説明

監視システム、その制御方法及び監視装置

【課題】前の画像が表示装置に表示されたまま、監視システムが何らかの故障で止まった場合、ドライバに対し、その故障を伝えることができる監視システムを提供する。
【解決手段】画像比較演算部40は、動作検知部50から入力された出力信号p2を基に、車両が動作していると判別された場合、画像比較演算部40は、現在の画像データと、少なくとも1つ前の周期で得られた過去の画像データとを比較する。画像比較演算部40は、この比較の結果を基に、カメラ5又は画像処理部10に故障が発生しているか否かを判定する。故障が発生している場合、画像比較演算部40は、故障有りを伝える出力信号p1を画像処理部10に出力する。画像処理部10は、この出力信号p1を受けると、故障時における画像処理を行い、故障情報を画像信号g2に乗せて伝達することにより、表示装置20を単色表示又は警告表示に変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体を監視する監視システム、その制御方法及び監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体を監視する監視システムとして、近年、カメラから得られた車両周辺の画像データ、又はこれらの画像を合成処理した画像データを表示装置に表示する監視システムが普及してきている。図6は、従来の監視システムの構成を示すブロック図である。図6に示す監視システムは、カメラ150、画像処理部100及び表示装置200を備える。画像処理部100は、カメラ150が撮影した画像データを処理する。表示装置200は、画像処理部100から入力された画像を表示する。当該監視システムが搭載された車両のドライバは、表示装置200に表示される情報を基に、安全を確認しながら前進や後退を行う。
【0003】
このような監視システムは、例えば、特許文献1に示す構成に適用される。具体的には、視野を広げ、ドライバが表示装置のみを確認しながら後退できるような合成画像を表示する監視システムがある。また、自車の直近周囲の位置関係を分かりやすくするために、周囲の様子をあたかも自車の上方から見下ろしたような画像を表示するだけでなく、自車の近傍の情報を同時にドライバに提示する監視システムもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−125224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の監視システムによれば、カメラ等から得られた情報が表示装置に的確に伝わらない場合に問題が発生するおそれがある。このような状況を排除することにより、更なる安全性の向上を図り、フェールセーフ機能の強化を図る必要がある。
【0006】
具体的には、監視システムの故障時に、ドライバにとってはあたかも正しく見える画像が表示装置に表示されている場合の対処を的確に行う必要がある。例えば、本来出力されるべき画像の前の画像が表示装置に表示されたまま、監視システムが何らかの故障で止まった場合のフェールセーフ機能が必要である。
【0007】
明らかに故障と分かる画像が表示装置に表示されている場合、ドライバは、監視システムの故障に気付く。このとき、ドライバは、バックミラー等の補助機能を使用して車両を安全な場所に一時退避させることで、事故を回避可能である。しかし、本来出力されるべき画像の前の画像が表示装置に表示されたままの状態でドライバが車両を運転し続けると、接触事故等が発生する可能性が高まる。
【0008】
本発明の目的は、本来出力されるべき画像の前の画像が表示装置に表示されたまま、監視システムが何らかの故障で止まった場合、ユーザに対して監視システムの故障を伝えることができる監視システム、その制御方法及び監視装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、移動体を監視する監視システムであって、前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラと、前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する
画像処理部と、前記画像処理部によって生成された画像データに応じた画像を表示する表示装置と、前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、前記画像処理部によって生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理部によって生成された現在の画像データと、当該画像データの生成より少なくとも1つ前の周期で生成された過去の画像データとを比較する画像比較部と、を備え、前記画像比較部は、前記比較の結果、前記カメラ又は前記画像処理部が故障しているか否かを判定する判定部と、前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有する監視システムを提供する。
これにより、本来出力されるべき画像の前の画像が表示装置に表示されたまま、監視システムが何らかの故障で止まった場合、ユーザに注意を促すことができ、監視システムの故障を伝えることができる。したがって、移動体として車両に適用された場合、ドライバは、監視システムの故障に気付くことができ、バックミラー等の補助機能を使用して安全な場所に車を一時退避させることで、事故を回避できる。これにより、車両の安全性を向上させることができ、安全性重視のシステムの構築が実現される。
【0010】
また、本発明は、移動体を監視する監視システムであって、前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラと、前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、前記画像処理部によって生成された画像データに応じた画像を表示する表示装置と、前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、前記カメラから入力された画像信号が所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記カメラから入力された現在の画像信号と、当該画像信号の入力より少なくとも1つ前の周期で入力された過去の画像信号とを比較する画像比較部と、を備え、前記画像比較部は、前記比較の結果、前記カメラが故障しているか否かを判定する判定部と、前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有する監視システムを提供する。
