説明

空気処理装置

【課題】比較的小さな床面積と比較的小さな騒音を維持しながら比較的大きな容量を備えた空気処理装置を提供する。
【解決手段】 本空気処理装置は、比較的大容量であるが、床面積が小さく、低騒音である。本空気処理装置は、垂直方向に延在する吸い込みチャンバ30と吹き出しチャンバ32とを形成するハウジング12を有する。送風機18は、吸い込みチャンバ30内に配設され、本空気処理装置内で空気を流通させる。略平面的なフィルター22,24が吹き出しチャンバ32内において後壁50から離れて配設されて、プレナム室180を形成している。このハウジング12の後壁50は、曲面とされ、フィルター面に一定空気圧を作用するような形状とされている。本空気処理装置は、床上に設置または壁面に垂直方向または水平方向に設置される。さらに、本空気処理装置は、所定時間全速運転し、その後自動的に先の運転速度に戻るコントロールメカニズムを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気処理装置、より具体的には可搬式室内空気用フィルター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空気処理装置は近年使用が増加している。この傾向は、健康に対する関心の高まりと非清浄空気に関係するリスクの認識の増加に負うところが大きい。例えば、空気を媒介とする汚染物質は呼吸作用に関連する多くの問題の原因または要因となっている。この問題には、呼吸作用に関連する感染、喘息およびアレルギーが含まれる。更に、空気を媒介とする汚染物質は、不快な臭気を発生する。空気処理装置は、多様なものが使用されているが、従来の空気処理装置には、フィルターを通して空気を流通させる送風機も含まれている。送風機およびフィルターエレメントは、通常単一のハウジングの中に収納されており、フィルターを介して空気を吸い込むかまたは押し込む送風機が配設されている。フィルター特性の異なる多種類のフィルターエレメントが商業的に使用されている。例えば、空気中の粒状物質を除去するために特殊なフィルターが使用されている。従来の粒状物質用フィルターは、空気を通過させるときに粒状物質を捕捉するファイバーグラスやエレクトレット形媒介物のような物質を含む。他の例としては、空気中から臭いを除去するための脱臭フィルターが用いられている。脱臭用フィルターの一例としては、主に吸着作用により空気から汚染物を除去する活性炭素、即ち活性炭がある。
【0003】
しかしながら、従来の空気処理装置は、多くの問題を投げかけている。先ず第1に、空気処理装置の騒音が大きいという問題がある。空気処理装置の騒音レベルの主な要因は、空気処理装置内を通過する空気通過音と送風機用モータの発する騒音である。送風機の騒音レベルは、より静粛なモータを用いることにより低減することができる。しかしながら、より静粛なモータを用いると空気処理装置のコストが増加する。一方、空気通過音は、空気処理装置内を流動するときの空気速度を低下させることにより低減することができる。これは空気通路を大きくするか、または空気処理装置内を通過する空気量を減少することにより可能となる。しかし、空気通路を大きくすると、より大きなハウジングが必要となり、空気処理装置の全体形状が大きくなる。また、空気量を減少すると空気処理装置の総合効率が低下する。第2に、従来の空気処理装置は、家庭や事務所に持ち込むことが困難であるという問題がある。空気処理装置は、通常許容処理量を確保するために大きくなる。このため、空気処理装置用の場所を確保するのが困難である。また、場所によっては、この空気処理装置を床置きとするのが好ましく、また、他の場所では壁掛けとするのが好ましい。従来の空気処理装置10は、このような要望に応えられない。第3に、フィルターエレメントは、定期的に交換する必要があるが、消費者はフィルター交換時期を忘れるし、また、この時期を覚えていてもフィルターの交換が難しいという問題がある。
【0004】
【特許文献1】特開昭49−73770号公報
【特許文献2】実願昭62−188548号(実開平1−92220号)のマイクロフィルム
【特許文献3】実願昭58−19280号(実開昭59−127718号)のマイクロフィルム
【特許文献4】特開平6−226139号公報
【特許文献5】実願平5−49600号(実開平7−26215号)のCD−ROM
【特許文献6】実願昭58−53431号(実開昭59−158917号)のマイクロフィルム
【特許文献7】実願昭55−68597号(実開昭56−168728号)のマイクロフィルム
【特許文献8】特開平7−42980号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記問題は、比較的小さな床面積と比較的小さな騒音を維持しながら比較的大きな容量を備えた空気処理装置を提供する本発明により克服される。
【0006】
本空気処理装置は垂直方向に延びる吸い込みチャンバと吹き出しチャンバとを積み重ねて形成するハウジングを有する。このように両チャンバを垂直方向に積み重ねることにより、空気処理装置の所要床面積が減少する。吸い込みチャンバには、この吸い込みチャンバから吹き出しチャンバへ空気を流して空気処理装置内で空気を循環させる送風機が収納されている。また、この送風機は、送風機の吸い込み口が空気取り入れ口に間隔を置いて直面するように吸い込みチャンバ内に配置されている。これによりこの空気処理装置の騒音レベルが減少する。また、発泡プレフィルターが吸い込みグリルに取り付けられ、吸い込み空気中の粗い粒状物質を除去しているが、この発泡フィルターは、定期的な洗浄を可能とするために容易に取り外しできるように構成されている。
【0007】
本発明は、吹き出しチャンバ内に設置される粒状物質用フィルターと脱臭フィルターを含む。二つのフィルターは、空気が漏れないように弾力的に押し付けるリテーナによりハウジング内の所定の位置に確実かつ強固に設置されている。また、これらフィルターは、ハウジングの後壁から離して取り付けられて、プレナム室を形成している。ハウジングの後壁は、送風機の吹き出し口から離れるに従ってプレナム室の断面積を減少するように徐々に曲がっており、これによりフィルター面に一定の空気圧を作用させている。この空気処理装置は、大きな吹き出し口を有し、吹き出し風速を減少して空気処理装置の騒音レベルを低下させている。また、この空気処理装置は、吹き出し口を閉蓋するルーバ式の吹き出しグリルを有する。この吹き出しグリルは、フィルターを隠し、吹き出し空気流の方向を規制する傾斜ラスを有する。また、この吹き出しグリルは、消費者により吹き出し方向を選択できるように変更可能とされている。
【0008】
本空気処理装置は、床置き、または、壁掛けとして用いられる。また、本空気処理装置は、転倒を防止するために後側に傾斜する取り外し可能な脚を有している。また、この脚は、本空気処理装置が壁に接触するのを防止するために後方に十分延びている。また、本空気処理装置は、本空気処理装置を垂直または水平何れの方向でも壁面に取り付け可能とする壁掛け用の据え付けブラケットと受けとを有する。
【0009】
また、本空気処理装置は、選択された所定時間大容量の濾過を行い、その後自動的に先のセットに戻る制御装置を有する。また、この制御装置は、フィルターが詰まったときに送風機の回転数を上げて定風量を供給することができる。
【0010】
本発明のこのような目的、利益および特徴は、好適な実施例についての詳細な説明および図面を参照することにより容易に理解され評価することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明の好適な実施の形態を、添付図面を参照しながら説明するが、図中、同一符号は、同一又は対応部分を示すものとする。
【実施例】
【0012】
好適な実施例による空気処理装置が図1に、特に符号10により示されている。空気処理装置10は、床に縦方向に設置されている。しかしながら、後述するように、本空気処理装置を壁に取り付けることもできる。本空気処理装置は、吸い込みグリル14、吹き出しグリル16および送風機18を備えたハウジング12を有する(図1〜図3参照)。送風機18は、外部空気を吸い込みグリル14を介して取り込んでハウジング12内を循環させ、吹き出しグリル16から吹き出している。プレフィルター20、粒状物質用フィルター22および脱臭用フィルター24は、空気をハウジング12内に流通させる空気通路に配置されている。また、本空気処理装置は、電子式制御装置122により運転されている。
【0013】
