説明

真円度の外れた容器を検出するシステムと方法

【課題】判定が高精度に行われる、容器検査システムを提供する。
【解決手段】新たに製造された容器20の品質を自動的に検査するための改良されたシステム及び方法であって、真円度が所定量を超えている容器を検出して除外し、通過した容器は受容可能な品質のものであることを保証する、システムと方法が開示されている。1つ又はそれ以上の超音波センサー50、64、66、68が、回転する容器に対して固定位置に設置されている。何れかのセンサーが、センサーと容器との間の距離が許容可能範囲外であることを検出すれば、その容器は除外される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概括的には、新たに製造された容器の品質を自動的に検査するためのシステム及び方法に、より具体的には、容器の真円度が所定量を超えているか否かを検出するための改良されたシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス容器は、バッチハウス、ホットエンド、及びコールドエンド、という3つの部分を有する製造工程で作られる。バッチハウスは、ガラスの原材料(割れガラス(粉砕、再生ガラス)、砂、ソーダ灰、石灰岩、及び他の原材料)を調製し、混ぜ合わせて、バッチを形成する場所である。ホットエンドは、加熱炉で始まり、炉の中でバッチ材料は溶かされて溶融ガラスになり、炉から溶融ガラス流が流れ出す。
【0003】
溶融ガラスは、ゴブと呼ばれるガラスの円柱片に切断され、重力によって半加工品成形用金型の中へ落下する。半加工品成形用金型内では、金属プランジャを使ってガラスを半加工品成形用金型に押し込むか、又はガラスを下から半加工品成形用金型の中へブローするか、の何れかの方法で、パリソンと呼ばれる容器の素形材が成形される。パリソンは、逆さにして金型に移され、そこで、容器の形状にブロー加工される。一般に、製造工程は、それぞれが、1つ、2つ、3つ、又は4つの容器を同時に作る能力を有する、同一のセクションを5から16セクション含んでいる、個別セクション型すなわちIS型の成形機械で行われている。
【0004】
ホットエンドは、容器のガラスが、不均一な冷却によって生じる応力によって弱くなってしまうのを防止する、焼なまし工程も含んでいる。焼なまし工程は、焼なまし炉又はガラス焼きなまし炉(Lehr)を使って、容器を加熱し、その後、容器を20分から60分かけてゆっくり冷却し、均一な冷却を実現するために、利用されている。容器が、アルコール性の酒類を入れるなど、特定の用途に使用されることになっている場合は、容器のアルカリ抽出に対する耐性を高めるために、焼なましの前に、内部処理又は脱アルカリ化が行われる。
【0005】
ガラス容器製造工程のコールドエンドの役割は、容器が許容可能な品質であることを保証するために、容器を検査することである。全てのガラス容器は、製造後、自動化された機械によって、代表的には、チェックと呼ばれるガラス内の小さなひび、ストーンと呼ばれる異物の含有、ブリスタと呼ばれるガラス内の気泡、及び過度に薄い壁、を含む様々な欠陥について検査される。1つのその様な検査の例が、本特許出願の譲受人に譲渡されている、Furnasへの米国特許第6,031,221号に教示されており、同特許の全体を参考文献としてここに援用する。また、検査員は、容器のサンプルに対して、普通は目視チェック及び寸法チェックを含む、多数のチェックを手作業で行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,031,221号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
コールドエンドで検査を行なうことにより、結果的に容器の品質が高くなったのは明らかであるが、1つの特定の問題−真円度が許容可能量を超えている容器−は、検出をかわし続けてきた。真円度をはずれた容器に付随する諸問題は、特に、真円度の大きく外れた容器に紙ラベルを貼り付けた場合にはっきりと表れ、外観の悪い製品になってしまう。容器が著しく真円度を外れている場合、その様な状態は、容器の輸送中に取り扱い上の問題を生じ、更には、充填ステーションでも問題が生じて、生産に混乱をきたす恐れがある。
【0008】
完全には円くない容器を検出する機構を開発するために多くの開発努力がなされてきたが、これらの試みによって得られたものは、容器生産施設の現場で用いるには信頼性の低い及び/又は実行可能性の低いシステムであった。これらの開発努力は、従来から、容器の真円の程度を測定及び判定する線形可変差動変換器(LVDT)にそれぞれが連結されている多数の金属フィンガを利用している。この設計の機械的性質上、フィンガは、取り扱い又はコーティングに影響を与えない程度にそっと容器に接触しなければならず、且つ容器製造プラントの過酷な環境に耐えることができるだけの強度と耐久性を備えていなくてはならない。
【0009】
従って、本発明の第一の目的は、容器の真円度が所定量を超えているか否かを判定するために、容器を検査するシステム及び方法を提供することである。本発明の別の目的は、その様な判定が容器に物理的に接触することなく行われ、同判定が迅速且つ高精度に行われるようにすることである。本発明の更なる目的は、大規模な容器生産施設内で実施できるようにすることである。
【0010】
本発明の別の目的は、本発明を、容器生産施設内で異なる時期に製造されるかもしれない異なる型式の容器にも適合できるようにすることである。本発明の関連する目的は、真円度要件がより厳しいか又はより緩い、異なる型式の容器の検査に対応するため、許容誤差を調節できるようにすることである。本発明の更なる目的は、容器の異なる要素の真円度を評価できるようにすることである。
【0011】
本発明の真円度外れ検出システムは、更に、耐久性があり、長持ちする構造でなければならず、また、その運転寿命の全期間に亘って、使用者が整備を殆ど又は全くする必要が無いものでなくてはならない。本発明の真円度外れ検出システムの市場アピールを高めるためには、安価な構造にして、できる限り広い市場を獲得できるようにもすることも必要である。最後に、本発明の真円度外れ検出システムの上記の利点及び目的の全てを、何ら実質的に関連する不都合を生じさせること無く実現させることも、目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上で論じた背景技術の不都合及び限界は、本発明によって克服される。本発明を利用すれば、真円度が所定量を超えている容器は検出され廃棄される。最も平易な用語を使えば、1つ又は複数の超音波センサーが、調べられる容器に対して固定位置に置かれている。容器は少なくとも完全に1回転(好適な実施形態では1回転半)させられ、その間、超音波センサーは、容器上の1つ又は複数の場所に向けられている。
