説明

発音玩具

【課題】意外性があり、興趣性を高めた発音玩具を提供すること。
【解決手段】発音キーを有する入力ボードと、前記入力ボードに対して当該入力ボードとの間で通信可能な玩具体とを備える発音玩具であって、前記玩具体は、前記入力ボードとの通信によって前記発音キーの操作に基づく録音データを記憶する録音部と、当該玩具体を駆動させた場合に前記録音部に記憶された前記録音データに基づいて音声を再生可能な再生部とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発音玩具に関するもので、特に、幼児の言葉学習に適した発音玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
言葉学習をするための発音玩具として、キーボードを備え、各キーからの入力に対応するデジタルデータを作成し、このようなデジタルデータにより録音、再生等を行うものが存在する(特許文献1参照)。この発音玩具では、例えば問題文に対応するデジタルデータと、正解に対応するデジタルデータとを記憶することができ、キーからの入力された解答に対応するデジタルデータが正解に対応するデジタルデータと一致するか否かを判別し、この判別結果に対応する疑似音声を出力することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平4−6985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記のような発音玩具は、キーボードの操作のみで動作し、且つ、キーボードによって音声が再生されるため、意外性に乏しいものであった。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、意外性があり、興趣性を高めた発音玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、
発音キーを有する入力ボードと、前記入力ボードに対して当該入力ボードとの間で通信可能な玩具体とを備える発音玩具であって、前記玩具体は、前記入力ボードとの通信によって前記発音キーの操作に基づく録音データを記憶する録音部と、当該玩具体を駆動させた場合に前記録音部に記憶された前記録音データに基づいて音声を再生可能な再生部とを有することを特徴とする発音玩具である。ここで、発音キーは、少なくとも文字キーを含み、効果音キーを追加的に含むものとすることができる。この場合の通信は、入力ボード側の回路と玩具体側の回路を直接接続することによって、或いは、入力ボードと玩具体との無線通信(赤外線通信、電波通信、RFIDによる通信)によって行うこととすることができる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発音玩具において、前記入力ボード又は前記玩具体は録音キーを有し、前記録音部は、前記録音キーを操作した際に前記録音データを記憶することを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発音玩具において、前記再生部は、前記玩具体の駆動態様に応じて音声の再生態様を変化させることを特徴とする。この場合の駆動態様には、玩具体の駆動速度、駆動部分、駆動方向等の態様を含むものとすることができる。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3いずれか一項に記載の発音玩具において、前記玩具体は、前記入力ボードの所定部分に着脱可能に構成され、前記入力ボードと前記玩具体とは、当該玩具体が当該入力ボードの所定部分に装着された際に通信可能に構成され、前記玩具体は、前記入力ボードから離脱した状態にあり且つ当該玩具体を駆動させた場合に前記再生部により音声を再生することを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4に記載の発音玩具において、前記玩具体が前記入力ボードに装着されているか否かを検出するセンサーをさらに備え、前記再生部は、前記センサーの検出結果に基づいて前記玩具体が前記入力ボードに装着されていないと判断した場合に、前記玩具体の駆動態様に応じて音声の再生態様を変化させることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1から請求項5いずれか一項に記載の発音玩具において、前記玩具体は、受動的又は能動的に走行可能であるとともに、走行に関する情報を検出する走行センサーを有する走行玩具であり、前記再生部は、前記走行センサーによって前記走行玩具が走行していることを検出した場合に音声を再生することを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、請求項1から6いずれか一項に記載の発音玩具において、前記玩具体は、受動的又は能動的に走行可能である走行玩具であり、前記再生部は、前記走行玩具の走行速度に応じて音声の再生速度を変化させることを特徴とする。このような構成は、例えば、玩具体が受動的に走行するものである場合(例えば玩具体が手押しやゼンマイによって走行するものである場合)には、センサーによって走行速度を検出し、一方、玩具体が能動的に走行するものである場合(例えば玩具体がモータによって走行するものである場合)には、モータへの給電状態を監視することによって実現できる。
【0013】
