真空断熱パネル
断熱材からできたコアー及び雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない障壁材からできた2枚のパネル壁からなる熱障壁を有する封止真空断熱パネル。2枚のパネル壁はコアーの対向する側面を覆う。封止パネルは更に雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない少なくとも1つの側面帯からなる。側面帯は2枚のパネル壁の表側端部を封止できるように包むのに適する。加えて封止パネルは更に夫々封止材からなる少なくとも1つの封止帯からなる。封止帯は側面帯の内側へ端部を封止できるように結合するのに適する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は真空断熱パネルとその製造法、特に限定しないが長期間所定圧力レベルを維持するための低伝導率と実用性を備える真空断熱パネル及び断熱装置壁にパネルを接着する方法に関する。
【0002】
効果的断熱は広範囲な領域で必要とされる。例えば断熱は冷蔵製品、冷蔵コンテナ及び空間の輸送、輸送ボックス、冷凍庫とフリーザ、冷蔵室、冷蔵輸送車、建物及び熱湯貯蔵装置では必需品である。断熱は、伝導、対流及び輻射効果を抑えることにより外部環境から断熱空間へ、又はその逆で熱移転を最小化する障壁である。特に断熱装置の温度を維持するためのエネルギ必要量が効果的断熱性でそれらの装置を断熱することにより著しく削減できるので、従っていかなる断熱装置の断熱レベルも非常に重要である。更により良い熱伝導率は、薄い改良型断熱パネルが通常断熱パネルと同レベルの断熱性を達成できるので、断熱壁の必要幅を減らすことができる。断熱装置で通常使用される断熱壁は広範囲の断熱製品から作られる。例えば発泡ポリウレタン、ポリスチレンベースの発泡材、粉末は鉱物又はガラス繊維のような閉鎖発泡材が通常使用される。更に、通常使用されないが2〜3のより知られたコアーは例えばとりわけガラス繊維ベースの粉末コアー又は繊維コアーである。上記断熱材は比較的低熱伝導率を有する。例えば、硬い発泡プラスチックのコアーは約0.02W/m・Kと0.05W/m・Kの間の低熱伝導率を有する。
【0003】
断熱材の熱抵抗は多くの要因、とりわけ発泡材、吹込み剤、水分含有量、密度、セル構造とサイズ、セルガス成分及び乳白剤等の存在下で発泡材が使用される温度に依存する。
【0004】
真空断熱パネルは伝統的断熱パネルの付加的改善を構成する。
【0005】
断熱コアーの熱伝導率を減らすため、コアーを雰囲気ガスと水蒸気を真空化した空間で封止するべきである。
【0006】
真空断熱パネルは雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない包装材に包まれた、断熱材のコアーを備える。パネルをコアー材による所定圧力迄真空化する。
【0007】
このようなパネルは類似材料と同一又はこれより薄い厚さに対してでさえ非常に優れた耐熱性を備える。従って、コンテナ、部屋及び他の空間の断熱に真空断熱パネルを使用して、その全外寸法の縮小、内寸法の増加を可能にするか又はコンテナの熱性能の向上を可能にする。
【0008】
例えば、硬い発泡プラスチックのコアーを雰囲気圧力より著しく低い圧力迄真空化し、気密フィルムで包む場合、その熱伝導率は低下し、略0.001W/m・K〜0.009W/m・Kの範囲に入る。
【0009】
従って、最新技術は単用途又は多用途断熱コンテナの場合、真空断熱パネルを使用することを示唆する。
【0010】
例えば、雰囲気圧より著しく低い圧力迄真空化した気密フィルムに包まれた硬い発泡プラスチックのコアーから構成されるパネルがある。孔から空気を吸引することにより、ほぼ低熱伝導率を達成する。従って、可能最高断熱特性を備える断熱材の選択の他に、断熱パネル内の圧力レベルの生成及び維持における重要な要因は気密フィルムの選択である。このような気密フィルムは安価であり、好ましくは可能最低熱伝導率を有し、可能な限り雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過せず、そのため所定圧力レベルを可能な長期間このような断熱パネル内に保持することができる。
【0011】
実際には、従来技術の断熱真空パネルの圧力レベルは主としてパネル包装の継ぎ目を通しての雰囲気ガス及び水蒸気の透過により絶えず上昇する。従って、こうして設けられた断熱は絶えず低下する。
【0012】
この問題に対する既知の解決法は雰囲気ガス吸収剤と水蒸気吸収剤を付加することである。吸収剤は、それが封止され、真空化される前にパネル内部空間へ挿入される化学剤である。化学剤は残留ガスと封止パネル包装から絶えず漏れてくる避けることができないガスの両方を吸収する。化学剤は、パネルの内部空間に何とか透過して来た自由雰囲気ガス及び水蒸気分子を捕まえる。従って、所定圧力レベルを有限期間維持する。
【0013】
しかし、化学剤の付加は製造コストを増加させる。更に、化学剤は有限有効期間と有限吸収と吸収容量を有し、従ってそれに基づくパネルの有効寿命を限定する。
【0014】
別の既知解決法は、シリカ蒸気又はエーロゲルのような本質的に小孔を備える断熱材を使用することである。このような材料は広範囲の圧力レベルにわたり本質的に低熱伝導率レベルを維持する能力を有する。例えば100mb以下の圧力で封止されたこのような材料は、0.9mb以下の圧力に封止された他の発泡材と実際、同様の本質的に低熱伝導率を維持するだろう。このように蒸気シリカコアー材料が真空パネルに封止されると、パネルの圧力レベルの増加は平均30μmの一般的セルサイズを備える開放発泡ポリスチレンを考慮して、その低熱伝導率レベルへの影響は比較的小さいだろう。しかし現在蒸気シリカ材は比較的高価であり、そして断熱パネル構造のための硬い骨組として使用できる開放発泡材のような他のコアー材の硬さによる利点を欠いている。
【0015】
ある構成では、断熱パネルの壁を形成するために使用されるフィルムは金属である。製造コスト関係のため、一般にアルミフィルムを使用する。アルミフィルムは比較的高熱伝導率を有するので、パネル側面を介してパネルの一つの側から他の側へ熱を伝導し、これにより包装コアー材の断熱効果を逃がす。明らかに、サーマルエッジ又はサーマルブリッジとしても知られるこの伝導はパネルの断熱性能を本質的に低下させることができる。
【0016】
パネル表皮を横断して伝達される熱量を減らすため、アルミより低い熱伝導率を備える気密フィルム又はラミネートを備える要望がある。パネル内の圧力を維持するため、熱障壁をフィルムに結合しなければならない。更にガスの不透過性及び水蒸気の不透過性の封止能力の間の最適値として熱障壁材を選ばなければならない。どんな材料を選ぼうと、ガス又は水蒸気のいずれかをいくらか透過する。従って、従来技術には欠点があり、断熱パネル内の圧力レベルを維持し、そしてその表皮について効果的な熱障壁として機能する断熱パネルを有することは非常に有利である。
【0017】
1998年9月7日発行の国際特許出願番号WO98/29309で、断熱コアー用ケースとしてバッグを使用する。真空断熱パネルが開示された。このバッグは蓄積真空化用管状部を有する。パネル生成プロセスで、パネル内部空間を断熱発泡固体プラスチック微細多孔質材で充填し、次に真空吸引源を利用して真空化する。固体プラスチックの微細多孔質封止真空コンテナは良好な断熱層を備えるが、WO98/29309真空断熱パネルはパネルの断熱潜在能力の利用を最大化することはできない。この理由は例えばアルミフィルムや金属化フィルムのような高熱伝導率を備えるフィルムからできている外枠材の高熱伝導率のためである。
【0018】
比較的低伝導率を備えるフィルムはこの伝導率問題を解決できるが、このような物の使用により高価になるか又は、不安定性、脆弱性又は耐熱性の低下等のような他の理由により適当でないかいずれかである。
【0019】
別の真空断熱パネルが2005年3月8日発行の米国特許番号6、863、949で開示されている。この開示パネルはフィルム包装真空断熱パネルである。
【0020】
特許番号6、863、949は真空を生成するために真空化されたガス封止単票フィルムに包まれた多孔質材から予備成形された安定した断熱コアーについて開示する。この教示で、先のWO98/29309の発明におけるように、取り組むべき主な問題はパネル包装の高伝導率である。使用されるフィルムは、その熱伝導率潜在能力を抑制するためのいかなる熱障壁も組み込まずに断熱材コアーを一様に包む。従って、WO98/29309による真空断熱パネルは一側面から反対側面へ熱を伝導することができる。従ってパネルの熱伝導率を低下させるためには、フィルムを高価な又はアルミより雰囲気ガスを透過しにくい、比較的熱伝導性のないフィルム材から作る。
【0021】
熱伝導性問題の別の解決法としては1層の金属フィルムからできている従来の断熱パネルを数層のポリマを含む柔軟なラミネートからできた又はポリマで被覆された封止からなるパネルと交換することである。非金属又は金属化材料の使用により熱伝導率及び熱端部効果を減少させることができる。
【0022】
袋物を作るのに便利な色々なタイプの被覆をした、及び被覆されないポリマ、及び金属箔及びその組み合わせからなる積層フィルムではガス透過問題を完全には解決できない。熱伝導性でないが、封止継ぎ目はなお一部外部環境に曝される。このように、継ぎ目を通しての分子のガス透過率を減らすため、比較的ガスタイトな封止層を有することが非常に有利である。標準雰囲気圧は1013.25mbで、パネルの内圧レベルは0.01mb〜100mb近辺であり、そのため継ぎ目は圧力差を維持し、基本的に真空を維持するため、ガスの透過率は低くなければならない。継ぎ目からのガス漏れは絶えず真空レベルを低下させ、パネルの熱伝導率レベルを上昇させる。
【0023】
上記のように、最新技術の1つの欠点は長期間真空を経済的に維持することの困難性である。
【0024】
増加圧問題の解決のため、色々な試みがテストされ、実施されてきた。例えば従来技術は、乾燥剤のような水と水蒸気の吸収剤の挿入及びゲッタのような雰囲気ガス吸収剤の封止真空パネルへの挿入について開示する。しかし、吸収剤はパネルが封止又は真空化される前に、挿入されるので、吸収剤は部分的解決法でしかない。従って、ゲッタや乾燥剤のいくつかはポンプによる指定圧レベルを達成する以前にさえ水分と空気を吸収し、このため貴重な容量を使い果たす。更に、パネルは挿入後に封止されるので、再ポンピングを実施しないのであれば、吸収剤を交換する実用的方法はない。
【0025】
最新技術のパネルは、ポンプによるか、又はパネル内の雰囲気ガス吸収剤及び水蒸気吸収剤の交換のいずれかにより、断熱パネルの再真空化を容易にするいかなる効率的メカニズムも現在は含んでいないことは注目すべきである。
【0026】
パネル内の所定圧レベルは周期的に再真空化することにより、又は圧力が低下した場合、そうすることにより維持できる。封止コンテナの圧力レベルの測定は多くの広い用途で利用され、多くの異なるタイプの圧力測定装置が各特定用途向けに開発されてきた。圧力レベル検出器の1つの分類はガスの圧力変化、従って密度変化に伴う熱伝導率の変化の測定を基にしている。
【0027】
しかし、最新技術は従ってパネルの再真空化をタイムリに促進するため、素人にいかなる瞬間でも断熱パネルの圧力レベルを指示できるパネルを開示していない。既知解決法は真空断熱パネル表面の熱伝導率を測定する機構である。しかし前記機構は外側を取り巻く温度と湿度に曝されているので、それは十分に正確ではない。
【0028】
従来技術での別の既知問題は断熱装置内の断熱パネルの位置決めに関する。断熱装置に対し良い断熱を達成するには、断熱装置の内面を断熱パネルで覆う。
【0029】
真空断熱パネルは通常断熱装置の内壁と外壁の間に設置される。
【0030】
真空断熱パネルは通常外壁の内側または外側近辺に設置され、断熱パネルと外壁の間に隙間を残す。後に、液状ポリウレタンを前記隙間に注入し、これにより隙間を封止し、そして断熱パネルを外壁へ接続する。従って、ポリウレタンはパネルをその場所に固定する。同じ手順は通常断熱装置の内壁を断熱パネルに結合するために使用される。
【0031】
この手順は硬化ポリウレタン層を断熱装置壁の全幅へ付加する。全寸法は限定され、そのため断熱厚の増加が使用可能容積と、従って機能を低下させるので、多くの状況で、このような手順は可能でない。
【0032】
硬化ポリウレタン層は比較的容積があり、壁厚を増加させることにより相対的効果的冷蔵貯蔵空間を削減する。
【0033】
従って、断熱装置壁の厚さを本質的に増加させずに、断熱装置ケースと隔壁へ真空断熱パネルを接着することを可能にする方法が必要とされる。
【0034】
パネル壁厚は断熱装置を設計及び製造する際に重要な考慮すべき事項である。このような断熱要素の利点は明らかである。
【0035】
このように、断熱パネルとその製造法に対しては、従来技術で満足できない広く認識されるニーズがあり、上記限界を避ける断熱パネルを有することは非常に有利である。
【発明の開示】
【0036】
この発明の一態様によると、熱障壁を有する真空断熱のための封止パネルを提供し、該パネルは、断熱材からできたコアー;夫々雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない第1障壁材からできた、夫々表側と裏側を有し、その反対側は夫々コアーの反対側を覆う、第1と第2のパネル壁;
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない第2障壁材を備え、内側と外側を有し、第1と第2のパネル壁の表側端部を封止可能に包むのに適した少なくとも1つの側面帯;そして
端部を側面帯の内側へ封止結合させるのに適した少なくとも1つの第1封止帯;を備える。
【0037】
この発明の1つの好適実施形態によると、第1封止帯を、夫々第1と第2のパネル壁の表側上に積層する。
【0038】
好ましくは、封止パネルは更に側面帯の内側上に積層された第2封止帯を備える。
【0039】
好ましくは、第2障壁材の熱伝達率は第1障壁材の熱伝達率より低い。
【0040】
より好ましくは、第1と第2パネル壁の表側及び側面帯の外側の1つ又は両方は更にアルミより比較的低い熱伝導率を有する被覆層を備える。
【0041】
好ましくは、封止パネルは更に第1と第2パネル壁の間に設置される少なくとも1つの乾燥剤又はゲッタを備える。
【0042】
好ましくは、第1封止材は以下の封止材の少なくとも1つから構成される;改良ゴム性アクリロニトリル共重合体、熱可塑性樹脂(PVC)、液状結晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ポリビニリデン(PVDC)、及びポリクロロ・トリフルオロエチレン(PCTFE)と混合した塩化ポリビニリデン。
【0043】
より好ましくは、コアーは以下の材料の少なくとも1つから構成される:
発熱性ケイ酸、ポリスチレン、ポリウレタン、ガラス繊維、パーライト、開放有機発泡材、沈降シリカ、及びヒュームドシリカ。
【0044】
より好ましくは、第1封止材をナノコンポジット粘度又は難燃材と混合する。
【0045】
より好ましくは、側面帯は以下の材料の少なくとも1つから構成される合金からなる:
チタン、鉄、ニッケル、コバルト及びステンレス鋼。
【0046】
より好ましくは、第1封止帯は以下からなる二重層帯である:
雰囲気ガスを殆ど透過しない第1材料及び水と水蒸気を殆ど透過しない第2材料の内の1つの内層;及び
第1材料と第2材料の内の他の1つ、内層を封止可能に覆う外層;。
【0047】
好ましくは、第1材料は改良ゴム性アクリロニトリル共重合体で、ここで第2材料はポリエチレンである。
【0048】
好ましくは、第1障壁材は以下の材料の少なくとも1つから構成される:
非鉄金属及び少なくとも1つの非鉄金属からなる合金。
【0049】
好ましくは、第1と第2パネル壁の1つ又は両方と側面帯の1つ又は両方はラミネートであり、ここでラミネートは以下の層材の少なくとも1つから構成される:
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、環状オレフィン共重合体(COC)、液状結晶ポリマ(LCP)、塩化ポリビニリディン(PVDC)、及びPVDCのような障壁接着剤。
【0050】
この発明の別の態様によると、以下からなる真空断熱材用封止パネルが提供される:
ガスに対する第1所定不透過性及び水蒸気に対する第2所定不透過性により特徴づけられる第1封止材からなる第1封止帯、ここで第1所定不透過性は高密度ポリエチレンのガスに対する不透過性より高く、そして第2所定不透過性は高密度ポリエチレンの水蒸気に対する不透過性より低く;及び
少なくとも1つの乾燥剤からなる。
【0051】
好ましくは、第1封止材は改良ゴム性アクリロニトリル共重合体である。好ましくは、封止パネルは更に以下からなる:
断熱材からできたコアー及び夫々雰囲気ガス及び水蒸気を殆ど透過しない第1障壁材からできた夫々表側と裏側を有する、第1と第2パネル壁、ここで第1と第2のパネル壁の裏側は夫々コアーの反対側を覆い、ここで第1封止帯は第1と第2のパネル壁の裏側の端部を封止可能に接続するように設置される。
【0052】
この発明の別の態様によると、以下のステップからなる封止真空断熱パネルの製造法が提供される:
a)断熱材のコアーの提供;
b)表側と裏側を有する、ガスと水蒸気を殆ど透過しない第1材料の第1と第2のパネル壁の提供;
c)夫々コアーの反対側を覆うため、第1と第2のパネル壁の裏側の設置;
d)外側と内側を有する、ガスと水蒸気を殆ど透過しない第2材料の少なくとも1つの側面帯の提供;
e)第1と第2のパネル壁の表側と封止材の第1被覆層の積層;及び
f)側面帯の内側を使用して第1と第2のパネル壁の表側端部の封止可能な包装。
【0053】
好ましくは、この方法は更に第1と第2のパネル壁の裏側を接着剤の接着層と積層するステップ”b”と”c”の間のステップからなる。
【0054】
より好ましくは、この方法は側面帯の内側を封止材の第2被覆層へ積層するステップ”d”と”e”の間のステップからなる。
【0055】
より好ましくは、この方法のステップf)は更に第1と第2のパネル層の裏側端部と側面帯との間に非封止窓を残すことからなり、更に以下のステップからなる:
g)吸引源を窓に接続する;
h)窓を介して雰囲気ガス、水及び水蒸気を真空化する;及び
i)窓を封止する。
【0056】
この発明の別態様によると、以下からなるその所定圧力レベルを維持するための機器を備える真空断熱パネルが提供される:
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料のフィルムからなる封止断熱パネル;
封止断熱パネル内に設けられた真空口;
所定圧レベルを維持するための以下からなる機器:
封止断熱パネル内に一部が、封止断熱パネル外面上に一部が設置される真空口に重なるように
設置された弁ストッパを有する真空弁、閉止された弁初期状態、弁ストッパ近辺に設置され、
真空吸引源に接続されるのに適した吸引インタフェース。
【0057】
好ましくは、吸引インタフェースは更に真空吸引源のアダプタへ接続されるのに適している。
【0058】
より好ましくは、真空断熱パネルは更に開放第1端部と開放第2端部を備える弁チューブを本質的に形成する口を備え、ここで真空弁は弁チューブ内に設置され、口は真空口に重なる。
【0059】
より好ましくは、口は雰囲気ガスを透過しない材料からできている。
【0060】
より好ましく、真空弁は以下からなる:少なくとも1つの窓と弁ストッパを有するシンク型チャンバ;弁ストッパにより押された場合、解放又は開く場合、真空弁を閉に維持するのに適した、真空口へ向かって弁ストッパを押す、リセスを通り抜けるのに適したバネ。
【0061】
好ましくは、真空弁は更に真空弁プラグを備え、真空弁プラグは弁ストッパへ取り外し可能に接続されるのに適し、プラグをする時、弁ストッパの動きを防ぐのに適する。
【0062】
より好ましくは、請求項43の真空断熱パネルは更に吸引インタフェースを介して真空弁へ接続されるのに適した接続器具を備え、接続器具は真空弁と吸引装置又はそのアダプタの間で吸引圧を移転させるのに適し、弁ストッパへのアクセスを容易にするため作動可能な組み込みチューブを有する。
【0063】
より好ましく、真空断熱パネルは更に以下を備える:
封止断熱パネル内に設置された圧力表示器;及び
封止断熱パネルの口を通して圧力表示器に接続され、その接続を介して封止断熱パネル内の圧力レベルに関する情報を受けるように作動する、封止断熱パネルの外側に設置されるプラグ。
【0064】
より好ましくは、真空断熱パネルは更に以下を備える:
封止断熱パネル内に設置される温度で変化する抵抗を有する電気抵抗器;
封止断熱パネルの内部空間温度より高い所定温度へ加熱するため、電気抵抗器へ電気を供給し、封止断熱パネルの口を通じて電気抵抗器へ接続される電源供給装置;及び
電気抵抗器の抵抗変化を測定するための封止断熱パネルの内部空間の熱拡散速度の測定、従って封止断熱パネル内の圧力レベル測定に使用される、真空口を通して電気抵抗器に接続され、封止断熱パネルの外側に設置される熱プロセッサ。
【0065】
より好ましくは、電気抵抗器はサーミスタである。
【0066】
より好ましくは、真空断熱パネルは更に以下を備える:
断熱パネル近辺に設置されるのに適した磁束発生器により発生する磁束作用により電磁誘導により熱を発生させるための、封止パネル内に設置されるのに適した誘導加熱素子を備え;ここで圧力表示器は封止断熱パネルの内部空間の熱拡散速度を測定するために、従って封止断熱パネル内の圧力レベルを測定するために作動する温度検出素子である。
【0067】
より好ましくは、圧力表示器は以下を備える:
封止カプセルの曲げがバネ圧縮度に影響するように真空封止カプセル壁を支持するバネを囲む曲げ膜の真空封止カプセル;及び
真空封止カプセル曲率の測定、従って封止断熱パネルの圧力レベルの測定のためのバネ圧縮測定のために、測定によりプラグへ情報を伝送するために作動する圧縮評価装置。
【0068】
より好ましくは、圧力表示器は以下を備える:
曲げ膜の真空封止カプセル;
真空封止カプセル曲率の測定、従って封止断熱パネルの圧力測定のためレーザ式距離測定器と曲げ膜との間の距離測定のため作動する真空封止カプセル近辺に設置されるレーザ式距離測定器、(ここで圧力表示器は測定によりプラグへ情報を伝送するため作動する);及び
パネル封止の窓を通してレーザ式距離測定器に接続された、レーザ式距離測定器へ電流を供給するための電源供給装置。
【0069】
より好ましくは、圧力表示器は以下を備える:
圧力レベルの測定、従って機械的圧力を圧力レベルを代表する電圧に変換するため圧電装置上の機械的圧力を測定するために作動する、封止断熱パネル内に設置される圧電装置(圧力表示器は電圧により情報を伝送する);
真空口を通して圧電圧力検知装置ヘ接続された、圧電圧力検出器へ電流を供給するための電源供給装置。この発明の別の態様によると、以下を備える封止断熱パネルの所定圧力レベルを維持するための真空弁が提供される:
封止断熱パネルの真空窓に重なることに適した真空口を有するシンク型チャンバ;
真空口に重なるのに適し、封止断熱パネルの外面上に設置されるのに適し、初期状態は閉である、弁ストッパ;及び
真空口近辺に設置され、真空吸引源に接続されるのに適した吸引インタフェース;を備える。
【0070】
好ましくは、吸引インタフェースは更に真空吸引源のアダプタへ接続されるのに適する。
【0071】
この発明の別の態様によると、以下のステップからなる真空弁を有する封止真空断熱パネルの製造法が提供される:
a)雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない窓を有するフィルムの封止断熱パネルを備え、
b)弁ストッパを有し、窓に重なるのに適し、吸引インタフェースを有する恒久真空弁を備え、ここで吸引インタフェースは真空吸引源に接続されるのに適し、
c)窓に恒久真空弁を設置し、
d)真空吸引源を吸引インタフェースへ接続し、
e)真空吸引源を使用して、封止断熱パネルを真空化する。
【0072】
この発明の別の態様によると、封止断熱パネルの恒久真空弁と吸引装置との間の吸引移転のための真空ポンプアダプタが提供され、これは恒久真空弁を封止接続するための底部ダクト及び吸引装置を封止可能に接続するための上部出口を有する直ちに除去できる台と、吸引移転中真空弁を開に維持するように作動する、旋回軸のねじ込み又は戻しを容易にするように作動する回転ハンドルを有する、直ちに除去できる台を通してねじ込まれる旋回軸を備える。
【0073】
この発明の別の態様によると、以下を備える真空封止パネルのゲッタと乾燥剤を交換するための交換装置が提供される:
これは少なくとも1つのガス透過壁と窓を有し、真空封止パネルの封止に窓を重ねるように設置されるのに適したゲッタと乾燥剤を保持するように作動するシンク型チャンバ;及び
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料から作り、窓に封止可能に重なるように設計され、真空封止めパネルの外側に接近して設置されるカバー;を備える。
【0074】
好ましくは、カバーは取り外し可能のカバーである。好ましくは、カバーは恒久カバーである。
【0075】
より好ましくは、シンク型チャンバは更に以下を備える:
シンク型チャンバに備えられ、窓に合致する一端部接続と真空吸引源に合致する他端部接続を有する吸引インタフェース。
【0076】
より好ましくは、シンク型チャンバは更にシンク型チャンバ内壁の溝に設置され、シンク型チャンバとカバーの間の結合を封止するのに適したO−リングを備える。
【0077】
この発明の別の態様によると、以下のステップからなる、ゲッタと乾燥剤のハウジングを有する封止真空断熱パネルの製造法が提供される:
a)雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない、窓と真空弁を有する封止断熱パネルのフィルムの提供;
b)シンク型チャンバ口に重なるように配置され、少なくとも1つのガス透過壁と雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないカバーを備えるシンク型チャンバを備える窓に重なる交換装置の提供;
c)窓への交換装置の設置;
d)真空吸引源への真空弁の接続;
e)真空吸引源を使用した封止断熱パネルの真空化;
f)少なくとも1つの吸収剤のシンク型チャンバへの挿入;及び
g)カバーを使用した窓の閉鎖。
【0078】
この発明の別の態様によると、以下のステップからなる断熱装置の断熱パネルへ隔壁フィルムを結合するための方法を提供する。
a)表側と裏側を有する少なくとも1つの断熱パネル及び少なくとも1つの隔壁フィルムの提供;
b)断熱パネル表側上への熱活性接着剤第1層の積層;
c)断熱装置の内壁への断熱パネルの裏側の結合;
【0079】
d)室温での断熱パネル近辺への隔壁の封止可能な設置
e)熱活性接着剤の第1層をそれにより活性化し、断熱パネルの表側と隔壁フィルムを接着するための設置の結果的配置上への活性放射の伝送。
【0080】
この発明の別の態様によると、封止層を介して溶接された複数の殆ど透過しない金属フィルムを有する封止バッグに包まれた断熱多孔質材を備える、真空断熱パネルを提供し、ここで複数の金属フィルムを55℃で0.005(ccmm/m2日ATM)より低い酸素転移速度を有するように配置する。
【0081】
この発明の別の態様によると、その中にアルミ以外の少なくとも1つの金属層を有する少なくとも1つの殆ど透過しないフィルムを有する封止バッグに包まれた断熱多孔質パネルを備える真空断熱材を提供する。
【0082】
この発明の別の態様によると、その中に少なくとも1層のポリエチレンナフタレートを有する少なくとも1つの殆ど透過しない金属化フィルムを有する封止バッグに包まれた断熱多孔質材を備える、真空断熱パネルを提供する。
【0083】
この発明の別の態様によると、その中に少なくとも1層のポリビニルアルコールを有する少なくとも1つの殆ど透過しない金属化フィルムを有する封止バッグに包まれた断熱多孔質材を備える、真空断熱パネルを提供する。
【0084】
この発明の別の態様によると、その中に少なくとも1層のシクロオレフィン共重合体を有する少なくとも1つの殆ど透過しない金属化フィルムを有する封止バッグに包まれた断熱多孔質材を備える、真空断熱パネルを提供する。
【0085】
他に規定がなければ、ここで使用される技術的及び科学的用語は全てこの発明が属する技術分野の通常の熟練者が普通理解するのと同一意味を有する。ここで提供される材料、方法及び例は全て説明のためだけであり、限定する意図はない。
【0086】
この発明の方法とシステムの実施は、ある選択された作業、又はステップを手動で、自動で又はその組み合わせで実施又は達成することを含む。更に、この発明方法とシステムの好適実施形態の実際の機器及び設備によると、いくつかの選択ステップをハードウエア又はファームウエアのOS上のソフトウエア又はその組み合わせにより実施できる。
【0087】
本発明は付属図面に関して例にのみによりここで記述する。詳細な図面に関して、示された特例は例によってであり、この発明の好適実施例の説明的議論のためだけであり、最も有益であると信じられるものを提供するために提示され、本発明の原理と概念的側面の直ちに理解される記述である。この点で、本発明の基本的理解に必要である以上により詳細に本発明の構造的詳細を示す意図はなく、図面による記述はいかに本発明のいくつかの形体が実際に具体化するかを当業者に明らかにする。
【0088】
この実施形態は低熱伝導率と長期間所定圧力レベル範囲を維持するための特徴を備える真空断熱パネルからなる。更に、この実施形態は真空断熱パネルの製造法及び隔壁を断熱装置の断熱パネルへ結合させる方法からなる。
【0089】
装置の原理と操作及びこの発明による方法は図面と付属する記述に関してよりよく理解される。
【0090】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は以下の記述で説明される、又は図面で説明される構成要素の構築詳細及び配置へのその適用に限定されないと理解すべきである。本発明は他の実施形態又は色々な方法での実施又は実行が可能である。又ここで採用される熟語及び専門用語は説明のためであって、限定と見なすべきではないと理解すべきである。
【0091】
この実施形態は真空断熱パネル、断熱パネルと断熱パネルを含む壁の製造法及び断熱パネル内の所定圧力レベルを維持するために使用される装置に関する。
【0092】
この発明の1つの好適な実施形態で断熱用真空封止パネルを開示する。真空封止パネルを移動断熱装置、冷蔵室、冷蔵庫、フリーザ、熱湯貯蔵タンク、建物壁などのような空間を断熱するように設計する。パネルは雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料からできた2枚のフィルム間に設置される断熱材からできたコアーを備える。
【0093】
パネル側面領域を封止するため、側面帯でフィルムの外側端部を包み、フィルム間の隙間を覆う。封止帯を側面帯とフィルム外側端部との間に積層し、フィルムと側面帯を封止可能に結合する。この実施形態の独特の構造は低熱伝導率と高断熱レベルを備えるパネルを提供する。
【0094】
この発明の別の好適な実施形態はこのような断熱パネルの製造法を教示する。
【0095】
この発明の別の実施形態で、別の真空封止パネルを開示する。この実施形態で、封止パネルは各々が雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料のフィルムで覆われた、2つの対向する側を有する断熱材からできたコアーを備える。このパネルは更に改良ゴム性アクリロニトリル共重合体を含む封止帯を備える。好ましくは、封止帯をフィルムの外側に積層する。好ましくは、付加封止帯を側面帯の内側に積層する。封止帯はフィルムの外側端部を封止可能に結合する。そうすることにより、封止帯はパネルの側面領域を封止可能に覆う。しかし封止帯は改良ゴム性アクリロニトリル共重合体からできているので、高密度ポリエチレン(HDPE)の水と水蒸気に対する透過率より比較的より高い水と水蒸気に対する透過率を有する。従って、フィルムと封止帯の間に生成された内部空間への封止における継ぎ目を通して外部環境から透過する水蒸気を吸収するように封止帯を設置する前に乾燥剤も設置される。
【0096】
この発明のこの実施形態による封止パネルは、改良ゴム性アクリロニロリル共重合体をガス障壁として使用するので、雰囲気ガスに対して比較的低い透過率を有する。
【0097】
この発明の別の実施形態で、長時間所定圧力レベルを維持する性能を備える独特のパネルを開示する。好適実施形態による、このパネルは恒久真空弁で覆われた真空口を有する封止断熱パネルである。真空弁はインタフェースを有する。吸引インタフェースは真空吸引源の真空弁への接続を容易にし、これにより取り付けた断熱パネルの再真空化を容易にする。この発明の別の実施形態は断熱パネルを維持する機能が備えないがパネル内の圧力レベルに関する表示を受ける性能を備えるパネルを開示する。
【0098】
この発明の別の実施形態で、色々な吸引源の断熱パネルの真空弁への接続を容易にするアダプタを開示する。好ましくは、アダプタは隔壁を除去することなく、隔壁の後に設置される断熱パネルの真空弁へのアクセスを容易にする。使用に際し、アダプタは弁開放に先立ち、弁周りに独特な圧力環境を生成する。次に弁を開き、パネルの内部空間からの雰囲気ガスと水蒸気の吸引を促進する。このように、パネル内の圧力は弁開放の間、上昇しない。
【0099】
この発明の別の実施形態で、真空弁を有する封止真空断熱パネルの製造法を開示する。第1ステップは雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないフィルムを有し、更に窓と弁ストップを有する恒久真空弁を有する封止断熱パネルを提供することである。次のステップで真空弁を封止窓を覆うために重ねる。次のステップで真空吸引源を真空弁内の吸引インタフェースへ接続する。この接続により吸引源を使用して封止断熱パネルを所定レベル迄真空化する次のステップが容易になる。真空弁を、初期状態を閉にして弁ストッパと接続するので、吸引源の切り離しはパネル内の達成所定真空レベルを妨げない。このように真空弁組み込み断熱パネルは、このような真空弁は断熱パネルの内部空間からのガスと水蒸気の真空化及び再真空化の両方に使用できるので非常に有利である。
