記曲データ画像の各々を前記周方向に移動させて、互いの位置関係を変更するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の発音制御装置。
【請求項3】
前記領域の周方向に沿った特定の範囲を指定する範囲指定手段
をさらに具備し、
前記発音制御手段は、前記時間情報に応じて決まる位置が前記範囲指定手段によって指定された範囲にある場合に、前記発音手段の発音内容を変化させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の発音制御装置。
【請求項4】
前記領域は、複数あり、
前記表示制御手段は、少なくとも2つの前記領域内に前記曲データ画像を表示させる
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の発音制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−175020(P2011−175020A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−37619(P2010−37619)
【出願日】平成22年2月23日(2010.2.23)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】