説明

空気注入装置、システム及びその利用方法

1個以上の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)に空気注入を行うための空気注入装置(10,100)を開示する。この空気注入装置(10,100)は、支持構造(12)と、この支持構造(12)に回転可能に装着された接続部(16,116)とを含み、この接続部(16,116)は、複数の空気注入ヘッド(26,126)を備え、これらの複数の空気注入ヘッド(26,126)の各空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)は、流体注入口(60a)と、支持構造(12)に可動的に接続されたプランジャー部(34)と、このプランジャー部(34)に接続された流体導管(62)とを含み、プランジャー部(34)は、このプランジャー部(34)を複数の空気注入ヘッド(26,126)のうち1個の空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)に選択的に接続するため、支持構造(12)に可動的に接続され、流体導管(62)は、複数の空気注入ヘッド(26,126)のうち1個の空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の流体注入口(60)に流体的に接続可能である。1個以上の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)を処理するシステムも開示している。1個以上の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)に空気注入を行うための空気注入装置(10,100)の利用方法も開示している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タイヤ−ホイール組立体、並びに、タイヤ−ホイール組立体を処理する方法及び装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
タイヤ−ホイール組立体は、複数の工程で処理されることが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
通常、このような工程を遂行するための従来の方法論では、相当な投資と人的な監督とが必要となる。本発明は、タイヤ−ホイール組立体の処理に利用される装置を示すことにより、従来技術に付随する欠点を克服するものである。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】本発明の実施例に係る空気注入装置の透視図を示す。
【図2】本発明の実施例に係る空気注入装置の側面図を示す。
【図3A】本発明の実施例に係る空気注入装置の上面図を示す。
【図3B】本発明の実施例に係る空気注入装置の上面図を示す。
【図3C】本発明の実施例に係る空気注入装置の上面図を示す。
【図3D】本発明の実施例に係る空気注入装置の上面図を示す。
【図4】本発明の実施例に係る空気注入装置の上面図を示す。
【図5A】タイヤ−ホイール組立体に空気を注入している状態にある、本発明の実施例に係る空気注入装置の部分的側面拡大図を示す。
【図5B】タイヤ−ホイール組立体に空気を注入している状態にある、本発明の実施例に係る空気注入装置の部分的側面拡大図を示す。
【図5C】タイヤ−ホイール組立体に空気を注入している状態にある、本発明の実施例に係る空気注入装置の部分的側面拡大図を示す。
【図5D】タイヤ−ホイール組立体に空気を注入している状態にある、本発明の実施例に係る空気注入装置の部分的側面拡大図を示す。
【図5E】タイヤ−ホイール組立体に空気を注入している状態にある、本発明の実施例に係る空気注入装置の部分的側面拡大図を示す。
【図5F】タイヤ−ホイール組立体に空気を注入している状態にある、本発明の実施例に係る空気注入装置の部分的側面拡大図を示す。
【図6A】本発明の実施例に係る、タイヤ−ホイール組立体を組み立てて空気注入を行うためのシステムの上面図を示す。
【図6B】本発明の実施例に係る、タイヤ−ホイール組立体を組み立てて空気注入を行うためのシステムの上面図を示す。
【図6C】本発明の実施例に係る、タイヤ−ホイール組立体を組み立てて空気注入を行うためのシステムの上面図を示す。
【図6D】本発明の実施例に係る、タイヤ−ホイール組立体を組み立てて空気注入を行うためのシステムの上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示を、付属する図面を参照し、例示として以下に記述する。
【0006】
各図面は、本発明に係る空気注入装置、システム及びこれらの利用方法の実施形態を示す。前述したところに基づき、ここに用いられている技術用語は、単に便宜上のものであるものと全般的に理解されるべきものであり、また、本発明を記述するために用いられているこれらの用語は、この技術分野における通常の知識を有する者からみた最も広い意味を付与されるべきものである。
【0007】
本発明の実施形態に係る空気注入装置を、全般的に10として図1−3Dに示す。空気注入装置10は、ホイールWに装着されたタイヤTを含む、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWに空気注入を行うために利用される。
【0008】
図1−2を参照すると、この実施形態において、空気注入装置10は、支持構造12と、コンベア部14と、接続部16と、アクチュエーター部18と、流体源20と、バルブ22とを含んでいる。実施形態において、空気注入装置10は、コントローラー24も含んでいる。前述の開示において説明されるように、コンベア部14、接続部16、アクチュエーター部18及びバルブ22のうち1個以上を制御するために、コントローラー24が利用されてもよい。
【0009】
図3Aを参照すると、本発明の実施形態に係る空気注入装置10の上面図が示されている。実施形態において、接続部16が、複数の空気注入ヘッド26を含んでいることが示されている。実施形態において、複数の空気注入ヘッド26は、第1の空気注入ヘッド26aと、第2の空気注入ヘッド26bと、第3の空気注入ヘッド26cとを含んでいる。前述の開示において説明されるように、空気注入装置10は、複数の空気注入ヘッド26のひとつに、コンベア部14上に位置する空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWの中心軸と同軸的に配列される位置へと、回転R(たとえば図3B−3Dをみよ)を行わせ、次いで、複数の空気注入ヘッド26の、同軸的に配列された空気注入ヘッド26a、26b、26cを、ホイールWに装着されたタイヤTに空気注入を行う(たとえば図5D−5Fをみよ)ために空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWに対向させるため、軸方向(矢印Pの方向)に動かす(たとえば図5A−5Cをみよ)、ように動作する。
【0010】
