説明

空気中の二酸化炭素吸収装置

【課題】空気中の二酸化炭素吸収装置を提供する。
【解決手段】回転充填ベッド1は密封外殼11を備え、外殼11上には空気入口12と吸収剤出口13を設置し、頂点面の中心には空気出口14と吸収剤入口15を設置し、内部にはモーター16により高速回転を連動する充填物17を設置し、充填物17中心には吸収剤入口15と通じる液体分布器18を設置し、空気ポンプ2は空気を空気入口12から外殼11内へと注入し、吸収剤は吸収剤入口15から入り、管線末端の液体分布器18を経て、充填物17の中心へ送られ、空気は空気入口12から入り、充填物17を経て中心へと進入し、吸収剤は高速回転を経て、100G以上の遠心力を受けて噴出し、空気中の二酸化炭素と充填物17の中心において交じり合い、化学吸収プロセスを執行し、空気中の二酸化炭素を吸収し、余剰気体は空気出口14から排出され、二酸化炭素を吸収する吸収剤は吸収剤貯蔵槽3中へ回収される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気中の二酸化炭素吸収装置に関し、特に伝統的な充填カラムに代わり、全く新しい設計の回転充填ベッドを利用し、化学吸収法により二酸化炭素を回収する空気中の二酸化炭素吸収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
温室効果ガスがもたらす地球温暖化の問題は、日増しに深刻になっている。温室効果ガスの削減、制御と処理に関する技術の研究開発は、世界中で盛んに行なわれているが、温室効果ガスにおいて、二酸化炭素(CO2)が占める割合は最も高く、55%にも達するため、いかにして効果的に空気中の二酸化炭素を減らすかが本発明が取り組む主要テーマである。
【0003】
現在は、主に、化学吸収法により二酸化炭素を回収している。化学吸収法とは、吸収剤と二酸化炭素に化学反応を発生させ、二酸化炭素回収の目的を達成し、しかも、その逆反応を利用して吸収剤を再生させるものである。化学吸収法は、現在のところ、最も効率の高い二酸化炭素回収の方法で、比較的高い二酸化炭素除去率を達成することができ、しかも、二酸化炭素分圧が低い混合気体の処理に適している。また、この方法は、純度が比較的高い二酸化炭素を得ることができ、かつ、吸収速度が速く、比較的大量の気体を処理することができる。
【0004】
しかし、化学吸収法には、以下の3つの欠点が存在する。
1.溶剤と他の気体(O2、Sox、或いはCOSなど)とが不可逆化学反応を生じ、吸収剤の再生回数が減少するため、操作コストが拡大する。
2.吸収剤の多くはアルカリ性溶液であるため、吸収カラム、再生カラム、周辺の管線に対して腐食作用を生じる。
3.操作の変数が比較的多いため、操作がより煩雑である。
従来の技術においては、伝統的な充填カラムを使用し、二酸化炭素の吸収を行なう。伝統的な充填カラムを使用しながら、吸収効率を高めようとするなら、巨大な設備、或いはより多くの吸収剤が必要であるため、コストが跳ね上がり、市場競争に不利である。
【0005】
1981年、英国ICI社のRamshaw氏とMallinson氏は、効率が高い気体-液体物質移動技術(すなわち、気体と液体との間の物質移動)の開発に成功した。彼らが開発した設備は、回転充填ベッド(Rotating Packed Bed)と通常呼ばれ、それは主に、遠心方式を利用し充填ベッドを高速回転させ、超重力フィールドを生み出すものである。これにより、このフィールド中の液体は高度分散現象を生じ、気体と液体との接触面積及び衝突の確率が拡大する。こうして、気体と液体との間の物質移動効率が上がり、迅速な混合、分離及び反応の目的を達成することができる。
【0006】
上記した技術は、液が溢れにくく、処理量が多く、必要なスペースが小さくてすみ、物質移動効率が高く、さらにエネルギー消費が低く、投資と操作コストも低いという長所を備える。よって、この技術は、蒸留、吸収、ストリッピング、及び拡散制御を備える気液反応など、化学工業だけでなく、環境保護産業などの他の産業にも広く応用されている。この回転充填ベッドは、逆流式回転充填ベッドとクロスフロー式回転充填ベッドの2種のタイプに分類される。
【0007】
逆流式回転充填ベッドは、図1に示すように、封鎖された外殼91側面に、気体入口92を設置し、頂点面の中心には、気体出口93及び液体入口94を設置し、しかも、底面には、液体出口95を設置する。外殼91内には、回転軸96により回転する回転筒97を設置し、回転筒97には、充填物98を充填する。液体は、液体入口94から入り、管線末端の液体分布器99を経て、回転筒97の中心に送り込まれる。気体は、気体入口92から入り、充填物98を経て、回転筒97の中心へと進入する。こうして、液体と気体は、回転筒97の中心において交じり合い、化学吸収プロセスを執行する。
