説明

磁石を用いてステントの開通性を維持するシステム及び方法

胆管系に使用するプラスチック製チューブ状排水ステントなどのステントを、蓄積性物質の蓄積物が目詰まりしないようにするためのシステムが提供される。該システムは、移動可能に中に配置される1つ以上の磁気反応物を有するステントと、グローブなどの1つ以上の磁石有する作動装置を含む。作動装置がステントの1つ以上の磁気反応物の近くで揺らされると、ステントの1つ以上の磁気反応物を手動で操作して動かし、ステントの壁に接触するように引き付け又ははじいて、付着した蓄積性物質を除去する。当システムの成果として、ステントが、詰まって交換が必要になる前、長期間にわたって患者内に留置し続けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許文書は、米国特許法§119(e)に従い、2009年4月2日出願の米国仮特許出願第61/166,109号の出願日の優先権を主張し、同出願全体を参考文献として本明細書に援用する。
【0002】
本発明は、植込み型医療装置に関する。より詳細には、本発明は、胆道での使用に適したプラスチック製チューブ状ステントを含む、ステントに関する。
【背景技術】
【0003】
ステントは、狭まった体腔を拡大する、拡張する、或いは狭まった体腔の開通性を維持するために頻繁に使用されている。非拡張性管状ステントは、通常はプラスチックで作られ、全体を通して延在するルーメンを有している。
【0004】
胆管ステント構造物の移植は、閉塞性黄疸などの様々な病態の治療を提供する。胆道ステント留置治療の手法は、胆道痩又は巨大な総胆管結石などの病態の短期的な治療を提供するために使用することができる。胆管ステントは、術後胆管狭窄、原発性硬化性胆管炎、及び慢性膵炎などの慢性疾患を治療するために移植することができる。
【0005】
胆管ステントは、 内視鏡を貫通する送達カテーテル及び配備される胆管へ進めることができるポリマーチューブの形態で、作ることができる。チューブ状ステントは、消化液が消化管に流入できる開通した管腔を維持するために、圧潰に耐える十分な強度を有するように選択される。このようなステントの望ましい機能の中には、該ステントが急な屈曲部を有し得る経路に沿って進められるため、長手方向に柔軟であるということがある。また、ステントが胆管内で意図した位置を維持し、その位置から移動しないことが望まれる。
【0006】
体液がステントのルーメンを通って移動して、体液内の蓄積性物質がステントの内面に付着する。蓄積性物質はステントを通過する物質であり、そのままであれば、ステントを貫通する流路の直径を減少させるように通路表面に蓄積し、ステントの開通性を低減し、最終的にはステントを詰まらせることもある。蓄積性物質としては、バイオフィルム、細菌増殖、及びスラッジの堆積が挙げられるが、それらに限定されるものではない。非晶質生物学的物質と細菌の堆積物、及び/又はスラッジなどの蓄積性物質が、ステントの表面に堆積し徐々にステントのルーメンを詰まらせるので、胆管ステントは胆管の中で閉塞する可能性がある。胆泥は、多量の様々なタンパク質及び細菌と同様に、多くの場合にビリルビンカルシウム及びパルミチン酸カルシウムの結晶を含む非晶質の物質である。細菌の存在下で移植されると、スラッジは急速に堆積し得る。例えば、細菌は線毛を介して、又はムコ多糖コーティングの生成を通じてプラスチック製ステントの表面に付着し得る。細菌は移植された排液ステントのルーメン内のスラッジに、バイオフィルムを形成するように多糖外被マトリックス内で増殖するので、ステントルーメンの表面への細菌付着はステントルーメンの閉塞に繋がり得る。バイオフィルムは閉じ込めた細菌を抗生物質から防御する物理的な障壁を提供し得る。時間とともに、移植された胆管ステントのルーメンが詰まり、そのため胆管ステントを通じた胆汁の流れが制限又は遮断されるようになり得る。結果として、移植された胆管ステントを通じた胆汁の流れが制限又は遮断されることから、患者は再発性胆管閉塞の症状を発症する可能性があり、これは胆管炎及び敗血症を合併し得る。
【特許文献1】米国特許第5,217,493号
【特許文献2】米国特許第5,380,299号
【特許文献3】米国特許第6,530,951号
【特許文献4】米国特許第6,774,278号
【特許文献5】米国特許出願第10/218,305号
【特許文献6】米国特許出願第10/223,415号
【特許文献7】米国特許出願第10/410,587号
【特許文献8】米国特許出願第10/000,659号
【特許文献9】米国特許出願第10/618,977号
【特許文献10】米国特許出願第2005/0008763A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
多くの場合に、こうした病態は抗生物質及び/又は閉塞した胆管ステントの内視鏡的な置換術によって治療される。一般的に、胆管ステントは3箇月ごとに交換が必要である。交換処置は、患者に医療のリスクと経済的負担をもたらす。
【0008】
