直流電源装置
【課題】外部に流出する漏洩電流を減少させて直流電源装置からのノイズの発生を防止する。
【解決手段】リアクトル2a,2bを介して交流電源1の両端に一対の交流入力端子が接続されるダイオードブリッジと、前記交流入力端子間に接続された双方向スイッチと、を備え、この双方向スイッチをオン・オフ制御してダイオードブリッジの入力電流を入力電圧と同位相の正弦波に保ちつつ所定の直流出力電圧を負荷10に供給する直流電源装置において、ダイオードブリッジを構成するダイオード5〜8と双方向スイッチを構成するスイッチング素子3,4とを、プリント基板上で平面的に線対称となる位置に配置し、第1の配線パターンU1と第2の配線パターンV1とを、それぞれ別のプリント基板上でほぼ同一形状に形成して両パターンU1,V1が平面的に重なり合うように配置する。
【解決手段】リアクトル2a,2bを介して交流電源1の両端に一対の交流入力端子が接続されるダイオードブリッジと、前記交流入力端子間に接続された双方向スイッチと、を備え、この双方向スイッチをオン・オフ制御してダイオードブリッジの入力電流を入力電圧と同位相の正弦波に保ちつつ所定の直流出力電圧を負荷10に供給する直流電源装置において、ダイオードブリッジを構成するダイオード5〜8と双方向スイッチを構成するスイッチング素子3,4とを、プリント基板上で平面的に線対称となる位置に配置し、第1の配線パターンU1と第2の配線パターンV1とを、それぞれ別のプリント基板上でほぼ同一形状に形成して両パターンU1,V1が平面的に重なり合うように配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイオードブリッジ及び双方向スイッチを備えた直流電源装置のノイズ低減技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図10は、この種の直流電源装置の従来技術を示す回路図である。
図10において、1は交流電源、2a,2bは交流電源1の出力端子U,Vに各一端が接続され、各他端が後述するダイオードブリッジの入力端子U1,V1にそれぞれ接続された第1,第2のリアクトル、3,4は前記入力端子U1,V1間に互いに逆方向で直列接続された半導体スイッチング素子、5〜8はダイオードブリッジを構成するダイオード、9はダイオードブリッジの直流出力端子P,N間に接続されたコンデンサ、10はコンデンサ9の両端に接続されて直流電圧が供給される負荷である。なお、11は回路の配線インダクタンスを示す。
【0003】
ここで、スイッチング素子3,4にはMOSFETが用いられている。MOSFETは、点線にて示すように内部に寄生ダイオードを持っているため、逆方向電流に対してはゲート電圧に関わらず常に導通状態となる。このMOSFET等のスイッチング素子3,4を逆方向に直列接続することで、両極性の電流の導通、遮断を制御可能ないわゆる双方向スイッチが構成される。
【0004】
図10に示した回路は、交流電圧をダイオードブリッジにより直流電圧に変換するいわゆる整流器であり、交流入力電流Iinを、交流入力電圧Vinと位相の等しい正弦波波形としつつ、直流出力電圧Voutを交流入力電圧Vinのピーク値より高い所望の値に保つ機能を有している。
次に、これらの機能を実現するための動作について説明する。
【0005】
例えば、入力電圧Vinが正極性の場合、スイッチング素子3をオンすると、交流電源1→リアクトル2a→スイッチング素子3→同4→リアクトル2b→交流電源1の経路で電流が流れるので、入力電圧Vinがリアクトル2a,2bの両端に加わり、入力電流Iinが増加する。
スイッチング素子3をオフすると、交流電源1→リアクトル2a→ダイオード5→配線インダクタンス11→コンデンサ9→ダイオード8→リアクトル2b→交流電源1の経路で電流が流れる。このとき、リアクトル2a,2bには出力電圧Voutと入力電圧Vinとの差電圧が印加されるが、回路の動作により出力電圧Voutは入力電圧Vinのピーク値より高く保たれているので、入力電流Iinは減少する。
【0006】
よって、スイッチング素子3のオン・オフの時間比率を制御することにより、入力電流Iinの波形及び大きさを任意に制御することができる。これにより、入力電流Iinの波形を正弦波(ここではリプル分を無視する)とし、また、負荷電力に応じて入力電流Iinの振幅を制御することで出力電圧Voutを所望の値に保つ。
【0007】
入力電圧Vinが負極性の場合は、スイッチング素子4のオン・オフにより同様の動作を行う。ここで、入力電圧Vinが正極性のとき(スイッチング素子3のオン・オフ時)はスイッチング素子4が、入力電圧Vinが負極性のとき(スイッチング素子4のオン・オフ時)はスイッチング素子3が、ゲート信号に関わらず逆方向導通状態となるため、実際にはスイッチング素子3,4に全く同じゲート信号を与えても動作は変わらない。
このため、スイッチング素子3,4のゲート駆動回路を共通化することができ、これによって構成の簡略化を図ることができる。
【0008】
図10と同様な回路は、例えば特許文献1に示されている。
この特許文献1では、前記リアクトル2a,2bに相当するリアクトルが一方の交流母線だけに設けられているが、図10のように第1,第2のリアクトル2a,2bを両方の交流母線に分割して接続することにより、スイッチング素子3,4のスイッチング動作に伴って発生するノイズを低減することができる。以下、その原理を説明する。
【0009】
スイッチングにより、回路のある部分が大地やフレーム等の基準電位に対して電位変動を起こし、その部分と基準電位との間に存在する寄生キャパシタンスを介して漏洩電流が流れることにより、ノイズが外部に流出する。図10における101,102は、この漏洩電流をバイパスさせ、電位を安定化することを目的とした接地コンデンサであり、また、103,104はそれぞれ入力端子U1,V1と接地電位Eとの間に存在する寄生キャパシタンス、105は直流回路(出力端子N)と接地電位Eとの間に存在する寄生キャパシタンスである。以下、これらのキャパシタンス103〜105を対地寄生キャパシタンスという。
【0010】
図11は、図10における各部の電位変動を示す図である。
図10において、接地コンデンサ101,102のキャパシタンスが等しく、また、リアクトル2a,2bのインダクタンスが等しいとする。出力端子U,Vの接地電位Eに対する電位は、接地コンデンサ101,102により入力電圧Vinを分圧した中点が接地電位Eとなっていることから、それぞれ+Vin/2,−Vin/2となる。
【0011】
一方、スイッチング素子3または4がオンしているとき、入力端子U1,V1は短絡されるので、これらの入力端子U1,V1の電位は、リアクトル2a,2bにより入力電圧Vinを分圧した中点電位となる。ここで、リアクトル2aの両端電圧をVLa、リアクトル2bの両端電圧をVLbとすれば、VLa+VLb=Vin,VLa=VLbより、VLa=VLb=Vin/2である。
このため、入力端子U1の電位は出力端子Uの電位−VLa=Vin/2−Vin/2=0、入力端子V1の電位は出力端子Vの電位+Vin=−Vin+Vin=0となり、何れも接地電位Eに等しい。
【0012】
例えば、スイッチング素子3がオフしてダイオード5,6がオンした場合を考えると、入力端子U1の電位は出力端子Pの電位、入力端子V1の電位は出力端子Nの電位と等しくなる。なお、ダイオードの順電圧降下は無視するものとする。
このとき、リアクトル2a,2bには入力電圧Vinと出力電圧Voutとの差電圧が1/2ずつ加わるので、VLa=VLb=(Vin−Vout)/2となり、入力端子U1の電位、すなわち出力端子Pの電位は、Vin/2−(Vin−Vout)/2=Vout/2となり、入力端子V1の電位、すなわち出力端子Nの電位は、−Vin/2+(Vin−Vout)/2=−Vout/2となる。