この種の逆流式回転充填ベッドの内外環流体通道は、断面積の差異が大きいため、気体速度の変化が過大となり、気体が受ける抵抗力が上昇する。よって、吸収などの、気体の流量が高い気体-液体物質移動交換プロセスには適していない。
【0008】
気体流量が高い気体-液体物質移動交換プロセス中に、遠心力フィールド強化物質移動を導入するため、逆流式のクロスフロー式回転充填ベッドとは異なる構造が開発された。 その構造は、図2に示すように、密封された外殼81底面に、多数の気体入口82及び1個の液体出口83を設置し、頂点面の中心には、気体出口84及び液体入口85を設置する。外殼81内には、回転軸86により回転を駆動する充填物87を設置し、充填物87上方には、気体封軸88を設置する。液体は、液体入口85から入り、管線末端の液体分布器89を経て、充填物87の中心へと送られる。気体は、気体入口82から入り、充填物87を経て、中心へと進入する。こうして、液体と気体とは、充填物87の中心において、交じり合い、化学吸収プロセスを執行する。
【0009】
クロスフロー式回転充填ベッド中では、気体流道の断面積は一定であるため、気体速度は一定している。しかも、気体は、回転ベッドの軸方向に沿って流動するため、遠心抵抗力を克服する必要がない。よって、気体抵抗力は逆流式よりはるかに小さく、気体流量が高い気液接触プロセスに適している。しかも、現在よく使用されている洗浄カラムの圧損傷が高過ぎるという欠点をも改善可能で、こうして操作過程中で使用するエネルギー消費量を大幅に減らすことができる。もし、上記した2種の回転充填ベッド設備の長所をうまく活用し、それを空気中の二酸化炭素の吸収に応用することができれば、吸収効率を大幅に高めることができる。本発明は、従来の技術を空気中の二酸化炭素吸収装置に応用するため、なされたものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、吸収効率を大幅に向上させることができる空気中の二酸化炭素吸収装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は下記の空気中の二酸化炭素吸収装置を提供する。空気中の二酸化炭素吸収装置は、回転充填ベッド、空気ポンプ、吸収剤貯蔵槽、吸水ポンプを備える。該回転充填ベッドは、密封外殼を備え、該外殼上には、空気入口と吸収剤出口を設置し、しかも、頂点面の中心には、空気出口と吸収剤入口とを設置し、内部には、モーターにより高速回転を連動される充填物を設置し、該充填物中心には、該吸収剤入口と通じる液体分布器を設置する。該空気ポンプは、空気を、該空気入口から該外殼内へと注入し、該吸収剤貯蔵槽は、該吸収剤出口から流出した吸収剤を貯蔵し、該吸水ポンプは、該吸収剤貯蔵槽中の吸収剤を、該吸収剤入口から該外殼内へと注入する。本発明の使用時には、該空気ポンプは、空気を、該空気入口から該外殼内へと注入し、該吸収剤貯蔵槽は、該吸収剤出口から流出した吸収剤を貯蔵し、該吸水ポンプは、該吸収剤貯蔵槽中の吸収剤を、該吸収剤入口から該外殼内へと注入し、吸収剤は、該吸収剤入口から入り、管線末端の液体分布器を経て、該充填物の中心へと送られ、空気は、該空気入口から入り、該充填物を経て、中心へと進入する。吸収剤は、高速回転を経て、100G以上の超重フィールドにおいて、遠心力を受けて、噴出し、空気中の二酸化炭素と、充填物の中心において交じり合い、化学吸収プロセスを執行し、空気中の二酸化炭素を吸収する。余剰気体は、該空気出口から排出され、二酸化炭素を吸収する吸収剤は、吸収剤貯蔵槽中へ回収される。
【発明の効果】
【0012】
本発明空気中の二酸化炭素吸収装置は、回転充填ベッドを利用し化学吸収プロセスを執行するため、設備の大きさを縮小することができ、従来の技術では、充填カラム内の吸収剤をカラム頂点まで輸送するために必要であったエネルギーを削減することができる。また、回転充填ベッドを利用することでエネルギー消費を減らすことができるため、さまざまな応用が考えられ、よってコストを大幅に引き下げることができ、コストパフォーマンスが高い。すなわち、回転充填ベッドは、効率の高い二酸化炭素除去設備である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】逆流式回転充填ベッドの模式図である。