ハウジング12は、前部ハウジング26と後部ハウジング28を有する。図8および図9に最も良く示されているが、ハウジング12は、吸い込みチャンバ30と吹き出しチャンバ32とを積み重ねて形成している。吸い込みチャンバ30は、空気処理装置の上方に配置されており、前部ハウジング26と後部ハウジング28の上部の協働により形成されている。吹き出しチャンバ32は、吸い込みチャンバ30の下方に配置され、主に前部ハウジング26により形成されている。ハウジング12の前部ハウジング26は、大きな略矩形状の吹き出し口36と小さな略矩形状のパネル開口部192とを備えた前壁34を有する。複数のネジ用ボス部35が前部および後部ハウジングを相互に固定するために前壁34から後方へ延設されている。また、前部ハウジング26は、前壁34の周縁から後部ハウジング8に至る上壁38、底壁40、および左右側壁42を有する。また、前部ハウジング26は、チャンバ上壁44、チャンバ底壁46、左右のチャンバ側壁48、およびチャンバ後壁50を有する。そして、これらチャンバ壁は吹き出しチャンバ32を形成する。チャンバ上壁44、チャンバ底壁46、および左右のチャンバ側壁48は、前壁34から吹き出し口36の周縁に沿って後方に延設され、吹き出しグリル16を係合するための第1座面52と粒状物質用フィルター22を係合するための第2座面54を形成するように段付きとされている。また、チャンバ上壁44は、一対の略矩形の送風機用開口60,61を形成している。これら開口60、61は、送風機18により空気を吹き出しチャンバ32に供給することを可能にしている。また、チャンバ上壁44とチャンバ底壁46とには、それぞれ後述する開放位置で上下二つのリテーナ142をそれぞれ保持するための一対のリテーナ止め具62が形成されている。また、このリテーナ止め具62は、フィルター22,24を案内支持する。左右の側壁48には、両リテーナ142を受け入れる上下の凹部56,58が形成されている。また、チャンバ後壁50は、曲面に形成されて吹き出しチャンバ32内の空気の流れをコントロールし、フィルター22,24面に一定の空気圧を供給している。
【0014】
両リテーナ142は,粒状物質用フィルター22と脱臭用フィルター24とを確実堅固に固定するために吹き出しチャンバ32内の前部ハウジング26に取り付けられている。各リテーナ142は、フィルター22,24を係合して固定する固定位置と、止め具62に留められて、古いフィルターを新しいフィルターに交換するように開放される開放位置との間で可動に構成されている。図7において、下方のリテーナ142は、固定位置が実線で、また、開放位置が破線で示されている。各リテーナ142は、略U字状の針金であって、座面54を通して延在する自由端143と、脱臭用フィルター24と係合する横断部材145とを有する。スプリング144は、自由端に嵌められ、スナップリング146により固定されている。指タブ148は、横断部材145の中央部に取り付けられており、各リテーナ142の固定位置と開放位置との間での移動を容易にしている。
【0015】
パネルブラケット190は、前壁34の後方でパネル開口部192の背後の位置に取り付けられている。このパネルブラケット190は、矩形であって、コントロールパネルの構成機器、即ち、コントロールボタン166、LED(図示されていない)、および赤外線レシーバ(図示されていない)を含む、を支持するように機能している。また、パネルブラケット190は、従来の赤外線装置に使用されている従来のフィルターリング材料から成型されている。このように構成されていることにより、パネルブラケット190は赤外線用フィルタータリング材料として機能する。
【0016】
ハウジング12の後部ハウジング28は、上壁64、底壁66、後壁70、および左右の側壁68を有する。上壁64、底壁66、および左右の側壁68は、後壁70の周縁から前方へ延在し、前部ハウジング26の対応壁に一致する形状とされている。後壁70は、略平面であって、中央部に位置する据え付けブラケット用開口80を有する。この開口80は、略正方形であって、前部ハウジング26のチャンバ後壁50の方へ延在して係合する周壁84により取り囲まれている。この周壁84には、その上部91と側部93とに一対の凹部88が形成されている。この上部91の凹部88には、本空気処理装置を垂直方向に取り付ける際(図11および13参照)、据え付けブラケット82のフランジ90が受け入れられ、一方、この側部93の凹部88には、本空気処理装置を水平方向に取り付ける際(図12および14参照)、据え付けブラケット82のフランジ90が受け入れられる。また、後壁70には、周壁86により取り囲まれたコード収納凹部74(図2および図10参照)が形成されている。この周壁86は、前部ハウジング26へ延びて係合している。図10に最も良く表されていると思われるが、電源コード76は、前部ハウジング26と後部ハウジング28との間に形成された収納区画77に収納される。コード収納凹部74は収納区画77の上方部に形成されており、また、このコード収納凹部74には、ハウジング12の外部にコードを引き出す開口部79とコードをその場所に楔止めするためのV形ノッチとが形成されている。また、後壁70には、使用者が指を挿入して本空気処理装置を持ち上げて運ぶことができるように底部が開放され、曲線的に突出する取っ手72が形成されている。また、後壁70には、前部ハウジング26と後部ハウジング28とを結合するためのネジ用ボス35に当接するように、前方に延在する複数のネジ用ボス73が形成されている。
【0017】
上壁64と後壁70とは協働して、吸い込みチャンバ30に空気を取り込むための一組の開口を成す溝形吸い込みグリル14を形成している。この吸い込みグリル14は、空気処理装置の上面から背面にかけて形成されており、空気処理装置が壁面に対向して配置される場合においても十分な空気取り込み量を確保するように構成されている。取り付けスロット(図示しない)は、後述するようにプレフィルター用の取り付けタブ(図示しない)を受け入れるために、吸い込みグリル14の上端に形成されている。
【0018】
据え付けブラケット82は、略正方形であって、据え付けブラケット用開口80内に嵌め込まれている。このブラケット82は、ハウジング12にブラケット82を固定するためのネジ用ボス92を有している。また、前述のように、ブラケット82は、上方に延在する一対のフランジ90を有する。このフランジ90は、ハウジング12の凹部88内に嵌め込まれ、空気処理装置が壁掛けで取り付けられるときにハウジング12を堅固に支持する。また、ブラケット82は、ブラケット82の四隅に略球形の突起94を有する。この突起94は、後方に延びている、また、この突起の最頂部は平坦になっており、壁に当接する面積を大きくしている。また、上方の二つの突起94は、ブラケット82を壁に固定するためのネジ孔96を有する。また、ブラケット82には、取っ手72の底部にある開口へのアクセスを容易にするための弓形の逃げ98が形成されている。
【0019】
また、空気処理装置10は、床上に設置される場合にハウジング12を支持する一対の脚(支持脚)150を有する。この脚150は、壁掛けでの使用が望まれる場合には取外すことが可能な様に着脱式とされている。図4に最も良く示されているが、脚150は、空気処理装置10が倒れないように後側に傾いた角度でハウジング12を支持する。また、脚150は、ハウジング12が壁に接触するのを避けるためにハウジング12の後方に出っ張っている。図3を参照するに、各脚150は、受け台を形成する外周側壁とハウジング12に係合する上面壁154とを有する。また、図示されるように、上面壁154は、ハウジング12の底部の形状に合致する輪郭を有するとともに、据え付け用フランジ156を有する。このフランジ156は、ハウジング12に形成されたスロット(図示されない)に嵌め込まれる。また、各上面壁154には、脚150をハウジング12に取り付けるためにネジを装着するネジ孔(図示されない)が形成されている。
【0020】
送風機18は、吸い込みチャンバ30内においてチャンバ上壁44に取り付けられている。そして、この送風機18は、通常の直流モータの両側に取り付けられた遠心羽根車108,110を有する。また、この送風機18は、通常のゴム製取り付け台(図示しない)に取り付けられており、送風機18からハウジング12への振動の伝達を軽減している。各羽根車108,110は、吸い込みグリル14と直交する方向に一つのベルマウス入口114,116を有するが、この配列により空気処理装置10の騒音レベルが軽減される。また,各羽根車108,110は、それぞれが送風機用開口60,61に連通する単一の吹き出しダクト118,120を有する。送風機18は後述するように外部の電子制御装置122により制御されている。
【0021】
