説明

移動端末のスリープ状態およびサービスの起動

【課題】第1のアクセスネットワークと第2のアクセスネットワークを介してコアネットワークと通信し、電力消費量を低減することができる移動端末を提供する。
【解決手段】第1のアクセスネットワークのためのページング要求を前記第2のアクセスネットワーク経由で受信するように構成されていること示す情報を、前記コアネットワーク内のエンティティに通知する通知手段と、通知された前記情報に基づいて前記エンティティが送信した前記ページング要求を、前記第2のアクセスネットワーク経由で受信する受信手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも第1のアクセスネットワークおよび第2のアクセスネットワークを介して通信することのできる移動端末へのサービスの起動に関する。さらに、本発明は、少なくとも2つのアクセスネットワークとの接続をサポートしている移動端末の電力消費量を低減することに関する。さらに、本発明は、移動端末を管理するエンティティと、移動端末におけるアクセスネットワークへの接続方法に関する。さらに、本発明は、移動通信システム、特に、異種アクセスネットワークを通じての移動通信とに関する。
【背景技術】
【0002】
3GPPにおいては、UMTSアーキテクチャの進化・発展が、非特許文献1(http://www.3gpp.orgにおいて入手可能)(この文書は、参照により本文書に援用する)に記載されている。この進化・発展の目的は、特に、新しいエアインタフェースを開発することと、異種アクセスネットワーク間のモビリティ(移動)をサポートすることである。
【0003】
図1は、この進化・発展したシステムの例示的な高レベルの論理アーキテクチャを示している。このアーキテクチャは、最初、アクセスシステム間アンカー(Inter Access System Anchor)(Inter AS Anchor)を備えており、これは、異なるアクセスシステムの間で移動するためのユーザプレーンアンカーであり、異なるアクセスシステムの間でのハンドオーバーをサポートする。アンカーの機能は、例えば以下が挙げられる。
■ パケットのルーティングおよび転送
■ 認証、認可、および鍵管理
■ ポリシーおよび課金ルール機能(PCEF:Policy and Charging Enforcement Function)
■ PDNへのゲートウェイ(PDNアドレス空間からのIPアドレスの割り当てを含む)
【0004】
さらに、このアーキテクチャは、移動管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)とユーザプレーンエンティティ(UPE:User Plane Entity)とを備えている。MMEの機能は、例えば以下が挙げられる。
■ 制御プレーンのUEコンテキストの管理および格納
■ 移動管理
■ 認証、認可、および鍵管理
■ シグナリングの暗号化/整合性終端処理(integrity termination)
■ 一時的ユーザ識別子の管理および割り当て
UPEの機能は、例えば以下が挙げられる。
■ ユーザプレーンのUEコンテキストの管理および格納
■ パケットのルーティングおよび転送
■ ポリシーおよび課金ルール機能
■ ユーザプレーンのトラフィックの暗号化終端処理
■ アイドル状態にあるUEにおける、ダウンリンクデータ到着時のページングのトリガー/開始
【0005】
MME、UPE、およびInter AS Anchorは、論理エンティティであり、すなわち、その機能を、例えば、複数の異なる物理エンティティに配置する、あるいは単一の物理エンティティにまとめることができる。さらに、1つの事業者ドメイン内に複数のMME、UPE、またはアンカーを備えることが可能である。従って、複数のMME/UPEを用いて、アンカーからUEまでのデータパケット経路を最適化することができ、あるいは、複数の異なるMME/UPEの間で負荷を共有することができる。さらに、ネットワークでは、事業者ドメイン内の1つまたは複数のInter AS Anchorを通じて、複数の異なるPDN(パケットデータネットワーク)との接続を提供することができる。
【0006】
この進化・発展したシステムにおいては、登録が要求されるサービスを受信するためには、端末(UE)をネットワークに登録(アタッチ)しなければならない。ネットワークに最初に登録するとき、デフォルトIPアクセスサービス(Default IP Access Service)が確立され、UEにIPアドレスが提供され、デフォルトのコンテキスト(例えば、UE/ユーザ識別子、モビリティ状態、トラッキングエリア、セキュリティパラメータ、QoS情報、内部のルーティング情報、およびその他のパラメータを含んでいる)がネットワーク内で確立される。
【0007】
さらに、ユーザデータを送信および受信することができるためには、UEが3GPPインタフェースに対してアクティブ状態でなければならない。アクティブ状態では、無線接続が確立されており、UEは、測定値および要件を基地局に報告する。次いで、UEとネットワークとの間にベアラが確立され、このベアラは、最初にシグナリングを伝え、後からユーザデータを伝える。
【0008】
アクティブ状態で移動している間、UEは、隣接セルの信号強度を絶え間なく測定し、測定報告をネットワークに送信する。ネットワークは、新しい基地局を使用することを決定すると、新しい無線リンクを確立し、その新しい基地局にハンドオーバーするようにUEをトリガーする。
【0009】
このアクティブ状態に加えて、電力消費量の少ないモードがサポートされる。このモードはアイドル状態と称され、ユーザデータが送信あるいは受信されないときに使用される。アイドル状態においては、UEによってセルの再選択が実行され、トラッキングエリア(TA)の変更のみがネットワークに登録される(すなわち、セルの変更すべてがネットワークに報告されるわけではない)。ネットワークは、UEの実際の位置をセルレベルでは認識しておらず、TAレベルでのみ認識している。アイドル状態においては、3GPP無線アクセスネットワーク(RAN)においてUEに関連するコンテキストが削除され、このUEをページングすることが可能である。
【0010】
すべての状態を網羅するため、3GPP無線カバレッジ内のUEの位置がネットワークによってまったく認識されない(例えば、UEがオフになっている)状態は、デタッチ状態である。
【0011】
端末によって要求されるサービスが、デフォルトIPアクセスサービスによって提供できないQoSを必要とする場合、追加のベアラサービスが必要である。この目的のため、UEまたはネットワークのいずれかが追加のリソースを要求する。例えば、IMSサービスの場合(非特許文献2(http://www.3gpp.orgにおいて入手可能であり、この文書は参照により本文書に援用する)を参照)、アプリケーションのシグナリング時にQoS要件がシグナリングされ、ポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)(非特許文献3(http://www.3gpp.orgにおいて入手可能であり、この文書は参照により本文書に援用する)を参照)が、そのQoSを許可し、リソースの確立をトリガーする。MME/UPEにおいては、UEのサブスクリプションがチェックされ、アドミッション制御が実行され、RANの方へのリソースの確立が開始される。
【0012】
上述したように、この進化・発展したシステムは、非3GPP無線アクセス技術から3GPPサービスへのアクセスもサポートする。この目的のため、Inter AS AnchorがIPインタフェースを提供し、UEは非3GPPアクセスシステムからそのIPインタフェースを介してInter AS Anchorに直接的に接続することができ、あるいは、UEが接続されるIPインタフェースを別のゲートウェイが提供し、このゲートウェイがさらにInter AS Anchorに接続されている。UEとゲートウェイ/アンカーとの間のIP接続が非3GPPネットワークを通じたものであるため、この接続はコネクションレスであり信頼性が低い。従って、Inter AS Anchorは、UEに到達可能であるか否かを認識していない。
【0013】
3GPP無線アクセス技術と非3GPP無線アクセス技術との間で移動するためには、マルチモード能力を備えたUEが必要である。UEが3GPPから非3GPPへのハンドオーバーを実行するとき、UEの位置について(例えば、非3GPPネットワークにおいて端末に割り当てられるIPアドレスの形式で、または、端末が接続されているトンネル端点の別の識別子の形式で)、Inter AS Anchorに通知する。この位置情報に加えて、非3GPPネットワークを通じてUEに伝送しようとするユーザデータパケットについての情報(例えば、特定のDSCP(DiffServ Codepoint)によってマークされているIPフローまたはIPパケット)を、Inter AS Anchorに提供する。
【0014】
どのユーザデータパケットを非3GPPネットワークを通じて伝送できるかは、例えば、ユーザのサブスクリプションまたは事業者のポリシーに依存しうる。例えば、IMSを通じた音声(VoIMS:Voice over IMS)の場合、主たるQoS要件は、遅延が小さいことである。しかしながら、非3GPP無線アクセス技術との接続では、高いデータスループットが提供されるが、遅延が大幅に変動しうる。従って、この接続は、VoIMSサービスには使用すべきではない。事業者が、異なるサービスに対して異なるInter AS Anchorを採用している(例えば、IMSサービス用に1つのInter AS Anchor、インターネットサービス用に別のInter AS Anchor)場合、1つのInter AS Anchorが、非3GPP無線アクセス技術のためのサービスを提供しておらず、従って、非3GPPへの移動がサポートされないことがある(図2におけるInter AS Anchor 1を参照)。
【0015】
例示的な1つのシナリオにおいては、マルチモードUEが、非3GPPネットワークインタフェースおよび3GPPネットワークインタフェースを備えており、非3GPP無線アクセス技術を通じての有効な接続を有する。さらに、このUEは、非3GPP無線アクセス技術を使用することがポリシーによって禁止されているサービス、または非3GPP無線アクセス技術においてQoS要件を満たすことができないサービス、を受信することを望んでいる。従って、このサービスには、3GPPネットワークインタフェースを使用しなければならない。
【0016】
