積荷搬送手段を有する自動車
本発明は、開閉可能なパネル（２３）を通してアクセス可能なトランク（１２）を有する自動車（１０）であって、自動車（１０）の後に取り付けられる積荷搬送手段（１４）を有する自動車に関する。使用時には、積荷搬送手段（１４）または積荷搬送手段（１４）の積荷（１８）の少なくとも一部は、トランク（１２）の入口の前を伸びる。本発明は、トランク（１２）が、閉鎖位置と開放位置との間で可動な少なくとも１つの扉（２６）を有し、閉鎖位置において、扉（２６）は、トランク（１２）の開口（２４）を少なくとも部分的に閉じ、開放位置において、積荷搬送手段（１４）が使用位置にあるときに、トランク（１２）の少なくとも部分に、直接アクセス可能であることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、開閉可能なパネルを通してアクセス可能なトランクを有する自動車であって、上記自動車の後に取り付けられる積荷搬送手段を有し、上記積荷搬送手段は、上記積荷搬送手段または上記積荷搬送手段の積荷の少なくとも一部が、上記トランクの入口の前を伸びる使用形態を有する、積荷搬送手段を有する自動車に関する。
【背景技術】
【０００２】
例えば自転車搬送装置のような、積荷搬送手段が装備された自動車は、極めて一般的である。自転車搬送装置には、自動車のルーフへ取り付け可能なものがあり、このような自転車搬送装置は、トランクへのアクセスを妨げないという長所を有するが、自動車の燃料消費と騒音を増加させるという短所を有する。
【０００３】
自動車の後へ取り付けられる自転車搬送装置は、良好な空力係数を有するが、トランクへのアクセスを妨げ、トランクのドアを開くためには、この装置を取り外す必要がある。
【０００４】
文献ＵＳ−Ａ−５ ５４４ ７９９には、自動車に連結された支持部材と、横方向アームを介して支持部材に取り付けられた可動部とからなる、自動車の後へ配置される積荷搬送手段が記載されている。横方向アームは、トランクのドアを開くことを可能にするために可動部を側部へ引っ込めることができるように、垂直軸の周りに回動可能に装着される。
【０００５】
また文献ＵＳ−Ａ−５ ６８５ ４６９には、自動車に連結された支持部材と、水平な軸を介して支持部材に取り付けられた可動部とからなる、自動車の後へ配置される積荷搬送手段が記載されている。可動部は、積荷搬送手段の可動部を下げることによってトランクのドアが開かれることを可能にするように、水平な軸の周りに回動可能に装着される。
【０００６】
積荷搬送手段のこれらの２つの構成は、多くの先行文献に記載されているものと同様に、確かにトランクを開いてアクセスすることを可能にするが、ユーザによる付加的な操作を必要とするという問題がある。また、積荷の重量によっては、積荷搬送手段を回すことはユーザにとって極めて困難であるという問題がある。
【０００７】
また、この装置は複雑であり、従って製造コストがかさむ。
【特許文献１】ＵＳ−Ａ−５ ５４４ ７９９
【特許文献２】ＵＳ−Ａ−５ ６８５ ４６９
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、上記問題を解消して、トランクへのアクセスが容易な、積荷搬送手段を有する自動車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記目的を達成するため、本発明は、本明細書の「技術分野」に記載した積荷搬送手段を有する自動車において、上記トランクは、閉鎖位置と開放位置との間で可動な少なくとも１つの扉を有し、上記閉鎖位置において、上記扉は、上記トランクの開口を少なくとも部分的に閉じ、上記開放位置において、上記積荷搬送手段が上記使用形態にあるときに、上記トランクの少なくとも部分に、直接アクセス可能であることを特徴とする、積荷搬送手段を有する自動車を提供する。
【００１０】
本発明のその他の特徴によれば：
−上記扉は、少なくとも１つの横方向の軸の周りの回動によって、上記閉鎖位置から上記開放位置へ移動することができ；
−上記横方向の軸は、上記開口の下端部に設けられ；
−上記横方向の軸は、上記開口の上端部に設けられ；
−上記扉と上記積荷搬送手段との間の衝突を回避するために、上記積荷搬送手段が上記使用形態にあるときに、上記扉の角度方向の移動範囲を制限するための手段が設けられ；
−上記移動範囲を制限するための手段は、存在検知センサを含み；
−上記扉は、上記開閉可能なパネルに取り付けられ；
−上記積荷搬送手段は、自転車搬送装置である。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照する、本発明の積荷搬送手段を有する自動車の実施の形態の説明を読むことによって明らかとなるであろう。これらの図面において：
−図１は、本発明による自動車の第１の実施の形態の後面図であり、簡単化のため、積荷搬送手段を含まない；
