説明

真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器

【課題】酸素濃縮器全体の消費電力を低下させることができる真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器を提供すること。
【解決手段】窒素ガスを吸着する吸着剤を収容する複数の吸着筒と、吸着筒に圧縮空気を送り込む加圧用揺動型コンプレッサと、吸着筒内を減圧にする揺動型真空ポンプとを備え、無負荷時における揺動型真空ポンプの吸引気体容積が無負荷時における加圧用揺動型コンプレッサの吐出空気容積よりも大きくされてなることを特徴とする真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、酸素濃縮器としては、例えば、酸素透過膜を使用した膜式酸素濃縮器と、空気中の窒素ガスを優先的に吸着する吸着剤を使用した圧力変動吸着型酸素濃縮器等が挙げられる。
【0003】
後者の一例である圧力変動吸着型酸素濃縮器は、窒素ガスを優先的に吸着する吸着剤が充填された吸着筒と、この吸着筒に圧縮空気を供給するコンプレッサとを備えてなることが、一般的である。
【0004】
この圧力変動吸着式酸素濃縮器の基本動作としては、まず、供給された空気中の窒素ガスを吸着剤に吸着させることにより濃縮された酸素を含む酸素濃縮気体を得る吸着工程と、吸着筒内の昇圧圧力を開放し、吸着剤より窒素を脱着させ、吸着剤の再生を行う脱着工程とを、所定間隔のサイクルで繰り返し行うことにより、連続的に酸素濃縮気体を得ている。
【0005】
ここで、圧力変動吸着型酸素濃縮器のうち、窒素の脱着を大気圧で行う酸素濃縮器(以下、「PSA型(Pressure Swing Adsorptionの略)酸素濃縮器」と略す場合がある。)や、窒素の脱着を真空ポンプ等で吸引することにより、窒素の脱着を大気圧以下で行っている真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器(以下、「VPSA型(Vacuum Pressure Swing Adsorptionの略)酸素濃縮器」と略す場合がある。)がある。
【0006】
PSA型酸素濃縮器としては、例えば、「酸素と酸素以外の不純ガス成分とを含んだ原料ガスを吸着媒体と接触させ、その不純ガス成分を前記吸着媒体に吸着させて除去することにより酸素を濃縮して、酸素濃化ガスを製造する酸素濃縮装置であって、それぞれ前記吸着媒体を収容する複数の吸着媒体収容部と、前記吸着媒体収容部内に原料ガスを所定の圧力で供給する原料ガス供給部と、前記吸着媒体収容部からの酸素濃化ガスを取り出す酸素濃化ガス取出し部と、前記原料ガスの供給を遮断した状態で前記吸着媒体収容部内を該原料ガスの供給圧力よりも低圧とすることにより、前記吸着媒体に吸着された前記不純ガス成分を脱着させ、その脱着ガスを該吸着媒体収容部から排出させる脱着ガス排出手段と、各吸着媒体収容部毎に設けられ、それぞれ前記原料ガス供給部及び前記酸素濃化ガス取出し部と前記脱着ガス排出手段とのいずれかを選択的に接続することにより、対応する吸着媒体収容部に対する前記原料ガスの供給及び前記酸素濃化ガスの回収を行う酸素濃化モードと、同じく前記脱着ガスの排出を行う脱着ガス排出モードとを切り替えるモード切替バルブ機構と、回転駆動部により駆動される回転軸と、その回転軸の回転駆動力をバルブ開閉の駆動力に機械的に変換して、対応するモード切替バルブ機構に伝達する個別の駆動変換伝達機構とを備えたバルブ駆動手段とを備え、前記複数の吸着媒体収容部は2以上のグループに組分けされ、各前記駆動変換伝達機構は、前記回転軸の回転に伴い、対応する吸着媒体収容部において前記酸素濃化モードと前記脱着ガス排出モードとが所定の周期で交替するように前記モード切替バルブ機構を駆動するとともに、そのモード切替タイミングを与える回転位相角が、前記吸着媒体収容部のグループ間で互いに異なるものとなるように設定されていることを特徴とする酸素濃縮装置。」が提案されている(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】特開平11−192410号公報(請求項1、[0008])
【0008】
一方、VPSA型酸素濃縮器としては、例えば、「酸素よりも窒素を優先的に吸着し得る吸着剤を充填した少なくとも1個の吸着床と、該吸着床に空気を供給するための空気供給手段と、該吸着床で濃縮された酸素濃縮気体を貯留しておくためのサージタンク手段とを有した圧力変動吸着型の酸素濃縮装置において、該吸着床の脱着工程内において吸着床の圧力変動幅を10%以下で該酸素濃縮気体を該サージタンク手段から該吸着床に流通する手段を有することを特徴とする酸素濃縮装置。」が提案されている(特許文献2参照)。
【0009】