請求項8の発明は、請求項6又は7に記載の発音玩具において、前記録音部は、前記発音キーの複数回の操作を記録した録音データを保管し、前記再生部は、前記前記走行玩具が順走する場合、前記録音データに対応する音声を順序通りに再生し、前記走行玩具が逆走する場合、前記録音データに対応する音声を逆転させて再生することを特徴とする。このような構成は、例えば、玩具体が受動的に走行するものである場合(例えば玩具体が手押しやゼンマイによって走行するものである場合)には、センサーによって順送か逆送かを検出し、一方、玩具体が能動的に走行するものである場合(例えば玩具体がモータの正逆転によって順送、逆送を行うものである場合)には、モータへの給電状態を監視することによって実現できる。
【発明の効果】
【0014】
この発音玩具によれば、入力ボードからの入力によって録音データが玩具体の録音部に記憶され、玩具体を駆動させた場合に当該録音データに基づいて音声を再生できるので、自分が入力した音声キーに対応する音声を玩具体の駆動に付随させて聞くことができる。このように、玩具体の遊戯的な操作に伴って自分が入力した音声を再生して聞き取ることができることから、聴覚だけでなく視覚や触覚も相乗的に刺激することができ、意外性があり興趣性に富む発音玩具が実現できることになる。特に、幼児等による文字学習や発音学習を含む言葉学習に用いれば、当該学習をより多様で能動的なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態の発音玩具の平面図である。
【図2】図1の発音玩具のうち入力ボードの平面図である。
【図3】(A)、(B)、及び(C)は、図1の発音玩具のうち走行玩具の一部破断側面図、一部破断背面図、及び裏面図である。
【図4】(A)〜(J)は、走行玩具内に設けたリーフスイッチの断続を説明する図である。
【図5】実施形態の発音玩具の回路を説明するブロック図である。
【図6】実施形態の発音玩具の初期動作を説明するフローチャートである。
【図7】発音玩具の出力モードでの動作を説明するフローチャートである。
【図8】発音玩具の録音モードでの動作を説明するフローチャートである。
【図9】(A)〜(C)は、録音の一例を説明する図である。
【図10】発音玩具の通常の再生モードでの動作を説明するフローチャートである。
【図11】発音玩具の走行再生モードでの動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態に係る発音玩具を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1に示すように、発音玩具100は、入力ボードであるキーボード10と、玩具体である走行玩具40とを備える。
【0018】
図2に示すように、キーボード10は、全体として板状で、ハウジング10aの表面の殆どを覆うキー領域11と、ハウジング10aの表面のうちキー領域11の外側に設けられた車庫12とを有している。キー領域11には、50音文字(ただし一部の重複文字を除く。)の文字キー14aを配列した主文字領域11aと、「ゃ」、「ゅ」、「ょ」、「っ」の文字キー14bを配列した付随文字領域11bと、「だくてん」、「はんだくてん」、及び「スペース」の補助キー14cを配列した補助領域11cと、走行玩具40等に関連する効果音を発生させるための複数の効果音キー14dを配列した効果音領域11dとが設けられている。その他、キー領域11内には、録音キー15a、再生キー15b、出力キー15c、文字問題キー15d、絵問題キー15e、問題終了キー15f、しりとりキー15g、名前登録キー15h、及び音量キー15iが設けられている。
【0019】
以上のキー14a、14b、14c、15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g、15h、15iのうち、文字キー14a、14bと、補助キー14cと、効果音キー14dとは、音声を発生させるための発音キーである。さらに、文字キー14aと効果音キー14dとについては、これらのキー14a、14dに関連する絵柄(例えば、文字「あ」なら「あひる」の絵柄、文字「い」なら「いぬ」の絵柄)が表示されている。また、録音キー15aと、再生キー15bと、出力キー15cと、文字問題キー15dと、絵問題キー15eと、しりとりキー15gとは、幼児等の利用者と間で様々な言葉学習を可能にする学習モードキーである。なお、録音キー15aの表示は「ろくおん」であり、再生キー15bの表示は「さいせい」であり、出力キー15cの表示は「え/もじ」であり、文字問題キー15dの表示は「もじのもんだい」であり、絵問題キー15eの表示は「えのもんだい」であり、問題終了キー15fの表示は、「もんだいおわり」であり、名前登録キー15hの表示は、「おなまえとうろく」であり、音量キー15iの表示は、「おんりょう」である。
【0020】
車庫12は、図1、3(A)等に示す走行玩具40の下部を収納する窪み状の部分である。車庫12の中央側には、走行玩具40をセットした際に走行玩具40の下部に設けた凹部41cと嵌合する矩形状の凸部12aが形成されており、車庫12の周辺側には、走行玩具40をセットした際に走行玩具40の下部に設けた赤外受信部55と対向して赤外線信号を送信するための赤外送信部25が設けられている。
【0021】
なお、図2等において、ハウジング10a内には、図5に示すキー入力装置21その他の電子回路部品が収納されている。
【0022】
