説明

神経疾患および脳梗塞患者に対する治療のための併用療法

本発明は、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、および、神経可塑性に関する病気からなる群から選択される病気を患う患者を治療するための組成物および方法を提供する。上記組成物は、(i)ラディックスアストラガリ根、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根、ラディックスペオニルブラ根、リグスチカムチュアンシンの根茎、ラディックスエトリゾマノトジンセン、コーテックスモウタン、ローズウッドの香木、サソリの干物、ヒメハギの根、グラスリーフ スイートフラッグの根茎、ヒルドゥ、ゴミムシ、天然または人工の牛胃石、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎、のうちの少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物、および、(ii)西洋医学において使用する薬剤、を含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔本発明の分野〕
本発明は、脳卒中および神経疾患の治療のための方法および組成物を提供する。本発明に係る方法および組成物では、漢方(TCM)および西洋医学の特徴を融合する。
【0002】
〔背景技術〕
脳卒中は、死亡および身体障害の主な原因となる。初期の脳卒中予防法は、危険因子に対する生活様式の改善に焦点が当てられており、二次的脳卒中予防法は、脳卒中を発症した患者における再発の危険性を低減させることを目的とする。
【0003】
現状では、西洋医学における脳卒中回復のための治療法が不足しており、これら既存の治療法は、多くの場合下記の選択肢に限られる。
【0004】
a)静脈内組織プラスミノーゲン活性化因子(rt−PA)を用いた動脈内血栓溶解。これにより、血液還流を回復させ、神経性および機能性障害をある程度防ぐことができる。この治療法は脳卒中患者の3〜5%にしか適用できない(急性虚血性脳卒中であって、かつ、患者が何の禁忌も有さず、発症から3〜6時間以内のときのみにしか、この治療法が適用できないため)。
【0005】
b)アスピリン/その他抗血小板物質/または、場合によっては抗凝血剤を、二次的脳卒中予防のために脳卒中患者に投与。この治療法によって、1%の回復効果が見られた(国際脳卒中試験(IST)急性虚血性脳卒中の患者19435人を対象とし、アスピリン、皮下へパリンの両方を投与、またはいずれも投与しない無作為抽出試験を実施。International Stroke Trial Collaborative Group.Lancet.1997 May 31;349(9065):1569−81)。
【0006】
c)随伴症状を制御するために必要な鎮痛剤などの薬剤の投与。
【0007】
d)理学療法、マッサージ、言語療法、作業療法などの理学的療法を含むリハビリテーション。
【0008】
周知のTCM製品の1つはNeuroAid(登録商標)である。NueroAidと同じ組成物について中国で行った臨床研究によると、この天然製品の併用によって脳卒中患者の神経性障害の回復と機能転帰が早まるとともに、併用による副作用や他の反作用が極端に少ないことがわかった。NeuroAidの組成物は、State Food and Drug Administration(SFDA)によって承認および登録されており、初期または後期段階における回復期間に、脳卒中患者に対する治療のために投与されている。漢方の表示によると、気(qi)を供給し、血行をよくするとある。虚血性溢血の二次的回復期にあり、気の欠乏による虚血性または出血性脳卒中(後者については、今のところ後の段階のみに示される)、および、片麻痺、片側感覚消失、口のゆがみ(wry mouth)、失語症(口がきけない)等を伴う患者を治療するために投与される。その有効性は臨床試験データによって実証されている。
【0009】
その組成物は、大脳血管卒中以外の脳卒中、たとえば心臓血管疾患(冠動脈の梗塞が主原因で起こる心臓発作)、および、他の神経性疾患を治療するのに有用である可能性がある。神経性疾患は、中枢神経系、末梢神経系、および、自律神経系に影響を及ぼす疾患であり、神経変性疾患(たとえばアルツハイマー病やパーキンソン病)、てんかん、けいれん、脱髄疾患(たとえば多発性硬化症)、脳性麻痺、脳、脊髄および末梢神経の損傷、または、脳、脊髄および末梢神経における腫瘍などがある。
【0010】
NeuroAidは、脳卒中または神経性疾患を患う患者だけでなく、西洋医薬品または健康な人に栄養補給するための栄養補助剤として用いることができる。
【0011】
一般的に、4週間の治療コースで1日当たり3回、4カプセルのNeuroAidを口から投与するか、または、カプセルを水で薄めて投与するか、または、胃管を介して投与する。治療継続期間は一般的に3ヶ月で3コースであり、患者の状態によって調整可能である。
【0012】
しかしながら、ガイドラインや臨床データが不足していること、さらに、西洋のガイドラインに沿って実施された研究が少ないことから、特にヨーロッパの臨床医学者がTCMを使用するのは困難なことであり、その手腕が問われる。TCMおよび西洋医薬品の専門家は、副作用を引き起こす可能性のあるTCMと西洋医薬品との潜在的相互作用についても主に懸念している。具体的な懸念点としては、出血症状か血栓の形成かのいずれかを引き起こす恐れのある、ワルファリンなどの抗血液凝固剤の効果を強めるかまたは弱めること、および、高血圧および脳卒中を引き起こす恐れのある、血圧の薬(blood pressure medication)の効果を弱めることが挙げられる。たとえば、漢方薬のサルビアと西洋医薬のワルファリンとの相互作用によって出血を伴う過剰な抗凝固作用が生じる可能性があることは、確証実験研究により明らかとなっている。非ステロイド系の抗炎症薬(NSAIDS)、特にアスピリンもまた、漢方薬と相互作用して出血の危険性を高める可能性を含んでいる。これら、および他の理由から、通常、TCMが西洋医薬と併用して用いられることはない。
【0013】
現在の治療の選択肢は、片側不全麻痺(hemiparalysis)や失語症などの重大な脳卒中障害を伴う治療困難な患者の必要性に応えるものではないため、本発明の目的は、脳卒中患者の治療用の既存薬剤とTCMとを併用して、脳卒中患者に対する新たな治療方法の選択肢を提供することにある。
【0014】
〔本発明の要約〕
第1の態様によると、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、および、神経可塑性に関する病気からなる群から選択される病気を患う患者を治療するための方法が提供される。上記方法は、(i)下記の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物:ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、および、(ii)脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の治療用に西洋医学において使用する薬剤、を患者に投与することを含む。
【0015】
第2の態様によると、(i)下記の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物:ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、ならびに、(ii)、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の患者に対する治療で使用する薬剤製品のうち、脳卒中の治療用に西洋医学において使用する薬剤、の使用法が提供される。
【0016】
第3の態様によると、下記の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物:ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、の使用法が提供される。上記患者は、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気からなる群から選択される患者に対する治療に使用する薬剤製品のうち、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の患者の治療用に西洋医学で使用する薬剤も投与される。