−図２は、積荷搬送手段を含む、図１に示す自動車の側面図であり、トランクはアクセス不能である；
−図３は、図２に示す自動車の側面図であり、トランクはアクセス可能である；
−図４は、本発明による積荷搬送手段を含む自動車の、第２の実施の形態の測面図であり、トランクはアクセス可能である。
【００１２】
以下の記述において、図１に示す参照系Ｌ、Ｖ、Ｔによって表示された縦、垂直、横方向が、非限定的にとられる。
【００１３】
同一または類似の部品は、同じ参照符号で示される。
【００１４】
図２に示すように、トランク１２を有する自動車１０の後に、積荷搬送手段１４が取り付けられる。
【００１５】
ここでは、積荷搬送手段１４は、使用形態において示されている。
【００１６】
積荷搬送手段１４の例として、本出願人の特許出願ＷＯ−Ａ−０３０３９９１２に開示されたような、着脱可能な自転車搬送装置１４がある。この自転車搬送装置１４は、自転車１８を支持するために概ね水平な面内を伸びる支持台１６を有する。また、自転車搬送装置１４は、自動車１０の少なくとも１つの後部構造部材２２に連結される、２つの縦方向の取り付けアーム２０を有する。
【００１７】
自転車１８は、支持台１６の上に、垂直な面に沿って置かれ、トランク１２の入口の前を伸びる。
【００１８】
図１に示すように、トランク１２は、例えば、少なくとも１つの扉２６が設けられた開口２４からなるテールゲートのような、開閉可能なパネル２３を介してアクセス可能である。閉じられたときには、扉２６は、トランク１２の開口２４の全部または部分を閉ざす。
【００１９】
図に示された扉２６は、開閉可能なパネル２３に取り付けられているが、例えば開閉可能なパネル２３が扉２６の上にあって、開閉可能なパネル２３と扉２６は離れていてもよい。
【００２０】
扉２６は、トランク１２の開口２４の下端部３０へ、横方向の軸Ａの周りに回動可能に取り付けられる。
【００２１】
扉２６は、先行技術によって既知で、従ってここでは説明しない閉鎖施錠手段（図示しない）を有する。
【００２２】
図３において、自転車搬送装置１４は、使用形態に保持されている。
【００２３】
扉２６は、閉鎖位置から開放位置へ動かされており、この開放位置において、扉２６を軸Ａの周りに自動車の外側へ回動させることによって、トランク１２は少なくとも部分的にアクセス可能である。全開放位置においては、扉２６の上端部は、積荷搬送手段１４及びその積荷１８に近接する。
【００２４】
このように、扉２６の角度方向の移動範囲は、自転車搬送装置１４または自転車１８を取り外すことなく、すなわち、自転車搬送装置１４に対して何もすることなく、ユーザが物品をトランク１２へ容易に出し入れするのに充分な大きさである。
【００２５】
損傷及び修理をもたらす可能性がある、扉２６と積荷搬送手段１４または積荷１８との間の衝突を回避するために、支持台１６に弾性ストッパー（図示しない）を取り付けると有利である。
【００２６】
このようにして、ユーザがトランク１２を開けようとする際には、扉２６を引っ張って、例えばゴムのような材料からなる弾性ストッパーに扉２６が到達するまで、下向きに回動させる。
【００２７】
扉２６と積荷搬送手段１４またはその積荷１８との間の衝突を回避するために、扉２６の角度方向の移動範囲を制限するための手段（図示しない）を扉２６に設けると有利である。
【００２８】
扉２６が手で開けられる、本発明の第１の変形においては、移動範囲を制限するための手段は機械式で、自動車の後部と積荷搬送手段１４または積荷搬送手段１４の積荷１８との間の距離に応じてユーザによって調整可能である。
【００２９】
扉２６の開放が動力でなされ、例えば遠隔操作される、本発明の第２の変形においては、移動範囲を制限するための手段は、扉２６の移動を停止させるための、扉２６に装着され、積荷搬送手段１４または積荷搬送手段１４の積荷１８のような障害物の存在を検出することが可能な存在検知センサ（図示しない）を有することができる。
【００３０】
また、積荷搬送手段１４が存在しているときに開閉可能なパネル２３が開くことを回避するために検出手段を用いることもできる。
【００３１】
このように、扉２６は、任意の型の積荷搬送手段１４と整合性があるという利点を有する。
【００３２】
勿論、ユーザがトランクをフルに開く必要がある場合には、ユーザは、積荷搬送手段１４を取り外して扉２６をフルに開くことも可能である。
【００３３】
図４に示す本発明の第２の実施の形態においては、扉２６は、トランク１２の開口２４の上端部３６へ、横方向の軸Ｂの周りに回動可能に取り付けられる。従って、扉２６を閉鎖位置から開放位置へ動かすためには、扉２６を軸Ｂの周りに上向きに回動させる。
【００３４】
この実施の形態においては、扉２６は、積荷搬送手段１４の形態に如何なる変更も要することなく、例えばスキーやスノーボードのような長い物品３８が、トランクの中へ滑り込ませられ、少なくとも部分的に積荷搬送手段１４の上に突き出て載ることを可能にする、ドアを形成する。長い物品３８を確保するための手段（図示しない）を、積荷搬送手段１４に設けることができる。
