移動電話端末の電話番号及びメールアドレスを一斉通知する通信装置及びプログラム
【課題】新規電話番号及び新規メールアドレスの一斉通知を簡単且つ確実に行い、個人情報を保護し、ネットワーク負荷を軽減するシステムを実現する。
【解決手段】通信装置103は、表示部105と、移動電話端末109及び移動電話端末111とのインターフェース107とを具備する。端末109から取り込んだ電話帳データは端末111へ転送される。メッセージの送信元とすべきメールアドレスを入力する画面が表示部105に表示され、送信先アドレスを電話帳データ内のリストから選択させる画面が表示される。入力された送信元メールアドレスと端末111の電話番号及びメールアドレスとを含むメッセージが作成され、送信先アドレスに送信され、通信装置103に記憶されていた電話帳データは消去される。
【解決手段】通信装置103は、表示部105と、移動電話端末109及び移動電話端末111とのインターフェース107とを具備する。端末109から取り込んだ電話帳データは端末111へ転送される。メッセージの送信元とすべきメールアドレスを入力する画面が表示部105に表示され、送信先アドレスを電話帳データ内のリストから選択させる画面が表示される。入力された送信元メールアドレスと端末111の電話番号及びメールアドレスとを含むメッセージが作成され、送信先アドレスに送信され、通信装置103に記憶されていた電話帳データは消去される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの一斉通知に関し、より詳細には、ユーザが既に使用している移動電話端末とは別の新たな移動電話端末の電話番号及びメールアドレスを、既に使用している移動電話端末が記憶しているメールアドレスの少なくとも一部に対して一斉に通知するために使用される通信装置、移動電話端末、通信システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
PHS(Personal Handyphone System)端末や携帯電話端末などの移動電話端末を新規に購入したユーザは、新たな移動電話端末のメールアドレスや電話番号を知人に通知する必要があるが、これは相当に手間のかかる作業である。日本国内において携帯電話事業者間での番号ポータビリティ制度が2006年10月に導入されたことにより、ユーザは別の携帯電話事業者に契約を切り替えても以前の電話番号をそのまま利用できるようになった。したがって、異なる携帯電話事業者との契約に切り替えた場合に電話番号を通知する必要は基本的にはなくなっている。しかし、メールアドレスの変更は必要であるので、新規のメールアドレスを通知しなければならないという問題は依然として残る。また、今まで移動電話端末を使用していたユーザがその事業者との契約を解除して新たにPHS事業者と契約した場合には、新たな電話番号とメールアドレスの両方を通知する必要がある。
【0003】
加えて、これまで使用していた移動電話端末を通話用途で使用しつつ、新たにPHS事業者と契約して、PHS端末を主にデータ通信用途で使用するユーザが増えてきている。このような場合にも、新たに購入したPHS端末のメールアドレス及び電話番号を知人に通知することが必要となる。
【0004】
このような問題に関連する技術として、従来より、受信した電子メール中に含まれている電話帳データを自身の具備する電話帳に登録することのできる携帯電話機が提案されている(特許文献1参照)。この構成を採用すると、所定の形式の電話帳データを含む電子メールを相手に送ることにより、この電子メールを受け取った相手の携帯電話機の電話帳を更新することができる。
【0005】
しかし、特許文献1の携帯電話機を利用する場合、相手方に送る電子メールは携帯電話機の使用者自らが作成しなければならない。そして、使用者が送信先である相手方の電子メールアドレスを携帯電話機内の電話帳から逐一選択し設定する必要がある。このため、変更した携帯電話機の新たな電話番号及びメールアドレスの通知に際しての使用者の負担が大きくなる。また、新たなメールアドレスを送信元として電子メールを相手方に送信することになるので、相手方の携帯電話機が既知のメールアドレス以外からの電子メールの受信を拒否するように設定されていると、上記の通知のための電子メールが相手方に届かない。
【0006】
このような問題を解決しうる技術として、携帯端末のメールアドレスが登録されるメールサーバと、変更前及び変更後のメールアドレス並びにメールアドレス変更の通知先となる宛先メールアドレスを携帯端末から受信する変更通知代行サーバとを有するシステムが提案されている(特許文献2参照)。変更通知代行サーバは、メールサーバに変更前のメールアドレスが登録されているか否かを確認し、登録がされていない場合に、変更後のメールアドレスを含む変更通知メッセージを作成する。そして、宛先メールアドレスを送信先とし、変更前のメールアドレスを送信元として、変更通知メッセージが送信される。この構成によれば、通知先の相手が変更通知メッセージを迷惑メールと勘違いすることがなく、メールアドレス変更の通知をより確実に行うことができる。
【0007】
また、コンピュータネットワークを介して送信側端末のメールアドレスの変更を受信側端末に自動通知するメールサーバが提案されている(特許文献3参照)。当該メールサーバは、送信元のメールアドレス及び受信先のメールアドレスを保存し、送信元のメールアドレスの変更要求があると、保存している受信先メールアドレスを送信元の端末に提供して選択させる。送信元の端末において受信先メールアドレスの選択がなされると、メールサーバは、その選択された受信先アドレスに対して、送信元端末のメールアドレスが変更された旨を通知するメールを送信する。この構成を採用すると、送信元のユーザは、メールアドレスの変更にかかる手間を省くことができる。
【特許文献1】特開2002−135396号公報
【特許文献2】特開2006−277573号公報
【特許文献3】特開2004−120371号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献2や特許文献3の技術を利用する場合、送信先となりうる多くのメールアドレスを通信ネットワーク上のサーバに一旦アップロードする必要がある。したがって、通信ネットワークにとって負担が増大するという問題がある。特に、メールアドレスに顔などの画像情報が含まれていると負担は大きなものとなる。また、たとえ一時的にせよ、通信ネットワーク上に位置する通信事業者のサーバに電話番号や電子メールアドレスなどの個人情報が記憶されるので、これら個人情報が漏洩する危険性が高まる。また、使用者自身が携帯端末からサーバにアクセスしてアドレスデータをアップロードする必要があるので、使用者にかかる作業負担が大きくなる。
【0009】
さらに、番号ポータビリティ制度の導入により移動通信事業者間の変更がより頻繁に行われるようになることを考慮すると、上記従来技術には問題がある。すなわち、従来技術においては、新たな通信事業者との間で契約をして新たな移動電話端末のメールアドレスを取得した後に、当該新たな通信事業者のサーバを介してメールアドレス変更の通知をする必要がある。このため、その通知メールの送信元は新たな通信事業者で登録された新たなメールアドレスとなる。したがって、送信先端末が既知のメールアドレス以外からの電子メールの受信を拒否するように設定されていると、通知メールが所望の相手方に届かない。
【0010】
本発明の目的は、新規電話番号及び新規メールアドレスの一斉通知をより簡単且つ確実に行うことを可能とし、個人情報の保護及びネットワーク負荷の軽減の観点からも強化されたシステムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の通信装置は、表示部と、第1の移動電話端末及び第2の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備する。通信装置は、第1の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶し、この電話帳データを第2の移動電話端末へ転送して記憶させる。そして、上記メッセージの送信元とすべきメールアドレスをユーザに入力させる入力画面を表示部に表示し、入力された送信元メールアドレスを記憶する。続いて、メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを、電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を表示部に表示し、選択された送信先メールアドレスを記憶する。さらに、通信装置は、入力された送信元メールアドレスを送信元とし、第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成し、通信ネットワークを介して、選択された送信先メールアドレスに送信する。そして、記憶している電話帳データを消去して作業を終了する。
【0012】
このような構成により、本発明の通信装置は、第2の移動電話端末への電話帳データのコピーとともに、第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを送信することができる。
【0013】
本発明の通信装置は、好ましくは電子メール受信機能を有さないように構成され、何らかの理由で送信先アドレスに届かずに戻ってきた電子メールの受信を拒否する。
【0014】
また、上記メッセージの送信元メールアドレスは第1の移動電話端末のメールアドレスであってもよい。また、通信装置は、メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を表示部に表示するように構成してもよい。この場合、選択された定型文と第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むようにメッセージが作成される。さらに、本発明の通信装置は、所定期間内に上記メッセージを送信した回数を記憶するように構成されてもよい。
【0015】
本発明は、第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知する通信システムとしても実現することができる。当該通信システムは、表示部と、第1の移動電話端末及び第2の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備する通信装置と、通信ネットワークを介して通信装置と接続されたメールサーバとを具備する。通信装置は、上述のようにして、第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成し、作成したメッセージを選択された1つ又は複数の送信先メールアドレス宛にメールサーバを介して送信する。通信装置は、記憶している電話帳データを消去して作業を終了する。
【0016】
また、本発明は、通信装置に上述の動作を実行させるプログラムとして実現することもできる。
【0017】
本発明は移動電話端末自体としても実現しうる。本発明の移動電話端末は、表示部と、他の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備し、当該他の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶する。そして、上記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を表示部に表示し、メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を表示部に表示し、入力された送信元メールアドレスを送信元とし、自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成して、作成されたメッセージを選択された1つ又は複数の送信先メールアドレスに対して通信ネットワークを介して送信する。
【0018】
この構成により、本発明の移動電話端末は、自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを、他の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して送信することができる。
【0019】
上記送信元メールアドレスは他の移動電話端末のメールアドレスであってもよい。また、本発明の移動電話端末は、メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を表示部に表示するように構成してもよい。この場合、選択された定型文と自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むようにメッセージが作成される。さらに、本発明は、移動電話端末に上述の動作を実行させるプログラムとして実現することもできる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、新規メールアドレスの一斉通知をより簡単且つ確実に行うことを可能とし、個人情報保護の観点やネットワーク負荷の軽減からも強化された通信システムを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本実施形態における通信システムの構成例を図1に示す。通信システム1は、通信装置103、インターネットなどの通信ネットワーク113及び117、移動電話事業者のメールサーバ115、本システムを利用するユーザの所有する移動電話端末109及び111、及び受信側の通信端末119−1乃至119−5を含む。受信側の通信端末119−1乃至119−5は、移動電話端末やパーソナルコンピュータであり、通信ネットワーク117と無線又は有線により接続されている。通信装置103は、例えばパーソナルコンピュータであり、表示部105と、移動電話端末109及び111との接続のためのインターフェース107とを具備する。図1において、通信装置103は2つのインターフェース107を有するように図示されている。しかし、通信装置103は単一のインターフェース107を有していてもよい。この場合、ユーザは単一のインターフェース107に移動電話端末109及び111を交互に接続して作業を行う。通信装置103は、さらにキーボード106などの入力手段を具備する。もしくは、通信装置103は、表示部105に触れることによりデータの入力を可能とするようなタッチパネル式の入力機能を有していてもよい。通信装置103は通信ネットワーク113を介して通信を行うことができるが、後述するように、好ましくは電子メールを受信しないように構成される。