【0013】
(単数又は複数の)センサーを使用することにより、容器を回転させながら、(単数又は複数の)センサーと容器との間の距離を連続的に評価することができる。センサーと容器との間の距離が所定量を超えて変動すれば、その容器は、条件を満たしていないと判定され、廃棄される。容器を回転させることになる位置にある容器までの公称距離は既知であり、完全な円形からの許容可能な偏差の許容誤差が定まる。これにより、センサーと容器の間の最小距離、及びセンサーと容器の間の最大距離の両方が定まる。
【0014】
センサーと評価対象の回転中の容器の間の測定距離が、容器を回転させた状態で確定された上記最小距離を下回るか及び/又は確定された最大距離を超えるかの何れかであった場合、容器は、真円度外れ試験に不合格となって、廃棄される。センサーは、センサーを作動させるシステムを要する簡易な超音波センサーであってもよいし、或いは、好適には、センサーと容器との間の距離が所望の範囲内にある場合は第1デジタル出力を提供し、センサーと容器との間の距離が確定された最短距離より小さいか又は確定された最大距離より大きい場合は第2デジタル出力を提供する、内蔵型超音波近接センサーであってもよい。
【0015】
評価される容器に対するセンサーの向きは、直交する向きであり、というのも、それ以外の向きであれば、センサーは正しく作動しなくなる。センサーは、例えば、ラベルが取り付けられる容器胴部の様な、真円度が許容誤差内にあることが重要とされる、容器上の或る特定の場所に向けられている。しかしながら、センサーは、代わりに、例えば、成形ロゴを配置するのによく用いられる場所である容器の肩部の様な、容器上の他の場所に向けられていてもよい。
【0016】
本発明の真円度外れ検出システムでは、たった1つのセンサーを使用しているが、多数のセンサーを使用することもできる。例えば、2つ又は3つのセンサーを、それぞれ、容器胴部の異なる部分(容器の胴部の上部、中間部、及び下部)に向けてもよい。容器胴部に1つ又は複数のセンサーを向け、更に、追加センサーを、容器の肩部又は他の幾つかの要素に向けてもよい。
【0017】
多数のセンサーが用いられている場合は、システムは、それらセンサーの何れかからの許容不能信号があれば、それだけで評価対象の容器を除外するのに十分となるやり方で作動している。本発明の真円度外れ検出システムは、欠陥容器を生産ラインから取り除くのに用いられ、除外された容器は、通常は、破砕され、再生利用される。本発明の真円度外れ検出システムは、他の検査(光学的検査など)が実施されるのと組み合わせて用いることもでき、本発明の真円度外れ試験又は何らかの他の(単数又は複数の)試験の何れかに不合格となった容器は除外される。
【0018】
従って、本発明は、容器の真円度が所定量を超えているか否かを判定するために、容器を検査するためのシステム及び方法を教示していることが理解頂けるであろう。本発明の真円度外れ検出システムは、容器に物理的に接触すること無く、その様な判定を行うことができ、判定は、迅速且つ高精度に行われる。本発明の真円度外れ検出システムは、大規模な容器生産施設内でも実施することができる。
【0019】
本発明の真円度外れ検出システムは、容器生産施設内で異なる時期に製造されるかもしれない異なる型式の容器にも適合させることができる。本発明の真円度外れ検出システムは、真円度要件がより厳しいか又はより緩い、異なる型式の容器の検査に対応するため許容誤差を調節することができる。本発明の真円度外れ検出システムは。容器の異なる要素の真円度を評価することもできる。
【0020】
本発明の真円度外れ検出システムは、耐久性があり且つ長持ちする構造であって、その運転寿命の全期間に亘って、使用者が整備を殆ど又は全くする必要が無いようになっている。本発明の真円度外れ検出システムは、更に、市場アピールを高めるために安価な構造にして、それにより、できる限り広い市場を獲得することができるようにした。最後に、本発明の真円度外れ検出システムの上記の利点及び目的の全ては、何ら実質的に関連する不都合を生じさせること無く実現される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】容器の側面図であり、容器の様々な要素を示しているが、その内の幾つかは、本発明の真円度外れ検出システムに関係がある。
【図2】本発明の真円度外れ検出システムの様々な構成要素を示している機能概略図である。
【図3】本発明の真円度外れ検出システムのセンサーが設置された容器製造システムの第1型式の検査ステーションの一部分の斜視図であり、更に、容器を回転させるための第1型式の容器回転駆動装置を示している。
【図4】本発明の真円度外れ検出システムの、2つのセンサーが設置された容器製造システムの第2型式の検査ステーションの一部分の斜視図であり、更に、容器を回転させるための第2型式の容器回転駆動装置を示している。
【図5】2つのセンサーが上に取り付けられているパネルの斜視図であり、パネルは、異なる型式の容器でのセンサーの使用がやり易くなるように位置を調節することができるようになっている。
【図6】本発明の真円度外れ検出システムの動作を説明している流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の上記及び他の利点は、図面を参照すれば、深く理解して頂けるであろう。
本発明の或る例示的な実施形態は、限定するわけではないが、ガラス瓶を含めた、容器類と共に使用することができる。本発明の真円度外れ検出システムの構造及び動作を論じる前に、図1に示されている容器20の様な典型的な容器の構造及び諸要素について論じるのが有益であろう。
【0023】
