説明

短い長さの尿管ステントを配備するための方法および装置

ガイド部材と固定構造とを備える尿管減圧デバイス。ガイド部材は、尿道および膀胱を通って尿管へと導入されることができるため、アンカ構造は、詰まった腎臓結石を通過する。一旦石を通過すると、アンカ構造は、小型化されてガイド部材を所定の位置に固定することができる。アンカ構造は、漏出を可能にし、ガイド部材は、石を通り越して漏出経路を提供するために、腎臓を減圧する。本発明はさらに、 尿管結石を減圧するための方法であって、該方法は、尿管を通って尿管結石を通り越してガイド部材を前進させることと、該石より遠位の該ガイド部材上にアンカを配備することとを含み、該ガイド部材は、該石を通り越して漏出経路を生成する、方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、概して、医療装置および方法に関する。より具体的には、本発明は、尿管結石および他の体の内腔内の閉塞物を減圧する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
結石または「石」は、腎臓内において難溶解性の汚物として溶液から凝結する。その結果生じる「腎臓結石」は尿管内に入ることがあり、石が比較的小さければ正常な排尿を通じて患者の体外へ出る。尿管内に詰まったより大きな腎臓結石は尿管結石と呼ばれ、尿管を閉塞した場合に特に痛みを引き起こし、腎臓内の圧を上昇させることがある。
【0003】
尿管結石は、種々に治療される。もっとも一般的には、患者には鎮痛剤が与えられ、流体および石が自然に尿管から排出されるようにする。痛みがより重篤であるか、上昇した圧が腎臓を損傷するおそれがあるその他の場合、石を除去するか破壊するように、患者はより積極的に治療され得る。一般的な治療には、手術、衝撃波砕石術等を含む。
【0004】
本発明への特段の関与として、尿管結石にバイパスを設け、排水を可能にするために、腎臓から膀胱へステントが設置され得る。かかるステントの設置はしばしば前治療の後である。腎臓を減圧し、圧と痛みの双方を軽減するために、ステントを治療前に設置することが望ましいが、かかる予防的なステントの設置は稀である。通常、ステントの設置は、ステントの位置決めを補助し確認するための麻酔および蛍光透視像法が利用可能な手術室で行われる。手術室を使用する必要があることは、本手技の不利点である。一方の端を腎臓内に固定するために、かなりの長さのステントが石を通り越して前進する際に、尿管壁を傷つける、および/または穴をあける危険性は、本手技のもう1つの不利点である。さらに、石が移動し、尿管を押し上げてしまうと、この手技は長引き、患者への外傷の危険性は高まる。
【0005】
これらの理由により、改良された尿管ステント設置の設計および方法が提供されることが望ましい。特に、ステントが設置のために非常に扁平な形を有しており、腎臓内での固定を必要とせず、完全麻酔の必要なしに、手術室以外の環境において導入されることができれば望ましい。これらの利点の少なくともいくつかは、下記に記載の本発明によって満たされる。
【0006】
(関連技術の記載)
特許文献1および特許文献2は、尿管内で固定するための一連の隣り合う拡大構造を含む尿管ステントについて記述している。薄い、引き伸ばされたポリテトラフルオロエチレンでできた反転スリーブを、カテーテルを体の内腔に導入するために使用することについては、特許文献3〜特許文献9に記載されている。砕石術の間、体の内腔を通して石の破片を前進させるワイヤのかごは、Stone Coneの商標名においてBoston Scientific社から入手可能である。特許文献10を参照されたい。その全体の開示は参照により本願に組み込まれる、2004年3月5日出願の同時係属出願第10/794,337号は、本願に記載のいくつかの方法を行うために使用されることのできるシース送達システムについて記述している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,709,465号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/00600023号明細書
【特許文献3】米国特許第5,531,717号明細書
【特許文献4】米国特許第5,676,688号明細書
【特許文献5】米国特許第5,711,841号明細書
【特許文献6】米国特許第5,897,535号明細書
【特許文献7】米国特許第6,007,488号明細書
【特許文献8】米国特許第6,240,968号明細書
【特許文献9】欧州特許第605427号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2003/0120281号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、患者の尿管を閉塞する、腎臓結石としてより一般的に知られる尿管結石を減圧するための方法および装置を提供する。「減圧する」とは、微小な漏出経路が生成されて維持され、これが尿管結石にバイパスを付け、尿が腎臓から膀胱へ排出されることを可能にすることを意味する。排出の容積量は少ないかもしれないが、たとえ非常に少量であっても腎臓からの排出ができることは、痛みと腎臓を損傷する可能性とを軽減するため、患者にとって大いに利益となる。本発明のデバイスは、設置が容易で、尿管ステントを設置する今日の技術よりも外傷を残さず、完全麻酔および/または手術室の使用の必要性を減少するかまたは排除する。いくつかの場合において、本発明は、尿管結石の膀胱への通過を容易にし、著しい痛みの軽減を提供し、継続される鎮痛剤の必要性を除去する。他の場合において、本発明の減圧方法は、患者が砕石術や他の従来の尿管結石の治療法を待機する間の痛みの軽減に有用である。