【００３５】
第１の実施の形態と同様に、扉２６は、手または動力手段によって操作することができる。また、扉２６は、扉２６の開放を制限するための手段を有することもできる。
【００３６】
このように、第２の実施の形態においては、積荷は、危険をもたらすことなく、トランク１２から突出することが許容される。さらに、降雨時には、トランク１２の内部は、扉２６によって保護される。
【００３７】
図示しない第２の実施の形態の変形においては、扉２６は、開放位置における扉２６の面が、開閉可能なパネル２３の面と概ね平行になるように、平行四辺形の継ぎ手装置を介して、開閉可能なパネル２３へ取り付けられる。このようにして、積荷搬送手段１４が自動車１０の後部へ極めて近接しているときにも、トランクへの完全なアクセスが可能になる。
【００３８】
勿論、本発明は、ここに説明された、例としてのみ示された実施の形態に限定されるものではなく、他の型の積荷搬送手段を含むことができる。たとえば、積荷搬送手段を自動車の後部の上部部材に取り付け、積荷搬送手段がトランクの入口の前を伸びてもよい。
【００３９】
このように、本発明による自動車は、積荷搬送手段が取り付けられたまま、すなわち使用形態においても、トランクの少なくとも一部へ容易にアクセスすることが可能であるという利点を有する。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、開閉可能なパネルを通してアクセス可能なトランクを有する自動車であって、上記自動車の後に取り付けられる積荷搬送手段を有し、上記積荷搬送手段は、上記積荷搬送手段または上記積荷搬送手段の積荷の少なくとも一部が、上記トランクの入口の前を伸びる使用形態を有する、積荷搬送手段を有する自動車に関する。
【背景技術】
【０００２】
例えば自転車搬送装置のような、積荷搬送手段が装備された自動車は、極めて一般的である。自転車搬送装置には、自動車のルーフへ取り付け可能なものがあり、このような自転車搬送装置は、トランクへのアクセスを妨げないという長所を有するが、自動車の燃料消費と騒音を増加させるという短所を有する。
【０００３】
自動車の後へ取り付けられる自転車搬送装置は、良好な空力係数を有するが、トランクへのアクセスを妨げ、トランクのドアを開くためには、この装置を取り外す必要がある。
【０００４】
文献ＵＳ−Ａ−５ ５４４ ７９９には、自動車に連結された支持部材と、横方向アームを介して支持部材に取り付けられた可動部とからなる、自動車の後へ配置される積荷搬送手段が記載されている。横方向アームは、トランクのドアを開くことを可能にするために可動部を側部へ引っ込めることができるように、垂直軸の周りに回動可能に装着される。
【０００５】
また文献ＵＳ−Ａ−５ ６８５ ４６９には、自動車に連結された支持部材と、水平な軸を介して支持部材に取り付けられた可動部とからなる、自動車の後へ配置される積荷搬送手段が記載されている。可動部は、積荷搬送手段の可動部を下げることによってトランクのドアが開かれることを可能にするように、水平な軸の周りに回動可能に装着される。
【０００６】
積荷搬送手段のこれらの２つの構成は、多くの先行文献に記載されているものと同様に、確かにトランクを開いてアクセスすることを可能にするが、ユーザによる付加的な操作を必要とするという問題がある。また、積荷の重量によっては、積荷搬送手段を回すことはユーザにとって極めて困難であるという問題がある。
【０００７】
また、この装置は複雑であり、従って製造コストがかさむ。
【特許文献１】ＵＳ−Ａ−５ ５４４ ７９９
【特許文献２】ＵＳ−Ａ−５ ６８５ ４６９
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、上記問題を解消して、トランクへのアクセスが容易な、積荷搬送手段を有する自動車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記目的を達成するため、本発明は、本明細書の「技術分野」に記載した積荷搬送手段を有する自動車において、上記トランクは、閉鎖位置と開放位置との間で可動な少なくとも１つの扉を有し、上記閉鎖位置において、上記扉は、上記トランクの開口を少なくとも部分的に閉じ、上記開放位置において、上記積荷搬送手段が上記使用形態にあるときに、上記トランクの少なくとも部分に、直接アクセス可能であることを特徴とする、積荷搬送手段を有する自動車を提供する。
【００１０】
本発明のその他の特徴によれば：
−上記扉は、少なくとも１つの横方向の軸の周りの回動によって、上記閉鎖位置から上記開放位置へ移動することができ；
−上記横方向の軸は、上記開口の下端部に設けられ；
−上記横方向の軸は、上記開口の上端部に設けられ；