当技術分野においては、胆管ステントなどの植込み型排液ステントのルーメン内部におけるバイオフィルム及びスラッジの堆積プロセスを、ほとんどコストをかけず且つ患者及び医療専門家の最小限の介入で、防止又は低減する植込み型医療器具が求められている。電気又は高価な機器の使用を必要としない非侵襲的、機械的手段を使用して詰まりを防ぐステントが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様においては、プラスチック製チューブ状ステントの開通性を維持するためのシステムが提供される。該システムは、ルーメンと1つ以上の磁気反応物を有し、該1つ以上の磁気反応物が移動可能に該ルーメン内に配置されるプラスチック製チューブ状ステントと、該プラスチック製チューブ状ステントのルーメン内に配置された1つ以上の磁気反応物をはじくか引き付ける、該プラスチック製チューブ状ステントとは別個の作動装置とを含んでいる。
【0010】
第2の態様では、プラスチック製チューブ状ステントの開通性を維持するためのシステムが提供される。該システムは、第1の部分、第2の部分、該第1の部分及び第2の部分の全体に亘って延在するルーメン、並びに該ルーメン内に移動可能に配置された磁気反応物を有するプラスチック製チューブ状ステントを備え、該ルーメンは該磁気反応物を前記プラスチック製チューブ状ステント内に維持するように構成されており、該プラスチック製チューブ状ステントの該磁気反応物は、作動装置が該プラスチック製チューブ状ステント近傍に通過させられるとき、該プラスチック製チューブ状ステント内に堆積した蓄積性物質を少なくとも部分的に除去するように構成されている。
【0011】
第3の態様では、プラスチック製チューブ状ステントの閉塞を防止するための方法が提供される。該方法は、ルーメンであって、中に移動可能に配置された1つ以上の磁気反応物を含むルーメンを有するプラスチック製チューブ状ステントを提供するステップと、該プラスチック製チューブ状ステントの該1つ以上の磁気反応物を操作する、該プラスチック製チューブ状ステントとは別個の作動装置を提供するステップと、該プラスチック製チューブ状ステントを患者の体内管腔に移植するステップとを含んでいる。
【0012】
添付図面に関連してさらに実施形態を説明する。本明細書の一部として含まれる図面は実施形態の例示であり、本発明の範囲を限定するものとして考慮されるべきではないことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】ステントの開通性を維持するための磁気反応物を有しているステントの部分断面斜視図である。
【0014】
【図1B】図1A、図7及び図9に示したものなどの1つ以上の磁気反応物を有するステントと共に使用する、作動装置の正面図である。
【0015】
【図2】図1A、図1Bに示すシステムを使用する方法である。
【0016】
【図3】1つ以上の磁気反応物を有しているステントと共に使用する作動装置の正面図である。
【0017】
【図4】ステントで使用するための磁気反応物の部分断面斜視図である。
【0018】
【図5】ステントで使用するための磁気反応物の斜視図である。
【0019】
【図6】ステントで使用するための磁気反応物の斜視図である。
【0020】
【図7】ステントの開通性を維持するために、複数の磁気反応物を有しているステントの部分断面斜視図である。
【0021】
【図8】ステントの開通性を維持するために、複数の磁気反応物を有しているステントの部分断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書に開示された典型的な実施形態は、プラスチック製チューブ状胆管ステントなどのステントの開通性を維持するシステム及び方法を、該ステントの交換が必要になる前に患者内に存在できる期間を延長できるように、ステントの内側への蓄積性物質の長期的な付着を少なくとも部分的に阻止するために、磁石と磁気反応物を使用して提供する。本発明は、ステントの特定の型に限定されるものではなく、胆管以外の場所に留置するステントも本明細書に開示された発明概念から利益を受けることができることが企図されている。さらに、本発明は、身体の任意の特定の部分への使用、又は人間での使用に限定されるものではない。
【0023】
本実施形態のより詳細な説明を、図1から図8を参照して説明する。本開示全体を通して、類似の参照符号と文字が類似の要素を参照している。本発明は、図示の実施形態に限定されず、逆に、本発明は、図示されていないが、特許請求の範囲に含まれることを意図された他の実施形態を特に企図している。
【0024】
