説明

石抜選別機

【課題】選別ケースの面積を大きくした場合であっても、穀粒と小石との選別精度を悪化させることのない石抜選別機を提供する。
【解決手段】選別ケース7には傾斜下部ローラ11及び傾斜上部ローラ12を配設する一方、機枠2内には選別ケース7の底面に対して傾斜され、かつ、前記傾斜下部ローラ11及び傾斜上部ローラ12を接触支持させる傾斜下部支持板9及び傾斜上部支持板10を形成するとともに、前記機枠2と選別ケース7との間には選別ケース7に対して傾斜方向に沿って揺動運動を付与するための駆動機構13を設け、さらに、前記傾斜下部支持板9及び傾斜上部支持板10には、前記選別ケース7の長辺方向の立上壁7a,7bに接触させて横揺れを防止する横揺防止ローラ21,22を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒中に混入している小石を選別除去する石抜選別機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の石抜選別機としては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。図6は特許文献1に開示された石抜選別機の側断面図であって、底面に多孔選別部材118を有する選別ケース117を機枠111内に傾斜状態で配設し、選別ケース117の下方には送風機126を配設し、選別ケース117を揺動させるとともに、送風機126から多孔選別部材118を通過させて選別ケース117内に風を送り込むことにより、選別ケース117内に供給される小石を含む穀粒を多孔選別部材118上の選別部において比重選別して、選別された穀粒を選別ケース117の穀粒取出口117bから取り出すとともに、選別された小石を選別ケース117の小石回収部117cに回収する構成である。
【0003】
そして、前記機枠111内には第1及び第2支持ローラ115,116が所定間隔をおいて配設され、選別ケース117の下面には該選別ケース117の底面に対して傾斜されるとともに、各支持ローラ115,116上に接触支持される第1及び第2傾斜支持面119,120が形成され、前記機枠111と前記選別ケース117との間には選別ケース117に対して傾斜方向に沿って往復運動を付与するための駆動機構121が設けられ、選別ケース117の底面に対する各傾斜支持面119,120の傾斜角度は、穀粒取出口117b側に位置する第1傾斜支持面119のほうが、小石回収部117c側に位置する第2傾斜支持面120よりも大きくなるように形成してある。
【0004】
上記構成により、圧縮ばね124によって選別ケース117が傾斜方向に沿って前方に付勢されると、接触板121が偏心輪122に圧接され、偏心輪122が回転されるときは、選別ケース117に対して傾斜方向に沿って後方への移動力が付与され、揺動運動がなされることになる。そして、石抜選別時には、選別ケース117の選別部で選別された小石が穀粒取出口117b側に戻されて再び穀粒中に混入されたり、選別された穀粒が小石回収部117c側に戻されて小石中に混入したりするのを防止することができ、穀粒と小石との選別を高精度で短時間に行うことができる、という作用・効果がある。
【0005】
しかし、上記従来の石抜選別機の選別ケース117の支持構造にあっては、一個の圧縮ばね124によって矩形状の選別ケース117の短辺側を付勢することで、接触板121が偏心輪122に圧接されるものであり、比較的小型の選別ケース117に適用されるものであった。すなわち、選別の処理能力を向上させるには選別ケース117の面積を大きくすることが考えられるが、この場合、選別ケース117の重量が重くなり、圧縮ばね124によって選別ケース117の短辺側を付勢する上記構成では、偏心輪122への圧接力が弱くなり、揺動運動が不十分になる問題が生じる。