【0022】
以下、通信事業者Aの移動電話端末109を使用しているユーザが、別の通信事業者Bと契約し、通信事業者Bの移動電話端末111を新たに使用することになったものと仮定する。そして、ユーザはこれら移動電話端末109及び111の双方を使用するものと仮定する。この場合、移動電話端末111の電話番号及び電子メールアドレスは、移動電話端末109の電話番号及び電子メールアドレスとは当然別のものであるので、ユーザは友人や知人に移動電話端末111の新たな情報を通知する必要がある。
【0023】
図1において、本実施形態の通信装置103は、通信事業者Bの移動電話端末を専門に取り扱う販売店101の店内に設置されているとする。移動電話端末111を販売店101において購入し、通信事業者Bとの契約を行ったユーザは、販売店101に設置された電話帳データコピー用の装置を用いて端末109内に格納されている電話帳データ(電子メールアドレスデータを含む)を端末111にコピーすることが多い。以下に述べるように、本実施形態の通信装置103は、このような電話帳データのコピーと新規の電話番号及び電子メールアドレスの知人への通知とを併せて行うことができるという特徴を有する。このため、図1のように通信装置103を販売店101内に設置すれば、ユーザにとっての利便性が非常に高い。しかし、通信装置103は、通信ネットワーク113と有線又は無線で接続されていればよく、設置場所は販売店内に限定されないことに留意されたい。
【0024】
図1におけるインターフェース107は有線方式として図示されており、例えばUSBケーブル及びUSB端子から構成される。このような構成に代えて、通信装置103は、移動電話端末109及び111との間で赤外線通信などの近距離無線通信によりデータの送受信を行う機能をインターフェース107として有していてもよい。
【0025】
図1のシステムにおいて使用される本実施形態の通信装置103の動作の流れを図2に示す。ここで、通信装置103は単一のインターフェース107を有するものとして説明を行う。移動電話端末111の新規の電話番号及び電子メールアドレスの通知を希望するユーザは、通信装置103を操作して(例えば、表示部105に表示される初期メニュー画面上のスタートボタンに触れるなどして)、当該通知のための動作を開始させる。
【0026】
通信装置103は、まず最初に、移動電話端末109内に格納されている電話帳データを移動電話端末111へコピーするために、表示部105に図3に示すような選択画面301を表示させる(S201)。本実施例において、ユーザはコピー元の移動電話端末109に対応する「A社」を選択する。
【0027】
これに応答して、通信装置103は、図4に示すような移動電話端末109の機種選択用の画面401を表示部105に表示する(S203)。ここでは移動電話端末109の機種が機種Xであると仮定し、ユーザは選択画面401において「機種X」を選択するものとする。また、通信装置103は、画面401に代えて、移動電話端末109の通信方式を選択させる画面を表示してもよい。
【0028】
これに応答して、通信装置103は、図5に示すようなコピー元の移動電話端末の接続を指示する画面501を表示部105に表示する(S205)。この際、図示されるように、選択された通信事業者及び機種ごとに異なるメッセージ表示欄503やイラスト表示欄505を画面501に表示してもよい。ユーザは指示に従って移動電話端末109を通信装置103のインターフェース107に接続して「次へ」を選択する。
【0029】
通信装置103は、インターフェース107に移動電話端末109が接続されたことを認識すると(S207)、図6のような画面601を表示部105に表示する。この際、図示されるように、選択された通信事業者や機種ごとに異なるイラスト表示欄603を画面601に表示してもよい。
【0030】
画面601においてユーザが「次へ」を選択すると、通信装置103は、コピー元の端末である移動電話端末109に格納されている電話帳データを取り込んで記憶する(S209)。電話帳データの取り込みが完了すると、通信装置103は、図7に示すような、コピー元の移動電話端末をインターフェース107から取り外すよう指示する画面701を表示部105に表示する(S211)。尚、本実施例ではインターフェース107が1つしか存在しないと仮定しているが、通信装置103がインターフェース107を複数有する場合には、ここで移動電話端末109の取り外しを指示することは必ずしも必要ではない。
【0031】
画面701の指示に従い、ユーザが移動電話端末109をインターフェース107から取り外して「次へ」を選択すると、通信装置103は、図8に示すような、電話帳データのコピー先の移動電話端末の機種をユーザに選択させるための選択画面801を表示部105に表示する(S213)。また、通信装置103は、画面801に代えて、通信方式を選択させる画面を表示してもよい。移動電話端末111の機種がαであるとすると、ユーザは画面801において「機種α」を選択する。尚、本実施例では、通信装置103が通信事業者Bの端末を専門に取り扱う販売店101内に設置されていると仮定しており、コピー先の移動電話端末111は通信事業者Bの端末であるので、通信装置103は移動電話端末111の通信事業者を選択する画面(画面301と同様の画面)を表示しない。これに対して、上記のような販売店101でなく、複数の通信事業者の端末を取り扱う販売店に設置される通信装置103は、コピー先の端末についても画面301のような選択画面を表示するように構成すべきである。
【0032】
これに応答して、通信装置103は、図9に示すようなコピー先の移動電話端末の接続を指示する画面901を表示部105に表示する(S215)。この際、図示されるように、選択された機種ごとに異なるメッセージ表示欄903やイラスト表示欄905が画面901に表示されてもよい。ユーザは指示に従って移動電話端末111をインターフェース107に接続して「次へ」を選択する。
【0033】
通信装置103は、インターフェース107に移動電話端末111が接続されたことを認識すると(S217)、図10のような画面1001を表示部105に表示する。この際、図示されるように、選択された通信事業者や機種ごとに異なるイラスト表示欄1003を画面1001に表示してもよい。
【0034】
画面1001においてユーザが「次へ」を選択すると、通信装置103は、移動電話端末109から通信装置103内に取り込まれて記憶されている電話帳データを移動電話端末111へ転送して書き込む(S219)。電話帳データの書込みが完了すると、通信装置103は、図11に示すような、コピー先の移動電話端末をインターフェース107から取り外すよう指示する画面1101を表示部105に表示する(S221)。
【0035】
画面1101の指示に従い、ユーザが移動電話端末111をインターフェース107から取り外して「次へ」を選択すると、通信装置103は、通信装置103内に記憶されている電話帳データがメールアドレスを含むか否かを確認する(S223)。通常、電話帳データのフォーマットは所定の規則に従って構成されており、当該データ内のどの領域にメールアドレスが格納されるかは既知である。したがって、通信装置103は、例えば、電話帳データ内のメールアドレスデータの格納領域に何らかのデータが含まれていれば、電話帳データがメールアドレスを含むと判断する。当業者であれば、種々の構成により図2のステップS223を実現することができるであろう。
【0036】
電話帳データ内にメールアドレスが存在しない場合(図2のS223の「いいえ」)、移動電話端末111の電話番号やメールアドレスを通知する相手先のメールアドレスが存在しないことを意味するので、通信装置103は、記憶していた電話帳データを消去し、表示部105に図12に示すような完了画面1201を表示する(S225)。このように、本発明の通信装置103は取り込んだ電話帳データを残さないため、電話番号やメールアドレスなどの個人情報の流出を防止することができる。
【0037】
一方、電話帳データ内にメールアドレスが存在する場合(S223の「はい」)、通信装置103は、図13に示すような、電話番号及びメールアドレスの通知サービスの利用をユーザが希望するか否かを選択させる画面1301を表示部105に表示する(S227)。ユーザが「利用しない」を選択すると(S227の「いいえ」)、通信装置103は、記憶していた電話帳データを消去し、表示部105に完了画面1201を表示する(S225)。
【0038】
画面1301においてユーザが「利用する」を選択すると(S227の「はい」)、通信装置103は、ユーザ認証を目的として、図14に示すような、移動端末111の電話番号を入力するための入力画面1401を表示部105に表示する(S229)。ここでの認証は簡易なものでよい。例えば、通信装置103は、入力された電話番号の最初の3桁の数字が通信事業者Bに特有のものであることを確認する。このほか、当業者であれば種々の認証方式を採用することができるであろう。入力された電話番号が適切でない場合、通信装置103は再度の入力を指示するか、もしくは作業を終了する。
【0039】
入力された電話番号が適切である場合、通信装置103は、当該電話番号を通知することを希望するか否かをユーザに選択させる画面を表示してもよい。
【0040】
続いて、通信装置103は、図15に示すような、電話番号及びメールアドレスを通知するメッセージ(以下「通知メール」という。)内に表示させるべきユーザ名をユーザに入力させる入力画面1501を表示部105に表示する(S231)。
【0041】
ユーザがユーザ名を入力して「次へ」を選択すると、通信装置103は、図16Aに示すような、通知メールに送信元アドレスとして表示すべきメールアドレス(通知メール中の「From」フィールドなどに表示されるメールアドレス)をユーザに入力させる入力画面1601を表示部105に表示させる(S233)。このように、本実施形態の通信装置103は、通知メールに送信元アドレス(Fromフィールドのアドレス)として表示すべきメールアドレスをユーザ自身が自由に入力することを可能にする。この特徴により、ユーザは、以前から使用している通信事業者Aの移動電話端末109のメールアドレスを、通知メールの送信元アドレスとして指定することができる。ユーザが移動電話端末111を新規に購入した時点では、ユーザの知人たちはその移動電話端末111のメールアドレスを知りえない。したがって、送信先の端末において、既知のメールアドレス以外を送信元とする電子メールの受信を拒否するような設定がなされていると、移動電話端末111のメールアドレスを送信元として通知メールを送信しても、当該通知メールが知人に届かず、新しい電話番号やメールアドレスを通知することができない。この点、本実施形態によれば、以前から使用している移動電話端末109のメールアドレスを送信元として一斉通知をすることができる。したがって、通信事業者を変更した場合であっても、受信を拒否されることなく、新しい電話番号及びメールアドレスの通知を確実に行えるという利点がある。
【0042】
画面1601においてユーザが送信元メールアドレスを入力して「次へ」を選択した後、通信装置103は、図16Bに示すような返信先メールアドレスの入力画面1603を表示してもよい。ここでユーザが指定したメールアドレスは、通知メールにおいて「Reply−To」フィールドに返信先アドレスとして表示されることになる。ユーザが返信先アドレスを指定しない場合には、通知メールの返信先は「From」フィールドのメールアドレスとなる。
【0043】
続いて、通信装置103は、通知メールの送信先をユーザに選択させるため、記憶している電話帳データに含まれるメールアドレスのリストを図17のように表示する(S235)。ユーザは通知先として指定したい相手を選んでチェックボックスに触れるなどしてチェックする。また、選択画面1701において「すべて選択」を選択すればすべてのチェックボックスがチェックされ、「すべて解除」を選択すればすべてのチェックが解除されるようにしてもよい。また、画面1701は、選択されたそれぞれの通知先メールアドレスをBCCに指定するか否かをユーザが選べるように構成してもよい。
【0044】
画面1701においてユーザが通知メールの送信先を選択して「次へ」をクリックすると、通信装置103は、通知メールの本文として使用すべき定型文を複数の候補(ここでは1〜4)から選択するための図18に示すような選択画面1801を表示部105に表示させる(S237)。選択画面1801は、選択された定型文の内容を表示する表示画面1803を含んでもよい。このように定型文のみ使用できるようにすることで、本実施形態の電話番号及びメールアドレス通知サービスが広告メールの一斉送信などに悪用されることを防止することができる。
【0045】
画面1801においてユーザが「次へ」を選択すると、通信装置103は、これまでにユーザにより入力もしくは選択された情報を使用して通知メールを作成し、図19に示すような確認画面1901を表示部105に表示する(S239)。図19の例においては、送信元アドレス(Fromフィールドのアドレス)として「taro_yamada@a.ne.jp」(通信事業者Aの移動電話端末109のメールアドレス)が指定され、返信先アドレス(Reply−Toフィールドのアドレス)として「taro_yamada@b.ne.jp」(通信事業者Bの移動電話端末111のメールアドレス)が指定されている。図16Bにおいてユーザが返信先アドレスを指定しなければ、このReply−Toフィールドは表示されず、返信先アドレスは「taro_yamada@a.ne.jp」になる。また、図19の例においては、宛先のうち「To」フィールドに「suzuki@a.ne.jp」が指定され、「BCC」フィールドに「sato@b.ne.jp」が指定されている。メッセージの本文は図18において選択された定型文であり、その中に移動電話端末111の電話番号及びメールアドレスが挿入される。
【0046】
画面1901においてユーザが「送信」を選択すると、通信装置103は作成した通知メールを指定された宛先に送信する(S241)。当該通知メールは通信ネットワーク113を介して移動電話端末111の通信事業者Bのメールサーバ115に送信され、そこから各宛先(図1の端末119−1乃至119−5の少なくとも一部)に送信される。
【0047】
指定された宛先の数が所定の数を越える場合、本実施形態の通信装置103は、一通の通知メールに含まれる宛先の数を制限するように構成されてもよい。例えば、メールサーバ115が一度に送信するメールの数が100通に制限されている場合において、ユーザが500件の宛先を指定したとき、通信装置103は、メールサーバ115に対して、それぞれ100件の宛先を指定した同一内容の通知メールを一定時間間隔で5通送信してもよい。
