説明

移動端末を用いてカラオケサービスを提供するための方法、装置及びコンピュータプログラム

複数の移動端末(125a〜125d)に関連づけられた複数の演奏リクエストの受信に応答してカラオケサービス(115)が提供される。選択された順序で複数の演奏リクエストを待ち行列に入れて、カラオケの演奏スケジュールを提供し、次いで、カラオケの演奏スケジュールに基づいて次の演奏リクエストを特定する。現在のカラオケ演奏の終了時刻が決められ、次いで、この決められた終了時刻に基づいて所定の時刻に、次の演奏リクエストに関連づけられた複数の移動端末の少なくとも1つへ無線接続で通知が送信される。移動端末への通知の送信に応答して、少なくとも1つの次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末から無線接続を介してオーディオデータが受信される。この受信済みのオーディオデータは出力用としてオーディオ機器(110、140)へ提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信の分野に関し、特に、移動端末及び関連する装置を用いて無線通信サービスを提供する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ、すなわち「曲に合わせて歌う」という着想は、歌い手が予め録音済みの楽曲に合わせて歌を歌うことができるようにし、それによって、歌い手と聴衆との少なくともいずれかがこの予め録音済みの楽曲と共に歌い手の声に耳を傾けることができるようにするものである。例えば、従来のカラオケマシンは、カラオケマシンに接続されたマイクと、ボーカルトラックを除去して予め録音済みの楽曲を再生できる音楽用プレイヤと、予め録音済みの楽曲に対応するテキスト/歌詞を楽曲と同期して表示するためのビデオ画面又は別の表示装置を備えるものであった。これによって、歌い手は、表示された歌詞をマイクに向かって読むことと、歌うこととのいずれかを行って、再生されている歌曲のボーカル部分を歌うことができ、このボーカル部分を予め録音済みの楽曲とミックスするか、カラオケマシンにおいて増幅するかの少なくともいずれかを行って聴衆へ放送することができる。
【0003】
カラオケは、多くの聴衆が集まるレストラン、バー及びナイトクラブの舞台の少なくともいずれかにおいて人々に人気がある。このようなカラオケ施設ではDJ(ディスクジョッキー)がカラオケマシンを管理している場合がある。DJは歌曲ライブラリで利用可できるカラオケの選択リストを持っている場合がある。聴衆メンバはこのリストをレビューし、歌いたい歌を決定することができる。この歌をリクエストするために、聴衆メンバは選択した歌を1枚の用紙に書きとめ、その用紙をDJに渡す。DJは歌曲ライブラリから選択された歌を順番待ちの列に入れ、複数の用紙により受け取ったリクエストに基づいて次の歌い手に通知することができる。
【0004】
しかし、このような用紙ベースのシステムを用いてリクエストを受け付けた順序を追跡することはDJにとって困難な場合がある。そのため、間違った順序でリクエストが待ち行列に入れられたりすることがあり、そのため、潜在的なカラオケの歌い手たちに怒りと、不満との少なくともいずれかを感じさせる場合がある。さらに、次の歌い手を呼び出した後、DJ(並びに聴衆)は、その歌い手が聴衆の間を通り抜け、DJのところまで、あるいは上演する場所まで歩いて行き、それから前回の歌い手からマイクを物理的に受け取るのを待つ必要がある。このようなプロセスは手間取る場合があり、これが、不満と退屈との少なくともいずれかを生じる場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さらに、通常のカラオケセットでは、1本か2本のマイクしか使用できないことがある。そのため、グループで歌を歌いたい歌い手たちは共通のマイクを共用しなければならなくなる場合もあり、これは使い勝手のよいものではない。さらに、歌い手のなかには、カラオケを楽しむのはよいが、多くの聴衆の前でステージに立ちたくない人もいる。例えば、潜在的な歌い手のなかには、歌いたい気持ちはあるものの、大勢の人々に対して歌うことについて、恥ずかしさと、緊張と、ぎこちなさとの少なくともいずれかの感情をいだく人もいることが考えられる。したがって、現在座っているテーブルのような、カラオケ施設内の自分たちが現在いる場所からカラオケを歌うことができるようになれば、歌い手にとって歌い易くなることが考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のいくつかの実施形態によれば、カラオケサービスを提供する方法が、複数の移動端末に関連づけられた複数の演奏リクエストを受信するステップを含むことができる。複数の演奏リクエストが選択された順序で待ち行列に入れられ、カラオケの演奏スケジュールが提供され、このカラオケの演奏スケジュールに基づいて次の演奏リクエストを特定することができる。現在のカラオケ演奏の終了時刻が決められ、次の演奏リクエストに関連づけられる複数の移動端末の少なくとも1つの移動端末へ通知が無線接続で送信される。この通知は、決められた終了時刻に基づいて所定の時刻に送信することができる。上記通知の端末への送信に応答して、次の演奏リクエストに関連づけられた単複の移動端末からオーディオデータが無線接続で受信され、次いで、この受信済みのオーディオデータを出力用としてオーディオ機器へ供給することができる。
【0007】
本発明のいくつかの実施形態では、上記受信済みのオーディオデータが第1のオーディオデータであってもよい。本方法は、第1のオーディオデータに関連づけられた第2のオーディオデータをデータベースから検索して抽出するステップと、第1のオーディオデータと第2のオーディオデータとをミックスするステップとをさらに含むことができる。このミックスされたオーディオデータは出力用としてオーディオ機器へ供給することができる。
【0008】
本発明の別の実施形態では、第1のオーディオデータは次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末のマイクを通して受信された声のデータであってもよい。上記データベースは歌曲データベースであってもよい。そして第2のオーディオデータは、次の演奏リクエストに指定された歌に対応する楽曲データであって、上記歌曲データベースから抽出された楽曲データであってもよい。さらに、次の演奏リクエストに指定された歌に対応する歌詞データがこの歌曲データベースから抽出され、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末のディスプレイへこの歌詞データを送信することができる。
【0009】
本発明のいくつかの実施形態では、カラオケサーバが複数の演奏リクエストを受信し、この演奏リクエストを待ち行列に入れることができる。また、カラオケサーバは、次の演奏リクエストを特定し、現在の演奏の終了時刻を決定し、通知を送信し、オーディオデータを受信することができる。このオーディオデータは声のデータであってもよい。そしてカラオケサーバはこの声のデータをカラオケマシンへ提供することができる。
【0010】
本発明の別の実施形態では、移動端末に関連づけられた演奏リクエストの受信に応答して、少なくともカラオケの演奏スケジュールの一部を複数の移動端末の少なくとも1つの移動端末へ送信することができる。
【0011】
本発明のいくつかの実施形態では、演奏スケジュールについての問い合わせを移動端末から受信することができる。そして、この演奏スケジュールについての問い合わせの受信に応答して、問い合わせ元の移動端末へ少なくともカラオケの演奏スケジュールの一部を送信することができる。
【0012】
本発明の別の実施形態では、歌曲データベースへの問い合わせ(クエリー)を移動端末から受信することができる。そして、歌曲データベースへの問い合わせの受信に応答して、歌曲ライブラリ情報のリストを問い合わせ元の移動端末へ送信することができる。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態では、複数の演奏リクエストを受信した順序に基づいて、これらの演奏リクエストを待ち行列に入れ、カラオケの演奏スケジュールを提供することができる。さらに、複数の移動端末に関連づけられたそれぞれの優先データに基づいて上記複数の演奏リクエストを待ち行列に入れ、カラオケの演奏スケジュールを提供することができる。
【0014】
本発明の別の実施形態では、複数の移動端末に関連づけられていない手で入力された複数の演奏リクエストを受信することができる。手で入力されたこれら複数の演奏リクエストと、移動端末に関連づけられた複数の演奏リクエストとを選択された順序でまとめて待ち行列に入れて、カラオケの演奏スケジュールを提供することができる。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態では、移動端末への通知の送信に応答して、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末からオーディオデータが受信されなかった場合、演奏スケジュール内における次の演奏リクエストのスケジュールを変更することができる。
【0016】
本発明のいくつかの実施形態では、受信された複数の演奏リクエストのそれぞれは、カラオケの演奏スケジュール内にある指定されたタイムスロットに割り当てることができる。そのため、上記演奏リクエストに関連づけられた指定のタイムスロットに基づいて所定の時刻に、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末へ上記通知を送信することができる。さらに、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末から上記指定のタイムスロット中にオーディオデータを受信することができる。
【0017】
本発明の別の実施形態では、複数の移動端末の1つに関連づけられたユーザインタフェースにおいて、カラオケの演奏を求めるユーザからのリクエストを受信することができる。上記ユーザインタフェースに関連づけられた移動端末においてこのユーザからのリクエストをフォーマットして、演奏リクエストを提供することができる。この演奏リクエストをカラオケサーバにおいて待ち行列に入れるように構成することができる。ユーザインタフェースに関連づけられた移動端末からカラオケサーバへ上記演奏リクエストを無線接続で送信することができる。これに応答して、現在の演奏の終了に基づいて所定の時刻に、ユーザインタフェースに関連づけられた移動端末において上記カラオケサーバから無線接続で通知を受信することができる。この通知の受信に応答して、ユーザインタフェースに関連づけられた移動端末からカラオケサーバへオーディオデータを無線接続で送信することができる。
【0018】
本発明の別の実施形態によれば、移動端末を動作させる方法は、指定の歌に関連するカラオケの演奏を求めるユーザからのリクエストを移動端末のユーザインタフェースから受信して、カラオケサービスを提供するステップを含むことができる。このユーザからのリクエストはフォーマットされて、カラオケサーバにおいて待ち行列に入れられように構成される演奏リクエストを提供することができる。この演奏リクエストを第1の無線接続でカラオケサーバへ送信することができる。現在のカラオケ演奏の終了時刻に基づいて所定の時刻に、カラオケサーバから第2の無線接続で通知を受信することができる。この通知の受信に応答して、オーディオデータをカラオケサーバへ第3の無線接続で送信することができる。
【0019】
本発明のいくつかの実施形態では、第1、第2、第3の無線接続の少なくともいずれかをアドホックな無線ネットワーク上で提供することができる。そして上記オーディオデータは声のデータであってもよい。さらに詳細には、指定の歌に対応する声のデータを移動端末のマイクを通して受信することができる。そして受信されたこの声のデータを第3の無線接続でカラオケサーバへ送信することができる。
【0020】
本発明の別の実施形態では、指定の歌に対応する歌詞データがカラオケサーバから無線接続で受信され、この歌詞データを移動端末のディスプレイに表示することができる。
【0021】
本発明のいくつかの実施形態では、演奏スケジュールを閲覧したいというユーザからのリクエストをユーザインタフェースから受信することができる。そして、演奏スケジュールについての問い合わせをユーザからのリクエストに基づいてカラオケサーバへ送信することができる。演奏スケジュールについての問い合わせの送信に応答して、少なくともカラオケの演奏スケジュールの一部をカラオケサーバから受信し、移動端末のディスプレイに表示することができる。
【0022】
本発明のいくつかの実施形態では、歌曲ライブラリ情報リストを閲覧したいというユーザからのリクエストをユーザインタフェースから受信することができる。そして、このユーザリクエストに基づいて歌曲データベースへの問い合わせをカラオケサーバへ送信することができる。歌曲データベースへの問い合わせの送信に応答して、歌曲ライブラリ情報のリストがカラオケサーバから受信され、このリストを移動端末のディスプレイに表示することができる。
【0023】
本発明の別の実施形態では、第1、第2、第3の無線接続との少なくともいずれかは同じ無線接続であってもよい。
【0024】
本発明のさらに別の実施形態によれば、カラオケサービスを提供する方法は、カラオケサーバにおいて移動端末から第1のオーディオデータを受信するステップを含むことができる。第1のオーディオデータに関連づけられた第2のオーディオデータをカラオケサーバに関連づけられたデータベースから検索して抽出することができる。第1のオーディオデータと第2のオーディオデータとがカラオケサーバにおいてミックスされ、次いでこれらのオーディオデータを出力用としてスピーカへ送信することができる。
【0025】
