説明

移動棚装置

【課題】移動棚を固定して移動棚間の間口を確保するとともに間口幅を調整する調整負担を回避し、しかも保管物を出し入れする作業負担を回避するとともに装置全体の部品点数増大を回避し、さらに災害時に保管物を保護する移動棚装置を提供することである。
【解決手段】複数のカム溝131A、131B、131C、131D、131Eのそれぞれが、第1カム溝部分131A1、131B1、131C1、131D1、131Eとガイドレール110、110の長手方向Lに斜交する第2カム溝部分131A2、131B2、131C2、131D2、131E2と第3カム溝部分131A3、131B3、131C3、131D3、131E3とから構成されている移動棚装置100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方向に進退自在に配列された複数の移動棚に保管物を出し入れする移動棚装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一列に配列された複数の棚体と、これらに隣接配置された状態で拡縮可能なリンク機構とを備えている平行移動装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
また、安全装置に対する通電を遮断した後、移動棚を係止した状態で複数の移動棚相互の間隔を維持する移動棚装置における安全装置がある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−10274号公報(特許請求の範囲、図1参照。)
【特許文献2】特開2004−331256号公報(特許請求の範囲、図1参照。)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した平行移動装置では、複数の移動棚のうち相互に隣り合う2つの移動棚毎にリンク機構を設けるとともに複数のリンク機構を個別に制御して移動棚を制動するため、全てのリンク機構を個別に制御した状態で移動棚を個別に移動させるとともに任意の位置に移動棚を固定して移動棚間の間口幅を調整する調整負担を回避することを困難にさせ、しかも移動棚の設置数増大に伴ってリンク機構の設置数を増大させて平行移動装置全体の部品点数増大を招いてしまうという問題点があった。
また、上述した平行移動装置では、移動棚の側面側にリンク機構を設置しているため、移動棚の側方から保管物を出し入れする際すなわち相互に隣り合った2つの移動棚間の間口から保管物を出し入れする際にリンク機構を避けて保管物を出し入れする作業負担を生じさせてしまうという問題点があった。
また、上述した安全装置では、係合部、制動体、係止体及び操作体等を連動させた制動機構により移動棚を制動しているため、上述の平行移動装置と同様に移動棚の設置数増大に伴って装置全体の部品点数増大を発生させてしまうという問題点があった。
また、上述した平行移動装置や安全装置では、上述した間口の確保と、間口幅の調整負担、部品点数増大及び作業負担の回避とを実現すると同時に地震等の災害時に間口を閉じて保管物を保護することが困難であるという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする技術的課題、すなわち、本発明の目的は、一方向に配列された複数の移動棚のうち移動棚を個別に移動させるとともに任意の位置に移動棚を固定して移動棚間の間口を確保した状態で間口幅を調整する調整負担を回避し、しかも保管物を出し入れする作業負担を回避するとともに隣り合った移動棚毎にリンク機構を設ける場合に比べて装置全体の部品点数増大を回避し、さらに、間口の確保と、間口幅の調整負担、部品点数増大及び作業負担の回避とを実現すると同時に地震等の災害時に間口を閉じて保管物を保護する移動棚装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
まず、本請求項1の発明は、設置面上に設置されたガイドレールの長手方向に沿って開口する保管物用出入口をそれぞれ備えた複数の移動棚を前記ガイドレールの長手方向に沿って移動自在に整列配置している移動棚装置において、前記複数の移動棚の棚誘導面のそれぞれに固定設置された複数のカムフォロアを遊嵌する複数のカム溝をプレート主面に形成したカムプレートが、前記複数の移動棚の棚誘導面に前記プレート主面を対向させた状態で配置され、前記ガイドレールの長手方向に直交しているとともに前記プレート主面に沿ったカムプレート駆動方向に沿って前記カムプレートを進退自在に駆動するカムプレート駆動用アクチュエータが、前記カムプレートに接続され、前記複数のカム溝のそれぞれが、前記カムプレート駆動方向に沿って延びているとともに前記カムプレート駆動用アクチュエータの動作に応じて前記カムフォロアを進退出自在に遊嵌する第1カム溝部分と該第1カム溝部分に連通して前記ガイドレールの長手方向に斜交する第2カム溝部分と該第2カム溝部分に連通した状態で前記カムプレート駆動方向に沿って延びる第3カム溝部分とから構成されていることにより、前述した課題を解決したものである。
【0007】
そして、本請求項2の発明に係る移動棚装置は、請求項1の発明に係る移動棚装置において、前記複数のカム溝のピッチが、前記移動棚の奥行寸法に等しいことにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0008】