図3(A)〜(C)に示すように、走行玩具40は、乗用車の外観を有し、ボディ41と、前側のタイヤ42と、後側のタイヤ43とを有している。走行玩具40は、発音玩具100を使用する幼児等の利用者がそのボディ41を手で掴んで押すことにより、これらのタイヤ42、43を従動的に転がすようにして手動で移動させることができる。走行玩具40において、前側の2つのタイヤ42の中心から延びる車軸45と、後側の2つのタイヤ43の中心から延びる車軸46とは、ボディ41に設けた軸受け41aによって回転自在に支持されている。このうち、後側のタイヤ43に接続された車軸46の適所には、車軸46の軸心を中心としてカム駆動ギア47が付設されており、カム駆動ギア47は、車軸46と平行に支持されている回転軸RAに形成された回転部材48のギア48aと噛合してこの回転部材48を回転させる。回転部材48には、ギア48aと平行して走行検出用カム48bが設けられており、走行検出用カム48bは、ボディ41に固定された第1及び第2リーフスイッチ49a、49bを後側のタイヤ43の回転に伴って断続させる。これらの第1及び第2リーフスイッチ49a、49bは、走行玩具40の走行に関する情報を検出する走行センサーとして機能する。ボディ41の凹部41cの表面には、走行玩具40が車庫12に収納されたか否かを検出する位置検出スイッチ33が設けられている。この位置検出スイッチ33は、走行玩具40がキーボード10に接続されているか否かを検出する接続センサーとして機能する。この接続センサーは、走行玩具40がキーボード10の所定位置つまり車庫12の部分に載置されたか否かを検知するためのもので、例えば、電気的あるいは光学的に検知するセンサーが用いられる。
【0023】
図4(A)〜(E)は、走行玩具40が前進しタイヤ43が前進方向に回転する場合における、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bのON・OFFパターンを説明する図であり、図4(F)〜(J)は、走行玩具40が後退しタイヤ43が後退方向に回転する場合における、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bのON・OFFパターンを説明する図である。具体的に説明すると、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bがともにOFFからONになるときに(図4(A)〜(C)等)、第1リーフスイッチ49aが第2リーフスイッチ49bよりも先にONになり、かつ、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bがともにONからOFFになるときに(図4(C)〜(E)等)、第1リーフスイッチ49aが第2リーフスイッチ49bよりも先にOFFになるのであれば、タイヤ43が前進方向に回転し、走行玩具40が前進していると判断できる。一方、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bがともにOFFからONになるときに(図4(F)〜(H)等)、第2リーフスイッチ49bが第1リーフスイッチ49aよりも先にONになり、かつ、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bがともにONからOFFになるときに(図4(H)〜(J)等)、第2リーフスイッチ49bが第1リーフスイッチ49aよりも先にOFFになるのであれば、タイヤ43が後退方向に回転し、走行玩具40が後退していると判断できる。つまり、第1リーフスイッチ49aの動作が先行するなら、走行玩具40は前進しており、第2リーフスイッチ49bの動作が先行するなら、走行玩具40は後退していると考えることができる。さらに、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bの断続の速さ又は周期から、走行玩具40の移動速度又はこれに相当する値を算出することもできる。
【0024】
なお、図3(A)等において、ハウジング10a内には、図5に示すキー入力装置21その他の電子回路部品が収納されている。
【0025】
図5を参照して、発音玩具100の回路構成について説明する。発音玩具100のうち、キーボード10は、キー入力装置21と、キー検出用IC22と、赤外送信部25と、電源部27とを備える。
【0026】
キー入力装置21は、ハウジング10aのキー領域11に設けたキー14a、14b、14c、15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g、15h、15iへのタッチを個別に検出するシートスイッチを内蔵している。
【0027】
キー検出用IC22は、キー入力装置21の状態を検出して走行玩具40の制御部51を動作させるために必要なコマンド信号に変換する。
【0028】
赤外送信部25は、赤外発光素子を有し、キー検出用IC21によって得た電気的なコマンド信号を赤外線の振幅信号に変換して走行玩具40の赤外受信部55に送信する。
【0029】
電源部27は、キー検出用IC21等に電力を供給する部分であり、例えば複数の単3電池を交換可能に備える。電源部27には、不図示のスイッチが付随しており、キー検出用IC21等への電圧の供給の断続が可能となっている。
【0030】
走行玩具40は、発音玩具100における回路的な本体部分となっており、制御部51と、記憶部52と、音声出力回路53と、スピーカ54と、赤外受信部55と、電源部57とを備える。さらに、走行玩具40は、メインスイッチ62、位置検出スイッチ63、第1及び第2リーフスイッチ49a、49b等も付随的に有している。