【0009】
本発明の第1の側面において、尿管結石を減圧するための方法は、小型のガイド部材を、尿管結石を通り越して尿管を通して前進させることを含む。ガイド部材上のアンカは次に、石より遠位で配備され、ガイド部材を所定の位置に留める働きをする。配備されたアンカは、アンカが尿の漏出を可能にし、ガイド部材が石を通り越してさらなる漏出経路を生成することができるように、圧縮されて尿管の少なくとも一部分にわたって拡大していても、尿管を完全に閉塞しないように適合される。通例、アンカは石より直遠位に配備されるが、他の例において、石の遠位に離間した距離に配備されてもよい。
【0010】
本発明の方法において使用されるガイド部材は、種々の形をとり得る。通常、これは通例直線の、柔軟なまたは操作可能な先端と、概して尿管ガイドワイヤに使用される寸法を有するガイドワイヤである。あるいは、ガイド部材は、中空管、コイルまたは他の部材を含んでもよく、該中空ガイド部材は、下記に詳述される態様で反転シースを通して前進されることができる。導入に反転シースを使用する際、アンカは反転シースの少なくとも一部分を含んでもよく、その部分は尿管結石を通り越して前進される。他の例において、中空部材自身が、あらかじめ導入されたガイドワイヤの上を前進されてもよい。
【0011】
アンカを配備することは、種々に行われることができる。もっとも一般的には、アンカはガイド部材に担持される圧縮性構造を長手方向に短縮することによって配備される。しばしば、圧縮性構造を長手方向に短縮することは、小型化された構造が、この構造を通る尿の漏出が可能なように適合される一方で、ガイド部材を固定する働きをし、圧縮性構造が尿管結石を取り込み、石に対して圧縮するか、または小型化することができるように、ガイド部材を尿管内で近位に単に引くことを含む。いくつかの例において、アンカは、例えば正常な蠕動運動の結果として、石に放出力を印加してもよく、この放出力は、石を膀胱内へと経時的に取り除き得る。
【0012】
あるいは、圧縮性構造を長手方向に短縮することは、この構造を引いて圧縮するために、ロープ、フィラメント、シャフト、ガイドワイヤ、芯、または圧縮性構造の遠位端に付属している他の引張部材を引っ張ることを含んでもよい。通例、圧縮性構造の近位端は、別個の管状キャリアに担持され、圧縮性部材を圧縮したり伸ばしたりするために、管状キャリアと引張部材は相関して摺動する。模範的な圧縮性構造には、ストリップ、スリーブ、リボン、管等を含む。例えば、圧縮性構造は、ガイドワイヤ上に担持される、管状の、小型化可能なスリーブを含んでもよい。
【0013】
本発明の第2の側面において、患者の尿管内の尿管結石を減圧するデバイスは、ガイド部材とアンカを含む。ガイド部材は、尿管口から膀胱へ、尿管内の尿管結石を通り越して前進可能である。アンカはガイド部材の遠位端近傍に配置され、石より直遠位の原位置で圧縮するように適合される。ゆえに、アンカは非閉鎖性の形に拡大されてガイド部材を固定し、石を通り越して漏出経路を生成することができる。
【0014】
このガイド部材は種々の形をとってもよく、通常は尿道および膀胱を通って尿管内へ前進することができる細長い部材である。ガイド部材はワイヤまたは管を含んでもよく、アンカは通常ワイヤまたは管に担持される一定の長さの材料を含む。一定の長さの材料は、ストリップ、スリーブ、リボン、管等を含んでもよい。材料は通常、ポリマー薄膜、織布、不織布およびその合成物と積層から成る群から選択される。一定の長さの材料は、そこを通る尿の漏出を強化または促進するために種々に変形されてもよい。例えば、材料は有孔性多孔性であってもよく、そこを通る種々の漏出経路を有する、緩く織られた材料から形成され、材料の完全な圧縮を防ぎ、完全に圧縮された場合でも種々の流れが材料を通過させるような表面特徴、折り目、変形、等を含んでもよい。模範的な実施形態において、一定の長さの材料は、所望のバイパス流路を提供するように、圧縮された際に「C」または「H」形のパターンを有してもよい。完全に圧縮されたアンカ構造は、比較的少ない流量の尿の流れを可能にするだけでよいと理解されるものとする。成人男性における腎臓からの尿流量は、通常約1〜1.5ml/分である。本デバイスは、腎臓内における十分な減圧(圧力の低減)を達成するため、通例少なくとも0.5ml/分、より通例では1ml/分、および好ましくは2ml/分以上の流量を可能にする。
【0015】
本発明の現在好ましい側面として、患者の尿管内の尿管結石を減圧するためのデバイスは、ガイドワイヤと、ガイドワイヤに付属している圧縮性アンカを含む。ガイドワイヤは、近位シャフトと、遠位の操作可能なまたは直線の先端を含む。アンカは、遠位先端とガイドワイヤの近位区分との間の接合部またはその近傍に付属している。アンカは、ガイドワイヤが尿管を通り、石を通り過ぎて前進する間、折り畳まれるか、伸長されるか、または別様に扁平な構成でガイドワイヤ上に収容されている。アンカは、半径方向に外向きに拡大して尿管内に固定し、ガイドワイヤを所定の位置に留めるように配列され配備されることができるように適合される。アンカは、尿管内において尿管結石に対して近位に引っ張ることによって配備されてもよい。あるいは、デバイスは、尿管内でアンカを引き戻したり、または別様に拡大したりする配備機構を含んでもよい。通常、ガイドワイヤは、約100cm〜200cm、好ましくは120cm〜160cmの範囲の長さを有する。
【0016】
ガイドワイヤは通例、遠位部位および取り外し可能な近位部位を含む。遠位部位は、約20cm〜40cmの範囲の長さを有し、可分の近位部位は、約80cm〜160cmの範囲の長さを有する。このようにすると、ガイドワイヤの遠位区分が尿管内に正しく位置づけられ、アンカが配備された後、好ましくは膀胱内に残っている遠位部位内の予成形されたピグテールまたは他の固定用構造と共に、近位部位は遠位部位から切り離されることができ、遠位部位を所定の位置に留置する。
