説明

立体映像表示装置

【課題】本発明は、立体映像表示装置の表示品質を改善するためのものである。
【解決手段】 本発明の一実施例に係る立体映像表示装置は、第1副画素及び第2副画素を含む画素を含む表示パネル、そして前記表示パネルの上に位置し、レンズ軸を有するレンチキュラーレンズを含み、レンズ軸と副画素境界線は互いに交差したり、副画素境界線の一部はレンズ軸と実質的に平行である。本発明によれば、モアレ(moire)パターンを減らすことができ、表示パネルの側面視認性が改善され、立体映像表示装置の表示品質が改善される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
立体映像表示装置が提供される。
【背景技術】
【0002】
一般に、3次元映像表示技術においては、近距離で立体感を認識する最も大きな要因である両眼視差(binocular parallax)を利用して物体の立体感を表現する。つまり、左側目(左眼)と右側の目(右眼)には各々互いに異なる2次元映像が映られ、左眼に映られる映像(以下、“左眼映像(left eye image)”という)と右眼に映られる映像(以下、“右眼映像(right eye image)”という)が脳に伝達されると、左眼映像と右眼映像は脳で融合して、奥行き知覚(depth perception)を有する3次元映像に認識される。
【0003】
立体映像表示装置は両眼視差を利用するものであって、シャッターガラス(shutter glasses)、偏光眼鏡(polarized glasses)などの眼鏡を利用する眼鏡式(stereoscopic)方法、及び眼鏡を利用せずに表示装置にレンチキュラーレンズ(lenticular lens)、パララックスバリア(parallax barrier)などを配置する非眼鏡式(autostereoscopic)方法がある。
【0004】
レンチキュラーレンズ方式は、表示装置の上にレンチキュラーレンズが位置しており、表示装置から出力された映像がレンチキュラーレンズを通過しながら、左眼方向と右眼方向とに各々屈折され、左眼映像と右眼映像が各々左眼と右眼に映されることによって立体映像が表現される方法である。
【0005】
レンチキュラーレンズ方式は、レンチキュラーレンズと観察者の目の相対的な位置によって画素の暗い部分が左眼または右眼に映されるが、この場合、縞模様形態のモアレ(moire)パターンが認識されて表示品質を低下させる恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明による一実施例は、モアレパターンを減らすためのものである。
【0007】
本発明による一実施例は、表示パネルの側面視認性を改善するためのものである。
【0008】
本発明による一実施例は、立体映像表示装置の表示品質を改善するためのものである。
【0009】
前記課題の以外にも、具体的に言及されていない他の課題を達成するために用いることができることができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例に係る立体映像表示装置は、第1副画素、及び第2副画素を含む画素を含む表示パネル、そして前記表示パネルの上に位置し、レンズ軸を有するレンチキュラーレンズを含み、前記レンズ軸は前記レンチキュラーレンズの屈曲面と底面とが交差する線であり、副画素境界線は、前記第1副画素と前記第2副画素の境界に位置した仮想の線であり、前記レンズ軸と前記副画素境界線は互いに交差する。
【0011】
前記第2副画素は、前記第1副画素に副画素境界線に沿って隣接して位置することができる。
【0012】
前記レンズ軸によって分けられる前記第1副画素の左右両方の部分の面積は実質的に同一であることができる。前記レンズ軸によって分けられる前記第2副画素の左右両方の部分の面積は実質的に同一であることができる。
【0013】
前記レンズ軸は、前記画素の対向している二つのコーナーを連結していることができる。平面図において、前記レンズ軸の傾きの絶対値は3乃至6であることができる。
【0014】
前記第1副画素の面積と前記第2副画素の面積の比は1:0.5乃至1:3であることができる。
【0015】
前記副画素境界線は曲線であることができる。前記副画素境界線は直線であることができる。前記副画素境界線は階段型であることができる。
【0016】
前記表示パネルは、前記画素の上端部に位置する第1ブラックマトリックスと前記画素の下端部に位置する第2ブラックマトリックスをさらに含むことができる。
【0017】
前記第1副画素は第1スイッチング素子を含むことができ、前記第1スイッチング素子は前記第1ブラックマトリックスと重複することができ、前記第2副画素は第2スイッチング素子を含むことができ、前記第2スイッチング素子は前記第2ブラックマトリックスと重複することができる。
【0018】