図3Aにみられるように、複数の空気注入ヘッド26の空気注入ヘッド26a、26b、26cのいずれもが、コンベア部14に対して実質的に直接対向する位置関係(すなわち、実質的に上方へ向かう/上方にある関係)にない場合、接続部16は“中立の配向”にあると呼ばれる。実施形態において、複数の空気注入ヘッド26のひとつが矢印R(たとえば図3B−3Dをみよ)の方向に従って動くとき、接続部16の“使用時の配向”が提供される。矢印Rの方向に従って動くと、複数の空気注入ヘッド26の空気注入ヘッド26a、26b、26cがコンベア部14に対して実質的に直接対向する位置関係に配置される、と呼ばれる。実施形態において、複数の空気注入ヘッド26のうちひとつの中心軸Cが空気注入装置10の中心/プランジャー軸A−Aと同軸的に配列されれば、“使用時の配向”となり得る。
【0011】
実施形態において、複数の空気注入ヘッド26のそれぞれの空気注入ヘッド26a、26b、26cは、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWに接続部16が空気注入を行うことを可能にする、実質的に円環をなすリング型の封止部28を含んでいてもよい。図3Aにみられるように、複数の空気注入ヘッド26のそれぞれの空気注入ヘッド26a、26b、26cの、実質的に円環をなすリング型の封止部28は、比較の上で独自のものである。
【0012】
実施形態において、第1の空気注入ヘッド26aの実質的に円環をなすリング型の封止部28は、内径Dで定義される開口部を含んでおり、この値は、第2の空気注入ヘッド26bの実質的に円環をなすリング型の封止部28の、内径Dで定義される開口部より大きく、また、第2の空気注入ヘッド26bの実質的に円環をなすリング型の封止部28の内径Dは、第3の空気注入ヘッド26cの実質的に円環をなすリング型の封止部28の、内径Dで定義される開口部より大きい。このように、複数の空気注入ヘッド26のそれぞれの空気注入ヘッド26a、26b、26cにより異なった内径D−Dが提供されるため、空気注入装置10は1種類の特定のサイズのみの、特定の直径を有する空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWに空気注入を行うのに限定されず、実施形態において、図1−3Cに示す空気注入装置10は、複数の空気注入ヘッド26のうちひとつの、実質的に円環をなすリング型の封止部28の内径に相当する、3個の固有な寸法のひとつを有する、少なくとも3個の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWに供用できる。
【0013】
図3Aを参照すると、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWはコンベア部14上に配置されていればよく、また、接続部16は“中立の配向”に配置されていればよい。実施形態において、空気注入装置10は、たとえばさらに、たとえば複数の空気注入ヘッド26の空気注入ヘッド26a、26b、26cのいずれが空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWの寸法に相当するかを決定するのを補助するためにコントローラー24に接続された、センサー30を備えていてもよい。
【0014】
実施形態において、センサー30は、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWの寸法の映像をキャプチャーしてもよい。実施形態において、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWの寸法のうちには、たとえば、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWのホイールWの直径Dが含まれていてもよい。
【0015】
ホイールWの直径Dの映像を取得すると、センサー30は、各空気注入ヘッド26a、26b、26cにより与えられる直径D−DのうちいずれがホイールWのイメージ化された直径Dと実質的に同じである/相当するかを比較により特定するため、キャプチャーされた映像をコントローラー24に送ってもよい。ホイールWのイメージ化された直径Dと各空気注入ヘッド26a、26b、26cにより与えられる直径D−Dのひとつとの関係を特定すると、コントローラー24は、引き続き、映像を得た空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWに対しこれに相当する空気注入ヘッド26a、26b、26cが対向できるようにするため、接続部16が矢印Rの方向に従って“使用時の配向”へと動くようにさせる。
【0016】
複数の空気注入ヘッド26のひとつの、実質的に円環をなすリング型の封止部28の内径D−DのひとつとホイールWの直径がDである空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWとの対応関係は、たとえば図5Aにもっともよく示されている。たとえば、図5Aに示されている場合では、複数の空気注入ヘッド26のひとつの、実質的に円環をなすリング型の封止部28のひとつの内径D、D、Dは、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWのホイールWの直径Dとほぼ同じであるが、Dよりわずかに小さいと特定され得る。
【0017】
図3Aに戻ると、たとえばコントローラー24が、複数の空気注入ヘッド26のうちいずれの空気注入ヘッド26a、26b、26cが空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWに相当するかを決定すると、接続部16を“使用時の配向”に配置するため、接続部16が、軸16A−Aのまわりに、矢印R(たとえば図3B−3Dをみよ)のひとつの方向に従って回転されてもよい。実施形態において、接続部16の回転Rは、コントローラー24が、接続部16に接続されたモーター32(たとえば図1、2及び5Aをみよ)へと信号を送ったとき行われる。
【0018】
実施形態において、コントローラー24によりモーター32へと送られた信号は、接続部16に、軸16A−Aのまわりでの時計方向および反時計方向の一方への回転Rを行わせる結果をもたらすような、モーター32への命令を提供するものであればよい。図3Bに示す実施形態において、接続部16は、第1の空気注入ヘッド26aを“中立の配向”から“使用時の配向”へと位置させるためには、約90度反時計方向の回転Rを行えばよい。図3Cに示す実施形態において、接続部16は、第2の空気注入ヘッド26bを“中立の配向”から“使用時の配向”へと位置させるためには、約180度時計方向または反時計方向の回転Rを行えばよい。図3Dに示す実施形態において、接続部16は、第3の空気注入ヘッド26cを“中立の配向”から“使用時の配向”へと位置させるためには、約90度時計方向の回転Rを行えばよい。
【0019】