−上記扉と上記積荷搬送手段との間の衝突を回避するために、上記積荷搬送手段が上記使用形態にあるときに、上記扉の角度方向の移動範囲を制限するための手段が設けられ；
−上記移動範囲を制限するための手段は、存在検知センサを含み；
−上記扉は、上記開閉可能なパネルに取り付けられ；
−上記積荷搬送手段は、自転車搬送装置である。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照する、本発明の積荷搬送手段を有する自動車の実施の形態の説明を読むことによって明らかとなるであろう。これらの図面において：
−図１は、本発明による自動車の第１の実施の形態の後面図であり、簡単化のため、積荷搬送手段を含まない；
−図２は、積荷搬送手段を含む、図１に示す自動車の側面図であり、トランクはアクセス不能である；
−図３は、図２に示す自動車の側面図であり、トランクはアクセス可能である；
−図４は、本発明による積荷搬送手段を含む自動車の、第２の実施の形態の測面図であり、トランクはアクセス可能である。
【００１２】
以下の記述において、図１に示す参照系Ｌ、Ｖ、Ｔによって表示された縦、垂直、横方向が、非限定的にとられる。
【００１３】
同一または類似の部品は、同じ参照符号で示される。
【００１４】
図２に示すように、トランク１２を有する自動車１０の後に、積荷搬送手段１４が取り付けられる。
【００１５】
ここでは、積荷搬送手段１４は、使用形態において示されている。
【００１６】
積荷搬送手段１４の例として、本出願人の特許出願ＷＯ−Ａ−０３０３９９１２に開示されたような、着脱可能な自転車搬送装置１４がある。この自転車搬送装置１４は、自転車１８を支持するために概ね水平な面内を伸びる支持台１６を有する。また、自転車搬送装置１４は、自動車１０の少なくとも１つの後部構造部材２２に連結される、２つの縦方向の取り付けアーム２０を有する。
【００１７】
自転車１８は、支持台１６の上に、垂直な面に沿って置かれ、トランク１２の入口の前を伸びる。
【００１８】
図１に示すように、トランク１２は、例えば、少なくとも１つの扉２６が設けられた開口２４からなるテールゲートのような、開閉可能なパネル２３を介してアクセス可能である。閉じられたときには、扉２６は、トランク１２の開口２４の全部または部分を閉ざす。
【００１９】
図に示された扉２６は、開閉可能なパネル２３に取り付けられているが、例えば開閉可能なパネル２３が扉２６の上にあって、開閉可能なパネル２３と扉２６は離れていてもよい。
【００２０】
扉２６は、トランク１２の開口２４の下端部３０へ、横方向の軸Ａの周りに回動可能に取り付けられる。
【００２１】
扉２６は、先行技術によって既知で、従ってここでは説明しない閉鎖施錠手段（図示しない）を有する。
【００２２】
図３において、自転車搬送装置１４は、使用形態に保持されている。
【００２３】
扉２６は、閉鎖位置から開放位置へ動かされており、この開放位置において、扉２６を軸Ａの周りに自動車の外側へ回動させることによって、トランク１２は少なくとも部分的にアクセス可能である。全開放位置においては、扉２６の上端部は、積荷搬送手段１４及びその積荷１８に近接する。
【００２４】
このように、扉２６の角度方向の移動範囲は、自転車搬送装置１４または自転車１８を取り外すことなく、すなわち、自転車搬送装置１４に対して何もすることなく、ユーザが物品をトランク１２へ容易に出し入れするのに充分な大きさである。
【００２５】
損傷及び修理をもたらす可能性がある、扉２６と積荷搬送手段１４または積荷１８との間の衝突を回避するために、支持台１６に弾性ストッパー（図示しない）を取り付けると有利である。
【００２６】
このようにして、ユーザがトランク１２を開けようとする際には、扉２６を引っ張って、例えばゴムのような材料からなる弾性ストッパーに扉２６が到達するまで、下向きに回動させる。
【００２７】
扉２６と積荷搬送手段１４またはその積荷１８との間の衝突を回避するために、扉２６の角度方向の移動範囲を制限するための手段（図示しない）を扉２６に設けると有利である。
【００２８】
扉２６が手で開けられる、本発明の第１の変形においては、移動範囲を制限するための手段は機械式で、自動車の後部と積荷搬送手段１４または積荷搬送手段１４の積荷１８との間の距離に応じてユーザによって調整可能である。
【００２９】
扉２６の開放が動力でなされ、例えば遠隔操作される、本発明の第２の変形においては、移動範囲を制限するための手段は、扉２６の移動を停止させるための、扉２６に装着され、積荷搬送手段１４または積荷搬送手段１４の積荷１８のような障害物の存在を検出することが可能な存在検知センサ（図示しない）を有することができる。
【００３０】
また、積荷搬送手段１４が存在しているときに開閉可能なパネル２３が開くことを回避するために検出手段を用いることもできる。
【００３１】
