説明

皮膚洗浄剤組成物

【課題】すすぎ時にヌルヌルとした感触が続く界面活性剤系においても、すすぎ時にさっぱりとした感触が得られ、且つ、水ですばやくすすぐことができる皮膚洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】アニオン性基含有界面活性剤、カチオン性基及び炭素数8〜12のアルキル基を含有する特定の共重合体を含有する皮膚洗浄剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、良好な使用感を有する皮膚洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、皮膚洗浄剤は、使用者の好みの多様化により、本来の性能である洗浄力に加え、洗浄・すすぎ・乾燥時の使用感が重視されている。一方、肌荒れの悩みを持つ使用者の増加に伴い、肌への優しさも求められており、肌に優しい界面活性剤を配合する等、使用される界面活性剤も多種多様化している。このような状況下においては、様々な界面活性剤系に対応しうる使用感の制御技術が求められている。
【0003】
例えば、汎用の界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、脂肪酸塩(石鹸)よりも肌に優しい界面活性剤であるが、すすぎ時にいつまでもヌルヌルとした感触が続き、さっぱりとした感触が得られない。このようなすすぎ時にヌルヌルとした感触が続く界面活性剤系においても、さっぱりとした感触が得られる技術が必要となる。
【0004】
すすぎ時にさっぱりとした感触を得るため、例えば、特定のカチオン電荷密度を有するカチオン性基含有ポリマーを含有する皮膚洗浄剤組成物も提案されている(特許文献1)。また、洗浄、乾燥後になめらかさ、サラサラ感を得るために、カチオン性ビニル系単量体とアミド結合を有するノニオン性ビニル系単量体とを共重合したカチオン性ポリマーを含有する洗浄剤組成物が提案されている(特許文献2、3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−285479号公報
【特許文献2】特開2006−335959号公報
【特許文献3】特開2008−189583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、特にすすぎ時にヌルヌルとした感触が続く界面活性剤系においても、水ですばやくすすぐことができ、且つ、すすぎ時にさっぱりとした感触が得られる皮膚洗浄剤組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記の成分(A)及び(B)を含有する皮膚洗浄剤組成物に関する。
成分(A):アニオン性基含有界面活性剤
成分(B):一般式(I)で表される単量体由来の構成単位(B−1)及び、一般式(II)で表される単量体由来の構成単位(B−2)を含む共重合体
【0008】
【化1】

【0009】
(式中、R1、R2、R3、R7、R8、R9はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、R4、R5、R6はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R10は炭素数8〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を表す。Xは炭素数1〜12のアルキレン基、−COOR11−、−CONHR11−、−OCOR11−、−R12−OCO−R11−から選ばれる基である。Yは−COO−、−CONH−、−OCO−から選ばれる基である。ここで、R11、R12はそれぞれ独立して炭素数1〜5のアルキレン基である。Z-は、Cl-、又は、-OSO325である。)
【発明の効果】
【0010】
本発明の皮膚洗浄剤組成物を使用すると、特にすすぎ時にヌルヌルとした感触が続く界面活性剤系においても、水ですばやくすすぐことができる。また、すすぎ時にさっぱりとした感触が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、アニオン性基含有界面活性剤〔成分(A)〕と特定の共重合体〔成分(B)〕とを組み合わせることで、水ですばやくすすぐことができ、すすぎ時にさっぱりとした感触が効果的に発現することを見出したものである。以下、本発明の各成分について説明する。
【0012】
[成分(A):アニオン性基含有界面活性剤]
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、成分(A)として、アニオン性基含有界面活性剤を含有する。アニオン性基含有界面活性剤としては、硫酸基、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基及びそれらの塩等を含有する、一般的に皮膚洗浄剤に使用されるアニオン性界面活性剤又は両性界面活性剤であれば良い。すなわち、成分(A)としては、硫酸基、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基及びそれらの塩から選ばれるアニオン性基を有するアニオン性界面活性剤並びに前記アニオン性基を有する両性界面活性剤から選ばれる1種以上が挙げられる。その中でも、アニオン性界面活性剤が、下記成分(B)の共重合体との相互作用の面で好ましい。
【0013】
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカン(又はアルケン)スルホン酸塩、α−スルホン脂肪酸(又はそのエステル)塩等のスルホン酸型界面活性剤;アルキル(又はアルケニル)硫酸エステル塩、平均付加モル数が0.5〜10のポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸エステル塩等の硫酸エステル型界面活性剤;高級脂肪酸塩、平均付加モル数が0.5〜10のポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩、アシル化アミノ酸塩、アシル−L−グルタミン酸塩等のカルボン酸型界面活性剤;モノアルキル(又はアルケニル)リン酸エステル塩、平均付加モル数が0.5〜10のポリオキシエチレンモノアルキル(又はアルケニル)エーテルリン酸エステル塩等のリン酸型界面活性剤等が例示される。これらのアニオン性界面活性剤のアルキル基又はアルケニル基の炭素数はいずれも8〜18が好ましい。