また、VPSA型酸素濃縮器としては、「原料ガスをブロワで吸着筒に送給する操作を含む吸着工程と、吸着筒内ガスを真空ポンプで排気する操作を含む脱着工程とを繰り返して前記原料ガス中のガス成分を分離するガス分離方法において、前記真空ポンプにより吸着筒内ガスを排気する操作を、該吸着筒内の圧力が前記吸着工程終了時の圧力から減圧されて大気圧になる前の圧力のときに開始することを特徴とするガス分離方法。」も提案されている(特許文献3参照)。
【0010】
【特許文献2】特開平10−194708号公報(請求項1)
【特許文献3】特開2002−28429号公報(請求項1、[0013]、図1)
【0011】
前述した特許文献1に係る酸素濃縮装置においては、窒素を吸着および脱着させるための吸着筒内の圧力差を大気圧以上の領域で作り出す必要があるため、原料ガス供給部としてのコンプレッサの負荷が大きくなり、消費電力を低下させることが困難であるという問題点があった。
【0012】
また、前述した特許文献2に係る酸素濃縮装置においては、主に、1個の吸着床で窒素の吸着、脱着を行うために、連続的に酸素を得ることができず、安定した酸素濃度を達成するために、容積の大きなサージタンクを必要とするため、装置全体としての小型化を図ることが困難であるという問題点があった。
【0013】
さらに、前述した特許文献3に係るガス分離方法で使用する酸素濃縮装置においては、吸着筒に原料空気を送給するブロワと、吸着筒内を真空排気する真空ポンプとがそれぞれ別に必要となるため、装置の部品が大きくなり、装置全体としての小型化を図ることが困難であるという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、このような従来の問題点を解消し、酸素濃縮器全体の消費電力を低下させることができる真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記課題を解決するための手段は、窒素ガスを吸着する吸着剤を収容する複数の吸着筒と、吸着筒に圧縮空気を送り込む加圧用揺動型コンプレッサと、吸着筒内を減圧にする揺動型真空ポンプとを備え、無負荷時における揺動型真空ポンプの吸引気体容積が無負荷時における加圧用揺動型コンプレッサの吐出空気容積よりも大きくされてなることを特徴とする真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器である。
【0016】
この発明に係る真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器の好適な態様においては、前記加圧用揺動型コンプレッサが、シリンダとこのシリンダ内を往復動可能に形成されたピストンとを備えて空気を吸引及び圧縮吐出し吸着筒へ送り込み、前記揺動型真空ポンプが、シリンダとこのシリンダ内を往復動可能に形成されたピストンとを備えて吸着筒内の気体を減圧吸引し、吸着筒外へ排出し、前記揺動型真空ポンプにおけるシリンダ内径が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるシリンダ内径よりも大きく形成されてなる。
【0017】
この発明に係る真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器の好適な態様においては、前記加圧用揺動型コンプレッサが、シリンダとこのシリンダ内を往復動可能に形成されたピストンとを備えて空気を吸引及び圧縮吐出し吸着筒へ送り込み、前記揺動型真空ポンプが、シリンダとこのシリンダ内を往復動可能に形成されたピストンとを備えて吸着筒内の気体を減圧吸引し、吸着筒外へ排出し、前記揺動型真空ポンプにおけるピストンのストローク長が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるピストンのストローク長よりも大きく形成されてなる。
【0018】
この発明に係る真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器の好適な態様においては、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが180度の位相を有して連動運動するように形成されてなる。
【0019】
この発明に係る真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器の好適な態様においては、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが同位相を有して連動運動するように形成されてなる。
【0020】