図1に示されている容器20は、ガラス製飲料瓶であり、その構造の諸要素を、下から上に参照していく。容器20の底は、容器20の基底22と呼ばれ、基底22の水平面が垂直方向の円筒に移行する丸みのある部分は、容器20のヒール24と呼ばれている(インスイープとしても知られている)。容器20の、ヒール24より上側に位置する、内容物が入れられる主体部分は、容器20の胴部26である。形状が基本的に円筒形である容器20の胴部26は、ラベル(図示せず)が通常取り付けられるのは胴部26であることから、ラベルパネルとも呼ばれている。
【0024】
胴部26の上側には、内側に曲って直径が小さくなっていく容器20の部分が位置しており、容器20の肩部28と呼ばれている。肩部28は、容器20の胴部26と容器20のネック部30との間の移行部であり、ネック部30は、肩部28より上側に位置しており、一般には、容器20の最上部に向かって内向きに先細になっている。従って、容器20のネック部30は、通常、容器20の胴部26と比べると、少なくとも多少は絞られている。
【0025】
容器20のネック部30より上側に位置している容器20の部分は、容器20の終端部32と呼ばれている。図1に示されている容器20の終端部32は、2つの二次的構成要素を有している。終端部32のこれら2つの二次的構成要素の最も上側のものはリップ34と呼ばれ(リムとしても知られている)、容器20の最上部に位置している。図1に示されている容器20のリップ34はねじが切られていることが分るが、他の容器は、図1に示されている容器20のものとは異なる閉鎖機構を有していてもよい。終端部32の最も下側の二次的構成要素は、カラー36と呼ばれており(ストリングリムとしても知られている)、容器20上のカラー36は、多少外に突き出ているのが分かる。
【0026】
終端部32の最上部には、容器20の開口部であるボア38(スロートとしても知られている)が位置しており、そこから、容器20の内容物にアクセスすることができる。容器20は、更に、容器20の肩部28に、肩部28の円周に沿って均等に分散している数個の盛り上がった型押ロゴ40を有している。
【0027】
次に図2を参照すると、同図には、本発明の教示に基づき構成された例示的な真円度外れ検出システムが、例示的な真円度外れ検出システムの様々な構成要素を示す機能概略図として示されている。図2に関連して、それぞれに、1つ、2つ、3つ、又は4つのセンサーを有する4つの異なる例示的なシステムについて論じてゆく。本発明の真円度外れ検出システムが用いるセンサーは、センサーから対象までの距離を高い精度で感知し、その情報を処理して、検出された距離がプログラムされている範囲内にあるか否かを表す連続したデジタル出力を提供することができる、超音波近接センサーである。1つのその様なセンサーに、オハイオ州デイトンのHyde Park Electronics LLC社製の型番SC650A-B00の超音波近接センサーがある。(当業者には理解頂けるように、近接センサー及び処理機能は、代わりに、2つの目立たない装置内に設置してもよい。)
型番SC650A-B00の超音波近接センサーは、これもHyde Park Electronics LLC社から入手可能な型番AC441Aコンフィグレータインターフェースモジュール、の様なコンフィグレータインターフェースモジュールを使ってソフトウェアで構成化可能な、内蔵型超音波近接センサーである。コンフィグレータインターフェースモジュールは、所望の距離範囲を(単数又は複数の)超音波近接センサーにプログラムするのに用いられる。本発明の真円度外れ検出システムが作動している時、調べられる容器20は、(単数又は複数の)超音波近接センサーから公称距離Xだけ離れていることになる。
【0028】
容器20の完全な真円からの許容誤差Yを選択することにより、(単数又は複数の)超音波近接センサーと容器20との間の距離の範囲、即ち、X−YからX+Yまでの間、が定められる。作動時、(単数又は複数の)超音波近接センサーは、(単数又は複数の)超音波近接センサーと容器20の距離が、X−YからX+Yまでの間にある場合は、第1出力(高又は低)を生成し、(単数又は複数の)超音波近接センサーと容器20の距離がX−Y未満かX+Yより大きいかの何れかである場合は、異なる第2出力(低又は高)を生成する。従って、(単数又は複数の)超音波近接センサーを作動させながら容器20を回転させることにより、容器20が、定められた真円度外れ許容誤差内にあるか否かが判定され、範囲内であれば、第1出力が連続的に生成され、定められた真円度外れ許容誤差の範囲外であれば、容器20が少なくとも少し回転する間に第2出力が起こり、容器20が品質の観点から条件を満たしていないことが表わされる。
【0029】
ソフトウェア構成化可能超音波近接センサーは、中にヒステリシス関数がプログラムされていてもよい。その様な関数を使用する目的は、本発明の真円度外れ検出システムが、半部の金型同士が互いに合わされる位置に在る容器の継ぎ目の様な、正常な容器の特徴が原因で、容器を間違って除外することを回避できるようにすることである。これは、超音波近接センサーと容器の間の感知された距離が、X−Yより小さいか又はX+Yより大きいかの何れかである事態が、それが単なる継ぎ目又は他の正常な容器の特徴の存在の検出ではなくて、真円度外れ容器が検出されているのだということが確定できるだけの期間(回転の持続時間又は時間的期間)起こることを要件とすることにより達成される。
【0030】
図2に関連付けて論じるつもりの第1の例では、第1センサー50は、調べられる容器20が置かれることになる位置から公称距離Xだけ離れて配置されている。好適な実施形態の第1センサー50は、センサーとプロセッサーの両方を含んでいるが、それらは、代わりに、2つの別々の要素であってもよいことを指摘しておく。第1センサー50は、容器20の軸に対して直交する向きに配置されている。第1センサー50は、容器20の胴部26の真円度を調べるのに使用するものとする。第1センサー50の動作パラメーターは、コンフィグレータインターフェースモジュール52を使って設定されるが、同モジュールは、コンフィグレータインターフェースモジュール52と第1センサー50の間の点線で表示されているように、第1センサー50の動作パラメータを、最初に設定する時か又は異なる寸法の容器に合わせて変更する時だけ、第1センサー50に繋ぐ必要がある。
【0031】
第1センサー50の出力は、信号合成器/調整器54に送られ、第1の例の場合は、信号合成器/調整器は、第1センサー50からの入力しか供給されないため、信号調整器の役目しか果たさない。信号合成器/調整器54の出力は、チャネルカード56を通して、制御/処理システム58へ供給される。チャネルカード56は、制御/処理システム58への多数の入力の内の1つであり、他の入力はここには図示されていない。