【0014】
これらの中でも、皮膚洗浄剤に用いた場合にすすぎ時にヌルヌルとした感触が続くアニオン性界面活性剤に対しては本発明の効果がより顕著に発揮できる。そのようなアニオン性界面活性剤としては、上記の中のポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンモノアルキル(又はアルケニル)エーテルリン酸エステル塩等が例示される。その中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩が、特に好ましい。
【0015】
ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩としては、式(a1)で表されるものが好ましい。
【0016】
1a−O−(CH2CH2O)n−SO3Z (a1)
[式中、R1aは炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、nは平均で0.5〜5の数を示し、Zは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す。]
【0017】
式中、R1aとしては炭素数12〜14のアルキル基が好ましい。また、nとしては平均で1〜4が好ましい。また、Zとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン由来のアンモニウム;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸由来のカチオン等が例示される。
【0018】
ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩としては、式(a2)で表されるものが好ましい。
【0019】
1a−O−(CH2CH2O)m−COOZ (a2)
[式中、R1a、Zは前記の意味を示し、mは平均で0.5〜10の数を示す。]
【0020】
式中、R1aとしては炭素数12〜16のアルキル基が好ましい。また、mとしては平均で1〜6が好ましい。また、Zとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属;アンモニウム;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン由来のアンモニウム;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸由来のカチオン等が例示される。
【0021】
本発明のアニオン性基含有界面活性剤は、1種以上使用することができる。なかでも、硫酸エステル型界面活性剤とカルボン酸型界面活性剤を併用することが好ましく、更に平均付加モル数が0.5〜5のポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸エステル塩と、平均付加モル数が0.5〜10のポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩を併用することが好ましい。従って、本発明では、成分(A)が、少なくともポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩(平均付加モル数は0.5〜5が好ましい)、及びポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩(平均付加モル数は0.5〜10が好ましい)から選ばれる1種以上を含むことが好ましい。
【0022】
[成分(B):共重合体]
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、成分(B)として、前記一般式(I)で表される単量体由来の構成単位(B−1)及び前記一般式(II)で表される単量体由来の構成単位(B−2)を含む共重合体を含有する。
【0023】
一般式(I)において、Xは炭素数1〜12、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜3のアルキレン基、−COOR11−、−CONHR11−、−OCOR11−、−R12−OCO−R11−から選ばれる基であり、好ましくは−COOR11−、−OCOR11−から選ばれる基である。
【0024】
また、一般式(II)において、R10は炭素数8〜20、好ましくは8〜12、より好ましくは12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を表す。また、一般式(II)において、Yは−COO−、−CONH−、−OCO−から選ばれる基であり、好ましくは−COO−、−OCO−から選ばれる基である。
【0025】
一般式(I)で表わされる単量体としては、具体的にメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート等が挙げられ、それらの中でも、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドが好ましい。
【0026】
一般式(II)で表わされる単量体としては、具体的にメタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸イソステアリル等が挙げられ、それらの中でも、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。
【0027】