図1Aはステントの部分断面斜視図であり、該ステントの開通性を維持するための磁気反応物を有している。ステント10aは、第1の部分11、第2の部分12、及び全体に延在するルーメン14を有している。ステント10aの壁15は、約0.508ミリメートル(0.020インチ)の厚さであり、ステント10aの外径は約3−10フレンチである。他のサイズは、患者のニーズ、磁気反応物13のサイズ及びステント10aが存在する体腔の直径に応じて考慮される。壁15内に含まれる側面排液ポート/ルーメン16は、さらに流体がそこを通過することを可能にしている。側面排液ポート16は、側面排液ルーメン16が組織と接触しないように構成することができる。例えば、側面排液ルーメン16は、壁15の第2の部分12及び/又は第1の部分11の近傍に配置することができ、壁15のそのような部分はステント10aが存在する身体組織のどの部分とも接触することはない。例えば、側面排液ルーメン16を備えるように構成された第2の部分12は、側面排液ルーメン16がいかなる組織にも接触せず、したがって、いかなる組織にも塞がれないように十二指腸の中に延在することができる。
【0025】
ステント10a内に含まれる物は1つ以上の磁気反応物13である。該磁気反応物は患者が動く際にルーメン14を自由に動き回り、且つルーメン14を固有に動き回る可能性があるが、そのような固有の動きは求められていない。ステント10aの第1の部分11及び第2の部分12は、1つ以上の磁気反応物13を該ステントに保持するための磁気反応物固定機構としての役割を果たすように縮径されている。磁気反応物13は、流体の流れを完全に遮らず、且つルーメン14を動き回ることができるほどのサイズや形状であり、ステント10aがその所在場所から押しのけられることにならない状態であるべきである。磁気反応物13の形状は球状の形状に限られるものではなく、立方体、ピラミッド形、及びボックス形を含む他の形状が企図されるが、これらに限定されるものではない。磁気反応物13は、蓄積性物質の除去を促進するために、追加材料やコーティングをさらに付着されてもよい。磁気反応物13は流体が通過できるルーメン41をさらに備えてもよい。
【0026】
ステント10aとは分離され、患者の体外に配置される作動装置10bの使用により、磁気反応物13をはじくか引き付ける外部力を用いて手動で磁気反応物13操作し、ステント10a内で磁気反応物13を作動させる。磁気反応物及び/又は作動装置の任意の部分は(希土類磁石などの)磁性材料、又は磁性材料により引き付けられたり、はじかれたりする金属材料で製作できることが企図される。さらに、両方が磁性材料で作られる場合、作動装置と磁気反応物は、相対的に相互に吸引或いは反発するように、同じ又は異なる極性を持ち得ることも企図される。
【0027】
グローブとして図1Bに示す作動装置10bは磁気反応物13を引き付ける1つ以上の磁石17をさらに備え、該磁石は希土類磁石であってもよい。
【0028】
図2に示すように、患者18(又は、医療専門家を含むがそれに限定されないあらゆる他の人や物)が、作動装置10bをステント10aの近傍に位置決めし、ステント10aの近傍でグローブ10bを動かし/揺らすことにより磁気反応物13を手動で操作し、磁気反応物13をステント10aのルーメン14内で動かし、壁15をたたいて、該ルーメンに付着した蓄積性物質を除去する。その結果、蓄積性物質はステント10aの第1の部分11又は第2の部分12を通って抜け出る。蓄積性物質はまた、側面排液ルーメン16を通って抜け出ることもできる。磁石17は、適所にそれらを接着剤で付ける、及び/又は適所にそれらを縫い付けることを含む各種の手法を使ってグローブ10bに取り付けることができるが、それらに限定されるものではないない。
【0029】
容易に理解できるように、患者18は、医療専門家又は高額機器の費用のかかる支援を受けることなく、グローブなどの作動装置10bを使用して、ステントに付着した蓄積性物質を除去する方法を実行できる。エレクトロニクスや侵襲的な装置が使用されていないため、患者の健康へのリスクは最小限に抑えられる。さらに、重力ではなく手動操作によって引き起こされる磁気反応物の動作が使用されるので、ほとんど体を動かさない寝たきりである、又はそれ以外の動きの少ない患者が、本明細書に開示されていることの恩恵を受けることができる。患者18は(又は他の誰かが)、(プラスチック製胆管ステントなどの)典型的なステントの場合よりも長い期間、ステントの開通性の維持に役立つクリーニング手順を、毎日1回以上実行できることが企図される。
【0030】
グローブ10bが、指状部と手のひら状部に複数の磁石17を備えて示されているが、複数の磁石を持つことに限定されるものではない。正確に言えば、グローブ10bが1個の磁石だけを有してもよいことが企図される。がそれらに限定されない
【0031】
さらに、作動装置がグローブのように描かれているが、グローブに限定されるものではない。むしろ、手の周りに少なくとも部分的に一時的に取り付ける及び/又は配置する、磁石だけを有する、布部材、長手袋、手袋、棒状部材、紐、筐体、又は他の任意の装置を含むがこれらに限定されることはない、磁気反応物が引き付けられたり、はじかれたりするような任意の手持ち式の作動装置をさらに企図している。さらに、作動装置が異なるサイズ、寸法、強さ、及び極性のものである1個以上の磁石や金属材料を有してもよいことが企図される。さらに、別の作動装置は、異なるサイズ、寸法、強さ、及び極性を持つ1個以上の磁石又は金属材料を有することができ、その結果、1つの作動装置が所望の結果を達成しない場合には、別の作動装置が使用できる。