【0031】
制御部51は、CPU等の演算処理装置を有しており、記憶部52に保管された所定プログラムを展開して実行する。記憶部52は、ROM、RAM等を有しており、制御部51の動作に必要なプログラムや基本的なデータを固定的に保持するとともに任意のデータを書き換え可能に保持する。なお、制御部51と記憶部52とは、例えばマイクロコンピータによって、一体のものとして実現される。
【0032】
音声出力回路53は、音声合成用LSIであり、制御部51からの制御信号等を処理する信号処理回路、音声(音源)データを格納するマスクROM、12ビットのD/Aコンバータ、LPF(ローパスフィルタ)等を内蔵する波形符号化方式の集積回路であって、制御部51の制御下で所定の疑似音声信号を形成するようになっている。また、音声出力回路53は、オーディオ増幅器を内蔵しており、疑似音声信号を増幅しスピーカ54に出力するようになっている。なお、音声出力回路53の音声データの保持機能は、制御部51側に組み込むことができ、この場合、音声出力回路53は、音声増幅回路となる。
【0033】
赤外受信部55は、赤外光検出素子を有し、キーボード10の赤外送信部25から受け取った赤外線の振幅信号を電気的なコマンド信号に変換して制御部51に出力する。
【0034】
電源部57は、制御部51、音声出力回路53等に電圧を供給する部分であり、例えば複数の単3電池を交換可能に備える。電源部57には、スライド式のメインスイッチ62が付随しており、制御部51、音声出力回路53等への電圧の供給の断続を行うことができる。
【0035】
位置検出スイッチ63と第1及び第2リーフスイッチ49a、49bとは、制御部51に付随して設けられている。例えば、制御部51は、走行玩具40がキーボード10の車庫12に駐車されて位置検出スイッチ63がONとなっている場合、キーボード10からの入力を受け付ける基本的な動作を行い、走行玩具40がキーボード10から分離されて位置検出スイッチ63がOFFとなっている場合、キーボード10からの入力を前提としない自動車玩具的な動作を行う。
【0036】
以下、図6を参照して、発音玩具100の電源投入後の初期動作について説明する。この場合、走行玩具40内の制御部51は、初期動作処理部51aとして機能する。
【0037】
まず、電源部57のメインスイッチ32をONにすると、電源部57の電力が走行玩具40の制御部51、音声出力回路53等に供給されて、オープニングの初期動作が開始される。制御部51は、位置検出スイッチ63の状態すなわち走行玩具40がキーボード10の車庫12に駐車されているか否かを確認する(ステップS11)。位置検出スイッチ63がON状態であれば、制御部51は、走行玩具40がキーボード10の車庫12に駐車されているものと判定し(ステップS11:YES)、後述する基本的な出力モードの動作に移行する。一方、位置検出スイッチ63がOFF状態の場合、制御部51は、走行玩具40がキーボード10から分離されているものと判定し(ステップS11:NO)、記憶部52を参照することにより駐車を催促する駐車案内音声(例えば「くるまを駐車場においてね」)に対応する音声信号を音声出力回路53に形成させ、スピーカ54から上記のような駐車案内音声を出力させる(ステップS12)。その後、制御部51は、位置検出スイッチ63がON状態に切り変わったか否かを判断する(ステップS13)。位置検出スイッチ63がOFF状態のままであれば、制御部51は、案内後の経過時間や案内の回数に関する上限値を含む待機条件を超えたか否かを判断する(ステップS14)。一方、ステップS13で位置検出スイッチ63がON状態に切り変わったと判断された場合、制御部51は、出力モードの動作に移行する。また、ステップS14で待機条件を超えたと判断された場合、制御部51は、スリープモードの動作に移行するが、待機条件を超えていないと判断された場合、制御部51は、再度、駐車案内音声をスピーカ54から出力させる(ステップS12)。なお、スリープモードでは、メインスイッチ32の操作のみが受け付けられ、メインスイッチ32をONに入れ直すと、スリープモードが解除されて、図6の処理が再度スタートする。スリープモードに移行する際、制御部51は、動作停止を予告する予告音声(例えば「ばいばーい、また遊ぼう」)を音声出力回路53を介してスピーカ54から出力させることもできる。
【0038】
以下、図7を参照して、発音玩具100の出力モードの動作について説明する。この場合、走行玩具40内の制御部51は、出力モード処理部51bとして機能する。なお、図6の初期動作時に走行玩具40がキーボード10に接続されていれば、上記のように自動的に出力モードに移行する。その他のモードでの処理中であっても、出力キー15cが操作された場合には、出力モードに移行する。
【0039】