3GPPネットワークを通じて3GPPサービスを受信することができるためには、UEは、アクティブ状態またはアイドル状態のいずれかでなければならない。アクティブ状態である場合、サービスの起動およびサービスの配信をただちに開始することができる。アイドル状態の場合、UEは、ページングメッセージをリスン(listen)し、ページングされた後にベアラを確立することができる。しかしながら、いずれの状態においても、UEの電力消費量は大幅に増大し、なぜなら、たとえ非3GPPインタフェースのみが使用されているときにも3GPPインタフェースが有効であるためである。
【0017】
本発明の例示的な実施形態において考慮されている解決策は、UEの3GPPインタフェースを無効にし(すなわち、UEをデタッチする)、3GPPインタフェースの有効化を非3GPPネットワーク接続を通じてトリガーする。3GPPインタフェースが有効化された時点で、リソースを確立することができ、アプリケーションを使用することができる。しかしながら、この解決策においては、選択された3GPPアクセスネットワークとの接続が完全に確立されるまではサービスの起動が遅れるという問題が生じる。
【0018】
従って、さらに生じる課題は、3GPP無線アクセスを通じた着信接続の迅速な確立をサポートすることと、3GPP無線アクセスにおいてマルチモードUEの低い電力消費量を可能にすることである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0019】
【非特許文献1】3GPP TR 23.882, "3GPP System Architecture Evolution: Report on Technical Options and Conclusions", V. 1.0.0
【非特許文献2】3GPP TS 23.228, "IP Multimedia Subsystem (IMS), Stage 2", V. 7.2.0
【非特許文献3】3GPP TS 23.203, "Policy and charging control architecture", V. 0.4.0
【非特許文献4】IETF RFC 3261 , "SIP: Session Initiation Protocol"
【非特許文献5】IETF RFC 3775,"Mobility Support in IPv6"
【非特許文献6】3GPP TS 23.246, "Multimedia Broadcast/Multicast Service (MBMS); Architecture and functional description", V. 6.9.0
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明の目的は、移動端末へのサービスを起動する改良された方法を提供することと、移動端末の電力消費量を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
この目的は、独立請求項の主題によって解決される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0022】
本発明の携帯端末は、第1のアクセスネットワークと第2のアクセスネットワークを介してコアネットワークと通信を行うことができる移動端末であって、前記第1のアクセスネットワークのためのページング要求を前記第2のアクセスネットワーク経由で受信するように構成されていること示す情報を、前記コアネットワーク内のエンティティに通知する通知手段と、通知された前記情報に基づいて前記エンティティが送信した前記ページング要求を、前記第2のアクセスネットワーク経由で受信する受信手段と、を有する移動端末である。
本発明の携帯端末は、前記ページング要求に応じて、前記エンティティが前記第1のアクセスネットワークを介してサービスを配信することを要求するメッセージを前記第2のアクセスネットワーク経由で前記エンティティに送信するサービス要求手段と、前記エンティティから前記第2のアクセスネットワーク経由で送信された前記第1のアクセスネットワークへのハンドオーバコマンドを受信するコマンド受信手段と、前記第1のアクセスネットワークと接続する接続手段と、をさらに有する移動端末である。
本発明の携帯端末は、前記第1のアクセスネットワークと前記第2のアクセスネットワークとが、異なるアクセス技術を使用している、移動端末である。
本発明の携帯端末は、前記第1のアクセスネットワークは、3GPPベースの無線アクセスネットワークであり、前記第2のアクセスネットワークは、非3GPPベースの無線アクセスネットワークである、移動端末である。
本発明のエンティティは、コアネットワーク内に位置し、第1のアクセスネットワークと第2のアクセスネットワークを介して前記コアネットワークと通信を行うことができる移動端末を管理するエンティティであって、前記第1のアクセスネットワークのためのページング要求を前記第2のアクセスネットワーク経由で受信するように構成されていること示す情報を、前記移動端末から受信する受信手段と、前記情報に基づいて、前記ページング要求を前記第2のアクセスネットワーク経由で前記移動端末に送信する送信手段と、有するエンティティである。
本発明の接続方法は、第1のアクセスネットワークと第2のアクセスネットワークを介してコアネットワークと通信を行うことができる移動端末におけるアクセスネットワークへの接続方法であって、前記移動端末が前記第2のアクセスネットワークにアタッチしているとき、前記コアネットワークに属するエンティティが送信したページング要求を、前記第2のアクセスネットワーク経由で受信する受信ステップと、前記第1のアクセスネットワークと接続する接続ステップと、を有する接続方法である。
本発明の携帯端末は、無線アクセス技術が異なる第1のアクセスネットワークと第2のアクセスネットワークを介してコアネットワークと通信を行うことができる移動端末であって、前記移動端末が前記第2のアクセスネットワークにアタッチしているとき、前記コアネットワークに属するエンティティが送信したページング要求を、前記第2のアクセスネットワーク経由で受信する受信手段と、前記ページング要求に応じて、前記エンティティが前記第2のアクセスネットワークと無線アクセス技術が異なる前記第1のアクセスネットワークを介してサービスを配信することを要求するメッセージを前記第2のアクセスネットワーク経由で前記エンティティに送信するサービス要求手段と、前記エンティティから前記第2のアクセスネットワーク経由で送信された前記第1のアクセスネットワークへのハンドオーバコマンドを受信するコマンド受信手段と、前記第1のアクセスネットワークと接続する接続手段と、を有する。
本発明の携帯端末は、前記第2のアクセスネットワークにアタッチした際、前記移動端末は前記第2のアクセスネットワークを使用してデータを受信するように構成されていることを前記エンティティに通知するアタッチ手段を更に備えてもよい。
本発明の携帯端末は、前記エンティティは、移動管理エンティティを備えてもよい。
本発明の携帯端末は、前記サービスには、音声サービスが含まれてもよい。
本発明の主たる1つの側面は、電力消費量を低減するため、スリープ状態と称する新しい状態を導入することである。本発明の例示的な一実施形態においては、電力消費量を低減するため、第1のアクセスネットワークへの、移動端末のインタフェース、をオフにする(デタッチ状態に似ている)が、後の時点でのサービスの起動を高速化するため、移動端末のいくつかのコンテキスト情報を依然としてネットワーク内に格納する(アイドル状態に似ている)。
【0023】
本発明の一実施形態は、少なくとも第1のアクセスネットワークおよび第2のアクセスネットワークを介して通信することのできる移動端末へのサービスを起動する方法、に関する。移動端末は、第1のアクセスネットワークとのIP接続を有し、第2のアクセスネットワークにおいてスリープ状態にある。例えば、これらの2つのアクセスネットワークの少なくとも一方を、無線アクセスネットワーク、例えば、3GPPベースの(例えば、E−UTRAN、HSPA、UTRAN)無線アクセスネットワーク、または非3GPPベースの(例えば、WLAN、CDMA2000、WiMAX)無線アクセスネットワークとすることができる。
【0024】
移動端末は、第1のアクセスネットワークを通じてサービス要求を受信または送信し、サービスの起動を、第1のアクセスネットワークを通じての制御シグナリングによって開始する。移動端末は、サービスを提供するための第2のアクセスネットワークへの移動端末のインタフェース、を有効にするためのコマンドを、第1のアクセスネットワークを介してさらに受信することができ、第2のアクセスネットワークへの自身のインタフェースを有効にして、サービスの起動を続行する、または、第2のアクセスネットワークを通じてサービスデータを受信することができる。本発明の例示的な実施形態においては、第2のアクセスネットワークへの移動端末のインタフェースを有効にすることは、移動端末が第2のアクセスネットワークに対してアクティブ状態に移行することに似ている。
【0025】
本発明のさらなる実施形態においては、本方法は、第2のアクセスネットワークへの移動端末のインタフェースを有効にするとき、サービスを提供するための無線接続を移動端末と第2のアクセスネットワークとの間にさらに確立することを提案する。確立した時点で、コアネットワーク内のルーティングエンティティに、この無線接続の確立を通知することができる。
【0026】
本発明の別の実施形態においては、移動端末には、第1のアクセスネットワークを通じて通信するための第1のIPアドレスと、第2のネットワークを通じて通信するための第2のIPアドレスとが、サービス要求を受信する前に割り当てられている。移動端末は、第1のIPアドレスを、第2のIPアドレスにアドレッシングされているデータを受信するための気付けアドレスとして使用することができる。
【0027】
スリープ状態においては、第2のアクセスネットワークへの移動端末のインタフェースが無効化されている。あるいは、移動端末は、スリープ状態にある間、第2のアクセスネットワークからブロードキャストシステム情報を定期的に受信する、もしくは、第2のアクセスネットワークにアップリンクデータを送信しない、またはその両方である。
【0028】
本発明のさらなる実施形態においては、移動端末の無線インタフェースを有効にするためのコマンドは、移動端末によって使用するための無線アクセスネットワークパラメータを含んでいる。
【0029】
さらに、本発明は、第1のアクセスネットワークを通じての、移動端末のためのサービス、を起動する方法、に関する別の実施形態を提供する。この実施形態においては、移動端末は、第2のアクセスネットワークとのIP接続を有し、第1のアクセスネットワークにおいてスリープ状態にある。コアネットワーク内のネットワークエンティティ(例えば、IP移動管理エンティティとすることができる)は、サービス起動要求を、第2のアクセスネットワークを通じて移動端末に送信する。あるいは、移動端末からのサービス要求をこのネットワークエンティティにおいて受信することができる。