【0100】
この発明の別の実施形態で、真空断熱パネルのためのガス・水蒸気吸収剤交換装置を開示する。この実施形態は真空断熱パネル内の所定圧力レベルを、とりわけ維持する能力を促進する。この実施形態では真空断熱パネルの外部封止における窓内に設置されるのに適したシンク型チャンバを備える装置を開示する。シンク型チャンバは、シンク型チャンバと真空断熱パネルの内部空間との間に雰囲気ガスと水蒸気の比較的遅い拡散を容易にする、ガスと水蒸気を半ば透過する壁を有する。シンク型チャンバを、ゲッタを収容するような型にする。このチャンバを使用済みガスと水蒸気の吸収剤の交換を容易にする除去可能なカバーでガス気密に覆う。
【0101】
ゲッタ、分子ふるい及び乾燥剤は分子を吸収する、又は分子と反応してそれらを気相から固相へ転移させる性能を有する。従って新ゲッタ、ガス吸収剤及び乾燥剤の断熱パネルの内部空間への挿入はパネル内部空間内の圧力を維持することに役立つ。
【0102】
この発明の別の好適実施形態は吸収剤と乾燥剤の交換用弁を備えた断熱パネルの製造法を教示する。
【0103】
この発明の別の好適実施形態は断熱装置の断熱パネルへ隔壁フィルムを結合させる方法を開示する。この独特な方法は断熱パネルに隔壁フィルムを密着して取りつけるため熱活性接着剤を使用する。
【0104】
次にこの発明の好適実施形態による真空断熱パネル用の典型的封止パネルを示す図1Aに言及する。図1で、参照番号1は雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料の2つのパネル壁2の間にある断熱材コアーを示す。側面帯3はパネル壁2を封止可能に包む。パネル壁6の外側と側面帯の内側の両端部の間の隙間は封止材4の帯で封止される。特に、断熱パネル用の独特な真空封止パネルは、例えば移動式断熱装置や冷蔵室等の所定温度を維持するために指定された空間を断熱するように設計される。断熱材1のコアーは断熱材からできている。断熱材は粉末、発熱性ケイ酸、ポリスチレン、ポリウレタン、ガラス繊維、パーライト、開放有機発泡材、沈降シリカ、又はその組み合わせから作られる。
【0105】
好ましくは断熱コアー1は硬いプラスチック微少多孔質発泡材からできている。
【0106】
断熱材の熱伝導率は、その近辺の水、水蒸気及びガスの温度が上昇すれば増加する。
【0107】
例えば、硬い発泡プラスチックのコアーが、約0.02〜0.05W/m・K間の低熱伝導率を有する。
【0108】
しかし、硬い発泡プラスチックのコアーが気密フィルムで巻かれ、雰囲気圧より著しく低い圧力迄真空化されると、その熱伝導率はおよそ0.001W/m・K〜0.009W/m・Kの範囲迄減少する。更に、封止真空パネル用に特に開発された既知材料がある。例えばダウケミカル社のInstill(商標)真空断熱コアーは0.1mbで0.0048W/m・Kの熱伝導率を有する。Instill(商標)の熱伝導率は環境の圧力に依存する。
【0109】
従って、断熱コアー1の熱伝導率を低下させるため、パネルの内部空間5を200mb以下の所定圧力レベルに維持するよう設計する。従って雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料の2つのパネル壁2を断熱コアー1の対向する側を覆うように設置し、断熱コアー側面領域は覆わないようにする。
【0110】
好ましくは、パネル壁2はパネルの大部分を覆うので、それらを好ましくは高価な製造費を回避するため、アルミフィルムのような比較的安価な材料から作る。この発明の1つの好適実施形態で、厚さにより、雰囲気ガスや湿分を殆ど透過しないアルミでフィルムを作る。各アルミフィルムは一般的に6μm厚迄又はそれ以上である。
【0111】
しかし、アルミフィルムのようなフィルムは優れた非透過性を示し、使用するのに高価ではないが、このようなフィルムの高熱伝導率は断熱空間の熱損失率を著しく増加させる。アルミフィルムの高熱伝導率を図7に明確に示す。この図はフィルム厚と組成の異なるフィルムの熱伝導率への影響を明らかにしている。グラフによると、プラスチックラミネート(50μm厚)を備える薄いアルミフィルム(〜7.5μm厚)は端部で高い熱伝導率を有し、これによりパネルの断熱レベル(0.02mW/m・K)を明らかに突破する。
【0112】
例えば、図7に示すように600mmのコアー単独又は600mmのプラスチックフィルム(50μm厚迄の)0.002mW/m・Kの熱伝導率を有する。しかし、同一600mmのプラスチックフィルムを600mmの薄いアルミフィルム(7.5μm厚迄)と接続すると、フィルムの熱伝導率は0.0066mW/m・K迄増加する。同一プラスチックフィルムの熱伝導率は、ステンレス鋼(5μm厚迄)の600mmフィルムへ接続すると、0.004迄増加するだけである。
【0113】
図7は又、プラスチックフィルム又は極薄層アルミで覆われたプラスチックフィルム(金属化フィルム‐一般に300オンスストローム迄のアルミ層を有する。)を使用することはパネル端部の伝導率を低下させる可能な解決法であることを教示する。しかし前記フィルムはアルミ箔又は他の金属箔より雰囲気ガスと水蒸気に対する透過率が高い。所定圧力レベルの維持に悪影響なく、そしてパネル封止力を妨げることなく、フィルムの熱伝導率を低下させるため、側面帯3を2つのパネル壁2の間の熱障壁として備える。側面帯3をフィルム外端部6を封止可能に包むように設置し、パネルの側面領域を覆う。
【0114】
好ましくは、パネル壁はアルミフィルム以外のガス層及び水蒸気層を透過しないラミネートである。このようなフィルムの例はステンレス鋼フィルム、PEN、PET、COC及び他のポリマの多層金属化又は被覆フィルム、又はその組み合わせである。
【0115】
好ましくは、側面帯3とパネル壁2は同一材料からできている。
【0116】
好ましくは、側面帯3は、熱流に曝された場合、アルミより低い伝導率レベルを有する、低熱伝導率により特徴付けられる帯である。側面帯3は数層のフィルム、ポリマ及びセラミックフィルムの金属化フィルム、又は薄い金属帯を含むラミネートから作ることができる。断熱パネル熱伝導率を低下させるため、側面帯3幅のラミネート中のステンレス鋼のような金属箔障壁層の厚さは、好ましくは〜5〜12μm厚迄で、一般的に25℃で30W/m・K以下の熱伝導率レベルを有する。この記述に合う2〜3の既知材料としてチタン合金、Kovar(商標)とInvar(商標)、ステンレス鋼、及び多くの鋼金属がある。
【0117】
ここに挙げた材料はパネル全面を覆って使用するには余りにも高価であることは注目される。その材料は従って全面で使用するのではなく、フィルム層間の熱障壁に備えるだけである。このような熱障壁で、全パネルの所望熱伝導率レベルを、包装材の非透過特性に妥協することなく、より経済的に達成できる。このような側面帯3の使用は、パネル壁2は如何なる点でも互いに接触せず、従って述べたようにより低い熱伝導率を有する帯3を介してのみ一側面から他側面へ熱を移転することを約束する。
【0118】
パネルの硬さ及び気密性と雰囲気ガスおよび水と水蒸気に対するその相対的な非透過性を約束するため、側面帯3をパネル6へ封止可能に結合する。
【0119】
好ましくは、接着封止剤又はその混合物を含む封止帯4をパネル壁6の外側端部に沿って積層する。封止帯4はパネル型6の外側端部と側面帯3の内側の間の隙間を封止する。パネルのパネル壁2と側面帯3に関しては、封止帯4は、好ましくは封止層として機能し、外部環境7からの雰囲気ガス、水蒸気及び水のパネル内部空間5への進入をほぼ防止する。
【0120】
次にこの発明の別の典型的説明的好適実施形態を示す図1Bに言及する。コアー1、パネル壁2及び側面帯3は上の図1Aと同様であるが、この実施形態では、封止帯4を変更し、別の封止帯が付加されている。
【0121】
この発明のこの好適実施形態で、封止帯4Aをパネル壁2に沿って全て積層する。更に、付加的封止3Aを側面流れ3に沿って積層する。この実施形態で、積層パネル壁と積層側面帯は好ましくは数層からなるラミネートである。
【0122】
一好適実施形態で、側面帯3とパネル壁2は薄い金属層を含む多層ラミネートから作ることができる。このようなラミネートを層状にして、雰囲気ガスと水蒸気の両方を殆ど透過しない高い障壁帯を提供する。
【0123】
この発明の一好適実施形態で、前記ラミネートは金属化ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレン‐N‐フタレート(PEN)の組み合わせを含む。
【0124】
別の実施形態で、前記ラミネート層の1つは以下のいずれかの金属化フィルムである:
環状オレフィン共重合体(COC)、液状結晶ポリマ(LCP)及び塩化ポリビニリデン(PVDC)、及びPVDCのような障壁接着剤。
【0125】
この側面帯3の表面領域はパネル壁2(約3〜8%、パネル壁長とコアー1幅に依存する)の表面領域より本質的に小さいので、比較的高価な材料を側面帯ラミネートを備えるために使用できる。
【0126】
例えば、高温環境(例、蓄積温度が90℃に達する壁が太陽に曝される冷蔵庫で)で良好な断熱性を達成するため、アルミフィルムの熱伝導率より低い熱伝導率を備える金属フィルムの〜5〜12μmの薄い層を備えるラミネートの側面帯3を使用することができる。
【0127】
好ましくは、側面帯3はステンレス鋼又はKovar(商標)、又はInvar(商標)を含む。又チタン合金を使用できる。
【0128】
このような側面帯3の組み込みはコアーを気密包装する金属カバーを生成する。この発明のこの実施形態によるパネルを高温に曝す場合、雰囲気ガス又は水蒸気に対するその非透過レベルは非常に低く留まる。しかし、ポリマ又は金属化ポリマの層からなるラミネートのような他の材料の包装を高温に曝すと、その非透過性は本質的に低下する。
【0129】
しかし、この実施形態によるパネルは室温で非常に良好な熱障壁を有するので、アルミのような高熱伝導率を備える材料さえ、家庭用冷蔵庫のような用途に実際使用できる。
【0130】
この発明の一好適実施形態で、パネル壁2と側面帯を更に低熱伝導率被覆層と積層する。低熱伝導率被覆層はパネル壁と側面帯の外側を封止可能に被覆するのに適する。
【0131】
被覆層は以下のいずれかで構成される:酸化珪素(SiOX)、酸化アルミAi2O3及びダイヤモンド類似被覆。被覆をPEN(ポリエチレン‐n‐フタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVOH(ポリビニルアルコール)、COC(環状オレフィン共重合体)BOPA(二配向ポリアミド)、及びBOPP(二配向ポリプロピレン)などのポリマ上に施す。
【0132】
次にこの発明の別の典型的説明的好適実施形態を示す図2へ言及する。コアー1、パネル壁2及び側面帯3は上記図1Aのようであるが、しかしこの実施形態で、封止帯4を変更し、更に2〜3の構成要素を付加する。
【0133】
この発明のこの好適実施形態で、封止帯9は改良ゴム性アクリロニトリルからできている。
【0134】
改良ゴム性アクリロニトリルは通常のアクリロニトリルフィルムより非常に柔軟性がある。改良ゴム性アクリロニトリルの改良ゴムはこの用途で使用できる柔軟性を生成する。これらのタイプのポリマを、INEOSグループの一部、BPケミカルズインタナショナルにより供給される商品各Barex(商標)樹脂で市販されている。Barex(商標)封止帯9は熱に低伝導率の柔軟な封止層を形成する。
【0135】
更に、Barex(商標)封止帯も、23℃相対湿度0%で、1OTR(ccmm/m2日ATM)以下の酸素移転速度の真空を維持するための封止層を構成する。低酸素移転速度を備える封止剤としてBarex(商標)の優位性を図6に明確に示し、これは酸素と水蒸気の両方に対し色々な封止材の23℃相対湿度0%での移転速度(ccmm/m2日ATM)を図示する比較グラフを示す。図6によると、Barex(商標)は高密度ポリエチレン(HDPE)及びポリプロピレン(PP)よりかなり低い酸素移転速度を有する。しかし、この図は又Barex(商標)の弱点(HDPEに比較して高水蒸気移転速度)を示す。
【0136】
この発明の一好適実施形態で、パネル内部空間内の水蒸気積層の結果としての圧力レベル低下を防止するため、乾燥剤8をパネルを封止する前に、内部空間へ加える。
【0137】
乾燥剤はゲッタより安価であることは注目すべきである。このように、Barex(商標)と乾燥剤の組み合わせは、ゲッタと、水と水蒸気を殆ど透過しないが雰囲気ガスを比較的透過する材料の組み合わせより非常に経済的であるが、このような湿分を殆ど透過しない材料の例は高密度ポリエチレン(HDPE)である。
【0138】
封止空間への乾燥剤8の付加はパネルの内部空間からの水蒸気分子の長期間にわたる吸収を可能にする。これは水と水蒸気をパネル内部空間から吸収するための乾燥剤の能力により行われる。パネルに加えられる乾燥剤には、CaO、分子ふるい、P2O5及び他の既知乾燥剤がある。
【0139】
封止材としてのBarex(商標)とパネル内部空間への乾燥剤の追加との組み合わせは、雰囲気ガスの高非透過性とパネル内部空間内の水蒸気蓄積を防ぐ吸収能力を備えた真空封止パネルを提供する。こうして、Barex(商標)乾燥剤の組み合わせを使用して、パネルの真空を長期間保持し、パネルの断熱レベルを維持する。
【0140】
この発明の一好適実施形態で、ゲッタ12を、パネルを封止する前に内部空間へ付加する。ゲッタは、活性の場合、パネル内部空間から雰囲気ガスを吸収する。従って、ゲッタはパネルの内部空間内の雰囲気ガスの蓄積による圧力レベルの低下を本質的に緩やかにすることができる。
【0141】
残留又は透過ガスが真空封止断熱パネル内に自由状態で留まることを防止するために、ゲッタ12を挿入する。
【0142】
好ましくは、ゲッタ12は迅速酸化金属(例バリウム)で充填された小型円形容器であり、そして分子ふるいのような可能なガス吸収剤も使用できる。
【0143】
この発明の別の好適実施形態で、封止帯9は塩化ポリビニリデン又は塩化ポリビニル又はそれらの混合物で作られる。このように形成された封止帯9は同様に雰囲気ガスと水蒸気に対する非常に効果的封止層を形成する。更に、このような封止層も23℃で0.1OTR(ccmm/m2日ATM)以下の酸素移転速度で真空を維持するための封止層を構成する。
【0144】
この発明の別の好適実施形態で、封止帯9は液状結晶ポリマから作られる。液状結晶ポリマは広い温度範囲にわたり非常に高障壁特性を備えたポリマグループである。液状結晶ポリマの封止帯9は非常に効果的な封止層を形成する。
【0145】
従って、このような封止帯も、23℃で0.1OTR(ccmm/m2日ATM)より低い酸素転送速度で真空を維持するための封止層を構成する。使用できる他の封止材は熱可塑性樹脂(PVC)である。
【0146】
この発明の一好適実施形態で、封止材をナノコンポジット粘土と混合する。このような混合は、例えばモノトモリロナイトを使用して、封止材の熱たわみ温度を上昇させるために行う。ナノコンポジット粘土との混合は高レベルのガス非透過性と耐熱性を提供する。
【0147】
ナノコンポジット粘土の混合によりガスの非透過性を2〜10倍増加させることができる。更に、封止材とナノコンポジット粘土の混合物はより高い耐熱性を有する。このような混合物はよりよい耐防火性を備えた材料を生成する。更に、この混合は通常ポリマの熱たわみ温度を向上させ、これによりパネル壁2と側面帯3の溶接に対しより広い温度範囲を可能にする。更に、この混合は通常障壁と機械的特性を改善する。
【0148】
この発明の一好適実施形態で、封止材を難燃材と混合する。この混合は大火災の危険を減らすために行われる。難燃材を付加することによりポリマの燃える傾向を減らす。使用できる難燃材のタイプには以下がある;ハロゲン化難燃材(塩素又は臭素原子を含む)、ホウ素化合物及びホウ化亜鉛。次に、この発明の別の典型的実施形態である図3Aに言及する。断熱材1のコアー及びパネル壁は上の図1Aにおけるようであるが、この実施形態では封止帯と側面帯位置と形状は変化している。この実施形態で、封止帯4を側面帯3に沿って積層する。
【0149】
好ましくは、封止帯4は2つの層を備える。内層11は雰囲気ガス転送の低速度の層か、又は水と水蒸気転送の低速層のいずれかである。外層10はそれの補間層であり、それは内層に選ばれたのではない特性を有することを意味する。外層はそれが内層を完全に、封止可能に覆うように積層する。二重層構造は水と水蒸気及び雰囲気ガスの両方に高い非透過性を備える。外層10は内層を完全に覆うので、雰囲気ガス又は水と水蒸気のいずれかを透過する二重層に沿う領域はない。このような二重層の例は酸素と窒素を封止するBarex(商標)の外層10及び水と水蒸気に対しパネルを封止するポリエチレン11の内層である。
【0150】
この例で、外層は酸素と窒素の透過を阻止するが、外層を通しての水と水蒸気の通過は阻止しない。しかし、内層は外層を通して拡散する水と水蒸気を阻止する。外層10は内層11を完全に覆うので、酸素と窒素は通過できない。
【0151】
好ましくは、外層はHDPEを備える。
【0152】
一好適実施形態で、二重層はパネル壁2の外側端部と熱障壁3の内側端部の間の接続点6のみをコートする。この実施形態で、層は垂直方向に重ねて設置されるのではなく、断熱パネル端部に沿って水平に重なるように積層される。好ましくは、側面帯は溶接領域を封止可能に覆うために、パネル壁2の外側の方へ少し折れ曲がる3A。
【0153】
次に真空断熱用の別の典型的説明的独特封止パネルを示す図3Bに言及する。この好適実施形態による、封止帯4は2つの所定特徴を有する材料からなる。この封止帯4を、断熱用封止パネルを生成する2つのパネル壁2を封止可能に接続するように設計する。最新技術で、封止帯用に通常使用される材料は高密度ポリエチレン(HDPE)である。高密度ポリエチレンは、多くの異なる溶剤に高い抵抗を備える油から作られる熱可塑性材料である。HDPEは色々な容器(即ち、牛乳、液体洗濯洗剤用容器)用包装の製造工程で通常使用される。HDPEは図6に示すように水蒸気に対する比較的高い非透過性及び雰囲気ガスに対する比較的低い非透過性を有する。
【0154】
この好適実施形態で、封止帯は、雰囲気ガスの外部環境から封止パネルの内部空間への通過及びその逆を殆ど阻止するために開発された材料から作られる。封止帯の封止材の第1所定特徴は雰囲気ガスに対する非透過性レベルである。第2の所定特徴は水と水蒸気に対する非透過性レベルである。雰囲気ガスに対する封止材の非透過性は雰囲気ガスに対する高密度ポリエチレンの非透過性より高い。水と水蒸気に対する封止材の非透過性は高密度ポリエチレンの水と水蒸気に対する非透過性より低い。
【0155】
従って、雰囲気ガスに対する高レベルの非透過性を備える封止材を選び、水と水蒸気に対する封止材の非透過性レベルと妥協する。従って、パネルは水と水蒸気に対する高い透過性を有する。水と水蒸気に対する封止パネルの高透過性から生じる封止パネル内の水分蓄積の結果として圧力レベルの低下を防ぐため、乾燥剤8を、パネルを封止する前に内部空間へ加える。
【0156】
この発明の一好適実施形態で、真空断熱用封止パネルは断熱材から作られたコアー1を含む。コアー1の裏面と表面は雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料フィルム602で覆われる。更に、乾燥剤8をフィルム間の空間へ設置する。改良ゴム性アクリロニトリル共重合体(Barex(商標))の封止帯4はフィルム内側端部606を封止可能に接続する。
【0157】
この実施形態で、パネル壁2とBarex(商標)606は断熱材1のコアーに対し封止ケーシングを形成する。パネルの断熱レベルを増加させるため、ケーシングを雰囲気ガスと水分から真空化する。
【0158】
更に、2枚のフィルム間の障壁としてBarex(商標))606の設置により1つのフィルムから他のフィルムへの熱の移転を防ぐ。しかし、断熱パネルコアーの低熱伝導率を効率的に維持するため、低熱伝導率の帯は2つのパネル壁2の間で分離すべきである。従って、この実施形態によるパネルは低い熱伝導率を有し、冷蔵室を効率的に断熱できる。このようなパネルへの乾燥剤8の付加は重要であることは注目すべきである。上で述べたBarex(商標)606は水分に対し比較的高い透過性を有する。パネル内部空間内の水分蓄積の結果としての圧力レベルの低圧を防ぐため、乾燥剤8を上記の如くパネルを封止する前に内部空間へ加える。
【0159】
次にこの発明の好適実施形態による典型的方法の簡略フローチャートである図4に言及する。図4に示す方法は封止真空断熱パネルの製造ステップに従う。
【0160】
一般に、真空化断熱パネルの製造において、その目的は雰囲気ガスと水分を真空化し、所定圧力レベルを維持するため雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料の壁を有するパネルを製造することである。
【0161】
従って、第1ステップ41は断熱コアーを提供することである。第2ステップ42は雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないパネル壁2の2つのパネル壁及び同じ又は雰囲気ガスを殆ど透過しない別の材料の側面帯を提供することである。パネル壁を断熱材コアーの裏側と表側を覆うように設置するが、断熱コアーの側面領域はなお覆われていない。
【0162】
好ましくは、パネル壁の内側を接着剤層で積層する。使用では、接着剤層はパネル壁を断熱材コアーの裏側と表側に強固に取り付ける。
【0163】
次のステップ43で、パネル壁の外側と側面帯の内側を封止材被覆層を積層する。
【0164】
この発明の一好適実施形態で、パネル壁の外側と側面帯に付加層を積層する。層の1つは雰囲気ガスを殆ど透過しない材料であり、1つの層は水と水蒸気を殆ど透過しない材料である。そうすることにより、外部環境からの分子に対するパネル非透過性は増加し、従ってより長期間圧力をより高いレベルに維持する能力を増加させる。
【0165】
続くステップ44の間に、側面帯を2つのパネル壁に封止可能に接続するように設置し、パネルの側面領域を覆う。側面帯は封止材層を覆うような形状で、断熱パネル壁を包む。従って、側面帯とパネル壁はガスと水分を透過しないケーシングを形成し、断熱コアーを包む。この発明の1つの重要な利点は封止材被覆層へのアクセス性であることに注目すべきである。
【0166】
側面帯とパネル壁の封止材被覆層は、パネル内部空間を透過する雰囲気ガスと水蒸気の通路を開くことができる小さな割れ目を有し、これが所定圧の低下を起こす。従って、封止材被覆層へ容易にアクセスでき、これにより容易に再封止されることが重要である。
【0167】
次に、次ステップ45の間に封止処理を開始し、側面帯の内側をパネル壁外側端部と溶接する。
【0168】
好ましくは、封止材被覆層は側面帯とパネル壁外側端部の間の連続金属接続を生成するために使用される。
【0169】
好ましくは、封止材被覆層は1つ以上の金属タイプを備える。金属タイプは異なる熱伝導率を有する。
【0170】
好ましくは、溶接工程の間、側面帯とパネル壁外側端部の間の接続部上の小キャビティは封止されずに留まる。結果的なキャビディは下記のように空気の真空化を容易にする。この発明の別の好適実施形態で、キャビティをパネルの1つに組み込む。
【0171】
この発明のこの好適実施形態で、パネル壁外側上で封止を行う。従って、パンクした場合、同じ封止材被覆層のラミネートのパッチを使用してパンクした領域を封止する。
【0172】
封止材被覆層は容易にアクセスでき、割れ目領域の修理を容易にする。
【0173】
好ましくは、パッチは障壁層と封止層を含むラミネートから作る。使用時に、パッチをパンクに重ねるように設置し、封止層を加熱する。加熱により封止とパネルは封止可能に一体化し、これによりパンクを封止する。
【0174】
次にこの発明の別の好適実施形態による典型的方法の別のフローチャートである図5Aに言及する。ステップ41〜45は上の図4のようであるが、しかしステップ46と47を追加している。図5Aで、封止ステップ45には2つの追加ステップが続く。最初の追加ステップ46の間に、雰囲気ガスと水分を全てパネル壁と側面帯の間に形成される内部空間から真空化する。好ましくは、パネル内部空間を真空化するため、真空化チューブと真空ポンプを使用する。真空化チューブは2つの端部接続を備え、1つの端部接続を真空ポンプへ接続し、他の端部をパネル封止上へ非封止キャビティを取り付けるように指定する。
【0175】
真空化の始めでは、チューブを非封止キャビティへ挿入する。次に真空ポンプの作動で真空化工程が始まる。
【0176】
好ましくは、真空ポンプをパネル内部空間内圧力レベルが一般に0.1〜200mbの間の所定圧レベルに到達するまで作動させる。
【0177】
次のステップ47の間、非封止キャビディをパッチする。キャビディのパッチで雰囲気ガスと水蒸気を真空化した封止パネルの生成工程を終える。
【0178】
真空化パネルの封止は通常パネルに圧力を加え、パネル壁を加熱し、パネル壁外側上及び側面帯内側上の封止材被覆層を溶解又は溶接し、これによりパネル壁を封止可能に接続することにより行われる。
【0179】
この発明の一好適実施形態で、パネル封止はローラを使用して行われ、熱ラミネーション又はカプセル化とも呼ばれる。ローラを使用してパネル壁外側端部に接する側面帯領域へ圧力を加える。加えられた圧力は封止材を封止し、これにより側面帯とパネル外側端部の間の継ぎ目を閉じる。
【0180】
この発明の一好適実施形態で、封止は無線周波数放射を使用する。時には誘電封止又は高周波(HF)封止として知られるむすう無線周波(RF)封止を使用して無線周波数エネルギを封止材帯上へ与えることにより側面帯とパネル壁と共に封止材を溶解させる。高周波溶接は迅速に変化する電界中で熱を発生させるため封止材のある特性に依存する。
【0181】
従って、使用される封止材は高周波放射を使用して活性化されるように調整されなければならない。この記述に適合する少数の既知の材料にはBarex(商標)、PVC及びPVDCがある。
【0182】
この発明の好適実施例で、側面帯は高周波放射を十分に又は一部透過する。この特性を促進するため、側面帯は本質的にアルミ、金属箔及び他の金属化箔を含むことはできない。
【0183】
好ましくは、側面帯を例えば酸化珪素や酸化アルミの障壁被膜層で被覆する。
【0184】
このような側面帯は、側面帯とパネル壁の間に積層される封止帯へのその到着を促進する放射を妨げないので、高周波発信器を使用した封止帯の溶接を容易にする。高周波はパネル型と側面帯への封止帯の溶接を容易にする。この工程は、それを加熱し、それにより封止をもたらすため、封止帯を高周波(13〜100MHz)電磁界に曝すように回転する。
【0185】
この実施形態で、封止材は放射に影響される。従って、ある封止のみが使用できる。
【0186】
好ましくは、封止材は改良ゴム性アクリロニロリル共重合体(Barex(商標))、塩化ポリビニル(PVC)である。
【0187】
好ましくは、上記のように高周波放射とローラを使用した圧力を加えることの両方で溶接を行う。
【0188】
この発明の別の好適実施形態で、封止パネルは更にポリマ基質上にセラミック材層を被覆する。このような層の利点は高周波伝送を透過し、雰囲気ガスと水蒸気に高い障壁を有することである。
【0189】
次にこの発明の別の好適実施形態による方法の簡略化フローチャートである図5Bに言及する。断熱材、パネル壁及び側面帯の提供ステップ、積層ステップ、溶接ステップ及び真空化ステップは上の図5Aのようであるが、この実施形態は、更に乾燥剤を備えるステップを含む。この好適実施形態はHDPEより高速の水と水蒸気移転を備える封止材(例Barex(商標))を使用する場合、水と水蒸気蓄積の問題を扱う。
【0190】
封止パネルの境界内の水分の蓄積を避けるため、乾燥剤をパネル48内部空間へ加える。乾燥剤は側面帯を、パネル44端部を包むように設置する前に加える。
【0191】
次に、断熱パネルの初期真空化を可能にし、そしてパネル内部空間内の圧力レベルの周期的維持のための固定真空弁51を有する真空断熱用典型的、封止パネルを示す図8に言及する。
【0192】
好ましくは、真空弁51を真空化断熱パネル55のパネル封止54に形成される窓53内に封止可能に設置する。
【0193】
前に述べたように、真空断熱パネルを使用して長期間断熱装置、部屋の断熱を10〜60年又はそれ以上の期間行う。このような長期間の間には、良く封止された容器さえ真空を失うようである。圧力の低下又は内部圧力の上昇はパネルにより提供される断熱又はパネルの熱伝導率の増加に至る。従って、パネルの断熱レベルを維持するため、真空を回復し、維持するための道具が必要となる。
【0194】
この実施形態は恒久真空弁51を含む真空断熱パネルを含む。恒久真空弁51はパネル封止54の窓53に封止可能に重なるのに適し、パネルの内部空間56へ又はそこからの雰囲気ガス又は水蒸気の通路を防ぐ。恒久真空弁51は一般に閉じられパネル内部空間内の所定圧レベルを損なわない。弁本体をパネル外面上に吸引インタフェース57のみを有する大部分パネル内部空間56内に設置する。従って、弁はパネルの外形寸法に干渉せず、他のパネル近辺で断熱装置又は冷蔵室の壁に沿ってパネルの円滑な設置を可能にする。
【0195】
真空弁は真空弁51への接続用一端と真空ポンプのような真空源への接続用他端を有する吸引インタフェース57を備える。使用に際し、真空弁を吸引インタフェース57を介して吸引源又はアダプタへ接続する。
【0196】
好ましくは、真空弁51を囲むのに適した口52は、封止層54の窓53に封止可能に重なる。この実施形態で、真空弁51は断熱パネル55へ強く固定されておらず、口52に設置される。
【0197】
好ましくは、口はBarex(商標)を使用して、注入鋳造ポリマから作り、パネル封止54内の窓を覆う熱封止表面を生成する比較的広い平坦なフランジを有する。
【0198】
更に、口を直接パネル封止へ接続するので、それが雰囲気ガスを殆ど透過せずに留まることは重要である。口用透過材の使用により、断熱パネル内の圧力レベルを明らかに低下させることができる。従って、雰囲気ガスを殆ど透過しないBarex(商標)は口用の良好な原料である。
【0199】
断熱パネル壁はアルミの薄いフィルム又は他のガスと水蒸気を殆ど透過しないフィルムからしばしば作られる。このようなフィルムは容易に損傷し破損し又は穴があく。フィルムのクラックやパンクは圧力レベルの本質的増加を招く。このような損傷フィルムを修理するため、クラックやパンクに継ぎ当てを当て、水分と雰囲気ガスをパネル内の所定圧力レベルを回復するため次に真空化する。このような真空化は弁を使用して、容易に達成される。
【0200】
しかし、全ての断熱パネルが真空化を容易にする真空弁を備えるわけではない。真空弁を含む口は、もしパネルに組み込むならば後に役立つ。クラックやパンクを封止の後、真空弁を使用して断熱パネルの内部空間を真空化する。
【0201】
次に、真空封止断熱パネル内の所定圧力レベル範囲を維持するための典型的、恒久弁を示す図9に言及する。真空封止パネルと窓は上の図8に示すが、図9はこの発明の一実施形態による好適真空弁の構成要素をより徹底して示す。
【0202】
図9はこの発明の好適実施形態により、パネル56の内部空間に向かう真空化窓62と弁ストッパ63を有するチャンバ61を備える、口52内に設置された真空弁51を示す。
【0203】
真空弁51は更にチャンバ底側ヘ接続されたバネリセス64を備える。バネ65をリセス66に装着し、口52の隙間67へ向かって弁ストッパ63を押す。
【0204】
好ましくは、Oリングとして柔軟なポリマリングを前記隙間へ設置する。Oリング上の圧力は真空弁を封止する。
【0205】
弁ストッパ63を口52により阻止し、真空化口を覆う。従ってバネ65を解放すると、弁ストッパは弁51を閉に保ち、ガスと水蒸気通過を防ぐ。弁ストッパ63を押すと、真空弁が開く。開くと、真空化窓62はパネル56の内部空間から吸引源へのガスと水蒸気の通過を容易にする。
【0206】
図10Aはその底面を示す真空弁を包む口の外部斜視図である。
【0207】
図10Bはその上面を示す真空弁を包む口の外部斜視図である。
【0208】
低部床通路71は雰囲気ガスと水蒸気の通過を容易にする。床通路71の構造はパネル内部に設置される断熱材粒子が弁真空窓を阻止するのを防止するフィルタとして機能できる。
【0209】
弁上部の弁ストッパ72は、開放されるように押された場合、上部真空窓74を介して雰囲気ガスと水蒸気の通過を容易にする。図10Bに明確に示すように、弁ストッパ72を口73内に包む。口73は、この発明の好適実施形態に従って、弁ストッパ72が誤って押される機会を減らす。更に、上で詳述したように、口73の構造は口73又は真空弁のいずれも断熱装置内のパネルの設置を妨げないことを保証する。
【0210】
次に4つの異なる短点からの典型的な弁プラグを示す図15に言及する。弁プラグは上部真空化窓を介して真空弁へ接続されるのに適する。弁プラグは真空弁の上部真空化窓を充填し、真空化窓内の空気の蓄積を防ぐ。この図は真空弁内の真空化窓に合うように突起101を有する除去可能プラグ100の好適実施形態を示す。真空弁の目的は真空断熱パネル内の所定範囲の圧力レベルを維持することであるので、雰囲気ガスと水分は、真空弁が閉じると真空弁を通って通過しないことが好ましい。この発明の一好適実施形態で、真空化弁の真空化窓は真空弁ストッパを押すと開く。
【0211】
しかし、雰囲気ガスは真空ストッパ近辺の真空化窓を通過する機会があるので、別の封止窓が必要である。
【0212】
好ましくは、弁ストッパの上部で追加の封止層として、継ぎ当ても使用できる。このような次当ては真空弁を封止可能に覆うように使用でき、真空弁の真空化穴を通っての空気の通過を防ぐ。しかし雰囲気ガスと水蒸気はなお、継ぎ当てと真空弁の間で捕らえられるが、又は継ぎ当てとパネル封止間の隙間を透過する。
【0213】
従って、除去可能プラグ100は、この発明の一好適実施形態に従って、真空化窓を封止可能に栓をするように調整される突起101を使用して、真空化弁の前記真空化窓を常に封止する。除去可能なプラグ100で真空弁に栓をして、真空処理を可能にするためだけに除去する。更に、除去可能プラグ100で栓をする場合、突起101をストッパの真空化窓内に重ね、ストッパを定位置に固定し、ストッパの望まない開放に至るストッパの望まない動きを防ぐ。好ましくは、除去可能プラグはゴム又は柔軟ポリマで作られる。
