説明

監視装置、監視方法および監視プログラム

【課題】報知対象となる人物に対して確実に異常の報知を行うことができなかった。
【解決手段】住宅内の異常を示す異常情報を取得し、前記住宅内における人物の状態を示す人物状態情報を取得し、前記人物の状態に対応した報知装置に対して前記異常を示す報知を行わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅の異常を監視する監視装置、監視方法および監視プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人体感知センサによって居住者の動きを検知しないときに異変を感知する生活異変感知システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−132461号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の技術においては、報知対象となる人物に対して確実に異常の報知を行うことができなかった。
例えば、住宅に居住する人物に対して異常を報知する場合、当該住宅内あるいは住宅の周辺にて異常の報知を行っても、当該人物が外出していれば当該報知が実質的に意味をなさない。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、報知対象となる人物に対して確実に異常の報知を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するため、本発明においては、住宅内における人物の状態を検出し、当該人物の状態に対応した報知装置に対して異常を示す報知を行わせる。すなわち、予め人物の状態に対して報知装置を対応付けておき、人物の状態を検出可能なセンサの検出結果に基づいて人物状態情報を取得し、人物の状態に対応付けられた報知装置に対して報知を行わせる。従って、住宅に居住する人物の状態に応じた報知を行うことができ、住宅に居住する人物に対して確実に異常の報知を行うことが可能になる。
【0005】
ここで、異常情報取得手段においては、住宅内の異常を示す異常情報を取得することができれば良く、住宅内の異常を検出可能なセンサの検出結果を取得し、検出結果が異常を示しているときに当該検出結果を示す情報を異常情報として取得すればよい。また、異常を検出するセンサにおいては住宅内の異常を検出することができれば良く、住宅内の所定の範囲内に電磁波や超音波を出力し、その反射に基づいて監視範囲内の状態を取得するセンサや監視範囲内の電磁波を取得するカメラ,音声や振動を検出するセンサ等を採用することができる。なお、検出対象となる異常としては、種々の状態(例えば、住宅の居住者に生じる異変,不審者等の動体の存否や動作,炎の存否や状態,異常音(うめき声や叫び声等))を想定し得る。
【0006】
人物状態情報取得手段においては、住宅内における人物の状態を示す人物状態情報を取得することができれば良く、住宅内の人物の状態を検出可能なセンサの検出結果を取得し、検出結果に基づいて人物の状態に対応した人物状態情報を取得すればよい。また、人物の状態を検出するセンサにおいては住宅内の人物の状態を検出することができれば良く、住宅内の所定の範囲内に電磁波や超音波を出力し、その反射に基づいて監視範囲内の状態を取得するセンサや監視範囲内の電磁波を取得するカメラ,音声や振動を検出するセンサ等を採用することができる。
【0007】
なお、人物の状態としては種々の状態(例えば、人物の存否や動作)を想定し得る。さらに、本発明においては、人物が居住するための構造物であって内側に人物が存在し得る構造物を住宅として定義することができる。例えば、家屋を住宅としてもよいし、住宅の塀等によって区切られる敷地や庭と家屋とを含めて住宅としてもよい。
【0008】
さらに、住宅内の異常を検出するセンサと住宅内の人物の状態を検出するセンサは、共通のセンサであっても良いし、異なるセンサであっても良い。例えば、あるカメラにて取得した画像情報に基づいて人物の特徴量を抽出し、住宅の居住者と不審者とを識別する構成や住宅に居住する特定の人物において異常(例えば、特定の人物の卒倒等)が生じていることを特定する構成等を採用可能である。この構成においては、共通のカメラが住宅内の異常を検出するセンサと住宅内の人物の状態を検出するセンサとの双方に相当する。
【0009】
また、人物の存在を検出する人感センサにおいて、当該人感センサが単に人物の存在を検出する構成(すなわち、人物の識別ができないセンサ)であっても、時間帯や設定(不審者の監視を行う設定と行わない設定等)等に応じて検出した人物を不審者あるいは住宅の居住者と見なせる場合には、当該人感センサが住宅内の異常を検出するセンサと住宅内の人物の状態を検出するセンサとの双方に相当する。
【0010】
さらに、特定の場所に設置されたセンサにおいては不審者あるいは住宅の居住者に生じた異常を検出し、他の場所に設置されたセンサにおいては住宅の居住者の状態を検出する構成とすれば、住宅内の異常を検出するセンサと住宅内の人物の状態を検出するセンサとが異なるセンサによって構成されていることになる。
【0011】
