説明

移動端末装置、移動端末装置の制御方法、及び、プログラム

【課題】移動端末装置の外部の装置により、移動端末装置における操作を反映した動作を行わせることが可能な移動端末装置、移動端末装置の制御方法、及び、プログラムを提供する。
【解決手段】プロジェクター11にデータ送信可能な移動端末装置21は、表示パネル22に画像データに対応する画像を表示し、この画像が表示された状態で表示パネル22に対する接触操作が検出された場合に、画像データをプロジェクター11に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動端末装置、移動端末装置の制御方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像データを再生して画像を表示する移動端末装置が普及している。この種の移動端末装置の利用法として、画像データを外部の表示装置に送信して、この外部の表示装置によって表示させることが提案された(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、移動端末装置であるPDAから表示装置としてのプロジェクターに画像データを送信して表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−259090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年特に普及している移動端末装置の多くは、大型のタッチスクリーン等の入力デバイスを備え、多彩な操作が可能となっている。しかしながら、特許文献1に記載された構成のように、外部の装置の動作にまで移動端末装置の操作の態様を反映させることは行われていなかった。
本発明は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、移動端末装置の外部の装置により、移動端末装置における操作を反映した動作を行わせることが可能な移動端末装置、移動端末装置の制御方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、移動端末装置であって、外部の表示装置に対しデータ送信可能な通信手段と、画像データを記憶する記憶手段と、表示画面に画像データに対応する画像を表示する表示手段と、前記表示画面に対する接触操作を検出する検出手段と、前記表示手段によって前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって接触操作が検出された場合に、前記画像データを前記通信手段により前記表示装置に送信する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、移動端末装置が画像を表示した表示画面に対して接触操作を行うことにより、その画像に対応する画像データが表示装置に送信されるので、移動端末装置が表示していた画像と同じ画像を表示装置において表示できる。これにより、移動端末装置における操作を反映して表示装置を動作させることができ、移動端末装置のユーザーインターフェースを利用して、表示装置の操作性の向上を図ることができる。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、移動端末装置であって、外部の表示装置に対しデータ送信可能な通信手段と、画像データを記憶する記憶手段と、表示画面に前記画像データに対応する画像を表示する表示手段と、当該移動端末装置を動かす操作を検出する検出手段と、前記表示手段によって前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって当該移動端末装置を動かす操作が検出された場合に、前記画像データを前記通信手段により前記表示装置に送信する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、移動端末装置が画像を表示した状態で移動端末装置を動かす操作を行うことにより、その画像に対応する画像データが表示装置に送信されるので、移動端末装置が表示していた画像と同じ画像を表示装置において表示できる。これにより、移動端末装置における操作を反映して表示装置を動作させることができ、移動端末装置のユーザーインターフェースを利用して、表示装置の操作性の向上を図ることができる。
【0007】
また、本発明は、上記移動端末装置において、前記接触操作又は前記移動端末装置を動かす操作の方向または速さの少なくとも一方を判定する操作判定手段を備え、前記制御手段は、前記表示手段によって前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって接触操作又は前記移動端末装置を動かす操作が検出された場合に、前記操作判定手段により判定された方向または速さを反映した形態で前記表示装置が前記画像データに対応する画像を表示するための情報を、前記通信手段により前記表示装置に送信することを特徴とする。
本発明によれば、移動端末装置における接触操作又は前記移動端末装置を動かす操作の方向または速さの少なくとも一方を判定して、この操作の方向または速さを反映した形態で表示装置が画像を表示するための情報を表示装置に送信するので、表示装置によって、移動端末装置に対する操作の態様を反映した表示を行わせることができる。
【0008】
また、本発明は、上記移動端末装置において、前記制御手段は、前記画像データとともに、前記操作判定手段により判定された方向及び速さを示す情報を前記表示装置に送信することを特徴とする。
本発明によれば、表示装置において、移動端末装置の操作の方向及び速さを容易に取得することができ、この操作の方向及び速さを反映した形態で画像を表示できる。
【0009】
また、本発明は、上記移動端末装置において、前記制御手段は、前記検出手段により検出された接触操作が前記表示画面外に続くスライド操作であった場合に、前記情報を前記表示装置に送信することを特徴とする。