【0214】
次に、真空弁ポンプアダプタへ接続された典型的恒久真空弁を示す図11に言及する。真空弁とこれに関連する全ての要素は上の図9のようであるが、図11は更に真空ポンプアダプタを示す。
【0215】
真空ポンプアダプタ81は、恒久真空弁51を封止可能に接続するための底部ダクト89及び吸引装置を封止可能に接続するための上部出口82を有する迅速に除去可能な台85を備える。
更に、旋回軸83を迅速に除去可能な台85を通してねじ込む。その台は旋回軸83のねじ込み込み又はねじ戻しを容易にするための回転ハンドル88を有する。旋回軸83は真空弁51を吸引移転中、開に維持する。
【0216】
より実際的には、上記のようにこの発明の一好適実施形態によると、真空弁51の開放を、弁ストッパ63を押し、これによりバネ65に圧力を加えることにより行う。
【0217】
好ましくは、弁ストッパ63を口57のキャビティ内に設置する。この実施形態は、弁ストッパ63へ圧力を加えるためインタフェースのような補完型の使用を容易にする。全ての真空ポンプ又は吸引道具をこのような弁と接続するために、このような補完型で調整するわけではない。従って、この実施形態で、真空ポンプアダプタ81を備え、真空弁51と異なる真空ポンプの間を接続する。
【0218】
一好適実施形態で、アダプタ81を、円形断面(O‐リング)を備えたループ状エラストマ84を使用して、口52へ接続する。O‐リングをアダプタ台85内の溝85に設置し、アダプタ81と口52の間で組み立て中に圧縮し、インタフェースに封止を生成する。封止接続を、アダプタ89の内部空間の吸引転送により生成された力により達成する。真空圧力はアダプタ除去可能台85を口52の方へ押し、除去可能台85をパネルに気密接続する。
【0219】
好ましくは、アダプタ81は更に吸引源82への接続を備える。
【0220】
好ましくは、接続は水平軸の周りに回転でき、異なる角度からの真空ポンプとの接続を容易にする。
【0221】
上記のように、口52へのアダプタ81の接続は真空ポンプのような吸引源82ヘ接続される吸引インタフェース57と吸引源との間のガスと水分の通路87を生成する。弁ストッパ63を押して開にすると、通路87はパネル56の内部空間からの雰囲気ガスと水分の真空化を容易にする。前記真空化はパネル内の所定圧レベルを維持する。アダプタ81の別の重要な構成要素は旋回軸83である。図11に示すように、旋回軸は、ねじ込みにより弁ストッパ63へ圧力を加え、空気と水蒸気へ真空弁51を開放するように、台85を通してねじ込む。そうして、旋回軸83は通路87の最終障壁を開き、真空弁51へ適していない吸引源を使用して、パネル56の内部空間の真空化を容易にする。
【0222】
好ましくは、O‐リングを旋回軸と台の間の隙間を封止するように設置する。
【0223】
好ましくは、回転ハンドル88を旋回転83へ接続し、旋回軸83のねじ込み又はねじ戻しを容易にする。
【0224】
使用時、アダプタは弁が解放前に弁周辺に独特の圧力環境を生成する。アダプタ内の圧力レベルはパネル内部空間内の圧力レベルと同一か又はこれより低いかのいずれかである。好ましくは、アダプタ内圧力レベルを断熱パネル(例、0.01mb)内の所望所定圧力レベルに等しいかこれより低い圧力レベルに低下させる。次に、旋回軸を使用して、上記のように弁を開け、パネル内部空間からの雰囲気ガスと水蒸気の吸引を容易にする。このように、パネル内の圧力は弁の開放中には上昇しない。
【0225】
図12Aはその上面を示すパネル壁54に設置された口52へ接続されたアダプタ81の外部斜視図である。
【0226】
図12Bはその下面を示すパネル壁54に設置された口52へ接続されたアダプタ81の外部斜視図である。
【0227】
好ましくは、断熱パネルを断熱装置の内側に沿って異なる角度で設置し、異なる真空弁の角度位置は異なり、アクセスを厄介にし、吸引源をアダプタへ接続することを困難にする。従って、真空弁へのアクセスを容易にするため、異なる角度へ対応するため吸引源端部接続調整を容易にする万能アダプタを有することは非常に有利である。
【0228】
図12Aと12Bはこの発明によるアダプタの一好適実施形態を示す。この好適実施形態で、吸引源端部接続82は、アダプタ台85に封止可能に接続される直角曲げを備えるノズルである。このような形状のノズルは吸引源端部接続91の角度調整を容易にする。
【0229】
アダプタ81はこのような真空弁51を備える全てのパネルに適用できる。従って、この発明のこの好適実施形態によるアダプタ81に適合するように調整する場合、真空化断熱パネルを維持するのに1つのアダプタ81だけしか必要としない。
【0230】
好ましくは、アダプタと真空ポンプは指定技術キットの一部である。保守は毎日ペースで行うのではないので、このようなキットは技術者へ供給するだけでよい。
【0231】
次に恒久アダプタ台へ接続された典型的説明的独特な恒久真空弁を示す図13に言及する。真空弁と真空化断熱パネルは上記図9のようであるが、図13は更に接続器具と適用可能アダプタを示す。接続器具110を断熱パネル56と隔壁の窓120の間に設置する。接続器具110は指定ダクト114を通して真空弁51を接続する一端及び指定窓120を通して指定ネジ状旋回軸116と接続する他端を有するチューブ115を備える。接続器具110と吸引源の間を接続するように設計されたネジ状旋回軸116は接続器具110を通してねじ込まれる。
【0232】
真空化断熱パネルは一般に、説明したように冷蔵室や断熱装置で使用される。ある冷蔵室と断熱装置で、パネルを隔壁又はフィルムの後に設置する。真空化断熱パネルの簡単な保守を容易にするため、隔壁を通してパネルの真空弁へのアクセスを容易にする器具を好ましくは備える。この発明の一好適実施形態で、接続器具110を真空弁51と隔壁113の間に設置する。接続器具110は図11と図12(図11、符号81)に概説した台に似ている。しかし、この実施形態では、接続器具110を旋回軸又は真空ポンプ(図11、符号81、82)に適した端部接続へ接続しない。接続器具はむしろ指定ダクト114を通して一端から真空弁51ヘ接続され、別の端部から隔壁120の窓へ接続される。好ましくは、接続器具はBarex(商標)から作る。更に接続器具110は更に、ネジ状旋回軸116上に取り付けられる内部ネジ溝115を形成する内部チューブを備える。ネジ状旋回軸116は真空弁118への接続用の一端部及び真空吸引源119への接続用の別の端部を有する内部チューブ117を備える。
【0233】
図13に示すように、ネジ状旋回転116を、ネジ状旋回軸116をねじ込むことにより弁ストッパ63へ圧力を加え、真空弁51の開放を起こすように、接続器具110を通してねじ込む。そうすることによりネジ状旋回軸116は通路87の最終障壁を開き、こうしてパネル56の内部空間の真空化を容易にする。回転ハンドル121をネジ状旋回軸116へ接続し、ネジ状旋回軸116のねじ込み又はねじ戻しを容易にする。ネジ状旋回軸116は取り外し可能であり、従って1枚以上のパネルの維持に使用できる。更にネジ状旋回軸116は取り外し可能であり、断熱パネルはより少ない空間しか必要としない。
【0234】
次に真空弁と図13の接続器具を示す図14Aに言及する。先の図におけると同様の部品は同一参照番号をつけ、再度記述しない。真空弁と真空断熱パネルは図13のようであるが、図14Aはネジ状旋回軸のない接続器具110を示す。
【0235】
次にこの発明の好適実施形態による真空弁を備えた断熱パネルの典型的製造法のフローチャートである図14Bに言及する。
【0236】
図14Bは真空弁を有する封止真空断熱パネルの製造法を示す。第1ステップ701は雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないフィルムを有し、更に窓と弁ストッパを有する恒久真空弁を有する封止断熱パネルを提供することである。次のステップ702で、真空弁を、封止窓を覆うように重ねる。次のステップ703で、真空吸引源を真空弁内の吸引インタフェースへ接続する。この接続は吸引を使用して所定レベル迄封止断熱パネルを真空化する次のステップ704を容易にする。真空弁を、初期状態を閉で弁ストッパと接続するので、吸引源の切り離しはパネル内の達成所定真空レベルを妨げない。
【0237】
アダプタの切り離しを2つのステップで実施する。第1ステップの間、旋回軸を上げ、これにより真空弁を閉める。第2ステップの間、真空ポンプを停止し、次にアダプタを真空断熱パネルから切り離す。
【0238】
この方法は上記のように真空弁を通して容易に真空化できる断熱パネルを製造する。この実施形態もパンクしたパネルの比較的容易な修理を可能にする。この方法により製造されるパンクした断熱パネルを封止可能に継ぎ当てを当て、恒久真空弁を通して再真空化できる。指定口を真空工程のため生成しなければならず、後に封止しなければならないので、恒久真空弁のない従来技術の断熱パネルを容易に再真空化できる。
【0239】
本発明の好適実施形態による断熱パネルの修理を、断熱装置からパネルを外すことなく行うことができる。従って、遅れなく、即ち特定の断熱装置の場所から断熱パネルを動かす必要なく、断熱パネルを取り付けることができる。
【0240】
次に、恒久真空弁と圧力表示器を備える典型的封止断熱パネルを示す図16Aに言及する。パネル、真空弁及び窓は上記図8のようであるが、図16Aは更に、圧力表示器200が封止容器56、口52及びパネル近辺の封止パネル外側上に設置されたプラグ201内に設置された状態を示す。
【0241】
真空弁51を有する封止パネルは上記のようにパネル内の圧力レベルを維持する能力を提供し、圧力レベルの安定範囲を維持する能力を約束する。
【0242】
しかし、もし、又はいつパネルの真空化が必要かに関し、保守要員への表示器は備えられない。
【0243】
この実施形態で、圧力表示器200を封止容器56内に設置する。圧力表示器200を、パネル56が封止又は真空化する前に挿入する。圧力表示器200を封止パネル55の外側に設置されるプラグ201へ接続する。好ましくは、圧力表示器200をパネル封止53の口を通してプラグ201へ接続する。プラグ201を、好ましくは配線202を介して、封止パネル56内の圧力レベルに関する情報を受けるように設計する。
【0244】
所定圧力レベルの維持を容易にする真空弁51及び圧力レベルの所定範囲での増加について保守要員に知らせる表示器200の組み合わせにより、長期間パネルの冷却力の有用性を最大化する能力を保守要員に提供する。
【0245】
好ましくは、圧力表示器200へ電流を供給するための電源供給装置205をパネル54の外側へ結合する。電源供給装置203を真空化口52を通る配線206を介して圧力表示器200へ接続する。
【0246】
好ましくは、プラグ201とLEDダイオードへ接続する。LEDダイオードは配線202を介して封止パネル56内の圧力レベルに関する受けた情報により圧力レベルの低下を表示する。好ましくは、プラグ201をスクリーンへ接続し、パネル内部空間内の圧力レベルを提示させる。
【0247】
好ましくは、プラグ201を中央コンピュータ又は中央処理装置へ接続する。
【0248】
断熱パネルを通常他のパネルの近辺に設置するので、中央コンピュータ又は処理装置を使用して、1つ以上のプラグからの情報を集める。
【0249】
本発明の一好適実施形態によると、プラグ201を保守システムの一部として中央コンピュータへ接続する。このような保守システムは1つ以上の断熱装置からの多くのパネルからの情報を集めることができる。このような保守システムは、好ましくはいかなる時点でも各断熱パネルの現状を出力することができる。
【0250】
好ましくは、保守システムは圧力閾値を規定する能力を保守要員に与えることを容易にする。このような圧力閾値を使用して断熱パネルの1つの圧力レベルが低下し、効率的断熱を回復するため再真空化するべき時を保守要員へ警告する。
【0251】
好ましくは、保守システムは更に要求により各断熱パネルの現状を表示するためのスクリーン表示器を備える。
【0252】
一好適実施形態で、圧力表示器200は変換器(例ロッシェル塩結晶)を含む圧電装置である。圧電装置200は圧縮時変換器が作り出す電荷により変換器上の機械的圧力を測定する。圧電装置200は発生電荷による圧力レベルの測定を行う。圧電装置200は配線202を介して圧力レベルに関する情報をプラグ201へ伝送する。
【0253】
この発明の一好適実施形態で、圧力表示器200は誘導加熱素子と温度検出素子を備える。誘導加熱素子は断熱パネル近辺に設置される磁束発生器の作用による電磁誘導により熱を発生させるために使用される。
【0254】
温度検出素子は、封止断熱パネル51の内部空間の熱拡散速度を測定し、これにより封止断熱パネル51内の圧力レベルを測定する。
【0255】
次にパネル内の圧力レベルを維持するための圧力表示器と恒久真空弁を備える別の典型的真空断熱パネルを示す図16Bへ言及する。パネル、真空弁及び真空化窓は上の図16Aのようであるが、しかし図16Bでは配線は処理装置222へ接続され、プラグへではない。更に、図16Bは電気抵抗器200、加熱素子及び処理装置222を備える圧力表示器200を示す。
【0256】
この実施形態で、圧力表示器200は加熱パネルの内部空間内の温度に応じて変動する抵抗を有する電気抵抗器である。この実施形態で、電源供給装置205は封止容器56の内部空間温度のそれ以上に所定温度までそれを加熱するため、加熱素子へ電流を供給する。
【0257】
好ましくは、加熱素子と電気抵抗器200を互いに接続する。
【0258】
更に、電気抵抗器200の抵抗変化を測定するための処理装置を、配線202を介して電気抵抗器200へ接続する。処理装置222は抵抗の測定変化により封止容器56の内部空間の熱拡散速度を測定し、これにより封止容器56内の圧力レベルを測定する。処理装置222を封止容器56の外側へ設置し、容器53の窓を通して電気抵抗器200へ配線する。好ましくは、電気抵抗器はサーミスタである。
【0259】
次にパネル内の所定圧力レベルを維持するため、表示器と恒久真空弁を備えた別の典型的真空断熱パネルを示す図17に言及する。パネル真空弁及び真空化窓は上の図16Aのようであるが、図17は圧力基準カプセル210を備える圧力表示器を示す。この実施形態で、圧力表示器は曲げ膜の真空封止圧力基準カプセル210を備える。圧力基準カプセル210は、封止カプセルの曲げがバネ圧縮度に影響するように圧力基準カプセル210の内壁を支持するバネ211を囲む。圧力基準カプセル210は断熱パネルの圧力レベルより低い所定圧力レベルに到達するように予め真空化される。所定圧力レベルをパネル56内部空間内の圧力レベルに対する基準圧力レベルとして使用する。カプセルは気密封止されているので、それは基準圧力レベルとして使用できる固定圧力レベルを有する。
【0260】
断熱パネルの内部空間の圧力レベルが低下すると、カプセル内部空間とパネル内部空間の間に本質的圧力差が形成される。その圧力差はパネル内部空間のガスが空間間の圧力平衡を回復しようとして、カプセル外部膜211上へ機械力を加えるようにする。加えられた機械力はカプセル膜211を曲げさせる。膜の曲げはカプセル内のバネ212を圧縮する。バネ212の圧縮を圧力基準カプセル210内の圧縮検出器213により検出する。
【0261】
この発明の一好適実施形態で、圧縮検出器213は電気回路でバネの圧縮は回路の電気通過を容易にする電気回路を閉じる。圧縮検出器は配線215を介して圧力基準カプセル210内のバネ212の状態に関する情報を伝送する。
【0262】
この発明の別の好適実施形態で、圧縮検出器は真空封止カプセル212近辺に設置されたレーザ式距離検出器である。レーザ距離検出器は曲げ膜211迄の距離を測定し、真空封止カプセルの曲率測定、従って封止パネル56内部空間の圧力測定を行う。
【0263】
図18は、その上面から見たパネル壁54の外側上に設置されたプラグ201を示す外部斜視図である。好ましくは電源配線206を真空化口52を通して接続する。
【0264】
次に、この発明の好適実施形態による、吸収剤交換用典型的交換装置、真空断熱パネルを示す図19へ言及する。図19はガス透過壁303と真空化窓304を有する真空断熱パネルの外部封止302における窓301内に設置される、シンク型チャンバ300を示す。シンク型チャンバ300は吸収剤305を含む。雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料からできた除去可能カバー306は窓301へ重なる。吸収剤305は、水と水蒸気を吸収するための乾燥剤、又は分子ふるいとしてガス水子を吸収するための又はガス分子と結合し、これによりそれらを気相から固相へ変換させるためのゲッタのいずれかを含む。ゲッタと乾燥剤の両方の機能は上で説明した。
【0265】
図2に関して上記のように、透過ガス分子を吸収するため又はガス自由分子と反応し、それらを気相から固相へ変換するため、吸収剤305を真空化封止容器に挿入する。これらの化学的手順はガスの一部が真空封止断熱パネルに自由状態で留まることを防ぐ。吸収剤305は、活性であれば好ましくはパネル内の自由酸素分子を酸化し、窒素分子と反応することにより、又は分子ふるいとして吸収することにより、ガス分子を吸収する。これらの分子はこのように固相に結合され、パネル内の圧力レベルに影響しない。
【0266】
しかし、吸収剤305は吸収容量が有限である。吸収剤はある吸収容量を有する。従って、吸収剤305はそれらがある量の分子を吸収又は結合した後はその効力を失う。
【0267】
この実施形態は、真空断熱パネルを封止し、真空化した後に吸収剤305の交換を容易にする。交換装置310をパネル封止近辺でパネル内に設置する。交換装置310はパネル外封止307内の窓301を覆う。
【0268】
交換装置310は更に吸収剤305を保持するシンク型チャンバ300と、シンク型チャンバ300を封止する除去可能カバー306を備える。
【0269】
シンク型チャンバ300を、吸収剤305を保持するように設計する。ゲッタ又は乾燥剤がパネル内部空間から雰囲気ガスを吸収し続けられるように、チャンバ内部空間とパネル内部空間の間の雰囲気ガスの通過を可能にするインタフェースを備える。従って、シンク型チャンバ300は前記空間の間で低速度で比較的遅い雰囲気ガスの拡散を容易にする半透過壁303を備える。チャンバ300とパネル内部空間308の間に配置された半透過壁はガスには半透過であるが、好ましくは水と水蒸気には非透過である。従って、パネル内部空間内の水分レベルは、チャンバ300が封止されない場合は上昇しない。比較的遅い拡散の適切な半透過膜の例としては半透過単独重合体又は共重合体がある。例えば半透過膜はポリスチレン又はシリコン共重合体からできている。
【0270】
更に半透過フィルムはゲッタや乾燥剤の効率的交換を容易にする。吸収剤305の交換中、半透過壁303を数秒間雰囲気ガスと水蒸気に曝す。こうしていくらかのガスと水蒸気は半透過壁303を通って断熱パネル内部空間へ透過する。しかし、曝露期間が短く、半透過壁303が遅い拡散速度だけであれば、半透過膜303を介しては余り多くの分子は通過しない。従ってプラグを閉にして、吸収剤305がチャンバ300にあると、分子がパネル56内部空間から吸収剤チャンバ300へ自由に拡散できる時間は非常に長くなる。
【0271】
こうして、チャンバ300を封止とした場合、吸収剤305により吸収又は結合される分子の量は、チャンバ300を封止しない場合、半透過壁303を透過する分子の量より本質的に多い。
【0272】
次に図20A、20B及び20Cに言及する。
【0273】
図20Aはパネル壁内に設置された交換装置310の断面斜視図である。
【0274】
図20Bは弁の除去可能カバーと弁のチャンバ内壁の間の結合部の拡大断面斜視図である。
【0275】
図20Cはその上面を示す交換装置310の外部斜視図である。
【0276】
図20A、20B及び20Cはこの発明による吸収剤交換装置の好適実施例を示す。この実施例で、シンク型チャンバの側壁320を除去可能カバー322の外側壁上に結合されたネジ状パターンに合う内部ネジ山321と結合させる。
【0277】
好ましくは、側壁320と除去可能カバー322はBarex(商標)から作る。
【0278】
好ましくは、半透過壁323はポリスチレンから作る。好ましくはOリング封止323をチャンバ内壁へ接合させる。O−リング封止を弁カバー302と弁チャンバ304の間の溝324に設置し、その間で組み立て中圧縮し、これによりシンク型チャンバ304の壁とカバー302の間の隙間を封止する。
【0279】
次に再度図19に言及する。この発明の一好適実施形態による交換装置310は更なる封止問題を解決できる。一般に真空断熱パネルの製造工程の間パネル内部空間を真空化窓を通して真空吸引源を使用して、真空化する。しかし、真空化工程の間、空気と水蒸気はパネル内部空間内に比較的高率で存在する。従って、吸収剤は空気と水蒸気分子を活発に吸収し、これらと反応する。
【0280】
従って、所定圧レベルを維持するため断熱パネル内部空間を封止する前にさえ吸収剤はそれらの吸収力のいくらか又は全てを消耗する。
【0281】
この発明の一好適実施形態で、パネル内部空間の真空化を上記のように、パネル内の恒久真空弁を通して行う。断熱パネルからの空気の真空化の間、真空パネル内部空間内の空気を真空化する。
【0282】
半透過壁323はシンク型チャンバ305と断熱パネル内部空間の間の雰囲気ガスの比較的遅い拡散を促進するので、断熱パネルの真空化工程が終了後、雰囲気ガスはシンク型チャンバ305に留まる。従って好ましくは上記のように、チャンバ305内の雰囲気ガス蓄積を防止するため、真空化工程の間チャンバ内部空間内に充填材を設置する。好ましくは充填材はプラスチックのような不活性材で作る。充填材はガス吸収剤カプセルと全く同一の形状である。
【0283】
更に、この発明の好適実施形態によると、交換装置310は、シンク型チャンバ300への吸収剤305の付加を容易にする。従って、吸収剤305を真空化処理が終了後に加える。この処理段階の吸収剤の設置によりシンク型チャンバ300の内部空間からの雰囲気ガスの除去が行われ、達成された圧力レベルを維持することに役立つ。
【0284】
更に、この実施形態はパネル寿命の間、使用済み吸収剤305の交換により所定圧レベルの維持を容易にする。
【0285】
好ましくは、パネルは更に、保守要員にパネル内の圧力レベルを表示する圧力表示器を備える。吸収剤305を圧力表示器により交換できる。
【0286】
好ましくは、圧力表示器をパネル内に設置し、パネル内部空間内の圧力を伝送又は表示するため、プラグ又は表示器へパネル封止の窓を通して、配線309を介して接続するのに適する。
【0287】
次に、この発明の別の好適実施形態による典型的方法のフローチャートである図21に言及する。図21に示す方法は、吸収剤ハウジングを有する封止真空断熱パネルの製造ステップに続く。
【0288】
この処理で、第1ステップ401は窓と真空弁を有する、ガスと水蒸気を殆ど透過しないフィルムの封止容器を提供することである。
【0289】
更に、第1ステップ401の間に、交換装置を提供する。交換装置は封止容器の窓に重なるのに適する。交換装置は、水蒸気と雰囲気ガスに対し、半透過の壁及び、例えばアルミ被覆層を備えたポリマのような、雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料からできたカバーを備えるシンク型チャンバを備える。このカバーは、シンク型チャンバ口を封止可能に覆い、封止チャンバを生成するように設計する。
【0290】
次に、次ステップ402で、交換装置を封止容器窓に設置する。窓を使って真空吸引源を接続する。
【0291】
続くステップ403で、真空弁を真空源へ接続する。明らかに接続はアダプタを介した間接的又は真空ポンプを介した直接的である。次のステップ404で、封止容器を真空源を使用して、雰囲気ガスと水分を真空化する。次のステップ405で吸引源を切り離した後、吸収剤をシンク型チャンバへ挿入する。最終ステップ406で、シンク型チャンバをカバーを使用して封止する。図18と19に関して述べたように、前記方法により製造されたような交換装置を備えたパネルはパネルの内部空間を真空化する能力を備える。これらのパネルは長期間その真空レベルを維持できる。
【0292】
次に、この発明の好適実施形態による典型的方法の別のフローチャートである図22に言及する。ステップ401〜406は上の図21のようであるが、ステップ407と408を追加する。図22に示す方法に吸収剤ハウジングとその保守を有する封止真空断熱パネルの製造ステップが続く。ステップ407は除去可能カバーを除去することによりシンク型チャンバの再開放を示す。次にステップ408は、ステップ404〜406の繰り返し、即ち真空化パネルに新吸収剤を加えることによる所定圧力レベルの維持を示す。上記のように、この発明による一実施形態はパネル内の吸収剤の交換を容易にする。交換は除去可能カバーを除去し、吸収剤を交換することにより実施される。
【0293】
次に、この発明の別の好適実施形態による典型的方法のフローチャートである図23に言及する。図23に示す方法は隔壁に対する真空断熱パネルの追加ステップが続く。
【0294】
断熱パネルは一般に説明したように冷蔵室と断熱装置で使用される。一般に、冷蔵室において、断熱装置の断熱パネルは隔壁の後に設置される。隔壁を使用して断熱パネルを損傷から守る。隔壁を付加する他の共通的動機は設計思想からである。
【0295】
例えば、家庭用冷蔵庫の壁は一般に冷蔵庫の棚を支えるように設計される内部隔壁フィルムと結合される。
【0296】
製造工程中、断熱パネルを、通常金属ケースである外部隔壁と、通常設計されたプラスチックケースである内壁の間に設置する。
【0297】
内部隔壁を断熱装置の内側を被覆するように設計するので、断熱パネルを隔壁に取り付けるのに適した接着層と予め積層する。隔壁の設置工程の間、壁を断熱装置の内側へ接着する。しかし、一旦隔壁が活性接着帯へ接触すると、壁は直ちに接着され、位置決め工程の細かい調整を妨げるので、隔壁挿入の前にパネルを活性接着剤と積層することは位置決め工程を妨げる。従って、接着作用が起こる前に、フィルム設置を容易にする方法を有することが非常に有利である。発泡接着剤の使用は位置決め後接着法を容易にする。隔壁間のパネルの位置決め後にのみ発泡接着剤を取り除いて、隔壁と断熱パネルを固定する。しかし、発泡接着剤層の容積は比較的大きい。断熱装置壁の容積は冷蔵容積の有効容量に直接影響する。
【0298】
次に、上記容積の欠点を回避する隔壁フィルムへ断熱パネルを結合する方法を示す図23に言及する。従って、第1ステップ501は断熱パネルと隔壁を提供することである。次にステップ502で、パネルを熱活性接着剤と積層する。このステップで、熱活性接着剤は活性でなく、パネル壁上の追加外層として積層される。好ましくは、パネル壁の2つの対向側を熱活性接着剤層と積層する。次のステップ503の間、断熱パネルを断熱装置内壁と結合する。好ましくは、断熱装置内壁を完全に覆うように、パネルを断熱装置内壁へ結合する。この気密カバーは断熱装置の効果的断熱を提供する。続くステップ504で、内部隔壁を断熱パネル近辺に設置し、パネルを覆う気密封止を形成する。熱活性接着剤の早発活性化を防ぐため、設置を好ましくは室温で行う。熱活性接着剤は室温では活性化しないので、この手順は断熱パネルと隔壁の設置を妨げない。
【0299】
次のステップ504で、活性化熱を既に位置決めした配置に提供する。熱は熱活性接着剤を活性化し、これにより断熱パネルと隔壁を固く接着させる。
【0300】
この方法の1つの主な利点はこの処理がドライ式であることである。液状接着剤を使用して、断熱パネルを接着するのと異なり、熱活性接着剤の使用はドライ環境での断熱パネルの固定を約束する。従ってこの工程で使用する機械類は液体強化式である必要はない。
【0301】
好ましくは、熱は断熱装置内壁へ接近するパネル壁上の熱活性接着剤層を活性化し、断熱パネルと断熱装置内壁とを強固に接合する。
【0302】
好ましくは、熱活性接着剤層を高周波放射により活性化する。この実施形態で、断熱装置壁は高周波放射透過材で作る。
【0303】
次にこの発明の実施例による冷蔵車用の典型的封止断熱装置を示す図24と27に言及する。
【0304】
真空断熱パネルは、冷蔵庫、フリーザ、乗物、熱湯貯蔵器、及び建物で共通的に使用される非真空断熱パネルより良い断熱性を促進する。
【0305】
上記のように、真空断熱パネルの熱伝導率は発泡断熱材の断熱パネルのような非真空断熱パネルより一般に4〜12倍良い。熱に対する改良された抵抗は熱に対する改良された抵抗のない場合より比較的薄い断熱パネルの生成を可能にする。このような断熱パネルは、トラックの全体寸法は限定されており、断熱厚の増加は使用可能容積を、従ってトラック貯蔵空間の機能を減らすので、このような断熱パネルは冷蔵車コンテナ(例、トラックコンテナ、船舶コンテナ、列車コンテナ又は空輸コンテナ)に良く適する。
【0306】
例えば、一般的欧州の環境では、冷蔵車は当局により決められた標準幅を有する。従って、トラックの外形寸法は決められている。こうしてこの実施形態で、このような決められた厚さ壁でより良い断熱を達成する。
【0307】
更に、最近のエネルギ源の単価は上昇している。従って、各エネルギ装置の力の有効利用を進めることが必要である。
【0308】
従って、より良い断熱抵抗を備えたより薄い断熱パネルが共に必要である。
【0309】
このような効果を、真空断熱パネルを使用して達成できる。このようなパネルでの使用は平均的エネルギ消費を低下させる。
【0310】
加えて、前記断熱パネルの別の可能な利点は、それらがトラックや列車に現在使用される冷蔵装置の容積を削減することである。
【0311】
真空断熱パネルの使用により冷蔵装置の寸法を削減することができる。
【0312】
更に、真空断熱パネルの使用により、比較的大量のエネルギを消費する独立エンジンに対するニーズを除き又は減らすことができる。
【0313】
断熱パネルの冷蔵車への組み込みは、トラック製造業者や所有者に非常に有利な効率的システムを生成し、各冷蔵車の保守費用を低下させる。
【0314】
しかし、前記組み込みはいくらかの反論がある。
【0315】
もし、冷蔵車の断熱装置のドアーが開くと、外部環境からの空気が断熱装置の内部空間へ進入する。
【0316】
もし外部環境からの空気がトラックコンテナの内部冷蔵空間へ進入すれば、本質的に大量のエネルギが断熱装置内の必要な冷蔵温度を回復するのに必要であろう。
【0317】
従って、この進入空気を可能な限り急速に冷却しなければならない。加えて、冷蔵空間へ進入する水蒸気は冷蔵空間内の水分を増加させ、これにより冷蔵装置に更なる負担をかけることになる。
【0318】
この発明のここで述べる実施形態は前記欠点を克服するように設計されたシステムについて述べる。この発明の好適実施形態によるシステムは冷蔵システム、冷蔵乾燥システム又はその両方を含む。
【0319】
断熱装置のドアーが開の期間は通常比較的短いので、断熱装置のドアーの開時点の後冷却空間を解放できる、冷却固体又は液体を貯蔵する付加的急速冷却装置を有することは非常に有利である。急速冷却装置の例には共晶装置により冷却する装置又は相変化(PCM)材により冷却する装置がある。
【0320】
好ましくは、付加急速冷却装置はエネルギ源としてトラック主エンジンを使用する。共晶又はPCM装置を、ドアーが閉の比較的長期間に再充電できドアー開の短期間に使用できる。
【0321】
このようなシステムの利点は付加急速冷却装置を、冷蔵車ドアーが開の時間中作動することである。
【0322】
冷蔵庫ドアーが、開の後、冷却レベルを回復するため、冷蔵庫ドアー開の期間、又はドアー開の結果として、付加急速冷却装置は余り多くのエネルギ又は冷却容量を消費しない。更に、断熱装置内部空間の冷却レベルを回復するため、主断熱冷却装置からの追加冷却はより少なくて済む。
【0323】
本発明の別の実施形態で、乾燥剤を使用する。ドアー開時進入空気を冷却するのに必要なエネルギの大部分は空気の乾燥である。空気温度は低下するので、相対温度は同様に低下し、水蒸気は液化する。
【0324】
この液化と冷却に必要なエネルギは環境の水蒸気の相対比率に依存する。
【0325】
ドアー開時とその後活性化する乾燥剤を車の断熱装置へ付加し、これによりコンテナ内の所定温度レベルを達成し、維持するために必要なエネルギを削減することが可能である。乾燥剤は時間が経過すれば消耗する傾向があるので、乾燥剤を再生する。塩化リチウム、分子ふるい、塩化カルシウム、粘度及びその他を乾燥剤として使用できる。再生処理は一般に熱により行う。
【0326】
真空パネルにより断熱されたコンテナと冷蔵貯蔵と空気乾燥の組み合わせは上記のように多くの利点を有する。
【0327】
次にこの発明の好適実施形態による冷却と加熱用圧縮ヘリウムを使用するシステムを組み込む典型的封止断熱装置を示す図26と29に言及する。
【0328】
本発明の別の好適実施形態で、圧縮ヘリウムを使用する。多くの場合、冷蔵コンテナトラック、船舶コンテナ等は電気モータにより独立して冷却される。この好適実施形態で、冷却装置を冷却伝導剤の少なくとも1つの他のソースへ接続する。1つの冷却伝導剤は、使用温度範囲では凍結しない非常に高い熱伝達容量を備える液体である圧縮ヘリウムである。ヘリウムはコンテナから中央装置への熱伝達のための時間を短縮する。
【0329】
一好適実施形態で、ヘリウム式システムを船の電源供給装置から供給される断熱装置を備える船舶輸送コンテナへ組み込む。圧縮ヘリウムパイプを船舶輸送コンテナへ組み込み、中央断熱装置からの熱を各船舶輸送コンテナへ伝送する。この好適実施形態で、このような船舶輸送コンテナは独立した冷却エンジンを組み込んでいないので、このようなシステムの利用はより効率的にコンテナ容量を利用できる。
【0330】
通常の冷却コンテナは独立エンジンと独立熱交換器を有する。従ってエンジンと熱交換器からの熱放射の促進のために、通常の冷蔵コンテナ間に分離空間を必要とする。この発明によるコンテナは連続運転の必要はなく、又は独立エンジンと独立熱交換器さえ有する。それらは、それらの間に分離空間なしに互いに接近して設置される。
【0331】
一実施形態で、乾燥剤を家庭用冷蔵庫、コンテナ又はフリーザで使用する。
