説明

移動局装置、位置管理装置、LGW、アクセス制御装置、移動通信システム及び移動通信方法

【課題】コアネットワーク及び、ブロードバンドネットワークに接続されたホーム基地局装置に接続している移動局装置がコアネットワーク経由でデータを送受信しているときに、移動局装置がホーム基地局装置にハンドオーバしたときにホーム基地局装置からブロードバンドネットワーク経由でデータを送受信できる移動通信システム等を提供すること。
【解決手段】移動局装置からハンドオーバ要求メッセージを送信することにより、コアネットワークへホーム基地局からブロードバンドネットワークのデータの送受信の許可情報を通知することにより、コアネットワーク経由のデータの送受信からブロードバンドネットワーク経由のデータの送受信へ切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動局装置が接続されたホーム基地局装置を有するホームネットワークと、位置管理装置及びアクセス制御装置が接続されるコアネットワークとが外部ネットワークを介して接続されている移動通信システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムの標準化団体3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)では、次世代の移動体通信システムとして以下の非特許文献1に記載のEPS(Evolved Packet System)の仕様化作業を進めており、EPSの構成装置として、宅内等に設置する小型基地局であるHeNB(Home eNodeB:ホーム基地局)について検討がなされている。
【0003】
HeNBは、フェムトセルと呼ばれる小規模の無線セルを構築し、通常の基地局と同じ無線アクセス技術を用いて、UE(User Equipment:移動端末装置)を収容する。そして、ブロードバンドネットワークを経由して移動通信システムのコアネットワークに接続し、収容しているUEの通信データを中継することができる。
【0004】
さらに、以下の非特許文献2には、HeNBでローカルIPアクセスを実現するためのアーキテクチャ候補が開示されている。ローカルIPアクセスとは、HeNBが直接接続されている家庭内IPネットワーク等のネットワーク(以下、「ホームネットワーク」と呼ぶ)へのダイレクトな接続性をUEに提供する機能であり、UEは、移動通信システムのコアネットワークを経由せずに、ホームネットワークに接続している他の情報端末(例えば、デジタルビデオレコーダやプリンタ等)と通信することが可能となる。
【0005】
また、以下の非特許文献2には、SIPTO(Selected IP Traffic Offload)を実現するためのアーキテクチャの候補が開示されている。SIPTOとは、UEが基地局(eNB)に接続しつつ、移動通信システムのコアネットワークを介さずにブロードバンドネットワーク経由で、eNBに収容しているUEにデータ通信を提供する。
【0006】
また、以下の非特許文献3には、SIPTOの記載があり、UEがHeNBに接続しつつ、移動通信システムのコアネットワークを介さずに、ホームネットワークを経由してブロードバンドネットワーク経由で、HeNBに収容しているUEにデータ通信を提供する。
【0007】
非特許文献3では、UEがeNBからブロードバンドネットワーク経由でデータ通信を行う方法をSIPTO@CN(Core Network:コアネットワーク)と記載し、HeNBからホームネットワークを経由してブロードバンドネットワーク経由でデータ通信を行う方法をSIPTO@LN(Local Network:ローカルネットワーク)と記載している。
【0008】
ホームネットワークでは、Local GateWay(LGW)がブロードバンドネットワークとHeNBを接続し、データ通信を提供する。ここで、UEが通信中に移動によって異なるLGWに接続されたHeNBに接続する際には、UEのIPアドレスが変更され、データ通信を継続できない。UEが異なるLGWに接続されたHeNBに接続した場合にもデータ通信を継続するためのハンドオーバ手続について議論されている。
【0009】
また、非特許文献4には、HeNBからブロードバンドネットワーク経由でデータ通信を行う場合(SIPTO@LN)、コアネットワークを管理している移動通信ネットワーク事業者の許可情報や、ブロードバンドネットワークを管理している事業者の許可情報、さらに、ユーザの許可情報について議論されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】3GPP TS23.401 General Packet Radio Service (GPRS) enhancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN) access
【非特許文献2】3GPP TR 23.829 Local IP Access and Selected IP Traffic Offload
【非特許文献3】3GPP TR 23.859 LIPA Mobility and SIPTO at the Local Network
【非特許文献4】“User interactions for SIPTO@LN acceptance”, 3GPP TSG SA WG2 #85, S2-112455
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来のオフロード技術である、eNBからブロードバンドネットワーク経由でデータ通信(SIPTO@CN)は、移動通信ネットワーク事業者の意向のみで、オフロードが決定され、ユーザの意向は反映されていなかった。
【0012】
HeNBからブロードバンドネットワーク経由でデータ通信(SIPTO@LN)の可否の決定は、移動通信ネットワーク事業者、ブロードバンドネットワーク事業者、ユーザの3者の合意が必要となるが、これまで、ユーザがオフロードの可否を通知する手段も、それに基づいてオフロードが開始される手続きもないために、ユーザの意向を反映してオフロードを行うことができなかった。
【0013】
特に、UEがデータ通信を行っているアクティブ状態の際に、UEのオフロードの可否の意向を反映して、コアネットワーク経由で行われていた通信がブロードバンドネットワーク経由での通信に切り替えられるオフロードや、ブロードバンドネットワーク経由で行われていた通信がコアネットワーク経由での通信に切り替えられるオフロードの停止を行うことができなかった。
【0014】
また、ここで求められる、ユーザがオフロードの可否を通知する手段や、それに基づいてオフロードが開始される手続きは、制御メッセージが増加に伴う機器の負荷や、ネットワークリソースの有効活用を考慮すると、新たに複雑な手続きを必要とせず、既存手続きへの変更を必要最低限とする方法であることが望ましい。
【0015】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたもので、その目的は、ホーム基地局装置に接続している移動端末装置がデータ通信を行っているアクティブ状態において、UEの移動に伴うハンドオーバ手続きによってオフロードの可否を通知し、オフロードを開始もしくは停止してデータ通信を継続する移動通信システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述した課題に鑑み、本発明の移動局装置は、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される移動局装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
移動局装置が第1通信経路でデータ通信を行っているときに、前記ホーム基地局装置にハンドオーバする場合、位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の移動局装置は、前記許可情報を、ハンドオーバ確認メッセージに含めてホーム基地局装置に送信することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の移動局装置は、前記許可情報として、不許可情報を位置管理装置に送信することにより、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合であっても、第1通信経路で通信を行うことを特徴とする。
【0019】
本発明の位置管理装置は、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される位置管理装置において、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の位置管理装置は、前記移動局装置のハンドオーバ元の装置から、ハンドオーバ通知メッセージを受信することにより、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の位置管理装置は、前記ハンドオーバ通知メッセージに含まれている許可情報が不許可である場合には、前記LGW及び前記アクセス制御装置に第1通信経路にてデータ通信を行う指示することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の位置管理装置は、
ネットワーク事業者の許可情報が登録されており、
受信された前記移動局装置の許可情報が許可であり、かつ、前記ネットワーク事業者の許可情報が許可である場合に前記位置管理装置に対して第1通信路から第2通信路に切り替えるよう指示をすることを特徴とする。
【0023】
本発明のLGWは、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続されるLGWにおいて、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とする。
【0024】
本発明の移動局装置は、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される移動局装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
移動局装置が第2通信経路でデータ通信を行っているときに前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする。
【0025】
本発明の位置管理装置は、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される位置管理装置において、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路から、第2通信経路に切り替えることを許可しない不許可の許可情報を受信することにより、第1通信経路にて通信を行うことを前記LGW及びアクセス制御装置に指示することを特徴とする。
【0026】
本発明のアクセス制御装置は、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続されるアクセス制御装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路にてデータ通信を行う許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第1通信経路にてデータ通信を行うことを指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする。
【0027】
本発明の移動通信システムは、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第1通信経路でデータ通信を行っているときに、前記ホーム基地局装置にハンドオーバする場合、位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする。
【0028】
本発明の移動通信システムは、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする。
【0029】
本発明の移動通信システムは、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記LGWは、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とする。
【0030】
本発明の移動通信システムは、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第2通信経路でデータ通信を行っているときに前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする。
【0031】
本発明の移動通信システムは、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路から、第2通信経路に切り替えることを許可しない不許可の許可情報を受信することにより、第1通信経路にて通信を行うことを前記LGW及びアクセス制御装置に指示することを特徴とする。
【0032】
本発明の移動通信システムは、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路にてデータ通信を行う許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第1通信経路にてデータ通信を行うことを指示し、
前記アクセス制御装置は、
前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする。
【0033】
本発明の移動通信システムは、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第1通信経路でデータ通信を行っているときに、前記ホーム基地局装置にハンドオーバする場合、位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信し、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置から、受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示し、