前述のように、プレフィルター20は、吸い込みグリル14に取り付けられて、吸い込みチャンバ30に入る空気中の比較的粗い粒状物を除去している。そして、このように比較的粗い粒状物を除去することにより、プレフィルター20は、送風機18を保護し、粒状物質用フィルター22および脱臭用フィルター24の寿命を延ばしている。また、プレフィルター20は、高分子材料からなる支持体102に固定された洗浄可能な発泡剤を有する。この支持体102は、吸い込みチャンバ30に空気を取り込むことができるように多数の通気孔104を有する。この通気孔104は、吸い込みグリル用開口71に対応して垂直方向に配設されているのが好ましい。支持体102には、上端に延在する折り曲げ片106が形成されている。この折り曲げ片106は、吸い込みグリル14からプレフィルター20を取り外すときに役立つ。また、支持体102には、吸い込みグリル14にプレフィルター20を固定するために据え付けスロット(図示しない)内に嵌め込まれる据え付けタブ(図示しない)が設けられている。
【0022】
粒状物質用フィルター22は、空気中の微粒子を除去するために吹き出しチャンバ32内に取り付けられている。この粒状物質用フィルター22は、チャンバ後壁70から離れた位置にある座面54に密着されている。これにより、粒状物質用フィルター22とチャンバ後壁70との間にプレナム室70が形成される。粒状物質用フィルター22は、略矩形であって、通常の打ち抜き板紙フレームを有する。濾過媒体は、溶融ポリプロピレン媒体が好ましいが、電気式のもの、ガラス繊維のもの、あるいは他の在来のものに置き換えても良い。粒状物質用フィルター22は、プラスチックメッシュのような保護カバー126を有し、濾過媒体が損傷するのを防止している。また、粒状物質用フィルター22は、通常の接着剤により粒状物質用フィルター22の背部に固定される連続気泡ガスケット128を有する。このガスケット128は、粒状物質用フィルター22と座面54との間に圧縮されて粒状物質用フィルター22に密接されている。
【0023】
脱臭用フィルター24は、粒状物質用フィルター22に隣接して吹き出しチャンバ32内に取り付けられている。また、この脱臭用フィルター24は、通常矩形であって、粒状物質用フィルター22とほぼ同じ大きさとされている。また、この脱臭用フィルター24は、打ち抜き板紙製フレーム130と、活性炭濾過剤(図示されていない)と、脱臭用フィルター24から炭化ごみが脱落するのを防止するための保護スクリム132とを有する。活性炭は支持基質に加えられ顆粒状としてハニカム式支持体内に含まれるのが好ましい。
【0024】
吹き出しグリル16は、通常矩形であって、空気処理装置10から排出される空気の方向を変える複数の傾斜ラス136を備えた外周フレーム134を有する。また、支持リブ138が吹き出しグリル16を補強するために傾斜ラス間に形成されている。また、一対のタブ140が外周フレーム134の上部と底部において後方に延設されている。このタブ140は、ハウジング12のスロット(図示しない)に嵌め込まれて、所定位置に吹き出しグリル16を固定している。また、このタブ140とスロットは、吹き出しグリル16を逆方向に取り付けて、空気処理装置10からの吹き出し空気の方向を逆方向にできるように構成されている。
【0025】
制御装置
前述のように、本空気処理装置10は、電子制御装置122により運転される。この制御装置122は、吸い込みチャンバ30内のチャンバ上壁44に取り付けられている。そして、この制御装置122は、送風機18の運転を制御する従来同様の直流電動機制御回路(図示しない)、粒状物質用フィルター22および脱臭用フィルター24の寿命をモニタリングする従来同様のタイミング記憶制御回路(図示しない)、電源が切れたときにフィルタ−データを貯蔵している従来同様の不揮発性メモリ(例えば、EPROM)(図示しない)、所望の運転パラメータをユーザが選択できる従来同様の入力回路を有している。そして、ユーザは、ハウジング12の正面に取り付けられたコントロールパネル164またはワイヤレスコントロールパネル160(図15参照)を操作することにより本空気処理装置を運転する。コントロールパネル164およびコントロールパネル160はそれぞれ複数のコントロールボタン166,162を有する。コントロールパネル164の正面に現れる全ての情報は、空気処理装置10が垂直方向または水平方向の何れの方向に取り付けられても読めるように約45℃の角度に印字される。図示されていないが、コントロールパネル164は、モータ速度を表示する複数のモータ速度LED、自動停止される前の残存時間を表示する複数のタイマLED、空気処理装置10がターボモードにあることを表示する2色ターボLED、粒状物質用フィルター22と脱臭用フィルター24の状態を表示する複数のフィルターLEDを有する。前述のように、コントロールパネル164の構成機器は、パネルブラケット190に取り付けられている。また、制御装置122は、赤外線リモートコントロール160からの指令信号を受け取るための従来同様の赤外線レシーバ(図示しない)、コントロールパネルのボタン166またはリモートコントロールのボタン162が押されたとき可聴応答する従来と同様のアナンシエータを有する。
【0026】
制御装置122は手動またはタイマ操作することができる。本空気処理装置10を手動運転する場合は、電源ボタンを手動で操作することによりオンオフされる。また、本空気処理装置10をタイマ運転するときは、指定された時間運転して自動的に停止する。所望時間を指定するには、種々のオプションでサイクルさせるためタイマボタンを反復器に操作する。タイマLEDは、自動的に停止される前の残存時間を視覚的に表示する。好適な本実施例において、本空気処理装置10は、2,4,8,12時間の期間を提供する。
【0027】
更に、ユーザは、ボタン操作により「高」、「中」、「低」のモータ速度を選択することができる。スピードボタンが操作されたときは何時でも、制御回路はモータ112への指令電圧を変更してモータ速度を調整する。モータ速度LEDは、選択されたモータ速度を視覚的に表示する。
【0028】
また、制御装置122は、送風機18が超高速で運転されるターボモードを有している。このターボモードは、(1)一時的運転、(2)タイマ運転、および、(3)連続運転の三つのモードで運転される。一時的運転の場合、送風機18は所定時間、好ましくは30分運転される。そして、所定時間が経過すると、前の運転モードに戻る。この一時的運転モードを選択するには、ターボボタンを一度押せば良い。2色ターボLEDは琥珀色に変わって、空気処理装置10が一時的ターボモードであることを表示する。次にタイマ運転の場合は、送風機18は所定時間超高速で運転された後、空気処理装置10が停止される。このタイマ運転モードは、ターボボタンを一度押し、所定時間を選択するためにタイマボタンを反復的に押すことにより選択される。2色ターボLEDは、緑色に変わり、該当するタイマLEDがタイマ運転中点灯する。最後に、連続運転モードの場合は、送風機18は、空気処理装置10が手動操作で停止されるまで連続的に超高速で運転される。尚、この連続運転モードは、ターボボタンを少なくとも3秒間押圧保持することにより選択される。また、2色ターボLEDが緑色に変わり、タイマーLEDが消灯して、空気処理装置10が連続運転モードで運転されていることが表示される。
【0029】
制御装置122は、粒状物質用フィルター22と脱臭用フィルター24の状態を監視しいており、何れか一方のフィルターの交換が必要になった場合にこれを視覚的に表示する。また、制御装置122は、フィルター22,24が空気処理装置内に設置されてからの時間(フィルター年齢)とフィルター22,24が取り付けられた状態下での空気処理装置10の運転時間(フィルター寿命)とを記録している。このデータは、各フィルター毎の年齢および寿命データとして維持される。また、このデータは、電源が切れた場合に不揮発性記録に移行する。コントロールパネル166は、フィルター22,24用の二つのLEDを有する。第1のLEDは、フィルターの交換の必要が無いときに緑色に点灯している。第2のLEDは、2色LEDであって、フィルター寿命が終末に近づいたときに(例えば、2週間)琥珀色となり、フィルターの寿命を過ぎた場合に赤色で瞬く。フィルター寿命またはフィルター年齢の何れか一方の累積時間が最大許容時間を超過または最大許容時間に接近した場合に、該当するフィルターLEDが輝く。フィルターが交換された場合は、ユーザが該当リセットボタンを押すことにより、フィルター年齢またはフィルター寿命に対応するレジスタがリセットされる。
【0030】