この発明に係る真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器の好適な態様においては、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、前記駆動手段における回転軸に対して対称に配置されてなる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、無負荷時における揺動型真空ポンプの吸引気体容積が無負荷時における加圧用揺動型コンプレッサの吐出空気容積よりも大きくされてなることにより、揺動型真空ポンプを作動させ、吸着筒内をより減圧にする(VPSA型)方が、加圧用揺動型コンプレッサのみを作動させ、吸着筒に圧縮空気を送り込む(PSA型)よりも、窒素吸着を促進でき、また作動させる際の負荷が小さくなるため、酸素濃縮器全体の消費電力を低下させることができる。
【0022】
また、本発明によれば、前記揺動型真空ポンプにおけるシリンダ内径が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるシリンダ内径よりも大きく形成されてなることにより、無負荷時における揺動型真空ポンプの吸引気体容積を、無負荷時における加圧用揺動型コンプレッサの吐出空気容積よりも大きくすることができる。また、ピストンのストローク長を小さくして、容積を大きくできるので、ピストンの可動領域の占めるスペースを小さくすることができ、その結果、酸素濃縮器自体の小型化を図ることができる。
【0023】
さらに、本発明によれば、前記揺動型真空ポンプにおけるピストンのストローク長が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるピストンのストローク長よりも大きく形成されてなることにより、無負荷時における揺動型真空ポンプの吸引気体容積を、無負荷時における加圧用揺動型コンプレッサの吐出空気容積よりも大きくすることができる。また、シリンダの内径を小さくして容積を大きくできるので、シリンダの占めるスペースを小さくすることができ、その結果、酸素濃縮器自体の小型化を図ることができる。
【0024】
そして、本発明によれば、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが180度の位相を有して連動運動するように形成されてなることにより、駆動手段にかかる負荷を小さくできるので、酸素濃縮器全体の消費電力を低下させることができる。また、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサおよび揺動型真空ポンプを作動させるため、酸素濃縮器自体の小型化を図ることができる。
【0025】
また、本発明によれば、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが同位相を有して連動運動するように形成されてなることにより、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサおよび揺動型真空ポンプを作動させるため、酸素濃縮器自体の小型化を図ることができる。
【0026】
さらに、本発明によれば、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、前記駆動手段における回転軸に対して対称に配置されてなることにより、それぞれのピストンの可動領域を有効に確保することができ、余分なスペースを必要としないので酸素濃縮器自体の小型化を図ることができる。更に、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが同位相を有して連動運動するように形成されてなることにより、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動により発生する振動と、前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動により発生する振動とが、打ち消しあうため、酸素濃縮器自体の振動を小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
[酸素濃縮器]
図1は、本発明に係る酸素濃縮器を示すブロック図である。本発明の一実施形態に係る酸素濃縮器1は、空気の導入路2に、上流側より、空気取入口3と、防塵フィルタ4と、吸気フィルタ5と、吸気マフラ6と、加圧・減圧兼用ポンプ7と、吸着筒内の圧力を測定する第1圧力センサ53と、一対の三方向切替弁8、9と、一対の吸着筒10、11とが設けられている。なお、吸着筒10、11内に充填される吸着剤としては、窒素ガスを優先的に吸着する吸着剤であれば、特に制限はなく、ゼオライト等を採用することができる。
【0028】
なお、加圧・減圧兼用ポンプ7の近傍には、冷却ファン12が配置されている。また、一対の吸着筒10、11から窒素を排気する排気路13には、断続的な排気音を消すサイレンサ14が設けられている。加圧・減圧兼用ポンプ7については、以下に詳述する。
【0029】