前記LGWは、
当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とする。
【0034】
本発明の移動通信システムは、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第2通信経路でデータ通信を行っているときに前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信し、
前記位置管理装置は、前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路から、第2通信経路に切り替えることを許可しない不許可の許可情報を受信することにより、第1通信経路にて通信を行うことを前記LGW及びアクセス制御装置に指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする。
【0035】
本発明の移動通信方法は、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおける移動通信方法において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第1通信経路でデータ通信を行っているときに、前記ホーム基地局装置にハンドオーバする場合、位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信し、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置から、受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示し、
前記LGWは、
当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを実現することを特徴とする。
【0036】
本発明の移動通信方法は、
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおける移動通信方法において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第2通信経路でデータ通信を行っているときに前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信し、
前記位置管理装置は、前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路から、第2通信経路に切り替えることを許可しない不許可の許可情報を受信することにより、第1通信経路にて通信を行うことを前記LGW及びアクセス制御装置に指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを実現することを特徴とする。
【発明の効果】
【0037】
移動通信ネットワーク事業者、ブロードバンドネットワーク事業者、ユーザそれぞれにおいてHeNBからブロードバンドネットワーク経由でのデータ通信(SIPTO@LN)を許可されていることを検知し、さらに、HeNBからブロードバンドネットワーク経由でのデータ通信(SIPTO@LN)に対するUEの許可情報をUEがネットワーク側へ通知し、HeNB間のハンドオーバ時において、コアネットワーク経由でのデータ通信からブロードバンドネットワーク経由(SIPTO@LN)でデータ通信へ切り替え手続きを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1実施形態における移動通信システム全体を説明するための図である。
【図2】第1実施形態におけるMMEの機能構成を説明するための図である。
【図3】第1実施形態のMMEにおけるSIPTO許可情報管理テーブルの一例を示した図である。
【図4】第1実施形態におけるHSSの機能構成を説明するための図である。
【図5】第1実施形態のHSSにおけるSIPTO許可情報管理テーブルの一例を示した図である。
【図6】第1実施形態におけるSGWの機能構成を説明するための図である。
【図7】第1実施形態のSGWにおけるSIPTO許可情報管理テーブルの一例を示した図である。
【図8】第1実施形態におけるLGWの機能構成を説明するための図である。
【図9】第1実施形態におけるHeNBの機能構成を説明するための図である。
【図10】第1実施形態のHeNBにおけるSIPTO許可情報管理テーブルの一例を示した図である。
【図11】第1実施形態におけるUEの機能構成を説明するための図である。
【図12】第1実施形態のUEにおけるSIPTO許可情報管理テーブルの一例を示した図である。
【図13】第1実施形態において処理を説明するための図である。
【図14】第1実施形態において処理を説明するための図である。
【図15】第1実施形態において処理を説明するための図である。
【図16】第1実施形態において処理を説明するための図である。
【図17】第1実施形態において処理を説明するための図である。
【図18】第1実施形態において処理を説明するための図である。
【図19】第2実施形態において処理を説明するための図である。
【図20】第3実施形態において処理を説明するための図である。
【図21】第3実施形態において処理を説明するための図である。
【図22】変形例について説明をするための図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態では、一例として、本発明を適用した場合の移動通信システムの実施形態について、図を用いて詳細に説明する。
【0040】
[1.第1実施形態]
まず、本発明を適用した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
【0041】
[1.1 移動通信システムの概要]
図1は、本実施形態における移動通信システム1の概略を説明するための図である。本図に示すように、移動通信システム1は、コアネットワーク3と、ホームネットワーク5と、ブロードバンドネットワーク7を含んで構成される。
【0042】
ブロードバンドネットワーク7は、広帯域の通信を実現する有線アクセスネットワークであり、例えばADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)や光ファイバー等によって構築される。ただし、これに限らずWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの無線アクセスネットワークであっても良い。
【0043】
コアネットワーク3は、移動通信事業者が運用する移動通信ネットワークであり、MME(Mobility Management Entity)10と、HSS(Home Subscriber Server)20と、GW25(Gateway)と、SGW30(Serving Gateway)と、PGW40(Packet data network Gateway)とが配置されている。
【0044】
MME10は、シグナリングを行うエンティティであり、移動局装置(UE)の位置管理及びPDNコネクションの確立手続きを主導する位置管理装置である。PDNコネクションとは、UE毎にPGW40とUE70との間又はホームネットワーク内のLGW50とUE70との間で確立されるユーザIPパケットを転送する論理パスのことである。PDNコネクションの確立には、EPSベアラや無線ベアラの確立も含まれ、各ベアラは通信速度や帯域等を要素として特定のQoSレベルを設定することができる。
【0045】
HSS20などのユーザサブスクリプション情報を管理する。MME10はHSS20にサブスクリプション情報を問合せることにより、サブスクリプション情報の取得を行い、それをもとにアクセス権限照合を行うことができる。
【0046】
GW25は、コアネットワークとブロードバンドネットワークとの間のゲートウェイとして機能する。なお、GW25とSGW30とは物理的に同一ノードで構成されても良い。
【0047】
SGW30は、PGW40とHeNB60間でパケットを転送するアクセス制御装置である。なお、PGW40とSGW30とは物理的に同一ノードで構成される場合もある。
【0048】
PGW40は、インターネット等の外部PDN(Packet Data Network:パケット通信ネットワーク)と接続され、コアネットワークとそれらのPDNとを接続するゲートウェイとして機能し、PGW40は、PDNからUE70へ送信されるデータをPDNから受信してSGW30に転送するとともに、UE70からPDNへ送信されるデータをSGW30から受信してPDNへ転送する。例えば図1に示すように、PDNがインターネットである場合には、インターネットへPGW40は接続される。
【0049】
ホームネットワーク5は、家庭内のホームネットワークや企業などのコーポレートネットワークなどであり、LGW(Local Gateway)50と、ホーム基地局装置(本実施形態では、HeNB(Home eNodeB)60及びHeNB65)と、UE(User Equipment)70とを含んで構成される。さらに、ホームネットワークは、ブロードバンドネットワーク7に接続されている。
【0050】
LGW50は、ホームネットワーク5とブロードバンドネットワーク7間のゲートウェイ装置であり、ADSLモデム内蔵ルータ等の従来のブロードバンドルータとしての機能を備える装置である。
【0051】
HeNB60はホームネットワーク5に設置されながら、コアネットワーク事業者の提供する基地局としてUE70を収容する。典型的には、フェムトセルを形成する3GPP LTE(Long Term Evolution)の基地局などである。ホームネットワークには1又は2つ以上の複数の基地局が接続されてよい。
【0052】
UE70は、HeNB60に接続する移動通信端末であり、3GPP LTEの通信インタフェースなどを搭載して接続する。
【0053】
[1.2 装置構成]
続いて、各装置構成について図を用いて簡単に説明する。なお、GW25と、PGW40については、EPSを利用した移動通信システムにおける従来の装置と同様に構成されているため、その詳細な説明を省略する。
【0054】
また、LGW50は、従来のブロードバンドルータ装置と同様に構成されているため、その詳細な説明を省略する。
【0055】
[1.2.1 MMEの構成]
図2は、本実施形態におけるMME10の構成を示す。MME10は、制御部100に、送受信部110と、記憶部150とがバスを介して接続されている。
【0056】
制御部100は、MME10を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部150に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。
【0057】
送受信部110は、ルータ又はスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等により送受信する。
【0058】
記憶部150は、MME10の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部150は、例えば、半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。さらに、記憶部150には、SIPTO許可情報管理テーブル152が記憶されている。
【0059】
図3(a)、(b)は、SIPTO許可情報管理テーブル152の一例を示した図である。例えば、図3(a)では、UE識別子(例えば「UE1」)と、APNと(例えば、「インターネット」)と、ベアラ識別子(例えば、「ベアラ1」)と、SIPTO許可情報とを対応づけて記憶し、登録されている。
【0060】
ここで、SIPTO許可情報には、SIPTO@LNを許可するか否かが登録されており、各端末、各ネットワーク(事業者)毎に登録されている。本実施形態の場合は、UEの許可情報(例えば、「不許可」)と、移動通信ネットワーク事業者の許可情報(例えば、「許可」)と、ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報(例えば、「許可」)とが含まれている。
【0061】
これにより、アタッチ時に接続先情報として指定するAPNに対するSIPTOの許可情報と、確立されるベアラ情報を管理する。なお、SIPTO許可情報に含まれる種類はこれより少なくとも良いし、多くても良い。例えば、ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報が予め決められている場合には、UEの許可情報と、移動通信ネットワークの事業者の許可情報とを含んでいれば良い。
【0062】
ここで、「UE識別子」は、UEを識別する識別子であり、「APN」は、ユーザがアタッチ要求を送信して接続要求を行う際に送信する接続先情報を示し、「UEの許可情報」は、UE70がHeNB60からブロードバンドネットワーク7経由で、データ通信を行うこと(SIPTO@LN)を許可するか、不許可とするかを示している。
【0063】
「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」は、移動通信ネットワーク事業者において、ブロードバンドネットワーク7経由の通信(SIPTO@LN)を許可するか、不許可とするかを示しており、「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」は、ブロードバンドネットワーク事業者において、ブロードバンドネットワーク7経由での通信(SIPTO@LN)を許可するか、不許可とするかを示している。
【0064】
ここで、SIPTO許可情報のそれぞれにおいて、総てが許可されていなければSIPTO@LNを利用することはできない。