報知制御手段においては、人物の状態に対応した報知装置に対して異常を示す報知を行わせることができればよい。すなわち、複数の報知装置が存在する状態において、人物の状態に対して報知装置のいずれかまたは組み合わせを予め対応付けておき、取得された人物の状態に対応した報知装置に異常を示す報知を行わせることができればよい。報知装置は異常を示す報知を行うことができれば良く、異常を示す報知においては、報知対象に対して異常を認識させることが可能であればよい。
【0012】
従って、報知装置は、各種の装置を採用可能であり、異常を示す情報をディスプレイ等に表示する構成や異常を示す警報音をスピーカーによって出力する構成等を採用可能である。また、報知装置の設置場所は各種の場所を想定可能であり、住居や車両の他、携帯端末等であっても良い。さらに、典型的な報知対象は上述のようにして状態が検出される人物であるが、当該人物の状態に応じて他の報知対象を選択することも可能である。例えば、住宅内における人物が外出中である場合に、当該住宅の周囲の住民を対象として報知を行う構成を採用しても良いし、監視サービスを提供する第3者に報知を行う構成を採用しても良いし、上述のように外出中の人物が携帯する携帯端末によって報知を行う構成を採用しても良い。
【0013】
さらに、人物の状態に応じた報知を行う構成例として、人物が存在する場所に対応した報知装置に対して異常を示す報知を行わせる構成を採用しても良い。すなわち、人物の状態を検出することによって当該人物が存在する場所を特定し、当該人物が存在する場所における報知装置で報知を行う。この構成により、当該人物を報知対象としたときに、報知対象が当該報知を認識する可能性を高めることができる。
【0014】
なお、人物状態取得手段においては、住宅内における人物の状態を示す人物状態情報を取得するので、人物が存在する場所を特定する際には住宅内のいずれかの場所に人物が存在する状態であることを検出するか、あるいは、少なくとも住宅内に人物が存在しない状態(外出中)であることを検出することになる。むろん、住宅内のいずれかの場所に人物が存在することが検出されたときには、当該人物に異常を報知可能な報知装置を選択すればよい。また、住宅内に人物が存在しない状態であることを検出したときには、外出先の人物に対して異常を報知可能な1以上の報知装置にて報知を行ったり、住宅内の人物以外の人物(例えば、上述の住宅の周囲の住民や監視サービスを提供する第3者)に対して報知を行ったりする構成とすればよい。
【0015】
なお、住宅内における人物の存否を検出するための構成は種々の構成を採用可能である。例えば、カメラによって住宅内の画像を撮影し、その画像情報に基づいて人物を検出することによって人物が住宅内に存在する状態であるか否かを判定する構成や、赤外線センサ等の人感センサによって人物が住宅内に存在する状態であるか否かを検出する構成等を採用可能である。
【0016】
さらに、人物の状態に応じた報知を行う構成例として、人物の行動に対応した報知装置に対して異常を示す報知を行わせる構成を採用しても良い。すなわち、人物の状態を検出することによって当該人物の行動を特定し、当該人物が当該行動をしている状態で報知を認識させることが可能な報知装置で報知を行う。この構成により、当該人物を報知対象としたときに、報知対象が当該報知を認識する可能性を高めることができる。
【0017】
なお、人物の行動に対応した報知装置は、当該人物が当該行動をしているときに当該人物に報知を認識させる装置であれば良く、例えば、人物の行動が就寝であれば、就寝中の人物に報知を認識させる装置(ベッド等の就寝場所に振動を発生させる装置や就寝者に向けて音声を発生させる装置等)が報知装置となり得る。
【0018】
なお、この構成において人物状態情報は人物が就寝している状態を示していれば良く、当該人物状態情報を取得するための構成は種々の構成を採用可能である。例えば、カメラによって人物の画像を撮影し、その画像情報に基づいて人物を検出することによって人物が就寝している状態であるか否かを判定する構成や、圧力センサや心拍数センサ,赤外線センサ等の人感センサによって人物が就寝場所(ベッド等)で寝ている状態にあるか否かを検出する構成等を採用可能である。
【0019】
また、人物の行動が音楽や映像の視聴であれば、当該視聴中の人物に報知を認識させる装置(音声を出力するスピーカーや映像を出力するディスプレイ等)が報知装置となり得る。さらに、人物が入浴中,料理中,楽器等の演奏中,複数の人物によって団欒中である状態など、何らかの行為をしているときに他の事象に注意を向ける報知装置(音声を出力するスピーカーや映像を出力するディスプレイ,振動を人物に伝達する装置等)が報知装置となり得る。なお、人物の行動を検出するための構成は種々の構成を採用可能である。例えば、カメラによって画像を撮影し、その画像情報に基づいて人物を検出することによって人物の行動を特定する構成等を採用可能である。
【0020】
さらに、報知制御手段において、人物の状態に加え、異常の種別に対応した報知装置に対して異常を示す報知を行わせる構成を採用しても良い。すなわち、異常の種別に対応する報知装置を予め決めておき、異常情報に基づいて異常の種別を判定するとともに、当該異常の種別に対応した報知装置を選択して異常を示す報知を行わせる。この構成によれば、異常の種別に応じた適切な報知対象に対して報知を行うことができる。
【0021】