そして、本請求項3の発明に係る移動棚装置は、請求項1又は請求項2の発明に係る移動棚装置において、前記複数のカム溝のうち前記ガイドレールの長手方向に沿って互いに隣り合った状態で配置された前後一対の移動棚に対応する前後一対のカム溝が、それぞれ互いに異なる溝長を有する前後一対の第1カム溝部分を有していることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0009】
そして、本請求項4の発明に係る移動棚装置は、請求項3の発明に係る移動棚装置において、前記前後一対の第1カム溝部分のうち前記ガイドレールの長手方向に沿った一方向に沿って前側に形成された前側第1カム溝部分の溝長が、該前側第1カム溝部分の後ろ側に形成された後ろ側第1カム溝部分の溝長より小さいことにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0010】
そして、本請求項5の発明に係る移動棚装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つの発明に係る移動棚装置において、前記棚誘導面が、前記移動棚の棚底面であることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0011】
そして、本請求項6の発明に係る移動棚装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つの発明に係る移動棚装置において、前記棚誘導面が、前記移動棚の棚側面であることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【発明の効果】
【0012】
本請求項1の発明に係る移動棚装置は、設置面上に設置されたガイドレールの長手方向に沿って開口する保管物用出入口をそれぞれ備えた複数の移動棚をガイドレールの長手方向に沿って移動自在に整列配置していることにより、各保管物用出入口を介して保管物を移動棚に収納するとともに移動棚から取り出すことができるだけでなく、以下のような特有の構成に対応した格別の効果を奏することができる。
【0013】
すなわち、本請求項1に係る移動棚装置は、複数の移動棚の棚誘導面のそれぞれに固定設置された複数のカムフォロアを遊嵌する複数のカム溝をプレート主面に形成したカムプレートが、複数の移動棚の棚誘導面に前記プレート主面を対向させた状態で配置され、ガイドレールの長手方向に直交しているとともにプレート主面に沿ったカムプレート駆動方向に沿って前記カムプレートを進退自在に駆動するカムプレート駆動用アクチュエータが、カムプレートに接続され、複数のカム溝のそれぞれが、カムプレート駆動方向に沿って延びているとともに前記カムプレート駆動用アクチュエータの動作に応じて前記カムフォロアを進退出自在に遊嵌する第1カム溝部分とこの第1カム溝部分に連通して前記ガイドレールの長手方向に斜交する第2カム溝部分とこの第2カム溝部分に連通した状態で前記カムプレート駆動方向に沿って延びる第3カム溝部分とから構成されていることにより、各移動棚に対応する第2カム溝部分でカムフォロアをガイドした状態で第2カム溝部分の溝長やガイドレールの長手方向に対する第2カム溝部分の角度に応じた移動量だけガイドレールの長手方向に移動棚を移動させて移動棚間に間口を設けるとともに第3カム溝部分の溝面にカムフォロアを当接させて移動棚を固定するため、移動棚毎に個別に駆動手段を設けない状態で移動棚を移動させるとともに任意の位置すなわち第3カム溝部分の位置に移動棚を固定して移動棚間の間口を確保するともに間口幅を調整する調整負担を回避し、しかも保管物を出し入れする作業負担を回避するとともに隣り合った移動棚毎にリンク機構を設ける場合に比べて装置全体の部品点数増大を回避し、さらに、間口の確保と、間口幅の調整負担、部品点数増大及び作業負担の回避とを実現すると同時に地震等の災害時に間口を閉じて保管物を保護することができる。
【0014】
そして、本請求項2の発明に係る移動棚装置は、請求項1の発明に係る移動棚装置が奏する効果に加えて、複数のカム溝のピッチが、移動棚の奥行寸法に等しいことにより、保管物の非出し入れ時に複数の保管棚を相互に隙間なく接触させるため、間口の確保と、間口幅の調整負担、部品点数増大及び作業負担の回避とを実現すると同時に地震等の災害時に間口を閉じて保管物を確実に保護することができる。
【0015】
そして、本請求項3の発明に係る移動棚装置は、請求項1又は請求項2の発明に係る移動棚装置が奏する効果に加えて、複数のカム溝のうちガイドレールの長手方向に沿って互いに隣り合った状態で配置された前後一対の移動棚に対応する前後一対のカム溝が、それぞれ互いに異なる溝長を有する前後一対の第1カム溝部分を有していることにより、前後一対の移動棚の誘導面に固定設置されたカムフォロアを各第2カム溝部分の溝面に当接させるタイミングをずらすため、このタイミングのずれに応じて前後一対の移動棚間に間口を確保し、しかも前後一対のカム溝に含まれる第2カム溝部分の溝長の差やガイドレールの長手方向に対する第2カム溝部分の角度に応じた間口幅を設定して間口幅の調整負担を回避することができる。
【0016】