3個の空気注入ヘッド26a、26b、26cを含む接続部16を有する空気注入装置10を説明してきたが、接続部16は、3個の空気注入ヘッド26a、26b、26cのみを含むものには限られず、接続部16は、所望の数の空気注入ヘッド26a、26b、26cを含んでいてよいことを理解されたい。たとえば図4を参照すると、ここでは本発明の実施形態に係る空気注入装置を、全般的に100として示しているが、実施形態において、空気注入装置100は、それぞれが3個の空気注入ヘッド126a−126c、126d−126fを含んだ1対の接続部116を含んでいてよい。実施形態において、1対の接続部116のそれぞれの接続部116a、116bは、第1の接続部116aが軸16A−Aのまわりで回転Rを行い、第2の接続部116bが軸16A−Aのまわりで回転Rを行うような、図3A−3Dにつき前述したところと実質的に同一の動作を行う。しかしながら、複数の空気注入ヘッド126の各空気注入ヘッド126a、126b、126c、126d、126e、126fの実質的に円環をなすリング型の封止部28の各内径D−Dは、図3A−3Dに図示されているような3個の異なる直径Dに限られたものではなく、6種類の異なる空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWの6個の異なる直径Dに供用できるよう、それぞれ固有のものであることを理解されたい。
【0020】
ここで図5Aを参照すると、複数の空気注入ヘッド26、126のひとつの空気注入ヘッドの、“使用時の配向”への移動の前/間/後において、コントローラー24は、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWの中心軸が複数の空気注入ヘッド26、126のうちの“使用時の配向”の空気注入ヘッドの中心軸Cと同軸的に配列されるように、コンベア部14に、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWを移動させる(たとえば図3B−3Dに示すような矢印Mの方向に従って)。空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWと“使用時の配向”の空気注入ヘッドとが同軸的に配列されると、コントローラー24は、たとえば、複数の空気注入ヘッド26、126のうちの“使用時の配向”の空気注入ヘッドに流体源20を流体的に接続するために、アクチュエーター部18に、支持構造12に接続されたプランジャー部34を矢印Pの方向に従って移動させればよい。実施形態において、アクチュエーター部18は、モーター、水圧ラム、ソレノイド等を含んでいればよい。
【0021】
続けて図5Aを参照すると、実施形態において、プランジャー部34は、支持構造12の第1及び第2の軸支持部材40に対して軸方向に可動な、第1の実質的に水平なフランジ36及び第2の実質的に水平なフランジ38をさらに備えていてもよい。実施形態において、接続部16、116は、接続部16、116が矢印Rの方向に従って回転できるようにするため、第1及び第2の軸支持部材40のひとつ/それぞれに回転可能に接続されていればよい。
【0022】
実施形態において、第1の実質的に水平なフランジ36及び第2の実質的に水平なフランジ38は、第1及び第2の軸支持部材40に直接に接続され物理的に接触していてよい。あるいはその代わりに、実施形態において、第1の実質的に水平なフランジ36及び第2の実質的に水平なフランジ38は、第1及び第2の軸支持部材40に間接的に接続され、介在するガスケット(図示せず)、封止材などによって物理的に接触するものであってもよい。
【0023】
実施形態において、第1の実質的に水平なフランジ36は、上面42及び下面44を含んでいる。実施形態において、第2の実質的に水平なフランジ38は、上面46及び下面48を含んでいる。実施形態において、第1の実質的に水平なフランジ36の下面44と第2の実質的に水平なフランジ38の上面46とが、第1及び第2の実質的に水平なフランジ36、38の間に間隙ないし通路50を形成するために、互いに離隔されている。
【0024】
実施形態において、プランジャー部34は、第1の実質的に水平なフランジ36及び第2の実質的に水平なフランジ38を通過するように延伸しこれらに接続する軸結合部材52をさらに含んでいてもよい。実施形態において、軸結合部材52は、アクチュエーター部18が軸結合部材52を動かすように、また、軸結合部材52のさらなる動きが第1の実質的に水平なフランジ36及び第2の実質的に水平なフランジ38のうちの1個以上へと伝達されるように、アクチュエーター部18に接続されていればよい。
【0025】
実施形態において、プランジャー部34は、それぞれ第2の実質的に水平なフランジ38に接続された、実質的に硬質なスリーブ管54及び押圧部材56をさらに備えていてもよい。実施形態において、実質的に硬質なスリーブ管54は、上面46から第2の実質的に水平なフランジ38を通過し下面48を距離D超えて延伸している。実施形態において、実質的に硬質なスリーブ管54は通路58を含んでいる。
【0026】
実施形態において、押圧部材56は下面48に接続されており、下面48からおおむね距離D、しかし距離Dより若干長く、離れるように延伸している。実施形態において、軸結合部材52の末端は押圧部材56に接続されていればよい。
【0027】
図5Aにみられるように、複数の空気注入ヘッド26、126のそれぞれの空気注入ヘッドは、流体注入口60a及び流体排出口60bを備える。実施形態において、プランジャー部34は流体導管62(たとえば、可撓的/伸張可能な管など)を支持する。実施形態において、流体導管62は、第1及び第2の実質的に水平なフランジ36、38の間の間隙ないし通路50を通過して延伸している。また、実施形態において、流体導管62はさらに、通路50の内部から実質的に硬質なスリーブ管54の通路58を通過して延伸していてもよい。あるいはその代わりに、実施形態において、流体導管62を、第2の実質的に水平なフランジ38の上面46の最近傍で実質的に硬質な管型スリーブ54に接続することにより、流体導管62を実質的に硬質な管型スリーブ54の通路58との間で流体的に連絡した状態としてもよい。
【0028】
実施形態において、流体導管62は、流体注入口64a及び流体排出口64bを備える。実施形態において、流体導管62の流体注入口64aは、流体源20に接続されていればよい。実施形態において、流体導管62はバルブ22を含んでいてもよい。実施形態において、たとえばもし、流体導管62が実質的に硬質なスリーブ管54の通路58の中を通過して下面48を超えておおむね距離D延伸しているならば、流体排出口64bは、実質的に硬質なスリーブ管54の末端66の最近傍に位置していればよい。
【0029】
実施形態において、円環をなす圧縮可能な封止材68が、流体導管62の流体排出口64b及び実質的に硬質な管型スリーブ54の末端66の1個以上に貼り付けられていてもよい。円環をなす圧縮可能な封止材68が、流体導管62の流体排出口64b及び実質的に硬質な管型スリーブ54の末端66の1個以上に接続されているところが図示されているが、円環をなす圧縮可能な封止材68は、代わりに複数の空気注入ヘッド26、126の各空気注入ヘッドの流体注入口60aの最近傍に貼り付けられていてもよいことを理解されたい。
【0030】