さらに、一対の吸着筒10、11から酸素濃縮気体を供給する供給路15が構成されている。この供給路15の上流側から、両吸着筒10、11間の圧力を調節する2方弁である均圧弁16と、酸素濃縮気体の逆流を防止する一対の逆止弁17、18と、酸素濃縮気体を溜める製品タンク19と、酸素濃縮気体の圧力を調節する圧力調整器20と、細菌等の通過を防止するバクテリアフィルタ21と、酸素濃縮気体の流量を設定し、固定絞りを用いたロータリースイッチである流量設定器22と、酸素濃縮気体の酸素濃度を検出する酸素センサ23と、酸素濃縮気体を加湿する加湿器24と、加湿器24後段における圧力を測定する第2圧力センサ54と、酸素出口25とが設けられている。
【0030】
なお、酸素濃縮器1は、外装カバー(図1中実線)内に上記した各部材を収納している。また、吸気フィルタ5と、吸気マフラ6と、加圧・減圧兼用ポンプ7と、一対の三方向切替弁8、9と、冷却ファン12と、サイレンサ14とがスチールボックス(図1中点線)内に収納されている。
【0031】
なお、図示は略すが、この酸素濃縮器1には、酸素濃縮器1の動作を制御する電子制御装置が搭載されている。この電子制御装置は、公知のマイクロコンピュータを備えてなる。このマイクロコンピュータの入力部には、前記流量設定器22、酸素センサ23、第1圧力センサ53、第2圧力センサ54等が接続されている。また、このマイクロコンピュータの出力部には、加圧・減圧兼用ポンプ7、冷却ファン12、三方向切替弁8、9、均圧弁16等が接続されている。
【0032】
したがって、電子制御装置には、流量設定器22により設定された設定流量や、酸素センサ23により検出された酸素濃度を示す信号、また、第1圧力センサ53により検出された吸着筒10、11内の圧力を示す信号、第2圧力センサ54により検出された酸素濃縮気体の圧力を示す信号等が入力される。また、電子制御装置からは、加圧・減圧兼用ポンプ7、冷却ファン12、三方向切替弁8、9、均圧弁16等の動作を制御する制御信号が出力される。
【0033】
[加圧・減圧兼用ポンプ]
ここで、図2は、図1の実施形態に係る加圧・減圧兼用ポンプを示すブロック図である。この加圧・減圧兼用ポンプ7は、図2に示されるように、前述した吸着筒に圧縮空気を送り込む加圧用揺動型コンプレッサと、吸着筒内を減圧にする揺動型真空ポンプと、一基の駆動手段と、駆動手段により発生した駆動力を加圧用揺動型コンプレッサおよび揺動型真空ポンプに伝達する駆動力伝達手段とを備えてなる。なお、加圧用揺動型コンプレッサのピストンと揺動型真空ポンプのピストンは駆動手段における回転軸に対して対称に配置した。
【0034】
ここで、加圧用揺動型コンプレッサは、シリンダとこのシリンダ内を往復動可能に形成されたピストンとを備えて空気を吸引及び圧縮吐出し、吸着筒へ送り込む。また、前記揺動型真空ポンプが、シリンダとこのシリンダ内を往復動可能に形成されたピストンとを備えて、吸着筒内の気体を減圧吸引し、吸着筒外へ排出する。
【0035】
この加圧・減圧兼用ポンプ7においては、無負荷時における揺動型真空ポンプの吸引気体容積が、無負荷時における加圧用揺動型コンプレッサの吐出空気容積よりも大きくされてなる。このようにすれば、揺動型真空ポンプを作動させ、吸着筒内をより減圧にする(VPSA型)方が、加圧用揺動型コンプレッサのみを作動させ、吸着筒に圧縮空気を送り込む(PSA型)よりも、窒素吸着を促進でき、また作動させる際の負荷が小さくなるため、酸素濃縮器全体の消費電力を低下させることができる。
【0036】
前記吸引気体容積が、前記吐出空気容積よりも大きくされてなる手段としては、例えば、前記揺動型真空ポンプにおけるシリンダ内径が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるシリンダ内径よりも大きく形成されてなるようにすればよい。このようにすれば、ピストンのストローク長を小さくして、容積を大きくできるので、ピストンの可動領域の占めるスペースを小さくすることができ、その結果、酸素濃縮器自体の小型化を図ることができる。
【0037】
また、前記吸引気体容積が、前記吐出空気容積よりも大きくされてなる手段としては、例えば、前記揺動型真空ポンプにおけるピストンのストローク長が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるピストンのストローク長よりも大きく形成されてなるようにすればよい。このようにすれば、シリンダの内径を変えずに容積を大きくできるので、シリンダの占めるスペースを小さくすることができ、その結果、酸素濃縮器自体の小型化を図ることができる。
【0038】
ここで、図3は、図1の実施形態に係る前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが180度の位相を有して連動運動する状態を示す概略図である。また、図4は、図1の実施形態に係る前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが同位相を有して連動運動する状態を示す概略図である。
【0039】