【0017】
第4の態様によると、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気からなる群から選択される病気を患う患者に対する治療で用いられる薬剤製品のうち、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の患者の治療用に西洋医学で用いられる薬剤、の使用法が提供され、当該使用法において、患者は、下記の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物:ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、もまた投与される。
【0018】
第5の態様によると、混合製剤として構成された製品が提供される。当該製品は、(i)下記の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物:ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、および、(ii)脳卒中の治療における使用、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の患者に対する治療における併用、別々の使用、または連続的な使用に、西洋医学で用いられる薬剤、および、任意で使用説明書、を含む。
【0019】
第6の態様によると、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気からなる群から選択される病気を患う患者に対する治療方法が提供され、上記方法は、(i)NeuroAid、および(ii)脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の治療用に西洋医学で使用される薬剤を患者に投与することを含む。
【0020】
第7の態様によると、混合製剤として構成された製品が提供される。当該製品は、(i)NeuroAid、および、(ii)脳卒中の治療における使用、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の患者に対する治療における併用、別々の使用、または連続的な使用に、西洋医学で用いられる薬剤、および、任意で使用説明書、を含む。
【0021】
第8の態様によると、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気のうちの少なくとも1つを治療する、少なくとも1つの混合物を特定する方法が提供される。上記方法は、ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、からなる群から選択された1つ以上の薬草から、1つ以上の単離化合物を選択するステップを含む。
【0022】
第9の態様によると、第8の実施形態の方法によって特定可能な、組成物または選択された組成物の混合物が提供される。
【0023】
第10の態様によると、第8の実施形態の方法によって特定可能な、組成物または選択された組成物の混合物が提供される。上記組成物、または選択された組成物の混合物は、γ−ムウロレン(muurolene);α−シペレン;α−エレメン(elemene);γ−カジネン;δ−カジネン;α−グルジュネン;α−グアイエン;α−コパエン;β−クアベベン(cuabebene);カリオフィレン;δ−グアイエン;α−セドレン;1、9、9−トリメチル−4、7−ジメタノ−2、3、4、5、6、7、8−ヘキサドロアズレン;1、1、5、5−テトラメチル−4−メタノ−2、3、4、6、7、10−ヘキサドロナフタレン;クパレン(cuparene);β−エレメン(elemene);γ−エレメン(elemene);α−ムウロレン(muurolene);β−グアイエン(guaiene);2、6−ジテル−ブチル−4−メチルフェノール;2、8−ジメチル−5−アセチル−ビシクロ〔5、3、0〕デカジエン1−8;メチルパルミテート;エチルパルミテート;メチルヘプタデカジエナール;メチルオクタデカジエナール;エチルオクタデカジエナール;フタル酸a−ジテルブチル;フタル酸ジカプリル;フタル酸ジイソデシル;酢酸;ヘプタン酸;オクタン酸;ノナン酸;パルミチン酸;イソアリル−ベンゼン;フェニルエタン;オクタデカジエン酸;3−エン−ノナン−2;シクロドデカン;トランス−ノネナール−2;トリデカン;1−メチル−4−ダイオキシメチルチノ−ビシクル〔2、2、2〕オクタン;テトラデカン;ペンタデカン;ヘキサデカン;ヘプタデカン;オクタデカン;ノナデカン;エイコサン;ヘンエイコサン;ドコサン;α、α−ジメチル−ベンゼンメタノール;1−メトキシル−ベンゼン;2、2、2−トリ−エトキシル−エタノール;1−メチル−4−イソアリル−シクロヘキサン〔1、2〕;ジンセノサイドRb1;ジンセノサイドRd;ジンセノサイドRe;ジンセノサイドRg;ジンセノサイドRg2;ジンセノサイドRh1;ジペノサイドXV II;ノトジンセノサイドR1;ノトジンセノサイドR2;ノトジンセノサイドR3;ノトジンセノサイドR4;ノトジンセノサイドR6;デンシチン;β−N−オキサロ−L−α、β−ジアミノプロピオン酸;ケルセチン;β−シトステロール;スチグマステロール;ダウコストゲロール(daucostgerol);サンチナンA;デキストロースアルデヒド酸;ピクリン酢酸;コリン;ベタイン;葉酸(ラバン2’、4’−ジヒドロキシ−5、6−ジメトキシ);クマタケニン;タンシノンI;クリプトタンシノン;ヒドロキシタンシノン;メチルタンシノン;メチレンタンシキノン;プレゼワタンシノンA(przewatansghinquinone);プレゼワタンシキノンB;ミルチロン;ジヒドロタンシノンI;タンシノールA;タンシノールB;タンシノールC;3−a―ハイドロキシタンシノンII;ノルタンシノン;1、2、15、16−テトラヒドロタンシキノン;タンシキノンIIA;タンシキノンIIB;クリプトタンシキノン;イソタンシキノンI;イソタンシキノンII;イソクリプトタンシキノン;ミルチロン;イソタンシキノン;イソグリプトタンシキノン;タンシキノンA;タンシキノンB;タンシキノンC;サロイレン(saloilenone);(danshenspiroketallactone);タンシルアセトン;サルビオル(salviol);タンシアルデヒド;(danshensuan A);プロトカテク酸;プロトカテクアルデヒド;バイカリン;β−シトステロール;ウルソル酸;ダウコステロール(daucosterol);イソフェルリック酸;デヒドロイソタンシノンI;ペオニフロリン;ペオノール;ペオニン;アルビフロリン;トリテルペノイド;シストステロール;オキシペオニフロリン;ベンゾールペオニフロリン;安息香酸;β−シトステロール;ガロタニン;ペドゥンクラジン(pedunculagin);O−ガロルペドゥンクラジン(O−galloylpedunculagin);オイゲニン(eugeniin);タンニン酸;レジン;ナフサ;シニディウムラクトン;(chuanxingol);4−ヒロキシ−3−ブチリデン−フタリド;4、5−でヒドロ−3−ブチリデン−フタリド;3−ブチル−フタリド;7−ハイドロキシ−3−ブチリデン−フタリド;3‐ブチル−4、5−ジヒドロフタリド;(Z)−4、5−ジヒドロ−6、7−トランスジヒドロキシ−3−ブチリデン−フタリド;(Z)−4、5−ジヒドロ−6、7−シス−ジヒドロキシ−3−ブチリデン−フタリド;センキュノリドK;センキュノリドL;センキュノリドM;(Z)6、7−エポキシ−リグスチリド;3、6、7−トリヒドロキシ−4、5、6、7−テトラヒドロ−3−ブチル−フタリド;ネオクリニジッド(neocnidilide);3−n−ブチル−3−ヒドロキシ−4、5、6、7−テトラヒドロ−6、7−ジヒドロキシフタリド;(Z、Z’)−ディリグスチリド(diligustilide);(Z)−6、8’、7、3’−ディリグスチリド(diligustilide);ワリチリド(wallichilide);(Z’)−3、8−ジヒドロ−6、6’、7、3a−ディリグスチリド(diligustilide);チュアンシンジン(chuanxingzine);テトラメチル−ピラジン;L−イロソイシン−L−バリン無水物;アデニン;L−バリン−L−バリン無水物;トリメチルアミン;ペオリリン(perlolyrine);フェルラ酸;セダノン酸;バニリン酸;コーヒー酸;プロトカテキン酸;リノレン酸;クリソファノール;メチルフェニルアセテート;セダノン酸ラクトン;メチルペンタデカノール;エチルペンタデカノール;エチルヘプタデカノール;エチルイソヘプタ−デカノール;エチルオクタデカノール;エチルイソクタデカノール;メチルリノレン酸エステル;ラクトン;阿魏酸;バニリン;ビス−5、5’−ホルミルフーペエ(formylfurperye)エーテル;5−ヒドロキシメチル−6−エンド−メトキシ−4’−ヒドロキシフェノール−8−オキサビシクロ(3、2、1)−オクト−3−エン−2−ワン;スパスエノール;β−システロール;ビタミンA;アラサポニンA;ペオノール;ペオノサイド;アピオペオノサイド;ペオコノール(paeconol);ペオノリド(ペオコノール、アラビン糖およびペオニフロリン);ペオニフロリン;オジペオニフロリン(ozypaeoniflorin);ベンゾールペオニフロリン;ベンゾール−オキシペオニフロリン;没食子酸;1、2、3、4、6−ペンタガロイルグルコース;ヒルディン;へパリン;リンコフィリン;イソリンコフィリン;コリノキシン;イソコリノキシン;コリナンチン(corynantheine);ジヒドロコリナンチン(dihydrocorynantheine);ヒルスチン;ヒルステイン;ヘテロ−ゴウテン(Gouteng)−アルカリ;カツトキシン;セカリン;リシン;牛スルホン酸;セチル酸;オクタデカノン酸;コレステリン;レシチン;β−アサロン(シス形);アサリル−エーテル;カリオフィレン;α−フムレン;セキショウ(Sekishone);1−アリル−2、4、5−トリメチル−オキシ−ベンゼン;β−アサロン;アサロン;シス−メチルイソオウゲノール;トランス−メチルイソオウゲノール;シオブノン(shyobunone); イソショーブノン(isoshyobuncne);エピシオブノン(epishyobunone);リナロール;カラメネン;β−グルジュネン;δ−カジネン;カラメンジオール;イソカラメンジオール;プレイソカラメンジオール;アコロネン(acoronene);アコロン(acorone);アコラゲマクロン(acoragermacrone);アコラモン(acolamone);イソアコラモン;カリオフィレン;シス−メチルイソユージノール;オンジサポニン(onjisaponin)A;オンジサポニン(onjisaponin)B;オンジサポニン(onjisaponin)C;オンジサポニン(onjisaponin)D;オンジサポニン(onjisaponin)E;オンジサポニン(onjisaponin)F;オンジサポニン(onjisaponin)G;テヌイフォリン(tenuifolin);2−β−2、7−ジヒドロキシ−2、3−カーボキシオレアノール酸 3−β−O−グルコシド;テヌイゲニンA;テヌイゲニンB;サポニン;オンジキサンチン;1、6−ジヒドロキシ−3、7−ジメトキシキサントン;1−ヒドロキシ−3 6、7−トリメトキシキサントン;5−無水Dソルビトール;N−アセチル−D−グルコサミン;3、4、5−トリメトキシ桂皮酸;ポリカゲル;テヌイジン;ビリルビン;胆緑素;コール酸;ケノデオキシコール酸;リトコール酸;ステロ−コール酸;抱合胆汁酸;コレストロール(cholestrol);ムチゲン;カロチン;SMC−S;SMC−F;牛の胆汁粉;胆汁;豚の脱酸素胆汁;牛のスルホン酸;コレステリン;ダルバジン(Dalbergin);ノルダルバジン(Nordalbergin);イソダルバジン(Isodalbergin);o−メチルダルバジン(o−Methyldalbergin);ダルバゲノン(Dalbargenone)およびダルバジクロメン(Dalbergichromene)、上記選択された組成物の類似物質、および、薬学的に基準を満たす塩、からなる群から選択される。
【0024】
〔用語の解説〕
本項は、下記に説明する単語および語句(および適切な文法的変形)の解釈についての手引きを示すものである。
【0025】
ここで、数値に関して使用される用語「約」は、たとえばある数値の±50%または±30%、好ましくは±20%、より好ましくは±10%、さらにより好ましくは±5%、もっとも好ましくは±1%を指すために用いられる。必要に応じて、用語「約」を本発明の定義から省いてもよい。
【0026】
用語「備える」「有する」(comprising)は、「含む(including)」、または、「からなる(consisting)」を指す。したがって、たとえばXを「有する」組成物は、Xのみからなっていてもよいし、または、1つ以上の付加化合物を含んでいてもよい。
【0027】
用語「治療(treatment)」は、病状を改善する、病気の発生を防止する、あるいは、病気の進行または他の不要な症状を何らかの形で予防する、阻害する、遅らせる、または、後退させる、という全ての意味での用途を含む。したがって、「治療」は、予防的治療や治療的処置を含む。
【0028】
「脳卒中患者」とは、虚血性脳卒中または出血性脳卒中を患う患者を含む。脳卒中は、血流が詰まり、酸素が脳に供給されなくなった時に起こる脳細胞の突発的および永久的死滅である。虚血性脳卒中は、血栓によって血流が妨げられた場合(動脈内血栓症として知られる)、または、動脈内に詰まった分離血栓によって血流が妨げられた場合(塞栓性脳梗塞として知られる)に最も多く発症する。出血性脳卒中は、動脈壁が破裂し、さらに、その周辺の脳に血液が漏れ出すことが原因で起こる。出血性脳卒中は、虚血性脳卒中のように脳から血液および酸素を奪うことによって細胞の死滅を引き起こし、様々な神経性障害(運動機能、言語行動)および機能性障害の原因となる。
【0029】
用語「卒中(stroke)」は、動脈における閉塞または破裂によって血流が阻害された際の酸素不足が原因で起こる組織細胞の突然死のことである。脳卒中は、脳内または心臓系で発生しうる血管障害である。後者の病気は医学上、心筋梗塞として知られており、より一般的には心臓発作(heart attack)として知られている。両卒中のメカニズムが類似しているため、心臓発作の患者が障害から回復するのにNeuroAidの使用が有用である可能性がある。
【0030】
〔詳細な説明〕
本発明は、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気のうちの1つ以上を患う患者に対する新しい併用療法を提供する。
【0031】
本発明は、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気からなる群から選択される病気の患者に対する治療法およびそのための組成物を提供する。患者は、
(i)下記の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物:ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、および、
(ii)脳卒中治療用に西洋医学において使用される薬剤、を投与される。
【0032】
本発明は、NeuroAidが脳卒中患者を治療するのに有効であるだけでなく、脳卒中患者の治療用に西洋医学において使用する治療と併用しても、上述のような止血障害や高血圧などの副作用が起こらずに、安全に使用できるという発見に基づく。
【0033】
アルツハイマーやパーキンソン病などの慢性型神経変性(認知機能障害に関するもの)は、脳卒中、頭蓋骨損傷、心不全、くも膜下出血をともなう急性型神経変性における神経細胞死と共通するメカニズムを有する。NeuroAidは神経防護作用または神経可塑性における潜在活性を有すると考えられため、これらの脳疾患の改善、または治療に有用である可能性がある。神経可塑性(脳可塑性または皮質可塑性とも言う)とは、脳およびその神経細胞回路組織内で発生する変化、特に、特定の情報処理機能の域で発生する変化のことである。この変化の過程は、成熟した動物に成長する間の経験によって新しい機能を習得すること、および、正常な神経細胞が外傷や病気によって損傷した神経細胞を回避することを助ける。
【0034】