そして、本請求項4の発明に係る移動棚装置は、請求項3の発明に係る移動棚装置が奏する効果に加えて、前後一対の第1カム溝部分のうちガイドレールの長手方向に沿った一方向に沿って前側に形成された前側第1カム溝部分の溝長が、前側第1カム溝部分の後ろ側に形成された後ろ側第1カム溝部分の溝長より小さいことにより、前側第1カム溝部分にガイドされる前側の移動棚を後ろ側の移動棚より先に移動させるため、先に移動する前側の移動棚とその後に移動する後ろ側の移動棚との間に確実に間口を形成することができる。
【0017】
そして、本請求項5の発明に係る移動棚装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つの発明に係る移動棚装置が奏する効果に加えて、棚誘導面が移動棚の棚底面であることにより、保管物を移動棚に収納する収納作業時や移動棚から保管物を取り出す取り出し作業時のそれぞれにおいて移動棚の両側から保管物を出し入れしてもカムプレート駆動用アクチュエータ及びカムプレートが作業の障害とならないため、移動棚の側面にリンク機構を設ける場合に比べて移動棚に保管物を出し入れする作業負担増大を確実に回避することができる。
【0018】
そして、本請求項6の発明に係る移動棚装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つの発明に係る移動棚装置が奏する効果に加えて、棚誘導面が移動棚の棚側面であることにより、保管物を移動棚に収納する収納時や移動棚から保管物を取り出す取り出し時に保管物の収納及び取り出し作業で発生する塵をカム溝に付着させないため、カム溝内でカムフォロアを円滑に駆動した状態で円滑且つ進退自在に移動棚を移動させて移動棚間の間口幅を調整する調整負担をより一層回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例に係る移動棚装置の全体斜視図。
【図2】本発明の実施例に係る移動棚装置に間口を設けた斜視図。
【図3】図1から移動棚を部分的に取り除いた移動棚装置の斜視図。
【図4】図3に示した移動棚装置の側面図。
【図5】本発明の実施例に係る移動棚装置の平面図。
【図6】一つの移動棚の移動状態を示す説明図。
【図7】複数の移動棚の移動状態を示す説明図。
【図8】本実施例の変形例に係る移動棚装置の全体斜視図。
【図9】図8に示した移動棚装置の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の移動棚装置は、設置面上に設置されたガイドレールの長手方向に沿って開口する保管物用出入口をそれぞれ備えた複数の移動棚をガイドレールの長手方向に沿って移動自在に整列配置し、複数の移動棚の棚誘導面のそれぞれに固定設置された複数のカムフォロアを遊嵌する複数のカム溝をプレート主面に形成したカムプレートが、複数の移動棚の棚誘導面にプレート主面を対向させた状態で配置され、ガイドレールの長手方向に直交しているとともにプレート主面に沿ったカムプレート駆動方向に沿ってカムプレートを進退自在に駆動するカムプレート駆動用アクチュエータが、カムプレートに接続され、複数のカム溝のそれぞれが、カムプレート駆動方向に沿って延びているとともにカムプレート駆動用アクチュエータの動作に応じてカムフォロアを進退出自在に遊嵌する第1カム溝部分とこの第1カム溝部分に連通してガイドレールの長手方向に斜交する第2カム溝部分とこの第2カム溝部分に連通した状態でカムプレート駆動方向に沿って延びる第3カム溝部分とから構成されているものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
例えば、複数のカム溝のそれぞれに含まれる第2カム溝部分とガイドレールの長手方向とが形成する角度や第2カム溝部分の溝長をカム溝毎に個別に設定してガイドレールの長手方向に沿った移動棚の移動量を移動棚相互で異ならせた状態で移動棚間の間口幅を間口相互で異ならせてもよい。
また、第1カム溝部分及び第2カム溝部分の接続領域と第2カム溝部分及び第3カム溝部分の接続領域とが、それぞれ曲線状に形成されていてもよい。
【0021】
また、保管物の種類や移動棚装置のサイズは、如何なる種類やサイズであってよく、何ら限定されるものではない。
より具体的には、例えば、保管物が創薬プロセスにおけるサンプル評価用のプレパラートなどの小型サイズ品である場合には、移動棚は小型サイズ品に対応させたサイズに形成されていてもよい。
また、移動棚は、保管物を出し入れする作業者に対応させて上述の小型サイズ品用の移動棚より大型サイズに形成されていてもよい。
また、移動棚のサイズが作業者に対応させたサイズに形成されている場合、本発明に係る移動棚装置によれば、複数の移動棚のうちガイドレールの長手方向に沿って相互に取り合う2つの移動棚のみに間口を形成して作業者の通路を一本だけ形成するとともに他の移動棚を相互に密着状態で配列して装置全体により占有されるスペースを小さくすることもできる。
【実施例】
【0022】
以下、本発明の実施例に係る移動棚装置100を図1乃至図9に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の実施例に係る移動棚装置の全体斜視図であり、図2は、本発明の実施例に係る移動棚装置に間口を設けた斜視図であり、図3は、図1から移動棚を部分的に取り除いた移動棚装置の斜視図であり、図4は、図3に示した移動棚装置の側面図であり、図5は、本発明の実施例に係る移動棚装置の平面図であり、図6は、一つの移動棚の移動状態を示す説明図であり、図7は、複数の移動棚の移動状態を示す説明図であり、図8は、本実施例の変形例に係る移動棚装置の全体斜視図であり、図9は、図8に示した移動棚装置の正面図である。