まず、制御部51は、記憶部52を参照して音声出力を催促する出力案内音声(例えば「好きな文字を入力してね」)に対応する音声信号を音声出力回路53に形成させ、スピーカ54からこの出力案内音声を出力させる(ステップS21)。その後、制御部51は、赤外受信部55及び赤外送信部25を介してキーボード10からコマンド信号の入力を受けたか否か、すなわちキー14a、14b、14c、15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g、15h、15iの操作があったか否かを判断する(ステップS22)。制御部51は、いずれかのキー14a、14b、14c、15a、15b、15c、15d、15e、15f、15g、15h、15iの操作があったと判断した場合(ステップS22:YES)、これが文字・効果音に関するもの(具体的には、文字キー14a、14b、補助キー14c、及び効果音キー14dの操作)であれば(ステップS23:YES)、これらに対応する選択音声を出力させる。つまり、制御部51は、文字キー14a、14b、補助キー14c、及び効果音キー14dの操作に対応する音声を音声出力回路53を介してスピーカ54から出力させる(ステップS24)。なお、操作されたキーが文字キー14a、14b、補助キー14c、又は効果音キー14dでなければ(ステップS23:NO)、制御部51は、操作されたキーがモード変更に関するものであるか否かを判断し(ステップS25)、モード変更に関するキー15a、15b、15d、15e、15g、15h等であれば(ステップS25:YES)、これらのキーに対応する動作モードに移行する。
【0040】
以上のステップS22において、キーの操作がなかったと判断した場合、制御部51は、一定時間待機した後、記憶部52を参照して、キー操作による文字出力を催促する出力案内音声(例えば「好きな文字を入力してね」)を音声出力回路53を介してスピーカ54から出力させる(ステップS26)。その後、制御部51は、経過時間や案内の回数に関する上限値を含む待機条件を超えたか否かを判断する(ステップS27)。ステップS27で待機条件を超えたと判断された場合、制御部51は、スリープモードの動作に移行するが、待機条件を超えていないと判断された場合、制御部51は、ステップS22に戻ってキー入力の操作があったか否かを判断する。
【0041】
なお、ステップS23において、補助キー14cが操作されたと判断された場合、一回前に文字キー14a、14bが先行して操作されていなければ、文字・効果音に関するキー操作でないとして、キー操作を無視する。
【0042】
また、出力モードでの処理中に出力キー15cが押されたと判断された場合、文字キー14a、14bに対応する絵の言葉を出力する出力モードに修正される。さらに、絵の言葉を出力する出力モードでの処理中に出力キー15cが再度押されたと判断された場合、文字キー14a、14bに対応する文字を出力する出力モードに戻される。
【0043】
以下、図8を参照して、発音玩具100の録音モードの動作について説明する。この場合、走行玩具40内の制御部51は、録音モード処理部51cとして機能する。録音モードは、例えば図7の出力モードで録音キー15aが操作された場合に開始する。
【0044】
まず、制御部51は、記憶部52を参照して録音を催促する録音案内音声(例えば「録音してみよー」)に対応する音声信号を音声出力回路53に形成させ、スピーカ54からこの録音案内音声を出力させる(ステップS31)。その後、制御部51は、記憶部52に設けた録音領域の記憶をクリヤーする(ステップS32)。つまり、記憶部52には、デジタル的な録音用の録音データ領域52aが形成されており、文字キー14a、14b、補助キー14c、及び効果音キー14dの種類及び操作順に対応するデータが保管可能になっているが、この録音データ領域52aに書き込まれたデータが一旦消去される。次に、制御部51は、記憶部52の録音データ領域52aがいっぱいになって記憶量が上限に達したか否かを判断する(ステップS33)。記憶量が上限に達していない場合、制御部51は、赤外受信部55及び赤外送信部25を介してキーボード10から信号の入力を受けたか否かすなわちキー操作があったか否かを判断する(ステップS34)。制御部51は、キー操作があったと判断した場合(ステップS34:YES)、これが文字・効果音に関するもの(具体的には、文字キー14a、14b、補助キー14c、及び効果音キー14dの操作)であれば(ステップS35:YES)、これらに対応する選択音声を出力させるとともに、キー操作に対応するデータを録音データ領域52aに追加する録音を行う(ステップS36)。なお、操作されたキーが文字キー14a、14b、補助キー14c、又は効果音キー14dでなければ(ステップS35:NO)、制御部51は、操作されたキーが録音終了を指示するものであるか否かを判断する(ステップS37)。具体的には、録音キー15aが再度操作された場合(ステップS35:YES)、録音終了を意味するものとして、録音データ領域52aに蓄積された録音データを確定させることになる。つまり、一連のキー操作の種類及び順序を一組とする録音データが記憶部52に保管された状態となる。その後、制御部51は、録音完了を通知する録音終了音声(例えば「録音おわり」)を、音声出力回路53を介してスピーカ54から出力させ(ステップS39)、出力モードの動作に戻る。
【0045】
図9(A)〜(C)は、録音時におけるキー操作の一例を示す。この例では、図9(A)に示す「や」の文字キー14aと、図9(B)に示す「あ」の文字キー14aと、図9(C)に示す「くらくしょん」の効果音キー14dとを順次押して、録音キー15aにより録音を完了させたものとする。この場合、記憶部52の録音データ領域52aに保管された録音データは、音声「やあ」+クラクション音に相当するものとなる。
【0046】
