説明

空気流量測定装置

【課題】熱式の空気流量測定装置1により内燃機関への吸気の流量を測定する場合に、流量が誤差解消可能範囲から小側に変動してもプラス側誤差の発生を抑制する。
【解決手段】空気流量測定装置1によれば、筐体5の外壁面には、バイパス流路の出口9が開口する位置よりも吸気主流の下流側に、バイパス流路を通って出口9から流出するバイパス通過流と、バイパス流路を通らず筐体5の外壁面に沿って吸気主流の方向に流れる外側通過流とを合流させて絞りながら吸気主流の下流側に導く絞り15が設けられている。これにより、バイパス流路による嵩上げ幅が、流量の誤差解消可能範囲から小側への変動幅に応じて低減する。このため、熱式の空気流量測定装置1により内燃機関への吸気量を測定する場合に、吸気量が誤差解消可能範囲から小側に変動してもプラス側誤差の発生を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気の流量を測定する空気流量測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、空気との伝熱を利用して空気の流量を測定する熱式の空気流量測定装置が公知であり、内燃機関への吸気路に配置され、内燃機関に吸入される吸入空気の流量(以下、吸入空気を吸気と呼ぶことがあり、吸入空気の流量を吸気量と呼ぶことがある。)を測定するために利用されている。
【0003】
すなわち、この空気流量測定装置は、吸気路を流れる吸気の主流の一部を取り込んで吸気量に応じた電気信号を発生するものであり、取り込んだ吸気を通すバイパス流路を形成する筐体と、バイパス流路に収容されて取り込んだ吸気との伝熱により電気信号を発生するセンサとを備える。そして、空気流量測定装置は、吸気主流が通る吸気路に直接的にセンサを配置するのではなく、バイパス流路にセンサを配置することで、吸気路における吸気主流の乱れの影響を低減してばらつきの少ない測定値を出力する。
【0004】
また、吸気主流には、内燃機関のバルブ開閉に応じて不可避的に脈動が発生するので、吸気量は、脈動の大側ピーク値と脈動の小側ピーク値との間で振動しながら経時変化する。この結果、空気との伝熱により測定値を出力する熱式の測定方法であることに起因して、測定値は真値としての脈動中心値よりも低くなり、マイナス側の誤差が発生してしまう。そこで、空気流量測定装置では、パイパス流路における流路長L2を、バイパス流路を通らずに吸気路を直進した場合の流路長L1よりも長くすることで、L2/L1の数値に応じた測定値の嵩上げ幅を設定して測定値のマイナス側誤差の解消を図っている。
【0005】
ところで、マイナス側誤差は吸気量に応じて変動するものであり、吸気量が大きいほどマイナス側誤差が大きくなる。よって、吸気量が特定値であるときに関してマイナス側誤差がゼロになるようにL2/L1を設定しても、例えば、吸気量が特定値から小側に変動するとL2/L1による嵩上げ幅が過大となって、逆にプラス側誤差を含んだ測定値を出力してしまう。
【0006】
すなわち、熱式の空気流量測定装置により脈動を伴う流れの流量を測定する場合、L2/L1の設定によりマイナス側誤差およびプラス側誤差を過不足なく解消できる流量の測定範囲(以下、誤差解消可能範囲と呼ぶ。)から流量が小側に変動すると、測定値にはプラス側誤差が発生してしまう。
【0007】
なお、特許文献1の空気流量測定装置は、バイパス流路の出口下流側で筐体の外壁面に沿って渦流が発生するのを抑制する構成を備える。すなわち、特許文献1の空気流量測定装置では、筐体の外壁面においてバイパス流路の出口を挟むように、吸気の主流に平行な2本のリブが設けられ、さらに出口の下流側で2本のリブを架橋する蓋が設けられている。これにより、渦流の発生を抑制することで、出口下流側において筐体の外壁面に沿う流れを安定させることができるとしている。
しかし、特許文献1の構成は、渦流の発生を抑制することができても、吸気量の小側への変動に伴うプラス側誤差の発生に対応できるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許出願公開第102008042807号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、熱式の空気流量測定装置により脈動を伴う流れの流量を測定する場合に、流量が誤差解消可能範囲から小側に変動してもプラス側誤差の発生を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
〔請求項1の手段〕