よって、図10の回路においては、入力端子U1,V1の電位変動幅は入力電圧Vinによらず、出力電圧Voutのみによって決まる。
【0013】
その後にスイッチング素子3または4が再度オンすると、入力端子U1,V1が短絡されてダイオード5〜8がすべてオフ状態となり、直流回路は交流回路と切り離される。このため、対地寄生キャパシタンス105を充放電する電流が流れないので、キャパシタンス105の両端電圧は変化しない。
以上の説明から明らかなように、出力端子P,Nの電位は入力電圧Vinの瞬時値やスイッチング動作に関わらず、図11に示すごとく、一定の直流値すなわち(+Vout/2),(−Vout/2)となる。このとき、対地寄生キャパシタンス105を介して流れる漏洩電流はほぼ0であるので、これによるノイズの発生は防止される。
【0014】
なお、上記の原理に関しては、特許文献2において、系統連系インバータ装置を構成する直流−交流変換回路について説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開平3−143266号公報(第2頁右上欄第10行〜右下欄第18行、第1図等)
【特許文献2】特開2009−89541号公報(段落[0021]〜[0025]、図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
前述したように、図10に示した従来技術によれば、出力端子Nの対地寄生キャパシタンス105による漏洩電流を減少させることが可能である。
しかしながら、入力端子U1,V1にも対地寄生キャパシタンス103,104が存在し、スイッチングに伴う各端子U1,V1の電位変動によりこれらのキャパシタンス103,104を介して漏洩電流が流れる。このため、図10の従来技術ではノイズの発生を十分に抑制することができないという問題があった。
【0017】
そこで、本発明の解決課題は、外部に流出する漏洩電流を減少させてノイズの発生を防止するようにした直流電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、一方の交流入力端子が第1のリアクトルを介して交流電源の一端に接続され、かつ、他方の交流入力端子が第2のリアクトルを介して交流電源の他端に接続されると共に、直流出力端子が負荷に接続されるダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの一対の交流入力端子間に接続された双方向スイッチと、を備え、
前記双方向スイッチをオン・オフ制御して前記ダイオードブリッジの入力電流を入力電圧と同位相の正弦波に保ちつつ所定の直流出力電圧を前記負荷に供給する直流電源装置において、
前記ダイオードブリッジを構成するダイオードと前記双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子とを、プリント基板上で平面的に線対称となる位置に配置すると共に、
前記ダイオードブリッジの一方の交流入力端子と前記双方向スイッチの一端とを接続する第1の配線パターンと、前記ダイオードブリッジの他方の交流入力端子と前記双方向スイッチの他端とを接続する第2の配線パターンとを、それぞれ別のプリント基板上に形成してこれらのプリント基板を積層し、
前記第1の配線パターン及び前記第2の配線パターンをほぼ同一形状に形成して両配線パターンが平面的に重なり合うように配置したものである。
【0019】
請求項2に係る発明は、一方の交流入力端子が第1のリアクトルを介して交流電源の一端に接続され、かつ、他方の交流入力端子が第2のリアクトルを介して交流電源の他端に接続されると共に、直流出力端子が負荷に接続されるダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの一対の交流入力端子間に接続された双方向スイッチと、を備え、
前記双方向スイッチをオン・オフ制御して前記ダイオードブリッジの入力電流を入力電圧と同位相の正弦波に保ちつつ所定の直流出力電圧を前記負荷に供給する直流電源装置において、
前記ダイオードブリッジを構成するダイオードと前記双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子とを、平面的に線対称となる位置に配置すると共に、
前記ダイオードブリッジの一方の交流入力端子と前記双方向スイッチの一端とを接続する第1の金属バーと、前記ダイオードブリッジの他方の交流入力端子と前記双方向スイッチの他端とを接続する第2の金属バーとを互いに絶縁しつつ積層し、
前記第1の金属バー及び前記第2の金属バーをほぼ同一形状に形成して両金属バーが平面的に重なり合うように配置したものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ダイオードブリッジを構成するダイオード、双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子、及び、ダイオードブリッジの各交流入力端子と双方向スイッチの両端とを接続する配線パターンまたは金属バーの平面的な配置を改良することにより、前記交流入力端子の対地寄生キャパシタンスを介して外部に流れる漏洩電流を減少させ、ノイズの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態における主要部の説明図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図3】図2の回路に対応する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示す図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す回路図である。
【図5】図4の回路に対応する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示す図である。
【図6】本発明の第4実施形態を示す回路図である。
【図7】図6の回路に対応する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示す図である。
【図8】本発明の他の実施形態における主要部の側面図である。
【図9】本発明の実施形態における双方向スイッチの他の例を示す回路図である。
【図10】直流電源装置の従来技術を示す回路図である。
【図11】図10における各部の電位変動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、図1は、本発明の第1実施形態の主要部を示すものである。図1(a),(b),(c)は、図10に示した回路構成の直流電源装置を構成する場合に、各素子を実装するために使用されるプリント基板201,202,203を平面的に(上面から)見た部品配置及び配線パターン(左側に示した図)、並びに、その配線パターンの回路上の部位(右側に示した回路の太線部分)を示している。
また、図1(d)は、プリント基板201,202,203を側面から見た図である。但し、見易くするために、プリント基板及び配線パターンの厚さは実際よりも誇張してある。
【0023】
図1(a)〜(d)において、図10と同一の部品については同一の番号を付してあり、図1(a)〜(c)の左側のハッチング部分に付したP,N,M1,U1,V1は、それぞれ右側の回路図に太線で示した同一符号の配線パターンに相当する。なお、配線パターンP,N,U1,V1は、前述した出力端子P,N、入力端子U1,V1と電気的に等価である。また、Kはダイオードのカソード、Aはアノード、Gはスイッチング素子のゲート、Dはドレイン、Sはソースを示す。
【0024】