なお、異常の種別は予め分類した異常の種類であれば良く、異常の特徴に対応した分類を予め定義し、各種別の異常を報知すべき報知対象に異常を報知する報知対象を対応付ければよい。異常の種別としては、例えば、不審者の侵入や住宅の居住者の身体異常等が挙げられ、不審者の侵入を示す異常が検出されたときには、住宅の居住者や監視サービスを提供する第3者に報知を行う報知装置を当該異常に対して対応付ければよい。また、住居の居住者の身体異常が検出されたときには住宅における他の居住者や監視サービスを提供する第3者に報知を行う報知装置を当該異常に対して対応付ければよい。なお、住居の居住者が一人の場合には、住居の居住者の身体異常が検出されたときに、住宅の周囲の住民や監視サービスを提供する第3者に報知を行う報知装置を当該異常に対して対応付ければよい。
【0022】
また、報知装置は、種々の場所や装置に設置することが可能であり、例えば、住居内であっても良いし、上述のような携帯端末であっても良い。さらに、報知装置は車両に備えられていても良い。すなわち、車両にはナビゲーション装置やインストルメントパネルなどの表示装置や車内に音声を出力するスピーカーが備えられている場合が多く、これらの装置を本発明の報知装置として流用しても良い。以上の構成によれば、車両の移動によって報知装置が人物とともに移動することになるので、人物が外出しているときの報知装置として極めて有用である。
【0023】
さらに、車両にはライトやホーンなど外部に光や音声を出力する装置が備えられているので、これらの装置を本発明の報知装置として流用しても良い。以上の構成によれば、住居の敷地等に車両が駐車しているときに当該住居の周りに異常を示す報知を行う報知装置として利用可能になる。なお、車両に備えられた報知装置にて異常を示す報知を行わせるためには、有線通信や無線通信を介して監視装置から当該報知装置に制御信号を出力して報知を行わせる構成等を採用可能である。
【0024】
さらに、本発明のように、人物の状態に対応した報知装置に対して異常を示す報知を行わせる手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のような監視装置、監視方法および監視プログラムは、単独の監視装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような監視装置の一部あるいは全部を備えたセキュリティ監視装置や方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、監視装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)監視システムの構成:
(1−1)監視装置の構成:
(1−2)車載器の構成:
(2)監視処理:
(3)他の実施形態:
【0026】
(1)監視システムの構成:
図1および図2は、本発明にかかる監視装置を含む監視システムを示すブロック図であり、図1は住宅に備えられる監視装置、図2は車両に備えられる車載器の構成を示すブロック図である。本実施形態においては、図1に示す監視装置と図2に示す車載器とが協働することによって住宅内の異常を監視する監視システムを構成している。なお、本実施形態において、車両は本発明にかかる報知装置となり得るが、その他の図示しない携帯端末も本発明にかかる報知装置となり得る。
【0027】
(1−1)監視装置の構成:
監視装置10は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部20と記録媒体30とを備えており、記録媒体30やROMに記憶されたプログラムを制御部20で実行することができる。本実施形態においては、このプログラムの一つとして監視プログラム21を実行可能である。さらに、監視装置10が備えられた住宅には、センサ40a〜40n(設置個数は任意)と送受信部41と屋内警報部42と屋外警報部43とが備えられており、これらの各部と監視プログラム21が実行されている制御部20とが協働することによって住宅内の異常を監視する機能を実現する。
【0028】
センサ40a〜40nは、家屋と敷地とによって構成される住宅内、すなわち、家屋内と敷地内とを監視範囲に含むセンサであり、各センサ40a〜40nの監視範囲内における監視結果を示す情報を出力する。図示しないインタフェースを介して制御部20に取得される。各センサ40a〜40nは住宅内を監視可能なセンサであれば良く、家屋内の壁や天井に取り付けられたセンサによって家屋内を監視し、家屋外面の壁や敷地内外を区切る塀に取り付けられたセンサによって敷地内を監視する構成を採用可能である。また、センサ40a〜40nは、監視範囲内の状態を示す情報を取得することができれば良く、本実施形態においては、監視範囲内の電磁波に基づいて画像を取得するカメラである。
【0029】
本実施形態においては、センサ40a〜40nの検出結果に基づいて異常情報と人物状態情報とを取得する。すなわち、センサ40a〜40nの出力信号は、その検出内容によって住宅内の異常を示す異常情報になり得るし、住宅内における人物の状態を示す人物状態情報にもなり得る。
【0030】
例えば、センサ40a〜40nを構成するカメラにて取得した画像情報に基づいて人物の特徴量を抽出すれば、当該特徴量に基づいて住宅の居住者と不審者とを識別することが可能であり、また、識別された人物の行動を当該特徴量に基づいて特定可能である。また、カメラの設置場所に基づいて当該識別された人物の場所を特定可能である。従って、カメラで取得した画像情報に基づいて住宅に居住する特定の人物に身体異常が生じていることや不審者が侵入していることを検出することができ、センサの検出結果を示す情報が異常情報となる。一方、識別された人物の場所や行動はその人物の状態を示す情報であるため、センサの検出結果を示す情報が人物状態情報となる。
