説明

移動通信方法及び移動局

【課題】ネットワークが解釈することができない「Spare1」に「Establishment Cause」の値を設定した所定メッセージを送信してしまうという事態を回避する。
【解決手段】本発明に係る移動通信方法は、ネットワークが、「Release X」に対応している場合、移動局UEに対して、その旨を示す指示情報を送信する工程Aと、移動局UEが、かかる指示情報を受信した場合で、かつ、かかる未定義領域に対応する機能をサポートしている場合に、ネットワークに対して、かかる未定義領域に値を設定した所定メッセージを送信する工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信方法及び移動局に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPPで規定されている移動通信システムでは、移動局UEが、「RRC Connection Request」を送信することによって、移動局UEとネットワークとの間におけるコネクションの確立手順が開始されるように構成されている。
【0003】
ここで、「RRC Connection Request」内には、コネクションを確立するためのトリガー(確立要因)、例えば、音声発信や緊急呼発信位置登録等を示すための識別子である「Establishment Cause」が含まれている。
【0004】
具体的な「Establishment Cause」に設定可能な値は、非特許文献1に規定されており、将来的に、新たな「Establishment Cause」の値を追加することができるように、かかる「Establishment Cause」には、未定義領域(Spare)が定義されている。
【0005】
すなわち、「Release X」において「Release (X-1)」において定義されていなかった新たな機能を追加する場合、図9に示すように、かかる新たな機能に対応する新たな「Establishment Cause」の値(例えば、New Feature A Request)を「Spare1」に割り当てることができる。
【0006】
ここで、移動局UE及びネットワークの双方が、「Release X」に対応している場合、かかる新たな「Establishment Cause」の値を解釈することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】3GPP TS25.331 Clause10.3.3.1
【非特許文献2】3GPP TS36.331 Clause6.2.1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
なお、移動局UE及びネットワークが対応する「Release」の組み合わせとしては、図10に示す4つのケースが想定される。
【0009】
ここで、ケース3では、移動局UEは、ネットワークが解釈することができない「Spare1」に「Establishment Cause」の値を設定した所定メッセージ(例えば、「RRC Connection Request」)を送信してしまうため、ネットワークは、かかる所定メッセージを誤って破棄してしまうという問題点があった。
【0010】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、ネットワークが解釈することができない「Spare1」に「Establishment Cause」の値を設定した所定メッセージを送信してしまうという事態を回避することができる移動通信方法及び移動局を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の特徴は、第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び第2通信方式の無線アクセスネットワークを含み得るネットワークにおける移動通信方法であって、前記第1通信方式において定義されていない領域で、かつ、前記第2通信方式において定義されている領域である未定義領域が、所定メッセージ内に設けられており、前記ネットワークが、前記第2通信方式に対応している場合、移動局に対して、前記未定義領域に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報を送信する工程Aと、前記移動局が、前記指示情報を受信した場合で、かつ、前記第2通信方式に対応している場合に、前記ネットワークに対して、該未定義領域に値を設定した前記所定メッセージを送信する工程とを有することを要旨とする。
【0012】
本発明の第2の特徴は、第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び第2通信方式の無線アクセスネットワークを含み得るネットワークを介して通信可能な移動局であって、未定義領域は、前記第1通信方式において定義されていない領域で、かつ、前記第2通信方式において定義されている領域であり、かつ、所定メッセージ内に設けられる領域であり、前記ネットワークから前記未定義領域に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報が受信された場合で、かつ、前記移動局が前記第2通信方式に対応している場合に、該ネットワークに対して、該未定義領域に値を設定した前記所定メッセージを送信するように構成されている送信部を具備することを要旨とする。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、ネットワークが解釈することができない「Spare1」に「Establishment Cause」の値を設定した所定メッセージを送信してしまうという事態を回避することができる移動通信方法及び移動局を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る移動管理ノード/無線基地局の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る移動局の機能ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を説明するための図である。