この実施形態において、半導体スイッチング素子3,4及びダイオード5〜8には樹脂モールドパッケージから2本または3本の配線用リードが出る形状のものを用い、多層プリント基板に実装して回路を構成する。実際には、スイッチング素子3,4及びダイオード5〜8には冷却フィンが取り付けられることがあるが、便宜的に図示を省略する。
【0025】
図1(a)に示すプリント基板201には、第1層の配線パターンが形成されている。すなわち、第1層には、ダイオード5,7のカソード同士を接続する配線パターンPと、ダイオード6,8のアノード同士を接続する配線パターンNと、スイッチング素子3,4のソース同士を接続する配線パターンM1と、が形成されている。
なお、図1(a)における冷却面とは、図示されていない冷却フィンを取り付けて部品を冷却するために、部品内部の半導体チップと表面までの熱抵抗を低くしている面である。
【0026】
図1(b)に示すプリント基板202には、第2層の配線パターンが形成されている。この第2層には、ダイオード5のアノード、ダイオード6のカソード、スイッチング素子3のドレインを接続する配線パターンU1(請求項における第1の配線パターン)が形成されている。
また、図1(c)に示すプリント基板203には、第3層の配線パターンが形成されている。この第3層には、ダイオード7のアノード、ダイオード8のカソード、スイッチング素子4のドレインを接続する配線パターンV1(請求項における第2の配線パターン)が形成されている。
勿論、各配線パターンが形成される層は、上記の例に何ら限定されるものではなく、例えば、第2層、第3層を入れ替えてもよい。
【0027】
図1(a)〜(c)から明らかなように、スイッチング素子3,4及びダイオード5〜8は、平面的に(上面から見て)中心線C1,C2を基準としてそれぞれ線対称の位置に配置されている。すなわち、中心線C1を基準とした場合、この中心線C1上にスイッチング素子3,4が配置され、その両側にダイオード5〜8が線対称に配置されている。また、中心線C2を基準とした場合、中心線C2の両側にダイオード5,6及びスイッチング素子3と、ダイオード7,8及びスイッチング素子4とが線対称に配置されている。
【0028】
更に、図1(b)の配線パターンU1は、各素子との接続部分を除けば、前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状であり、図1(c)の配線パターンV1も、前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状である。更に、配線パターンU1と配線パターンV1とは、各素子との接続部分を除けばほぼ同一形状となっている。
このため、図1(d)に示すように、プリント基板202,203を積層すると、配線パターンU1と配線パターンV1(ダイオードブリッジの入力端子に相当する)とは、各素子との接続部分を除けば、平面的にほぼ重なり合うことになる。
【0029】
次に、図1(d)において、Eは直流電源装置の接地部位であるフレームを示しており、このフレームEは、前述した接地電位Eと電気的に等価である。
図示するように、配線パターンU1とフレームEとの間には寄生キャパシタンス103が存在すると共に、配線パターンV1とフレームEとの間には寄生キャパシタンス104が存在する。寄生キャパシタンス103,104は、実際には空間に分布しているが、図1(d)では複数のコンデンサを並列に配置することで模式的に表してある。
【0030】
一般に、キャパシタンスは電極面積と電極間距離、電極間に存在する物質の誘電率によって決まるものであるが、図1(a)〜(d)に示したような各部品の配置構造により、本実施形態における寄生キャパシタンス103,104はほとんど等しくなる。
一方、図11に示したように、入力端子U1の電位すなわち寄生キャパシタンス103の両端電圧と、入力端子V1の電位すなわち寄生キャパシタンス104の両端電圧とは、逆向きで大きさが等しい。従って、寄生キャパシタンス103,104を介して流れる漏洩電流も、逆向きで大きさが等しくなる。更に、寄生キャパシタンス103,104を構成する模式的な各コンデンサは、平面的にほとんど同じ位置に分布しているので、寄生キャパシタンス103の漏洩電流Iuはそのまま寄生キャパシタンス104の漏洩電流Ivとなって最短距離で回路内を循環するため、外部への流出がほとんどなくなる。
【0031】
次に、図2は本発明の第2実施形態の回路図である。この実施形態は、半導体スイッチング素子として、逆方向電圧に対して耐圧を持ち、逆方向電流を流さないIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、いわゆる逆阻止IGBTを用い、このスイッチング素子20,21を逆方向に並列接続して双方向スイッチを構成した例である。
【0032】
図3は、図2の回路に対応する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示している。
図3(a),(b),(c)は、図2に示した直流電源装置を構成する場合のプリント基板301,302,303を平面的に見た部品配置及び配線パターン(左側に示した図)、並びに、対応する回路図(右側に示した図)である。これらの図3(a),(b),(c)及び図2では、同一部品に同一番号を付してある。
なお、図3(a),(b),(c)において、Cはスイッチング素子20,21のコレクタ、Eはエミッタ、Gはゲートを示している。
【0033】
この第2実施形態においても、スイッチング素子20,21及びダイオード5〜8が平面的に中心線C1,C2を基準としてそれぞれ線対称の位置に配置されている。
また、図3(b)の配線パターンU1は、各素子との接続部分を除けば、前記中心線C1,C2を基準として線対称の形状であり、図3(c)の配線パターンV1も、同様に前記中心線C1,C2を基準として線対称の形状である。更に、配線パターンU1と配線パターンV1とは、各素子との接続部分を除けばほぼ同一形状であるため、プリント基板302,303を積層した際に、配線パターンU1と配線パターンV1とは、各素子との接続部分を除けば、平面的にほぼ重なり合うことになる。
この第2実施形態の作用効果は実質的に第1実施形態と同様であり、図2の寄生キャパシタンス103,104を介して外部に流れる漏洩電流を減少させることができる。
【0034】
図4は、本発明の第3実施形態の主要部を示している。この実施形態は、半導体スイッチング素子として第1実施形態と同様にMOSFETを用いると共に、図10のスイッチング素子3,4に相当するものとして各2個のスイッチング素子31,33の直列回路及びスイッチング素子32,34の直列回路を構成し、出力端子P,N間にコンデンサ9a,9bの直列回路を接続してその中性点Mをスイッチング素子33,34同士の接続点に接続したものである。
【0035】
この第3実施形態では、スイッチング素子31〜34にそれぞれコンデンサ9aまたは9bの電圧が印加されるため、出力電圧Voutが等しければ、図10のスイッチング素子3,4に比べて1/2の耐圧を有するスイッチング素子31〜34を使用することができる。
なお、図11に示した原理により、中性点Mは出力端子P,Nの中間電位すなわち接地電位Eに保たれるため、中性点Mをフレームに直接接続することも可能である。
【0036】
図5は、図4の回路に対する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示している。
図5(a),(b),(c)は、図4に示した直流電源装置を構成する場合のプリント基板401,402,403を平面的に見た部品配置及び配線パターン(左側に示した図)、並びに、対応する回路図(右側に示した図)である。これらの図5(a),(b),(c)及び図4では、同一部品に同一番号を付してある。
なお、図5(a)において、M2,M3は、スイッチング素子31,33のソース同士、スイッチング素子32,34のソース同士をそれぞれ接続する配線パターンである。
