説明

真空ポンプ

【課題】ロータの回転方向を検出することができる真空ポンプ。
【解決手段】モータ36により回転駆動されるロータ30に所定のキュリー温度を有する磁性体11を設け、ロータ30の回転に伴って、ロータ30の磁性体11が設けられた領域と磁性体11が設けられていない領域とに交互に対向するように温度センサ10を設ける。温度センサ回路43bからは、ロータ1回転当たりのパルス数が前記第1のパルス列信号と等しい第2のパルス列信号が温度センサ回路43bから出力される。また、ロータ30の回転と同期した第1のパルス信号を出力する回転センサ回路43aを設けた。温度センサ回路43bは、温度センサ10が磁性体11と対向しているときの第2のパルス信号の出力レベルの変化に基づいて、ロータ30の温度を推定する。そして、正逆判定回路44、第1のパルス信号のパルス発生パターンと第2のパルス信号のパルス発生パターンとに基づいてロータの回転方向を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造装置などに用いられる真空ポンプの一つとしてターボ分子ポンプがあるが、ターボ分子ポンプでは回転翼が形成されたロータをモータで回転駆動し、この回転翼を固定翼に対して高速回転させることにより気体分子を排気している。ターボ分子ポンプのロータ回転を検出する方法としては、ギャップセンサによりロータ回転を検出する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ロータには、ギャップセンサと対向するように溝が形成されたディスクを配置し、ディスクの回転に伴うギャップの変化をギャップセンサで検出し、ギャップ変化からhigh−low信号を生成する。そして、生成したhigh−low信号に基づいてステータコイルの励磁パターンを生成し、モータを回転駆動制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3740083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この種のセンサから出力されるセンサ信号では、回転速度は検出できるが回転方向は検出できない。そのため、一般的には、ポンプ始動直後はオープンループで回転指令を出し、ある程度まで回転速度が上がった状態において指令速度に同期しているか否かで正転・逆転を判断するようにしている。その結果、逆転していた場合には、起動後に逆転を検出して、停止し、再始動することになるが、そのような作業に時間がかかってしまうという欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明による真空ポンプは、所定のキュリー温度を有する磁性体が設けられたロータと、ロータを回転駆動するモータと、ロータの回転と同期した第1のパルス列信号を出力する回転検出手段と、ロータの回転に伴って、ロータの磁性体が設けられた領域と磁性体が設けられていない領域とに交互に対向し、各領域の透磁率に基づいてロータ1回転当たりのパルス数が第1のパルス列信号と等しい第2のパルス列信号を出力する温度検出手段と、温度検出手段が磁性体と対向しているときの第2のパルス列信号の出力レベルの変化に基づいて、ロータの温度を推定するロータ温度推定手段と、第1のパルス列信号のパルス発生パターンと第2のパルス列信号のパルス発生パターンとに基づいてロータの回転方向を検出する回転方向検出手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の真空ポンプにおいて、第1のパルス列信号と第2のパルス列信号との位相差を90degに設定したことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の真空ポンプにおいて、回転検出手段は、ロータと一体に回転し、段差が形成されたターゲット面を有するターゲットと、ターゲット面と対向する位置に配置されたインダクタンス式ギャップセンサとを有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、モータによるロータの回転開始時に、回転方向検出手段により検出された回転方向が予め定められた回転方向と逆か否かを判定する判定手段と、判定手段により回転方向が逆と判定されると、モータを停止してロータの回転を停止させ、再度モータによるロータの回転駆動を行わせる制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ロータの回転方向を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ターボ分子ポンプの概略構成を示す図である。
【図2】シャフト12の斜視図である。
【図3】回転センサ回路43aのブロック図である。
【図4】温度センサ回路43bから出力されるパルス信号を模式的に示したものであり、(a)はロータ温度が磁性体11のキュリー温度よりも低い場合を示し、(b)はロータ温度が磁性体11のキュリー温度よりも高い場合を示す。
【図5】回転センサ33および温度センサ10に関するパルス信号を示す図であり、(a)は位相差=45degの場合を、(b)は位相差=30degの場合を、(c)は位相差=180degの場合をそれぞれ示す。