【0032】
制御/処理システム58は、容器20を選択的に回転させるのに使用される容器回転駆動装置60を動かす。当業者には理解頂けるように、容器は、本発明の真円度外れ検出システムが、その真円度を調べる位置まで動かされる。次に、容器回転駆動装置60は、通常、容器20全体の真円度が確実に調べられるようにするため、容器20を大凡1回転半させる。
【0033】
容器20が容器回転駆動装置60によって回転させられると、第1センサー50は、容器20と第1センサー50との間の距離を継続的に監視して、その出力信号を信号合成器/調整器54に送り、信号合成器/調整器は、出力を、チャネルカード56を通して制御/処理システム58に送る。容器20の回転中の何れかの時点で、第1センサー50の出力が、第1センサー50と容器20の距離がX−Yより小さいか又はX+Yより大きいかの何れかであることを表す第2出力を生成した場合、制御/処理システム58は、除外機構62の作動を開始させ、容器20が除外される(そして、通常は、再生利用される)ようにする。
【0034】
当業者には理解頂けるように、制御/処理システム58は、データ相関と容器追跡の各性能を含んでおり、除外された容器が、本発明の真円度外れ検出システムの下流の或る地点で、真円度チェックに通った容器の流れから取り除かれるようにする。制御/処理システム58は、例えば、参考文献として上で援用されているFurnasへの米国特許第6,031,221号に教示されている光学的検査の様な、他の品質標準を監視するのに使用される他の型式のセンサーからの入力を有してもよいものと理解頂きたい。容器が、容器に対して実施された検査の内の何れか1つ又はそれ以上に不合格となった場合、その容器は除外される。除外機構62の作動も、技術的には従来型の設計であり、従って、ここでは詳しく説明しない。
【0035】
図2に示している第の2例では、第1センサー50に加え、第2センサー64が、調べられる容器20が置かれることになる位置から公称距離Xだけ離れて配置されている。好適な実施形態の第1センサー50と第2センサー64は共に、それぞれ、センサーとプロセッサーの両方を含んでいるが、それらは、代わりに、2つの別々の要素内に在ってもよいことを指摘しておく。第2センサー64と第1センサー50は、それぞれに、それらが容器20の胴部26の異なる部分を走査するように設置されている。第1センサー50と第2センサー64は、容器20の軸に対し直交する向きに配置されている。第2センサー64と第1センサー50は、容器20の胴部26の下部と中間部をそれぞれに走査しているものとして図示されているが、これら2つのセンサーしか使用されない場合は、それらは、容器20の胴部26の下側部分と上側部分それぞれを走査するように配置するのが適当であろう。この場合、第2センサー64と第1センサー50は共に、容器20の胴部26の真円度を調べるのに使用されることになる。
【0036】
第2センサー64の動作パラメータも、コンフィグレータインターフェースモジュール52を使って設定され、同モジュールは、コンフィグレータインターフェースモジュール52と第2センサー64の間の点線で表わされているように、第2センサー64の動作パラメータを最初に設定する時か又は異なる寸法の容器に合わせて変更する時だけ、第2センサー64に繋ぐ必要がある。第1センサー50と第2センサー64の出力は、信号合成器/調整器54に供給され、第1センサー50と第2センサー64の何れか一方(又は両方)が、問題のセンサーと容器20との間の距離がX−Yより小さいか又はX+Yより大きいかのどちらかであることを表す第2出力を生成した場合は常に、欠陥を表す出力を提供し、それにより、制御/処理システム58に除外機構62の作動を開始させて、容器20が除外されるようにする。
【0037】
図2に示されている第3の例では、第1センサー50及び第2センサー64に加え、第3センサー66が、調べられる容器20が置かれることになる位置から公称距離Xだけ離れて配置されている。好適な実施形態の第1センサー50、第2センサー64、及び第3センサー66は、それぞれ、センサーとプロセッサーの両方を含んでいるが、それらは、代わりに、2つの別々の要素内に在ってもよいことを指摘しておく。第1センサー50、第2センサー64、及び第3センサー66は、それぞれ、それらが容器20の胴部26の異なる部分を走査するように設置されている。第1センサー50、第2センサー64、及び第3センサー66は、容器20の軸に対し直交する向きに配置されている。しかしながら、第1センサー50、第2センサー64、及び第3センサー66は、それぞれ、容器20の胴部26の中間部分、下部分、及び上部分を走査することになる。この場合は、第1センサー50と第2センサー64と第3センサー66の全3つのセンサーが、容器20の胴部26の真円度を調べるのに使用されることになる。
【0038】
第3センサー66の動作パラメータも、コンフィグレータインターフェースモジュール52を使って設定され、同モジュールは、コンフィグレータインターフェースモジュール52と第3センサー66の間の点線で表わされているように、第3センサー66の動作パラメータを、最初に設定する時か又は異なる寸法の容器に合わせて変更する時だけ、第3センサー66に繋ぐ必要がある。第1センサー50、第2センサー64、及び第3センサー66の出力は、信号合成器/調整器54に供給され、第1センサー50、第2センサー64、及び第3センサー66の内の何れか1つ(又はそれ以上)が、問題のセンサーと容器20の距離がX−Yより小さいか又はX+Yより大きいかの何れかであることを表す第2出力を生成した場合は常に、欠陥を表す出力を提供し、それにより、制御/処理システム58に除外機構62の動作を開始させ、容器20が除外されるようにする。
【0039】
図2に示されている第4の例では、第4センサー68は、調べられる容器20の肩部28が位置する場所から公称距離Xだけ離して配置されている。好適な実施形態の第1センサー50、第2センサー64、第3センサー66、及び第4センサー68は、それぞれ、センサーとプロセッサーの両方を含んでいるが、それらは、代わりに、2つの別々の要素内に在ってもよいことを指摘しておく。第4センサー68は、容器20の肩部28(及び肩部28の盛り上がった型押ロゴ40の場所)の表面に、可能な限り直交する向きに配置されることを指摘しておく。而して、第4センサー68の軸は、容器20の軸と交差することになるが、それは、直角以外の或る角度で交差することになる。第4センサー68は、第1センサー50、第2センサー64、及び第3センサー66の内の何れか1つ、何れか2つ、又は全3つと組み合わせて使用できることに注目して頂きたい。