【0048】
その後、通信装置103は、図20に示すような送信完了を示す画面2001を表示し、記憶していた電話帳データを消去し、完了画面1201を表示する(S243)。すべてを完了した後、画面表示は初期画面に戻る(S245)。本実施形態の通信装置103は取り込んだ電話帳データを残さないため、電話番号やメールアドレスなどの個人情報の流出を防止することができる。
【0049】
本実施形態において、指定された宛先アドレスが存在せずに通知メールを当該宛先アドレスに送信できなかった場合、その通知メールは販売店101の通信装置103のアドレスに戻ってくることになる。この点に関し、本実施形態の通信装置103は電子メールの受信機能を持たないという特徴を有しており、受信されずに戻ってきた通知メールに含まれる電話番号やメールアドレスなどの個人情報が通信装置103内に蓄積される問題を回避することができる。このような受信されなかった通知メールは、結果としてメールサーバ115に蓄積され、一定期間後に削除される。このように、本実施形態は強固な個人情報漏洩防止機能を有している。
【0050】
以上説明したように、本実施形態の通信装置103は、電話帳のコピーを行う際に電話番号及びメールアドレスの通知を行うことを可能にする。電話帳のコピーという作業自体については、機種変更や通信事業者の変更の際にほぼ必須であるので、従来から高いニーズがある。本実施形態によれば、通信装置の表示部の指示に従うだけで、電話帳のコピーと同時に、ユーザが新規電話番号及び新規メールアドレスを一斉に通知するための通知メールを簡単に作成して送信することができる。したがって、従来技術と比較してユーザの負担を大きく軽減できる。
【0051】
なお、本発明の通信装置はカウンタ機能を有するように構成することができる。このような通信装置は、所定期間(例えば1ヶ月)内に電話番号及びメールアドレスを通知するサービスを何件実行したかをカウントして、所定期間ごとにその件数を通信事業者のサーバなどに送信する。通信事業者は、件数に応じた手数料をその通信装置を設置している販売店に支払う。このような特徴は、各販売店に対して、本発明の通信装置及び通信システムを利用したサービスの利用をユーザに促すためのインセンティブを与えるという効果がある。
【0052】
本実施例においては、通信装置103を利用する前の段階で移動電話端末111のメールアドレスの登録が完了していることを前提としているが、通信装置103は、その一連の動作の中で当該メールアドレス登録を行うように構成することも可能である。この場合、通信装置103は、例えば電話帳データを移動電話端末111に転送した後(ステップS219の後)に、通信ネットワーク上に存在する移動電話端末111の通信事業者Bのサーバにアクセスする。そして、当該サーバから提供されるアカウント入力画面やパスワード入力画面などを表示部105に表示する。ユーザが移動電話端末111に関するアカウント及びパスワードを入力すると、通信装置103はこれらの情報をサーバに送信する。認証が成功すると、メールサーバ115は電子メールアドレスの登録を行うための登録画面を提供し、通信装置はこれを表示部105に表示する。このようにして、ユーザは所望のメールアドレスを取得して登録することができる。
【0053】
本実施形態は、通信装置103自身が図2に示すような一連の動作を行うものとして説明したが、上述の通信装置103が行う一連の手順をパーソナルコンピュータなどの通信装置に実行させるプログラムとして実現することも可能である。表示部と移動電話端末を接続するためのインターフェースとを具備する通信装置にこのような本発明のプログラムをインストールすれば、その通信装置は上述の実施例における通信装置103と同様の効果を奏するものとなる。
【0054】
また、本実施例は、ユーザがそれまでに契約していた通信事業者Aとは別の通信事業者Bと新たに契約する場合についての適用例を説明した。これに代えて、ユーザが同一の通信事業者Aの端末の機種変更を行う場合についても適用することができる。この場合にも、通信ネットワーク上のサーバに電話帳データをアップロードする必要がないのでネットワーク側の負担を軽減でき、個人情報の漏洩を防止できる。また、以前に使用していたメールアドレスを送信元として通知メールを作成できるので、当該通知メールの受信が宛先端末において拒否されることを防止できる。さらに、電話帳のコピーと同時に通知メールを簡単に作成して一斉送信できる。したがって、このような適用例においても、本発明は従来技術と比較して有利な効果をもたらす。
【実施例1】
【0055】
本発明の別の実施例のシステム構成を図21に示す。通信システム2は、ユーザの所有する移動電話端末109及び111、通信ネットワーク113及び117、移動電話事業者のメールサーバ115、及び受信側の通信端末119−1乃至119−5を含む。図1の実施例と異なり、図21の通信システム2は通信装置103を必要としない。代わりに、ユーザの移動電話端末111が図1における本発明の通信装置103に相当する機能をも具備するように構成される。移動電話端末111は、表示部2101と、移動電話端末109との間で通信を行うためのインターフェース2103とを具備する。インターフェース2103は、例えばIrDA規格に準拠した赤外線送受信装置である。しかしながら、インターフェース2103は有線方式であってもよい。例えば、移動電話端末111がホスティング機能を有していることを前提として、移動電話端末111及び109はインターフェース2103としてUSBポートを有してもよい。この場合、両移動電話端末をUSBケーブルで接続することにより直接的なデータの送受信が可能となる。
【0056】
以下、通信事業者Aの移動電話端末109を使用しているユーザが、別の通信事業者Bと契約し、通信事業者Bの移動電話端末111を新たに使用することになったものと仮定する。そして、ユーザはこれら移動電話端末109及び111の双方を使用するものと仮定する。この場合、移動電話端末111の電話番号及び電子メールアドレスは、移動電話端末109の電話番号及び電子メールアドレスとは当然別のものであるので、ユーザは友人や知人にこれらの新たな情報を通知する必要がある。
【0057】
図21のシステムにおける本実施例の移動電話端末111の動作の流れを図22に示す。移動電話端末111に割り当てられた新規の電話番号及び電子メールアドレスの通知を希望するユーザは、移動電話端末111を操作して(例えば、移動電話端末111のメニュー画面から所定のメニューを選択して)、当該通知のための動作を開始させる。
【0058】
移動電話端末111は、移動電話端末109内に格納されている電話帳データを移動電話端末111へコピーするために、電話帳データのコピー元の移動電話端末の通信事業者を選択する選択画面を表示部2101に表示する(S2201)。本実施例において、ユーザは「A社」を選択する。
【0059】
これに応答して、移動電話端末111は、移動電話端末109の機種選択用の画面を表示する(S2203)。ここでは移動電話端末109の機種が機種Xであると仮定し、ユーザは「機種X」を選択するものとする。また、移動電話端末は、このような画面に代えて、移動電話端末109の通信方式を選択させる画面を表示してもよい。
【0060】
これに応答して、移動電話端末111は、コピー元の移動電話端末109の接続を指示する画面を表示する(S2205)。ユーザは移動電話端末111及び109を操作して、例えば両端末の赤外線通信機能を起動する。
【0061】
移動電話端末111は、赤外線通信により移動電話端末109が接続されたことを認識すると(S2207)、コピー元の端末である移動電話端末109に格納されている電話帳データを取り込んで記憶する(S2209)。電話帳データの取り込みが完了すると、移動電話端末111は、コピー元の移動電話端末109との接続を切断するよう指示する(S2211)。もしくは、移動電話端末111は移動電話端末109との通信を自動的に切断してもよい。
【0062】
続いて、移動電話端末111は、記憶した電話帳データがメールアドレスを含むか否かを確認する(S2223)。電話帳データ内にメールアドレスが存在しない場合(S2223の「いいえ」)、移動電話端末111は、表示部2101に完了画面を表示して動作を終了する(S2225)。
【0063】
一方、電話帳データ内にメールアドレスが存在する場合(S2223の「はい」)、移動電話端末111は、電話番号及びメールアドレスを通知する機能をユーザが希望するか否かを選択させる画面を表示する(S2227)。ユーザが利用を希望しない場合(S2227の「いいえ」)、移動電話端末111は完了画面を表示する(S2225)。
【0064】
ユーザが通知機能の利用を希望する場合(S227の「はい」)、移動電話端末111は、電話番号及びメールアドレスを通知する通知メール内に表示させるべきユーザ名をユーザに入力させる入力画面を表示部2101に表示する(S2231)。
【0065】
ユーザ名が入力されると、移動電話端末111は、通知メールに送信元アドレスとして表示すべきメールアドレス(通知メール中の「From」フィールドなどに表示されるメールアドレス)をユーザに入力させる入力画面を表示する(S2233)。このように、本実施例の移動電話端末111は、通知メールに送信元アドレス(Fromフィールドのアドレス)として表示すべきメールアドレスをユーザ自身が自由に入力することを可能にする。この特徴により、ユーザは、以前から使用している通信事業者Aの移動電話端末109のメールアドレスを、通知メールの送信元アドレスとして指定することができる。したがって、送信先の端末において既知のメールアドレス以外を送信元とする電子メールの受信を拒否するような設定がなされていても、受信を拒否されることなく、新しい電話番号及びメールアドレスの通知を確実に行えるという利点がある。
【0066】
ユーザが送信元メールアドレスを入力した後、移動電話端末111は、返信先メールアドレスの入力画面を表示してもよい。ここでユーザが指定したメールアドレスは、通知メールにおいて「Reply−To」フィールドに返信先アドレスとして表示されることになる。ユーザが返信先アドレスを指定しない場合には、通知メールの返信先は「From」フィールドのメールアドレスとなる。
【0067】
続いて、移動電話端末111は、通知メールの送信先をユーザに選択させるため、移動電話端末109から取り込んで記憶した電話帳データに含まれるメールアドレスのリストを表示する(S2235)。ユーザは通知先として指定したい相手を選択する。移動電話端末111は、通知メールの本文として使用すべき定型文を幾つかの候補から選択するための選択画面を表示する(S2237)。定型文のみ使用できるようにすることで、本発明の電話番号及びメールアドレス通知機能が広告メールの一斉送信などに悪用されることを防止できる。
【0068】
次に、移動電話端末111は、これまでに入力もしくは選択された情報を使用して通知メールを作成し、確認画面を表示する(S2239)。ユーザからの送信指示に応答して、移動電話端末111は作成した通知メールを指定された宛先に送信する(S2241)。当該通知メールは通信ネットワーク113を介して移動電話端末111の通信事業者Bのメールサーバ115に送信され、そこから各宛先(図21の端末119−1乃至119−5の少なくとも一部)に送信される。
【0069】
指定された宛先の数が所定の数を越える場合、移動電話端末111は、一通の通知メールに含まれる宛先の数を制限するように構成されてもよい。例えば、メールサーバ115が一度に送信するメールの数が100通に制限されている場合において、ユーザが500件の宛先を指定したとき、移動電話端末111は、メールサーバ115に対して、それぞれ100件の宛先を指定した同一内容の通知メールを一定時間間隔で5通送信してもよい。
【0070】
その後、移動電話端末111は送信完了を示す画面を表示し、作業がすべて完了した旨を示す画面を表示する(S2243)。すべてを完了した後、画面表示は初期画面に戻る(S2245)。本実施例によれば、電話帳データは移動電話端末109から移動電話端末111に直接的に送信されるだけであり、通信ネットワークを介して送信されたり通信ネットワーク上に位置するサーバにアップロードされたりすることがないので、電話番号やメールアドレスなどの個人情報の流出を防止することができる。
【0071】
以上のように、本実施例の移動電話端末111は、電話帳のコピーを行う際に同時に電話番号及びメールアドレスの通知を行うことを可能にし、従来技術と比較してユーザの負担を大きく軽減できる。
【0072】
本実施例においては、新規電話番号及び新規メールアドレスを付与される移動電話端末111が図1の通信装置103に相当する機能を実行したが、これに代えて、移動電話端末109がその機能を実行してもよいことは当業者にとって明らかであろう。
【0073】
本実施例においては、移動電話端末111の一斉通知機能を利用する前の段階で移動電話端末111のメールアドレスの登録が完了していることを前提としている。しかし、本実施の移動電話端末111は、その一連の動作の中でメールアドレスの登録を行うように構成することも可能である。この場合、移動電話端末111は、例えば電話帳データを移動電話端末109から取り込んで記憶した後(ステップS2209の後)に、通信ネットワーク上に存在する通信事業者Bのサーバにアクセスする。そして、当該サーバから提供されるアカウント入力画面やパスワード入力画面などを表示部2101に表示する。ユーザが移動電話端末111に関するアカウント及びパスワードを入力すると、移動電話端末111はこれらの情報をサーバに送信する。認証が成功すると、サーバは電子メールアドレスの登録を行うための登録画面を提供し、移動電話端末111はこれを表示部2101に表示する。このようにして、ユーザは所望のメールアドレスを取得して登録することができる。
【0074】
また、本実施例の移動電話端末は、図22のS2223以降のステップを実行するように構成されてもよい。この場合、移動電話端末109の電話帳データを移動電話端末111に取り込む作業は、例えば移動電話端末109及び111と接続するインターフェースを有するPCなどを用いて行われる。
【0075】
