説明

移動式クレーン

【課題】クレーン車両の軽量化を図る。
【解決手段】走行体1と、走行体1の上部に旋回可能に搭載された旋回フレーム2と、旋回フレーム2に着脱可能に取り付けられるサブフレーム31と、旋回フレーム2に設けられた運転室5と干渉しないようにサブフレーム31に起伏可能に取り付けられるラチスブーム32と、ラチスブーム32を起伏させるブーム起伏手段37と、ラチスブーム32の先端部を経由して吊り下げられたウインチロープ9を介し荷を吊り上げる巻上ドラム8とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラフテレーンクレーンやトラッククレーンなどの移動式クレーンに関する。
【背景技術】
【0002】
ラフテレーンクレーンなどの移動式クレーンは、一般に次のように構成される。すなわち走行体の上部に旋回可能に旋回体を設け、複数のブームをスライド可能に格納してなる略ボックス状の伸縮ブームを、旋回体の後端部に回動可能に設ける。伸縮ブームの前面側もしくは側面側を起伏用油圧シリンダによって支持し、伸縮ブーム内にブーム伸縮用油圧シリンダを内蔵する。公道走行時には伸縮ブームを最大に縮退かつ倒回させ、伸縮ブームの高さを最小とする。この種の移動式クレーンに関する先行技術文献としては以下のものがある。
【0003】
【特許文献1】実開平5−56642号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したクレーンは略ボックス状の伸縮ブームを有するため、重量が増加し、クレーンの軽量化を図ることが困難である。一方、ラチスブームは伸縮ブームよりも軽量化されるが、強度確保のために伸縮ブームよりも幅が広くなってしまうため、クレーンの軽量化を図るために伸縮ブームに代えてラチスブームを用いる場合には、ラチスブームが運転室に干渉することを防ぐために運転室を含めた全幅を広くする必要があり、公道走行条件が不利になるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による移動式クレーンは、走行体と、走行体の上部に旋回可能に搭載された旋回フレームと、旋回フレームに着脱可能に取り付けられるサブフレームと、旋回フレームに設けられた運転室と干渉しないようにサブフレームに起伏可能に取り付けられるラチスブームと、ラチスブームを起伏させるブーム起伏手段と、ラチスブームの先端部を経由して吊り下げられたウインチロープを介し荷を吊り上げる巻上ドラムとを備えることを特徴とする。
旋回フレームの後端部に、ピンを介して略ボックス状の伸縮ブームを取付可能な取付部を設け、この取付部にピンを介してサブフレームを取り付けることが好ましい。
旋回フレームに、略ボックス状の伸縮ブームを支持可能な起伏シリンダを設け、この起伏シリンダを介してサブフレームを起伏可能に支持することが好ましい。
サブフレームの先端部後面側に前後方向に回動可能に設けられるライブマストと、ライブマストの先端部からサブフレームの基端部およびラチスブームの先端部に向けてぞれぞれ張設されるブーム起伏用ロープと、ライブマストの先端部からサブフレームの基端部までのブーム起伏用ロープの長さを変更してラチスブームを起伏するロープ長さ変更手段とによりブーム起伏手段を構成することもできる。
ライブマストに、ウインチロープが掛け回されるマストシーブを設け、マストシーブの下方に吊り下げられたウインチロープを介して巻上ドラムにより荷を吊り上げ可能に構成することもできる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、旋回フレームに着脱可能にサブフレームを取り付け、この旋回フレームに設けられた運転室と干渉しないようにサブフレームに起伏可能にラチスブームを取り付けるようにしたので、ラチスブームと旋回フレームとの干渉を防ぎ、クレーンの軽量化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図1〜図8を参照して本発明による移動式クレーンの実施の形態について説明する。
図1、2は、本実施の形態に係る移動式クレーンの概略構成を示す図である。このクレーンは、図3、4に示す略ボックス状の伸縮ブームを有するクレーンをベースとして構成される。なお、以下では図1,2のものをラチスブーム式クレーンと呼び、図3,4のものを箱ブーム式クレーンと呼ぶ。図1,3はクレーンの作業姿勢を、図2,4は走行姿勢をそれぞれ示す。