【0017】
本デバイスは、患者からのデバイスの回収を容易にするために、ガイドワイヤの遠位の長さの近位端に付属している回収コードをさらに含むことができる。
【0018】
前述の実施形態と同様に、アンカは、管、ストリップ、スリーブ、リボン等を含んでもよい。アンカは通常、アンカの引き戻しおよび圧縮を容易にするために、石を完全に通り越して前進されることができるように、比較的短い。通常、配備前のアンカは、ガイドワイヤ上にある一方で、約2cm〜8cm、通例では3cm〜45cmの範囲の長さを有する。アンカは、アンカ用として上記で提示される、ポリマー薄膜、織布、不織布、およびその合成物と積層を含むあらゆる材料を含んでもよい。アンカ材料は、圧縮された際にそこを通る尿の漏出を促進するために、スリット、多孔性または有孔性、または別様に変形されてもよい。同様に、アンカは、「C」または「H」形等の非閉鎖性の「圧縮された」構成に設計されてもよく、圧縮が起きた後、流路は開いたままとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、腎臓と膀胱との間に詰まった腎臓結石を有する尿管を説明する。
【図2A】図2Aおよび図2Bは、スリーブ様の一定の長さの材料、管状のガイドおよび引張部材を含む、本発明による第1の装置を説明する。
【図2B】図2Aおよび図2Bは、スリーブ様の一定の長さの材料、管状のガイドおよび引張部材を含む、本発明による第1の装置を説明する。
【図3A】図3A〜図3Gは、尿管から腎臓結石を取り除くための、図2Aおよび図2Bの装置の使用を説明する。
【図3B】図3A〜図3Gは、尿管から腎臓結石を取り除くための、図2Aおよび図2Bの装置の使用を説明する。
【図3C】図3A〜図3Gは、尿管から腎臓結石を取り除くための、図2Aおよび図2Bの装置の使用を説明する。
【図3D】図3A〜図3Gは、尿管から腎臓結石を取り除くための、図2Aおよび図2Bの装置の使用を説明する。
【図3E】図3A〜図3Gは、尿管から腎臓結石を取り除くための、図2Aおよび図2Bの装置の使用を説明する。
【図3F】図3A〜図3Gは、尿管から腎臓結石を取り除くための、図2Aおよび図2Bの装置の使用を説明する。
【図3G】図3A〜図3Gは、尿管から腎臓結石を取り除くための、図2Aおよび図2Bの装置の使用を説明する。
【図4A】図4Aは、本発明の原理に従って構成された、一定の長さの材料および別個の前進部材から成る、第2の装置を説明する。
【図4B】図4Bは、前進部材がリボン様の一定の長さの材料の一部分を通っていることを除いて図4Aの第2の装置に類似する、第3の装置を説明する。
【図4C】図4C〜図4Fは、圧縮性の一定の長さの材料の代替的な非閉鎖性の構成を説明する。
【図4D】図4C〜図4Fは、圧縮性の一定の長さの材料の代替的な非閉鎖性の構成を説明する。
【図4E】図4C〜図4Fは、圧縮性の一定の長さの材料の代替的な非閉鎖性の構成を説明する。
【図4F】図4C〜図4Fは、圧縮性の一定の長さの材料の代替的な非閉鎖性の構成を説明する。
【図4G】図4Gおよび図4Hは、放射線不透過の層をその上に有するリボンアンカを説明する。
【図4H】図4Gおよび図4Hは、放射線不透過の層をその上に有するリボンアンカを説明する。
【図5A】図5A〜図5Cは、本発明の原理による、図4Aの装置の使用を説明する。
【図5B】図5A〜図5Cは、本発明の原理による、図4Aの装置の使用を説明する。
【図5C】図5A〜図5Cは、本発明の原理による、図4Aの装置の使用を説明する。
【図6A】図6Aおよび図6Bは、本発明の原理による、変形的なプロトコールを説明する。
【図6B】図6Aおよび図6Bは、本発明の原理による、変形的なプロトコールを説明する。
【図7】図7は、ガイドワイヤ様の前進部材を有する、本発明による装置を説明する。
【図8】図8は、図7に示すものに類似するが、ガイドワイヤの近位部位の上を摺動するように前進することができる補強管をさらに含む、本発明の実施形態を説明する。
【図9】図9は、ガイドワイヤ様の前進部材、管状のシース、および前進部材と管状のシースとを接続する管状の一定の長さの材料を含む本発明の実施形態を説明する。
【図10A】図10Aおよび図10Bは、図9の線10〜10に沿った、代替的な詳細な構造を説明する。
【図10B】図10Aおよび図10Bは、図9の線10〜10に沿った、代替的な詳細な構造を説明する。
【図11】図11は、図9の装置の一定の長さの材料が収容される、1つの可能な態様を説明する。
【図12】図12、図12Aおよび図12Dは、一定の長さの材料がその近位端から直接引っ張られ得る、本発明の装置のさらなる実施形態を説明する。図12Aおよび図12Dは、一定の長さの材料がその近位端から直接引っ張られ得る、本発明の装置のさらなる実施形態を説明する。
【図13】図13は、尿管内の尿管結石を通り越してアンカを設置するために最適化されたガイドワイヤ構造を含む、本発明の減圧デバイスのさらなる実施形態を説明する。
【図14】図14A〜図14Eは、患者の体内の尿管結石を通り越して減圧デバイスを設置するための、図13のガイドワイヤデバイスの使用を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の方法および装置は、患者の尿管内の尿管結石または腎臓結石を減圧するために有用である。いくつかの場合において、尿管結石は、尿管を完全に閉塞し、液体が尿管をもはや通過できないため、腎臓内の圧を上昇させることがある。本発明の減圧デバイスおよび方法は、管、ワイヤ、または類似の構造を、石を通り越して設置し、この構造を所定の位置に固定して、石を通り超えた尿の漏出を促進し、腎臓内の圧力を軽減するために有用である。
【0021】