本発明のいくつかの実施形態では、第1のオーディオデータは移動端末に関連づけられたマイクを通して受信された声のデータであってもよい。データベースは歌曲データベースであってもよい。そして、第2のオーディオデータは歌曲データベースから抽出される楽曲データであってもよい。さらに、楽曲データに対応する歌詞データを歌曲データベースから検索して抽出し、次いでこの歌詞データを移動端末のディスプレイへ送信することができる。
【0026】
本発明の別の実施形態によれば、カラオケサーバは、複数の移動端末に関連づけられた複数の演奏リクエストを受信するように構成されるインタフェースと、複数の移動端末と無線接続を確立するように構成される通信装置とを含むことができる。このカラオケサーバは、上記インタフェースと通信装置とに結合された制御装置をさらに含むことができる。この制御装置を構成して、選択された順序で上記受信済みの複数の演奏リクエストを待ち行列に入れて、カラオケの演奏スケジュールを提供し、このカラオケの演奏スケジュールに基づいて次の演奏リクエストを特定し、現在のカラオケ演奏の終了時刻を決めるようにすることができる。また、上記制御装置を構成して、決められた上記終了時刻に基づいて所定の時刻に、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末へ無線接続で通知が提供し、この通知の送信に応答して、移動端末から無線接続でオーディオデータを受信し、この受信済みのオーディオデータを出力用としてオーディオ機器へ提供できるようにしてもよい。
【0027】
本発明のいくつかの実施形態では、カラオケサーバは制御装置に結合されたデータベースをさらに含むことができる。受信済みのオーディオデータは第1のオーディオデータであってもよい。そして、データベースを構成して、第1のオーディオデータに関連づけられた第2のオーディオデータを格納できるようにしてもよい。カラオケサーバは制御装置に結合されたオーディオ処理回路をさらに含むことができる。そのため、この制御装置を構成して、データベースから第2のオーディオデータを検索して抽出し、第1および第2のオーディオデータをオーディオ処理回路へ提供できるようにしてもよい。このオーディオ処理回路を構成して、第1のオーディオデータと第2のオーディオデータとをミックスし、このミックスされたオーディオデータを出力用としてスピーカへ提供できるようにしてもよい。
【0028】
本発明の別の実施形態では、第1のオーディオデータは、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末のマイクを通して受信される声のデータであってもよい。また、データベースは歌曲データベースであってもよい。さらに、第2のオーディオデータは演奏リクエストに指定された歌に対応する楽曲データであってもよい。制御装置をさらに構成して、演奏リクエストに指定された歌に対応する歌詞データを歌曲データベースから検索して抽出し、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末のディスプレイへこの歌詞データを提供することができる。
【0029】
本発明のいくつかの実施形態では、カラオケサーバは、制御装置に結合された外部のカラオケマシン・インタフェースも含むことができる。この外部のカラオケマシン・インタフェースを構成して、受信された声のデータを外部のカラオケマシンへ提供できるようにしてもよい。また、この外部のカラオケマシン・インタフェースを構成して、手で入力された複数の演奏リクエストを受信できるようにしてもよい。上記制御装置を構成して、手で入力された複数の演奏リクエストと、移動端末からの複数の演奏リクエストとを選択された順序で待ち行列に入れて、カラオケの演奏スケジュールを提供できるようにしてもよい。
【0030】
本発明の別の実施形態では、制御装置を構成して、演奏リクエストを受け付けた順序と、それぞれの関連づけられた優先データとの少なくともいずれかに基づいて、複数の演奏リクエストを待ち行列に入れ、カラオケの演奏スケジュールを提供できるようにしてもよい。
【0031】
本発明のさらに別の実施形態によれば、移動端末は、指定の歌に関連するカラオケの演奏を求めるユーザからのリクエストを受信するように構成されたユーザインタフェースと、このユーザインタフェースに結合された制御装置とを含むことができる。この制御装置を構成して、ユーザからのリクエストをフォーマットして、カラオケサーバにおいて待ち行列に入れるように構成された演奏リクエストを提供できるようにしてもよい。移動端末は、上記制御装置に結合された送信機と受信機とを含むこともできる。この送信機を構成して、演奏リクエストをカラオケサーバへ無線接続で送信できるようにしてもよい。また、上記受信機を構成して、現在のカラオケ演奏の終了時刻に基づいて所定の時刻にカラオケサーバから無線接続で通知を受信できるようにしてもよい。上記制御装置をさらに構成して、上記通知の受信に応答してオーディオデータをカラオケサーバへ無線接続で提供できるようにしてもよい。
【0032】
本発明のいくつかの実施形態では、移動端末は、制御装置に結合されたマイクを含むこともできる。この制御装置を構成して、マイクを通して声のデータを受信できるようにしてもよい。そして、送信機を構成して、この声のデータをカラオケサーバへ無線接続で送信できるようにしてもよい。
【0033】
本発明の別の実施形態では、移動端末は制御装置に結合されたディスプレイを含むことができる。上記制御装置を構成して、指定の歌に対応する歌詞データをカラオケサーバから無線接続で受信し、歌詞データをディスプレイに表示できるようにしてもよい。
【0034】
本発明のさらに別の実施形態によれば、カラオケサーバは、通信装置と、データベースと、制御装置とに結合されたオーディオ処理回路(音声プロセッサ)とを含むことができる。この通信装置を構成して、移動端末との無線接続を介して少なくとも1つの移動端末から第1のオーディオデータを受信できるようにしてもよい。上記データベースを構成して、第1のオーディオデータに関連づけられた第2のオーディオデータを格納することができる。上記制御装置を構成して、第2のオーディオデータを上記データベースから検索して抽出し、第1および第2のオーディオデータを上記オーディオ処理回路へ提供できるようにしてもよい。このオーディオ処理回路を構成して、第1のオーディオデータと第2のオーディオデータとをミックスし、このミックスされたオーディオデータを出力用としてスピーカへ提供できるようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明の実施形態を示す添付図面を参照しながら、以下本発明についてさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明は各種多数の形式で実施され得るものであり、本発明がここに説明された実施例に限定されるものと解釈してはならない。むしろこれら実施例は、この開示が完全であり完璧であって、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるために提供するものである。同じ参照番号は、全図面を通して同じ要素を示すものとする。
【0036】
本明細書で使用されている用語は特定の実施形態について単に説明することを目的とするものであって、本発明の限定を意図するものではない。明示的に別段の定めをした場合を除き、本願明細書で使用されているように、単数形を示す「a」、「an」及び「the」は複数形も同様に含むことを意図するものである。本明細書で使用されている「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」という用語は、本明細書で述べられている機能、数値、ステップ、動作、要素およびコンポーネントの少なくとも1つの存在を特定するために使用されていると理解されたい。1つの要素が別の要素と「接続される(connected)」又は「結合される(coupled)」と記載されている場合、この要素は、別の要素と直接接続又は結合することができる、あるいは、中間に介在する要素が存在しうると理解されたい。逆に、ある要素が、他の要素に「直接連結される(directly coupled)」又は「直接接続される(directly connected)」と記載されている場合、他の要素が何も介在していないと理解するべきである。さらに、本明細書で使用されているような「接続される(connected)」又は「結合される(coupled)」という記載は無線での接続又は結合を含みうるものである。本明細書で使用されているように、「〜と〜との少なくともいずれか(and/or)」という用語は、1つ以上の関連づけられ、リストされた項目の任意の、及び、すべての組み合わせを含むものであり、「/」と省略される場合がある。
【0037】
種々の要素について説明するために、第1、第2、などの用語を本明細書で使用することがあるが、これらの要素を上記用語によって限定すべきではないことも理解されるであろう。逆に、1つの要素を別の要素と区別するためにこれらの用語を用いることができる。例えば、本開示の教示から逸脱することなく、第1の移動端末を第2の移動端末と命名することも可能であるし、また、同様に、第2の移動端末を第1の移動端末と命名することも可能である。
【0038】
当業者には理解できると思われるが、本発明は、方法と、システムと、装置とを実施することができる。したがって、本発明は、ハードウェアに組み込まれる構成と、(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)ソフトウェアに組み込まれる構成との少なくともいずれかの構成で実施することができる。本発明の演算を実行するためのコンピュータ・プログラム・コードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++のようなオブジェクト指向言語と、従来の手続きプログラミング言語と、例えばC言語と、あるいは低レベル・コードと、例えばアセンブリ言語やマイクロコードとの少なくともいずれかで書かれていてもよい。このプログラムコードは、単一のプロセッサのみによるものと、複数のプロセッサにわたるものとの少なくともいずれかの形で、独立型ソフトウエアパッケージとして、又は、他のソフトウエアパッケージの一部としてプログラムコード全体を実行することができる。このプログラムコードは、移動端末とカラオケサーバとの少なくともいずれかにおいてプログラムコード全体を実行することができるし、あるいは、移動端末とカラオケサーバとの少なくともいずれかにおいてプログラムコードの一部のみを実行することが可能であり、さらに、別の装置上でプログラムコードの一部のみを実行することができる。後者のシナリオでは、上記別の装置は、有線と無線との少なくともいずれかのローカルエリアネットワーク(LAN)と広域ネットワーク(WAN)との少なくともいずれかにおいて、移動端末とカラオケサーバとの少なくともいずれか一方に接続することができる。あるいは、(インターネットサービスプロバイダを利用するインターネットなどを通じて)外部コンピュータと上記接続を行うようにしてもよい。
【0039】
以下、本発明の実施形態に従う方法と、システムと、装置とを示すフローチャート図と、ブロック図との少なくともいずれかと、流れ図との少なくともいずれかを参照しながら本発明について説明する。フローチャート図の個々のブロックと、ブロック図との少なくともいずれかと、フローチャート図とブロック図との少なくともいずれかにおけるブロックとの組み合わせとをコンピュータプログラム命令によって実現することが可能であることは理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、あるいは機械を生産するための他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサへ提供されて、コンピュータのプロセッサ又は他のプログラム可能なデータ処理装置を介して実行される命令が、フローチャートとブロック図との少なくともいずれかのブロックあるいはブロック群で指定される機能/動作を実現する手段を創出することになる。
【0040】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読メモリに格納されてもよく、これらの命令は、コンピュータあるいは他のプログラム可能なプロセッサに指示を行うことができ、そうすることで、コンピュータ可読メモリに格納されているこれらの命令は、フローチャートとブロック図との少なくともいずれかのブロックあるいはブロック群で指定される機能/動作を特定の方法で実現する命令を含む製品を生成することになる。
【0041】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータあるいは他のプログラム可能なデータプロセッサにロードされて、コンピュータ又は他のプログラム可能なプロセッサにおいて一連の処理ステップを実行させ、コンピュータで実現される処理プロセスを生成する。そうすることで、コンピュータ又は他のプログラム可能なプロセッサで実行されるこれらの命令は、フローチャートとブロック図との少なくともいずれかのブロックあるいはブロック群で指定される機能又は動作を実現するコンピュータステップを提供することになる。また、いくつかの別の実施形態では、ブロックで示される機能/動作は、フローチャートで示される順序とは異なる順序で実行してもよいことを付記しておく。例えば、連続して示される2つのブロックを実際にはほぼ同時に実行してもよいし、あるいは、関係する機能/動作に応じて逆の順序でこれらのブロックを実行することも時としてある。
【0042】
本明細書で用いられている「移動端末」という用語は、セルラ無線電話機と、ページャと、データ処理、ファクシミリ及びデータ通信機能をセルラ無線電話機に組み合わせた個人通信システム(PCS)端末と、無線電話機、ページャ、インターネット/イントラネットアクセス、ウェブブラウザ、オーガナイザ、カレンダ及び全地球測位システム(GPS)受信機の少なくともいずれかを含むことができる携帯情報端末(PDA)と、無線電話機又は他の送受信機を含む一般的なラップトップ型コンピュータと、パームトップ携帯型コンピュータとの少なくともいずれかを含む用語であるが、これらのみに限定されるわけではないことを理解されたい。