【0332】
別の実施形態で、相変化材を熱エネルギの貯蔵又は吸収のため、家庭用冷蔵庫又はフリーザで使用する。これらは再生乾燥剤と組み合わせて提供される。
【0333】
上で詳述したように、真空断熱パネルにおける使用は冷却装置の所要容量を削減する。
【0334】
従って、節約した容量のいくらかを熱貯蔵剤の冷却に使用できる。例えば、冷却貯蔵として低電気料金期間に冷蔵庫又はフリーザを内部冷却空間の冷却と熱貯蔵剤の冷却を行うようにプログラムできる。このような冷蔵庫又はフリーザでは、冷却された熱貯蔵剤が電気料金が高い期間の熱を吸収する。従って電気料金が高い期間の電気消費を削減する。
【0335】
冷却熱貯蔵剤も、電気供給の故障の間冷却を提供するため冷蔵庫の内部空間用バックアップとして使用する。より小さい冷却装置を備えたフリーザを設計することも可能である。このようなシステムの1つの利点は、システムは1日の限られた時間だけ作動するので、非作動時間枠の間はより静かである。
【0336】
更に、真空断熱パネルはより良い断熱を構成するので、従って冷却装置内で所定温度を維持するために必要なエネルギはより少なくて済む。
【0337】
更に、真空断熱パネルの使用は同じ断熱効果を達成するため、より薄いパネルの使用を容易にする。より薄いパネルは貯蔵エリアの拡大又は冷却装置内へのより多くの相変化材(PCM)の収容のいずれかを容易にする。
【0338】
本発明の別の好適実施形態は熱湯貯蔵に関する。相変化材(PCM)での熱湯の貯蔵は空間を節約でき、又は同一空間でより多くの熱を貯蔵することができる。熱湯貯蔵、PCM及び真空断熱の組み合わせは、再度オフピーク電気使用の利点がある。この概念を太陽エネルギと組み合わせる。
【0339】
この特許有効期間中、多くの関係装置とシステムが開発されここでの言語の範囲特に言語、溶接材、封止材、雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料、ゲッタ、乾燥剤はこのような新技術を先験的に含むつもりである。
【0340】
明確化のため、別の実施形態の流れで記述される本発明のある特徴は一つの実施形態における組み合わせでも提供される。反対に簡単化のため単一実施形態の流れで記述される本発明の色々な特性も分離して、又は色々の適切な下位の組み合わせでも提供される。
【0341】
本発明をその特定実施形態と合わせて記述して来たが、多くの代案、修正及び変更は当業者に明らかであることは明確である。従って付属の特許請求の範囲の精神と広い範囲内に入るような代案、修正及び変更の全てを包装することを意図する。この明細書に述べた出版物、特許及び特許出願を、あたかも各個々の出版物、特許又は特許出願が参考としてここに組み込まれるよう特別にそして個別に表示されると同様の程度に明細書へ参考としてその全てをここに組み込む。更に、この出願で参考の引用又は確認はこのような参考をこの発明に対し従来技術として利用できる許可として解釈すべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0342】
【図1A】本発明の実施形態による真空断熱用典型的封止パネル
【図1B】本発明の実施形態による積層封止帯を備える真空断熱用典型的封止パネル
【図2】本発明の実施形態による更にゲッタ及び乾燥剤を備える別の真空断熱用典型的封止パネル
【図3A】本発明の好適実施形態による2層の封止帯を備える別の真空断熱用典型的封止パネル
【図3B】本発明の実施形態による熱障壁を備えた真空断熱用典型的封止パネル
【図4】本発明の好適実施形態による溶接真空断熱パネルの製造法の簡略化フローチャート図
【図5A】本発明の好適実施形態による溶接真空断熱パネルの製造法、更に真空化及び気密封止のステップからなる、別の簡略化フローチャート図
【図5B】本発明の好適実施形態による溶接真空断熱パネルを製造し、そして乾燥材を補足する能力を提供する、方法の別の簡略化フローチャート図
【図6】選択されたポリマ材の酸素転送速度及び水蒸気転送速度を示す比較図
【図7】色々のサイズで真空断熱パネルの熱伝導率への真空断熱パネル包装内のアルミ箔層厚の影響を表す比較図
【図8】本発明の実施形態による固定真空弁を備える真空断熱用の典型的封止パネル
【図9】本発明の好適実施形態による初期ポンピング及び所定圧レベルを維持するためのポンピングを可能にする典型的恒久弁
【図10A】本発明の好適実施形態による真空弁を包む口の外部斜視図
【図10B】本発明の好適実施形態による図10Aの口の別の外部斜視図
【図11】本発明の好適実施形態による真空ポンプアダプタへ接続された典型的説明的恒久真空弁
【図12A】本発明の好適実施形態による口に接続されたアダプタの外部斜視図
【図12B】本発明の好適実施形態による図12Aのアダプタ及び口の別の外部斜視図
【図13】本発明の好適実施形態による壁と真空パネルの間の中間発泡層を通してポンプにアクセスできる、更に接続部品を備える真空弁ポンプアダプタへ接続された別の典型的恒久真空弁
【図14A】本発明の好適実施形態による接続部品に接続された別の典型的恒久真空弁
【図14B】本発明の好適実施形態による真空弁を備えた断熱パネルの典型的製造法のフローチャート
【図15】本発明の実施形態による真空弁窓を封止するための典型的弁プラグ
【図16A】本発明の実施形態によるパネル内の所定圧レベルを維持するための恒久真空弁と圧力表示器を備える典型的封止断熱パネル
【図16B】本発明の実施形態による恒久真空弁と圧力表示器としての電気抵抗器を備える別の典型的説明的封止断熱パネル
【図17】本発明の実施形態による所定圧レベル又は圧力レベル範囲を維持するための恒久真空弁と圧力表示器としての曲げ膜のカプセルを備える別の典型的説明的封止断熱パネル
【図18】パネル壁の外側に配置された圧力表示器プラグの外部斜視図
【図19】本発明の実施形態による圧力表示器を備えた真空化封止容器の典型的説明的ガス・水蒸気吸収剤交換装置
【図20A】パネル壁内に設置されたガス・水蒸気吸収剤交換装置の断面斜視図
【図20B】弁の除去可能カバーと弁チャンバ内壁の間の結合のクローズアップ断面斜視図
【図20C】その上面を示す吸収剤交換装置の外部斜視図
【図21】本発明の好適実施形態による吸収剤ハウジングを有する溶接真空断熱パネルの製造法の簡略化フローチャート図
【図22】本発明の好適実施形態による断熱パネルに隔壁フィルムを結合する方法の簡略化フローチャート図
【図23】本発明の好適実施形態によるパネル保守ステップを含む断熱パネルに隔壁フィルムを結合する方法の別の簡略化フローチャート図
【図24】本発明の好適実施形態による冷蔵車用典型的断熱装置
【図25】本発明の好適実施形態による別の冷蔵車用典型的断熱装置
【図26】本発明の好適実施形態による冷却及び加熱用に圧縮ヘリウムを使用するシステムを組み込む典型的断熱装置
【図27】本発明の好適実施形態による冷却及び加熱用に圧縮ヘリウムを使用するシステムを組み込む別の典型的断熱装置
【符号の説明】
【0343】
1:断熱材
2、6:パネル壁
3:側面帯
3A,4A:封止帯
4:封止材
5:パネル内部空間
8:乾燥剤
9:封止帯
10:外層
11:内層
12:ゲッタ
51:真空弁
52:口
53:窓
54:パネル封止
55:真空化断熱パネル
56:パネル
57:吸引インタフェース
61:チャンバ
62:真空窓
63:弁ストッパ
64:バネリセッス
65:バネ
67:すき間
71:床通路
72:弁ストッパ
73:口
74:真空化窓
81:真空ポンプアダプタ
82:上部出口
83:旋回軸
84:エラストマ
85:台
87:通路
88:回転ハンドル
89:底部ダクト
91:吸引源端部接続
100:プラグ
101:突起
110:接続器具
113:隔壁
114:指定ダクト
115:チューブ
116:ネジ状旋回軸
117:内部チューブ
118:真空弁
119:真空吸引源
120:窓
121:回転ハンドル
200:圧力表示器
201:プラグ
202、206:配線接続
205:電源装置
210:圧力基準カプセル
211:膜
212:バネ
213:圧力検出器
222:処理装置
300:シンク型チャンバ
301:窓
302:外部封止
303:ガス透過壁
304:真空窓
305:吸収剤
306、322:カバー
310:交換装置
321:内部ネジ
323:O−リングシール
324:溝
602:フィルム
606:端部
【技術分野】
【0001】
この発明は真空断熱パネルとその製造法、特に限定しないが長期間所定圧力レベルを維持するための低伝導率と実用性を備える真空断熱パネル及び断熱装置壁にパネルを接着する方法に関する。
【0002】
効果的断熱は広範囲な領域で必要とされる。例えば断熱は冷蔵製品、冷蔵コンテナ及び空間の輸送、輸送ボックス、冷凍庫とフリーザ、冷蔵室、冷蔵輸送車、建物及び熱湯貯蔵装置では必需品である。断熱は、伝導、対流及び輻射効果を抑えることにより外部環境から断熱空間へ、又はその逆で熱移転を最小化する障壁である。特に断熱装置の温度を維持するためのエネルギ必要量が効果的断熱性でそれらの装置を断熱することにより著しく削減できるので、従っていかなる断熱装置の断熱レベルも非常に重要である。更により良い熱伝導率は、薄い改良型断熱パネルが通常断熱パネルと同レベルの断熱性を達成できるので、断熱壁の必要幅を減らすことができる。断熱装置で通常使用される断熱壁は広範囲の断熱製品から作られる。例えば発泡ポリウレタン、ポリスチレンベースの発泡材、粉末は鉱物又はガラス繊維のような閉鎖発泡材が通常使用される。更に、通常使用されないが2〜3のより知られたコアーは例えばとりわけガラス繊維ベースの粉末コアー又は繊維コアーである。上記断熱材は比較的低熱伝導率を有する。例えば、硬い発泡プラスチックのコアーは約0.02W/m・Kと0.05W/m・Kの間の低熱伝導率を有する。
【0003】
断熱材の熱抵抗は多くの要因、とりわけ発泡材、吹込み剤、水分含有量、密度、セル構造とサイズ、セルガス成分及び乳白剤等の存在下で発泡材が使用される温度に依存する。
【0004】
真空断熱パネルは伝統的断熱パネルの付加的改善を構成する。
【0005】
断熱コアーの熱伝導率を減らすため、コアーを雰囲気ガスと水蒸気を真空化した空間で封止するべきである。
【0006】
真空断熱パネルは雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない包装材に包まれた、断熱材のコアーを備える。パネルをコアー材による所定圧力迄真空化する。
【0007】
このようなパネルは類似材料と同一又はこれより薄い厚さに対してでさえ非常に優れた耐熱性を備える。従って、コンテナ、部屋及び他の空間の断熱に真空断熱パネルを使用して、その全外寸法の縮小、内寸法の増加を可能にするか又はコンテナの熱性能の向上を可能にする。
【0008】
例えば、硬い発泡プラスチックのコアーを雰囲気圧力より著しく低い圧力迄真空化し、気密フィルムで包む場合、その熱伝導率は低下し、略0.001W/m・K〜0.009W/m・Kの範囲に入る。
【0009】
従って、最新技術は単用途又は多用途断熱コンテナの場合、真空断熱パネルを使用することを示唆する。
【0010】
例えば、雰囲気圧より著しく低い圧力迄真空化した気密フィルムに包まれた硬い発泡プラスチックのコアーから構成されるパネルがある。孔から空気を吸引することにより、ほぼ低熱伝導率を達成する。従って、可能最高断熱特性を備える断熱材の選択の他に、断熱パネル内の圧力レベルの生成及び維持における重要な要因は気密フィルムの選択である。このような気密フィルムは安価であり、好ましくは可能最低熱伝導率を有し、可能な限り雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過せず、そのため所定圧力レベルを可能な長期間このような断熱パネル内に保持することができる。
【0011】
実際には、従来技術の断熱真空パネルの圧力レベルは主としてパネル包装の継ぎ目を通しての雰囲気ガス及び水蒸気の透過により絶えず上昇する。従って、こうして設けられた断熱は絶えず低下する。
【0012】
この問題に対する既知の解決法は雰囲気ガス吸収剤と水蒸気吸収剤を付加することである。吸収剤は、それが封止され、真空化される前にパネル内部空間へ挿入される化学剤である。化学剤は残留ガスと封止パネル包装から絶えず漏れてくる避けることができないガスの両方を吸収する。化学剤は、パネルの内部空間に何とか透過して来た自由雰囲気ガス及び水蒸気分子を捕まえる。従って、所定圧力レベルを有限期間維持する。
【0013】
しかし、化学剤の付加は製造コストを増加させる。更に、化学剤は有限有効期間と有限吸収と吸収容量を有し、従ってそれに基づくパネルの有効寿命を限定する。
【0014】
別の既知解決法は、シリカ蒸気又はエーロゲルのような本質的に小孔を備える断熱材を使用することである。このような材料は広範囲の圧力レベルにわたり本質的に低熱伝導率レベルを維持する能力を有する。例えば100mb以下の圧力で封止されたこのような材料は、0.9mb以下の圧力に封止された他の発泡材と実際、同様の本質的に低熱伝導率を維持するだろう。このように蒸気シリカコアー材料が真空パネルに封止されると、パネルの圧力レベルの増加は平均30μmの一般的セルサイズを備える開放発泡ポリスチレンを考慮して、その低熱伝導率レベルへの影響は比較的小さいだろう。しかし現在蒸気シリカ材は比較的高価であり、そして断熱パネル構造のための硬い骨組として使用できる開放発泡材のような他のコアー材の硬さによる利点を欠いている。
【0015】
ある構成では、断熱パネルの壁を形成するために使用されるフィルムは金属である。製造コスト関係のため、一般にアルミフィルムを使用する。アルミフィルムは比較的高熱伝導率を有するので、パネル側面を介してパネルの一つの側から他の側へ熱を伝導し、これにより包装コアー材の断熱効果を逃がす。明らかに、サーマルエッジ又はサーマルブリッジとしても知られるこの伝導はパネルの断熱性能を本質的に低下させることができる。
【0016】
パネル表皮を横断して伝達される熱量を減らすため、アルミより低い熱伝導率を備える気密フィルム又はラミネートを備える要望がある。パネル内の圧力を維持するため、熱障壁をフィルムに結合しなければならない。更にガスの不透過性及び水蒸気の不透過性の封止能力の間の最適値として熱障壁材を選ばなければならない。どんな材料を選ぼうと、ガス又は水蒸気のいずれかをいくらか透過する。従って、従来技術には欠点があり、断熱パネル内の圧力レベルを維持し、そしてその表皮について効果的な熱障壁として機能する断熱パネルを有することは非常に有利である。
【0017】
1998年9月7日発行の国際特許出願番号WO98/29309で、断熱コアー用ケースとしてバッグを使用する。真空断熱パネルが開示された。このバッグは蓄積真空化用管状部を有する。パネル生成プロセスで、パネル内部空間を断熱発泡固体プラスチック微細多孔質材で充填し、次に真空吸引源を利用して真空化する。固体プラスチックの微細多孔質封止真空コンテナは良好な断熱層を備えるが、WO98/29309真空断熱パネルはパネルの断熱潜在能力の利用を最大化することはできない。この理由は例えばアルミフィルムや金属化フィルムのような高熱伝導率を備えるフィルムからできている外枠材の高熱伝導率のためである。
【0018】
比較的低伝導率を備えるフィルムはこの伝導率問題を解決できるが、このような物の使用により高価になるか又は、不安定性、脆弱性又は耐熱性の低下等のような他の理由により適当でないかいずれかである。
【0019】
別の真空断熱パネルが2005年3月8日発行の米国特許番号6、863、949で開示されている。この開示パネルはフィルム包装真空断熱パネルである。
【0020】
特許番号6、863、949は真空を生成するために真空化されたガス封止単票フィルムに包まれた多孔質材から予備成形された安定した断熱コアーについて開示する。この教示で、先のWO98/29309の発明におけるように、取り組むべき主な問題はパネル包装の高伝導率である。使用されるフィルムは、その熱伝導率潜在能力を抑制するためのいかなる熱障壁も組み込まずに断熱材コアーを一様に包む。従って、WO98/29309による真空断熱パネルは一側面から反対側面へ熱を伝導することができる。従ってパネルの熱伝導率を低下させるためには、フィルムを高価な又はアルミより雰囲気ガスを透過しにくい、比較的熱伝導性のないフィルム材から作る。
【0021】
熱伝導性問題の別の解決法としては1層の金属フィルムからできている従来の断熱パネルを数層のポリマを含む柔軟なラミネートからできた又はポリマで被覆された封止からなるパネルと交換することである。非金属又は金属化材料の使用により熱伝導率及び熱端部効果を減少させることができる。
【0022】
袋物を作るのに便利な色々なタイプの被覆をした、及び被覆されないポリマ、及び金属箔及びその組み合わせからなる積層フィルムではガス透過問題を完全には解決できない。熱伝導性でないが、封止継ぎ目はなお一部外部環境に曝される。このように、継ぎ目を通しての分子のガス透過率を減らすため、比較的ガスタイトな封止層を有することが非常に有利である。標準雰囲気圧は1013.25mbで、パネルの内圧レベルは0.01mb〜100mb近辺であり、そのため継ぎ目は圧力差を維持し、基本的に真空を維持するため、ガスの透過率は低くなければならない。継ぎ目からのガス漏れは絶えず真空レベルを低下させ、パネルの熱伝導率レベルを上昇させる。
【0023】
上記のように、最新技術の1つの欠点は長期間真空を経済的に維持することの困難性である。
【0024】
増加圧問題の解決のため、色々な試みがテストされ、実施されてきた。例えば従来技術は、乾燥剤のような水と水蒸気の吸収剤の挿入及びゲッタのような雰囲気ガス吸収剤の封止真空パネルへの挿入について開示する。しかし、吸収剤はパネルが封止又は真空化される前に、挿入されるので、吸収剤は部分的解決法でしかない。従って、ゲッタや乾燥剤のいくつかはポンプによる指定圧レベルを達成する以前にさえ水分と空気を吸収し、このため貴重な容量を使い果たす。更に、パネルは挿入後に封止されるので、再ポンピングを実施しないのであれば、吸収剤を交換する実用的方法はない。
【0025】
最新技術のパネルは、ポンプによるか、又はパネル内の雰囲気ガス吸収剤及び水蒸気吸収剤の交換のいずれかにより、断熱パネルの再真空化を容易にするいかなる効率的メカニズムも現在は含んでいないことは注目すべきである。
【0026】
パネル内の所定圧レベルは周期的に再真空化することにより、又は圧力が低下した場合、そうすることにより維持できる。封止コンテナの圧力レベルの測定は多くの広い用途で利用され、多くの異なるタイプの圧力測定装置が各特定用途向けに開発されてきた。圧力レベル検出器の1つの分類はガスの圧力変化、従って密度変化に伴う熱伝導率の変化の測定を基にしている。
【0027】
しかし、最新技術は従ってパネルの再真空化をタイムリに促進するため、素人にいかなる瞬間でも断熱パネルの圧力レベルを指示できるパネルを開示していない。既知解決法は真空断熱パネル表面の熱伝導率を測定する機構である。しかし前記機構は外側を取り巻く温度と湿度に曝されているので、それは十分に正確ではない。
【0028】
従来技術での別の既知問題は断熱装置内の断熱パネルの位置決めに関する。断熱装置に対し良い断熱を達成するには、断熱装置の内面を断熱パネルで覆う。
【0029】
真空断熱パネルは通常断熱装置の内壁と外壁の間に設置される。
【0030】
真空断熱パネルは通常外壁の内側または外側近辺に設置され、断熱パネルと外壁の間に隙間を残す。後に、液状ポリウレタンを前記隙間に注入し、これにより隙間を封止し、そして断熱パネルを外壁へ接続する。従って、ポリウレタンはパネルをその場所に固定する。同じ手順は通常断熱装置の内壁を断熱パネルに結合するために使用される。
【0031】
この手順は硬化ポリウレタン層を断熱装置壁の全幅へ付加する。全寸法は限定され、そのため断熱厚の増加が使用可能容積と、従って機能を低下させるので、多くの状況で、このような手順は可能でない。
【0032】
硬化ポリウレタン層は比較的容積があり、壁厚を増加させることにより相対的効果的冷蔵貯蔵空間を削減する。
【0033】
従って、断熱装置壁の厚さを本質的に増加させずに、断熱装置ケースと隔壁へ真空断熱パネルを接着することを可能にする方法が必要とされる。
【0034】
パネル壁厚は断熱装置を設計及び製造する際に重要な考慮すべき事項である。このような断熱要素の利点は明らかである。
【0035】
このように、断熱パネルとその製造法に対しては、従来技術で満足できない広く認識されるニーズがあり、上記限界を避ける断熱パネルを有することは非常に有利である。
【発明の開示】
【0036】
この発明の一態様によると、熱障壁を有する真空断熱のための封止パネルを提供し、該パネルは、断熱材からできたコアー;夫々雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない第1障壁材からできた、夫々表側と裏側を有し、その反対側は夫々コアーの反対側を覆う、第1と第2のパネル壁;
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない第2障壁材を備え、内側と外側を有し、第1と第2のパネル壁の表側端部を封止可能に包むのに適した少なくとも1つの側面帯;そして
端部を側面帯の内側へ封止結合させるのに適した少なくとも1つの第1封止帯;を備える。
【0037】
この発明の1つの好適実施形態によると、第1封止帯を、夫々第1と第2のパネル壁の表側上に積層する。
【0038】
好ましくは、封止パネルは更に側面帯の内側上に積層された第2封止帯を備える。
【0039】
好ましくは、第2障壁材の熱伝達率は第1障壁材の熱伝達率より低い。
【0040】
より好ましくは、第1と第2パネル壁の表側及び側面帯の外側の1つ又は両方は更にアルミより比較的低い熱伝導率を有する被覆層を備える。
【0041】
好ましくは、封止パネルは更に第1と第2パネル壁の間に設置される少なくとも1つの乾燥剤又はゲッタを備える。
【0042】
好ましくは、第1封止材は以下の封止材の少なくとも1つから構成される;改良ゴム性アクリロニトリル共重合体、熱可塑性樹脂(PVC)、液状結晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ポリビニリデン(PVDC)、及びポリクロロ・トリフルオロエチレン(PCTFE)と混合した塩化ポリビニリデン。
【0043】
より好ましくは、コアーは以下の材料の少なくとも1つから構成される:
発熱性ケイ酸、ポリスチレン、ポリウレタン、ガラス繊維、パーライト、開放有機発泡材、沈降シリカ、及びヒュームドシリカ。
【0044】
より好ましくは、第1封止材をナノコンポジット粘度又は難燃材と混合する。
【0045】
より好ましくは、側面帯は以下の材料の少なくとも1つから構成される合金からなる:
チタン、鉄、ニッケル、コバルト及びステンレス鋼。
【0046】
より好ましくは、第1封止帯は以下からなる二重層帯である:
雰囲気ガスを殆ど透過しない第1材料及び水と水蒸気を殆ど透過しない第2材料の内の1つの内層;及び
第1材料と第2材料の内の他の1つ、内層を封止可能に覆う外層;。
【0047】
好ましくは、第1材料は改良ゴム性アクリロニトリル共重合体で、ここで第2材料はポリエチレンである。
【0048】
好ましくは、第1障壁材は以下の材料の少なくとも1つから構成される:
非鉄金属及び少なくとも1つの非鉄金属からなる合金。
【0049】
好ましくは、第1と第2パネル壁の1つ又は両方と側面帯の1つ又は両方はラミネートであり、ここでラミネートは以下の層材の少なくとも1つから構成される:
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、環状オレフィン共重合体(COC)、液状結晶ポリマ(LCP)、塩化ポリビニリディン(PVDC)、及びPVDCのような障壁接着剤。
【0050】
この発明の別の態様によると、以下からなる真空断熱材用封止パネルが提供される:
ガスに対する第1所定不透過性及び水蒸気に対する第2所定不透過性により特徴づけられる第1封止材からなる第1封止帯、ここで第1所定不透過性は高密度ポリエチレンのガスに対する不透過性より高く、そして第2所定不透過性は高密度ポリエチレンの水蒸気に対する不透過性より低く;及び
少なくとも1つの乾燥剤からなる。
【0051】
好ましくは、第1封止材は改良ゴム性アクリロニトリル共重合体である。好ましくは、封止パネルは更に以下からなる:
断熱材からできたコアー及び夫々雰囲気ガス及び水蒸気を殆ど透過しない第1障壁材からできた夫々表側と裏側を有する、第1と第2パネル壁、ここで第1と第2のパネル壁の裏側は夫々コアーの反対側を覆い、ここで第1封止帯は第1と第2のパネル壁の裏側の端部を封止可能に接続するように設置される。
【0052】
この発明の別の態様によると、以下のステップからなる封止真空断熱パネルの製造法が提供される:
a)断熱材のコアーの提供;
b)表側と裏側を有する、ガスと水蒸気を殆ど透過しない第1材料の第1と第2のパネル壁の提供;
c)夫々コアーの反対側を覆うため、第1と第2のパネル壁の裏側の設置;
d)外側と内側を有する、ガスと水蒸気を殆ど透過しない第2材料の少なくとも1つの側面帯の提供;
e)第1と第2のパネル壁の表側と封止材の第1被覆層の積層;及び
f)側面帯の内側を使用して第1と第2のパネル壁の表側端部の封止可能な包装。
【0053】
好ましくは、この方法は更に第1と第2のパネル壁の裏側を接着剤の接着層と積層するステップ”b”と”c”の間のステップからなる。
【0054】
より好ましくは、この方法は側面帯の内側を封止材の第2被覆層へ積層するステップ”d”と”e”の間のステップからなる。
【0055】
より好ましくは、この方法のステップf)は更に第1と第2のパネル層の裏側端部と側面帯との間に非封止窓を残すことからなり、更に以下のステップからなる:
g)吸引源を窓に接続する;
h)窓を介して雰囲気ガス、水及び水蒸気を真空化する;及び
i)窓を封止する。
【0056】
この発明の別態様によると、以下からなるその所定圧力レベルを維持するための機器を備える真空断熱パネルが提供される:
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料のフィルムからなる封止断熱パネル;
封止断熱パネル内に設けられた真空口;
所定圧レベルを維持するための以下からなる機器:
封止断熱パネル内に一部が、封止断熱パネル外面上に一部が設置される真空口に重なるように
設置された弁ストッパを有する真空弁、閉止された弁初期状態、弁ストッパ近辺に設置され、
真空吸引源に接続されるのに適した吸引インタフェース。
【0057】
好ましくは、吸引インタフェースは更に真空吸引源のアダプタへ接続されるのに適している。
【0058】
より好ましくは、真空断熱パネルは更に開放第1端部と開放第2端部を備える弁チューブを本質的に形成する口を備え、ここで真空弁は弁チューブ内に設置され、口は真空口に重なる。
【0059】
より好ましくは、口は雰囲気ガスを透過しない材料からできている。
【0060】
より好ましく、真空弁は以下からなる:少なくとも1つの窓と弁ストッパを有するシンク型チャンバ;弁ストッパにより押された場合、解放又は開く場合、真空弁を閉に維持するのに適した、真空口へ向かって弁ストッパを押す、リセスを通り抜けるのに適したバネ。
【0061】
好ましくは、真空弁は更に真空弁プラグを備え、真空弁プラグは弁ストッパへ取り外し可能に接続されるのに適し、プラグをする時、弁ストッパの動きを防ぐのに適する。
【0062】
より好ましくは、請求項43の真空断熱パネルは更に吸引インタフェースを介して真空弁へ接続されるのに適した接続器具を備え、接続器具は真空弁と吸引装置又はそのアダプタの間で吸引圧を移転させるのに適し、弁ストッパへのアクセスを容易にするため作動可能な組み込みチューブを有する。
【0063】
より好ましく、真空断熱パネルは更に以下を備える:
封止断熱パネル内に設置された圧力表示器;及び
封止断熱パネルの口を通して圧力表示器に接続され、その接続を介して封止断熱パネル内の圧力レベルに関する情報を受けるように作動する、封止断熱パネルの外側に設置されるプラグ。
【0064】
より好ましくは、真空断熱パネルは更に以下を備える:
封止断熱パネル内に設置される温度で変化する抵抗を有する電気抵抗器;
封止断熱パネルの内部空間温度より高い所定温度へ加熱するため、電気抵抗器へ電気を供給し、封止断熱パネルの口を通じて電気抵抗器へ接続される電源供給装置;及び
電気抵抗器の抵抗変化を測定するための封止断熱パネルの内部空間の熱拡散速度の測定、従って封止断熱パネル内の圧力レベル測定に使用される、真空口を通して電気抵抗器に接続され、封止断熱パネルの外側に設置される熱プロセッサ。
【0065】
より好ましくは、電気抵抗器はサーミスタである。
【0066】
より好ましくは、真空断熱パネルは更に以下を備える:
断熱パネル近辺に設置されるのに適した磁束発生器により発生する磁束作用により電磁誘導により熱を発生させるための、封止パネル内に設置されるのに適した誘導加熱素子を備え;ここで圧力表示器は封止断熱パネルの内部空間の熱拡散速度を測定するために、従って封止断熱パネル内の圧力レベルを測定するために作動する温度検出素子である。
【0067】
より好ましくは、圧力表示器は以下を備える:
封止カプセルの曲げがバネ圧縮度に影響するように真空封止カプセル壁を支持するバネを囲む曲げ膜の真空封止カプセル;及び
真空封止カプセル曲率の測定、従って封止断熱パネルの圧力レベルの測定のためのバネ圧縮測定のために、測定によりプラグへ情報を伝送するために作動する圧縮評価装置。
【0068】
より好ましくは、圧力表示器は以下を備える:
曲げ膜の真空封止カプセル;
真空封止カプセル曲率の測定、従って封止断熱パネルの圧力測定のためレーザ式距離測定器と曲げ膜との間の距離測定のため作動する真空封止カプセル近辺に設置されるレーザ式距離測定器、(ここで圧力表示器は測定によりプラグへ情報を伝送するため作動する);及び
パネル封止の窓を通してレーザ式距離測定器に接続された、レーザ式距離測定器へ電流を供給するための電源供給装置。
【0069】
より好ましくは、圧力表示器は以下を備える:
圧力レベルの測定、従って機械的圧力を圧力レベルを代表する電圧に変換するため圧電装置上の機械的圧力を測定するために作動する、封止断熱パネル内に設置される圧電装置(圧力表示器は電圧により情報を伝送する);
真空口を通して圧電圧力検知装置ヘ接続された、圧電圧力検出器へ電流を供給するための電源供給装置。この発明の別の態様によると、以下を備える封止断熱パネルの所定圧力レベルを維持するための真空弁が提供される:
封止断熱パネルの真空窓に重なることに適した真空口を有するシンク型チャンバ;
真空口に重なるのに適し、封止断熱パネルの外面上に設置されるのに適し、初期状態は閉である、弁ストッパ;及び
真空口近辺に設置され、真空吸引源に接続されるのに適した吸引インタフェース;を備える。
【0070】
好ましくは、吸引インタフェースは更に真空吸引源のアダプタへ接続されるのに適する。
【0071】
この発明の別の態様によると、以下のステップからなる真空弁を有する封止真空断熱パネルの製造法が提供される:
a)雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない窓を有するフィルムの封止断熱パネルを備え、
b)弁ストッパを有し、窓に重なるのに適し、吸引インタフェースを有する恒久真空弁を備え、ここで吸引インタフェースは真空吸引源に接続されるのに適し、
c)窓に恒久真空弁を設置し、
d)真空吸引源を吸引インタフェースへ接続し、
e)真空吸引源を使用して、封止断熱パネルを真空化する。
【0072】
この発明の別の態様によると、封止断熱パネルの恒久真空弁と吸引装置との間の吸引移転のための真空ポンプアダプタが提供され、これは恒久真空弁を封止接続するための底部ダクト及び吸引装置を封止可能に接続するための上部出口を有する直ちに除去できる台と、吸引移転中真空弁を開に維持するように作動する、旋回軸のねじ込み又は戻しを容易にするように作動する回転ハンドルを有する、直ちに除去できる台を通してねじ込まれる旋回軸を備える。
【0073】
この発明の別の態様によると、以下を備える真空封止パネルのゲッタと乾燥剤を交換するための交換装置が提供される:
これは少なくとも1つのガス透過壁と窓を有し、真空封止パネルの封止に窓を重ねるように設置されるのに適したゲッタと乾燥剤を保持するように作動するシンク型チャンバ;及び
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料から作り、窓に封止可能に重なるように設計され、真空封止めパネルの外側に接近して設置されるカバー;を備える。
【0074】
好ましくは、カバーは取り外し可能のカバーである。好ましくは、カバーは恒久カバーである。
【0075】
より好ましくは、シンク型チャンバは更に以下を備える:
シンク型チャンバに備えられ、窓に合致する一端部接続と真空吸引源に合致する他端部接続を有する吸引インタフェース。
【0076】
より好ましくは、シンク型チャンバは更にシンク型チャンバ内壁の溝に設置され、シンク型チャンバとカバーの間の結合を封止するのに適したO−リングを備える。
【0077】
この発明の別の態様によると、以下のステップからなる、ゲッタと乾燥剤のハウジングを有する封止真空断熱パネルの製造法が提供される:
a)雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない、窓と真空弁を有する封止断熱パネルのフィルムの提供;
b)シンク型チャンバ口に重なるように配置され、少なくとも1つのガス透過壁と雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないカバーを備えるシンク型チャンバを備える窓に重なる交換装置の提供;
c)窓への交換装置の設置;
d)真空吸引源への真空弁の接続;
e)真空吸引源を使用した封止断熱パネルの真空化;
f)少なくとも1つの吸収剤のシンク型チャンバへの挿入;及び
g)カバーを使用した窓の閉鎖。
【0078】
この発明の別の態様によると、以下のステップからなる断熱装置の断熱パネルへ隔壁フィルムを結合するための方法を提供する。
a)表側と裏側を有する少なくとも1つの断熱パネル及び少なくとも1つの隔壁フィルムの提供;
b)断熱パネル表側上への熱活性接着剤第1層の積層;