【0032】
壁15は、任意の適切な生体適合性及び生体安定性の材料から形成することができる。壁15は、ダクト内にその形状を維持するのに十分な「フープ」強度を持ちながら、配置されることになっているダクトの湾曲に容易に適合するように弾性的に十分にしなやかであることが好ましい。壁15は、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ステンレス鋼、及びニチノールを含むがそれらに限定されない他の材料が企図されるが、中密度生体適合性ポリエチレンで作られることが好ましい。一態様では、壁15は、メタロセン触媒によるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン又はそれらのコポリマーなどのポリオレフィンから形成されている。壁15の他の適切な材料には、(商品名ペレタン(PELLETHANE)でダウコーニングから市販されている材料などの)ポリウレタン;(商品名シラスティック(SILASTIC)でダウコーニングから市販されている材料などの)シリコーンゴム;(商品名ピーク(PEEK)でビクトレックスから市販されている材料などの)ポリエーテルエーテルケトン;ポリスチレンなどのビニル芳香族ポリマー;スチレン−イソブチレン共重合体及びブタジエン−スチレン共重合体などのビニル芳香族共重合体;エチレンビニルアセテート(EVA)、エチレン−メタクリル酸、及び酸基の一部が(一般的にイオノマーとして知られている)亜鉛又はナトリウムイオンのどちらかで中和されたエチレン−アクリル酸共重合体などのエチレン共重合体;ポリアセタール;ポリ塩化ビニル(PVC)などのクロロポリマー;ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル;ポリエステル−エーテル;ナイロン6及びナイロン6.6などのポリアミド;ポリアミドエーテル;ポリエーテル;エラストマーポリウレタン及びポリウレタン共重合体などのエラストマー;シリコーン;ポリカーボネート;並びに前記のいずれかの混合物及びブロック或いはランダムな共重合体が含まれる。
【0033】
壁15の表面はポリマーで被覆することができる。壁15はその外面19とその内面101の両方にポリマーコーティングを有するものとして図示されている。磁気反応物13もその外面102上にポリマーコーティングを有することができる。外面19、102及び内面101上のポリマーコーティングは、PTFEを含む生体適合性ポリマーであってもよいが、それに限定されるものではない。ポリマーコーティングにはまた、ポリアクリレート、アクリル酸を含む共重合体、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンイミン)、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリ(アクリルアミドスルホン酸、ポリアクリロニトリル、ポリ(ビニルピロリドン)、寒天、デキストラン、デキストリン、カラギーナン、キサン及びグアール、からなるグループから選ばれる親水性ポリマーを含むことができる。親水性ポリマーにはまた、酸基、例えば、カルボン酸、スルホン酸又は硝酸基などのイオン性基を含めることができる。親水性ポリマーは適切なクロス結合化合物によって架橋することができる。実際に使われるクロスバインダーはポリマー系に依存する、即ちポリマー系はフリーラジカル重合として重合されている場合、好ましいクロスバインダーは2つ又は3つの不飽和二重結合で構成される。
【0034】
内面101及び外面19、102のポリマーコーティングはまた、様々な生物活性剤を含むことができる。生物活性剤は、好ましくは1つ以上の抗菌剤が含まれる。用語「抗菌剤」は、細菌、病原菌、菌類、ウイルス、胞子、酵母、カビなどの微生物の抑制、防止又は微生物に対する保護に効果的な生物活性剤を指し、該微生物は概ね本明細書に記載された医療用物品の使用から感染したものなどの感染症に関連する。抗菌剤には抗生剤と抗真菌剤が挙げられる。
【0035】
抗生剤には、セファロスポリン、クリンダマイシン、クロラムフェニコール、カルバペネム系、ペニシリン系、モノバクタム、キノロン、テトラサイクリン、マクロライド系、サルファ剤の抗生物質、トリメトプリム、フシジン酸とアミノグリコシドを含めることができる。抗真菌剤にはアムホテリシンB、アゾール、フルシトシン、シロフンジン(cilofungin)とニコマイシン Z(nikkomycin Z)を含めることができる。適切な抗生剤の特定の非限定的な実施例には、シプロフロキサシン、ドキシサイクリン、アモキシシリン、メトロニダゾール、(選択的にウルソデオキシコール酸との組み合わせの)ノルフロキサシン、シフタジジム(ciftazidime)、及びセフォキシチンが挙げられる。他の適切な抗生剤としては、リファンピン、ミノサイクリン、ノボビオシン及び全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5、217、493号(ラド(Raad)ら)で考察されるそれらの組み合わせが挙げられる。