【0040】
第4センサー68の動作パラメータも、コンフィグレータインターフェースモジュール52を使って設定され、同モジュールは、コンフィグレータインターフェースモジュール52と第4センサー68の間の点線で表わされているように、第4センサー68の動作パラメータを、最初に設定する時か又は異なる寸法の容器に合わせて変更する時だけ、第4センサー68に繋ぐ必要がある。第1センサー50、第2センサー64(使用されている場合)、第3センサー66(使用されている場合)、及び第4センサー68の出力は、信号合成器/調整器54に供給され、第1センサー50、第2センサー64(使用されている場合)、第3センサー66(使用されている場合)、及び第4センサー68の内の何れか1つ(又はそれ以上)が、問題のセンサーと容器20の距離がX−Yより小さいか又はX+Yより大きいかの何れかであることを表す第2出力を生成した場合は常に、欠陥を表す出力を提供し、それにより、制御/処理システム58に除外機構62の作動を開始させ、容器20が除外されるようにする。
【0041】
次に図3を参照すると、同図には、容器製造システムに用いられ、容器を回転させるための第1型式の容器回転駆動装置を有する、第1型式の検査ステーションの部分が示されている。容器20は、口板70に載せられ、容器20の下部近くには星形車72が、また容器の最上部近くには第2の星形車74が係合している状態が示されている。2つのローラー76と78は、星形車72上に設置されており、容器20は、その下部近くに、これらのローラー76と78が係合している。2つの追加のローラー80と82は、星形車74上に設置されており、容器20は、その最上部近くに、これらのローラー80と82が係合している。当業者には理解頂けるように、星形車72及び74は共に回転して、容器20を、真円度外れチェックのために検査ステーション内の所定位置に運び込む。
【0042】
駆動ローラー84は、容器20の、星形車72のローラー76と78及び星形車74のローラー80と82によって支持されている側と反対の側に接触する。駆動ローラー84は、全体が参照番号88で表示されている支持装置によって支持されている駆動機構86により駆動される。第1センサー50は、センサークランプ90に取り付けられており、センサークランプは、支持装置92によって、その固定位置に支持されている。第1センサー50は、容器20の胴部26の中間点に向けられており、容器20の胴部26の表面に直交するように配置されている。
【0043】
当業者は理解して頂けるように、駆動ローラー84は、容器20を、駆動ローラー84と、(容器20の底部の)ローラー76及び78と、(容器20の最上部の)ローラー80及び82、の間で回転させる。容器20が回転しているときに、容器20の胴部26と第1センサー50の距離が、第1センサー50によって検出され、そこから、容器20の真円度が所定量を超えているか否かが判定される。図3の容器20を回転させる装置の構造及び動作は、従来型の設計であり、必要に応じ、同じ検査ステーションに設置されている別の型式のセンサー(ここには図示せず)と共に使用することもできること指摘しておく。
【0044】
これより図4を参照していくが、同図には、容器製造システムで使用され、容器を回転させるための第2型式の容器回転駆動装置を有する、第2型式の検査ステーションの一部が示されている。容器20は、検査ステーションの場所で、コンベヤー100上に載せられている状態が示されている。容器20には、図4で見て向こう側の容器の下部近くに、2つのローラー102と104が係合している。追加の2つのローラー106と108は、図4で見て向こう側の容器20の最上部近く及びその下部近くに係合している。
【0045】
駆動ローラー110は、容器20の、下部のローラー102と104及び最上部のローラー106と108によって支持されている側と反対の側(図4で見て正面側)に接触する。駆動ローラー110は、全体が参照番号114で表示されている支持装置によって支持されている駆動機構112によって駆動される。第1センサー50と第2センサー64は、センサー取り付け用ボックス116及び118内に一体的に取り付けられており、両ボックスは、図4に示しているように、コンベヤー100の背面に隣接して支持されている。第1センサー50とセンサー取り付け用ボックス116及び第2センサー64とセンサー取り付け用ボックス118のこの構成は、Hyde Park Electronics LLC社から市販されている一体型フラットパックセンサーアッセンブリである。第1センサー50は、容器20の胴部26の上側部分に向けられており、第2センサー64は、容器20の胴部26の下側部分に向けられている。第1センサー50と第2センサー64の両方は、容器20の胴部26の表面に直交するように配置されている。
【0046】
当業者には理解して頂けるように、駆動ローラー110は、容器20を、駆動ローラー110と、(容器20の下部の)ローラー102と104と、(容器20の最上部の)ローラー106と108と、の間で回転させる。容器20が回転しているときに、容器20の胴部26の上側部分と第1センサー50との間の距離が、第1センサー50によって検出され、容器20の胴部26の下側部分と第2センサー64との間の距離が、第2センサー64によって検出され、そこから、容器20の真円度が所定量を超えているか否かが判定される。図4の容器20を回転させる装置の構造と作動も、従来型の設計であり、必要に応じて、同じ検査ステーションに設置されている別の型式のセンサー(ここには図示せず)と共に使用することができることを指摘しておく。
【0047】
次に図5を参照すると、同図には、第1センサー50と第2センサー64のための代わりの取り付けシステムが示されている。この取り付けシステムの目的は、第1センサー50と第2センサー64の位置を調整できるようにすることである。第1センサー50は、第1センサー取り付け用ボックス120内に取り付けられており、第2センサー64は、第2センサー取り付け用ボックス122内に取り付けられている。第1センサー取り付け用ボックス120と第2センサー取り付け用ボックス122は、脚部材126及び128を有するパネル124に取り付けられている。