c)断熱装置の内壁への断熱パネルの裏側の結合;
【0079】
d)室温での断熱パネル近辺への隔壁の封止可能な設置
e)熱活性接着剤の第1層をそれにより活性化し、断熱パネルの表側と隔壁フィルムを接着するための設置の結果的配置上への活性放射の伝送。
【0080】
この発明の別の態様によると、封止層を介して溶接された複数の殆ど透過しない金属フィルムを有する封止バッグに包まれた断熱多孔質材を備える、真空断熱パネルを提供し、ここで複数の金属フィルムを55℃で0.005(ccmm/m2日ATM)より低い酸素転移速度を有するように配置する。
【0081】
この発明の別の態様によると、その中にアルミ以外の少なくとも1つの金属層を有する少なくとも1つの殆ど透過しないフィルムを有する封止バッグに包まれた断熱多孔質パネルを備える真空断熱材を提供する。
【0082】
この発明の別の態様によると、その中に少なくとも1層のポリエチレンナフタレートを有する少なくとも1つの殆ど透過しない金属化フィルムを有する封止バッグに包まれた断熱多孔質材を備える、真空断熱パネルを提供する。
【0083】
この発明の別の態様によると、その中に少なくとも1層のポリビニルアルコールを有する少なくとも1つの殆ど透過しない金属化フィルムを有する封止バッグに包まれた断熱多孔質材を備える、真空断熱パネルを提供する。
【0084】
この発明の別の態様によると、その中に少なくとも1層のシクロオレフィン共重合体を有する少なくとも1つの殆ど透過しない金属化フィルムを有する封止バッグに包まれた断熱多孔質材を備える、真空断熱パネルを提供する。
【0085】
他に規定がなければ、ここで使用される技術的及び科学的用語は全てこの発明が属する技術分野の通常の熟練者が普通理解するのと同一意味を有する。ここで提供される材料、方法及び例は全て説明のためだけであり、限定する意図はない。
【0086】
この発明の方法とシステムの実施は、ある選択された作業、又はステップを手動で、自動で又はその組み合わせで実施又は達成することを含む。更に、この発明方法とシステムの好適実施形態の実際の機器及び設備によると、いくつかの選択ステップをハードウエア又はファームウエアのOS上のソフトウエア又はその組み合わせにより実施できる。
【0087】
本発明は付属図面に関して例にのみによりここで記述する。詳細な図面に関して、示された特例は例によってであり、この発明の好適実施例の説明的議論のためだけであり、最も有益であると信じられるものを提供するために提示され、本発明の原理と概念的側面の直ちに理解される記述である。この点で、本発明の基本的理解に必要である以上により詳細に本発明の構造的詳細を示す意図はなく、図面による記述はいかに本発明のいくつかの形体が実際に具体化するかを当業者に明らかにする。
【0088】
この実施形態は低熱伝導率と長期間所定圧力レベル範囲を維持するための特徴を備える真空断熱パネルからなる。更に、この実施形態は真空断熱パネルの製造法及び隔壁を断熱装置の断熱パネルへ結合させる方法からなる。
【0089】
装置の原理と操作及びこの発明による方法は図面と付属する記述に関してよりよく理解される。
【0090】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は以下の記述で説明される、又は図面で説明される構成要素の構築詳細及び配置へのその適用に限定されないと理解すべきである。本発明は他の実施形態又は色々な方法での実施又は実行が可能である。又ここで採用される熟語及び専門用語は説明のためであって、限定と見なすべきではないと理解すべきである。
【0091】
この実施形態は真空断熱パネル、断熱パネルと断熱パネルを含む壁の製造法及び断熱パネル内の所定圧力レベルを維持するために使用される装置に関する。
【0092】
この発明の1つの好適な実施形態で断熱用真空封止パネルを開示する。真空封止パネルを移動断熱装置、冷蔵室、冷蔵庫、フリーザ、熱湯貯蔵タンク、建物壁などのような空間を断熱するように設計する。パネルは雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料からできた2枚のフィルム間に設置される断熱材からできたコアーを備える。
【0093】
パネル側面領域を封止するため、側面帯でフィルムの外側端部を包み、フィルム間の隙間を覆う。封止帯を側面帯とフィルム外側端部との間に積層し、フィルムと側面帯を封止可能に結合する。この実施形態の独特の構造は低熱伝導率と高断熱レベルを備えるパネルを提供する。
【0094】
この発明の別の好適な実施形態はこのような断熱パネルの製造法を教示する。
【0095】
この発明の別の実施形態で、別の真空封止パネルを開示する。この実施形態で、封止パネルは各々が雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料のフィルムで覆われた、2つの対向する側を有する断熱材からできたコアーを備える。このパネルは更に改良ゴム性アクリロニトリル共重合体を含む封止帯を備える。好ましくは、封止帯をフィルムの外側に積層する。好ましくは、付加封止帯を側面帯の内側に積層する。封止帯はフィルムの外側端部を封止可能に結合する。そうすることにより、封止帯はパネルの側面領域を封止可能に覆う。しかし封止帯は改良ゴム性アクリロニトリル共重合体からできているので、高密度ポリエチレン(HDPE)の水と水蒸気に対する透過率より比較的より高い水と水蒸気に対する透過率を有する。従って、フィルムと封止帯の間に生成された内部空間への封止における継ぎ目を通して外部環境から透過する水蒸気を吸収するように封止帯を設置する前に乾燥剤も設置される。
【0096】
この発明のこの実施形態による封止パネルは、改良ゴム性アクリロニロリル共重合体をガス障壁として使用するので、雰囲気ガスに対して比較的低い透過率を有する。
【0097】
この発明の別の実施形態で、長時間所定圧力レベルを維持する性能を備える独特のパネルを開示する。好適実施形態による、このパネルは恒久真空弁で覆われた真空口を有する封止断熱パネルである。真空弁はインタフェースを有する。吸引インタフェースは真空吸引源の真空弁への接続を容易にし、これにより取り付けた断熱パネルの再真空化を容易にする。この発明の別の実施形態は断熱パネルを維持する機能が備えないがパネル内の圧力レベルに関する表示を受ける性能を備えるパネルを開示する。
【0098】
この発明の別の実施形態で、色々な吸引源の断熱パネルの真空弁への接続を容易にするアダプタを開示する。好ましくは、アダプタは隔壁を除去することなく、隔壁の後に設置される断熱パネルの真空弁へのアクセスを容易にする。使用に際し、アダプタは弁開放に先立ち、弁周りに独特な圧力環境を生成する。次に弁を開き、パネルの内部空間からの雰囲気ガスと水蒸気の吸引を促進する。このように、パネル内の圧力は弁開放の間、上昇しない。
【0099】
この発明の別の実施形態で、真空弁を有する封止真空断熱パネルの製造法を開示する。第1ステップは雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないフィルムを有し、更に窓と弁ストップを有する恒久真空弁を有する封止断熱パネルを提供することである。次のステップで真空弁を封止窓を覆うために重ねる。次のステップで真空吸引源を真空弁内の吸引インタフェースへ接続する。この接続により吸引源を使用して封止断熱パネルを所定レベル迄真空化する次のステップが容易になる。真空弁を、初期状態を閉にして弁ストッパと接続するので、吸引源の切り離しはパネル内の達成所定真空レベルを妨げない。このように真空弁組み込み断熱パネルは、このような真空弁は断熱パネルの内部空間からのガスと水蒸気の真空化及び再真空化の両方に使用できるので非常に有利である。
【0100】
この発明の別の実施形態で、真空断熱パネルのためのガス・水蒸気吸収剤交換装置を開示する。この実施形態は真空断熱パネル内の所定圧力レベルを、とりわけ維持する能力を促進する。この実施形態では真空断熱パネルの外部封止における窓内に設置されるのに適したシンク型チャンバを備える装置を開示する。シンク型チャンバは、シンク型チャンバと真空断熱パネルの内部空間との間に雰囲気ガスと水蒸気の比較的遅い拡散を容易にする、ガスと水蒸気を半ば透過する壁を有する。シンク型チャンバを、ゲッタを収容するような型にする。このチャンバを使用済みガスと水蒸気の吸収剤の交換を容易にする除去可能なカバーでガス気密に覆う。
【0101】
ゲッタ、分子ふるい及び乾燥剤は分子を吸収する、又は分子と反応してそれらを気相から固相へ転移させる性能を有する。従って新ゲッタ、ガス吸収剤及び乾燥剤の断熱パネルの内部空間への挿入はパネル内部空間内の圧力を維持することに役立つ。
【0102】
この発明の別の好適実施形態は吸収剤と乾燥剤の交換用弁を備えた断熱パネルの製造法を教示する。
【0103】
この発明の別の好適実施形態は断熱装置の断熱パネルへ隔壁フィルムを結合させる方法を開示する。この独特な方法は断熱パネルに隔壁フィルムを密着して取りつけるため熱活性接着剤を使用する。
【0104】
次にこの発明の好適実施形態による真空断熱パネル用の典型的封止パネルを示す図1Aに言及する。図1で、参照番号1は雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料の2つのパネル壁2の間にある断熱材コアーを示す。側面帯3はパネル壁2を封止可能に包む。パネル壁6の外側と側面帯の内側の両端部の間の隙間は封止材4の帯で封止される。特に、断熱パネル用の独特な真空封止パネルは、例えば移動式断熱装置や冷蔵室等の所定温度を維持するために指定された空間を断熱するように設計される。断熱材1のコアーは断熱材からできている。断熱材は粉末、発熱性ケイ酸、ポリスチレン、ポリウレタン、ガラス繊維、パーライト、開放有機発泡材、沈降シリカ、又はその組み合わせから作られる。
【0105】
好ましくは断熱コアー1は硬いプラスチック微少多孔質発泡材からできている。
【0106】
断熱材の熱伝導率は、その近辺の水、水蒸気及びガスの温度が上昇すれば増加する。
【0107】
例えば、硬い発泡プラスチックのコアーが、約0.02〜0.05W/m・K間の低熱伝導率を有する。
【0108】
しかし、硬い発泡プラスチックのコアーが気密フィルムで巻かれ、雰囲気圧より著しく低い圧力迄真空化されると、その熱伝導率はおよそ0.001W/m・K〜0.009W/m・Kの範囲迄減少する。更に、封止真空パネル用に特に開発された既知材料がある。例えばダウケミカル社のInstill(商標)真空断熱コアーは0.1mbで0.0048W/m・Kの熱伝導率を有する。Instill(商標)の熱伝導率は環境の圧力に依存する。
【0109】
従って、断熱コアー1の熱伝導率を低下させるため、パネルの内部空間5を200mb以下の所定圧力レベルに維持するよう設計する。従って雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料の2つのパネル壁2を断熱コアー1の対向する側を覆うように設置し、断熱コアー側面領域は覆わないようにする。
【0110】
好ましくは、パネル壁2はパネルの大部分を覆うので、それらを好ましくは高価な製造費を回避するため、アルミフィルムのような比較的安価な材料から作る。この発明の1つの好適実施形態で、厚さにより、雰囲気ガスや湿分を殆ど透過しないアルミでフィルムを作る。各アルミフィルムは一般的に6μm厚迄又はそれ以上である。
【0111】
しかし、アルミフィルムのようなフィルムは優れた非透過性を示し、使用するのに高価ではないが、このようなフィルムの高熱伝導率は断熱空間の熱損失率を著しく増加させる。アルミフィルムの高熱伝導率を図7に明確に示す。この図はフィルム厚と組成の異なるフィルムの熱伝導率への影響を明らかにしている。グラフによると、プラスチックラミネート(50μm厚)を備える薄いアルミフィルム(〜7.5μm厚)は端部で高い熱伝導率を有し、これによりパネルの断熱レベル(0.02mW/m・K)を明らかに突破する。
【0112】
例えば、図7に示すように600mmのコアー単独又は600mmのプラスチックフィルム(50μm厚迄の)0.002mW/m・Kの熱伝導率を有する。しかし、同一600mmのプラスチックフィルムを600mmの薄いアルミフィルム(7.5μm厚迄)と接続すると、フィルムの熱伝導率は0.0066mW/m・K迄増加する。同一プラスチックフィルムの熱伝導率は、ステンレス鋼(5μm厚迄)の600mmフィルムへ接続すると、0.004迄増加するだけである。
【0113】
図7は又、プラスチックフィルム又は極薄層アルミで覆われたプラスチックフィルム(金属化フィルム‐一般に300オンスストローム迄のアルミ層を有する。)を使用することはパネル端部の伝導率を低下させる可能な解決法であることを教示する。しかし前記フィルムはアルミ箔又は他の金属箔より雰囲気ガスと水蒸気に対する透過率が高い。所定圧力レベルの維持に悪影響なく、そしてパネル封止力を妨げることなく、フィルムの熱伝導率を低下させるため、側面帯3を2つのパネル壁2の間の熱障壁として備える。側面帯3をフィルム外端部6を封止可能に包むように設置し、パネルの側面領域を覆う。
【0114】
好ましくは、パネル壁はアルミフィルム以外のガス層及び水蒸気層を透過しないラミネートである。このようなフィルムの例はステンレス鋼フィルム、PEN、PET、COC及び他のポリマの多層金属化又は被覆フィルム、又はその組み合わせである。
【0115】
好ましくは、側面帯3とパネル壁2は同一材料からできている。
【0116】
好ましくは、側面帯3は、熱流に曝された場合、アルミより低い伝導率レベルを有する、低熱伝導率により特徴付けられる帯である。側面帯3は数層のフィルム、ポリマ及びセラミックフィルムの金属化フィルム、又は薄い金属帯を含むラミネートから作ることができる。断熱パネル熱伝導率を低下させるため、側面帯3幅のラミネート中のステンレス鋼のような金属箔障壁層の厚さは、好ましくは〜5〜12μm厚迄で、一般的に25℃で30W/m・K以下の熱伝導率レベルを有する。この記述に合う2〜3の既知材料としてチタン合金、Kovar(商標)とInvar(商標)、ステンレス鋼、及び多くの鋼金属がある。
【0117】
ここに挙げた材料はパネル全面を覆って使用するには余りにも高価であることは注目される。その材料は従って全面で使用するのではなく、フィルム層間の熱障壁に備えるだけである。このような熱障壁で、全パネルの所望熱伝導率レベルを、包装材の非透過特性に妥協することなく、より経済的に達成できる。このような側面帯3の使用は、パネル壁2は如何なる点でも互いに接触せず、従って述べたようにより低い熱伝導率を有する帯3を介してのみ一側面から他側面へ熱を移転することを約束する。
【0118】
パネルの硬さ及び気密性と雰囲気ガスおよび水と水蒸気に対するその相対的な非透過性を約束するため、側面帯3をパネル6へ封止可能に結合する。
【0119】
好ましくは、接着封止剤又はその混合物を含む封止帯4をパネル壁6の外側端部に沿って積層する。封止帯4はパネル型6の外側端部と側面帯3の内側の間の隙間を封止する。パネルのパネル壁2と側面帯3に関しては、封止帯4は、好ましくは封止層として機能し、外部環境7からの雰囲気ガス、水蒸気及び水のパネル内部空間5への進入をほぼ防止する。
【0120】
次にこの発明の別の典型的説明的好適実施形態を示す図1Bに言及する。コアー1、パネル壁2及び側面帯3は上の図1Aと同様であるが、この実施形態では、封止帯4を変更し、別の封止帯が付加されている。
【0121】
この発明のこの好適実施形態で、封止帯4Aをパネル壁2に沿って全て積層する。更に、付加的封止3Aを側面流れ3に沿って積層する。この実施形態で、積層パネル壁と積層側面帯は好ましくは数層からなるラミネートである。
【0122】
一好適実施形態で、側面帯3とパネル壁2は薄い金属層を含む多層ラミネートから作ることができる。このようなラミネートを層状にして、雰囲気ガスと水蒸気の両方を殆ど透過しない高い障壁帯を提供する。
【0123】
この発明の一好適実施形態で、前記ラミネートは金属化ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレン‐N‐フタレート(PEN)の組み合わせを含む。
【0124】
別の実施形態で、前記ラミネート層の1つは以下のいずれかの金属化フィルムである:
環状オレフィン共重合体(COC)、液状結晶ポリマ(LCP)及び塩化ポリビニリデン(PVDC)、及びPVDCのような障壁接着剤。
【0125】
この側面帯3の表面領域はパネル壁2(約3〜8%、パネル壁長とコアー1幅に依存する)の表面領域より本質的に小さいので、比較的高価な材料を側面帯ラミネートを備えるために使用できる。
【0126】
例えば、高温環境(例、蓄積温度が90℃に達する壁が太陽に曝される冷蔵庫で)で良好な断熱性を達成するため、アルミフィルムの熱伝導率より低い熱伝導率を備える金属フィルムの〜5〜12μmの薄い層を備えるラミネートの側面帯3を使用することができる。
【0127】
好ましくは、側面帯3はステンレス鋼又はKovar(商標)、又はInvar(商標)を含む。又チタン合金を使用できる。
【0128】
このような側面帯3の組み込みはコアーを気密包装する金属カバーを生成する。この発明のこの実施形態によるパネルを高温に曝す場合、雰囲気ガス又は水蒸気に対するその非透過レベルは非常に低く留まる。しかし、ポリマ又は金属化ポリマの層からなるラミネートのような他の材料の包装を高温に曝すと、その非透過性は本質的に低下する。
【0129】
しかし、この実施形態によるパネルは室温で非常に良好な熱障壁を有するので、アルミのような高熱伝導率を備える材料さえ、家庭用冷蔵庫のような用途に実際使用できる。
【0130】
この発明の一好適実施形態で、パネル壁2と側面帯を更に低熱伝導率被覆層と積層する。低熱伝導率被覆層はパネル壁と側面帯の外側を封止可能に被覆するのに適する。
【0131】
被覆層は以下のいずれかで構成される:酸化珪素(SiOX)、酸化アルミAi2O3及びダイヤモンド類似被覆。被覆をPEN(ポリエチレン‐n‐フタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVOH(ポリビニルアルコール)、COC(環状オレフィン共重合体)BOPA(二配向ポリアミド)、及びBOPP(二配向ポリプロピレン)などのポリマ上に施す。
【0132】
次にこの発明の別の典型的説明的好適実施形態を示す図2へ言及する。コアー1、パネル壁2及び側面帯3は上記図1Aのようであるが、しかしこの実施形態で、封止帯4を変更し、更に2〜3の構成要素を付加する。
【0133】
この発明のこの好適実施形態で、封止帯9は改良ゴム性アクリロニトリルからできている。
【0134】
改良ゴム性アクリロニトリルは通常のアクリロニトリルフィルムより非常に柔軟性がある。改良ゴム性アクリロニトリルの改良ゴムはこの用途で使用できる柔軟性を生成する。これらのタイプのポリマを、INEOSグループの一部、BPケミカルズインタナショナルにより供給される商品各Barex(商標)樹脂で市販されている。Barex(商標)封止帯9は熱に低伝導率の柔軟な封止層を形成する。
【0135】
更に、Barex(商標)封止帯も、23℃相対湿度0%で、1OTR(ccmm/m2日ATM)以下の酸素移転速度の真空を維持するための封止層を構成する。低酸素移転速度を備える封止剤としてBarex(商標)の優位性を図6に明確に示し、これは酸素と水蒸気の両方に対し色々な封止材の23℃相対湿度0%での移転速度(ccmm/m2日ATM)を図示する比較グラフを示す。図6によると、Barex(商標)は高密度ポリエチレン(HDPE)及びポリプロピレン(PP)よりかなり低い酸素移転速度を有する。しかし、この図は又Barex(商標)の弱点(HDPEに比較して高水蒸気移転速度)を示す。
【0136】
この発明の一好適実施形態で、パネル内部空間内の水蒸気積層の結果としての圧力レベル低下を防止するため、乾燥剤8をパネルを封止する前に、内部空間へ加える。
【0137】
乾燥剤はゲッタより安価であることは注目すべきである。このように、Barex(商標)と乾燥剤の組み合わせは、ゲッタと、水と水蒸気を殆ど透過しないが雰囲気ガスを比較的透過する材料の組み合わせより非常に経済的であるが、このような湿分を殆ど透過しない材料の例は高密度ポリエチレン(HDPE)である。
【0138】
封止空間への乾燥剤8の付加はパネルの内部空間からの水蒸気分子の長期間にわたる吸収を可能にする。これは水と水蒸気をパネル内部空間から吸収するための乾燥剤の能力により行われる。パネルに加えられる乾燥剤には、CaO、分子ふるい、P2O5及び他の既知乾燥剤がある。
【0139】
封止材としてのBarex(商標)とパネル内部空間への乾燥剤の追加との組み合わせは、雰囲気ガスの高非透過性とパネル内部空間内の水蒸気蓄積を防ぐ吸収能力を備えた真空封止パネルを提供する。こうして、Barex(商標)乾燥剤の組み合わせを使用して、パネルの真空を長期間保持し、パネルの断熱レベルを維持する。
【0140】
この発明の一好適実施形態で、ゲッタ12を、パネルを封止する前に内部空間へ付加する。ゲッタは、活性の場合、パネル内部空間から雰囲気ガスを吸収する。従って、ゲッタはパネルの内部空間内の雰囲気ガスの蓄積による圧力レベルの低下を本質的に緩やかにすることができる。
【0141】
残留又は透過ガスが真空封止断熱パネル内に自由状態で留まることを防止するために、ゲッタ12を挿入する。
【0142】
好ましくは、ゲッタ12は迅速酸化金属(例バリウム)で充填された小型円形容器であり、そして分子ふるいのような可能なガス吸収剤も使用できる。
【0143】
この発明の別の好適実施形態で、封止帯9は塩化ポリビニリデン又は塩化ポリビニル又はそれらの混合物で作られる。このように形成された封止帯9は同様に雰囲気ガスと水蒸気に対する非常に効果的封止層を形成する。更に、このような封止層も23℃で0.1OTR(ccmm/m2日ATM)以下の酸素移転速度で真空を維持するための封止層を構成する。
【0144】
この発明の別の好適実施形態で、封止帯9は液状結晶ポリマから作られる。液状結晶ポリマは広い温度範囲にわたり非常に高障壁特性を備えたポリマグループである。液状結晶ポリマの封止帯9は非常に効果的な封止層を形成する。
【0145】
従って、このような封止帯も、23℃で0.1OTR(ccmm/m2日ATM)より低い酸素転送速度で真空を維持するための封止層を構成する。使用できる他の封止材は熱可塑性樹脂(PVC)である。
【0146】
この発明の一好適実施形態で、封止材をナノコンポジット粘土と混合する。このような混合は、例えばモノトモリロナイトを使用して、封止材の熱たわみ温度を上昇させるために行う。ナノコンポジット粘土との混合は高レベルのガス非透過性と耐熱性を提供する。
【0147】
ナノコンポジット粘土の混合によりガスの非透過性を2〜10倍増加させることができる。更に、封止材とナノコンポジット粘土の混合物はより高い耐熱性を有する。このような混合物はよりよい耐防火性を備えた材料を生成する。更に、この混合は通常ポリマの熱たわみ温度を向上させ、これによりパネル壁2と側面帯3の溶接に対しより広い温度範囲を可能にする。更に、この混合は通常障壁と機械的特性を改善する。
【0148】
この発明の一好適実施形態で、封止材を難燃材と混合する。この混合は大火災の危険を減らすために行われる。難燃材を付加することによりポリマの燃える傾向を減らす。使用できる難燃材のタイプには以下がある;ハロゲン化難燃材(塩素又は臭素原子を含む)、ホウ素化合物及びホウ化亜鉛。次に、この発明の別の典型的実施形態である図3Aに言及する。断熱材1のコアー及びパネル壁は上の図1Aにおけるようであるが、この実施形態では封止帯と側面帯位置と形状は変化している。この実施形態で、封止帯4を側面帯3に沿って積層する。
【0149】
好ましくは、封止帯4は2つの層を備える。内層11は雰囲気ガス転送の低速度の層か、又は水と水蒸気転送の低速層のいずれかである。外層10はそれの補間層であり、それは内層に選ばれたのではない特性を有することを意味する。外層はそれが内層を完全に、封止可能に覆うように積層する。二重層構造は水と水蒸気及び雰囲気ガスの両方に高い非透過性を備える。外層10は内層を完全に覆うので、雰囲気ガス又は水と水蒸気のいずれかを透過する二重層に沿う領域はない。このような二重層の例は酸素と窒素を封止するBarex(商標)の外層10及び水と水蒸気に対しパネルを封止するポリエチレン11の内層である。
【0150】
この例で、外層は酸素と窒素の透過を阻止するが、外層を通しての水と水蒸気の通過は阻止しない。しかし、内層は外層を通して拡散する水と水蒸気を阻止する。外層10は内層11を完全に覆うので、酸素と窒素は通過できない。
【0151】
好ましくは、外層はHDPEを備える。
【0152】
一好適実施形態で、二重層はパネル壁2の外側端部と熱障壁3の内側端部の間の接続点6のみをコートする。この実施形態で、層は垂直方向に重ねて設置されるのではなく、断熱パネル端部に沿って水平に重なるように積層される。好ましくは、側面帯は溶接領域を封止可能に覆うために、パネル壁2の外側の方へ少し折れ曲がる3A。
【0153】
次に真空断熱用の別の典型的説明的独特封止パネルを示す図3Bに言及する。この好適実施形態による、封止帯4は2つの所定特徴を有する材料からなる。この封止帯4を、断熱用封止パネルを生成する2つのパネル壁2を封止可能に接続するように設計する。最新技術で、封止帯用に通常使用される材料は高密度ポリエチレン(HDPE)である。高密度ポリエチレンは、多くの異なる溶剤に高い抵抗を備える油から作られる熱可塑性材料である。HDPEは色々な容器(即ち、牛乳、液体洗濯洗剤用容器)用包装の製造工程で通常使用される。HDPEは図6に示すように水蒸気に対する比較的高い非透過性及び雰囲気ガスに対する比較的低い非透過性を有する。
【0154】
この好適実施形態で、封止帯は、雰囲気ガスの外部環境から封止パネルの内部空間への通過及びその逆を殆ど阻止するために開発された材料から作られる。封止帯の封止材の第1所定特徴は雰囲気ガスに対する非透過性レベルである。第2の所定特徴は水と水蒸気に対する非透過性レベルである。雰囲気ガスに対する封止材の非透過性は雰囲気ガスに対する高密度ポリエチレンの非透過性より高い。水と水蒸気に対する封止材の非透過性は高密度ポリエチレンの水と水蒸気に対する非透過性より低い。
【0155】
従って、雰囲気ガスに対する高レベルの非透過性を備える封止材を選び、水と水蒸気に対する封止材の非透過性レベルと妥協する。従って、パネルは水と水蒸気に対する高い透過性を有する。水と水蒸気に対する封止パネルの高透過性から生じる封止パネル内の水分蓄積の結果として圧力レベルの低下を防ぐため、乾燥剤8を、パネルを封止する前に内部空間へ加える。
【0156】
この発明の一好適実施形態で、真空断熱用封止パネルは断熱材から作られたコアー1を含む。コアー1の裏面と表面は雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料フィルム602で覆われる。更に、乾燥剤8をフィルム間の空間へ設置する。改良ゴム性アクリロニトリル共重合体(Barex(商標))の封止帯4はフィルム内側端部606を封止可能に接続する。
【0157】
この実施形態で、パネル壁2とBarex(商標)606は断熱材1のコアーに対し封止ケーシングを形成する。パネルの断熱レベルを増加させるため、ケーシングを雰囲気ガスと水分から真空化する。
【0158】
更に、2枚のフィルム間の障壁としてBarex(商標))606の設置により1つのフィルムから他のフィルムへの熱の移転を防ぐ。しかし、断熱パネルコアーの低熱伝導率を効率的に維持するため、低熱伝導率の帯は2つのパネル壁2の間で分離すべきである。従って、この実施形態によるパネルは低い熱伝導率を有し、冷蔵室を効率的に断熱できる。このようなパネルへの乾燥剤8の付加は重要であることは注目すべきである。上で述べたBarex(商標)606は水分に対し比較的高い透過性を有する。パネル内部空間内の水分蓄積の結果としての圧力レベルの低圧を防ぐため、乾燥剤8を上記の如くパネルを封止する前に内部空間へ加える。
【0159】
次にこの発明の好適実施形態による典型的方法の簡略フローチャートである図4に言及する。図4に示す方法は封止真空断熱パネルの製造ステップに従う。
【0160】
一般に、真空化断熱パネルの製造において、その目的は雰囲気ガスと水分を真空化し、所定圧力レベルを維持するため雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料の壁を有するパネルを製造することである。
【0161】
従って、第1ステップ41は断熱コアーを提供することである。第2ステップ42は雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないパネル壁2の2つのパネル壁及び同じ又は雰囲気ガスを殆ど透過しない別の材料の側面帯を提供することである。パネル壁を断熱材コアーの裏側と表側を覆うように設置するが、断熱コアーの側面領域はなお覆われていない。
【0162】
好ましくは、パネル壁の内側を接着剤層で積層する。使用では、接着剤層はパネル壁を断熱材コアーの裏側と表側に強固に取り付ける。
【0163】
次のステップ43で、パネル壁の外側と側面帯の内側を封止材被覆層を積層する。
【0164】
この発明の一好適実施形態で、パネル壁の外側と側面帯に付加層を積層する。層の1つは雰囲気ガスを殆ど透過しない材料であり、1つの層は水と水蒸気を殆ど透過しない材料である。そうすることにより、外部環境からの分子に対するパネル非透過性は増加し、従ってより長期間圧力をより高いレベルに維持する能力を増加させる。
【0165】
続くステップ44の間に、側面帯を2つのパネル壁に封止可能に接続するように設置し、パネルの側面領域を覆う。側面帯は封止材層を覆うような形状で、断熱パネル壁を包む。従って、側面帯とパネル壁はガスと水分を透過しないケーシングを形成し、断熱コアーを包む。この発明の1つの重要な利点は封止材被覆層へのアクセス性であることに注目すべきである。
【0166】
側面帯とパネル壁の封止材被覆層は、パネル内部空間を透過する雰囲気ガスと水蒸気の通路を開くことができる小さな割れ目を有し、これが所定圧の低下を起こす。従って、封止材被覆層へ容易にアクセスでき、これにより容易に再封止されることが重要である。
【0167】
次に、次ステップ45の間に封止処理を開始し、側面帯の内側をパネル壁外側端部と溶接する。
【0168】
好ましくは、封止材被覆層は側面帯とパネル壁外側端部の間の連続金属接続を生成するために使用される。
【0169】
好ましくは、封止材被覆層は1つ以上の金属タイプを備える。金属タイプは異なる熱伝導率を有する。
【0170】
好ましくは、溶接工程の間、側面帯とパネル壁外側端部の間の接続部上の小キャビティは封止されずに留まる。結果的なキャビディは下記のように空気の真空化を容易にする。この発明の別の好適実施形態で、キャビティをパネルの1つに組み込む。
【0171】
この発明のこの好適実施形態で、パネル壁外側上で封止を行う。従って、パンクした場合、同じ封止材被覆層のラミネートのパッチを使用してパンクした領域を封止する。
【0172】
封止材被覆層は容易にアクセスでき、割れ目領域の修理を容易にする。
【0173】
好ましくは、パッチは障壁層と封止層を含むラミネートから作る。使用時に、パッチをパンクに重ねるように設置し、封止層を加熱する。加熱により封止とパネルは封止可能に一体化し、これによりパンクを封止する。
【0174】
次にこの発明の別の好適実施形態による典型的方法の別のフローチャートである図5Aに言及する。ステップ41〜45は上の図4のようであるが、しかしステップ46と47を追加している。図5Aで、封止ステップ45には2つの追加ステップが続く。最初の追加ステップ46の間に、雰囲気ガスと水分を全てパネル壁と側面帯の間に形成される内部空間から真空化する。好ましくは、パネル内部空間を真空化するため、真空化チューブと真空ポンプを使用する。真空化チューブは2つの端部接続を備え、1つの端部接続を真空ポンプへ接続し、他の端部をパネル封止上へ非封止キャビティを取り付けるように指定する。
【0175】
真空化の始めでは、チューブを非封止キャビティへ挿入する。次に真空ポンプの作動で真空化工程が始まる。
【0176】
好ましくは、真空ポンプをパネル内部空間内圧力レベルが一般に0.1〜200mbの間の所定圧レベルに到達するまで作動させる。
【0177】
次のステップ47の間、非封止キャビディをパッチする。キャビディのパッチで雰囲気ガスと水蒸気を真空化した封止パネルの生成工程を終える。
【0178】
真空化パネルの封止は通常パネルに圧力を加え、パネル壁を加熱し、パネル壁外側上及び側面帯内側上の封止材被覆層を溶解又は溶接し、これによりパネル壁を封止可能に接続することにより行われる。
【0179】
この発明の一好適実施形態で、パネル封止はローラを使用して行われ、熱ラミネーション又はカプセル化とも呼ばれる。ローラを使用してパネル壁外側端部に接する側面帯領域へ圧力を加える。加えられた圧力は封止材を封止し、これにより側面帯とパネル外側端部の間の継ぎ目を閉じる。
【0180】
この発明の一好適実施形態で、封止は無線周波数放射を使用する。時には誘電封止又は高周波(HF)封止として知られるむすう無線周波(RF)封止を使用して無線周波数エネルギを封止材帯上へ与えることにより側面帯とパネル壁と共に封止材を溶解させる。高周波溶接は迅速に変化する電界中で熱を発生させるため封止材のある特性に依存する。
【0181】
従って、使用される封止材は高周波放射を使用して活性化されるように調整されなければならない。この記述に適合する少数の既知の材料にはBarex(商標)、PVC及びPVDCがある。
【0182】
この発明の好適実施例で、側面帯は高周波放射を十分に又は一部透過する。この特性を促進するため、側面帯は本質的にアルミ、金属箔及び他の金属化箔を含むことはできない。
【0183】
好ましくは、側面帯を例えば酸化珪素や酸化アルミの障壁被膜層で被覆する。
【0184】
このような側面帯は、側面帯とパネル壁の間に積層される封止帯へのその到着を促進する放射を妨げないので、高周波発信器を使用した封止帯の溶接を容易にする。高周波はパネル型と側面帯への封止帯の溶接を容易にする。この工程は、それを加熱し、それにより封止をもたらすため、封止帯を高周波(13〜100MHz)電磁界に曝すように回転する。
【0185】