リファンピンは、リファマイシンBの半合成誘導体、ストレプトマイセス・メディテラニック菌(mold Streptomyces mediterranic)によって生成される大環状抗生物質化合物である。リファンピンは、細菌のDNA依存性RNAポリメラーゼ活性を阻害すると考えられ、本質的に殺菌性である。リファンピンは、米国ではメリル・ダウ・ファーマシューティカルズ(Merrill Dow Pharmaceuticals)、オハイオ州シンシナティ(Cincinnati,Ohio)から入手できる。ミノサイクリンは、テトラサイクリンから生じる半合成抗生物質である。それは主に静菌性であり、タンパク質合成を阻害することによって抗菌効果を発揮すると考えられている。ミノサイクリンは黄色の結晶性粉末として生じ、水に溶けやすく、アルコールに溶けにくい塩酸塩として市販されている。ミノサイクリンは、レダリー・ラボラトリーズ・ディビジョン(Lederle Laboratories Division)、アメリカン・サイアナミッド社(American Cyanamid Company)、ニューヨーク州パールリバー(Pearl River)から市販されている。ノボビオシンはストレプトマイセス・ニベウス(Streptomyces niveus)又はストレプトマイセス・スフェロイド(S. spheroides)の培養物から得られる抗生物質である。ノボビオシンは通常は静菌的に作用し、細菌の細胞壁合成を妨害し、細菌の蛋白質と核酸の合成を阻止すると考えられている。ノボビオシンはまたマグネシウムとの複合体による細胞膜の安定性に影響を与えるように思われる。ノボビオシンはアップジョン社(Upjohn Company)、ミシガン州カラマズー(Kalamazoo,Michigan)から入手できる。
【0036】
ポリマーコーティングは、所定の時間、所定の速度で体内に生物活性剤を放出できることが好ましい。そのようなポリマーコーティングには、米国特許第5,380,299号、第6,530,951号、第6,774,278号、米国特許出願第10/218,305号、第10/223,415号、第10/410,587号、第10/000,659号、及び第10/618,977号で説明されている薬剤溶出型マトリックス材料が挙げられ、それら特許の全てを参照により本明細書に援用する。
【0037】
また、別のポリマーコーティングを外面19、102及び内面101に被覆することができる。例えば、外面19のポリマーコーティングとしては、ステント10aが長期間、患者の経路に接している結果として生じる組織の炎症の軽減を促進するために、一般的に当業者に公知の任意のポリマーコーティングを挙げることができる。内面101と外面102のポリマーコーティングとしてはまた、ステント10aの目詰まりをさらに防ぐために、当業者に一般的に公知の任意のコーティングを挙げることができる。
【0038】
或いは、ステント10aの内面101と外側面19、102は徐々に時間とともに生体内で分解する生分解性ポリマーで構成することができる。生分解性ポリマーとしては、ポリ(アクチド酸)、ポリ(グリコール酸)、及びポリ−ε−カプロ−ラクトンなどの硬質の溶けるポリマー、又はそれらの組み合わせを挙げることができる。他の硬質の溶けるポリマーが当業者には明らかであろう。適切な生分解性ポリマーは、ヒドロゲル、エラスチン様ペプチド、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリヒドロキシ酪酸化合物、並びに共重合体及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。生分解性材料は様々な設計基準に基づいて選択し、変更することができる。生分解性材料は、好ましくは、エステル、所望の割合の架橋、最小限の異種劣化を伴う劣化機構、及び毒性のないモノマーなどの1つ以上の加水分解性化学結合を含む。生分解性材料は、好ましくはポリヒドロキシアルカノエート化合物、ハイドロゲル、ポリ(グリセロール−セバシン酸)又はエラスチン様ペプチドである。望ましくは、生分解性材料にはポリ乳酸(PLA)などのポリ−α−ヒドロキシ酸が含まれる。PLAは、通常、ポリ−D、L−乳酸と呼ばれる鏡像異性体の混合物であってもよい。或いは、生分解性材料はポリ−L(+)−乳酸(PLLA)又はポリ−D(−)−乳酸(PDLA)であり、生分解の速度において互いに異なる。PLLAは半結晶である。対照的に、PLDAは非晶質であり、活性種の均一な分散を促進することができる。特別の記述のない限り、本明細書の「PLA」の詳述は、PLA、PLLA及びPDLAからなる群から選択される生分解性ポリマーを指す。
【0039】