本実施例は、移動電話端末111が図22に示すような一連の動作を行うものとして説明された。しかし、本実施例は、一連の動作を移動電話端末111に実行させるプログラムとして実現することも可能である。表示部と、移動電話端末109を接続するためのインターフェースとを具備する移動電話端末にこのような本発明のプログラムをインストールすることにより、その移動電話端末は上述の実施例における移動電話端末111と同様の効果を奏するものとなる。本発明のプログラムは、例えばJava(登録商標)アプリケーションとして実現することができる。
【0076】
また、本実施例は、ユーザがそれまでに契約していた通信事業者Aとは別の通信事業者Bと新たに契約する場合について説明した。これに代えて、本発明は、ユーザが同一の通信事業者Aの端末の機種変更を行う場合についても適用することができる。この場合にも、通信ネットワーク上のサーバに電話帳データをアップロードする必要がないのでネットワーク側の負担を軽減でき、個人情報の漏洩を防止できる。また、以前に使用していたメールアドレスを送信元として通知メールを作成できるので、当該通知メールの受信が宛先端末において拒否されることを防止できる。さらに、電話帳のコピーと同時に通知メールを簡単に作成して一斉送信できる。したがって、このような適用例においても、本発明は従来技術と比較して有利な効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の通信システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の通信装置の動作の流れを示す図である。
【図3】コピー元の移動電話端末の通信事業者を選択させる画面を示す図である。
【図4】コピー元の移動電話端末の機種を選択させる画面を示す図である。
【図5】コピー元の移動電話端末の接続を指示する画面を示す図である。
【図6】コピー元の移動電話端末の接続が認識されたことを表示する画面を示す図である。
【図7】コピー元の移動電話端末の取り外しを指示する画面を示す図である。
【図8】コピー先の移動電話端末の機種を選択させる画面を示す図である。
【図9】コピー先の移動電話端末の接続を指示する画面を示す図である。
【図10】コピー先の移動電話端末の接続が認識されたことを表示する画面を示す図である。
【図11】コピー先の移動電話端末の取り外しを指示する画面を示す図である。
【図12】完了画面を示す図である。
【図13】電話番号及びメールアドレスを通知するサービスを利用するか否かを選択させる画面を示す図である。
【図14】コピー先の移動電話端末の電話番号を入力させる画面を示す図である。
【図15】通知メール内に表示させるべきユーザ名を入力させる画面を示す図である。
【図16A】通知メールの送信元メールアドレスを入力させる画面を示す図である。
【図16B】通知メールに対する返信先メールアドレスを入力させる画面を示す図である。
【図17】通知メールの送信先を選択させる画面を示す図である。
【図18】送信する定型文を選択させる画面を示す図である。
【図19】作成した通知メールの内容を確認する画面を示す図である。
【図20】通知メールの送信完了を知らせる画面を示す図である。
【図21】本発明の別の実施例の通信システムの構成を示す図である。
【図22】図21のシステムにおける本発明の移動電話端末の動作の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0078】
1、2 通信システム
101 販売店
103 通信装置
105、2101 表示部
107、2103 インターフェース
109、111 移動電話端末
113、117 通信ネットワーク
115 メールサーバ
119−1〜119−5 受信側通信端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの一斉通知に関し、より詳細には、ユーザが既に使用している移動電話端末とは別の新たな移動電話端末の電話番号及びメールアドレスを、既に使用している移動電話端末が記憶しているメールアドレスの少なくとも一部に対して一斉に通知するために使用される通信装置、移動電話端末、通信システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
PHS(Personal Handyphone System)端末や携帯電話端末などの移動電話端末を新規に購入したユーザは、新たな移動電話端末のメールアドレスや電話番号を知人に通知する必要があるが、これは相当に手間のかかる作業である。日本国内において携帯電話事業者間での番号ポータビリティ制度が2006年10月に導入されたことにより、ユーザは別の携帯電話事業者に契約を切り替えても以前の電話番号をそのまま利用できるようになった。したがって、異なる携帯電話事業者との契約に切り替えた場合に電話番号を通知する必要は基本的にはなくなっている。しかし、メールアドレスの変更は必要であるので、新規のメールアドレスを通知しなければならないという問題は依然として残る。また、今まで移動電話端末を使用していたユーザがその事業者との契約を解除して新たにPHS事業者と契約した場合には、新たな電話番号とメールアドレスの両方を通知する必要がある。
【0003】
加えて、これまで使用していた移動電話端末を通話用途で使用しつつ、新たにPHS事業者と契約して、PHS端末を主にデータ通信用途で使用するユーザが増えてきている。このような場合にも、新たに購入したPHS端末のメールアドレス及び電話番号を知人に通知することが必要となる。
【0004】
このような問題に関連する技術として、従来より、受信した電子メール中に含まれている電話帳データを自身の具備する電話帳に登録することのできる携帯電話機が提案されている(特許文献1参照)。この構成を採用すると、所定の形式の電話帳データを含む電子メールを相手に送ることにより、この電子メールを受け取った相手の携帯電話機の電話帳を更新することができる。
【0005】
しかし、特許文献1の携帯電話機を利用する場合、相手方に送る電子メールは携帯電話機の使用者自らが作成しなければならない。そして、使用者が送信先である相手方の電子メールアドレスを携帯電話機内の電話帳から逐一選択し設定する必要がある。このため、変更した携帯電話機の新たな電話番号及びメールアドレスの通知に際しての使用者の負担が大きくなる。また、新たなメールアドレスを送信元として電子メールを相手方に送信することになるので、相手方の携帯電話機が既知のメールアドレス以外からの電子メールの受信を拒否するように設定されていると、上記の通知のための電子メールが相手方に届かない。
【0006】
このような問題を解決しうる技術として、携帯端末のメールアドレスが登録されるメールサーバと、変更前及び変更後のメールアドレス並びにメールアドレス変更の通知先となる宛先メールアドレスを携帯端末から受信する変更通知代行サーバとを有するシステムが提案されている(特許文献2参照)。変更通知代行サーバは、メールサーバに変更前のメールアドレスが登録されているか否かを確認し、登録がされていない場合に、変更後のメールアドレスを含む変更通知メッセージを作成する。そして、宛先メールアドレスを送信先とし、変更前のメールアドレスを送信元として、変更通知メッセージが送信される。この構成によれば、通知先の相手が変更通知メッセージを迷惑メールと勘違いすることがなく、メールアドレス変更の通知をより確実に行うことができる。
【0007】
また、コンピュータネットワークを介して送信側端末のメールアドレスの変更を受信側端末に自動通知するメールサーバが提案されている(特許文献3参照)。当該メールサーバは、送信元のメールアドレス及び受信先のメールアドレスを保存し、送信元のメールアドレスの変更要求があると、保存している受信先メールアドレスを送信元の端末に提供して選択させる。送信元の端末において受信先メールアドレスの選択がなされると、メールサーバは、その選択された受信先アドレスに対して、送信元端末のメールアドレスが変更された旨を通知するメールを送信する。この構成を採用すると、送信元のユーザは、メールアドレスの変更にかかる手間を省くことができる。
【特許文献1】特開2002−135396号公報
【特許文献2】特開2006−277573号公報
【特許文献3】特開2004−120371号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献2や特許文献3の技術を利用する場合、送信先となりうる多くのメールアドレスを通信ネットワーク上のサーバに一旦アップロードする必要がある。したがって、通信ネットワークにとって負担が増大するという問題がある。特に、メールアドレスに顔などの画像情報が含まれていると負担は大きなものとなる。また、たとえ一時的にせよ、通信ネットワーク上に位置する通信事業者のサーバに電話番号や電子メールアドレスなどの個人情報が記憶されるので、これら個人情報が漏洩する危険性が高まる。また、使用者自身が携帯端末からサーバにアクセスしてアドレスデータをアップロードする必要があるので、使用者にかかる作業負担が大きくなる。
【0009】
さらに、番号ポータビリティ制度の導入により移動通信事業者間の変更がより頻繁に行われるようになることを考慮すると、上記従来技術には問題がある。すなわち、従来技術においては、新たな通信事業者との間で契約をして新たな移動電話端末のメールアドレスを取得した後に、当該新たな通信事業者のサーバを介してメールアドレス変更の通知をする必要がある。このため、その通知メールの送信元は新たな通信事業者で登録された新たなメールアドレスとなる。したがって、送信先端末が既知のメールアドレス以外からの電子メールの受信を拒否するように設定されていると、通知メールが所望の相手方に届かない。
【0010】
本発明の目的は、新規電話番号及び新規メールアドレスの一斉通知をより簡単且つ確実に行うことを可能とし、個人情報の保護及びネットワーク負荷の軽減の観点からも強化されたシステムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の通信装置は、表示部と、第1の移動電話端末及び第2の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備する。通信装置は、第1の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶し、この電話帳データを第2の移動電話端末へ転送して記憶させる。そして、上記メッセージの送信元とすべきメールアドレスをユーザに入力させる入力画面を表示部に表示し、入力された送信元メールアドレスを記憶する。続いて、メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを、電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を表示部に表示し、選択された送信先メールアドレスを記憶する。さらに、通信装置は、入力された送信元メールアドレスを送信元とし、第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成し、通信ネットワークを介して、選択された送信先メールアドレスに送信する。そして、記憶している電話帳データを消去して作業を終了する。
【0012】
このような構成により、本発明の通信装置は、第2の移動電話端末への電話帳データのコピーとともに、第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを送信することができる。
【0013】
本発明の通信装置は、好ましくは電子メール受信機能を有さないように構成され、何らかの理由で送信先アドレスに届かずに戻ってきた電子メールの受信を拒否する。
【0014】
また、上記メッセージの送信元メールアドレスは第1の移動電話端末のメールアドレスであってもよい。また、通信装置は、メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を表示部に表示するように構成してもよい。この場合、選択された定型文と第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むようにメッセージが作成される。さらに、本発明の通信装置は、所定期間内に上記メッセージを送信した回数を記憶するように構成されてもよい。
【0015】
本発明は、第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知する通信システムとしても実現することができる。当該通信システムは、表示部と、第1の移動電話端末及び第2の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備する通信装置と、通信ネットワークを介して通信装置と接続されたメールサーバとを具備する。通信装置は、上述のようにして、第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成し、作成したメッセージを選択された1つ又は複数の送信先メールアドレス宛にメールサーバを介して送信する。通信装置は、記憶している電話帳データを消去して作業を終了する。
【0016】
また、本発明は、通信装置に上述の動作を実行させるプログラムとして実現することもできる。
【0017】
本発明は移動電話端末自体としても実現しうる。本発明の移動電話端末は、表示部と、他の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備し、当該他の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶する。そして、上記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を表示部に表示し、メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を表示部に表示し、入力された送信元メールアドレスを送信元とし、自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成して、作成されたメッセージを選択された1つ又は複数の送信先メールアドレスに対して通信ネットワークを介して送信する。
【0018】
この構成により、本発明の移動電話端末は、自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを、他の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して送信することができる。
【0019】
