説明

空気調和機

【課題】空気調和機に設けられた空気清浄機や換気装置を用いて、ペットから離脱した空気汚染物質を室内から除去したり、ペット臭を室内から除去する場合に、その除去を効率良く行なうことができ、しかも、その除去の際に発生する騒音によって室内に居る人が悩まされることを防止する。
【解決手段】空気調和機において、室内の空気に対して熱交換を行なう室内熱交換器と、空気清浄能力を切換可能な空気清浄機と、室内に居る人及びペットを検出する検出部と、検出部が室内にペットのみが居ることを検出した場合には、検出部が室内に人が居ることを検出した場合よりも、空気清浄機の空気清浄能力をアップさせる制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機に関し、特に、室内で犬や猫などのペットを飼っている場合に使用するのに適した空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、犬や猫などのペットを室内で飼う家庭が増えており、ペットを室内で飼う場合には、室内にペット臭(ペットのトイレ臭やペットの体臭)がつくという問題が発生する。このようなペット臭の問題を解決するため、下記特許文献1に記載された自動換気装置の発明が知られている。
【0003】
特許文献1に記載された自動換気装置の発明は、室内に居るペットの声を検知した場合に換気扇を自動的に駆動させ、室内にペットが居る場合にその室内の換気を自動的に行うものである。
【0004】
また、近年では、室内の空調用に用いられる空気調和機において、空気清浄機や換気装置を備えたものが知られている。そこで、空気清浄機を備えた空気調和機を用いれば、専用の空気清浄機を用いることなく、ペットから離脱した空気汚染物質(例えば、ペットの抜け毛やフケ等)を室内から除去することができる。また、換気装置を備えた空気調和機を用いれば、専用の換気装置を用いることなく、ペット臭を室内から除去することができる。
【特許文献1】特開平7−71797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、空気清浄機や換気装置の運転時にはそれぞれ送風用のファンが駆動され、空気清浄機の空気清浄能力や換気装置の換気能力を高めるためには、送風用のファンの回転数をできるだけ高くすることが必要である。ペット臭を室内から早く除去するため空気清浄機や換気装置の送風用のファンの回転数を高くすると、ファンから発生する騒音が大きくなり、室内に居る人がその騒音に悩まされる。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、空気調和機に設けられた空気清浄機や換気装置を用いて、ペットから離脱した空気汚染物質を室内から除去したり、ペット臭を室内から除去する場合に、その除去を効率良く行なうことができ、しかも、その除去の際に発生する騒音によって室内に居る人が悩まされることを防止することができる空気調和機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、空気調和機において、室内の空気に対して熱交換を行なう室内熱交換器と、空気清浄能力を切換可能な空気清浄機と、前記室内に居る人及びペットを検出する検出部と、前記検出部が前記室内にペットのみが居ることを検出した場合には、前記検出部が前記室内に人が居ることを検出した場合よりも、前記空気清浄機の空気清浄能力をアップさせる制御部と、を備えることである。
【0008】
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、空気調和機において、室内の空気に対して熱交換を行なう室内熱交換器と、換気能力を切換可能な換気装置と、前記室内に居る人及びペットを検出する検出部と、前記検出部が前記室内にペットのみが居ることを検出した場合には、前記検出部が前記室内に人が居ることを検出した場合よりも、前記換気装置の換気能力をアップさせる制御部と、を備えることである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、空気調和機に設けられた空気清浄機や換気装置を用いて、ペットから離脱した空気汚染物質を室内から除去する場合や、ペット臭を室内から除去する場合に、その除去を効率良く行なうことができ、しかも、その除去の際に発生する騒音によって室内に居る人が悩まされることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0011】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の空気調和機について、図1ないし図3に基づいて説明する。この空気調和機は、室内に設置される室内機1と、室外に設置される室外機(図示せず)と、室内機1の運転状態を切換操作するリモートコントローラ(図示せず)とを備えている。