一方、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、図3に示されるように、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが180度の位相を有して連動運動するように形成されてなる。このようにすれば、駆動手段にかかる負荷を小さくできるので、酸素濃縮器全体の消費電力を低下させることができる。また、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサおよび揺動型真空ポンプを作動させるため、酸素濃縮器自体の小型化を図ることができる。
【0040】
また、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、図4に示されるように、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが同位相を有して連動運動するように形成されてなる。このようにすれば、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサおよび揺動型真空ポンプを作動させるため、酸素濃縮器自体の小型化を図ることができる。
【0041】
なお、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、前記駆動手段における回転軸に対して対称に配置されてなることが好ましい。このようにすれば、それぞれのピストンの可動領域を有効に確保することができ、余分なスペースを必要としないので酸素濃縮器自体の小型化を図ることができる。更に、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが同位相を有して連動運動するように形成されてなることにより、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動により発生する振動と、前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動により発生する振動とが、打ち消しあうため、酸素濃縮器自体の振動を小さくすることができる。
【0042】
図5は、図1の実施形態に係る加圧・減圧兼用ポンプを示す分解斜視図である。なお、図5に示す加圧・減圧兼用ポンプは、図2に示された加圧・減圧兼用ポンプの構造を示す一例として挙げられるものであり、加圧・減圧兼用ポンプは、この図5に示された形態に限定されるものではない。
【0043】
加圧・減圧兼用ポンプ7は、図5に示されるように、吸着筒に圧縮空気を送り込む加圧用揺動型コンプレッサ26と、吸着筒内を減圧にする揺動型真空ポンプ27と、加圧用揺動型コンプレッサ26および揺動型真空ポンプ27の間に配置された一基の駆動手段としてのモータ28とを備えてなる。
【0044】
図5に示される加圧・減圧兼用ポンプ7においては、加圧用揺動型コンプレッサ26および揺動型真空ポンプ27の構造は、略同様であるため、適宜説明を省略する。加圧用揺動型コンプレッサ26および揺動型真空ポンプ27は、それぞれケーシング29と、ケーシング29内に収納されてなるシリンダ30と、ピストン31とを備えてなる。
【0045】
ケーシング29は、略円筒形状の部材を横方向に載置した状態の部材であり、その上部および側方部にそれぞれ上部開口部29Aおよび側部開口部29Bを有する。
【0046】
上部開口部29Aには、上部開口部29Aを閉塞する閉塞体32が固定されている。この閉塞体32は、図5中上側より、ポンプヘッドカバー33、ガスケット34、ポンプヘッドプレート35が重ねられてなる。ガスケット34およびポンプヘッドプレート35の間には、上側から排気弁押え板36および排気弁37が設けられている。また、ポンプヘッドプレート35の下面側には、吸気弁38が設けられている。
【0047】
なお、排気弁押え板36および排気弁37と、吸気弁38とは、同一線上に重ならないように設けられている。また、これら閉塞体32を構成する部材は、ネジ、ボルト、ワッシャー等を使用して固定されている。
【0048】
シリンダ30は、略円環形状を有している。また、シリンダ30は、上部開口部29A近傍に、かつ上部開口部29Aの開口方向とシリンダ30の軸方向とが略一致するように配置されている。このシリンダ30は、開口部30A近傍に外周方向に突出したフランジ部30Bを有してなる。このフランジ部30Bの上側端面には、開口部30Aを囲むようにOリング溝30Cが形成されている。このOリング溝30Cには、シリンダ用Oリング39が埋設されることとなる。
【0049】
ピストン31は、シリンダ30内を往復運動するものであり、コネクティングロッド40を備えてなる。コネクティングロッド40は、円板部41と、この円板部41の下側に設けられ、往復運動方向と直交する方向に開口している環状部42とが一体に形成されてなる。
【0050】