【0048】
脚部材126と128は、パネル124並びに第1センサー50と第2センサー64の横方向の調節が行えるやり方で、基盤部材130に取り付けられている。パネル124自体は、第1センサー50及び第2センサー64の垂直方向位置調節が可能になる多数の取り付け位置を有しており、容器20が置かれることになる位置に対する基盤部材130の配置によって、第1センサー50及び第2センサー64と、調べられる容器20との間の距離の調節が行えるようになっている。その様な調節が図5に概略的に示されている。
【0049】
最後に図6を参照すると、同図には、本発明の真円度外れ検出システムの作動の方法が説明されている。工程は、工程開始段階140で開始される。この時、(図1から図4に示す)容器20は、次の容器を試験位置に動かす段階142で、(図3及び図4に示されているものの様な)検査ステーション内の、本発明の真円度外れ検出システムによって試験を課される位置に運び込まれる。次に、容器20には、容器に回転機構を係合させる段階144で、試験ステーションで(図3及び図4に示している回転機構の様な)回転機構が係合する。
【0050】
この段階に続き、容器20は、容器を回転させる段階146で、回転機構によって回転させられる。上で言及したように、容器20は、容器20全体の真円度が確実に調べられるようにするため、通常は、大凡一回転半させる。容器20が回転している間に、(単数又は複数の)近接センサー(第1センサー50、第2センサー64、第3センサー66、及び第4センサー68の内の何れか1つ又はそれ以上であってもよい)が、(単数又は複数の)センサーを作動させて瓶表面位置を検出する段階148で、作動して(単数又は複数の)センサーと容器20との間の距離を継続的に監視する。
【0051】
(単数又は複数の)センサーがセンサーと容器20との間の距離を監視している間、(単数又は複数の)センサーは、(単数又は複数の)センサーからの出力を提供する段階150で、(単数又は複数の)近接センサーと容器20との間の距離が所望の許容誤差内にあるか又は所望の許容誤差外にあるかを表す出力を、連続的に提供する。次に、2つ以上のセンサーが用いられる場合は、センサーからの信号は、(単数又は複数の)センサーからの(単数又は複数の)信号を合成/調整する段階152で、合成され、調整される(図2に示されている信号合成器/調整器54によって行われる)。この段階で、2つ以上のセンサーが用いられていて、その内の何れかのセンサーが、容器20が所望の許容誤差外にあることを表わした場合は、(単数又は複数の)センサーからの(単数又は複数の)信号を合成/調整する段階152の出力は、容器20が所望の許容誤差外にあることを表示することになる。一方、たった1つのセンサーしか用いられていない場合は、そのセンサーの出力が、(単数又は複数の)センサーからの(単数又は複数の)信号を合成/調整する段階152の出力となり、そこでは単一の信号調整しか提供されないことになる。
【0052】
(単数又は複数の)センサーからの合成信号は、(単数又は複数の)センサーからの合成信号を監視する段階154で監視される(図2に示されているチャネルカード56及び制御/処理システム58によって行われる)。制御/処理システム58は、更に、容器は良品かを判定する段階156で、合成された信号に基づいて、容器が良品か否かについて判定を下す。容器20は良品であると判定されると、容器20は、容器を完成品位置に動かす段階158で、完成商品側に動かされることが許され、工程は、その後、工程終了段階160で終了する。一方、容器は良品かを判定する段階156で、容器20の真円度は外れており、而して欠陥を有すると判定された場合、容器20は、容器を生産ラインから取り除き再生利用する段階162で、廃棄され、その後、工程は、工程終了段階160に移る。
【0053】
従って、本発明の例示的な実施形態のこれまでの詳細説明から、本発明は、容器の真円度が所定量を超えているか否かを判定するために、容器を検査するためのシステム及び方法を教示していることが理解頂けたであろう。本発明の真円度外れ検出システムは、容器に物理的に接触すること無く、その様な判定を行うことができ、判定は、迅速且つ高精度に行われる。本発明の真円度外れ検出システムは、大規模な容器生産施設内での実施も可能である。
【0054】
本発明の真円度外れ検出システムは、容器生産施設内で異なる時期に製造されるかもしれない異なる型式の容器にも適合させることができる。本発明の真円度外れ検出システムは、真円度要件がより厳しいか又はより緩い、異なる型式の容器の検査に対応するため許容誤差を調節することができる。本発明の真円度外れ検出システムは、容器の異なる要素の真円度を評価することもできる。
【0055】
本発明の真円度外れ検出システムは、耐久性があり且つ長持ちする構造であって、その運転寿命の全期間に亘って、使用者が整備を殆ど又は全くする必要が無いようになっている。本発明の真円度外れ検出システムは、更に、市場アピールを高めるために安価な構造であり、それにより、できる限り広い市場を獲得することができるようにした。最後に、本発明の真円度外れ検出システムの上記の利点及び目的の全ては、何ら実質的に関連する不都合を生じさせること無く実現される。
【0056】
以上、本発明の真円度外れ検出システムの説明を、その特定の実施形態及び用途に関連付けて図示し説明してきたが、それらは、例示と説明を目的として提示したものであり、本発明を網羅する意図も、本発明を開示されている特定の実施形態及び用途に限定する意図も無い。当業者には自明であるように、ここに記載されている本発明の真円度外れ検出システムには、多くの変更、修正、変型、又は代替を、何れも本発明の精神又は範囲から離れること無く、加えることができる。特定の実施形態と用途は、本発明の真円度外れ検出システムの原理とその実際の適用を最も分かり易く例示し、それにより、当業者が、本発明を、様々な実施形態で、及び考えられる特定の使用に適切である様々な修正を加えて、利用することができるように、選定し、説明してきた。全てのその様な変更、修正、変型、及び代替は、従って、特許請求の範囲を、公平に、合法的に、公正に権利を与えられる範囲に照らし解釈して、判断される本発明の範囲内に含まれるものと見なすこととする。