これにより、監視システムが故障している場合、ユーザに注意を促すことができるとともに、故障箇所がカメラであることを特定できる。
【0011】
また、本発明は、移動体を監視する監視システムであって、前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラと、前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、前記画像処理部によって生成された画像データに応じた画像を表示する表示装置と、前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、前記カメラからの画像信号、及び前記画像処理部によって生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理部によって生成された画像データと、前記カメラから入力された画像信号とを比較する画像比較部とを備え、前記画像比較部は、前記比較の結果、前記カメラ又は前記画像処理部が故障しているか否かを判定する判定部と、前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部とを有する監視システムを提供する。
これにより、監視システムが故障している場合、ユーザに注意を促すことができ、しかも、画像データを蓄積することなく、画像メモリを省くことができる。
【0012】
上記監視システムでは、前記画像比較部は、前記画像処理部から入力された画像データを前記所定の周期で蓄積する蓄積部を有し、前記蓄積部によって蓄積された前記過去の画像データを前記比較に用いる。
これにより、複数回の周期にわたる画像データの蓄積が可能であり、これら蓄積された画像データを比較に使用することで、故障か一時的な障害であるかの判定が容易になる。
【0013】
上記監視システムでは、前記画像比較部は、前記カメラから入力された画像信号を蓄積
する蓄積部を有し、前記蓄積部によって蓄積された前記過去の画像信号を前記比較に用いる。
これにより、上記と同様、複数回の周期にわたって蓄積された画像信号を比較に使用することで、故障か一時的な障害であるかの判定が容易になる。
【0014】
上記監視システムでは、前記画像処理部は、前記表示装置に前記画像データを出力する機能を有し、前記画像比較部は、前記判定部によって故障していると判定された場合、前記機能が正常である前記画像処理部を介して前記表示装置に前記故障情報を伝達する。
これにより、画像処理部を介して故障情報を伝達することで、表示画面に警告情報を重畳させたり、警告時の表示画面の色や輝度などの表示態様を変化させることができ、ユーザに注意を喚起することが容易となる。
【0015】
上記監視システムでは、前記画像比較部は、前記判定部によって故障していると判定された場合、前記画像処理部を介さずに、前記表示装置に前記故障情報を直接伝達する。
これにより、画像処理部を介することなく故障情報を表示装置に出力でき、画像処理部の機能を全て信頼できなくても故障の有無を知らせることができる。
【0016】
上記監視システムでは、前記表示装置は、前記伝達部によって伝達された故障情報に基づき、単色表示又は警告表示を行う。
これにより、ユーザは容易に故障に気付くことができる。
【0017】
上記監視システムでは、前記移動体が車両である場合、前記動作検知部は、タイヤの回転信号、速度計の速度信号又は動作信号を使用し、前記車両が動作していることを検知する。
これにより、車両が動いている時に監視システムの故障をドライバに伝えることができ、事故を回避できる。
【0018】
上記監視システムでは、前記画像比較部に対し、前記所定の周期に相当する信号を発生する信号発生部を有し、前記信号発生部は、前記周期を可変自在なハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせで構成される。
これにより、移動体の動きに合わせた周期で、監視システムの故障の検知が可能となる。
【0019】
上記監視システムは、前記表示装置とは別に、警告を発する警告発生部を備え、前記警告発生部は、前記伝達部によって故障が伝達された場合、前記警告を発する。
これにより、故障が伝達された場合、画像処理部において画像処理を行って表示装置に出力する部分に故障がある場合でも、確実にドライバに注意を促すことができる。
【0020】
本発明は、移動体を撮影して画像信号を出力するカメラ、及び画像データに応じた画像を表示する表示装置に接続され、移動体を監視する監視装置であって、前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、前記画像処理部によって生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理部によって生成された現在の画像データと、当該画像データの生成より少なくとも1つ前の周期で生成された過去の画像データとを比較する画像比較部と、を備え、前記画像比較部は、前記比較の結果、前記カメラ又は前記画像処理部が故障しているか否かを判定する判定部と、前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有する監視装置を提供する。
【0021】
また、本発明は、移動体を撮影して画像信号を出力するカメラ、及び画像データに応じ
た画像を表示する表示装置に接続され、移動体を監視する監視装置であって、前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、前記カメラから入力された画像信号が所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記カメラから入力された現在の画像信号と、当該画像信号の入力より少なくとも1つ前の周期で入力された過去の画像信号とを比較する画像比較部と、を備え、前記画像比較部は、前記比較の結果、前記カメラが故障しているか否かを判定する判定部と、前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有する監視装置を提供する。