したがって、脳卒中患者の治療に加えて、NeuroAidまたは類似の組成物(たとえば、上記(i)に準じる組成物)は、西洋医学で使用される入手可能な薬剤と任意に併用すると、そのような神経変性疾患の治療にも有用である可能性がある。一般的には、NeuroAidまたはNeuroAid類似の組成物と併用して使用される西洋医薬は、NeuroAidまたはNeuroAid類似の組成物と異なる作用を対象とするものである。たとえば、西洋医薬は二次的脳卒中予防に一般的に使用される抗血小板物質および抗凝血剤であってもよいし、脳卒中の急性段階における回復を促すために下記の作用によって使用される神経保護剤であってもよい。
【0035】
〔NeuroAidおよび類似の組成物〕
上記(i)において記述した材料は、組成物において相対的に未加工状態(たとえば、未処理または粉末薬草)、または、より精製された状態(たとえば、精製抽出物)で含まれていてもよい。
【0036】
一実施形態では、NeuroAidが使用される。NeuroAidは、9つの薬草組成物および5つの動物性組成物からなるカプセル形状の漢方製品である。NeuroAidは、ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncis)、またはゴウテン(Gou Teng))、を含む。
【0037】
NeuroAidは異なる国において異なる名前で登録されている場合がある。たとえば、南アフリカではStrocaid(登録商標)またはDanqi Piantan Jiaonang(登録商標)という商品名で販売されているが、中華人民共和国では、Tianjin Shitian Pharmaceutical Co.Ltd.(中華人民共和国天津市西青区王穏庄鎮建新工業区300381)が製造し、市販している。NeuroAidはMoleac Pte Ltd.(前Molecular Acupuncture Pte Ltd.)も販売しており、中華人民共和国外での主な販売権所有者である(シンガポール、138667 シンガポール、ヘリオス #09−08、バイオポリス ウェイ 11;電話:6564789430;FAX:6564789435)。
【0038】
誤解を避けるために特記するが、NeuroAidは、現在市販されている処方のNeuroAidだけでなく、たとえばTianjin Shitian Pharmaceutical Co.Ltd.またはMoleac Pte Ltd.が製造するであろうNeuroAidの今後の処方も含む。そのような今後の処方では、たとえば投薬量や有効成分等の濃度などが異なる可能性がある。
【0039】
〔NeuroAidを用いた併用療法〕
本発明において、NeuroAidは脳卒中治療用に西洋医学で用いられる1つ以上の薬剤と併用して使用することができる。「西洋医学で用いられる薬剤」とは、全ての主流医薬品または西洋医薬、およびダイエットサプリメントを含む。より明確には、「西洋医学で用いられる薬剤」は、漢方薬治療や類似の治療で使用される薬を含まない。
【0040】
適切な薬剤の例は、抗血小板物質、抗凝血剤、および、神経保護剤を含む。1、2、および3またはそれ以上のそのような物質を、たとえばNeuroAidと併用して使用してもよい。したがって、下記が併用相手(N)として使用するのに適切な例として想定されるものである。抗血小板物質、抗凝血剤、神経保護剤、抗血小板物質と抗凝血剤との併用、抗血小板物質と神経保護剤との併用、抗凝血剤と神経保護剤との併用、および、抗血小板物質、抗凝血剤と神経保護剤との併用などがある。
【0041】
〔抗血小板薬〕
抗血小板薬は、血小板の凝集塊を防ぐことによって血栓の形成を阻止する薬である。抗血小板薬の例は、次に制限されるものではないが、アスピリン、チクロピジン(Ticlid)やクロピドグレル(Plavix)などのチエノピリジン誘導体、シロスタゾール(Pletal)などのホスホジエステラーゼIII阻害剤、ジピリダモール(PersantineまたはAggrenox(アスピリンと併用する))などのアデノシン吸収阻害剤、アブシキマブ(Abciximab(ReoPro))やエプチフィバチド(Eptifibatide(インテグリン))、チロフィバン(Tirofiban(Aggrastat))などの糖タンパクIIb/IIIa、および、オルボフィバン(Orbofiban)、シブラフィバン(Sibrafiban)、SR121566、やロキシフィバン(Roxifiban)等の経口で有効なRGDミメティックプロドラッグを含む。
【0042】
これらの薬剤は、血小板の凝固を防ぐ方法が異なる。たとえば、アスピリン(シクロオキシゲナーゼ阻害剤)はシクロオキシゲナーゼ−1酵素を阻害することによってトロンボキサンA−2を遮断する。また、チエノピリジン誘導体(ADP阻害剤)は血小板細胞膜表面上でアデノシン二リン酸(ADP)受容体を遮断する。糖タンパクIIb/IIaは血小板表面における異なる受容体を阻害することによって血小板の凝固を防止する(糖タンパクIIb/IIIaがその受容体と結合するのが、血小板凝固発生の経路の中での最終段階である)。
【0043】
本発明において、1つ以上の抗血小板薬を使用してもよく、たとえば2つまたは3つ以上の抗血小板薬との併用が可能である。
【0044】
〔抗凝固療法〕
抗血小板薬は抗凝固療法の一部である。本発明でも使用される可能性のある抗凝血剤では、2つの別の群がある:
・クマリンのようなビタミンKアンタゴニスト、またはインダネジオン誘導体(ワルファリンまたはクマディン)などの、これらに限定されない凝固因子合成阻害剤。
【0045】
・へパリン(EnoxaparinやTinzaparinなどの標準未分画へパリン(UFH)、低分子量へパリン(LMWH))またはdesirudinやlepirudin(Refludan)などの組み換え型ヒルジンなどの、ただしそれらに限定されない、複数の製品を含むトロンビン阻害剤。
【0046】
〔神経保護剤〕
神経保護剤は、脳卒中の際、および脳卒中後の後遺症において死の危険がある神経細胞を、様々な作用を用いて保護する化合物である。神経保護剤の中には、ヒトの脳卒中患者を治療するために使用されるものがあり、抗酸化物質(例:セレニウム、30ビタミンE、ビタミンC、グルタチオン、システイン、フラボノイド、キノリン、還元活性を有する酵素など)、N−メチル−D−アスパラギン酸塩受容体抗拮抗剤(デキシトロファンDextrorphan、セルフォテルSelfotel、マグネシウム)、麻薬受容体抗拮抗剤(ナルメフェンNalmefene(セルベン、Cervene))、カルシウムチャネル遮断剤、ナトリウムチャネルモジュレータ(ルベルゾール、Lubeluzole)、αアミノイソ酪酸アゴニスト(クロメチアゾール、Clomethiazole)、グルタミン酸受容体モジュレータ、セロトニン受容体アゴニスト(レピノタン、repinotan)、リン脂質、フリーラジカル捕捉剤(チリラザード、TirilazadおよびNXY−059)、星状細胞活性阻害剤(ONO2506)、抗ICAM−1(Enlimomab)などのモノクローナル抗体、抗白血球抗体、Hu23F2G、膜安定化薬CDPコリン(シチコリン)、繊維芽細胞成長因子(フィブラスト、Fiblast)、不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸、エストロゲンおよび選択的エストロゲン受容体モジュレータ(SEAMS)、プロゲスチン、甲状腺ホルモンおよび甲状腺ホルモン模倣物質、シクロスポリンAおよび誘導体、サリドマイドおよび誘導体、メチルキサンチン、モノアミノ酸化酵素阻害剤(IMAO)、セロトニン、ノルアドレナリンおよびドーパミン吸収遮断薬、ドーパミンI拮抗剤、L−DOPA、ニコチンおよび誘導体、および、NOシンターゼモジュレータ、を含む。
【0047】
〔投与方法〕
併用対象(i)および(ii)は、単一製剤であってもよいし、個別製剤であってもよい。一実施形態では、相乗効果が得られる可能性がある。上述の通り、併用対象(ii)は1つ以上の薬剤、たとえば2つの抗血小板薬または抗血小板薬、および神経保護剤が使用されてもよい。
【0048】
併用対象(i)および(ii)は、同時に(たとえば一斉に)、または、異なる時間に(たとえば連続して)患者に投与してもよい。異なる時間は互いに分離するか、重複していてもよい。併用対象(i)および(ii)は、いかなる順番で投与してもよい。
【0049】