なお、ステップS33で記憶量が上限に達したと判断された場合、制御部51は、これ以上の音声記憶ができないので、ステップS39に移動して録音終了音声をスピーカ54から出力させる。また、キー操作がなかったと判断した場合(ステップS34:NO)、制御部51は、一定時間待機した後、キー操作による文字出力を催促する出力案内音声(例えば「好きな文字を入力してね」)をスピーカ54から出力させる(ステップS41)。その後、制御部51は、経過時間や案内の回数に関する上限値を含む待機条件を超えたか否かを判断する(ステップS42)。ステップS42で待機条件を超えたと判断された場合、制御部51は、録音終了音声を出力して(ステップS39)、出力モードの動作に移行するが、待機条件を超えていないと判断された場合、制御部51は、ステップS34に戻ってキー入力の操作があったか否かを判断する。
【0047】
図10を参照して、発音玩具100の再生モードの動作について説明する。この場合、走行玩具40内の制御部51は、再生モード処理部51dとして機能する。再生モードは、例えば図7の出力モードで再生キー15bが操作された場合に開始する。
【0048】
まず、制御部51は、記憶部52の録音データ領域52aを確認して、録音データが存在するか否かをチェックする(ステップS51)。記憶部52の録音データ領域52aに録音データが存在する場合(ステップS51:YES)、制御部51は、録音データ領域52aに保管された録音データを読み出して、この録音データの再生音に対応する音声信号を音声出力回路53に順次形成させ、スピーカ54からこの再生音を順次出力させる(ステップS52)。なお、記憶部52の録音データ領域52aに録音データが存在しない場合(ステップS51:NO)、制御部51は、基本の出力モードの動作に戻る。なお、図9(A)〜(C)に例示する録音を行っている場合、ステップS52においてスピーカ54から再生される音声は、音声「やあ」+クラクション音となる。
【0049】
図11を参照して、走行玩具40単独での走行再生モードの動作について説明する。この場合、走行玩具40内の制御部51は、走行再生モード処理部51eとして機能する。走行再生モードは、走行玩具40がキーボード10の車庫12から分離され、幼児等の利用者が走行玩具40の走行遊びを始めたときに開始する。
【0050】
まず、走行玩具40の位置検出スイッチ63がON状態からOFF状態に切り替わった場合、制御部51は、遊びを促す呼びかけ音声(例えば「しゅっぱーつ あいうえおで遊んじゃえ」)に対応する音声信号を音声出力回路53に形成させ、スピーカ54から上記のような発車案内音声を出力させる(ステップS61)。次に、制御部51は、記憶部52の録音データ領域52aを確認して、録音データが存在するか否かをチェックする(ステップS62)。記憶部52の録音データ領域52aに録音データが存在する場合(ステップS62:YES)、制御部51は、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bの検出結果すなわち状態変動の有無に基づいてタイヤ43が回転しているか否かを判断する(ステップS63)。タイヤ43が回転している場合(ステップS63:YES)、幼児等の利用者が走行玩具40を前進させているか後退させているかを判断する。具体的には、制御部51は、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bのON・OFFパターンから前進か後退かの判断を行う(ステップS64)。前進する走行すなわち順走が行われていると判断した場合(ステップS64:YES)、制御部51は、録音データ領域52aに保管された録音データを先頭から順に読み出すとともに、音声出力回路53によって音声信号化して、スピーカ54から元の順序の疑似音声を順次出力させる(ステップS65)。具体的には、図9(A)〜(C)に例示する録音を行っている場合、ステップS65においてスピーカ54から再生される音声は、音声「やあ」+クラクション音となり、走行玩具40が走行を継続する限り、音声「やあ」+クラクション音を繰り返すことになる。この際、制御部51は、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bのON・OFFの変化速度に応じて、録音データの再生速度を調整する。具体的には、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bのON・OFFの変化の周期が短くタイヤ43の回転速度が大きい場合には、これに比例して音声の出力速度を早くすることができ、タイヤ43の回転速度が小さい場合には、これに比例して音声の出力速度を遅くすることができる。一方、前進していないすなわち逆走と判断した場合(ステップS64:NO)、制御部51は、録音データ領域52aに保管された録音データを最後から順に読み出すとともに、音声出力回路53によって音声信号化して、スピーカ54から逆転させた疑似音声を順次出力させる(ステップS66)。具体的には、図9(A)〜(C)に例示する録音を行っている場合、ステップS66においてスピーカ54から再生される音声は、クラクション音+音声「あや」となる。この場合にも、制御部51は、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bのON・OFFの変化速度に応じて、録音データの再生速度を調整する。
【0051】