【図2】クロスフロー式回転充填ベッドの模式図である。
【図3】本発明構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0015】
図3に示すように、本発明空気中の二酸化炭素を吸収する装置は、回転充填ベッド1、空気ポンプ2、吸収剤貯蔵槽3、吸水ポンプ4により構成する。本発明の回転充填ベッド1は、密封外殼11を備える。外殼11上には、空気入口12と吸収剤出口13を設置し、しかも、頂点面の中心には、空気出口14と吸収剤入口15を設置し、内部には、モーター16により連動して高速回転を行う充填物17を設置する。充填物17中心には、吸収剤入口15と通じる液体分布器18を設置する。
【0016】
空気ポンプ2は、空気を、空気入口12から外殼11内へと注入する。吸収剤貯蔵槽3は、吸収剤出口13から流出した吸収剤を貯蔵する。吸水ポンプ4は、吸収剤貯蔵槽3中の吸収剤を、吸収剤入口15から外殼11内へと注入する。
【0017】
実際の操作過程では、吸収剤は、吸収剤入口15から入り、管線末端の液体分布器18を経て、充填物17の中心へと送られる。空気は、空気入口12から入り、充填物17を経て、中心へと進入する。吸収剤と空気とは、充填物17の中心において交じり合い、化学吸収プロセスを執行し、空気中の二酸化炭素を吸収する。さらに、余剰気体は、空気出口14から排出され、二酸化炭素を吸収する吸収剤は、吸収剤貯蔵槽3中へと回流する。本発明中の回転充填ベッド1は、逆流式回転充填ベッド、或いはクロスフロー式回転充填ベッドである。
【0018】
本発明における逆流式回転充填ベッドによる実際操作の規格及び操作範囲を表1に示す。
【0019】
本発明において、回転充填ベッド1中の充填物17は、高速回転により、その中心に強大な遠心力を生じ、重力フィールド強度を拡大し、空気及び吸収剤の流速及び接触面積を大幅に高めることができる。液体境界面が急速に更新する状況下において、気体と、極めて高い相対速度で、充填物中で接触し、物質移動強化の効果を達成し、吸収効率を向上させることができる。二酸化炭素は酸性気体であるため、一般には、アルカリ性を備える吸収剤を使用する。しばしば使用される吸収剤について、表2において比較し、常用される方法について、以下に簡単に記す。
【0020】
(1)ポタジウムカーボネート吸収法:
この方法は、最初に米国で開発され、ガス合成液体燃料方案中の一部として発展して来た。主に、ポタジウムカーボネート溶液を利用し、二酸化炭素を吸収し、反応によりポタジウムハイドロゲンカーボネートを生成する。再生面では、既に二酸化炭素を吸収したポタジウムカーボネート溶液をポタジウムハイドロゲンカーボネートを分解するまで過熱すると、逆反応が生じ、二酸化炭素を発生し、反応により生成されたポタジウムカーボネートを再使用することができる。この方法は活化熱ポタジウムカーボネート法に発展し、吸収した二酸化炭素の温度を105~120℃及び圧力を2.3Mpaまで上げ、しかも、同温度下で、降圧の方法を採用し、吸収剤を再生する。その結果、反応速度及び吸収容量共に上がったが、吸収速度はやはり遅い。しかも、温度の上昇により深刻な腐食を招いたため、活性剤を加えて、吸収と再生速度を上げ、腐食を軽減するため、活化熱ポタジウムカーボネート法と呼称する。常用される活性剤は、無機活性剤(アルセネート、ホウ酸塩、リン酸塩)、有機活性剤(有機アミン、アルデヒド、ケトン類有機物)である。
【0021】
(2)ハイドラミン吸収法:
一般に常用されるハイドラミン類には、一級ハイドラミン(MEAなど)、二級ハイドラミン(DEA、DIPAなど)、三級ハイドラミン(MDEA、TEAなど)がある。一級ハイドラミンと二級ハイドラミンは、強いアルカリ性を備えるため、それと二酸化炭素との反応速度は、比較的速い。但し、反応により生成される産物はカルバメート(carbamate)であるため、その吸収容量は0.5mol-CO2/mol-ハイドラミンに制限される。三級ハイドラミンは、アルカリ性が比較的弱いため、二酸化炭素との反応速度は低下するが、その吸収容量は、1.0mol-CO2/mol-ハイドラミンに達する。近年、立体障害ハイドラミン(AMPなど)が伝統的なハイドラミンに代わり吸収剤として使用されている。その吸収速度は比較的速く、しかも、三級ハイドラミンのように1.0mol-CO2/mol-ハイドラミンの高吸収容量を備える。また、混合ハイドラミンも、現在盛んに研究が進められている。混合ハイドラミンは、溶液中に2種以上のハイドラミン溶液を混合するため、各級ハイドラミンの長所を併せ持っており、吸収速度が速く、吸収容量が高いという特性を備える。常用される混合ハイドラミンには、MEA-MDEA、MEA-TEA、DEA-MDEA、DEA-TEA、DEA-AMP、MEA-AMP、DEA-TEA-AMPがある。