【符号の説明】
【0057】
20 容器
26 容器の胴部
28 容器の肩部
30 容器のネック部
40 型押ロゴ
50 第1センサー
54 信号合成器/調整器
56 チャネルカード
58 制御/処理システム
60 容器回転駆動装置
62 除外機構
64 第2センサー
66 第3センサー
68 第4センサー
76、78、80、82、102、104、106、108 ローラー
84 駆動ローラー
92 支持装置
110 駆動ローラー
114 支持装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の真円度を自動的に検査するためのシステムにおいて、
検査ステーションで検査される容器を回転させるための装置と、
前記検査ステーションに対して固定位置に配置されている第1近接センサーであって、前記第1近接センサーと、前記検査ステーションで検査される容器との間の距離を、前記容器を回転させている間に、感知するための第1近接センサーと、
前記第1近接センサーによって感知された距離を処理し、前記第1近接センサーによって感知された前記距離が、第1の所定の距離範囲内にあるか否かを表す第1出力信号を提供する第1プロセッサーと、を備えているシステム。
【請求項2】
前記容器を回転させるための装置は、前記第1近接センサーが、前記センサーと検査される容器との間の距離を感知している間に、前記容器を、少なくとも1回転させるように作動する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記容器を回転させるための装置は、前記第1近接センサーが、前記センサーと検査される容器との間の距離を感知している間に、前記容器を、略1回転半させるように作動する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記容器を回転させるための前記装置は、
前記容器に外側から係合する、2対の間隔を空けて配置されているローラーと、
駆動ローラーであって、前記容器に係合し、前記容器を、前記2対の間隔を空けて配置されているローラーに押し当てて保持しながら、回転させ、それにより、回転の平均軸を、前記容器の幾何学形状と、前記2対の間隔を空けて配置されているローラーと前記駆動ローラーとの間の間隔との関数として画定するための前記駆動ローラーと、
を備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1近接センサーは、超音波近接センサーを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記検査ステーションで検査される前記容器は、前記第1近接センサーから公称距離Xの位置にあり、完全な真円度からの許容誤差Yは、前記容器にとって受容可能であり、前記第1の所定の距離範囲は、X−YからX+Yまでの間の距離範囲を備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1プロセッサーは、前記第1近接センサーと前記容器との間の前記距離がX−YからX+Yまでの間にある場合に、第1出力信号を提供し、前記第1近接センサーと前記容器との間の距離がX−Yより小さいとき又はX+Yより大きいときの何れかである場合に、異なる第2出力信号を提供する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1プロセッサーは、ヒステリシス関数を有しており、それによって、前記第1近接センサーと前記容器との間の感知された距離がX−Yより小さいとき又はX+Yより大きいときの何れかとなる事態が起こる場合、その事態は、前記第2出力信号が前記第1プロセッサーによって提供される前に、最小持続時間に亘って起こっていなければならないようになっている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1近接センサーは、前記第1近接センサーが向けられている前記容器の表面に対し直交する向きに設置されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1位置センサーの位置は、異なる物理的寸法及び/又は形状の容器に適応するように調節することができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記容器は、ラベルが取り付けられる胴部を有しており、前記第1近接センサーは、前記容器の前記胴部に向けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記容器は、前記容器の胴部と前記容器のネック部との間に位置する肩部を有しており、前記第1近接センサーは、前記容器の前記肩部に向けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記容器は、該容器上に配置されている少なくとも1つの盛り上がった型押ロゴを有しており、前記第1近接センサーは、前記容器の前記少なくとも1つの盛り上がった型押ロゴに向けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1近接センサーと前記第1プロセッサーは、単一の装置に一体化されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記システムは更に、前記第1の所定の距離範囲をプログラムするため、前記第1プロセッサーに取り外し可能に接続されるプログラミング装置を備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記システムは更に、容器を回転させるための前記装置を作動させる制御プロセッサーを備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記システムは更に、前記第1出力信号を前記制御プロセッサーに提供するためのインターフェースチャネルカードを備えており、
前記制御プロセッサーは、前記第1出力信号に加えて、他の型式のセンサーからの出力信号を受け入れることができる、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記システムは更に、前記第1出力信号が、前記第1近接センサーによって感知された前記距離が前記第1の所定の距離範囲内に無いことを表している場合に、前記容器を除外する、除外機構を備えている、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記システムは更に、