本発明によれば、移動端末装置の表示画面に対するスライド操作に応答して、このスライド操作の方向及び速さを示す情報が表示装置に送信されるので、表示装置を簡単に、かつ手軽に操作して画像を任意の形態で表示させることができる。
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、外部の表示装置に対しデータ送信可能な移動端末装置の制御方法であって、表示画面に画像データに対応する画像を表示し、前記表示画面に対する接触操作を検出し、前記表示画面に前記画像データに対応する画像が表示された状態で接触操作が検出された場合に、前記画像データを前記表示装置に送信することを特徴とする。
本発明の制御方法を実行することにより、移動端末装置が画像を表示した表示画面に対して接触操作を行うと、表示されている画像に対応する画像データが表示装置に送信され、移動端末装置に表示中の画像が表示装置によって表示される。これにより、移動端末装置における操作を反映して表示装置を動作させることができ、移動端末装置のユーザーインターフェースを利用して、表示装置の操作性の向上を図ることができる。
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は、外部の表示装置に対しデータ送信可能な移動端末装置の制御方法であって、表示画面に画像データに対応する画像を表示し、当該移動端末装置を動かす操作を検出し、前記表示画面に前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって当該移動端末装置を動かす操作が検出された場合に、前記画像データを前記表示装置に送信することを特徴とする。
本発明によれば、移動端末装置が画像を表示した状態で移動端末装置を動かす操作を行うことにより、表示されている画像に対応する画像データが表示装置に送信され、移動端末装置に表示中の画像が表示装置によって表示される。これにより、移動端末装置における操作を反映して表示装置を動作させることができ、移動端末装置のユーザーインターフェースを利用して、表示装置の操作性の向上を図ることができる。
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は、外部の表示装置に対しデータ送信可能な通信手段と、画像データを記憶する記憶手段と、表示画面に前記画像データに対応する画像を表示する表示手段とを備えた移動端末装置を制御するコンピューターが実行可能なプログラムであって、前記表示画面に対する接触操作を検出する検出手段と、前記表示手段によって前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって接触操作が検出された場合に、前記画像データを前記通信手段により前記表示装置に送信する制御手段と、して機能させることを特徴とする。
本発明のプログラムを実行することにより、移動端末装置が画像を表示した表示画面に対して接触操作を行うと、表示されている画像に対応する画像データが表示装置に送信され、移動端末装置に表示中の画像が表示装置によって表示される。これにより、移動端末装置における操作を反映して表示装置を動作させることができ、移動端末装置のユーザーインターフェースを利用して、表示装置の操作性の向上を図ることができる。
【0013】
上記目的を達成するために、本発明は、外部の表示装置に対しデータ送信可能な通信手段と、画像データを記憶する記憶手段と、表示画面に前記画像データに対応する画像を表示する表示手段とを備えた移動端末装置を制御するコンピューターが実行可能なプログラムであって、当該移動端末装置を動かす操作を検出する検出手段と、前記表示手段によって前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって当該移動端末装置を動かす操作が検出された場合に、前記画像データを前記通信手段により前記表示装置に送信する制御手段と、して機能させることを特徴とする。
本発明のプログラムを実行することにより、移動端末装置が画像を表示した状態で移動端末装置を動かす操作を行うことにより、表示されている画像に対応する画像データが表示装置に送信され、移動端末装置に表示中の画像が表示装置によって表示される。これにより、移動端末装置における操作を反映して表示装置を動作させることができ、移動端末装置のユーザーインターフェースを利用して、表示装置の操作性の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、移動端末装置のユーザーインターフェースを利用して、表示装置の操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を適用した実施形態に係る表示システムの概略構成及び表示態様の例を示す図である。
【図2】移動端末装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】プロジェクターの機能的構成を示すブロック図である。
【図4】表示システムの表示態様の別の例を示す図である。
【図5】移動端末装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】プロジェクターの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した表示装置としてのプロジェクター11と、移動端末装置21とを備えて構成される表示システム10の概略構成を示す図である。
この図1に示すように、プロジェクター11は、スクリーンSCに対して画像を投射する装置である。また、移動端末装置21は、筐体の前面に表示画面としての表示パネル22を有する。この表示パネル22の表面は後述するタッチスクリーン23となっていて、表示パネル22への接触操作を検出可能である。また、移動端末装置21は表示パネル22に並べて配置されるスイッチ24等の操作子を備えている。
プロジェクター11が画像を投射するスクリーンSCはほぼ直立しており、スクリーン面は、例えば矩形形状である。プロジェクター11は動画像(映像)をスクリーンSCに投射することも、静止画像をスクリーンSCに投射し続けることも可能である。
【0017】