このコネクティングロッド40の円板部41上面には、上方側から、カップパッキンリテーナ43およびカップパッキン44が重ねて配置されている。カップパッキンリテーナ43には、貫通孔55が形成されている。この貫通孔55は、断面視略階段形状であり、平面視略円形状である。この貫通孔55には、吸気弁干渉防止ゴム45が嵌め込まれるようにして、固定される。
【0051】
このコネクティングロッド40の環状部42内には、べアリング47、偏芯軸48、およびバランスウェイト49が固定されている。
【0052】
べアリング47は、略ドーナツ形状であり、その内径は、偏芯軸48の外径と略同一である。偏芯軸48は、略円柱状の部材であり、その軸方向に向かって円形の貫通孔50が形成されている。この貫通孔50は、偏芯軸48の中心軸から偏心して形成されている。この貫通孔50の中心軸の、偏芯軸48の中心軸からの偏心位置を変えることで、ピストン31の偏芯量を所定の量に調節することができる。
【0053】
バランスウェイト49は、略円板状の部材であり、その軸方向に向かって円形の貫通孔52が形成されている。この貫通孔52は、バランスウェイト49の中心軸から偏心して形成されている。貫通孔52の内径は、偏芯軸48の外径と略同一である。
【0054】
コネクティングロッド40の環状部42内に、べアリング47、偏芯軸48、およびバランスウェイト49が固定される際には、偏芯軸48をべアリング47およびバランスウェイト49に挿入して固定し、べアリング47を環状部42内に挿入し、固定するようになる。
【0055】
なお、モータ28は、モータロータ28Aと、モータロータ28Aを内部に収納するモータステータ28Bとを備えてなる。モータロータ28Aの回転軸と、偏芯軸48と、ファン28Cとは同一軸上になるように固定される。なお、モータ28は、交流単相、交流3相、直流等のモータを適宜使用可能である。また、モータ28の使用電圧は、100Vの他、他の電圧のものも使用可能である。さらに、インバータを使用することにより、回転数を可変してもよい。
【0056】
[酸素濃縮器の動作]
図1〜図5を参照して、酸素濃縮器の動作を以下に説明する。まず、図示しない電子制御装置から、加圧・減圧兼用ポンプ7に動作を制御する制御信号が入力される。その後、加圧・減圧兼用ポンプ7のモータ28が作動し、モータ28の回転軸が回転する。モータの回転軸の回転は、偏芯軸48に伝達される。偏芯軸48が回転することで、ファン28Cが回転運動をするとともに、偏芯軸48の中心軸に対して貫通孔50が偏心して形成されているため、ピストン31がシリンダ30内を図示上下方向に往復運動をする。このピストン31が往復運動することで、加圧・減圧兼用ポンプ7外部から取り込まれた空気が圧縮、吸引されることとなる。
【0057】
この圧縮空気は、加圧・減圧兼用ポンプ7より一対の三方向切替弁8、9を切り替えることで、所定量の圧縮空気が一対の吸着筒10、11に供給される。ここで、一対の吸着筒10、11の一方においては、圧縮空気の窒素が吸着され、一対の吸着筒10、11の他方においては、吸着された窒素の脱着が行われる。これら吸着および脱着の切り替えは、一対の三方向切替弁8、9、均圧弁16、および一対の逆止弁17、18について所定の操作をすることにより行う。
【0058】
一対の吸着筒10、11より脱着された窒素は、排気路13よりサイレンサ14を経て、酸素濃縮器1外へ排出される。
【0059】
一方、一対の吸着筒10、11で、圧縮空気より窒素が吸着除外されてなる酸素濃縮気体が生成される。一対の吸着筒10、11で生成された酸素濃縮気体は、製品タンク19、圧力調整器20、バクテリアフィルタ21、流量設定器22、加湿器24を経る事によって、所定の容積、圧力、流量、湿度に調節され、また、細菌等が除去された酸素濃縮気体が、酸素出口25より酸素濃縮器1外へ排出される。なお、酸素センサ23は、流量設定器22と加湿器24との間に配置され濃縮酸素ガスの酸素濃度を検出している。排出された酸素濃縮気体は、酸素濃縮器1に接続された所定のカニューラ等に供給され、そして、使用者に、酸素濃度の高い酸素濃縮気体が供給される。
【0060】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。本発明を実施する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他の構造等としてもよい。
【0061】
前記実施形態において、例えば、吸着筒としては、吸着筒10、11の2つを備えているものであったが、これに限られず、吸着筒を3つ以上備えていてもよい。
【実施例】
【0062】
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は実施例の内容に限定されるものではない。
【0063】
[実施例1〜2、比較例1〜3]