図5Bを参照して、支持構造12のプランジャー部34が矢印Pの方向に従ってひとたび動くと、実質的に硬質なスリーブ管54の末端66及び流体導管62の流体排出口64bの1個以上が、複数の空気注入ヘッド26、126のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの空気注入口60aに、環状の封止材68が圧縮されるようにして接続され得る。実質的に硬質なスリーブ管54の末端66及び流体導管62の流体排出口64bの1個以上が、複数の空気注入ヘッド26、126のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの空気注入口60aにひとたび接続されると、複数の空気注入ヘッド26のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドは、実質的に硬質なスリーブ管54及び流体導管62の1個以上によって流体源20と流体的に接続される、と呼ばれる。さらに、図5Bにみられるように、プランジャー部34が、(矢印Pの方向に従って)複数の空気注入ヘッド26、126のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの上面70に力を印加するために、押圧部材56が、複数の空気注入ヘッド26、126のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの上面70と係合する。
【0031】
実施形態において、複数の空気注入ヘッド26、126のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの上面70への、プランジャー部34から生じる矢印Pの方向に従った力の印加により、接続部16、116が、矢印Pの方向に従って移動する。さらに、プランジャー部34から生じる矢印Pの方向の力は、実質的に硬質なスリーブ管54の末端66から複数の空気注入ヘッド26、126のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの流体注入口60aの最近傍にある、複数の空気注入ヘッド26、126のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの上面70によって、接続部16、116にも伝達されることを理解されたい。
【0032】
続けて図5Bを参照すると、接続部16、116はさらに、プランジャー部34から生じる矢印Pの方向の力に対する幾分かの抵抗を与えるために圧縮されると矢印P’の方向に従った抗力を提供する、たとえばコイルばねであるバイアス部材72を含んでいてもよい。前述の開示において説明されるように、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWへの空気注入がひとたび完了すると、バイアス部材72は、プランジャー部34が、アクチュエーター部18によって矢印Pの方向に従って軸方向に動かされる前の、図5Aに示す元の停止状態に復帰することを、バイアス部材72に蓄えられたエネルギーを解放することによって補助する。
【0033】
図5Cを参照すると、支持構造12のプランジャー部34は、複数の空気注入ヘッド26、126のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの係合用組立体74がタイヤTの側壁Tに係合するように、矢印Pの方向に従ってさらに動かされる。実施形態においては、係合用組立体74の、軸方向に突出する環状のリム体76が、タイヤTの側壁Tに係合する。
【0034】
実施形態において、複数の空気注入ヘッド26、126のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの係合用組立体74は、さらに、軸方向に突出する環状のリム体76に接続された、放射状に突出する環状のリム体78を含んでいる。実施形態において、放射状に突出する環状のリム体78は、実質的に円環をなすリング型の封止部28に接続されている。
【0035】
実施形態において、係合用組立体74の、軸方向に突出する環状のリム体76が、タイヤTの側壁Tに係合するほぼその時点で、複数の空気注入ヘッド26、126のうち“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの、実質的に円環をなすリング型の封止部28は、ホイールWの直径Dに配置され、係合される。図5Cにみられるように、実質的に円環をなすリング型の封止部28の内径は、ホイールWの直径Dと実質的に同じであるがこれよりわずかに小さいので、実質的に円環をなすリング型の封止部28は、実質的に平坦な、中立の向き(たとえば図5Bをみよ)から、実質的に円環をなすリング型の封止部28が上方に“跳ね上がり”、実質的に平坦な、中立の向きから離れるように動く。実質的に円環をなすリング型の封止部28の“跳ね上がった”向きは、実質的に円環をなすリング型の封止部28が、ホイールWの、ビード座WBSに隣接する封止され固定された場所に位置するように、プランジャー部が矢印Pの方向に従ってさらに動き、実質的に円環をなすリング型の封止部28が中立の向き(たとえば図5Dをみよ)に戻れる状態に置かれるまで、維持される。さらに、図5Cにみられるように、バイアス部材72は、伸張した配向(長さXで定義される)から部分的に圧縮した配向(長さXで定義される)へと動く。
【0036】
図5Dを参照すると、実施形態において、支持構造12のプランジャー部34の、矢印Pの方向に従った動きは、実質的に円環をなすリング型の封止部28が、ホイールWの、ビード座WBSに隣接する封止され固定された場所に位置したほぼその時点で終止する。実質的に円環をなすリング型の封止部28が、ホイールWの、ビード座WBSに隣接してひとたび位置すると、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWの流体用空洞FCは、コントローラー24がバルブ22を閉じた向きから開いた向きへと動かせば流体源20からの流体Fが流体用空洞FCの内部に移動することとなるように、複数の空気注入ヘッド26、126の、“使用時の配向”にある空気注入ヘッドにより封止を解除される(ホイールWの、ビード座WBSに隣接する実質的に円環をなすリング型の封止部28、及び、タイヤTの側壁Tに係合する、係合用組立体74の、軸方向に突出する環状のリム体76の位置関係による)。さらに、図5Dにみられるように、バイアス部材72は、部分的に圧縮した配向(長さXで定義される)から完全に圧縮した配向(長さXで定義される)へとさらに動く。
【0037】
実施形態において、流体Fは、自動的に流体源20から流体用空洞FCへと排出されるように、加圧ないし圧縮されていてもよいことを理解されたい。さらに、実施形態においては、コントローラー24と流体導管62とに接続されたポンプ(図示せず)があるのであれば、流体源20及びバルブ22は空気注入装置10、100のデザインから除外されていてもよいことを理解されたい。実施形態において、コントローラー24は、たとえば、このポンプを、このポンプが流体F(たとえば、周囲空気)を、周辺環境から流体導管62を通じて流体用空洞FCへと移動させるように作動させればよい。流体用空洞FCが所望の量に加圧されたとき、コントローラー24はこのポンプの作動を止めればよい。