前記検査ステーションに対して固定位置に配置されている第2近接センサーであって、前記第2近接センサーと前記検査ステーションで検査される容器との間の距離を、前記容器を回転させている間に、感知するための第2近接センサーと、
前記第2近接センサーによって感知された距離を処理し、前記第2近接センサーによって感知された前記距離が、第2の所定の距離範囲内にあるか否かを表す第2出力信号を提供する第2プロセッサーと、
を備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記第1近接センサーは、前記容器の表面上の第1場所に向けられており、前記第2近接センサーは、前記容器の表面上の前記第1場所とは異なる前記容器の表面上の第2場所に向けられている、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記システムは更に、
前記第1出力信号と前記第2出力信号を合成するための信号合成器を備え、
前記信号合成器は、第1信号合成器出力信号か又は第2信号合成器出力信号の何れかを生成し、
前記第1信号合成器出力信号は、前記第1近接センサーによって感知された距離が、前記第1の所定の距離範囲内にあり、且つ、前記第2近接センサーによって感知された距離が、前記第2の所定の距離範囲内にあることを表し、
前記第2信号合成器出力信号は、前記第1近接センサーによって感知された前記距離が、前記第1の所定の距離範囲内に無いこと、又は、前記第2近接センサーによって感知された前記距離が、前記第2の所定の距離範囲内に無いこと、の何れかであることを表す、
請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
前記システムは更に、
前記検査ステーションに対して固定位置に配置されている少なくとも1つの追加の近接センサーであって、前記少なくとも1つの追加の近接センサーと検査ステーションで検査される容器との間の距離を、前記容器を回転させている間に、感知するための追加の近接センサーと、
前記少なくとも1つの追加の近接センサーによって感知された距離を処理し、前記少なくとも1つの追加の近接センサーによって感知された前記距離が、少なくとも1つの追加の所定の距離範囲内にあるか否かを表す少なくとも1つの追加の出力信号を提供する、少なくとも1つの追加のプロセッサーと、
を備えている、請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
容器の真円度を自動的に検査するためのシステムにおいて、
検査ステーションで検査される容器を回転させるための装置と、
前記検査ステーションに対して固定位置に配置されている第1超音波近接センサーであって、前記第1超音波近接センサーと前記検査ステーションで検査される容器との間の距離を、前記容器を回転させている間に、感知するための第1超音波近接センサーと、
前記検査ステーションに対して固定位置に配置されている第2超音波近接センサーであって、前記第2超音波近接センサーと前記検査ステーションで検査される前記容器の間の距離を、前記容器を回転させている間に、感知するための第2超音波近接センサーと、
前記第1の所定の距離範囲をプログラムするために前記第1プロセッサーに取り外し可能に接続され、また、前記第2の所定の距離範囲をプログラムするために前記第2プロセッサーに取り外し可能に接続される、プログラミング装置と、
前記第1超音波近接センサーによって感知された距離を処理し、前記第1超音波近接センサーによって感知された前記距離が第1の所定の距離範囲内にあるか否かを表す第1出力信号を提供する第1プロセッサーと、
前記第2超音波近接センサーによって感知された距離を処理し、前記第2超音波近接センサーによって感知された前記距離が、第2の所定の距離範囲内にあるか否かを表す第2出力信号を提供する第2プロセッサーと、
前記第1出力信号と前記第2出力信号とを合成するための信号合成器と
を備え、
前記信号合成器は、第1信号合成器出力信号又は第2信号合成器出力信号の何れかを生成し、
前記第1信号合成器出力信号は、前記第1超音波近接センサーによって感知された前記距離が前記第1の所定の距離範囲内にあり、且つ、前記第2超音波近接センサーによって感知された前記距離が前記第2の所定の距離範囲内にあることを表し、
前記第2信号合成器出力信号は、前記第1超音波近接センサーによって感知された前記距離が、前記第1の所定の距離範囲内に無いこと、又は前記第2超音波近接センサーによって感知された前記距離が、前記第2の所定の距離範囲内に無いこと、の何れかであることを表す、システム。
【請求項24】
容器の真円度を自動的に検査するためのシステムにおいて、
容器を回転させるための装置と、
前記回転させられている容器に対して固定位置に配置されているセンサーであって、前記センサーと前記容器との間の距離を感知するセンサーと、
前記センサーによって感知された距離が、所定の範囲内にあるか否かを表す出力信号を提供するプロセッサーと、
を備えているシステム。
【請求項25】
容器の真円度を自動的に検査する方法において、
検査ステーションで、検査される容器を回転させる段階と、
前記検査ステーションに対して固定位置に配置されている近接センサーと前記検査ステーションで検査される前記容器との間の距離を、前記容器を回転させている間に、感知する段階と、
前記近接センサーによって感知された距離を処理し、前記近接センサーによって感知された前記距離が所定の距離範囲内にあるか否かを表す出力信号を提供する段階と、
から成る方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−276348(P2009−276348A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−116109(P2009−116109)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【出願人】(598152242)エムハート・グラス・ソシエテ・アノニム (49)
【Fターム(参考)】