【0031】
送受信部41は、無線通信回路を備えており、車両に備えられた送受信部および携帯端末に備えられた送受信部と通信を行って情報を送受信することができる。本実施形態において、車両や携帯端末は異常を示す報知を行う報知装置として機能する。
【0032】
屋内警報部42は、住宅の家屋内に設置された報知装置であり、本実施形態においては、家屋内に設置された図示しないスピーカーから警報音を出力する装置である。制御部20は図示しないインタフェースを介して屋内警報部42に監視情報を出力し、屋内警報部42は当該監視情報の内容に応じて警報音を出力する。屋外警報部43は、住宅の家屋外に設置された報知装置であり、本実施形態においては、家屋外の壁面や塀等に設置された図示しないスピーカーから警報音を出力する装置である。制御部20は図示しないインタフェースを介して屋内警報部43に監視情報を出力し、屋内警報部43は当該監視情報の内容に応じて警報音を出力する。
【0033】
制御部20は、監視プログラム21を実行することにより、人物の状態に対応した報知装置に対して異常を示す報知を行わせる。すなわち、本実施形態においては、人物の状態に対応した報知装置を屋内警報部42,屋外警報部43,車両,携帯端末から選択して報知を行わせる。この処理を行うため、監視プログラム21は異常情報取得部21aと人物状態情報取得部21bと報知制御部21cとを備えている。
【0034】
また、記録媒体30には、人物の状態および異常の種別と報知装置との対応関係を示す報知装置情報30aが記憶されている。報知装置情報30aは、人物の状態と異常の種別との組み合わせのそれぞれについて報知装置を対応付けた情報であり、本実施形態においては、さらに、車両の場所も報知装置を決定するためのパラメータとなっている。すなわち、報知装置情報30aは、人物の状態と異常の種別と車両の場所との組み合わせに対して報知装置を対応付けた情報である。
【0035】
例えば、報知装置情報30aの内容は以下の表に示す対応関係を採用可能である。
【表1】

【0036】
なお、表1に示す例において屋内警報に対応した丸は屋内警報部42が報知装置となることを示し、屋外警報に対応した丸は屋外警報部43が報知装置となることを示し、車外警報に対応した丸は後述する車両のホーンやライトが報知装置となることを示し、車内警報に対応した丸は後述する車両の表示部やスピーカーが報知装置となることを示し、携帯端末警報に対応した丸は携帯端末が報知装置となることを示している。また、−は報知装置として選択されないことを示している。
【0037】
また、表1に示す例において、人物の状態は屋内に存在する状態と外出中との2種であり、本実施形態においては当該人物が報知対象となる。従って、人物が屋内に存在している状態であれば屋内警報部42が報知装置として選択され、人物が外出中であれば屋内警報部42以外の報知装置であって、屋外の人物に報知を行う報知装置(外出先の人物に対して異常を報知可能な1以上の報知装置)が選択されるように報知装置情報30aを定義してある。
【0038】
すなわち、本実施形態において、人物が屋内に存在する状態と外出中とのそれぞれにおいて、人物が存在する場所にて報知を行う報知装置が対応付けられている。この構成により、当該人物を報知対象としたときに、報知対象が当該報知を認識する可能性を高めることができる。なお、屋内警報部42の設置場所を住宅内で特定しておき、住宅内のいずれかの場所に人物が存在することが検出されたときに、当該人物に異常を報知可能な位置に設置された報知装置を選択する構成としても良い。
【0039】
さらに、屋内警報部42以外の報知装置が選択される場合には、車両の場所に応じて報知装置が設定してある。すなわち、敷地内に車両が存在する場合には、車両のホーンやライトが周辺住民に対する異常の通知となり得るので当該車両のホーンやライトが報知装置として選択される。また、敷地内に車両が存在している状態で当該車両に人物が搭乗し続ける可能性は少ないので、車両の表示部やスピーカーは報知装置として選択されない。一方、敷地内に車両が存在しない場合(車両が敷地外に存在する場合)には、車両のホーンやライトによる異常の報知は不可能であるため、当該ホーンやライトは報知装置として選択されない。また、敷地内に車両が存在しない場合には住宅の居住者が当該車両に搭乗している可能性があるため、車両の表示部やスピーカーが報知装置として選択される。
【0040】
なお、屋外警報部43は車両の存在場所にかかわらず常に住宅の周辺に警報音を出力することが可能であるため、人物が外出中である場合には車両の存在場所にかかわらず当該屋外警報部43が報知装置として選択される。同様に、携帯端末も車両の存在場所にかかわらず、住宅の居住者が携帯している可能性があるため、人物が外出中である場合には携帯端末が報知装置として選択される。
【0041】
さらに、屋内に人物が存在する状態において、当該人物以外を報知対象として異常を報知しても良い。本実施形態においては、屋内に人物が存在する状態においても異常の種別に応じて屋外の人物を報知対象とし得る報知装置を選択するように設定してある。すなわち、本実施形態における報知装置情報30aは、屋内に人物が存在する状態において、異常の種別が不審者の侵入である場合には屋外警報部43,車両のホーンやライトをも報知装置とし得る構成を採用している。