また、制御装置122は、粒状物質用フィルター22の全ライフサイクルを通じて空気処理装置10から一定風量を提供する定風量制御回路を有する。一般的に、所定モータ速度における空気処理装置10の吹き出し風量は、時間が経って粒状物質用フィルター22が粒状物質で詰まったときに減少する。定風量制御回路は、フィルターの状態を監視し自動的にこれを補償するように送風機の速度を増加する。なお、フィルター状態を監視するために種々の装置や技術が用いられている。第1は、フィルターの状態を、空気処理装置10内で粒状物質用フィルター22が用いられる時間(フィルター寿命)のみにより決定される。第2に、空気処理装置10に、プレナム室の圧力変化を感知する従来同様の圧力センサを設ける。フィルターが詰まると、所定電圧の下ではプレナム室の圧力が上昇する。第3に、空気処理装置10に送風機用モータの運転電流を測定する従来同様の電流センサを設ける。フィルターが詰まると、送風機の風量が減少し、送風機の負荷が減少する。従って、所定電圧の下では,負荷が減って送風機の運転電流が減少する。第4に、空気処理装置10に、送風機用モータの回転数を測定する従来同様の回転数ゲージを設ける。フィルターが詰まると、所定電圧の下では送風機の風量が減少し回転数が増加する。第5に、空気処理装置10に吹き出し風速を測定する従来同様の風速センサを設ける。フィルターが詰まると、所定電圧の下では吹き出し風速が減少する。
【0031】
また、前述のように、空気処理装置10は、バッテリー駆動としたり、赤外線リモートコントロール160により遠隔操作とすることができる。このリモートコントロール160は、図15に示されたような従来公知の物であって、空気処理装置10の全ての運転操作ができるように複数のコントロールボタンを162を有する。リモートコントロール160のデザインおよびレイアウトは、ユーザが2種類のレイアウトを好まないことから、コントロールパッドのデザインおよびレイアウトに合致するように形成されている。従来公知の赤外線レシーバ(図示しない)が、リモートコントロール160からの制御信号を受けるためにコントロールパネルに配置されている。
【0032】
組み立ておよび据え付け
空気処理装置10は、従来公知の技術および装置により組み立ておよび据え付けが行われる。前部ハウジング26、後部ハウジング28、吹き出しグリル16、据え付けブラケット82、脚(支持用脚)150は高分子材料を使って斜出成型される。パネルブラケット190は、赤外線を透過する種々の従来公知の材料から形成される。送風機18、制御回路122、リテーナ142、パネルブラケット190、コントロールパネル構成機器は、二つのハウジング26および28が接合される前に、製造されて前部ハウジング26に取り付けられる。そして、これら構成部品が取り付けられてから、前部ハウジング26と後部ハウジング28とがネジ用ボス35および73を通して延びるネジにより結合される。更に、チャンバ後壁50が複数のネジ(図示しない)により後壁70に取り付けられてハウジング12を補強し、壁掛け取り付けに必要な剛性が提供される。壁掛け据え付け用ブラケット82が、チャンバ後壁50を介してネジ用ボス92に延びるネジ93により据え付けブラケット用開口80内に取り付けられる。
【0033】
空気処理装置10は、床に設置することもできるし(図1参照)、壁面に設置することもできる(図11,12参照)。空気処理装置10を床状に設置する場合は、脚150がハウジング12の底部に取り付けられる。脚150は、ハウジング12の後部ハウジング28の対応スロット(図示しない)にタブ156を挿入し、ハウジング12の後部ハウジング28のネジ用ボス(図示しない)にネジ孔158を介してネジ止めすることにより据え付けられる。また、空気処理装置10を壁掛けにする場合は、脚150は取り付けられない。その代わり、据え付けブラケット82がハウジング12から取り外され、上方に延びるフランジ90とともに壁の所望の位置に固定される。そして、ハウジング12が、水平方向(図12)または垂直方向(図11)何れかの方向にして、ブラケット82に引っかけられる。空気処理装置10を垂直方向に取り付ける場合は、周壁84の上部91にある凹部88がフランジ90に嵌め込まれる(図13参照)。また、空気処理装置10を水平方向に取り付ける場合は、周壁84の右側部93にある凹部88がフランジ90に嵌め込まれる(図14参照)。そして、ハウジング12がチャンバ後壁50を介してネジ用ボス92にネジ93をねじ込むことによりブラケット82に固定される。
【0034】
種々のフィルターが従来公知の技術と装置を使用して製造されている。プレフィルター20は、在来の接着剤を用いて斜出成型支持部材102に連続気泡フォーム100を固定することにより組み立てられている。フォームガスケット128は、在来の接着剤を用いて粒状物質用フィルター22の後側に固定されている。プレフィルター20は、支持部材102からハウジング12に形成された据え付けスロット(図示しない)の中に、据え付け支持部材102から延びる据え付けタブ(図示しない)を挿入することにより、ハウジング12内に取り付けられる。粒状物質用フィルター22と脱臭用フィルター24は、リテーナ142を開放位置へ移動させ止め具62に引っかけることにより設置される。次に、粒状物質用フィルター22は、後方に向けたフォームガスケット128とともに吹き出しチャンバ32内に挿入される。このガスケット128は、座面54と係合して粒状物質用フィルター22周囲のシールを形成する。そして、脱臭用フィルター24が、粒状物質用フィルター22に対向して吹き出しチャンバ32内に挿入される。そして、リテーナ142が、止め具62から引っ張られて固定位置に移動され、脱臭用フィルター24の上下端縁に固定される(図5参照)。何故ならば、リテーナ142は、ハウジング12の後方に向けて弾性的に付勢されている。そして、粒状物質用フィルター22および脱臭用フィルター24を所定位置に確実堅固に固定している。そして、吹き出しグリル16は、ハウジング12の対応スロットの中にタブ140を嵌め込むことにより吹き出し口36に固定される。吹き出しグリル16は、これらフィルターを隠蔽するとともに保護し、さらに、空気処理装置10の吹き出し方向を定める。また、この吹き出しグリル16の取り付け方向はリバーシブルであって、ユーザはこれを変更することにより風向を選択することができる。
【0035】
空気処理装置10は運転中外部空気を機内に循環させている。送風機18は、吸い込みチャンバ30から吸い込み口114,116を介して空気を吸い込み、ダクト118,120を介して吹き出しチャンバ32へ送り込んでいる。また、送風機18により空気を吸い込みチャンバ30から空気を取り込むとき、新しい空気は吸い込みグリル14およびプレフィルター20を介して取り込まれる。そして、プレフィルター20が粗い粒状物質を除去する。送風機18が吹き出しチャンバ32の後方に形成されたプレナム室180へ空気を送りこむ。このプレナム室180は、吹き出しチャンバ32の後壁と粒状物質用フィルター22の後面とにより形成されている。チャンバ後壁50は曲面に形成され、プレナム室の断面積を送風機用開口60,61から離れるに従い減少するように構成されている。これにより、粒状物質用フィルター22面に作用する空気圧を一定に保持している。プレナム室に圧力が掛けられることにより、粒状物質用フィルター22および脱臭用フィルター24を通して空気が送り出される。そして、吹き出しグリル16を介して空気処理装置10から空気が吹き出される。
【0036】
制御装置122は、粒状物質用フィルター22と脱臭用フィルター24の状態を監視している。前述のように、何れかのフィルターを交換しなければならなくなると、該当フィルターLEDが瞬く。粒状物質用フィルター22および脱臭用フィルター24の交換については、図5および図6に基づき記述するが、先ず最初に、吹き出しグリル16を吹き出し口16から取り外す。次に、図5の矢印のように、リテーナ142を外方に引っ張っり回転させてフィルター24から引き離して、開放位置に移動させる。このリテーナ142は、止め具62により開放位置に保持される。その後、図6に示されるように、使い古しのフィルターを吹き出しチャンバ32から取り外す。そして、新しいフィルターを古いフィルターの位置に挿入し、リテーナ142を固定位置に戻す。そして、吹き出しグリル16を取り付けることにより作業が完了する。この新しいフィルターの年齢および寿命は、該当リセットボタンを約3秒間押しつづけることによりリセットされる。
【0037】
以上の記述は、本発明の好適な実施例に関してのものであるが、添付特許請求の範囲に記載された発明の精神および広範囲の局面から離れることなく種々の代替案や変更案を創出することは可能である。尚、この添付特許請求の範囲は、均等の原理を含む特許法の原理に基づいて解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】床に設置した本空気処理装置の斜視図である。
【図2】プレフィルターを取り外した状態の本空気処理装置の後部の斜視図である。
【図3】一部を取り外した状態の空気処理装置の分解斜視図であって、送風機と制御装置を示す。
【図4】床に設置された空気処理装置の側面図である。
【図5】吹き出しグリルと固定位置にあるリテーナとを有する空気処理装置の斜視図である。
【図6】吹き出しグリルと開放位置にあるリテーナとを有する空気処理装置の斜視図である。
【図7】吹き出しグリルが除去され、リテーナが固定位置にある空気処理装置の斜視図である。