成分(B)の共重合体は、構成単位(B−1)と構成単位(B−2)との重量比が(B−1):(B−2)=80:20〜50:50であるものが好ましく、70:30〜50:50であるものがより好ましく、65:35〜55:45であるものが更に好ましい。この重量比は、1H−NMR測定等により測定できるが、成分(B)合成時の仕込み量に基づくものであってもよい。
【0028】
成分(B)の共重合体は、構成単位(B−1)と構成単位(B−2)以外の構成単位を有しても良いが、構成単位(B−1)と構成単位(B−2)との合計が、全構成単位中、90重量%以上であることが好ましく、95重量%であることがより好ましい。
【0029】
成分(B)の共重合体の重量平均分子量(Mw)としては、1万〜1000万が好ましく、2万〜500万がより好ましい。この重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、東ソー(株)製)により、カラム:α−M+α−M(カチオン)、溶離液:50mmol/LiBr,(1%CH3COOH/エタノール):水=3:7、流速:0.6mL/min、測定温度:40℃、検出器:RIの条件で測定(ポリエチレングリコール換算)されたものである。
【0030】
成分(B)の共重合体は、開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用い、エタノール溶液中でラジカル重合することによって得られる。
【0031】
[皮膚洗浄剤組成物]
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、上記成分(A)及び(B)を含有することを特徴とする。皮膚洗浄剤組成物中に成分(A)を、すすぎ時のストップフィーリング性やさっぱりとした感触の発現の面から、好ましくは1.5〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%、更に好ましくは10〜18重量%含有する。また同様の理由から、皮膚洗浄剤組成物中に成分(B)を、好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜3重量%、更に好ましくは0.3〜1重量%含有する。
【0032】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、更に、成分(C)として、無機塩又は炭素数6以下の有機酸塩を含有することが好ましい。無機塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム等と、ハロゲン、硫酸、亜硫酸、リン酸等との塩が例示され、具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、臭化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、リン酸2水素ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム等が例示される。また、有機酸塩としては、酢酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、コハク酸等の炭素数6以下のカルボン酸等とアルカリ金属、アンモニウム等との塩が例示される。これらの中でも、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウムが好ましい。本発明の無機塩又は炭素数6以下の有機酸塩は、起泡性や泡質を妨げない範囲で1種以上使用することができ、組成物中における含有量は、0.5〜10重量%であることが、配合性の面で好ましい。
【0033】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、上記成分(A)、(B)及び(C)の他に、通常皮膚洗浄剤組成物に使用される成分、例えば、ヒドロキシエチルセルロース等の粘度調整剤;ポリオール類等の保湿剤;ノニオン性界面活性剤等の増泡剤;シリコーン、エステル油等の油剤;エタノール等の有機溶剤;水等の希釈溶媒;無機粉体、パール化剤、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、酸化防止剤、金属キレート剤、香料、色素等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0034】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、常法に従って製造することができる。また、その剤型も液体状、ペースト状、クリーム状、固体状、粉末状等の任意の剤型にすることができる。その中でも、液体状、ペースト状、クリーム状とするのが好ましく、希釈溶媒として水を配合することが好ましい。
【実施例】
【0035】
以下の合成例及び比較合成例により得られた重合体の重量平均分子量は、下記条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定(ポリエチレングリコール換算)した。GPC測定(HLC−8120 東ソー(株)製)は以下の条件で行った。
*GPC測定条件
カラム:α−M+α−M(カチオン)
溶離液:50mmol/LiBr,(1%CH3COOH/エタノール):水=3:7
流速:0.6mL/min
測定温度:40℃
検出器:RI
【0036】
<合成例1>
内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド30.1g、メタクリル酸ラウリル19.9g、エタノール69.8gを入れ、均一に混合し窒素雰囲気下で一定時間攪拌した。その反応溶液を60℃付近まで昇温し、そこに2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.17gをエタノール5.0gに溶解した溶液を添加した。60〜65℃付近で2時間保持することで重合、その後、70℃付近まで昇温し、4時間保持することで熟成した。この反応溶液を冷却した後、酢酸エチル等で再沈殿させることで共重合体1を得た。GPC測定結果より、得られた共重合体1の重量平均分子量は7.1万(ポリエチレングリコール換算)であった。また、1H−NMR測定の結果、このポリマーの組成比〔構成単位(B−1):構成単位(B−2)の重量比〕は、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド:メタクリル酸ラウリル=60:40(重量比)であった。仕込み量、分子量、モノマー組成等を表1にまとめて示す。