【0042】
より具体的には、屋内に人物が存在する状態において不審者の侵入が検出されたとき、屋外警報部43を報知装置とすることによって住宅の周辺に警報音を出力し、屋内に人物が存在する状態において住宅の居住者における身体異常が検出されたとき、屋外警報部43は報知装置として選択されない構成としてある。また、屋内に人物が存在する状態において不審者の侵入が検出されたとき、さらに敷地内に車両が存在すれば車両のホーンやライトを報知装置とし、敷地内に車両が存在しなければ車両のホーンやライトを報知装置としない構成としてある。さらに、屋内に人物が存在する状態において住宅の居住者における身体異常が検出されたときには車両のホーンやライトを報知装置としない構成としてある。
【0043】
以上のように、報知装置情報30aにおいては、人物の状態と異常の種別と車両の場所とをパラメータとし、その組み合わせに対して報知装置を対応付けた情報となっている。むろん、報知装置情報30aにおいては、表1に示す例示の他、人物の状態と異常の種別と車両の場所との組み合わせに対して報知装置を対応付ける限りにおいて種々の対応付けを行うことが可能である。
【0044】
以上の構成において、制御部20は、異常情報取得部21aの処理によって、センサ40a〜40nの検出結果に基づいて異常情報を取得する。すなわち、センサ40a〜40nに対して制御信号を出力してその検出動作を制御し、検出結果を示す画像情報を取得する。そして、当該画像情報に基づいて人物の特徴量を抽出し、住宅の居住者と不審者とを識別し、識別後の人物の特徴量に対応した行動を特定して異常であるか否かを判別する。人物の行動が異常を示す場合にはその特徴量に基づいて異常の種別を特定する。例えば、住宅の居住者の画像が卒倒に対応する特徴量を示す場合には、住宅の居住者に身体異常が発生していることを示す情報を異常情報として取得し、不審者の画像を示す特徴量が取得されたときには、不審者の侵入を示す情報を異常情報として取得する。なお、住宅の居住者と不審者との識別は、予め住宅の居住者の画像における特徴量(顔の特徴に対応した特徴量等)を特定しておくことによって実現可能である。
【0045】
異常情報が取得されると、制御部20は、人物状態情報取得部21bの処理によって、センサ40a〜40nの検出結果に基づいて人物状態情報を取得する。すなわち、40aから40nに対して制御信号を出力してその検出動作を制御し、検出結果を示す画像情報を取得する。そして、当該画像情報に基づいて人物の特徴量を抽出し、住宅の屋内の画像から住宅の居住者に対応した特徴量を抽出する。そして、当該特徴量に対応した行動を特定し、当該行動を示す情報を人物状態情報として取得する。
【0046】
次に、制御部20は、報知制御部21cの処理により、報知装置の特定を行って当該報知装置に異常を示す報知を行わせる。すなわち、制御部20は、報知装置情報30aを取得し、人物状態情報が示す人物の状態と異常情報が示す異常の種別とに対応した報知装置を選択する。なお、本実施形態においては、車両の場所にも対応した報知装置が選択されるため、制御部20は、報知制御部21cの処理によって車両の場所も特定する。例えば、送受信部41において車両の送受信部と通信を試み、通信が成功した場合には敷地内に車両が存在すると見なす構成など、種々の構成を採用可能である。
【0047】
報知装置が選択されると、当該選択された報知装置に対して制御信号を出力し、異常を示す報知を行わせる。例えば、屋内警報部42,屋外警報部43が報知装置となる場合には、これらの報知装置に制御信号を出力し、警報音を出力させる。報知装置が屋内警報部42,屋外警報部43以外の報知装置である場合には、送受信部41に制御信号を出力して当該送受信部41を制御し、無線通信によって車両や携帯端末と通信を行って、車両に搭載された報知装置や携帯端末に報知を行わせる。以上のように、本実施形態においては、人物の状態に対応付けられた報知装置にて報知が行われる。従って、住宅に居住する人物の状態によって、当該人物が報知を受けることができたり報知を受けることができなかったりすることはなく、住宅に居住する人物に対して確実に異常の報知を行うことが可能になる。
【0048】
(1−2)車載器の構成:
車載器100は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部200と図示しない記録媒体とを備えており、当該記録媒体やROMに記憶されたプログラムを制御部200で実行することができる。本実施形態においては、このプログラムの一つとして監視プログラム210を実行可能である。
【0049】
さらに、車載器100が備えられた車両には、送受信部400と表示部410とスピーカー420とホーン430とライト440とが備えられており、これらの各部と監視プログラム210が実行されている制御部200とが協働することによって車両の周囲の異常を監視するための車両センサ監視情報を監視装置に提供する機能を実現する。
【0050】
送受信部400は、無線通信回路を備えており、住宅に備えられた送受信部41と通信を行って情報を送受信することができる。表示部410は車内のインストルメントパネル等に設置され、制御部200の制御によって任意の画像を表示することが可能である。スピーカー420は車内に設置され、制御部200の制御によって任意の音を出力することが可能である。