プロジェクター11と移動端末装置21は、無線通信方式によって各種データを送受信可能に接続されている。この無線通信方式は、例えば無線LAN、Bluetooth(登録商標)、UWB、赤外線通信等の近距離無線通信方式や、携帯電話回線を利用した無線通信方式を採用することができる。また、プロジェクター11及び移動端末装置21が1対1で接続される形態に限定されず、他の複数の装置とともにプロジェクター11及び移動端末装置21が通信可能に接続される形態であってもよい。
【0018】
移動端末装置21は、ユーザーが手に持って操作する携帯型の端末装置であり、スイッチ24等の操作子に対する操作のほか、表示パネル22の表面にユーザーが手指で接触することにより操作でき、これらの操作に応じて、例えば記憶している画像データを再生して画像を表示する等の動作を実行する。
表示パネル22に対する操作は、表示パネル22に仮想的に設けられた直交座標系221における位置座標として検出される。すなわち、ユーザーが表示パネル22に指で接触すると、この操作を検出した移動端末装置21は、接触位置の座標を特定する。なお、図1には表示パネル22の中心を原点とする直交座標系221を図示しているが、表示パネル22の一隅を原点としてもよい。移動端末装置21は、表示パネル22の表面に対する操作が、表示パネル22に指が接触したまま移動する、いわゆるスライド操作であった場合には、その移動の軌跡を取得し、移動方向および移動速さを判定する機能を有する。このため、例えば図1に矢印Aで示すように、表示パネル22の左下側から右上側に向けてスライド操作が行われると、移動端末装置21は当該操作の方向及び移動速さを判定する。この図1の例では、矢印Aで示すスライド操作は表示パネル22の縁から外に出る操作である。移動端末装置21は、このスライド操作に対応して、表示パネル22に表示していた画像201を、矢印A方向に移動させるように表示態様を変化させる。そして、スライド操作が表示パネル22の縁から外に出たことを検出すると、移動端末装置21は、スライド操作の方向及び速さを示す移動データと、画像201の画像データとをプロジェクター11に送信する。
【0019】
これに対し、プロジェクター11には、プロジェクター11が画像を投射する投射領域に、仮想的に直交座標系110が設定されている。本実施形態では一例として、プロジェクター11の投射領域は矩形であり、スクリーンSCと同じものと見なす。このため、図1には、スクリーンSCの水平方向及び垂直方向に沿って座標軸が設定される。
プロジェクター11は、移動端末装置21から画像データと移動データとを受信すると、受信した画像データをもとにスクリーンSCに画像201を表示し、スライド操作の方向及び速さを反映して、図中矢印A´で示す方向に画像201を移動させる。
このように、表示システム10においては、移動端末装置21に表示された画像201を移動させる操作を行い、この操作が表示パネル22の外に出ると、プロジェクター11により画像201が表示される。従って、移動端末装置21のユーザーインターフェースである表示パネル22及び後述するタッチスクリーン23(図2)を利用して、移動端末装置21とプロジェクター11の両方を操作し、興趣性に富む表示を行わせることができる。また、プロジェクター11の操作性を向上させることができる。
【0020】
以下、実施形態の表示システム10の構成を詳細に説明する。
図2は、移動端末装置21の機能的構成を示すブロック図である。
この図2に示すように、移動端末装置21は、移動端末装置21の各部を制御する制御部211を備える。制御部211は、図示しないCPU、RAM、ROM等を備え、ROMに記憶した基本制御プログラムをCPUにより実行して、移動端末装置21を制御する。また、制御部211には記憶手段としての記憶部214が接続されており、記憶部214には、制御プログラム214Aを含む各種プログラム、及び、画像データ215等の各種データが不揮発的に記憶されている。
制御部211は、記憶部214に記憶された制御プログラム214Aを実行することにより、操作検出部217によって検出された操作の方向および速さを判定する操作判定部212、及び、プロジェクター11へ画像データ215を送信する処理を行う画像送信制御部213として機能する。
【0021】
また、移動端末装置21は、上述のように表示パネル22の表面全体における接触操作を検出するタッチスクリーン23と、スイッチ24を含む各種操作子からなるスイッチ部25と、加速度センサー26とを備えている。タッチスクリーン23は、表示パネル22への接触操作を検出して、検出した操作位置を示す信号を操作検出部217に出力する。検出手段としての操作検出部217は、タッチスクリーン23から入力された信号に基づいて操作位置の座標を示す制御データを生成し、制御部211に出力する。また、スイッチ部25は、スイッチ24を含む各操作子が操作された場合に操作信号を操作検出部217に出力する。操作検出部217は、スイッチ部25から入力された操作信号に基づいて、操作された操作子に対応する制御データを生成して制御部211に出力する。加速度センサー26は、移動端末装置21の本体(筐体)に固定されており、移動端末装置21に対して加わる加速度を検出する。加速度センサー26としては1軸、2軸、或いは3軸以上の方向の加速度を検出するセンサーを利用できる。加速度センサー26は、加速度を所定周期で常時サンプリングし、検出した加速度と軸方向とを示す信号を操作検出部217に出力する。操作検出部217は、加速度センサー26から入力される信号をもとに、検出された加速度と、移動端末装置21に予め設定された方向軸(例えば、図1に示した直交座標系221と同様の軸)に対する加速度の方向とを示す制御データを生成して、制御部211に出力する。
制御部211は、操作検出部217から入力される制御データに基づいて、表示パネル22に対する接触操作、スイッチ24を含む各操作子の操作、及び、移動端末装置21の本体を動かす操作を検出できる。
【0022】