【0037】
この第3実施形態においても、スイッチング素子31〜34及びダイオード5〜8が、平面的に中心線C1,C2を基準としてそれぞれ線対称の位置に配置されている。
また、図5(b)の配線パターンU1は、各素子との接続部分を除けば、前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状であり、図5(c)の配線パターンV1も、同様に前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状である。更に、配線パターンU1と配線パターンV1とは、平面的にほぼ同一形状であり、プリント基板402,403を積層した際に、配線パターンU1と配線パターンV1とが平面的にほぼ重なり合うようになっている。
この第3実施形態の作用効果も実質的に第1実施形態、第2実施形態と同様であり、図4の寄生キャパシタンス103,104を介して外部に流出する漏洩電流を減少させることができる。
【0038】
図6は、本発明の第4実施形態の主要部を示している。この実施形態は、半導体スイッチング素子として第2実施形態と同様に逆阻止IGBTを用いると共に、2個のスイッチング素子41,42の逆並列回路とスイッチング素子43,44の逆並列回路との接続点を、コンデンサ9a,9b間の中性点Mに接続したものである。
この場合、出力電圧Voutが等しければ、図2のスイッチング素子20,21に比べて1/2の耐圧を有するスイッチング素子41〜44を用いることができる。また、中性点Mをフレームに直接接続することも可能である。
【0039】
図7は、図6の回路に対する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示している。
図7(a),(b),(c)は、図6に示した直流電源装置を構成する場合のプリント基板501,502,503を平面的に見た部品配置及び配線パターン(左側に示した図)、並びに、対応する回路図(右側に示した図)である。これらの図7(a),(b),(c)及び図6では、同一部品に同一番号を付してある。
なお、図7(a)において、Mはスイッチング素子41,43のエミッタ及びスイッチング素子42,44のコレクタを一括して接続する配線パターンであり、中性点Mと電気的に等価である。
【0040】
この第4実施形態においても、スイッチング素子41〜44及びダイオード5〜8が、平面的に中心線C1,C2を基準としてそれぞれ線対称の位置に配置されている。
また、図7(b)の配線パターンU1は、各素子との接続部分を除けば、平面的に前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状であり、図7(c)の配線パターンV1も、同様に前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状である。更に、配線パターンU1と配線パターンV1とは、各素子との接続部分を除けば、平面的にほぼ同一形状であり、プリント基板502,503を積層すると、配線パターンU1と配線パターンV1とは平面的にほぼ重なり合うことになる。
この第4実施形態の作用効果も実質的に第1〜第3実施形態と同様であり、図6の寄生キャパシタンス103,104を介して外部に流れる漏洩電流を減少させることができる。
【0041】
なお、各実施形態における部品配置や配線パターンは何ら限定的なものではない。例えば、図1,図3,図5,図7では各素子の冷却面を全て図の上側に配置しているが、図8に示すように、各素子の冷却面が向かい合うように配置して各素子を共通の冷却板600に取り付けてもよい。
【0042】
更に、双方向スイッチとしては、例えば、図9(a),(b),(c)に示すような半導体スイッチング素子とダイオードとの組み合わせにより構成してもよい。図9(a),(b),(c)において、D1〜D4はダイオード、Q1,Q2は半導体スイッチング素子、T1,T2は双方向スイッチの両端子である。なお、スイッチング素子Q1,Q2にはIGBTを用いてもよい。
これらの双方向スイッチを用いた場合の対応する配線パターンは図示を省略するが、前述した各実施形態と同様に、配線パターンU1,V1を極力同一形状で重なり合うようにすることで、寄生キャパシタンスを介した漏洩電流の流出を最小限にすることができる。
【0043】
なお、上述した各実施形態では、プリント基板上の配線パターンによって回路を構成する場合を示したが、例えば冷却板の上にダイオード及びスイッチング素子を平面的に線対称に配置し、第1,第2の配線パターンU1,V1の代わりに銅バー等からなる第1,第2の金属バーを互いに絶縁しつつ積層して配線する場合でも、これらの金属バーをほぼ同一形状に形成して両金属バーが平面的に重なり合うように配置することにより、同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0044】
1:交流電源
2a,2b:リアクトル
3,4:半導体スイッチング素子
5,6,7,8:ダイオード
9,9a,9b:コンデンサ
10:負荷
11:配線インダクタンス
20,21,31,32,33,34,41,42,43,44:半導体スイッチング素子
101,102:接地コンデンサ
103,104,105:対地寄生キャパシタンス
201,202,203:プリント基板
301,302,303:プリント基板
401,402,403:プリント基板
501,502,503:プリント基板
600:冷却板
P,N:配線パターン(出力端子)
U,V:出力端子
U1,V1:配線パターン(入力端子)
M1,M2,M3:配線パターン
M:配線パターン(中性点)
E:フレーム(接地電位)
D1〜D4:ダイオード
Q1,Q2:半導体スイッチング素子
T1,T2:端子
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイオードブリッジ及び双方向スイッチを備えた直流電源装置のノイズ低減技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図10は、この種の直流電源装置の従来技術を示す回路図である。
図10において、1は交流電源、2a,2bは交流電源1の出力端子U,Vに各一端が接続され、各他端が後述するダイオードブリッジの入力端子U1,V1にそれぞれ接続された第1,第2のリアクトル、3,4は前記入力端子U1,V1間に互いに逆方向で直列接続された半導体スイッチング素子、5〜8はダイオードブリッジを構成するダイオード、9はダイオードブリッジの直流出力端子P,N間に接続されたコンデンサ、10はコンデンサ9の両端に接続されて直流電圧が供給される負荷である。なお、11は回路の配線インダクタンスを示す。
【0003】
ここで、スイッチング素子3,4にはMOSFETが用いられている。MOSFETは、点線にて示すように内部に寄生ダイオードを持っているため、逆方向電流に対してはゲート電圧に関わらず常に導通状態となる。このMOSFET等のスイッチング素子3,4を逆方向に直列接続することで、両極性の電流の導通、遮断を制御可能ないわゆる双方向スイッチが構成される。
【0004】
図10に示した回路は、交流電圧をダイオードブリッジにより直流電圧に変換するいわゆる整流器であり、交流入力電流Iinを、交流入力電圧Vinと位相の等しい正弦波波形としつつ、直流出力電圧Voutを交流入力電圧Vinのピーク値より高い所望の値に保つ機能を有している。
次に、これらの機能を実現するための動作について説明する。
【0005】
例えば、入力電圧Vinが正極性の場合、スイッチング素子3をオンすると、交流電源1→リアクトル2a→スイッチング素子3→同4→リアクトル2b→交流電源1の経路で電流が流れるので、入力電圧Vinがリアクトル2a,2bの両端に加わり、入力電流Iinが増加する。