【0051】
ホーン430は、図示しないボタンの操作に応じて車外に警笛音を出力する装置であり、本実施形態においては、制御部200の制御によっても車外に警笛音を出力することが可能である。ライト440は、図示しない操作部の操作に応じて車両の前方や後方等に向けて光を出力する装置であり、本実施形態においては、制御部200の制御によっても点灯可能である。
【0052】
制御部200は、監視プログラム210を実行することにより、監視装置10に指示された報知装置に対して異常を示す報知を行わせる処理を行うことが可能である。以上の処理を行うため、監視プログラム210は、報知制御部210aを備えている。制御部200は、報知制御部210aの処理によって、送受信部400を制御し、上述の送受信部41が送信する、報知装置を特定するための情報を受信する。
【0053】
制御部200は、報知制御部210aの処理によって、車両に搭載された表示部410,スピーカー420,ホーン430,ライト440に報知を行わせる。すなわち、上述の報知装置を特定するための情報が車内警報を行う表示部410とスピーカー420とを示しているとき、制御部200は、報知制御部210aの処理によって表示部410に制御信号を出力し、異常を示す表示を行わせる。また、制御部200は、スピーカー420に制御信号を出力し、異常を示す音声を出力させる。
【0054】
一方、上述の報知装置を特定するための情報が車外警報を行うホーン430とライト440と示しているとき、制御部200は、報知制御部210aの処理によってホーン430に制御信号を出力し、警笛音を出力させて異常を示す報知を行わせる。また、制御部200は、ライト440に制御信号を出力して点灯させ、異常を示す報知を行わせる。なお、異常の報知においては、異常の種別や人物の状態に応じて異なる報知内容(例えば、ディスプレイの表示内容や警報音の種類を変更する)とすることが可能である。
【0055】
(2)監視処理:
次に、以上の構成において監視装置10および車載器100が実施する監視処理を説明する。監視装置10においては、制御部20が図3に示す住宅側監視処理を実行する。住宅側監視処理において、制御部20は、センサ40a〜40nの出力結果を取得する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、異常情報取得部21aの処理によってセンサ40a〜40nの出力結果を取得して上述の異常情報を取得する。また、制御部20は、人物状態情報取得部21bの処理によってセンサ40a〜40nの出力結果を取得して上述の人物状態情報を取得する。
【0056】
次に、制御部20は、異常情報取得部21aの処理により、異常が発生しているか否かを判別する(ステップS110)。なお、異常が発生している場合には異常情報に基づいて異常の種別を特定する。ステップS110にて異常が発生していると判別されないときには、以降の処理をスキップする。
【0057】
ステップS110にて異常が発生していると判別されたとき、制御部20は、人物状態情報取得部21bの処理により、人物状態情報に基づいて人物の状態を取得する(ステップS120)。すなわち、制御部20は、人物状態情報に基づいて人物が屋内に存在する状態であるのか、外出中であるのかを特定する。
【0058】
次に、制御部20は、報知制御部21cの処理に基づいて、報知装置を特定する(ステップS130)。すなわち、制御部20は、送受信部41を制御して車両と通信を行い、車両が敷地内に存在するか否かを特定した後に、上述の異常情報と人物状態情報と車両の場所を示す情報の組み合わせを特定し、記録媒体30の報知装置情報30aを参照して当該組み合わせに対応した報知装置を特定する。例えば、人物が屋内に存在し、異常の種別が不審者の侵入であり、車両が敷地内に存在するときには、報知装置情報30aに基づいて屋内警報,屋外警報,車外警報を行う報知装置が選択される。
【0059】
そして、制御部20は、報知制御部21cの処理により、当該特定された報知装置に異常を示す報知を行わせる報知制御を行う(ステップS140)。すなわち、制御部20は、報知装置情報30aに基づいて特定された報知装置のそれぞれに対して制御信号を出力して異常を示す報知を行わせる。この結果、人物の状態と異常の種別と車両の場所とに応じた適切な報知装置が屋内警報部42,屋外警報部43,表示部410,スピーカー420,ホーン430,ライト440,携帯端末のいずれかまたは組み合わせから選択され、報知が行われる。このため、確実に異常の報知を行うことが可能である。
【0060】
例えば、人物が屋内に存在し、異常の種別が不審者の侵入であり、車両が敷地内に存在するとき、屋内警報を行う屋内警報部42と屋外警報を行う屋外警報部43とに制御部を出力し、送受信部41を介して車外警報を行うホーン430とライト440とを示す信号を出力する。この結果、屋内警報部42と屋外警報部43とによって警報音が出力され、車両においてはホーン430から警報音が出力され、ライト440が点灯する。
【0061】
(3)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、人物の状態に対応した報知装置に対して異常を示す報知を行わせる限りにおいて、他にも種々の構成を採用可能である。例えば、上述の実施形態において、異常情報や人物状態情報を取得するためのセンサをカメラによって構成していたが、カメラ以外のセンサを利用することも可能である。