【0038】
引き続き図5Dを参照すると、バルブ22を開いた向きへと動かすと、流体Fは流体導管62を通過して、複数の空気注入ヘッド26、126の、“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの流体注入口60aに至る。流体Fは、流体注入口60aに供給されると、複数の空気注入ヘッド26、126の、“使用時の配向”にある空気注入ヘッドにより形成される流路80を通過して流体排出口60bに至り、流体用空洞FCに蓄えられる。実施形態において、流路80は、実質的に円環をなすリング型の封止部28及び放射状に突出する環状のリム体78の1個以上により形成される通路を通じて延伸していてもよい。さらに、実施形態において、流路80の終端が流体排出口60bを形成していてもよい。さらにまた、実施形態において、流体排出口60bを形成している流路80の終端は、たとえば、放射状に突出する環状のリム体78に隣接する実質的に円環をなすリング型の封止部28を保持するため、圧着ないし鍛着されていてもよい。
【0039】
実施形態において、流体Fは、流体排出口60bから流体用空洞FCに流入するにつれ、流体用空洞FCの容積を速やかに満たすこととなる。タイヤT及びホイールWにより形成されている流体用空洞FCを流体Fが満たすにつれ、タイヤTの側壁Tは、プランジャー部34を、空気注入中となったタイヤ−ホイール組立体TWから離れるように、矢印P’’の方向に従って押し始め、この方向は、矢印Pの方向とは逆である。
【0040】
図5Eを参照すると、タイヤTの側壁Tから生じる力によってプランジャー部34が矢印P’’の方向に従ってさらに動かされるにつれ、バイアス部材72はエネルギーを解放し始め、プランジャー部34を矢印P’の方向に従ってともに押すことにより、空気注入されたタイヤTから生じる力P’’を補助する。図5Eにみられるように、バイアス部材72は、完全に圧縮した配向(長さXで定義される)から部分的に伸張した配向(長さX−Xで定義される)へと動く。
【0041】
タイヤTの側壁T及びバイアス部材72がプランジャー部34を矢印P’、P’’の方向に動かすにつれ、実質的に円環をなすリング型の封止部28が、ホイールWのビード座WBSに対して固定されていない状態になり、封止された実質的に平坦な中立の向きから離れて下方に“跳ね下がる”ように、実質的に円環をなすリング型の封止部28がホイールWのビード座WBSに隣接する封止された実質的に平坦な中立の向きから動かされる。図5Eにみられるように、実質的に円環をなすリング型の封止部28は、流体Fが流体用空洞FCを満たしそのために実質的に円環をなすリング型の封止部28がホイールWのビード座WBSから離れるように動かされタイヤTのビードTがホイールWのビード座WBSに隣接して自動的に固定されるようになるまで(たとえば図5Fをみよ)、ホイールWの直径Dに隣接するように配置され続ける。
【0042】
図5Fを参照すると、タイヤTのビードTがホイールWのビード座WBSに隣接して固定されるようになると、バルブ22が、流体源20からの流体Fの流れを止めるため、開いた向きから閉じた向きに動かされる。さらに、バイアス部材72が部分的に伸張した配向(長さX−Xで定義される)から伸張した配向(長さXで定義される)へと伸張するにつれてバイアス部材72からさらに解放されるエネルギーによって、複数の空気注入ヘッド26、126の空気注入ヘッドの“使用時の配向”は、空気注入済のタイヤ−ホイール組立体TWから矢印P’の方向に従って離れるよう動かされる。実施形態において、複数の空気注入ヘッド26、126の空気注入ヘッドの“使用時の配向”の矢印P’の方向に従った動きはさらに、たとえば、空気注入済のタイヤ−ホイール組立体TWからプランジャー部34を引き離すアクチュエーター部18によって起こされてもよい。さらに、複数の空気注入ヘッド26、126の空気注入ヘッドの“使用時の配向”の矢印P’の方向に従った動きは、流体導管62の流体排出口64bが、複数の空気注入ヘッド26、126の“使用時の配向”にある空気注入ヘッドの流体注入口60aから物理的に切り離される結果をもたらすことを理解されたい。
【0043】
ここで図6A−6Dを参照すると、本発明の実施形態に係るシステムが、全般的に200として示されている。さらに、図6A−6Dにみられるように、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWを組み立て、組み立てられた空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWをコンベア部14に積載するための、本発明の実施形態に係るシステム200の利用方法も示されている。実施形態において、システム200は、空気注入装置10を含むものとして示されている。しかしながら、システム200は空気注入装置10を含むものに限られず、システム200は、たとえば、空気注入装置100を含んでいるものには限られないものの、空気注入装置100を含んでいてもよいことを理解されたい。
【0044】
空気注入装置10に加えて、システム200は、実施形態において、第1のロボットアーム202aと、第2のロボットアーム202bと、第1のロボットアーム202aに対応付けられた、少なくとも1個の第1のタイヤ供給コンベア204と、第2のロボットアーム202bに対応付けられた、少なくとも1個の第2のタイヤ供給コンベア206と、第1及び第2のロボットアーム202a、202bのいずれかに対応付けられる、少なくとも1個のホイール供給コンベア208と、を備えていてもよい。
【0045】
実施形態において、少なくとも1個の第1のタイヤ供給コンベア204は、3個のコンベア204a、204b、204cを含んでいる。実施形態において、少なくとも1個の第1のタイヤ供給コンベア204の各コンベア204a、204b、204cは、コンベア204a、204b、204c専用の寸法を有するタイヤを運搬する。そのようなものとして、実施形態においては、タイヤTの寸法を比較すると、コンベア204a、204b、204cにつきそれぞれ異なることを理解されたい。実施形態においては、たとえば、コンベア204a上のタイヤTはコンベア204b上のタイヤTより小さな開口部直径を有しており、コンベア204b上のタイヤTはコンベア204c上のタイヤTより小さな開口部直径を有している。
【0046】
実施形態において、少なくとも1個の第2のタイヤ供給コンベア206は、3個のコンベア206a、206b、206cを含んでいる。実施形態において、コンベア206a、206b、206cは、コンベア204a、204b、204cについて前述したところと実質的に同様の仕方で、複数のタイヤTを運搬する。
【0047】