【0012】
室内機1は、室内機本体2を有し、この室内機本体2内に、室内熱交換器3と、室内ファン4と、空気清浄機5と、換気装置6と、検出部である人検出部7と、検出部であるペット検出部8と、制御部9とが収容されている。
【0013】
室内機本体2は、室内と室外とを仕切る壁の室内側の壁面に取付けられている。室内機本体2には、この室内機本体2を室内の壁面に取付けた場合に上面側に位置する部分と正面側に位置する部分とにそれぞれ空気吸込口10が形成され、室内機本体2の下面側に位置する部分に空気吹出口11が形成されている。
【0014】
この室内機1では、室内ファン4や換気装置6の換気ファン6aが駆動されることにより、室内の空気が空気吸込口10から室内機本体2内に吸込まれ、室内機本体2内に吸込まれた空気は空気吹出口11から室内に吹き出し、又は、壁面を貫通して設けられた換気装置6の排気パイプ6d内を通って室外に排気される。空気吹出口11には、空気吹出口11から室内に吹き出す空気の吹き出し方向を調整するルーバー12が設けられている。
【0015】
室内熱交換器3は、室外機内に収容された室外熱交換器とコンプレッサと膨張装置とに冷媒配管13を介して接続されている。冷媒配管13内には冷媒が流れ、この冷媒により、室内機本体2内に吸込まれた室内の空気に対して熱交換が行なわれる。
【0016】
空気清浄機5は、数千ボルトの高電圧を発生する高圧発生回路5aと、高圧発生回路5aで発生した高電圧が印加される集塵電極5bとを備えている。集塵電極5bに高電圧が印加されることにより、室内機本体2内に吸込まれて集塵電極5bの周囲を通過する空気中に含まれている物質、例えば、ペットから離脱した空気汚染物質であるペットの抜け毛やフケ、及び、その他のゴミが帯電される。帯電されたペットの空気汚染物質やその他のゴミは、空気の流れ方向に沿った集塵電極5bより下流側に位置する集塵フィルタ14や室内熱交換器3に付着し、空気中から除去される。なお、空気清浄機5は、このような高電圧を用いたものに限らず、ゴミを集塵する以外に活性炭フィルタを設けた脱臭機能を備えたものでも良い。
【0017】
換気装置6は、換気ファン6aと、換気ファン6aを駆動させるモータ6bと、モータ6bに接続された回転数制御回路6cと、排気パイプ6dとを備えている。モータ6bにより駆動されて換気ファン6aが回転すると、室内の空気が空気吸込口10を通って室内機本体2内に吸込まれ、吸込まれた空気が排気パイプ6dを通って室外に排気される。このとき、室内のペット臭が室外に除去される。なお、回転数制御回路6cによってモータ6bの回転数が切換えられることにより換気ファン6aの回転数が切換えられ、換気装置6の換気能力が切換えられる。
【0018】
室内ファン4は、空気調和機の運転時や空気清浄機5の運転時に駆動される。室内ファン4には、この室内ファン4を回転させるモータ4aが連結され、モータ4aには回転数制御回路4bが接続されている。モータ4aにより駆動されて室内ファン4が回転すると、室内の空気が空気吸込口10を通って室内機本体2内に吸込まれ、吸込まれた空気が空気吹出口11から室内に吹き出す。なお、回転数制御回路4bによってモータ4aの回転数が切換えられることにより室内ファン4の回転数が切換えられ、冷房や暖房の出力、又は、空気清浄機5の空気清浄能力が切換えられる。
【0019】
人検出部7は、室内に居る人を検出する。検出方法としては、例えば、室内に居る人がICタグを携帯するようにし、人検出部7はそのICタグから出力される電波を検出することで室内に人が居ることを検知する。
【0020】
ペット検出部8は、室内に居る犬や猫等のペットを検出する。検出方法としては、例えば、室内に居るペットにペット用のICタグを取付け、ペット検出部8はそのペット用ICタグから出力される電波を検出することで室内にペットが居ることを検知する。ペットと人との判別は、ICタグの周波数を予め人とペットとで変更しておいたり、ICタグの認識番号で識別できるようにしておけば良い。
【0021】
制御部9は、室内機1内の各部を制御する。制御部9には、モータ4aの回転数制御回路4b、モータ6bの回転数制御回路6c、高圧発生回路5a、人検出部7、ペット検出部8等が接続されている。
【0022】
制御部9は、人検出部7とペット検出部8とによって室内にペットのみが居ることを検出した場合には、室内ファン4の回転数を“H”とし、人検出部7によって室内に人が居ることを検出した場合には、室内ファン4の回転数を“L”とする。これにより、室内にペットのみが居る場合には室内に人が居る場合よりも空気清浄機5の空気清浄能力がアップされる。