【図6】正転、逆転を説明する図であり、(a)は正転および逆転の場合の信号パターンの変化を示し、(b)は正転から逆転に変化したときのパルス信号を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。図1はターボ分子ポンプの概略構成を示す図である。ターボ分子ポンプは、ポンプ本体1と電源装置2とにより構成されている。ポンプ本体1は断面で示し、電源装置2に関しては要部を示すブロック図とした。
【0010】
回転翼32が形成されたロータ30は、ボルト締結によりシャフト12と一体とされている。図1に示したターボ分子ポンプは磁気軸受式のターボ分子ポンプであって、ロータ30およびシャフト12は、ラジアル方向の磁気軸受37およびアキシャル方向の磁気軸受38によって非接触支持される。シャフト12の浮上位置は、ラジアル変位センサ27およびアキシャル変位センサ28によって検出される。磁気軸受によって回転自在に磁気浮上されたシャフト12およびロータ30は、モータ36により高速回転駆動される。26,29は非常用のメカニカルベアリングであり、磁気軸受が作動していない時にはこれらのメカニカルベアリング26,29によりシャフト12は支持される。
【0011】
ロータ30には、回転側排気機能部を構成する複数段の回転翼32と円筒状のネジロータ31とが形成されている。一方、固定側には、固定側排気機能部である固定翼22とネジステータ24とが設けられている。複数段の固定翼22は、軸方向に対して回転翼32と交互に配置されている。ネジステータ24は、ネジロータ31の外周側に所定のギャップで設けられている。なお、ネジロータ31およびネジステータ24の無い全翼タイプのターボ分子ポンプに対しても、回転翼の無いドラッグポンプ等の真空ポンプに対しても本発明は適用することができる。
【0012】
各固定翼22は、スペーサリング23を介してベース20上に載置される。ポンプケーシング21の固定フランジ21cをボルトによりベース20に固定すると、積層されたスペーサリング23がベース20とポンプケーシング21との間に挟持され、固定翼22が位置決めされる。ベース20には排気ポート25が設けられ、この排気ポート25にバックポンプが接続される。ロータ30を磁気浮上させつつモータ36により高速回転駆動することにより、吸気口21a側の気体分子は排気ポート25側へと排気される。
【0013】
ロータ30の回転は、インダクタンス式ギャップセンサで構成される回転センサ33によって検出される。回転センサ33のセンサターゲット34は、ロータ30と一体に回転するシャフト12の下端に設けられている。一方、シャフト12のフランジ部121に対向するステータ側には、温度センサ10が設けられている。フランジ部121の温度センサ対向面には、磁性体11が温度センサターゲットとして設けられている。
【0014】
電源装置2はポンプ本体1を駆動制御する装置であって、CPU、ROM、RAM、その他の周辺回路を含んで構成される。電源装置2には、主制御部40,モータ制御部41,磁気軸受制御部42、回転センサ回路43a、温度センサ回路43bおよび正逆判定回路44を備えている。モータ制御部41はモータ36を駆動制御する。磁気軸受制御部42は、ラジアル変位センサ27およびアキシャル変位センサ28の出力信号に基づいて磁気軸受37,38の励磁電流を制御し、ロータ30を所定位置に磁気浮上させる。
【0015】
回転センサ回路43aは、回転センサ33からの出力信号に基づいてロータ30の回転情報を取得する。この回転情報は、例えばモータ36の回転制御等に利用される。温度センサ回路43bは、温度センサ10からの出力信号に基づいてロータ30の温度情報を取得する。回転センサ回路43aおよび温度センサ回路43bからはロータ30の回転に応じたパルス信号が出力され、正逆判定回路44は、それらのパルス信号に基づいてロータ30の回転方向を判定する。
【0016】
図2は、シャフト12の斜視図である。上述したようにシャフト軸部120の下端にはセンサターゲット34が設けられている。回転センサ33はインダクタンス式のギャップセンサであり、センサターゲット34の下面に形成された凹凸ターゲット面340との距離の変化は、インダクタンス変化として検出する。凹凸ターゲット面340の凹面および凸面は、90deg間隔で形成されている。
【0017】
一方、シャフト軸部120の上端にはフランジ部121が設けられており、このフランジ部121にロータ30が固定される。フランジ部121の裏面側は温度センサ10のターゲット面であり、上述した磁性体11がフランジ部121に埋め込まれるように設けられている。図2に示すように、磁性体11は90deg間隔で設けられている。磁性体11に用いられる磁性材料には、検出したい温度域すなわち温度監視範囲にキュリー温度を有する材料が選ばれる。
【0018】
温度センサ10もインダスタンス式のギャップセンサであって、キュリー温度前後の磁性体11の透磁率変化をインダクタンス変化として検出することで、ロータ温度がキュリー温度を越えたか否かを検出することができる。磁性体11には、ロータ30に用いられるアルミ材のクリープ変形の許容上限温度付近(約120〜140℃)にキュリー温度を有するフェライト等が選ばれる。
【0019】
図3は、回転センサ回路43aのブロック図である。回転センサ33は、珪素鋼板やフェライトなどの透磁率の大きなコアとその周囲に巻かれたコイルとで構成される。回転センサ33のコイルには、一定周波数・一定振幅の高周波電圧が搬送波として印加される。回転センサ33のコアから出た磁力線は、対向配置されたセンサターゲット34を通ってコアへと戻る。そのため、ターゲット面340と回転センサ33と間のギャップ寸法が変化すると、その変化によって回転センサ33のインダクタンスが変化する。