【0008】
図3、4に示すように箱ブーム式クレーンはホイール式の走行体1と、走行体1の上部に旋回可能に搭載される旋回フレーム2と、旋回フレーム2の後端部に設けられた取付部2aに、ピン3を介して回動可能に取り付けられる伸縮ブーム4とを有する。伸縮ブーム4は最外部の第1ブーム4Aの内側に第2ブーム4B,第3ブーム4C,第4ブーム4Dを順次スライド可能に収容してなり、各ブーム4A〜4Dはそれぞれ略ボックス状に形成されている。伸縮ブーム4の内側には伸縮シリンダ6が内蔵され、伸縮シリンダ6により伸縮ブーム4が伸縮する。なお、図では伸縮ブーム4を4段で構成したが、伸縮ブーム4の段数はこれに限らない。
【0009】
伸縮ブーム4の側方には、旋回フレーム2に取り付けられた運転室5が設けられている。第1ブーム4Aの下面側にはブーム起伏シリンダ7が取り付けられ、ブーム起伏シリンダ7により伸縮ブーム4は起伏可能に支持されている。旋回フレーム2には巻上ドラム8が搭載され、巻上ドラム8にはウインチロープ9が巻回されている。ウインチロープ9はピン3の後方のシーブ10および伸縮ブーム先端のシーブ11,12を経由してフック13に達し、巻上ドラム8の駆動によるウインチロープ9の巻き取りおよび繰り出しによってフック13が昇降する。
【0010】
走行体1の前後左右端部にはそれぞれアウトリガシリンダ14が設けられている。作業時にはアウトリガシリンダ14を接地させて車両を支持し、走行時にはアウトリガシリンダ14を地面から離す。また、図4に示すように走行時には伸縮シリンダ6により伸縮ブーム4を最大に縮退するとともにブーム起伏シリンダ7により伸縮ブーム4を最大に倒回して固定する。これにより伸縮ブーム4の高さを最小とするとともに重心位置を下げ、安定した走行姿勢とする。
【0011】
図5は図3,4の箱ブーム式クレーンの油圧回路図である。油圧ポンプ21には複数のコントロールバルブ22が直列に接続されている。これらコントロールバルブ22にはそれぞれ図6(a),(b)に示すように油圧シリンダ23(ブーム起伏シリンダ7や伸縮シリンダ6など)や油圧モータ24(巻上ドラム駆動用モータや旋回用モータなど)が接続され、各コントロールバルブ22により油圧ポンプ21から油圧シリンダ23および油圧モータ24への圧油の流れがそれぞれ制御される。コントロールバルブ22は油圧パイロット式切換弁であり、操作レバー24,25を操作するとその操作量に応じて油圧源26からの圧油がパイロット弁27で減圧されてパイロット圧が発生し、この操作量に応じたパイロット圧によりコントロールバルブ22は切り換わる。なお、コントロールバルブ22を電磁切換弁とすることもできる。油圧ポンプ21やコントロールバルブ22は旋回フレーム2に配設される。
【0012】
この場合、図6(a)と図6(b)では回路構成(コントロールバルブ22の構成等)が異なる。このため箱ブーム式クレーンの油圧回路をラチスブーム式クレーンの油圧回路に流用するためには、旋回フレーム2に箱ブーム式クレーンと同様に油圧シリンダ23および油圧モータ24を設けることが好ましい。
【0013】
以上の箱ブーム式クレーンは略ボックス状の伸縮ブーム4を用いるため重量が増加する。クレーン車両の軽量化を図るためには伸縮ブーム4をラチスブームに変更することが有効である。しかしながら、ラチスブームは剛性を確保するために伸縮ブーム4よりも幅広に形成する必要があり、起伏動作の際に運転室5と干渉するおそれがある。そのため、ラチスブームと伸縮ブーム4を同じ旋回フレーム2で利用することができず、それぞれ別々に専用のフレームを準備する必要があり、コストが増大する。そこで、本実施の形態では、旋回フレーム2を兼用しつつクレーン車両の軽量化を図るために図1,2に示すようにラチスブーム式クレーンを構成する。
【0014】
図1,2において、図3,4と同一の部品には同一の符号を付す。なお、図1(b)は図1(a)の矢視b図(上方から見た図)である。図1,2に示すように旋回フレーム2の後端部(取付部2a)にはサブフレーム31がピン3を介して回動可能に取り付けられ、サブフレーム31はブーム起伏シリンダ7により起伏可能に支持されている。なお、サブフレーム31の基端部の寸法(幅)は伸縮ブーム4と同一であり、旋回フレーム2の取付部2aにサブフレーム31はそのまま取り付けられる。
【0015】