実施形態において、少なくとも1個のホイール供給コンベア208は、3個のコンベア208a、208b、208cを含んでいる。実施形態において、少なくとも1個のホイール供給コンベア208の各コンベア208a、208b、208cは、コンベア208a、208b、208c専用の寸法(たとえばホイール直径W)を有するホイールWを運搬する。そのようなものとして、実施形態においては、ホイールWの寸法を比較すると、コンベア208a、208b、208cにつきそれぞれ異なることを理解されたい。実施形態においては、たとえば、コンベア208a上のホイールWはコンベア208b上のホイールWより小さな直径Wを有しており、コンベア208b上のホイールWはコンベア208c上のホイールWより小さな直径Wを有している。
【0048】
実施形態において、タイヤTとホイールWは、コンベア204、206、208の1個以上の上に、選択された仕方で位置している。実施形態において、コンベア204a、206a上のタイヤTの寸法は、コンベア208a上のホイールWの寸法に対応付けられる。実施形態において、コンベア204b、206b上のタイヤTの寸法は、コンベア208b上のホイールWの寸法に対応付けられる。実施形態において、コンベア204c、206c上のタイヤTの寸法は、コンベア208c上のホイールWの寸法に対応付けられる。
【0049】
コントローラー24及びセンサー30の1個以上は、特定のコンベア204、206、208に対して、特定の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWを組み立てるための動きをロボットアーム202a、202bに起こさせるための命令をロボットアーム202a、202bに供給する目的で、ロボットアーム202a、202bに接続されていてもよいことを理解されたい。ロボットアーム202a、202bの選択された動きの実施形態を、前述の開示において説明する。
【0050】
実施形態において、第1及び第2のロボットアーム202a、202bのそれぞれは、プラットホーム210上に回転可能に支持されていればよい。さらに、実施形態においては、第1及び第2のロボットアーム202a、202bのそれぞれは、第1及び第2のロボットアーム202a、202bの配向を、伸張、収縮、上昇、下降、旋回、折り曲げ、あるいは、1個以上のコンベア14、204、206、208へ/から動くための望ましい配置へと調整できるようにするための、包含伸縮部212、継手等を含んでいてもよい。
【0051】
実施形態において、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWの組み立て及び空気注入の方法を、図6A−6Dにおける実施形態に従って説明する。実施形態においては、図6Aにみられるように、第1及び第2のロボットアーム202a、202bのそれぞれは、第1にはホイールWを少なくとも1個のホイール供給コンベア208から取得することにより機能する。ホイールWの取得は、ホイールWをつかみ、あるいはその他の係合をする、ロボットアーム202a、202bの末端効果器214により行われる。
【0052】
ホイールWが、少なくとも1個のホイール供給コンベア208において係合されると、ロボットアーム202a、202bはホイールWを、ロボットアーム202a、202bに対応付けられた少なくとも1個のコンベア204、206へと、矢印A1の方向に従って運搬する。ホイールWが、少なくとも1個のコンベア204、206へと移動されると、ロボットアーム202a、202bはホイールWを、タイヤTの口径をなす開口部を通過して挿入し、一方で末端効果器214は、ホイールWとの接触/係合を維持する。
【0053】
ホイールWが、タイヤTの口径をなす開口部を通過して挿入されると、ホイールW及びタイヤTは、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWを成すものとして相互に緩やかに取り付けられることになる。末端効果器214がホイールWとの接触/係合を維持する一方で、ロボットアーム202a、202bは、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWを、空気注入装置10のコンベア部14へと、矢印A2の方向に従って移動させる。
【0054】
図6Bを参照して、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWが、空気注入装置10のコンベア部14に位置すると、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWがロボットアーム202a、202bに取り付けられていない状態になるよう、末端効果器214がホイールWからの切り離しを行う。そして、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWは自由になって、引き続いて前述の空気注入を空気注入装置10により行うため、コンベア部14により矢印Mの方向に従って移動されるようになる。次いで、ロボットアーム202a、202bは、前述の組立動作を繰り返すためにロボットアーム202a、202bを少なくとも1個のホイール供給コンベア208に移動させる目的で、矢印A3の方向に従って動かされてもよい。
【0055】
実施形態においては、システム200は第1及び第2のロボットアーム202a、202bに限られず、システム200は所望の数のロボットアーム202a、202bを含んでいてよいことを理解されたい。実施形態においては、システム200は2個のロボットアーム202a、202bを含んでおり、その理由は、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体TWの組立動作の間のロボットアーム202a、202bの1個の動作の完結した連続(たとえばA1、A2、A3)が、空気注入装置10、100により行われる空気注入動作(たとえば図5A−5Fをみよ)の約2倍である(すなわち、ロボットアーム202a、202bの使用が、組立動作の時間対空気注入動作の時間の比にして2対1(2:1)という結果になる)ところにある。そのような事情のため、2個のロボットアーム202a、202bを設けることにより、組立動作の時間対空気注入動作の時間が1対1(1:1)という比を実現して、1個のロボットアーム202a、202bが組立動作を完了するために空気注入装置10がアイドリング/待機状態で取り残されることがなくなる、ということを理解されたい。
【0056】
さらに、実施形態においては、9個のコンベア204a−204c、206a−206c、208a−208cを用いることにより、システム200は少なくとも3個の異なるサイズのタイヤ−ホイール組立体を比較的高速な仕方で選択的に製造できることを理解されたい。さらに、説明した実施形態においては、9個のみのコンベア204a−204c、206a−206c、208a−208cが示されているものの、本発明は特定の個数のコンベアに限定されるものではないことを理解されたい。たとえば、システム200は代わりに、少なくとも6個の異なるサイズのタイヤ−ホイール組立体を製造するために、18個のコンベアを含むようにすることもできる。しかしながら、18個のみのコンベアが設けられていても、6個の異なるサイズのタイヤ−ホイール組立体に空気注入を行う目的で、空気注入装置10に代えて空気注入装置100が含まれるようにしてもよいことを理解されたい。