この実施形態で、封止材は放射に影響される。従って、ある封止のみが使用できる。
【0186】
好ましくは、封止材は改良ゴム性アクリロニロリル共重合体(Barex(商標))、塩化ポリビニル(PVC)である。
【0187】
好ましくは、上記のように高周波放射とローラを使用した圧力を加えることの両方で溶接を行う。
【0188】
この発明の別の好適実施形態で、封止パネルは更にポリマ基質上にセラミック材層を被覆する。このような層の利点は高周波伝送を透過し、雰囲気ガスと水蒸気に高い障壁を有することである。
【0189】
次にこの発明の別の好適実施形態による方法の簡略化フローチャートである図5Bに言及する。断熱材、パネル壁及び側面帯の提供ステップ、積層ステップ、溶接ステップ及び真空化ステップは上の図5Aのようであるが、この実施形態は、更に乾燥剤を備えるステップを含む。この好適実施形態はHDPEより高速の水と水蒸気移転を備える封止材(例Barex(商標))を使用する場合、水と水蒸気蓄積の問題を扱う。
【0190】
封止パネルの境界内の水分の蓄積を避けるため、乾燥剤をパネル48内部空間へ加える。乾燥剤は側面帯を、パネル44端部を包むように設置する前に加える。
【0191】
次に、断熱パネルの初期真空化を可能にし、そしてパネル内部空間内の圧力レベルの周期的維持のための固定真空弁51を有する真空断熱用典型的、封止パネルを示す図8に言及する。
【0192】
好ましくは、真空弁51を真空化断熱パネル55のパネル封止54に形成される窓53内に封止可能に設置する。
【0193】
前に述べたように、真空断熱パネルを使用して長期間断熱装置、部屋の断熱を10〜60年又はそれ以上の期間行う。このような長期間の間には、良く封止された容器さえ真空を失うようである。圧力の低下又は内部圧力の上昇はパネルにより提供される断熱又はパネルの熱伝導率の増加に至る。従って、パネルの断熱レベルを維持するため、真空を回復し、維持するための道具が必要となる。
【0194】
この実施形態は恒久真空弁51を含む真空断熱パネルを含む。恒久真空弁51はパネル封止54の窓53に封止可能に重なるのに適し、パネルの内部空間56へ又はそこからの雰囲気ガス又は水蒸気の通路を防ぐ。恒久真空弁51は一般に閉じられパネル内部空間内の所定圧レベルを損なわない。弁本体をパネル外面上に吸引インタフェース57のみを有する大部分パネル内部空間56内に設置する。従って、弁はパネルの外形寸法に干渉せず、他のパネル近辺で断熱装置又は冷蔵室の壁に沿ってパネルの円滑な設置を可能にする。
【0195】
真空弁は真空弁51への接続用一端と真空ポンプのような真空源への接続用他端を有する吸引インタフェース57を備える。使用に際し、真空弁を吸引インタフェース57を介して吸引源又はアダプタへ接続する。
【0196】
好ましくは、真空弁51を囲むのに適した口52は、封止層54の窓53に封止可能に重なる。この実施形態で、真空弁51は断熱パネル55へ強く固定されておらず、口52に設置される。
【0197】
好ましくは、口はBarex(商標)を使用して、注入鋳造ポリマから作り、パネル封止54内の窓を覆う熱封止表面を生成する比較的広い平坦なフランジを有する。
【0198】
更に、口を直接パネル封止へ接続するので、それが雰囲気ガスを殆ど透過せずに留まることは重要である。口用透過材の使用により、断熱パネル内の圧力レベルを明らかに低下させることができる。従って、雰囲気ガスを殆ど透過しないBarex(商標)は口用の良好な原料である。
【0199】
断熱パネル壁はアルミの薄いフィルム又は他のガスと水蒸気を殆ど透過しないフィルムからしばしば作られる。このようなフィルムは容易に損傷し破損し又は穴があく。フィルムのクラックやパンクは圧力レベルの本質的増加を招く。このような損傷フィルムを修理するため、クラックやパンクに継ぎ当てを当て、水分と雰囲気ガスをパネル内の所定圧力レベルを回復するため次に真空化する。このような真空化は弁を使用して、容易に達成される。
【0200】
しかし、全ての断熱パネルが真空化を容易にする真空弁を備えるわけではない。真空弁を含む口は、もしパネルに組み込むならば後に役立つ。クラックやパンクを封止の後、真空弁を使用して断熱パネルの内部空間を真空化する。
【0201】
次に、真空封止断熱パネル内の所定圧力レベル範囲を維持するための典型的、恒久弁を示す図9に言及する。真空封止パネルと窓は上の図8に示すが、図9はこの発明の一実施形態による好適真空弁の構成要素をより徹底して示す。
【0202】
図9はこの発明の好適実施形態により、パネル56の内部空間に向かう真空化窓62と弁ストッパ63を有するチャンバ61を備える、口52内に設置された真空弁51を示す。
【0203】
真空弁51は更にチャンバ底側ヘ接続されたバネリセス64を備える。バネ65をリセス66に装着し、口52の隙間67へ向かって弁ストッパ63を押す。
【0204】
好ましくは、Oリングとして柔軟なポリマリングを前記隙間へ設置する。Oリング上の圧力は真空弁を封止する。
【0205】
弁ストッパ63を口52により阻止し、真空化口を覆う。従ってバネ65を解放すると、弁ストッパは弁51を閉に保ち、ガスと水蒸気通過を防ぐ。弁ストッパ63を押すと、真空弁が開く。開くと、真空化窓62はパネル56の内部空間から吸引源へのガスと水蒸気の通過を容易にする。
【0206】
図10Aはその底面を示す真空弁を包む口の外部斜視図である。
【0207】
図10Bはその上面を示す真空弁を包む口の外部斜視図である。
【0208】
低部床通路71は雰囲気ガスと水蒸気の通過を容易にする。床通路71の構造はパネル内部に設置される断熱材粒子が弁真空窓を阻止するのを防止するフィルタとして機能できる。
【0209】
弁上部の弁ストッパ72は、開放されるように押された場合、上部真空窓74を介して雰囲気ガスと水蒸気の通過を容易にする。図10Bに明確に示すように、弁ストッパ72を口73内に包む。口73は、この発明の好適実施形態に従って、弁ストッパ72が誤って押される機会を減らす。更に、上で詳述したように、口73の構造は口73又は真空弁のいずれも断熱装置内のパネルの設置を妨げないことを保証する。
【0210】
次に4つの異なる短点からの典型的な弁プラグを示す図15に言及する。弁プラグは上部真空化窓を介して真空弁へ接続されるのに適する。弁プラグは真空弁の上部真空化窓を充填し、真空化窓内の空気の蓄積を防ぐ。この図は真空弁内の真空化窓に合うように突起101を有する除去可能プラグ100の好適実施形態を示す。真空弁の目的は真空断熱パネル内の所定範囲の圧力レベルを維持することであるので、雰囲気ガスと水分は、真空弁が閉じると真空弁を通って通過しないことが好ましい。この発明の一好適実施形態で、真空化弁の真空化窓は真空弁ストッパを押すと開く。
【0211】
しかし、雰囲気ガスは真空ストッパ近辺の真空化窓を通過する機会があるので、別の封止窓が必要である。
【0212】
好ましくは、弁ストッパの上部で追加の封止層として、継ぎ当ても使用できる。このような次当ては真空弁を封止可能に覆うように使用でき、真空弁の真空化穴を通っての空気の通過を防ぐ。しかし雰囲気ガスと水蒸気はなお、継ぎ当てと真空弁の間で捕らえられるが、又は継ぎ当てとパネル封止間の隙間を透過する。
【0213】
従って、除去可能プラグ100は、この発明の一好適実施形態に従って、真空化窓を封止可能に栓をするように調整される突起101を使用して、真空化弁の前記真空化窓を常に封止する。除去可能なプラグ100で真空弁に栓をして、真空処理を可能にするためだけに除去する。更に、除去可能プラグ100で栓をする場合、突起101をストッパの真空化窓内に重ね、ストッパを定位置に固定し、ストッパの望まない開放に至るストッパの望まない動きを防ぐ。好ましくは、除去可能プラグはゴム又は柔軟ポリマで作られる。
【0214】
次に、真空弁ポンプアダプタへ接続された典型的恒久真空弁を示す図11に言及する。真空弁とこれに関連する全ての要素は上の図9のようであるが、図11は更に真空ポンプアダプタを示す。
【0215】
真空ポンプアダプタ81は、恒久真空弁51を封止可能に接続するための底部ダクト89及び吸引装置を封止可能に接続するための上部出口82を有する迅速に除去可能な台85を備える。
更に、旋回軸83を迅速に除去可能な台85を通してねじ込む。その台は旋回軸83のねじ込み込み又はねじ戻しを容易にするための回転ハンドル88を有する。旋回軸83は真空弁51を吸引移転中、開に維持する。
【0216】
より実際的には、上記のようにこの発明の一好適実施形態によると、真空弁51の開放を、弁ストッパ63を押し、これによりバネ65に圧力を加えることにより行う。
【0217】
好ましくは、弁ストッパ63を口57のキャビティ内に設置する。この実施形態は、弁ストッパ63へ圧力を加えるためインタフェースのような補完型の使用を容易にする。全ての真空ポンプ又は吸引道具をこのような弁と接続するために、このような補完型で調整するわけではない。従って、この実施形態で、真空ポンプアダプタ81を備え、真空弁51と異なる真空ポンプの間を接続する。
【0218】
一好適実施形態で、アダプタ81を、円形断面(O‐リング)を備えたループ状エラストマ84を使用して、口52へ接続する。O‐リングをアダプタ台85内の溝85に設置し、アダプタ81と口52の間で組み立て中に圧縮し、インタフェースに封止を生成する。封止接続を、アダプタ89の内部空間の吸引転送により生成された力により達成する。真空圧力はアダプタ除去可能台85を口52の方へ押し、除去可能台85をパネルに気密接続する。
【0219】
好ましくは、アダプタ81は更に吸引源82への接続を備える。
【0220】
好ましくは、接続は水平軸の周りに回転でき、異なる角度からの真空ポンプとの接続を容易にする。
【0221】
上記のように、口52へのアダプタ81の接続は真空ポンプのような吸引源82ヘ接続される吸引インタフェース57と吸引源との間のガスと水分の通路87を生成する。弁ストッパ63を押して開にすると、通路87はパネル56の内部空間からの雰囲気ガスと水分の真空化を容易にする。前記真空化はパネル内の所定圧レベルを維持する。アダプタ81の別の重要な構成要素は旋回軸83である。図11に示すように、旋回軸は、ねじ込みにより弁ストッパ63へ圧力を加え、空気と水蒸気へ真空弁51を開放するように、台85を通してねじ込む。そうして、旋回軸83は通路87の最終障壁を開き、真空弁51へ適していない吸引源を使用して、パネル56の内部空間の真空化を容易にする。
【0222】
好ましくは、O‐リングを旋回軸と台の間の隙間を封止するように設置する。
【0223】
好ましくは、回転ハンドル88を旋回転83へ接続し、旋回軸83のねじ込み又はねじ戻しを容易にする。
【0224】
使用時、アダプタは弁が解放前に弁周辺に独特の圧力環境を生成する。アダプタ内の圧力レベルはパネル内部空間内の圧力レベルと同一か又はこれより低いかのいずれかである。好ましくは、アダプタ内圧力レベルを断熱パネル(例、0.01mb)内の所望所定圧力レベルに等しいかこれより低い圧力レベルに低下させる。次に、旋回軸を使用して、上記のように弁を開け、パネル内部空間からの雰囲気ガスと水蒸気の吸引を容易にする。このように、パネル内の圧力は弁の開放中には上昇しない。
【0225】
図12Aはその上面を示すパネル壁54に設置された口52へ接続されたアダプタ81の外部斜視図である。
【0226】
図12Bはその下面を示すパネル壁54に設置された口52へ接続されたアダプタ81の外部斜視図である。
【0227】
好ましくは、断熱パネルを断熱装置の内側に沿って異なる角度で設置し、異なる真空弁の角度位置は異なり、アクセスを厄介にし、吸引源をアダプタへ接続することを困難にする。従って、真空弁へのアクセスを容易にするため、異なる角度へ対応するため吸引源端部接続調整を容易にする万能アダプタを有することは非常に有利である。
【0228】
図12Aと12Bはこの発明によるアダプタの一好適実施形態を示す。この好適実施形態で、吸引源端部接続82は、アダプタ台85に封止可能に接続される直角曲げを備えるノズルである。このような形状のノズルは吸引源端部接続91の角度調整を容易にする。
【0229】
アダプタ81はこのような真空弁51を備える全てのパネルに適用できる。従って、この発明のこの好適実施形態によるアダプタ81に適合するように調整する場合、真空化断熱パネルを維持するのに1つのアダプタ81だけしか必要としない。
【0230】
好ましくは、アダプタと真空ポンプは指定技術キットの一部である。保守は毎日ペースで行うのではないので、このようなキットは技術者へ供給するだけでよい。
【0231】
次に恒久アダプタ台へ接続された典型的説明的独特な恒久真空弁を示す図13に言及する。真空弁と真空化断熱パネルは上記図9のようであるが、図13は更に接続器具と適用可能アダプタを示す。接続器具110を断熱パネル56と隔壁の窓120の間に設置する。接続器具110は指定ダクト114を通して真空弁51を接続する一端及び指定窓120を通して指定ネジ状旋回軸116と接続する他端を有するチューブ115を備える。接続器具110と吸引源の間を接続するように設計されたネジ状旋回軸116は接続器具110を通してねじ込まれる。
【0232】
真空化断熱パネルは一般に、説明したように冷蔵室や断熱装置で使用される。ある冷蔵室と断熱装置で、パネルを隔壁又はフィルムの後に設置する。真空化断熱パネルの簡単な保守を容易にするため、隔壁を通してパネルの真空弁へのアクセスを容易にする器具を好ましくは備える。この発明の一好適実施形態で、接続器具110を真空弁51と隔壁113の間に設置する。接続器具110は図11と図12(図11、符号81)に概説した台に似ている。しかし、この実施形態では、接続器具110を旋回軸又は真空ポンプ(図11、符号81、82)に適した端部接続へ接続しない。接続器具はむしろ指定ダクト114を通して一端から真空弁51ヘ接続され、別の端部から隔壁120の窓へ接続される。好ましくは、接続器具はBarex(商標)から作る。更に接続器具110は更に、ネジ状旋回軸116上に取り付けられる内部ネジ溝115を形成する内部チューブを備える。ネジ状旋回軸116は真空弁118への接続用の一端部及び真空吸引源119への接続用の別の端部を有する内部チューブ117を備える。
【0233】
図13に示すように、ネジ状旋回転116を、ネジ状旋回軸116をねじ込むことにより弁ストッパ63へ圧力を加え、真空弁51の開放を起こすように、接続器具110を通してねじ込む。そうすることによりネジ状旋回軸116は通路87の最終障壁を開き、こうしてパネル56の内部空間の真空化を容易にする。回転ハンドル121をネジ状旋回軸116へ接続し、ネジ状旋回軸116のねじ込み又はねじ戻しを容易にする。ネジ状旋回軸116は取り外し可能であり、従って1枚以上のパネルの維持に使用できる。更にネジ状旋回軸116は取り外し可能であり、断熱パネルはより少ない空間しか必要としない。
【0234】
次に真空弁と図13の接続器具を示す図14Aに言及する。先の図におけると同様の部品は同一参照番号をつけ、再度記述しない。真空弁と真空断熱パネルは図13のようであるが、図14Aはネジ状旋回軸のない接続器具110を示す。
【0235】
次にこの発明の好適実施形態による真空弁を備えた断熱パネルの典型的製造法のフローチャートである図14Bに言及する。
【0236】
図14Bは真空弁を有する封止真空断熱パネルの製造法を示す。第1ステップ701は雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないフィルムを有し、更に窓と弁ストッパを有する恒久真空弁を有する封止断熱パネルを提供することである。次のステップ702で、真空弁を、封止窓を覆うように重ねる。次のステップ703で、真空吸引源を真空弁内の吸引インタフェースへ接続する。この接続は吸引を使用して所定レベル迄封止断熱パネルを真空化する次のステップ704を容易にする。真空弁を、初期状態を閉で弁ストッパと接続するので、吸引源の切り離しはパネル内の達成所定真空レベルを妨げない。
【0237】
アダプタの切り離しを2つのステップで実施する。第1ステップの間、旋回軸を上げ、これにより真空弁を閉める。第2ステップの間、真空ポンプを停止し、次にアダプタを真空断熱パネルから切り離す。
【0238】
この方法は上記のように真空弁を通して容易に真空化できる断熱パネルを製造する。この実施形態もパンクしたパネルの比較的容易な修理を可能にする。この方法により製造されるパンクした断熱パネルを封止可能に継ぎ当てを当て、恒久真空弁を通して再真空化できる。指定口を真空工程のため生成しなければならず、後に封止しなければならないので、恒久真空弁のない従来技術の断熱パネルを容易に再真空化できる。
【0239】
本発明の好適実施形態による断熱パネルの修理を、断熱装置からパネルを外すことなく行うことができる。従って、遅れなく、即ち特定の断熱装置の場所から断熱パネルを動かす必要なく、断熱パネルを取り付けることができる。
【0240】
次に、恒久真空弁と圧力表示器を備える典型的封止断熱パネルを示す図16Aに言及する。パネル、真空弁及び窓は上記図8のようであるが、図16Aは更に、圧力表示器200が封止容器56、口52及びパネル近辺の封止パネル外側上に設置されたプラグ201内に設置された状態を示す。
【0241】
真空弁51を有する封止パネルは上記のようにパネル内の圧力レベルを維持する能力を提供し、圧力レベルの安定範囲を維持する能力を約束する。
【0242】
しかし、もし、又はいつパネルの真空化が必要かに関し、保守要員への表示器は備えられない。
【0243】
この実施形態で、圧力表示器200を封止容器56内に設置する。圧力表示器200を、パネル56が封止又は真空化する前に挿入する。圧力表示器200を封止パネル55の外側に設置されるプラグ201へ接続する。好ましくは、圧力表示器200をパネル封止53の口を通してプラグ201へ接続する。プラグ201を、好ましくは配線202を介して、封止パネル56内の圧力レベルに関する情報を受けるように設計する。
【0244】
所定圧力レベルの維持を容易にする真空弁51及び圧力レベルの所定範囲での増加について保守要員に知らせる表示器200の組み合わせにより、長期間パネルの冷却力の有用性を最大化する能力を保守要員に提供する。
【0245】
好ましくは、圧力表示器200へ電流を供給するための電源供給装置205をパネル54の外側へ結合する。電源供給装置203を真空化口52を通る配線206を介して圧力表示器200へ接続する。
【0246】
好ましくは、プラグ201とLEDダイオードへ接続する。LEDダイオードは配線202を介して封止パネル56内の圧力レベルに関する受けた情報により圧力レベルの低下を表示する。好ましくは、プラグ201をスクリーンへ接続し、パネル内部空間内の圧力レベルを提示させる。
【0247】
好ましくは、プラグ201を中央コンピュータ又は中央処理装置へ接続する。
【0248】
断熱パネルを通常他のパネルの近辺に設置するので、中央コンピュータ又は処理装置を使用して、1つ以上のプラグからの情報を集める。
【0249】
本発明の一好適実施形態によると、プラグ201を保守システムの一部として中央コンピュータへ接続する。このような保守システムは1つ以上の断熱装置からの多くのパネルからの情報を集めることができる。このような保守システムは、好ましくはいかなる時点でも各断熱パネルの現状を出力することができる。
【0250】
好ましくは、保守システムは圧力閾値を規定する能力を保守要員に与えることを容易にする。このような圧力閾値を使用して断熱パネルの1つの圧力レベルが低下し、効率的断熱を回復するため再真空化するべき時を保守要員へ警告する。
【0251】
好ましくは、保守システムは更に要求により各断熱パネルの現状を表示するためのスクリーン表示器を備える。
【0252】
一好適実施形態で、圧力表示器200は変換器(例ロッシェル塩結晶)を含む圧電装置である。圧電装置200は圧縮時変換器が作り出す電荷により変換器上の機械的圧力を測定する。圧電装置200は発生電荷による圧力レベルの測定を行う。圧電装置200は配線202を介して圧力レベルに関する情報をプラグ201へ伝送する。
【0253】
この発明の一好適実施形態で、圧力表示器200は誘導加熱素子と温度検出素子を備える。誘導加熱素子は断熱パネル近辺に設置される磁束発生器の作用による電磁誘導により熱を発生させるために使用される。
【0254】
温度検出素子は、封止断熱パネル51の内部空間の熱拡散速度を測定し、これにより封止断熱パネル51内の圧力レベルを測定する。
【0255】
次にパネル内の圧力レベルを維持するための圧力表示器と恒久真空弁を備える別の典型的真空断熱パネルを示す図16Bへ言及する。パネル、真空弁及び真空化窓は上の図16Aのようであるが、しかし図16Bでは配線は処理装置222へ接続され、プラグへではない。更に、図16Bは電気抵抗器200、加熱素子及び処理装置222を備える圧力表示器200を示す。
【0256】
この実施形態で、圧力表示器200は加熱パネルの内部空間内の温度に応じて変動する抵抗を有する電気抵抗器である。この実施形態で、電源供給装置205は封止容器56の内部空間温度のそれ以上に所定温度までそれを加熱するため、加熱素子へ電流を供給する。
【0257】
好ましくは、加熱素子と電気抵抗器200を互いに接続する。
【0258】
更に、電気抵抗器200の抵抗変化を測定するための処理装置を、配線202を介して電気抵抗器200へ接続する。処理装置222は抵抗の測定変化により封止容器56の内部空間の熱拡散速度を測定し、これにより封止容器56内の圧力レベルを測定する。処理装置222を封止容器56の外側へ設置し、容器53の窓を通して電気抵抗器200へ配線する。好ましくは、電気抵抗器はサーミスタである。
【0259】
次にパネル内の所定圧力レベルを維持するため、表示器と恒久真空弁を備えた別の典型的真空断熱パネルを示す図17に言及する。パネル真空弁及び真空化窓は上の図16Aのようであるが、図17は圧力基準カプセル210を備える圧力表示器を示す。この実施形態で、圧力表示器は曲げ膜の真空封止圧力基準カプセル210を備える。圧力基準カプセル210は、封止カプセルの曲げがバネ圧縮度に影響するように圧力基準カプセル210の内壁を支持するバネ211を囲む。圧力基準カプセル210は断熱パネルの圧力レベルより低い所定圧力レベルに到達するように予め真空化される。所定圧力レベルをパネル56内部空間内の圧力レベルに対する基準圧力レベルとして使用する。カプセルは気密封止されているので、それは基準圧力レベルとして使用できる固定圧力レベルを有する。
【0260】
断熱パネルの内部空間の圧力レベルが低下すると、カプセル内部空間とパネル内部空間の間に本質的圧力差が形成される。その圧力差はパネル内部空間のガスが空間間の圧力平衡を回復しようとして、カプセル外部膜211上へ機械力を加えるようにする。加えられた機械力はカプセル膜211を曲げさせる。膜の曲げはカプセル内のバネ212を圧縮する。バネ212の圧縮を圧力基準カプセル210内の圧縮検出器213により検出する。
【0261】
この発明の一好適実施形態で、圧縮検出器213は電気回路でバネの圧縮は回路の電気通過を容易にする電気回路を閉じる。圧縮検出器は配線215を介して圧力基準カプセル210内のバネ212の状態に関する情報を伝送する。
【0262】
この発明の別の好適実施形態で、圧縮検出器は真空封止カプセル212近辺に設置されたレーザ式距離検出器である。レーザ距離検出器は曲げ膜211迄の距離を測定し、真空封止カプセルの曲率測定、従って封止パネル56内部空間の圧力測定を行う。
【0263】
図18は、その上面から見たパネル壁54の外側上に設置されたプラグ201を示す外部斜視図である。好ましくは電源配線206を真空化口52を通して接続する。
【0264】
次に、この発明の好適実施形態による、吸収剤交換用典型的交換装置、真空断熱パネルを示す図19へ言及する。図19はガス透過壁303と真空化窓304を有する真空断熱パネルの外部封止302における窓301内に設置される、シンク型チャンバ300を示す。シンク型チャンバ300は吸収剤305を含む。雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料からできた除去可能カバー306は窓301へ重なる。吸収剤305は、水と水蒸気を吸収するための乾燥剤、又は分子ふるいとしてガス水子を吸収するための又はガス分子と結合し、これによりそれらを気相から固相へ変換させるためのゲッタのいずれかを含む。ゲッタと乾燥剤の両方の機能は上で説明した。
【0265】
図2に関して上記のように、透過ガス分子を吸収するため又はガス自由分子と反応し、それらを気相から固相へ変換するため、吸収剤305を真空化封止容器に挿入する。これらの化学的手順はガスの一部が真空封止断熱パネルに自由状態で留まることを防ぐ。吸収剤305は、活性であれば好ましくはパネル内の自由酸素分子を酸化し、窒素分子と反応することにより、又は分子ふるいとして吸収することにより、ガス分子を吸収する。これらの分子はこのように固相に結合され、パネル内の圧力レベルに影響しない。
【0266】
しかし、吸収剤305は吸収容量が有限である。吸収剤はある吸収容量を有する。従って、吸収剤305はそれらがある量の分子を吸収又は結合した後はその効力を失う。
【0267】
この実施形態は、真空断熱パネルを封止し、真空化した後に吸収剤305の交換を容易にする。交換装置310をパネル封止近辺でパネル内に設置する。交換装置310はパネル外封止307内の窓301を覆う。
【0268】
交換装置310は更に吸収剤305を保持するシンク型チャンバ300と、シンク型チャンバ300を封止する除去可能カバー306を備える。
【0269】
シンク型チャンバ300を、吸収剤305を保持するように設計する。ゲッタ又は乾燥剤がパネル内部空間から雰囲気ガスを吸収し続けられるように、チャンバ内部空間とパネル内部空間の間の雰囲気ガスの通過を可能にするインタフェースを備える。従って、シンク型チャンバ300は前記空間の間で低速度で比較的遅い雰囲気ガスの拡散を容易にする半透過壁303を備える。チャンバ300とパネル内部空間308の間に配置された半透過壁はガスには半透過であるが、好ましくは水と水蒸気には非透過である。従って、パネル内部空間内の水分レベルは、チャンバ300が封止されない場合は上昇しない。比較的遅い拡散の適切な半透過膜の例としては半透過単独重合体又は共重合体がある。例えば半透過膜はポリスチレン又はシリコン共重合体からできている。
【0270】
更に半透過フィルムはゲッタや乾燥剤の効率的交換を容易にする。吸収剤305の交換中、半透過壁303を数秒間雰囲気ガスと水蒸気に曝す。こうしていくらかのガスと水蒸気は半透過壁303を通って断熱パネル内部空間へ透過する。しかし、曝露期間が短く、半透過壁303が遅い拡散速度だけであれば、半透過膜303を介しては余り多くの分子は通過しない。従ってプラグを閉にして、吸収剤305がチャンバ300にあると、分子がパネル56内部空間から吸収剤チャンバ300へ自由に拡散できる時間は非常に長くなる。
【0271】
こうして、チャンバ300を封止とした場合、吸収剤305により吸収又は結合される分子の量は、チャンバ300を封止しない場合、半透過壁303を透過する分子の量より本質的に多い。
【0272】
次に図20A、20B及び20Cに言及する。
【0273】
図20Aはパネル壁内に設置された交換装置310の断面斜視図である。
【0274】
図20Bは弁の除去可能カバーと弁のチャンバ内壁の間の結合部の拡大断面斜視図である。
【0275】
図20Cはその上面を示す交換装置310の外部斜視図である。
【0276】
図20A、20B及び20Cはこの発明による吸収剤交換装置の好適実施例を示す。この実施例で、シンク型チャンバの側壁320を除去可能カバー322の外側壁上に結合されたネジ状パターンに合う内部ネジ山321と結合させる。
【0277】
好ましくは、側壁320と除去可能カバー322はBarex(商標)から作る。
【0278】
好ましくは、半透過壁323はポリスチレンから作る。好ましくはOリング封止323をチャンバ内壁へ接合させる。O−リング封止を弁カバー302と弁チャンバ304の間の溝324に設置し、その間で組み立て中圧縮し、これによりシンク型チャンバ304の壁とカバー302の間の隙間を封止する。
【0279】
次に再度図19に言及する。この発明の一好適実施形態による交換装置310は更なる封止問題を解決できる。一般に真空断熱パネルの製造工程の間パネル内部空間を真空化窓を通して真空吸引源を使用して、真空化する。しかし、真空化工程の間、空気と水蒸気はパネル内部空間内に比較的高率で存在する。従って、吸収剤は空気と水蒸気分子を活発に吸収し、これらと反応する。
【0280】
従って、所定圧レベルを維持するため断熱パネル内部空間を封止する前にさえ吸収剤はそれらの吸収力のいくらか又は全てを消耗する。
【0281】
この発明の一好適実施形態で、パネル内部空間の真空化を上記のように、パネル内の恒久真空弁を通して行う。断熱パネルからの空気の真空化の間、真空パネル内部空間内の空気を真空化する。
【0282】
半透過壁323はシンク型チャンバ305と断熱パネル内部空間の間の雰囲気ガスの比較的遅い拡散を促進するので、断熱パネルの真空化工程が終了後、雰囲気ガスはシンク型チャンバ305に留まる。従って好ましくは上記のように、チャンバ305内の雰囲気ガス蓄積を防止するため、真空化工程の間チャンバ内部空間内に充填材を設置する。好ましくは充填材はプラスチックのような不活性材で作る。充填材はガス吸収剤カプセルと全く同一の形状である。
【0283】
更に、この発明の好適実施形態によると、交換装置310は、シンク型チャンバ300への吸収剤305の付加を容易にする。従って、吸収剤305を真空化処理が終了後に加える。この処理段階の吸収剤の設置によりシンク型チャンバ300の内部空間からの雰囲気ガスの除去が行われ、達成された圧力レベルを維持することに役立つ。
【0284】
更に、この実施形態はパネル寿命の間、使用済み吸収剤305の交換により所定圧レベルの維持を容易にする。
【0285】
好ましくは、パネルは更に、保守要員にパネル内の圧力レベルを表示する圧力表示器を備える。吸収剤305を圧力表示器により交換できる。
【0286】
好ましくは、圧力表示器をパネル内に設置し、パネル内部空間内の圧力を伝送又は表示するため、プラグ又は表示器へパネル封止の窓を通して、配線309を介して接続するのに適する。
【0287】
次に、この発明の別の好適実施形態による典型的方法のフローチャートである図21に言及する。図21に示す方法は、吸収剤ハウジングを有する封止真空断熱パネルの製造ステップに続く。
【0288】
この処理で、第1ステップ401は窓と真空弁を有する、ガスと水蒸気を殆ど透過しないフィルムの封止容器を提供することである。
【0289】
更に、第1ステップ401の間に、交換装置を提供する。交換装置は封止容器の窓に重なるのに適する。交換装置は、水蒸気と雰囲気ガスに対し、半透過の壁及び、例えばアルミ被覆層を備えたポリマのような、雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料からできたカバーを備えるシンク型チャンバを備える。このカバーは、シンク型チャンバ口を封止可能に覆い、封止チャンバを生成するように設計する。
【0290】
次に、次ステップ402で、交換装置を封止容器窓に設置する。窓を使って真空吸引源を接続する。
【0291】
続くステップ403で、真空弁を真空源へ接続する。明らかに接続はアダプタを介した間接的又は真空ポンプを介した直接的である。次のステップ404で、封止容器を真空源を使用して、雰囲気ガスと水分を真空化する。次のステップ405で吸引源を切り離した後、吸収剤をシンク型チャンバへ挿入する。最終ステップ406で、シンク型チャンバをカバーを使用して封止する。図18と19に関して述べたように、前記方法により製造されたような交換装置を備えたパネルはパネルの内部空間を真空化する能力を備える。これらのパネルは長期間その真空レベルを維持できる。
【0292】
次に、この発明の好適実施形態による典型的方法の別のフローチャートである図22に言及する。ステップ401〜406は上の図21のようであるが、ステップ407と408を追加する。図22に示す方法に吸収剤ハウジングとその保守を有する封止真空断熱パネルの製造ステップが続く。ステップ407は除去可能カバーを除去することによりシンク型チャンバの再開放を示す。次にステップ408は、ステップ404〜406の繰り返し、即ち真空化パネルに新吸収剤を加えることによる所定圧力レベルの維持を示す。上記のように、この発明による一実施形態はパネル内の吸収剤の交換を容易にする。交換は除去可能カバーを除去し、吸収剤を交換することにより実施される。
【0293】
次に、この発明の別の好適実施形態による典型的方法のフローチャートである図23に言及する。図23に示す方法は隔壁に対する真空断熱パネルの追加ステップが続く。
【0294】
断熱パネルは一般に説明したように冷蔵室と断熱装置で使用される。一般に、冷蔵室において、断熱装置の断熱パネルは隔壁の後に設置される。隔壁を使用して断熱パネルを損傷から守る。隔壁を付加する他の共通的動機は設計思想からである。
【0295】
例えば、家庭用冷蔵庫の壁は一般に冷蔵庫の棚を支えるように設計される内部隔壁フィルムと結合される。
【0296】
製造工程中、断熱パネルを、通常金属ケースである外部隔壁と、通常設計されたプラスチックケースである内壁の間に設置する。
【0297】
内部隔壁を断熱装置の内側を被覆するように設計するので、断熱パネルを隔壁に取り付けるのに適した接着層と予め積層する。隔壁の設置工程の間、壁を断熱装置の内側へ接着する。しかし、一旦隔壁が活性接着帯へ接触すると、壁は直ちに接着され、位置決め工程の細かい調整を妨げるので、隔壁挿入の前にパネルを活性接着剤と積層することは位置決め工程を妨げる。従って、接着作用が起こる前に、フィルム設置を容易にする方法を有することが非常に有利である。発泡接着剤の使用は位置決め後接着法を容易にする。隔壁間のパネルの位置決め後にのみ発泡接着剤を取り除いて、隔壁と断熱パネルを固定する。しかし、発泡接着剤層の容積は比較的大きい。断熱装置壁の容積は冷蔵容積の有効容量に直接影響する。
【0298】