【0030】
その後、サービスの起動を、第2のアクセスネットワークを通じての移動端末との制御シグナリングによって開始する。さらに、要求されたサービスを提供するためのシステムリソースを、第1のアクセスネットワークにおいて確立し、ネットワークエンティティは、第1のアクセスネットワークへの移動端末のインタフェースを有効にするためのコマンドを、移動端末に送信することができ、このコマンドは第2のアクセスネットワークを通じて送信される。
【0031】
本発明の別の実施形態においては、ネットワークエンティティは、有効化コマンドを送信した時点で、移動端末が第1のアクセスネットワークとの無線接続を確立したことを示すメッセージ、を受信し、このメッセージを受信した時点で、移動端末を宛先としているサービス関連データを第1のアクセスネットワークを通じてルーティングすることができる。
【0032】
上述した動作の利点として、第1のアクセスネットワークにおけるリソースが構成設定中であり、移動端末が第1のアクセスネットワークへの自身のインタフェースを再び有効にしている間に、サービスの起動を第2のアクセスネットワークを通じて開始する(場合によってはさらにサービスを提供する)ことができる。サービスを提供するための(およびサービスの起動を完了するための)リソースが第1のアクセスネットワークにおいて確立された時点でただちに、サービスに関連するデータの配信経路を第2のアクセスネットワークから第1のアクセスネットワークに切り替えることができる。
【0033】
第1のアクセスネットワークへの移動端末のインタフェースを有効にする前に移動端末にデータを提供する目的で、本発明の別の実施形態においては、サービスの起動の前に、移動端末がコアネットワーク内のIP移動管理エンティティに気付けアドレスを登録することを予測する。この気付けアドレスは、パケットを第2のアクセスネットワークを通じて移動端末に送信するために使用される。
【0034】
本発明のさらなる実施形態においては、コアネットワークのネットワークエンティティは、要求されたサービスを移動端末に提供するために第1のアクセスネットワークを使用するのか第2のアクセスネットワークを使用するのかを決定することができ、第1のアクセスネットワークを使用することを決定した場合、第1のアクセスネットワークへのインタフェースを有効にするためのコマンドを送信し、システムリソースの構成設定を実行する。
【0035】
本発明の別の実施形態においては、移動端末の無線インタフェースを有効にするためのコマンドが、コアネットワークのネットワークエンティティによって送信され、移動端末によって使用するための無線アクセスネットワークパラメータを含んでいることを予測する。この無線アクセスネットワークパラメータによって、移動端末がインタフェースを有効にするときに第1のアクセスネットワークとの接続の確立を高速化することができる。
【0036】
この実施形態の変形形態においては、第1のアクセスネットワークにおけるシステムリソースの構成設定時に、ネットワークエンティティが、第1のアクセスネットワークにおいて移動端末を処理担当する移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方から、無線アクセスネットワークパラメータを受信する。
【0037】
本発明のさらなる実施形態では、第1のアクセスネットワークを通じてのサービス提供において移動端末を処理担当する移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方、を決定することを予測する。さらに、本発明の別の実施形態においては、第1のアクセスネットワークを通じてサービスを提供するための、移動端末の無線アクセスパラメータ、も決定する。この無線アクセスサービスパラメータは、例えば、サービス提供において移動端末を処理担当するサービス無線セルを含んでいることができる。
【0038】
本発明の別の有利な実施形態においては、システムリソースの構成設定は、第1のアクセスネットワークを通じてのサービス提供において移動端末を処理担当する、コアネットワーク内の移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方に、コンテキスト情報を送信するステップを含んでいる。例えば、このコンテキスト情報は、移動端末がスリープ状態に移行するときに、移動管理エンティティの機能もしくはユーザプレーンエンティティの機能、またはその両方の機能を有する、コアネットワークのネットワークエンティティ、においてバッファリングしておくことができる。
【0039】
本発明の代替実施形態においては、コンテキストを再有効化するためのコマンドを、移動端末を処理担当する移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方、に送信する。
【0040】
本発明の別の代替実施形態によると、スリープ状態に移行するときに移動端末を処理担当していた移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方に、移動端末を処理担当する移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方にコンテキストを伝送するように、命令する。
【0041】
本発明の別の実施形態は、少なくとも2つのアクセスネットワークとの接続をサポートしている移動端末の電力消費量を低減する方法に関する。例えば、これら2つのアクセスネットワークのうちの少なくとも一方を、無線アクセスネットワーク、例えば、3GPPベースの(例えば、E−UTRAN、HSPA、UTRAN)無線アクセスネットワーク、または非3GPPベースの(例えば、WLAN、CDMA2000、WiMAX)無線アクセスネットワークとすることができる。
【0042】
この実施形態によると、移動端末は第1のネットワークにアタッチする。これによって、移動端末は、第1のアクセスネットワークを通じての通信において使用するためのIPアドレスを取得する。次いで、このIPアドレスを、移動端末にIP移動管理機能を提供するIP移動管理エンティティに、移動端末の気付けアドレスとして登録する。
【0043】
IP移動管理エンティティに気付けアドレスを登録した時点で、移動端末は、第2のアクセスネットワークを介しての通信についてスリープ状態に移行することができる。
【0044】
本発明のさらなる実施形態においては、移動端末は、第2のアクセスネットワークにアタッチすることができる。このアタッチ手順において、移動端末は、このネットワークを通じての通信において使用するためのIPアドレスを取得することができる。第1のアクセスネットワークにアタッチするときに取得したIPアドレスは、スリープ状態に移行するときに気付けアドレスとして使用することができる。
【0045】
例示的な実施形態においては、移動端末は、スリープ状態において、第2のアクセスネットワークへの自身のエアインタフェースを無効化する。あるいは、移動端末は、スリープ状態において、第2のアクセスネットワークからブロードキャストシステム情報を定期的に受信する、もしくは、第2のアクセスネットワークにアップリンクデータを送信しない、またはその両方である。
【0046】
本発明の別の実施形態においては、第1の無線アクセスネットワーク内で移動端末にトラッキングエリアを割り当てる。このトラッキングエリアによって、例えば、第1のアクセスネットワークを通じて移動端末をページングすることができる。
【0047】
本発明のさらなる実施形態においては、コアネットワーク内のネットワークエンティティは、スリープ状態に移行するとき、第2のアクセスネットワークにおいて移動端末を処理担当している移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方から、コンテキスト情報を要求する。
【0048】
本発明の別の実施形態においては、コンテキスト情報は、後から第2のアクセスネットワークを通じての移動端末へのサービス提供において使用できるように、ネットワークエンティティにおいてバッファリング/格納することができる。
【0049】
コンテキストをネットワークエンティティにおいて格納することに代えて、スリープ状態に移行するとき、移動端末を処理担当している、コアネットワーク内の移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方において、コンテキストを無効にすることができる。
【0050】
移動端末の気付けアドレスを登録した時点で、移動端末を宛先とするデータトラフィックを、第1のアクセスネットワークを通じて移動端末に提供できるようにゲートウェイにリダイレクトすることは、さらに有利である。
【0051】
別の実施形態によると、移動端末のアベイラビリティ(availability)を、第1のアクセスネットワークを通じてチェックする。例えば、移動管理エンティティが、イベントトリガー方式で、または定期的に、アベイラビリティをチェックすることができる。
【0052】
さらに、第1のアクセスネットワークとの接続が失われている、またはデータが伝送されていない状況においては、第2のアクセスネットワークへのインタフェースを再び有効にすることが有利である。従って、本発明の別の実施形態では、タイマーのタイムアウトに応答して、あるいは、第1のアクセスネットワークへのインタフェースを介して所定の時間間隔にわたりデータが受信されていない場合に、移動端末が第2のアクセスネットワークへの自身のインタフェースを有効にすることを提案する。さらに、第1のアクセスネットワークとの接続が失われている、またはデータが伝送されていないものと判定された時点で、(オプションとして)インタフェースを無効化することができる。
【0053】
本発明の別の実施形態によると、第1のアクセスネットワークにアタッチするステップは、取得したIPアドレスを、第2のアクセスネットワークを通じて通信するために使用される、移動端末のIPアドレスに対する気付けアドレス、として登録するためのメッセージを、移動端末からIP移動管理エンティティに送信するステップ、を含んでいる。
【0054】
さらに、本発明の一実施形態では、第2のアクセスネットワークを通じて通信するために移動端末によって使用されるIPアドレスを、第1のアクセスネットワークにおいて移動端末を認証するときに取得することを、さらに予測する。
【0055】
本発明の別の実施形態においては、第2のアクセスネットワークを通じて通信するために使用されるIPアドレスを、第1のアクセスネットワークにアタッチするときに移動端末に通知することができる。
【0056】