【図8】空気処理装置の側断面図である。
【図9】図8における空気処理装置のIX−IX線断面図である。
【図10】本空気処理装置の後部の斜視図であって、コード収納部分が示されている。
【図11】壁面に垂直方向に取り付けられた本空気処理装置の斜視図である。
【図12】壁面に水平方向に取り付けられた本空気処理装置の斜視図である
【図13】垂直方向に取り付けられた空気処理装置の側面図である。
【図14】水平方向に取り付けられた空気処理装置の側面図である。
【図15】ワイヤレスコントロールパネルの拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
12 ハウジング
14 吸込みグリル
18 送風機
22,24 フィルタエレメント
30 吸込みチャンバ
32 吹き出しチャンバ
44,46,48,50 壁
180 プレナム室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸い込みチャンバと、壁を有する吹き出しチャンバとを備えた内部空間を形成するとともに、該吸い込みチャンバと吹き出しチャンバとの間に送風機用開口を備えたハウジングと、
前記吸い込みチャンバから前記吹き出しチャンバへ空気を流通させるために前記吸い込みチャンバ内に配設された送風機と、
前記吹き出しチャンバ内において、前記壁に対して間隔を置いて対向して配置され、このように配置されることにより前記壁との間にプレナム室を形成するフィルタエレメントとを有し、
該プレナム室は、前記送風機からの空気を受け入れるとともに、前記送風機用開口から離れるに従い断面積が減少するように形成され、
この断面積の減少程度が、前記フィルターエレメントの面に一定の空気圧を作用するように選択されてなることを特徴とする空気処理装置。
【請求項2】
前記吹き出しチャンバの前記壁が曲面に形成されて、前記送風機用開口から離れるに従い前記プレナム室の断面積を減少させ、該曲面が前記フィルターエレメントの面に一定空気圧を作用するように選択されていることを特徴とする請求項1記載の空気処理装置。
【請求項3】
前記ハウジングは、前記吸い込みチャンバ内に外部空気を吸いこむ吸い込み口を有し、前記送風機は、該吸い込み口に対し間隔を置いて対面させ、これにより送風機音の放散を軽減したことを特徴とする請求項2記載の空気処理装置。
【請求項4】
前記送風機は、前記プレナム室内の空気を前記フィルターの面と略平行な方向に流通させることを特徴とする請求項3記載の空気処理装置。
【請求項5】
前記吸い込みチャンバは、全体的に前記吹き出しチャンバの上に配設されていることを特徴とする請求項4記載の空気処理装置。
【請求項6】
前記ハウジングは、前記吹き出しチャンバから空気を吹き出すための吹き出し口を有し、該吹き出し口は前記吸い込み口よりも大きく形成されて、前記ハウジングに吸い込まれる風速が前記吹き出しグリルから吹き出される風速よりも高速であることを特徴とする請求項5記載の空気処理装置。
【請求項7】
前記ハウジングは、奥行きが高さの25パーセントより大きくなく、かつ幅の50パーセントより大きくないことを特徴とする請求項6記載の空気処理装置。
【請求項8】
吸い込みチャンバと、壁を有する吹き出しチャンバとを備えた内部空間を形成するとともに、さらに、該吸い込みチャンバに連通する吸い込み口と、該吹き出しチャンバに連通し、かつ、該吸い込み口より大きい断面積である吹き出し口とを備えたハウジングと、
前記吹き出しチャンバ内に取り付けられたフィルターエレメントと、
前記ハウジング内に取り付けられ、さらに、前記吸い込みチャンバに連通する送風機の吸い込み口と前記吹き出しチャンバに連通する送風機の吹き出し口とを有し、運転時前記吸い込みチャンバから前記吹き出しチャンバへ空気を流通させる送風機とを有することを特徴とする空気処理装置。
【請求項9】
前記フィルターエレメントは、垂直方向に延在し、かつ前記吹き出しチャンバにおいて前記プレナム室を形成する後壁から離れた位置となるように配設され、前記送風機が前記プレナム室内の空気を前記フィルター面と平行に流通させることを特徴とする請求項8記載の空気処理装置。
【請求項10】
前記後壁が曲面に形成されて、前記送風機の吹き出し口から離れるに従い前記プレナム室の断面積を減少させ、該曲面が前記フィルターエレメントの面に一定空気圧を作用するように選択されていることを特徴とする請求項9記載の空気処理装置。
【請求項11】
前記送風機は前記吸い込みグリルから離れた位置で空気を吸いこみ、これにより送風機音の放散を軽減したことを特徴とする請求項10記載の空気処理装置。
【請求項12】
前記吸い込み口の断面積は、前記吹き出し口の断面積の50パーセントより大きくないことを特徴とする請求項11記載の空気処理装置。
【請求項13】
略垂直方向に延在する吸い込みチャンバと、略垂直方向に延在する後壁を有する吹き出しチャンバとに隣接して内部空間を形成する略垂直方向に延在するハウジングと、
前記吹き出しチャンバ内において、略垂直方向に延在し、前記後壁に対して間隔を置いて対向して配置されてプレナム室を形成するフィルタエレメントと、
前記ハウジング内に取り付けられ、かつ、前記吸い込みチャンバに連通する吸い込み口と前記プレナム室に連通する吹き出し口とを備え、運転時前記吸い込みチャンバから前記プレナム室に空気を流通させ、前記フィルターエレメントの面と平行な方向に前記プレナム室内へ空気を流通させる送風機とを有することを特徴とする空気処理装置。
【請求項14】
前記ハウジングは、奥行きが高さの25パーセントより大きくなく、かつ幅の50パーセントより大きくないことを特徴とする請求項13記載の空気処理装置。
【請求項15】
前記吸い込みチャンバと前記吹き出しチャンバとが互いに垂直方向に積み重ねられていることを特徴とする請求項14記載の空気処理装置。
【請求項16】
前記吸い込みチャンバは、全体的に前記吹き出しチャンバの上に配設されていることを特徴とする請求項15記載の空気処理装置。
【請求項17】
前記吹き出しチャンバの後壁が曲面に形成されて、前記送風機用開口から離れるに従い前記プレナム室の断面積を減少させ、該曲面が前記フィルターエレメントの面に一定空気圧を作用するように選択されていることを特徴とする請求項16記載の空気処理装置。
【請求項18】
前記ハウジングは、前記吸い込みチャンバ内に外部空気を吸いこむ吸い込み口を有し、前記送風機は、該吸い込み口に対し間隔を置いて対面する吸い込み口を有し、これにより送風機音の放散を軽減したことを特徴とする請求項17記載の空気処理装置。
【請求項19】
前記送風機は、前記フィルターの面と略平行方向に前記プレナム室内へ空気を流通させることを特徴とする請求項18記載の空気処理装置。
【請求項20】
前記ハウジングは、前記吹き出しチャンバから空気を吹き出すための吹き出し口を有し、該吹き出し口は前記吸い込み口よりも大きく形成されて、前記ハウジングに吸い込まれる風速が前記ハウジングから吹き出される風速よりも高速であることを特徴とする請求項19記載の空気処理装置。
【請求項21】
前記吸い込み口の断面積は、前記吹き出し口の断面積の50パーセントより大きくないことを特徴とする請求項20記載の空気処理装置。
【請求項22】
ハウジングと,
該ハウジング内に取り付けられたフィルターと、
前記ハウジング内に取り付けられ、前記フィルターを介して空気を流通させる送風機と、
該送風機の運転をコントロールする制御手段とを有し、
該制御手段は、時間の経過を記録するタイミング回路と、送風機の速度をコントロールする送風機速度制御回路とを有し、
さらに、該制御手段は、送風機速度の選択を許容する入力手段を有し、また、一つのボタン操作で所定時間中、前記送風機を最大速度で運転させ、時間経過後に元の選択速度に帰還する運転モードを備えていることを特徴とする空気処理装置。
【請求項23】
前記制御手段は、前記フィルターの状態を監視し、この状態に応じ送風機の速度を増加することにより該フィルターの全寿命を通じ一定風量を提供することを特徴とする請求項22記載の空気処理装置。
【請求項24】
前記送風機は直流モータを有し、前記制御手段は、該モータに供給される指令電圧を変更することにより前記送風機の速度を制御することを特徴とする請求項23記載の空気処理装置。
【請求項25】
前記入力手段は前記ハウジングに取り付けられたコントロールパネルを有することを特徴とする請求項24記載の空気処理装置。
【請求項26】
前記入力手段は、さらに、前記制御手段を遠隔操作とするためのリモートコントロールを有することを特徴とする請求項25記載の空気処理装置。
【請求項27】
前記定風量回路は、前記ハウジング内の空気圧を感知する圧力検知手段を有することを特徴とする請求項26記載の空気処理装置。
【請求項28】
前記定風量回路は、前記送風機の運転電流を感知する運転電流検知手段を有することを特徴とする請求項27記載の空気処理装置。
