説明

磁気センサユニット及び磁気式ロータリエンコーダ

【課題】磁気センサと磁気パターンとの隙間寸法のバラツキを従来に比して小さくすることができる磁気センサユニット及び磁気式ロータリエンコーダを提供する。
【解決手段】センサカバー122に、当該センサカバーがセンサ基板111側へ移動するのを防止する高さを有するスペーサ部122bを設けたことから、センサカバーのセンサ基板側への移動量が規定される。よって、例えばスペーサ治具140を用いて磁気パターン131に対して磁気センサユニット120の位置調整を行う際に、センサ基板とセンサカバーとの間に寸法が変動可能な空隙を生じることがなく、磁気センサユニットと磁気パターンとの間のギャップ寸法145のバラツキを小さくすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気式ロータリエンコーダ等に用いられる磁気センサユニット、及び該磁気センサユニットを備えた磁気式ロータリエンコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
一例として図6に示すように、磁気式ロータリエンコーダ50は、磁気ドラム10及び磁気センサ20を備える。磁気ドラム10は、回転軸に固定されその円周方向に磁気パターン11を着磁したドラムであり、磁気センサ20は、上記磁気ドラムの円周方向の一定角度位置に、上記磁気パターンに近接して配置され磁界強度に応じた電気信号を出力する磁気抵抗(MR:Magnetic Resistance)素子を含む電気回路を搭載した磁気センサである。このような磁気式ロータリエンコーダ50では、磁気パターン11から放出される磁界強度の強弱信号を磁気センサ20にて検出して、電気信号に変換、解析することにより回転軸の回転角度位置を知ることができる。
【0003】
磁気パターン11と磁気センサ20とは、磁気パターン11の形状、及び磁気センサ20に配置された磁気抵抗素子の特性から決定される一定の設計ギャップ寸法dを保って配置する必要がある。磁気センサ20と磁気パターン11とが上記設計ギャップ寸法dよりも接近した場合には、磁気センサ20の出力は飽和し、磁気センサ20は、最も近接する磁気パターン11のみならず、その近傍に位置する磁気パターン11からも不要な磁界を検出してしまい、出力波形に歪みを生じる。その結果、回転角検出精度は低下してしまう。一方、上記設計ギャップ寸法dよりも磁気センサ20と磁気パターン11とが離れた場合には、磁界強度が距離の二乗に比例して低下することから、磁気センサ20の出力は急激に低下し、やはり回転角検出精度は低下してしまう。このような理由から、磁気センサ20は、一般的に、上記設計ギャップ寸法dを基準として、磁気パターン11に対して±数十μmの位置精度にて配置される必要がある。
【0004】
磁気パターン11に対して磁気センサ20を上記設計ギャップ寸法dにて配置する方法としては、例えば特許文献1に記載されるように、まず磁気センサを設計ギャップ寸法の近傍に配置し、磁気センサの出力をモニタしながら出力波形が最大となり、かつ波形歪みが小さくなるように、磁気センサの位置を微調整する方法、あるいは、磁気センサと磁気ドラムとの間に設計ギャップ寸法に相当する厚さの治具を挟み、磁気センサを上記治具基準で位置決めし固定して、その後、上記治具を取り去る方法のいずれかが一般的である。
【0005】
その他の方法として、例えば特許文献2では、磁気センサを磁気ドラムに対してスペーサを介して密着させることで両者のギャップ間隔を一定に保つ構造を開示している。
【0006】
又、例えば特許文献3には、磁気パターンに対して磁気センサを直接に接触させて配置した磁気式エンコーダが開示されている。
【0007】
一方、磁気センサは、光学式センサと比較して、汚れが付着した場合でも性能への影響がほとんどなく、広い温度範囲で使用できるなど耐環境性能に優れることから、例えば旋盤等の加工機のモータに用いられるエンコーダ用等に用いられ、良好とは言えない周囲環境で使用される場合がある。しかしながら、上記磁気抵抗素子や制御基板上の電気部品は、周囲環境により劣化が生じる可能性があることから、これらを気密封止するパッケージ内に収納されることが望ましい。
【0008】
【特許文献1】特開平6−94475号公報
【特許文献2】特開2001−66151号公報
【特許文献3】特開2000−275059号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
