説明

移動対象物用マーキング装置

【課題】搬送中の被マーキング対象物に対して、欠陥が存在する場所そのものに、高精度で、自由な形状のマーキングを施すことを可能とする移動対象物用マーキング装置を提供することを目的とする。
【解決手段】被マーキング対象物を搬送する搬送部と、搬送中の被マーキング対象物の特定箇所にマーキングを施すマーキング部と、搬送部及びマーキング部の動作を制御する動作制御部と、を備えた移動対象物用マーキング装置において、マーキング部は搬送部の搬送方向に沿って設置されたレール部と、レール部の所定の区間を搬送方向と同じ方向に移動するY方向移動部と、搬送方向に直交する方向に移動するX方向移動部と、X方向移動部に設置されてY方向とX方向の両方向に直行する方向に移動するZ方向移動部と、を有するものとし、Z方向移動部が特定区間を、被マーキング対象物と同期して移動しながら、特定箇所にマーキングを施す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送中の対象物にマーキングをする装置に関する。さらに詳しくは、搬送中の対象物と同期して移動しながら対象物の所定の場所に所定の形状のマーキングをする方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フィルム、シート等の長尺の製品の検査工程では、シート製品の搬送中に検査がされ、検査情報が、搬送方向の下流に設置されたマーキング装置に伝えられ、下流において、シート製品の欠陥部分の判別に役に立つマーキングが施され、後工程において、該マーキングに基づいて、欠陥の修復または、欠陥の除去がされる。
【0003】
検査と欠陥の工程では、CCDカメラ等によって製品の画像情報が取得され、画像処理によって、画像データが解析されて、欠陥が抽出される。そして、次に、欠陥情報と、製品の搬送速度と、位置情報等と、が下流のマーキング装置に伝えられて、マーキング装置は、これらの情報を基に製品にマーキングを施す。図に基づいて説明する。
【0004】
図2は従来の検査・マーキング装置の概略を示す斜視図である。
図2において、101は被マーキング対象物であり、102はCCDラインセンサーカメラであり、106は光源であり、110はマーキング部であり、108は搬送部であり、120は動作制御部である。
【0005】
従来の検査・マーキング装置においては、被マーキング対象物101が搬送部108によって搬送されている状態で、CCDラインセンサーカメラ102によって、被マーキング対象物が検査され、検査データが、動作制御部120によって解析されて、欠陥が発見された場合には、被マーキング対象物101の位置と搬送速度から、被マーキング対象物101の下流における位置を予想し、マーキング部110が被マーキング対象物101の欠陥の近くにマーキングを施す。
【特許文献1】特開2006−292678号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、被マーキング対象物は相当の速度で搬送されていると、従来の検査・マーキング装置においては、欠陥箇所そのものにマーキングを施すために必要とするのに十分な速度と位置精度を確保することが困難で、欠陥箇所を追従することができないために、欠陥箇所そのものの位置にマーキングを施さないで、欠陥の存在する場所に対応する幅方向の端にマーキングを施すものが大半であった。従来のマーキングの仕方について、図に基いて説明する。
【0007】
図3は欠陥の存在する位置と従来の検査・マーキング装置によって施されるマーキングの位置との関係を説明するための平面図である。
図3において、301は欠陥であり、302は施されるマークである。
従来の一般的な検査・マーキング装置においては、欠陥301に対して施されるマーク302は欠陥301の存在する場所ではなく、欠陥301の存在する場所を被マーキング対象物の幅方向に平行移動した被マーキング対象物の周辺部にマーキングを施していた。
【0008】
しかしながら、欠陥箇所が微細な場合には、対応する周辺部にマークが施されていても欠陥箇所を発見することが難しい。
【0009】
そこで、本発明は、搬送中の被マーキング対象物に対して、欠陥が存在する場所そのものに、高精度でマーキングを施すことを可能とする移動対象物用マーキング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者らは、上記課題を達成するために、マーキング部に取り付けられたマーカーペンが移動しながらマーキングを施すようにし、さらに必要に応じて、マーキング部を複数台設置して、各マーキング部が相互に補完しあいながら、マーキングを施すように移動対象物用マーキング装置を構成した。また、マーカーペンを搬送中の被マーキング対象物の搬送速度と同期して移動させて、マークを施すようにすれば、被マーキング対象物が動いていても、止まっているような状況であるので、自由な形状のマーキングを施すことができることにも着目した。
【0011】
請求項1に記載の発明は搬送中の被マーキング対象物の特定箇所にマーキングを施す移動対象物用マーキング装置であって、
前記移動対象物用マーキング装置は、
前記被マーキング対象物を搬送する搬送部と、