【図8】本発明の変更例1に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図9】従来の移動通信システムの問題点を説明するための図である。
【図10】従来の移動通信システムの問題点を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム)
図1乃至図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。
【0016】
図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、「Release (X-1)(第1通信方式)」の無線アクセスネットワーク及び「Release X(第2通信方式)」の無線アクセスネットワークを含み得るネットワークを具備する。
【0017】
例えば、「Release (X-1)」は、3GPPで規定されているLTE(Long Term Evolution)方式の「Release 9」であり、「Release X」は、3GPPで規定されているLTE方式の「Release 10」であってもよい。
【0018】
なお、「Release (X-1)」は、「Release X」よりも古い任意の「Release」であってもよい。
【0019】
また、かかるネットワークには、無線基地局eNBや移動管理ノードMME(Mobility Management Entity)等が設けられている。
【0020】
図2に示すように、移動管理ノードMMEは、受信部11と、判定部12と、送信部13とを具備している。
【0021】
受信部11は、移動局UEや無線基地局eNBによって送信されたメッセージを受信するように構成されている。
【0022】
判定部12は、移動管理ノードMME配下の無線基地局eNBが「Release X」に対応しているか否かについて判定するように構成されている。
【0023】
送信部13は、移動局UEや無線基地局eNBに対してメッセージを送信するように構成されている。
【0024】
ここで、送信部13は、移動管理ノードMME配下の無線基地局eNBが「Release X」に対応していると判定された場合に、移動局UEに対して、任意の「Spare(未定義領域)」に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報、例えば、MTC(Machine Type Communication)機能をサポートしている旨を示す「MTC機能対応Indication」を送信するように構成されていてもよい。
【0025】
なお、「Spare(未定義領域)」は、「Release (X-1)」において定義されていない領域で、かつ、「Release X」において定義されている領域であり、かつ、所定メッセージ(例えば、「RRC Connection Request」)内の「Establishment Cause」に設けられる領域である。
【0026】
図3に示すように、移動局UEは、送信部21と、受信部22と、記憶部23とを具備している。
【0027】
送信部21は、無線基地局eNBに対してAS(Access Stratum)メッセージを送信し、移動管理ノードMMEに対してNAS(Non Access Stratum)メッセージを送信するように構成されている。
【0028】
受信部22は、無線基地局eNBからASメッセージを受信し、移動管理ノードMMEからNASメッセージを受信するように構成されている。
【0029】
例えば、受信部22は、移動管理ノードMMEから、「Spare(未定義領域)」に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報(例えば、「MTC機能対応Indication」)を受信するように構成されている。
【0030】
記憶部23は、受信部22によって受信された指示情報(例えば、「MTC機能対応Indication」)に基づいて、各無線基地局eNBについて、「Spare(未定義領域)」に対応する機能をサポートしているか否かについて記憶するように構成されている。
【0031】
ここで、移動局UEが「Release X」に対応している場合で、かつ、記憶部23においてネットワーク(例えば、無線基地局eNB)が「Release X」に対応していると記憶されている場合に、受信部21が、ネットワーク(例えば、無線基地局eNB)に対して、かかる「Spare(未定義領域)」に値を設定した所定メッセージ(例えば、「RRC Connection Request」内の「Establishment Cause」)を送信するように構成されている。
【0032】
以下、図4乃至図7を参照して、本実施形態に係る移動通信システムの動作の一例について説明する。
【0033】
第1に、図4を参照して、本実施形態に係る移動通信システムにおける移動局UEのAttach手順について説明する。
【0034】
図4に示すように、ステップS1001において、移動局UEは、無線基地局eNBに対して「RRC Connection Request」を送信し、ステップS1002において、無線基地局eNBは、移動局UEに対して「RRC Connection Setup」を送信する。
