説明

立体像表示装置

【課題】立体像を表示できるようにする。
【解決手段】内部に回転軸を有する円筒状の回転部と、回転軸を回転中心として、回転部を回転させる駆動部と、回転部の内部に取り付けられ、複数の発光素子がマトリクス状に配設されることにより形成された発光面を有する発光素子アレイと、発光素子アレイに表示された画像を反射する反射部と、反射部に対向する位置において、回転部の周面に設けられたスリットとを備え、反射部により反射された反射光は、スリットを介して回転部の外部に放射された光がユーザに提供されることで、画像が提供される。本技術は、立体像を表示する表示装置に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、立体像表示装置に関する。詳しくは、立体像を表示するのに適した立体像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被写体を全周囲に渡って撮像したり、コンピュータにより作成したりした立体画像表示用の2次元映像情報等に基づいて被写体の全周囲に渡る立体画像を再生する光線再生方式の立体像表示装置に関しての提案がなされている。
【0003】
特許文献1には、立体画像表示装置が開示されている。この立体画像表示装置によれば、光線束割り当て手段及び円筒状の2次元パターン表示手段を備える。光線束割り当て手段は、観測者から見て凸状の曲面を有する表示部の前面あるいは背面に設けられる。当該手段は、複数の開口部が形成されるか、あるいは、レンズがアレイ状に形成された曲面を有し、開口部あるいはレンズのそれぞれに表示部の複数の画素からの光線束が割り当てられる。2次元パターン表示手段は、2次元パターンを表示部に表示するようになされる。
【0004】
この立体画像表示装置によれば、フルモーション動画表示が容易な立体画像の画像マッピングを効率的に実行することができ、視点位置を変えても立体画像が破綻することなく、かつ、高い解像度で立体画像を表示できるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−177709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に見られる立体画像表示装置によれば、観測者から見て凸状の曲面を有する表示部の前面あるいは背面に設けられ、複数の開口部が形成されるか、あるいは、レンズがアレイ状に形成された曲面を有する光線束割り当て手段を備える。開口部あるいはレンズのそれぞれに表示部の複数の画素からの光線束が割り当てられるので、実用的な画質が得られない可能性が有り、画質の向上が望まれている。
【0007】
立体像を提供する際、立体表示機構を複雑化することなく、立体画像を全周囲から再現性良く視認できるようにすることが望まれている。
【0008】
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、立体像をユーザに提供し、その立体像を再現性良く視認できるようにすることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本技術の一側面の立体像表示装置は、回転軸を有する回転部と、前記回転軸を回転中心として、前記回転部を回転させる駆動部と、前記回転部に取り付けられ、複数の表示素子が配設される表示部と、前記表示部から出射される表示光を反射する反射部と、前記反射部に対向する位置において、前記回転部の周面に設けられたスリットとを備え、前記表示光は、前記反射部と前記スリットとを介して前記回転部の外部に放射される。
【0010】
前記表示部は、略平面形状に構成されるようにすることができる。
【0011】
前記反射部は、複数の鏡で構成されるようにすることができる。
【0012】
前記回転部は円筒状であるようにすることができる。
【0013】
ユーザの視点を検出する検出部をさらに備え、前記検出部により検出された前記視点が移動したと判断される場合、移動先の視点に適した画像が前記表示部に表示されるように、前記表示部の表示が切り換えられるようにすることができる。
【0014】
本技術の一側面の立体像表示装置においては、回転軸を有する回転部と、回転軸を回転中心として、回転部を回転させる駆動部と、回転部に取り付けられ、複数の表示素子が配設される表示部と、表示部から出射される表示光を反射する反射部と、反射部に対向する位置において、回転部の周面に設けられたスリットとが備えられる。そして、表示光は、反射部とスリットとを介して回転部の外部に放射される。
【発明の効果】
【0015】
本技術によれば、立体像をユーザに提供し、その立体像を再現性良く視認できるようにすることができる。またコストを低減できる構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施の形態における表示装置の構成を示す図である。
【図2】表示装置の内部構成を示す図である。
【図3】2次元発光素子アレイの構成について説明するための図である。
【図4】2次元発光素子アレイの構成について説明するための図である。
【図5】表示装置の動作について説明するための図である。
【図6】画像の提供の仕方について説明するための図である。
【図7】第2の実施の形態における2次元発光素子アレイの構成について説明するための図である。
【図8】2次元発光素子アレイの構成について説明するための図である。
【図9】有効視点範囲について説明するための図である。