請求項1の手段によれば、空気流量測定装置は、内燃機関に吸入される吸入空気の主流が流れる吸気路に配置され、主流の一部を取り込んで主流の流量に応じた電気信号を発生する。また、空気流量測定装置は、取り込んだ吸入空気を通すバイパス流路を形成する筐体と、バイパス流路に収容されて取り込んだ吸入空気との伝熱により電気信号を発生するセンサとを備える。
【0011】
そして、筐体の外壁面には、バイパス流路の出口が開口する位置よりも主流の下流側に、バイパス流路を通って出口から流出するバイパス通過流と、バイパス流路を通らず筐体の外壁面に沿って主流の方向に流れる外側通過流とを合流させて絞りながら主流の下流側に導く絞りが設けられている。
【0012】
これにより、メカニズムは定かではないものの、L2/L1による嵩上げ幅が、流量の誤差解消可能範囲から小側への変動幅に応じて低減する。このため、熱式の空気流量測定装置により脈動を伴う流れの流量を測定する場合に、流量が誤差解消可能範囲から小側に変動してもプラス側誤差の発生を抑制することができる。
【0013】
〔請求項2の手段〕
請求項2の手段によれば、筐体の外壁面には、出口が開口する位置よりも主流の上流側に、外側通過流を絞りに導く導入路が設けられている。
これにより、流量の小側変動によるプラス側誤差の発生を抑制する効果をさらに高めることができる。
【0014】
〔請求項3の手段〕
請求項3の手段によれば、導入路は、外側通過流を絞りながら絞りに導く。
これにより、流量の小側変動によるプラス側誤差の発生を抑制する効果をさらに高めることができる。
【0015】
〔請求項4の手段〕
請求項4の手段によれば、絞りは、筐体の外壁面から隆起する2つの線状突起により形成され、筐体の外壁面と2つの線状突起とにより区画される領域で、バイパス通過流と外側通過流とが合流して絞られる。
この手段は、絞りの具体的態様の1つを示すものである。
【0016】
〔請求項5の手段〕
請求項5の手段によれば、絞りおよび導入路は、出口を挟むように筐体の外壁面から隆起する2つの線状突起により形成され、筐体の外壁面と2つの線状突起とにより区画される領域の内、出口が開口する位置よりも主流の下流側で、バイパス通過流と外側通過流とが合流して絞られる。
この手段は、絞りや導入路の具体的態様の1つを示すものである。
【0017】
〔請求項6の手段〕
請求項6の手段によれば、2つの線状突起を架橋して筐体の外壁面に対向する蓋が設けられ、筐体の外壁面、2つの線状突起、および蓋により区画される領域で、バイパス通過流と外側通過流とが合流して絞られる。
この手段は、絞りや導入路の具体的態様の1つを示すものである。
【0018】
〔請求項7の手段〕
請求項7の手段によれば、絞りは、2つの線状突起が主流の下流側ほど互いに接近するように直線的に傾斜、または曲線状に湾曲することで形成されている。
この手段は、絞りの具体的態様の1つを示すものである。
【0019】
〔請求項8の手段〕
請求項8の手段によれば、絞りは、蓋が主流の下流側ほど筐体の外壁面に接近するように平面状に傾斜、または曲面状に湾曲することで形成されている。
この手段は、絞りの具体的態様の1つを示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】空気流量測定装置の内部を示す断面図である(実施例1)。
【図2】(a)は空気流量測定装置の部分正面図であり、(b)は空気流量測定装置の部分側面図である(実施例1)。
【図3】空気流量測定装置の部分側面図である(実施例2)。
【図4】(a)は空気流量測定装置の部分側面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である(実施例3)。
【図5】(a)は空気流量測定装置の部分側面図であり、(b)は(a)のB−B断面図である(実施例4)。
【図6】(a)は空気流量測定装置の部分側面図であり、(b)は(a)のC−C断面図である(実施例5)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施形態1の空気流量測定装置は、内燃機関に吸入される吸入空気の主流が流れる吸気路に配置され、主流の一部を取り込んで主流の流量に応じた電気信号を発生する。また、空気流量測定装置は、取り込んだ吸入空気を通すバイパス流路を形成する筐体と、バイパス流路に収容されて取り込んだ吸入空気との伝熱により電気信号を発生するセンサとを備える。
【0022】
