説明

磁気センサ装置

【課題】コストおよび装置スペースを抑制しつつ高精度な検出を行うことができる磁気センサ装置を得ること。
【解決手段】搬送路を構成する一方の搬送路面に隣接して設けられた第1の磁界発生手段と、搬送路を構成する他方の搬送路面に隣接して設けられ、第1の磁界発生手段の極性と同極同士が対向するように極性を配設した第2の磁界発生手段と、第1の磁界発生手段に隣接して設けられた磁界変化検出手段とを備えるように磁気センサ装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の間隔の搬送路を搬送される紙葉類を検出する磁気センサ装置であって、特に、コストおよび装置スペースを抑制しつつ高精度な検出を行うことができる磁気センサ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
搬送路を搬送される紙幣などの紙葉類を検出する磁気センサ装置が知られている(検出対象による磁界変化を検出する技術としては、たとえば、特許文献1参照)。このような磁気センサ装置における搬送路は、通常数ミリ(磁気センサが設けられた部位では0.5mm〜1.6mm程度、その他の部位では2.0mm程度)の間隔が設けられることが多い。このため、紙葉類は搬送路内をばたつきながら搬送されることになる。
【0003】
しかし、搬送路を構成する一方の搬送路面に永久磁石を含んだ磁気センサを設け、この永久磁石が発生する磁界の変化を検出する磁気センサ装置の場合、このような「ばたつき」が発生すると磁気センサから得られる出力信号が不安定となってしまう。
【0004】
その理由は、紙葉類のばたつきによって磁気センサから紙葉類までの距離(以下、「深度」と記載する)が変化する場合に、磁気センサからの深度が大きいほど磁石による磁束(磁界の強度)が小さくなり磁界変化を検出しづらくなるからである。
【0005】
このため、磁気センサに対して紙葉類を密着させる技術が提案されている。たとえば、磁気センサの検出面を耐摩耗用セラミックスなどで構成したうえで、表面に毛状の材料を設けた毛ローラで紙葉類を磁気センサへ密着させる技術が知られている。
【0006】
【特許文献1】実開昭63−87603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、毛ローラなどを用いて紙葉類を磁気センサへ密着させる技術を用いた場合には、紙葉類の搬送詰まり(搬送ジャム)が発生しやすくなるという問題がある。また、搬送方向と直交する向きに複数の磁気センサを直線状に並べて紙葉類全面についての検出を行う場合には、搬送路上への磁気センサの突出面積が大きくなり紙葉類の搬送ジャムがさらに発生しやすくなる。
【0008】
さらに、紙葉類を密着させることによるセンサ検出面の摩耗を防止するためには、上記した耐摩耗用セラミックスなどの部材を磁気センサの検出面に用いる必要があり、装置全体としてのコストがかさむという問題もある。
【0009】
なお、紙幣を磁気センサへ密着させるのではなく、搬送路の両面に紙葉類を挟み込む形で磁気センサを対向させて配置し、紙葉類のばたつきによる磁気センサ出力の変動を抑えることも考えられるが、2倍の数の磁気センサが必要となりコストが高くつく。特に、磁気センサを直線状に並べて紙葉類全面についての検出を行う場合には、コストの問題が顕著となる。また、磁気センサを搬送路の両面に設けると装置自体が大型化してしまうという問題も発生する。
【0010】
これらのことから、紙葉類のばたつきを許容する非接触型であって、コストおよび装置スペースを抑制しつつ高精度な検出を行うことができる磁気センサ装置をいかにして実現するかが大きな課題となっている。
【0011】
本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、コストおよび装置スペースを抑制しつつ高精度な検出を行うことができる磁気センサ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、所定の間隔の搬送路を搬送される紙葉類を検出する磁気センサ装置であって、前記搬送路を構成する一方の搬送路面に隣接して設けられた第1の磁界発生手段と、前記搬送路を構成する他方の搬送路面に隣接して設けられ、前記第1の磁界発生手段の極性と同極同士が対向するように極性を配設した第2の磁界発生手段と、前記第1の磁界発生手段に隣接して設けられた磁界変化検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