次に、上記容積の欠点を回避する隔壁フィルムへ断熱パネルを結合する方法を示す図23に言及する。従って、第1ステップ501は断熱パネルと隔壁を提供することである。次にステップ502で、パネルを熱活性接着剤と積層する。このステップで、熱活性接着剤は活性でなく、パネル壁上の追加外層として積層される。好ましくは、パネル壁の2つの対向側を熱活性接着剤層と積層する。次のステップ503の間、断熱パネルを断熱装置内壁と結合する。好ましくは、断熱装置内壁を完全に覆うように、パネルを断熱装置内壁へ結合する。この気密カバーは断熱装置の効果的断熱を提供する。続くステップ504で、内部隔壁を断熱パネル近辺に設置し、パネルを覆う気密封止を形成する。熱活性接着剤の早発活性化を防ぐため、設置を好ましくは室温で行う。熱活性接着剤は室温では活性化しないので、この手順は断熱パネルと隔壁の設置を妨げない。
【0299】
次のステップ504で、活性化熱を既に位置決めした配置に提供する。熱は熱活性接着剤を活性化し、これにより断熱パネルと隔壁を固く接着させる。
【0300】
この方法の1つの主な利点はこの処理がドライ式であることである。液状接着剤を使用して、断熱パネルを接着するのと異なり、熱活性接着剤の使用はドライ環境での断熱パネルの固定を約束する。従ってこの工程で使用する機械類は液体強化式である必要はない。
【0301】
好ましくは、熱は断熱装置内壁へ接近するパネル壁上の熱活性接着剤層を活性化し、断熱パネルと断熱装置内壁とを強固に接合する。
【0302】
好ましくは、熱活性接着剤層を高周波放射により活性化する。この実施形態で、断熱装置壁は高周波放射透過材で作る。
【0303】
次にこの発明の実施例による冷蔵車用の典型的封止断熱装置を示す図24と27に言及する。
【0304】
真空断熱パネルは、冷蔵庫、フリーザ、乗物、熱湯貯蔵器、及び建物で共通的に使用される非真空断熱パネルより良い断熱性を促進する。
【0305】
上記のように、真空断熱パネルの熱伝導率は発泡断熱材の断熱パネルのような非真空断熱パネルより一般に4〜12倍良い。熱に対する改良された抵抗は熱に対する改良された抵抗のない場合より比較的薄い断熱パネルの生成を可能にする。このような断熱パネルは、トラックの全体寸法は限定されており、断熱厚の増加は使用可能容積を、従ってトラック貯蔵空間の機能を減らすので、このような断熱パネルは冷蔵車コンテナ(例、トラックコンテナ、船舶コンテナ、列車コンテナ又は空輸コンテナ)に良く適する。
【0306】
例えば、一般的欧州の環境では、冷蔵車は当局により決められた標準幅を有する。従って、トラックの外形寸法は決められている。こうしてこの実施形態で、このような決められた厚さ壁でより良い断熱を達成する。
【0307】
更に、最近のエネルギ源の単価は上昇している。従って、各エネルギ装置の力の有効利用を進めることが必要である。
【0308】
従って、より良い断熱抵抗を備えたより薄い断熱パネルが共に必要である。
【0309】
このような効果を、真空断熱パネルを使用して達成できる。このようなパネルでの使用は平均的エネルギ消費を低下させる。
【0310】
加えて、前記断熱パネルの別の可能な利点は、それらがトラックや列車に現在使用される冷蔵装置の容積を削減することである。
【0311】
真空断熱パネルの使用により冷蔵装置の寸法を削減することができる。
【0312】
更に、真空断熱パネルの使用により、比較的大量のエネルギを消費する独立エンジンに対するニーズを除き又は減らすことができる。
【0313】
断熱パネルの冷蔵車への組み込みは、トラック製造業者や所有者に非常に有利な効率的システムを生成し、各冷蔵車の保守費用を低下させる。
【0314】
しかし、前記組み込みはいくらかの反論がある。
【0315】
もし、冷蔵車の断熱装置のドアーが開くと、外部環境からの空気が断熱装置の内部空間へ進入する。
【0316】
もし外部環境からの空気がトラックコンテナの内部冷蔵空間へ進入すれば、本質的に大量のエネルギが断熱装置内の必要な冷蔵温度を回復するのに必要であろう。
【0317】
従って、この進入空気を可能な限り急速に冷却しなければならない。加えて、冷蔵空間へ進入する水蒸気は冷蔵空間内の水分を増加させ、これにより冷蔵装置に更なる負担をかけることになる。
【0318】
この発明のここで述べる実施形態は前記欠点を克服するように設計されたシステムについて述べる。この発明の好適実施形態によるシステムは冷蔵システム、冷蔵乾燥システム又はその両方を含む。
【0319】
断熱装置のドアーが開の期間は通常比較的短いので、断熱装置のドアーの開時点の後冷却空間を解放できる、冷却固体又は液体を貯蔵する付加的急速冷却装置を有することは非常に有利である。急速冷却装置の例には共晶装置により冷却する装置又は相変化(PCM)材により冷却する装置がある。
【0320】
好ましくは、付加急速冷却装置はエネルギ源としてトラック主エンジンを使用する。共晶又はPCM装置を、ドアーが閉の比較的長期間に再充電できドアー開の短期間に使用できる。
【0321】
このようなシステムの利点は付加急速冷却装置を、冷蔵車ドアーが開の時間中作動することである。
【0322】
冷蔵庫ドアーが、開の後、冷却レベルを回復するため、冷蔵庫ドアー開の期間、又はドアー開の結果として、付加急速冷却装置は余り多くのエネルギ又は冷却容量を消費しない。更に、断熱装置内部空間の冷却レベルを回復するため、主断熱冷却装置からの追加冷却はより少なくて済む。
【0323】
本発明の別の実施形態で、乾燥剤を使用する。ドアー開時進入空気を冷却するのに必要なエネルギの大部分は空気の乾燥である。空気温度は低下するので、相対温度は同様に低下し、水蒸気は液化する。
【0324】
この液化と冷却に必要なエネルギは環境の水蒸気の相対比率に依存する。
【0325】
ドアー開時とその後活性化する乾燥剤を車の断熱装置へ付加し、これによりコンテナ内の所定温度レベルを達成し、維持するために必要なエネルギを削減することが可能である。乾燥剤は時間が経過すれば消耗する傾向があるので、乾燥剤を再生する。塩化リチウム、分子ふるい、塩化カルシウム、粘度及びその他を乾燥剤として使用できる。再生処理は一般に熱により行う。
【0326】
真空パネルにより断熱されたコンテナと冷蔵貯蔵と空気乾燥の組み合わせは上記のように多くの利点を有する。
【0327】
次にこの発明の好適実施形態による冷却と加熱用圧縮ヘリウムを使用するシステムを組み込む典型的封止断熱装置を示す図26と29に言及する。
【0328】
本発明の別の好適実施形態で、圧縮ヘリウムを使用する。多くの場合、冷蔵コンテナトラック、船舶コンテナ等は電気モータにより独立して冷却される。この好適実施形態で、冷却装置を冷却伝導剤の少なくとも1つの他のソースへ接続する。1つの冷却伝導剤は、使用温度範囲では凍結しない非常に高い熱伝達容量を備える液体である圧縮ヘリウムである。ヘリウムはコンテナから中央装置への熱伝達のための時間を短縮する。
【0329】
一好適実施形態で、ヘリウム式システムを船の電源供給装置から供給される断熱装置を備える船舶輸送コンテナへ組み込む。圧縮ヘリウムパイプを船舶輸送コンテナへ組み込み、中央断熱装置からの熱を各船舶輸送コンテナへ伝送する。この好適実施形態で、このような船舶輸送コンテナは独立した冷却エンジンを組み込んでいないので、このようなシステムの利用はより効率的にコンテナ容量を利用できる。
【0330】
通常の冷却コンテナは独立エンジンと独立熱交換器を有する。従ってエンジンと熱交換器からの熱放射の促進のために、通常の冷蔵コンテナ間に分離空間を必要とする。この発明によるコンテナは連続運転の必要はなく、又は独立エンジンと独立熱交換器さえ有する。それらは、それらの間に分離空間なしに互いに接近して設置される。
【0331】
一実施形態で、乾燥剤を家庭用冷蔵庫、コンテナ又はフリーザで使用する。
【0332】
別の実施形態で、相変化材を熱エネルギの貯蔵又は吸収のため、家庭用冷蔵庫又はフリーザで使用する。これらは再生乾燥剤と組み合わせて提供される。
【0333】
上で詳述したように、真空断熱パネルにおける使用は冷却装置の所要容量を削減する。
【0334】
従って、節約した容量のいくらかを熱貯蔵剤の冷却に使用できる。例えば、冷却貯蔵として低電気料金期間に冷蔵庫又はフリーザを内部冷却空間の冷却と熱貯蔵剤の冷却を行うようにプログラムできる。このような冷蔵庫又はフリーザでは、冷却された熱貯蔵剤が電気料金が高い期間の熱を吸収する。従って電気料金が高い期間の電気消費を削減する。
【0335】
冷却熱貯蔵剤も、電気供給の故障の間冷却を提供するため冷蔵庫の内部空間用バックアップとして使用する。より小さい冷却装置を備えたフリーザを設計することも可能である。このようなシステムの1つの利点は、システムは1日の限られた時間だけ作動するので、非作動時間枠の間はより静かである。
【0336】
更に、真空断熱パネルはより良い断熱を構成するので、従って冷却装置内で所定温度を維持するために必要なエネルギはより少なくて済む。
【0337】
更に、真空断熱パネルの使用は同じ断熱効果を達成するため、より薄いパネルの使用を容易にする。より薄いパネルは貯蔵エリアの拡大又は冷却装置内へのより多くの相変化材(PCM)の収容のいずれかを容易にする。
【0338】
本発明の別の好適実施形態は熱湯貯蔵に関する。相変化材(PCM)での熱湯の貯蔵は空間を節約でき、又は同一空間でより多くの熱を貯蔵することができる。熱湯貯蔵、PCM及び真空断熱の組み合わせは、再度オフピーク電気使用の利点がある。この概念を太陽エネルギと組み合わせる。
【0339】
この特許有効期間中、多くの関係装置とシステムが開発されここでの言語の範囲特に言語、溶接材、封止材、雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料、ゲッタ、乾燥剤はこのような新技術を先験的に含むつもりである。
【0340】
明確化のため、別の実施形態の流れで記述される本発明のある特徴は一つの実施形態における組み合わせでも提供される。反対に簡単化のため単一実施形態の流れで記述される本発明の色々な特性も分離して、又は色々の適切な下位の組み合わせでも提供される。
【0341】
本発明をその特定実施形態と合わせて記述して来たが、多くの代案、修正及び変更は当業者に明らかであることは明確である。従って付属の特許請求の範囲の精神と広い範囲内に入るような代案、修正及び変更の全てを包装することを意図する。この明細書に述べた出版物、特許及び特許出願を、あたかも各個々の出版物、特許又は特許出願が参考としてここに組み込まれるよう特別にそして個別に表示されると同様の程度に明細書へ参考としてその全てをここに組み込む。更に、この出願で参考の引用又は確認はこのような参考をこの発明に対し従来技術として利用できる許可として解釈すべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0342】
【図1A】本発明の実施形態による真空断熱用典型的封止パネル
【図1B】本発明の実施形態による積層封止帯を備える真空断熱用典型的封止パネル
【図2】本発明の実施形態による更にゲッタ及び乾燥剤を備える別の真空断熱用典型的封止パネル
【図3A】本発明の好適実施形態による2層の封止帯を備える別の真空断熱用典型的封止パネル
【図3B】本発明の実施形態による熱障壁を備えた真空断熱用典型的封止パネル
【図4】本発明の好適実施形態による溶接真空断熱パネルの製造法の簡略化フローチャート図
【図5A】本発明の好適実施形態による溶接真空断熱パネルの製造法、更に真空化及び気密封止のステップからなる、別の簡略化フローチャート図
【図5B】本発明の好適実施形態による溶接真空断熱パネルを製造し、そして乾燥材を補足する能力を提供する、方法の別の簡略化フローチャート図
【図6】選択されたポリマ材の酸素転送速度及び水蒸気転送速度を示す比較図
【図7】色々のサイズで真空断熱パネルの熱伝導率への真空断熱パネル包装内のアルミ箔層厚の影響を表す比較図
【図8】本発明の実施形態による固定真空弁を備える真空断熱用の典型的封止パネル
【図9】本発明の好適実施形態による初期ポンピング及び所定圧レベルを維持するためのポンピングを可能にする典型的恒久弁
【図10A】本発明の好適実施形態による真空弁を包む口の外部斜視図
【図10B】本発明の好適実施形態による図10Aの口の別の外部斜視図
【図11】本発明の好適実施形態による真空ポンプアダプタへ接続された典型的説明的恒久真空弁
【図12A】本発明の好適実施形態による口に接続されたアダプタの外部斜視図
【図12B】本発明の好適実施形態による図12Aのアダプタ及び口の別の外部斜視図
【図13】本発明の好適実施形態による壁と真空パネルの間の中間発泡層を通してポンプにアクセスできる、更に接続部品を備える真空弁ポンプアダプタへ接続された別の典型的恒久真空弁
【図14A】本発明の好適実施形態による接続部品に接続された別の典型的恒久真空弁
【図14B】本発明の好適実施形態による真空弁を備えた断熱パネルの典型的製造法のフローチャート
【図15】本発明の実施形態による真空弁窓を封止するための典型的弁プラグ
【図16A】本発明の実施形態によるパネル内の所定圧レベルを維持するための恒久真空弁と圧力表示器を備える典型的封止断熱パネル
【図16B】本発明の実施形態による恒久真空弁と圧力表示器としての電気抵抗器を備える別の典型的説明的封止断熱パネル
【図17】本発明の実施形態による所定圧レベル又は圧力レベル範囲を維持するための恒久真空弁と圧力表示器としての曲げ膜のカプセルを備える別の典型的説明的封止断熱パネル
【図18】パネル壁の外側に配置された圧力表示器プラグの外部斜視図
【図19】本発明の実施形態による圧力表示器を備えた真空化封止容器の典型的説明的ガス・水蒸気吸収剤交換装置
【図20A】パネル壁内に設置されたガス・水蒸気吸収剤交換装置の断面斜視図
【図20B】弁の除去可能カバーと弁チャンバ内壁の間の結合のクローズアップ断面斜視図
【図20C】その上面を示す吸収剤交換装置の外部斜視図
【図21】本発明の好適実施形態による吸収剤ハウジングを有する溶接真空断熱パネルの製造法の簡略化フローチャート図
【図22】本発明の好適実施形態による断熱パネルに隔壁フィルムを結合する方法の簡略化フローチャート図
【図23】本発明の好適実施形態によるパネル保守ステップを含む断熱パネルに隔壁フィルムを結合する方法の別の簡略化フローチャート図
【図24】本発明の好適実施形態による冷蔵車用典型的断熱装置
【図25】本発明の好適実施形態による別の冷蔵車用典型的断熱装置
【図26】本発明の好適実施形態による冷却及び加熱用に圧縮ヘリウムを使用するシステムを組み込む典型的断熱装置
【図27】本発明の好適実施形態による冷却及び加熱用に圧縮ヘリウムを使用するシステムを組み込む別の典型的断熱装置
【符号の説明】
【0343】
1:断熱材
2、6:パネル壁
3:側面帯
3A,4A:封止帯
4:封止材
5:パネル内部空間
8:乾燥剤
9:封止帯
10:外層
11:内層
12:ゲッタ
51:真空弁
52:口
53:窓
54:パネル封止
55:真空化断熱パネル
56:パネル
57:吸引インタフェース
61:チャンバ
62:真空窓
63:弁ストッパ
64:バネリセッス
65:バネ
67:すき間
71:床通路
72:弁ストッパ
73:口
74:真空化窓
81:真空ポンプアダプタ
82:上部出口
83:旋回軸
84:エラストマ
85:台
87:通路
88:回転ハンドル
89:底部ダクト
91:吸引源端部接続
100:プラグ
101:突起
110:接続器具
113:隔壁
114:指定ダクト
115:チューブ
116:ネジ状旋回軸
117:内部チューブ
118:真空弁
119:真空吸引源
120:窓
121:回転ハンドル
200:圧力表示器
201:プラグ
202、206:配線接続
205:電源装置
210:圧力基準カプセル
211:膜
212:バネ
213:圧力検出器
222:処理装置
300:シンク型チャンバ
301:窓
302:外部封止
303:ガス透過壁
304:真空窓
305:吸収剤
306、322:カバー
310:交換装置
321:内部ネジ
323:O−リングシール
324:溝
602:フィルム
606:端部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱障壁を有する真空断熱用封止パネルであって、
断熱材からできたコアー;
夫々が雰囲気ガス及び水蒸気を殆ど透過しない第1障壁材材から作られ、夫々が表側と裏側を有し、前記裏側はそれぞれ前記コアーの反対側を覆う、第1及び第2パネル壁;
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない第2障壁材を備え、内側と外側を有し、前記第1と第2のパネル壁の前記表側の端部を封止可能に包むのに適した、少なくとも1つの側面帯;及び
封止材からなり前記側面帯の前記内側へ前記端部を封止可能に結合するのに適した少なくとも1つの第1封止帯;
を備えるパネル。
【請求項2】
前記第1封止帯をそれぞれ前記第1と第2のパネル壁の前記表側に積層する、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の封止パネルであって、更に前記側面帯の前記内側に積層される第2封止帯を備える封止パネル。
【請求項4】
前記第2障壁材の熱伝導率は前記第1障壁材の熱伝導率より低い、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項5】
前記第1障壁材と前記第2障壁材は同一材からできている、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項6】
前記第1と第2のパネル壁の前記表側及び前記側面帯の前記外側の1つ又は両方が更にアルミより比較的低い熱伝導率を有する被覆層を備える、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項7】
前記被覆層は以下の材料、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ポリビニリデン(PVDC)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、環状オレフィン共重合体、ポリプロピレン、液状結晶ポリマ、酸化シリコン、酸化アルミ及び金属フィルム、の少なくとも1つから構成される、請求項6に記載の封止パネル。
【請求項8】
請求項1に記載の封止パネルであって、更に第1と第2のパネル壁の間に設置された少なくとも1つの乾燥剤を備えるパネル。
【請求項9】
請求項1に記載の封止パネルであって、更に第1と第2のパネル壁の間に設置されたゲッタを備えるパネル。
【請求項10】
前記第1封止材は以下の封止材、改良ゴム性アクリロニトリル共重合体、熱可塑性樹脂(PVC)、液状結晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ポリビニリデン(PVDC)、及びポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)と混合した塩化ポリビニリデン、の少なくとも1つから構成される、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項11】
前記コアーは以下の材料、発熱性珪酸、ポリスチレン、ポリウレタン、ガラス繊維、パーライト、開放性有機発泡材、沈降シリカ、及びヒュームドシリカ、の少なくとも1つから構成される、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項12】
前記第1封止材はナノコンポジット粘土と混合される、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項13】
前記第1封止材は難燃材と混合される、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項14】
前記側面帯は以下の材料、チタン、鉄、ニッケル、コバルト、及びステンレス鋼、の少なくとも1つから構成される合金からなる、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項15】
前記第1封止帯は:
雰囲気ガスを殆ど透過しない第1材及び水と水蒸気を殆ど透過しない第2材の1つの内層;及び
前記第1材と前記第2材のもう1つの、前記内層を封止可能に覆う外層;
を備える二重層である、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項16】
前記第1材は改良ゴム性アクリロニトリル共重合体で、前記第2材はポリエチレンである、請求項15に記載の封止パネル。
【請求項17】
前記第1障壁材は以下の材料、非鉄金属及び少なくとも1つの非鉄金属からなる合金、の少なくとも1つから構成される、請求項1に記載の真空断熱パネル。
【請求項18】
前記第1と第2のパネル壁の1つ又は両方、および前記側面帯がラミネートであり、前記ラミネートが以下の層材、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、環状オレフィン共重合体(COC),液状結晶ポリマ(LCP)、塩化ポリビニリデン(PVDC)、及びPVDCのような障壁接着剤、からなる少なくとも1つの層から構成される、請求項1に記載の真空断熱パネル。
【請求項19】
真空化断熱用封止パネルであって:
ガスに対する第1所定非透過性により及び水蒸気に対する第2所定非透過性により特徴付けられ、前記第1所定非透過性は高密度ポリエチレンガスに対する非透過性より高く、そして前記第2所定非透過性は高密度ポリエチレン水蒸気に対する非透過性より低い、第1封止材からなる第1封止帯;
及び少なくとも1つの乾燥剤;
を備える封止パネル。
【請求項20】
前記第1封止材は改良ゴム性アクリロニトリル共重合体である、請求項19に記載の封止パネル。
【請求項21】
請求項19の封止パネルであって、更に:
断熱材からできたコアー;
それぞれガスと水蒸気を殆ど透過しない第1障壁材で作られ、夫々表側と裏側を有し、前記裏側は夫々前記コアーの対向する側を覆い、前記第1封止帯は前記裏側端部を封止可能に結合するように設置される、第1と第2のパネル壁;を備える封止パネル。
【請求項22】
前記第1封止帯は前記第1と第2のパネル壁の前記表側に積層される、請求項21に記載の封止パネル。
【請求項23】
請求項21に記載の封止パネルであって、更に雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない第2障壁材を備え、前記第1と第2のパネル壁の前記表側端部を封止可能に包むのに適した少なくとも1つの側面帯を備える封止パネル。
【請求項24】
前記第2障壁材熱伝導率は前記第1障壁材の熱伝導率より低い、請求項23に記載の封止パネル。
【請求項25】
前記第1封止材はナノコンポジット粘土と混合される、請求項19に記載の封止パネル。
【請求項26】
前記第1封止材は混合難燃材からなる、請求項19に記載の封止パネル。
【請求項27】
前記第1封止帯は、水と水蒸気を殆ど透過しない高密度ポリエチレンの水蒸気に対する非透過性より高い水蒸気に対する非透過性により特徴付けられる材料からなる第2封止帯と積層される、請求項19に記載の封止パネル。
【請求項28】
封止真空断熱パネルの製造法であって、以下のステップ:
a)断熱材コアーの提供;
b)ガスと水蒸気をほとんど透過しない第1材から作られ、表側と裏側を有する第1と第2のパネル壁の提供;
c)夫々前記コアーの対向する側を覆うように前記第1と第2のパネル壁の前記裏側の設置;
d)ガスと水蒸気を殆ど透過しない第2材から作られ、外側と内側を有する少なくとも1つの側面帯の提供;
e)封止材の第1被覆層の前記第1と第2の表側への積層;及び
f)前記側面帯の前記内側を使用して前記第1と第2のパネル壁の前記表側端部の封止可能な包装;
のステップからなる方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、更に前記第1と第2のパネル壁の裏側へ接着剤の接着層を積層する、ステップ”b”とステップ”c”の間のステップからなる方法。
【請求項30】
請求項28に記載の方法であって、更に前記側面帯の内側へ前記封止材の第2被覆層を積層する、ステップ”d”とステップ”e”の間のステップからなる方法。
【請求項31】
請求項28に記載の方法であって、更に前記第1と第2のパネル壁の裏側へ接着剤の接着層を積層する、ステップ”b”とステップ”c”の間のステップからなる方法。
【請求項32】
前記ステップf)は更に前記第1と第2のパネル壁の前記表側端部と前記側面帯の間の非封止窓を残し、更に以下のステップ:
g)前記窓への吸引源の接続;
h)前記窓を介しての雰囲気ガス、水及び水蒸気の真空化;
i)前記窓の封止;
からなる請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記封止材は以下の封止材、接着性改良ゴム性アクリロニトリル共重合体、塩化ポリビニル、塩化サランポリビニリデン、液状結晶ポリマ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート及び環状オレフィン共重合体、の少なくとも1つからなる、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記第2材の熱伝導率は前記第1材の熱伝導率より低い、請求項28に記載の方法。
【請求項35】
前記側面帯は前記第1と第2のパネル壁の熱伝導率より低い熱伝導率を備える材料からできている、請求項28に記載の方法。
【請求項36】
前記封止は前記側面帯を介して前記被覆層に高周波放射を伝送することにより行われる、請求項28に記載の方法。
【請求項37】
前記封止は更に前記側面帯と前記第1と第2のパネル壁の前記表側端部との接線エリアの前記被覆層に圧力を加えるのに適したローラを使用して行われる、請求項28に記載の方法。
【請求項38】
前記封止は更に前記側面帯を介して前記被覆層に高周波を伝送することにより行われる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
請求項28に記載の方法であって、更に前記第1と第2のパネル壁の間に少なくとも1つの乾燥剤を設置する、ステップ”e”と”f“の間のステップからなる方法。
【請求項40】
前記封止材は雰囲気ガスを殆ど透過しない第1封止材及び水と水蒸気を殆ど透過しない第2封止材のうちの1つであり;
更に前記第1封止材と前記第2封止材のうちのもう1つからできた追加被覆層で前記被覆層を覆う、ステップ”e”と”f“の間のステップからなる、請求項28に記載の方法。
【請求項41】
前記水と水蒸気を殆ど透過しない封止材はポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記封止材は以下の封止材、改良ゴム性アクリロニトリル共重合体、熱可塑性樹脂(PVC)、液状結晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及び塩化ポリビニリデン(PVDC)と混合した塩化ポリビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィン共重合体、ポリエチレンナフタレート(PEN)、の少なくとも1つから構成される、請求項28に記載の方法。
【請求項43】
その所定圧レベルを維持するための器具を備えた真空化断熱パネルであって:
ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料のフィルムからなる封止断熱パネル;
前記封止断熱パネルに備えられた真空化口;
前記真空化口に重なるように設置され、その一部が前記封止断熱パネル内にあり、その一部が前記封止断熱パネルの外面にあり、前記弁の初期状態は閉である真空弁と、
前記弁ストッパの近辺に設置され、真空吸引源に接続されるのに適した吸引インタフェース、を備える、
所定圧レベルを維持するための器具;
を備えるパネル。
【請求項44】
前記吸引インタフェースは更に前記真空吸引源のアダプタに接続されるのに適した、 請求項43に記載の真空化断熱パネル。
【請求項45】
請求項43に記載の真空化断熱パネルであって、更に開放第1端部と開放第2端部を備える弁チューブを本質的に形成する口を備え、前記真空弁は前記弁チューブ内に設置され、前記口は前記真空化口に重なる、パネル。
【請求項46】
前記口は雰囲気ガスを殆ど透過しない材料からできている、請求項45に記載の真空化断熱パネル。
【請求項47】
前記口は圧縮又は注入された改良ゴム性アクリロニトリルからなる、請求項46に記載の真空化断熱パネル。
【請求項48】
前記真空弁は:
少なくとも1つの窓と弁ストッパを有するシンク型チャンバ;
前記シンク型チャンバに設置されたバネリセッス;
前記リセッスに契合するのに適し、前記弁ストッパを前記真空化口の方へ押し、前記弁ストッパにより押された時、解放または開の場合、前記真空弁を閉に維持するのに適したバネ;
を備える、請求項43に記載の真空化断熱パネル。
【請求項49】
前記真空弁は更に前記弁ストッパに取り外し可能に接続されるのに適し、押し込まれた場合、前記弁ストッパの動きを防ぐのに適した真空弁プラグを備える、請求項43に記載の真空化断熱パネル。
【請求項50】
請求項43に記載の真空化断熱パネルであって、更に前記吸引インタフェースを介して前記真空弁に接続されるのに適し、前記真空弁と吸引装置又はそのアダプタの間で吸引圧を移転するのに適し、前記弁ストッパへのアクセスを容易にするために作動可能な組み込みチューブを有する接続器具を備えるパネル。
【請求項51】
請求項43に記載の真空化断熱パネルであって、更に:
封止断熱パネル内に設置される圧力表示器;及び
前記封止断熱パネルの外側に設置され、前記封止断熱パネルの口を通して前記圧力表示器に接続され、前記接続を介して前記封止断熱パネル内の圧力レベルに関する情報を受けるために作動するプラグ;を備えるパネル。
【請求項52】
請求項43に記載の真空化断熱パネルであって、更に:
前記封止断熱パネル内に設置され、温度と共に変動する抵抗を有する電気抵抗器;
前記封止断熱パネルの内部空間の温度以上にそれを所定温度まで加熱するため前記電気抵抗器に電流を供給し、前記封止断熱パネルの口を通して前記電気抵抗器に接続される電源供給装置;及び
前記電気抵抗器の抵抗変化を測定するための、前記封止断熱パネルの内部空間の熱拡散速度の測定、及び、前記封止断熱パネル内の圧力レベルの測定に使用され、前記封止断熱パネルの外側に設置され、前記真空化口を通して前記電気抵抗器に配線される処理装置;
を備えるパネル。
【請求項53】
前記電気抵抗器はサーミスタである、請求項52に記載の真空化断熱パネル。
【請求項54】
請求項43に記載の真空化断熱パネルであって、更に:
前記圧力表示器は前記封止断熱パネルの内部空間の熱拡散速度の測定、及び前記封止断熱パネル内の圧力レベルの測定のために作動可能な温度検出素子であり、
断熱パネル近辺に設置されるのに適した、磁束発生器により発生する磁束の作用による電磁誘導により熱を発生させるための前記封止パネル内に設置されるのに適した誘導加熱素子;を備えるパネル。
【請求項55】
前記圧力表示器は:
真空封止カプセルであって、前記真空封止カプセルの曲げが、前記バネ圧縮度に影響するように、前記真空封止カプセルの壁を支持するバネを囲む曲げ膜の真空封止カプセル;及び
前記真空封止カプセル曲率の測定、及び前記封止断熱パネルの圧力レベルの測定のためにバネ圧縮を測定するため作動可能で、前記測定により前記プラグへ前記情報を伝送するために作動する圧力評価器;
を備える、請求項51に記載の真空化パネル。
【請求項56】
前記圧力表示器は:
曲げ膜の真空封止カプセル;
前記真空封止カプセル近辺に設置され、前記真空封止カプセル曲率の測定、及び前記封止パネルの圧力測定のため、前記レーザ式距離測定器と前記曲げ膜の間の距離を測定するために作動し、前記測定により前記プラグに前記情報を伝送するために作動する、レーザ式距離検出器;及び
前記レーザ式距離検出器に電流を供給し、封止パネルの窓を通して前記レーザ式距離検出器に接続された電源供給装置;
を備える、請求項51に記載の真空化パネル。
【請求項57】
前記圧力表示器は:
圧電装置であって、前記封止断熱パネル内に設置され、圧力レベルの測定のため、および前記機械的圧力を前記圧力レベルを代表する電圧に変換するため、前記圧電装置の機械的圧力を測定するために作動可能で、前記電圧により前記情報を前記圧力表示器が伝送する、圧電装置;
前記圧電圧力検出装置へ電流を供給するための前記真空化口を通して前記圧電圧力検出装置へ接続された、電源供給装置;
を備える、請求項51に記載の真空化パネル。
【請求項58】
請求項43に記載の真空化パネルであって、さらに前記封止断熱パネル内に詰め込まれた断熱材からなる、パネル。
【請求項59】
前記断熱材は以下の材料、発熱性珪酸、ポリスチレン、ポリウレタン、ガラスと鉱物繊維、パーライト、開放性有機発泡材、ヒュームドシリカ、及び沈降シリカ、の少なくとも1つから構成される、請求項58に記載の真空化パネル。
【請求項60】
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない前記フィルムは以下の材料、非鉄金属及び少なくとも1つの非鉄金属からなる合金、の少なくとも1つからなる、請求項43に記載の真空化パネル。
【請求項61】
前記真空弁は、更に:
少なくとも1つのガス透過性壁と真空化窓を有し、ゲッタと乾燥剤を保持するために作動するシンク型チャンバ;及び
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料から作り、前記シンク型チャンバへ封止可能に重なるように設計され、前記弁ストッパに接続されるのに適した、取り外し可能なカバー;
を備える請求項43に記載の真空化断熱パネル。
【請求項62】
封止断熱パネルの所定圧力レベルを維持するための真空弁であって:
封止断熱パネルの真空化窓に重なるのに適し、真空化口を有する、シンク型チャンバ;
前記真空化口に重なるのに適し、前記封止断熱パネルの外面に設置されるのに適し、前記弁ストッパの初期状態破壊は閉である、弁ストッパ;及び
前記真空化口近辺に設置され、吸引源に接続されるのに適した吸引インタフェース;
を備えるパネル。
【請求項63】
前記吸引インタフェースは、更に前記真空源のアダプタに接続されるのに適した、請求項62に記載の真空弁。
【請求項64】
前記真空弁は口内に設置され、前記口は、封止断熱パネルの真空化窓に重なるのに適し、開放第1端部と開放第2端部を備えるチューブを本質的に形成する、請求項62に記載の封止断熱パネル。