【0023】
まず、図1乃至図5を参照しながら、本実施例に係る移動棚装置100の構成を説明する。
図1乃至図5に示すように、移動棚装置100は、設置面G上に設置されたガイドレール110、110の長手方向Lに沿って開口する保管物用出入口121A、121B、121C、121D、121Eをそれぞれ備えた複数の移動棚120A、120B、120C、120D、120Eをガイドレール110、110の長手方向に沿って移動自在に整列配置していることにより、後述する間口を形成した状態で各保管物用出入口121A、121B、121C、121D、121Eを介して保管物Mを移動棚120A、120B、120C、120D、120Eに収納するとともに移動棚120A、120B、120C、120D、120Eから取り出すようになっている。
なお、ガイドレール110、110は、設置面Gに配置されたベースプレートP上に設置されていてもよいし、設置面Gに直接設置されていてもよい。
また、ガイドレール110、110の長手方向Lの一端側でガイドレール110、110に固定された固定棚150が、移動棚装置100に設けられている。
移動棚120A、120B、120C、120D、120Eは、その棚底面122A、122B、122C、122D、122Eに設置された左右一対のローラ124、124をガイドレール110、110に遊嵌させた状態でガイドレール110、110の長手方向Lに沿って移動自在に構成されている。
【0024】
次に、図1乃至図5を参照しながら、本実施例に係る移動棚装置100の最も特徴とする構成の具体的な形態を詳しく説明する。
図1乃至図5に示すように、移動棚装置100は、複数の移動棚120A、120B、120C、120D、120Eの棚誘導面すなわち棚底面122A、122B、122C、122D、122Eのそれぞれに固定設置された複数のカムフォロア123A、123B、123C、123D、123Eを遊嵌する複数のカム溝131A、131B、131C、131D、131Eをプレート主面130Sに形成したカムプレート130が、複数の移動棚120A、120B、120C、120D、120Eの棚誘導面すなわち棚底面122A、122B、122C、122D、122Eにプレート主面130Sを対向させた状態で配置され、ガイドレール110、110の長手方向Lに直交しているとともにプレート主面130Sに沿ったカムプレート駆動方向Dに沿ってカムプレート130を進退自在に駆動するカムプレート駆動用アクチュエータ140が、カムプレート130に接続され、複数のカム溝131A、131B、131C、131D、131Eのそれぞれが、カムプレート駆動方向Dに沿って延びているとともにカムプレート駆動用アクチュエータ140の動作に応じてカムフォロア123A、123B、123C、123D、123Eを進退出自在に遊嵌する第1カム溝部分131A1、131B1、131C1、131D1、131E1とこれら第1カム溝部分131A1、131B1、131C1、131D1、131E1に連通してガイドレール110、110の長手方向Lに斜交する第2カム溝部分131A2、131B2、131C2、131D2、131E2とこれら第2カム溝部分131A2、131B2、131C2、131D2、131E2に連通した状態でカムプレート駆動方向Dに沿って延びる第3カム溝部分131A3、131B3、131C3、131D3、131E3とから構成されている。
【0025】
これにより、各移動棚120A、120B、120C、120D、120Eに対応する第2カム溝部分131A2、131B2、131C2、131D2、131E2でカムフォロア123A、123B、123C、123D、123Eをガイドした状態で第2カム溝部分131A2、131B2、131C2、131D2、131E2の溝長やガイドレール110の長手方向Lに対する第2カム溝部分131A2、131B2、131C2、131D2、131E2の角度に応じた移動量だけガイドレール110、110の長手方向Lに移動棚120A、120B、120C、120D、120Eを移動させて移動棚120A、120B、120C、120D、120E間に間口を設けるとともに第3カム溝部分131A3、131B3、131C3、131D3、131E3の溝面にカムフォロア123A、123B、123C、123D、123Eを当接させて移動棚120A、120B、120C、120D、120Eを固定するため、移動棚装置100は、移動棚120A、120B、120C、120D、120E毎に個別に駆動手段を設けない状態で移動棚120A、120B、120C、120D、120Eを移動させるとともに任意の位置すなわち第3カム溝部分131A3、131B3、131C3、131D3、131E3の位置に移動棚120A、120B、120C、120D、120Eを固定して移動棚120A、120B、120C、120D、120E間の間口を確保するともに間口幅を調整する調整負担を回避し、しかも保管物Mを出し入れする作業負担を回避するとともに隣り合った移動棚120A、120B、120C、120D、120E毎にリンク機構を設ける場合に比べて装置全体の部品点数増大を回避し、さらに間口の確保と、間口幅の調整負担、部品点数増大及び作業負担の回避とを実現すると同時に地震等の災害時に間口を閉じて保管物Mを保護するようになっている。