使用する併用対象(ii)、適切な投与経路、服用レベルについて、当業者には周知であるか、または当業者は容易に決定することが可能である。概して、医療分野で周知のとおり、患者の大きさ、体表の面積、年齢、投与する特定の組成物、性別、投与の時間および経路、健康状態、ならびに併用投与される他の薬などのさまざまな要素によって用法用量が決まる可能性がある。個々人のニーズは異なるが、それぞれの組成物における有効量の好適範囲は、当業者が決定できるものである。好適な投薬量はNeuroAidなしで投与する際の薬剤の量と同様であるだろう。
【0050】
チクロピジンおよびジピリダモールの投薬量は、他の抗血小板剤および神経保護剤の用量と同様に、米医薬品便覧(Physicians’Desk Reference)に記載されている。表示効果が得られるアスピリンの用量は、医療分野で周知であり、一般的に1日当たり約20mg〜約325mgである。たとえば、製剤は、約20mg、30mg、80mg、160mg、250mg、300mg、325mg、または、350mgのアスピリンを含んでいてもよい。
【0051】
NeuroAidについては、一般的には0.4gのカプセルを4錠、1日当たり3回、口から投与してもよい。嚥下障害の患者に対しては、カプセルを開け、水に溶かして飲めるようにしてもよいし、または、胃管を介して注入できるようにしてもよい。したがって、日用量は約4.8gであると想定される。一実施形態では、患者におけるNeuroAid(または上記(i)にかかる他の組成物)の日用量は、約2g〜8g、約3g〜7g、約4g〜6g、約4.25g〜5.75g、約4.5g〜5.25g、約4.5g〜5g、約4.6g〜4.10g、約4.7g〜4.9gである。単一の錠剤またはカプセルなど、あるいは、複数のタブレットまたはカプセル等であり、日用量は、定められた日に服用すべきものである。好ましくは、(i)に準じる組成物が口から投与される。
【0052】
一実施形態では、NeuroAid治療の各コースは4週間継続する。典型的には3コースが実施され、通常、連続して行われる。治療濃度域は必要ではないが、数日間の治療中断後でも、付加的コースを加えることができる。したがって、ある実施形態において各NeuroAid治療は約12週間継続する。他の実施形態において、NeuroAidの治療コースは約4〜24週間、7〜16週間、9〜15週間、10〜14週間、または、11〜13週間継続する。
【0053】
虚血性脳卒中の場合、一般的に、脳卒中の発症後ただちに抗血小板剤を用いた治療を行う。一方で、出血性脳卒中の場合、クマディンまたはへパリンなどの抗凝血剤治療は絶対に禁忌であり、それが患者の通常治療の一部だった場合は直ちに中止する。抗凝血剤によって誘発された出血を起こした患者における出血を緩和するため、プロタミンおよびビタミンKが投与されてもよい。
【0054】
併用対象(i)および(ii)に加えて、他の組成物、たとえばネキシウム(Nexium)やプロトニックス(Protonix)、アシフェックス(Aciphex)などのプロトンポンプ阻害剤を投与してもよい。長期間の低量アスピリンまたは抗血小板治療を受けている患者における潰瘍の成長および出血のリスクを低減するために、プロトンポンプ阻害剤の日用量が一般的に処方される。
【0055】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、NeuroAidおよびBNJの使用対比における段階II臨床試験結果であり、(a)はNeuroAidまたはBNJを用いた治療前後の神経学的欠損の改善(DTERスコア)を示し、(b)はNeuroAidまたはBNJを用いた治療前後の機能転帰を示すものである。
図2は、NeuroAidおよびBNJの使用対比における段階III臨床試験結果であり、(a)はNeuroAidまたはBNJを用いた治療前後の神経学的欠損の改善(DTERスコア)を示し、(b)はNeuroAidまたはBNJを用いた治療前後の機能転帰を示すものである。
図3は、健康な被験者におけるNeuroAidとアスピリンとの相互作用および血圧に及ぼす影響についての臨床試験結果であり、(a)は最高血圧、(b)は最低血圧を示す。
【0056】
図1および2に関して補足する:
脳卒中の重篤度レベル(DTERスコア)=低度、軽度、中等度、重度
機能転帰:0Pts(ポイント)=身の回りの世話が自分ででき、自由に話せる;2Pts=自立して生活ができ、単純な作業が行えるが、不完全な機能がいくらかある;4Pts=歩くこと、身の回りの世話が自分でできるが、部分的に助けを必要とする;6Pts=立ち上がること、一歩進むことができるが、常に介護を必要とする;8Pts=寝たきりである。
【0057】
〔実施例〕
下記の実施例、表、および図面において、用語「NeuroAid」はNeuroAid(登録商標)と同様の組成物を指す。
【0058】
〔実施例1〕
段階II試験:NeuroAidとBuchang Naoxintong Jioanang(BNJ)との対比
溢血の患者に対する有効性について、NeuroAidと、溢血患者の治療に有効とされるBNJとを比較するために、無作為、二重盲式、層化、制御設計の臨床試験を実施した(実施例3参照)。合計200人が被験者となり、その内100人に対してNeuroAidによる治療を行い、残り100人に対してBNJ(制御)による治療を行った。BNJは、Xianyang Buchang Pharmaceutical Co.Ltd.が製造および販売を行っている。各薬剤4カプセルが1日当たり3回投与され、各治療コースは4週間継続した。
【0059】
溢血からの神経的、および機能的回復(DTER得点診断基準)、ならびに、TCM症状治療効果(TCM診断症状得点基準)に対する評価基準は、1993年中華人民共和国厚生省が公表した、新漢方を用いた溢血治療のための臨床ガイド原則に従って評価される。DTER得点基準における症状の重篤度は、4レベル(重度、中等度、軽度、低度)に従って分類され、機能転帰は0〜8のPts(ポイント)によって分類される。
【0060】
データ(図1)は、制御治療BNJと比較した場合の、NeuroAidの臨床的有効性、および、患者の神経学的欠損の改善および機能(脳卒中後の自立、依存)転帰の改善に関する優位性を示す。
【0061】
〔実施例2〕
段階III試験:NeuroAidとBNJとの対比
無作為、二重盲式、層化、制御設計を採用した。計405人の被験者が参加し、そのうち300人に対してNeuroAidによる治療を行い、105人に対してBNJ(制御)による治療を行った。BNJは、Xianyang Buchang Pharmaceutical Co.Ltd.が製造および販売を行っている。各薬剤4カプセルが1日当たり3回投与され、各治療コースは4週間継続した。
【0062】
溢血からの神経的および機能的回復(DTER得点診断基準)、ならびに、TCM症状治療効果(TCM診断症状得点基準)に対する評価基準は、段階II試験と同様に評価される。
【0063】
データ(図2)によると、患者の神経学的欠損の改善、特に片麻痺からの回復を助ける点において、NeuroAidがBNJより優れていることが示された。機能転帰に関しては、BNJに対するNeuroAidの優位性は示されなかったものの、両治療は同等の効果を有しており、4週間の治療の後、研究対象の脳卒中患者の約50パーセントが機能的自立状態に回復した(西洋で使用されるランキンスコア(Rankin score)の0または2と同等の包括的機能スコア)。
【0064】
段階IIまたは段階III試験において、NeuroAidを用いた治療による副作用は見られなかった。両試験において、広範に渡る治療濃度域(脳卒中発症後から14日目まで)を発見したことも、最初の3〜6時間以内に投与する必要がある線維素溶解薬と比較して大きな利点である。
【0065】
〔実施例3〕
BNJ対シチコリン(Citicoline)およびアスピリンの有効性に関する対照研究
溢血の患者に対するBNJおよびシチコリンの有効性における対照研究のために、無作為、二重盲式、層化、制御設計を採用した。シチコリンは、症状発生後24時間以内に行った西洋における無作為、二重盲式試験で唯一成果を収めた推定神経保護剤である。Devalos et al.(Oral Citicoline in Acute Ischemic Stroke.An Individual Patient Data Pooling Analysis of Clinical Trials(2002)Stroke 33:2850)によると、シチコリンによって3ヶ月で全快が可能であるという。