制御部211には、表示パネル22を駆動して各種画面を表示する表示手段としての表示部216が接続されている。表示部216は、制御部211から入力される画像データに基づいて、図示しない描画メモリーに、表示パネル22の表示解像度に合わせたフレームを描画し、描画したフレームに基づき表示パネル22を駆動する。表示パネル22は、透過型、反射型あるいは半透過型の液晶表示パネル、OLED(Organic Light-emitting-diode)、OEL(Organic Electro-Luminescence)等と呼ばれる有機EL表示パネル等からなるフラットパネルディスプレイである。透過型及び半透過型液晶パネルを用いる場合にはバックライトが付属される。
【0023】
また、制御部211には、プロジェクター11との間で上述した無線通信方式に準じて各種データを送受信する通信手段としての無線通信部218が接続されている。無線通信部218は、図示しないアンテナやRF回路等を備え、制御部211の画像送信制御部213によって制御され、画像データ等をプロジェクター11に送信する。
【0024】
操作判定手段としての操作判定部212は、操作検出部217からタッチスクリーン23における操作位置の座標を示す制御データが入力されると、この制御データに基づいて、表示パネル22への接触操作が一カ所への接触操作か、表示パネル22上で移動するスライド操作かを判定する。また、操作判定部212は、表示部216により表示パネル22に表示中の画面がGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)を構成する場合に、スライド操作でない接触操作が行われた場合には、操作検出部217から入力された制御データによって特定される操作位置に対応する処理または機能を特定し、この処理または機能を実行する。さらに、操作判定部212は、加速度センサー26の検出値に基づいて操作検出部217から入力される制御データをもとに、移動端末装置21本体を動かす操作の有無を判定する。操作判定部212は、移動端末装置21を動かす操作が行われた場合に、加速度センサー26が検出した加速度に基づいて操作の方向及び速さを判定する。制御部211は、操作判定部212が判定した操作の方向及び速さに対応して、表示部216を制御し、表示パネル22に表示中の画像の表示態様を変化させる。
また、制御手段としての画像送信制御部213は、操作判定部212が判定した操作の方向及び速さを示す移動データを生成し、記憶部214に記憶した画像データ215とともに、無線通信部218によってプロジェクター11へ送信する。
【0025】
図3は、プロジェクター11の機能的構成を示すブロック図である。
プロジェクター11は、外部の装置に接続されるI/F(インターフェース)101を備え、このI/F101にPC13が接続されている。例えば、I/F101は、USBインターフェース、有線または無線LANインターフェース、アナログ映像信号が入力されるVGA端子、デジタル映像信号が入力されるDVI(Digital Visual Interface)、NTSC、PAL、SECAM等のコンポジット映像信号が入力されるS映像端子、コンポジット映像信号が入力されるRCA端子、コンポーネント映像信号が入力されるD端子、HDMI(登録商標)規格に準拠したHDMIコネクター等を備え、上記の端子やコネクターを介して信号を入出力するインターフェース回路を備えていてもよい。
【0026】
プロジェクター11は、大きく分けて光学的な画像の形成を行う投射部3(表示手段)と、この投射部3に入力される画像信号を電気的に処理する画像処理系とからなる。投射部3は、照明光学系31、光変調装置としての液晶パネル32、及び投射光学系33から構成されている。照明光学系31は、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LED(Light Emitting Diode)等からなる光源を備えている。また、照明光学系31は、光源が発した光を液晶パネル32に導くリフレクター及び補助リフレクターを備えていてもよく、投射光の光学特性を高めるためのレンズ群(図示略)、偏光板、或いは光源が発した光の光量を液晶パネル32に至る経路上で低減させる調光素子等を備えたものであってもよい。
液晶パネル32は、後述する画像処理系からの信号を受けて、パネル面に画像を形成する。液晶パネル32は、カラーの投影を行うため、RGBの三原色に対応した3枚の液晶パネルからなる。そのため、照明光学系31からの光はRGBの3色の色光に分離され、各色光は対応する各液晶パネルに入射する。各液晶パネルを通過して変調された色光はクロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系33に射出される。
【0027】
投射光学系33は、投射する画像の拡大・縮小および焦点の調整を行うズームレンズ、ズームの度合いを調整するズーム調整用モーター、フォーカスの調整を行うフォーカス調整用モーター等を備えている。投射光学系33は、液晶パネル32で変調された入射光を、ズームレンズを用いてスクリーンSC上に投射し、結像させる。
投射部3には、制御部103の制御に従って投射光学系33が備える各モーターを駆動する投射光学系駆動部121、及び、制御部103の制御に従って照明光学系31が備える光源を駆動する光源駆動部117が接続されている。
【0028】
画像処理系は、プロジェクター11全体を統合的に制御する制御部103を中心に構成され、制御部103が処理するデータや制御部103が実行する制御プログラム105Aを記憶した記憶部105、操作パネル45及びリモコン受光部41を介した操作を検出する入力処理部123、I/F101から入力される入力画像を処理する画像処理部113、及び、画像処理部113から出力される画像信号に基づいて液晶パネル32を駆動して描画を行う光変調装置駆動部119を備えている。
【0029】
制御部103は、記憶部105に記憶された制御プログラム105Aを読み出して実行することにより、プロジェクター11の各部を制御する。制御部103は、入力処理部123から入力される操作信号に基づいて、ユーザーが行った操作の内容を検出し、この操作に応じて画像処理部113、光変調装置駆動部119、投射光学系駆動部121及び光源駆動部117を制御して、投射部3によりスクリーンSCに画像を投射させる。