【0020】
インダクタンス変化によって搬送波は振幅変調され、回転センサ33から出力される。その振幅変調された搬送波は、検波回路431および平滑回路432で処理され、ターゲット面340の凹凸に応じた振幅を有する信号が得られる。その信号をHigh-Low判定部433でHigh-Low判定閾値と比較することにより、回転パルス信号が生成される。
【0021】
温度センサ回路43bも回転センサ回路43aと同様の構成となっている。温度センサ10のセンサターゲットの場合、磁性体11とフランジ部121とで透磁率が異なっているので、この透磁率差が回転センサターゲットの場合のギャップ変化に対応している。そのため、温度センサ10の出力信号に対して、温度センサ回路43bにおいて回転センサ回路43aの場合と同様の処理を行うことにより、同様のパルス信号が得られる。
【0022】
図4は、温度センサ回路43bから出力されるパルス信号を模式的に示したものである。図4において、(a)はロータ温度が磁性体11のキュリー温度よりも低い場合を示し、(b)はロータ温度が磁性体11のキュリー温度よりも高い場合を示す。ここでは、常温においては磁性体11の方がフランジ部121の透磁率よりも大きく設定されている。そのため、ロータ温度が磁性体11のキュリー温度よりも低い場合には、磁性体11に対向したしたときの方が、信号レベルが大きくなっている。
【0023】
一方、ロータ温度が磁性体11のキュリー温度よりも高い場合には、磁性体11の透磁率は真空の透磁率程度まで小さくなるので、温度センサ10が磁性体11に対向した時の信号レベルは、フランジ部121に対向したときの信号レベルよりも低くなる。その結果、磁性体11に対向しているときの出力レベルの変化から、ロータ30の温度が磁性体11のキュリー温度を越えたか否かを検出することができる。
【0024】
図5は、回転センサ33に関するパルス信号と、温度センサ10に関するパルス信号とを示す図である。図2に示す例では、ターゲット面340の凹凸およびフランジ部121の磁性体11も、シャフト12の軸の回りに90deg間隔で、かつ同位相で設けられている。一方、回転センサ33と温度センサ10とは位相差45degで設けられている。そのため、回転センサ33に関するパルス信号と温度センサ10に関するパルス信号は、図5(a)に示すようなものとなる。
【0025】
上述したように磁性体11およびターゲット面340の凹凸は90deg間隔で設けられているので、ロータ1回転で2パルスが出力されることになる。そのため、機械角180degが電気角360degに対応しており、回転センサ33と温度センサ10との位相差は機械角で45degなので、上下に示した2つのパルス信号の位相差は90degとなっている。
【0026】
図5(a)に示す信号パターンは、ロータ30が図2のように回転している場合に得られる信号である。この回転方向を正転方向とする。図6(b)はロータ30の回転方向が正転方向の場合とパルス信号と、逆転方向の場合のパルス信号とを示したものである。t<t1が正転方向の場合で、t>t1が逆転方向の場合である。図6(b)からも分かるように、正転方向の場合と逆転方向の場合とではパルス信号の生成パターンが異なっており、図1の正逆判定回路44では、この生成パターンの違いから正転と逆転とを検出するようにしている。
【0027】
ロータ回転方向が正転方向である場合には、図5(a)の1→2→3→4のように信号が変化する。この場合、回転センサ33と温度センサ10の信号は、図6(a)の表に示すように、(Highエッジ,Lowレベル)→(Highレベル,Lowエッジ)→(Lowエッジ,Highレベル)→(Lowレベル,Lowエッジ)のように変化する。このような信号パターンの場合には、正逆判定回路44はカウント方向をアップカウント(正転)とする。
【0028】
一方、ロータ回転方向が逆転方向である場合には、図5(a)において6→5→4→3のように信号が変化するので、回転センサ33と温度センサ10の信号は、図6(a)の表に示すように、(Highレベル,Lowエッジ)→(Lowエッジ,Lowレベル)→(Lowレベル,Highエッジ)→(Highエッジ,Highレベル)のように変化する。このような信号パターンの場合には、正逆判定回路44はカウント方向をダウンカウント(逆転)とする。このように、信号エッジのタイミングによりロータ30の正転・逆転を判定することができる。
【0029】
図5(b)に示す信号は、位相差が電気角で30degの場合について示したものである。この場合も、回転方向に応じて図6(a)に示すような信号を検出することができる。すなわち、ロータ回転の正逆を検出することができる。図5(c)に示す信号は、位相差が180degの場合である。この場合、信号のエッジを検出する順番が、回転センサが先か温度センサが先か判定できなくなる。また、ロータ1回転に対して回転センサ33と温度センサ10とのパルス出力数が異なる場合にも、同じように順番がはっきりしなくなって正逆判定ができない場合がある。そのため、(1)ロータ1回転に対して回転センサ33と温度センサ10とのパルス出力数が同じであることと、(2)回転センサ33と温度センサ10の両パルス信号の位相差が0deg,180deg,360degでないことが好ましい。
【0030】
