説明

穏やかな保存組成物

任意の局所に適用される溶液を保存するのに有用な組成物が記載されている。コンタクトレンズを保存するのに効果的な量で溶液中に尿素−過酸化水素複合体を含む組成物、並びにそのような溶液を調製する方法および使用する方法も記載されている。そのような溶液の過酸化水素成分は、目に入ったときに、酸素と水に転化され、天然生成物の尿素のみが残る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穏やかな保存系の製造における尿素−過酸化水素複合体(UHPC)の使用に関する。本発明は、より詳しくは、眼用(ophthalmic)溶液および医療用具の穏やかな保存剤を提供するために、水素結合により尿素分子のかご状構造内に捕捉された過酸化水素分子を含む組成物を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日広く用いられているコンタクトレンズは、ハードとソフトの2つの一般的な種類に分類される。ハードまたは強角膜タイプのレンズは、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)などの、アクリルエステルの重合により調製される材料から形成される。ゲル、ハイドロゲルまたはソフトタイプのレンズは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)などのモノマーを重合させることによって、または長期間装着できるレンズの場合には、シリコン含有モノマーまたはマクロモノマーを重合することによって、製造される。ハードタイプおよびソフトタイプ両方のコンタクトレンズは、通常の装着期間中、多種多様の細菌に曝され、比較的早い時期に汚れてしまう。したがって、コンタクトレンズは、ハードであってもソフトであっても、日常的に洗浄し、消毒する必要がある。コンタクトレンズを日常的に適切に洗浄し、消毒することを怠ると、装着しているときの単なる不快感から重大な眼の感染に及ぶ様々な問題が生じる可能性がある。緑膿菌などの毒性細菌により生じた眼の感染は、治療せずに放っておくと、または治療を開始する前にかなり進行した段階に到達すると、感染した眼が失明することもある。
【0003】
特許文献1には、緩衝液、好ましくは、ホウ酸塩緩衝液、例えば、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウムまたはそれらの混合物と組み合わされたビグアナイドまたはその水溶性塩を含有するコンタクトレンズ消毒剤および保存剤が開示されている。
【0004】
特許文献2には、ポリマー、すなわち、約10,000から1,000,000に亘る分子量を持つ塩化ジメチルジアリルアンモニウム(DMDAAC)の希釈水溶液を含有するコンタクトレンズ消毒剤および保存剤が開示されている。ソルビン酸やフェニル第2水銀塩などのエンハンサーを共に用いた場合、DMDAACホモポリマーは、0.00001質量パーセントほど少ない量で用いられるであろう。DMDAACのレンズへの結合とそれに付随する眼組織の炎症は減少したけれども、あるユーザにおいては、望ましい臨床レベルを超えていることが分かった。
【0005】
熱、過酸化水素、有機過酸化物誘導体、無機過酸化物誘導体、ビグアナイド、高分子ビグアナイド、低分子量と高分子量の第4アンモニウム塩、アミドアミンおよび他の化学薬品などの様々な市販のコンタクトレンズ消毒系の効能にもかかわらず、改良された消毒および/または保存系が引き続き必要とされている。そのような改良された消毒および/または保存系としては、使用し易く、様々な細菌に対して効果的であり、非毒性であり、コンタクトレンズ素材に結合した結果として眼の炎症を生じない系が挙げられる。抗菌作用を持つ安全かつ効果的な化学薬品が、コンタクトレンズの消毒および眼用組成物の保存の分野において、特に必要とされている。
【特許文献1】米国特許第4758595号明細書
【特許文献2】米国特許第4361548号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、例えば、以下に限られないが、眼用溶液および局所投与に有用な同様の溶液などの、独特で穏やかな自己保存(self-preserving)溶液に関する。そのような自己保存溶液は、硬質の透過性コンタクトレンズを含む全てのタイプのコンタクトレンズを洗浄し、浸漬し、濯ぎ、湿潤し、状態調節するため、鼻噴霧、点耳、点眼などのために有用であろう。ミズーリ州、セントルイス所在のシグマ・アルドリッチ社(Sigma Aldrich Corporation)から市販されている、尿素−過酸化水素複合体(UHPC)を含有する溶液が、優れた保存効果を示し、またコンタクトレンズ溶液として使用する場合には、レンズの装着者の心地よさを増す。本発明のUHPC含有組成物は、細菌汚染に対する、眼用溶液、医薬品、人工涙液、快適点液などの保存にとって有用でもある。
【0007】