【図10】表示される画像と提供される画像について説明するための図である。
【図11】表示装置の動作について説明するための図である。
【図12】表示装置の動作について説明するための図である。
【図13】視点の検出について説明するための図である。
【図14】有効視点範囲の再設定について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本技術の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
[立体像表示装置の構成について]
図1は、立体像表示装置10の構成例を示す斜視図である。また、図2は、立体像表示装置10の組立例を示す斜視図である。図1および図2を参照し、立体像表示装置10の構造について説明する。立体像表示装置10は、3次元で動画像や静止画像をユーザに提供する。また、3次元に係わらず、2次元の動画像や静止画像をユーザに提供することもできる。以下の説明においては、立体像表示装置10は、被写体を全周囲に渡って撮像したり、コンピュータにより作成されたりした立体画像表示用の2次元映像情報等(以下単に映像データDinという)に基づいて被写体の全周囲に渡る立体像を再生するものである場合を例に挙げて説明をする。
【0019】
図1、図2に示す立体像表示装置10は、光線再生方式の立体像表示装置の一例を構成し、2次元発光素子アレイ101、スリット付きの回転部104及び駆動機構付きの設置架台105を備えている。回転部104は、スリット付きの外装体41及び、吸気口付きの回転台42を有する。回転台42上には、外装体41が取り付けられる。回転台42は、円盤状を成しており、その中心位置には回転軸103が設けられている。
【0020】
回転軸103は、回転台42の回転中心とされる。また、回転軸103は、外装体41の回転中心にもなされている。以下の説明において、回転部104の回転軸103との記載をするが、回転軸103は、回転台42と外装体41の回転軸である。
【0021】
回転台42の所定の位置には吸気口106が設けられ、外装体41の内側へ空気を取り込むように構成されている。回転台42上の外装体41の内側には、所定の形状を有した1以上の2次元発光素子アレイ101が備えられている。2次元発光素子アレイ101は、例えば、m行×n列個の発光素子がマトリクス状に配列されたものである。発光素子には、発光ダイオードや、レーザダイオード、有機ELなどの自発光素子を用いることができる。
【0022】
2次元発光素子アレイ101は、回転部104の回転に応じて複数の発光素子が発光し、かつ、立体画像用の映像データDinに基づいて発光制御されるようになっている。2次元発光素子アレイ101は、例えば、プリント配線基板を湾曲状(例えば円弧状)に切り欠いた小口面に、複数の発光素子をライン状に配設(実装)した1次元発光素子基板#1を回転軸103に沿って複数枚積層した積層構造を有する。このように構成すると、曲面形状(例えば円弧状)の発光面を有した2次元発光素子アレイ101を容易に構成できるようになる。この形態を、第1の実施の形態として説明する。
【0023】
回転台42上の2次元発光素子アレイ101を覆うように取り付けられた外装体41は、所定の口径φ及び所定の高さHを有した円筒状で構成されている。外装体41の周面の所定の位置にはスリット102が設けられる。スリット102は、外装体41の周面において、回転軸103に平行する方向に穿設され、2次元発光素子アレイ101の発光面の前方に固定され、光の放射角度を所定の範囲に制限する。
【0024】
外装体41の天板部位はファン構造とされ、回転台42の吸気口106から取り入れた冷却用の空気を外部へ排気するように構成される。例えば、外装体41の天板部位(上部)に、冷却用の羽根部材の一例となるブレード等のわずかなファン部107(排気口)が設けられ、回転動作を利用して空気の流れが作り出され、2次元発光素子アレイ101やその駆動回路から発生する熱が強制排気される。
【0025】
設置架台105は、回転台42を回転自在に支持する部分である。設置架台105の上部には、図示しない軸受け部が設けられる。軸受け部は回転軸103を回転自在に係合すると共に、回転部104を支持する。設置架台105の内部にはモータ52が設けられ、回転台42を所定の回転(変調)速度で回転するように構成される。例えば、回転軸103の下端には、直結方式のACモータ等が係合される。モータ52は、回転力を回転軸103に直接伝達し、回転軸103が回転することで、回転部104が所定の変調速度で回転される構成とされる。
【0026】
図1、図2に示した方式においては、回転部104に対して電力や映像データDinを送る際に、スリップリング51を介して送られる。スリップリング51は、固定側部品と回転側部品とに区分される。回転側部品は回転軸103に取り付けられる。固定側部品にはハーネス53(配線ケーブル)が接続される。回転側部品には他のハーネス54を介して2次元発光素子アレイ101が接続される。固定側部品と回転側部品との間は、図示しない摺動子が環状体に電気的に接触する構造となされている。摺動子は固定側部品または回転側部品を構成し、環状体は回転側部品または固定側部品を構成する。この構造により、設置架台105内において、外部から供給される電力や映像データDinが、スリップリング51を介して2次元発光素子アレイ101に伝送されるようになる。
【0027】