【0035】
ステップS1003において、移動局UEは、無線基地局eNBに対して、「NAS Attach Request」を含む「RRC Connection Setup Complete」を送信する。
【0036】
ステップS1004において、無線基地局eNBは、移動管理ノードMMEに対して、「NAS Attach Request」を含む「S1AP UL NAS Transport」を送信する。
【0037】
移動管理ノードMMEは、ステップS1005において、無線基地局eNBが「Release X」に対応していると判定し、ステップS1006において、かかる無線基地局eNBに対して、無線基地局eNBがMTC機能をサポートしている旨を示す「MTC機能対応Indication」及び「NAS Attach Accept」を含む「S1AP DL NAS Transport」を送信する。
【0038】
ステップS1007において、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、かかる「MTC機能対応Indication」及び「NAS Attach Accept」を含む「DL Information Transfer」を送信する。
【0039】
移動局UEは、ステップS1009において、MTC機能をサポートしている無線基地局eNB配下に在圏していると認識し、ステップS1010において、Attach手順を終了し、IDLE状態に遷移する。
【0040】
その後、ステップS1011において、移動局UEは、MTC端末である場合、無線基地局eNBに対して、通信遅延を許容することを示す「Delay Tolerant Indication」を含む「RRC Connection Request」を送信する。
【0041】
なお、かかる「Delay Tolerant Indication」は、「RRC Connection Request」内の「Establishment Cause」の「Spare」に設定されるものである。
【0042】
ここで、MTC端末は、LTE方式の「Release 10」にて仕様化が進められているものであって、将来的に、多くの装置(例えば、ガス検知装置や病院に設けられる装置や橋のセキュリティ監視装置等)に設置されることが想定されている。
【0043】
かかるMTC端末の通信頻度は、通常端末(ユーザ端末)の通信頻度より少ないことが想定されるが、MTC端末からの「RRC Connection Request」によってネットワークが輻輳する可能性があるため、通常端末の呼とMTC端末の呼とを区別することが求められている。
【0044】
すなわち、LTE方式の「Release 10」では、MTC端末からの呼の優先度は、通常端末からの呼の優先度よりも低く扱ってもよい、すなわち、MTC端末からの呼は、通信遅延を許容するものとして扱ってもよいと規定されている。
【0045】
以上の点を考慮して、図5乃至図7を参照して、本実施形態に係る移動通信システムにおける移動局UEとネットワークとの間におけるコネクションの確立手順について説明する。
【0046】
図5に示すケースでは、移動局UE#1及びネットワーク(無線基地局eNB)の双方がMTC機能をサポートしており、ネットワークが輻輳状態でないものとする。
【0047】
かかるケースでは、MTC端末である移動局UE#1は、無線基地局eNBに対して、通信遅延を許容することを示す「Delay Tolerant Indication」を含む「RRC Connection Request」を送信し、通常端末である移動局UEも、無線基地局eNBに対して、「RRC Connection Request」を送信する。
【0048】
ここで、ネットワークは、輻輳状態でないため、移動局UE#2からの「RRC Connection Request」と同様に、移動局UE#1からの「RRC Connection Request」を受け付ける。
【0049】
図6に示すケースでは、移動局UE#1及びネットワーク(無線基地局eNB)の双方がMTC機能をサポートしており、ネットワークが輻輳状態であるものとする。
【0050】
かかるケースでは、MTC端末である移動局UE#1は、無線基地局eNBに対して、通信遅延を許容することを示す「Delay Tolerant Indication」を含む「RRC Connection Request」を送信し、通常端末である移動局UEも、無線基地局eNBに対して、「RRC Connection Request」を送信する。
【0051】
ここで、ネットワークは、輻輳状態であるため、移動局UE#2からの「RRC Connection Request」を優先して処理し、移動局UE#1からの「RRC Connection Request」を拒否する。
【0052】
なお、ネットワークは、「Delay Tolerant Indication」に基づいて、移動局UEが、MTC端末であるか或いは通常端末であるかについて判定する。
【0053】
図7に示すケースでは、移動局UE#1のみがMTC機能をサポートしており、ネットワーク(無線基地局eNB)がMTC機能をサポートしていないものとする。
【0054】
かかるケースでは、ネットワークは、移動局UEのAttach手順(位置登録手順)において、移動局UEに対して「MTC機能対応Indication」を送信していないため、移動局UEは、ネットワーク(例えば、無線基地局eNB)が「Release X」に対応していないと認識し、「Delay Tolerant Indication」を含まない「RRC Connection Request」を送信する。
【0055】