このUHPC含有組成物は、非毒性であり、使用し易く、眼に炎症をおこさない局所溶液の製造において有用な効果的な保存剤である。本発明のUHPC含有組成物は、眼の中で過酸化水素成分が酸素と水に転化され、天然生成物の尿素が残る保存系を提供する。
【0008】
したがって、本発明の目的は、自己保存眼用系の製造において有用な殺菌活性が強化された組成物を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、医療用具の保存において殺菌活性が強化された組成物を使用する方法を提供することにある。
【0010】
本発明の別の目的は、コンタクトレンズを保存するための眼用系に有用な殺菌活性が強化された組成物を提供することにある。
【0011】
本発明の別の目的は、細菌汚染から眼用系を保護するのに有用な殺菌活性が強化された組成物を提供することにある。
【0012】
本発明の別の目的は、眼の炎症が減少したかまたはなくなった、コンタクトレンズを保存するための眼用系に有用な殺菌活性が強化された組成物を提供することにある。
【0013】
本発明の別の目的は、眼用系を保存するのに有用な殺菌活性を有する穏やかな組成物を製造する方法を提供することにある。
【0014】
本発明のさらに別の目的は、保存剤としての殺菌活性を持つ穏やかな組成物を使用する方法を提供することにある。
【0015】
本発明のこれらと他の目的および利点は、あるものは具体的に説明され、他のものは説明されていないが、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の組成物は、従来のハードレンズとソフトレンズ、並びに硬質と軟質のガス透過性レンズなどの全てのコンタクトレンズに使用できる。本発明の組成物に使用するのに適したそのようなレンズとしては、ハイドロゲルおよび非ハイドロゲルレンズ、並びにシリコーンおよびフッ素含有レンズの両方が挙げられる。ここに用いている「ソフトコンタクトレンズ」という用語は、一般に、わずかな力で容易に曲がるコンタクトレンズを称する。一般に、ソフトコンタクトレンズは、典型的に架橋剤により架橋した、2−ヒドロキシエチルメタクリレートおよび/または他の親水性モノマーなどのモノマーから誘導された繰り返し単位をある比率で有するポリマーから調製される。しかしながら、より新しいソフトレンズは、特に、長期間装着できるものは、高Dkシリコーン含有材料から製造されている。
【0017】
本発明の組成物は尿素−過酸化水素複合体(UHPC)を含むものであり、この複合体は水に非常に溶けやすい白色固体である。本発明のUHPC含有組成物は、自己保存溶液の製造に有用である。自己保存溶液は、細菌汚染に対して、医療用具、医薬品、局所投与溶液などを保護するのに有用である。例えば、このUHPC含有組成物は、コンタクトレンズを洗浄し、浸漬し、濯ぎおよび/または湿潤させるのに用いられるコンタクトレンズのケア溶液を保存するのに有用である。本発明の組成物は、有害な微生物を破壊するのに十分な濃度で溶液中に含まれ、したがって、溶液の意図する有効期限に亘り細菌汚染から溶液を保護することが好ましい。
【0018】
溶液中の本発明の組成物は、生理的適合性またはコンタクトレンズに使用するのに「眼に安全」である。眼に安全な溶液は、眼に適合する張性およびpHを有し、ISO(国際標準化機構)の基準および米国のFDA(食品医薬品局)の規則にしたがって、非細胞毒性である材料をそのような量で含む。ここに用いられる眼に安全とは、主題の溶液により処理されたかその中で処理されたコンタクトレンズは、濯がずに眼に直接入れるのに一般に適しており、安全であることを意味する。主題の溶液は、その溶液により湿潤されたコンタクトレンズを介して眼と毎日接触するのに安全であり、快適である。本発明の溶液は、その過酸化水素成分が、眼の中で酸素と水に転化され、天然生成物である尿素のみが残るので、特に安全かつ快適である。本発明の溶液は、発売前に製品中に細菌汚染物がないことが、そのような製品に望ましい程度まで統計的に示されるはずであるという点で無菌である。
【0019】
前述したように、本発明の組成物は、水素結合により尿素分子のかご状構造内に捕捉される過酸化水素分子を含んで尿素−過酸化水素複合体(UHPC)を形成する。UHPCは、保存効果を達成するのに十分な量で、すなわち、組成物の総質量に基づいて、好ましくは約0.0001から約15.0質量パーセント、より好ましくは約0.001から約10.0質量パーセントの「保存量」で、主題の組成物中に存在する。
【0020】
UHPC以外に、本発明の組成物は、例えば、以下に限られないが、組成物の総質量に基づいて、約0.02から約3.0質量パーセントの総量で存在するエタノールアミン緩衝液などの一種類以上のアミノアルコール緩衝液を必要に応じて含んでもよい。適切なアミノアルコール緩衝液の例としては、以下に限られないが、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(AMPD)、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパンジオール(DMAMP)、2−アミノ−2−エチルプロパノール(AEP)、2−アミノ−1−ブタノール(AB)および2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)が挙げられるが、MEA、DEAまたはTEAが好ましい。