記の発明において、前記第2の磁界発生手段が発生する磁力は、前記第1の磁界発生手段が発生する磁力に対して同等以上であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記の発明において、前記磁界変化検出手段は、前記第1の磁界発生手段における一方の極と他方の極とをU字型に結んだ磁性材料からなる磁界通過手段と、前記第1の磁界発生手段と前記磁界通過手段との2つの隣接部分を隔てるように設けられた非磁性材料からなる間隔保持手段と、前記磁界通過手段が通過させる磁界の変化を検出する検出手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記の発明において、前記第1の磁界発生手段と前記第2の磁界発生手段との間隔は、0.5mm〜1.0mmであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、搬送路を構成する一方の搬送路面に隣接して設けられた第1の磁界発生手段と、搬送路を構成する他方の搬送路面に隣接して設けられ、第1の磁界発生手段の極性と同極同士が対向するように極性を配設した第2の磁界発生手段と、第1の磁界発生手段に隣接して設けられた磁界変化検出手段とを備えることとしたので、第1の磁界発生手段と搬送路を挟んで対向する位置に第2の磁界発生手段を設けることによって、紙葉類が搬送路内でばたついた場合であっても磁界変化検出手段の出力値を安定させることができ、高精度な検出を行うことができるという効果を奏する。また、紙葉類を搬送路面に密着させる必要がないのでコストを抑制することができるという効果を奏する。さらに、第一の磁界発生手段と搬送路を挟んで対向する位置にローラなどの対向機構や磁気センサを設ける場合よりも装置スペースを抑制することができるという効果を奏する。
【0017】
また、本発明によれば、第2の磁界発生手段が発生する磁力は、第1の磁界発生手段が発生する磁力に対して同等以上であることとしたので、搬送路幅方向における磁界変化を抑制することで、第1の磁界発生手段と紙葉類との距離(深度)に伴って磁界変化発生手段の出力値が低下する深度特性を改善することができるという効果を奏する。
【0018】
また、本発明によれば、磁界変化検出手段は、第1の磁界発生手段における一方の極と他方の極とをU字型に結んだ磁性材料からなる磁界通過手段と、第1の磁界発生手段と磁界通過手段との2つの隣接部分を隔てるように設けられた非磁性材料からなる間隔保持手段と、磁界通過手段が通過させる磁界の変化を検出する検出手段とをさらに備えることとしたので、第1の磁界発生手段が発生した磁界のみならず、第2の磁界発生手段が発生した磁界についても磁界通過手段内を通過させることによって、紙葉類の深度にかかわらず高精度な磁気検出を行うことができるという効果を奏する。
【0019】
また、本発明によれば、第1の磁界発生手段と第2の磁界発生手段との間隔は、0.5mm〜1.0mmであることとしたので、深度特性を改善しつつ紙葉類の搬送詰まり(搬送ジャム)を防止することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る磁気センサ装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、従来技術に係る磁気センサ装置の問題点について説明した後に、本発明に係る磁気センサ装置についての実施例を説明することとする。
【0021】
図5は、従来技術に係る磁気センサ装置50の構成を示すブロック図である。同図に示すように、従来技術に係る磁気センサ装置50は、永久磁石などの磁石51と、紙葉類を搬送路面へ密着させるための毛ローラ52と、磁石51に隣接して設けられた磁界変化検出部53とを備えている。
【0022】
そして、従来技術に係る磁気センサ装置50における搬送路は、磁石51が設けられた側の搬送路面101aと、毛ローラ52の外周にあたる搬送路面101bとで挟まれた空間として構成される。
【0023】
ここで、搬送路間隔102は、1組の永久磁石51および磁界変化検出部53からなる単一チャンネルセンサの場合には0.0mm程度(密着)、複数組の永久磁石51および磁界変化検出部53を搬送方向と垂直方向に直線状に配置したラインセンサの場合には、0.0mm〜0.3mm程度に調整される。なお、同図の100dには、検出対象となる紙葉類を示している。
【0024】