【0062】
すなわち、異常情報取得部21aにおいては、住宅内の異常を検出可能なセンサの検出結果を取得し、検出結果が異常を示しているときに当該検出結果を示す情報を異常情報として取得すればよい。従って、異常を検出するセンサにおいては住宅内の異常を検出することができれば良く、住宅内の所定の範囲内に電磁波や超音波を出力し、その反射に基づいて監視範囲内の状態を取得するセンサ、音声や振動を検出するセンサ等を採用することができる。また、検出対象となる異常としても、不審者の侵入や住宅居住者の身体異常に限定されず、炎の存否や異常音(うめき声や叫び声等)を検出することによって異常を検出しても良い。
【0063】
さらに、住宅の居住者の身体異常を検出するための構成も上述のような画像解析に限定されず、種々の構成を採用可能である。例えば、人物の体温、声、毎日の行動パターンからの逸脱、異常通知ボタンの操作等、各種の手法によって異常を検出する構成を採用可能である。
【0064】
人物状態情報を取得するためには、住宅内の人物の状態を検出可能なセンサの検出結果を取得し、検出結果に基づいて人物の状態に対応した人物状態情報を取得すればよい。従って、人物の状態を検出するセンサにおいては住宅内の人物の状態を検出することができれば良く、住宅内の所定の範囲内に電磁波や超音波を出力し、その反射に基づいて監視範囲内の状態を取得するセンサ、音声や振動を検出するセンサ等を採用することができる。むろん、他にも圧力センサや心拍数センサ,赤外線センサ等の人感センサを利用し、例えば、人物が就寝場所(ベッド等)で寝ている状態にあるか否かを検出する構成等を採用してもよい。
【0065】
また、検出対象となる人物の状態としても、住宅居住者の存在場所に限定されず、人物の行動を人物の状態として取得する構成としても良い。さらに、本発明においては、人物が居住するための構造物であって内側に人物が存在し得る構造物を住宅として定義することができる。従って、家屋を住宅として当該家屋内の異常と人物状態を検出する構成としても良いし、住宅の塀等によって区切られる敷地や庭と家屋とを含めて住宅として当該敷地や庭を含む住宅の内の異常と人物状態を検出する構成としてもよい。
【0066】
さらに、住宅内の異常を検出するセンサと住宅内の人物の状態を検出するセンサは、共通のセンサであっても良いし、異なるセンサであっても良い。例えば、人物の存在を検出する人感センサにおいて、当該人感センサが単に人物の存在を検出する構成(すなわち、人物の識別ができないセンサ)であっても、時間帯や設定(不審者の監視を行う設定と行わない設定等)等に応じて検出した人物を不審者あるいは住宅の居住者と見なせる場合には、当該人感センサが住宅内の異常を検出するセンサと住宅内の人物の状態を検出するセンサとの双方に相当する。
【0067】
さらに、特定の場所に設置されたセンサにおいては不審者あるいは住宅の居住者に生じた異常を検出し、他の場所に設置されたセンサにおいては住宅の居住者の状態を検出する構成とすれば、住宅内の異常を検出するセンサと住宅内の人物の状態を検出するセンサとが異なるセンサによって構成されていることになる。
【0068】
さらに、報知装置は、各種の装置を採用可能であり、住宅に居住する人物や住宅の周辺の人物に異常を報知する装置の他、監視サービスを提供する第3者に報知を行う構成を採用しても良い。また、報知装置を、人物が特定の行動をしているときに当該人物に報知を認識させる装置としても良く、例えば、人物の行動が就寝であれば、就寝中の人物に報知を認識させる装置(ベッド等の就寝場所に振動を発生させる装置や就寝者に向けて音声を発生させる装置等)が報知装置となり得る。
【0069】
また、人物の行動が音楽や映像の視聴であれば、当該視聴中の人物に報知を認識させる装置(音声を出力するスピーカーや映像を出力するディスプレイ等)が報知装置となり得る。さらに、人物が入浴中,料理中,楽器等の演奏中,複数の人物によって団欒中である状態など、何らかの行為をしているときに他の事象に注意を向ける報知装置(音声を出力するスピーカーや映像を出力するディスプレイ,振動を人物に伝達する装置等)が報知装置となり得る。
【0070】
さらに、人物の状態に応じた報知を行う構成例として、人物の行動に対応した報知装置に対して異常を示す報知を行わせる構成を採用しても良い。すなわち、人物の状態を検出することによって当該人物の行動を特定し、当該人物が当該行動をしている状態で報知を認識させることが可能な報知装置で報知を行う。この構成により、当該人物を報知対象としたときに、報知対象が当該報知を認識する可能性を高めることができる。
【0071】
かかる構成は、図1とほぼ同様な構成によって実現可能である。すなわち、人物状態情報取得部21bにおいては、センサ40a〜40nの出力結果に基づいて人物の行動を含めた人物状態情報を取得できるように構成する。報知装置情報は、例えば、以下の表2のような情報にて構成することができる。他の構成は図1に示す構成とほぼ同様である。
【表2】

【0072】
表2に示す例においては、人物の状態として人物が存在する場所と行動とが規定されている。また、異常の種別は表1に示す種別と同様である。以上の報知装置情報においては、人物が存在する場所と行動と異常の種別との組み合わせに対して報知装置が対応付けられている。
【0073】