【0022】
また、本発明は、移動体を撮影して画像信号を出力するカメラ、及び画像データに応じた画像を表示する表示装置に接続され、移動体を監視する監視装置であって、前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、前記カメラから入力された画像信号、及び前記画像処理部によって生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理部によって生成された画像データと、前記カメラから入力された画像信号とを比較する画像比較部と、を備え、前記画像比較部は、前記比較の結果、前記カメラ又は前記画像処理部が故障しているか否かを判定する判定部と、前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有する監視装置を提供する。
【0023】
本発明は、移動体を監視する監視システムの制御方法であって、前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理ステップと、前記画像処理ステップで生成された画像データに応じた画像を表示する表示ステップと、前記移動体が動作していることを検知する動作検知ステップと、前記画像処理ステップで生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知ステップで前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理ステップで生成された現在の画像データと、当該画像データの生成より少なくとも1つ前の周期で生成された過去の画像データとを比較する画像比較ステップと、前記比較の結果、前記カメラ又は画像処理部が故障しているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達ステップと、を有する監視システムの制御方法を提供する。
【0024】
また、本発明は、移動体を監視する監視システムの制御方法であって、前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理ステップと、前記画像処理ステップで生成された画像データに応じた画像を表示する表示ステップと、前記移動体が動作していることを検知する動作検知ステップと、前記カメラから入力された画像信号が所定の周期で入力され、前記動作検知ステップで前記移動体が動作していることが検知された時、前記カメラから入力された現在の画像信号と、当該画像信号の入力より少なくとも1つ前の周期で入力された過去の画像信号とを比較する画像比較ステップと、前記比較の結果、前記カメラが故障しているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達ステップと、を有する監視システムの制御方法を提供する。
【0025】
また、本発明は、移動体を監視する監視システムの制御方法であって、前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理ステップと、前記画像処理ステップで生成された画像データに応じた画像を表示する表示ステップと、前記移動体が動作していることを検知する動作検知ステップと、前記カメラからの画像信号、及び前記画像処理ステップで生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知ステップで前記移動体が動作していることが検知された時
、前記画像処理ステップで生成された画像データと、前記カメラから入力された画像信号とを比較する画像比較ステップと、前記比較の結果、前記カメラ又は画像処理部が故障しているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達ステップと、を有する監視システムの制御方法を提供する。
【0026】
本発明は、外部のカメラからの画像信号を入力とし、この画像信号から画像を生成し、外部の表示装置に表示信号を出力する画像処理部と、移動体が動作しているかを検知する動作検知部と、前記動作検知部で検知した結果の信号と、前記外部のカメラからの画像信号と、前記画像処理部からの表示信号とを入力とする画像比較演算部と、を備え、前記画像比較演算部は、前記動作検知部が前記移動体が動作している状態を確認した時、予め定められた周期で、現在の画像データと、少なくとも一つ前の周期で得られた過去の画像データとを比較し、前記外部のカメラ又は前記画像処理部が故障していないかを確認し、故障時には、前記外部の表示装置に、前記画像処理部を介して、故障を通知する監視システムを提供する。
【0027】
本発明は、外部のカメラからの画像信号を入力とし、この画像信号から画像を生成し、外部の表示装置に表示信号を出力する画像処理部と、移動体が動作しているかを検知する動作検知部と、前記動作検知部で検知した結果の信号と、前記外部のカメラからの画像信号と、前記画像処理部からの表示信号とを入力とする画像比較演算部と、を備え、前記画像比較演算部は、前記動作検知部で前記移動体が動作している状態を確認した時、予め定められた周期で、現在の画像データと、少なくとも一つ前の周期で得られた過去の画像データとを比較し、前記外部のカメラ又は前記画像処理部が故障していないかを確認し、故障時には、前記外部の表示装置に、前記画像処理部を介さず、ダイレクトに、故障を通知する監視システムを提供する。
【0028】