そして、選別ケース117の重量化のために揺動運動の際に横揺れが生じ、穀粒と小石との選別に悪影響を及ぼす問題も生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3310921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記問題点にかんがみ、選別ケースの面積を大きくした場合であっても、穀粒と小石との選別精度を悪化させることのない石抜選別機を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、多孔選別板を装着した選別ケースを機枠内に傾斜状態で配設するとともに、前記選別ケース下方には送風機を配設し、前記選別ケースを揺動させるとともに、前記送風機から多孔選別板に風を送り込むことにより、多孔選別板上に供給される穀粒を選別するように形成した石抜選別機において、前記選別ケースには該選別ケースの長辺方向に所定間隔をおいて傾斜下部ローラ及び傾斜上部ローラを配設する一方、前記機枠内には前記選別ケースの底面に対して傾斜され、かつ、前記傾斜下部ローラ及び傾斜上部ローラを接触支持させる傾斜下部支持板及び傾斜上部支持板を形成するとともに、前記機枠と選別ケースとの間には選別ケースに対して傾斜方向に沿って揺動運動を付与する駆動機構を設け、さらに、前記傾斜下部支持板及び傾斜上部支持板には、前記選別ケースの長辺方向の左右の立上壁に接触させて横揺れを防止する横揺防止ローラをそれぞれ設ける、という技術的手段を講じた。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記駆動機構が、機枠内に回転可能に支持された偏心輪と、該偏心輪に接触するように選別ケースに突設された接触板と、該接触板を偏心輪に圧接させる前記機枠と選別ケースとの間に配設した引っ張りばねとを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記多孔選別板と前記選別ケースが手締め式の締結具により装着されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の石抜き選別機は、多孔選別板を装着した選別ケースを機枠内に傾斜状態で配設するとともに、前記選別ケース下方には送風機を配設し、前記選別ケースを揺動させるとともに、前記送風機から多孔選別板に風を送り込むことにより、多孔選別板上に供給される穀粒を選別するように形成した石抜選別機において、
前記選別ケースには該選別ケースの長辺方向に所定間隔をおいて傾斜下部ローラ及び傾斜上部ローラを配設する一方、前記機枠内には前記選別ケースの底面に対して傾斜され、かつ、前記傾斜下部ローラ及び傾斜上部ローラを接触支持させる傾斜下部支持板及び傾斜上部支持板を形成するとともに、前記機枠と選別ケースとの間には選別ケースに対して傾斜方向に沿って揺動運動を付与する駆動機構を設け、さらに、前記傾斜下部支持板及び傾斜上部支持板には、前記選別ケースの長辺方向の左右の立上壁に接触させて横揺れを防止する横揺防止ローラをそれぞれ設けたものであるから、小石などの異物が混入している穀粒を供給すると、比重の重い小石などの異物は浮き上がらずに、揺動運動によって揺すり上げられて小石が傾斜情報側に至り分離することができる。このとき、機枠内壁に配設した横揺防止ローラが、多孔選別板を支持する選別ケースの立上壁に接触して押し付けられることにより、選別ケースに対する左右方向の横揺れ発生が防止され、選別の処理能力を向上させるため、たとえ、多孔選別板の面積を大きくしたとしても揺動運動の際に横揺れを防止し得て、穀粒と小石との選別精度を悪化させることがない。
【0012】
そして、前記駆動機構が、機枠内に回転可能に支持された偏心輪と、該偏心輪に接触するように選別ケースに突設された接触板と、該接触板を偏心輪に圧接させる前記機枠と選別ケースとの間に配設した引っ張りばねとを備えたものであるから、選別ケースの一対の傾斜下部ローラを機枠側の傾斜下部支持板上に接触支持させるとともに、前記選別ケースの一対の傾斜上部ローラを機枠側の傾斜上部支持板上に接触支持させ、さらに、選別ケース下面の接触板を偏心輪に接触させるよう、機枠と選別ケースとの間の引っ張りばねを装着しているから、引っ張りばねの取り外し又は引っ張りばねの装着により、機枠と選別ケースとの脱着が容易となる。これにより、機枠から選別ケースを取り外せば、糠の付着した送風機の羽根の清掃や、摩耗した偏心輪のメンテナンスなどを容易に行うことが可能となる。
【0013】
さらに、前記多孔選別板と前記選別ケースとを手締め式の締結具により装着すると、選別作業終了後は、手締め式の締結具を手で緩めて前記多孔選別板を選別ケースから取り外し、清掃用エアノズルからの圧縮空気などを噴射して、小孔に詰まった砕米や小石などを取り除いて清掃除去することが可能となる。これにより、多孔選別板を工具不要として簡単に選別ケースから取り外し、メンテナンスが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る石抜選別機の全体を示す概略斜視図である。