次に図1を参照すると、本発明は、尿管結石または腎臓結石KS、あるいは腎臓Kと膀胱Bの間の尿管Uからの破片を減圧するために使用されることができる。膀胱へは、本願に記載されない従来のアクセス用デバイスを使用して、尿道UAを通ってアクセスする。尿管Uへは、尿管の内腔へと続く膀胱の壁の口Oを通ってアクセスする。
【0022】
本発明の方法を行う第1の例示的システム10は、図2Aおよび図2Bに示すように、スリーブ様の一定の長さの材料12および管状ガイド14を含む。スリーブ様の一定の長さの材料12は、終端部16およびアンカ端部18を有する。スリーブ様の一定の長さの材料の長さは、より長い長さが異なる状況において使用され得るが、通常1cm〜10cm、通例では2cm〜6cmの範囲である。スリーブは、開口部を有しない(終端部16およびアンカ端部18のところを除く)連続する側壁を有してもよいが、尿管内で圧縮された際に非閉鎖性となることができるように、好ましくは開口領域を有し、織布の場合には緩い織り方を有し、または別様に側壁に開口部、途切れ目、または表面特徴を有してもよい。「非閉塞性」とは、下記にさらに詳述されるように、腎臓からの尿が圧縮された構造を通過して尿管結石を迂回することができることを意味する。材料12は、スリーブ様の一定の長さの材料12のアンカ端部18が当初は管状ガイド14の外部にあり、管状ガイドが前進するにつれて概して静止したまま保持されるように配列される。管状ガイド14が体の内腔を通って前進するにつれて、図2Bに概して示すように、終端部16はガイド部材の遠位端22の上に反転される。終端部16は通例、終端部16の末端またはその近傍に取り付けられる、縫合糸、フィラメント、細いワイヤ、または他の要素であってもよい、好ましくは織物であり、材料12の長さの少なくとも一部分上の、材料12の外側にある、引張部材24を含む。かかる織物構造またはプリーツ状構造は、本願においてより詳細に後述される。引張部材24の牽引は、所望の管腔アンカを提供するために一定の長さの材料12を折り畳み、小型化する。
【0023】
次に図3A〜図3Gを参照して、尿管Uの内腔L内の尿管結石または腎臓結石KSを減圧するためのシステム10の使用が記載される。まず、従来の態様による膀胱Bの口O(図1)へのアクセスが得られる。次に、スリーブ様部材12のアンカ端部18によって、口に対して静止したまま保持される管状ガイド14が、口Oを通って尿管の内腔Lに挿入される。これを行う特定のシステムが同時係属出願第10/794,337号に記載され、その完全な開示は参照により本願に組み込まれる。
【0024】
次に図3Bを参照すると、管状ガイド14は、スリーブ様の一定の長さの材料12がガイドの遠位端22から反転するように前進される。管状ガイド14の反転端部23が腎臓結石KSに接近するにつれて、スリーブ様の一定の長さの材料12は継続して反転されるが、尿管Uの内壁および腎臓結石KSの外側に対して概して静止したままとなる露出面13を有する。スリーブ様の一定の長さの材料12のかかる反転は、図3Cに説明されるように、管状ガイド12が腎臓結石を迂回することを可能にするにあたり、「牽引トレッド」のような役割をする。腎臓結石KSの迂回を容易にすることに加え、一定の長さの材料12の反転はまた、せん孔または他の尿管への損傷の危険性を軽減する。
【0025】
次に図3Dを参照すると、一旦腎臓結石KSを通り越えると、管状ガイド14は、引張部材24を含む領域が腎臓結石KSより遠位の状態となるように、終端部16が部分的にまたは完全に露出するまで、内腔Lを通って末端方向に(腎臓Kに向かって)継続して前進する。
【0026】
この時点で、管状ガイド14は、図3Eに示すように、その遠位端22が腎臓結石KSより近位に置かれるように、少なくとも部分的に近位方向に引き戻される。腎臓結石より遠位の状態であるスリーブ様部材12の部分は、半径方向に折り畳まれ(その内部の支持材が引き戻されたため)、そこを通って所定の位置に通される引張部材24を有する緩い「シェル」を留置する。引張部材24を近位方向に引っ張ることにより(矢印30)、スリーブ様部材12の終端部16は、図3Fに示すように、概してアコーディオンのような態様に、軸方向に折り畳まれる。引張部材24を継続して引っ張ることにより、スリーブ様部材12の終端部16は、図3Gに示すように、腎臓結石KSの遠心面に対して小型化される。
【0027】
スリーブ様部材12の小型化された終端縁16は、図3Gに示すように、スリーブの残りの部分および選択的に尿管内の管状ガイド(管状ガイドが取り除かれていない限り)を固定する働きをする。スリーブ様部材12の材料または他の構造特性は、小型部位16が尿管Uの内腔Lを閉塞せず、腎臓Kの減圧を可能にするための所望の漏出経路を、石を通り越して提供することができるように、腎臓結石KSの脇を通り過ぎるスリーブの部分が類似するように構成される一方で、石に流路または漏出経路を提供するように選択される。
【0028】
次に図4Aを参照すると、本発明の装置の代替的な構造について記載される。システム40は、前進部材42およびリボン様の一定の長さの材料44を含む。前進部材は、体の内腔を通り、好ましくは尿管内の腎臓結石を通り越しての前進を可能とするのに十分なコラム強さを有するソリッドコアワイヤ、管、または他の小口径または平坦な/薄い部材であってもよい。例えば、前進部材は、一般的に泌尿器科的処置において使用される種類のガイドワイヤの形であってもよい。リボン様の一定の長さの材料44は、前述の材料の一覧のどれからできていてもよく、上記に記載の範囲の長さを有してもよい。一定の長さの材料44は通常、1mm〜10mm、通例では2mm〜6mmの範囲の幅と、1mmあるいはそれ以下の厚さの単層のみから成る。選択的に、リボン様の一定の長さの材料44は、説明のとおり、単層ではなく、扁平な管または他の多層またはラミネート加工された構造を含む。また、リボン様の一定の長さの材料44は、複数の軸方向に離間した、少なくともその遠位の長さにわたって配置された折り曲げ構造46を有してもよい。一定の長さの材料44の遠位端48は、前進されるにつれて、前進部材が引くか、または別様にリボン様の一定の長さの材料を担持して標的の体の内腔を通すことができるように、前進部材42の遠位端または近傍に取り付けられる。選択的に、図4Bに示すように、前進部材42は、リボン様の一定の長さの材料44上の軸方向に離間した場所に貫通、つまり「通される」。図に説明されるように、この通しは折り曲げ構造46によって画定される連続区分を通して起こる。双方の場合において、前進部材42は、リボン44の少なくとも一部分を石KSあるいは回収または安定化される他の物体を前進させるために使用される。