【請求項29】
前記定風量回路は、前記ハウジング内の風速を感知する風速検知手段を有することを特徴とする請求項28記載の空気処理装置。
【請求項30】
前記定風量回路は、前記送風機速度を感知する送風機速度検知手段を有することを特徴とする請求項29記載の空気処理装置。
【請求項31】
前記定風量回路は、時間経過をモニタリングし記録するモニタリング手段を有することを特徴とする請求項30記載の空気処理装置。
【請求項32】
ハウジングと,
該ハウジング内に取り付けられたフィルターと、
前記ハウジング内に取り付けられ、前記フィルターを介して空気を流通させる送風機と、
該送風機の運転をコントロールする制御手段とを有し、
該制御手段は、前記フィルターの状態をモニタリングし、該状態の機能に応じて送風機速度を増加させることにより一定風量を提供する定風量回路有することを特徴とする空気処理装置。
【請求項33】
前記定風量回路は、前記ハウジング内の空気圧を感知する圧力検知手段を有することを特徴とする請求項32記載の空気処理装置。
【請求項34】
前記定風量回路は、前記送風機の運転電流を感知する運転電流検知手段を有することを特徴とする請求項33記載の空気処理装置。
【請求項35】
前記定風量回路は、前記ハウジング内の風速を感知する風速検知手段を有することを特徴とする請求項34記載の空気処理装置。
【請求項36】
前記定風量回路は、前記送風機速度を感知する送風機速度検知手段を有することを特徴とする請求項35記載の空気処理装置。
【請求項37】
前記定風量回路は、時間経過をモニタリングし記録するモニタリング手段を有することを特徴とする請求項36記載の空気処理装置。
【請求項38】
吸い込みチャンバと、吹き出しチャンバとを備えた内部空間を形成するとともに、該吹き出しチャンバは上壁と後壁とを備え、該上壁は送風機用開口を形成してなるハウジングと,
前記吸い込みチャンバ内に取り付けられた送風機と、
前記吹き出しチャンバ内に取り付けられ、フィルター面が前記後壁から離れ、かつ、この後壁に面して取り付けられて該後壁との間にプレナム室を形成するフィルターエレメントと、
前記ハウジング内で前記フィルターエレメントを固定するためのリテーナ手段とを有し、
該リテーナ手段は、前記ハウジングに取り付けられ、かつ、前記ハウジングの後壁に弾性的に付勢され、さらに、前記リテーナ手段は、前記フィルターエレメントと係合して前記ハウジング内に前記フィルターエレメントを固定する固定位置と、前記フィルターエレメントと係合せずに前記ハウジングから前記フィルターエレメントを取り外し可能とする開放位置との間で可動であることを特徴とする空気処理装置。
【請求項39】
前記リテーナ手段は、両端が前記ハウジングに取り付けられた概してU字型のワイヤーと、前記リテーナ手段が前記固定位置にある場合に前記フィルターエレメントに係合する十字型部材とを有することを特徴とする請求項38記載の空気処理装置。
【請求項40】
前記フィルターエレメントは、第1および第2のU字型のワイヤーにより前記ハウジング内に固定され、該両ワイヤーは個別に前記固定位置と前記開放位置との間で可動であることを特徴とする請求項39記載の空気処理装置。
【請求項41】
壁を有し空間を形成するハウジングと、
前記空間内に取り付けられて、前記ハウジング内で空気を流通させる送風機と、
前記空間内において前記壁から離れて取り付けられてプレナム室を形成するフィルターと、
前記空間内に前記フィルターエレメントを取り外し可能に固定するリテーナ手段とを有し、
該リテーナ手段は、前記ハウジングに取り付けられ、かつ、前記ハウジングの前記壁に弾性的に付勢され、さらに、前記リテーナ手段は、前記空間内で前記フィルターエレメントと係合して前記フィルターエレメントを固定する固定位置と、前記フィルターエレメントと係合せずに前記ハウジングから前記フィルターエレメントを取り外し可能とする開放位置との間で可動であることを特徴とする空気処理装置。
【請求項42】
前記ハウジング内は、前記開放位置で前記リテーナ手段を保持する止め具を有することを特徴とする請求項41記載の空気処理装置。
【請求項43】
前記ハウジングは、第2の壁を有し、前記リテーナ手段が該第2の壁を介して延びる一対の自由端を有するU字型リテーナを備えていることを特徴とする請求項42記載の空気処理装置。
【請求項44】
前記リテーナ手段は、該リテーナ手段を前記壁の方へ付勢するために、前記リテーナの自由端に固定されるスプリングを有することを特徴とする請求項43記載の空気処理装置。
【請求項45】
前記リテーナ手段は、前記固定位置と前記開放位置との間で、前記リテーナの可動を容易にするために、前記リテーナにタブが取り付けられていることを特徴とする請求項44記載の空気処理装置。
【請求項46】
前記ハウジングは前記フィルターを取り付けるための略垂直方向に延びる座面を有し、前記リテーナ手段が固定位置にあるときに、前記フィルターを前記座面に押し付けるように前記リテーナが構成されていることを特徴とする請求項45記載の空気処理装置。
【請求項47】
前記リテーナ手段は、第1および第2のリテーナーを備え、該第1および第2のリテーナーが前記フィルターの対向する両端縁に係合するように作用することを特徴とする請求項46記載の空気処理装置。
【請求項48】
座面を形成するハウジングと、
前記ハウジング内において前記座面に取り付けられたフィルターと、
前記座面に前記フィルターを押し付けることにより前記ハウジング内に
前記フィルターを選択的に固定するためのリテーナとを有し、
該リテーナは、前記ハウジングに固定されるとともに前記座面に弾性的に付勢され、さらに、前記リテーナは、前記フィルターと係合する固定位置と、前記フィルターと係合しない開放位置との間で可動であることを特徴とする空気処理装置。
【請求項49】
前記リテーナは、前記ハウジングの壁を介して延びる一対の自由端と、該自由端を前記座面から引き離すように前記リテーナの自由端に固定されたスプリングとを有することを特徴とする請求項48記載の空気処理装置。
【請求項50】
前記開放位置で前記リテーナの保持を容易にするための複数の止め具を有することを特徴とする請求項49記載の空気処理装置。
【請求項51】
前記フィルターは、上面および底面を有し、前記止め具が、該上面および底面に係合して前記フィルターを前記ハウジング内に支持することを特徴とる請求項50記載の空気処理装置。
【請求項52】
吸い込みチャンバと吹き出しチャンバとを形成し、さらに、空気を前記吸い込みチャンバに取り入れる吸い込み口と、空気を前記吹き出しチャンバから放出する吹き出し口とを備えたハウジングと、
前記ハウジング内において、前記吸い込み口から前記吹き出しチャンバへ空気を流通させるように前記ハウジング内に取り付けられた送風機と、
前記吹き出しチャンバ内に取り付けられたフィルターエレメントと、
前記吹き出し口内に取り付けられた吹き出しグリルとを有し、
該吹き出しグリルは、前記吹き出し口から放出する空気の方向を規制する傾斜ラスを有し、さらに、該吹き出しグリルは、第1の方向に空気を吹き出す第1方位と第2の方向に空気を吹き出す第2方位とを有することを特徴とする空気処理装置。
【請求項53】
前記吹き出しグリルは上部と底部とを備え、前記傾斜ラスが該上部と底部との間に形成されていることを特徴とする請求項52記載の空気処理装置。
【請求項54】
前記吹き出しグリルは、前記傾斜ラスを横切って延びる複数の支持リブを有することを特徴とする請求項53記載の空気処理装置。
【請求項55】
前記ハウジングは、複数のスロットを有し、前記吹き出しグリルは、該スロットの一つに嵌め込まれて前記グリルの前記方位を維持するタブを有することを特徴とする請求項54記載の空気処理装置。
【請求項56】
前記ハウジングは、前記吹き出し口の周囲に対称的に配置された一対のスロットを有し、前記吹き出しグリルは該吹き出しグリルの周囲に対称的に配置されたタブを有し、該吹き出しグリルが前記第1および第2方位に位置する場合に、前記タブが前記スロットの中に嵌め込まれることを特徴とする請求項55記載の空気処理装置。
【請求項57】
吹き出し口を備えたハウジングと、
該ハウジング内に取り付けられたフィルターと、
該ハウジング内に取り付けられて、前記フィルターを通して空気を流通させる送風機と、
前記吹き出し口から放出される空気の方向を定めるために前記吹き出し口に取り付けられた吹き出しグリルとを有し、
該吹き出しグリルは、第1の方向に空気を吹き出す第1方位か、第2の方向に空気を吹き出す第2方位かに選択的に取り付けられることを特徴とする空気処理装置。
【請求項58】
前記吹き出しグリルは、前記吹き出し口を介して放出する空気の方向を定めるための複数の傾斜ラスを有することを特徴とする請求項57記載の空気処理装置。
【請求項59】