【0043】
別段の定義がない限り、本明細書で用いる(技術的用語と科学的用語を含む)すべての用語は、本発明が属している技術分野の通常の当業者によって共通に理解されるものと同じ意味を持つものとする。一般に使用される辞書に定義されているような用語は、本明細書における意味と、関連する技術分野の文脈における意味との少なくともいずれかの意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであり、本明細書で明示的に別段の定義がない限り、理想化した意味に解釈したり、過度に形式的な意味に解釈したりすべきではないことをさらに理解されたい。
【0044】
図1は、本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケサービスを提供するシステム及び方法を例示するブロック図である。図1に示すように、カラオケ施設105におけるカラオケシステム100には、カラオケマシン110と、カラオケマシン110に結合されたカラオケサーバ115と、複数の移動端末125a〜125dとが含まれる。システム100はスピーカ140と、カラオケマシン110に結合されたビデオディスプレイ145とをさらに含むことができる。カラオケマシン110は、楽曲と、音楽ソースから得られる合成された楽曲との少なくともいずれかをマイク又は他の入力手段から受信したボーカルなデータと組み合わせるように構成された装置であってもよい。
【0045】
カラオケサーバ115と、移動端末125a〜125dのような複数の移動端末との間で1つ以上の無線接続を確立して、カラオケサービスを提供することができる。本明細書において使用されているように、カラオケサービスによって、移動端末125a〜125dのユーザのような歌い手は、選択された楽曲に合わせて歌うことができるようになる。この選択された楽曲は、歌い手の音声がミックスされるようにする処理と、別様に歌い手の音声が上記選択された楽曲と組み合わされるようにする処理との少なくともいずれかの処理を行い、歌い手と他の人たちとの少なくともいずれかが聞くことができるように出力されたものである。例えば、移動端末125aは、赤外線接続、ブルートゥース接続、又はWi−Fi接続を介してカラオケサーバ115と無線で直接リンクすることができる。上記とは別に、移動端末125aは、ネットワークを通じてカラオケサーバ115と無線でリンクすることができる。このネットワークは、セルラ無線電話ネットワークのような公衆地上移動通信ネットワーク(PLMN)であってもよい。さらに一般的に言えば、移動端末125a〜125dのうちの1つ以上の移動端末とカラオケサーバ115との間の無線接続は、これらの間での、ネットワーク上での任意のデータの送信と受信との少なくともいずれかを含むことができる。上記ネットワークは、赤外線(IR)リンクのような、アドホックな無線リンクか、集中化無線無線リンクか、その他の無線リンクであってもよい。
【0046】
本明細書において使用されているように、カラオケ施設105は、カラオケを演奏するように構成されたカラオケマシンと、その他の演奏機器との少なくともいずれかを備えたレストラン、バー、ナイトクラブと、その他の任意の施設との少なくともいずれかを含むことができる。さらに、カラオケ施設105は、カラオケ施設のあるビルの内側と、カラオケ施設の駐車場と、さもなければ、カラオケ施設の構内とのいずれかにあるエリアと、カラオケ施設構内を取り囲むエリアと、カラオケ施設構に直接隣接するエリアとの少なくともいずれかを含むことができる。
【0047】
カラオケマシン110は、楽曲と、オーディオデータと合成された楽曲との少なくともいずれかを組み合わせるか、又は、「ミックス」するように構成されるアナログ装置とデジタル装置との少なくともいずれかの装置であってもよい。本明細書において使用されているように、ボーカルなデータと声のデータとの少なくともいずれかは、人間の声により生み出されうる周波数帯域(例えば約300Hz〜約3.4kHz)にわたる任意のデータを含むことができる。カラオケマシン110は、該カラオケマシンに接続されたマイクと、特別のCDプレイヤと、MP3プレイヤと、又はボーカルトラックを除去したレコーディングを再生できる別の音楽ソースと、音楽を放送するための(単複の)スピーカ140のようなスピーカと、楽曲と同期される歌詞を表示するためのビデオディスプレイ145のような画面とを含むことができる。
【0048】
ビデオディスプレイ145は、ブラウン管(CRT)と、液晶ディスプレイ(LCD)と、デジタル・ライト・プロセッシング(DLP)ディスプレイと、投写型ディスプレイと、プラズマ画面と、ビデオコンテンツを受信し、表示するように構成されたその他の任意の種類のディスプレイとの少なくともいずれかの表示装置であってもよい。これによって、カラオケ施設105では、ビデオディスプレイ145を構成して、カラオケ演奏に関連づけられた歌詞データをカラオケマシン110とカラオケサーバ115との少なくともいずれかから受信し、この受信した歌詞データを表示できるようにしてもよい。スピーカ140を構成して、トランスデューサと、電気信号を受信し、電気的エネルギを機械的エネルギ/音に変換するようにした別のオーディオ機器との少なくともいずれかを含みうるようにすることができる。
【0049】
移動端末125a〜125dとは、ラップトップ型コンピュータと、ノート型コンピュータと、ハンドヘルド型コンピュータと、個人通信システム(PCS)端末と、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)と、ページャと、無線電話との少なくともいずれかであってもよい。移動端末125a〜125dは、すべてが同一の種類の装置である必要はない。例えば、移動端末125a〜125dのうちの1つの移動端末が無線電話であってもよい場合と、移動端末125a〜125dの別の移動端末がハンドヘルド型コンピュータであってもよい場合と、移動端末125a〜125dのさらに別の移動端末がPDAであってもよい場合との少なくともいずれかの場合があり得る。別の実施形態では、カラオケシステム100に結合された2つ以上の移動端末125a〜125dは同じ種類のものであってもよい。
【0050】
移動端末125a〜125dは、個々に無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置を含み、この無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置は、カラオケサーバ115と、移動端末125a〜125dと、追加の装置との少なくともいずれかを含むアドホックな無線ローカルエリアネットワークの形成をサポートする。例えば、移動端末125aは、無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置を使用して、ショートレンジアンテナ130を介して無線データ接続をカラオケサーバ115と確立することができる。例えば、パーソナルエリアネットワーク(PAN)モードで動作するWi−Fi(IEEE802.11)規格とブルートゥース規格との少なくともいずれかの規格に準拠する無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置を提供することができる。さらに、無線接続は、移動端末125a〜125dとカラオケサーバ115間で結合する赤外線(IR)を用いて提供することができる。
【0051】
上記とは別に、移動端末125a〜125dの各々は、PLMN通信装置とワイヤレスモデムとの少なくともいずれかの機能を含むことができる。そのため、移動端末125aは、PLMN通信装置を使用して、ネットワークの基地局を介してカラオケサーバ115と無線データ接続を確立することができる。このようなネットワークとして、PLMNのようなネットワークがあり、例えば、データ強化型GSM環境(EDGE)規格と、汎用パケット無線サービス(GPRS)規格と、汎用移動体通信システム(UMTS)規格との少なくともいずれかの規格によって提供されるようなパケット回線交換接続が用いられる。また、移動端末125aは、ネットワークの基地局を介してカラオケサーバ115と無線接続を確立することができる。
【0052】
さらに、移動端末125a〜125dの各々は、無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置とPLMN通信装置との双方を含むことができる。したがって、無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置と、PLMN通信装置と、これら2つの通信装置のいくつかを組み合わせた通信装置との少なくともいずれかを用いて、カラオケサーバ115と移動端末125a〜125dとの間で無線データ接続を確立することができる。例えば、移動端末125aは、無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置を使用して、カラオケサーバ115と接続を確立することができる一方で、PLMN通信装置を使用して、移動端末125aによりサポートされる別のアプリケーションを利用することができる。移動端末125aは、PLMN通信装置を使用してカラオケサーバ115と接続を確立することができる一方で、無線ローカルエリアネットワーク又はIR通信装置を使用して、別のアプリケーションを利用することができる。いくつかの実施形態では、移動端末125aは、無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置とPLMN通信装置との双方を使用して、信頼性と、利便性と、その他の要因との少なくともいずれかに基づいて、カラオケサーバ115と無線データ接続を確立することができる。さらに、移動端末125a〜125dは、同じ手段によってそれぞれのデータ接続のすべてをカラオケサーバ115と確立する必要はない。例えば、移動端末125aが、無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置を使用して、カラオケサーバ115とデータ接続を確立することができるのに対して、移動端末125はPLMN通信装置を使用してデータ接続を確立することができる。
【0053】
カラオケサーバ115は、コンピュータと別の電子装置との少なくともいずれかであってもよく、これらの装置を構成して、移動端末125a〜125dと、カラオケマシン110のようなカラオケマシンとの間でインタフェースを行い、カラオケサービスを提供できるようにしてもよい。そのため、カラオケサーバ115は、移動端末125a〜125dとの通信用ローカルエリア無線ネットワークと、IRと、PLMNインタフェースとの少なくともいずれかを含むことができる。また、カラオケサーバ115を構成して、カラオケマシンの機能に依存して、アナログ手段とデジタル手段との少なくともいずれかを介して、カラオケマシン110のような一般的なカラオケマシンに接続できるようにしてもよい。この接続によって、カラオケサーバ115は、受信済みの演奏リクエストに基づいてカラオケマシン110にアクセスできる歌を待ち行列に入れることが可能となり、さらに、カラオケ演奏のための歌曲の再生の開始と、移動端末125a〜125dのユーザからのリクエストの受信との少なくともいずれかを行うことが可能となる。
【0054】
例えば、移動端末125aを構成して、ユーザからのリクエストを受信し、移動端末のユーザインタフェースにおいてカラオケを演奏できるようにし、上記ユーザからのリクエストをフォーマットして、カラオケサーバ115において該ユーザからのリクエストを待ち行列に入れるように構成される演奏リクエストを提供できるようにし、演奏リクエストをカラオケサーバ115へ無線接続で送信できるようにしてもよい。カラオケサーバ115を構成して、(別の移動端末に関連づけられた演奏リクエストに加えて)上記演奏リクエストを移動端末125aから無線接続で受信できるようにしてもよい。個々の演奏リクエストは、歌曲データと、歌い手データと、関連づけられた移動端末データとの少なくともいずれかを含むことができる。個々の演奏リクエストが、例えば、デュエットのための2つ以上の移動端末に関連づけられるようにしてもよい。
【0055】
カラオケサーバ115は、受け付けた演奏リクエストを選択された順序で待ち行列に入れて、例えば、スケジュールされた歌曲リストと、(すなわち関連づけられた移動端末に基づく)歌い手と、推定演奏時間との少なくともいずれかを含むカラオケの演奏スケジュールを提供することができる。カラオケサーバ115は、カラオケの演奏スケジュールに基づいて次の演奏リクエストを特定し、現在のカラオケ演奏の終了時刻を決め、この決められた終了時刻に基づいて所定の時刻に、移動端末125aのような1つ以上の対応する移動端末へ通知を送信することができる。例えば、上記所定の時刻は、演奏間の遅延時間を短くするためと、カラオケマシン110の利用を改善するためとの少なくともいずれかのために、通信/応答時間に基づいて選択することができる。移動端末125aは、所定の時刻にカラオケサーバ115から無線接続で通知を受信することができる。そして、この通知の受信に応答して、無線接続を介してオーディオデータをカラオケサーバ115へ送信することができる。
【0056】
したがって、移動端末125aのような適切に動作可能にされた移動端末は、カラオケ演奏に関連づけられたオーディオデータをカラオケサーバ115へ無線接続で送信することができる。このオーディオデータは声のデータと、移動端末125aを介して入力され得る他の音声との少なくともいずれかであってもよい。カラオケサーバ110は、受信された声のデータをカラオケマシン110へ送信することができる。カラオケマシン110は、この声のデータを対応する楽曲データとミックスし、(単複の)スピーカ140を介してこのミックスされた音声を放送することができる。したがって、移動端末125a〜125dのユーザはカラオケサーバ115との無線リンクを用いてカラオケの歌を歌うことができる。