また、図5(a)のように位相差を90degとするのが好ましい。これは、一般的なロータリーエンコーダの場合と同様で、例えば、パルス信号を4逓倍して分解能を上げ、回転速度の計算精度を向上させるような場合に都合がよい。
【0031】
電源装置2に設けられた主制御部40は、ポンプ回転起動時に正逆判定回路44によって回転方向が逆転していると判定された場合には、ロータ30の回転駆動を停止する。そして、ロータ30の回転が停止したならば、再起動動作を行う。本実施の形態では、従来のように回転速度が上がらなくても回転方向の検出が可能となるので、上述したような再起動動作を短時間で行うことが可能となる。
【0032】
上述したように、本実施の形態では、ロータ30に所定のキュリー温度を有する磁性体11を設け、ロータ30の回転に伴って、ロータ30の磁性体11が設けられた領域と磁性体11が設けられていない領域とに交互に対向するように温度センサ10を設け、対向領域の透磁率の差違を表す第2のパルス信号を温度センサ回路43bから出力する。また、ロータ30の回転と同期した第1のパルス信号を出力する回転センサ回路43aを設けた。温度センサ回路43bは、温度センサ10が磁性体11と対向しているときの第2のパルス信号の出力レベルの変化に基づいて、ロータ30の温度を推定する。そして、正逆判定回路44、第1のパルス信号のパルス発生パターンと第2のパルス信号のパルス発生パターンとに基づいてロータの回転方向を検出する。
【0033】
このように、回転センサ33からの回転パルス信号に加えて、ロータ温度検出用に設けられている温度センサ10からのパルス信号を用いることにより、回転センサ33の回転パルス信号のみでは検出不可能であった、ロータ30の回転方向を検出することができる。そのため、ポンプ起動時にロータ逆転を容易に検出でき、再始動に要する時間の大幅な短縮を図ることができる。さらに、ロータ温度検出用に設けられている温度センサ10を兼用しているので、コストアップをおさえることができる。
【0034】
上述した各実施形態はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施形態での効果を単独あるいは相乗して奏することができるからである。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。例えば、回転センサ30としてインダクタンス式のギャップセンサを用いたが、渦電流式のギャップセンサを用いても良いし、フォトインタラプタのような光式のセンサを用いても良い。また、磁気浮上式でない真空ポンプにも本発明は適用できる。
【符号の説明】
【0035】
1:ポンプ本体、2:電源装置、10:温度センサ、11:磁性体、12:シャフト、30:ロータ、33:回転センサ、34:センサターゲット、40:主制御部、41:モータ制御部、42:磁気軸受制御部、43a:回転センサ回路、43b:温度センサ回路、44:正逆判定回路、120:シャフト軸部、121:フランジ部、340:ターゲット面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のキュリー温度を有する磁性体が設けられたロータと、
前記ロータを回転駆動するモータと、
前記ロータの回転と同期した第1のパルス列信号を出力する回転検出手段と、
前記ロータの回転に伴って、前記ロータの前記磁性体が設けられた領域と前記磁性体が設けられていない領域とに交互に対向し、各領域の透磁率に基づいてロータ1回転当たりのパルス数が前記第1のパルス列信号と等しい第2のパルス列信号を出力する温度検出手段と、
前記温度検出手段が前記磁性体と対向しているときの前記第2のパルス列信号の出力レベルの変化に基づいて、前記ロータの温度を推定するロータ温度推定手段と、
前記第1のパルス列信号のパルス発生パターンと前記第2のパルス列信号のパルス発生パターンとに基づいてロータの回転方向を検出する回転方向検出手段と、を備えた真空ポンプ。
【請求項2】
請求項1に記載の真空ポンプにおいて、
前記第1のパルス列信号と前記第2のパルス列信号との位相差を90degに設定したことを特徴とする真空ポンプ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の真空ポンプにおいて、
前記回転検出手段は、
前記ロータと一体に回転し、段差が形成されたターゲット面を有するターゲットと、
前記ターゲット面と対向する位置に配置されたインダクタンス式ギャップセンサとを有することを特徴とする真空ポンプ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
前記モータによる前記ロータの回転開始時に、前記回転方向検出手段により検出された回転方向が予め定められた回転方向と逆か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により回転方向が逆と判定されると、前記モータを停止して前記ロータの回転を停止させ、再度前記モータによる前記ロータの回転駆動を行わせる制御手段と、を備えたことを特徴とする真空ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−226399(P2011−226399A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97575(P2010−97575)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】