【0065】
さらに、図3(b)では、UEが確立したPDNコネクション単位で、確立したベアラ識別子、「UEの許可情報」、「移動通信ネットワーク事業者の許可情報」及び「ブロードバンドネットワーク事業者の許可情報」を管理している。すべての許可情報において許可されている場合には、UEは記載されているPDNコネクションによりHeNB60からホームネットワーク、ブロードバンドネットワークを経由し、データ通信を行うことを示している。
【0066】
以上のように、SIPTO許可情報管理テーブル152では、APNがUE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したPDNコネクションに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したベアラに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。
【0067】
なお、本実施形態では、図3(a)及び(b)について、SIPTO許可情報管理テーブル152に記憶されていることとして説明するが、どちらか一方のみ記憶されていても良いことは勿論である。
【0068】
このように、SIPTO許可情報管理テーブルでは、APNに対してSIPTO@LNが許可されているかどうかを判別することができる。また、確立されているPDNコネクションに対してSIPTO@LNが許可されているかどうかも判別することができる。さらに、確立されているベアラに対してSIPTO@LNが許可されているかどうかも判別することが可能となる。
【0069】
ここで、APNは、インターネットが登録されているが、インターネットである必要はなく、例えば、IMS(IP Multicast Subsystem)やMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)であっても良い。UE識別子は、UEを識別する識別番号でありIMSIやTMSIが用いられる。
【0070】
[1.2.2 HSSの構成]
続いて、本実施形態におけるHSS20の構成を図4に示す。HSS20は、制御部200に、送受信部210と、記憶部250とがバスを介して接続されている。
【0071】
制御部200は、HSS20を制御するための機能部である。制御部は、記憶部250に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。
【0072】
送受信部210は、ルータ又はスイッチに有線接続され、パケットの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)等により送受信する。
【0073】
記憶部250は、HSS20の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部250には、SIPTO許可情報管理テーブル252が記憶されている。
【0074】
図5(a)及び(b)は、SIPTO許可情報管理テーブル252の一例を示した図である。SIPO許可情報管理テーブル252は、図3(a)及び(b)において説明したSIPTO許可情報管理テーブル152と同様の情報が記憶されている。
【0075】
すなわち、SIPTO許可情報管理テーブル252では、APNがUE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したPDNコネクションに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したベアラに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。
【0076】
[1.2.3 SGWの構成]
続いて、本実施形態におけるSGW30の構成を図6に示す。SGW30は、制御部300に、第1送受信部310と、第2送受信部320と、記憶部350とがバスを介して接続されている。
【0077】
制御部300は、SGW30の全体を制御するための機能部である。制御部300は、記憶部350に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えばCPU(Central Process Unit)等により構成される。
【0078】
第1送受信部310及び第2送受信部は、他の装置に接続され、データの送受信を行う機能部である。例えば、ネットワークの接続方式として一般的に利用されているEthernet(登録商標)などにより送受信する。ここで、第1送受信部310はHeNB60など下流に接続される装置とデータ送受信し、第2送受信部320は、PGW20やMME10など上流に接続された装置とデータ送受信する機能を実現する。
【0079】
記憶部350は、SGW30の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部350にはSIPTO許可情報管理テーブル352が記憶されている。
【0080】
図7(a)及び(b)は、SIPTO許可情報管理テーブル352の一例を示した図である。SIPO許可情報管理テーブル252は、図3(a)及び(b)において説明したSIPTO許可情報管理テーブル152と同様の情報が記憶されている。
【0081】
すなわち、SIPTO許可情報管理テーブル352では、APNがUE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したPDNコネクションに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したベアラに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。
【0082】
[1.2.4 LGWの構成]
続いて、本実施形態におけるLGW50の構成を図8に示す。LGW50は、制御部500、コアネットワークインタフェース部510と、ブロードバンドネットワークインタフェース部520とホームネットワークインタフェース部530と、ローカルIPアドレス生成部540と、記憶部550とがバスを介して接続されている。
【0083】
制御部500は、LGW50の全体を制御するための機能部である。制御部500は、記憶部550に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えばCPU(Central Process Unit)等により構成されている。
【0084】
コアネットワークインタフェース部510は、コアネットワーク3と接続されるインタフェース部であり、コアネットワークインタフェース部510からパケットを受信し、ホームネットワークインタフェース部530へ転送する。
【0085】
また、ホームネットワークインタフェース部530から受信したパケットをコアネットワークインタフェース部510へ転送する。ここで、LGW50は、転送先としてSGWアドレス552を設定する。
【0086】
ブロードバンドネットワークインタフェース部520は、ブロードバンドネットワーク7と接続されるネットワークインタフェース部であり、ブロードバンドネットワークインタフェース部520からパケットを受信し、ホームネットワークインタフェース部530へ転送する。
【0087】
また、ホームネットワークインタフェース部530から受信したパケットをブロードバンドネットワークインタフェース部520へ転送する。ここでLGW50は、転送先として外部アドレス554を設定する。
【0088】
ホームネットワークインタフェース部530は、ホームネットワーク5と接続されるネットワークインタフェース部であり、上述したように、受信されたパケットをコアネットワークインタフェース部510、ブロードバンドネットワークインタフェース部520に転送したり、逆にコアネットワークインタフェース部510、ブロードバンドネットワークインタフェース部520により受信されたパケットが転送されたりする。
【0089】
ローカルIPアドレス生成部540は、ホームネットワーク5に接続したUE70に割り当てるIPアドレス(ローカルIPアドレス)を生成する機能部である。
【0090】
記憶部550には、SGWアドレス552と、外部アドレス554と、ローカルIPアドレス556とが記憶されている。SGWアドレス552はコアネットワークに配置されたSGW30のアドレスを示す。外部アドレス554はブロードバンドネットワークにアクセスするためのアドレスを示す。また、ローカルIPアドレスは、ホームネットワークに接続されたUE70のアドレスである。
【0091】
[1.2.5 HeNBの構成]
続いて、ホーム基地局装置であるHeNBの構成について説明する。なお、本実施形態におけるHeNB60と、HeNB65とは同一の機能構成であるた、HeNB60を例にとって説明する。
【0092】
図9は、本実施形態におけるHeNB60の構成を示す。HeNB60は、制御部600に、LTE基地局部610と、ホームネットワークインタフェース部620と、記憶部630とがバスを介して接続されている。
【0093】
制御部600は、HeNB60の全体を制御するための機能部である。制御部600は、記憶部650に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えばCPU(Central Process Unit)等で構成されている。
【0094】
LTE基地局部610は、E−UTRAの基地局として機能し、UE70を収容するための機能部である。また、LTE基地局部610には、外部アンテナ612が接続されている。
【0095】
ホームネットワークインタフェース部620は、ホームネットワークインタフェース部620からパケットを受信し、送信先IPアドレスを書き換えてLTE基地局部610に転送する。
【0096】
また、LTE基地局部610から受信したパケットをホームネットワークインタフェース部620へ転送する。
【0097】
記憶部650は、HeNB60の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。記憶部650には、SIPTO許可情報管理テーブル652が記憶されている。
【0098】
図10(a)及び(b)は、SIPTO許可情報管理テーブル352の一例を示した図である。SIPO許可情報管理テーブル252は、図3(a)及び(b)において説明したSIPTO許可情報管理テーブル152と同様の情報が記憶されている。
【0099】
すなわち、SIPTO許可情報管理テーブル652では、APNがUE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したPDNコネクションに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したベアラに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。
【0100】
[1.2.6 UEの構成]
次に、本実施形態における移動局装置であるUE70の構成について説明する。図11に示すように、制御部700に、LTEインタフェース部710と、記憶部750とがバスを介して接続されている。
【0101】
制御部700は、UE70を制御するための機能部である。制御部700は、記憶部750に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。
【0102】
LTEインタフェース部710は、UE70がHeNB60に接続し、具体的なデータ(パケット)を送受信するための機能部である。また、LTEインタフェース部710には、外部アンテナ712が接続されている。
【0103】
記憶部750は、UE70の各種動作に必要なプログラム、データ等を記憶する機能部である。さらに、記憶部750には、SIPTO許可情報管理テーブル752が記憶されている。
【0104】
図12(a)及び(b)は、SIPTO許可情報管理テーブル352の一例を示した図である。SIPO許可情報管理テーブル252は、図3(a)及び(b)において説明したSIPTO許可情報管理テーブル152と同様の情報が記憶されている。
【0105】
すなわち、SIPTO許可情報管理テーブル752では、APNがUE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したPDNコネクションに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。さらに、確立したベアラに対して、UE、移動通信事業者及びブロードバンド事業者によってSIPTO@LNを許可されているか、不許可とされているかを管理している。
【0106】
[1.3 処理の説明]
本実施形態では、図13に示すようにUE70がHeNB65からHeNB60へハンドオーバする場合に、コアネットワーク3経由でのデータを送受信しているUE70が、ハンドオーバを契機にブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路(SIPTO@LN)でデータを送受信するための手続きについて説明する。
【0107】
第1実施形態では、UE70が、HeNB65からコアネットワーク3経由でのデータを送受信している状態において、UE70が移動によって、HeNB65からHeNB60へハンドオーバ手続きを開始する場合に、MME10がUE70からHeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)に対する許可情報(許可)を取得し、HeNB60からコアネットワーク3経由でデータ通信を行うのではなく、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でデータ通信(SIPTO@LN)を行う。
【0108】
本実施形態の初期状態では、総ての装置のSIPTO許可情報管理テーブル152、252、652、752のUE許可情報は「不許可」と登録されており、その他の許可情報は「許可」と登録されている。そのため、UEはコアネットワーク3経由でデータ通信を行っている。さらに、総ての装置のSIPTO許可情報管理テーブルにおいて、UE70が接続されているAPNと、確立されているPDNコネクションの識別子と、確立されているベアラの識別子とが登録されている。