上記監視システムは、外部のカメラと、外部の表示装置とを組み込む。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係る監視システム、その制御方法及び監視装置によれば、本来入力されるべき画像の前の画像が表示装置に表示されたまま、監視システムが何らかの故障で止まった場合、ユーザに対して監視システムの故障を伝えることができる。したがって、移動体として車両に適用された場合、ドライバは、監視システムの故障に気付くことができ、バックミラー等の補助機能を使用して安全な場所に車を一時退避させることで、事故を回避できる。これにより、車両の安全性を向上させることができ、安全性重視のシステムの構築が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第1の実施形態の監視システムの構成を示すブロック図
【図2】画像比較演算部40によって比較が行われる周期をソフトウェアで変更する際の構成を示すブロック図
【図3】監視システムの動作手順を示すフローチャート
【図4】他の警告を報知する装置が付加された監視システムの構成を示すブロック図
【図5】第2の実施形態の監視システムの構成を示すブロック図
【図6】従来の監視システムの構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明に係る監視システム、その制御方法及び監視装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。本実施形態の監視システムは、車両に設置したカメラで自車の直近周囲を監視する監視システムに適用される。
【0032】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の監視システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態の監視システムは、カメラ5と、画像処理部10と、表示装置20と、周期信号発生器30と、画像比較演算部40と、動作検知部50とを備える。また、当該監視システムはCPU及びメモリを備え、CPUがメモリに格納された制御プログラムを実行することにより、ハードウェアと共に上記各部の機能を実現する。なお、全ての機能をハードウェアで実現することも可能である。
【0033】
カメラ5は、少なくとも1台設けられ、車両を含むその周囲を撮影する。画像処理部10は、カメラ5から入力された複数の画像信号g1を合成することにより合成画像を生成する。表示装置20は、画像処理部10から入力された画像信号g2(画像データ)に応じた画像を表示する。動作検知部50は、車両が動作しているか否かを検知する。
【0034】
画像比較演算部40は、動作検知部50による検知結果を伝える出力信号p2、カメラ5からの画像信号g1、及び画像処理部10からの画像信号g2(画像データ)を入力する。また、画像比較演算部40には、予め定められた周期で更新される、少なくとも2枚分の画像データを蓄積する蓄積部40aを有する。蓄積部40aには、画像処理部10から入力された画像データが蓄積される。
【0035】
また、画像比較演算部40は、動作検知部50によって車両の動作が確認された時、予め定められた周期で、現在の画像データと少なくとも1つ前の周期で得られた過去の画像データとを比較し、カメラ5又は画像処理部10が故障していないか否かを常に確認する。
【0036】
なお、画像比較演算部40によって比較される現在の画像データと過去の画像データの組み合わせとしては、前述したように、画像処理部10から入力された現在の画像信号g2(画像データ)と、蓄積部40aに蓄積されている過去の画像信号g2(画像データ)の組み合わせが挙げられる。この組み合わせの場合、画像マッチングを行うことにより、画像データ同士の比較が容易である。また、蓄積部40aは、複数回の周期にわたる画像データの蓄積が可能である。複数回の周期にわたって蓄積された複数枚の画像データを用いた画像比較演算部40による比較によって、故障か一時的な障害であるかの判定が容易になる。
【0037】
また、画像処理部10から入力された画像データの代わりに、カメラ5から入力された現在の画像信号g1と、蓄積部40aに蓄積されている1つ以上前の周期でカメラ5が撮像した過去の画像信号g1との組み合わせであっても良い。この組み合わせの場合、故障が検知された場合、その故障はカメラ5によるものであるとして、故障箇所が特定される。また、複数回の周期にわたってカメラ5からの画像信号g1を蓄積することで、上記と同様、故障か一時的な障害であるかの判定が容易になる。
【0038】
なお、現在の画像データと過去の画像データの組み合わせではなく、カメラ5から入力された現在の画像信号g1と、画像処理部10から入力された現在の画像信号g2(画像データ)の組み合わせであっても良い。この組み合わせの場合、画像マッチングにより、画像処理部10から入力された画像データに、カメラ5から入力された画像信号g1が含まれているか否かを判断し、含まれていない場合には故障有りと判定可能である。なお、含まれている場合であっても、車両が動いているにもかかわらず、カメラ5から入力された画像信号g1に変化が無い場合にはカメラ5が故障していると判定可能である。このように、現在の画像データ同士を組み合わせる場合、画像データを蓄積する蓄積部40aは不要となる。
【0039】
このように、画像信号g1及び画像信号g2の少なくとも一方をモニタすることにより、カメラ5又は画像処理部10の故障の有無が検知される。なお、上記比較の組み合わせは、1つだけ使用されても良いし、切り替えて使用されても良い。
【0040】
前述したように、この故障の検知では、画像比較演算部40で画像マッチングが行われ、比較される2枚の画像データ(現在の画像データと過去の画像データ)の類似性が判断される。すなわち、2枚の画像の相関が強い場合、2枚の画像はほぼ同じであると判断され、車両の周囲の状況が変わっても変化しないため、故障有りと判定される。一方、2枚の画像の相関が弱い場合、2枚の画像は異なると判断され、故障無しと判定される。また、故障時には、画像比較演算部40は、故障有りを伝える出力信号p1を画像処理部10に出力する。
【0041】
画像処理部10は、出力信号p1が入力されると、カメラ5又は画像処理部10の故障時における画像処理を行う。画像処理部10が画像処理情報(故障情報)を示す画像信号g2を出力することにより、画像処理部10は、表示装置20の表示を単色表示又は警告表示に変更する。なお、画像処理部10が故障時の画像処理を行い、故障情報を表示装置20に伝える部分の機能については正常であって、故障が無いことが前提である。