図3は、1次元発光素子基板#1の構成例を示す図である。1次元発光素子基板#1は、図示しない銀箔基板をパターニングして配線パターンを形成し、配線パターンが形成されたプリント配線基板31の外観をY形状に切断し、その内側を湾曲状(例えば円弧状)に切り欠くことで形成されている。
【0028】
この例では、湾曲状部位の反対側に配線構造のコネクタ34が形成される。さらに、1次元発光素子基板#kのプリント配線基板31の両辺に位置決め用の孔部32,33が形成される。外観がY形状に、その内側が湾曲状に切り欠かれたプリント配線基板31にシリアルパラレル変換用とドライバ用のIC35(半導体集積回路装置)が実装される。次いで、IC35が実装されたプリント配線基板31の湾曲状の織部または小口面に、j行個の発光素子20jがライン状に配設される。さらにライン状のレンズ部材109が発光素子20jの前面に配設されて1次元発光素子基板#1(基板)が形成される。
【0029】
このような1次元発光素子基板#1がn枚分だけ準備される。n枚の1次元発光素子基板#1を積層してm行×n列の2次元発光素子アレイ101を形成するためである。図4は、k枚の1次元発光素子基板#k(k=1〜n)の積層例を示す斜視図である。この例では、1次元発光素子基板#kを必要な枚数だけ積層して、j行個の発光素子20jをライン状に配設した曲面形状の2次元発光素子アレイ101が製造される。
【0030】
このようにして構成される2次元発光素子アレイ101は、図2に示した回転部104の所定の位置、この例では、回転台42上に取り付けられる。このとき、回転台42上に突出する棒状の位置決めピン83に、k枚の1次元発光素子基板#kのプリント配線基板の孔部が差し込まれると、各々の1次元発光素子基板#kが自己整合的に位置決めされた状態とされる。この状態が維持されるように、k枚の1次元発光素子基板#1〜#nが回転軸103に沿って積層されるように取り付けられる。
【0031】
この例では、所定の基板に実装された接続基板11が、回転台42上に立設される。接続基板11には、1次元発光素子基板#1〜#nの配線構造のコネクタと接続するための差し込み構造のコネクタが設けられる。上述の接続基板11の差し込み構造のコネクタに1次元発光素子基板#1〜#nの配線構造のコネクタが嵌合され、k枚の1次元発光素子基板#1〜#nが接続基板11に接続される。
【0032】
また、曲面形状の発光面(凹面側)がスリット102の位置に向くように、回転部104の回転軸103と、外装体41のスリット102との間に2次元発光素子アレイ101が配置される。2次元発光素子アレイ101は、スリップリング51の回転側部品からのハーネス54に接続される。視聴者検出センサ81が、外装体41の内部から外部を見通せる位置に取り付けられている。視聴者検出センサ81は、アーム部材82を介して上述の接続基板11に取り付けられる。視聴者検出センサ81はアーム部材82の一端に取り付けられ、モータ52によって回転される回転部104の外部で、当該立体像を視聴する視聴者を検出して、視聴有無を判別する際に使用されるようにすることができるが、このような検出が必要ない場合には、視聴者検出センサ81を備えない構成とすることもできる。
【0033】
回転台42上に2次元発光素子アレイ101が取り付けられると、回転台42上の2次元発光素子アレイ101を覆うように外装体41が取り付けられる。このとき、2次元発光素子アレイ101の発光面の前方にスリット102が固定されることで、光の放射角度を所定の範囲に制限できるようになる。これにより、外装体41の周面のスリット102と、その内側の2次元発光素子アレイ101とにより発光ユニットUIを構成できるようになる。
【0034】
他方で、回転台42を回転自在に支持するための設置架台105が作成される。この例で、設置架台105の上部にスリップリング51を設けると共に、図示しない軸受け部が実装される。軸受け部は回転軸103を回転自在に係合する共に、回転部104を支持するようになる。設置架台105内にはスリップリング51の他に、モータ52や制御部55、I/F基板56、電源部57等が実装される。モータ52は、回転軸103に直結される。
【0035】
制御部55及び電源部57はハーネス53を介してスリップリング51の固定側部品に接続される。これにより、設置架台105内において、外部から供給される電力や映像データD1nが、スリップリング51を介して2次元発光素子アレイ101に伝送できるように構成される。設置架台105が準備できたら、2次元発光素子アレイ101が取り付けられた回転部104が設置架台105に取り付けられる。これにより、立体像表示装置10が完成する。
【0036】
図5は、立体像表示装置10の動作例を示す回転軸方向から見下ろした複式図である。図中、レンズ部材109は省略している。図5に示す立体像表示装置10は光線再生方式を採用しており、回転部104が回転軸103を回転中心として矢印R(図1参照)の方向に、あるいは、その逆の方向に回転する構造となっている。
【0037】
立体像表示装置10では、2次元発光素子アレイ101の発光面の前方の外装体41に、回転軸103に平行なスリット102が設けられ、2次元発光素子アレイ101から出射した光が、このスリット部位以外から漏れない構造を採っている。このスリット構造により、2次元発光素子アレイ101の各発光素子201〜212から出射された光がスリット102より左右方向の放射角度が大きく制限される。
【0038】