【図2】図1のA−A線を破断した概略縦断面図である。
【図3】図2のB−B線によって一部を破断してB方向から見た断面図である。
【図4】図2のC−C線によって一部を破断してC方向から見た断面図である。
【図5】機枠に選別ケースを装着する際の概略縦断面図である。
【図6】従来の石抜選別機の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を実施するための形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態に係る石抜選別機の概略斜視図であり、図2は図1のA-A線を破断したときの概略縦断面図である。
【0016】
図1及び図2に示すように、石抜選別機1は箱状の機枠2を備え、該機枠2の上部には米などの穀粒を多孔選別板3上に投入する開口部4が形成されるとともに、機枠2の前面側の壁2a(図1の左手前方向、図2の左側)には小石などを分離した穀粒を排出するための精品排出樋5が突設される一方、機枠2の後面(図1の右奥行方向、図2の右側)の壁2bには分離された小石などを排出する石屑排出樋6が突設されている。
多孔選別板3は、選別風を受けるために多数の小孔3aを穿設し、小石などの異物を傾斜上方側に送るよう凹凸形状としてあり、立上壁3b,3cによって板面が囲繞される。そして、傾斜上端側の立上壁3c,3cは石屑排出樋5に向かって狭まった形状となっている(図1参照)。
【0017】
前記機枠2には前記多孔選別板3を傾斜させて支持する選別ケース7が配設されている。すなわち、前記多孔選別板3と選別ケース7は取り外し可能な構成とし、穀粒の選別作業終了後、前記多孔選別板3を清掃できる構成とするのである。例えば、図1のように、前記選別ケース7と多孔選別板3とは手締め式の締結具、例えば、蝶ボルト8…などを使用して螺着する。これにより、前記多孔選別板3は工具を不要として簡単に選別ケース7から取り外し可能となる。
【0018】
さらに、前記機枠2には前記選別ケース7を支持するために、前記機枠2の精品排出樋5側内壁に一対の傾斜下部支持板9a,9bが固着され(図2及び図3参照)、前記機枠2の石屑排出樋6側内壁に傾斜上部支持板10a,10bが固着される(図2及び図4参照)。該傾斜下部支持板9a,9bと傾斜上部支持板10a,10bとは、それぞれ異なる高さ位置とすれば(例えば、傾斜下部支持板9a,9bを低く、傾斜上部支持板10a,10bを高く形成する。)、前記機枠2に対しての前記選別ケース7及び多孔選別板10の傾斜支持が可能となる。なお、傾斜上部支持板10a,10bは、機枠2の左右の側面内壁に夫々固着してもよいが、図4のように、梁部10cにより傾斜上部支持板10a,10b間を架橋して一体化すれば、機枠2の側面壁の強度を向上させることができる。
【0019】
一方、前記選別ケース7には、支軸23a,23bにより立上壁7a,7bの壁面に対して軸支した、一対の傾斜下部ローラ11a,11b及び一対の傾斜上部ローラ12a,12bをそれぞれ回転可能に所定間隔をおいて設けられる。そして、前記傾斜下部ローラ11aが機枠2側の傾斜下部支持板9a上に接触支持し、前記傾斜下部ローラ11bが機枠2側の傾斜下部支持板9b上に接触支持し、前記傾斜上部ローラ12aが機枠2側の傾斜上部支持板10a上に接触支持し、さらに、前記傾斜上部ローラ12bが機枠2側の傾斜上部支持板10b上に接触支持することになる。これにより、機枠2内に選別ケース7を挿入するときに、選別ケース7が前下がりの傾斜状態で支持されることになる(図5参照)。
さらに、図2に示すように、機枠2と選別ケース7との間には該選別ケース7に対して傾斜方向に沿って往復運動を付与するための駆動機構13が配設されている。すなわち、機枠2に回転軸14を回転可能に横架するとともに、該回転軸14に偏心輪15を取り付け、その偏心輪15と接触可能に対応するように、選別ケース7下面に接触部材としての接触板16を突設する。そして、機枠2と選別ケース7との間に引っ張りばね17を配設すると、接触板16が偏心輪15に圧接され、接触板16と偏心輪が離間することなく選別ケース7を傾斜配置することができる。
【0020】