スイッチング素子3をオフすると、交流電源1→リアクトル2a→ダイオード5→配線インダクタンス11→コンデンサ9→ダイオード8→リアクトル2b→交流電源1の経路で電流が流れる。このとき、リアクトル2a,2bには出力電圧Voutと入力電圧Vinとの差電圧が印加されるが、回路の動作により出力電圧Voutは入力電圧Vinのピーク値より高く保たれているので、入力電流Iinは減少する。
【0006】
よって、スイッチング素子3のオン・オフの時間比率を制御することにより、入力電流Iinの波形及び大きさを任意に制御することができる。これにより、入力電流Iinの波形を正弦波(ここではリプル分を無視する)とし、また、負荷電力に応じて入力電流Iinの振幅を制御することで出力電圧Voutを所望の値に保つ。
【0007】
入力電圧Vinが負極性の場合は、スイッチング素子4のオン・オフにより同様の動作を行う。ここで、入力電圧Vinが正極性のとき(スイッチング素子3のオン・オフ時)はスイッチング素子4が、入力電圧Vinが負極性のとき(スイッチング素子4のオン・オフ時)はスイッチング素子3が、ゲート信号に関わらず逆方向導通状態となるため、実際にはスイッチング素子3,4に全く同じゲート信号を与えても動作は変わらない。
このため、スイッチング素子3,4のゲート駆動回路を共通化することができ、これによって構成の簡略化を図ることができる。
【0008】
図10と同様な回路は、例えば特許文献1に示されている。
この特許文献1では、前記リアクトル2a,2bに相当するリアクトルが一方の交流母線だけに設けられているが、図10のように第1,第2のリアクトル2a,2bを両方の交流母線に分割して接続することにより、スイッチング素子3,4のスイッチング動作に伴って発生するノイズを低減することができる。以下、その原理を説明する。
【0009】
スイッチングにより、回路のある部分が大地やフレーム等の基準電位に対して電位変動を起こし、その部分と基準電位との間に存在する寄生キャパシタンスを介して漏洩電流が流れることにより、ノイズが外部に流出する。図10における101,102は、この漏洩電流をバイパスさせ、電位を安定化することを目的とした接地コンデンサであり、また、103,104はそれぞれ入力端子U1,V1と接地電位Eとの間に存在する寄生キャパシタンス、105は直流回路(出力端子N)と接地電位Eとの間に存在する寄生キャパシタンスである。以下、これらのキャパシタンス103〜105を対地寄生キャパシタンスという。
【0010】
図11は、図10における各部の電位変動を示す図である。
図10において、接地コンデンサ101,102のキャパシタンスが等しく、また、リアクトル2a,2bのインダクタンスが等しいとする。出力端子U,Vの接地電位Eに対する電位は、接地コンデンサ101,102により入力電圧Vinを分圧した中点が接地電位Eとなっていることから、それぞれ+Vin/2,−Vin/2となる。
【0011】
一方、スイッチング素子3または4がオンしているとき、入力端子U1,V1は短絡されるので、これらの入力端子U1,V1の電位は、リアクトル2a,2bにより入力電圧Vinを分圧した中点電位となる。ここで、リアクトル2aの両端電圧をVLa、リアクトル2bの両端電圧をVLbとすれば、VLa+VLb=Vin,VLa=VLbより、VLa=VLb=Vin/2である。
このため、入力端子U1の電位は出力端子Uの電位−VLa=Vin/2−Vin/2=0、入力端子V1の電位は出力端子Vの電位+Vin=−Vin+Vin=0となり、何れも接地電位Eに等しい。
【0012】
例えば、スイッチング素子3がオフしてダイオード5,6がオンした場合を考えると、入力端子U1の電位は出力端子Pの電位、入力端子V1の電位は出力端子Nの電位と等しくなる。なお、ダイオードの順電圧降下は無視するものとする。
このとき、リアクトル2a,2bには入力電圧Vinと出力電圧Voutとの差電圧が1/2ずつ加わるので、VLa=VLb=(Vin−Vout)/2となり、入力端子U1の電位、すなわち出力端子Pの電位は、Vin/2−(Vin−Vout)/2=Vout/2となり、入力端子V1の電位、すなわち出力端子Nの電位は、−Vin/2+(Vin−Vout)/2=−Vout/2となる。
よって、図10の回路においては、入力端子U1,V1の電位変動幅は入力電圧Vinによらず、出力電圧Voutのみによって決まる。
【0013】
その後にスイッチング素子3または4が再度オンすると、入力端子U1,V1が短絡されてダイオード5〜8がすべてオフ状態となり、直流回路は交流回路と切り離される。このため、対地寄生キャパシタンス105を充放電する電流が流れないので、キャパシタンス105の両端電圧は変化しない。
以上の説明から明らかなように、出力端子P,Nの電位は入力電圧Vinの瞬時値やスイッチング動作に関わらず、図11に示すごとく、一定の直流値すなわち(+Vout/2),(−Vout/2)となる。このとき、対地寄生キャパシタンス105を介して流れる漏洩電流はほぼ0であるので、これによるノイズの発生は防止される。
【0014】
なお、上記の原理に関しては、特許文献2において、系統連系インバータ装置を構成する直流−交流変換回路について説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開平3−143266号公報(第2頁右上欄第10行〜右下欄第18行、第1図等)
【特許文献2】特開2009−89541号公報(段落[0021]〜[0025]、図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
前述したように、図10に示した従来技術によれば、出力端子Nの対地寄生キャパシタンス105による漏洩電流を減少させることが可能である。
しかしながら、入力端子U1,V1にも対地寄生キャパシタンス103,104が存在し、スイッチングに伴う各端子U1,V1の電位変動によりこれらのキャパシタンス103,104を介して漏洩電流が流れる。このため、図10の従来技術ではノイズの発生を十分に抑制することができないという問題があった。
【0017】
そこで、本発明の解決課題は、外部に流出する漏洩電流を減少させてノイズの発生を防止するようにした直流電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、一方の交流入力端子が第1のリアクトルを介して交流電源の一端に接続され、かつ、他方の交流入力端子が第2のリアクトルを介して交流電源の他端に接続されると共に、直流出力端子が負荷に接続されるダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの一対の交流入力端子間に接続された双方向スイッチと、を備え、
前記双方向スイッチをオン・オフ制御して前記ダイオードブリッジの入力電流を入力電圧と同位相の正弦波に保ちつつ所定の直流出力電圧を前記負荷に供給する直流電源装置において、
前記ダイオードブリッジを構成するダイオードと前記双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子とを、プリント基板上で平面的に線対称となる位置に配置すると共に、
前記ダイオードブリッジの一方の交流入力端子と前記双方向スイッチの一端とを接続する第1の配線パターンと、前記ダイオードブリッジの他方の交流入力端子と前記双方向スイッチの他端とを接続する第2の配線パターンとを、それぞれ別のプリント基板上に形成してこれらのプリント基板を積層し、
前記第1の配線パターン及び前記第2の配線パターンをほぼ同一形状に形成して両配線パターンが平面的に重なり合うように配置したものである。
【0019】