【0029】
使用において、図4Aの配備システム40は、図5Aに示すように、前進部材42を、口O(図1)を通して尿管の内腔U内に前進させることによって導入される。前進部材42は、図5Bに示すように、リボン様の一定の長さの材料44を内腔内に遠位に、および腎臓結石KSを通り越して担持する。所望の遠位の位置決めが達成された後、リボン様の一定の長さの材料44の近位部位が所定の位置に留置される一方で、前進部材42は、図5Cに示すように、近位方向に引っ張られてもよい。このようにすると、図5Bに示すように、腎臓結石KSより遠位の、リボン様の一定の長さの材料44の領域50は、図5Cに示すように、同時にまたは連続的に、縮小された固定用構造52へと小型化されることができる。
【0030】
本発明のアンカはまた、折り曲げられたり別様に圧縮されたりすると、バイパスチャネルを提供して、配備されるアンカが尿管を閉塞して尿の流れを阻んだり阻害したりしないことを確認することを補助する、特有のパターンを有する細長いストリップとして構成されてもよい。例えば、図4Cおよび図4Dに示すように、リボン様の一定の長さの材料45は、図4Dに示すように、材料が折り曲げられた際にバイパス流路49を画定する切り口47を有してもよい。あるいは、図4Eに示すように、一定の長さの材料51は、図4Fに示すように、折り曲げられるとC形のバイパス流路を提供する、C形状を有してもよい。当然、アンカが折り曲げられるか、別様に尿管内で小型化された後に、バイパス流路が留置されていることを確認するために、広範囲にわたる他の構成が提供されることができると理解されるものとする。
【0031】
次に図4Gおよび図4Hを参照すると、被覆、押印、ラミネート、または別様に、アンカの少なくとも一面に、放射線不透過物質の層またはパターンを提供することがしばしば望ましい。図4Gに示すように、一定の長さの材料55は、金箔57の層に、実質的にその全面をラミネート加工される。一定の長さの材料55がその小型化された構成に折り曲げられる際、アンカ構造の放射線不透過性を大いに強化するために、金箔が重ねられると理解されるものとする。図4Hに示すように、類似の一定の長さの材料59は、その表面を覆って形成される放射線不透過インクパターン61を有する。このパターンはジグザグのパターンに示されるが、種々の他のパターンもまた適している。放射線不透過インクはまた、一定の長さの材料61の全面、もしくは両面にわたって、概して不均一に形成されることができる。再び、一定の長さの材料が折り曲げられるか別様に小型化されると、放射線不透過インクの層が互いに重なり合うため、得られるアンカ構造の放射線不透過性は、大いに強化される。
【0032】
前述の固定用構造と共に、縮小された固定用構造52は、漏出経路が小型化された構造を通って存在することを確認するために、有孔、多孔、または別様に構造的に変形される。図5Cに説明される実施形態において、腎臓結石KSを通り越した漏出経路は、前進部材42か一定の長さの材料44のどちらか、あるいはその組み合わせによって提供されてもよい。
【0033】
ここまでに記載されたとおり、材料圧縮システム10および40は、直接導入、すなわち外部シースや他の導入部剤なしに導入されるように示されてきた。しかし、図6Aおよび図6Bに示すように、従来の態様で第一に尿管の内腔U内に導入されるあらゆる材料圧縮システムが、シース70を通して導入され得る。シース70は、単純な管状のシースであってもよく、同時係属出願第10/794,337号に記載の種類の反転スリーブシースであることもでき、その完全な開示はすでに参照により本願に組み込まれている。いずれにせよ、一旦シース70が腎臓結石KSを通り越した所定の位置につくと、シースは引き戻され、材料圧縮システムを所定の位置に留置する。システム10が説明されているが、システム40や本発明によるあらゆる他のシステムが、シースを通って導入されることができる。一旦システム10が所定の位置につくと、得られる小型化された構成要素を、前述のあらゆる方途によって減圧構成のためのアンカとして使用して、引張部材24上で引っ張られることによって縮小される。
【0034】
本発明の一定の実施形態において、ガイドワイヤ要素は前進部材として使用されることができる。図7に示すように、装置100は、その遠位端106のところに取り付けられる管状の一定の長さの材料104を有するガイドワイヤ102を含む。選択的に、管状の一定の長さの材料104の遠位部位108(破線で示される)は、本発明の原理に従って軸方向に小型化される場合、より大型の構造や質量を呈するように、拡大されるか、切り込みを入れられるか、編まれるか、または別様に変形される。
【0035】
次に図8を参照すると、図7の装置は、ガイドワイヤ102の近位端の上を摺動できる補強管110を含むように変形されてもよい。この補強管は、体の内腔内の困難な障害物を通るための、ガイドワイヤの押し進む能力を向上させることができる点において好都合である。一旦ガイドワイヤが尿管結石を通り越すと、補強管は部分的にまたは全体的に引き戻され、より小型のガイドワイヤ102を所定の位置に留置する。