【0042】
また、画像比較演算部40が比較を行う際、予め定められた周期は、ブレーキをかけようとする人の反応時間と車両が止まるまでの機械的な時間とを足し合わせた反応時間よりきわめて短い周期に設定される。また、故障か一時的な障害かについては、前述したように、ある一定時間の動作確認を複数回の周期にわたって確認することで、判定が可能となる。
【0043】
動作検知部50には、異なる検知方式により車両の動作をそれぞれ検知する複数の回路のいずれか1つを選択する選択回路60が設けられている。選択回路60には、異なる検知方式により車両の動作を検知する回路として、タイヤの回転信号k1を伝える回転確認回路70、速度計の速度信号k2を伝える速度確認回路80、及びその他の動作信号k3を伝える動作確認回路90が接続されている。動作検知部50は、選択回路60によって選択された回路から入力された信号を基に、車両が動作しているか否かを示す出力信号p2を画像比較演算部40に繰り返し供給する。
【0044】
また、画像比較演算部40には、所定の周期に相当する信号を発生する周期信号発生器30が接続されている。画像比較演算部40が比較を行う際の周期は、予め定められた周期として固定の値でなく、周期信号発生器30からの出力信号p3に従って、適宜、最良の周期に変更可能である。
【0045】
本実施形態では、周期信号発生器30には、少なくとも1本以上(N本)の周期選択端子31が設けられている。この周期選択端子31への入力信号を、例えばH/Lレベルに切り替えることで、ハードウェアのみで周期を段階的に変更できる。すなわち、周期選択端子31が1本である場合、2段階の周期を周期信号発生器30で選択できる。また、N本(整数)である場合、2段階の周期を周期信号発生器30で選択できる。周期信号発生器30で選択された出力信号p3が供給された画像比較演算部40は、選択された出力信号p3に対応する周期で現在の画像データと、少なくとも1つ前の周期で得られた過去の画像データとを比較する。
【0046】
なお、周期選択端子31にH/Lレベルの信号を入力する代わりに、アナログボリュームで可変自在なレベルの信号を入力しても良い。この場合、周期信号発生器30と1本の周期選択端子31の間に、アナログデジタル変換回路(ADC)を設けることで、連続的
な周期の変更が可能である。
【0047】
また、画像比較演算部40が比較を行う際の周期をソフトウェアで変更しても良い。図2は、画像比較演算部40によって比較が行われる周期をソフトウェアで変更する際の構成を示すブロック図である。周期信号発生器30には、周期選択レジスタ35が接続されている。周期選択レジスタ35は、ソフトウェアによって設定された値に応じて、周期信号発生器30に周期を選択するための出力信号p4を出力する。
【0048】
周期選択レジスタ35によって選択される周期の幅(選択幅)は、周期選択レジスタ35から入力された出力信号p4の本数に依存する。出力信号p4の本数がM本である場合、周期信号発生器30は、2段階の周期を選択できる。また、周期信号発生器30によって選択された出力信号p3を画像比較演算部40に供給することで、画像比較演算部40は、選択された出力信号p3に対応する周期で、前述したように、現在の画像データと少なくとも1つ前の周期で得られた過去の画像データとを比較する。
【0049】
上記構成の監視システムの動作について説明する。図3は、監視システムの動作手順を示すフローチャートである。この動作は、監視システムに搭載されたマイクコンピュータ内のCPUがメモリに格納された制御プログラムを実行することにより機能として実現され、画像比較演算部40によって予め定められた周期で繰り返し行われる。
【0050】
まず、画像比較演算部40は、動作検知部50から入力された出力信号p2に基づいて、車両が動作しているか否かを判別する(ステップS1)。車両が動作していないと判別された場合、画像比較演算部40は、そのまま本処理を終了する。
【0051】
一方、車両が動作していると判別された場合、画像比較演算部40は、現在の画像データと、少なくとも1つ前の周期で得られた過去の画像データとを比較する(ステップS2)。なお、比較される画像データの組み合わせは、前述したように、複数通りの中から適宜選択可能である。
【0052】
画像比較演算部40は、画像データの比較結果に基づいて、カメラ5又は画像処理部10に故障が発生しているか否かを判定する(ステップS3)。故障が発生していない場合、画像比較演算部40はそのまま本処理を終了する。
【0053】
一方、故障が発生している場合、画像比較演算部40は、故障有りを伝える出力信号p1を画像処理部10に出力する(ステップS4)。画像処理部10は、出力信号p1が入力されると、カメラ5又は画像処理部10の故障時における画像処理を行い、その画像処理情報(故障情報)を示す画像信号g2を出力することにより、表示装置20を単色表示又は警告表示に変更する。この後、画像比較演算部40は本処理を終了する。
【0054】
第1の実施形態の監視システムによれば、本来出力されるべき画像の前の画像が表示装置20に表示されたまま、監視システムが何らかの故障で止まった場合、ドライバに対して監視システムの故障を伝えることができる。したがって、ドライバは、監視システムの故障に気付くことができ、バックミラー等の補助機能を使用して車両を安全な場所に一時退避させることで、事故を回避できる。その結果、車両の安全性を向上させることができ、安全性重視のシステムの構築が実現される。
【0055】
また、画像処理部10を介して故障情報を伝達することで、表示画面に警告情報を重畳させたり、警告時の表示画面の色や輝度などの表示態様を変化させることができ、ドライバに注意を喚起することが容易となる。また、車両が動いている時に監視システムの故障をドライバに伝えることができ、事故を回避できる。また、周期を可変することで、車両
などの移動体の動きに合わせた周期で、監視システムの故障の検知が可能となる。
【0056】
なお、本実施形態では、故障時の警告を表示装置20の表示画面で報知していたが、さらに、他の方法を併用して報知することも可能である。
【0057】