磁気式ロータリエンコーダにおいて、上記設計ギャップ寸法は、上述のように磁気抵抗素子の特性、及び磁気パターンの形状によって決まるが、一般的に数百μm〜1mm程度となる。又、磁気ドラムの回転軸は、ラジアル方向の変位を規制するベアリングなどの内部クリアランスや、剛性の影響により数十〜数百μmのラジアル振れを生じる。このような状況下において、封止部材にて気密封止した磁気センサと、これに対向する磁気ドラムの磁気パターンとが接触しないようにするためには、磁気センサを封止する封止部材が磁気センサ表面から突出する量を可能な限り小さくする必要がある。
【0010】
又、磁気センサ20は、図6に示すように、厚さが百μm程度のFPC(Flexible Print Circuit:フレキシブルプリント基板)21を介して、当該磁気センサ20を駆動する制御回路部22と電気的に接続されるが、FPC21は、通常、磁気センサ20の回路パターン面に形成されたマウントパットに対してはんだ接合される。よって、FPC21は、磁気センサ20の磁気抵抗素子が配置される側、すなわち磁気パターン11側に接合する必要がある。
【0011】
これらのことら、単純に磁気センサ20を薄板のカバー23で封止した場合、磁気センサ20の表面に接合したFPC21が邪魔となり、カバー23が磁気センサ20の表面と接触せず空隙を生じる。又、FPC21は、樹脂層と電極とを多層化して製作することから、単純な金属薄板などに比して厚さのばらつきが大きく、さらに、磁気センサ20と接続するためのはんだ層についても厚さのばらつきが大きい。その結果、FPC21も含めて磁気センサ20をカバー23で封止した構造に対してスペーサ治具を挟み込んで機械的にギャップ寸法dの位置調整をする場合には、ギャップ寸法dのバラツキが大きくなってしまうという問題点があった。
【0012】
又、特許文献3のように、磁気ドラムと磁気センサとを直接に接触させる構造の場合、接触部分が磨耗することでギャップ寸法が変動したり、磨耗粉がベアリング等の摺動部に入り込み、回転機構の動作に支障を来す危険性があった。
【0013】
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたもので、磁気センサと磁気パターンとの隙間寸法のバラツキを従来に比して小さくすることができる磁気センサユニット、及び該磁気センサユニットを備えた磁気式ロータリエンコーダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の第1態様における磁気センサユニットは、磁気抵抗素子及び配線パターンが配置されるセンサ基板と、上記センサ基板を保持するハウジングと、上記ハウジングに保持された上記センサ基板を覆い封止し、センサ基板側へ突出して上記センサ基板に当接する高さを有するスペーサ部を有するセンサカバーと、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の第1態様における磁気センサユニットによれば、センサカバーに、当該センサカバーがセンサ基板側へ当接する高さを有するスペーサ部を設けたことから、センサカバーのセンサ基板側への移動量が規定される。よって、当該磁気センサユニットを磁気パターンに対向させて配置し、例えばスペーサ治具を用いて機械的に磁気パターンに対して磁気センサユニットの位置調整を行う場合、センサ基板とセンサカバーとの間に寸法が変動可能な空隙を生じることがない。よって、磁気センサユニットと磁気パターンとの間のギャップ寸法を、スペーサ部の高さ寸法を含むセンサカバーの厚さと、上記スペーサ治具の厚さとによってのみ決定することができる。その結果、上記ギャップ寸法のバラツキを従来に比べて小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施形態である磁気センサユニット、及び該磁気センサユニットを備えた磁気式ロータリエンコーダについて、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。
【0017】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態における磁気センサユニットに備わる磁気センサ100を示す。尚、(a)は磁気センサ100の正面図であり、(b)はその側面図である。
磁気センサ100は、センサ基板111及びFPC(フレキシブルプリント基板)112から構成され、センサ基板111の回路形成面111aには、磁気抵抗素子113、該磁気抵抗素子113に電気的に接続される配線パターン114、配線パターン114に電気的に接続されるマウントパット115が形成されている。さらにセンサ基板111は、少なくとも磁気抵抗素子113が配置されていない領域である突起接触領域116を回路形成面111aに有する。尚、本実施形態では、突起接触領域116は、回路形成面111a上で、磁気抵抗素子113及び配線パターン114が配置されていない領域に設定されている。ここで、突起接触領域116は、磁気抵抗素子113及び配線パターン114から一定の絶縁距離が確保された領域であり、本実施形態では、概ねセンサ基板111の中央部に位置する。