【0036】
次に図9を参照すると、本発明の装置120のさらなる例示的実施形態は、ガイドワイヤ様の前進部材122、管状のガイド部材124、および管状の一定の長さの材料126を含む。管状の一定の長さの材料126は、ガイドワイヤの遠位端128のところ、および管状のガイド部材124の近位端130のところに取り付けられる。図10Aに示すように、取り付けは、リング132が管状の一定の長さの材料126管状のガイド部材124のネックダウン領域134上に締め付ける。あるいは、締め付けリング140は、図10Bに示すように、管状のガイド部材124の内腔の遠位端内に提供されてもよい。単純な管として説明されているが、材料126はさらに、ガイドワイヤを受け取ることができるように、構造が折り畳まれた際、管が軸内腔を提供し、一方軸ストリップが追加的な質量または容量を提供する、管の全体かまたは一部分に熱融着または別様に取り付けられ同一の広がりを持つ軸ストリップを含むことができる。
【0037】
装置120において、管状の一定の長さの材料126は、前進部材122を管状のガイド部材124に対して遠位に前進させることによって引き伸ばされ得る。あるいは、一定の長さの材料126は、図9に破線で示すように、前進部材を管状のガイド部材124に対して近位に引っ張ることによって、その拡大された質量に小型化され得る。導入に関しては、管状ガイド126は、管状のガイド部材124の内腔内に引き戻されて図9に示すように引き伸ばされるか、ガイド部材124の内腔の外側に、図11に示すように折り曲げ返され得る。
次に図12を参照すると、本発明の装置のまた別の実施形態150が説明される。装置150は、ガイドワイヤ様の前進部材152、管状ガイド154、およびガイド管の遠位端に取り付けられている一定の長さの材料の遠位端160を含む。このようにすると、ガイド管(取り外し可能なハブ162を有する)は別個のガイドワイヤ152の上を前進することができる。一定の長さの材料156は次に、ガイド管154を近位に引くことによって固定質量に拡大されることができる。あるいは、固定質量は、リング158を近位に引くことによって真っ直ぐにされ、によって引き伸ばされ得る。
図12Aおよび図12Bは、ワイヤ172によって管174の中央内腔内の所定の位置に押し入れられる閉鎖式の折り畳み可能構造170を説明する。縫合糸または他のフィラメント、あるいは柔軟なコードであってもよい制御ロープ176は、管172の内腔を通って折り畳み可能構造170の遠位端に達し、このロープは構造を外側へ貫通して、折り返して管に取り付けられているところ、好ましくは説明されるように管の遠位端の近傍に戻る。所定の位置につくと、ワイヤ174は管172から取り外され、ロープ176は近位に(矢印178)引っ張られて構造を図12Bに示すように折り畳み、さもなければこの構造が厳密な軸圧縮において可能とする幅よりも広い幅の球状の質量を形成する。得られる形状は、「トイレブラシ」に類似したものであってもよい。折り畳み可能構造は、本発明のリボン構造用に上述されるあらゆる材料から形成され得る。
次に図12Cおよび図12Dを参照すると、本発明の装置のさらに別の実施形態が説明される。装置180は、外部コイル182および内部芯ワイヤ184を有するガイドワイヤ構造である。内部芯ワイヤ184は、その近位端にアクチュエータグリップ186を有し、通常ポリウレタンや他のやわらかいポリマーで形成される柔軟な先端188に、その遠位端に取り付けられている。略管状の膜構造190は、シャフト182の近位端192に、および柔軟な先端188の遠位端194に取り付けられている。ゆえに、グリップ186を近位に引くことによって、柔軟な先端188はシャフト182に向かって引かれ、ゆえに図12Dに示すように、管状の構造190を圧縮する。管状の構造190は種々に形成されることができ、連続的であっても非連続的であってもよい。管状の構造190は、編まれた、または他の小孔のある構造、あるいは複数の軸要素としてさらに形成されてもよい。全ての場合において、管状の構造190は、軸方向に圧縮されるにつれて半径方向に拡大される。説明される実施形態において、平坦なシートは、拡大された構造が、説明されるように一連の層状の長方形の部品のように見えるように、芯ワイヤの周囲に熱融着される。
【0038】
次に図13を参照すると、本願において好ましいガイドワイヤ減圧デバイス200には、遠位区分204および分離型近位区分206を含むガイドワイヤシャフト202を含む。ガイドワイヤシャフト202は、ばねステンレス鋼、ニチノール、他の形状記憶合金等のあらゆる従来のガイドワイヤ材料から形成され得る。遠位区分204および分離型近位区分206は、結合部材210によって結合され、これはガイドワイヤ200が完全に尿管内に前進した後に、近位区分206の遠位区分204からのねじの取り外し、または他の選択性の取り外しを可能とする。好ましくは、遠位区分204の近位端は、配備後に患者の膀胱内に固定されるために、「ピグテール」または他の拡大された構成を呈するように予成形される。
【0039】
好ましくは減圧デバイス200は、好ましくはコイルまたは他の従来的な操作可能要素の形状である、操作可能な遠位先端212をさらに含む。通常、拡大可能な/格納可能なスリーブ216の形状である配備可能アンカ214は、遠位区分204の遠位端の近傍に、好ましくは操作可能な遠位先端212の直近位に取り付けられる。スリーブは、前述のあらゆる膜または織物材料から成ってもよい。配備に先立つ結合を防ぐために、スリーブは通常、引っ張られるか引き伸ばされているか、折り返されているかガイドワイヤシャフトに巻回されているか、あるいは送達時に受動的に圧縮されて形を小さくするように十分に薄くしなやかであり、ゆえに石を通り越した通過を容易にする。しかし、スリーブ216は、破線で示すように、スリーブが尿管結石に対して続いて近位に引っ張られた際に、圧縮し、半径方向に拡大するように構成され、備え付けられる。本実施形態は石を除去することなしに除去されることはできないため、砕石術または他の石除去プロトコールに先立つ鎮痛に基本的に有用である。