また、図2及び図5に示すように、機枠2には、選別ケース7及び多孔選別板3の下方から上方に向けて送風するように送風機18が配設される。該送風機18はファンケース19と、ファンケース19内において回転可能に支持されたファン20とから構成される。
【0021】
次に本発明の要部となる横揺れ防止機構について説明する。図2、図3及び図4に示すように、前記傾斜下部支持板9a,9b及び傾斜上部支持板10a,10bには、選別ケース7の長辺方向に対し直角な短辺方向(図1の矢視y−y方向)の揺れを防止する横揺防止ローラ21a,21b,22a,22bが設けられている。すわわち、機枠2内の一対の傾斜下部支持板9a,9bには、該板面に対して支軸25a,25bにより軸支され、かつ、前記選別ケース7の長辺方向の立上壁7a,7bを挟むような一対の横揺防止ローラ21a,21bがそれぞれ回転可能に設けられる(図4参照)。同様に、機枠2内の一対の傾斜上部支持板10a,10bには、該板面に対して支軸26a,26bにより軸支され、かつ、前記選別ケース7の長辺方向の立上壁7a,7bを挟むような一対の横揺防止ローラ22a,22bが回転可能に設けられる(図5参照)。
【0022】
上記構成の横揺防止ローラ21a,21b及び横揺防止ローラ22a,22bによれば、傾斜方向に沿って往復運動を付与するための駆動機構13の運転起動時及び運転停止時の振動方向が安定しない時期にあっても、本来の直線的な振動方向(図1の矢視X−X方向)の方向づけを行い、選別ケース7に対する左右方向の横揺れ発生を防止する効果がある。これにより、選別の処理能力を向上させるため多孔選別板3の面積を大きくしても揺動運動の際に横揺れを防止し、穀粒と小石との選別精度を悪化させることがない。また、横揺防止ローラ21a,21b及び横揺防止ローラ22a,22bにより、選別ケース7の長辺方向の立上壁7a,7bと機枠2との隙間の寸法精度を極めて厳しくする製造する必要はなく、選別ケース7の加工が容易になる。
【0023】
前記機枠2内にはモータから連絡する駆動軸27が配設され、その駆動軸27には駆動プーリ28が取り付けられる一方、偏心輪15が軸着した回転軸14には従動プーリ31が取り付けられている。また、前記機枠2内にはテンションプーリ29が配設され、前記ファン20の回転軸の端部にはファンプーリ30が取り付けられている。これら駆動プーリ28、従動プーリ31、テンションプーリ29及び従動プーリ30間には、ベルト32が巻装されており、駆動軸27の回転によりファン20及び回転軸14が回転されて、ファンケース19から多孔選別板3の小孔3aを通して風が送り込まれるとともに、偏心輪15にて選別ケース7が斜め方向(図1のx−x方向)に往復揺動される。
【0024】
選別ケース7の揺動及び送風機18からの送風により、多孔選別板3上に供給された小石を含む穀粒が比重選別される。そして、選別された穀粒は多孔選別板3の前端下方の精品排出樋5から取り出されるとともに、選別された小石は多孔選別板3の後端上方の小石回収部33に回収される。
【0025】
小石回収部33は多孔選別板3の傾斜上方側の立上壁3c,3c付近に形成され、さらに多孔選別板3の傾斜上端には、石排出用の開口部34が開口されている。そして、開口部34には、該開口部を閉鎖する蓋形状の石排出弁35が設けられ、バネ(図示せず)などで開口部34が常時閉鎖されている。また、石排出弁35を開閉操作するための操作レバー36を手で上方に回動すれば、開口部34が開放されて石屑排出樋6を経て小石が機外に取り出されることになる。
【0026】
次に本発明の石抜選別機の異物除去動作について説明する。小石などの異物が混入している穀粒は、機枠2の上部の開口部4から投入され、揺動している多孔選別板3上に落下する。落下した穀粒などは、多孔選別板3の小孔3aを通過して上方へ吹き上げる選別風の空気流により、比重の軽い穀粒のみが浮き上がり、多孔選別板3の傾斜によって精品排出樋5側へ流下し、比重の重い小石などの異物は浮き上がらずに、揺動運動によって揺すり上げられて小石回収部33近傍に溜まる。この場合、機枠2内壁に配設した横揺防止ローラ21a,21b及び横揺防止ローラ22a,22bが、多孔選別板3を傾斜させて支持する選別ケース7の立上壁7a,7bに接触して押し付けられることにより、選別ケース7に対する左右方向の横揺れ発生を防止することができる。これにより、選別の処理能力を向上させるため多孔選別板3の面積を大きくしても揺動運動の際に横揺れを防止し、穀粒と小石との選別精度を悪化させることがない。