又、FPC112は、はんだ層117を介してマウントパット115に電気的及び機械的に接合されている。
【0018】
図2は、上述のセンサ基板111等を有する本実施形態における磁気センサユニット120の構造、及び、該磁気センサユニット120を磁気式ロータリエンコーダ150に適用した場合における磁気センサユニット120の位置決め方法を説明するための概略図である。磁気式ロータリエンコーダ150は、上記磁気センサユニット120に加えて、磁気パターンを着磁した磁気ドラム130を備える。
【0019】
図2に示すように、磁気センサユニット120は、基本的構成として、上記センサ基板111と、センサ基板111を保持するハウジング121と、ハウジング121に保持されたセンサ基板111を覆い気密封止するセンサカバー122とを備える。本実施形態では、磁気センサユニット120は、さらに、磁気センサ100に含まれるFPC112を介してセンサ基板111と電気的に接続され磁気抵抗素子113からの検出信号を処理する制御回路を有する制御回路基板123を備える。尚、制御回路基板123は、磁気センサユニット120とは別設してもよい。
【0020】
ハウジング121は、その外表面121aに形成した凹部121bにセンサ基板111を位置決めし固定する。このとき、センサ基板111は、上記回路形成面111aが磁気ドラム130の磁気パターン131に対向するように配置される。又、本実施形態では、ハウジング121の内部には、上記制御回路基板123が位置決めされ固定される。
【0021】
センサカバー122は、非磁性体材料により形成され、例えば図4及び図5に示すような方形状にてなる薄板であり、FPC112を含めてセンサ基板111を覆いその周縁部122aの全てがハウジング121の外表面121aに密着固定される。よって、センサカバー122は、磁気センサ100及び制御回路基板123を外部環境からハウジング121内に気密封止する。
さらにセンサカバー122は、センサ基板111の突起接触領域116に対向する位置にてセンサ基板111側へ突出し突起接触領域116つまりセンサ基板111に当接する高さを有するスペーサ部122bを有する。又、上記高さは、突起接触領域116に当接して当該センサカバー122がセンサ基板111側へ移動するのを防止する高さと言い換えることもできる。尚、上述のようにセンサカバー122がハウジング121の外表面121aに密着固定された時点で、スペーサ部122bは突起接触領域116に当接しており、センサカバー122がセンサ基板111側に移動することはない。センサカバー122について、以下にさらに詳しく説明する。
【0022】
図4には、センサ基板111に対向する、センサカバー122のセンサ基板対向面122cに、単純に中実の突起にてなるスペーサ部122bを形成した形態が示されている。センサカバー122の板厚は、数十μmと薄肉とする必要があり、機械加工によりスペーサ部122bをセンサカバー122に形成することは困難であることから、センサカバー122をエッチング等により化学的に処理することでスペーサ部122bを形成するのが好ましい。
【0023】
又、スペーサ部122bは、センサカバー122と同一材料にて形成する必要はなく、例えば樹脂材等の非導電性材料にて形成されたスペーサ部122bを、センサカバー122のセンサ基板対向面122cに、例えば接着剤等により取り付けてもよい。尚、樹脂材にてスペーサ部122bを形成する場合、上述のようにスペーサ部122bは、センサカバー122がセンサ基板111側へ移動するのを防止する作用を行う部材であることから、樹脂材の内、上記作用を阻害するような材質、例えば弾力性に富む材質にてなるものは不適当である。
【0024】
スペーサ部122bを非導電性材料にて形成することで、スペーサ部122bが当接する上記突起接触領域116を、センサ基板111における配線パターン114の形成領域に設定することもできる。即ち、配線パターン114を避けてスペーサ部122bをセンサカバー122に配置する必要がなくなり、電気的絶縁性も確保することが可能となる
【0025】
又、スペーサ部122bは、図5に示すように、センサカバー122をプレス加工等することで中空状に形成することもできる。加工を行う金型の精度や、成形時のスプリングバックなどの影響により、上述した、例えばエッチングによりスペーサ部122bを形成した場合と比較すると精度は落ちるが、同様の効果を得ることが可能である。又、図4に示す形態に比べて、より安価にスペーサ部122b付のセンサカバー122を製造することが可能である。