一方、記憶部52の録音データ領域52aに録音データが存在しない場合(ステップS62:NO)、制御部51は、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bの検出結果に基づいてタイヤ43が回転しているか否かを判断する(ステップS67)。タイヤが回転している場合(ステップS67:YES)、制御部51は、記憶部52又は音声出力回路53に予め複数用意された音声リストからランダムに音声データを読み出してスピーカ54から順次出力させる(ステップS68)。この際、制御部51は、第1及び第2リーフスイッチ49a、49bのON・OFFの変化速度に応じて、録音データの再生速度を調整する。
【0052】
以上において、タイヤ43が回転していないと判断された場合(ステップS63、S67:NO)、制御部51は、幼児等の利用者が走行玩具40の走行遊びを止めたものとして対処する。具体的には、制御部51は、位置検出スイッチ63の状態を確認して、ON状態であれば、走行玩具40がキーボード10の車庫12に駐車されたものと判定し(ステップS70:YES)、駐車を歓迎する呼びかけ音声(例えば「到着 楽しかったなー」)に対応する音声信号を音声出力回路53に形成させ、スピーカ54から上記のような呼びかけ音声を出力させる(ステップS71)。その後、制御部51は、出力モードの動作に移行する。一方、位置検出スイッチ63がOFF状態のままであれば(ステップS70:NO)、制御部51は、走行玩具40が放置されたままと判定し、タイヤ43を回転させていない待機が長時間であるか否かを判断する(ステップS72)。長時間の待機である場合(ステップS72:YES)、制御部51は、動作停止を予告する予告音声(例えば「ばいばーい、また遊ぼう」)を音声出力回路53を介してスピーカ54から出力させて(ステップS73)、出力モードの動作に戻る。長時間の待機でない場合(ステップS72:NO)、制御部51は、走行玩具40が放置され時間が短いと判定し、駐車を催促する駐車案内音声(例えば「くるまを駐車場においてね」)に対応する音声信号を音声出力回路53に形成させ、スピーカ54から上記のような駐車案内音声を出力させ(ステップS75)、ステップS62に戻って録音データの有無やタイヤ43の回転を検出する。
【0053】
この発音玩具100では、上記以外の他のモードでの動作も可能になっている。具体的には、第1の問題モード、第2の問題モード、しりとりモード、及びお名前登録モードが用意されている。
【0054】
第1の問題モードは、文字問題キー15dを押すことで開始される。第1の問題モードでは、文字の問題が出題される。具体的に説明すると、制御部51の制御下で、開始音声(例えば「文字の問題だよ、よく聞いて答えてね」)が発声され、さらに、1語の問題音声(例えば「『あ』を押してね」)が発声される。回答者がキー入力を行うと、制御部51は、そのキー入力が正解であるか否かを照合し、正解であれば、正解音声(例えば「正解 次は『い』を押してね」)が発声され、正解でなければ、不正解音声(例えば「あれれ、違うよ もう一度『あ』を押してね」)が発声される。なお、第1の問題モード中、問題終了キー15fが押された場合、基本の出力モードの動作に戻る。
【0055】
第2の問題モードは、絵問題キー15eを押すことで開始される。第2の問題モードでは、絵の問題が出題される。具体的に説明すると、制御部51の制御下で、開始音声(例えば「絵の問題だよ、よく考えて答えて」)が発声され、さらに、2〜4語の問題音声(例えば「『あひる』の絵を押してね」)が発声される。回答者がキー入力を行うと、制御部51は、そのキー入力が正解であるか否かを照合し、正解であれば、正解音声(例えば「正解 次は『いぬ』の絵を押してね」が発声され、正解でなければ、不正解音声(例えば「あれれ、違うよ もう一度『あひる』の絵を押してね」)が発声される。なお、第2の問題モード中、問題終了キー15fが押された場合、基本の出力モードの動作に戻る。
【0056】
しりとりモードは、しりとりキー15gを押すことで開始される。しりとりモードでは、予め用意されたしりとり問題が出題される。具体的に説明すると、制御部51の制御下で、開始音声(例えば「しりとり遊びをしよう」)が発声され、さらに、最初の言葉の音声(例えば「『ふね』の次の言葉はなあに」)が発声される。回答者が次の言葉のキー入力を行うと、制御部51は、それらのキー入力の順番が正解であるか否かを照合し、正解であれば、正解音声(例えば「正解 次は」)が発声され、正解でなければ、不正解音声(例えば「あれれ、違うよ もう一度」)が発声される。予め想定されたしりとりを完全正解した場合、最初に戻って別のしりとり問題が出題される。なお、一定時間以上キー入力がない場合や、別のモードに対応するキー操作があった場合、基本の出力モードやその他のモードの動作に移行する。
【0057】
名前登録モードでは、制御部51の制御下で、開始音声(例えば「お名前を登録しよう」)が発声される。利用者がキー操作を行うと、制御部51は、そのキー操作を逐次記録して記憶部52に保管する。利用者がキー14aを再度押すと、登録名を発声され、記憶部52に最終的な登録名が保管される。
【0058】
本実施形態の発音玩具100によれば、再生部としての制御部51と録音部としての記憶部52とを有する走行玩具40をキーボード10から分離することができ、分離独立させた走行玩具40の録音機能を活用した様々な学習が可能になる。つまり、走行玩具40を走行等させた場合に記憶部52に保管された録音データに記憶された録音データに基づいて音声を再生できるので、自分が入力した音声キー14b、14c、14dに対応する音声を玩具体の駆動に付随させて聞くことができる。このように、走行玩具40の遊戯的な操作に伴って自分が入力した音声を再生して聞き取ることで、聴覚だけでなく視覚や触覚も刺激することができ、幼児の文字学習や発音学習を含む言葉学習をより多様で能動的なものとすることができる。