請求項2に係る発明は、一方の交流入力端子が第1のリアクトルを介して交流電源の一端に接続され、かつ、他方の交流入力端子が第2のリアクトルを介して交流電源の他端に接続されると共に、直流出力端子が負荷に接続されるダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの一対の交流入力端子間に接続された双方向スイッチと、を備え、
前記双方向スイッチをオン・オフ制御して前記ダイオードブリッジの入力電流を入力電圧と同位相の正弦波に保ちつつ所定の直流出力電圧を前記負荷に供給する直流電源装置において、
前記ダイオードブリッジを構成するダイオードと前記双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子とを、平面的に線対称となる位置に配置すると共に、
前記ダイオードブリッジの一方の交流入力端子と前記双方向スイッチの一端とを接続する第1の金属バーと、前記ダイオードブリッジの他方の交流入力端子と前記双方向スイッチの他端とを接続する第2の金属バーとを互いに絶縁しつつ積層し、
前記第1の金属バー及び前記第2の金属バーをほぼ同一形状に形成して両金属バーが平面的に重なり合うように配置したものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ダイオードブリッジを構成するダイオード、双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子、及び、ダイオードブリッジの各交流入力端子と双方向スイッチの両端とを接続する配線パターンまたは金属バーの平面的な配置を改良することにより、前記交流入力端子の対地寄生キャパシタンスを介して外部に流れる漏洩電流を減少させ、ノイズの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態における主要部の説明図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図3】図2の回路に対応する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示す図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す回路図である。
【図5】図4の回路に対応する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示す図である。
【図6】本発明の第4実施形態を示す回路図である。
【図7】図6の回路に対応する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示す図である。
【図8】本発明の他の実施形態における主要部の側面図である。
【図9】本発明の実施形態における双方向スイッチの他の例を示す回路図である。
【図10】直流電源装置の従来技術を示す回路図である。
【図11】図10における各部の電位変動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、図1は、本発明の第1実施形態の主要部を示すものである。図1(a),(b),(c)は、図10に示した回路構成の直流電源装置を構成する場合に、各素子を実装するために使用されるプリント基板201,202,203を平面的に(上面から)見た部品配置及び配線パターン(左側に示した図)、並びに、その配線パターンの回路上の部位(右側に示した回路の太線部分)を示している。
また、図1(d)は、プリント基板201,202,203を側面から見た図である。但し、見易くするために、プリント基板及び配線パターンの厚さは実際よりも誇張してある。
【0023】
図1(a)〜(d)において、図10と同一の部品については同一の番号を付してあり、図1(a)〜(c)の左側のハッチング部分に付したP,N,M1,U1,V1は、それぞれ右側の回路図に太線で示した同一符号の配線パターンに相当する。なお、配線パターンP,N,U1,V1は、前述した出力端子P,N、入力端子U1,V1と電気的に等価である。また、Kはダイオードのカソード、Aはアノード、Gはスイッチング素子のゲート、Dはドレイン、Sはソースを示す。
【0024】
この実施形態において、半導体スイッチング素子3,4及びダイオード5〜8には樹脂モールドパッケージから2本または3本の配線用リードが出る形状のものを用い、多層プリント基板に実装して回路を構成する。実際には、スイッチング素子3,4及びダイオード5〜8には冷却フィンが取り付けられることがあるが、便宜的に図示を省略する。
【0025】
図1(a)に示すプリント基板201には、第1層の配線パターンが形成されている。すなわち、第1層には、ダイオード5,7のカソード同士を接続する配線パターンPと、ダイオード6,8のアノード同士を接続する配線パターンNと、スイッチング素子3,4のソース同士を接続する配線パターンM1と、が形成されている。
なお、図1(a)における冷却面とは、図示されていない冷却フィンを取り付けて部品を冷却するために、部品内部の半導体チップと表面までの熱抵抗を低くしている面である。
【0026】
図1(b)に示すプリント基板202には、第2層の配線パターンが形成されている。この第2層には、ダイオード5のアノード、ダイオード6のカソード、スイッチング素子3のドレインを接続する配線パターンU1(請求項における第1の配線パターン)が形成されている。
また、図1(c)に示すプリント基板203には、第3層の配線パターンが形成されている。この第3層には、ダイオード7のアノード、ダイオード8のカソード、スイッチング素子4のドレインを接続する配線パターンV1(請求項における第2の配線パターン)が形成されている。
勿論、各配線パターンが形成される層は、上記の例に何ら限定されるものではなく、例えば、第2層、第3層を入れ替えてもよい。
【0027】
図1(a)〜(c)から明らかなように、スイッチング素子3,4及びダイオード5〜8は、平面的に(上面から見て)中心線C1,C2を基準としてそれぞれ線対称の位置に配置されている。すなわち、中心線C1を基準とした場合、この中心線C1上にスイッチング素子3,4が配置され、その両側にダイオード5〜8が線対称に配置されている。また、中心線C2を基準とした場合、中心線C2の両側にダイオード5,6及びスイッチング素子3と、ダイオード7,8及びスイッチング素子4とが線対称に配置されている。
【0028】
更に、図1(b)の配線パターンU1は、各素子との接続部分を除けば、前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状であり、図1(c)の配線パターンV1も、前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状である。更に、配線パターンU1と配線パターンV1とは、各素子との接続部分を除けばほぼ同一形状となっている。
このため、図1(d)に示すように、プリント基板202,203を積層すると、配線パターンU1と配線パターンV1(ダイオードブリッジの入力端子に相当する)とは、各素子との接続部分を除けば、平面的にほぼ重なり合うことになる。
【0029】
次に、図1(d)において、Eは直流電源装置の接地部位であるフレームを示しており、このフレームEは、前述した接地電位Eと電気的に等価である。
図示するように、配線パターンU1とフレームEとの間には寄生キャパシタンス103が存在すると共に、配線パターンV1とフレームEとの間には寄生キャパシタンス104が存在する。寄生キャパシタンス103,104は、実際には空間に分布しているが、図1(d)では複数のコンデンサを並列に配置することで模式的に表してある。
【0030】
一般に、キャパシタンスは電極面積と電極間距離、電極間に存在する物質の誘電率によって決まるものであるが、図1(a)〜(d)に示したような各部品の配置構造により、本実施形態における寄生キャパシタンス103,104はほとんど等しくなる。
一方、図11に示したように、入力端子U1の電位すなわち寄生キャパシタンス103の両端電圧と、入力端子V1の電位すなわち寄生キャパシタンス104の両端電圧とは、逆向きで大きさが等しい。従って、寄生キャパシタンス103,104を介して流れる漏洩電流も、逆向きで大きさが等しくなる。更に、寄生キャパシタンス103,104を構成する模式的な各コンデンサは、平面的にほとんど同じ位置に分布しているので、寄生キャパシタンス103の漏洩電流Iuはそのまま寄生キャパシタンス104の漏洩電流Ivとなって最短距離で回路内を循環するため、外部への流出がほとんどなくなる。
【0031】
次に、図2は本発明の第2実施形態の回路図である。この実施形態は、半導体スイッチング素子として、逆方向電圧に対して耐圧を持ち、逆方向電流を流さないIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、いわゆる逆阻止IGBTを用い、このスイッチング素子20,21を逆方向に並列接続して双方向スイッチを構成した例である。
【0032】
図3は、図2の回路に対応する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示している。
図3(a),(b),(c)は、図2に示した直流電源装置を構成する場合のプリント基板301,302,303を平面的に見た部品配置及び配線パターン(左側に示した図)、並びに、対応する回路図(右側に示した図)である。これらの図3(a),(b),(c)及び図2では、同一部品に同一番号を付してある。
なお、図3(a),(b),(c)において、Cはスイッチング素子20,21のコレクタ、Eはエミッタ、Gはゲートを示している。
【0033】
この第2実施形態においても、スイッチング素子20,21及びダイオード5〜8が平面的に中心線C1,C2を基準としてそれぞれ線対称の位置に配置されている。
また、図3(b)の配線パターンU1は、各素子との接続部分を除けば、前記中心線C1,C2を基準として線対称の形状であり、図3(c)の配線パターンV1も、同様に前記中心線C1,C2を基準として線対称の形状である。更に、配線パターンU1と配線パターンV1とは、各素子との接続部分を除けばほぼ同一形状であるため、プリント基板302,303を積層した際に、配線パターンU1と配線パターンV1とは、各素子との接続部分を除けば、平面的にほぼ重なり合うことになる。
この第2実施形態の作用効果は実質的に第1実施形態と同様であり、図2の寄生キャパシタンス103,104を介して外部に流れる漏洩電流を減少させることができる。
【0034】
図4は、本発明の第3実施形態の主要部を示している。この実施形態は、半導体スイッチング素子として第1実施形態と同様にMOSFETを用いると共に、図10のスイッチング素子3,4に相当するものとして各2個のスイッチング素子31,33の直列回路及びスイッチング素子32,34の直列回路を構成し、出力端子P,N間にコンデンサ9a,9bの直列回路を接続してその中性点Mをスイッチング素子33,34同士の接続点に接続したものである。
【0035】
この第3実施形態では、スイッチング素子31〜34にそれぞれコンデンサ9aまたは9bの電圧が印加されるため、出力電圧Voutが等しければ、図10のスイッチング素子3,4に比べて1/2の耐圧を有するスイッチング素子31〜34を使用することができる。
なお、図11に示した原理により、中性点Mは出力端子P,Nの中間電位すなわち接地電位Eに保たれるため、中性点Mをフレームに直接接続することも可能である。
【0036】
図5は、図4の回路に対する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示している。
図5(a),(b),(c)は、図4に示した直流電源装置を構成する場合のプリント基板401,402,403を平面的に見た部品配置及び配線パターン(左側に示した図)、並びに、対応する回路図(右側に示した図)である。これらの図5(a),(b),(c)及び図4では、同一部品に同一番号を付してある。
なお、図5(a)において、M2,M3は、スイッチング素子31,33のソース同士、スイッチング素子32,34のソース同士をそれぞれ接続する配線パターンである。
【0037】
この第3実施形態においても、スイッチング素子31〜34及びダイオード5〜8が、平面的に中心線C1,C2を基準としてそれぞれ線対称の位置に配置されている。
また、図5(b)の配線パターンU1は、各素子との接続部分を除けば、前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状であり、図5(c)の配線パターンV1も、同様に前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状である。更に、配線パターンU1と配線パターンV1とは、平面的にほぼ同一形状であり、プリント基板402,403を積層した際に、配線パターンU1と配線パターンV1とが平面的にほぼ重なり合うようになっている。
この第3実施形態の作用効果も実質的に第1実施形態、第2実施形態と同様であり、図4の寄生キャパシタンス103,104を介して外部に流出する漏洩電流を減少させることができる。
【0038】
図6は、本発明の第4実施形態の主要部を示している。この実施形態は、半導体スイッチング素子として第2実施形態と同様に逆阻止IGBTを用いると共に、2個のスイッチング素子41,42の逆並列回路とスイッチング素子43,44の逆並列回路との接続点を、コンデンサ9a,9b間の中性点Mに接続したものである。
この場合、出力電圧Voutが等しければ、図2のスイッチング素子20,21に比べて1/2の耐圧を有するスイッチング素子41〜44を用いることができる。また、中性点Mをフレームに直接接続することも可能である。
【0039】
図7は、図6の回路に対する部品配置、配線パターン及び対応する回路を示している。
図7(a),(b),(c)は、図6に示した直流電源装置を構成する場合のプリント基板501,502,503を平面的に見た部品配置及び配線パターン(左側に示した図)、並びに、対応する回路図(右側に示した図)である。これらの図7(a),(b),(c)及び図6では、同一部品に同一番号を付してある。
なお、図7(a)において、Mはスイッチング素子41,43のエミッタ及びスイッチング素子42,44のコレクタを一括して接続する配線パターンであり、中性点Mと電気的に等価である。
【0040】
この第4実施形態においても、スイッチング素子41〜44及びダイオード5〜8が、平面的に中心線C1,C2を基準としてそれぞれ線対称の位置に配置されている。
また、図7(b)の配線パターンU1は、各素子との接続部分を除けば、平面的に前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状であり、図7(c)の配線パターンV1も、同様に前記中心線C1,C2を基準としてほぼ線対称の形状である。更に、配線パターンU1と配線パターンV1とは、各素子との接続部分を除けば、平面的にほぼ同一形状であり、プリント基板502,503を積層すると、配線パターンU1と配線パターンV1とは平面的にほぼ重なり合うことになる。
この第4実施形態の作用効果も実質的に第1〜第3実施形態と同様であり、図6の寄生キャパシタンス103,104を介して外部に流れる漏洩電流を減少させることができる。
【0041】
なお、各実施形態における部品配置や配線パターンは何ら限定的なものではない。例えば、図1,図3,図5,図7では各素子の冷却面を全て図の上側に配置しているが、図8に示すように、各素子の冷却面が向かい合うように配置して各素子を共通の冷却板600に取り付けてもよい。
【0042】