【0023】
また、制御部9は、人検出部7とペット検出部8とによって室内にペットのみが居ることを検出した場合には、換気ファン6aの回転数を“H”とし、人検出部7によって室内に人が居ることを検出した場合には換気ファン6aの回転数を“L”とする。これにより、室内にペットのみが居る場合には室内に人が居る場合よりも換気装置6の換気能力がアップされる。
【0024】
図3は、人検出部7とペット検出部8との検出結果に基づいて行なわれる空気清浄機5と換気装置6との運転状態の切換えを説明するフローチャートである。
【0025】
制御部9では、人検出部7からの検出結果に基づいて室内に人が居るか否かが判断される(S1)。人が居ると判断された場合には(S1のYES)、空気清浄機5は室内ファン4の回転数が“L”で運転され、及び、換気装置6は換気ファン6aの回転数が“L”で運転される(S2)。これにより、人が室内に人が居る場合には、空気清浄機5が運転されてペットから離脱した空気汚染物質が室内から除去されるとともに、換気装置6が運転されて室内のペット臭が除去される。また、この場合には室内ファン4と換気ファン6aとがともに“L”運転であるため、室内ファン4や換気ファン6aから発生する騒音が小さく抑えられ、室内に居る人が室内ファン4や換気ファン6aから発生する騒音に悩まされることがない。
【0026】
ステップS1において、室内に人が居ないと判断された場合には(S1のNO)、制御部9では、ペット検出部8からの検出結果に基づいて室内にペットが居るか否かが判断される(S3)。そして、室内にペットが居ると判断された場合には(S3のYES)、空気清浄機5は室内ファン4の回転数が“H”で運転され、及び、換気装置6は換気ファン6aの回転数が“H”で運転される(S4)。これにより、室内にペットのみが居る場合には、室内ファン4と換気ファン6aとがともに“H”運転される。このため、ペットから離脱した空気汚染物質の室内からの除去が効率良く行なわれ、及び、室内からのペット臭の除去が効率良く行なわれる。なお、室内にペットのみが居る場合には、室内ファン4や換気ファン6aが“H”で運転されることに伴なって室内ファン4や換気ファン6aから発生する騒音が大きくなっても、人がその騒音に悩まされるということは起こらない。
【0027】
ステップS3において、室内にペットが居ないと判断された場合には(S3のNO)、言い換えると、室内に人もペットも居ない場合には、空気清浄機5と換気装置6とはともに運転されず、室内ファン4と換気ファン6aとが回転停止状態に維持される(S5)。
【0028】
このような構成において、室内にペットのみが居る場合には、空気清浄機5は室内ファン4の回転数が“H”で運転され、及び、換気装置6は換気ファン6aの回転数が“H”で運転される。このため、ペットから離脱した空気汚染物質の室内からの除去、及び、室内からのペット臭の除去が効率良く行なわれる。
【0029】
また、この場合には、室内ファン4や換気ファン6aが“H”で運転されることに伴なって室内ファン4や換気ファン6aから発生する騒音が大きくなるが、室内に人が居ないので、人がその騒音に悩まされるということは起こらない。
【0030】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態の空気調和機について、図4及び図5に基づいて説明する。なお、第1の実施の形態において説明した構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付け、重複する説明は省略する。
【0031】
第2の実施の形態の空気調和機の室内機本体2内には、第1の実施の形態で説明した構成要素に加え、室内の空気の汚れを検出する汚れ検出部15が設けられている。汚れ検出部15は、空気中の微細なチリを光学的に検出するセンサが用いられる。汚れ検出部15は、汚れの程度の基準となる2つの基準値(第1基準値と第2基準値)とを有し、検出した汚れの程度が第1基準値より低い場合には汚れ検出部15の出力が“L”となり、検出した汚れの程度が第1基準値より高いが第2基準値より低い場合には汚れ検出部15の出力が“M”となり、検出した汚れの程度が第2基準値より高い場合には汚れ検出部15の出力が“H”となる。汚れ検出部15は、制御部9に接続されている。
【0032】
また、室内ファン4と換気ファン6aとは、“L”、“M”、“H”の3段階に切換えて駆動される。
【0033】
制御部9は、人検出部7とペット検出部8とによる室内の人やペットの検出結果と、汚れ検出部15の検出結果とに基づいて、室内ファン4の回転数と換気ファン6aの回転数を適宜切換える。
【0034】