このように、従来技術に係る磁気センサ装置50では、磁石51と磁界変化検出部53とから構成される磁気センサに紙葉類100dが密着するように、磁気センサと対向する側に設けられた毛ローラ52などの対向機構で押さえつける手法を採用していた。これは、磁石51と紙葉類との距離(深度)が大きくなると磁気センサの出力が小さくなる傾向にあり、高精度な磁気検出が困難となるためである。
【0025】
しかしながら、従来技術に係る磁気センサ装置50のように対向機構を設ける手法をとると、磁気センサ装置の装置スペースが増大してしまうという問題がある。また、紙葉類を磁気センサに密着させると、紙葉類の搬送詰まり(搬送ジャム)が発生しやすくなるうえ、センサ検出面の摩耗を防止するために磁気センサの検出面を耐摩耗用セラミックスなどで構成する必要があり、装置全体としてのコストが増大するという問題がある。
【0026】
そこで、本発明に係る磁気センサ装置では、所定の搬送路間隔を有する非接触型の装置としつつ、搬送路を構成する一方の搬送路面に永久磁石などの磁石および磁界変化検出部を設け、他方の搬送路面には永久磁石などの磁石のみを設けることで、上記した従来技術に係る問題点を解決することとした。以下では、本発明に係る磁気センサ装置の実施例について、図1〜図4を用いて説明する。
【実施例】
【0027】
図1は、本実施例に係る磁気センサ装置10の構成を示すブロック図である。同図に示すように、磁気センサ装置10は、搬送路面1a側に設けられた永久磁石などの磁石11と、搬送路面1b側に設けられた永久磁石などの磁石12と、磁石11におけるS極とN極とをU字型に結ぶコア13と、磁石11に隣接しつつコア13の端部間に設けられたスペーサ14と、検出回路15と、検出回路15に接続されたコイル16とから構成される。
【0028】
なお、磁石11、コア13、スペーサ14、検出回路15およびコイル16から構成される磁界変化検出部17は、図5に示した磁界変化検出部53に対応する。また、磁石11および磁界変化検出部17をあわせて磁気センサと呼ぶこともある。
【0029】
ここで、搬送路面1aと搬送路面1bとの間隔である搬送路間隔2は、0.5mm〜1.0mm程度となるように調整される。すなわち、搬送路を搬送される紙葉類は、同図の100a、100bおよび100cに示したように、搬送路の間隔方向に自由度をもった状態で搬送される。
【0030】
磁石12は、磁石12のN極が磁石11のN極と、磁石12のS極が磁石11のS極と、それぞれ対向するように搬送路面1bに隣接して設けられる。ここで、磁石12には、磁石11の磁力以上のものを用いることが好ましい。たとえば、磁石11としては、1000ガウス以上の磁力をもったものが用いられ、磁石12としては、磁石11よりも大きい磁力をもったものが用いられる。
【0031】
コア13は、透磁率が大きい、センダスト、パーマロイあるいはフェライトといった磁性材料で構成される。また、スペーサ14は、黄銅や青銅などの非磁性材料で構成される。そして、検出回路15は、コア13に巻きつけられたコイル16経由でコアにおける磁界変化を検出する。
【0032】
このように、磁気センサ装置10は、検出対象となる紙葉類を搬送路面に密着させることなく磁気を検出する非接触型の装置である。そして、磁気センサ側の磁石11と搬送路を挟んで対向する位置に磁石12を設け、搬送路間隔方向の磁束を発生させることで、紙葉類の位置が100a、100bあるいは100cのように変化した場合であっても、磁束変化率を抑制することとしている。これによって、非接触型でありながら、紙葉類の深度にかかわらず安定した磁気検出を行うことができる。
【0033】
次に、図1に示した磁石11および磁石12が発生する磁界について図2を用いて説明する。図2は、搬送路の片面に磁石を設けた場合における磁界および両面に磁石を設けた場合における磁界を示す図である。なお、同図の(1)には搬送路の片面に磁石を設けた場合における磁界について、同図の(2)には搬送路の両面に磁石を設けた場合における磁界について、それぞれ示している。
【0034】
図2の(1)に示したように、搬送路の片面に磁石11を設けた場合には、磁石11が発生する磁力線は、搬送路内において搬送方向と略平行の向きとなる磁力線11aと、コア内を通過する磁力線11bとに分けられる。
【0035】
ここで、搬送路内における磁力線11aの向きは搬送路面と平行な成分が多いために、紙葉類の深度が大きくなると(磁石11からの距離が大きくなると)磁束変化量が大きくなる。また、これに伴ってコア内でも紙葉類の深度変化による磁束変化量が大きくなる。したがって、各深度における磁気センサの信号振幅の差は拡大する傾向となる。