前記吹き出しグリルは上部と底部とを備え、前記傾斜ラスが該上部と底部との間に形成されていることを特徴とする請求項58記載の空気処理装置。
【請求項60】
前記吹き出しグリルは、前記傾斜ラスを横切って延びる複数の支持リブを有することを特徴とする請求項59記載の空気処理装置。
【請求項61】
前記ハウジングは、複数のスロットを有し、前記吹き出しグリルは、該スロットの一つに嵌め込まれて前記グリルの前記方位を維持するタブを有することを特徴とする請求項60記載の空気処理装置。
【請求項62】
前記ハウジングは、前記吹き出し口の周囲に対称的に配置された一対のスロットを有し、前記吹き出しグリルは、該吹き出しグリルの周囲に対称的に配置されたタブを有し、該吹き出しグリルが前記第1および第2方位に位置する場合に、前記タブが前記スロットの中に嵌め込まれることを特徴とする請求項61記載の空気処理装置。
【請求項63】
前記傾斜ラスは、前記吹き出しグリルの前面に対し約30℃傾斜して横切っていることを特徴とする請求項62記載の空気処理装置。
【請求項64】
前記ハウジングは曲った前面を有し、前記吹き出しグリルの前面が該ハウジングの前面に対応して曲がっていることを特徴とする請求項63記載の空気処理装置。
【請求項65】
内部空間とブラケット用開口とを形成されたハウジングと、
前記ハウジング内に空気を流通させるために前記空間内に取り付けられた送風機と、
前記ハウジング内に取り付けられたフィルターと、
前記空間内に取り付けられたフィルターエレメントと、
本空気処理装置を壁面に取り付けるための壁掛け手段とを有し、
該壁掛け手段は、前記ブラケット用開口内に嵌め込まれるブラケットを備え、該ブラケットが、前記ブラケット用開口内で、区別できる少なくとも二つの方位に取り付け可能とされ、これにより、前記ハウジングが少なくとも二つの方位で壁面に取り付け可能とされていることを特徴とする空気処理装置。
【請求項66】
前記ハウジングは、前記ブラケット用開口を取り囲む周壁を有し、前記ブラケットは少なくとも二つの区別される方位で前記周壁と嵌まり合うフランジを有することを特徴とする請求項65記載の空気処理装置。
【請求項67】
前記周壁は、第1、第2の凹部を備え、前記フランジが該第1、第2の凹部のうちの一つに受け入れられて、前記ハウジングが前記第1または第2の区別される二つの方位で支持されることを特徴とする請求項66記載の空気処理装置。
【請求項68】
前記ブラケットと前記ブラケット用開口は略正方形であって、前記第1凹部が前記周壁の上部に、前記第2凹部が前記周壁の側部に形成されていることを特徴とする請求項67記載の空気処理装置。
【請求項69】
前記ブラケットはネジ用ボスを備え、さらに、前記ブラケットは、前記ハウジングの壁を貫通して前記ネジ用ボス内に延びる締結具により、前記ハウジングに固定されることを特徴とする請求項68記載の空気処理装置。
【請求項70】
前記ブラケットは該ブラケットから後方へ延びる複数の突起物を備え、該突起物が本空気処理装置を取り付ける壁面に係合するように構成されるとともに、該突起部のうちの少なくとも一つが、本空気処理装置を取り付ける壁面に前記ブラケットを取り付けるための締結具を受け入れ用の孔を有することを特徴とする請求項69記載の空気処理装置。
【請求項71】
ハウジングと、
該ハウジング内に取り付けられた送風機と、
該ハウジング内に取り付けられたフィルターと、
上方に延びるフランジと、壁面に固定する取り付け手段とを備えた壁掛け取り付け用ブラケットとを有し、
前記ハウジングが区別される第1および第2の方位で前記ブラケットを嵌合するような寸法に形成したブラケット用開口を有することを特徴とする空気処理装置。
【請求項72】
前記ブラケット用開口は周壁に取り囲まれ、該周壁は第1および第2の凹部を備え、該第1凹部は前記ハウジングが前記第1方位にある場合に前記フランジを受け入れるように形成され、該第2凹部は前記ハウジングが前記第2方位にある場合に前記フランジを受け入れるように形成されていることを特徴とする請求項71記載の空気処理装置。
【請求項73】
前記ブラケットおよび該ブラケット用開口は略正方形であって、前記第1凹部は前記周壁の上部に形成され、前記第2凹部は前記周壁の側部に形成されて、前記第1方位と前記第2方位とが互いに90度ずれていることを特徴とする請求項72記載の空気処理装置。
【請求項74】
前記ブラケットはネジ用ボスを備え、さらに、前記ブラケットは前記ハウジングの後壁を貫通して前記ネジ用ボス内に延びる締結具により前記ハウジングに固定されることを特徴とする請求項73記載の空気処理装置。
【請求項75】
前記ブラケットは、該ブラケットの後方へ延びる複数の突起物を備え、該突起物が本空気処理装置を取り付ける壁面に係合するように構成されていることを特徴とする請求項74記載の空気処理装置。
【請求項76】
前記突起物のうちの少なくとも一つは、本空気処理装置を取り付ける壁面に前記ブラケットを取り付けるための締結具を受け入れる孔を有することを特徴とする請求項75記載の空気処理装置。
【請求項77】
前記ハウジングは、前記第1方位にあるときに垂直方向に取り付けられ、前記第2方位にあるときに水平方向に取り付けられることを特徴とする請求項76記載の空気処理装置。
【請求項78】
ブラケット用開口を形成する後壁を備えたハウジングと、
該ハウジング内に収納されたフィルターと、
該ハウジングと該フィルターとを介して空気を流通させるために前記ハウジング内に取り付けられた送風機と、
壁面に前記ハウジングを取り付けるための据え付け用ブラケットと、
該据え付け用ブラケットが、第1方位で前記ハウジングを水平方向に支持し、第2方位で前記ハウジングを垂直方向に支持できるように前記ブラケット用開口に嵌まり合うごとく構成されていることを特徴とする空気処理装置。
【請求項79】
前記据え付けブラケットは、垂直方向のフランジとを有し、前記後壁は、前記ハウジングが前記水平方向にあるときに該フランジを受け入れる第1凹部と、前記ハウジングが前記垂直方向にあるときに該フランジを受け入れる第2凹部とを有することを特徴とする請求項78記載の空気処理装置。
【請求項80】
前記据え付けブラケットは、前記周辺部を有する後壁と該後壁の周囲から延びる周壁とを有し、該周壁は前方に延びて前記ハウジングに係合していることを特徴とする請求項79記載の空気処理装置。
【請求項81】
前記据え付け用ブラケットは、該据え付け用ブラケットの後壁から後方へ延びる複数の突起物を有することを特徴とする請求項80記載の空気処理装置。
【請求項82】
ハウジングと、
該ハウジング内に収納されたフィルターと、
該ハウジングと該フィルターとを介して空気を流通させるために前記ハウジング内に取り付けられた送風機と、
前記送風機の運転を制御するための制御手段とを有し、
該制御手段は、前記ハウジングに取り付けられたコントロールパネル用ブラケットと該コントロールパネルの背部に取り付けられた赤外線用レシーバとを有し、前記コントロールパネル用ブラケットにより複数のコントロールボタンが支持され、前記赤外線レシーバにより赤外線リモートコントロールからのコントロール信号が受信され、さらに、前記コントロールパネル用ブラケットをフィルターリング材料で形成することにより、該コントロールパネル用ブラケットが前記赤外線レシーバのフィルターリングレンズとして機能することを特徴とする空気処理装置。
【請求項83】
後壁と底壁とを備えて内部に空間を形成するハウジングと、
該ハウジングを介して空気を流通させるために前記空間内に取り付けられた送風機と、
前記空間内に取り付けられたフィルターエレメントと、
前記底壁に取り付けられた前記ハウジング支持用脚とを有し、
該支持用脚を前記ハウジングの最後尾部より外方に延ばすことにより、前記ハウジングの最後尾部が垂直の壁面に当接しないようにしたことを特徴とする空気処理装置。
【請求項84】
前記支持用脚は、後側に傾斜した角度で前記ハウジングを支持することを特徴とする請求項83記載の空気処理装置。
【請求項85】
前記支持用脚は、前記ハウジングの底壁に着脱可能とされていることを特徴とする請求項84記載の空気処理装置。
【請求項86】
前記支持用脚は、前記ハウジングの底壁に対応する形状の上面壁を有することを特徴とする請求項85記載の空気処理装置。
【請求項87】
前記ハウジングはスロットを備え、前記支持用脚は該スロットに嵌まり合う据え付け用フランジを備えていることを特徴とする請求項86記載の空気処理装置。
【請求項88】
最後尾部と底壁とを備えたハウジングと、
該ハウジング内に取り付けられたフィルターエレメントと、
該フィルターを介して空気を流通させるために前記ハウジング内に取り付けられた送風機と、
前記底壁に取り付けられた前記ハウジング支持用脚とを有し、
該支持用脚は、前記ハウジングを後側に傾斜した角度で支持することを特徴とする空気処理装置。
【請求項89】