【0026】
次に、図1乃至図7を参照しながら、本実施例に係る移動棚装置100の動作を説明する。
まず、図1乃至図6を参照しながら、複数の移動棚120A、120B、120C、120D、120Eの個別の動作を説明する。
なお、複数の移動棚120A、120B、120C、120D、120Eは、各移動棚120A、120B、120C、120D、120Eに対応するカム溝131A、131B、131C、131D、131Eのそれぞれによって動作が規制された状態で相互に異なるタイミングで同様の動作態様を示すため、ここでは移動棚120Bの動作を一例に挙げて移動棚の個別の動作を説明し、他の移動棚120A、120C、120D、120Eの個別の動作に関する説明を省略する。
【0027】
図1乃至図6(a)に示すように、カムフォロア123Bは、カムプレート駆動用アクチュエータ140の動作すなわちカムプレート駆動方向Dに沿った図6(a)中矢印Xの向きに駆動されるカムプレート130の動作に対応して第1カム溝部分131B1に遊嵌される。
続いて、図1乃至図6(b)に示すように、移動棚120Bは、カムプレート駆動方向Dに沿った図6(b)中矢印Xの向きに駆動されるカムプレート130の動作に対応して第2カム溝部分131B2にカムフォロア123Bを遊嵌した状態でガイドプレート110、110の長手方向Lに沿った図6(b)中矢印Yの向きに移動する。
すなわち、カムフォロア123Bが、図6(b)中矢印Xの向きに駆動されるカムプレート130の動作に対応して第2カム溝部分131B2でガイドされるため、移動棚120Bは、第2カム溝部分131B2の溝長やガイドレール110の長手方向Lに対する第2カム溝部分131B2の角度に応じた移動量だけガイドレール110、110の長手方向Lに移動されるとともに移動棚120A、120B間に間口を形成する。
続いて、図1乃至図6(c)に示すように、移動棚120Bは、図6(c)中矢印Xの向きに駆動されるカムプレート130の動作に対応して第3カム溝部分131B3の溝面にカムフォロア123Bを当接させて固定される。
これにより、本実施例に係る移動棚100は、移動棚120A、120B、120C、120D、120E毎に個別に駆動手段を設けない状態で移動棚120A、120B、120C、120D、120Eを移動させるとともに任意の位置すなわち第3カム溝部分131A3、131B3、131C3、131D3、131E3に移動棚120A、120B、120C、120D、120Eを固定して移動棚120A、120B、120C、120D、120E間の間口を確保するともに間口幅を調整する調整負担を回避し、しかも保管物Mを出し入れする作業負担を回避するとともに隣り合った移動棚毎にリンク機構を設ける場合に比べて装置全体の部品点数増大を回避するようになっている。
【0028】
次に、図1乃至図5及び図7を参照しながら、複数の移動棚120A、120B、120C、120D、120Eのうちガイドレール110、110の長手方向Lに沿って相互に隣り合う2つの移動棚の相対的な位置関係を説明する。
なお、ここでは、移動棚120B及び120C間の相対的な位置関係と移動棚120C及び120D間の相対的な位置関係とについて詳細に説明する。
移動棚120A及び120Bや移動棚121D及び120Eは、移動棚120B及び120C間の相対的な位置関係と移動棚120C及び120D間の相対的な位置関係とのそれぞれと同様の位置関係を形成するため、その詳細な説明を省略する。
【0029】
図1乃至図5及び図7(a)に示すように、カムフォロア123B、123C、123Dは、カムプレート駆動用アクチュエータ140の動作すなわちカムプレート駆動方向Dに沿った図7(a)中矢印Xの向きに駆動されるカムプレート130の動作に対応して第1カム溝部分131B1、131C1、131D1に遊嵌される。
【0030】
続いて、図1乃至図5及び図7(b)に示すように、移動棚120Dは、カムプレート駆動方向Dに沿った図7(b)中矢印Xの向きに駆動されるカムプレート130の動作に対応して第2カム溝部分131D2にカムフォロア123Dを遊嵌した状態でガイドプレート110、110の長手方向Lに沿った図7(b)中矢印Yの向きに移動し、第3カム溝部分131D3の溝面にカムフォロア123Dを当接させて固定される。
ここで、複数のカム溝131A、131B、131C、131D、131Eのうちガイドレール110、110の長手方向Lに沿って互いに隣り合った状態で配置された前後一対の移動棚すなわち移動棚120C、120Dに対応する前後一対のカム溝131C、131Dが、それぞれ互いに異なる溝長CL、DLを有する前後一対の第1カム溝部分131C1、131D1を有していることにより、前後一対の移動棚120C、120Dの誘導面すなわち棚底面122C、122Dに固定設置されたカムフォロア123C、123Dを各第2カム溝部分131C2、131D2の溝面に当接させるタイミングをずらすため、移動棚装置100は、このタイミングのずれに応じて前後一対の移動棚120C、120D間に間口K1を確保し、しかも前後一対のカム溝131C、131Dに含まれる第2カム溝部分131C2、131D2の溝長の差やガイドレール110、110の長手方向Lに対する第2カム溝部分131C2、131D2の角度に応じた間口幅を設定して間口幅の調整負担を回避するようになっている。