【0030】
プロジェクター11の本体には、ユーザーが操作を行うための各種スイッチ及びインジケーターランプを備えた操作パネル45が配置されている。操作パネル45は入力処理部123に接続されており、入力処理部123は、制御部103の制御に従い、プロジェクター11の動作状態や設定状態に応じて操作パネル45のインジケーターランプを適宜点灯或いは点滅させる。この操作パネル45のスイッチが操作されると、操作されたスイッチに対応する操作信号が入力処理部123から制御部103に出力される。
また、プロジェクター11は、ユーザーが使用するリモコン(図示略)を有する。リモコンは各種のボタンを備えており、これらのボタンの操作に対応して赤外線信号を送信する。プロジェクター11の本体には、リモコンが発する赤外線信号を受光するリモコン受光部41が配置されている。リモコン受光部41は、リモコンから受光した赤外線信号をデコードして、リモコンにおける操作内容を示す操作信号を生成し、制御部103に出力する。
【0031】
I/F101には、I/F101を介して入力されたアナログ画像信号またはデジタル画像データを取得し、アナログ画像信号とデジタル画像データの判別、デジタル画像データのデータフォーマットの識別等を行う画像処理部113が接続されている。
画像処理部113は、外部の画像供給装置からアナログ画像信号が入力された場合に、このアナログ入力信号をA/D変換してデジタル画像データを出力する機能を有する。また、画像処理部113は、入力画像の画像データを、液晶パネル32の仕様に適合した解像度のデータに変換する解像度変換処理等を実行し、液晶パネル32により表示する表示用画像をフレームメモリー115に展開し、展開した表示用画像を光変調装置駆動部119に出力する。光変調装置駆動部119は、画像処理部113から入力される表示用画像に基づいて、液晶パネル32を駆動する。これにより、制御部103の制御によって、液晶パネル32に画像が描画され、この画像が投射光学系33を介して、スクリーンSC上に投射画像として投射される。
【0032】
制御部103には、無線通信部47(受信手段)が接続されている。無線通信部47は、上述した無線通信方式で移動端末装置21との間でデータを送受信し、受信したデータを制御部103に出力する。
制御部103は、制御プログラム105Aを実行することで通信制御部131として機能する。通信制御部131は、無線通信部47を制御して、移動端末装置21から送信される画像データと、操作の方向及び速さを示す移動データとを受信する。
また、制御部103は、制御プログラム105Aを実行することで表示制御部132として機能する。表示制御部132(表示制御手段)は、画像処理部113を制御して、無線通信部47により受信した画像データを、I/F101を介して入力された画像と同様に表示するための処理を行わせる。さらに、表示制御部132は、画像処理部113を制御して、通信制御部131が移動端末装置21から受信した移動データに基づいて、液晶パネル32に表示している画像が移動するように表示状態を変化させる。
この表示制御部132の機能により、図1に示したように、表示パネル22における操作の方向及び速さを反映した態様で、スクリーンSCに画像201が表示され、さらにスクリーンSC上の画像201の表示状態を変化させることができる。
【0033】
また、表示システム10では、移動端末装置21を動かす操作によって、移動端末装置21からプロジェクター11に画像データを送信して表示させることもできる。
図4は、表示システム10における表示態様の別の例を示す図である。
上述した図1の例では、表示パネル22におけるスライド操作に対応して、スライド操作の方向及び速さを反映した形態でプロジェクター11がスクリーンSC上に画像201を表示する。これに対し、図4に示す例では、図1の例と同様に移動端末装置21には表示パネル22に合わせて直交座標系221が設定され、プロジェクター11にはスクリーンSC上の投射範囲に合わせて直交座標系110が設定されている。
移動端末装置21が、表示部216の機能により表示パネル22に画像201を表示した状態で、例えば図4に示すように、ユーザーが移動端末装置21本体を振る操作(いわゆるシェイク操作)を行った場合(矢印B)、表示パネル22が搭載する加速度センサー26によって、図中矢印Cで示す方向の加速度が検出される。操作判定部212は、操作検出部217から入力される制御データを取得し、制御データから得られる加速度センサー26の検出値に基づいて、加速度の方向を判定し、さらに、検出された加速度の大きさの変化に基づいて、移動端末装置21を振る速さを判定する。
【0034】
画像送信制御部213は、操作判定部212が判定した加速度の方向、及び、操作の速さを示す移動データを生成し、この移動データを画像データ215とともに、プロジェクター11に送信する。
プロジェクター11は、通信制御部131の制御によって移動端末装置21から画像データ215と移動データを受信すると、表示制御部132が、受信した画像データを投射部3によってスクリーンSCに投射する。さらに表示制御部132は、移動データに基づいて、表示した画像データを移動させるよう表示態様を変化させる。
このため、図4に示すように、表示パネル22に表示されていた画像201がスクリーンSCに投射され、スクリーンSC上で画像201が、移動端末装置21の矢印Cに対応する方向C”に移動するよう投射される。
【0035】
さらに、プロジェクター11の表示制御部132は、画像201がスクリーンSCの下方から矢印C´で示すように現れる態様で投射することも可能である。すなわち、表示パネル22を振る操作の方向と速さを単純に反映するように画像201を移動させるだけでなく、この操作の方向に沿って画像201の移動の軌跡を延長して、表示してもよい。この場合、移動端末装置21における操作が誇張して表示態様に反映されるので、ユーザーに対しては操作性が鋭敏になった印象を与えるほか、より興趣性に富む表示を行える。
【0036】