【0021】
本発明の組成物は、同様に、溶液の最終的なpHを調節するために、もしあれば、上述したアミノアルコール緩衝液に加えて、一種類以上の緩衝液、または緩衝系を含んでもよい。適切な緩衝液または緩衝系の例としては、以下に限られないが、リン酸塩緩衝液、ホウ酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)緩衝液、ビス(2−ヒドロキシエチル)−イミノ−トリス(ヒドロキシメチル)メタン(ビス−トリス)緩衝液、重炭酸ナトリウム、およびそれらの組合せが挙げられる。適切な緩衝系の例としては、少なくとも一種類のリン酸塩緩衝液および少なくとも一種類のホウ酸塩緩衝液が挙げられ、その緩衝系は、pH1単位を変更するために、0.01NのHClの、0.01から0.5mM、好ましくは0.03から0.45mMと、0.01NのNaOHの、0.03から0.3mM、好ましくは0.025から0.25mMの緩衝能力を有する。緩衝能力は、緩衝液のみの溶液により測定される。本発明のレンズケア溶液のpHは、好ましくは6.0から9.0、より好ましくは約6.5から9.0、最も好ましくは約7.4から8.0の範囲内に維持される。
【0022】
本発明の組成物は、同様に、通常の涙液の浸透圧を近似する一種類以上の張性剤を必要に応じて含んでもよく、この浸透圧は、塩化ナトリウムの0.9パーセント溶液または2.5パーセントグリセリン溶液と等しい。適切な張性剤の例としては、以下に限られないが、塩化ナトリウムとカリウム、デキストロース、マンノース、グリセリン、塩化カルシウムとマグネシウムが挙げられる。これらの張性剤は、一般に、約0.01から2.5質量パーセント毎体積、好ましくは約0.2から約1.5質量パーセント毎体積に亘る量で個別に用いられる。張性剤は、好ましくは200から450mOsm/kg、より好ましくは約220から約350mOsm/kgの間、最も好ましくは約220から約320mOsm/kgの間の最終浸透圧値を提供する量で用いられる。
【0023】
本発明の組成物は、微量の還元性金属不純物と結合するための一種類以上のキレート剤を含んでもよい。適切なキレート剤の例としては、以下に限られないが、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、EDTAの塩、および商標名Dequest(商標)(ミズーリ州、セントルイス所在のモンサント(Monsanto)社)で市販されているホスホン酸塩が挙げられる。キレート剤は、約0.01から0.2質量パーセントに亘る量で用いられることが好ましい。
【0024】
本発明の組成物は、同様に、一種類以上の添加剤を含んでもよい。適切な添加剤の例としては、以下に限られないが、グリセリンなどのポリオール、多糖類およびポリエーテルが挙げられ、それらは、特定の湿潤、状態調節および/または洗浄特性に基づいて加えられるであろう。添加剤は、主題の組成物中に、この組成物の総質量に基づいて、約0.001から約5.0質量パーセントの総量で存在してもよいが、約0.1から約0.5質量パーセントがより好ましい。
【0025】
適切なポリエーテルの例としては、以下に限られないが、ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)−ポリ(エチレンオキシド)、すなわち、(PEO−PPO−PEO)、またはポリ(プロピレンオキシド)−ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)、すなわち、(PPO−PEO−PPO)、もしくはそれらの組合せに基づくポリエーテルが挙げられる。PEO−PPO−PEOおよびPPO−PEO−PPOは、商標名Pluronics(商標)、R−Pluronics(商標)、Tetronics(商標)およびR−Tetronics(商標)(ミシガン州、ワイアンドット所在のビー・エー・エス・エフ・ワイアンドット社(BASF Wyandotte Corp.))で市販されており、ここにその全てを引用する米国特許第4820352号明細書にさらに記載されている。本発明の組成物に使用するのに適したポリエーテルは、溶液中に可溶性であるべきであり、濁るべきではなく、眼の組織に対して非炎症性であるべきである。
【0026】
適切な多糖類の例としては、以下に限られないが、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロースポリマー、ポビドン、ポリ(ビニルアルコール)、例えば、Polymer JR(商標)(ミシガン州、ミッドランド所在のダウ・ケミカル社(Dow Chemical Company))などのポリクオタニウム−10の変種などが挙げられる。