図4は、他の警告を報知する装置が付加された監視システムの構成を示すブロック図である。図4に示す監視システムでは、警告発生手段として、画像比較演算部40からの出力信号p1が入力される警告表示器42及び警告音発生器45が設けられている。
【0058】
画像比較演算部40によって、故障有りを伝える出力信号p1が入力されると、表示装置20による警告表示とは別に、警告表示器42は警告表示を行う。さらに、警告音発生器45は警告音を発する。なお、警告表示器42及び警告音発生器45のいずれか一方だけが設けられ、動作しても良い。
【0059】
これにより、ドライバに確実に故障があることの注意を促すことができる。特に、警告表示器42や警告音発生器45を設けることで、画像処理部10において、画像処理を行い表示装置20に出力する部分の機能に故障がある場合でも、ドライバに注意を確実に促すことができる。
【0060】
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態の監視システムの構成を示すブロック図である。第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付すことによりその説明を省略する。以下、第1の実施形態と異なる構成及び動作について説明する。
【0061】
第2の実施形態の監視システムには、画像処理部10から出力された画像信号g2、及び故障がある場合に画像比較演算部40から出力された出力信号p1が入力される選択回路55が設けられている。また、画像比較演算部40は、故障の有無を伝える出力信号p1を、画像処理部10ではなく、選択回路55に出力する。
【0062】
選択回路55は、画像処理部10から入力された画像信号g2、又は故障がある場合に画像比較演算部40から入力された出力信号p1に対応する故障情報を有する画像信号を、画像信号g4として表示装置20に出力する。なお、選択回路55は、画像信号g4として、画像信号g2、又は出力信号p1に対応する故障情報を選択する代わりに、乗算回路として、画像信号g2に故障情報を重ね合わせ、画像信号g4として出力しても良い。
【0063】
このように、画像比較演算部40から入力された出力信号p1を選択回路55に与えることで、選択回路55は、出力信号p1に対応する画像信号を優先させる。したがって、故障時、選択回路55から入力された画像信号g4には、故障情報が含まれる。表示装置20は、故障情報を含む画像信号g4が入力されると単色表示又は警告表示を行う。
【0064】
第2の実施形態の監視システムによれば、画像処理部10の一部に故障があって、全ての機能が信頼できない場合でも、画像処理部10を介さず直接、故障情報を表示装置20に出力できる。したがって、安全性の高いシステムの構築が可能となる。このように、画像処理部10を介することなく故障情報を表示装置に出力することで、画像処理部10の機能を全て信頼できない場合でも、故障の有無を知らせることができる。
【0065】
なお、第1の実施形態と同様に、画像比較演算部40に周期信号発生器30を接続しても良い。画像比較演算部40が比較を行う際の周期は、予め定められた周期として固定の値でなく、周期信号発生器30からの出力信号p3に従って、適宜、最良の周期に変更しても良い。また、その際、周期信号発生器30に周期選択端子31又は周期選択レジスタ
35を接続して周期を変更しても良い。
【0066】
また、第1の実施形態と同様に、表示装置20による警告表示とは別に、警告表示器42による警告表示又は警告音発生器45による警告音を発しても良い。
【0067】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、又は本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0068】
例えば、上記実施形態では、監視システムは車両に適用された場合を示したが、本発明は車両以外の移動体にも同様に適用可能である。車両以外の移動体には、可動式監視カメラ等も含まれる。
【0069】
また、上記実施形態では、監視システムは、単に全体として構成されるものとして説明したが、外部のカメラと、外部の表示装置と、その他の各部を内蔵する監視装置とがそれぞれ別体に構成されるものであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明に係る監視システムは、本来出力されるべき画像の前の画像が表示装置に表示された際にユーザに故障を伝える監視システム等として有用である。
【符号の説明】
【0071】
5 カメラ
10 画像処理部
20 表示装置
30 周期信号発生器
31 周期選択端子
35 周期選択レジスタ
40 画像比較演算部
42 警告表示器
45 警告音発生器
50 動作検知部
60 選択回路
70 回転確認回路
80 速度確認回路
90 動作確認回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体を監視する監視システムであって、
前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラと、
前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、
前記画像処理部によって生成された画像データに応じた画像を表示する表示装置と、
前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、
前記画像処理部によって生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理部によって生成された現在の画像データと、当該画像データの生成より少なくとも1つ前の周期で生成された過去の画像データとを比較する画像比較部と、を備え、
前記画像比較部は、
前記比較の結果、前記カメラ又は前記画像処理部が故障しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有することを特徴とする監視システム。
【請求項2】
移動体を監視する監視システムであって、
前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラと、
前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、