【0057】
図1は例示的なカラオケシステム100を示すものではあるが、本発明がこのような構成のみに限定されるわけではなく、本明細書で説明される処理を実行できる任意の構成の包含を意図するものであることは理解されよう。例えば、図1では個別の構成要素として例示されているが、カラオケマシン110とカラオケサーバ115とは単一の装置の中に含まれるものであってもよい。例えば、カラオケマシン110の機能はカラオケサーバ115の中に含まれていてもよい。さらに詳細には、カラオケサーバ115は、例えば、MP3のようなデジタル形式で格納された(楽曲と歌詞とを含む)歌曲/楽曲ライブラリを含むことができる。そして、このライブラリは、ビデオディスプレイ145と(単複の)スピーカ140とに直接接続することも可能である。そのため、カラオケサーバ115を構成して、ビデオディスプレイ145へビデオコンテンツを送信し、オーディオコンテンツを(単複の)スピーカ140へ送信して、カラオケサービスを提供できるようにしてもよい。さらに、カラオケマシン110が不要となる場合もある。
【0058】
図2は本発明のいくつかの実施形態に係る移動端末125を例示するブロック図である。移動端末125は、図1のカラオケシステム100の移動端末125a〜125dのうちの1つの移動端末に対応するものであってもよい。図2に示すように、移動端末125は通信装置225と、アンテナ265と、移動端末制御装置240と、メモリ230と、スピーカ235と、ユーザインタフェース255とを含む。移動端末125によって提供される機能に応じて、ユーザインタフェース255は、マイク220、(液晶ディスプレイのような)ディスプレイ210、ジョイスティック270、キーパッド205、タッチパネル式ディスプレイ260、ダイアル275、(単複の)指向性/移動キー280と(マウス、トラックボール、タッチパッドなどの)ポインティングデバイス285との少なくともいずれかを含むことができる。しかしながら、ユーザインタフェース255の追加のエレメントと、より少ない数のエレメントとの少なくともいずれかを実際には提供することも可能である。例えば、ディスプレイ210のない構成と、キーパッド205のない構成と、ポインティングデバイス285のない構成との少なくともいずれかのない構成でタチパネル式ディスプレイ260を提供することも可能である。
【0059】
通信装置225は送信機250と受信機245とを含む。通信装置225を構成して、リクエストとオーディオデータとの少なくともいずれかを送信機250を介して図1のカラオケサーバ115のようなカラオケサーバへ送信できるようにしてもよい。また、通信装置225を構成して、カラオケサーバから通知とその他のデータとの少なくともいずれかを受信機245を介して無線接続で受信できるようにしてもよい。通信装置225は、無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置とPLMN通信装置との少なくともいずれかを含むことができる。したがって、通信装置225を構成して、PLMN通信装置を使用し、接続番号に電話をかけることによりカラオケサーバと無線接続を確立できるようにすることが可能となる。さらに、通信装置225を構成して、無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置を使用して、Wi−Fiとブルートゥースとの少なくともいずれかのような無線ローカルエリアネットワーク規格に従って、無線接続をカラオケサーバと確立できるようにしてもよい。使用されている適用可能なネットワーク規格に従って、無線ローカルエリアネットワークのための(暗号化と固有識別との少なくともいずれかのような)ネットワークセキュリティを提供することができる。例として図2に単一のアンテナ265が示されているが、PLMN通信装置と無線ネットワークインタ・フェース・通信装置との少なくともいずれかに対して個別のアンテナを設けてもよい。また、PLMN通信装置と無線ネットワークインタ・フェース・通信装置とによる複数のアンテナの共有と、PLMN通信装置と無線ネットワークインタ・フェース・通信装置の一方又は双方に対する複数のアンテナの配設との少なくともいずれかを行うことができる。さらに、通信装置225はIRインタフェースを含むことができる。このIRインタフェースを構成して、IR結合を介してカラオケサーバと無線接続を確立できるようにしてもよい。
【0060】
さらに図2を参照してわかるように、移動端末制御装置240は、通信装置225と、メモリ230と、スピーカ235と、ユーザインタフェース255とに結合されている。制御装置240は市販のプロセッサ又はカスタムマイクロプロセッサであってもよく、これらは、例えば、通信装置225と、メモリ230と、スピーカ235と、ユーザインタフェース255との動作を調整し、管理するように構成される。そのため、移動端末制御装置240を構成して、通信装置225とその他の通信用インタフェースとの少なくともいずれかを用いて、赤外線接続と、ブルートゥース接続と、Wi−Fi接続と、PLMN接続との少なくともいずれかの接続のような無線接続を図1のカラオケサーバ115のようなカラオケサーバと確立することによってカラオケサービスを提供できるようにしてもよい。
【0061】
さらに詳細には、制御装置240を構成して、ユーザインタフェース255を介して指定の歌に関連するカラオケの演奏を求めるユーザからのリクエストを受信し、次いで、ユーザからのリクエストをフォーマットして、演奏リクエストを提供できるようにしてもよい。このカラオケサーバにおいて適切な待ち行列に入れることができる演奏リクエストをあるフォーマットで提供することができる。制御装置240を構成して、送信機250又は別のインタフェースを介して演奏リクエストを無線接続でカラオケサーバへ送信できるようにしてもよい。さらに、代替の手段、例えば、カラオケサーバのユーザインタフェースにおいて上記リクエストを直接入力するなどの手段により、演奏リクエストをカラオケサーバへ提供することができる。制御装置240を構成して、受信機245を介して現在のカラオケ演奏の終了時刻に基づいて所定の時刻に、カラオケサーバから無線接続で通知を受信し、次いで、この通知の受信に応答して、送信機250(又は別のインタフェース)を介して無線接続でオーディオデータをカラオケサーバへ提供できるようにしてもよい。オーディオストリーミングのような公知の送信技術を用いてこのオーディオデータを送信することができる。さらに詳細には、制御装置240を構成して、例えば、マイク220を通して声のデータをカラオケの歌い手から受信できるようにしてもよい。この声のデータはユーザリからのリクエストに指定された歌に対応するものであってもよい。送信機250を構成して、上記声のデータを無線接続でラオケサーバへ送信し、移動端末125を介して利用するカラオケサービスを提供できるようにしてもよい。
【0062】
移動端末125とカラオケサーバとの間で(単複の)無線接続で双方方向に追加情報を伝えることもできる。例えば、制御装置240を構成して、指定の歌に対応する歌詞データを受信機245を介してカラオケサーバから無線接続で受信し、次いでこの歌詞データをディスプレイ210に表示できるようにしてもよい。これによって、ユーザは、移動端末125のディスプレイ210上で歌詞データを見ながら、例えば、移動端末125がカラオケ施設105の中に存在しない場合と、他の理由によりビデオディスプレイ145が視野にない場合との少なくともいずれかの場合に同時にマイク220に向かって歌を歌うことができる。このような特徴は、例えば、(マイクが中に含まれている)有線イヤホンや無線イヤホンなどのハンドフリーの付属部品を移動端末125と共に使用する場合さらに役立つものになり得る。これによって、ユーザはマイク220に向かって歌を歌いながら、同時に移動端末125のディスプレイ210で歌詞データを見ることができる。
【0063】
さらに、制御装置240を構成して、ユーザからのリクエストを受信して、ユーザインタフェース255から演奏スケジュールを閲覧できるようにし、また、制御装置240を構成して、上記ユーザからのリクエストの受信に応答して、送信機250を介して演奏スケジュールについての問い合わせをカラオケサーバへ送信できるようにしてもよい。演奏スケジュールについての問い合わせは、例えば、(関連づけられた移動端末に基づくような)特定の歌い手に対してスケジュールされている時刻と、演奏スケジュールにリストされている歌曲との少なくともいずれかについての問い合わせであってもよい。制御装置240をさらに構成して、受信機245を介して少なくともカラオケの演奏スケジュールの一部をカラオケサーバから受信できるようにしてもよい。演奏スケジュールの一部は、演奏スケジュールについての問い合わせ時に指定された歌い手と歌との少なくともいずれかに対応するものであってもよい。受信されたカラオケの演奏スケジュールの一部をディスプレイ210に表示することができる。
【0064】
同様に、制御装置240を構成して、歌曲ライブラリ情報のリストをユーザインタフェース255から受信して、ユーザからのリクエストを閲覧できるようにしてもよい。歌曲ライブラリ情報は、カラオケサーバとカラオケマシンとの少なくともいずれかに格納されている歌曲のリストであって、演奏に利用できる歌曲のリストを含むことができる。上記制御装置を構成して、ユーザからのリクエストの受信に応答して、歌曲データベースへの問い合わせを送信機250を介してカラオケサーバへ送信できるようにしてもよい。歌曲データベースへの問い合わせは、例えば、タイトルと、アーティストと、歌詞と、ジャンルと、その他の指定パラメータとの少なくともいずれかに基づいて利用できる歌曲についての問い合わせであってもよい。制御装置240をさらに構成して、受信機245を介して歌曲ライブラリ情報のリストをカラオケサーバから受信できるようにしてもよい。この歌曲ライブラリ情報のリストは歌曲データベースへの問い合わせ時に指定されるパラメータに対応するものであってもよい。この受信された歌曲ライブラリ情報リストは、ディスプレイ210に表示されるものであってもよいし、ユーザインタフェース255を構成して、表示された歌曲ライブラリ情報リストから得られた選択結果を受信し、この結果を演奏リクエストの中に含めることができるようにしたものであってもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、制御装置240を構成して、メモリ230に格納されているアプリケーションを実行できるようにしてもよい。このアプリケーションは、オプションメニューを提示できるようにするものであり、該オプションメニューによって、ユーザが演奏スケジュールの中の歌い手のリストを閲覧して、歌曲ライブラリを閲覧し、歌曲を選択し、演奏してもらいたい歌曲を待ち行列に入れることが可能となる。このようにして、移動端末125のユーザは、歌曲ライブラリからの楽曲の選択と、演奏スケジュール済みの歌曲リストの閲覧と、カラオケサーバとの無線接続によりカラオケの演奏スケジュールに追加すべきリクエストとの少なくともいずれかを行うことが可能となる。
【0066】
図2は、カラオケサーバと連携してカラオケサービスを提供するために使用できる例示的な移動端末を示す図ではあるが、このような構成のみに本発明が限定されるものではなく、本明細書に記載した処理を実行できる任意の構成の包含を意図するものであることは理解されよう。例えば、メモリ230は、制御装置240から分離されたものとして例示されてはいるが、メモリ230又はその一部を制御装置240の一部として含めてもよい。また、制御装置240は、カラオケサービスを提供するためのアプリケーションを実行するように構成されるものとして記載されていはいるが、このアプリケーションは、カラオケサーバ側で格納する場合と、カラオケサーバで実行する場合との少なくともいずれかを行うことが可能であり、さらに、例えば移動端末125に関連づけられたウェブブラウザを用いてこのアプリケーションにアクセスすることが可能である。さらに一般的に言えば、特定の機能が例として特定のブロックに示されてはいるが、異なるブロックの方法と、機能と、該機能の一部との少なくともいずれかの組み合わせと、分割と、除去との少なくともいずれかを行うことが可能である。
【0067】
図3は本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケサーバ315を例示するブロック図である。いくつかの実施形態では、カラオケサーバ315は図1のカラオケシステム100のカラオケサーバ115に対応するものであってもよい。ここで図3を参照してわかるように、カラオケサーバ315には、通信装置325に結合されたカラオケサーバ制御装置340(送信機350と受信機345とを含む)と、メモリ330と、(デジタル・アナログ変換器345を介する)オーディオ処理回路350と、カラオケサーバユーザインタフェース(UI)355とが含むまれる。制御装置340は、例えば、通信装置325と、メモリ330と、カラオケサーバユーザインタフェース355と、オーディオ処理回路350との動作を調整し、管理するように構成された市販のマイクロプロセッサ又はカスタムマイクロプロセッサであってもよい。オーディオ処理回路350は、カラオケサーバ315によって提供される機能に依存して、デジタル信号プロセッサとアナログ信号プロセッサとの少なくともいずれかであってもよい。上記に記載したような図2の移動端末125の通信装置225の場合と同様、通信装置325は、無線ローカルエリアネットワーク・インタフェース・通信装置と、PLMN通信装置と、IR通信装置との少なくともいずれかを含むものであってもよい。上記に記載したような図2の移動端末125のアンテナ265の場合と同様、カラオケサーバ315はアンテナ365も含むことができる。