図4は、人検出部7とペット検出部8と汚れ検出部15との検出結果に基づいて行なわれる空気清浄機5と換気装置6との運転状態の切換えを説明するフローチャートである。
【0035】
制御部9では、人検出部7からの検出結果に基づいて室内に人が居るか否かが判断される(S11)。室内に人が居ると判断された場合には(S11のYES)、汚れ検出部15の出力が“L”であるか否かが判断される(S12)。
【0036】
ステップS12において、汚れ検出部15の出力が“L”であると判断された場合には(S12のYES)、空気清浄機5は室内ファン4の回転数が“L”で運転され、及び、換気装置6は換気ファン6aの回転数が“L”で運転される(S13)。これにより、室内に人が居るとともに、室内の空気の汚れが第1基準値より低い場合には、空気清浄機5が運転されてペットから離脱した空気汚染物質が室内から除去されるとともに、換気装置6が運転されて室内のペット臭が徐々に除去される。なお、この場合には室内ファン4と換気ファン6aとがともに“L”運転であるため、室内ファン4や換気ファン6aから発生する騒音が小さく抑えられ、室内に居る人が室内ファン4や換気ファン6aから発生する騒音に悩まされることがない。
【0037】
ステップS12において、汚れ検出部15の出力が“L”でないと判断された場合、つまり、汚れ検出部15の出力が“M”又は“H”であると判断された場合には(S12のNO)、空気清浄機5は室内ファン4の回転数が“M”で運転され、及び、換気装置6は換気ファン6aの回転数が“M”で運転される(S14)。したがって、室内に人が居るとともに、室内の空気の汚れが第1基準値や第2基準値より高い場合には、空気清浄機5が運転されてペットから離脱した空気汚染物質が室内から除去されるとともに、換気装置6が運転されて室内のペット臭が除去される。なお、この場合には室内ファン4と換気ファン6aとがともに“M”運転であるため、室内ファン4や換気ファン6aから発生する騒音が抑えられ、室内に居る人が室内ファン4や換気ファン6aから発生する騒音に悩まされることがない。
【0038】
ステップS11において、室内に人が居ないと判断された場合には(S11のNO)、制御部9では、ペット検出部8からの検出結果に基づいて室内にペットが居るか否かが判断される(S15)。そして、室内にペットが居ると判断された場合には(S15のYES)、汚れ検出部15の出力が“L”であるか否かが判断される(S16)。
【0039】
ステップS16において、汚れ検出部15の出力が“L”であると判断された場合には(S16のYES)、室内ファン4と換気ファン6aとはステップS13の運転が行われる。
【0040】
ステップS16において、汚れ検出部15の出力が“L”でないと判断された場合には(S16のNO)、汚れ検出部15の出力が“M”であるか否かが判断される(S17)。
【0041】
ステップS17において、汚れ検出部15の出力が“M”であると判断された場合に(S17のYES)、室内ファン4と換気ファン6aとはステップS14の運転が行われる。
【0042】
ステップS17において、汚れ検出部15の出力が“M”でないと判断された場合、つまり、汚れ検出部15の出力が“H”であると判断された場合には(S17のNO)、空気清浄機5は室内ファン4の回転数が“H”で運転され、及び、換気装置6は換気ファン6aの回転数が“H”で運転される(S18)。この結果、ペットから離脱した空気汚染物質と室内のペット臭が急速に除去される。
【0043】
ステップS15において、室内にペットが居ないと判断された場合には(S15のNO)、言い換えると、室内に人もペットも居ない場合には、空気清浄機5と換気装置6とはともに運転されず、室内ファン4と換気ファン6aとは回転停止状態に維持される(S19)。
【0044】
このような構成において、汚れ検出部15の検出結果が基準値(第1基準値又は第2基準値)より低い場合には、ペットから離脱した空気汚染物質やペット臭が少なく、空気清浄機5の空気清浄能力や換気装置6の換気能力を低く抑えても、室内の空気汚染物質の除去やペット臭の除去を十分に行なえる。
【0045】
そこで、この第2の実施の形態によれば、汚れ検出部15の検出結果が基準値(第1基準値又は第2基準値)より低い場合には、室内にペットのみが居る場合であっても、空気清浄機5は室内ファン4の回転数が“L”又は“M”で運転され、及び、換気装置6は換気ファン6aの回転数が“L”又は“M”で運転され、室内に人が居る場合と同じ運転状態とされている。したがって、室内にペットのみが居る場合であっても、室内ファン4や換気ファン6aの回転数を低く抑えることができ、消費電力の無駄を省くことができる。
【0046】