ステント10aは、また、熱可塑性及びエラストマーの材料などの高分子材料を成形するために従来使用されている、任意の適切なプロセスにより成形することができる薬剤の放出を備えてもよい。成形プロセスとしては、共押出しを含む押出成形、成形、カレンダリング、一体成形及び溶剤塗装を挙げることができるが、これに限定されるものではない。好適な成形プロセスでは、押し出しと共押出プロセスが含まれる。例えば、薬剤と混合した生分解性コーティングポリマーを、壁15の表面に生分解性ポリマーの溶媒溶液又は液体分散剤を塗布することにより、ステント10aの内面101に塗布し、続いて該溶媒溶液又は液体分散剤を例えば蒸発によって除去することができる。そのような生分解性ポリマーの溶液又は分散剤は、例えば浸漬又は噴霧によって支持部材の表面を溶液又は分散剤と接触させることによって塗布することができる。例えば、生分解性コーティングは、ステント10aのルーメン14内の壁15に生分解性ポリマーの溶液を噴霧により塗布できる。或いは、コーティングされたステント10aは、多層の医療デバイスを形成するために、生分解性コーティングの外面にポリマーを塗布することによって形成することができる。例えば、生体安定性ポリマーの溶液は、生分解性コーティングのチューブの外面に塗布することができ、ステント10aを形成する所で乾燥させることができる。
【0040】
或いは、複数の層のそれぞれは、溶剤キャストすることができる。第2の層は、キャスト済みの層を溶解しない溶媒でキャストされる。例えば、ステント10aを形成するために使用されるポリウレタンは、ジメチルホルムアミドに溶解させることができ、一方、生分解性コーティングを形成するのに使用されるPLAはジクロロメタンに溶解させることができる。第2の溶媒が支持部材ポリマーを溶解しない場合、第2の溶液は、乾燥させて溶媒を蒸散させると第1の層に拡散することができる。結果として得られる多層は、層間の結合が強い。
【0041】
生体内堆積低減生物活性剤は、押出温度に耐えるように選択することができる。第1の態様においては、生物活性剤は、押し出し前にポリマー内に含む、又はポリマーと混合することができる。フィルムの押出は、押出温度に耐えることができる薬物又は薬剤の含有が可能となる。例えば、米国特許出願第2005/0008763A1号に記載された抗菌剤が、その全体が参照により本明細書に組み込まれている製造技術に適合している。生物活性剤は、それを含んでいる生分解性材料の物理的又は化学的特性を実質的に阻害しないことが好ましい。生物活性剤と生分解性材料は、そのような目的のために当技術分野で公知の従来のデバイスのいずれかを使用して予備成形することができる。熱可塑性材料が採用される場合、均質な混合物を形成するために混合することができる種々の薬剤を加熱することによって、ポリマー溶融物を形成することができる。そうすることの一般的な方法は、マトリックスポリマーと添加剤の混合物に機械的な剪断を適用することである。生分解性材料と生物活性物質をこのように混合できる装置としては、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、高速ミキサー、及びロス・ケトル(ross kettle)などの装置が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0042】
第2の態様においては、生分解性コーティングは、生物活性剤を含有せずにステント10aに接着されており、生物活性剤は、デバイスを形成した後、続いて生分解性コーティングに吸収され得る。例えば、生分解性コーティングは、ステント10aの排液ルーメン16内で生物活性剤の溶液と接触させることができる。溶液内の生物活性剤の有効濃度は、ミノサイクリンについては約1〜10μg/ml、好ましくは約2μg/ml;リファンピンについては1〜10μg/ml、好ましくは約2μg/ml、及びノボビオシンについては1〜10μg/ml、好ましくは約2μg/mlの範囲であり得る。溶液は滅菌水又は無菌生理食塩水からなることが好ましい。
【0043】
図3は、指状部や手のひら状部に配置された条片の磁石17を有する別の作動装置20を示している。グローブを使用してステント10a上の領域をマッサージし、手動で磁気反応物を操作することによって、該ステント内の磁気反応物を作動させることができるように磁気条片は柔軟であるけれども、磁石が柔軟であることは必須ではない。グローブ10bと同様に、グローブ20は、各指状部や手のひら状部に2つ以上の磁石或いは1つの磁石を持つことに限定されるものではない。
【0044】
図4、5、及び6は、図1A、7、及び8に示すように、ステントの中で使用するための別の磁気反応物40、50、60を示すが、図1A、7、及び8の使用に限定されるものではない。磁気反応物40は、液流の通過を可能にする複数のルーメン41を有している。磁気反応物40は、図4に示すより多くの、又は少ないルーメンを有してもよいことが企図される。ルーメン41は液流の通過を可能にするので、磁気反応物40は、連続的な表面を有する磁気反応物と比べて同じ液流を制限することはない。
【0045】