この例では、発光素子201〜212の数をm=12行個としているが幾つでもよい。この12個の発光素子201〜212によって、回転軸103を基準にして結像する立体画像の光は、回転部104の内部からスリット102を介して外部へ漏れ出るようになる。ここで、12個の発光素子201〜212の各々と、スリット102と結んだ各々の方向をベクトルで示すことにする。
【0039】
発光素子201とスリット102と結んだ線分が示す方向を、当該発光素子201からスリット102を介して漏れ出た光の方向とする。以後、この方向を“ベクトル201V方向”と記述する。以下、同様にして、発光素子202とスリット102と結んだ線分が示す方向を、発光素子202からスリット102を介して漏れ出た光の方向とする。この方向を“ベクトル202V方向”と記述する。例えば、発光素子201から出力された光は、スリット102を通過してベクトル201V方向に放射される。発光素子202から出力された光は、スリット102を通過してベクトル202V方向に放射される。
【0040】
このように、各発光素子201〜212の光が各々違った方向に放射されるため、スリット102で規制される縦1ライン分の光線再生が可能となっている。こうしたスリット構造の回転部104を視点pに対して回転走査することで、円筒形状の光線再生面を形成できるようになる。さらに、視点pに対する回転走査の角度に応じて、外部からの映像データDin、あるいは、回転部内部のROM等の記憶装置からの映像データDinを2次元発光素子アレイ101の発光ユニットUIに反映することで、任意の再生光線を出力することが可能となる。
【0041】
図6は、視点pから観察される発光点の軌跡例を示す図である。発光ユニットUIを有する回転部104が等速で回転され、視点p=300に対して回転走査される場合、視点300から観測される発光素子が時間Tの間隔で発光素子201から順に発光素子202,203,・・・212と移って行く。
【0042】
発光点の軌跡(図中の黒小丸印)が、例えば平面を成して見える構造は、2次元発光素子アレイ101の発光面形状とスリット102の位置を調整することで実現される。例えば、図6Aに示す時刻t=0において、視点300でスリット102を介して2次元発光素子アレイ101を観察すると、発光素子201から漏れ出る光が観測される。図6Bに示す時刻t=Tにおいて、視点300でスリット102を介して2次元発光素子アレイ101を観察すると、発光素子202から漏れ出る光が観測される。図中の右側から第1番目の白抜きの小丸印は、発光素子201の発光点を示している。
【0043】
図示はしないが、時刻t=2Tにおいて、視点300でスリット102を介して2次元発光素子アレイ101を観察すると、発光素子203から漏れ出る光が観測され、t=3Tにおいて、発光素子204から漏れ出る光が観測され、t=4Tにおいて、発光素子205から漏れ出る光が観測され、t=5Tにおいて、発光素子206から漏れ出る光が観測される。さらにt=6Tにおいて、発光素子207から漏れ出る光が観測され、t=7Tにおいて、発光素子208から漏れ出る光が観測され、t=8Tにおいて、発光素子209から漏れ出る光が観測され、t=9Tにおいて、発光素子210から漏れ出る光が観測される。
【0044】
このように時間が経過し、図6Cに示す時刻t=10Tになり、視点300でスリット102を介して2次元発光素子アレイ101を観察すると、発光素子211から漏れ出る光が観測される。同様に図6Dに示す時刻t=11Tにおいて、視点300でスリット102を介して2次元発光素子アレイ101を観察すると、発光素子212から漏れ出る光が観測される。
【0045】
このように、時間経過とともに、順次、発光素子201から212までの光が観測されるため、図6Dに示したように、白抜きの小丸印が横1列に並んでいる部分に像が映し出され、ユーザは、その像を観測することができる。このような構成の立体像表示装置10においては、上述したように、回転により視点を生成し(ポイント1)、情報伝搬の指向性により視差を生成し(ポイント2)、高速一括駆動の発光素子アレイを用いる(ポイント3)ことで、立体像の表示を可能としている。
【0046】
次に、ポイント1乃至3をおさえつつも、コストを低減させた2次元発光素子アレイについて説明する。以下の説明においては、2次元発光素子アレイ101の構成を変え、他の構成は、基本的に第1の実施形態と同じく構成することが可能であるため、第1の実施の形態と同様の部分に関しては、説明や図示を省略する。
【0047】
[第2の実施の形態について]
図7は、第2の実施の形態における2次元発光素子アレイの構成を示す図である。図7は、立体像表示装置10を上(または下)側から見たときの図である。外装体41には、スリット102が設けられており、その外装体41の内部に、2次元発光素子アレイ500と、鏡511、鏡512、および鏡513の3枚の鏡が設けられている。
【0048】
2次元発光素子アレイ500は、平面形状で構成され、第1の実施の形態における2次元発光素子アレイ101のような湾曲した構成ではない。2次元発光素子アレイ500には、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなど、平面のディスプレイを用いることができる。平面のディスプレイは、既に生産されている液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどを用いることができるため、コストを低減させることが可能となる。
【0049】