【0059】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では、走行玩具40が乗用車であるとしたが、走行玩具40は、飛行機、船その他の乗物、動物等を模した玩具体に置き換えることができる。
【0060】
また、上記実施形態では、走行玩具40側にのみ制御部51や記憶部52といった制御機能があるとしたが、キーボード10にも制御機能を設けてキーボード10のみで言葉学習ができるようにしてもよい。
【0061】
上記実施形態では、キーボード10に50音文字の文字キー14aを設けたが、50音文字に代えて或いはこれらとともにアルファベットの文字キー14aを設けることもできる。
【0062】
上記実施形態では、走行玩具40に一組の録音データを保管したが、複数の組の録音データを記憶部52に保管して選択的に再生することもできる。
【0063】
上記実施形態では、幼児等である発音玩具100の利用者がその手で走行玩具40を走行させるとしたが、走行玩具40にバネやモータを内蔵して自走させることもできる。
【0064】
上記実施形態では、演出用の音楽その他の付随的効果音についての説明を省略しているが、発音玩具100は、動作の適所で上記のような付随的効果音を発生する。
【符号の説明】
【0065】
10…キーボード
11…キー領域
11a…主文字領域
11d…効果音領域
12…車庫
14b…文字キー
14c…補助キー
14d…効果音キー
15a,15b,15c,15d,15e,15g…学習モードキー
21…キー入力装置
22…キー検出用IC
25…赤外送信部
27…電源部
30…走行玩具
32…メインスイッチ
33…位置検出スイッチ
40…走行玩具
48b…走行検出用カム
49a,49b…リーフスイッチ
51…制御部
52…記憶部
52a…録音データ領域
53…音声出力回路
55…赤外送信部
63…位置検出スイッチ
100…発音玩具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発音キーを有する入力ボードと、前記入力ボードに対して当該入力ボードとの間で通信可能な玩具体とを備える発音玩具であって、前記玩具体は、前記入力ボードとの通信によって前記発音キーの操作に基づく録音データを記憶する録音部と、当該玩具体を駆動させた場合に前記録音部に記憶された前記録音データに基づいて音声を再生可能な再生部とを有することを特徴とする発音玩具。
【請求項2】
前記入力ボード又は前記玩具体は録音キーを有し、前記録音部は、前記録音キーを操作した際に前記録音データを記憶することを特徴とする請求項1に記載の発音玩具。
【請求項3】
前記再生部は、前記玩具体の駆動態様に応じて音声の再生態様を変化させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発音玩具。
【請求項4】
前記玩具体は、前記入力ボードの所定部分に着脱可能に構成され、前記入力ボードと前記玩具体とは、当該玩具体が当該入力ボードの所定部分に装着された際に通信可能に構成され、前記玩具体は、前記入力ボードから離脱した状態にあり且つ当該玩具体を駆動させた場合に前記再生部により音声を再生することを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載の発音玩具。
【請求項5】
前記玩具体が前記入力ボードに装着されているか否かを検出するセンサーをさらに備え、前記再生部は、前記センサーの検出結果に基づいて前記玩具体が前記入力ボードに装着されていないと判断した場合に、前記玩具体の駆動態様に応じて音声の再生態様を変化させることを特徴とする請求項4に記載の発音玩具。
【請求項6】
前記玩具体は、受動的又は能動的に走行可能であるとともに、走行に関する情報を検出する走行センサーを有する走行玩具であり、前記再生部は、前記走行センサーによって前記走行玩具が走行していることを検出した場合に音声を再生することを特徴とする請求項6の発明は、請求項1から請求項5いずれか一項に記載の発音玩具。
【請求項7】
前記玩具体は、受動的又は能動的に走行可能である走行玩具であり、前記再生部は、前記走行玩具の走行速度に応じて音声の再生速度を変化させることを特徴とする請求項7の発明は、請求項1から6いずれか一項に記載の発音玩具。
【請求項8】
前記録音部は、前記発音キーの複数回の操作を記録した録音データを保管し、前記再生部は、前記前記走行玩具が順走する場合、前記録音データに対応する音声を順序通りに再生し、前記走行玩具が逆走する場合、前記録音データに対応する音声を逆転させて再生することを特徴とする請求項8の発明は、請求項6又は7に記載の発音玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−139780(P2011−139780A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−1757(P2010−1757)
【出願日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(000003584)株式会社タカラトミー (248)
【Fターム(参考)】