【0066】
中華人民共和国において実施された第一対照研究では、150人の被験者が15日間シチコリン(0.5gIV)とTCM(スーシャントン(Xueshuantong))とを併用した治療を受け、160人の被験者がシチコリン(0.5gIV)とスーシャントン(Xueshuantong)とBNJとを併用した治療を受けた。BNJ治療を受けた後者のグループは、神経機能欠損値、血漿粘度およびコレストロール(cholestrol)レベルにおいて改善が見られた。
【0067】
第二対照研究において、1ヶ月間、アスピリン(150mg)、シチコリン(0.75gIV)、および丹参注入(60ml)による治療を受けた30人の被験者と、アスピリン(150mg)、シチコリン(0.75gIV)、丹参注入(60ml)およびBNJによる治療を受けた30人の被験者とを比較した。BNJ治療を受けたグループは、神経および機能転帰においてはるかによい結果が出た。
【0068】
シチコリン(CDP−コリン)は、ホスファチジルコリンの生合成における主要媒介である。ホスファチジルコリンとは、細胞膜を安定化させるとともに細胞傷害性の遊離脂肪酸の精製を阻害する神経細胞膜における重要な要素である。動物モデルおよび臨床脳卒中試験の両方で有効な結果が得られることが示された。グループの中で、シチコリン治療が好都合である大きな違いは、バーテルインデックス(Barthel Index)およびランキンスケール(Rankin Scale)により測定された機能転帰、国立衛生研究所(National Institute of Health(NIH))脳卒中スケール(stroke scale)により測定された神経学的評価、および、簡易神経状態試験(Mini Mental Status)により測定された認知機能の点に見られた。シチコリンの有効性試験によって偽薬よりも優れていることが明らかとなったため、BNJを用いた治療も同様に偽薬よりも優れていると上記2つの対照実験から推定される。
【0069】
〔実施例4〕
安全試験:止血におけるNeuroAidの影響に関する段階IV非盲検試験
NeuroAidを服用する前、ならびに、NeuroAid服用(4カプセル)後2時間経過時および8時間経過時の、健康な被験者30人の血液サンプルを採取した。その血液サンプルに対して、5つの凝固試験が行われた。
【0070】
【表1】

試験結果によって、NeuroAidが血液凝固因子に何の影響も及ぼさないため出血の危険性が増すことはないことが確認された。
【0071】
〔実施例5〕
安全試験:健康な被験者を対象とした、NeuroAidとアセチルサルチル酸(アスピリン)との潜在的相互作用、および、止血および血圧に与える影響に関する段階IV非盲検試験
1日目〜5日目の間、NeuroAid治療(1日当たり12カプセル)およびアスピリン(1日当たりASA300mg)投与を受けた健康な被験者11人、ならびに、1日目〜5日目の間アスピリンのみ(1日当たり300mg)の投与を受けた健康な被験者11人を対象に、非盲検無作為研究を1日行った。被験者の血液サンプルは、NeuroAidを服用する前、ならびに、NeuroAid服用後2時間経過時および8時間経過時に採取された。5つの凝固試験、すなわち、プロトロンビン時間、活性化部分トロンビン時間、フィブリノーゲン投薬量、血小板凝固能検査、および、D−ダイマーによって血液サンプルを分析し、NeuroAidとアスピリンとの潜在的相互作用による凝血構造を特定した。22人の被験者の血圧についても、治療前、および、治療開始から2、4、6、および8時間経過後に測定した。
【0072】
NeuroAidがアスピリンと安全に使用され、血液凝固(表2)および血圧(図3)に関してアスピリンとの相互作用を及ぼさないことが、実験の結果明らかとなった。
【0073】
【表2】


【0074】
〔実施例6〕
安全試験:虚血性脳卒中患者を対象とした、NeuroAidと西洋医薬との潜在的相互作用、および、止血および血圧に与える影響に関する予備的非盲検試験
10人の虚血性脳卒中患者に対して、脳卒中発症から最初の1週間(初期段階)に予備的非盲検試験を行った。被験者は下記の基準に基づいて選択された。
a)年齢18歳以上
b)コンピュータ断層撮影法(CTスキャン)、または磁気共鳴映像(MRI)において脳梗塞と適合する画像が見られる、および、
c)脳卒中発症と非盲検試験との間の時間枠が1週間未満である
逆に、試験から除外された患者は下記を含む:
a)妊娠中、泌乳、または授乳期の女性患者
b)脳のコンピュータ断層撮影法(CTスキャン)、または磁気共鳴映像(MRI)上に大脳内出血の兆候が見られる患者
c)あざができやすい、または、血液凝固障害の症状がでたことのある患者
d)NeuroAid以外の漢方薬を服用している患者
e)血栓溶解を受けている患者、および、
f)非盲検試験における選別および参加前3ヶ月以内にNeuroAidを使用したことがある患者
各患者は、患者が服用している他の西洋医薬に加えて、NeuroAid4錠を1日当たり3回、1ヶ月間服用した。西洋医薬とは、血小板凝固阻害剤、硝酸エステル、経口降圧治療薬、脂質調整剤、抗糖尿病薬、または抗痙攣薬を含む。
【0075】
被験者から採取された血液サンプルに対し、a)NeuroAid服用前(基準を作るためのもの)、b)NeuroAid開始後1週間目、c)NeuroAid開始後4週間目、の3つの間隔で、安全性評価試験が実施された。血液サンプルは、下記の血液学および生化学的臨床分析試験を用いて分析された:
a)プロトロンビン時間(PT)
b)活性化部分プロトロンビン時間(APPT)
c)フィブリノーゲン投薬量
d)血小板凝固能検査
e)D−ダイマー検査
f)血球数
g)クレアチニン
h)血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(SGOT)、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(SGPT)
i)血糖
j)CRP C反応性タンパク質
非盲検試験(表3)によると、第二次脳卒中の危険因子に対処する西洋医薬と併用した場合、NeuroAidが腎機能、肝機能、血糖値、および、C反応性タンパク質に対して全く効能がないことが明らかとなった。たとえば患者4および5(両者ともNeuroAidおよび4種類の西洋医薬を服用)に対して行った5つの凝固試験(プロトロンビン時間(PT)、活性化部分プロトロンビン時間(APPT)、フィブリノーゲン投薬量、血小板凝固能検査、Dダイマー検査)(表3の5行目、6行目)において、NeuroAid開始後1週間、および4週間に測定された検査測定値は、NeuroAid開始前に測定された基準値と大差ない。
【0076】
非盲検試験の測定値に対する統計分析によると、10人全ての患者の測定値は平均値と大きな違いがないことも示している(表4)。たとえばプロトロンビン時間(PT)検査において、NeuroAid開始1週間後、および4週間後の標準偏差(SD)値は1.09および0.77であり、基準値の0.88から大きく外れていない。同様に、フィブリノーゲン投薬量検査において、NeuroAid開始1週間後、および4週間後の標準偏差(SD)値は1.22および1.11であり、基準値の1.13から大きく外れていない。
【0077】
したがって、非盲検試験の結果によって、NeuroAidは血小板凝固阻害剤、硝酸エステル、経口降圧治療薬、脂質調整剤、抗糖尿病薬、または抗痙攣薬などの西洋医薬と安全に併用できることがさらに証明された。
【0078】
【表3】




【0079】
【表4】


本発明は例示によってのみ説明され、かつ、本発明の範囲および本質を逸脱しない限り変更が加えられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】NeuroAid対BNJの使用における段階II臨床試験結果であり、(a)はNeuroAidまたはBNJを用いた治療前後の神経学的欠損の改善(DTERスコア)を示し、(b)はNeuroAidまたはBNJを用いた治療前後の機能転帰を示すものである。