【0031】
また、本実施例に係る移動棚装置100では、前後一対の第1カム溝部分131C1、131D1のうちガイドレール110、110の長手方向Lに沿った一方向に沿って前側に形成された前側第1カム溝部分すなわち第1カム溝部分131D1の溝長DLが、第1カム溝部分131D1の後ろ側に形成された後ろ側第1カム溝部分すなわち第1カム溝部分131C1の溝長CLより小さいことにより、第1カム溝部分131D1にガイドされる前側の移動棚120Dが後ろ側の移動棚120Cより先に移動するため、移動棚装置100は、先に移動する前側の移動棚120Dとその後に移動する後ろ側の移動棚120Cとの間に間口K1を形成するようになっている。
【0032】
続いて、図1乃至図5及び図7(c)に示すように、移動棚120Cは、カムプレート駆動方向Dに沿った図7(c)中矢印Xの向きに駆動されるカムプレート130の動作に対応して第2カム溝部分131C2にカムフォロア123Cを遊嵌した状態でガイドプレート110、110の長手方向Lに沿った図7(c)中矢印Yの向きに移動し、第3カム溝部分131C3の溝面にカムフォロア123Dを当接させて固定される。
ここで、ガイドレール110、110の長手方向Lに沿って互いに隣り合った状態で配置された前後一対の移動棚すなわち移動棚120B、120Cに対応する前後一対のカム溝131B、131Cが、カム溝131C、131Dのそれぞれが有する前後一対の第1カム溝部分131C1、131D1と同様に互いに異なる溝長BL、CLを有する前後一対の第1カム溝部分131B1、131C1を有している。
これにより、移動棚装置100は、移動棚120C、120Dと同様に前後一対の移動棚120B、120C間に間口K2を確保し、しかも前後一対のカム溝131B、131Cに含まれる第2カム溝部分131B2、131C2の溝長の差やガイドレール110、110の長手方向Lに対する第2カム溝部分131B2、131C2の角度に応じた間口幅を設定して間口幅の調整負担を回避するようになっている。
【0033】
さらに、移動棚装置100は、複数のカム溝131B、131C、131DのピッチTが、移動棚120B、120C、120Dの奥行寸法Rに等しいことにより、保管物Mの非出し入れ時に複数の保管棚120B、120C、120Dを相互に隙間なく接触させるため、後述する間口K1、K2の確保と、間口幅の調整負担、部品点数増大及び作業負担の回避とを実現すると同時に地震等の災害時に間口K1、K2を閉じて保管物Mを確実に保護するようになっている。
より具体的には、移動棚装置100は、相互に隣り合う移動棚120B、120C同士や移動棚120B、120C同士の間に間口K1、K2を形成しないようにこれら移動棚を相互に密着させた状態で固定することにより、移動棚120B、120Cの保管物出入口121B、121Cを移動棚120C、120Dの背板で閉じるため、移動棚装置100の外部から保管物Mにアクセスできないようにして保管上のセキュリティー性を向上させるとともに地震等の災害発生時に移動棚装置100とその外部との間のアクセスを遮断して保管物Mの焼失、盗難及び落下を回避するようになっている。
このような移動棚装置100による保管物Mの焼失、盗難及び落下防止効果は、移動棚装置100を創薬分野の試料保管用倉庫に応用した場合、創薬試料等の保管物Mを保護するうえで特に有用となる。
【0034】
また、本実施例に係る移動棚装置100では、第1カム溝部分131C1の溝長CLが、第1カム溝部分131C1の後ろ側に形成された第1カム溝部分131B1の溝長BLより小さい。
これにより、本実施例に係る移動棚装置100は、第1カム溝部分131C1にガイドされる前側の移動棚120Cを後ろ側の移動棚120Bより先に移動させるため、先に移動する前側の移動棚120Cとその後に移動する後ろ側の移動棚120Bとの間に間口K2を確実に形成するようになっている。
【0035】
また、本実施例に係る移動棚装置100では、移動棚120A、120B、120C、120D、120Eの棚誘導面として棚底面122A、122B、122C、122D、122Eを利用していることにより、各移動棚120A、120B、120C、120D、120Eの保管物出入口121A、121B、121C、121D、121Eのそれぞれに臨む間口を形成した状態で保管物Mを移動棚120A、120B、120C、120D、120Eのそれぞれに収納する収納作業時や移動棚120A、120B、120C、120D、120Eから保管物Mを取り出す取り出し作業時のそれぞれにおいて移動棚120A、120B、120C、120D、120Eの両側から保管物Mを出し入れしてもカムプレート駆動用アクチュエータ140及びカムプレート130が作業の障害とならないため、移動棚装置100は、移動棚120A、120B、120C、120D、120Eの側面にリンク機構を設ける場合に比べて移動棚120A、120B、120C、120D、120Eに保管物Mを出し入れする作業負担増大を確実に回避するようになっている。