【0068】
したがって、制御装置340を構成して、通信装置325を使用し、赤外線接続と、ブルートゥース接続と、Wi−Fi接続と、PLMN接続との少なくともいずれかのような1つ以上の無線接続を図1の移動端末125a〜125dなどの1つ以上の移動端末と確立できるようにしてもよい。移動端末からの接続リクエストの受信に応答して、これらの無線接続を確立することが可能となる。これによって、制御装置340は複数の移動端末に関連づけられた演奏リクエストを受信することができる。例えば、通信装置325を介して、該通信装置につながるそれぞれの無線接続によって移動端末から直接演奏リクエストを受信することが可能となる。さらに、制御装置340においてカラオケサーバユーザインタフェース355を介してこれらの演奏リクエストを受信することができる。例えば、ユーザインタフェース355においてこれらの演奏リクエストを直接入力することが可能となる。この演奏リクエストは、該演奏リクエストを1つ以上の移動端末に関連づけることができるほど十分な移動端末情報を含むようにしてもよい。
【0069】
制御装置340を構成して、受信済みの演奏リクエストを選択された順序で待ち行列に入れ、カラオケの演奏スケジュールを提供できるようにしてもよい。例えば、制御装置340は、受信順序に基づいて演奏リクエストを待ち行列に入れて、カラオケの演奏スケジュールを提供できるようにしてもよい。さらに、制御装置340は、1つ以上のリクエストに関連づけられた優先データに基づいて演奏リクエストを待ち行列に入れるようにてもよい。このような優先データとして、好適なユーザ識別子、移動端末識別子、又は、カラオケサーバユーザインタフェース355を通じて入力される他の識別子などがある。制御装置340をさらに構成して、現在のカラオケ演奏の終了時刻を決め、カラオケの演奏スケジュールに基づいて次の演奏リクエストを特定できるようにしてもよい。そのため、制御装置340は、上記決められた終了時刻に基づいて所定の時刻に、次の演奏リクエストに関連づけられた1つ以上の移動端末へ通知を提供することができる。例えば、上記通知は、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末のユーザに対して、該ユーザが約5分でカラオケを演奏するようにスケジュールされている旨の警告報知を行うメッセージであってもよい。この通知は、ユーザのスケジュールされた演奏に先行して複数の所定の間隔でユーザに対して警告報知を行って、カウントダウン機能を提供することもできる。通信装置325を介してこの通知を1つ以上の移動端末へ無線接続で送信することが可能となる。
【0070】
上記通知を送信した後、制御装置340を構成して、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末から無線接続でオーディオデータを受信できるようにしてもよい。例えば、このオーディオデータはボーカルなデータ/声のデータであってもよい。このボーカルなデータ/声のデータは、カラオケ演奏のために移動端末のマイクを通して受信され、次いで通信装置325を介してカラオケサーバ315へ送信される。さらに詳細には、歌い手が歌を歌うとき、制御装置340は、移動端末においてオーディオストリームを設定することができ、DAC345を介してこの受信済みのオーディオデータを経路指定することができる。DAC345は上記ストリームを変換してアナログオーディオデータに変える。このアナログオーディオデータは、カラオケサーバ315のオーディオ処理回路350へ経路指定することができる。このカラオケサーバ315は、(リクエストされた場合)エフェクトの追加と、オーディオミキシングと、増幅されたオーディオデータのオーディオ機器への出力用としての提供との少なくともいずれかを行うことができる。
【0071】
また、制御装置340は複数の移動端末と無線接続を同時に確立することも可能である。そのため、受信された声のデータは複数の移動端末から送信された声のデータであってもよい。このデータによって、例えば、デュエット用のマルチユーザカラオケを提供することが可能となる。オーディオ処理回路350を構成して、上記受信された声のデータのカラオケマシンへの提供に先立って、複数の移動端末からのこの声のデータのミキシングができるようにしてもよい。しかし、帯域制限に起因して、所定時における歌い手の数が制限されることもあり得る。また、通知の送信に使用される無線接続は、演奏リクエストの受信に用いられる無線接続と、オーディオデータの受信に用いられる無線接続との少なくともいずれかとは異なるものであってもよく、例えば、柔軟な使用と、効率のよい使用との少なくともいずれかによって、利用可能な帯域幅の使用が可能となる。
【0072】
さらに、制御装置340は、演奏スケジュールと歌曲ライブラリ情報との少なくともいずれかを移動端末との無線接続で提供できる場合と、演奏オプションの優先順位を移動端末から受信できる場合との少なくともいずれかを行うことができる。例えば、個々の演奏リクエストの受信と待ち合わせとに応答して、制御装置340は、カラオケの演奏スケジュール情報をリクエスト元の移動端末へ送信して、この移動端末のそれぞれの演奏について推定される時間を該移動端末へ提供することができる。また、制御装置340を構成して、演奏スケジュールについての問い合わせを移動端末から受信し、カラオケの演奏スケジュールデータを問い合わせ元の移動端末へ提供できるようにしてもよい。この演奏スケジュールについての問い合わせによって、例えば、歌い手と、歌と、スケジュールされた時間との少なくともいずれかによる演奏スケジュールの探索が可能となる。さらに、制御装置340を構成して、歌曲データベースへの問い合わせを移動端末から無線接続で受信できるようにしてもよいし、歌曲ライブラリ情報のリストを問い合わせ元の移動端末へ送信できるようにしてもよい。歌曲データベースへの問い合わせによって、例えば、タイトルと、アーティストと、歌詞と、ジャンルとの少なくともいずれかによってデータベースの探索が可能となる。そのため、移動端末のユーザは、利用できる歌曲とスケジュールされた演奏との少なくともいずれかをカラオケサーバ315との無線接続により探索することが可能となる。
【0073】
さらに図3を参照してわかるように、オーディオ処理回路350からのオーディオデータ出力を図1のカラオケマシン110のようなカラオケマシンのオーディオ入力部へ提供することができる。そのため、カラオケサーバ315は外部のカラオケマシン・インタフェース380を含むものであってもよい。例えば、外部のカラオケマシン・インタフェース380は、非平衡マイクと、平衡型XLR(balanced XLR)と、回線レベルのオーディオとの少なくともいずれかを提供して、カラオケマシンにおいて利用可能な通常のオーディオ入力とマッチングを行うことができる。次いで、カラオケマシンは、演奏リクエストに指定された歌に関連する楽曲データと上記受信済みのオーディオデータをミックスして、この結果生じたオーディオを、出力用として、(単複の)スピーカ140のような(単複の)スピーカへ出力することができる。したがって、カラオケマシンの機能がカラオケサーバ315からの個別の要素として実装されている場合、カラオケマシン側から見ると、マイクオーディオ入力チャネルとしてカラオケサーバ315の出力を受信することが可能となる。
【0074】
また、外部のカラオケマシン・インタフェース380を構成して、移動端末に関連づけられている場合もあれば、関連づけられていない場合もある手で入力された演奏リクエストを受信できるようにしてもよい。そのため、制御装置340を構成して、移動端末からの演奏リクエストと共に、手で入力された演奏リクエストを選択された順序で待ち行列に入れ、カラオケの演奏スケジュールを提供できるようにしてもよい。
【0075】
さらに、カラオケマシンは、自動制御信号とデジタル制御信号との少なくともいずれかを含むことができる(これらの制御信号は、例えば、CDを待ち行列に入れたり、歌曲ライブラリ情報を送信したり、あるいは、オーディオを調整したりするためのものである)。そのため、カラオケサーバ315はこのような機能を実行することが可能となり、例えば、人間のDJにとって替わるようになる。したがって、外部のカラオケマシン・インタフェース380を構成して、カラオケサーバ315とカラオケマシンとの間で両方向の制御接続を提供できるようにしてもよい。さらに詳細には、外部のカラオケマシン・インタフェース380は、カラオケマシンから情報信号(INFO)を受信し、次いで、例えば、制御信号(CTRL)を提供して、次のCDを選択し、利用できる歌曲と、声のデータとの少なくともいずれかと、カラオケ演奏(AUDIO)用の別のオーディオデータとの少なくともいずれかのリストの再生と、カラオケマシンに対するリクエストとの少なくともいずれかを行うことができる。
【0076】
上記とは別に、カラオケマシンは、人間のDJが操作するの必要とするような手動制御手段を備えることも可能である。そのため、DJは、カラオケサーバ315のカラオケサーバユーザインタフェース355を使用して、演奏スケジュールを管理し、カラオケマシン110において手を使って歌を待ち行列に入れることができる。例えば、カラオケサーバユーザインタフェース355は、次の演奏リクエストに関連づけられた時間と、歌い手との少なくともいずれかを表示することができ、人間のDJはリクエスト通りに次のCDを待ち行列に入れることができる。しかし、カラオケサーバ315は、従来通り演奏スケジュールを管理し、移動端末から受信したオーディオデータを上述したようにカラオケマシンへ経路指定することができる。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態では、カラオケサーバ315は、カラオケサーバ制御装置340に結合された、統合化カラオケ用アプリケーション390を含むことができる。この統合化カラオケ用アプリケーション390は、歌曲データベース395と、デジタル・アナログ変換器385と、ビデオ制御装置399とを含むことができる。歌曲データベース395は、例えば、MP3のようなデジタル音楽用フォーマットで格納された歌曲ライブラリ全体を含むものであってもよい。歌曲データベース395は、カラオケサーバ315においてローカルに格納されたものであってもよいし、あるいは、遠隔地にある別のサーバにおいて格納されていて、例えば、通信装置325と別のインタフェースとの少なくともいずれかを介して、カラオケサーバ315によりこの歌曲データベース395にアクセスさるものであってもよい。そのため、制御装置340は、歌曲データベース395からデジタルの歌曲を選択することができるし、この選択された歌曲をオーディオ処理回路350へ経路指定して、受信済みのボーカルのデータ/声のデータとミキシングすることもできる。
【0078】
さらに詳細には、通信装置325を構成して、上述のように、移動端末との無線接続を介して少なくとも1つの移動端末からオーディオデータを受信できるようにしてもよい。このオーディオデータは、次の演奏リクエストに指定された歌に関連づけられた移動端末のマイクを通して受信された声のデータであってもよい。制御装置340を構成して、演奏リクエストに指定された歌に対応する楽曲データを歌曲データベース395から検索して抽出することができ、次いで、ボーカルのデータ/声のデータと楽曲データとをオーディオ処理回路350へ提供できるようにしてもよい。オーディオ処理回路350は、楽曲データをボーカルのデータ/声のデータとミックスするように構成されるデジタル信号プロセッサであってもよい。オーディオ処理回路350をさらに構成して、指定の構成と、所望の構成との少なくともいずれかの構成として追加の信号処理を実行できるようにしてもよい。次いで、図1の(単複の)スピーカ145のようなスピーカか、別のオーディオ機器へ上記ミックス済みのオーディオデータを出力用として提供することができる。
【0079】
制御装置340をさらに構成して、演奏リクエストに指定された歌に対応する歌詞データを歌曲データベースから検索して抽出できるようにしてもよい。ビデオ制御装置399を介して、図1のビデオディスプレイ145のようなビデオディスプレイへ上記歌詞データを提供することができ、それによって聴衆と(単複の)歌い手との少なくともいずれかは歌詞を見ることが可能となる。また、この歌詞データは、演奏に関連づけられた(単複の)移動端末のディスプレイへ、例えば通信装置325を介して送信することができる。
【0080】
したがって、カラオケサーバ315が統合化カラオケ用アプリケーション390を含んでいる場合、オーディオ処理回路350において音声データと楽曲データとをミックスすることができ、このミックスされたオーディオデータをサウンドシステム/スピーカへ直接経路指定することができ、次いで歌詞データをビデオディスプレイへ直接経路指定することができることになる。そのため、外部のカラオケマシン・インタフェース380と、関連づけられた制御/情報/オーディオ経路とは、カラオケサーバ315により使用されない場合や、カラオケサーバ315の中に含まれていない場合がある。
【0081】
図3は、1つ以上の移動端末と連携して使用されて、カラオケサービスを提供できるようにした例示的なカラオケサーバを示す図であるが、本発明がこのような構成のみに限定されるわけではなく、本明細書において説明される処理を実行できる任意の構成の包含を意図するものであることは理解されよう。
【0082】
図4A、図4B、図5のフローチャートを参照しながら、本発明のいくつかの実施形態に従ってカラオケサービスを提供する処理について以下説明する。図4Aと図4Bとは、本発明のいくつかの実施形態に係る図3のカラオケサーバ315のようなカラオケサーバにより実行できる処理を例示する図である。ここで図4Aを参照してわかるように、1つ以上の移動端末に関連づけられた1つ以上の演奏リクエストが受信されると、ブロック400において処理が開始される。例えば、この演奏リクエストを移動端末からそれぞれの無線接続を介して直接受信することができる。この無線接続は、赤外線接続と、ブルートゥース接続と、Wi−Fi接続と、PLMN接続との少なくともいずれかであってもよい。上記演奏リクエストは、歌曲データと、歌い手データと、関連づけられた移動端末データとの少なくともいずれかを含むことができる。さらに、この演奏リクエストは、ピッチの変化、ホール効果(すなわちエコー)、BASブースト、高音強調、又はオーディオ圧縮などの演奏オプションの優先順位を含むことができる。