そして、筐体の外壁面には、バイパス流路の出口が開口する位置よりも主流の下流側に、バイパス流路を通って出口から流出するバイパス通過流と、バイパス流路を通らず筐体の外壁面に沿って主流の方向に流れる外側通過流とを合流させて絞りながら主流の下流側に導く絞りが設けられている。
【0023】
また、筐体の外壁面には、出口が開口する位置よりも主流の上流側に、外側通過流を絞りに導く導入路が設けられている。
さらに、導入路は、外側通過流を絞りながら絞りに導く。
【0024】
ここで、絞りおよび導入路は、出口を挟むように筐体の外壁面から隆起する2つの線状突起により形成され、筐体の外壁面と2つの線状突起とにより区画される領域の内、出口が開口する位置よりも主流の下流側で、バイパス通過流と外側通過流とが合流して絞られる。
また、絞りは、2つの線状突起が主流の下流側ほど互いに接近するように直線的に傾斜、または曲線状に湾曲することで形成されている。
【0025】
実施形態2の空気流量測定装置によれば、2つの線状突起を架橋して筐体の外壁面に対向する蓋が設けられ、筐体の外壁面、2つの線状突起、および蓋により区画される領域で、バイパス通過流と外側通過流とが合流して絞られる。
実施形態3の空気流量測定装置によれば、絞りは、蓋が主流の下流側ほど筐体の外壁面に接近するように平面状に傾斜、または曲面状に湾曲することで形成されている。
【実施例】
【0026】
〔実施例1の構成〕
実施例1の空気流量測定装置1の構成を、図1および図2を用いて説明する。
空気流量測定装置1は、空気との伝熱を利用して空気流量を測定するものであり、例えば、内燃機関(図示せず)への吸気路2に配置され、内燃機関に吸入される吸気の流量(吸気量)を測定するために利用されている。
【0027】
すなわち、空気流量測定装置1は、吸気路2に配置され、吸気主流の一部を取り込んで吸気量に応じた電気信号を発生するものであり、取り込んだ吸気を通すバイパス流路4を形成する筐体5と、バイパス流路4に収容されて取り込んだ吸気との伝熱により電気信号を発生するセンサチップ6とを備える。
なお、センサチップ6で発生した電気信号は、所定の処理が施されて空気流量測定装置1の外部の電子制御装置(図示せず)に出力され、例えば、燃料噴射制御等の各種の制御処理に利用される。
【0028】
また、バイパス流路4は、吸気路2に対し吸気主流の上流側に向かって開口する吸気の入口8と、吸気路2に対し吸気主流の下流側に向かって開口する吸気の出口9と、入口8から直線的に伸び、吸気路2における吸気主流と同じ方向に向かって吸気を直進させる直進路10と、直進路10を直進してきた吸気を周回させて出口9に向かわせる周回路11とを有する。これにより、バイパス流路4の流路長L2は、バイパス流路4に取り込まれず吸気路2を直進した場合の流路長L1よりも長くなる。
【0029】
なお、直進路10には、ダストを排出するためのダスト排出路12が直線的に接続しており、ダスト排出路12の下流端は、吸気路2に対し吸気主流の下流側に向かって開口するダスト排出口13をなす。
また、センサチップ6は、周回路11の最も奥側であって直進路10から最も遠い位置に突出している。そして、周回路11は下流側で2つに分岐しており、出口9は2つ設けられている。なお、周回路11においてセンサチップ6が配置される位置では、空気の流れは、直進路10における流れや吸気路2における吸気主流の流れとは逆向きである。
【0030】
以上により、空気流量測定装置1は、吸気主流が通る吸気路2に直接的にセンサチップ6を配置するのではなく、バイパス流路4にセンサチップ6を配置することで、吸気路2における吸気主流の乱れの影響を直接的に受けることなく、ばらつきの少ない測定値を出力している。また、空気流量測定装置1は、周回路11等を設けて流路長L2を流路長L1よりも長くすることで、L2/L1の数値に応じた測定値の嵩上げ幅を設定して脈動を伴う流れの流量を測定することにより生じる測定値低下の解消を図っている。
【0031】
〔実施例1の特徴〕
実施例1の空気流量測定装置1の特徴を、図1および図2を用いて説明する。
空気流量測定装置1によれば、筐体5の外壁面には、バイパス流路4の出口9が開口する位置よりも吸気主流の下流側に、バイパス流路4を通って出口9から流出するバイパス通過流と、バイパス流路4を通らず筐体5の外壁面に沿って吸気主流の方向に流れる外側通過流とを合流させて絞りながら吸気主流の下流側に導く絞り15が設けられている。また、筐体5の外壁面には、出口9が開口する位置よりも吸気主流の上流側に、外側通過流を絞りながら絞り15に導く導入路16が設けられている。
【0032】