【図2】NeuroAid対BNJの使用における段階III臨床試験結果であり、(a)はNeuroAidまたはBNJを用いた治療前後の神経学的欠損の改善(DTERスコア)を示し、(b)はNeuroAidまたはBNJを用いた治療前後の機能転帰を示すものである。
【図3】健康な被験者におけるNeuroAidとアスピリンとの相互作用および血圧に及ぼす影響についての臨床試験結果であり、(a)は最高血圧、(b)は最低血圧を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、および、神経可塑性に関する病気からなる群から選択される病気を患う患者を治療するための方法であって、
(i)ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物、および、
(ii)脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の治療用に西洋医学において使用する薬剤、を患者に投与することを特徴とする方法。
【請求項2】
(i)ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物、および、
(ii)脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の患者に対する治療で使用する薬剤製品のうち、脳卒中の治療用に西洋医学で使用する薬剤の使用。
【請求項3】
ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物の使用であって、
患者は、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気からなる群から選択される患者に対する治療に使用する薬剤製品のうち、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の患者の治療用に西洋医学で使用する薬剤も投与されることを特徴とする使用。
【請求項4】
脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気からなる群から選択される病気を患う患者に対する治療において使用する薬剤の製品のうち、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の患者の治療用に西洋医学で使用する薬剤、の使用であって、
上記使用において、上記患者は、ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物が投与されることを特徴とする使用。
【請求項5】
(i)ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、の原料のうち少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14種を含む組成物、および、
(ii)脳卒中の治療における使用、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の患者に対する治療における併用、別々の使用、または連続的な使用に、西洋医学で用いられる薬剤、および、任意で使用説明書、を含む混合製剤としての製品。
【請求項6】
脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気からなる上記群から選択される病気を患う患者に対する治療方法であって、
(i)NeuroAid、および(ii)脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の治療用に西洋医学で使用する薬剤を患者に投与する治療方法。
【請求項7】
(i)NeuroAid、および、(ii)脳卒中の治療における使用、脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気の患者に対する治療における併用、別々の使用、または連続的な使用に、西洋医学で用いられる薬剤、および、任意で使用説明書、を含む混合製剤としての製品。
【請求項8】
(i)および(ii)が分離処方である、請求項5または7のいずれか1項に記載の製品。
【請求項9】
上記薬剤が、同時に、別々に、または連続して投与されるのに適した分離処方として(i)および(ii)を含む、請求項2、3または4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項10】
脳卒中、心臓発作、神経変性疾患、脳損傷、神経系損傷、または、神経可塑性に関する病気のうちの少なくとも1つを治療する、少なくとも1つの混合物を特定する方法であって、
ラディックスアストラガリ根(Radix Astragali root、メンバラナスミルクヴェッチ根(Membranous Milkvetch root))、ラディックス エト リズマ サルビア ミルチオリジ根(Radix et Rhizma Salviae Miltiorrhizae root、ランタナの根または丹参)、ラディックスペオニルブラ根(Radix Paeoniae Rubra root、赤シャクヤクの根または赤芍)、リグスチカムチュアンシンの根茎(rhizome of Ligusticum Chuanxiang)、ラディックスエトリゾマノトジンセン(Radix et Rhizoma Notoginseng、三七人参)、コーテックスモウタン(Cortex moutan、牡丹の皮または牡丹皮)、ローズウッドの香木(Wood of Odoriferous Rosewood、降香)、サソリの干物(Quan Xie)、ヒメハギの根(Radix Polygalae root、遠志)、グラスリーフ スイートフラッグの根茎(Grassleaf sweetflag rhizome、石菖蒲)、ヒルドゥ(Hirudoまたは水蛭)、ゴミムシ(Groud Beetle、または筬虫)、天然または人工の牛胃石(calculus Bovis artifactusまたはRengong Niuhuang)、突起を有するガンビールプラント(阿仙薬)の茎(Ramulus uncariae cum uncisまたはGou Teng)、からなる群から選択された1つ以上の薬草から、1つ以上の単離化合物を選択するステップを含む方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法によって特定可能な組成物、または選択された組成物の混合物。
【請求項12】
請求項10に記載の方法によって特定可能な、組成物または選択された組成物の混合物であって、
γ−ムウロレン(muurolene);シペレン;α−エレメン(elemene);γ−カジネン;δ−カジネン;α−グルジュネン;α−グアイエン;α−コパエン;β−クアベベン(cuabebene);カリオフィレン;δ−グアイエン;α−セドレン;1、9、9−トリメチル−4、7−ジメタノ−2、3、4、5、6、7、8−ヘキサドロアズレン;1、1、5、5−テトラメチル−4−メタノ−2、3、4、6、7、10−ヘキサドロナフタレン;クパレン(cuparene);β−エレメン(elemene);γ−エレメン(elemene);α−ムウロレン(muurolene);β−グアイエン(guaiene);2、6−ジテル−ブチル−4−メチルフェノール;2、8−ジメチル−5−アセチル−ビシクロ〔5、3、0〕デカジエン1−8;メチルパルミテート;エチルパルミテート;メチルヘプタデカジエナール;メチルオクタデカジエナール;エチルオクタデカジエナール;フタル酸a−ジテルブチル;フタル酸ジカプリル;フタル酸ジイソデシル;酢酸;ヘプタン酸;オクタン酸;ノナン酸;パルミチン酸;イソアリル−ベンゼン;フェニルエタン;オクタデカジエン酸;3−エン−ノナン−2;シクロドデカン;トランス−ノネナール−2;トリデカン;1−メチル−4−ダイオキシメチルチノ−ビシクル〔2、2、2〕オクタン;テトラデカン;ペンタデカン;ヘキサデカン;ヘプタデカン;オクタデカン;ノナデカン;エイコサン;ヘンエイコサン;ドコサン;α、α−ジメチル−ベンゼンメタノール;1−メトキシル−ベンゼン;2、2、2−トリ−エトキシル−エタノール;1−メチル−4−イソアリル−シクロヘキサン〔1、2〕;ジンセノサイドRb1;ジンセノサイドRd;ジンセノサイドRe;ジンセノサイドRg;ジンセノサイドRg2;ジンセノサイドRh1;ジペノサイドXV