【0083】
上記受信された演奏リクエストを選択された順序で待ち行列の中に入れ、カラオケの演奏スケジュールを提供する(ブロック410)。例えば、受け付けた順序に基づいてこの演奏リクエストを待ち行列に入れ、カラオケの演奏スケジュールを提供することができる。さらに、関連づけられた優先データに基づいてこの演奏リクエストを待ち行列に入れ、カラオケの演奏スケジュールを提供することができる。例えば、カラオケサーバと、移動端末と、演奏リクエストそれ自体との少なくともいずれかを構成して、特定ユーザがカラオケサービスの追加料金に寄与したユーザとして「望ましい」ユーザであることを示す優先データを格納できるようにしてもよい。これによって、上記ユーザとユーザの移動端末との少なくともいずれかに関連づけられた演奏リクエストを受信したとき、この受信した演奏リクエストよりも前に受信された演奏リクエスト、及び、同時に受信された演奏リクエストの少なくともいずれかよりも優先される優先順位を待ち行列において与えることが可能となる。
【0084】
上記カラオケの演奏スケジュールは、演奏対象の歌曲及び対応する歌い手の順序づけられたリストを含むことができる。例えば、このカラオケの演奏スケジュールは、複数の指定されたタイムスロットと演奏リクエストとに対応する個々の歌曲/歌い手を含むことができる。また、このカラオケの演奏スケジュールを指定済みのタイムスロットの1つに割り当てることができる。個々の演奏リクエストの受信に応答して、少なくともカラオケの演奏スケジュールの一部を対応する移動端末へ送信することができる。それによって、移動端末のユーザは自分のそれぞれの演奏に関してスケジュールされた時間と順序との少なくともいずれかを閲覧することが可能となる。また、現在演奏のスケジュールをしていないカラオケ施設内の移動端末ユーザが、例えば、演奏スケジュールの人数と、演奏スケジュールの歌との少なくともいずれかを見たいというようにカラオケの演奏スケジュールの閲覧を望むことも考えられる。したがって、移動端末からの演奏スケジュールについての問い合わせの受信に応答して、カラオケの演奏スケジュールを問い合わせ元の移動端末へ送信できるようにしてもよい。同様に、移動端末からの歌曲データベースへの問い合わせの受信に応答して、演奏に利用できる歌曲リストのような歌曲ライブラリ情報を問い合わせ元の移動端末へ送信することも可能である。タイトルと、アーティストと、ジャンルと、歌曲データベースへの問い合わせにより指定されるその他のパラメータとの少なくともいずれかによってこの歌曲ライブラリ情報を編成することができる。
【0085】
さらに、移動端末に関連づけられていない手で入力された演奏リクエストを受信して、移動端末に関連づけられた演奏リクエストと一緒にブロック410で待ち行列に入れることができる。そのため、上記カラオケの演奏スケジュールは、通常のカラオケ演奏(すなわちカラオケマシンに結合されたマイクを通して行われるカラオケ演奏)に関連づけられた演奏リクエストを含みうるのみならず、本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケ演奏に関連づけられた演奏リクエストも含みうるものである。
【0086】
さらに図4Aを参照してわかるように、次の演奏リクエストがカラオケの演奏スケジュールに基づいて特定される(ブロック420)。そして、現在のカラオケ演奏の終了時刻が決定される(ブロック430)。この決められた終了時刻に基づいて所定の時刻に、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末へ通知が送信される(ブロック440)。例えば、この通知は現在のカラオケ演奏の終了に先行する2、3分前の時点と、次の演奏リクエストに関連づけられた指定タイムスロットの前の時点との少なくともいずれかの時点に送信されて、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末にその次回の演奏について警告報知を行うことができる。この通知は無線接続で送信することができる。該無線接続は対応する演奏リクエストが受信された無線接続とは異なる無線接続であってもよい。
【0087】
この通知に応答して、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末から無線接続でオーディオデータを受信することができる(ブロック450)。例えば、このオーディオデータは、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末のマイクを通して受信済みのボーカルのデータ/声のデータであってもよい。また、このオーディオデータは、次の演奏リクエストに割り当てられた演奏スケジュールの指定タイムスロット中に無線接続で受信することができる。さらに、例えば、デュエット用として2つ以上の移動端末から上記ボーカルのデータ/声のデータを受信してもよい。そのため、複数の移動端末から出されるこのボーカルのデータ/声のデータは、カラオケサーバにおいてミックスすることも可能である。このオーディオデータは、公知のオーディオストリーミングなどの送信技術を介して受信することができる。次いで、この受信済みのオーディオデータを出力用としてオーディオ機器へ供給することができる(ブロック460)。
【0088】
例えば、カラオケサーバが個別のカラオケマシンに接続されている場合、受信済みのボーカルのデータ/声のデータは、楽曲データとミキシングが行われるカラオケマシンへ提供され、次いで、カラオケマシンに結合されたスピーカを通して出力することができる。カラオケサーバが、歌曲データベースを含む統合化カラオケ用アプリケーションを含む場合、演奏リクエストに指定された歌に対応する楽曲データを歌曲データベースから検索して抽出することができる。そして、受信済みのボーカルのデータ/声のデータは、この抽出された楽曲データとミックスされて、カラオケサーバに結合された(単複の)スピーカへ出力することができる。
【0089】
場合よっては、次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末のユーザが、スケジュールされた自分の演奏時刻に間に合わなくなる場合も考えられる。そのため、この通知の送信に応答してオーディオデータが移動端末から受信されなかった場合、演奏スケジュールの中で次の演奏リクエストのスケジュールの変更を行うことができる。例えば、演奏リクエストは、リクエストに関連づけられた優先順位に基づいて、演奏スケジュールの終了時にあるいは別のタイムスロットにスケジュールを変更することが可能である。いくつかの実施形態では、演奏スケジュールからの演奏リクエストの削除処理と、手動によるスケジュールの変更処理との少なくともいずれかを行うことができる。
【0090】
図3のカラオケサーバ315のようなカラオケサーバにより実行できるカラオケサービスを提供するための追加処理について図4Bを参照しながら以下説明する。図4Bに示すように、第1のオーディオデータが移動端末からカラオケサーバにおいて受信されると、ブロック405で処理が開始される。第1のオーディオデータは、例えば移動端末に関連づけられたマイクを通して受信された声のデータであってもよい。また、第2のオーディオデータはカラオケサーバに関連づけられたデータベースから抽出される(ブロック415)。例えば、このデータベースは歌曲データベースであってもよい。そして、第2のオーディオデータは第1のオーディオデータに関連づけられた楽曲データであってもよい。第2のオーディオデータは、MP3フォーマットのようなデジタル音楽用フォーマットの形でデータベースに格納することができる。さらに詳細には、第1のオーディオデータはカラオケ演奏のために選択された歌曲に対応する声のデータであってもよい。そして、第2のオーディオデータは選択された歌に対応する楽曲データ(すなわち声の成分を含まない楽曲)であってもよい。さらに、楽曲データに対応する歌詞データは歌曲データベースから抽出されたものであってもよい。歌詞データは、移動端末のディスプレイと、図1のビデオディスプレイ145のような外部のディスプレイとの少なくともいずれかへ送信することができる。
【0091】
さらに図4Bを参照してわかるように、移動端末から得られる第1のオーディオデータと、このデータベースから抽出された第2のオーディオデータとはミックスされる(ブロック425)。例えば、第1および第2のオーディオデータはカラオケサーバにおいてミックスすることができる。追加処理と、ミキシングと、増幅との少なくともいずれかをカラオケサーバにおいて行うことも可能である。そのため、カラオケサーバは図1のカラオケマシン110のようなカラオケマシンの機能のほとんどを含むことができる。別の実施形態では、第1および第2のオーディオデータのミキシング処理と、カラオケマシンにおける別様の処理との少なくともいずれかの処理を行うことができる。次いで、上記ミックス済みのオーディオデータは出力用としてスピーカへ提供される(ブロック435)。したがって、本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケサーバは、移動端末から受信したボーカルのデータ/声のデータを用いてカラオケサービスを提供することが可能となる。
【0092】
図5はカラオケサービスを提供する処理を例示する図である。この処理は本発明のいくつかの実施形態に係る図2の移動端末125のような移動端末により実行することができる。ここで図5を参照してわかるように、指定の歌に関連するカラオケ演奏に対するユーザからのリクエストが移動端末のユーザインタフェースから受信されると、ブロック500において処理が開始される。ユーザからのリクエストをフォーマットして、カラオケサーバにおいて待ち行列に入れるように構成される演奏リクエストが提供される(ブロック510)。この演奏リクエストには、例えば、指定の歌と、ユーザ/歌い手の識別情報と、ユーザに関連づけられた優先データと、移動端末識別情報との少なくともいずれかを含むことができる。
【0093】
上記ユーザからのリクエストをフォーマットして、演奏リクエストを提供した後、第1の無線接続がカラオケサーバと確立される。第1の無線接続は、例えば、赤外線接続と、ブルートゥース接続と、Wi−Fi接続と、PLMN接続との少なくともいずれかであってもよい。演奏リクエストは第1の無線データ接続を介してカラオケサーバへ送信される(ブロック520)。例えば、移動端末は、受信順序と、演奏リクエストの優先順位との少なくともいずれかに基づいてカラオケの演奏スケジュールに指定された演奏スロットをカラオケサーバ側で受信することができる。
【0094】
さらに図5を参照してわかるように、カラオケサーバから第2の無線接続で通知が受信される(ブロック530)。第2の無線接続は第1の無線接続とは異なる無線接続であってもよいし、あるいは第1の無線接続と同じ接続であってもよい。上記通知は現在のカラオケ演奏の終了時刻に基づいて所定の時刻にカラオケサーバから受信される。そのため、この通知によって移動端末のユーザに対して次回のカラオケ演奏についての警告報知を行うことが可能となる。
【0095】
上記通知の受信に応答して第3の無線接続を介してオーディオデータがカラオケへ送信される(ブロック540)。このオーディオデータは、オーディオストリーミングのような公知の送信技術を用いて送信することができる。このオーディオデータは演奏リクエストに指定された歌に対応するボーカルのデータ/声のデータであってもよい。図2のマイク220のような移動端末のマイクを通してボーカルのデータ/声のデータを受信することができる。さらに、演奏リクエストに指定された歌に対応する歌詞データを受信し、移動端末に、例えば図2のディスプレイ210にこの歌詞データ表示することができる。そのため、ユーザ/歌い手は、受信された歌詞データを移動端末のディスプレイで見ることが可能となり、さらに、カラオケサーバへの送信用マイクを通して、対応するオーディオデータを第3の無線接続によって同時に提供することが可能となる。上記第3の無線接続は、第1と第2の無線接続との少なくともいずれかと同じ無線接続であってもよいし、あるいは、異なる無線接続であってもよい。そのため、第1、第2、第3の無線接続の少なくともいずれかは、例えば、カラオケサーバの帯域制限に依存して、同じあるいは異なる赤外線接続と、ブルートゥース接続と、Wi−Fi接続と、PLMN接続との少なくともいずれかであってもよい。
【0096】
カラオケサーバによって追加情報を無線接続で提供することも可能である。例えば、演奏スケジュールの閲覧を望むユーザからのリクエストを移動端末のユーザインタフェースにおいて受信することができる。そして、このユーザからのリクエストに基づいて演奏スケジュールについての問い合わせをカラオケサーバへ送信することができる。ユーザからのリクエストは、例えば、ユーザが追加情報を所望する対象となる歌い手と、歌と、スケジュールされた時間との少なくともいずれかを指定することができる。そのため、演奏スケジュールについての問い合わせをフォーマットして、指定された情報に基づいて演奏スケジュールの探索が可能となるようにすることができる。問い合わせに対応するカラオケの演奏スケジュールの一部がカラオケサーバから受信され、移動端末のディスプレイにこのスケジュールを表示することができる。
【0097】