【0040】
次に図14A〜図14Eを参照すると、減圧デバイス200の使用が説明される。図14Aに示すように、尿管結石KSは、腎臓Kと膀胱Bとの間の尿管U内で詰まっている。治療しなければ、かかる詰まった腎臓結石KSは尿管を完全に閉塞する可能性があり、ゆえに尿の増加や、腎臓内および尿管上部の過剰な圧力を招く。
【0041】
減圧し、尿管結石KSを通り越した漏出を提供するため、減圧デバイス200は患者の尿道(図示せず)を通して膀胱B(部分的に図示される)へと導入され、最終的に図14Bに示すように尿管U内の口Oに挿入される。減圧デバイス200は、図14Cに示すように、スリーブが尿管結石KSの正に遠位に位置決めされるまでさらに前進する。小さい形状のガイドワイヤは、尿管結石KSを通り越して前進することが、上記に記載のより大きな寸法の管状のデバイスよりも著しく容易であると理解されるものとする。
【0042】
スリーブ216が尿管結石KSを通り越して前進された後、減圧デバイスは、図14Dの矢印220の方向に近位に引き戻されてもよい。これは、スリーブの自由(近位)端に石を取り込ませ、尿管結石KSの遠位側に対してまず展開させ、続いて小型化させる。この圧縮は、既存の尿管ステントのようにアンカを腎臓内に設置する必要性なしに、減圧デバイスを尿管U内の所定の位置に固定する。事前固定用構造と共に、小型化されたスリーブ216は、完全に小型化された場合でも、尿管内の石の上を、または石に対向してその構造を通る、種々の漏出経路を可能とするように適合され形成される。ガイドワイヤシャフト202の本体は、尿管結石KSを直接通り越して所望の漏出経路を提供し、かかる漏出を詳細に強化する表面を有してもよい。図14Eに示すように、減圧デバイス200の遠位部位が正しく設置された後、カテーテルシャフト200の近位区分206は、図Eの224に示すように、遠位区分204の近位端がピグテール形を呈することを可能とするように、遠位区分から取り外されてもよい。
【0043】
上記は本発明の好ましい実施形態の完全な説明であるが、様々な代替形態、変形形態、および同等形態が使用され得る。したがって、上記の説明は付属の請求項によって画定される本発明の範囲を限定するものとして理解されないものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
尿管結石を減圧するための方法であって、該方法は、
尿管を通って尿管結石を通り越してガイド部材を前進させることと、
該石より遠位の該ガイド部材上にアンカを配備することと
を含み、該ガイド部材は、該石を通り越して漏出経路を生成する、方法。
【請求項2】
前記ガイド部材は、操作可能な遠位先端を有するガイドワイヤである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ガイド部材は、まっすぐな先端を有するワイヤである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ガイド部材は中空管を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記中空部材は、反転シースを通って前進する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
配備することは、前記尿管結石を通り越した後に前記反転シースの少なくとも一部分を長手方向に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記中空部材は、あらかじめ導入されたガイドワイヤの上を前進する、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記アンカを配備することは、前記ガイド部材によって担持される圧縮性構造を長手方向に短縮することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
長手方向に前記構造を短縮することは、該構造が前記尿管結石を取り込み、前記石に対して小型化することができるように、前記ガイド部材を尿管内で近位に引くことを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記圧縮性構造は、前記石から遠位に離間して配備される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
長手方向に前記構造を短縮することは、前記圧縮性構造に付属している引張部材を引っ張ることを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記圧縮性構造は、前記ガイド部材によって担持されるストリップ、スリーブ、リボン、または管を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記アンカは、経時的に前記石を膀胱内へと取り除き得る前記石の放出力を印加する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
尿管内の尿管結石を減圧するデバイスであって、
尿管口から膀胱へ、該尿管内の該尿管結石を通り越して前進可能なガイド部材と、
該ガイド部材の遠位端近傍に配置され、該石より直遠位の原位置で圧縮するように適合されるアンカと
を含み、該拡大されたアンカは、非閉塞性であって、該ガイド部材は、該石を通り越して漏出経路を生成する、デバイス。