ここで、絞り15および導入路16は、出口9を挟むように筐体5の外壁面から隆起する2つの直線状の突起17、および筐体5の外壁面により形成され、2つの突起17は、吸気主流の下流側ほど互いに接近するように傾斜している。そして、筐体5の外壁面と2つの突起17とにより区画される領域の内、出口9が開口する位置よりも吸気主流の下流側の領域が絞り15として機能し、この領域でバイパス通過流と外側通過流とが合流して絞られる。また、出口9が開口する位置よりも吸気主流の上流側の領域が導入路16として機能し、この領域で外側通過流が絞られて絞り15に導かれる。
【0033】
〔実施例1の効果〕
実施例1の空気流量測定装置1によれば、筐体5の外壁面には、バイパス流路4の出口9が開口する位置よりも吸気主流の下流側に、バイパス流路4を通って出口9から流出するバイパス通過流と、バイパス流路4を通らず筐体5の外壁面に沿って吸気主流の方向に流れる外側通過流とを合流させて絞りながら吸気主流の下流側に導く絞り15が設けられている。
【0034】
これにより、メカニズムは定かではないものの、L2/L1による嵩上げ幅が、流量の誤差解消可能範囲から小側への変動幅に応じて低減する。このため、熱式の空気流量測定装置1により内燃機関への吸気量を測定する場合に、吸気量が誤差解消可能範囲から小側に変動してもプラス側誤差の発生を抑制することができる。
【0035】
また、筐体5の外壁面には、出口9が開口する位置よりも吸気主流の上流側に、外側通過流を絞りながら絞り15に導く導入路16が設けられている。
これにより、吸気量の小側変動によるプラス側誤差の発生を抑制する効果をさらに高めることができる。
【0036】
〔実施例2〕
実施例2の空気流量測定装置1によれば、図3に示すように、絞り15および導入路16は、筐体5の外壁面、および、出口9を挟むように筐体5の外壁面から隆起する2つの曲線状の突起17により形成され、2つの突起17は、吸気主流の下流側ほど互いに接近するように湾曲している。そして、筐体5の外壁面と2つの突起17とにより区画される領域の内、出口9が開口する位置よりも吸気主流の下流側の領域が絞り15として機能し、出口9が開口する位置よりも吸気主流の上流側の領域が導入路16として機能する。
【0037】
ここで、2つの突起17の内、導入路16をなす上流側の部分は、直線状かつ吸気主流に平行に設けられている。また、絞り15をなす下流側の部分は、絞り15の外側に凸状に膨らみながら湾曲して下流側ほど互いに接近している。
【0038】
〔実施例3〕
実施例3の空気流量測定装置1によれば、図4に示すように、実施例1と同様の2つの突起17、および、2つの突起17を架橋して筐体5の外壁面に対向する蓋19が設けられ、蓋19は筐体5の外壁面に平行である。そして、筐体5の外壁面、2つの突起17、および蓋19により区画される領域の内、出口9が開口する位置よりも吸気主流の下流側の領域が絞り15として機能し、出口9が開口する位置よりも吸気主流の上流側の領域が導入路16として機能する。
【0039】
〔実施例4〕
実施例4の空気流量測定装置1によれば、図5に示すように、実施例2と同様の2つの突起17、および、2つの突起17を架橋して筐体5の外壁面に対向する蓋19が設けられ、蓋19は筐体5の外壁面に平行である。そして、筐体5の外壁面、2つの突起17、および蓋19により区画される領域の内、出口9が開口する位置よりも吸気主流の下流側の領域が絞り15として機能し、出口9が開口する位置よりも吸気主流の上流側の領域が導入路16として機能する。
【0040】
〔実施例5〕
実施例5の空気流量測定装置1によれば、図6に示すように、吸気主流に平行な2つの突起17、および、2つの突起17を架橋して筐体5の外壁面に対向する蓋19が設けられている。ここで、蓋19は、出口9が開口する位置よりも下流側の部分において、下流側ほど筐体5の外壁面に接近するように曲面状に湾曲している。
【0041】
これにより、筐体5の外壁面、2つの突起17、および蓋19により区画される領域の内、出口9が開口する位置よりも吸気主流の下流側の領域が絞り15として機能し、出口9が開口する位置よりも吸気主流の上流側の領域が導入路16として機能する。また、蓋19の内、絞り15をなす下流側の部分は、絞り15の外側に凸状に膨らみながら湾曲して下流側ほど筐体5の外壁面に接近している。
【0042】
〔変形例〕
空気流量測定装置1の態様は、実施例1〜5に限定されず種々の変形例を考えることができる。
例えば、実施例1〜5の空気流量測定装置1によれば、絞り15の上流側に導入路16が設けられていたが、例えば、2つの突起17を、出口9が開口する位置よりも上流側にのみ設けることで、導入路16を形成せずに絞り15のみを形成してもよい。