また、2次元発光素子アレイ500の発光素子の数は、第1の実施の形態における2次元発光素子アレイ101の発光素子の数よりも少ない数で構成される。例えば、図6を参照して説明したように、2次元発光素子アレイ101の発光素子が、発光素子201乃至212の12個の発光素子から構成される場合、2次元発光素子アレイ500は、4個の発光素子で構成することが可能である。このように、1/3程度の発光素子数で構成することが可能となる。この理由については、後述する。
【0050】
図7に示した立体像表示装置10においては、鏡は3個備えられている。鏡511乃至513は、第1の実施の形態における2次元発光素子アレイ101が備えられていた位置とほぼ同じ位置に備えられている。これらの鏡511乃至513は、それぞれ、2次元発光素子アレイ500で表示された画像を反射するように構成されている。この反射された画像が、外装体41のスリット102を介して、外部に漏れ出る光として観測される。
【0051】
このように、第2の実施の形態における立体像表示装置10は、内部に回転軸103を有する円筒状の回転部104と、回転軸103を回転中心として、回転部104を回転させるモータ52と、回転部104の内部に取り付けられ、複数の発光素子がマトリクス状に配設されることにより形成された発光面を有する2次元発光素子アレイ500と、発光素子アレイ500に表示された画像を反射する鏡511乃至513と、鏡511乃至513に対向する位置において、回転部104の周面に設けられたスリット102を備えた構成とされている。そして、鏡511乃至513により反射された反射光は、スリット102を介して回転部104の外部に放射される構成とされている。
【0052】
また、2次元発光素子アレイ500は、平面形状に構成されている。さらに鏡511乃至513の3枚の鏡で、2次元発光素子アレイ500に表示された画像を反射する構成とされている。
【0053】
第1の実施の形態では、2次元発光素子アレイ101からの光が直接的にユーザに提供される構造とされていたのに対して、第2の実施の形態においては、2次元発光素子アレイ500からの光は鏡511乃至513を介して間接的にユーザに提供される構造とされている点が異なる。
【0054】
比較のために、図8に、第1の実施の形態における2次元発光素子アレイ101と、第2の実施の形態における2次元発光素子アレイ500を図示する。図8Aに示したように、2次元発光素子アレイ101は、湾曲形状に構成され、2次元発光素子アレイ101からの光はスリット102を介して外装体41外に漏れ出すように構成されている。
【0055】
また、図8Aに示すように、2次元発光素子アレイ101が回転していない状態において、2次元発光素子アレイ101からの光は、角度θの広がりを有して漏れ出す。換言すれば、角度θの範囲内であれば、2次元発光素子アレイ101からの光を観測でき、画像を見ることができる。このような範囲を、適宜、有効視点範囲と記述し、2次元発光素子アレイ101の有効視点範囲は、有効視点範囲θと記述する。
【0056】
図8Bに示したように、2次元発光素子アレイ500は、平面形状に構成され、2次元発光素子アレイ500からの光は、鏡511乃至513により反射され、その反射光がスリット102を介して外装体41外に漏れ出すように構成されている。2次元発光素子アレイ500からの光は、鏡511に反射され、有効視点範囲θを作り出す。同様に、2次元発光素子アレイ500からの光は、鏡512に反射され、有効視点範囲θを作り出す。さらに同様に、2次元発光素子アレイ500からの光は、鏡513に反射され、有効視点範囲θを作り出す。
【0057】
2次元発光素子アレイ500と鏡511乃至513の各鏡の大きさによるが、2次元発光素子アレイ500の発光素子の数を、2次元発光素子アレイ101の1/3の数にした場合、θ=θ+θ+θとなる。なお、ここでは、等しいとして説明を続けるが、ほぼ等しい場合も含まれる。また、ここでは3枚の鏡が設置されている場合を例に挙げて説明するが、3枚以外の枚数の鏡が設置された場合など、その枚数や大きさに応じた有効視点範囲が作り出される。
【0058】
鏡511乃至513のそれぞれで反射される2次元発光素子アレイ500で発光されている画像は同じであるため、有効視点範囲θ内で見える画像、有効視点範囲θ内で見える画像、および有効視点範囲θ内で見える画像は、同じ画像である。この点からは、有効視点範囲は、有効視点範囲θ、有効視点範囲θ、または有効視点範囲θのうちのいずれか1つの範囲が有効な視点の範囲となる。
【0059】
図8Aに示した2次元発光素子アレイ101において1枚の画像が有効視点範囲θで提供される場合、換言すれば、図6を参照して説明したように2次元発光素子アレイ101の発光素子201乃至212で順次、視点300に対して画像の一部分が提供され続けることにより、1枚の画像が提供される場合を考える。この場合と同じ画像が、図8Bに示した2次元発光素子アレイ500で提供される場合、1つの有効視点範囲内では、1/3の画像が提供されることになる。
【0060】
よって、図8Bに示した2次元発光素子アレイ500の場合、例えば、有効視点範囲θ内に視点551において、まずユーザに、画像の左側領域の1/3が提供される。2次元発光素子アレイ500が回転されることで、視点551が有効視点範囲θ内から有効視点範囲θ内に切り替わると、画像の中央領域の1/3が提供される。さらに、2次元発光素子アレイ500が回転されることで、視点551が有効視点範囲θ内から有効視点範囲θ内に切り替わると、画像の右側領域の1/3が提供される。このようにして、1枚の画像が提供される。ここでは、有効視点範囲θ内の視点551を例に挙げて説明したが、他の有効視点範囲内の視点においても、同様に、1/3ずつ画像が提供されることで、1枚の画像が提供される。