【実施例】
【0027】
本発明の組成物を、以下の実施例により詳しく説明する。
【0028】
実施例1 − 保存系の調製:
試験のために、試料溶液を本発明にしたがって調製した。試料溶液の配合が以下の表1に列記されている。
【表1−1】

【表1−2】

実施例2 − 5種類のFDA/ISO投与微生物に関する試料溶液のISO/FDA細菌保存効果:
先の実施例1にしたがって調製した試料溶液の各々を、5種類のFDA/ISO投与微生物、すなわち、3種類の細菌と2種類の菌類を用いて、ISO/FDA細菌保存効果について試験した。細菌について確立された合格基準は、ml当たりで回収された一般細菌の数が、14日目に対数で3.0以上減少していることを必要とする。14日目の再投与後、細菌の濃度は、28日目までに少なくとも対数で3.0だけ減少すべきである。酵母およびカビに関して確立された合格基準は、ml当たりで回収された一般酵母およびカビの数が、14日以内で対数で±0.5の実験誤差内の初期濃度以下のままであることを必要とする。28日目に、カビと酵母の濃度は、対数で±0.5の実験誤差内で、再投与後の濃度以下のままであるべきである。試料溶液のISO/FDA細菌保存効果の試験の結果が、以下の表2に列記されている。表2に列記された結果は、UHPCの存在下で、効果的な溶液保存を達成するために、抗菌剤は必要ないことを示している。
【表2−1】

【表2−2】

【表2−3】

【表2−4】

本発明のUHPC含有組成物は、コンタクトレンズを保存するためのコンタクトレンズケア溶液において有用である。UHPCの保存量は、用いられる配合物中の微生物個体数を少なくともある程度減少させる量である。保存量は、好ましくは4時間で対数で二の桁数、より好ましくは1時間で対数で一の桁数、代表的な細菌の細菌負荷量を減少させる量である。保存量は、推奨される浸漬時間ISO(眼用光学素子に関する国際基準)/消毒試験に関するFDA独立型手順(ISO/DIS 14729;2001)に関する処方計画にしたがって用いたときに、コンタクトレンズの細菌負荷量を減少させる量である。意外なことに、UHPCの存在下で、効果的な溶液保存を達成するために、抗菌剤は必要ない。
【0029】
前述したように、コンタクトレンズは、レンズを、本発明の一種類以上の組成物を効果的な量で含有する溶液と接触させることによって保存される。これは、レンズを、本発明の一種類以上の組成物を含有する溶液中に単に浸漬することによって行ってもよいが、最初に、本発明の溶液数滴をレンズの各側に滴下し、ある期間に亘り、例えば、約20秒間に亘り、レンズをこすった場合に、増大した効果を達成できる。次いで、レンズを数ミリリットルの溶液中に続いて浸漬することができる。レンズを、少なくとも4時間に亘り溶液中に浸漬させることが好ましい。次いで、レンズを溶液から取り出し、同じ溶液または違う溶液、例えば、本発明にしたがって調製された保存生理食塩水で濯ぎ、次いで、眼に装着する。
【0030】
本発明の一種類以上の組成物を含有する溶液は、眼科学の分野における慣例により使用するための特定のコンタクトレンズケア製品に配合してもよい。そのような製品としては、以下に限られないが、湿潤溶液、浸漬溶液、洗浄溶液および状態調節溶液、並びに眼の洗浄溶液と状態調節溶液が挙げられる。
【0031】
本発明を特定の実施例に関して説明してきたが、これは説明のためのみである。したがって、多くの改変、変更、および変種が、先に説明に鑑みて当業者に明らかであり、したがって、そのような改変、変更および変種の全てが、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶液保存のために効果的な量で尿素−過酸化水素複合体を有してなる組成物。
【請求項2】
保存剤として効果的な量で尿素−過酸化水素複合体を有してなる組成物。
【請求項3】
前記尿素−過酸化水素複合体が約0.0001から約15質量パーセントの量で含まれることを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項4】
前記尿素−過酸化水素複合体が約0.001から約10.0質量パーセントの量で含まれることを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項5】
セルロースポリマー、ポビドン、ポリ(ビニルアルコール)およびクオタニウム−10の変種からなる群より選択される一種類以上の多糖類をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項6】
ポリクオタニウム−10の変種をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項7】