【0036】
一方、同図の(2)に示したように、搬送路の両側に磁石12および磁石11を設けた場合には、磁石12からコアへと向かい、コアを通過して磁石12へと向かう磁力線12bが発生する。すなわち、磁石12を設けると、搬送路と垂直方向(同図における上下方向)の磁束が発生するため、紙葉類位置による垂直方向の磁束変化量が小さくなる。
【0037】
なお、搬送路内における水平方向(同図における左右方向)の磁束変化量については同図の(1)の場合と同様であるが、垂直方向および水平方向の磁束変化量の和を考慮すると全体的には紙葉類位置による磁束変化量は小さくなる。また、これに伴ってコア内でも紙葉類の深度変化による磁束変化量も小さくなる。したがって、各深度における磁気センサの信号振幅の差は小さくなるので、紙葉類の深度が変化した場合であっても安定した磁気検出が可能となる。
【0038】
次に、磁気センサ装置10におけるセンサ出力と深度との関係について図3を用いて説明する。図3は、センサ出力と深度との関係を示す図である。なお、同図の31には、対向マグネット(磁石12)がない場合のグラフを、同図の32には、対向マグネット(磁石12)ありでマグネット間の距離(搬送路間隔)が1.0mmである場合のグラフを、同図の33には、対向マグネット(磁石12)ありでマグネット間の距離(搬送路間隔)が0.5mmである場合のグラフを、それぞれ示している。
【0039】
なお、グラフ32およびグラフ33における破線部分は推定値を表す推定線である。また、同図の縦軸は、搬送路間隔が0.05mmである場合の出力値を100とした場合における相対値を、同図の横軸は、磁石11と紙葉類との距離をあらわす深度を、それぞれ表している。
【0040】
同図の31に示したように、対向マグネット(磁石12)がない場合には、深度の増加に比例して出力が低下していく傾向がみられる。これに対して、同図の32に示したように、対向マグネット(磁石12)を搬送路間隔1.0mmで設けた場合には、深度が0.05mm〜0.25mmまでは同図の31(マグネットなし)と同様であるものの、深度が0.25mm〜0.45mmの区間では、深度の増加に伴う出力の低下が緩和されている。
【0041】
たとえば、深度が0.45mmの場合、同図の31(マグネットなしの場合)の出力は34であるが、同図の32(マグネットありで搬送路間隔1.0mmの場合)の出力は57であるので、23パーセントの改善がみられる。
【0042】
また、同図の33に示したように、対向マグネット(磁石12)を搬送路間隔0.5mmで設けた場合には、深度が0.05mm〜0.1mmまでは同図の31(マグネットなし)と同様であるものの、深度が0.15mm以降の区間では、深度の増加に伴う出力の低下が、同図の32(搬送路間隔1.0mm)と比べても顕著に改善されている。
【0043】
たとえば、深度が0.25mmの場合、同図の31(マグネットなし)の出力は59であり、同図の32(搬送路間隔1.0mm)の出力は60であるが、同図の33(搬送路間隔0.5mm)の出力は78であるので、18〜19パーセントの改善がみられる。
【0044】
次に、図1に示した検出回路15の回路例について図4を用いて説明する。図4は、検出回路15の回路例を示す図である。なお、同図の(1)には、一組の磁石11、磁石12および磁界変化検出部17を用いた単一チャンネルの磁気センサを構成する場合に好適な回路例を、同図の(2)には、複数の磁気センサをラインセンサとして構成する場合に好適な回路例を、それぞれ示している。
【0045】
同図の(1)に示したように、コイル16からの信号値は、増幅器15aで増幅され、全波整流器15bによって交流電流における正波および負波ともに整流されて同じ向きの電流に変換される。そして、LPF(Low Pass Filter)15cによってノイズ成分を除去するために高周波成分がカットされ、AD変換器15dによってアナログ信号からデジタル信号へと変換される。なお、AD変換器15dから出力されるデジタル信号は、図示しないメモリへ格納される。
【0046】
また、同図の(2)に示したように、コイル16からの信号値は、増幅器15eで増幅され、AD変換器15fによってアナログ信号からデジタル信号へと変換される。そして、ノイズカット15gによってノイズ成分がカットされ、デジタル積分15hによる積分処理を経て図示しないメモリへ格納される。なお、同図に示すデジタル処理は、回路として構成することとしてもよいし、コンピュータで実行可能なプログラムとして構成することとしてもよい。