【0061】
このようなことから、図8Aに示した2次元発光素子アレイ101においては、有効視点範囲内θ内の視点に対しては、どの視点においても1枚の画像を提供することができる。これに対して、図8Bに示した2次元発光素子アレイ500においては、有効視点範囲θ、有効視点範囲θ、有効視点範囲θのうちのいずれかの有効視点範囲の視点に対して、1枚の画像を提供することができる。よって、上記したように、2次元発光素子アレイ500を適用した場合、有効視点範囲は、有効視点範囲θ、有効視点範囲θ、または有効視点範囲θのうちのいずれか1つの範囲が有効な視点の範囲となる。
【0062】
このようなことを図示すると、図9のようになる。図9Aは、2次元発光素子アレイ101で画像を提供するときを示し、全周囲が、有効視点範囲となる。図9Bは、2次元発光素子アレイ500で画像を提供するときを示し、全周囲の1/3が、有効視点範囲となり、残りの2/3が無効視点範囲となる。例えば、有効視点範囲を有効視点範囲θ(図8)とした場合、無効視点範囲は、有効視点範囲θと有効視点範囲θとなる。なお、ここでの無効視点範囲とは、画像が提供されない範囲という意味ではなく、他の範囲と同一の画像が提供される範囲のことを示す。
【0063】
次に、2次元発光素子アレイ500で提供される画像の具体例を挙げ、さらに説明を続ける。図10Aは、ユーザに提供したい画像の一例を示している。図10Aに示した画像を、像601とする。2次元発光素子アレイ500に、この像601を表示した場合、鏡511乃至513(以下、鏡511を代表して記載する)に反射され、その反射された像601がユーザに提供されることになる。すなわち、ユーザに提供されるのは、像601の左右を反転した、図10Bに示したような画像である。図10Bに示した画像を、反転像602とする。
【0064】
ユーザに対して、像601を提供したいのならば、2次元発光素子アレイ500では、反転像602を表示すればよいことになる。2次元発光素子アレイ500で反転像602が表示されると、鏡511で反射され、その反射された像は、反転像602とは左右が反転された像601となる。よって、2次元発光素子アレイ500に、ユーザに提供したい画像の左右が反転された画像が表示されるように制御される。
【0065】
図11と図12は、時間経過とともに、2次元発光素子アレイ500に表示される画像と、鏡511乃至513に表示される画像について説明するための図である。図11、図12において、ユーザの視点は、視点651にあるとする。また、ユーザに提供したい画像は、図10Aに示した像601であり、2次元発光素子アレイ500に表示される画像は、図10Bに示した反転像602である場合を例に挙げて説明する。
【0066】
図11Aは、時刻tにおいて、有効視点範囲θの一端に視点651が位置している状態である。このとき、2次元発光素子アレイ500には、反転像602の一部分の表示が開始される。図11Aに示したように、2次元発光素子アレイ500の右側に、反転像602の一部分が表示される。このとき、鏡511乃至513には、それぞれ、2次元発光素子アレイ500に表示されている画像が表示されるが、左右が反転されるため、例えば鏡511の左側に反転像602の一部分(像601の一部分)が表示される状態となる。
【0067】
図11Bは、時間が経過し、時刻tになったときの状態を示し、2次元発光素子アレイ500が回転し、視点651が、有効視点範囲θの略中央部分に位置している状態を示す。図11Bに示したように、2次元発光素子アレイ500の全体に、反転像602の一部分が表示されている。また反転像602の略中央部分が表示されている。時刻tにおいては、鏡511乃至513のそれぞれには、2次元発光素子アレイ500で表示されている反転像602が表示されるため、図11Bの下段に示したように、同じ絵柄が3枚並んだ状態(像601の一部分が3枚並んだ状態)となる。
【0068】
さらに時間が経過すると、図12Aに示したような状態となる。図12Aは、時刻tになったときの状態を示し、2次元発光素子アレイ500が回転し、視点651が、有効視点範囲θと有効視点範囲θとにまたがる位置に位置している状態を示す。図12Aに示したように、2次元発光素子アレイ500の全体に、反転像602の一部分が表示されている。図12Aに示した状況の場合、視点651は、有効視点範囲θと有効視点範囲θの境界上に位置している。このような場合、有効視点範囲θで提供する画像と、有効視点範囲θで提供する画像が、2次元発光素子アレイ500に表示されるため、図12Aの上段に示したような画像が表示される。
【0069】
このような反転像602が2次元発光素子アレイ500に表示されていると、鏡511乃至513のそれぞれにも、同様の絵柄が表示されるため、図12Aの下段に示したような絵柄が表示される状態となる。鏡511乃至513を1枚の画像として見たとき、その略中央部分には、像601の一部分であり、有効視点範囲θで提供する画像と有効視点範囲θで提供する画像が連続的に表示された画像が、2枚表示され、その両端には、有効視点範囲θで提供する画像または有効視点範囲θで提供する画像が表示されている。
【0070】