一種類以上のキレート剤をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項8】
エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸の塩およびホスホン酸塩からなる群より選択されるキレート剤を一種類以上さらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項9】
キレート剤としてエチレンジアミン四酢酸をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項10】
一種類以上の張性剤をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項11】
一種類以上の添加剤をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項12】
一種類以上の緩衝液または緩衝系をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項13】
一種類以上のアミノアルコール緩衝液をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項14】
約6.0から9.0のpHを有することを特徴とする請求項1または記載の組成物。
【請求項15】
約200から450mOsmo/kgの浸透圧を有することを特徴とする請求項1または2記載の組成物。
【請求項16】
請求項1または2記載の組成物を生成する方法であって、
保存に効果的な量で前記組成物中に尿素−過酸化水素複合体を提供する工程を有してなる方法。
【請求項17】
前記組成物中に一種類以上の多糖類を提供する工程をさらに含むことを特徴とする請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記組成物中にポリクオタニウム−10を提供する工程をさらに含むことを特徴とする請求項16記載の方法。
【請求項19】
前記組成物中に一種類以上のアミノアルコール緩衝液を提供する工程をさらに含むことを特徴とする請求項16記載の方法。
【請求項20】
前記組成物中に一種類以上の緩衝液または緩衝系を提供する工程をさらに含むことを特徴とする請求項16記載の方法。
【請求項21】
前記組成物中に一種類以上の添加剤を提供する工程をさらに含むことを特徴とする請求項16記載の方法。
【請求項22】
前記組成物中に一種類以上のキレート剤を提供する工程をさらに含むことを特徴とする請求項16記載の方法。
【請求項23】
請求項1または2記載の組成物を一種類以上有してなる溶液。
【請求項24】
一種類以上の緩衝液または緩衝系をさらに含むことを特徴とする請求項23記載の溶液。
【請求項25】
一種類以上の添加剤をさらに含むことを特徴とする請求項23記載の溶液。
【請求項26】
一種類以上のキレート剤をさらに含むことを特徴とする請求項23記載の溶液。
【請求項27】
一種類以上のアミノアルコール緩衝液をさらに含むことを特徴とする請求項23記載の溶液。
【請求項28】
請求項23記載の溶液を使用する方法であって、
コンタクトレンズ上の細菌負荷量をなくすのに適した期間に亘りコンタクトレンズの表面を前記溶液に接触させる工程を有してなる方法。
【請求項29】
請求項23記載の溶液を使用する方法であって、
医療用具上の細菌負荷量をなくすのに適した期間に亘り医療用具の表面を前記溶液に接触させる工程を有してなる方法。
【請求項30】
請求項23記載の溶液を生成する方法であって、
効果的な量の尿素−過酸化水素複合体を溶液に加える工程を有してなる方法。
【請求項31】
コンタクトレンズを保存するための組成物であって、
効果的な量の尿素−過酸化水素複合体を有してなる組成物。
【請求項32】
前記尿素−過酸化水素複合体が約0.0001から約15.0質量パーセントの量で含まれることを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項33】
前記尿素−過酸化水素複合体が約0.001から約10.0質量パーセントの量で含まれることを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項34】
セルロースポリマー、ポビドン、ポリ(ビニルアルコール)およびポリクオタニウム−10の変種からなる群より選択される多糖類を一種類以上さらに含むことを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項35】
ポリクオタニウム−10の変種をさらに含むことを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項36】
一種類以上のキレート剤をさらに含むことを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項37】
エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸の塩およびホスホン酸塩からなる群より選択されるキレート剤を一種類以上さらに含むことを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項38】
キレート剤としてエチレンジアミン四酢酸をさらに含むことを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項39】
一種類以上の張性剤をさらに含むことを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項40】
一種類以上の添加剤をさらに含むことを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項41】
一種類以上の緩衝液または緩衝系をさらに含むことを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項42】
一種類以上のアミノアルコール緩衝液をさらに含むことを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項43】
約6.0から9.0のpHを有することを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項44】
約200から450mOsmo/kgの浸透圧を有することを特徴とする請求項31記載の組成物。
【請求項45】
コンタクトレンズを保存するための溶液であって、
効果的な量の尿素−過酸化水素複合体を溶液状態で有してなる溶液。
【請求項46】
前記尿素−過酸化水素複合体が約0.0001から約15.0質量パーセントの量で含まれることを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項47】
前記尿素−過酸化水素複合体が約0.001から約10.0質量パーセントの量で含まれることを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項48】
セルロースポリマー、ポビドン、ポリ(ビニルアルコール)およびポリクオタニウム−10の変種からなる群より選択される多糖類を一種類以上さらに含むことを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項49】
ポリクオタニウム−10の変種をさらに含むことを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項50】
一種類以上のキレート剤をさらに含むことを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項51】
エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸の塩およびホスホン酸塩からなる群より選択されるキレート剤を一種類以上さらに含むことを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項52】
キレート剤としてエチレンジアミン四酢酸をさらに含むことを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項53】
一種類以上の張性剤をさらに含むことを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項54】
一種類以上の添加剤をさらに含むことを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項55】
一種類以上の緩衝液または緩衝系をさらに含むことを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項56】
一種類以上のアミノアルコール緩衝液をさらに含むことを特徴とする請求項45記載の溶液。
【請求項57】
約6.0から9.0のpHを有することを特徴とする請求項46記載の溶液。
【請求項58】
約200から450mOsmo/kgの浸透圧を有することを特徴とする請求項46記載の溶液。

【公表番号】特表2008−501026(P2008−501026A)
【公表日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515385(P2007−515385)
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【国際出願番号】PCT/US2005/018714
【国際公開番号】WO2006/007219
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(391008847)ボシュ・アンド・ロム・インコーポレイテッド (137)
【氏名又は名称原語表記】BAUSCH & LOMB INCORPORATED
【Fターム(参考)】