一方、汚れ検出部15の検出結果が基準値(第2基準値)より高い場合であって、室内にペットのみが居る場合には、空気清浄機5は室内ファン4の回転数が“H”で運転され、及び、換気装置6は換気ファン6aの回転数が“H”で運転される。このため、ペットから離脱した空気汚染物質の室内からの除去や、室内からのペット臭の除去を効率良く行なうことができる。
【0047】
しかも、この場合には、室内ファン4や換気ファン6aが“H”で運転されることに伴なって室内ファン4や換気ファン6aから発生する騒音が大きくなるが、室内に人が居ないので、人がその騒音に悩まされるということは起こらない。
【0048】
なお、本実施の形態では、室内機本体2内に汚れ検出部15を設け、この汚れ検出部15の検出結果に基づいて空気清浄機5と換気装置6とを運転する場合を例に挙げて説明したが、室内機本体2内に、空気中のアセトアルデヒドやアンモニアの濃度を検出する臭いセンサを持つ臭い検出部を設け、上述の汚れ検出部15のかわりにこの臭い検出部の検出結果に基づいて空気清浄機5と換気装置6とを運転するようにしてもよい。また、室内機本体2内に汚れ検出部15と臭い検出部の両方を設け、汚れ検出部15の検出結果に基づいて空気清浄機5を運転し、臭い検出部の検出結果に基づいて換気装置6を運転するようにしてもよい。
【0049】
また、第1、第2の実施の形態では、室内に居る人とペットとの検出を、ICタグを利用して行なう場合を例に挙げて説明したが、他の方法を採用してもよい。例えば、カメラを用いて室内を撮影し、撮影した画像を解析することにより室内の人やペットの有無を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る空気調和機の室内機を示す縦断側面図である。
【図2】その水平断面図である。
【図3】空気清浄機と換気装置との運転状態の切換えを説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る空気調和機の室内機を示す水平断面図である。
【図5】空気清浄機と換気装置との運転状態の切換えを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
3…室内熱交換器、5…空気清浄機、6…換気装置、7…人検出部(検出部)、8…ペット検出部(検出部)、15…汚れ検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の空気に対して熱交換を行なう室内熱交換器と、
空気清浄能力を切換可能な空気清浄機と、
前記室内に居る人及びペットを検出する検出部と、
前記検出部が前記室内にペットのみが居ることを検出した場合には、前記検出部が前記室内に人が居ることを検出した場合よりも、前記空気清浄機の空気清浄能力をアップさせる制御部と、
を備えることを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
前記室内の空気の汚れを検出する汚れ検出部を有し、
前記制御部は、前記汚れ検出部の検出結果が基準値より低い場合には、前記室内にペットのみが居る場合でも前記空気清浄機の空気清浄能力を前記室内に人が居る場合と同じにし、前記汚れ検出部の検出結果が基準値より高い場合には、前記室内にペットのみが居る場合の前記空気清浄機の空気清浄能力を前記室内に人が居る場合よりもアップさせることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【請求項3】
室内の空気に対して熱交換を行なう室内熱交換器と、
換気能力を切換可能な換気装置と、
前記室内に居る人及びペットを検出する検出部と、
前記検出部が前記室内にペットのみが居ることを検出した場合には、前記検出部が前記室内に人が居ることを検出した場合よりも、前記換気装置の換気能力をアップさせる制御部と、
を備えることを特徴とする空気調和機。
【請求項4】
前記室内の臭いを検出する臭い検出部を有し、
前記制御部は、前記臭い検出部の検出結果が基準値より低い場合には、前記室内にペットのみが居る場合でも前記換気装置の換気能力を前記室内に人が居る場合と同じにし、前記臭い検出部の検出結果が基準値より高い場合には、前記室内にペットのみが居る場合の前記換気装置の換気能力を前記室内に人が居る場合よりもアップさせることを特徴とする請求項3記載の空気調和機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−145006(P2010−145006A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−322572(P2008−322572)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(505461072)東芝キヤリア株式会社 (477)
【Fターム(参考)】