さらに時間が経過すると、図12Bに示したような状態となる。図12Bは、時刻tになったときの状態を示し、2次元発光素子アレイ500が回転し、視点651が、有効視点範囲θの端の位置に位置している状態である。このとき、2次元発光素子アレイ500には、反転像602の一部分が表示される。図12Bに示したように、2次元発光素子アレイ500の左側に、反転像602の一部分が表示される。このとき、鏡511乃至513には、それぞれ、2次元発光素子アレイ500に表示されている画像が表示されるが、左右が反転されるため、例えば鏡511の右側に反転像602の一部分(像601の一部分)が表示される状態となる。
【0071】
なお、図11Aや図12Bにおいては、何も表示されない領域のように図示されている部分があるが、例えば、図12Bにおいて、2次元発光素子アレイ500の左側には反転像602の一部分が表示され、右側領域は空白とし、何も表示されない領域のように図示してあるが、説明の都合上、そのように図示してあるだけであり、実際には表示されている。例えば、図12Bにおいては、有効視点範囲θの右側には、次の有効視点範囲θがあるため、その有効視点範囲θで提供される画像が、空白として図示されている領域に表示される。
【0072】
このように、鏡511乃至513で反射された画像がユーザに提供されることを考慮し、ユーザに提供したい画像の左右が反転された画像が、2次元発光素子アレイ500に表示される。また、複数の鏡、この場合、鏡511乃至513の3枚の鏡で反射されることで、1枚の画像が提供されることを考慮し、有効視点範囲が切り替わる領域においては、隣接する有効視点範囲で、それぞれ提供する画像が表示される。
【0073】
[視点が移動したときの処理について]
図9Bを参照して説明したように、2次元発光素子アレイ500と鏡511乃至513を用いて画像を提供する場合、有効視点範囲と無効視点範囲が存在する。ユーザが有効視点範囲から無効視点範囲に移動することもある。例えば、有効視点範囲から、隣接する無効視点範囲に視点が移動した場合、視点が移動する前後で、同一の画像が見えてしまうなどの不都合が発生してしまう。
【0074】
立体像表示装置10においては、立体像表示装置10を一周するように視点を移動させると、立体像表示装置10に表示されている画像、例えば車の画像であるような場合、その車のまわりを一周したときに見られる画像が、ユーザに提供されるようにすることができる。有効視点範囲のみを、順次移動しながら一周すれば、このような車の周りを一周したかのような画像を提供することができる。しかしながら、有効視点範囲から、隣接する無効視点範囲に視点が移動した場合などには、例えば、視点が移動したにも係わらず、車の正面の画像が、視点が移動する前後で見えてしまうといったようなことが発生する可能性がある。
【0075】
立体像表示装置10には、図1、図2を参照して説明したように、視聴者検出センサ81が、外装体41の内部から外部を見通せる位置に取り付けられている。視聴者検出センサ81は、当該立体像を視聴する視聴者を検出して、視聴有無を判別する際に使用されるようにすることができる。この視聴者検出センサ81により、視聴者を検出し、検出された視聴者が移動したと判断されるときには、それに対応した処理が行われるようにすることができる。
【0076】
図13は、3人の視聴者が、立体像表示装置10の周りで、立体像表示装置10に映し出される画像を視聴している状態を示す。視聴者701の視点721、視聴者702の視点722、および視聴者703の視点723は、それぞれの有効視点範囲内に位置する。このようなときには、視聴者701乃至703は、それぞれ異なる画像を見ることができる。
【0077】
視聴者701が、図13に示すように、視点721から視点721’に移動した場合、この移動は、有効視点範囲内であるため、視聴者701は、視点が移動後も引き続き適切な画像を見ることができる。よって、このような視点の移動を、視聴者検出センサ81が検出したとしても、何らかの処理を実行する必要はない。または、有効視点範囲内の視点の移動であっても、移動した分を補正するような処理が行われるようにしても良い。
【0078】
また、視聴者703は、移動していないため、視聴者検出センサ81が、視聴者703の視点移動を検出することはないため、この場合も何らかの処理が実行される必要はない。しかしながら、視聴者702が、視点722から視点722’に移動すると、有効視点範囲外の視点の移動となってしまう。このような場合、視聴者702に適切な画像を提供するために、有効視点範囲の移動に関する処理が行われる。
【0079】
このとき、図13に示すように、他の視聴者がいる場合、視聴者702に適した有効視点範囲を再設定することで、他の視聴者の有効視点範囲が無効視点範囲に設定されてしまう可能性がある。よって、他の視聴者がいるような場合、他の視聴者の有効視点範囲内で、視聴者702に適した有効視点範囲の設定が行われる。他の視聴者がいなければ、視聴者702に適した有効視点範囲の再設定が行われる。
【0080】
有効視点範囲の再設定につて、図14を参照して説明する。図14Aは、再設定前の2次元発光素子アレイ500に表示されている画像(表示画像)と、鏡511乃至513に反射する画像(出力画像)を示している。また図14Bは、再設定後の2次元発光素子アレイ500に表示される画像と、鏡511乃至513に反射する画像を示している。
【0081】
図14Aに示した状態は、図12Aに示した状態と同じく、有効視点範囲θで提供する画像と、有効視点範囲θで提供する画像が、2次元発光素子アレイ500に表示され、鏡511乃至513のそれぞれに、像601の一部分であり、有効視点範囲θで提供する画像と有効視点範囲θで提供する画像が連続的に表示された画像が、2枚表示され、その両端には、有効視点範囲θで提供する画像または有効視点範囲θで提供する画像が表示されている状態である。