前記ハウジングは後壁を有し、前記支持用脚は、該後壁の一部に係合して該後壁を支持する上面壁を有することを特徴とする請求項88記載の空気処理装置。
【請求項90】
前記支持用脚は、前記ハウジングの底壁に取り外し可能に取り付けられていることを特徴とする請求項89記載の空気処理装置。
【請求項91】
前記支持用脚は、前記ハウジングの底壁に対応する形状の上面壁を有することを特徴とする請求項90記載の空気処理装置。
【請求項92】
前記ハウジングの後壁はスロットを備え、前記支持用脚が該スロットに嵌まり合う据え付け用フランジを備えていることを特徴とする請求項91記載の空気処理装置。
【請求項93】
前記支持用脚を前記ハウジングの前記最後尾部より外方に延ばすことにより、前記ハウジングの最後尾部が垂直の壁面に当接することを防止することを特徴とする請求項92記載の空気処理装置。
【請求項94】
前記ハウジングに着脱自在に取り付けられた第2支持脚を有することを特徴とする請求項93記載の空気処理装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸い込みチャンバと、チャンバ後壁を有する吹き出しチャンバとを備えた内部空間を形
成するとともに、該吸い込みチャンバと吹き出しチャンバとの間に送風機用開口を備え
さらに前記吹き出しチャンバから空気を吹き出すための吹き出し口を画成するハウジング
と、
前記吸い込みチャンバから前記吹き出しチャンバを介して前記吹き出し口へ空気を流通
させるために前記内部空間内に配設され、前記空気を前記吹き出しチャンバに向けて供給
する送風機と、
前記吹き出しチャンバ内に配設され、前記吹き出しチャンバの前記チャンバ後壁に対し
て間隔を置いて対向した後面を備えることにより前記チャンバ後壁との間にプレナム室を
形成するフィルタエレメントとを有し、
該フィルタエレメントの前記後面は、前記送風機が前記空気を前記吹き出しチャンバに
流通させる方向と略平行な方向に延在しており、
前記プレナム室は、前記送風機からの空気を受け入れるとともに、断面積を有し、
前記フィルタエレメントを前記プレナム室と前記吹き出し開口との間に配設することに
より、前記プレナム室から前記吹き出し口へ流れる前記空気が該フィルタエレメントを必
ず通過し、
前記チャンバ後壁は、前記送風機用開口から離れるに従い前記プレナム室の前記断面積
が減少するように曲面に形成され、

該曲面は、前記送風機用開口から離れるに従い半径が減少して、前記フィルタエレメン
トの前記後面に一定の空気圧作用するように選択されてなることを特徴とする空気処理
装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、前記吸い込みチャンバ内に外部空気を吸いこむ吸い込み口を有し、
前記送風機は、該吸い込み口に対し間隔を置いて対面させ、これにより送風機音の放散
を軽減したことを特徴とする請求項1記載の空気処理装置。
【請求項3】
前記吸い込みチャンバは、全体的に前記吹き出しチャンバの上に配設されていることを
特徴とする請求項2記載の空気処理装置。
【請求項4】
前記吹き出し口は、前記吸い込み口よりも大きく形成されて、前記ハウジングに吸い込
まれる風速が前記ハウジングから吹き出される風速よりも高速であることを特徴とする
求項3記載の空気処理装置。
【請求項5】
前記ハウジングは、奥行きが高さの25パーセントより大きくなく、かつ幅の50パー
セントより大きくないことを特徴とする請求項4記載の空気処理装置。
【請求項6】
チャンバ後壁を有し、そして、吸い込みチャンバと吹き出しチャンバとを備えた内部空
間を形成するとともに、さらに、該吸い込みチャンバに連通する吸い込み口と、該吹き出
しチャンバに連通し且つ該吸い込み口より大きい断面積を有する吹き出し口とを備えたハ
ウジングと、
前記吹き出しチャンバ内に且つプレナム室を画成するために前記チャンバ後壁に対して
間隔を置いて取り付けられると共に、後面を有するフィルタエレメントと、
前記ハウジング内に取り付けられ、さらに、前記吸い込みチャンバに連通する送風機の
吸い込み口と前記吹き出しチャンバに連通する送風機の吹き出し口とを有し、運転時
記吸い込みチャンバから前記吹き出しチャンバへ前記フィルタエレメントの前記後面と略
平行な方向へ空気を流通させる送風機とを有し、
前記チャンバ後壁は、前記送風機の前記吹き出し口から離れるに従い前記プレナム室の
断面積が減少するように曲面に形成され、
該曲面は、前記送風機の前記吹き出し口から離れるに従い半径が減少して、前記フィル
タエレメントの前記後面に一定の空気圧を作用するように選択されてなることを特徴とす
る空気処理装置
【請求項7】
さらに、吸い込みグリルを備え、
前記送風機は、前記吸い込みグリルから離れた位置で空気を吸いこみ、これにより送風
機音の放散を軽減したことを特徴とする請求項6記載の空気処理装置。
【請求項8】
前記吸い込み口の断面積は、前記吹き出し口の断面積の50パーセントより大きくない
ことを特徴とする請求項7記載の空気処理装置。
【請求項9】
略垂直方向に延在する吸い込みチャンバと、略垂直方向に延在するチャンバ後壁を有す
る吹き出しチャンバとに隣接して内部空間を形成する略垂直方向に延在するハウジングと

前記吹き出しチャンバ内に配設され、略垂直方向に延在すると共に前記吹き出しチャン
バの前記後壁に対して間隔を置いて対向した後面を備えることにより前記吹き出しチャン
バ内にプレナム室を形成するフィルタエレメントと、
前記ハウジング内に取り付けられ、かつ、前記吸い込みチャンバに連通する吸い込み口
と前記プレナム室に連通する吹き出し口とを備え、運転時前記吸い込みチャンバから前
記プレナム室に空気を流通させ、前記フィルタエレメントの前記後面と平行な方向に前記
プレナム室内へ空気を流通させる送風機とを有し、
前記吹き出しチャンバの前記後壁が曲面に形成されて、前記送風機の前記吹き出し口か
ら離れるに従い前記プレナム室の断面積を減少させ、
該曲面は、前記送風機の前記吹き出し口から離れるに従い半径が減少して、前記フィル
タエレメントの前記後面に一定空気圧が作用するように選択されてなることを特徴とする
空気処理装置。
【請求項10】
前記ハウジングは、奥行きが高さの25パーセントより大きくなく、かつ幅の50パー
セントより大きくないことを特徴とする請求項9記載の空気処理装置。
【請求項11】
前記吸い込みチャンバと前記吹き出しチャンバとは、互いに垂直方向に積み重ねられて
いることを特徴とする請求項10記載の空気処理装置。
【請求項12】
前記吸い込みチャンバは、全体的に前記吹き出しチャンバの上に配設されていることを
特徴とする請求項11記載の空気処理装置。
【請求項13】
前記ハウジングは、前記吸い込みチャンバ内に外部空気を吸いこむ吸い込み口を有し、
前記送風機は、該吸い込み口に対し間隔を置いて対面する吸い込み口を有し、これによ
り送風機音の放散を軽減したことを特徴とする請求項12記載の空気処理装置。
【請求項14】
前記ハウジングは、前記吹き出しチャンバから空気を吹き出すための吹き出し口を有し

該吹き出し口は前記吸い込み口よりも大きく形成されて、前記ハウジングに吸い込まれ
る風速が前記ハウジングから吹き出される風速よりも高速であることを特徴とする請求項
13記載の空気処理装置。
【請求項15】
前記吸い込み口の断面積は、前記吹き出し口の断面積の50パーセントより大きくない
ことを特徴とする請求項14記載の空気処理装置。
【請求項16】
前記ハウジングは、後壁を有し、
前記チャンバ後壁は、前記内部空間内に位置すると共に、前記ハウジングの前記後壁に
対して間隔を置いて配設されていることを特徴とする請求項1記載の空気処理装置。
【請求項17】
前記ハウジングは、後壁を有し、
前記チャンバ後壁は、前記内部空間内に位置すると共に、前記ハウジングの前記後壁に
対して間隔を置いて配設されていることを特徴とする請求項6記載の空気処理装置。
【請求項18】
前記ハウジングは、後壁を有し、
前記吹き出しチャンバの前記チャンバ後壁は、前記内部空間内に位置すると共に、前記
ハウジングの前記後壁に対して間隔を置いて配設されていることを特徴とする請求項9記
載の空気処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−852(P2006−852A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−253965(P2005−253965)
【出願日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【分割の表示】特願平10−501661の分割
【原出願日】平成9年6月3日(1997.6.3)
【出願人】(302070822)アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー (122)
【Fターム(参考)】