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムによれば、移動局UEは、Attach手順(位置登録手順)において、ネットワークから「MTC機能対応Indication」を受信していない場合には、ネットワーク(例えば、無線基地局eNB)が「Release X」に対応していないと認識し、ネットワークが解析することができない「Spare」に値を設定した「RRC Connection Request」を送信してしまうという事態を回避することができる。
【0056】
(変更例1)
以下、図8を参照して、本発明の変更例1に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
【0057】
本変更例1に係る移動通信システムでは、無線基地局eNBが、図2に示すように、受信部11と、判定部12と、送信部13とを具備している。
【0058】
受信部11は、移動局UEや移動管理ノードMMEによって送信されたメッセージを受信するように構成されている。
【0059】
判定部12は、無線基地局eNBが「Release X」に対応しているか否かについて判定するように構成されている。
【0060】
送信部13は、移動局UEや移動管理ノードMMEに対してメッセージを送信するように構成されている。
【0061】
ここで、送信部13は、無線基地局eNBが「Release X」に対応していると判定された場合に、移動局UEに対して、任意の「Spare(未定義領域)」に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報、例えば、MTC機能をサポートしている旨を示す「MTC機能対応Indication」を送信するように構成されていてもよい。
【0062】
次に、図8を参照して、本変呼例1に係る移動通信システムにおける移動局UEのAttach手順について説明する。
【0063】
図8に示すように、ステップS2001において、移動局UEは、無線基地局eNBに対して「RRC Connection Request」を送信し、ステップS2002において、無線基地局eNBは、移動局UEに対して「RRC Connection Setup」を送信する。
【0064】
ステップS2003において、移動局UEは、無線基地局eNBに対して、「NAS Attach Request」を含む「RRC Connection Setup Complete」を送信する。
【0065】
ステップS2004において、無線基地局eNBは、移動管理ノードMMEに対して、「NAS Attach Request」を含む「S1AP UL NAS Transport」を送信する。
【0066】
移動管理ノードMMEは、ステップS2005において、かかる無線基地局eNBに対して、「NAS Attach Accept」を含む「S1AP DL NAS Transport」を送信する。
【0067】
無線基地局eNBは、ステップS2006において、無線基地局eNBが「Release X」に対応していると判定し、ステップS2007において、移動局UEに対して、無線基地局eNBがMTC機能をサポートしている旨を示す「MTC機能対応Indication」及び「NAS Attach Accept」を含む「DL Information Transfer」を送信する。
【0068】
移動局UEは、ステップS2008において、MTC機能をサポートしている無線基地局eNB配下に在圏していると認識し、ステップS2009において、Attach手順を終了し、IDLE状態に遷移する。
【0069】
その後、ステップS2010において、移動局UEは、MTC端末である場合、無線基地局eNBに対して、通信遅延を許容することを示す「Delay Tolerant Indication」を含む「RRC Connection Request」を送信する。
【0070】
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
【0071】
本実施形態の第1の特徴は、「Release (X-1)(第1通信方式)」の無線アクセスネットワーク及び「Release X(第2通信方式)」の無線アクセスネットワークを含み得るネットワークにおける移動通信方法であって、「Release (X-1)」において定義されていない領域で、かつ、「Release X」において定義されている領域である未定義領域(例えば、Spare1)が、所定メッセージ(例えば、RRC Connection Request)内に設けられており、ネットワークが、「Release X」に対応している場合、移動局UEに対して、かかる未定義領域に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報(例えば、「MTC機能対応Indication」)を送信する工程Aと、移動局UEが、かかる指示情報を受信した場合で、かつ、「Release X」に対応している場合に、ネットワークに対して、かかる未定義領域に値を設定した所定メッセージを送信する工程とを有することを要旨とする。
【0072】
本実施形態の第1の特徴において、未定義領域に対応する機能は、MTC(Machine Type Communication)機能であり、工程Aにおいて、ネットワークは、「Release X」に対応している場合、移動局UEに対して、MTC機能をサポートしている旨を示す指示情報を送信してもよい。
【0073】
本実施形態の第1の特徴において、工程Aにおいて、ネットワークは、Attach手順において、移動局UEに対して、上述の指示情報を送信してもよい。
【0074】