【0109】
その後、UE70において、SIPTO許可情報管理テーブル752のUE許可情報が「不許可」から「許可」に変更される。変更の契機は、例えばユーザによる手動でもよいし、トラヒックが増えたことでオフロードをUE70で決定するなどして更新されてもよい。
【0110】
その後、UE70は引き続きコアネットワーク3経由の通信を継続する。UE70のSIPTO許可情報管理テーブル752の更新に即応して切り替わりが起こらないが、その後開始される従来のハンドオーバ手続きを拡張して切り替えを行うことで、新たに複雑な制御手続きを規定する必要がなくなり、実装を簡易化することができる。
【0111】
その後、UE70が移動することによって、HeNB65がハンドオーバ手続きを開始し、HeNB65からコアネットワーク3経由(HeNB65、SGW30、PGW40と接続)でデータを送受信する状態から、UE70がHeNB60からブロードバンドネットワーク7経由(HeNB60、LGW50、ブロードバンドネットワーク7経由)でデータを送受信する状態へ変更するためのハンドオーバ手続きについて、図14を用いて説明する。
【0112】
まず、HeNB65は、UE70の移動を検知して、ハンドオーバの実行を決定する(S1002)。ハンドオーバを決定したHeNB65は、ハンドオーバ要求がMME10に対して行われる(S1004)。ハンドオーバ要求とは、ハンドオーバ要求メッセージが送信されることにより行われる。ハンドオーバ要求メッセージには、UE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)とが含まれている。
【0113】
HeNB65からのハンドオーバ要求に基づいて、MME10は、SIPTO@LN情報要求がHSS20に対して行われる(S1006)。ここで、SIPTO@LN許可情報要求とは、SIPTO@LN許可情報要求メッセージが送信されることにより行われる。SIPTO@LN許可情報要求メッセージは、図15(a)に示すように、UE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)とを含んで構成されている。
【0114】
MME10からのSIPTO@LN情報要求に基づき、HSS20は、SIPTO許可情報管理テーブル252を参照し、受信したAPNに対応づけられているSIPTO許可情報を含めてSIPTO@LN許可情報応答がMME10へ行われる(S1008)。
【0115】
SIPTO@LN許可情報応答とは、SIPTO@LN許可情報応答メッセージが送信されることにより行われる。SIPTO@LN許可情報応答メッセージは、図16(a)に示すように、UE識別子(例えば、「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)と、SIPTO許可情報(例えば、UE許可情報「不許可」、ブロードバンドネットワーク事業者許可情報「許可」、ネットワーク事業者許可情報「許可」)とが含まれている。
【0116】
MM10は、SIPTO@LN許可情報応答メッセージに基づき、SIPTO許可情報管理テーブル152に登録する。
【0117】
ここで、SIPTO@LN許可情報要求(メッセージ)及びSIPTO@LN許可情報応答(メッセージ)は、MME10がHSS20のSIPTO許可情報管理テーブル252の保存情報を取得するためのものであり、MME10が同様の情報を保持している場合には必ずしも行われなくても良い。その場合には、HeNB60はハンドオーバ要求メッセージにAPNを含めて送信する必要はない。
【0118】
さらに、SIPTO@LN許可情報要求(メッセージ)及びSIPTO@LN許可情報応答(メッセージ)を行う場合には、MME10はSIPTO許可情報管理テーブル152を予め保持する必要はなく、これらの手続きにより作成しても良い。
【0119】
MME10は、ハンドオーバ要求メッセージをHeNB60へ送信する(S1010)。このとき、ハンドオーバ要求メッセージには、ハンドオーバするUEの識別子と、APNと、APNに対応したSIPTO許可情報とを含める。
【0120】
例えば、UE識別子(例えば、「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)と、SIPTO許可情報(例えば、UE許可情報「不許可」、ブロードバンドネットワーク事業者許可情報「許可」、ネットワーク事業者許可情報「許可」)とを含めて送信する。
【0121】
ハンドオーバ要求メッセージを受信したHeNB60は、受信した情報をSIPTO許可情報管理テーブル652に登録し、MME10にハンドオーバ要求応答メッセージを送信する(S1012)。
【0122】
ハンドオーバ要求応答メッセージを受信したMME10は、ハンドオーバコマンドをHeNB65へ送信する(S1014)。このとき、ハンドオーバコマンドには、ハンドオーバするUEの識別子と、APNと、APNに対応したSIPTO許可情報とを含める。
【0123】
例えば、ハンドオーバコマンドに、UE識別子(例えば、「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)と、SIPTO許可情報(例えば、UE許可情報「不許可」、ブロードバンドネットワーク事業者許可情報「許可」、ネットワーク事業者許可情報「許可」)とを含めて送信する。
【0124】
ハンドオーバコマンドをMME10から受信したHeNB65は、UE70へハンドオーバコマンドを送信する(S1016)。このとき、ハンドオーバコマンドには、ハンドオーバするUEの識別子と、APNと、APNに対応したSIPTO許可情報とを含める。
【0125】
例えば、ハンドオーバコマンドに、UE識別子(例えば、「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)と、SIPTO許可情報(例えば、UE許可情報「不許可」、ブロードバンドネットワーク事業者許可情報「許可」、ネットワーク事業者許可情報「許可」)とを含めて送信する。
【0126】
UE70は、ハンドオーバコマンドを受信し、SIPTO許可情報管理テーブル752のUE許可情報が「許可」であることを確認し、ハンドオーバ確認をHeNB60へ行う(S1020)。ハンドオーバ確認とは、ハンドオーバ確認メッセージが送信されることにより行われる。ハンドオーバ確認メッセージは、図17(a)に示すように、UE識別子(例えば「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)と、UEの許可情報(例えば「許可」)とを含めている。
【0127】
これにより、UE70は、APN(例えば、「インターネット」)で提供されるサービスのための通信を、コアネットワーク3経由の通信からLGW50でオフロードされるブロードバンドネットワーク7経由の通信に切り替えることを要求する。
【0128】
ここで、UE70は、受信したハンドオーバコマンドのUE以外の許可情報と、SIPTO許可情報管理テーブル752のUE許可情報いずれかが「不許可」であることを確認し、ハンドオーバ確認にUE識別子(例えば「UE1」)や、APN(例えば、「インターネット」)や、UEの許可情報(例えば「許可」)を含めなくても良い。この場合には、UE70は、コアネットワーク3経由の通信からLGW50でオフロードされるブロードバンドネットワーク7経由の通信に切り替えを要求しない。
【0129】
さらに、UE70は、受信したハンドオーバコマンドのUEの許可情報と、SIPTO許可情報管理テーブル752に登録されているUE許可情報が同じ場合には、ハンドオーバ確認メッセージにUEの許可情報を含めなくても良い。この場合には、UE70は通信路の切り替えを要求しない。
【0130】
HeNB60は、ハンドオーバコマンドを受信し、MME10へハンドオーバ通知を行う(S1022)。ハンドオーバ通知とは、ハンドオーバ通知メッセージが送信されることにより行われる。ハンドオーバ通知メッセージは、受信したハンドオーバ確認の情報を含んでおり、図18(a)に示すように、UE識別子(例えば「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)と、UEの許可情報(例えば「許可」)とを含めている。このようにHeNB60はUE70がMME10へ送信した要求を単に転送している。
【0131】
ハンドオーバ通知メッセージを受信したMME10は、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)に対するUEの許可情報を抽出し、SIPTO許可情報管理テーブル152に登録する。続いて、MME10は、UE識別子(例えば、「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)と、UEの許可情報(例えば、「許可」)を含んだUEの許可情報の通知をHSS20へ送信する。(S1024)。
【0132】
HSS20は、UEの許可情報の通知メッセージを受信し、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)に対するUEの許可情報を抽出し、SIPTO許可情報管理テーブル252に登録する。
【0133】
一方、ハンドオーバ確認メッセージをHeNB60から受信したMME10は、APNに対応づけられるSIPTO許可情報が総て「許可」とされていることを検知した場合には、コアネットワーク3経由の通信路からブロードバンドネットワーク7経由の通信(SIPTO@LN)へ通信路を切り替えるためのベアラ変更を行う(S1026)。そうでない場合には、従来通りのハンドオーバに伴うベアラ変更を行い、コアネットワーク3経由の通信を継続する。
【0134】
例えばここでは、UEの許可情報が「不許可」から「許可」となったため、総てのSIPTO許可情報が「許可」となり、APNに対応付けられたベアラに対して、コアネットワーク3経由の通信路からブロードバンドネットワーク7経由の通信(SIPTO@LN)へ通信路を切り替えるためのベアラ変更を行う。
【0135】
MME10は、SIPTO許可情報管理テーブル152を参照してUE70がハンドオーバ確認で通知したAPNに対応付けられたベアラを抽出し、抽出されたベアラに対してベアラ変更手続きを行う。複数のベアラが抽出された場合には、ベアラ毎にベアラ変更手続きを行う。そうでない場合には、従来通りのハンドオーバに伴うベアラ変更を行い、コアネットワーク3経由の通信を継続する。
【0136】
コアネットワーク3経由の通信路からブロードバンドネットワーク7経由の通信(SIPTO@LN)へ通信路を切り替えるためのベアラ変更手続きでは、UE70がAPN(インターネット)に接続して通信を行うために利用されていたコアネットワーク3経由の通信路である、PGW40と、SGW30と、HeNB65と、UE70との間の通信路を、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路であるLGW50と、HeNB60と、UE70との間の通信路に切り替える。
【0137】
具体的には、通信路の切り替えにあたっては、MME10は、コアネットワーク3経由の通信を行う場合に用いたPGW40から、ブロードバンドネットワーク7経由の通信を行う場合に用いるLGW50へゲートウェイを再選択して、APN(インターネット)へ接続装置の切り替えを行う。
【0138】
さらに、MME10は、ブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)のためのLGW50とUE70間のPDNコネクションの確立を指示する。MME10の指示を受け、LGW50,HeNB60、UE70は、ブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)のためのLGW50とUE70間のPDNコネクショPDNコネクションを確立する。
【0139】
また、MME10は、コアネットワーク3経由で通信のためのPGW40とUE70間のPDNコネクションの削除を指示する。MME10の指示を受け、PGW40、SGW30、HeNB65、UE70は、コアネットワーク3経由で通信のためのPGW40とUE70間のPDNコネクションを削除する。
【0140】
ここで、それぞれのPDNコネクションの識別子は、同じものを用いても良いし、異なる識別子をMME10が割り当ててPGW40、HeNB50、UE70に通知しても良い。
【0141】
これらの手続きで確立したPDNコネクションの識別子は、各装置のSIPTO許可情報管理テーブルに登録する。また、PDNコネクションの識別子は、各装置のSIPTO許可情報管理テーブルから削除される。
【0142】
また、MME10は、ブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)のためのLGW50とUE70間のベアラの確立を指示する。MME10の指示を受け、LGW50、HeNB60、UE70は、ブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)のためのLGW50とUE70間のベアラを確立する。
【0143】
また、MME10は、コアネットワーク3経由で通信のためのPGW40とUE70間のベアラの削除を指示する。MME10の指示を受け、PGW40,SGW30、HeNB65、UE70は、コアネットワーク3経由で通信のためのPGW40とUE70間のベアラを削除する。
【0144】
ここで、それぞれのベアラ識別子は、同じものを用いても良いし、異なる識別子をMME10が割り当ててLGW50、HeNB60及びUE70に通知しても良い。
【0145】
これらの手続きで確立したベアラの識別子は、各装置のSIPTO許可情報管理テーブルに登録する。また、削除したベアラの識別子は、各装置のSIPTO許可情報管理テーブルから削除する。
【0146】