図5は、移動端末装置21の動作を示すフローチャートである。
移動端末装置21は、制御部211の制御のもと、タッチスクリーン23やスイッチ部25に対する操作に従って表示部216が表示パネル22に画像を表示すると(ステップS11)、操作判定部212が、タッチスクリーン23(表示パネル22)への接触操作を検出する(ステップS12)。ここで、タッチスクリーン23への接触操作があった場合(ステップS12;Yes)、操作判定部212は、操作検出部217から入力される制御データに基づいて操作位置を取得し(ステップS13)、検出された操作がスライド操作か否かを判定する(ステップS14)。
【0037】
検出された操作がスライド操作であった場合(ステップS14;Yes)、操作判定部212は、スライド操作の方向および速さを判定する(ステップS15)。続いて、画像送信制御部213が、操作判定部212により判定された方向及び速さを示す移動データを生成する(ステップS16)。そして、画像送信制御部213は、生成した移動データに対応するように表示部216を制御して、表示パネル22に表示された画像を移動させる一方で(ステップS17)、表示中の画像の画像データとステップS16で生成した移動データとをプロジェクター11へ送信する(ステップS18)。その後、制御部211は、操作待機状態に移行する(ステップS19)。
【0038】
また、操作判定部212は、操作検出部217が検出した操作がスライド操作でないと判定した場合(ステップS14;No)、表示パネル22に表示されたGUIにおいて、当該操作位置に対応する機能または処理を特定し、特定した機能または処理を実行して(ステップS20)、操作待機状態に移行する(ステップS19)。
これに対し、タッチスクリーン23への接触操作がなかった場合(ステップS12;No)、操作判定部212は、操作検出部217から入力される制御データから加速度センサー26の検出値を取得して、移動端末装置21を振る操作の有無を判定する(ステップS21)。シェイク操作も行われなかった場合には(ステップS21;No)、操作判定部212はステップS12に戻る。
【0039】
移動端末装置21に対するシェイク操作があった場合(ステップS21;Yes)、操作判定部212は、操作検出部217から入力される制御データに基づいて操作の方向と速さを判定し(ステップS22)、ステップS16に移行する。その後、画像送信制御部213により移動データが生成され(ステップS16)、移動データに基づいて表示が更新されるとともに(ステップS17)、移動データが画像データとともにプロジェクター11へ送信される(ステップS18)。
これらの処理により、移動端末装置21に対するスライド操作やシェイク操作を行うことで、移動端末装置21が表示中の画像に対応する画像データのプロジェクター11への送信が開始され、プロジェクター11において、移動端末装置21が表示中の画像を表示することが可能になる。
【0040】
図6は、プロジェクター11の動作を示すフローチャートである。
プロジェクター11の通信制御部131は、移動端末装置21から送信されたデータを無線通信部47によって受信すると(ステップS31)、受信したデータに移動データが含まれているか否かを判別する(ステップS32)。ここで、移動端末装置21における操作の方向と速さを示す移動データが受信された場合(ステップS32;Yes)、表示制御部132は、受信した移動データに基づいて、操作の方向と速さを取得する(ステップS34)。次いで、表示制御部132は、取得した操作の方向と速さを反映するように、表示態様を決定し(ステップS35)、この表示態様に従って画像処理部113を制御して、投射部3により画像データをスクリーンSCに表示させ、さらに移動させる(ステップS36)。その後、制御部103は待機状態に移行して(ステップS37)、リモコン(図示略)や操作パネル45の操作または無線通信部47によってデータを受信するまで待機する。
【0041】
また、移動端末装置21から受信したデータに移動データが含まれていない場合(ステップS32;No)、表示制御部132は、画像処理部113を制御して、移動端末装置21から受信した画像データをスクリーンSCに表示させて(ステップS33)、ステップS37で待機状態に移行する。
【0042】
以上説明したように、本発明を適用した実施形態に係る表示システム10の移動端末装置21は、プロジェクター11に対しデータ送信可能な無線通信部218と、画像データを記憶する記憶部214と、記憶部214に記憶した画像データに対応する画像を表示パネル22に表示する表示部216と、表示パネル22に対する接触操作を検出する操作検出部217と、表示部216によって上記画像データに対応する画像が表示された状態で操作検出部217によって接触操作が検出された場合に、上記画像データを無線通信部218によりプロジェクター11に送信する画像送信制御部213と、を備え、移動端末装置21が画像を表示した表示パネル22に対して接触操作を行うことにより、移動端末装置21により表示されていた画像がプロジェクター11によって表示される。これにより、移動端末装置21における操作を反映してプロジェクター11を動作させることができ、移動端末装置21のユーザーインターフェースを利用して、プロジェクター11の操作性の向上を図ることができる。
【0043】
また、移動端末装置21は、プロジェクター11に対しデータ送信可能な無線通信部218と、画像データを記憶する記憶部214と、記憶部214が記憶した画像データに対応する画像を表示パネル22に表示する表示部216と、この移動端末装置21を動かす操作を検出する操作検出部217と、表示部216によって上記画像データに対応する画像が表示された状態で操作検出部217によって移動端末装置21を動かす操作が検出された場合に、上記画像データを無線通信部218によりプロジェクター11に送信する画像送信制御部213と、を備え、移動端末装置21が画像を表示した状態で移動端末装置21を動かす操作を行うことにより、移動端末装置21に表示中の画像がプロジェクター11によって表示される。これにより、移動端末装置21における操作を反映してプロジェクター11を動作させることができ、移動端末装置21のユーザーインターフェースを利用して、プロジェクター11の操作性の向上を図ることができる。