図1(b)に示すようにサブフレーム31はラチスブーム32の形状に対応して先端部が幅広に形成され(幅広部31a)、この幅広部31aにピン33を介してラチスブーム32が回動可能に連結されいる。幅広部31aは図2のようにサブフレーム31を倒回させた際に少なくとも運転室5よりも前方に位置するように設けられている。このためサブフレーム31の起伏動作の際に幅広部31aは運転室5に干渉しない。ラチスブーム32は下ブーム32Aと上ブーム32Bと継ぎブーム32Cとを連結してなり、上ブーム32Bにシーブ11,12が装着されている。
【0016】
図1(a)に示すように幅広部31aの上面側にはライブマスト34が回動可能に連結されている。サブフレーム31とライブマスト34の間にはマスト用油圧シリンダ35(以下、マストシリンダ)が介装され、マストシリンダ35の伸縮によりライブマスト34が前後方向に回動する。図2に示すようにマストシリンダ35を最大に縮退すると、ライブマスト34は後方に倒回し、サブフレーム31の上部に重なり合うように折り畳まれて、走行姿勢となる。ライブマスト34にはシーブ36が装着され、巻上ドラム8に巻回されたウインチロープ9はシーブ10,36,11,12を経由してフック13に達し、巻上ドラム8の駆動によりフック13が昇降する。
【0017】
ライブマスト34の先端部にはペンダントロープ40の一端が連結され、ペンダントロープ40の他端はラチスブーム32の先端部に連結されている。サブフレーム31の上面側にはサブフレームの長手方向に沿ってラチス起伏シリンダ37が配設され、ラチス起伏シリンダ37のシリンダチューブはサブフレーム31に固定されている。ラチス起伏シリンダ37のシリンダロッドの先端部にはシーブ38が設けられ、シリンダ37の伸縮に伴いシーブ38の位置が移動する。シーブ10,38にはペンダントロープ39が掛け回され、ペンダントロープ39の端部はライブマスト34の先端部に連結されている。これによりラチス起伏シリンダ37を伸縮すると、ライブマスト34の先端部からシーブ10までのペンダントロープ39の長さ(距離)が変化し、サブフレーム先端部のピン33を支点にラチスブーム32が起伏する。
【0018】
なお、マストシリンダ35は、ペンダントロープ40が取り外されたライブマスト34を支持するとともにこれを走行姿勢と作業姿勢との間で移動させる役目をなすものである。ペンダントロープ40がラチスブーム32に取り付けられた状態では、ラチス起伏シリンダ37の伸縮によるライブマスト34の起伏動作によってラチスブーム32が起伏するため、マストシリンダ35はフリー状態としておくことが望ましい。
【0019】
以上の構成では、サブフレーム31が伸縮ブーム4の取付部2a(図3)にそのまま取り付けられ、ブーム起伏シリンダ7も図3のものがそのまま用いられる。このため、箱ブーム式クレーン(図1,2)とラチスブーム式クレーン(図3,4)で旋回フレーム2を兼用することができ、ブーム起伏シリンダ7の油圧回路も図6(a)のものをそのまま用いることができる。また、ラチスブーム起伏用アクチュエータとしてラチス起伏シリンダ37を用いるため、伸縮シリンダ6の油圧回路(図6(a))をラチス起伏シリンダ37の油圧回路としてそのまま用いることができる。その結果、油圧回路も含めて旋回フレーム2を兼用することができる。
【0020】
この点、例えば図8に示すように旋回フレーム2にラチスブーム32を直接取り付ける場合には、ラチスブーム32は伸縮ブーム4よりも幅広であるため、旋回フレーム2にラチスブーム32の取付部を別に設ける必要がある。また、図8では旋回フレーム2の前端部にラチスブーム32を取り付け、ブーム起伏シリンダ7やラチス起伏シリンダ37を使用せず起伏ドラム81によってラチスブーム32を起伏し、巻上ドラム82によって荷を吊り上げる。このため、油圧回路の構成を大幅に変更する必要があり、旋回フレーム2の兼用が困難である。
【0021】
ここで、本実施の形態に係るラチスブーム式クレーンの組立手順について説明する。まず、図2の走行姿勢とする場合について説明する。この場合には、予めサブフレーム31にライブマスト34とラチス起伏シリンダ37を一体に設けるとともに、このサブフレーム31を旋回フレーム2の後端部(取付部2a)にピン3を介して回動可能に連結し、サブフレーム31とブーム起伏シリンダ7を連結する。そしてブーム起伏シリンダ7とマストシリンダ35を縮退し、図示のように運転室5の側方にサブフレーム31とライブマスト34を折り畳む。この状態ではサブフレーム31とライブマスト34の高さが最小であり、重心位置も低く安定した走行が可能である。また、ラチスブーム32を旋回フレーム2に取り付ける必要がないため旋回フレーム2の幅を抑えることができ、走行許容制限をクリアして公道走行が可能である。