【0043】
また、実施例3〜5の空気流量測定装置1によれば、蓋19は、それぞれの2つの突起17を吸気主流の方向に関して全範囲で架橋していたが、例えば、2つの突起17を、出口9が開口する位置よりも上流側のみで架橋するように蓋19を設けてもよい。
さらに、実施例1〜5の空気流量測定装置1は、吸気量を検出するためのセンサをセンサチップ6により構成していたが、センサチップ6に替えて、例えば、白金線を巻回したボビンによりセンサを構成してもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 空気流量測定装置
2 吸気路
4 バイパス流路
5 筐体
6 センサチップ(センサ)
9 出口
15 絞り
16 導入路
17 突起(線状突起)
19 蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関に吸入される吸入空気の主流が流れる吸気路に配置され、前記主流の一部を取り込んで前記主流の流量に応じた電気信号を発生する空気流量測定装置において、
取り込んだ吸入空気を通すバイパス流路を形成する筐体と、
前記バイパス流路に収容されて取り込んだ吸入空気との伝熱により電気信号を発生するセンサとを備え、
前記筐体の外壁面には、前記バイパス流路の出口が開口する位置よりも前記主流の下流側に、前記バイパス流路を通って前記出口から流出するバイパス通過流と、前記バイパス流路を通らず前記筐体の外壁面に沿って前記主流の方向に流れる外側通過流とを合流させて絞りながら前記主流の下流側に導く絞りが設けられていることを特徴とする空気流量測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の空気流量測定装置において、
前記筐体の外壁面には、前記出口が開口する位置よりも前記主流の上流側に、前記外側通過流を前記絞りに導く導入路が設けられていることを特徴とする空気流量測定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の空気流量測定装置において、
前記導入路は、前記外側通過流を絞りながら前記絞りに導くことを特徴とする空気流量測定装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3の内のいずれか1つに記載の空気流量測定装置において、
前記絞りは、前記筐体の外壁面から隆起する2つの線状突起により形成され、
前記筐体の外壁面と前記2つの線状突起とにより区画される領域で、前記バイパス通過流と前記外側通過流とが合流して絞られることを特徴とする空気流量測定装置。
【請求項5】
請求項2または請求項3に記載の空気流量測定装置において、
前記絞りおよび前記導入路は、前記出口を挟むように前記筐体の外壁面から隆起する2つの線状突起により形成され、
前記筐体の外壁面と前記2つの線状突起とにより区画される領域の内、前記出口が開口する位置よりも前記主流の下流側で、前記バイパス通過流と前記外側通過流とが合流して絞られることを特徴とする空気流量測定装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の空気流量測定装置において、
前記2つの線状突起を架橋して前記筐体の外壁面に対向する蓋が設けられ、
前記筐体の外壁面、前記2つの線状突起、および前記蓋により区画される領域で、前記バイパス通過流と前記外側通過流とが合流して絞られることを特徴とする空気流量測定装置。
【請求項7】
請求項4ないし請求項6の内のいずれか1つに記載の空気流量測定装置において、
前記絞りは、前記2つの線状突起が前記主流の下流側ほど互いに接近するように直線的に傾斜、または曲線状に湾曲することで形成されていることを特徴とする空気流量測定装置。
【請求項8】
請求項4ないし請求項7の内のいずれか1つに記載の空気流量測定装置において、
前記2つの線状突起を架橋して前記筐体の外壁面に対向する蓋が設けられ、
前記筐体の外壁面、前記2つの線状突起、および前記蓋により区画される領域で、前記バイパス通過流と前記外側通過流とが合流して絞られ、
前記絞りは、前記蓋が前記主流の下流側ほど前記筐体の外壁面に接近するように平面状に傾斜、または曲面状に湾曲することで形成されていることを特徴とする空気流量測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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