さらに、本発明の別の実施形態においては、第1のアクセスネットワークおよび第2のアクセスネットワークに接続されているコアネットワーク内の移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方において、コンテキストを生成することが予測される。
【0057】
あるいは、第1のアクセスネットワークおよび第2のアクセスネットワークに接続されているコアネットワーク内の移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方に、コンテキストを生成するようにIP移動管理エンティティによって命令することができる。
【0058】
さらには、本発明の別の実施形態によると、第1のアクセスネットワークにおいて移動端末を認証するとき、IP移動管理エンティティの識別情報を取得することができる。
【0059】
本明細書に記載した実施形態においては、第1のアクセスネットワークおよび第2のアクセスネットワークは、異なるアクセス技術を使用することができる。
【0060】
本発明の別の実施形態は、少なくとも第1のアクセスネットワークおよび第2のアクセスネットワークを介して通信することができる移動端末であって、第1のアクセスネットワークとのIP接続を有し、第2のアクセスネットワークにおいてスリープ状態にある、移動端末、に関する。この移動端末は送受信器を備えており、この送受信器は、第1のアクセスネットワークを通じてサービス要求を受信または送信し、サービスの起動を、第1のアクセスネットワークを通じての制御シグナリングによって開始する。この送受信器は、サービスを提供するための第2のアクセスネットワークへの移動端末のインタフェースを有効にするためのコマンド、を第1のアクセスネットワークを介して受信するように、さらに動作することができる。さらに、移動端末は、第2のアクセスネットワークへの移動端末のインタフェースを有効にして、サービスの起動を続行する、または、第2のアクセスネットワークを通じてサービスデータを受信する、制御ユニット、を備えていることができる。
【0061】
本発明の別の実施形態は、本明細書に記載したさまざまな実施形態の1つによる方法、に参加するように動作することのできる少なくとも1つのネットワーク要素、を備えているネットワーク、に関する。
【0062】
本発明の別の実施形態は、少なくとも2つのアクセスネットワークとの接続をサポートするさらなる移動端末、を提供する。この移動端末は送受信器を備えており、この送受信器は、移動端末を第1のネットワークにアタッチすることによって、第1のアクセスネットワークを通じての通信において使用するための、移動端末のIPアドレス、を取得し、このIPアドレスを、移動端末の気付けアドレスとしてIP移動管理エンティティに登録する。この場合、IP移動管理エンティティが、移動端末にIP移動管理機能を提供する。さらに、端末はプロセッサを含んでおり、このプロセッサは、気付けアドレスをIP移動管理エンティティに登録した時点で、第2のアクセスネットワークを介しての通信についてスリープ状態に移行させる。
【0063】
本発明の別の実施形態においては、移動端末は、本明細書に記載したさまざまな実施形態の1つによる方法の一連のステップを実行するように、さらに動作する。
【0064】
以下では、本発明について添付の図面を参照しながらさらに詳しく説明する。図面における類似または対応する細部は、同じ参照数字によって表してある。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】進化・発展した3GPPアーキテクチャの例を示している。
【図2】進化・発展した3GPPアーキテクチャの例を示している。
【図3】本発明の別の実施形態による、別の例示的な3GPPアーキテクチャを示しており、複数の異なる機能エンティティがInter AS Anchorにまとめられている。
【図4】本発明の実施形態による、移動端末がとることのできるさまざまな状態と、1つの状態から別の状態への可能な移行とを示している。
【図5】本発明の例示的な実施形態による、移動端末がスリープ状態に移行するときの例示的な流れ図を示している。
【図6】スリープ状態にある移動端末へのサービスを起動するときに移動端末およびコアネットワークによって実行される、本発明の実施形態による動作の例示的な流れ図を示している。
【図7】移動端末をスリープ状態に移行させるときに移動端末およびコアネットワークによって実行される、本発明の実施形態による動作の別の例示的な流れ図を示している。
【図8】本発明の例示的な実施形態による、移動端末を3GPPベースのアクセスネットワークにアタッチするための例示的なシグナリング手順を示している。
【図9】本発明の例示的な実施形態による、移動端末を非3GPPベースのアクセスネットワークにアタッチするための例示的なシグナリング手順を示している。
【図10】本発明の例示的な実施形態による、移動端末をアクティブ状態からアイドル状態に移行させるための例示的なシグナリング手順を示している。
【図11】本発明の例示的な実施形態による、移動端末をアイドル状態からスリープ状態に移行させるための例示的なシグナリング手順を示している。
【図12】本発明の例示的な実施形態による、スリープ状態にある移動端末へのサービスを起動するための例示的なシグナリング手順を示している。
【図13】図8〜図12に示した連続するシグナリング手順の例示的な概要を示している。
【発明を実施するための形態】
【0066】
本発明の1つの側面は、スリープ状態を導入することである。2つのアクセスネットワークとの通信/アクセスを行うことのできる移動端末が、一方のアクセスネットワークを介して接続された状態を維持しながら、この端末を他方のアクセスネットワークに対してスリープ状態に移行させて、電力消費量を低減させることができる。明らかに、スリープ状態に入るのが有利であるのは、移動端末がスリープ状態に移行しようとしているアクセスネットワークを通じて現時点でサービスが実行されていない場合、または、実行中のサービスを他方のアクセスネットワークを通じてリダイレクトできる場合のみである。
【0067】
本発明の別の側面は、移動端末がスリープ状態にあるアクセスネットワークを通じて移動端末に提供するべきサービスの、サービス起動を高速化することである。この目的のため、移動端末がスリープ状態にあるアクセスネットワークにおいてシステムリソースを構成設定している間に、他方のアクセスネットワークを通じてサービス起動を開始する。
【0068】
本明細書に概説する原理は、異種ネットワーク(例えば、[背景技術]の中で概説したネットワーク)においても有利に使用することができる。
【0069】
サービスのためのシステムリソースの確立を容易にするため、本発明の実施形態では、移動端末がスリープ状態にあるアクセスネットワークのコンテキスト情報を、たとえスリープ状態においてもその移動端末用としてネットワーク内に維持できることを予測する。サービスを起動するとき、このコンテキスト情報を使用して、サービスのためのシステムリソースを確立することができ、これは有利である。リソースが確立された(すなわち、サービスが提供されるアクセスネットワークに対して移動端末がアクティブ状態に入った)時点でただちに、サービスデータの配信経路と、サービスに関連するシグナリングとを切り替えて、新たに有効になったアクセスネットワークを通じて移動端末にパケットをルーティングすることができる。
【0070】
コンテキスト情報は、コアネットワークエンティティに依存する。例えば、移動管理エンティティにおけるコンテキストは、例えば、モビリティ状態、認証情報、暗号化情報、あるいは、移動端末がスリープ状態にあるアクセスネットワークにおいて使用するための、移動端末に割り当てられている一時的ID、QoSに関連する情報を含んでいることができる。ユーザプレーンエンティティにおけるコンテキストを確立するときには、このコンテキストは、例えば、IPベアラサービスのパラメータ、あるいはネットワーク内部ルーティング情報を含んでいることができる。
【0071】
本発明のさまざまな実施形態は、図1および図2に示したシステムアーキテクチャにおいて実施することができる。なお、本文書において、用語「エンティティ」は、無線アクセスネットワーク内またはコアネットワーク内の機能ユニットを表している。従って、これらの機能エンティティのいくつかを1つの(物理的)ネットワーク要素にまとめることが可能である。この点において、図3は、本発明の別の実施形態による、別の例示的な3GPPアーキテクチャを示しており、このアーキテクチャでは、複数の異なる機能エンティティがInter AS Anchorにまとめられている。
【0072】
さらに、移動管理エンティティ(MME)は、自身が処理担当している各アクセスネットワーク(および、アーキテクチャによってはコアネットワーク)において使用されているプロトコルに従って、端末の移動を管理する機能エンティティを表している。同様に、IP移動管理エンティティは、IPモビリティをサポートしているエンティティを表している。IP移動管理エンティティの例は、Mobile IPv6プロトコルまたはMobile IPv4プロトコルに指定されている機能エンティティ(一般には「ホームエージェント」および「外部エージェント」と称される)である。
【0073】
なお、本発明においては、移動端末は、そのユーザが移動するにつれてさまざまなネットワークに接続する端末であることを理解されたい。従って、用語「移動」は、無線インタフェース/エアインタフェースを有する技術と組み合わせての使用に本発明を限定することを意図するものではない。
【0074】
図4は、本発明の実施形態による、移動端末がとることのできるさまざまな状態と、1つの状態から別の状態への可能な移行とを示している。アクティブ状態、アイドル状態、およびデタッチ状態の定義は、[背景技術]の中で説明した定義とほぼ同じである。本発明において提案するスリープ状態は、新しい状態であり、本明細書の中で後から説明するように、端末の電力消費量を低減することができ、その一方で、サービスを迅速に起動することができる。
【0075】
一実施形態においては、スリープ状態は、移動端末がアクセスネットワークへの自身のインタフェースを無効化している状態として定義する。移動端末がアクセスネットワークにおいてスリープ状態にあることは、移動端末が、そのアクセスネットワークへの自身のインタフェースを無効化したことを意味する。インタフェースを完全に無効化する場合、移動端末は、そのインタフェースを通じてデータを送信および受信することはなく、従って、スリープ状態では、電力を節約する最も効果的な形態となり得る。
【0076】