搬送中の前記被マーキング対象物の特定箇所にマーキングを施す前記マーキング部と、
前記搬送部及び前記マーキング部の動作を制御する動作制御部と、を備え、
前記マーキング部は前記搬送部の搬送方向に沿って設置されたレール部と、前記レール部の上の所定の区間(以下「特定区間」ともいう)を搬送方向と同じ方向(以下「Y方向」ともいう)に移動するY方向移動部と、搬送方向に直交する方向(以下「X方向」ともいう)に移動するX方向移動部と、前記X方向移動部に設置されて前記Y方向と前記X方向の両方向に直行する方向(以下「Z方向」ともいう)に移動するZ方向移動部と、を有し、
前記Z方向移動部が前記特定区間を、前記被マーキング対象物と同期して移動しながら、前記特定箇所にマーキングを施すように構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は請求項1に記載された移動対象物用マーキング装置に係り、
前記移動対象物用マーキング装置は複数の前記マーキング部を備え、
前記複数のマーキング部は搬送方向に、縦列的に設置され、前記複数のマーキング部は前記被マーキング対象物のマーキングを施す範囲を分担し合って、搬送中の被マーキング対象物の特定箇所にマーキングを施すことを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明は請求項2に記載された移動対象物用マーキング装置に係り、
各前記Z方向移動部は前記搬送部の前記特定区間を前記Y方向に移動しながら、前記被マーキング対象物の前記特定箇所にマーキングを施し、前記特定区間の下流の端(以下「終点」ともいう)に達したときには、前記特定区間の上流の端(以下「始点」ともいう)に戻るという動作をし、
前記複数のマーキング部の内のいずれか1台のマーキング部の前記Z方向移動部が前記特定区間の前記終点に達して、前記特定区間の前記始点に戻ろうとしている期間は、他の前記複数のマーキング部の内のいずれかのマーキング部の前記Z方向移動部が前記搬送部の前記Y方向の前記特定区間を移動しながら搬送中の前記被マーキング対象物の前記特定箇所にマーキングを施すことにより、各前記マーキング部が、お互いに他の前記マーキング部を補完しあって、搬送中の被マーキング対象物の特定箇所にマーキングを施すことを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明は請求項1乃至3のいずれかに記載された移動対象物用マーキング装置に係り、
前記Z方向移動部は、前記特定箇所が複数個あり、所定の範囲内に存在するときには、前記所定の範囲内に属する前記特定箇所を一括して囲むようなマークを施すことを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明は請求項1乃至3のいずれかに記載された移動対象物用マーキング装置に係り、
前記マーキング部は、前記特定箇所の性質と関連性のある図形からなるマークを施すことを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明は請求項1乃至3のいずれかに記載された移動対象物用マーキング装置に係り、
前記マーキング部は、前記特定箇所から所定の範囲内にマークを施すことを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の発明は請求項1乃至6のいずれかに記載された移動対象物用マーキング装置に係り、
前記被マーキング対象物はシート状の物体であることを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【0018】
請求項8に記載の発明は請求項5に記載された移動対象物用マーキング装置に係り、
前記図形は文字であることを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【0019】
請求項9に記載の発明は請求項1乃至8のいずれかに記載された移動対象物用マーキング装置に係り、
前記Y方向移動部は2個以上の前記X方向移動部を有して、2箇所以上の前記特定箇所に同時にマーキングを施すことが可能となるように構成されていることを特徴とする。
【0020】
請求項10に記載の発明は請求項1乃至9のいずれかに記載された移動対象物用マーキング装置に係り、
前記マーキング部は2個以上の前記Y方向移動部を有して、2箇所以上の前記特定箇所に同時にマーキングを施すことが可能となるように構成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項11に記載の発明は請求項1乃至10のいずれかに記載された移動対象物用マーキング装置を有する移動対象物用検査兼マーキング装置であって、
前記移動対象物用検査兼マーキング装置は、前記搬送部上において前記マーキング部の上流に、検査部を有し、
前記検査部は前記被マーキング対象物を検査し、欠陥箇所を抽出し、前記欠陥箇所を前記特定箇所として、前記動作制御部に前記特定箇所の位置情報を送り、前記マーキング部は前記欠陥箇所に、マーキングを施すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る移動対象物用マーキング装置によれば、搬送中の被マーキング対象物であって、多数の被マーキング箇所を有するものに対して、欠陥箇所そのものに、高精度で自由な形状のマーキングを施すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図を参照しつつ、発明を実施するための最良の形態につき説明する。