前記画像処理部によって生成された画像データに応じた画像を表示する表示装置と、
前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、
前記カメラから入力された画像信号が所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記カメラから入力された現在の画像信号と、当該画像信号の入力より少なくとも1つ前の周期で入力された過去の画像信号とを比較する画像比較部と、を備え、
前記画像比較部は、
前記比較の結果、前記カメラが故障しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有することを特徴とする監視システム。
【請求項3】
移動体を監視する監視システムであって、
前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラと、
前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、
前記画像処理部によって生成された画像データに応じた画像を表示する表示装置と、
前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、
前記カメラからの画像信号、及び前記画像処理部によって生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理部によって生成された画像データと、前記カメラから入力された画像信号とを比較する画像比較部と、を備え、
前記画像比較部は、
前記比較の結果、前記カメラ又は前記画像処理部が故障しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有することを特徴とする監視システム。
【請求項4】
前記画像比較部は、
前記画像処理部から入力された画像データを前記所定の周期で蓄積する蓄積部を有し、
前記蓄積部によって蓄積された前記過去の画像データを前記比較に用いることを特徴とする請求項1記載の監視システム。
【請求項5】
前記画像比較部は、
前記カメラから入力された画像信号を蓄積する蓄積部を有し、
前記蓄積部によって蓄積された前記過去の画像信号を前記比較に用いることを特徴とする請求項2記載の監視システム。
【請求項6】
前記画像処理部は、前記表示装置に前記画像データを出力する機能を有し、
前記画像比較部は、前記判定部によって故障していると判定された場合、前記機能が正常である前記画像処理部を介して前記表示装置に前記故障情報を伝達することを特徴とする請求項1又は3に記載の監視システム。
【請求項7】
前記画像比較部は、前記判定部によって故障していると判定された場合、前記画像処理部を介さずに、前記表示装置に前記故障情報を直接伝達することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の監視システム。
【請求項8】
前記表示装置は、前記伝達部によって伝達された故障情報に基づき、単色表示又は警告表示を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の監視システム。
【請求項9】
前記移動体が車両である場合、前記動作検知部は、タイヤの回転信号、速度計の速度信号又は動作信号を使用し、前記車両が動作していることを検知することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の監視システム。
【請求項10】
前記画像比較部に対し、前記所定の周期に相当する信号を発生する信号発生部を有し、
前記信号発生部は、前記周期を可変自在なハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせで構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の監視システム。
【請求項11】
前記表示装置とは別に、警告を発する警告発生部を備え、
前記警告発生部は、前記伝達部によって故障が伝達された場合、前記警告を発することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の監視システム。
【請求項12】
移動体を撮影して画像信号を出力するカメラ、及び画像データに応じた画像を表示する表示装置に接続され、移動体を監視する監視装置であって、
前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、
前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、
前記画像処理部によって生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理部によって生成された現在の画像データと、当該画像データの生成より少なくとも1つ前の周期で生成された過去の画像データとを比較する画像比較部と、を備え、
前記画像比較部は、
前記比較の結果、前記カメラ又は前記画像処理部が故障しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有することを特徴とする監視装置。
【請求項13】
移動体を撮影して画像信号を出力するカメラ、及び画像データに応じた画像を表示する表示装置に接続され、移動体を監視する監視装置であって、
前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、
前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、
前記カメラから入力された画像信号が所定の周期で入力され、前記動作検知部によって
前記移動体が動作していることが検知された時、前記カメラから入力された現在の画像信号と、当該画像信号の入力より少なくとも1つ前の周期で入力された過去の画像信号とを比較する画像比較部と、を備え、
前記画像比較部は、
前記比較の結果、前記カメラが故障しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有することを特徴とする監視装置。