スリープ状態の別の代替定義では、移動端末は、特定のアクセスネットワークへのインタフェースを完全に無効にするのではなく、このインタフェースを例えば定期的に有効にして、ネットワークからのシステムブロードキャスト情報を受信する。しかしながら、移動端末は、自身がスリープ状態にあるアクセスネットワークを通じてアップリンクデータを送信することはない。
【0077】
図5は、本発明の例示的な実施形態による、移動端末がスリープ状態に移行するときの例示的な流れ図を示している。最初に、移動端末は、第1のアクセスネットワークおよび第2のアクセスネットワークにアタッチする(501,502)、または、これらのアクセスネットワークにアタッチしている。これらのアクセスネットワークにアタッチするとき、これらのアクセスネットワークのそれぞれを通じて通信するために移動端末が使用するIPアドレスを自身が選択する、または移動端末に割り当てられる。
【0078】
例えば、第1のアクセスネットワークを、移動端末のホームネットワーク(例えば、3GPPネットワーク)とすることができる。Mobile IPの専門用語を使用するならば、IPアドレス#1は、この例によると、自身のホームネットワークにおける移動端末のホームアドレス(HoA)と称することもできる。
【0079】
第2のアクセスネットワークは、例えば、無線または有線の非3GPPアクセスネットワーク(例えば、端末のユーザが家庭、ホットスポット、空港、ホテルなどで利用するWLANアクセスネットワークあるいは(A)DSLネットワーク)とすることができる。従って、第2のIPアドレス#2は、第2のアクセスネットワークを通じた通信において使用するための、移動端末に割り当てられるIPアドレスとすることができる。この場合も、Mobile IPの専門用語を使用するならば、この第2のアクセスネットワークを訪問先ネットワーク(visited network)と称することもでき、このネットワークは、IP層のモビリティをサポートするための外部エージェントを備えていることができる。
【0080】
移動端末は、第1のアクセスネットワークに対してスリープ状態に移行することを決定した時点、または移行するように命令された時点で、第2の(訪問先)ネットワークの自身のIPアドレス#2を、第1および第2のアクセスネットワークに接続されているコアネットワーク内に位置しているIP移動管理エンティティに、自身の気付けアドレスとして登録する(503)。変形形態においては、気付けアドレスが登録された結果として、移動端末のIPアドレス#1を宛先とするデータを、第2のアクセスネットワークを通じて再ルーティングする。
【0081】
移動端末は、気付けアドレスの登録の確認を受信すると、スリープ状態に入る(504)ことができる。
【0082】
さらに、別の実施形態においては、第1のアクセスネットワークにアタッチするときに、第1のアクセスネットワークの個々のネットワークエンティティにおいてコンテキスト情報も確立する。この実施形態によると、このコンテキスト情報は、その内容をネットワーク内でバッファリングすることによって保持することができ、これにより、例えば、サービスのQoS要件に起因して第1のアクセスネットワークを通じてデータを伝送する必要があるサービスの要求を受信したとき、第1のアクセスネットワークを通じてのサービスの確立が高速化される。
【0083】
第1のアクセスネットワークにおける移動端末のIP接続に関するコンテキスト情報を保持する目的で、移動端末を処理担当している移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方に、コンテキストを伝送することができる。この場合、第1のアクセスネットワーク(およびコアネットワーク)におけるコンテキスト情報を維持しているネットワークエンティティは、そのコンテキスト情報を削除することができる。
【0084】
第1のアクセスネットワークを通じての通信において移動端末を処理担当する1つ以上のネットワークエンティティにおいてコンテキスト情報を削除することは有利であり、なぜなら、移動端末を誤ってページングすることを回避できるためである。一般には、(例えばアイドル状態にある)移動端末のコンテキストをネットワークエンティティ(例えば、移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方)が維持している場合、その移動端末を自身のネットワーク(第1のアクセスネットワーク)を通じてページングできるものと想定される。しかしながら、スリープ状態においては、移動端末は第1のアクセスネットワークへの自身のインタフェースを無効化しており、従って、ページングはもはや不可能である。この状況を解決するため、移動端末を処理担当している別の移動管理エンティティもしくはユーザプレーンエンティティ、またはその両方にコンテキストを伝送することが、有利であることがある。
【0085】
これに代わる1つの解決策は、第1のアクセスネットワークにおける移動端末を処理担当している1つ以上のネットワークエンティティを機能強化することである。この場合、これらの1つ以上のネットワークエンティティは、コンテキスト情報を維持するが、移動端末が第1のアクセスネットワークに対してスリープ状態にある限りは、ページング要求を第2のアクセスネットワークを通じて再ルーティングする。
【0086】
図6は、スリープ状態にある移動端末へのサービスを起動するときに移動端末およびコアネットワークによって実行される、本発明の実施形態による動作の例示的な流れ図を示している。
【0087】
この例においては、移動端末は、アクセスネットワーク#1に対してはスリープ状態にあり(601)、その一方で、アクセスネットワーク#2を通じての接続を維持している。一般的には、移動端末から、または別の要求側ユーザあるいはエンティティからのサービス要求を、コアネットワーク内の処理担当するネットワークエンティティにおいて受信する(611)ことができる。従って、ステップ602およびステップ612は、移動端末自身がサービスを起動するのではない場合にのみ実行される。
【0088】
この例においては、ネットワークエンティティは、サービス起動要求を第2のアクセスネットワーク(アクセスネットワーク#2)を通じて移動端末に送信する(612)ことによって、要求されているサービスを移動端末に通知する。移動端末は、このサービス起動要求を受信し(602)、アクセスネットワーク#2を通じてサービス起動を開始する(603,613)ことができる。例えば、非特許文献4(http://www.ietf.orgにおいて入手可能であり、この文書は参照により本明細書に援用する)に指定されているSIPシグナリングによって、あるいは、アプリケーション層サービスを確立することのできる別の任意のシグナリングプロトコルによって、サービスを起動することができる。
【0089】
さらに、サービスを提供するのに第1のアクセスネットワークを使用することが、サービス制約によって要求されるか否かを、コアネットワーク内で判定する(614)ことができる。いま、例示を目的として、サービスに関連付けられるQoS制約のため、そのサービスには第1のアクセスネットワーク(アクセスネットワーク#1)を使用すべきであるものと想定する。従って、次のステップとして、第1のアクセスネットワークにおいて(および、必要な場合にはコアネットワークにおいて)、サービスを提供するためのリソースを確立する(615)。
【0090】
例えば、図1に示したアーキテクチャを想定し、IMSサービスを移動端末に提供するものと想定すると、ネットワークは、ネットワークの有線部分における配信経路(例えば、Inter AS Anchor 102→UPE 104→(拡張(enhanced))ノードB)に沿っての必要なリソースのすべてを、ネットワーク内で適切なコンテキストを確立することによって構成設定する。
【0091】
リソースの確保が完了した時点で、移動端末に、アクセスネットワーク#1への自身のインタフェースを有効にするように(すなわち、アクティブ状態に移行するように)命令する(616)。このコマンドは、例えば、アクティブ状態に移行するための、アクセスネットワークに固有の手順を使用するよりも、移動端末がアクセスネットワーク#1との接続を迅速に確立することのできるRANパラメータを含んでいることもできる。このRANパラメータは、例えば、無線アクセスのタイプに応じて、スクランブリングコード、周波数情報、電力制御情報のうちの少なくとも1つを含んでいることができる。
【0092】
移動端末は、有効化コマンドを受信した(604)時点で、アクセスネットワーク#1へのインタフェースを有効にする(605)。この有効化するステップは、例えば、サービスに関連するユーザプレーンデータおよび制御プレーンデータをアクセスネットワーク#1を通じて伝えるのに必要な(1つ以上の)サービスベアラを確立するステップを含んでいることができる。
【0093】
図6に関連して概説した実施形態の変形形態においては、移動端末に関連するコンテキスト情報が、上述したように、移動端末がスリープ状態である間、ネットワーク内に保持されているものと想定する。このバッファリングされているコンテキスト情報を、アクセスネットワーク#1を通じての移動端末の方への配信経路に沿った関連するネットワークエンティティに伝えることにより、アクセスネットワーク#1におけるサービスリソースの確立を高速化することができる。
【0094】
例えば、いま、図1におけるInter AS Anchor 102が、MME/UPE機能を備えており、システムリソースを確立するときにMME103およびUPE 104に提供することのできるコンテキスト情報を保持しているものと想定する。同様に、MME103もしくはUPE 104、またはその両方は、関連するコンテキスト情報をアクセスネットワーク#1における下流のエンティティに転送することができる。
【0095】
移動端末が移動して、「古い」MME/UPEによってもはや処理担当されなくなるとき、Inter AS Anchor 102は、この移動端末を処理担当する新たなMME/UPEを決定することができる。従って、決定されたMME/UPEにコンテキスト情報を提供する。例えば、「古い」MME/UPEがコンテキストを保持していた場合、Inter AS Anchor 102は、「古い」MME/UPEに、コンテキスト情報を新しいMME/UPEに転送するように命令することができる。「古い」MME/UPEが依然として移動端末を処理担当する場合、この「古い」MME/UPEに、コンテキストを再有効化するように、すなわち、移動端末のステータスをアクティブ状態に戻すように、命令することができる。
【0096】