このように、扉２６は、任意の型の積荷搬送手段１４と整合性があるという利点を有する。
【００３２】
勿論、ユーザがトランクをフルに開く必要がある場合には、ユーザは、積荷搬送手段１４を取り外して扉２６をフルに開くことも可能である。
【００３３】
図４に示す本発明の第２の実施の形態においては、扉２６は、トランク１２の開口２４の上端部３６へ、横方向の軸Ｂの周りに回動可能に取り付けられる。従って、扉２６を閉鎖位置から開放位置へ動かすためには、扉２６を軸Ｂの周りに上向きに回動させる。
【００３４】
この実施の形態においては、扉２６は、積荷搬送手段１４の形態に如何なる変更も要することなく、例えばスキーやスノーボードのような長い物品３８が、トランクの中へ滑り込ませられ、少なくとも部分的に積荷搬送手段１４の上に突き出て載ることを可能にする、ドアを形成する。長い物品３８を確保するための手段（図示しない）を、積荷搬送手段１４に設けることができる。
【００３５】
第１の実施の形態と同様に、扉２６は、手または動力手段によって操作することができる。また、扉２６は、扉２６の開放を制限するための手段を有することもできる。
【００３６】
このように、第２の実施の形態においては、積荷は、危険をもたらすことなく、トランク１２から突出することが許容される。さらに、降雨時には、トランク１２の内部は、扉２６によって保護される。
【００３７】
図示しない第２の実施の形態の変形においては、扉２６は、開放位置における扉２６の面が、開閉可能なパネル２３の面と概ね平行になるように、平行四辺形の継ぎ手装置を介して、開閉可能なパネル２３へ取り付けられる。このようにして、積荷搬送手段１４が自動車１０の後部へ極めて近接しているときにも、トランクへの完全なアクセスが可能になる。
【００３８】
勿論、本発明は、ここに説明された、例としてのみ示された実施の形態に限定されるものではなく、他の型の積荷搬送手段を含むことができる。たとえば、積荷搬送手段を自動車の後部の上部部材に取り付け、積荷搬送手段がトランクの入口の前を伸びてもよい。
【００３９】
このように、本発明による自動車は、積荷搬送手段が取り付けられたまま、すなわち使用形態においても、トランクの少なくとも一部へ容易にアクセスすることが可能であるという利点を有する。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【特許請求の範囲】
【請求項１】
開閉可能なパネル（２３）を通してアクセス可能なトランク（１２）を有する自動車（１０）であって、上記自動車（１０）の後に取り付けられる積荷搬送手段（１４）を有し、上記積荷搬送手段（１４）は、上記積荷搬送手段（１４）または上記積荷搬送手段（１４）の積荷（１８）の少なくとも一部が上記トランク（１２）の入口の前を伸びる使用形態を有する、積荷搬送手段を有する自動車において、上記トランク（１２）は、閉鎖位置と開放位置との間で可動な少なくとも１つの扉（２６）を有し、上記閉鎖位置において、上記扉（２６）は、上記トランク（１２）の開口（２４）を少なくとも部分的に閉じ、上記開放位置において、上記積荷搬送手段（１４）が上記使用形態にあるときに、上記トランク（１２）の少なくとも部分に、直接アクセス可能であることを特徴とする、積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項２】
上記扉（２６）は、少なくとも１つの横方向の軸（Ａ、Ｂ）の周りの回動によって、上記閉鎖位置から上記開放位置へ移動することができることを特徴とする、請求項１に記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項３】
上記横方向の軸（Ａ）は、上記開口（２４）の下端部（３０）に設けられることを特徴とする、請求項２に記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項４】
上記横方向の軸（Ｂ）は、上記開口（２４）の上端部（３６）に設けられることを特徴とする、請求項２に記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項５】
上記扉（２６）と上記積荷搬送手段（１４）との間の衝突を回避するために、上記積荷搬送手段（１４）が上記使用形態にあるときに、上記扉（２６）の角度方向の移動範囲を制限するための手段が設けられることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか１つに記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項６】
上記移動範囲を制限するための手段は、存在検知センサを含むことを特徴とする、請求項５に記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項７】