例えば、住宅の居住者が寝室に存在し当該居住者が就寝中である場合に、不審者の侵入を検出したときには、当該居住者のベッドを振動させ、また、当該居住者が存在する部屋(この場合は寝室)に設置されたスピーカーにて警報音を出力させる。さらに、住宅の居住者が屋外に存在し、運転中(敷地内に車両が存在しないとき)に不審者の侵入を検出したときには、携帯端末が報知装置となる。
【0074】
さらに、住宅の居住者が、屋内の部屋においてヘッドホンで音楽を聴いている場合に、不審者の侵入を検出したときには、当該ヘッドホンが報知装置となり、警報音を出力するなどして異常を示す報知を行う。同様に、住宅の居住者が、屋内の部屋においてテレビジョンを視聴している場合に、不審者の侵入を検出したときには、当該テレビジョンが報知装置となり、警報を表示するなどして異常を示す報知を行う。
【0075】
さらに、住宅の居住者が、屋内の部屋において食事をしている場合に、同居人の身体異常を検出したときには、当該食事を行っている部屋に設置されたスピーカーが報知装置となり、警報音を出力するなどして異常を示す報知を行う。さらに、表2に示す例においては、住宅の居住者に身体異常が生じている状態において、当該住居に同居人がいない場合には、住宅の敷地内に駐車している可能性の高い車両のホーンやライトが報知装置となる。むろん、この場合に遠隔地に存在する第3者に報知を行う構成としても良い。
【0076】
以上のように表2に示す報知装置情報においては、人物の存在する場所と行動と異常の種別とをパラメータとし、その組み合わせに対して報知装置を対応付けた情報となっている。むろん、本発明においては、表2や表1に示す例示の他、人物の状態に対して報知装置を対応付ける限りにおいて種々の対応付けを行うことが可能である。
【0077】
さらに、センサの検出結果を解析するにあたり、不審者と住宅の居住者とを識別するための構成は、上述のように、カメラによって取得した画像を解析する構成に限定されない。例えば、住宅の居住者が所有する所有物(鍵等)にICタグ等の無線通信デバイスを取り付け、無線通信によって当該所有物が検出されないときにはその人物が住宅内に存在しないと判定する構成を採用可能である。むろん、所有物は鍵等に限定されず、無線通信可能な携帯電話であっても良い。また、住宅の入口に生体認証装置を構成し、住宅から出入りする人物の生体認証を行っておき、生体認証を行っていない人物が検出されたときに不審者が侵入していると判定する構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】監視装置のブロック図である。
【図2】車載器のブロック図である。
【図3】監視処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0079】
10…監視装置、20…制御部、21…監視プログラム、21a…異常情報取得部、21b…人物状態情報取得部、21c…報知制御部、30…記録媒体、30a…報知装置情報、40a-40n…センサ、41…送受信部、42…屋内警報部、43…屋外警報部、100…車載器、200…制御部、210…監視プログラム、210a…報知制御部、400…送受信部、410…表示部、420…スピーカー、430…ホーン、440…ライト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅内の異常を示す異常情報を取得する異常情報取得手段と、
前記住宅内における人物の状態を示す人物状態情報を取得する人物状態情報取得手段と、
前記人物の状態に対応した報知装置に対して前記異常を示す報知を行わせる報知制御手段と、
を備える監視装置。
【請求項2】
前記報知制御手段は、前記人物が存在する場所に対応した報知装置に対して前記異常を示す報知を行わせる、
請求項1に記載の監視装置。
【請求項3】
前記報知制御手段は、前記人物の行動に対応した報知装置に対して前記異常を示す報知を行わせる、
請求項1または請求項2のいずれかに記載の監視装置。
【請求項4】
前記報知制御手段は、前記異常の種別に対応した報知装置に対して前記異常を示す報知を行わせる、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の監視装置。
【請求項5】
前記報知装置は車両に備えられている、
請求項1〜請求項4のいずれかに記載の監視装置。
【請求項6】
住宅内の異常を示す異常情報を取得する異常情報取得工程と、
前記住宅内における人物の状態を示す人物状態情報を取得する人物状態情報取得工程と、
前記人物の状態に対応した報知装置に対して前記異常を示す報知を行わせる報知制御工程と、
を含む監視方法。
【請求項7】
住宅内の異常を示す異常情報を取得する異常情報取得機能と、
前記住宅内における人物の状態を示す人物状態情報を取得する人物状態情報取得機能と、
前記人物の状態に対応した報知装置に対して前記異常を示す報知を行わせる報知制御機能と、
をコンピュータに実現させる監視プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−122914(P2009−122914A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−295530(P2007−295530)
【出願日】平成19年11月14日(2007.11.14)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】