【0057】
本発明を、その実施例のいくつかを参照して説明した。しかしながら、この技術分野における知識を有する者であれば、前述の実施例以外の具体的な形で本発明を体現すること可能であることが容易に明らかとなる。このことは、本発明の精神から逸脱することなく行うことができるものである。これらの実施例は単に例示的なものであって、いかなる意味においても制限的に捉えられるべきものではない。本発明の範囲は、前述の明細書よりむしろ、付属する請求項によって定義されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造(12)、
前記支持構造(12)に回転可能に装着された接続部(16,116)であって、複数の空気注入ヘッド(26,126)を備え、当該複数の空気注入ヘッド(26,126)の各空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)が流体注入口(60a)を含む接続部(16,116)、
前記支持構造(12)に可動的に接続されたプランジャー部(34)であって、当該プランジャー部(34)を前記複数の空気注入ヘッド(26,126)のうち1個の空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)に選択的に接続するため、前記支持構造(12)に可動的に接続されたプランジャー部(34)、及び、
前記プランジャー部(34)に接続された流体導管(62)であって、前記複数の空気注入ヘッド(26,126)のうち1個の前記空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の前記流体注入口(60a)に流体的に接続可能な流体導管(62)、
を備える、空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)に空気注入を行うための空気注入装置(10,100)。
【請求項2】
前記流体導管(62)は、前記プランジャー部(34)の、前記複数の空気注入ヘッド(26,126)のうち1個の前記空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)との選択的な接続時に、前記複数の空気注入ヘッド(26,126)のうち1個の前記空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の前記流体注入口(60a)に流体的に接続可能である、
請求項1に記載の空気注入装置(10,100)。
【請求項3】
前記複数の空気注入ヘッド(26,126)の各空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)は、実質的に円環をなすリング型の封止部(28)を含んでおり、前記複数の空気注入ヘッド(26,126)の各空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の前記実質的に円環をなすリング型の封止部(28)は、固有の内径(D−D)を含んでいる、
請求項1に記載の空気注入装置(10,100)。
【請求項4】
前記複数の空気注入ヘッド(26,126)の各空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の前記固有の内径(D−D)は、前記空気注入装置(10,100)に、1個以上の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)に空気注入を行う手段を提供し、前記1個以上の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)のそれぞれの空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)は異なる寸法を含んでおり、前記異なる寸法は、異なるホイール直径(D)を含んでおり、前記異なるホイール直径(D)は、前記複数の空気注入ヘッド(26,126)の各空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)のひとつの固有の内径(D)に対応付けられている、
請求項3に記載の空気注入装置(10,100)。
【請求項5】
前記プランジャー部(34)は、前記複数の空気注入ヘッド(26,126)のひとつの空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)を前記空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)に選択的に係合させるために前記接続部(16,116)を動かす手段を提供する、
請求項1に記載の空気注入装置(10,100)。
【請求項6】
前記プランジャー部(34)に接続された、アクチュエーター部(18)をさらに備え、前記アクチュエーター部(18)は、前記プランジャー部(34)に軸方向の動きを起こさせ、前記プランジャー部(34)が前記接続部(16,116)を動かす結果をもたらす、
請求項5に記載の空気注入装置(10,100)。
【請求項7】
前記支持構造(12)を通じて延伸するコンベア部(14)、
前記流体導管(62)に接続されたバルブ(22)、
前記接続部(16,116)に接続されたモーター(32)、及び、
前記コンベア部(14)、前記バルブ(22)及び前記モーター(32)の1個以上に接続されたコントローラー(24)をさらに備える、
請求項1に記載の空気注入装置(10,100)。
【請求項8】
前記コンベア部(14)の前記コントローラー(24)への前記接続は、前記空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)の中心軸が前記複数の空気注入ヘッド(26,126)の前記ひとつの空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の中心軸(C)と同軸的に配列されるような位置へと前記空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)を移動させる手段を提供する、
請求項7に記載の空気注入装置(10,100)。
【請求項9】
前記流体導管(62)の流体注入口(64a)に接続された流体源(20)をさらに備え、
前記バルブ(22)の前記コントローラー(24)への前記接続は、閉じた向き及び開いた向きのうちひとつに位置する前記バルブ(22)の向きを変える手段を提供するものであって、閉じた向きの前記バルブ(22)は、前記流体源(20)の内部から前記流体導管(62)を通過する流体(F)の移動を阻止し、開いた向きの前記バルブ(22)は、前記流体源(20)の内部から前記流体導管(62)を通過する流体(F)の移動を可能とする、
請求項7に記載の空気注入装置(10,100)。
【請求項10】