【請求項65】
前記真空弁は:
前記シンク型チャンバに設置されたバネリセッス;
前記リセッスに契合されるのに適し、前記弁ストッパを前記真空化口の方へ押し、前記弁ストッパにより押された時、開放又は開く場合、前記真空弁を閉に維持するのに適したバネ;
を備える請求項43に記載の封止断熱パネル。
【請求項66】
真空弁を有する封止真空断熱パネルの製造法であって、以下のステップ:
a)雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない、窓を有する封止断熱パネルの提供;
b)弁ストッパを有し、前記窓に重なるのに適し、真空吸引源に接続されるのに適した吸引インタフェースを有する、恒久真空弁の提供;
c)前記窓に前記恒久真空弁の設置;
d)前記吸引インタフェースへの真空吸引源の接続;及び
e)前記真空吸引源を使用した前記封止断熱パネルの真空化;
からなる方法。
【請求項67】
封止断熱パネルの恒久真空弁と吸引装置の間の吸引移転用真空ポンプアダプタであって:
恒久真空弁を封止可能に接続するための下部ダクト及び吸引装置を封止可能に接続するための上部出口を有する直ちに取り外し可能な台;
前記直ちに取り外し可能な台を通してねじ込まれ、旋回軸のねじ込み又はねじ戻しを容易にするために作動可能な回転ハンドルを有し、吸引移転の間前記真空弁を開に保持するために作動可能な旋回軸;を備えるアダプタ。
【請求項68】
前記底部ダクトは底部溝が前記恒久真空弁に接続された場合、前記吸引移転の間前記真空ポンプ内の圧力レベルを維持するために作動可能なO−リングに接続される、請求項67に記載の真空ポンプアダプタ。
【請求項69】
前記上部出口は水平軸周りで前記上部出口の回転を容易にするように前記台に封止可能に接続された直角曲げを備える導管である、請求項67に記載の真空ポンプアダプタ。
【請求項70】
前記直ちに取り外し可能な台は真空断熱パネルと保護フィルムの間に恒久的に設置されるのに適し;
前記旋回軸は直ちに取り外し可能で、更に前記真空弁に接続するための一端部及び真空吸引源に接続するための他端部を有する組み込みチューブを備え;
前記旋回軸へ接続されるのに適した前記真空弁上部出口は直ちに取り外し可能である、請求項67から69のいずれかの真空ポンプアダプタ。
【請求項71】
真空封止パネルのゲッタと乾燥剤交換のための交換装置であって:
前記真空封止パネルの封止の窓へ重なるように設置されるのに適し、少なくとも1つのガス透過性壁と窓を有し、ゲッタと乾燥剤を保持するために作動するシンク型チャンバ;
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料から作り、前記窓へ封止可能に重なるように設計され、前記真空封止パネルの外側に接近して設置されたカバー;を備えるアダプタ。
【請求項72】
前記カバーは取り外し可能カバーである、請求項71に記載の交換装置。
【請求項73】
前記カバーは恒久的カバーである、請求項71に記載の交換装置。
【請求項74】
前記シンク型チャンバは、更に:
前記シンク型チャンバに備えられ、前記窓に合う一端部接続と真空吸引源に合う別の端部接続を有する吸引インタフェース、を備える、請求項71に記載の交換装置。
【請求項75】
前記シンク型チャンバは、更に前記シンク型チャンバの内壁の溝に設置され、前記シンク型チャンバと前記カバーの間の結合部を封止するのに適したO−リングを備える、請求項71に記載の交換装置。
【請求項76】
ゲッタと乾燥剤用ハウジングを有する封止真空断熱パネルの製造法であって、以下のステップ:
a)雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないフィルムから作り、窓と真空弁を有する封止断熱パネルの提供;
b)前記窓に重なり少なくとも1つのガス透過性壁と雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないカバーを備えるシンク型チャンバを備える交換装置の提供;
c)前記窓に前記交換装置の設置;
d)真空吸引源への前記真空弁の接続;
e)前記真空吸引源を使用した前記封止パネルの真空化;
f)前記シンク型チャンバへの少なくとも1つの吸収剤の挿入;及び
g)前記カバーを使用した前記窓の閉鎖;
からなる方法。
【請求項77】
請求項76の封止真空断熱パネルの製造法であって、更にステップg)前記カバーの取り外し及びステップd−gの繰り返し、ステップからなる方法。
【請求項78】
請求項76の封止真空断熱パネルの製造法であって、更に、前記シンク型チャンバの内部空間を充填するため前記シンク型チャンバに充填剤を設置する、ステップb)とc)の間のステップからなり、そして更に前記充填剤を除去する、ステップe)とc)の間のステップからなる、方法。
【請求項79】
断熱装置の断熱パネルに隔壁フィルムを結合する方法であって、以下のステップ:
a)表側と裏側を有する少なくとも1つの断熱パネルと少なくとも1つの隔壁フィルムの提供;
b)前記断熱パネルの前記表側への熱活性接着剤の第1層の積層;
c)断熱装置の内側壁への前記断熱パネルの前記裏側の結合;
d)室温で前記断熱パネルの近くへの前記隔壁の封止可能な設置;
e)それにより熱活性接着剤の前記第1層を活性化し、前記断熱パネルの表側に前記隔壁フィルムを接着するための、前記設置の結果的な配置への活性放射の伝送;からなる方法。
【請求項80】
前記活性放射は高周波放射である、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
請求項79に記載の方法であって、更に、前記断熱パネルの前記裏側に熱活性接着剤の第2層を積層する、ステップb)とc)の間のステップからなり;
熱活性接着剤の前記第2層を活性化し、断熱装置の内側壁に前記断熱パネルの裏側を接着するため、前記設置の結果的配置に活性放射を伝送する、ステップe)からなる、方法。
【請求項82】
封止層を介して溶接される複数の殆ど透過しない金属化フィルムを有する封止バッグに詰め込まれた断熱多孔質材からなる真空断熱パネルであって、前記複数の金属化フィルムは55℃で0.005(cc mm/m2・日ATM)以下の酸素転移速度を有すように配置される、パネル。
【請求項83】
その中にアルミ以外の少なくとも1つの金属化層を有する少なくとも1つの殆ど透過しないフィルムを有する封止バッグに詰め込まれた断熱多孔質材からなる真空断熱パネル。
【請求項84】
その中に少なくとも1層のポリエチレンナフタレートを有する少なくとも1つの殆ど透過しないフィルムを有する封止バッグに詰め込まれた断熱多孔質材からなる真空断熱パネル。
【請求項85】
その中に少なくとも1層のポリビニルアルコールを有する少なくとも1つの殆ど透過しないフィルムを有する封止バッグに詰め込まれた断熱多孔質材からなる真空断熱パネル。
【請求項86】
その中に少なくとも1層のシクロオレフィン共重合体を有する少なくとも1つの殆ど透過しないフィルムを有する封止バッグに詰め込まれた断熱多孔質材からなる真空断熱パネル。
【請求項1】
熱障壁を有する真空断熱用封止パネルであって、
断熱材からできたコアー;
夫々が雰囲気ガス及び水蒸気を殆ど透過しない第1障壁材材から作られ、夫々が表側と裏側を有し、前記裏側はそれぞれ前記コアーの反対側を覆う、第1及び第2パネル壁;
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない第2障壁材を備え、内側と外側を有し、前記第1と第2のパネル壁の前記表側の端部を封止可能に包むのに適した、少なくとも1つの側面帯;及び
封止材からなり前記側面帯の前記内側へ前記端部を封止可能に結合するのに適した少なくとも1つの第1封止帯;
を備えるパネル。
【請求項2】
前記第1封止帯をそれぞれ前記第1と第2のパネル壁の前記表側に積層する、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の封止パネルであって、更に前記側面帯の前記内側に積層される第2封止帯を備える封止パネル。
【請求項4】
前記第2障壁材の熱伝導率は前記第1障壁材の熱伝導率より低い、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項5】
前記第1障壁材と前記第2障壁材は同一材からできている、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項6】
前記第1と第2のパネル壁の前記表側及び前記側面帯の前記外側の1つ又は両方が更にアルミより比較的低い熱伝導率を有する被覆層を備える、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項7】
前記被覆層は以下の材料、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ポリビニリデン(PVDC)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、環状オレフィン共重合体、ポリプロピレン、液状結晶ポリマ、酸化シリコン、酸化アルミ及び金属フィルム、の少なくとも1つから構成される、請求項6に記載の封止パネル。
【請求項8】
請求項1に記載の封止パネルであって、更に第1と第2のパネル壁の間に設置された少なくとも1つの乾燥剤を備えるパネル。
【請求項9】
請求項1に記載の封止パネルであって、更に第1と第2のパネル壁の間に設置されたゲッタを備えるパネル。
【請求項10】
前記第1封止材は以下の封止材、改良ゴム性アクリロニトリル共重合体、熱可塑性樹脂(PVC)、液状結晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、塩化ポリビニリデン(PVDC)、及びポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)と混合した塩化ポリビニリデン、の少なくとも1つから構成される、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項11】
前記コアーは以下の材料、発熱性珪酸、ポリスチレン、ポリウレタン、ガラス繊維、パーライト、開放性有機発泡材、沈降シリカ、及びヒュームドシリカ、の少なくとも1つから構成される、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項12】
前記第1封止材はナノコンポジット粘土と混合される、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項13】
前記第1封止材は難燃材と混合される、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項14】
前記側面帯は以下の材料、チタン、鉄、ニッケル、コバルト、及びステンレス鋼、の少なくとも1つから構成される合金からなる、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項15】
前記第1封止帯は:
雰囲気ガスを殆ど透過しない第1材及び水と水蒸気を殆ど透過しない第2材の1つの内層;及び
前記第1材と前記第2材のもう1つの、前記内層を封止可能に覆う外層;
を備える二重層である、請求項1に記載の封止パネル。
【請求項16】
前記第1材は改良ゴム性アクリロニトリル共重合体で、前記第2材はポリエチレンである、請求項15に記載の封止パネル。
【請求項17】
前記第1障壁材は以下の材料、非鉄金属及び少なくとも1つの非鉄金属からなる合金、の少なくとも1つから構成される、請求項1に記載の真空断熱パネル。
【請求項18】
前記第1と第2のパネル壁の1つ又は両方、および前記側面帯がラミネートであり、前記ラミネートが以下の層材、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、環状オレフィン共重合体(COC),液状結晶ポリマ(LCP)、塩化ポリビニリデン(PVDC)、及びPVDCのような障壁接着剤、からなる少なくとも1つの層から構成される、請求項1に記載の真空断熱パネル。
【請求項19】
真空化断熱用封止パネルであって:
ガスに対する第1所定非透過性により及び水蒸気に対する第2所定非透過性により特徴付けられ、前記第1所定非透過性は高密度ポリエチレンガスに対する非透過性より高く、そして前記第2所定非透過性は高密度ポリエチレン水蒸気に対する非透過性より低い、第1封止材からなる第1封止帯;
及び少なくとも1つの乾燥剤;
を備える封止パネル。
【請求項20】
前記第1封止材は改良ゴム性アクリロニトリル共重合体である、請求項19に記載の封止パネル。
【請求項21】
請求項19の封止パネルであって、更に:
断熱材からできたコアー;
それぞれガスと水蒸気を殆ど透過しない第1障壁材で作られ、夫々表側と裏側を有し、前記裏側は夫々前記コアーの対向する側を覆い、前記第1封止帯は前記裏側端部を封止可能に結合するように設置される、第1と第2のパネル壁;を備える封止パネル。
【請求項22】
前記第1封止帯は前記第1と第2のパネル壁の前記表側に積層される、請求項21に記載の封止パネル。
【請求項23】
請求項21に記載の封止パネルであって、更に雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない第2障壁材を備え、前記第1と第2のパネル壁の前記表側端部を封止可能に包むのに適した少なくとも1つの側面帯を備える封止パネル。
【請求項24】
前記第2障壁材熱伝導率は前記第1障壁材の熱伝導率より低い、請求項23に記載の封止パネル。
【請求項25】
前記第1封止材はナノコンポジット粘土と混合される、請求項19に記載の封止パネル。
【請求項26】
前記第1封止材は混合難燃材からなる、請求項19に記載の封止パネル。
【請求項27】
前記第1封止帯は、水と水蒸気を殆ど透過しない高密度ポリエチレンの水蒸気に対する非透過性より高い水蒸気に対する非透過性により特徴付けられる材料からなる第2封止帯と積層される、請求項19に記載の封止パネル。
【請求項28】
封止真空断熱パネルの製造法であって、以下のステップ:
a)断熱材コアーの提供;
b)ガスと水蒸気をほとんど透過しない第1材から作られ、表側と裏側を有する第1と第2のパネル壁の提供;
c)夫々前記コアーの対向する側を覆うように前記第1と第2のパネル壁の前記裏側の設置;
d)ガスと水蒸気を殆ど透過しない第2材から作られ、外側と内側を有する少なくとも1つの側面帯の提供;
e)封止材の第1被覆層の前記第1と第2の表側への積層;及び
f)前記側面帯の前記内側を使用して前記第1と第2のパネル壁の前記表側端部の封止可能な包装;
のステップからなる方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、更に前記第1と第2のパネル壁の裏側へ接着剤の接着層を積層する、ステップ”b”とステップ”c”の間のステップからなる方法。
【請求項30】
請求項28に記載の方法であって、更に前記側面帯の内側へ前記封止材の第2被覆層を積層する、ステップ”d”とステップ”e”の間のステップからなる方法。
【請求項31】
請求項28に記載の方法であって、更に前記第1と第2のパネル壁の裏側へ接着剤の接着層を積層する、ステップ”b”とステップ”c”の間のステップからなる方法。
【請求項32】
前記ステップf)は更に前記第1と第2のパネル壁の前記表側端部と前記側面帯の間の非封止窓を残し、更に以下のステップ:
g)前記窓への吸引源の接続;
h)前記窓を介しての雰囲気ガス、水及び水蒸気の真空化;
i)前記窓の封止;
からなる請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記封止材は以下の封止材、接着性改良ゴム性アクリロニトリル共重合体、塩化ポリビニル、塩化サランポリビニリデン、液状結晶ポリマ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート及び環状オレフィン共重合体、の少なくとも1つからなる、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記第2材の熱伝導率は前記第1材の熱伝導率より低い、請求項28に記載の方法。
【請求項35】
前記側面帯は前記第1と第2のパネル壁の熱伝導率より低い熱伝導率を備える材料からできている、請求項28に記載の方法。
【請求項36】
前記封止は前記側面帯を介して前記被覆層に高周波放射を伝送することにより行われる、請求項28に記載の方法。
【請求項37】
前記封止は更に前記側面帯と前記第1と第2のパネル壁の前記表側端部との接線エリアの前記被覆層に圧力を加えるのに適したローラを使用して行われる、請求項28に記載の方法。
【請求項38】
前記封止は更に前記側面帯を介して前記被覆層に高周波を伝送することにより行われる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
請求項28に記載の方法であって、更に前記第1と第2のパネル壁の間に少なくとも1つの乾燥剤を設置する、ステップ”e”と”f“の間のステップからなる方法。
【請求項40】
前記封止材は雰囲気ガスを殆ど透過しない第1封止材及び水と水蒸気を殆ど透過しない第2封止材のうちの1つであり;
更に前記第1封止材と前記第2封止材のうちのもう1つからできた追加被覆層で前記被覆層を覆う、ステップ”e”と”f“の間のステップからなる、請求項28に記載の方法。
【請求項41】
前記水と水蒸気を殆ど透過しない封止材はポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記封止材は以下の封止材、改良ゴム性アクリロニトリル共重合体、熱可塑性樹脂(PVC)、液状結晶ポリマ(LCP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及び塩化ポリビニリデン(PVDC)と混合した塩化ポリビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィン共重合体、ポリエチレンナフタレート(PEN)、の少なくとも1つから構成される、請求項28に記載の方法。
【請求項43】
その所定圧レベルを維持するための器具を備えた真空化断熱パネルであって:
ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料のフィルムからなる封止断熱パネル;
前記封止断熱パネルに備えられた真空化口;
前記真空化口に重なるように設置され、その一部が前記封止断熱パネル内にあり、その一部が前記封止断熱パネルの外面にあり、前記弁の初期状態は閉である真空弁と、
前記弁ストッパの近辺に設置され、真空吸引源に接続されるのに適した吸引インタフェース、を備える、
所定圧レベルを維持するための器具;
を備えるパネル。
【請求項44】
前記吸引インタフェースは更に前記真空吸引源のアダプタに接続されるのに適した、 請求項43に記載の真空化断熱パネル。
【請求項45】
請求項43に記載の真空化断熱パネルであって、更に開放第1端部と開放第2端部を備える弁チューブを本質的に形成する口を備え、前記真空弁は前記弁チューブ内に設置され、前記口は前記真空化口に重なる、パネル。
【請求項46】
前記口は雰囲気ガスを殆ど透過しない材料からできている、請求項45に記載の真空化断熱パネル。
【請求項47】
前記口は圧縮又は注入された改良ゴム性アクリロニトリルからなる、請求項46に記載の真空化断熱パネル。
【請求項48】
前記真空弁は:
少なくとも1つの窓と弁ストッパを有するシンク型チャンバ;
前記シンク型チャンバに設置されたバネリセッス;
前記リセッスに契合するのに適し、前記弁ストッパを前記真空化口の方へ押し、前記弁ストッパにより押された時、解放または開の場合、前記真空弁を閉に維持するのに適したバネ;
を備える、請求項43に記載の真空化断熱パネル。
【請求項49】
前記真空弁は更に前記弁ストッパに取り外し可能に接続されるのに適し、押し込まれた場合、前記弁ストッパの動きを防ぐのに適した真空弁プラグを備える、請求項43に記載の真空化断熱パネル。
【請求項50】
請求項43に記載の真空化断熱パネルであって、更に前記吸引インタフェースを介して前記真空弁に接続されるのに適し、前記真空弁と吸引装置又はそのアダプタの間で吸引圧を移転するのに適し、前記弁ストッパへのアクセスを容易にするために作動可能な組み込みチューブを有する接続器具を備えるパネル。
【請求項51】
請求項43に記載の真空化断熱パネルであって、更に:
封止断熱パネル内に設置される圧力表示器;及び
前記封止断熱パネルの外側に設置され、前記封止断熱パネルの口を通して前記圧力表示器に接続され、前記接続を介して前記封止断熱パネル内の圧力レベルに関する情報を受けるために作動するプラグ;を備えるパネル。
【請求項52】
請求項43に記載の真空化断熱パネルであって、更に:
前記封止断熱パネル内に設置され、温度と共に変動する抵抗を有する電気抵抗器;
前記封止断熱パネルの内部空間の温度以上にそれを所定温度まで加熱するため前記電気抵抗器に電流を供給し、前記封止断熱パネルの口を通して前記電気抵抗器に接続される電源供給装置;及び
前記電気抵抗器の抵抗変化を測定するための、前記封止断熱パネルの内部空間の熱拡散速度の測定、及び、前記封止断熱パネル内の圧力レベルの測定に使用され、前記封止断熱パネルの外側に設置され、前記真空化口を通して前記電気抵抗器に配線される処理装置;
を備えるパネル。
【請求項53】
前記電気抵抗器はサーミスタである、請求項52に記載の真空化断熱パネル。
【請求項54】
請求項43に記載の真空化断熱パネルであって、更に:
前記圧力表示器は前記封止断熱パネルの内部空間の熱拡散速度の測定、及び前記封止断熱パネル内の圧力レベルの測定のために作動可能な温度検出素子であり、
断熱パネル近辺に設置されるのに適した、磁束発生器により発生する磁束の作用による電磁誘導により熱を発生させるための前記封止パネル内に設置されるのに適した誘導加熱素子;を備えるパネル。
【請求項55】
前記圧力表示器は:
真空封止カプセルであって、前記真空封止カプセルの曲げが、前記バネ圧縮度に影響するように、前記真空封止カプセルの壁を支持するバネを囲む曲げ膜の真空封止カプセル;及び
前記真空封止カプセル曲率の測定、及び前記封止断熱パネルの圧力レベルの測定のためにバネ圧縮を測定するため作動可能で、前記測定により前記プラグへ前記情報を伝送するために作動する圧力評価器;
を備える、請求項51に記載の真空化パネル。
【請求項56】
前記圧力表示器は:
曲げ膜の真空封止カプセル;
前記真空封止カプセル近辺に設置され、前記真空封止カプセル曲率の測定、及び前記封止パネルの圧力測定のため、前記レーザ式距離測定器と前記曲げ膜の間の距離を測定するために作動し、前記測定により前記プラグに前記情報を伝送するために作動する、レーザ式距離検出器;及び
前記レーザ式距離検出器に電流を供給し、封止パネルの窓を通して前記レーザ式距離検出器に接続された電源供給装置;
を備える、請求項51に記載の真空化パネル。
【請求項57】
前記圧力表示器は:
圧電装置であって、前記封止断熱パネル内に設置され、圧力レベルの測定のため、および前記機械的圧力を前記圧力レベルを代表する電圧に変換するため、前記圧電装置の機械的圧力を測定するために作動可能で、前記電圧により前記情報を前記圧力表示器が伝送する、圧電装置;
前記圧電圧力検出装置へ電流を供給するための前記真空化口を通して前記圧電圧力検出装置へ接続された、電源供給装置;
を備える、請求項51に記載の真空化パネル。
【請求項58】
請求項43に記載の真空化パネルであって、さらに前記封止断熱パネル内に詰め込まれた断熱材からなる、パネル。
【請求項59】
前記断熱材は以下の材料、発熱性珪酸、ポリスチレン、ポリウレタン、ガラスと鉱物繊維、パーライト、開放性有機発泡材、ヒュームドシリカ、及び沈降シリカ、の少なくとも1つから構成される、請求項58に記載の真空化パネル。
【請求項60】
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない前記フィルムは以下の材料、非鉄金属及び少なくとも1つの非鉄金属からなる合金、の少なくとも1つからなる、請求項43に記載の真空化パネル。
【請求項61】
前記真空弁は、更に:
少なくとも1つのガス透過性壁と真空化窓を有し、ゲッタと乾燥剤を保持するために作動するシンク型チャンバ;及び
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料から作り、前記シンク型チャンバへ封止可能に重なるように設計され、前記弁ストッパに接続されるのに適した、取り外し可能なカバー;
を備える請求項43に記載の真空化断熱パネル。
【請求項62】
封止断熱パネルの所定圧力レベルを維持するための真空弁であって:
封止断熱パネルの真空化窓に重なるのに適し、真空化口を有する、シンク型チャンバ;
前記真空化口に重なるのに適し、前記封止断熱パネルの外面に設置されるのに適し、前記弁ストッパの初期状態破壊は閉である、弁ストッパ;及び
前記真空化口近辺に設置され、吸引源に接続されるのに適した吸引インタフェース;
を備えるパネル。
【請求項63】
前記吸引インタフェースは、更に前記真空源のアダプタに接続されるのに適した、請求項62に記載の真空弁。
【請求項64】
前記真空弁は口内に設置され、前記口は、封止断熱パネルの真空化窓に重なるのに適し、開放第1端部と開放第2端部を備えるチューブを本質的に形成する、請求項62に記載の封止断熱パネル。
【請求項65】
前記真空弁は:
前記シンク型チャンバに設置されたバネリセッス;
前記リセッスに契合されるのに適し、前記弁ストッパを前記真空化口の方へ押し、前記弁ストッパにより押された時、開放又は開く場合、前記真空弁を閉に維持するのに適したバネ;
を備える請求項43に記載の封止断熱パネル。
【請求項66】
真空弁を有する封止真空断熱パネルの製造法であって、以下のステップ:
a)雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない、窓を有する封止断熱パネルの提供;
b)弁ストッパを有し、前記窓に重なるのに適し、真空吸引源に接続されるのに適した吸引インタフェースを有する、恒久真空弁の提供;
c)前記窓に前記恒久真空弁の設置;
d)前記吸引インタフェースへの真空吸引源の接続;及び
e)前記真空吸引源を使用した前記封止断熱パネルの真空化;
からなる方法。
【請求項67】
封止断熱パネルの恒久真空弁と吸引装置の間の吸引移転用真空ポンプアダプタであって:
恒久真空弁を封止可能に接続するための下部ダクト及び吸引装置を封止可能に接続するための上部出口を有する直ちに取り外し可能な台;
前記直ちに取り外し可能な台を通してねじ込まれ、旋回軸のねじ込み又はねじ戻しを容易にするために作動可能な回転ハンドルを有し、吸引移転の間前記真空弁を開に保持するために作動可能な旋回軸;を備えるアダプタ。
【請求項68】
前記底部ダクトは底部溝が前記恒久真空弁に接続された場合、前記吸引移転の間前記真空ポンプ内の圧力レベルを維持するために作動可能なO−リングに接続される、請求項67に記載の真空ポンプアダプタ。
【請求項69】
前記上部出口は水平軸周りで前記上部出口の回転を容易にするように前記台に封止可能に接続された直角曲げを備える導管である、請求項67に記載の真空ポンプアダプタ。
【請求項70】
前記直ちに取り外し可能な台は真空断熱パネルと保護フィルムの間に恒久的に設置されるのに適し;
前記旋回軸は直ちに取り外し可能で、更に前記真空弁に接続するための一端部及び真空吸引源に接続するための他端部を有する組み込みチューブを備え;
前記旋回軸へ接続されるのに適した前記真空弁上部出口は直ちに取り外し可能である、請求項67から69のいずれかの真空ポンプアダプタ。
【請求項71】
真空封止パネルのゲッタと乾燥剤交換のための交換装置であって:
前記真空封止パネルの封止の窓へ重なるように設置されるのに適し、少なくとも1つのガス透過性壁と窓を有し、ゲッタと乾燥剤を保持するために作動するシンク型チャンバ;
雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しない材料から作り、前記窓へ封止可能に重なるように設計され、前記真空封止パネルの外側に接近して設置されたカバー;を備えるアダプタ。
【請求項72】
前記カバーは取り外し可能カバーである、請求項71に記載の交換装置。
【請求項73】
前記カバーは恒久的カバーである、請求項71に記載の交換装置。
【請求項74】
前記シンク型チャンバは、更に:
前記シンク型チャンバに備えられ、前記窓に合う一端部接続と真空吸引源に合う別の端部接続を有する吸引インタフェース、を備える、請求項71に記載の交換装置。
【請求項75】
前記シンク型チャンバは、更に前記シンク型チャンバの内壁の溝に設置され、前記シンク型チャンバと前記カバーの間の結合部を封止するのに適したO−リングを備える、請求項71に記載の交換装置。
【請求項76】
ゲッタと乾燥剤用ハウジングを有する封止真空断熱パネルの製造法であって、以下のステップ:
a)雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないフィルムから作り、窓と真空弁を有する封止断熱パネルの提供;
b)前記窓に重なり少なくとも1つのガス透過性壁と雰囲気ガスと水蒸気を殆ど透過しないカバーを備えるシンク型チャンバを備える交換装置の提供;
c)前記窓に前記交換装置の設置;
d)真空吸引源への前記真空弁の接続;
e)前記真空吸引源を使用した前記封止パネルの真空化;
f)前記シンク型チャンバへの少なくとも1つの吸収剤の挿入;及び
g)前記カバーを使用した前記窓の閉鎖;
からなる方法。
【請求項77】
請求項76の封止真空断熱パネルの製造法であって、更にステップg)前記カバーの取り外し及びステップd−gの繰り返し、ステップからなる方法。
【請求項78】
請求項76の封止真空断熱パネルの製造法であって、更に、前記シンク型チャンバの内部空間を充填するため前記シンク型チャンバに充填剤を設置する、ステップb)とc)の間のステップからなり、そして更に前記充填剤を除去する、ステップe)とc)の間のステップからなる、方法。
【請求項79】
断熱装置の断熱パネルに隔壁フィルムを結合する方法であって、以下のステップ:
a)表側と裏側を有する少なくとも1つの断熱パネルと少なくとも1つの隔壁フィルムの提供;
b)前記断熱パネルの前記表側への熱活性接着剤の第1層の積層;
c)断熱装置の内側壁への前記断熱パネルの前記裏側の結合;
d)室温で前記断熱パネルの近くへの前記隔壁の封止可能な設置;
e)それにより熱活性接着剤の前記第1層を活性化し、前記断熱パネルの表側に前記隔壁フィルムを接着するための、前記設置の結果的な配置への活性放射の伝送;からなる方法。
【請求項80】
前記活性放射は高周波放射である、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
請求項79に記載の方法であって、更に、前記断熱パネルの前記裏側に熱活性接着剤の第2層を積層する、ステップb)とc)の間のステップからなり;
熱活性接着剤の前記第2層を活性化し、断熱装置の内側壁に前記断熱パネルの裏側を接着するため、前記設置の結果的配置に活性放射を伝送する、ステップe)からなる、方法。
【請求項82】
封止層を介して溶接される複数の殆ど透過しない金属化フィルムを有する封止バッグに詰め込まれた断熱多孔質材からなる真空断熱パネルであって、前記複数の金属化フィルムは55℃で0.005(cc mm/m2・日ATM)以下の酸素転移速度を有すように配置される、パネル。
【請求項83】
その中にアルミ以外の少なくとも1つの金属化層を有する少なくとも1つの殆ど透過しないフィルムを有する封止バッグに詰め込まれた断熱多孔質材からなる真空断熱パネル。
【請求項84】
その中に少なくとも1層のポリエチレンナフタレートを有する少なくとも1つの殆ど透過しないフィルムを有する封止バッグに詰め込まれた断熱多孔質材からなる真空断熱パネル。
【請求項85】
その中に少なくとも1層のポリビニルアルコールを有する少なくとも1つの殆ど透過しないフィルムを有する封止バッグに詰め込まれた断熱多孔質材からなる真空断熱パネル。
【請求項86】
その中に少なくとも1層のシクロオレフィン共重合体を有する少なくとも1つの殆ど透過しないフィルムを有する封止バッグに詰め込まれた断熱多孔質材からなる真空断熱パネル。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14A】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図14B】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14A】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図14B】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公表番号】特表2008−528884(P2008−528884A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551813(P2007−551813)
【出願日】平成18年1月24日(2006.1.24)
【国際出願番号】PCT/IL2006/000094
【国際公開番号】WO2006/077599
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(507242237)サーモバック リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月24日(2006.1.24)
【国際出願番号】PCT/IL2006/000094
【国際公開番号】WO2006/077599
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(507242237)サーモバック リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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