以上の手続きにより、UE70はHeNB65からコアネットワーク3経由でのデータ通信から、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)へ切り替えることが可能となる。
【0147】
なお、本実施形態では、初期状態において、HeNB65からコアネットワーク3経由の通信を行っている例を説明したが、HeNB65からブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信(SIPTO@LN)を行っていても良い。その後、上述した手続きおよび処理により、以上の手続きにより、HeNB65からのブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされたデータ通信(SIPTO@LN)から、HeNB60からのブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされたデータ通信(SIPTO@LN)を継続して行うことが可能となる。
【0148】
なお、本実施形態では、HeNB65からHeNB60へのハンドオーバ手続きとして説明したが、図22に示すようにeNB90から、HeNB60へハンドオーバであっても良い。
【0149】
ここで、eNB90は、コアネットワーク3に配置されている基地局であり、MME10に接続されている。また、eNB90はSGW30に接続されており、eNB90に接続するUE70は、eNB90と、SGW30と、PGW40を介したコアネットワーク経由の通信を行う。
【0150】
また、eNB90はブロードバンドネットワーク7に接続されており、eNB90に接続するUE70は、ネットワーク事業者の決定に基づいて、eNB90からブロードバンド経由のオフロードされた通信(SIPTO@CN)を行うことができる。eNB90からブロードバンド経由でオフロードされる場合には、LGW50に相当するゲートウェイ機能はeNB90に備えられている。そのためeNB90は外部ネットワークへの接続するためのゲートウェイとしての機能も有する。
【0151】
eNB90は、HeNB65及びLGW50と同様の手続き及び処理を行うことで、UE70はeNB90からのコアネットワーク3経由でのデータ通信から、HeNB60からのブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)へ切り替えることが可能となる。
【0152】
[1.4 変形例]
[1.4.1 第1変形例]
ここで、第1実施形態における第1変形例について説明する。MME10はAPNを含んでSIPTO@LN許可情報要求メッセージを送信する例を説明したが、図15(b)に示すように、SIPTO@LN許可要求メッセージにUE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、PDNコネクション(例えば、「PDNコネクション1」)を含めて送信してもよい。
【0153】
その場合、HSS20はSIPTO許可情報管理テーブル252を参照し、受信したUE識別子及びPDNコネクション識別子から抽出したSIPTO許可情報を含めてSIPTO@LN許可情報応答をMME10へ送信する。
【0154】
さらに、MME10は図15(c)に示すように、SIPTO@LN許可要求メッセージにUE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、ベアラ識別子を含めて送信しても良い。
【0155】
その場合、HSS20は、SIPTO許可情報管理テーブル252を参照し、受信したUE識別子及びベアラ識別子から抽出したSIPTO許可情報を含めてSIPTO@LN許可情報応答をMME10へ送信する。
【0156】
図17において、UE70の送信するハンドオーバ確認(S1020)は、UEの識別子とAPNを含めて送信する例を説明したが、図17(b)に示すように、UEの識別子とPDNコネクションの識別子を含めて送信してもよい。
【0157】
この場合、MME10はSIPTO@LN許可情報要求メッセージ(S1006)を図15(b)に示すようにPDNコネクションの識別子を含めて送信し、HSS20はSIPTO許可情報管理テーブル252を参照し、受信したUE識別子及びPDNコネクション識別子から、PDNコネクションに対応付けられているSIPTO許可情報抽出し、図16(b)に示すように、それらを含めてSIPTO@許可情報応答メッセージをMME10へ送信する。これによりMME10は、SIPTO許可情報管理テーブル152を登録しておく。
【0158】
例えば、SIPTO@LN許可情報要求メッセージには、UE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、PDNコネクションの識別子(例えば、「PDNコネクション1」)とを含めて送信する。
【0159】
例えば、SIPTO@LN許可情報応答メッセージには、UE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、PDNコネクションの識別子(例えば、「PDNコネクション1」)、UE許可情報「不許可」、ブロードバンドネットワーク事業者許可情報「許可」、ネットワーク事業者許可情報「許可」)を含めて送信する。
【0160】
MME10は、HeNB60からハンドオーバ通知メッセージを受信し(S1022)、UEの識別子と、PDNコネクションの識別子と、UEの許可情報とを抽出する。抽出したUEの許可情報をSIPTO許可情報管理テーブル152に登録し、PDNコネクションに対応付けられた総てのSIPTO許可情報が、「許可」されている場合には、ベアラを抽出して、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路(SIPTO@LN)へ通信路を切り替えるベアラ変更手続きを行う(S1026)。
【0161】
ハンドオーバ通知メッセージにUEの許可情報が含まれていない場合や、抽出されたベアラ以外のその他のベアラに対しては、従来通りのハンドオーバ手続きを行い、コアネットワーク3経由の通信を継続する。
【0162】
これにより、MME10は、PDNコネクション単位でブロードバンドネットワーク7経由のオフロードによる通信を行うことを決定し、通信路を切り替えることができる。また、UE70はPDNコネクション単位でブロードバンドネットワーク7経由のオフロードによる通信を行うことを要求し、通信路を切り替えることができる。
上記以外の処理の詳細は、前述した実施例と同様と同様であるため説明は省略する。
【0163】
[1.4.2 第2変形例]
続いて、第1実施形態における第2変形例について説明する。図17において、UE70の送信するハンドオーバ確認メッセージ(S1020)は、UEの識別子とAPNを含めて送信する例を説明したが、図17(c)に示すように、UEの識別子とベアラの識別子を含めて送信してもよい。
【0164】
この場合、MME10はSIPTO@LN許可情報要求メッセージ(S1006)を図15(c)に示すようにベアラの識別子を含めて送信し、HSS20はSIPTO許可情報管理テーブル252を参照し、受信したUE識別子及びベアラ識別子から、ベアラに対応付けられているSIPTO許可情報抽出し、図16(c)に示すように、それらを含めてSIPTO@許可情報応答メッセージをMME10へ送信する。これによりMME10は、SIPTO許可情報管理テーブル152を登録しておく。
【0165】
例えば、SIPTO@LN許可情報要求メッセージには、UE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、ベアラ識別子(例えば、「ベアラ1」)とを含めて送信する。
【0166】
例えば、SIPTO@LN許可情報応答メッセージには、UE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、ベアラの識別子(例えば、「ベアラ1」と)、UE許可情報「不許可」、ブロードバンドネットワーク事業者許可情報「許可」、ネットワーク事業者許可情報「許可」)とを含めて送信する。
【0167】
MME10は、HeNB60からハンドオーバ通知メッセージを受信し(S1022)、UEの識別子と、ベアラの識別子と、UEの許可情報とを抽出する。抽出したUEの許可情報をSIPTO許可情報管理テーブル152に登録し、ベアラに対応付けられた総ての許可情報が、「許可」されている場合には、ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信路(SIPTO@LN)へ通信路を切り替えるベアラ変更手続きを行う(S1026)。
【0168】
ハンドオーバ通知メッセージにUEの許可情報が含まれていない場合や、抽出されたベアラ以外のその他のベアラに対しては、従来通りのハンドオーバ手続きを行い、コアネットワーク3経由の通信を継続する。
【0169】
これにより、MME10は、ベアラ単位でブロードバンドネットワーク7経由のオフロードによる通信を行うことを決定し、通信路を切り替えることができる。また、UE70はベアラ単位でブロードバンドネットワーク7経由のオフロードによる通信を行うことを要求し、通信路を切り替えることができる。
上記以外の処理の詳細は、前述した実施形態と同様であるため説明は省略する。
【0170】
[2.第2実施形態]
[2.1 概要]
続いて第2実施形態について説明する。第2実施形態は、ハンドオーバ時に、ONからOFFとなることを通知し、コアネットワーク3経由の通信を切り替える実施形態である。本実施形態における移動通信システムは、第1実施形態で説明した構成と同様の構成が利用できる。また、コアネットワーク3、ブロードバンドネットワーク7、ホームネットワーク5のそれぞれの構成要素(装置)も同様に利用可能であるため、各装置の機能構成については説明を省略する。
【0171】
第2実施形態では、図13に示すように、UE70がHeNB65からブロードバンドネットワーク7経由でのデータを送受信している状態において、UE70が移動によってHeNB65からHeNB60へハンドオーバ手続きを開始する場合に、MME10がHeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)に対するUEの許可情報(不許可)を取得し、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でデータ通信(SIPTO@LN)を行うのではなく、HeNB60からコアネットワーク3経由でデータ通信を行う。
【0172】
すなわち、本実施形態では、UE70がHeNB65からHeNB60へハンドオーバする場合に、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路(SIPTO@LN)でのデータを送受信しているUE70が、ハンドオーバを契機にコアネットワーク3経由でデータを送受信するための手続きについて説明する。
【0173】
第1実施形態では、UE70の移動時にHeNB65からHeNB60へハンドオーバする際のハンドオーバ手続きにおけるハンドオーバ確認において、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)でのデータの送受信のUEの許可情報として、「許可」をネットワーク側へ通知していたが、第2実施形態では、UE70の移動時にHeNB65からHeNB60へハンドオーバする際のハンドオーバ手続きにおけるハンドオーバ確認において、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)のデータの送受信のUEの許可情報として、「不許可」をネットワーク側へ通知する点が主に異なる
【0174】
本実施形態の初期状態では、総ての装置のSIPTO許可情報管理テーブル152、252、652、752の総てのSIPTO許可情報は「許可」と登録されておりUEはブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路(SIPTO@LN)でデータ通信を行っている。さらに、総ての装置のSIPTO許可情報管理テーブルにおいて、UE70が接続されているAPNと、確立されているPDNコネクションの識別子と、確立されているベアラの識別子とが登録されている。
【0175】
その後、UE70において、SIPTO許可情報管理テーブル752のUE許可情報が「許可」から「不許可」に変更される。変更の契機は、例えばユーザによる手動でもよいし、トラヒック量の変化を検知してコアネットワーク3経由の通信をUE70が決定するなどして更新されてもよい。
【0176】
その後、UE70は引き続きブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路(SIPTO@LN)で通信を継続する。UE70のSIPTO許可情報管理テーブル752の更新に即応して切り替わりが起こらないが、その後開始される従来のハンドオーバ手続きを拡張して切り替えを行うことで、新たに複雑な制御手続きを規定する必要がなくなり、実装を簡易化することができる。
【0177】
[2.2 処理の流れ]
UE70が移動することによって、HeNB65がハンドオーバ手続きを開始し、HeNB65からHeNB60へハンドオーバする際に、HeNB65からブロードバンドネットワーク7経由(HeNB65、LGW50、ブロードバンドネットワーク7経由)でデータを送受信する状態から、UE70がHeNB60からコアネットワーク3経由(HeNB60、SGW30、PGW40と接続)でデータを送受信する状態へ変更するためのハンドオーバ手続きについて、図19を用いて説明する。
【0178】
図19に示している、ハンドオーバの決定S2002と、ハンドオーバ要求メッセージの送受信S2004と、SIPTO@LN許可情報要求メッセージの送受信S2006と、ハンドオーバ要求メッセージの送受信S2010と、ハンドオーバ要求応答メッセージの送受信S2012と、ハンドオーバコマンドメッセージの送受信S2014、S2016とは、第1実施形態のハンドオーバの決定S1002と,ハンドオーバ要求メッセージの送受信S1004と、SIPTO@LN許可情報要求メッセージの送受信S1006と、ハンドオーバ要求メッセージの送受信S1010と、ハンドオーバ要求応答メッセージの送受信S1012と、ハンドオーバコマンドの送受信S1014、S1016と同様である。そのため、詳細説明を省略する。