【0022】
サブフレーム31にラチスブーム32を取り付ける場合には、図7に示すようにマストシリンダ35を伸長させてライブマスト34を起立し、ライブマスト34のシーブ36にウインチロープ9を掛け回す。次いで、クレーンの前方に載置されたラチスブーム32にフック13に吊り下げられた玉掛ロープを引っ掛け、巻上ドラム8の巻上げによりラチスブーム32を持ち上げて、サブフレーム31の先端部の幅広部31aにラチスブーム32を連結する。この場合には巻上ドラム8が補助クレーンとして用いられる。このように自車両に搭載した巻上ドラム8によりラチスブーム32を吊り上げることで、ラチスブーム32を吊り上げるためのクレーン等を別途設ける必要がなく、組立作業が容易である。
【0023】
次いで、ライブマスト34を起立したままの状態でラチスブーム先端部のシーブ11,12にウインチロープ9を掛け回すとともに、ライブマスト34の先端部とラチスブーム32の先端部にペンダントロープ40を連結する。この状態でラチス起伏シリンダ37を伸長させてライブマスト34を後方に回動し、ペンダントロープ40を張設するとともに、ペンダントロープ39を張設する。さらに、ブーム起伏シリンダ7を伸長させて図1に示すようにサブフレーム31を起立する。以上によりラチスブーム式クレーンが作業姿勢となる。なお、ラチスブーム32をサブフレーム31から取り外して走行姿勢とする場合には、上述したのと逆の手順で行えばよい。
【0024】
クレーン作業を行う場合にはラチス起伏シリンダ37を伸縮させてラチスブーム32を起伏するとともに、巻上ドラム8を駆動しウインチロープ9を巻上げる。この場合、サブフレーム31の先端部にラチスブーム32を連結しているため、ラチスブーム32の基端部の位置が高く、港湾荷役作業等を容易に行うことができる。すなわちラチスブーム32の基端部の位置を高くすることで、港湾荷役作業時にラチスブーム32が船の側面に干渉することを防止でき、作業性が高まる。また、サブフレーム31に運転室5を取り付ければ運転者の視界も高くなり、さらに作業性の向上が図れる。
【0025】
以上の実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)旋回フレーム2の後端部に着脱可能にサブフレーム31を設け、サブフレーム先端の幅広部31aにラチスブーム32を取り付けるようにしたので、ラチスブーム32と運転室5との干渉を防ぎ、クレーン車両の軽量化を図ることができる。
(2)ラチスブーム32の基端部の位置を高くすることができ、港湾荷役作業等が容易である。
(3)旋回フレーム2の幅を広くする必要がなく、公道走行上有利になる。
【0026】
(4)箱ブーム式クレーンの旋回フレーム2に設けた伸縮ブーム4の取付部2aにサブフレーム31を取り付けるので、ラチスブーム用の旋回フレームを別途準備したり、旋回フレーム2に特別な加工を施したりする必要がなく、旋回フレーム2の兼用が可能である。その結果、生産性を大幅に向上させることができる。
(5)箱ブーム式クレーンの旋回フレーム2に設けた伸縮ブーム4のブーム起伏シリンダ7をサブフレーム用起伏シリンダとしてそのまま用いるので、ブーム起伏シリンダ7も兼用することができる。
(6)サブフレーム31の先端部に回動可能にライブマスト34を設け、ライブマスト先端部からサブフレーム基端部のシーブ10およびラチスブーム32の先端部に向けてそれぞれペンダントロープ39,40を張設し、ラチス起伏シリンダ37の伸縮によりライブマスト先端部からサブフレーム基端部までの距離を変更するようにした。これによりサブフレーム31を旋回フレーム2の後端部に取り付けた場合でもラチスブーム32の起伏が可能である。
(7)ラチスブーム32の起伏にウインチを用いずにラチス起伏シリンダ37を用いるので、箱ブーム式クレーンの伸縮シリンダ6の油圧回路をそのまま流用することができ、効率的である。
(8)ライブマスト34にシーブ36を装着し、組立作業時にシーブ36の下方にウインチロープ9を吊り下げて、ラチスブーム32を吊り上げるようにしたので、ラチスブームを吊り上げるためのクレーンを別途設ける必要がなく、作業性が向上する。