本発明の別の代替実施形態は、移動端末を最初にアクセスネットワーク#1にアタッチするステップが必要ない解決策を提供する。図7は、移動端末をスリープ状態に移行させるときに移動端末およびコアネットワークによって実行される、本発明のこの実施形態による動作の別の例示的な流れ図を示している。端末は、最初にアクセスネットワーク#2にアタッチし(701)、アクセスネットワーク#2(またはコアネットワーク)の該当するネットワークエンティティによって自身に割り当てられる(711)IPアドレス#2を取得する。アクセスネットワーク#2にアタッチした時点で、移動端末は、アクセスネットワーク#2とともに認証を実行する(702,712)。
【0097】
この実施形態の有利な変形形態においては、移動端末は、アクセスネットワーク#2の中の参加中のネットワークエンティティが移動端末のホームネットワーク(アクセスネットワーク#1/コアネットワーク)を識別できるように、そのネットワークエンティティに認証シグナリングの中で情報を提供する。これにより、そのネットワークエンティティは、ホームネットワークのIP移動管理エンティティを識別することができ、オプションとして、移動端末のIPアドレス#1(ホームアドレス)を移動端末に代わって取得することができる。
【0098】
あるいは、移動端末は、認証シグナリングの中でIP移動管理エンティティを直接的に識別する、もしくは、自身のホームネットワークとの通信に使用するIPアドレスを選択する、またはその両方を行うことができる。
【0099】
いずれの場合にも、移動端末は、次のステップとして、アクセスネットワーク#2のためのIPアドレスを、自身のホームネットワーク内のIP移動管理エンティティに自身の気付けアドレスとして登録する(703)ことができる。あるいは、この気付けアドレスの登録は、移動端末を認証する、アクセスネットワーク#2内のネットワークエンティティによって実行する(713)ことができる。気付けアドレスを登録した時点で、移動端末は、自身のホームネットワーク(アクセスネットワーク#1)に対してスリープ状態に入ることができる。なお、移動端末のホームエージェントは、アクセスネットワーク#1およびアクセスネットワーク#2にアタッチされているコアネットワーク内に位置していなくてもよい。例えば、両方のアクセスネットワークが訪問先ネットワークである場合、気付けアドレスの登録の要求を、移動端末のホームネットワーク内の自身のホームエージェントに伝送する。
【0100】
アクセスネットワーク#1(ホームネットワーク)へのアタッチが実行されていないため、アクセスネットワーク#1を通じて通信するための移動端末のコンテキスト情報は利用できない。アクセスネットワーク#1を通じて提供されるサービスの確立を高速化するため、ホームネットワーク(コアネットワーク)内のIP移動管理エンティティは、後からリソースを確保するためのコンテキスト情報を生成する、または生成を開始する。このコンテキスト情報は、サービスの起動時、図6に関連して上述したように、アクセスネットワーク#1における配信経路に沿った1つ以上のネットワークエンティティに提供することができる。
【0101】
以下では、マルチモードUEのサービスを、低い電力消費量にて迅速に起動するための、本発明のさまざまな実施形態による手順について、詳しく説明する。なお、これらの例においては、移動端末がスリープ状態に入ることのできる第1のアクセスネットワークが3GPP方式ネットワーク(3GPP enabled network)であり、第2のアクセスネットワークが非3GPP方式ネットワークであるものと想定する。しかしながら、以下に概説する原理は、この例示的なシナリオのみへの適用に限定されるものではない。
【0102】
図13は、この手順の高レベルのシグナリングを示しており、図8〜図12に示した連続するシグナリング手順の概要を示すものである。移動端末をユーザ機器(UE)と称する。この例においては、UEは3GPP方式ネットワークおよび非3GPP方式ネットワークと通信することができるため、マルチモードUEとも称する。
【0103】
本発明の例示的な実施形態によると、最初に、UEは、3GPP無線アクセスネットワーク(RAN)にアタッチし、その後、非3GPP RANを発見および選択する。さらに、UEは、その非3GPP RANとの接続を確立する。
【0104】
次いで、UEは、3GPP無線インタフェースに対してアイドル状態に移行する。次いで、電力消費量をさらに低減するため、UEのスリープ状態への移行を開始する。次いで、3GPPインタフェースに対応する新しいサービス要求が入ってきたとき、スリープ状態からアクティブ状態への迅速な移行を実行する。
【0105】
以下では、上に簡潔に説明したステップについて、図8〜図12に示した例示的な手順を参照しながら詳しく説明する。
【0106】
図8は、本発明の例示的な実施形態による、移動端末を3GPPベースのアクセスネットワークにアタッチするための例示的なシグナリング手順を示している。
【0107】
UEは、例えば電力オンの後に3GPPアクセスシステムを発見および選択した時点で(ステップ1)、その3GPPネットワークにアタッチする。これは、ステップ2において、その3GPPネットワークにアタッチ要求を送信することによって行われ、このアタッチ要求は、例えば、そのネットワークにおいて以前に使用していた、UEの古い一時的ID、あるいは、UEの永久的なID(例えばIMSI)を含んでいることができる。さらに、UEは、使用する好ましいIPアドレスを要求の中で示すことができる。
【0108】
この要求を受信したMME/UPEは、次いで、一時的IDをUEに割り当てる(ステップ3)。さらに、UEの最後に登録されたトラッキングエリア(TA)を、MME/UPE(すなわち、MMEもしくはUPE、またはその両方の機能を提供するネットワーク要素)に格納する。その後、ネットワークにおいてUEを認証する(ステップ4)ことができ、MMEが自身をAAA/HSSサーバに登録する(ステップ5)。UEおよびネットワーク(MME/UPE)が互いに認証され、MME/UPEが、UEを処理担当するエンティティとしてHSS/AAAに登録された時点で、HSS/AAAはその登録を確認し(ステップ6)、サブスクリプションデータと、ポリシーおよび課金制御情報とをMME/UPEに伝送する。この情報は、例えば、MME/UPE内で、UEに関連するコンテキストとして維持することができる。
【0109】
次いで、Inter AS Anchorを選択する(ステップ7)。この選択は、例えば、MME/UPEが、UEからのアタッチ要求において伝送される情報に基づいて行う。このプロセスでは、3GPPネットワークを通じてのIPベースの通信用にUEが使用するIPアドレスを決定する。
【0110】
ステップ8において、デフォルトIPアクセスベアラのQoSを設定することができ、ステップ9において、UEにIPアドレスを通知する。一般には、3GPPネットワークがUEのホームネットワークであると想定すると、このIPアドレスは、UEのIPホームアドレス(HoA)である。そうでない場合、割り当てられるIPアドレスは気付けアドレスCoAであり、このアドレスは、UEのホームネットワーク内のUEのホームエージェント(HA)に登録しなければならない。
【0111】
UEのアタッチの確認を受信した時点で(ステップ10)、eノードBとMME/UPEとの間のユーザプレーンルートと、MME/UPEとInter AS Anchorとの間のルート(経路)とを更新する(ステップ11)。この更新は、例えば、バインディングアップデート(Binding Update)/バインディングACK(Binding Acknowledgement)メッセージによって達成することができる。次いで、ユーザプレーンのトラフィックをUEに伝送する(ステップ12)ことができる。
【0112】
図9は、本発明の例示的な実施形態による、移動端末を非3GPPベースのアクセスネットワークにアタッチするための例示的なシグナリング手順を示している。UEは、3GPPネットワークにアタッチした時点で、非3GPPアクセスシステム(例えば、WLANアクセスネットワーク)を選択する(ステップ1)ことができる。
【0113】
次いで、ゲートウェイ(例えば、PDG(パケットデータゲートウェイ))によって、またはその他の手段によって、UEにローカルIPアドレスが割り当てられる。ゲートウェイがアドレスを割り当てる場合、そのゲートウェイは、ユーザを認証/認可するため、例えば、ユーザのホームAAAサーバに問い合わせることができる。この通信において、ゲートウェイは、Inter AS AnchorのIPアドレスとUEのHoAとを受信することができ、これらInter AS AnchorのIPアドレスおよびUEのHoAをUEに通知することができる。
【0114】
ゲートウェイにおいてUEが認証/認可された(ステップ3)後、UEまたはゲートウェイは、位置更新(Location Update)(例えば、MIPv6のバインディングアップデート(非特許文献5(http://www.ietf.orgにおいて入手可能であり、この文書は参照により本明細書に援用する)を参照))をInter AS Anchorに送信する(ステップ4)。この位置更新は、IPアドレス以外の追加の位置情報を含んでいることもできる。さらに、位置更新は、非3GPPアクセスシステムを通じてUEに伝送すべきサービスまたはフローに関するフィルタ規則を含んでいることもできる。あるいは、フィルタ規則をPCRFから要求することができ、または、追加の規則をPCRFからInter AS Anchorに伝送する。
【0115】
次いで、Inter AS AnchorがUEを認証し(ステップ5)、ACK(MIPv6のバインディングアップデートACK)によって応答する(ステップ6)。
【0116】
図10は、本発明の例示的な実施形態による、移動端末をアクティブ状態からアイドル状態に移行させるための例示的なシグナリング手順を示している。UEが3GPPアクセスシステムを使用していない(すなわち、ユーザデータパケットが伝送されない)(ステップ1)場合、MME/UPEまたはeノードBが、アイドル状態に移行するようにUEをトリガーする(ステップ2)ことができる。アイドル状態においては、ユーザの一時的IDと永久的なIDとの間のマッピングと、最後に登録されたTAが、MME/UPEに格納される。UEは、別のセルに移動してTAを変更するとき、TA登録手順を実行する(ステップ3)ことができ、すなわち、3GPPアクセスシステムとの接続を確立し、新しいTAをMME/UPEにシグナリングする。
【0117】
図11は、本発明の例示的な実施形態による、移動端末をアイドル状態からスリープ状態に移行させるための例示的なシグナリング手順を示している。以下では、UEをアイドル状態からスリープ状態に移行させるときのUEおよびネットワークの動作を説明するうえで、例示を目的として、図2に示したネットワークを想定する。
【0118】