【請求項15】
前記ガイド部材は、ワイヤまたは管を含む、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記アンカは、一定の長さの材料を含む、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記一定の長さの材料は、ストリップ、スリーブ、リボン、または管を含む、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記材料は、ポリマー薄膜、織布、不織布、およびその合成物と積層から成る群から選択される、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記一定の長さの材料は、圧縮された際に、そこを通る尿の漏出を促進するために多孔性または有孔性である、請求項17に記載のデバイス。
【請求項20】
前記ガイド部材は、遠位区分および分離型近位区分を含む、請求項14に記載のデバイス。
【請求項21】
前記遠位区分は、前記近位区分が分離された際に、アンカ構成を形成するために予成形される近位端を有する、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
尿管内の尿管結石を減圧するデバイスであって、
遠位先端を有するガイドワイヤと、
該ガイドワイヤに付属している、該遠位先端に直近位であるアンカと
を含み、該アンカは、該アンカが該ガイドワイヤによって近位に引かれると、半径方向に外向きに小型化し、拡大する、デバイス。
【請求項23】
前記ガイドワイヤは、100cm〜200cmの範囲の長さを有する、請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
前記ガイドワイヤは、20cm〜40cmの範囲の遠位の長さ、および80cm〜160cmの範囲の可分の近位の長さを含む、請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
前記ガイドワイヤの前記遠位の長さの近位端は、前記ガイドワイヤの前記遠位の長さから分離された際に、ピグテール形を呈するように予成形される、
請求項22に記載のデバイス。
【請求項26】
前記ガイドワイヤの前記遠位の長さの前記近位端に付属している回収可能コードをさらに含む、請求項22に記載のデバイス。
【請求項27】
前記アンカは、管、ストリップ、スリーブ、またはリボンを含む、請求項22に記載のデバイス。
【請求項28】
前記アンカは、配備に先立ち、2cm〜8cm範囲の長さを有する、請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記アンカは、ポリマー薄膜、織布、不織布、およびその合成物と積層から成る群から選択される材料を含む、請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記アンカ材料は、圧縮された際に、そこを通る尿の漏出を促進するために多孔性または有孔性である、請求項28に記載のデバイス。
【請求項31】
前記ガイドワイヤの前記遠位端は、操作可能である、請求項22に記載のデバイス。
【請求項32】
前記アンカは、前記アンカが圧縮された際に、尿が流れることが可能なようになっている、請求項22に記載のデバイス。
【請求項33】
前記アンカは、圧縮された際に、前記アンカがバイパスチャネルを形成することができるように、「H」形のパターンか、または「C」形のパターンのあるストリップである、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
装置であって、
一定の長さの材料と、
該一定の長さの材料の遠位の位置に付属している引張部材であって、該引張部材が近位に引っ張られた際に、該材料を体の内腔または体腔内に閉塞またはアンカ構造に小型化するようになっている、引張部材と
を含み、該一定の長さの材料の表面の少なくとも一部分は、該一定の長さの材料が小型化された際に、放射線不透過性を強化するために、該放射線不透過物質が層状になるように、放射線不透過物質で被覆またはラミネート加工されている、装置。
【請求項35】
前記放射線不透過物質は、金属箔を含む、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記金属箔は、金箔を含む、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記放射線不透過物質は、放射線不透過インクを含む、請求項34に記載の装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図4H】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図14E】
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【公表番号】特表2009−537256(P2009−537256A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511241(P2009−511241)
【出願日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際出願番号】PCT/US2007/069182
【国際公開番号】WO2007/137138
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(507161271)パーキュタネオス システムズ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】