上記送信元メールアドレスは他の移動電話端末のメールアドレスであってもよい。また、本発明の移動電話端末は、メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を表示部に表示するように構成してもよい。この場合、選択された定型文と自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むようにメッセージが作成される。さらに、本発明は、移動電話端末に上述の動作を実行させるプログラムとして実現することもできる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、新規メールアドレスの一斉通知をより簡単且つ確実に行うことを可能とし、個人情報保護の観点やネットワーク負荷の軽減からも強化された通信システムを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本実施形態における通信システムの構成例を図1に示す。通信システム1は、通信装置103、インターネットなどの通信ネットワーク113及び117、移動電話事業者のメールサーバ115、本システムを利用するユーザの所有する移動電話端末109及び111、及び受信側の通信端末119−1乃至119−5を含む。受信側の通信端末119−1乃至119−5は、移動電話端末やパーソナルコンピュータであり、通信ネットワーク117と無線又は有線により接続されている。通信装置103は、例えばパーソナルコンピュータであり、表示部105と、移動電話端末109及び111との接続のためのインターフェース107とを具備する。図1において、通信装置103は2つのインターフェース107を有するように図示されている。しかし、通信装置103は単一のインターフェース107を有していてもよい。この場合、ユーザは単一のインターフェース107に移動電話端末109及び111を交互に接続して作業を行う。通信装置103は、さらにキーボード106などの入力手段を具備する。もしくは、通信装置103は、表示部105に触れることによりデータの入力を可能とするようなタッチパネル式の入力機能を有していてもよい。通信装置103は通信ネットワーク113を介して通信を行うことができるが、後述するように、好ましくは電子メールを受信しないように構成される。
【0022】
以下、通信事業者Aの移動電話端末109を使用しているユーザが、別の通信事業者Bと契約し、通信事業者Bの移動電話端末111を新たに使用することになったものと仮定する。そして、ユーザはこれら移動電話端末109及び111の双方を使用するものと仮定する。この場合、移動電話端末111の電話番号及び電子メールアドレスは、移動電話端末109の電話番号及び電子メールアドレスとは当然別のものであるので、ユーザは友人や知人に移動電話端末111の新たな情報を通知する必要がある。
【0023】
図1において、本実施形態の通信装置103は、通信事業者Bの移動電話端末を専門に取り扱う販売店101の店内に設置されているとする。移動電話端末111を販売店101において購入し、通信事業者Bとの契約を行ったユーザは、販売店101に設置された電話帳データコピー用の装置を用いて端末109内に格納されている電話帳データ(電子メールアドレスデータを含む)を端末111にコピーすることが多い。以下に述べるように、本実施形態の通信装置103は、このような電話帳データのコピーと新規の電話番号及び電子メールアドレスの知人への通知とを併せて行うことができるという特徴を有する。このため、図1のように通信装置103を販売店101内に設置すれば、ユーザにとっての利便性が非常に高い。しかし、通信装置103は、通信ネットワーク113と有線又は無線で接続されていればよく、設置場所は販売店内に限定されないことに留意されたい。
【0024】
図1におけるインターフェース107は有線方式として図示されており、例えばUSBケーブル及びUSB端子から構成される。このような構成に代えて、通信装置103は、移動電話端末109及び111との間で赤外線通信などの近距離無線通信によりデータの送受信を行う機能をインターフェース107として有していてもよい。
【0025】
図1のシステムにおいて使用される本実施形態の通信装置103の動作の流れを図2に示す。ここで、通信装置103は単一のインターフェース107を有するものとして説明を行う。移動電話端末111の新規の電話番号及び電子メールアドレスの通知を希望するユーザは、通信装置103を操作して(例えば、表示部105に表示される初期メニュー画面上のスタートボタンに触れるなどして)、当該通知のための動作を開始させる。
【0026】
通信装置103は、まず最初に、移動電話端末109内に格納されている電話帳データを移動電話端末111へコピーするために、表示部105に図3に示すような選択画面301を表示させる(S201)。本実施例において、ユーザはコピー元の移動電話端末109に対応する「A社」を選択する。
【0027】
これに応答して、通信装置103は、図4に示すような移動電話端末109の機種選択用の画面401を表示部105に表示する(S203)。ここでは移動電話端末109の機種が機種Xであると仮定し、ユーザは選択画面401において「機種X」を選択するものとする。また、通信装置103は、画面401に代えて、移動電話端末109の通信方式を選択させる画面を表示してもよい。
【0028】
これに応答して、通信装置103は、図5に示すようなコピー元の移動電話端末の接続を指示する画面501を表示部105に表示する(S205)。この際、図示されるように、選択された通信事業者及び機種ごとに異なるメッセージ表示欄503やイラスト表示欄505を画面501に表示してもよい。ユーザは指示に従って移動電話端末109を通信装置103のインターフェース107に接続して「次へ」を選択する。
【0029】
通信装置103は、インターフェース107に移動電話端末109が接続されたことを認識すると(S207)、図6のような画面601を表示部105に表示する。この際、図示されるように、選択された通信事業者や機種ごとに異なるイラスト表示欄603を画面601に表示してもよい。
【0030】
画面601においてユーザが「次へ」を選択すると、通信装置103は、コピー元の端末である移動電話端末109に格納されている電話帳データを取り込んで記憶する(S209)。電話帳データの取り込みが完了すると、通信装置103は、図7に示すような、コピー元の移動電話端末をインターフェース107から取り外すよう指示する画面701を表示部105に表示する(S211)。尚、本実施例ではインターフェース107が1つしか存在しないと仮定しているが、通信装置103がインターフェース107を複数有する場合には、ここで移動電話端末109の取り外しを指示することは必ずしも必要ではない。
【0031】
画面701の指示に従い、ユーザが移動電話端末109をインターフェース107から取り外して「次へ」を選択すると、通信装置103は、図8に示すような、電話帳データのコピー先の移動電話端末の機種をユーザに選択させるための選択画面801を表示部105に表示する(S213)。また、通信装置103は、画面801に代えて、通信方式を選択させる画面を表示してもよい。移動電話端末111の機種がαであるとすると、ユーザは画面801において「機種α」を選択する。尚、本実施例では、通信装置103が通信事業者Bの端末を専門に取り扱う販売店101内に設置されていると仮定しており、コピー先の移動電話端末111は通信事業者Bの端末であるので、通信装置103は移動電話端末111の通信事業者を選択する画面(画面301と同様の画面)を表示しない。これに対して、上記のような販売店101でなく、複数の通信事業者の端末を取り扱う販売店に設置される通信装置103は、コピー先の端末についても画面301のような選択画面を表示するように構成すべきである。
【0032】
これに応答して、通信装置103は、図9に示すようなコピー先の移動電話端末の接続を指示する画面901を表示部105に表示する(S215)。この際、図示されるように、選択された機種ごとに異なるメッセージ表示欄903やイラスト表示欄905が画面901に表示されてもよい。ユーザは指示に従って移動電話端末111をインターフェース107に接続して「次へ」を選択する。
【0033】
通信装置103は、インターフェース107に移動電話端末111が接続されたことを認識すると(S217)、図10のような画面1001を表示部105に表示する。この際、図示されるように、選択された通信事業者や機種ごとに異なるイラスト表示欄1003を画面1001に表示してもよい。
【0034】
画面1001においてユーザが「次へ」を選択すると、通信装置103は、移動電話端末109から通信装置103内に取り込まれて記憶されている電話帳データを移動電話端末111へ転送して書き込む(S219)。電話帳データの書込みが完了すると、通信装置103は、図11に示すような、コピー先の移動電話端末をインターフェース107から取り外すよう指示する画面1101を表示部105に表示する(S221)。
【0035】
画面1101の指示に従い、ユーザが移動電話端末111をインターフェース107から取り外して「次へ」を選択すると、通信装置103は、通信装置103内に記憶されている電話帳データがメールアドレスを含むか否かを確認する(S223)。通常、電話帳データのフォーマットは所定の規則に従って構成されており、当該データ内のどの領域にメールアドレスが格納されるかは既知である。したがって、通信装置103は、例えば、電話帳データ内のメールアドレスデータの格納領域に何らかのデータが含まれていれば、電話帳データがメールアドレスを含むと判断する。当業者であれば、種々の構成により図2のステップS223を実現することができるであろう。
【0036】
電話帳データ内にメールアドレスが存在しない場合(図2のS223の「いいえ」)、移動電話端末111の電話番号やメールアドレスを通知する相手先のメールアドレスが存在しないことを意味するので、通信装置103は、記憶していた電話帳データを消去し、表示部105に図12に示すような完了画面1201を表示する(S225)。このように、本発明の通信装置103は取り込んだ電話帳データを残さないため、電話番号やメールアドレスなどの個人情報の流出を防止することができる。
【0037】
一方、電話帳データ内にメールアドレスが存在する場合(S223の「はい」)、通信装置103は、図13に示すような、電話番号及びメールアドレスの通知サービスの利用をユーザが希望するか否かを選択させる画面1301を表示部105に表示する(S227)。ユーザが「利用しない」を選択すると(S227の「いいえ」)、通信装置103は、記憶していた電話帳データを消去し、表示部105に完了画面1201を表示する(S225)。
【0038】
画面1301においてユーザが「利用する」を選択すると(S227の「はい」)、通信装置103は、ユーザ認証を目的として、図14に示すような、移動端末111の電話番号を入力するための入力画面1401を表示部105に表示する(S229)。ここでの認証は簡易なものでよい。例えば、通信装置103は、入力された電話番号の最初の3桁の数字が通信事業者Bに特有のものであることを確認する。このほか、当業者であれば種々の認証方式を採用することができるであろう。入力された電話番号が適切でない場合、通信装置103は再度の入力を指示するか、もしくは作業を終了する。
【0039】
入力された電話番号が適切である場合、通信装置103は、当該電話番号を通知することを希望するか否かをユーザに選択させる画面を表示してもよい。
【0040】
続いて、通信装置103は、図15に示すような、電話番号及びメールアドレスを通知するメッセージ(以下「通知メール」という。)内に表示させるべきユーザ名をユーザに入力させる入力画面1501を表示部105に表示する(S231)。
【0041】
ユーザがユーザ名を入力して「次へ」を選択すると、通信装置103は、図16Aに示すような、通知メールに送信元アドレスとして表示すべきメールアドレス(通知メール中の「From」フィールドなどに表示されるメールアドレス)をユーザに入力させる入力画面1601を表示部105に表示させる(S233)。このように、本実施形態の通信装置103は、通知メールに送信元アドレス(Fromフィールドのアドレス)として表示すべきメールアドレスをユーザ自身が自由に入力することを可能にする。この特徴により、ユーザは、以前から使用している通信事業者Aの移動電話端末109のメールアドレスを、通知メールの送信元アドレスとして指定することができる。ユーザが移動電話端末111を新規に購入した時点では、ユーザの知人たちはその移動電話端末111のメールアドレスを知りえない。したがって、送信先の端末において、既知のメールアドレス以外を送信元とする電子メールの受信を拒否するような設定がなされていると、移動電話端末111のメールアドレスを送信元として通知メールを送信しても、当該通知メールが知人に届かず、新しい電話番号やメールアドレスを通知することができない。この点、本実施形態によれば、以前から使用している移動電話端末109のメールアドレスを送信元として一斉通知をすることができる。したがって、通信事業者を変更した場合であっても、受信を拒否されることなく、新しい電話番号及びメールアドレスの通知を確実に行えるという利点がある。
【0042】
画面1601においてユーザが送信元メールアドレスを入力して「次へ」を選択した後、通信装置103は、図16Bに示すような返信先メールアドレスの入力画面1603を表示してもよい。ここでユーザが指定したメールアドレスは、通知メールにおいて「Reply−To」フィールドに返信先アドレスとして表示されることになる。ユーザが返信先アドレスを指定しない場合には、通知メールの返信先は「From」フィールドのメールアドレスとなる。
【0043】
続いて、通信装置103は、通知メールの送信先をユーザに選択させるため、記憶している電話帳データに含まれるメールアドレスのリストを図17のように表示する(S235)。ユーザは通知先として指定したい相手を選んでチェックボックスに触れるなどしてチェックする。また、選択画面1701において「すべて選択」を選択すればすべてのチェックボックスがチェックされ、「すべて解除」を選択すればすべてのチェックが解除されるようにしてもよい。また、画面1701は、選択されたそれぞれの通知先メールアドレスをBCCに指定するか否かをユーザが選べるように構成してもよい。
【0044】
画面1701においてユーザが通知メールの送信先を選択して「次へ」をクリックすると、通信装置103は、通知メールの本文として使用すべき定型文を複数の候補(ここでは1〜4)から選択するための図18に示すような選択画面1801を表示部105に表示させる(S237)。選択画面1801は、選択された定型文の内容を表示する表示画面1803を含んでもよい。このように定型文のみ使用できるようにすることで、本実施形態の電話番号及びメールアドレス通知サービスが広告メールの一斉送信などに悪用されることを防止することができる。