そして、精品排出樋5側へ流下した穀粒は、小石など異物の分離・選別済みの穀粒として機外へ取り出される一方、小石回収部33近傍に溜まった小石などの異物は、操作レバー36を手で上方に回動させ、石排出弁35を開放することにより、機外に取り出すことができる。
【0027】
石抜選別機の選別作業終了後は、手締め式の蝶ボルト8…を手で緩めて前記多孔選別板3を選別ケース7から取り外し、清掃用エアノズルからの圧縮空気などを噴射して、小孔3aに詰まった砕米や小石などを取り除いて清掃除去するとよい。これにより、多孔選別板3を工具不要として簡単に選別ケース7から取り外すことができ、メンテナンスも容易に行うことができる。
【0028】
さらに、前記選別ケース7の一対の傾斜下部ローラ11a,11bを機枠2側の傾斜下部支持板9a,9b上に接触支持させるとともに、前記選別ケース7の一対の傾斜上部ローラ12a,12bを機枠2側の傾斜上部支持板10a,10b上に接触支持させ、さらに、選別ケース7下面の接触板16を偏心輪15に接触させるよう、機枠2と選別ケース7との間の引張バネ17を装着しているから、引っ張りばね17の取り外し又は引っ張りばね17の装着により、機枠2と選別ケース7との脱着が容易となる(図5参照)。これにより、機枠2から選別ケース7を取り外せば、糠の付着した送風機の羽根の清掃や、摩耗した偏心輪15のメンテナンスを容易に行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0029】
1 石抜選別機
2 機枠
3 多孔選別板
3a 小孔
4 開口部
5 精品排出樋
6 石屑排出樋
7 選別ケース
8 蝶ボルト
9a 傾斜下部支持板
9b 傾斜下部支持板
10a 傾斜上部支持板
10b 傾斜上部支持板
10c 梁部
11a 傾斜下部ローラ
11b 傾斜下部ローラ
12a 傾斜上部ローラ
12b 傾斜上部ローラ
13 駆動機構
14 回転軸
15 偏心輪
16 接触板
17 引張バネ
18 送風機
19 ファンケース
20 ファン
21a 横揺防止ローラ
21b 横揺防止ローラ
22a 横揺防止ローラ
22b 横揺防止ローラ
23a 支軸
23b 支軸
24a 支軸
24b 支軸
25a 支軸
25b 支軸
26a 支軸
26b 支軸
27 駆動軸
28 駆動プーリ
29 テンションプーリ
30 ファンプーリ
31 従動プーリ
32 ベルト
33 小石回収部
34 開口部
35 石排出弁
36 操作レバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔選別板を装着した選別ケースを機枠内に傾斜状態で配設するとともに、前記選別ケース下方には送風機を配設し、前記選別ケースを揺動させるとともに、前記送風機から多孔選別板に風を送り込むことにより、多孔選別板上に供給される穀粒を選別するように形成した石抜選別機において、
前記選別ケースには該選別ケースの長辺方向に所定間隔をおいて傾斜下部ローラ及び傾斜上部ローラを配設する一方、前記機枠内には前記選別ケースの底面に対して傾斜され、かつ、前記傾斜下部ローラ及び傾斜上部ローラを接触支持させる傾斜下部支持板及び傾斜上部支持板を形成するとともに、前記機枠と選別ケースとの間には選別ケースに対して傾斜方向に沿って揺動運動を付与する駆動機構を設け、さらに、前記傾斜下部支持板及び傾斜上部支持板には、前記選別ケースの長辺方向の左右の立上壁に接触させて横揺れを防止する横揺防止ローラをそれぞれ設けたことを特徴とする石抜選別機。
【請求項2】
前記駆動機構は、機枠内に回転可能に支持された偏心輪と、該偏心輪に接触するように選別ケースに突設された接触板と、該接触板を偏心輪に圧接させるために前記機枠と前記選別ケースとの間に配設した引っ張りばねとを備えてなる請求項1記載の石抜選別機。
【請求項3】
前記多孔選別板と前記選別ケースとは手締め式の締結具により装着されてなる請求項1又は2記載の石抜選別機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−177602(P2011−177602A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41394(P2010−41394)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000001812)株式会社サタケ (223)
【Fターム(参考)】