前記実施形態の酸素濃縮器を以下の表1に示す具体的条件で、各実施例および比較例に係る酸素濃縮器を動作させた。なお、供給最大流量とは、酸素濃縮器が供給可能な酸素濃縮気体の最大流量のことをいう。各実施例、比較例において、供給最大流量が3L/minで行った。また、駆動手段としてのモータは、交流単相100Vのものを使用し、加圧用揺動型コンプレッサのピストンと揺動型真空ポンプのピストンは駆動手段における回転軸に対して対称に配置し、加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが180度の位相を有して連動運動するように形成した。
【0064】
また、以下の表1に酸素濃縮器から得られる気体の酸素濃度、加圧用揺動型コンプレッサによる加圧圧力、揺動型真空ポンプによる減圧圧力、および酸素濃縮器の消費電力の測定結果を示す。
【0065】
【表1】

【0066】
なお、比較例3に係る酸素濃縮器においては、加圧用揺動型コンプレッサのシリンダ、ピストン等が各2個ずつ設けられており、揺動型真空ポンプに相当する要素はない。
【0067】
この表1によれば、実施例1と比較例1とを比較すると、実施例1においては、前記揺動型真空ポンプにおけるピストンのストローク長が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるピストンのストローク長よりも大きいのに対して、比較例1においては、前記揺動型真空ポンプにおけるピストンのストローク長が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるピストンのストローク長と同じである。ここで、実施例1の方が、比較例1よりも、消費電力が小さいことが分かった。したがって、実施例1に係る酸素濃縮器は、酸素濃縮器全体の消費電力の低下させることができることが分かった。
【0068】
また、この表1によれば、実施例2と比較例2とを比較すると、実施例2においては、
前記揺動型真空ポンプにおけるシリンダ内径が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるシリンダ内径よりも大きいのに対して、比較例2においては、前記揺動型真空ポンプにおけるシリンダ内径が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるシリンダ内径と同じである。ここで、実施例2の方が、比較例2よりも、発生した酸素濃度が高いことが分かった。また、比較例2は、所望の酸素濃度を発生することができなかったため、消費電力の測定を行わなかった。したがって、実施例2に係る酸素濃縮器は、所望の酸素濃度を維持しつつ、酸素濃縮器全体の消費電力の低下させることができることが分かった。
【0069】
さらに、この表1によれば、比較例3は、PSA型酸素濃縮器の構造であった。すなわち、比較例3に係る酸素濃縮器は、揺動型真空ポンプを有しておらず加圧用揺動型コンプレッサのみの構造を有している。この比較例3によれば、実施例1、2と比べて発生する酸素濃度はやや低く、また、消費電力が大きいことがわかった。したがって、実施例に係る酸素濃縮器、すなわち、VPSA型酸素濃縮器のほうが、消費電力を低下させることができることがわかった。
【0070】
また、実施例1の条件による酸素濃縮器における動作時の振動値と、実施例1の条件に加えて、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが同位相を有して連動運動する状態(図4参照)で振動値とを比較した。この比較結果を以下の表2に示す。
【0071】
【表2】

【0072】
ここで、この表2によれば、同位相を有して連動運動するほうが、鉛直方向振動値を小さくできることが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】図1は、本発明に係る酸素濃縮器を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1の実施形態に係る加圧・減圧兼用ポンプを示すブロック図である。
【図3】図3は、図1の実施形態に係る前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが180度の位相を有して連動運動する状態を示す概略図である。
【図4】図4は、図1の実施形態に係る前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが同位相を有して連動運動する状態を示す概略図である。
【図5】図5は、図1の実施形態に係る加圧・減圧兼用ポンプを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0074】
1 酸素濃縮器
2 導入路
3 空気取入口
4 防塵フィルタ
5 吸気フィルタ
6 吸気マフラ
7 加圧・減圧兼用ポンプ
8 三方向切替弁
9 三方向切替弁
10 吸着筒
11 吸着筒