【0022】
(3)水酸化ナトリウム吸収法:
強アルカリ溶液を吸収剤として利用する。水酸化ナトリウムは、常用される化学溶剤で、水酸化ナトリウム濃度がCO2吸収効率に及ぼす影響に関して既に非常に多くの研究がなされており、しばしばこの方式は、異なる気液接触吸収器の性能と比較される。水酸化ナトリウムの他に、LiOH及びKOHも、二酸化炭素吸収に使用される。
【0023】
各種吸収剤の優劣比較を表2に示す。
【0024】
化学吸収法は、使用する吸収剤の種類の違い、或いは二酸化炭素の吸収速度を速める活性剤の添加により、二酸化炭素吸収効率を高めることができる。常用される活性剤には、無機活性剤(アルセネート、ホウ酸塩、リン酸塩)、有機活性剤(有機アミン、アルデヒド、ケトン類有機物)がある。本発明は、上記した常用される吸収剤、活性剤及び吸収方法を採用する。
【0025】
以下に、本発明において、ハイドラミン水溶液を吸収剤として、二酸化炭素を吸収する実験について説明する。先ず、適当なハイドラミン溶液(0.2 〜10 mol/L)濃度を調整する。正常な操作下で、空気を、空気ポンプ2により逆流式回転充填ベッド1内に送り込み、充填物17外縁から流動し、充填物17内に進入する。最後に、充填物17上方の空気出口14から排出し、二酸化炭素分析器により、出口濃度を測定する。
【0026】
次に、モーター16をオンにし、回転充填ベッド1内の充填物17を回転させる。続いて、ハイドラミン溶液を、吸水ポンプ4を経て、充填物17上方の吸収剤入口15に注入する。液体はさらに、液体分布器18開孔を経て、充填物17の中心へと噴射、送り込まれる。液体は、回転が生み出す遠心力作用により、外殼11へと放り出され流動する(100G以上の超重力フィールドにおいて)。最後に、下方の開口により、吸収剤貯蔵槽3へと流出し、ハイドラミン溶液は、回流する方式で、空気中の二酸化炭素気体の吸収を継続する。
【0027】
ハイドラミン溶液と二酸化炭素気体は、充填物17中において、逆流の方式により接触し、物質移動を行なう。超重力フィールド内において回転され放られる過程で、液体は、充填物を経過し、微細な液滴と液膜に切断される。同時に、気体は、充填物17下方から、上方へと流入し、液体と接触し、二酸化炭素吸収の目的を達成する。最後に、空気入口12と出口14との濃度を測定し、計算により、二酸化炭素除去率を求める。
【0028】
本実験は、異なる濃度のハイドラミン水溶液により、空気中の二酸化炭素気体(濃度約400〜1000 ppm)を吸収する。異なる操作状況(吸収剤濃度、RPB回転速度、液体流量、気体流量)、異なる操作範囲において、出入り口のCO2濃度の変化状況を測定する。表1に示すパラメーター操作下において、CO2出入り口濃度を測定し、計算により、CO2除去率を求め、異なる操作パラメーターにおける最良のCO2吸収効率を検討する。表3に、本発明の一実験結果を示す。
【0029】
上記の実験データ結果は、本発明が提供する空気中の二酸化炭素吸収装置は、空気中の二酸化炭素を高い効率で確実に吸収可能であることを示している。
【0030】
上記の本発明名称と内容は、本発明技術内容の説明に用いたのみで、本発明を限定するものではない。本発明の精神に基づく等価応用或いは部品(構造)の転換、置換、数量の増減はすべて、本発明の保護範囲に含むものとする。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は特許請求の要件である新規性を備え、従来の同類製品に比べ十分な進歩を有し、実用性が高く、社会のニーズに合致しており、産業上の利用価値は非常に大きい。
【0032】
【表1】

【0033】
【表2】

【0034】
【表3】

【符号の説明】
【0035】
1 回転充填ベッド
11 密封外殼
12 空気入口
13 吸収剤出口
14 空気出口
15 吸収剤入口
16 モーター
17 充填物
18 液体分布器
2 空気ポンプ
3 吸収剤貯蔵槽
4 吸水ポンプ
81 外殼
82 気体入口
83 液体出口
84 気体出口
85 液体入口
86 回転軸
87 充填物
88 気体封軸
89 液体分布器
91 外殼
92 気体入口
93 気体出口
94 液体入口
95 液体出口