【0026】
図4及び図5に示すいずれの形態においても、センサカバー122のセンサ基板対向面122cからスペーサ部122bの頂部までの、スペーサ部122bの高さhは、センサ基板対向面122cがセンサ基板111側へ押圧されたときでも、センサ基板対向面122cが、センサ基板111上に取り付けられているFPC112に接触するのを防止する寸法にてなる。又、スペーサ部122bの上記高さhを含むスペーサ部122b部分におけるセンサカバー122の厚み寸法を「W」とする。
【0027】
次に、磁気ドラム130は、アルミニウムやオーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性体材料で形成された円板であり、その側面部130aには磁性体物質を蒸着等により付着させて着磁した磁気パターン131が形成されている。このような磁気ドラム130は、不図示の回転機構により周方向へ回転される。又、磁気パターン131と、磁気センサユニット120における上記磁気抵抗素子113とは、規定のギャップ寸法145を介して対向して配置される。
【0028】
以上のように構成された磁気センサユニット120及び磁気ドラム130を備えた磁気式ロータリエンコーダ150では、磁気ドラム130が周方向に回転したとき、磁気ドラム130の磁気パターン131に上記ギャップ寸法145を介して配置された、磁気抵抗素子113を有する磁気センサ100は、磁気パターン131から放出される磁界強度の強弱信号を磁気抵抗素子113にて検出して、電気信号に変換、解析する。よって、磁気式ロータリエンコーダ150により、磁気ドラム130の回転角度位置を知ることができる。
【0029】
次に、上述したような磁気式ロータリエンコーダ150において、磁気センサユニット120と磁気ドラム130とを上記ギャップ寸法145を介して対向して設置する方法について説明する。
まず、磁気ドラム130の側面部130aの磁気パターン131に対向して、磁気センサユニット120のセンサカバー122を所定のギャップ寸法145よりも大きい寸法位置に仮配置する。次に、スペーサ治具140を磁気ドラム130と磁気センサユニット120との隙間に配置する。ここでスペーサ治具140は、磁気センサユニット120と磁気ドラム130とをギャップ寸法145を介して位置決めするための板状の治具である。このようなスペーサ治具140の板厚寸法は、上記ギャップ寸法145から、センサカバー122におけるスペーサ部122bの上記厚み寸法Wを差し引いた厚さである。
次に、磁気ドラム130及びスペーサ治具140、ならびにスペーサ治具140及び磁気センサユニット120のセンサカバー122がそれぞれ当接するように、磁気センサユニット120を磁気ドラム130の方向に移動させる。
【0030】
このように、スペーサ治具140を間に挟み、磁気ドラム130と磁気センサユニット120とを押圧させたとき、センサカバー122のスペーサ部122bの頂部は、センサ基板111の上記突起接触領域116に当接しており、これによりスペーサ部122bは、スペーサ部122bの高さ寸法h以上にセンサカバー122がセンサ基板111側へ移動するのを防止する。換言すれば、センサカバー122と磁気センサ100とはスペーサ部122bを介して常に当接した状態であることから、上記ギャップ寸法145にバラツキを生じることはない。又、このとき、上記高さhを有するスペーサ部122bにより、マウントパット115部分のFPC112にセンサカバー122が接触することも防止される。よって、磁気ドラム130と磁気センサユニット120とは、スペーサ治具140を間に挟んだ状態にて、上記ギャップ寸法145を介して配置されることになる。そして、この状態で磁気センサユニット120を固定する。その後、スペーサ治具140を取り去る。
【0031】
上述の手順で磁気センサユニット120の位置決め、固定を行うことで、磁気センサ100と磁気パターン131との間のギャップ寸法145は、スペーサ治具140の板厚と、センサカバー122におけるスペーサ部122bの上記厚み寸法Wとの和となり、それら2部品の寸法によってのみギャップ寸法145が決定される。
よって、磁気センサ100及び制御回路基板123をハウジング121内に気密封止する必要がある環境で用いられる磁気センサユニット120において、スペーサ部122bを有するセンサカバー122を用いることで、磁気センサ100及び制御回路基板123をハウジング121内に気密封止でき、かつ、スペーサ治具140を用いた機械的手法にて磁気センサユニット120と磁気ドラム130との位置決めを行う場合において、ギャップ寸法145のバラツキを従来に比べて低減可能な磁気センサユニット120を提供することができる。