【0044】
また、移動端末装置21は、操作検出部217によって検出した接触操作の方向及び速さを判定する操作判定部212を備え、画像送信制御部213は、表示部216によって画像データに対応する画像が表示された状態で操作検出部217によって接触操作又は移動端末装置21を動かす操作が検出された場合に、操作判定部212により判定された方向及び速さを反映した形態でプロジェクター11が上記画像データに対応する画像を表示するための情報を、無線通信部218によりプロジェクター11に送信するので、プロジェクター11によって、移動端末装置21に対する操作の態様を反映した表示を行わせることができる。
ここで、移動端末装置21は、接触操作の方向または速さの少なくともいずれか一方を判定するものであり、プロジェクター11は、接触操作の方向または速さを反映した表示を行うものであってもよく、この場合も上記実施形態と同様に、移動端末装置21に対する操作の態様を反映した表示を行わせることができる。
また、画像送信制御部213は、表示部216によって表示パネル22に表示された画像データをプロジェクター11に送信するので、移動端末装置21が記憶する画像データをプロジェクター11により表示させることができる。
【0045】
また、画像送信制御部213は、画像データとともに、操作判定部212により判定された方向及び速さを示す移動データをプロジェクター11に送信するので、プロジェクター11において、移動端末装置21の操作の方向及び速さを容易に取得することができ、この操作の方向及び速さを反映した形態で画像を表示できる。
【0046】
また、画像送信制御部213は、操作検出部217により検出された接触操作が表示パネル22外に続くスライド操作であった場合に、情報をプロジェクター11に送信するので、移動端末装置21の表示パネル22に対するスライド操作に応答して、このスライド操作の方向及び速さを示す移動データがプロジェクター11に送信されるので、プロジェクター11を簡単に、かつ手軽に操作して画像を任意の形態で表示させることができる。
【0047】
また、プロジェクター11は、画像データを表示する投射部3と、移動端末装置21から送信された画像データと、移動端末装置21における操作の方向及び速さを示す移動データとを受信する無線通信部47と、無線通信部47により受信された画像データを、移動端末装置21における操作の方向及び速さを反映した形態で投射部3により表示する表示制御部132と、を備えているので、プロジェクター11において移動端末装置21における操作の方向及び速さを反映して画像を表示できる。
【0048】
なお、上述した実施形態は本発明を限定するものではなく、上記実施形態とは異なる態様として本発明を適用することも可能である。例えば、上記実施形態では、プロジェクター11が、移動端末装置21における操作の方向と一致するように、スクリーンSC上で画像201を移動させる例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示態様が移動端末装置21における操作と完全に一致しなくてもよいし、より大まかに反映されてもよく、移動端末装置21を操作するユーザーが、操作の方向が反映されたと認識できる程度であればよい。操作の速さについても同様である。さらに、上記実施形態では移動端末装置21を振る操作を検出するために加速度センサー26を設けた構成を例示したが、加速度センサー26に代えてジャイロセンサーを設けても同様に効果が得られる。
【0049】
また、例えば、上記実施形態では、移動端末装置として、画像データを記憶し、表示する機能を有する移動端末装置21を用いる場合を例に説明したが、移動端末装置21が備える機能に制限はなく、携帯型電話としての通話機能及び無線電話回線を介した通信機能を有する装置や、携帯型ビデオゲーム機、電子書籍閲覧端末等の各種の携帯型の機器に本発明を適用してもよい。
また、例えば、上記実施形態では、光源が発した光を変調する変調手段として、RGBの各色に対応した3枚の透過型または反射型の液晶パネル32を用いた構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、1枚の液晶パネルとカラーホイールを組み合わせた方式、3枚のデジタルミラーデバイス(DMD)を用いた方式、1枚のデジタルミラーデバイスとカラーホイールを組み合わせた方式等により構成してもよい。ここで、変調部として1枚のみの液晶パネルまたはDMDを用いる場合には、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系に相当する部材は不要である。また、液晶パネル及びDMD以外にも、光源が発した光を変調可能であれば問題なく採用できる。
【0050】
さらに、本発明の表示装置は、スクリーンSCに画像を投射するプロジェクターに限定されず、液晶表示パネルに画像を表示する液晶モニターまたは液晶テレビ、或いは、PDP(プラズマディスプレイパネル)に画像を表示するモニター装置またはテレビ受像機、OLED、OEL等の有機EL表示パネルに画像を表示するモニター装置またはテレビ受像機等の自発光型の表示装置など、各種の表示装置も本発明の表示装置に含まれ、入力された画像信号に基づく画像をカラー表示することができる携帯型の表示装置も含まれる。この場合、液晶表示パネル、プラズマディスプレイパネル、有機EL表示パネルが変調手段に相当する。
【0051】
また、上記実施形態においてプロジェクター11の記憶部105に記憶された制御プログラム、及び、移動端末装置21の記憶部214に記憶された制御プログラム214Aを図示しない不揮発性メモリーが記憶する構成であってもよいし、可搬型の記録媒体に記憶されている構成であってもよいし、或いは、移動端末装置21が通信ネットワークを介して接続された他の装置にダウンロード可能に記憶されていてもよい。また、図2及び図3に示した移動端末装置21及びプロジェクター11の各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、表示システム10の具体的な細部構成について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【符号の説明】