【0024】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る移動対象物用マーキング装置について説明する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る移動対象物用マーキング装置の概略を示す斜視図である。
図4において、101は被マーキング対象物であり、110はマーキング部である。103はレール部であり、被マーキング対象物の搬送方向に沿って設置されている。105はY方向移動部である。107はX方向移動部である。104はZ方向移動部である。マーキング部110はレール部103と、Y方向移動部105と、X方向移動部107と、Z方向移動部104と、を備える。また、161乃至163は被マーキング対象物101に施されたマークである。
【0025】
102は検査部のCCDラインセンサーカメラであり、106は光源である。108は搬送部であり、被マーキング対象物101を保持し搬送する。131は被マーキング対象物101の搬送方向を示す矢印である。
120は動作制御部であり、CCDラインセンサーカメラ102と、マーキング部110と、搬送部108を制御する。121は動作制御部120を構成するパソコンであり、122は動作制御部120を構成するモーションコントローラである。次に、各部の構成と機能について説明する。マーキング部110は動作制御部120からの情報に基づいて被マーキング対象物110の所定の位置にマーキングを施す。X方向移動部107はY方向移動部105上をスライドできるようにY方向移動部105に可動的に固定されている。また、Y方向移動部105はレール部103上をスライドできるように可動的に固定されている。また、Z方向移動部104はX方向移動部107に設置され、動作制御部120の指示により上下(Z方向)に移動する。マーカーペンはZ方向移動部104に取り付けられる。その結果、搬送方向の動きはY方向移動部105がレール部103上を動くことによって実現され、搬送方向と直交する方向の動きはX方向移動部107がY方向移動部105上を動くことによって実現され、上下方向(Z方向)の動きは、マーカーペンを保持するZ方向移動部104が上下することにより、実現する。上下方向の動きにより、被マーキング対象物101にマークを施すことができる。
【0026】
Y方向移動部105と、X方向移動部107と、Z方向移動部104と、については、例えばリニアーモーターを用いて構成する。
【0027】
次に、全体の動作について説明する。最初に、搬送部108が被マーキング対象物101を矢印131が示す方向に搬送する。ラインセンサーカメラ102は搬送部108によって、搬送されている被マーキング対象物101を撮像して、撮像データを動作制御部120に送る。動作制御部120は撮像データを解析して、欠陥を検出した場合には、その位置情報を把握し、被マーキング対象物101の搬送速度に基いて、Y方向移動部105と、X方向移動部107と、を駆動して、Z方向移動部104を、検出した欠陥箇所に追従させる。Z方向移動部104が被マーキング対象物101の動きに追従したら、Z方向移動部104を上下させて、マーカーペンを用いてマーキングを施す。
【0028】
また、Z方向移動部104が被マーキング対象物101の動きに同期した後は、被マーキング対象物101が静止している場合にマークの形状を描くのに必要なマークの形状に関するXY座標情報を、同期させるのに必要な動きに加えれば、任意の形状のマークを施すことができる。したがって、マーク161のような文字(BAD)も、マーク162のような三角印も、マーク163のような○印もマークとして施すことができる。
【0029】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る移動対象物用マーキング装置について説明する。
本実施の形態2に係る移動対象物用マーキング装置においては、マーキング部は2台である。ただし、本発明に係る移動対象物用マーキング装置は2台に限定されるものではなく1台であってもよいし、3台以上であってもよい。
【0030】
図1は、本発明の実施の形態2に係る移動対象物用マーキング装置の概略を示す平面図である。また、図5は本発明の実施の形態2に係る移動対象物用マーキング装置の概略を示すブロック図である。
図1において、101は被マーキング対象物であり、110はマーキング部である。103はレール部であり、被マーキング対象物の搬送方向に沿って設置されている。105はY方向移動部である。107はX方向移動部であり、104はZ方向移動部である。マーキング部110はレール部103と、X方向移動部107と、Y方向移動部105と、Z方向移動部104と、を備える。141はレール部103の特定区間の上流の端である始点であり、142は下流の端である終点である。
【0031】