UEが有効な非3GPP接続を確立しており、3GPPアクセスシステムが使用されていない(アイドル状態)ため、UEまたはネットワークは、電力消費量と、無線リンク上およびネットワーク内のシグナリング負荷とをさらに低減させることを決定する(ステップ1)ことができる。この決定は、例えば、UEがアイドル状態に入った時点で開始されたタイマーのタイムアップに基づいて行うことができる。
【0119】
スリープ状態に入るため、UEは、Inter AS Anchor 2を、スリープ状態におけるUEの新しい非3GPP AS MME/UPEとして自身を登録するようにトリガーする目的で、メッセージ(例えば、MlPv6のバインディングアップデート(一時的IDおよび古いMME/UPEを含んでいる))をInter AS Anchor 2に送信する(ステップ2)。この例においては、Inter AS Anchor 2(非3GPP AS Anchor)がMMEおよびUPEの機能を提供する(非3GPP AS MME/UPE)ものと想定する。非3GPP Inter AS Anchor 2のMME/UPE機能は、1つ以上の別のネットワークエンティティとして、Inter AS Anchorから論理的に分けることも可能である。
【0120】
新しい非3GPP AS MME/UPEにおいて、3GPPアクセスシステムの登録と、非3GPPアクセスシステムの登録とを区別する目的で、Inter AS Anchorが、非3GPPアクセスシステムのための専用のTAを割り当てる(ステップ3)ことができ、このトラッキングエリアは、例えば、非3GPP AS MME/UPEに格納する。
【0121】
例示的な一実施形態によると、非3GPP AS AnchorのMME機能は、その時点までUEを処理担当してきたMME/UPE機能を備えている古いネットワークエンティティに、UEの一時的IDを送信する(ステップ4)ことができる。古いMME/UPEは、新しい非3GPP AS MME/UPEにUEのコンテキスト(例えば、永久的なユーザID、セキュリティパラメータ、IP接続パラメータを含んでいる)を送信する(ステップ5)ことによって、応答することができる。これにより、ステップ4において提供されるUEの一時的IDを使用して、UEおよびコンテキストが識別される。
【0122】
代替の実施形態においては、非3GPP AS MME/UPEが、古い3GPP AS MME/UPEに、UEのコンテキスト情報を保持するように命令することができる。この実施形態においては、3GPP AS MME/UPEは、UEのコンテキストの中でスリープ状態を示し、UEを宛先とするすべてのデータを非3GPP AS Anchor 2を通じて渡すように、ユーザプレーンルートを更新することができる。さらに、3GPP AS MME/UPEは、そのUEコンテキストの中で、UEには3GPPネットワークを通じてもはやアクセスする(例えば、ページングする)ことができず、従って、すべてのサービス要求を非3GPPネットワークを通じてリダイレクトする必要があることを示すことができる。
【0123】
Inter AS Anchorは、さらに、非3GPP AS MME/UPEを、アイドル状態のUEのための新しいMME/UPEとして自身を登録するように、トリガーする。ステップ6において、非3GPP AS MME/UPEは、登録メッセージをHSSに送信し、HSSがこの登録を確認する(ステップ7)。さらに、Inter AS Anchor 2は、(例えば、MlPv6のバインディングアップデートACKによって)UEに対してこの登録を確認する(ステップ8)。UEは、確認を受信した時点で、スリープ状態に入る(ステップ10)ことができる。
【0124】
UEが複数のInter AS Anchorに接続されており、これらのアンカーをユーザプレーンの経路上にそのまま存在させておくことが要求される場合、これらのInter AS Anchorと、非3GPP接続を処理担当しているInter AS Anchorとの間の経路を更新する(ステップ9)。
【0125】
非3GPPアクセスシステムを通じての接続は信頼性が低いため、オプションとして、Inter AS Anchor 2は、MIPv6のバインディングリフレッシュ要求(Binding Refresh Request)メッセージ(UEはこのメッセージに対してバインディングアップデートによって応答しなければならない)を定期的に送信することによって、UEの到達可能性(reachability)をチェックする(ステップ11)ことができる。非3GPPインタフェースを通じてもはやUEに到達できない場合(例えば、UEがWLANのカバレッジの外側に移動したため(このことは、例えば、所定の数の連続するバインディングリフレッシュ要求メッセージにUEが応答しないことによって検出できる))、Inter AS Anchor 2は、3GPPネットワークにおいて再びアイドル状態に移行するようにトリガーする。また、UEは、ある時間長にわたり到達可能性メッセージが受信されない場合、自身の3GPPインタフェースを再び有効にして再び3GPPアイドル状態に移行することができる。
【0126】
図12は、本発明の例示的な実施形態による、スリープ状態にある移動端末へのサービスを起動するための例示的なシグナリング手順を示している。3GPPアクセスシステムを通じてのみ受信可能である呼/サービス(例えば、IMSまたはMBMS(例えば、非特許文献6(この文書は参照により本明細書に援用する、http://www.3gpp.orgにおいて入手可能である)を参照))が入ってくる、またはスリープ状態にあるUEによって開始される(ステップ1)場合、Inter AS Anchor 2は、このことを、事前に確立されているフィルタ規則に基づいて検出する(例えば、SIP要求が検出される(非特許文献4を参照))ことができ、UEに対して3GPPアクティブ状態への移行を開始する。3GPPアクセスシステムを介してのみ受信可能であるとは、例えば、非3GPP ASがサービスをまったく提供することができない、あるいは、サービス、UEポリシー、および課金規則に関連付けられる要求される/必要であるQoSパラメータのレベルでサービスを提供できない、あるいは、AAA制約により、3GPPネットワークを通じての提供が要求される、ことを意味する。
【0127】
呼/サービスが入ってくる場合、Inter AS Anchor 2は、その呼/サービスを起動するための呼/サービスシグナリングを、非3GPPアクセスシステムを通じてUEに転送、またはUEまでトンネリングする(ステップ2)。UEは、その呼/サービスが入ってくるのか自身が開始する呼/サービスであるのかには関係なく、非3GPPアクセスシステムとの接続を使用してサービスの確立を始める。
【0128】
これと同時に、Inter AS Anchor 2の非3GPP AS MME/UPE機能は、UEが使用するRANノードを処理担当するMME/UPE機能を備えた新しいネットワークエンティティ(新しいMME/UPE)を選択する(ステップ3)ことができる。この選択は、例えば、利用可能な非3GPP ASの位置情報(例えば、UEの非3GPPネットワークインタフェースに割り当てられている、トポロジー的に正しいIPアドレスから導かれる)を、3GPP ASにおける対応するTAおよびRANノードにマッピングすることによって、達成することができる。この場合、非3GPP ASを固定アクセスシステム(例えば、ADSL接続)とすることができる。
【0129】
あるいは、3GPPセルのカバレッジが、非3GPP AS(WLANホットスポット)のカバレッジよりも大きい場合、UEを処理担当するノードBは、多くの場合、非3GPP ASに切り替える前後で同じノードBとすることができる。位置情報をマッピングすることができない場合、非3GPP AS MME/UPEは、スリープ状態にあるマルチモードUEの3GPP接続を迅速に有効にする目的で、ネットワーク内のすべてのRANノードを処理担当しているデフォルトのMME/UPEを選択することができる。この場合、3GPP無線接続が確立された後、デフォルトのMME/UPEが、より良好な(すなわち、UEにより近い)MME/UPEにUEをハンドオーバーさせることができる。
【0130】
さらに、非3GPP AS MME/UPEは、呼/サービスのためのリソースを確立するように新しいMME/UPEをトリガーする(ステップ4)。新しいMME/UPEは、対応するRANノードに関する情報が利用可能である場合、関与するノード(例えば、ノードB)にリソース準備要求(resource preparation request)を送信する(ステップ5)。あるいは、非3GPP AS MME/UPEまたはInter AS Anchor 2が、別の関与するInter AS Anchorを、リソースを確立するようにトリガーする。
【0131】
eノードBおよびMME/UPEは、非3GPP AS MME/UPEに対してリソース準備を確認する(例えば、MME/UPEによって割り当てられるIPアドレス、好ましいTA、およびその他のパラメータを含んでいる)(ステップ6およびステップ7)。Inter AS Anchor 2は、この確認に応答して、スリープ状態からアクティブ状態に移行するようにUEに命令する3GPP無線有効化コマンドメッセージを、UEに送信する(ステップ8)。この有効化コマンドは、例えば、非3GPPアクセスネットワークを介してUEに送信されるMIPv6のバインディングリフレッシュ要求(新しいMME/UPEによって割り当てられるIPアドレス、好ましいTA、処理担当するセル、およびその他のパラメータを含んでいる)に含めることができる。UEは、このコマンドに応答して、3GPP無線インタフェースを有効にし、サービスを配信するための3GPP無線アクセスネットワークおよび3GPP接続との同期を確立する(ステップ9)。RANノード(例えば、eノードB)は、有効化完了メッセージを新しいMME/UPEに送信する(ステップ10)ことができ、新しいMME/UPEは、3GPP無線接続の確立の完了を非3GPP AS MME/UPEに示す(ステップ11)。
【0132】
次いで、UEと、新しいUPEと、Inter AS Anchor 1(複数のInter AS Anchorが関与している場合はそれらのInter AS Anchor)との間のユーザプレーンを更新する(ステップ12)。この更新は、一般には、ユーザプレーンルートの更新を含んでいることができる(図11におけるステップ9と比較されたい。ステップ9では、ユーザプレーンは非3GPPアクセスネットワークを経由するようにリダイレクトされる)。最後に、新しいMMEは、HSS/AAAにおいて位置を更新する(ステップ13)ことができ、HSS/AAAが、この登録を確認する(ステップ14)。オプションとして、HSS/AAAは、UEコンテキストを削除してよいことを非3GPP MME/UPEに通知することができる。
【0133】