【0179】
UE70は、ハンドオーバコマンドを受信し、SIPTO許可情報管理テーブル752のUE許可情報が「不許可」であることを確認し、ハンドオーバ確認メッセージをHeNB60へ送信する(S2020)。ハンドオーバ確認メッセージは、図17(a)に示すように、UE識別子(例えば「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)と、UEの許可情報(例えば「不許可」)とを含めている。
【0180】
これにより、UE70は、APN(例えば、「インターネット」)で提供されるサービスのための通信を、LGW50でオフロードされるブロードバンドネットワーク7経由の通信から、コアネットワーク3経由の通信に切り替えることを要求する。
【0181】
ここで、UE70は、受信したハンドオーバコマンドのUE以外の許可情報と、SIPTO許可情報管理テーブル752のUE許可情報とのいずれかが「不許可」である場合には、送信するハンドオーバ確認にUE識別子(例えば「UE1」)や、APN(例えば、「インターネット」)や、UEの許可情報(例えば「不許可」)を含めなくても良い。この場合には、UE70は、LGW50でオフロードされるブロードバンドネットワーク7経由の通信からコアネットワーク3経由の通信に切り替えを要求しない。
【0182】
さらに、UE70は、受信したハンドオーバコマンドのUEの許可情報と、SIPTO許可情報管理テーブル752に登録されているUE許可情報とが同じ場合には、ハンドオーバ確認メッセージにUEの許可情報を含めなくても良い。この場合には、UE70は通信路の切り替えを要求しない。
【0183】
HeNB60は、ハンドオーバコマンドを受信し、MME10へハンドオーバ通知を送信する(S2022)。ハンドオーバ通知メッセージには、受信したハンドオーバ確認の情報を含んでおり、図17(a)に示すように、UE識別子(例えば「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)と、UEの許可情報(例えば「不許可」)とを含めている。このようにHeNB60はUE70がMME10へ送信したメッセージ(要求)を単に転送している。
【0184】
ハンドオーバ通知を受信したMME10は、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)に対するUEの許可情報を抽出し、SIPTO許可情報管理テーブル152に登録する。続いて、MME10は、UE識別子(例えば、「UE1」)と、APN(例えば、「インターネット」)と、UEの許可情報(例えば、「不許可」)とを含んだUEの許可情報の通知をHSS20へ送信する。(S2024)。
【0185】
HSS20は、UEの許可情報の通知メッセージを受信し、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)に対するUEの許可情報を抽出し、SIPTO許可情報管理テーブル252に登録する。
【0186】
一方、ハンドオーバ確認メッセージをHeNB60から受信したMME10は、APNに対応づけられるSIPTO許可情報がいずれかが「不許可」とされていることを検知した場合には、ブロードバンドネットワーク7経由の通信(SIPTO@LN)からコアネットワーク3経由の通信へ通信路を切り替えるためのベアラ変更を行う(S2026)。そうでない場合には、従来通りのハンドオーバに伴うベアラ変更を行い、ブロードバンドネットワーク7経由の通信(SIPTO@LN)を継続する。
【0187】
例えばここでは、UEの許可情報が「許可」から「不許可」となったため、APNに対応付けられたベアラに対して、ブロードバンドネットワーク7経由の通信(SIPTO@LN)からコアネットワーク3経由の通信へ通信路を切り替えるためのベアラ変更を行う。
【0188】
MME10は、SIPTO許可情報管理テーブル152を参照してUE70がハンドオーバ確認で通知したAPNに対応付けられたベアラを抽出し、抽出されたベアラに対してベアラ変更手続きを行う。複数のベアラが抽出された場合には、ベアラ毎にベアラ変更手続きを行う。それ以外のベアラに対しては、従来通りのハンドオーバに伴うベアラ変更を行い、ブロードバンドネットワーク7経由の通信(SIPTO@LN)を継続する。
【0189】
ブロードバンドネットワーク7経由の通信(SIPTO@LN)からコアネットワーク3経由の通信へ通信路を切り替えるためのベアラ変更手続きでは、UE70がAPN(インターネット)に接続して通信を行うために利用されていたブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路である、ブロードバンドネットワーク7とLGW50、LGW50とHeNB65間の通信路を、コアネットワーク3経由の通信路であるPGW40とSGW30、SGW30とHeNB60間の通信路に切り替える。
【0190】
具体的には、通信路の切り替えにあたっては、MME10は、ブロードバンドネットワーク7経由の通信を行う場合に用いるLGW50からコアネットワーク3経由の通信を行う場合に用いたPGW40へゲートウェイを再選択して、APN(インターネット)へ接続装置の切り替えを行う。
【0191】
さらに、MME10は、コアネットワーク3経由で通信のためのPGW40とUE70間のPDNコネクションの確立を指示する。MME10の指示を受け、PGW40、SGW30、HeNB60、UE70は、コアネットワーク3経由で通信のためのPGW40とUE70間のPDNコネクションを確立する。
【0192】
また、MME10は、ブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)のためのLGW50とUE70間のPDNコネクションの削除を指示する。MME10の指示を受け、LGW50、HeNB65、UE70は、LGW50とUE70間のブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)のためのPDNコネクションを削除する。
【0193】
ここで、それぞれのPDNコネクションの識別子は、同じものを用いても良いし、異なる識別子をMME10が割り当ててPGW40、SGW30、HeNB60、UE70に通知しても良い。
【0194】
これらの手続きで確立したPDNコネクションの識別子は、各装置のSIPTO許可情報管理テーブルに登録する。また、PDNコネクションの識別子は、各装置のSIPTO許可情報管理テーブルから削除する。
【0195】
また、MME10は、コアネットワーク3経由で通信のためのPGW40とUE70間のベアラの確立を指示する。MME10の指示を受け、PGW40,SGW30、HeNB60、UE70は、コアネットワーク3経由で通信のためのPGW40とUE70間のベアラを確立する。
【0196】
また、MME10は、ブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)のためのLGW50とUE70間のベアラの削除を指示する。MME10の指示を受け、LGW50、HeNB65、UE70は、ブロードバンドネットワーク7経由で通信(SIPTO@LN)のためのLGW50とUE70間のベアラを削除する。
【0197】
ここで、それぞれのベアラ識別子は、同じものを用いても良いし、異なる識別子をMME10が割り当ててLGW50、SGW30、HeNB60及びUE70に通知しても良い。
【0198】
これらの手続きで確立したベアラの識別子は、各装置のSIPTO許可情報管理テーブルに登録する。また、削除したベアラの識別子は、各装置のSIPTO許可情報管理テーブルから削除する。
【0199】
以上の手続きにより、UE70はHeNB65からのブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@LN)から、HeNB60からのコアネットワーク3経由でのデータ通信へ切り替えることが可能となる。
【0200】
なお、本実施形態では、初期状態において、HeNB65からブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信を行っている例を説明したが、HeNB65からコアネットワーク3経由の通信を行っていても良い。その後、上述した手続きおよび処理により、以上の手続きにより、UE70はHeNB65からのコアネットワーク3経由でのデータ通信から、HeNB60からのコアネットワーク3経由でのデータ通信を継続して行うことが可能となる。
【0201】
また、本実施形態では、HeNB65からHeNB60へのハンドオーバ手続きとして説明したが、図22に示すようにeNB90から、HeNB60へハンドオーバであっても良い。
【0202】
ここで、eNB90は、コアネットワーク3に配置されている基地局であり、MME10に接続されている。また、eNB90はSGW30に接続されており、eNB90に接続するUE70は、eNB90と、SGW30と、PGW40を介したコアネットワーク3経由の通信を行う。
【0203】
また、eNB90はブロードバンドネットワーク7に接続されており、eNB90に接続するUE70は、ネットワーク事業者の決定に基づいて、eNB90からブロードバンド経由のオフロードされた通信(SIPTO@CN)を行うことができる。eNB90からブロードバンド経由でオフロードされる場合には、LGW50に相当するゲートウェイ機能はeNB90に備えられている。そのためeNB90は外部ネットワークへの接続するためのゲートウェイとしての機能も有する。
【0204】
eNB90は、HeNB65及びLGW50と同様の手続き及び処理を行うことで、UE70はeNB90からのブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信(SIPTO@CN)から、HeNB60からのコアネットワーク3経由でのデータ通信へ切り替えることが可能となる。
【0205】
[2.3 変形例]
[2.3.1 第1変形例]
まず、本実施形態における第1変形例について説明する。図19において、UE70の送信するハンドオーバ確認メッセージ(S2020)は、UEの識別子とAPNを含めて送信する例を説明したが、図17(b)に示すように、UEの識別子とPDNコネクションの識別子を含めて送信してもよい。
【0206】
この場合、MME10はSIPTO@LN許可情報要求メッセージ(S1006)を図15(b)に示すようにPDNコネクションの識別子を含めて送信し、HSS20はSIPTO許可情報管理テーブル252を参照し、受信したUE識別子及びPDNコネクション識別子から、PDNコネクションに対応付けられているSIPTO許可情報抽出し、図16(b)に示すように、それらを含めてSIPTO@許可情報応答メッセージをMME10へ送信する。これによりMME10は、SIPTO許可情報管理テーブル152を登録しておく。
【0207】
また、この場合に、ハンドオーバ通知メッセージ(S2022)は、図18(b)に示すように、UEの識別子とPDNコネクションの識別子とを含めて送信する。
【0208】
例えば、SIPTO@LN許可情報要求メッセージには、UE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、PDNコネクションの識別子(例えば、「PDNコネクション1」)を含めて送信する。
【0209】
例えば、SIPTO@LN許可情報応答メッセージには、UE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、PDNコネクションの識別子(例えば、「PDNコネクション1」)、UE許可情報「許可」、ブロードバンドネットワーク事業者許可情報「許可」、ネットワーク事業者許可情報「許可」)を送信する。
【0210】
MME10は、HeNB60からハンドオーバ通知メッセージを受信し(S2022)、UEの識別子と、PDNコネクションの識別子と、UEの許可情報とを抽出する。抽出したUEの許可情報をSIPTO許可情報管理テーブル152に登録し、PDNコネクションに対応付けられたUEの許可情報が、「不許可」されている場合には、ベアラを抽出して、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路(SIPTO@LN)からコアネットワーク3経由へ通信路を切り替えるベアラ変更手続きを行う(S2026)。
【0211】
ハンドオーバ通知にUEの許可情報が含まれていない場合や、抽出されたベアラ以外のその他のベアラに対しては、従来通りのハンドオーバ手続きを行い、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路(SIPTO@LN)の通信を継続する。
【0212】
これにより、MME10は、PDNコネクション単位でブロードバンドネットワーク7経由のオフロードによる通信停止してコアネットワーク3経由で通信を行うことを決定し、通信路を切り替えることができる。
【0213】
また、UE70はPDNコネクション単位でブロードバンドネットワーク7経由のオフロードによる通信停止してコアネットワーク3経由で通信を行うこと要求し、通信路を切り替えることができる。
上記以外の処理の詳細は、前述した実施例と同様と同様であるため説明は省略する。
【0214】
[2.3.2 第2変形例]
続いて本実施形態における第2変形例について説明する。図17において、UE70の送信するハンドオーバ確認(S1020)は、UEの識別子とAPNを含めて送信する例を説明したが、図17(c)に示すように、UEの識別子とベアラの識別子とを含めて送信してもよい。
【0215】