また、210はもう一台のマーキング部であり、被マーキング対象物の搬送方向に沿って設置されるレール部203と、Y方向移動部205と、X方向移動部207と、Z方向移動部204を備える。241はレール部203の特定区間の上流の端である始点であり、242は下流の端である終点である。本実施の形態においてはX方向移動部207が2台であるが、1台であっても、3台以上であってもよい。
【0032】
各マーキング部の機能と構成は、実施の形態1の場合と同様である。マーキング部を2台とし、各マーキング部が相互に補完しあうように構成することにより、被マーキング対象物の搬送速度をより高速化でき、より多くのマークを施すことが可能となる。
【0033】
以下、相互に補完しあう方法の1例について説明する。
搬送中の被マーキング対象物101の正確な位置にかすれのないマークを施すためにはマークを施されるものと、マークを施すものとの相対速度が小さいこと、可能であれば速度差がゼロであることが望ましい。したがって、マーキング部110のZ方向移動部104と搬送中の被マーキング対象物101の速度差を最小またはゼロにするために、本発明に係る移動対象物用マーキング装置においては、Z方向移動部104は被マーキング対象物の動きに追従して、自ら動きながらマークを施している。
【0034】
具体的には、Y方向移動部105が始点141の位置から、下流に向かって移動しながら、またX方向移動部107がY方向移動部105の上をX方向に移動し、マークを施すときにはZ方向移動部104が上下することによりマークを施している。したがって、マークを施している間に、Y方向移動部105は終点142に至る。さらに、被マーキング対象物101の動きに追従しながらマークを施すためにはY方向移動部105が始点141に戻る必要がある。
【0035】
しかしながら、Y方向移動部105が終点142から始点141に戻っている間も、マークを施すべき場所がY方向移動部105の下を通過していってしまう。もどりながら、マーキングを施すと、被マーキング対象物とZ方向移動部104との相対速度が大きくなり、マーキングにかすれ等が生じて高品質のマーキングを施すことはできない。
【0036】
そこで、本実施の形態2に係る移動対象物用マーキング装置においては、マーキング部を2台とし、Y方向移動部105が終点142から始点141へ移動している間は、マーキング部210のY方向移動部205がマーキング部210のレール部203の始点241から終点242に向かって移動しながらマークを施す。
【0037】
また、マーキング部210のY方向移動部205が終点242に到着し、終点242から始点241へ移動している間は、今度は逆に、マーキング部110のY方向移動部105がマーキング部110のレール部103の始点141から終点142に向かって移動しながらマークを施す。
【0038】
また、マーキング部210のY方向移動部205は、図1に示されているように2台のX方向移動部を有するものとしてもよい。2台設置すれば、一定時間により多くのマーキングを施すことが可能となる。
また、1台のマーキング部に2台以上のY方向移動部を設置すれば、一定時間により多くのマーキングを施すことが可能となる。
【0039】
マーキング部110とマーキング部210が交互に、以上の動作を繰り返すことにより、被マーキング対象物の搬送速度をより高速化でき、より多くのマークを施すことが可能となる。マーキング部が2台で足りない場合には、さらに追加する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態2に係る移動対象物用マーキング装置の概略を示す平面図である。
【図2】従来の検査・マーキング装置の概略を示す斜視図である。
【図3】欠陥の存在する位置と従来の検査・マーキング装置によって施されるマーキングの位置との関係を説明するための平面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る移動対象物用マーキング装置の概略を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る移動対象物用マーキング装置の概略を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0041】
101 被マーキング対象物
102 CCDラインセンサーカメラ
103 レール部
104 Z方向移動部
105 Y方向移動部
107 X方向移動部
106 光源
108 搬送部
110 マーキング部
120 動作制御部
121 パソコン
122 モーションコントローラ
161 マーク
162 マーク
163 マーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送中の被マーキング対象物の特定箇所にマーキングを施す移動対象物用マーキング装置であって、
前記移動対象物用マーキング装置は、
前記被マーキング対象物を搬送する搬送部と、
搬送中の前記被マーキング対象物の特定箇所にマーキングを施す前記マーキング部と、
前記搬送部及び前記マーキング部の動作を制御する動作制御部と、を備え、