本実施形態の第1の特徴において、工程Aにおいて、ネットワーク内の移動管理ノードMMEは、配下の無線基地局eNBが「Release X」に対応している場合に、移動局UEに対して、上述の未定義領域に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報を送信してもよい。
【0075】
本実施形態の第1の特徴において、工程Aにおいて、ネットワーク内の無線基地局eNBは、「Release X」に対応している場合に、移動局UEに対して、上述の未定義領域に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報を送信してもよい。
【0076】
本実施形態の第2の特徴は、「Release (X-1)」の無線アクセスネットワーク及び「Release X」の無線アクセスネットワークを含み得るネットワークを介して通信可能な移動局UEであって、未定義領域は、「Release (X-1)」において定義されていない領域で、かつ、「Release X」において定義されている領域であり、かつ、所定メッセージ内に設けられる領域であり、ネットワークから未定義領域に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報が受信された場合で、かつ、移動局UEが「Release X」に対応している場合に、ネットワークに対して、かかる未定義領域に値を設定した所定メッセージを送信するように構成されている送信部21を具備することを要旨とする。
【0077】
なお、上述の移動管理ノードMMEや無線基地局eNBや移動局UE等の動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0078】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0079】
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、移動管理ノードMMEや無線基地局eNBや移動局UE等内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして移動管理ノードMMEや無線基地局eNBや移動局UE等内に設けられていてもよい。
【0080】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0081】
MME…移動管理ノード
eNB…無線基地局
UE…移動局
11、22…受信部
12…判定部
13、21…送信部
23…記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び第2通信方式の無線アクセスネットワークを含み得るネットワークにおける移動通信方法であって、
前記第1通信方式において定義されていない領域で、かつ、前記第2通信方式において定義されている領域である未定義領域が、所定メッセージ内に設けられており、
前記ネットワークが、前記第2通信方式に対応している場合、移動局に対して、前記未定義領域に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報を送信する工程Aと、
前記移動局が、前記指示情報を受信した場合で、かつ、前記第2通信方式に対応している場合に、前記ネットワークに対して、該未定義領域に値を設定した前記所定メッセージを送信する工程Bとを有することを特徴とする移動通信方法。
【請求項2】
前記未定義領域に対応する機能は、MTC(Machine Type Communication)機能であり、
前記工程Aにおいて、前記ネットワークは、前記第2通信方式に対応している場合、前記移動局に対して、前記MTC機能をサポートしている旨を示す前記指示情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
【請求項3】
前記工程Aにおいて、前記ネットワークは、Attach手順において、前記移動局に対して、前記指示情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
【請求項4】
前記工程Aにおいて、前記ネットワーク内の移動管理ノードは、配下の無線基地局が前記第2通信方式に対応している場合に、前記移動局に対して、前記指示情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
【請求項5】
前記工程Aにおいて、前記ネットワーク内の無線基地局は、前記第2通信方式に対応している場合に、前記移動局に対して、前記指示情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の移動通信方法。
【請求項6】
第1通信方式の無線アクセスネットワーク及び第2通信方式の無線アクセスネットワークを含み得るネットワークを介して通信可能な移動局であって、
未定義領域は、前記第1通信方式において定義されていない領域で、かつ、前記第2通信方式において定義されている領域であり、かつ、所定メッセージ内に設けられる領域であり、
前記ネットワークから前記未定義領域に対応する機能をサポートしている旨を示す指示情報が受信された場合で、かつ、前記移動局が前記第2通信方式に対応している場合に、該ネットワークに対して、該未定義領域に値を設定した前記所定メッセージを送信するように構成されている送信部を具備することを特徴とする移動局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−175653(P2012−175653A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38693(P2011−38693)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】