【0052】
3…投射部(表示手段)、10…表示システム、11…プロジェクター(表示装置)、21…移動端末装置、22…表示パネル(表示画面)、23…タッチスクリーン、26…加速度センサー、45…操作パネル、47…無線通信部(受信手段)、103…制御部、105…記憶部、105A…制御プログラム、113…画像処理部、123…入力処理部、131…通信制御部、132…表示制御部、201…画像、211…制御部、212…操作判定部(操作判定手段)、213…画像送信制御部(制御手段)、214…記憶部(記憶手段)、214A…制御プログラム、215…画像データ、216…表示部(表示手段)、217…操作検出部(検出手段)、218…無線通信部(通信手段)、SC…スクリーン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動端末装置であって、
外部の表示装置に対しデータ送信可能な通信手段と、
画像データを記憶する記憶手段と、
表示画面に前記画像データに対応する画像を表示する表示手段と、
前記表示画面に対する接触操作を検出する検出手段と、
前記表示手段によって前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって接触操作が検出された場合に、前記画像データを前記通信手段により前記表示装置に送信する制御手段と、
を備えることを特徴とする移動端末装置。
【請求項2】
移動端末装置であって、
外部の表示装置に対しデータ送信可能な通信手段と、
画像データを記憶する記憶手段と、
表示画面に前記画像データに対応する画像を表示する表示手段と、
当該移動端末装置を動かす操作を検出する検出手段と、
前記表示手段によって前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって当該移動端末装置を動かす操作が検出された場合に、前記画像データを前記通信手段により前記表示装置に送信する制御手段と、
を備えることを特徴とする移動端末装置。
【請求項3】
前記接触操作又は前記移動端末装置を動かす操作の方向または速さの少なくとも一方を判定する操作判定手段を備え、
前記制御手段は、前記表示手段によって前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって接触操作又は前記移動端末装置を動かす操作が検出された場合に、前記操作判定手段により判定された方向または速さ反映した形態で前記表示装置が前記画像データに対応する画像を表示するための情報を、前記通信手段により前記表示装置に送信することを特徴とする請求項1または2記載の移動端末装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記画像データとともに、前記操作判定手段により判定された方向及び速さを示す情報を前記表示装置に送信することを特徴とする請求項3記載の移動端末装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記検出手段により検出された接触操作が前記表示画面外に続くスライド操作であった場合に、前記情報を前記表示装置に送信することを特徴とする請求項1記載の移動端末装置。
【請求項6】
外部の表示装置に対しデータ送信可能な移動端末装置の制御方法であって、
表示画面に画像データに対応する画像を表示し、
前記表示画面に対する接触操作を検出し、
前記表示画面に前記画像データに対応する画像が表示された状態で接触操作が検出された場合に、前記画像データを前記表示装置に送信すること、
を特徴とする移動端末装置の制御方法。
【請求項7】
外部の表示装置に対しデータ送信可能な移動端末装置の制御方法であって、
表示画面に画像データに対応する画像を表示し、
当該移動端末装置を動かす操作を検出し、
前記表示画面に前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって当該移動端末装置を動かす操作が検出された場合に、前記画像データを前記表示装置に送信すること、
を特徴とする移動端末装置の制御方法。
【請求項8】
外部の表示装置に対しデータ送信可能な通信手段と、画像データを記憶する記憶手段と、表示画面に前記画像データに対応する画像を表示する表示手段とを備えた移動端末装置を制御するコンピューターが実行可能なプログラムであって、
前記表示画面に対する接触操作を検出する検出手段と、
前記表示手段によって前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって接触操作が検出された場合に、前記画像データを前記通信手段により前記表示装置に送信する制御手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
外部の表示装置に対しデータ送信可能な通信手段と、画像データを記憶する記憶手段と、表示画面に前記画像データに対応する画像を表示する表示手段とを備えた移動端末装置を制御するコンピューターが実行可能なプログラムであって、
当該移動端末装置を動かす操作を検出する検出手段と、
前記表示手段によって前記画像データに対応する画像が表示された状態で前記検出手段によって当該移動端末装置を動かす操作が検出された場合に、前記画像データを前記通信手段により前記表示装置に送信する制御手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−242927(P2012−242927A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110103(P2011−110103)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】