前記マーキング部は前記搬送部の搬送方向に沿って設置されたレール部と、前記レール部の上の所定の区間(以下「特定区間」ともいう)を搬送方向と同じ方向(以下「Y方向」ともいう)に移動するY方向移動部と、搬送方向に直交する方向(以下「X方向」ともいう)に移動するX方向移動部と、前記X方向移動部に設置されて前記Y方向と前記X方向の両方向に直行する方向(以下「Z方向」ともいう)に移動するZ方向移動部と、を有し、
前記Z方向移動部が前記特定区間を、前記被マーキング対象物と同期して移動しながら、前記特定箇所にマーキングを施すように構成されていることを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【請求項2】
請求項1に記載された移動対象物用マーキング装置であって、
前記移動対象物用マーキング装置は複数の前記マーキング部を備え、
前記複数のマーキング部は搬送方向に、縦列的に設置され、前記複数のマーキング部は前記被マーキング対象物のマーキングを施す範囲を分担し合って、搬送中の被マーキング対象物の特定箇所にマーキングを施すことを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【請求項3】
請求項2に記載された移動対象物用マーキング装置であって、
各前記Z方向移動部は前記搬送部の前記特定区間を前記Y方向に移動しながら、前記被マーキング対象物の前記特定箇所にマーキングを施し、前記特定区間の下流の端(以下「終点」ともいう)に達したときには、前記特定区間の上流の端(以下「始点」ともいう)に戻るという動作をし、
前記複数のマーキング部の内のいずれか1台のマーキング部の前記Z方向移動部が前記特定区間の前記終点に達して、前記特定区間の前記始点に戻ろうとしている期間は、他の前記複数のマーキング部の内のいずれかのマーキング部の前記Z方向移動部が、前記搬送部の前記Y方向の前記特定区間を移動しながら搬送中の前記被マーキング対象物の前記特定箇所にマーキングを施すことにより、各前記マーキング部が、お互いに他の前記マーキング部を補完しあって、搬送中の被マーキング対象物の特定箇所にマーキングを施すことを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の移動対象物用マーキング装置において、前記Z方向移動部は、前記特定箇所が複数個あり、所定の範囲内に存在するときには、前記所定の範囲内に属する前記特定箇所を一括して囲むようなマークを施すことを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれかに記載の移動対象物用マーキング装置において、前記マーキング部は、前記特定箇所の性質と関連性のある図形からなるマークを施すことを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれかに記載の移動対象物用マーキング装置において、前記マーキング部は、前記特定箇所から所定の範囲内にマークを施すことを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の移動対象物用マーキング装置において、前記被マーキング対象物はシート状の物体であることを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【請求項8】
請求項5に記載の移動対象物用マーキング装置において、前記図形は文字であることを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の移動対象物用マーキング装置において、前記Y方向移動部は2個以上の前記X方向移動部を有して、2箇所以上の前記特定箇所に同時にマーキングを施すことが可能となるように構成されていることを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【請求項10】
請求項1乃至9に記載の移動対象物用マーキング装置において、前記マーキング部は2個以上の前記Y方向移動部を有して、2箇所以上の前記特定箇所に同時にマーキングを施すことが可能となるように構成されていることを特徴とする移動対象物用マーキング装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載の移動対象物用マーキング装置を有する移動対象物用検査兼マーキング装置であって、
前記移動対象物用検査兼マーキング装置は、前記搬送部上において前記マーキング部の上流に、検査部を有し、
前記検査部は前記被マーキング対象物を検査し、欠陥箇所を抽出し、前記欠陥箇所を前記特定箇所として、前記動作制御部に前記特定箇所の位置情報を送り、前記マーキング部は前記欠陥箇所に、マーキングを施すことを特徴とする移動対象物用検査兼マーキング装置。







【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−298758(P2008−298758A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−148659(P2007−148659)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(507183066)株式会社ケー・デー・イー (3)
【Fターム(参考)】