同様に、歌曲ライブラリ情報の閲覧を望むユーザからのリクエストを移動端末のユーザインタフェースにおいて受信することができる。そして、歌曲データベースへの問い合わせは上記ユーザからのリクエストに基づいてカラオケサーバへ送信することができる。このユーザからのリクエストは、例えば、ユーザがカラオケの演奏を所望する対象となる特定の歌のタイトルと、アーティストと、ジャンルとの少なくともいずれかを指定することができるものであり、そして、歌曲データベースへの問い合わせをフォーマットして、指定のパラメータに対応する歌曲ライブラリ情報の探索を可能にするものである。そのため、問い合わせに対応する歌曲ライブラリ情報のリストをカラオケサーバから受信して、移動端末のディスプレイに表示することが可能となる。
【0098】
図6は、本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケサービスを提供する処理を例示する流れ図である。さらに詳細には、図6は通信用プロトコルを例示する図である。この通信用プロトコルをカラオケサーバと移動端末との間で交換して、本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケサービスを提供することができる。
【0099】
ここで図6を参照してわかるように、移動端末はカラオケサーバとの無線接続をリクエストする(ブロック605)。そのため、リクエスト(REQ)607は移動端末からカラオケサーバへ無線で送信される。カラオケサーバは(GRANT/DENY)応答を送信する(609)ことによってリクエストに許可を与え(あるいはリクエストを拒否し)、それによって無線データ接続を確立する(ブロック610)。無線データ接続は、例えば、赤外線接続、ブルートゥース接続、又はWi−Fi接続であってもよい。上記カラオケサーバによって、カラオケセッションために1つ以上の移動端末がサーバに加わることが可能となる。しかしながら、カラオケサーバが処理できるサーバ−移動端末のペアリングの最大数には制限がある場合がある。この制限された最大数を超過した場合には、カラオケサーバからの応答609により接続が拒否されることがある。あるいは、リクエスト元の移動端末に対して、再試行を行う旨のメッセージが提供されることがある。実際に演奏が行われていない場合、移動端末がペアリング状態のままでいる必要がないとき、カラオケサーバはペアリングIDのリストを保持しておくことができる。そのため、移動端末は個々の通信についてペアリング処理全体を繰り返し行う必要はない。
【0100】
移動端末は、無線接続を用いて、利用可能な歌曲ライブラリ情報に関連して、カラオケサーバに関連づけられた場合と、カラオケサーバによりアクセス可能になった場合との少なくともいずれかの場合に、歌曲データベースへの問い合わせを行うことが可能となる(ブロック615)。そのため、所望の探索パラメータを含むリクエスト(REQ)617が移動端末から無線でカラオケサーバへ送信される。例えば、聴衆メンバは、自分の移動端末を使って、タイトルと、アーティストと、歌詞と、ジャンルとの少なくともいずれかによって、利用できるカラオケの歌曲リストを探索し、閲覧することができる。カラオケサーバは、結果のリストを入手できた場合、この結果リストを含む応答(LIST/NOT AVAILABLE)619を送信して、マッチするコンテンツを歌曲データベースから提供する(ブロック620)。上記リストから得られた歌曲を移動端末用の「お気に入り」リストに追加/該リストから削除することができる。この歌曲のリストはきわめて大きなものになる可能性があるため、このリストをカラオケサーバ上に格納し、リクエストに応答してページ毎に移動端末へダウンロードすることができる。場合よっては、聴衆メンバのなかには、自分は歌いたくないけれども、別の人が歌う歌をリクエストしたいと思う人がいる場合もある。そのため、ライブラリの歌曲リストに、「リクエストリスト」を追加することができる。このリクエストリストをすべての聴衆メンバが見て、自分の移動端末を介してこのリストの中から歌曲を選ぶことができる。しかし、歌曲データベースから得られる情報が提供された探索パラメータにマッチしなかった場合には、「利用不能」の応答619がカラオケサーバから移動端末へ送信される。
【0101】
同様に、移動端末は、無線接続を用いて、カラオケサーバにより保持されているカラオケの演奏スケジュールについて問い合わせることができる(ブロック625)。したがって、所望の探索パラメータを含むリクエスト(REQ)627が移動端末からカラオケサーバへ無線で送信される。カラオケの演奏スケジュールは、演奏のために現在スケジュールされている歌い手と歌との少なくともいずれかを含むことができる。カラオケサーバは、応答(LIST/NOT AVAILABLE)629を送信し、マッチするコンテンツが利用可能であれば、演奏スケジュールからそのコンテンツを提供する(ブロック630)。そのため、聴衆メンバは、リスト内にある特定の歌い手の名前や歌を見つけることができる。また、カラオケサーバが個々の歌曲の再生時間を知っているため、カラオケの演奏スケジュールは、スケジュールされた演奏の前の所定の時刻に個々のスケジュールされた演奏についてほぼ正確な時刻をリストすることができる。カラオケサーバは、通知とカウントダウンとの少なくともいずれかをリストされている個々の歌い手に提供することもできる。
【0102】
移動端末により無線接続を用いて、演奏スロットをリクエストすることもできる(ブロック635)。さらに詳細には、演奏スロット(REQ)に対するリクエスト637が移動端末からカラオケサーバへ無線で送信される。例えば、歌曲データベースの形で提供される歌曲ライブラリ情報に基づいて、演奏リクエスト637は指定の歌を含むことができる。演奏リクエスト637には、歌い手の名前(この歌い手名は匿名にすることもできる)と、演奏のための特定の時刻/タイムスロットと、グループとして歌うことを望む場合の他の歌い手たちの名前と、1グループの歌を連続して歌う旨のリクエストとの少なくともいずれかをさらに含むことができる。演奏リクエスト637は、ピッチの変化と、ホール効果と、BASブーストと、高音強調と、オーディオ圧縮と、警告/通知の種類及び経過時間と、歌詞を装置へ送信すべきどうかとの少なくともいずれかのような所望のオプションを含むこともできる。さらに、演奏リクエスト637は、演奏スケジュールからの演奏リクエストの削除オプション、リストの最後への演奏リクエストの移動オプション、又は、手入力でのスケジュールの変更オプションの少なくともいずれかのような、演奏を待ち行列に入れ損なった場合に関するオプションを含むことができる。カラオケサーバは、(指定の歌と別の優先順位との少なくともいずれかが利用可能であれば)成功を示し、そうでなければ利用不能を示す応答(成功/エラー)639を移動端末へ送信することができる。例えば、カラオケサーバは、先着順に基づく場合と、優先順位情報に基づく場合との少なくともいずれかの場合に演奏リクエスト637を待ち行列に入れることができる。そのため、移動端末から演奏リクエストを演奏スケジュールに追加することができる(ブロック640)。
【0103】
無線接続を用いて、移動端末のユーザはカラオケを演奏することができる(ブロック645)。さらに詳細には、歌曲の選択が行われ、演奏スロットがリクエストされるとすぐに、サーバは次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末へ警報/通知(NOTIFY)646を送信する。複数の歌い手が一緒に歌うようにスケジュールされている場合には、スケジュールされている歌い手に関連づけられた複数の移動端末へ通知646を送信することができる。しかし、一人の歌い手が1グループの歌を順次歌うようにスケジュールされている場合にはこの通知は送信されない。この通知が受信されるとすぐに、カラオケサーバは、信号(SETUP AUDIO STREAM)647を移動端末へ提供し、オーディオストリームを設定する。次いで移動端末は、送信の準備ができている旨のメッセージ(READY)648をサーバへ送信する。カラオケサーバは、一連のカウントダウンメッセージ(COUNTDOWN)649を移動端末へ送信することもできる。移動端末に歌詞を表示する場合、カラオケサーバは楽曲と同期して1回に1画面を送信することができる。次いで、カラオケサーバは、演奏リクエストに指定されている歌を待ち行列に入れ、オーディオストリーム(オーディオストリーム)651を介して移動端末から声のデータを受信する。カラオケサーバの機能に依存して、上記受信された声のデータは、ミキシングと、カラオケサーバでの処理との少なくともいずれかが行われるか、あるいは、出力用としてカラオケマシンへ経路指定される場合がある。カラオケサーバはメッセージ(CLOSE STREAM)652を移動端末へ送信して、(単複の)選択された歌の終了時にオーディオストリームを閉じる。こうして、移動端末を介してカラオケ演奏を提供することが可能となる。(ブロック655)。
【0104】
移動端末は、リクエスト(REQ)657をカラオケサーバへ送信することによって接続を終了する旨のリクエストを行うこともできる(ブロック656)。カラオケサーバは、応答(GRANT)659を送信して、リクエストを許可し、それによって移動端末との無線データ接続を終了する(ブロック660)。
【0105】
したがって、本発明のいくつかの実施形態では、移動端末から受信したオーディオデータを用いてカラオケサービスを提供することが可能となる。さらに詳細には、カラオケサーバと連携して移動端末を動作させ、カラオケの演奏スケジュールの演奏スロットをリクエストし、利用できる歌曲とスケジュールされた歌い手との少なくともいずれかの閲覧と、歌曲の演奏との少なくともいずれかを行うことができる。これによって、カラオケのスケジューリングと演奏とに関連する、従来のカラオケ施設において遭遇する問題の多くを解決することが可能となる。
【0106】
図面と明細書において、本発明の典型的な好適な実施形態を開示した。特定の用語が使用されてはいるが、これらの用語は単に一般的かつ説明的な意味合いで用いられたものであって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケシステムおよび方法を例示するブロック図である。
【図2】本発明のいくつかの実施形態に係る移動端末を例示するブロック図である。
【図3】本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケサーバを例示するブロック図である。
【図4A】本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケサーバにより行われる処理を例示するフローチャートである。
【図4B】本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケサーバにより行われる処理を例示するフローチャートである。
【図5】本発明のいくつかの実施形態に係る移動端末によって行われる処理を例示するフローチャートである。
【図6】本発明のいくつかの実施形態に係るカラオケサービスを提供するための処理を例示する流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケサービスを提供する方法であって、
複数の移動端末に関連づけられた複数の演奏リクエストを受信するステップと、
カラオケの演奏スケジュールが提供するために、選択された順序で前記複数の演奏リクエストを待ち行列に入力するステップと、
前記カラオケの演奏スケジュールに基づいて次の演奏リクエストを特定するステップと、
現在においてカラオケ演奏されている演奏リクエストの終了時刻を決定するステップと、
前記決定された終了時刻に基づいた所定の時刻に、前記次の演奏リクエストに関連づけられている複数の移動端末の少なくとも1つの移動端末へ無線接続で通知を送信するステップと、
前記通知を移動端末へ送信したことに応答して、前記次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末から無線接続でオーディオデータを受信するステップと、
受信した前記オーディオデータを出力用としてオーディオ機器へ供給するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記受信したオーディオデータには第1のオーディオデータが含まれており、
前記方法は、さらに、
データベースから前記第1のオーディオデータに関連付けられた第2のオーディオデータを検索して抽出するステップと、
前記第1のオーディオデータと前記第2のオーディオデータとをミキシングするステップと
を含み、
前記オーディオ機器へ供給するステップは、
ミキシングにより生成されたオーディオデータを前記オーディオ機器へ供給するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データベースは、歌曲データベースを含み、
前記第1のオーディオデータは、前記次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末のマイクを通して受信された声のデータを含み、
前記第2のオーディオデータは、前記次の演奏リクエストにおいて指定されている歌に対応する楽曲データであって、前記歌曲データベースから抽出される楽曲データを含む
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記次の演奏リクエストにおいて指定されている歌に対応する歌詞データを前記歌曲データベースから検索して抽出するステップと、
前記次の演奏リクエストに関連づけられている移動端末のディスプレイへ前記歌詞データを送信するステップと
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
請求項1に記載のステップのうち、
複数の移動端末に関連づけられた複数の演奏リクエストを受信するステップと、
カラオケの演奏スケジュールが提供するために、選択された順序で前記複数の演奏リクエストを待ち行列に入力するステップと、
前記カラオケの演奏スケジュールに基づいて次の演奏リクエストを特定するステップと、