【0045】
画面1801においてユーザが「次へ」を選択すると、通信装置103は、これまでにユーザにより入力もしくは選択された情報を使用して通知メールを作成し、図19に示すような確認画面1901を表示部105に表示する(S239)。図19の例においては、送信元アドレス(Fromフィールドのアドレス)として「taro_yamada@a.ne.jp」(通信事業者Aの移動電話端末109のメールアドレス)が指定され、返信先アドレス(Reply−Toフィールドのアドレス)として「taro_yamada@b.ne.jp」(通信事業者Bの移動電話端末111のメールアドレス)が指定されている。図16Bにおいてユーザが返信先アドレスを指定しなければ、このReply−Toフィールドは表示されず、返信先アドレスは「taro_yamada@a.ne.jp」になる。また、図19の例においては、宛先のうち「To」フィールドに「suzuki@a.ne.jp」が指定され、「BCC」フィールドに「sato@b.ne.jp」が指定されている。メッセージの本文は図18において選択された定型文であり、その中に移動電話端末111の電話番号及びメールアドレスが挿入される。
【0046】
画面1901においてユーザが「送信」を選択すると、通信装置103は作成した通知メールを指定された宛先に送信する(S241)。当該通知メールは通信ネットワーク113を介して移動電話端末111の通信事業者Bのメールサーバ115に送信され、そこから各宛先(図1の端末119−1乃至119−5の少なくとも一部)に送信される。
【0047】
指定された宛先の数が所定の数を越える場合、本実施形態の通信装置103は、一通の通知メールに含まれる宛先の数を制限するように構成されてもよい。例えば、メールサーバ115が一度に送信するメールの数が100通に制限されている場合において、ユーザが500件の宛先を指定したとき、通信装置103は、メールサーバ115に対して、それぞれ100件の宛先を指定した同一内容の通知メールを一定時間間隔で5通送信してもよい。
【0048】
その後、通信装置103は、図20に示すような送信完了を示す画面2001を表示し、記憶していた電話帳データを消去し、完了画面1201を表示する(S243)。すべてを完了した後、画面表示は初期画面に戻る(S245)。本実施形態の通信装置103は取り込んだ電話帳データを残さないため、電話番号やメールアドレスなどの個人情報の流出を防止することができる。
【0049】
本実施形態において、指定された宛先アドレスが存在せずに通知メールを当該宛先アドレスに送信できなかった場合、その通知メールは販売店101の通信装置103のアドレスに戻ってくることになる。この点に関し、本実施形態の通信装置103は電子メールの受信機能を持たないという特徴を有しており、受信されずに戻ってきた通知メールに含まれる電話番号やメールアドレスなどの個人情報が通信装置103内に蓄積される問題を回避することができる。このような受信されなかった通知メールは、結果としてメールサーバ115に蓄積され、一定期間後に削除される。このように、本実施形態は強固な個人情報漏洩防止機能を有している。
【0050】
以上説明したように、本実施形態の通信装置103は、電話帳のコピーを行う際に電話番号及びメールアドレスの通知を行うことを可能にする。電話帳のコピーという作業自体については、機種変更や通信事業者の変更の際にほぼ必須であるので、従来から高いニーズがある。本実施形態によれば、通信装置の表示部の指示に従うだけで、電話帳のコピーと同時に、ユーザが新規電話番号及び新規メールアドレスを一斉に通知するための通知メールを簡単に作成して送信することができる。したがって、従来技術と比較してユーザの負担を大きく軽減できる。
【0051】
なお、本発明の通信装置はカウンタ機能を有するように構成することができる。このような通信装置は、所定期間(例えば1ヶ月)内に電話番号及びメールアドレスを通知するサービスを何件実行したかをカウントして、所定期間ごとにその件数を通信事業者のサーバなどに送信する。通信事業者は、件数に応じた手数料をその通信装置を設置している販売店に支払う。このような特徴は、各販売店に対して、本発明の通信装置及び通信システムを利用したサービスの利用をユーザに促すためのインセンティブを与えるという効果がある。
【0052】
本実施例においては、通信装置103を利用する前の段階で移動電話端末111のメールアドレスの登録が完了していることを前提としているが、通信装置103は、その一連の動作の中で当該メールアドレス登録を行うように構成することも可能である。この場合、通信装置103は、例えば電話帳データを移動電話端末111に転送した後(ステップS219の後)に、通信ネットワーク上に存在する移動電話端末111の通信事業者Bのサーバにアクセスする。そして、当該サーバから提供されるアカウント入力画面やパスワード入力画面などを表示部105に表示する。ユーザが移動電話端末111に関するアカウント及びパスワードを入力すると、通信装置103はこれらの情報をサーバに送信する。認証が成功すると、メールサーバ115は電子メールアドレスの登録を行うための登録画面を提供し、通信装置はこれを表示部105に表示する。このようにして、ユーザは所望のメールアドレスを取得して登録することができる。
【0053】
本実施形態は、通信装置103自身が図2に示すような一連の動作を行うものとして説明したが、上述の通信装置103が行う一連の手順をパーソナルコンピュータなどの通信装置に実行させるプログラムとして実現することも可能である。表示部と移動電話端末を接続するためのインターフェースとを具備する通信装置にこのような本発明のプログラムをインストールすれば、その通信装置は上述の実施例における通信装置103と同様の効果を奏するものとなる。
【0054】
また、本実施例は、ユーザがそれまでに契約していた通信事業者Aとは別の通信事業者Bと新たに契約する場合についての適用例を説明した。これに代えて、ユーザが同一の通信事業者Aの端末の機種変更を行う場合についても適用することができる。この場合にも、通信ネットワーク上のサーバに電話帳データをアップロードする必要がないのでネットワーク側の負担を軽減でき、個人情報の漏洩を防止できる。また、以前に使用していたメールアドレスを送信元として通知メールを作成できるので、当該通知メールの受信が宛先端末において拒否されることを防止できる。さらに、電話帳のコピーと同時に通知メールを簡単に作成して一斉送信できる。したがって、このような適用例においても、本発明は従来技術と比較して有利な効果をもたらす。
【実施例1】
【0055】
本発明の別の実施例のシステム構成を図21に示す。通信システム2は、ユーザの所有する移動電話端末109及び111、通信ネットワーク113及び117、移動電話事業者のメールサーバ115、及び受信側の通信端末119−1乃至119−5を含む。図1の実施例と異なり、図21の通信システム2は通信装置103を必要としない。代わりに、ユーザの移動電話端末111が図1における本発明の通信装置103に相当する機能をも具備するように構成される。移動電話端末111は、表示部2101と、移動電話端末109との間で通信を行うためのインターフェース2103とを具備する。インターフェース2103は、例えばIrDA規格に準拠した赤外線送受信装置である。しかしながら、インターフェース2103は有線方式であってもよい。例えば、移動電話端末111がホスティング機能を有していることを前提として、移動電話端末111及び109はインターフェース2103としてUSBポートを有してもよい。この場合、両移動電話端末をUSBケーブルで接続することにより直接的なデータの送受信が可能となる。
【0056】
以下、通信事業者Aの移動電話端末109を使用しているユーザが、別の通信事業者Bと契約し、通信事業者Bの移動電話端末111を新たに使用することになったものと仮定する。そして、ユーザはこれら移動電話端末109及び111の双方を使用するものと仮定する。この場合、移動電話端末111の電話番号及び電子メールアドレスは、移動電話端末109の電話番号及び電子メールアドレスとは当然別のものであるので、ユーザは友人や知人にこれらの新たな情報を通知する必要がある。
【0057】
図21のシステムにおける本実施例の移動電話端末111の動作の流れを図22に示す。移動電話端末111に割り当てられた新規の電話番号及び電子メールアドレスの通知を希望するユーザは、移動電話端末111を操作して(例えば、移動電話端末111のメニュー画面から所定のメニューを選択して)、当該通知のための動作を開始させる。
【0058】
移動電話端末111は、移動電話端末109内に格納されている電話帳データを移動電話端末111へコピーするために、電話帳データのコピー元の移動電話端末の通信事業者を選択する選択画面を表示部2101に表示する(S2201)。本実施例において、ユーザは「A社」を選択する。
【0059】
これに応答して、移動電話端末111は、移動電話端末109の機種選択用の画面を表示する(S2203)。ここでは移動電話端末109の機種が機種Xであると仮定し、ユーザは「機種X」を選択するものとする。また、移動電話端末は、このような画面に代えて、移動電話端末109の通信方式を選択させる画面を表示してもよい。
【0060】
これに応答して、移動電話端末111は、コピー元の移動電話端末109の接続を指示する画面を表示する(S2205)。ユーザは移動電話端末111及び109を操作して、例えば両端末の赤外線通信機能を起動する。
【0061】
移動電話端末111は、赤外線通信により移動電話端末109が接続されたことを認識すると(S2207)、コピー元の端末である移動電話端末109に格納されている電話帳データを取り込んで記憶する(S2209)。電話帳データの取り込みが完了すると、移動電話端末111は、コピー元の移動電話端末109との接続を切断するよう指示する(S2211)。もしくは、移動電話端末111は移動電話端末109との通信を自動的に切断してもよい。
【0062】
続いて、移動電話端末111は、記憶した電話帳データがメールアドレスを含むか否かを確認する(S2223)。電話帳データ内にメールアドレスが存在しない場合(S2223の「いいえ」)、移動電話端末111は、表示部2101に完了画面を表示して動作を終了する(S2225)。
【0063】
一方、電話帳データ内にメールアドレスが存在する場合(S2223の「はい」)、移動電話端末111は、電話番号及びメールアドレスを通知する機能をユーザが希望するか否かを選択させる画面を表示する(S2227)。ユーザが利用を希望しない場合(S2227の「いいえ」)、移動電話端末111は完了画面を表示する(S2225)。
【0064】
ユーザが通知機能の利用を希望する場合(S227の「はい」)、移動電話端末111は、電話番号及びメールアドレスを通知する通知メール内に表示させるべきユーザ名をユーザに入力させる入力画面を表示部2101に表示する(S2231)。
【0065】
ユーザ名が入力されると、移動電話端末111は、通知メールに送信元アドレスとして表示すべきメールアドレス(通知メール中の「From」フィールドなどに表示されるメールアドレス)をユーザに入力させる入力画面を表示する(S2233)。このように、本実施例の移動電話端末111は、通知メールに送信元アドレス(Fromフィールドのアドレス)として表示すべきメールアドレスをユーザ自身が自由に入力することを可能にする。この特徴により、ユーザは、以前から使用している通信事業者Aの移動電話端末109のメールアドレスを、通知メールの送信元アドレスとして指定することができる。したがって、送信先の端末において既知のメールアドレス以外を送信元とする電子メールの受信を拒否するような設定がなされていても、受信を拒否されることなく、新しい電話番号及びメールアドレスの通知を確実に行えるという利点がある。
【0066】
ユーザが送信元メールアドレスを入力した後、移動電話端末111は、返信先メールアドレスの入力画面を表示してもよい。ここでユーザが指定したメールアドレスは、通知メールにおいて「Reply−To」フィールドに返信先アドレスとして表示されることになる。ユーザが返信先アドレスを指定しない場合には、通知メールの返信先は「From」フィールドのメールアドレスとなる。
【0067】
続いて、移動電話端末111は、通知メールの送信先をユーザに選択させるため、移動電話端末109から取り込んで記憶した電話帳データに含まれるメールアドレスのリストを表示する(S2235)。ユーザは通知先として指定したい相手を選択する。移動電話端末111は、通知メールの本文として使用すべき定型文を幾つかの候補から選択するための選択画面を表示する(S2237)。定型文のみ使用できるようにすることで、本発明の電話番号及びメールアドレス通知機能が広告メールの一斉送信などに悪用されることを防止できる。
【0068】
次に、移動電話端末111は、これまでに入力もしくは選択された情報を使用して通知メールを作成し、確認画面を表示する(S2239)。ユーザからの送信指示に応答して、移動電話端末111は作成した通知メールを指定された宛先に送信する(S2241)。当該通知メールは通信ネットワーク113を介して移動電話端末111の通信事業者Bのメールサーバ115に送信され、そこから各宛先(図21の端末119−1乃至119−5の少なくとも一部)に送信される。
【0069】
指定された宛先の数が所定の数を越える場合、移動電話端末111は、一通の通知メールに含まれる宛先の数を制限するように構成されてもよい。例えば、メールサーバ115が一度に送信するメールの数が100通に制限されている場合において、ユーザが500件の宛先を指定したとき、移動電話端末111は、メールサーバ115に対して、それぞれ100件の宛先を指定した同一内容の通知メールを一定時間間隔で5通送信してもよい。
【0070】
その後、移動電話端末111は送信完了を示す画面を表示し、作業がすべて完了した旨を示す画面を表示する(S2243)。すべてを完了した後、画面表示は初期画面に戻る(S2245)。本実施例によれば、電話帳データは移動電話端末109から移動電話端末111に直接的に送信されるだけであり、通信ネットワークを介して送信されたり通信ネットワーク上に位置するサーバにアップロードされたりすることがないので、電話番号やメールアドレスなどの個人情報の流出を防止することができる。