【0037】
<合成例2、3>
表1のように条件を変えて、合成例1と同様の方法で共重合体2、3を得た。それぞれの仕込み量、分子量、モノマー組成等を表1にまとめて示す。
【0038】
<比較合成例1〜3>
表1のように条件を変えて、合成例1と同様の方法で共重合体4、5、6を得た。それぞれの仕込み量、分子量、モノマー組成等を表1にまとめて示す。
【0039】
【表1】

【0040】
表中の記号は以下の意味である。
・QDM:メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド(MRCユニテック(株)製)
・LMA:メタクリル酸ラウリル(三菱ガス化学(株)製)
・2−EHMA:メタクリル酸2−エチルヘキシル(和光純薬工業(株)製)
・n−BMA:メタクリル酸n−ブチル(和光純薬工業(株)製)
・t−BMA:メタクリル酸t−ブチル(和光純薬工業(株)製)
・CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル(和光純薬工業(株)製)
・V−65B:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製)
【0041】
<実施例1〜3及び比較例1〜5>
各成分を表2に示す組成で配合し、50℃で十分撹拌して皮膚洗浄剤組成物を製造した。表2に記載の成分(A)、成分(B)、成分(B’)の配合量については、それぞれの有効分としての配合量を示す。溶液や分散液として添加する場合は、溶媒や分散媒の重量を除外して配合量を決定する。最終的にはイオン交換水の配合量でバランスをとる。
【0042】
これらの皮膚洗浄剤組成物を使用して下記の方法ですすぎ時の感触評価を行った。評価結果を表2に併せて示す。
【0043】
<評価方法>
(1)すすぎ終了までの早さ
各皮膚洗浄剤組成物1.0gを片方の手に取り、水道水を使用して希釈して泡立てた後、両前腕部を洗浄し、水道水ですすいだ。その際、両前腕部を擦り合わしながらすすぎを行い、ストップフィーリングを感じるまでの擦り合わせた回数で評価した。専門パネラー10名が評価し、その平均回数を以下の評価基準に従ってランク分けした。
5:擦り合わせ回数が10回未満
4:擦り合わせ回数が10回以上15回未満
3:擦り合わせ回数が15回以上20回未満
2:擦り合わせ回数が20回以上25回未満
1:擦り合わせ回数が25回以上
【0044】
(2)すすぎ終了時の感触
上記(1)の評価試験において、すすぎ終了時の感触について評価した。専門パネラー10名の評価結果から下記の基準で評価した。
A:すすぎ終了時のストップフィーリング性やさっぱり感が比較例4と比較して強いと答えた人が8人以上。
B:すすぎ終了時のストップフィーリング性やさっぱり感が比較例4と比較して強いと答えた人が5〜7人。
C:すすぎ終了時のストップフィーリング性やさっぱり感が比較例4と比較して強いと答えた人が2〜4人。
D:すすぎ終了時のストップフィーリング性やさっぱり感が比較例4と比較して強いと答えた人が1人以下。
【0045】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の成分(A)及び(B)を含有する皮膚洗浄剤組成物。
成分(A):アニオン性基含有界面活性剤
成分(B):一般式(I)で表される単量体由来の構成単位(B−1)及び、一般式(II)で表される単量体由来の構成単位(B−2)を含む共重合体
【化1】


(式中、R1、R2、R3、R7、R8、R9はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、R4、R5、R6はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R10は炭素数8〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を表す。Xは炭素数1〜12のアルキレン基、−COOR11−、−CONHR11−、−OCOR11−、−R12−OCO−R11−から選ばれる基である。Yは−COO−、−CONH−、−OCO−から選ばれる基である。ここで、R11、R12はそれぞれ独立して炭素数1〜5のアルキレン基である。Z-は、Cl-、又は、-OSO325である。)
【請求項2】
成分(A)を1.5〜25重量%、及び成分(B)を0.05〜5重量%含有する、請求項1記載の皮膚洗浄剤組成物。
【請求項3】
成分(A)が、少なくともポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩、及びポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩から選ばれる1種以上を含む、請求項1又は2に記載の皮膚洗浄剤組成物。
【請求項4】
成分(B)における構成単位(B−1)と構成単位(B−2)との重量比が、(B−1):(B−2)=80:20〜50:50である、請求項1〜3いずれかに記載の皮膚洗浄剤組成物。
【請求項5】
更に、成分(C)として、無機塩又は炭素数6以下の有機酸塩を含有する、請求項1〜4いずれかに記載の皮膚洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2011−190224(P2011−190224A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−58949(P2010−58949)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】