この場合、MME10はSIPTO@LN許可情報要求メッセージを図15(c)に示すようにベアラの識別子を含めて送信し(S2006)、HSS20はSIPTO許可情報管理テーブル252を参照し、受信したUE識別子及びベアラ識別子から、ベアラに対応付けられているSIPTO許可情報抽出し、図16(c)に示すように、それらを含めてSIPTO@許可情報応答メッセージをMME10へ送信する。これによりMME10は、SIPTO許可情報管理テーブル152を登録しておく。
【0216】
また、この場合に、ハンドオーバ通知メッセージ(S2022)は、図18(c)に示すように、UEの識別子とベアラ識別子を含めて送信する。
【0217】
例えば、SIPTO@LN許可情報要求メッセージには、UE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、ベアラ識別子(例えば、「ベアラ1」)とを含めて送信する(図15(c))。
【0218】
例えば、SIPTO@LN許可情報応答メッセージには、UE70を識別する識別子(例えば、「UE1」)と、ベアラの識別子(例えば、「ベアラ1」)と、UE許可情報「許可」、ブロードバンドネットワーク事業者許可情報「許可」、ネットワーク事業者許可情報「許可」)とを含めて送信する(16(c))。
【0219】
MME10は、HeNB60からハンドオーバ通知メッセージを受信し(S1022)、UEの識別子と、ベアラの識別子と、UEの許可情報とを抽出する。抽出したUEの許可情報をSIPTO許可情報管理テーブル152に登録し、ベアラに対応付けられたUEの許可情報が、「不許可」されている場合には、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路(SIPTO@LN)からコアネットワーク3経由の通信路へ通信路を切り替えるベアラ変更手続きを行う(S1026)。
【0220】
ハンドオーバ通知メッセージにUEの許可情報が含まれていない場合や、抽出されたベアラ以外のその他のベアラに対しては、従来通りのハンドオーバ手続きを行い、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路(SIPTO@LN)の通信を継続する。
【0221】
これにより、MME10は、ベアラ単位でブロードバンドネットワーク7経由のオフロードによる通信を停止しコアネットワーク3経由で通信を行うことを決定し、通信路を切り替えることができる。また、UE70はベアラ単位でブロードバンドネットワーク7経由のオフロードによる通信を停止し、コアネットワークで通信を行うことを要求し、通信路を切り替えることができる。
上記以外の処理の詳細は、前述した実施例と同様と同様であるため説明は省略する。
【0222】
[3.第3実施形態]
続いて第3実施形態について説明する。本実施形態における移動通信システムは、第1実施形態及び第2実施形態で説明した構成と同様の構成が利用できる。また、コアネットワーク3、ブロードバンドネットワーク7、ホームネットワーク5のそれぞれの構成要素(装置)も同様に利用可能であるため、各装置の機能構成については説明を省略する。
【0223】
第1実施形態、第2実施形態では、UE70は、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードされた通信路の利用のUEの許可情報をハンドオーバ確認メッセージに含めて送信し、MME10やHSS20に通知していた(図14のS1020、図19のS2020)。
【0224】
UE70は、UEの許可情報の通知方法はこれに関わらず、ハンドオーバ以前に別の手段を用いて行っても良い。
【0225】
ハンドオーバ以前に別の手段によりUEの許可情報が、MME10のSIPTO許可情報管理テーブル152と、HSS20のSIPTO許可情報管理テーブル252に登録されている場合には、ハンドオーバ要求メッセージの送受信(図14のS1004、図19のS2004)や、ハンドオーバ要求メッセージの送受信(図14のS1010、図19のS2010)や、ハンドオーバ要求応答メッセージの送受信(図14のS1012、図19のS2012)や、ハンドオーバコマンドメッセージの送受信(図14のS1014、S1016,図19のS2014、S2016)や、ハンドオーバ確認メッセージの送受信(図14のS1020、図19のS2020)や、ハンドオーバ通知メッセージの送受信(図14のS1022、図19のS2022)等の従来のハンドオーバ手続きの制御メッセージに対して、APNや、PDNコネクション識別子や、ベアラ識別子や、ブロードバンドネットワーク7経由のオフロードを許可するか否かのSIPTO許可情報を付与する必要がなくなり、メッセージを簡易化することができる。
【0226】
MME10は、HeNB60からハンドオーバ通知メッセージを受信(図14のS1022、図19のS2022)するなどしてUE70のハンドオーバを検知した場合、SIPTO許可情報管理テーブル152を参照し、総てのSIPTO許可情報が「許可」されているベアラを抽出し、ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信をしているか否かを判断する。
【0227】
ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信(SIPTO@LN)をしていない場合には、コアネットワーク3経由の通信路をブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信路(SIPTO@LN)に切り替えるベアラ変更手続きを行う。
【0228】
また、MME10がHeNB60からハンドオーバ通知メッセージを受信(図14のS1022、図19のS2022)するなどして、UE70のハンドオーバを検知した場合、SIPTO許可情報管理テーブル152を参照し、SIPTO許可情報のいずれかが「不許可」されているベアラを抽出し、ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信をしているか否かを判断する。
【0229】
例えば、UEの許可情報が不許可であることを検知し、ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信(SIPTO@LN)をしている場合には、ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信路(SIPTO@LN)からコアネットワーク3経由の通信路に切り替えるベアラ変更手続きを行う。
【0230】
UE70がハンドオーバ以前にUEの許可情報の通知する方法は、例えばサービス手続きを用いて通知することができる。通信開始時や通信中など、任意のタイミングによりサービス要求を行い、その際、UE70はHeNB65を経由してブロードバンドネットワーク7経由(SIPTO@LN)でのデータの送受信のUEの許可情報をネットワーク側へ通知する。サービス手続きを用いてUE許可情報を通知する例を、図20を用いて説明する。
【0231】
[3.1 サービス要求によるSIPTO@LNのUEの許可情報の通知]
ハンドオーバ元となるHeNB65へサービス要求を行う(S3002)。このとき、UE70は、図21(a)に示すように、サービス要求メッセージに、APN(例えば、「インターネット」)とUEの許可情報(例えば、「許可」)とを含める。
【0232】
ここで、図21(b)に示すサービス要求メッセージのように、PDNコネクション単位でUEの許可情報を送付する場合には、PDNコネクション識別子(例えば、「PDNコネクション1」)とUEの許可情報(例えば、「許可」)とを含めても良い。
【0233】
また、図21(c)に示すサービス要求メッセージのように、ベアラ単位でUEの許可情報を送付する場合にはベアラ識別子(例えば、「ベアラ1」)とUEの許可情報(例えば、「許可」)とを含めても良い。
【0234】
UE70からサービス要求メッセージを受信したHeNB65は、サービス要求メッセージをMME10へ送信する(S3004)。サービス要求メッセージには、UE70から受信したサービス要求メッセージに含まれた情報を含めて送信する。このようにHeNB65はUE70がMME10へ送信したメッセージ(要求)を単に転送している。
【0235】
HeNB65からサービス要求メッセージを受信したMME10は、UE識別子と、APNと、UEの許可情報とをSIPTO許可情報管理テーブル152に登録する。
【0236】
ここで、サービス要求メッセージに、PDNコネクション識別子(例えば、「PDNコネクション1」)と、UEの許可情報(例えば、「許可」)とが含まれている場合には、UE識別子と、PDNコネクション識別子と、UEの許可情報とをSIPTO許可情報管理テーブル152に登録する。
【0237】
また、サービス要求メッセージに、ベアラ識別子(例えば、「ベアラ1」)と、UEの許可情報(例えば、「許可」)とが含まれている場合には、UE識別子と、ベアラ識別子と、UEの許可情報とをSIPTO許可情報管理テーブル152に登録する。
【0238】
さらに、MME10はHSS20へUEの許可情報の通知メッセージを送信する(S3006)。このとき、MME10は、許可情報にAPN(例えば、「インターネット」)とUEの許可情報(例えば、「許可」)とを含める。
【0239】
また、PDNコネクション単位でUEの許可情報を送付する場合には、許可情報にPDNコネクション識別子(例えば、「PDNコネクション1」)とUEの許可情報(例えば、「許可」)とを含めても良い。
【0240】
また、ベアラ単位でUEの許可情報を送付する場合には、許可情報にベアラ識別子(例えば、「ベアラ1」)とUEの許可情報(例えば、「許可」)とを含めても良い。
【0241】
MME10からUEの許可情報の通知メッセージを受信したHSS20は、UE識別子と、APNと、UEの許可情報をSIPTO許可情報管理テーブル252に登録する。
【0242】
ここで、UEの許可情報の通知メッセージに、PDNコネクション識別子(例えば、「PDNコネクション1」)とUEの許可情報(例えば、「許可」)とが含まれている場合には、UE識別子と、PDNコネクション識別子と、UEの許可情報とをSIPTO許可情報管理テーブル252に登録する。
【0243】
また、UEの許可情報の通知メッセージに、ベアラ識別子(例えば、「ベアラ1」)とUEの許可情報(例えば、「許可」)とが含まれている場合には、UE識別子と、ベアラ識別子と、UEの許可情報とをSIPTO許可情報管理テーブル152に登録する。
【0244】
続いて、MME10はコンテキスト設定要求をHeNB65へ行う(S3008)。MME10からコンテキスト設定要求メッセージを受信したHeNB65は、MME UEコンテキストを作成する。MME UEコンテキストには、UEの識別子やUEの許可情報が含まれていても良い。
【0245】
続いて、HeNB65は、UE70へ無線ベアラ設定を行う(S3010)。ここで、HeNB65は、UE70へ無線リソースを割り当て、UE70、HeNB65間においてデータ通信を行えるようにする。さらに、HeNB65は、SGW40へ上りリンクデータを送信することが確認できれば、コンテキスト完了通知をMME10へ送信する(S3012)。
【0246】
コンテキスト完了通知を受け取ったMME10は、ベアラ変更手続きを行う(S3014)。ベアラ変更とは、UE70から、HeNB65、SGW30、PGW40の経路に対して、データの送受信を開始できるようリソースを設定することである。
【0247】
以上の手続きにより、移動通信ネットワーク事業者へ、HeNB60からブロードバンドネットワーク7経由でのデータ通信に対するUEの許可情報を通知することができる。
【0248】
ここで、サービス要求(S3002、S3004)と、UEの許可情報の通知(S3006)によってUEの許可情報として「許可」が送信される例を説明したが、UEの決定に基づいて「不許可」としてももちろん送信することができる。
【0249】
またその他にも、UE70がハンドオーバ以前にUEの許可情報の通知する方法は、例えば、UE70とMME10との間のインタフェースで送受信が行われているNASシグナリングメッセージに含めて、UE70がMME10に通知してもよい。通知する情報は、サービス要求に含まれる情報と同様であり、その後のMME10、HSS20の処理も同様であり詳細説明は省略する。もちろんNASシグナリングメッセージに関わらず、UE70がMME10に送信できる別の手段であってもよい。
【0250】
もしくは、UE70は、HSS20へ直接通知してもよい。HSS20は受信した情報をMME10に通知することで、MME10はUEの許可情報をSIPTO許可情報管理テーブルに登録することができる。
【0251】
こうした方法により、UEの許可情報を、MME10はSIPTO許可情報管理テーブル152に、HSS20はSIPTO許可情報管理テーブル252に登録することができる。
【0252】
これにより、その後MME10は、HeNB60からハンドオーバ通知を受信(図14のS1022、図19のS2022)するなどしてUE70のハンドオーバを検知した場合、SIPTO許可情報管理テーブル152を参照し、総ての許可情報が「許可」されているベアラを抽出し、ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信をしているか否かを判断する。
【0253】
ブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信(SIPTO@LN)をしていない場合には、コアネットワーク3経由の通信路をブロードバンドネットワーク7経由でオフロードされた通信路(SIPTO@LN)に切り替えるベアラ変更手続きを行うことができる。
【0254】
なお、本実施形態では、ハンドオーバ元としてHeNB65を例にとって説明したが、ハンドオーバ元としては、eNB90であっても良い。
【0255】
ここで、eNB90は、コアネットワーク3に配置されている基地局であり、MME10に接続されている。また、eNB90はSGW30に接続されており、eNB90に接続するUE70は、eNB90と、SGW30と、PGW40を介したコアネットワーク経由の通信を行う。