II;ノトジンセノサイドR1;ノトジンセノサイドR2;ノトジンセノサイドR3;ノトジンセノサイドR4;ノトジンセノサイドR6;デンシチン;β−N−オキサロ−L−α、β−ジアミノプロピオン酸;ケルセチン;β−シトステロール;スチグマステロール;ダウコストゲロール(daucostgerol);サンチナンA;デキストロースアルデヒド酸;ピクリン酢酸;コリン;ベタイン;葉酸(ラバン2’、4’−ジヒドロキシ−5、6−ジメトキシ);クマタケニン;タンシノンI;クリプトタンシノン;ヒドロキシタンシノン;メチルタンシノン;メチレンタンシキノン;プレゼワタンシノンA(przewatansghinquinone);プレゼワタンシキノンB;ミルチロン;ジヒドロタンシノンI;タンシノールA;タンシノールB;タンシノールC;3−a―ハイドロキシタンシノンII;ノルタンシノン;1、2、15、16−テトラヒドロタンシキノン;タンシキノンIIA;タンシキノンIIB;クリプトタンシキノン;イソタンシキノンI;イソタンシキノンII;イソクリプトタンシキノン;ミルチロン;イソタンシキノン;イソグリプトタンシキノン;タンシキノンA;タンシキノンB;タンシキノンC;サロイレン(saloilenone);(danshenspiroketallactone);タンシルアセトン;サルビオル(salviol);タンシアルデヒド;(danshensuan A);プロトカテク酸;プロトカテクアルデヒド;バイカリン;β−シトステロール;ウルソル酸;ダウコステロール(daucosterol);イソフェルリック酸;デヒドロイソタンシノンI;ペオニフロリン;ペオノール;ペオニン;アルビフロリン;トリテルペノイド;シストステロール;オキシペオニフロリン;ベンゾールペオニフロリン;安息香酸;β−シトステロール;ガロタニン;ペドゥンクラジン(pedunculagin);O−ガロルペドゥンクラジン(O−galloylpedunculagin);オイゲニン(eugeniin);タンニン酸;レジン;ナフサ;シニディウムラクトン;(chuanxingol);4−ヒロキシ−3−ブチリデン−フタリド;4、5−でヒドロ−3−ブチリデン−フタリド;3−ブチル−フタリド;7−ハイドロキシ−3−ブチリデン−フタリド;3‐ブチル−4、5−ジヒドロフタリド;(Z)−4、5−ジヒドロ−6、7−トランスジヒドロキシ−3−ブチリデン−フタリド;(Z)−4、5−ジヒドロ−6、7−シス−ジヒドロキシ−3−ブチリデン−フタリド;センキュノリドK;センキュノリドL;センキュノリドM;(Z)6、7−エポキシ−リグスチリド;3、6、7−トリヒドロキシ−4、5、6、7−テトラヒドロ−3−ブチル−フタリド;ネオクリニジッド(neocnidilide);3−n−ブチル−3−ヒドロキシ−4、5、6、7−テトラヒドロ−6、7−ジヒドロキシフタリド;(Z、Z’)−ディリグスチリド(diligustilide);(Z)−6、8’、7、3’−ディリグスチリド(diligustilide);ワリチリド(wallichilide);(Z’)−3、8−ジヒドロ−6、6’、7、3a−ディリグスチリド(diligustilide);チュアンシンジン(chuanxingzine);テトラメチル−ピラジン;L−イロソイシン−L−バリン無水物;アデニン;L−バリン−L−バリン無水物;トリメチルアミン;ペオリリン(perlolyrine);フェルラ酸;セダノン酸;バニリン酸;コーヒー酸;プロトカテキン酸;リノレン酸;クリソファノール;メチルフェニルアセテート;セダノン酸ラクトン;メチルペンタデカノール;エチルペンタデカノール;エチルヘプタデカノール;エチルイソヘプタ−デカノール;エチルオクタデカノール;エチルイソクタデカノール;メチルリノレン酸エステル;ラクトン;阿魏酸;バニリン;ビス−5、5’−ホルミルフーペエ(formylfurperye)エーテル;5−ヒドロキシメチル−6−エンド−メトキシ−4’−ヒドロキシフェノール−8−オキサビシクロ(3、2、1)−オクト−3−エン−2−ワン;スパスエノール;β−システロール;ビタミンA;アラサポニンA;ペオノール;ペオノサイド;アピオペオノサイド;ペオコノール(paeconol);ペオノリド(ペオコノール、アラビン糖およびペオニフロリン);ペオニフロリン;オジペオニフロリン(ozypaeoniflorin);ベンゾールペオニフロリン;ベンゾール−オキシペオニフロリン;没食子酸;1、2、3、4、6−ペンタガロイルグルコース;ヒルディン;へパリン;リンコフィリン;イソリンコフィリン;コリノキシン;イソコリノキシン;コリナンチン(corynantheine);ジヒドロコリナンチン(dihydrocorynantheine);ヒルスチン;ヒルステイン;ヘテロ−ゴウテン(Gouteng)−アルカリ;カツトキシン;セカリン;リシン;牛スルホン酸;セチル酸;オクタデカノン酸;コレステリン;レシチン;β−アサロン(シス形);アサリル−エーテル;カリオフィレン;α−フムレン;セキショウ(Sekishone);1−アリル−2、4、5−トリメチル−オキシ−ベンゼン;β−アサロン;アサロン;シス−メチルイソオウゲノール;トランス−メチルイソオウゲノール;シオブノン(shyobunone); イソショーブノン(isoshyobuncne);エピシオブノン(epishyobunone);リナロール;カラメネン;β−グルジュネン;δ−カジネン;カラメンジオール;イソカラメンジオール;プレイソカラメンジオール;アコロネン(acoronene);アコロン(acorone);アコラゲマクロン(acoragermacrone);アコラモン(acolamone);イソアコラモン;カリオフィレン;シス−メチルイソユージノール;オンジサポニン(onjisaponin)A;オンジサポニン(onjisaponin)B;オンジサポニン(onjisaponin)C;オンジサポニン(onjisaponin)D;オンジサポニン(onjisaponin)E;オンジサポニン(onjisaponin)F;オンジサポニン(onjisaponin)G;テヌイフォリン(tenuifolin);2−β−2、7−ジヒドロキシ−2、3−カーボキシオレアノール酸 3−β−O−グルコシド;テヌイゲニンA;テヌイゲニンB;サポニン;オンジキサンチン;1、6−ジヒドロキシ−3、7−ジメトキシキサントン;1−ヒドロキシ−3 6、7−トリメトキシキサントン;5−無水Dソルビトール;N−アセチル−D−グルコサミン;3、4、5−トリメトキシ桂皮酸;ポリカゲル;テヌイジン;ビリルビン;胆緑素;コール酸;ケノデオキシコール酸;リトコール酸;ステロ−コール酸;抱合胆汁酸;コレストロール(cholestrol);ムチゲン;カロチン;SMC−S;SMC−F;牛の胆汁粉;胆汁;豚の脱酸素胆汁;牛のスルホン酸;コレステリン;ダルバジン(Dalbergin);ノルダルバジン(Nordalbergin);イソダルバジン(Isodalbergin);o−メチルダルバジン(o−Methyldalbergin);ダルバゲノン(Dalbargenone)およびダルバジクロメン(Dalbergichromene)、上記選択された組成物の類似物質、および、薬学的に基準を満たす塩、からなる群から選択される組成物または選択された組成物の混合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−543758(P2009−543758A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500336(P2009−500336)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際出願番号】PCT/SG2007/000072
【国際公開番号】WO2007/106049
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(508210653)モレアク プライベート リミテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】MOLEAC PTE.LTD.
【住所又は居所原語表記】11 Biopolis Way,#09−08 Helios,Singapore 138667,Singapore
【Fターム(参考)】