現在においてカラオケ演奏されている演奏リクエストの終了時刻を決定するステップと、
前記決定された終了時刻に基づいた所定の時刻に、前記次の演奏リクエストに関連づけられている複数の移動端末の少なくとも1つの移動端末へ無線接続で通知を送信するステップと、
前記通知を移動端末へ送信したことに応答して、前記次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末から無線接続でオーディオデータを受信するステップと
をカラオケサーバ装置が実行し、
前記オーディオデータには声のデータが含まれており、
前記オーディオデータを出力用としてオーディオ機器へ供給するステップは、
受信した前記声のデータを前記カラオケサーバ装置から前記オーディオ機器へ供給するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の演奏リクエストを待ち行列に入力するステップの後に続き、演奏リクエストを受信したことに応答して、前記カラオケの演奏スケジュールの少なくとも一部を、前記受信した演奏リクエストに関連付けられている複数の移動端末の少なくとも1つに送信することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の演奏リクエストを待ち行列に入力するステップの後に続き、
移動端末から演奏スケジュールの問い合せを受信するステップと、
前記演奏スケジュールの問い合せを受信したことに応答して、前記問い合せを送信してきた移動端末に対して、前記カラオケの演奏スケジュールの少なくとも一部を送信するステップと
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
移動端末から歌曲データベースの問い合せを受信するステップと、
前記歌曲データベースの問い合せを受信したことに応答して、前記歌曲データベースの問い合せを送信してきた移動端末に対して、歌曲ライブラリ情報のリストを送信するステップと
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の演奏リクエストを待ち行列に入力するステップは、
前記複数の演奏リクエストをそれぞれの受信した順番に従って待ち行列に入力するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の演奏リクエストを待ち行列に入力するステップは、
前記複数の移動端末に関連付けられた優先順位を示すデータに従って待ち行列に前記複数の演奏リクエストを入力するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の移動端末に関連付けられていない、手動で入力された複数の演奏リストを受信するステップをさらに含み、
前記待ち行列に入力するステップは、前記手動で入力された複数の演奏リストと、前記複数の移動端末に関連づけられた複数の演奏リクエストとを選択された順番に従って前記待ち行列に入力するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記次の演奏リストに関連付けられた移動端末からオーディオデータを受信できないときは、前記カラオケの演奏スケジュール内における次の演奏リクエストのスケジュールを変更するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記待ち行列に入力するステップは、
前記受信した複数の演奏リクエストをそれぞれ前記カラオケの演奏スケジュール内における指定されたタイムスロットに割り当てるステップを含み、
前記通知を送信するステップは、
前記次の演奏リクエストに関連付けて指定されているタイムスロットに基づいた所定の時刻に、該次の演奏リクエストに関連づけられている移動端末へ通知を送信するステップを含み、
前記オーディオデータを受信するステップは、
前記指定されているタイムスロットの間に、前記次の演奏リクエストに関連づけられている移動端末からオーディオデータを受信するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の移動端末の1つに関連付けられているユーザインタフェース上でカラオケを演奏するためのユーザリクエストを受信するステップと、
前記カラオケサーバ装置において待ち行列へ入力されるように構成された演奏リクエストを供給するためのフォーマットへ、前記ユーザインタフェースに関連付けられた移動端末において前記ユーザリクエストのフォマーマットを変更するステップと、
前記所定の時刻に無線接続を介して前記カラオケサーバ装置から、前記ユーザインタフェースに関連付けられた移動端末において前記通知を受信するステップと、
前記通知を受信したことに応答して、前記ユーザインタフェースに関連付けられた移動端末から前記カラオケサーバ装置へ無線接続を介してオーディオデータを送信するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記次の演奏リクエストに関連付けられている移動端末が複数の移動端末であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムであって、コンピュータに、請求項1に記載の方法を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項17】
カラオケサービスを提供するために移動端末を動作させる方法であって、
移動端末のユーザインタフェースから指定された歌に関連するカラオケの演奏を求めるユーザリクエストを受信するステップと、
前記カラオケサーバ装置における待ち行列に入力されるように構成された演奏リクエストへ前記ユーザリクエストのフォーマットを変更するステップと、
前記演奏リクエストを第1の無線接続でカラオケサーバ装置へ送信するステップと、
現在においてカラオケ演奏されている演奏リクエストの終了時刻に基づいた所定の時刻に、前記カラオケサーバ装置から第2の無線接続で通知を受信するステップと、
前記通知を受信したことに応答して、前記カラオケサーバ装置へ第3の無線接続でオーディオデータを送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記第1、第2及び第3の無線接続の少なくとも1つはアドホック無線ネットワークを介して提供され、
前記方法は、さらに、
前記移動端末のマイクを通じて入力された、特定の歌に対応した声のデータを受信するステップ
を含み、
前記オーディオデータを送信するステップは、
前記受信した声のデータを前記カラオケサーバ装置へ送信するステップを含む
ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記特定の歌に対応した歌詞データを前記カラオケサーバ装置から無線接続を介して受信するステップと、
前記歌詞データを前記移動端末のディスプレイに表示するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記演奏スケジュールを閲覧したいというユーザリクエストを前記ユーザインタフェースから受信するステップと、
前記ユーザリクエストを受信したことに応答して、前記演奏スケジュールについての問い合わせを前記カラオケサーバ装置へ送信するステップと、
前記演奏スケジュールについての問い合わせを送信したことに応答して、前記カラオケの演奏スケジュールの少なくとも一部を前記カラオケサーバ装置から受信するステップと、
前記カラオケの演奏スケジュールの少なくとも一部を前記移動端末のディスプレイに表示するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項21】
歌曲ライブラリ情報リストを閲覧したいというユーザリクエストを前記ユーザインタフェースから受信するステップと、
前記ユーザリクエストを受信したことに応答して、歌曲データベースへの問い合わせを前記カラオケサーバ装置へ送信するステップと、
前記歌曲データベースへの問い合わせを送信したことに応答して、前記歌曲ライブラリ情報のリストを前記カラオケサーバ装置から受信するステップと、
前記歌曲ライブラリ情報のリストを前記移動端末のディスプレイに表示するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記第1、第2及び第3の無線接続のいずれかが同一の無線接続であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項23】
移動端末であって
請求項17に記載の方法を実行するように構成されたことを特徴とする移動端末。
【請求項24】
カラオケサービスを提供するために移動端末を動作させる、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムであって、請求項17に記載の方法を前記移動端末に実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項25】
カラオケサービスを提供する方法であって、
カラオケサーバ装置において移動端末から第1のオーディオデータを受信するステップと、
前記第1のオーディオデータに関連付けられた第2のオーディオデータを、前記カラオケサーバ装置に関連付けられたデータベースから検索して抽出するステップと、
前記第1のオーディオデータと前記第2のオーディオデータとをミキシングするステップと、
ミキシングにより生成されたオーディオデータを出力用としてスピーカに供給するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
前記データベースは、歌曲データベースを含み、
前記第1のオーディオデータは、前記移動端末に関連付けられたマイクを通して受信された声のデータを含み、
前記第2のオーディオデータは、前記歌曲データベースから抽出された楽曲データを含む
ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記歌曲データベースから前記楽曲データに対応した歌詞データを検索して抽出するステップと、
前記移動端末のディスプレイに前記歌詞データを送信するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
カラオケサーバ装置であって、
請求項25に記載された方法を実行するように構成されたカラオケサーバ装置。
【請求項29】
カラオケサーバ装置からカラオケサービスを提供するための、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムであって、請求項25に記載された方法をカラオケサーバ装置に実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項30】
カラオケサーバ装置であって、
複数の移動端末に関連づけられた複数の演奏リクエストを受信するように構成されたインタフェースと、
前記複数の移動端末と無線接続を確立するように構成された通信装置と、
前記インタフェース及び前記通信装置と接続された制御装置と
を含み、
前記制御装置は、
カラオケの演奏スケジュールを提供するために、選択された順序で前記複数の演奏リクエストを待ち行列に入力し、
前記カラオケの演奏スケジュールに基づいて次の演奏リクエストを特定し、
現在においてカラオケ演奏されている演奏リクエストの終了時刻を決定し、
前記決定された終了時刻に基づいた所定の時刻に、前記次の演奏リクエストに関連づけられている複数の移動端末の少なくとも1つの移動端末へ無線接続で通知を供給し、
前記通知を移動端末へ送信したことに応答して、前記次の演奏リクエストに関連づけられた移動端末から無線接続でオーディオデータを受信し、
受信した前記オーディオデータを出力用としてオーディオ機器へ供給する
ように構成されていることを特徴とするカラオケサーバ装置。
【請求項31】
前記オーディオデータは、第1のオーディオデータを含み、
前記カラオケサーバ装置は、さらに、
前記制御装置に接続され、前記第1のオーディオデータに関連付けられた第2のオーディオデータを記憶するように構成されたデータベース装置と、
前記制御装置に接続されたオーディオ処理装置と
を含み、
前記制御装置は、前記データベース装置から前記第2のオーディオデータを取得し、前記第1のオーディオデータと該第2のオーディオデータを前記オーディオ処理回路に供給するように構成されており、
前記オーディオ処理回路は、前記第1のオーディオデータと前記第2のオーディオデータとをミキシングし、ミキシングされたオーディオデータを出力用としてスピーカに供給するよう構成されていることを特徴とする請求項30に記載のカラオケサーバ装置。
【請求項32】
前記データベースは、歌曲データベースを含み、
前記第1のオーディオデータは、前記次の演奏リクエストに関連付けられている移動端末のマイクを通して受信された声のデータを含み、
前記第2のオーディオデータは、前記次の演奏リクエストにおいて指定された歌に対応した楽曲データを含む
ことを特徴とする請求項31に記載のカラオケサーバ装置。
【請求項33】
前記制御装置は、前記演奏リストにおいて指定されている歌に対応した歌詞データを前記歌曲データベースから取得し、前記次の演奏リストに関連付けられている前記移動端末のディスプレイに前記歌詞データを供給するように構成されていることを特徴とする請求項32に記載のカラオケサーバ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−508177(P2009−508177A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−531084(P2008−531084)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/018887
【国際公開番号】WO2007/040652
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】