【0036】
このようにして得られた本実施例に移動棚装置100は、複数の移動棚120A、120B、120C、120D、120Eの棚誘導面すなわち棚底面122A、122B、のそれぞれに固定設置された複数のカムフォロア123A、123B、123C、123D、123Eを遊嵌する複数のカム溝131A、131B、131C、131D、131Eをプレート主面130Sに形成したカムプレート130が、複数の移動棚120A、120B、120C、120D、120Eの棚誘導面すなわち棚底面122A、122B、122C、122D、122Eにプレート主面130Sを対向させた状態で配置され、ガイドレール110、110の長手方向Lに直交しているとともにプレート主面130Sに沿ったカムプレート駆動方向Dに沿ってカムプレート130を進退自在に駆動するカムプレート駆動用アクチュエータ140が、カムプレート130に接続され、複数のカム溝131A、131B、131C、131D、131Eのそれぞれが、カムプレート駆動方向Dに沿って延びているとともにカムプレート駆動用アクチュエータ140の動作に応じてカムフォロア123A、123B、123C、123D、123Eを進退出自在に遊嵌する第1カム溝部分131A1、131B1、131C1、131D1、131Eとこれら第1カム溝部分131A1、131B1、131C1、131D1、131Eに連通してガイドレール110、110の長手方向Lに斜交する第2カム溝部分131A2、131B2、131C2、131D2、131E2とこれら第2カム溝部分131A2、131B2、131C2、131D2、131E2に連通した状態でカムプレート駆動方向Dに沿って延びる第3カム溝部分131A3、131B3、131C3、131D3、131E3とから構成されていることにより、移動棚120A、120B、120C、120D、120E毎に個別に駆動手段を設けない状態で移動棚120A、120B、120C、120D、120Eを移動させるとともに任意の位置に移動棚120A、120B、120C、120D、120Eを固定して移動棚120A、120B、120C、120D、120E間の間口を確保するともに間口幅を調整する調整負担を回避し、しかも保管物Mを出し入れする作業負担を回避するとともに隣り合った移動棚120A、120B、120C、120D、120E毎にリンク機構を設ける場合に比べて装置全体の部品点数増大を回避し、さらに、間口K1、K2の確保と、間口幅の調整負担、部品点数増大及び作業負担の回避とを実現すると同時に地震等の災害時に間口K1、K2を閉じて保管物Mを保護することができるなど、その効果は甚大である。
【0037】
次に、上述した移動棚装置100の変形例を図8及び図9に基づいて説明する。
なお、以下で説明する移動棚装置は、上述した移動棚装置100に比べてカムプレート、カムプレート駆動用アクチュエータ及びカムフォロアの設置位置やカムプレート及びカムプレート駆動用アクチュエータの駆動方向が異なるのみであるため、上述の移動棚装置の構成要素に対応する部分の符号を100番台から200番台に付け替えるとともに上述の移動棚装置と比べて異なる特徴的な部分についてのみ詳細に説明する。
【0038】
図8及び図9に示すように、変形例に係る移動棚装置200は、設置面G上に設置されたガイドレール210、210の長手方向Lに沿って開口する保管物用出入口221をそれぞれ備えた複数の移動棚220、220をガイドレール210、210の長手方向Lに沿って移動自在に整列配置していることにより各保管物用出入口221を介して保管物Mを移動棚220、220に収納するとともに移動棚220、220から取り出すようになっている。
ガイドレール210、210は、設置面Gに配置されたベースプレートP上に設置されている。
移動棚220、220は、その棚底面222に固定設置された左右一対のローラ224、224をガイドレール210、210に遊嵌させた状態でガイドレール210、210の長手方向Lに沿って移動自在に構成されている。
【0039】
移動棚装置200は、複数の移動棚220の棚誘導面すなわち棚側面222に固定設置されたカムフォロア223を遊嵌するカム溝131をプレート主面230Sに形成したカムプレート230が、複数の移動棚120、120の棚誘導面すなわち棚側面222にプレート主面230Sを対向させた状態で配置され、ガイドレール210、210の長手方向Lに直交しているとともにプレート主面230Sに沿ったカムプレート駆動方向Dに沿ってカムプレート230を進退自在に駆動するカムプレート駆動用アクチュエータ240が、カムプレート230に接続され、複数のカム溝231のそれぞれが、上述のカム溝カム131と同様の構成を有している。
【0040】
これにより、移動棚装置200は、移動棚220、220毎に個別に駆動手段を設けない状態で移動棚220、220を移動させるとともに任意の位置に移動棚220、220を固定して移動棚220、220間の間口を確保するともに間口幅を調整する調整負担を回避し、しかも保管物Mを出し入れする作業負担を回避するとともに隣り合った移動棚220、220毎にリンク機構を設ける場合に比べて装置全体の部品点数増大を回避するようになっている。
【0041】