上記扉（２６）は、上記開閉可能なパネル（２３）に取り付けられることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか１つに記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項８】
上記積荷搬送手段（１４）は、自転車搬送装置であることを特徴とする、請求項１〜７のいずれか１つに記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項１】
開閉可能なパネル（２３）を通してアクセス可能なトランク（１２）を有する自動車（１０）であって、上記自動車（１０）の後に取り付けられる積荷搬送手段（１４）を有し、上記積荷搬送手段（１４）は、上記積荷搬送手段（１４）または上記積荷搬送手段（１４）の積荷（１８）の少なくとも一部が上記トランク（１２）の入口の前を伸びる使用形態を有する、積荷搬送手段を有する自動車において、上記トランク（１２）は、閉鎖位置と開放位置との間で可動な少なくとも１つの扉（２６）を有し、上記閉鎖位置において、上記扉（２６）は、上記トランク（１２）の開口（２４）を少なくとも部分的に閉じ、上記開放位置において、上記積荷搬送手段（１４）が上記使用形態にあるときに、上記トランク（１２）の少なくとも部分に、直接アクセス可能であることを特徴とする、積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項２】
上記扉（２６）は、少なくとも１つの横方向の軸（Ａ、Ｂ）の周りの回動によって、上記閉鎖位置から上記開放位置へ移動することができることを特徴とする、請求項１に記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項３】
上記横方向の軸（Ａ）は、上記開口（２４）の下端部（３０）に設けられることを特徴とする、請求項２に記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項４】
上記横方向の軸（Ｂ）は、上記開口（２４）の上端部（３６）に設けられることを特徴とする、請求項２に記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項５】
上記扉（２６）と上記積荷搬送手段（１４）との間の衝突を回避するために、上記積荷搬送手段（１４）が上記使用形態にあるときに、上記扉（２６）の角度方向の移動範囲を制限するための手段が設けられることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか１つに記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項６】
上記移動範囲を制限するための手段は、存在検知センサを含むことを特徴とする、請求項５に記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項７】
上記扉（２６）は、上記開閉可能なパネル（２３）に取り付けられることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか１つに記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【請求項８】
上記積荷搬送手段（１４）は、自転車搬送装置であることを特徴とする、請求項１〜７のいずれか１つに記載の積荷搬送手段を有する自動車。
【公表番号】特表２００７−５２３７９５（Ｐ２００７−５２３７９５Ａ）
【公表日】平成１９年８月２３日（２００７．８．２３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−５００２７１（Ｐ２００７−５００２７１）
【出願日】平成１７年２月２２日（２００５．２．２２）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＦＲ２００５／０５０１１２
【国際公開番号】ＷＯ２００５／０８４９７９
【国際公開日】平成１７年９月１５日（２００５．９．１５）
【出願人】（５０３０４１７９７）ルノー・エス・アー・エス (286)
【Ｆターム（参考）】
【公表日】平成１９年８月２３日（２００７．８．２３）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年２月２２日（２００５．２．２２）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＦＲ２００５／０５０１１２
【国際公開番号】ＷＯ２００５／０８４９７９
【国際公開日】平成１７年９月１５日（２００５．９．１５）
【出願人】（５０３０４１７９７）ルノー・エス・アー・エス (286)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]