【0256】
また、eNB90はブロードバンドネットワーク7に接続されており、eNB90に接続するUE70は、ネットワーク事業者の決定に基づいて、eNB90からブロードバンド経由のオフロードされた通信(SIPTO@CN)を行うことができる。eNB90からブロードバンド経由でオフロードされる場合には、LGW50に相当するゲートウェイ機能はeNB90に備えられている。そのためeNB90は外部ネットワークへの接続するためのゲートウェイとしての機能も有する。
【0257】
eNB90は、HeNB65と同様の処理および手続きを行うことにより、UE70は、MME10およびHSS20にUEの許可情報を通知することができる。
【0258】
[4.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
【0259】
また、各実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0260】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
【0261】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【0262】
また、上述した実施形態における各装置の一部又は全部を典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現してもよい。各装置の各機能ブロックは個
別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0263】
1 移動通信システム
3 コアネットワーク
10 MME
100 制御部
110 送受信部
150 記憶部
152 SIPTO許可情報管理テーブル
20 HSS
200 制御部
210 送受信部
250 記憶部
252 許可情報
25 GW
30 SGW
300 制御部
310 第1送受信部
320 第2送受信部
350 記憶部
352 SIPTO許可情報管理テーブル
40 PGW
5 ホームネットワーク
50 LGW
500 制御部
510 コアネットワークインタフェース部
520 ブロードバンドネットワークインタフェース部
530 ホームネットワークインタフェース部
540 ローカルIPアドレス生成部
550 記憶部
552 SGWアドレス
554 外部アドレス
556 ローカルIPアドレス
60、65 HeNB
600 制御部
610 LTE基地局部
612 外部アンテナ
620 ホームネットワークインタフェース部
650 記憶部
652 SIPTO許可情報管理テーブル部
70 UE
700 制御部
710 LTEインタフェース部
712 外部アンテナ
750 記憶部
752 SIPTO許可情報管理テーブル
7 ブロードバンドネットワーク
90 eNB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される移動局装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
移動局装置が第1通信経路でデータ通信を行っているときに、前記ホーム基地局装置にハンドオーバする場合、位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする移動局装置。
【請求項2】
前記許可情報を、ハンドオーバ確認メッセージに含めてホーム基地局装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の移動局装置。
【請求項3】
前記許可情報として、不許可情報を位置管理装置に送信することにより、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合であっても、第1通信経路で通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の移動局装置。
【請求項4】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される位置管理装置において、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする位置管理装置。
【請求項5】
前記移動局装置のハンドオーバ元の装置から、ハンドオーバ通知メッセージを受信することにより、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする請求項4に記載の位置管理装置。
【請求項6】
前記ハンドオーバ通知メッセージに含まれている許可情報が不許可である場合には、前記LGW及び前記アクセス制御装置に第1通信経路にてデータ通信を行う指示することを特徴とする請求項5に記載の位置管理装置。
【請求項7】
ネットワーク事業者の許可情報が登録されており、
受信された前記移動局装置の許可情報が許可であり、かつ、前記ネットワーク事業者の許可情報が許可である場合に前記位置管理装置に対して第1通信路から第2通信路に切り替えるよう指示をすることを特徴とする請求項4又は5に記載の位置管理装置。
【請求項8】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続されるLGWにおいて、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とするLGW。
【請求項9】
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される移動局装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
移動局装置が第2通信経路でデータ通信を行っているときに前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする移動局装置。
【請求項10】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続される位置管理装置において、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路から、第2通信経路に切り替えることを許可しない不許可の許可情報を受信することにより、第1通信経路にて通信を行うことを前記LGW及びアクセス制御装置に指示することを特徴とする位置管理装置。
【請求項11】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムに接続されるアクセス制御装置において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路にてデータ通信を行う許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第1通信経路にてデータ通信を行うことを指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とするアクセス制御装置。
【請求項12】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第1通信経路でデータ通信を行っているときに、前記ホーム基地局装置にハンドオーバする場合、位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする移動通信システム。
【請求項13】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える移動局装置の許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示することを特徴とする移動通信システム。
【請求項14】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記LGWは、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路でデータ通信を行っている前記移動局装置から、第2通信経路に切り替える指示を位置管理装置から受信した場合に、当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とする移動通信システム。
【請求項15】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第2通信経路でデータ通信を行っているときに前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信することを特徴とする移動通信システム。
【請求項16】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路から、第2通信経路に切り替えることを許可しない不許可の許可情報を受信することにより、第1通信経路にて通信を行うことを前記LGW及びアクセス制御装置に指示することを特徴とする移動通信システム。
【請求項17】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路にてデータ通信を行う許可情報を受信し、
受信された許可情報に基づいて、前記LGW及び前記アクセス制御装置に対して第1通信経路にてデータ通信を行うことを指示し、
前記アクセス制御装置は、
前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする移動通信システム。
【請求項18】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第1通信経路でデータ通信を行っているときに、前記ホーム基地局装置にハンドオーバする場合、位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信し、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置から、受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示し、
前記LGWは、
当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを特徴とする移動通信システム。
【請求項19】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおいて、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第2通信経路でデータ通信を行っているときに前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信し、
前記位置管理装置は、前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路から、第2通信経路に切り替えることを許可しない不許可の許可情報を受信することにより、第1通信経路にて通信を行うことを前記LGW及びアクセス制御装置に指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを特徴とする移動通信システム。
【請求項20】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおける移動通信方法において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第1通信経路でデータ通信を行っているときに、前記ホーム基地局装置にハンドオーバする場合、位置管理装置が第2通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信し、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置から、受信された許可情報に基づいて、前記LGWに対して第1通信経路から第2通信経路に切り替えるよう指示し、
前記LGWは、
当該移動局装置の通信経路を第1通信経路から第2通信経路に切り替えることを実現する移動通信方法。
【請求項21】
何れかのネットワークに接続される移動局装置と、
ホーム基地局装置及びLGW(Local Gateway)を含むホームネットワークと、
位置管理装置及びアクセス制御装置を含む外部ネットワークに接続するコアネットワークと、
前記ホームネットワーク、前記コアネットワーク及び外部ネットワークに接続するブロードバンドネットワークと、を含む移動通信システムにおける移動通信方法において、
前記位置管理装置は、
前記移動局装置がコアネットワーク経由にてデータ通信を行う第1通信経路と、前記移動局装置がブロードバンドネットワーク経由にてデータ通信を行う第2通信経路(SIPTO@LN)と、をSIPTO許可情報に基づいて切り替え可能であり、
前記移動局装置は、
移動局装置が第2通信経路でデータ通信を行っているときに前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、位置管理装置が第1通信経路に切り替える許可情報を、前記ホーム基地局装置を介して位置管理装置に送信し、
前記位置管理装置は、前記移動局装置が、前記ホーム基地局装置にハンドオーバした場合に、第1通信経路から、第2通信経路に切り替えることを許可しない不許可の許可情報を受信することにより、第1通信経路にて通信を行うことを前記LGW及びアクセス制御装置に指示し、
前記アクセス制御装置は、前記位置管理装置からの指示に基づいて、前記移動局装置の第1通信経路を確保することを実現する移動通信方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−17093(P2013−17093A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149443(P2011−149443)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】