12 冷却ファン
13 排気路
14 サイレンサ
15 供給路
16 均圧弁
17 逆止弁
18 逆止弁
19 製品タンク
20 圧力調整器
21 バクテリアフィルタ
22 流量設定器
23 酸素センサ
24 加湿器
25 酸素出口
26 加圧用揺動型コンプレッサ
27 揺動型真空ポンプ
28 モータ
28A モータロータ
28B モータステータ
28C ファン
29 ケーシング
29A 上部開口部
29B 側部開口部
30 シリンダ
30A 開口部
30B フランジ部
30C Oリング溝
31 ピストン
32 閉塞体
33 ポンプヘッドカバー
34 ガスケット
35 ポンプヘッドプレート
36 排気弁押え板
37 排気弁
38 吸気弁
39 シリンダ用Oリング
40 コネクティングロッド
41 円板部
42 環状部
43 カップパッキンリテーナ
44 カップパッキン
45 吸気弁干渉防止ゴム
47 べアリング
48 偏芯軸
49 バランスウェイト
50 貫通孔
52 貫通孔
53 第1圧力センサ
54 第2圧力センサ
55 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒素ガスを吸着する吸着剤を収容する複数の吸着筒と、吸着筒に圧縮空気を送り込む加圧用揺動型コンプレッサと、吸着筒内を減圧にする揺動型真空ポンプとを備え、
無負荷時における揺動型真空ポンプの吸引気体容積が無負荷時における加圧用揺動型コンプレッサの吐出空気容積よりも大きくされてなる
ことを特徴とする真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器。
【請求項2】
前記加圧用揺動型コンプレッサが、シリンダとこのシリンダ内を往復動可能に形成されたピストンとを備えて空気を吸引及び圧縮吐出し吸着筒へ送り込み、
前記揺動型真空ポンプが、シリンダとこのシリンダ内を往復動可能に形成されたピストンとを備えて吸着筒内の気体を減圧吸引し、吸着筒外へ排出し、
前記揺動型真空ポンプにおけるシリンダ内径が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるシリンダ内径よりも大きく形成されてなる
前記請求項1に記載の真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器。
【請求項3】
前記加圧用揺動型コンプレッサが、シリンダとこのシリンダ内を往復動可能に形成されたピストンとを備えて空気を吸引及び圧縮吐出し吸着筒へ送り込み、
前記揺動型真空ポンプが、シリンダとこのシリンダ内を往復動可能に形成されたピストンとを備えて吸着筒内の気体を減圧吸引し、吸着筒外へ排出し、
前記揺動型真空ポンプにおけるピストンのストローク長が、前記加圧用揺動型コンプレッサにおけるピストンのストローク長よりも大きく形成されてなる
前記請求項1又は2に記載の真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器。
【請求項4】
前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが180度の位相を有して連動運動するように形成されてなる
前記請求項1〜3のいずれか一項に記載の真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器。
【請求項5】
前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、一基の駆動手段により、前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンの往復動と前記揺動型真空ポンプのピストンの往復動とが同位相を有して連動運動するように形成されてなる
前記請求項1〜3のいずれか一項に記載の真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器。
【請求項6】
前記加圧用揺動型コンプレッサのピストンと前記揺動型真空ポンプのピストンとが、前記駆動手段における回転軸に対して対称に配置されてなる
前記請求項1〜5のいずれか一項に記載の真空−加圧圧力変動吸着型酸素濃縮器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−36637(P2008−36637A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−240796(P2007−240796)
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【分割の表示】特願2004−11419(P2004−11419)の分割
【原出願日】平成16年1月20日(2004.1.20)
【出願人】(000004547)日本特殊陶業株式会社 (2,912)
【Fターム(参考)】