【0071】
以上のように、本実施例の移動電話端末111は、電話帳のコピーを行う際に同時に電話番号及びメールアドレスの通知を行うことを可能にし、従来技術と比較してユーザの負担を大きく軽減できる。
【0072】
本実施例においては、新規電話番号及び新規メールアドレスを付与される移動電話端末111が図1の通信装置103に相当する機能を実行したが、これに代えて、移動電話端末109がその機能を実行してもよいことは当業者にとって明らかであろう。
【0073】
本実施例においては、移動電話端末111の一斉通知機能を利用する前の段階で移動電話端末111のメールアドレスの登録が完了していることを前提としている。しかし、本実施の移動電話端末111は、その一連の動作の中でメールアドレスの登録を行うように構成することも可能である。この場合、移動電話端末111は、例えば電話帳データを移動電話端末109から取り込んで記憶した後(ステップS2209の後)に、通信ネットワーク上に存在する通信事業者Bのサーバにアクセスする。そして、当該サーバから提供されるアカウント入力画面やパスワード入力画面などを表示部2101に表示する。ユーザが移動電話端末111に関するアカウント及びパスワードを入力すると、移動電話端末111はこれらの情報をサーバに送信する。認証が成功すると、サーバは電子メールアドレスの登録を行うための登録画面を提供し、移動電話端末111はこれを表示部2101に表示する。このようにして、ユーザは所望のメールアドレスを取得して登録することができる。
【0074】
また、本実施例の移動電話端末は、図22のS2223以降のステップを実行するように構成されてもよい。この場合、移動電話端末109の電話帳データを移動電話端末111に取り込む作業は、例えば移動電話端末109及び111と接続するインターフェースを有するPCなどを用いて行われる。
【0075】
本実施例は、移動電話端末111が図22に示すような一連の動作を行うものとして説明された。しかし、本実施例は、一連の動作を移動電話端末111に実行させるプログラムとして実現することも可能である。表示部と、移動電話端末109を接続するためのインターフェースとを具備する移動電話端末にこのような本発明のプログラムをインストールすることにより、その移動電話端末は上述の実施例における移動電話端末111と同様の効果を奏するものとなる。本発明のプログラムは、例えばJava(登録商標)アプリケーションとして実現することができる。
【0076】
また、本実施例は、ユーザがそれまでに契約していた通信事業者Aとは別の通信事業者Bと新たに契約する場合について説明した。これに代えて、本発明は、ユーザが同一の通信事業者Aの端末の機種変更を行う場合についても適用することができる。この場合にも、通信ネットワーク上のサーバに電話帳データをアップロードする必要がないのでネットワーク側の負担を軽減でき、個人情報の漏洩を防止できる。また、以前に使用していたメールアドレスを送信元として通知メールを作成できるので、当該通知メールの受信が宛先端末において拒否されることを防止できる。さらに、電話帳のコピーと同時に通知メールを簡単に作成して一斉送信できる。したがって、このような適用例においても、本発明は従来技術と比較して有利な効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の通信システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の通信装置の動作の流れを示す図である。
【図3】コピー元の移動電話端末の通信事業者を選択させる画面を示す図である。
【図4】コピー元の移動電話端末の機種を選択させる画面を示す図である。
【図5】コピー元の移動電話端末の接続を指示する画面を示す図である。
【図6】コピー元の移動電話端末の接続が認識されたことを表示する画面を示す図である。
【図7】コピー元の移動電話端末の取り外しを指示する画面を示す図である。
【図8】コピー先の移動電話端末の機種を選択させる画面を示す図である。
【図9】コピー先の移動電話端末の接続を指示する画面を示す図である。
【図10】コピー先の移動電話端末の接続が認識されたことを表示する画面を示す図である。
【図11】コピー先の移動電話端末の取り外しを指示する画面を示す図である。
【図12】完了画面を示す図である。
【図13】電話番号及びメールアドレスを通知するサービスを利用するか否かを選択させる画面を示す図である。
【図14】コピー先の移動電話端末の電話番号を入力させる画面を示す図である。
【図15】通知メール内に表示させるべきユーザ名を入力させる画面を示す図である。
【図16A】通知メールの送信元メールアドレスを入力させる画面を示す図である。
【図16B】通知メールに対する返信先メールアドレスを入力させる画面を示す図である。
【図17】通知メールの送信先を選択させる画面を示す図である。
【図18】送信する定型文を選択させる画面を示す図である。
【図19】作成した通知メールの内容を確認する画面を示す図である。
【図20】通知メールの送信完了を知らせる画面を示す図である。
【図21】本発明の別の実施例の通信システムの構成を示す図である。
【図22】図21のシステムにおける本発明の移動電話端末の動作の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0078】
1、2 通信システム
101 販売店
103 通信装置
105、2101 表示部
107、2103 インターフェース
109、111 移動電話端末
113、117 通信ネットワーク
115 メールサーバ
119−1〜119−5 受信側通信端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを送信する通信装置であって、
表示部と、第1の移動電話端末及び第2の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備し、
前記第1の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶し、前記電話帳データを前記第2の移動電話端末へ転送して記憶させ、
前記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を前記表示部に表示し、
前記メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを前記電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
入力された前記送信元メールアドレスを送信元とし、前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成し、
通信ネットワークを介して、作成した前記メッセージを選択された前記1つ又は複数の送信先メールアドレスに送信し、
記憶している電話帳データを消去する、通信装置。
【請求項2】
電子メール受信機能を有さないことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記送信元メールアドレスは前記第1の移動電話端末のメールアドレスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
さらに、前記メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
選択された前記定型文と前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むように前記メッセージを作成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
所定期間内に前記メッセージを送信した回数を記憶することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知する通信システムであって、
表示部と、第1の移動電話端末及び第2の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備する通信装置と、
通信ネットワークを介して前記通信装置と接続されたメールサーバとを具備し、
前記通信装置は、
前記第1の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶し、前記電話帳データを前記第2の移動電話端末へ転送して記憶させ、
前記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を前記表示部に表示し、
前記メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを前記電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
入力された前記送信元メールアドレスを送信元とし、前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成し、
前記メールサーバを介して、作成した前記メッセージを選択された前記1つ又は複数の送信先メールアドレスに送信し、
記憶している電話帳データを消去することを特徴とする通信システム。
【請求項7】
前記通信装置が電子メール受信機能を有さないことを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
【請求項8】
前記送信元メールアドレスは前記第1の移動電話端末のメールアドレスであることを特徴とする請求項6又は7に記載の通信システム。
【請求項9】
前記通信装置はさらに、前記メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
選択された前記定型文と前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むように前記メッセージを作成することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項10】
前記通信装置は、所定期間内に前記メッセージを送信した回数を記憶することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項11】
第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを送信するプログラムであって、
表示部と第1の移動電話端末及び第2の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備する通信装置に、
前記第1の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶するステップと、
前記電話帳データを前記第2の移動電話端末へ転送して記憶させるステップと、
前記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を前記表示部に表示するステップと、
前記メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを前記電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示するステップと、
入力された前記送信元メールアドレスを送信元とし、前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成するステップと、
通信ネットワークを介して、作成した前記メッセージを選択された前記1つ又は複数の送信先メールアドレスに送信するステップと、
記憶している電話帳データを消去するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項12】
前記通信装置に、前記通信装置へ送信される電子メールの受信を拒否するステップをさらに実行させることを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記送信元メールアドレスは前記第1の移動電話端末のメールアドレスであることを特徴とする請求項11又は12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記通信装置に、前記メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示するステップをさらに実行させ、
前記メッセージを作成するステップにおいて、選択された前記定型文と前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むように前記メッセージを作成させることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項15】
前記通信装置に、所定期間内に前記メッセージを送信した回数を記憶するステップをさらに実行させることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項16】
自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを、他の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して送信する移動電話端末であって、
表示部と、
前記他の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備し、
前記他の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶し、
前記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を前記表示部に表示し、
前記メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを前記電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
入力された前記送信元メールアドレスを送信元とし、自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成し、
通信ネットワークを介して、作成した前記メッセージを選択された前記1つ又は複数の送信先メールアドレスに送信する、移動電話端末。
【請求項17】
前記送信元メールアドレスは前記他の移動電話端末のメールアドレスであることを特徴とする請求項16に記載の移動電話端末。
【請求項18】