更に、双方向スイッチとしては、例えば、図9(a),(b),(c)に示すような半導体スイッチング素子とダイオードとの組み合わせにより構成してもよい。図9(a),(b),(c)において、D1〜D4はダイオード、Q1,Q2は半導体スイッチング素子、T1,T2は双方向スイッチの両端子である。なお、スイッチング素子Q1,Q2にはIGBTを用いてもよい。
これらの双方向スイッチを用いた場合の対応する配線パターンは図示を省略するが、前述した各実施形態と同様に、配線パターンU1,V1を極力同一形状で重なり合うようにすることで、寄生キャパシタンスを介した漏洩電流の流出を最小限にすることができる。
【0043】
なお、上述した各実施形態では、プリント基板上の配線パターンによって回路を構成する場合を示したが、例えば冷却板の上にダイオード及びスイッチング素子を平面的に線対称に配置し、第1,第2の配線パターンU1,V1の代わりに銅バー等からなる第1,第2の金属バーを互いに絶縁しつつ積層して配線する場合でも、これらの金属バーをほぼ同一形状に形成して両金属バーが平面的に重なり合うように配置することにより、同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0044】
1:交流電源
2a,2b:リアクトル
3,4:半導体スイッチング素子
5,6,7,8:ダイオード
9,9a,9b:コンデンサ
10:負荷
11:配線インダクタンス
20,21,31,32,33,34,41,42,43,44:半導体スイッチング素子
101,102:接地コンデンサ
103,104,105:対地寄生キャパシタンス
201,202,203:プリント基板
301,302,303:プリント基板
401,402,403:プリント基板
501,502,503:プリント基板
600:冷却板
P,N:配線パターン(出力端子)
U,V:出力端子
U1,V1:配線パターン(入力端子)
M1,M2,M3:配線パターン
M:配線パターン(中性点)
E:フレーム(接地電位)
D1〜D4:ダイオード
Q1,Q2:半導体スイッチング素子
T1,T2:端子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の交流入力端子が第1のリアクトルを介して交流電源の一端に接続され、かつ、他方の交流入力端子が第2のリアクトルを介して交流電源の他端に接続されると共に、直流出力端子が負荷に接続されるダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの一対の交流入力端子間に接続された双方向スイッチと、を備え、
前記双方向スイッチをオン・オフ制御して前記ダイオードブリッジの入力電流を入力電圧と同位相の正弦波に保ちつつ所定の直流出力電圧を前記負荷に供給する直流電源装置において、
前記ダイオードブリッジを構成するダイオードと前記双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子とを、プリント基板上で平面的に線対称となる位置に配置すると共に、
前記ダイオードブリッジの一方の交流入力端子と前記双方向スイッチの一端とを接続する第1の配線パターンと、前記ダイオードブリッジの他方の交流入力端子と前記双方向スイッチの他端とを接続する第2の配線パターンとを、それぞれ別のプリント基板上に形成してこれらのプリント基板を積層し、
前記第1の配線パターン及び前記第2の配線パターンをほぼ同一形状に形成して両配線パターンが平面的に重なり合うように配置したことを特徴とする直流電源装置。
【請求項2】
一方の交流入力端子が第1のリアクトルを介して交流電源の一端に接続され、かつ、他方の交流入力端子が第2のリアクトルを介して交流電源の他端に接続されると共に、直流出力端子が負荷に接続されるダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの一対の交流入力端子間に接続された双方向スイッチと、を備え、
前記双方向スイッチをオン・オフ制御して前記ダイオードブリッジの入力電流を入力電圧と同位相の正弦波に保ちつつ所定の直流出力電圧を前記負荷に供給する直流電源装置において、
前記ダイオードブリッジを構成するダイオードと前記双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子とを、平面的に線対称となる位置に配置すると共に、
前記ダイオードブリッジの一方の交流入力端子と前記双方向スイッチの一端とを接続する第1の金属バーと、前記ダイオードブリッジの他方の交流入力端子と前記双方向スイッチの他端とを接続する第2の金属バーとを互いに絶縁しつつ積層し、
前記第1の金属バー及び前記第2の金属バーをほぼ同一形状に形成して両金属バーが平面的に重なり合うように配置したことを特徴とする直流電源装置。
【請求項1】
一方の交流入力端子が第1のリアクトルを介して交流電源の一端に接続され、かつ、他方の交流入力端子が第2のリアクトルを介して交流電源の他端に接続されると共に、直流出力端子が負荷に接続されるダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの一対の交流入力端子間に接続された双方向スイッチと、を備え、
前記双方向スイッチをオン・オフ制御して前記ダイオードブリッジの入力電流を入力電圧と同位相の正弦波に保ちつつ所定の直流出力電圧を前記負荷に供給する直流電源装置において、
前記ダイオードブリッジを構成するダイオードと前記双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子とを、プリント基板上で平面的に線対称となる位置に配置すると共に、
前記ダイオードブリッジの一方の交流入力端子と前記双方向スイッチの一端とを接続する第1の配線パターンと、前記ダイオードブリッジの他方の交流入力端子と前記双方向スイッチの他端とを接続する第2の配線パターンとを、それぞれ別のプリント基板上に形成してこれらのプリント基板を積層し、
前記第1の配線パターン及び前記第2の配線パターンをほぼ同一形状に形成して両配線パターンが平面的に重なり合うように配置したことを特徴とする直流電源装置。
【請求項2】
一方の交流入力端子が第1のリアクトルを介して交流電源の一端に接続され、かつ、他方の交流入力端子が第2のリアクトルを介して交流電源の他端に接続されると共に、直流出力端子が負荷に接続されるダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの一対の交流入力端子間に接続された双方向スイッチと、を備え、
前記双方向スイッチをオン・オフ制御して前記ダイオードブリッジの入力電流を入力電圧と同位相の正弦波に保ちつつ所定の直流出力電圧を前記負荷に供給する直流電源装置において、
前記ダイオードブリッジを構成するダイオードと前記双方向スイッチを構成する半導体スイッチング素子とを、平面的に線対称となる位置に配置すると共に、
前記ダイオードブリッジの一方の交流入力端子と前記双方向スイッチの一端とを接続する第1の金属バーと、前記ダイオードブリッジの他方の交流入力端子と前記双方向スイッチの他端とを接続する第2の金属バーとを互いに絶縁しつつ積層し、
前記第1の金属バー及び前記第2の金属バーをほぼ同一形状に形成して両金属バーが平面的に重なり合うように配置したことを特徴とする直流電源装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−253965(P2012−253965A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126170(P2011−126170)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】
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