96 回転軸
97 回転筒
98 充填物
99 液体分布器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気中の二酸化炭素吸収装置は、回転充填ベッド、空気ポンプ、吸収剤貯蔵槽、吸水ポンプを備え、
前記回転充填ベッドは、密封外殼を備え、前記外殼上には、空気入口と吸収剤出口を設置し、しかも、頂点面の中心には、空気出口と吸収剤入口を設置し、内部には、モーターにより高速回転を連動する充填物を設置し、前記充填物中心には、前記吸収剤入口と通じる液体分布器を設置し、
前記空気ポンプは、空気を、前記空気入口から前記外殼内へと注入し、
前記吸収剤貯蔵槽は、前記吸収剤出口から流出した吸収剤を貯蔵し、
前記吸水ポンプは、前記吸収剤貯蔵槽中の吸収剤を、前記吸収剤入口から前記外殼内へと注入することを特徴とする空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項2】
前記吸収剤は、ハイドラミン溶液、強アルカリ溶液、弱アルカリ溶液により構成するグループから選択することを特徴とする請求項1に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項3】
前記ハイドラミン溶液は、一級ハイドラミン、二級ハイドラミン、三級ハイドラミン、立体障害ハイドラミン、及びその混合により構成するグループから選択することを特徴とする請求項2に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項4】
前記強アルカリ溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化ポタジウム、水酸化リチウムにより構成するグループから選択することを特徴とする請求項2に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項5】
前記弱アルカリ溶液は、アンモニアであることを特徴とする請求項2に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項6】
前記吸収剤には、二酸化炭素吸収速度を速める活性剤を添加することを特徴とする請求項2に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項7】
前記活性剤は、無機活性剤及び有機活性剤により構成するグループから選択することを特徴とする請求項6に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項8】
前記無機活性剤は、アルセネート、ホウ酸塩、リン酸塩により構成するグループから選択することを特徴とする請求項7に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項9】
前記有機活性剤は、有機アミン、アルデヒド、ケトン類有機物により構成するグループから選択することを特徴とする請求項7に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項10】
前記回転充填ベッドは、逆流式回転充填ベッドであることを特徴とする請求項1に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項11】
前記回転充填ベッドの充填物内半径は2.0cmで、外半径は8.0cmで、軸方向高度は2.9cmで、液体分布器孔洞数は8孔で、吸収剤入口濃度は0.2〜10mol/Lで、流量は0.1〜10 L/minで、モーター回転速度は500〜3000 rpmで、空気流量は10〜100 L/minであることを特徴とする請求項10に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。
【請求項12】
前記回転充填ベッドは、クロスフロー式回転充填ベッドであることを特徴とする請求項1に記載の空気中の二酸化炭素吸収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−125763(P2011−125763A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−283921(P2009−283921)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(509344940)
【出願人】(509344962)
【Fターム(参考)】