磁気反応物はまた、ステントの壁とのさらなる接触を提供するための突起を有してもよい。例えば、図5に示した磁気反応物50は1つ以上の剛毛状物51を有し、剛毛状物51が壁15に接触するとき、蓄積性物質の除去を促進する。先端、隆起、及びその他の突出物を含むがそれらに限定されない他の種類の突起も企図される。同様に、図6に示した(ジャックに似た形状を有する)磁気反応物60は、累積物質の除去を助けるために1つ以上のノブ突出部61を有し、ノブ61が壁15に接触するとき、蓄積性物質の除去を促進する。本明細書に説明され企図される磁気反応物のそれぞれは、図に描かれた特定の形状にも、特定の数のルーメンにも限定されておらず、それぞれが一つもないことを含め、任意の数のルーメンを有することができる。
【0046】
図7は、異なる特性とサイズを有する複数の磁気反応物13と、ルーメン14内に1つ以上の磁気反応物13を保持するためのエンドキャップ71を有する、別のステント70を示す。エンドキャップの固定機構71は、エンドキャップ71がステント70の第1の部分11と第2の部分12に固定的に取り付けられた別個の部分であり得ることが企図されているが、壁15の一部として押出成形される。さらに、エンドキャップ71が壁15内に存在し得ることが企図されている。エンドキャップ71は、ルーメン14からの磁気反応物13の流出を防止し、流体が通過できるようにする開口部を有する。エンドキャップ71は、スロットを有する形状を持つことに限定されるものではなく、ルーメン14から磁気反応物13の流出を防止でき、且つ流体が通過できるようにする、十字形を含む他の形状を有してもよいが、それに限定されるものではない。
【0047】
図8は、ルーメン14内の磁気反応物13と体腔内のステント80を保持するために縮径された固定機構棘81を有する別のステント80を示している。ステント80は、放射線不透過性マーカー82、放射線不透過性フィラーを有することができる、即ちX線透視装置、X線写真装置、及び超音波診断装置を含むがそれらに限定されないイメージング装置を用いて、ステント80が表示できるように放射線不透過性材料から作ることができる。イメージング装置は、医療関係者が患者内に配置されたステント80を視認することを可能にする。さらに、磁気反応物13は、放射線不透過性マーカー82、放射線不透過性フィラーを有することができる、即ちイメージング装置を用いて観測されるように、放射線不透過性材料から作ることができる。
【0048】
医療関係者は、磁気反応物13の動作がステントの開通性を回復するのに十分であるかどうかを判断するために、イメージング装置を使用してステント80に対する磁気反応物13の動作を観察することができる。例えば、磁気反応物13がステント80内で動き回ることができない場合、それは、ステント80が磁気反応物13の移動を阻害するほど十分に詰まっていることを意味し得る。したがって、医療専門家は十分な流路が作られるまで、磁気反応物13を作動し続けることができる。また、医療専門家は、作動装置と磁気反応物13の間に強い又は弱い反応を作り出すために、強い又は弱い磁石を含むがそれらに限定されない異なる特性を有する様々な作動装置を使用することができる。作動装置が磁気反応物13をステント80に沿って十分に動かすことができれば、ステント80を著しく閉塞しないため、ステント80には蓄積性物質がほとんどないと考えることができる。さらに、強い磁石又は弱い磁石を含むがそれらに限定されない異なる特性を有する作動装置を使用することにより、医療専門家は、異なる平面間で磁気反応物13を作動させ、それに応じて磁気反応物13を、ステント80の近い又は遠い壁15に接触させることができる。
【0049】
前述の説明及び図面は、例示目的としてのみ提供されており、本明細書に説明或いはその構成や操作方法の詳細に関して説明した本発明の範囲を限定するものではない。当業者には、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、修正及び改変を加えることができることは明らかであろう。周囲状況が便宜を示唆し提供できるときに、形状及び部品の比率の変更だけでなく等価の置換が企図され、また、特定の用語が採用されているが、これらは一般的で説明的な意味だけを意図しており、以下の特許請求の範囲に記載された発明の範囲を制限する目的のためではない。
【符号の説明】
【0050】
10a、70、80 ステント
10b、20 作動装置、グローブ
11 第1の部分
12 第2の部分
13、40、50、60 磁気反応物
14 ルーメン
15 壁
16 側面排液ポート/ルーメン
17 磁石
18 患者
19、102 外面
41 ルーメン
61 ノブ突出部
71 エンドキャップ
81 固定機構棘
82 放射線不透過性マーカー
101 内面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルーメンと1つ以上の磁気反応物を有し、前記1つ以上の磁気反応物が移動可能に前記ルーメン内に配置されるプラスチック製チューブ状ステントと、
前記プラスチック製チューブ状ステントのルーメン内に配置された1つ以上の磁気反応物をはじくか引き付ける、前記プラスチック製チューブ状ステントとは別個の作動装置と
を含む、プラスチック製チューブ状ステントの開通性を維持するためのシステム。
【請求項2】