さらに、前記メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
選択された前記定型文と自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むように前記メッセージを作成することを特徴とする請求項16又は17に記載の移動電話端末。
【請求項19】
第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを送信するプログラムであって、
表示部と、第1の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備する第2の移動電話端末に、
前記他の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶するステップと、
前記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を前記表示部に表示するステップと、
前記メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを前記電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示するステップと、
入力された前記送信元メールアドレスを送信元とし、自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成するステップと、
通信ネットワークを介して、作成した前記メッセージを選択された前記1つ又は複数の送信先メールアドレスに送信するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項20】
前記送信元メールアドレスは前記他の移動電話端末のメールアドレスであることを特徴とする請求項19に記載のプログラム。
【請求項21】
前記第2の移動電話端末に、前記メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示するステップをさらに実行させ、
前記メッセージを作成するステップにおいて、選択された前記定型文と前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むように前記メッセージを作成させることを特徴とする請求項19又は20に記載のプログラム。
【請求項1】
第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを送信する通信装置であって、
表示部と、第1の移動電話端末及び第2の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備し、
前記第1の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶し、前記電話帳データを前記第2の移動電話端末へ転送して記憶させ、
前記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を前記表示部に表示し、
前記メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを前記電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
入力された前記送信元メールアドレスを送信元とし、前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成し、
通信ネットワークを介して、作成した前記メッセージを選択された前記1つ又は複数の送信先メールアドレスに送信し、
記憶している電話帳データを消去する、通信装置。
【請求項2】
電子メール受信機能を有さないことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記送信元メールアドレスは前記第1の移動電話端末のメールアドレスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
さらに、前記メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
選択された前記定型文と前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むように前記メッセージを作成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
所定期間内に前記メッセージを送信した回数を記憶することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知する通信システムであって、
表示部と、第1の移動電話端末及び第2の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備する通信装置と、
通信ネットワークを介して前記通信装置と接続されたメールサーバとを具備し、
前記通信装置は、
前記第1の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶し、前記電話帳データを前記第2の移動電話端末へ転送して記憶させ、
前記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を前記表示部に表示し、
前記メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを前記電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
入力された前記送信元メールアドレスを送信元とし、前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成し、
前記メールサーバを介して、作成した前記メッセージを選択された前記1つ又は複数の送信先メールアドレスに送信し、
記憶している電話帳データを消去することを特徴とする通信システム。
【請求項7】
前記通信装置が電子メール受信機能を有さないことを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
【請求項8】
前記送信元メールアドレスは前記第1の移動電話端末のメールアドレスであることを特徴とする請求項6又は7に記載の通信システム。
【請求項9】
前記通信装置はさらに、前記メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
選択された前記定型文と前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むように前記メッセージを作成することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項10】
前記通信装置は、所定期間内に前記メッセージを送信した回数を記憶することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項11】
第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを送信するプログラムであって、
表示部と第1の移動電話端末及び第2の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備する通信装置に、
前記第1の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶するステップと、
前記電話帳データを前記第2の移動電話端末へ転送して記憶させるステップと、
前記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を前記表示部に表示するステップと、
前記メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを前記電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示するステップと、
入力された前記送信元メールアドレスを送信元とし、前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成するステップと、
通信ネットワークを介して、作成した前記メッセージを選択された前記1つ又は複数の送信先メールアドレスに送信するステップと、
記憶している電話帳データを消去するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項12】
前記通信装置に、前記通信装置へ送信される電子メールの受信を拒否するステップをさらに実行させることを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記送信元メールアドレスは前記第1の移動電話端末のメールアドレスであることを特徴とする請求項11又は12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記通信装置に、前記メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示するステップをさらに実行させ、
前記メッセージを作成するステップにおいて、選択された前記定型文と前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むように前記メッセージを作成させることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項15】
前記通信装置に、所定期間内に前記メッセージを送信した回数を記憶するステップをさらに実行させることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項16】
自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを、他の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して送信する移動電話端末であって、
表示部と、
前記他の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備し、
前記他の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶し、
前記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を前記表示部に表示し、
前記メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを前記電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
入力された前記送信元メールアドレスを送信元とし、自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成し、
通信ネットワークを介して、作成した前記メッセージを選択された前記1つ又は複数の送信先メールアドレスに送信する、移動電話端末。
【請求項17】
前記送信元メールアドレスは前記他の移動電話端末のメールアドレスであることを特徴とする請求項16に記載の移動電話端末。
【請求項18】
さらに、前記メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示し、
選択された前記定型文と自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むように前記メッセージを作成することを特徴とする請求項16又は17に記載の移動電話端末。
【請求項19】
第1の移動電話端末に格納されている電話帳データ内のメールアドレスの少なくとも一部に対して第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を通知するメッセージを送信するプログラムであって、
表示部と、第1の移動電話端末との接続のためのインターフェースとを具備する第2の移動電話端末に、
前記他の移動電話端末から電話帳データを取り込んで記憶するステップと、
前記メッセージの送信元メールアドレスをユーザに入力させる入力画面を前記表示部に表示するステップと、
前記メッセージの送信先とすべき1つ又は複数のメールアドレスを前記電話帳データに含まれるメールアドレスのリストからユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示するステップと、
入力された前記送信元メールアドレスを送信元とし、自身の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方を含むメッセージを作成するステップと、
通信ネットワークを介して、作成した前記メッセージを選択された前記1つ又は複数の送信先メールアドレスに送信するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項20】
前記送信元メールアドレスは前記他の移動電話端末のメールアドレスであることを特徴とする請求項19に記載のプログラム。
【請求項21】
前記第2の移動電話端末に、前記メッセージに使用する定型文を複数の候補からユーザに選択させる選択画面を前記表示部に表示するステップをさらに実行させ、
前記メッセージを作成するステップにおいて、選択された前記定型文と前記第2の移動電話端末の電話番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含むように前記メッセージを作成させることを特徴とする請求項19又は20に記載のプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2009−10589(P2009−10589A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−168878(P2007−168878)
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【出願人】(304058826)株式会社ウィルコム (56)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【出願人】(304058826)株式会社ウィルコム (56)
【Fターム(参考)】
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