【0047】
上述してきたように、本実施例によれば、搬送路を構成する一方の搬送路面に隣接して設けられた第1の磁界発生手段と、搬送路を構成する他方の搬送路面に隣接して設けられ、第1の磁界発生手段の極性と同極同士が対向するように極性を配設した第2の磁界発生手段と、第1の磁界発生手段に隣接して設けられた磁界変化検出手段とを備えるように磁気センサ装置を構成したので、第1の磁界発生手段と搬送路を挟んで対向する位置に第2の磁界発生手段を設けることによって、紙葉類が搬送路内でばたついた場合であっても磁界変化検出手段の出力値を安定させることができ、高精度な検出を行うことができる。
【0048】
また、紙葉類を搬送路面に密着させる必要がないのでコストを抑制することができる。さらに、第一の磁界発生手段と搬送路を挟んで対向する位置にローラなどの対向機構や磁気センサを設ける場合よりも装置スペースを抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上のように、本発明に係る磁気センサ装置は、搬送路を搬送される紙葉類の検出に有用であり、特に、磁気パターンや磁気スレッドを含んだ紙幣の検出を低コストで確実に行いたい場合や、省スペースなセンサ装置を構成したい場合に適している。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本実施例に係る磁気センサ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】搬送路の片面に磁石を設けた場合における磁界および両面に磁石を設けた場合における磁界を示す図である。
【図3】センサ出力と深度との関係を示す図である。
【図4】検出回路の回路例を示す図である。
【図5】従来技術に係る磁気センサ装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0051】
1a、1b 搬送路面
2 搬送路間隔
10 磁気センサ装置
11、12 磁石
13 コア
14 スペーサ
15 検出回路
15a 増幅器
15b 全波整流器
15c LPF(ローパスフィルタ)
15d AD変換器
15e 増幅器
15f AD変換器
15g ノイズカット
15h デジタル積分
16 コイル
17 磁界変化検出部
50 従来技術に係る磁気センサ装置
51 磁石
52 毛ローラ
53 磁界変化検出部
100a、100b、100c、100d 紙葉類
101a、101b 搬送路面
102 搬送路間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の間隔の搬送路を搬送される紙葉類を検出する磁気センサ装置であって、
前記搬送路を構成する一方の搬送路面に隣接して設けられた第1の磁界発生手段と、
前記搬送路を構成する他方の搬送路面に隣接して設けられ、前記第1の磁界発生手段の極性と同極同士が対向するように極性を配設した第2の磁界発生手段と、
前記第1の磁界発生手段に隣接して設けられた磁界変化検出手段と
を備えたことを特徴とする磁気センサ装置。
【請求項2】
前記第2の磁界発生手段が発生する磁力は、
前記第1の磁界発生手段が発生する磁力に対して同等以上であることを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ装置。
【請求項3】
前記磁界変化検出手段は、
前記第1の磁界発生手段における一方の極と他方の極とをU字型に結んだ磁性材料からなる磁界通過手段と、
前記第1の磁界発生手段と前記磁界通過手段との2つの隣接部分を隔てるように設けられた非磁性材料からなる間隔保持手段と、
前記磁界通過手段が通過させる磁界の変化を検出する検出手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の磁気センサ装置。
【請求項4】
前記第1の磁界発生手段と前記第2の磁界発生手段との間隔は、
0.5mm〜1.0mmであることを特徴とする請求項1、2または3に記載の磁気センサ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−251690(P2009−251690A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−95492(P2008−95492)
【出願日】平成20年4月1日(2008.4.1)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】