特に、移動棚装置200では、棚誘導面としての棚側面222の側すなわち移動棚220の側方にカムプレート230及びカムプレート駆動用アクチュエータ240を設置していることにより、保管物Mを移動棚220に収納する収納時や移動棚220から保管物Mを取り出す取り出し時に保管物Mの収納及び取り出し作業で発生する塵をカム溝231に付着させないため、カム溝231内でカムフォロア223を円滑に駆動させた状態で円滑且つ進退自在に移動棚220を移動させて移動棚間の間口幅を調整する調整負担をより一層回避するようになっている。
【0042】
なお、カムプレート230及びカムプレート駆動用アクチュエータ240を移動棚220の天井側すなわち移動棚220の上側に配置して移動棚220を移動させてもよいし、移動棚220の側方に配置された側壁にカムプレート230及びカムプレート駆動用アクチュエータ240を設置した状態で移動棚220を移動させてもよい。
このように移動棚装置200の設置面にカムプレート230及びカムプレート駆動用アクチュエータ240が設置されていないことにより、カムプレート230及びカムプレート駆動用アクチュエータ240に起因して移動棚220の下側に凹凸面を形成しないため、間口における作業者の通行を妨げない効果がある。
【符号の説明】
【0043】
100、200 ・・・ 移動棚装置
110、210 ・・・ ガイドレール
120A、120B、120C、120D、120E、220 ・・・ 移動棚
122A、122B、122C、122D、122E ・・・ 棚底面
123A、123B、123C、123D、123E、223 カムフォロア
222 ・・・ 棚側面
130、230 ・・・ カムプレート
130S、230S ・・・ カムプレートのプレート主面
131A、131B、131C、131D、131E、231 ・・・ カム溝
131A1、131B1、131C1、131D1、131E1 ・・・ 第1カム溝部分
131A2、131B2、131C2、131D2、131E2 ・・・ 第2カム溝部分
131A3、131B3、131C3、131D3、131E3 ・・・ 第3カム溝部分
140、240 ・・・ カムプレート駆動用アクチュエータ
D ・・・ カムプレート駆動方向
G ・・・ 設置面
K1、K2 ・・・ 隣り合う2つの移動棚間に形成された間口
L ・・・ ガイドレールの長手方向
M ・・・ 保管物
P ・・・ ベースプレート
R ・・・ 移動棚の奥行寸法
T ・・・ カム溝のピッチ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面上に設置されたガイドレールの長手方向に沿って開口する保管物用出入口をそれぞれ備えた複数の移動棚を前記ガイドレールの長手方向に沿って移動自在に整列配置している移動棚装置において、
前記複数の移動棚の棚誘導面のそれぞれに固定設置された複数のカムフォロアを遊嵌する複数のカム溝をプレート主面に形成したカムプレートが、前記複数の移動棚の棚誘導面に前記プレート主面を対向させた状態で配置され、
前記ガイドレールの長手方向に直交しているとともに前記プレート主面に沿ったカムプレート駆動方向に沿って前記カムプレートを進退自在に駆動するカムプレート駆動用アクチュエータが、前記カムプレートに接続され、
前記複数のカム溝のそれぞれが、前記カムプレート駆動方向に沿って延びているとともに前記カムプレート駆動用アクチュエータの動作に応じて前記カムフォロアを進退出自在に遊嵌する第1カム溝部分と該第1カム溝部分に連通して前記ガイドレールの長手方向に斜交する第2カム溝部分と該第2カム溝部分に連通した状態で前記カムプレート駆動方向に沿って延びる第3カム溝部分とから構成されていることを特徴とする移動棚装置。
【請求項2】
前記複数のカム溝のピッチが、前記移動棚の奥行寸法に等しいことを特徴とする請求項1に記載の移動棚装置。
【請求項3】
前記複数のカム溝のうち前記ガイドレールの長手方向に沿って互いに隣り合った状態で配置された前後一対の移動棚に対応する前後一対のカム溝が、それぞれ互いに異なる溝長を有する前後一対の第1カム溝部分を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の移動棚装置。
【請求項4】
前記前後一対の第1カム溝部分のうち前記ガイドレールの長手方向に沿った一方向に沿って前側に形成された前側第1カム溝部分の溝長が、該前側第1カム溝部分の後ろ側に形成された後ろ側第1カム溝部分の溝長より小さいことを特徴とする請求項3に記載の移動棚装置。
【請求項5】
前記棚誘導面が、前記移動棚の棚底面であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の移動棚装置。
【請求項6】
前記棚誘導面が、前記移動棚の棚側面であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の移動棚装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−250797(P2012−250797A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123712(P2011−123712)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000003355)株式会社椿本チエイン (861)
【Fターム(参考)】