【0082】
このような画像が視聴者702に提供されているとき、視聴者702の視点722が視点722’に移動した場合、図14Bに示したような画像が、視聴者702に提供されるように、有効視点範囲の再設定が行われる。鏡511乃至513を基準に考えた場合、視点は、鏡511側に移動したため、その移動に対応して有効視点範囲の再設定が行われる。図14Bに示した状況は、図11Bに示した状況に近い状況である。すなわち、図14に示した例は、図12Aに示したように、視点651が、有効視点範囲θと有効視点範囲θの境界近くに位置した状態から、図11Bに示したように、有効視点範囲θの中央近くに移動した状態である。
【0083】
このように、視点が移動した場合、有効視点範囲の再設定は、視点の移動量に応じた分だけ、画像を移動した表示に切り換えられることで行われる。このような視点の検出と、検出された視点に応じた画像の切り換えが行われることで、視聴者に適切な画像を提供することが可能となる。
【0084】
このように、第2の実施の形態においては、2次元発光素子アレイ500の発光素子の数を少なくしたので、コストを低減させることができる。発光素子を少なくしても、複数の鏡を用いて、2次元発光素子アレイ500に表示されている画像を反射してユーザに提供するようにしたので、第1の実施の形態を適用した場合と同じ大きさの画像を、ユーザに提供することができる。
【0085】
なお、上述した第2の実施の形態においては、3枚の鏡511乃至513を用いた例を挙げて説明したが、3枚に限定されるわけではなく、複数の鏡を用いることが可能である。また、複数の鏡が用いられる場合、鏡同士の接合部分において、画像の乱れなどが生じないように、接合部分の接続が行われる。また、上記した第2の実施の形態のように、複数の鏡を所定の角度をもって接合するのではなく、第1の実施の形態で示した2次元発光素子アレイ101のように、湾曲形状に鏡が加工され、そのような形状の鏡が用いられても良い。
【0086】
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0087】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
【0088】
(1)
回転軸を有する回転部と、
前記回転軸を回転中心として、前記回転部を回転させる駆動部と、
前記回転部に取り付けられ、複数の表示素子が配設される表示部と、
前記表示部から出射される表示光を反射する反射部と、
前記反射部に対向する位置において、前記回転部の周面に設けられたスリットと
を備え、
前記表示光は、前記反射部と前記スリットとを介して前記回転部の外部に放射される
表示装置。
(2)
前記表示部は、略平面形状に構成される
前記(1)に記載の表示装置。
(3)
前記反射部は、複数の鏡で構成される
前記(1)または(2)に記載の表示装置。
(4)
前記回転部は円筒状である
前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の表示装置。
(5)
ユーザの視点を検出する検出部をさらに備え、
前記検出部により検出された前記視点が移動したと判断される場合、移動先の視点に適した画像が前記表示部に表示されるように、前記表示部の表示が切り換えられる
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の表示装置。
【符号の説明】
【0089】
10 立体像表示装置, 41 外装体, 102 スリット, 500 2次元発光素子アレイ, 511乃至513 鏡

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を有する回転部と、
前記回転軸を回転中心として、前記回転部を回転させる駆動部と、
前記回転部に取り付けられ、複数の表示素子が配設される表示部と、
前記表示部から出射される表示光を反射する反射部と、
前記反射部に対向する位置において、前記回転部の周面に設けられたスリットと
を備え、
前記表示光は、前記反射部と前記スリットとを介して前記回転部の外部に放射される
表示装置。
【請求項2】
前記表示部は、略平面形状に構成される
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記反射部は、複数の鏡で構成される
請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記回転部は円筒状である
請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
ユーザの視点を検出する検出部をさらに備え、
前記検出部により検出された前記視点が移動したと判断される場合、移動先の視点に適した画像が前記表示部に表示されるように、前記表示部の表示が切り換えられる
請求項1に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−15685(P2013−15685A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148525(P2011−148525)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】