【0032】
尚、図2に示すように、通常、磁気センサ100に備わるセンサ基板111の回路形成面111aが磁気パターン131と平行になるよう、磁気センサ100は、ハウジング121の凹部121bに設置、固定されるが、図3に示すように、回路形成面111aと磁気パターン131とが非平行な状態にて、磁気センサ100がハウジング121に固定されてしまう場合も考えられる。しかしながら、このような場合においても、スペーサ部122bを有するセンサカバー122を用いることで、上述の正規な場合と同様に、ギャップ寸法145は、スペーサ治具140の板厚と、センサカバー122におけるスペーサ部122bの上記厚み寸法Wとの和のみによって決まる。よって、図3に示すような場合でも、ギャップ寸法145のバラツキを従来に比べて低減可能な磁気センサユニット120を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態における磁気センサユニットに備わる磁気センサの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における磁気センサユニット、及び該磁気センサユニットを備えた磁気式ロータリエンコーダの構成を示す図である。
【図3】図2に示す構成において、磁気センサが傾いてハウジングに固定された状態を示す図である。
【図4】図2に示す磁気センサユニットに備わるセンサカバーの形状の一例を示す図である。
【図5】図2に示す磁気センサユニットに備わるセンサカバーの形状の他の例を示す図である。
【図6】従来の磁気式ロータリエンコーダの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
100…磁気センサ、111…センサ基板、112…FPC、113…磁気抵抗素子、
114…配線パターン、116…突起接触領域、120…磁気センサユニット、
121…ハウジング、122…センサカバー、122b…スペーサ部、
122c…センサ基板対向面、130…磁気ドラム、131…磁気パターン、
140…スペーサ治具、150…磁気式ロータリエンコーダ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気抵抗素子及び配線パターンが配置されるセンサ基板と、
上記センサ基板を保持するハウジングと、
上記ハウジングに保持された上記センサ基板を覆い封止し、センサ基板側へ突出して上記センサ基板に当接する高さを有するスペーサ部を有するセンサカバーと、
を備えたことを特徴とする磁気センサユニット。
【請求項2】
上記スペーサ部は、上記センサカバーを凹状に変形して形成される、請求項1記載の磁気センサユニット。
【請求項3】
上記スペーサ部は、上記センサカバーのセンサ基板対向面に形成した凸部にてなる、請求項1記載の磁気センサユニット。
【請求項4】
上記センサカバーは、非磁性体にてなる薄板材にてなり、上記スペーサ部は、上記センサカバーを化学的に処理して形成される、請求項3に記載の磁気センサユニット。
【請求項5】
上記スペーサ部は、非導電性材料にて成型される、請求項3に記載の磁気センサユニット。
【請求項6】
上記配線パターンに電気的に接続されるフレキシブル基板をさらに備え、上記センサカバーは上記フレキシブル基板も含めて上記センサ基板を覆い封止し、
上記スペーサ部の上記高さは、上記センサカバーが上記センサ基板側へ移動し上記フレキシブル基板に接触するのを防止する寸法である、請求項1から5のいずれか1項に記載の磁気センサユニット。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の磁気センサユニットを備えたことを特徴とする磁気式ロータリエンコーダ。
【請求項8】
上記磁気センサユニットに備わる磁気抵抗素子に対して規定のギャップ寸法を介して対向して配置され上記磁気抵抗素子にて検知される磁気パターンを着磁した磁気ドラムを備え、上記磁気センサユニットは、上記磁気パターンの検出により上記磁気ドラムの回転角度位置を検出する、請求項7記載の磁気式ロータリエンコーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−249343(P2008−249343A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−87502(P2007−87502)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】