【請求項14】
移動体を撮影して画像信号を出力するカメラ、及び画像データに応じた画像を表示する表示装置に接続され、移動体を監視する監視装置であって、
前記カメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理部と、
前記移動体が動作していることを検知する動作検知部と、
前記カメラから入力された画像信号、及び前記画像処理部によって生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知部によって前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理部によって生成された画像データと、前記カメラから入力された画像信号とを比較する画像比較部と、を備え、
前記画像比較部は、
前記比較の結果、前記カメラ又は前記画像処理部が故障しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達部と、を有することを特徴とする監視装置。
【請求項15】
移動体を監視する監視システムの制御方法であって、
前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理ステップと、
前記画像処理ステップで生成された画像データに応じた画像を表示する表示ステップと、
前記移動体が動作していることを検知する動作検知ステップと、
前記画像処理ステップで生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知ステップで前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理ステップで生成された現在の画像データと、当該画像データの生成より少なくとも1つ前の周期で生成された過去の画像データとを比較する画像比較ステップと、
前記比較の結果、前記カメラ又は画像処理部が故障しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達ステップと、を有することを特徴とする監視システムの制御方法。
【請求項16】
移動体を監視する監視システムの制御方法であって、
前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理ステップと、
前記画像処理ステップで生成された画像データに応じた画像を表示する表示ステップと、
前記移動体が動作していることを検知する動作検知ステップと、
前記カメラから入力された画像信号が所定の周期で入力され、前記動作検知ステップで前記移動体が動作していることが検知された時、前記カメラから入力された現在の画像信号と、当該画像信号の入力より少なくとも1つ前の周期で入力された過去の画像信号とを比較する画像比較ステップと、
前記比較の結果、前記カメラが故障しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達ステップと、を有することを特徴とする監視システムの制御方法。
【請求項17】
移動体を監視する監視システムの制御方法であって、
前記移動体を撮影して画像信号を出力するカメラから入力された画像信号を処理して画像データを生成する画像処理ステップと、
前記画像処理ステップで生成された画像データに応じた画像を表示する表示ステップと、
前記移動体が動作していることを検知する動作検知ステップと、
前記カメラからの画像信号、及び前記画像処理ステップで生成された画像データが所定の周期で入力され、前記動作検知ステップで前記移動体が動作していることが検知された時、前記画像処理ステップで生成された画像データと、前記カメラから入力された画像信号とを比較する画像比較ステップと、
前記比較の結果、前記カメラ又は画像処理部が故障しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで故障していると判定された場合、前記表示装置に故障情報を伝達する伝達ステップと、を有することを特徴とする監視システムの制御方法。
【請求項18】
外部のカメラからの画像信号を入力とし、この画像信号から画像を生成し、外部の表示装置に表示信号を出力する画像処理部と、
移動体が動作しているかを検知する動作検知部と、
前記動作検知部で検知した結果の信号と、前記外部のカメラからの画像信号と、前記画像処理部からの表示信号とを入力とする画像比較演算部と、を備え、
前記画像比較演算部は、
前記動作検知部が前記移動体が動作している状態を確認した時、予め定められた周期で、現在の画像データと、少なくとも一つ前の周期で得られた過去の画像データとを比較し、前記外部のカメラ又は前記画像処理部が故障していないかを確認し、故障時には、前記外部の表示装置に、前記画像処理部を介して、故障を通知することを特徴とする監視システム。
【請求項19】
外部のカメラからの画像信号を入力とし、この画像信号から画像を生成し、外部の表示装置に表示信号を出力する画像処理部と、
移動体が動作しているかを検知する動作検知部と、
前記動作検知部で検知した結果の信号と、前記外部のカメラからの画像信号と、前記画像処理部からの表示信号とを入力とする画像比較演算部と、を備え、
前記画像比較演算部は、
前記動作検知部で前記移動体が動作している状態を確認した時、予め定められた周期で、現在の画像データと、少なくとも一つ前の周期で得られた過去の画像データとを比較し、前記外部のカメラ又は前記画像処理部が故障していないかを確認し、故障時には、前記外部の表示装置に、前記画像処理部を介さず、ダイレクトに、故障を通知することを特徴とする監視システム。
【請求項20】
請求項18又は19に記載の監視システムであって、
外部のカメラと、外部の表示装置とを組み込んだことを特徴とする監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−188134(P2011−188134A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−49740(P2010−49740)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】