【0027】
なお、上記実施の形態では旋回フレーム2の後端部にサブフレーム31を着脱可能に設けたが、後端部以外に設けてもよい。ブーム起伏シリンダ7によりサブフレーム31を起伏可能としたが、サブフレーム31は起伏可能でなくてもよい。この場合、例えばステーなどによりサブフレーム31を所定位置に支持すればよい。ラチスブーム32と旋回フレーム2(運転室5)が干渉しないようにサブフレーム先端に幅広部31aを設けたが、幅広部31aの形状は図示したものに限らない。ラチス起伏シリンダ37の伸縮によりライブマスト先端部からサブフレーム基端部までの距離を変更してラチスブーム32を起伏するようにしたが、ブーム起伏手段の構成はこれに限らない。ロープ長さ変更手段としてラチス起伏シリンダ37の代わりに油圧モータを用いてもよい。上記実施の形態ではホイール式の走行体1を用いたが、クローラ式でもよい。すなわち本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の移動式クレーンに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】(a)は本発明の実施の形態に係る移動式クレーンの構成を示す側面図であり、(b)は図1(a)の矢視b図。
【図2】図1のクレーンの走行姿勢を示す図。
【図3】図1のベースとなるクレーンの構成を示す側面図。
【図4】図3のクレーンの走行姿勢を示す図。
【図5】図3のクレーンの油圧回路図。
【図6】図5の油圧回路の詳細を示す図。
【図7】図1のクレーンの組立姿勢を示す図。
【図8】図1と比較するためのクレーンの構成を示す図。
【符号の説明】
【0029】
1 走行体
2 旋回フレーム
2a 取付部
3 ピン
8 巻上ドラム
9 ウインチロープ
31 サブフレーム
32 ラチスブーム
34 ライブマスト
35 マストシリンダ
36 シーブ
37 ラチス起伏シリンダ
39,40 ペンダントロープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行体と、
走行体の上部に旋回可能に搭載された旋回フレームと、
前記旋回フレームに着脱可能に取り付けられるサブフレームと、
前記旋回フレームに設けられた運転室と干渉しないように前記サブフレームに起伏可能に取り付けられるラチスブームと、
前記ラチスブームを起伏させるブーム起伏手段と、
前記ラチスブームの先端部を経由して吊り下げられたウインチロープを介し荷を吊り上げる巻上ドラムとを備えることを特徴とする移動式クレーン。
【請求項2】
請求項1に記載の移動式クレーンにおいて、
前記旋回フレームの後端部に、ピンを介して略ボックス状の伸縮ブームを取付可能な取付部を設け、
前記サブフレームは前記取付部に前記ピンを介して取り付けられることを特徴とする移動式クレーン。
【請求項3】
請求項2に記載の移動式クレーンにおいて、
前記旋回フレームに、前記略ボックス状の伸縮ブームを支持可能な起伏シリンダを設け、
前記サブフレームは前記起伏シリンダを介して起伏可能に支持されることを特徴とする移動式クレーン。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の移動式クレーンにおいて、
前記ブーム起伏手段は、
前記サブフレームの先端部後面側に前後方向に回動可能に設けられるライブマストと、
前記ライブマストの先端部から前記サブフレームの基端部および前記ラチスブームの先端部に向けてぞれぞれ張設されるブーム起伏用ロープと、
前記ライブマストの先端部から前記サブフレームの基端部までの前記ブーム起伏用ロープの長さを変更して前記ラチスブームを起伏するロープ長さ変更手段とを有することを特徴とする移動式クレーン。
【請求項5】
請求項4に記載の移動式クレーンにおいて、
前記ライブマストに、前記ウインチロープが掛け回されるマストシーブを設け、
前記マストシーブの下方に吊り下げられた前記ウインチロープを介して前記巻上ドラムにより荷を吊り上げ可能に構成されることを特徴とする移動式クレーン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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