前記作動装置が、手、前記手の周りに少なくとも部分的に配置されるように構成された装置、布部材、長手袋、手袋、グローブ、棒、紐、覆い、及び磁石に一時的に取り付けられるように構成された装置からなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プラスチック製チューブ状ステント又は前記1つ以上の磁気反応物は、放射線不透過性マーカー又は放射線不透過性フィラーをさらに備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは、前記プラスチック製チューブ状ステントの少なくとも一部分、又は前記ステント内に配置された前記1つ以上の磁気反応物を表示するためのイメージング装置をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
イメージング装置がX線透視装置、超音波診断装置、X線写真装置からなる群から選択される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記プラスチック製チューブ状ステントの前記1つ以上の磁気反応物が1つ以上のルーメンを有する、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記プラスチック製チューブ状ステントの前記1つ以上の磁気反応物が、表面の周りに配置された1つ以上の突起を有している、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記プラスチック製チューブ状ステントの内面、前記プラスチック製チューブ状ステントの外面、及び前記プラスチック製チューブ状ステントの1つ以上の磁気反応物の少なくとも一つがポリマーでコーティングされている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記プラスチック製チューブ状ステントの1つ以上の磁気反応物又は前記作動装置は、さらに希土類磁石を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
プラスチック製チューブ状ステントの開通性を維持するためのシステムであって、
第1の部分、第2の部分、前記第1の部分及び第2の部分の全体に亘って延在するルーメン、並びに前記ルーメン内に移動可能に配置された磁気反応物を有するプラスチック製チューブ状ステントを備え、
前記ルーメンは前記磁気反応物を前記プラスチック製チューブ状ステント内に維持するように構成されており、
前記プラスチック製チューブ状ステントの前記磁気反応物は、作動装置が前記プラスチック製チューブ状ステントの近傍に通過させられるとき、前記プラスチック製チューブ状ステント内に堆積した蓄積性物質を少なくとも部分的に除去するように構成されている、システム。
【請求項11】
前記システムは、前記プラスチック製チューブ状ステントとは別個の作動装置をさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記システムは、前記プラスチック製チューブ状ステントの少なくとも一部分、又は前記ステント内に配置された前記1つ以上の磁気反応物を表示するためのイメージング装置をさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
イメージング装置がX線透視装置、超音波診断装置、X線写真装置からなる群から選択される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記プラスチック製チューブ状ステントの前記磁気反応物は、2つ以上の磁気反応物をさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記プラスチック製チューブ状ステントの前記磁気反応物は希土類磁石である、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記プラスチック製チューブ状ステントの前記磁気反応物は、流体の通過を可能にするように構成された複数のルーメンをさらに含む、請求項10に記載のシステム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−522591(P2012−522591A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−503689(P2012−503689)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【国際出願番号】PCT/US2010/029561
【国際公開番号】WO2010/114962
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(511152957)クック メディカル テクノロジーズ エルエルシー (76)
【氏名又は名称原語表記】COOK MEDICAL TECHNOLOGIES LLC
【Fターム(参考)】