ステップ4〜ステップ7におけるリソースの確立時に交換されるメッセージの内容は、3GPPでのスリープ状態においてUEコンテキストを保持するために使用する方式に応じたものとすることができる。図11に示したように、コンテキストが非3GPP MME/UPEに伝送されている場合、ステップ4におけるリソース準備要求には、新しいMMEがリソースを確立するのを支援するコンテキスト情報を含めることができる。
【0134】
スリープ状態に移行する前にUEを処理担当していたMME/UPE(古いMME/UPE)にUEコンテキストを保持する場合、動作は、この古いMME/UPEが、セル/サービスを受信するときに依然としてUEを処理担当するかに依存する。依然としてUEを処理担当する場合、その古い(かつ新しい)MME/UPEが、リソース準備要求を受信した時点で単純にコンテキストを再有効化することができる。さらに、このMME/UPEは、ユーザプレーンルートを更新することもできる。
【0135】
新しいMME/UPEが古いMME/UPEとは異なる場合、非3GPP MME/UPEは、サービスのためのリソース確立を開始するように古いMME/UPEに命令することができる。次いで、古いMME/UPEが、新しいMME/UPEに、リソースを確立するように命令することができ、保持されているコンテキスト情報を要求に含めることができる。
【0136】
実施上のオプションとしての別の細部は、UEがスリープ状態からアイドル状態に移行するためのトリガーである。UEと非3GPPアクセスシステムとの接続がある時間長にわたり有効ではない(例えば、タイムアウトによって検出される)とき、ネットワークまたはUEは、3GPP ASにおいて再びアイドル状態に移行することを決定することができ、すなわち、UEは、3GPP ASへの自身のエアインタフェースを(再)有効化する。さらに、UEは、電力を節約するため非3GPP無線インタフェースを無効化することができる。UEは、TAの更新を実行することができ、結果として、UEコンテキスト情報が、非3GPP AS MME/UPEから、3GPPアクセスシステムにおけるUEを処理担当する新しいMME/UPEに伝送される。
【0137】
アイドルモードに戻る利点として、有効化されてはいるが有効ではない非3GPPアクセスシステム接続の電力消費量が、アイドル状態にある3GPPインタフェースの電力消費量よりも著しく大きいことがある。
【0138】
本発明のここまでのいくつかの実施形態においては、非3GPP AS MME/UPEとInter AS Anchorとが分かれているものと想定しており、従って、これらのエンティティの間でのシグナリングが必要であった。本発明の別の実施形態においては、上述したようにスリープ状態を格納するのに、個別の非3GPP AS MME/UPEを使用する代わりに、古いMME/UPEを使用することもできる。入ってくる呼/サービスの場合、古いMME/UPEは、非3GPPアクセスシステムとの接続が有効であることをスリープ状態に基づいて検出し、従って、非3GPPアクセスシステムとの接続を処理担当しているInter AS Anchorにパケットを転送する。
【0139】
さらに、本発明のいくつかの実施形態においては、スリープ状態にあるマルチモードUEの3GPP無線インタフェースがオフにされることも想定している。本発明の別の実施形態においては、UEは、3GPP無線インタフェースを完全にはオフにしない。この実施形態によると、UEは、ブロードキャストシステム情報を定期的にリスンすることができ、3GPP無線インタフェースを通じたメッセージの送信を停止するのみである(例えば、移動時に3GPP無線インタフェースを通じて位置更新は送信されない)。代わりに、3GPP無線インタフェースの位置変更(例えば、TAの変更、場合によってはセルの変更)を、非3GPPアクセスシステムとの有効な接続を通じてシグナリングする。これにより、マルチモードUEの電力消費量が低減し、なぜなら、位置更新のためだけに3GPP無線接続を確立する必要がなく、3GPPネットワークにおけるシグナリングの量も低減するためである。この手順のさらなる利点として、3GPPネットワークインタフェースのトポロジー的位置(topological location)を非3GPPネットワークインタフェースのトポロジー的位置を使用して導くことができない場合でも、サービスを迅速に起動し、電力消費量を低減することができる。
【0140】
本発明のいくつかの実施形態においては、マルチモードUEは、3GPP無線接続を使用して3GPPアクセスネットワークにアタッチすることを想定してきた。本発明の別の実施形態においては、UEは、非3GPPアクセスネットワークとの接続を使用して3GPPアクセスネットワークにアタッチする。最初に、UEは非3GPPアクセスネットワークにアタッチし、UEには、ローカルIPアドレスと、さらには(例えば、UEの認証時に)ホームIPアドレスが提供される。そのローカルIPアドレスを気付けアドレスとして登録した後、UEまたはネットワークは、Inter AS Anchorをトリガーして、非3GPP AS MME/UPEにおいてUEのコンテキスト情報を確立させ、モビリティ状態をスリープに設定させることができる。さらに、UEは、別のサービスとの接続を提供する別のアンカーに、非3GPPアクセスネットワークとの接続と、MME/UPEとしての非3GPP AS MME/UPEとを使用して、接続することができる。次いで、UEは、3GPPアクセスネットワークを介してサービスを受信し、スリープからアクティブに移行することができる。
【0141】
本発明のここまでの実施形態においては、非3GPP AS MME/UPE機能を提供する、マルチモードUEのInter AS Anchorが、UEのホームネットワーク内にあり、3GPPアクセスネットワークおよび非3GPPアクセスネットワークの両方に接続されていることを想定してきた。本発明の別の実施形態においては、Inter AS Anchorが訪問先ネットワーク内にある。この訪問先ネットワークは、一方のアクセスネットワーク(例えば、非3GPPアクセスネットワーク)に接続されており、別のネットワーク(例えば、ホームネットワーク)が他方のアクセスネットワーク(例えば、3GPPアクセスネットワーク)に接続されている。
【0142】
本発明の別の実施形態は、上述したさまざまな実施形態をハードウェアおよびソフトウェアを使用して実施することに関する。本発明のさまざまな実施形態は、コンピューティングデバイス(プロセッサ)を使用して実施または実行できることを認識されたい。コンピューティングデバイスまたはプロセッサは、例えば、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブルロジックデバイスとすることができる。本発明のさまざまな実施形態は、これらのデバイスの組合せによって実行あるいは具体化することもできる。
【0143】
さらに、本発明のさまざまな実施形態は、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施する、あるいはハードウェアに直接実装することができる。さらに、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装とを組み合わせることも可能である。ソフトウェアモジュールは、任意の種類のコンピュータ可読記憶媒体、例えば、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD−ROM、DVDなどに格納することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアクセスネットワークと第2のアクセスネットワークを介してコアネットワークと通信を行うことができる移動端末であって、
前記第1のアクセスネットワークのためのページング要求を前記第2のアクセスネットワーク経由で受信するように構成されていること示す情報を、前記コアネットワーク内のエンティティに通知する通知手段と、
通知された前記情報に基づいて前記エンティティが送信した前記ページング要求を、前記第2のアクセスネットワーク経由で受信する受信手段と、
を有する移動端末。
【請求項2】
前記ページング要求に応じて、前記エンティティが前記第1のアクセスネットワークを介してサービスを配信することを要求するメッセージを前記第2のアクセスネットワーク経由で前記エンティティに送信するサービス要求手段と、
前記エンティティから前記第2のアクセスネットワーク経由で送信された前記第1のアクセスネットワークへのハンドオーバコマンドを受信するコマンド受信手段と、
前記第1のアクセスネットワークと接続する接続手段と、
をさらに有する請求項1に記載の移動端末。
【請求項3】
前記第1のアクセスネットワークと前記第2のアクセスネットワークとが、異なるアクセス技術を使用している、
請求項1に記載の移動端末。
【請求項4】
前記第1のアクセスネットワークは、3GPPベースの無線アクセスネットワークであり、前記第2のアクセスネットワークは、非3GPPベースの無線アクセスネットワークである、
請求項1に記載の移動端末。
【請求項5】
コアネットワーク内に位置し、第1のアクセスネットワークと第2のアクセスネットワークを介して前記コアネットワークと通信を行うことができる移動端末を管理するエンティティであって、
前記第1のアクセスネットワークのためのページング要求を前記第2のアクセスネットワーク経由で受信するように構成されていること示す情報を、前記移動端末から受信する受信手段と、
前記情報に基づいて、前記ページング要求を前記第2のアクセスネットワーク経由で前記移動端末に送信する送信手段と、
を有するエンティティ。
【請求項6】
第1のアクセスネットワークと第2のアクセスネットワークを介してコアネットワークと通信を行うことができる移動端末におけるアクセスネットワークへの接続方法であって、
前記移動端末が前記第2のアクセスネットワークにアタッチしているとき、前記コアネットワークに属するエンティティが送信したページング要求を、前記第2のアクセスネットワーク経由で受信する受信ステップと、
前記第1のアクセスネットワークと接続する接続ステップと、
を有する接続方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−199965(P2012−199965A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−113604(P2012−113604)
【出願日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【分割の表示】特願2011−248870(P2011−248870)の分割
【原出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】