前記モーター(22)の前記コントローラー(24)への前記接続は、前記複数の空気注入ヘッド(26,126)の前記ひとつの空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の前記流体注入口(60a)を、前記流体導管(62)が前記複数の空気注入ヘッド(26,126)の前記ひとつの空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の前記流体注入口(60a)と流体的に接続可能となることを可能とするために1個以上の前記流体導管(62)及び前記プランジャー部(34)により形成される流体排出口(38a)と整列させるために、前記接続部(16,116)を回転(R)する手段を提供する、
請求項7に記載の空気注入装置(10,100)。
【請求項11】
前記コントローラー(24)に接続されたセンサー(30)を備え、
前記センサー(30)と前記コントローラー(24)との接続は、前記空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)の寸法を特定し、引き続いて、前記複数の空気注入ヘッド(26,126)のひとつの空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)を、前記複数の空気注入ヘッド(26,126)の前記ひとつの空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の前記流体注入口(60a)を前記プランジャー部(34)により形成される流体排出口(38a)と整列させる目的で使用時の配向へと回転(R)するものとして選択するために、特定された前記空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)の寸法と、前記複数の空気注入ヘッド(26,126)の各空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の寸法とを比較する手段を提供する、
請求項10に記載の空気注入装置(10,100)。
【請求項12】
1個以上の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)を組み立てるための組立装置と、
前記組立装置により組み立てられた前記1個以上の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)に空気注入を行うための空気注入器であって、請求項1に記載の空気注入装置を含む空気注入器と、を備え、
前記組立装置は、
第1のロボットアーム(202a)、
第2のロボットアーム(202b)、
前記第1のロボットアーム(202a)及び前記第2のロボットアーム(202b)の両方に対応付けられた、少なくとも1個のホイール供給コンベア(208)、
前記第1のロボットアーム(202a)に対応付けられた、少なくとも1個の第1のタイヤ供給コンベア(204)、及び、
前記第2のロボットアーム(202b)に対応付けられた、少なくとも1個の第2のタイヤ供給コンベア(206)を含む、
前記1個以上の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)を処理するためのシステム。
【請求項13】
支持構造(12)を通じて延伸するプランジング軸(A−A)に沿って可動的に前記支持構造(12)に接続されたプランジャー部(34)を含む前記支持構造(12)を提供するステップと、
前記支持構造(12)に回転可能に装着され、複数の空気注入ヘッド(26,126)を備えた接続部(16,116)を提供するステップと、
前記複数の空気注入ヘッド(26,126)のうち1個の空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の中心軸(C)を前記プランジング軸(A−A)に同軸的に配列するために、前記接続部(16,116)を回転するステップと、
空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)を、前記空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)の中心軸が前記1個の空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)の中心軸(C)に同軸的に配列されるような位置に、コンベア部(14)上を移動させるステップと、
前記空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)に空気注入を行うために、前記プランジャー部(34)を軸方向に移動させるステップと、を備える、
1個以上の空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)に空気注入を行うための空気注入装置(10,100)の利用方法。
【請求項14】
前記軸方向に移動させるステップは、
第1に、前記プランジャー部(34)を前記複数の空気注入ヘッド(26,126)のうち前記1個の空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)に流体的に接続するために、前記プランジャー部(34)を前記接続部(16,116)に軸方向に結合し、
第2に、前記接続部(16,116)を前記空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)に軸方向に結合する、ことを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記空気注入を行うステップは、流体源からの流体が、前記プランジャー部(34)及び前記複数の空気注入ヘッド(26,126)のうち前記1個の空気注入ヘッド(26a−26c,126a−126f)を通じて、前記空気未注入のタイヤ−ホイール組立体(TW)により形成されている流体用空洞(FC)へと移動することを可能とするため、バルブを、閉じた向きから開いた向きへと動かすことを含む、
請求項14に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図3D】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図5D】
image rotate

【図5E】
image rotate

【図5F】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図6D】
image rotate


【公表番号】特表2013−511427(P2013−511427A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540057(P2012−540057)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際出願番号】PCT/US2010/057251
【国際公開番号】WO2011/063134
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(507241012)アンドロイド インダストリーズ エルエルシー (10)
【Fターム(参考)】