前記第1副画素は第1ストレージキャパシターを含むことができ、前記第1ストレージキャパシターは前記第1ブラックマトリックスと重複することができ、前記第2副画素は第2ストレージキャパシターを含むことができ、前記第2ストレージキャパシターは前記第2ブラックマトリックスと重複することができる。
【0019】
前記表示パネルは、第1ゲート線、第2ゲート線、及びデータ線をさらに含むことができ、前記第1スイッチング素子は前記第1ゲート線及び前記データ線に連結されていることができ、前記第2スイッチング素子は前記第2ゲート線及び前記データ線に連結されていることができる。
【0020】
前記第1副画素は第1水平枝電極及び第1垂直枝電極を含むことができ、前記第2副画素は第2水平枝電極及び第2垂直枝電極を含むことができる。
【0021】
前記第1副画素は、第1右上枝電極、第1左上枝電極、第1左下枝電極、及び第1右下枝電極を含むことができ、前記第 副画素は、第2右上枝電極、第2左上枝電極、第2左下枝電極、及び第2右下枝電極を含むことができる。
【0022】
前記レンチキュラーレンズの幅は、前記画素の幅とビューナンバー(view number)の積と実質的に同一であることができる。前記ビューナンバーは、前記レンチキュラーレンズによって覆われている画素の個数であることができる。
【0023】
前記レンチキュラーレンズの屈曲面は曲面と平面(faceted surface)を同時に含むことができる。前記平面の個数は前記立体映像表示装置のビューナンバーと同一であることができる。
【0024】
本発明の他の実施例に係る立体映像表示装置は、第1副画素及び第2副画素を含む画素を含む表示パネル、そして、前記表示パネルの上に位置し、レンズ軸を有するレンチキュラーレンズを含み、前記レンズ軸は、前記レンチキュラーレンズの屈曲面と底面とが交差する線であり、副画素境界線は前記第1副画素と前記第2副画素の境界に位置した仮想の線であり、前記副画素境界線の一部は前記レンズ軸と実質的に平行である。
【0025】
前記第2副画素は砂時計(hour glass)形状であることができる。前記砂時計の下部と上部の長さ比はほぼ2:1であることができる。
【0026】
前記表示パネルは、前記画素の上端部または下端部に位置するブラックマトリックスをさらに含むことができる。
【0027】
前記第1副画素は第1スイッチング素子を含むことができ、前記第2副画素は第2スイッチング素子を含むことができ、前記ブラックマトリックスは前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子と重複することができる。
【0028】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線をさらに含むことができ、前記第1スイッチング素子は前記ゲート線及び前記データ線に連結されていることができ、前記第2スイッチング素子は前記ゲート線及び前記データ線に連結していることができる。
【0029】
前記第1副画素は、前記第1スイッチング素子に連結されている第3スイッチング素子と、前記第3スイッチング素子に連結されているダウンキャパシターとを含むことができ、前記ダウンキャパシターの両端子は、各々、前記第3スイッチング素子の制御電極及び出力電極に連結されていることができる。
【0030】
前記表示パネルは、ゲート線、第1データ線、及び第2データ線をさらに含むことができ、前記第1スイッチング素子は前記ゲート線及び前記第1データ線に連結されていることができ、前記第2スイッチング素子は前記ゲート線及び前記第2データ線に連結されていることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明による一実施例はモアレパターンを減らすことができ、表示パネルの側面視認性が改善され、立体映像表示装置の表示品質が改善されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施例に係る立体映像表示装置を概略的に示した断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る立体映像表示装置を概略的に示した平面図である。
【図3】図2の立体映像表示装置の一つの画素(PX)を拡大して示した図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る立体映像表示装置の画素(PX)を拡大して示した図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る立体映像表示装置の画素(PX)を拡大して示した図である。
【図6】図2の立体映像表示装置の一つの画素(PX)の等価回路図である。
【図7】本発明の他の実施例に係る立体表示装置を概略的に示した平面図である。
【図8】図7の立体映像表示装置の一つの画素(PX)を拡大して示した図である。
【図9a】図7の立体映像表示装置の一つの画素(PX)の等価回路図である。
【図9b】図7の立体映像表示装置の他の実施例に係る一つの画素(PX)の等価回路図である。
【図10a】図2の立体映像表示装置におけるフルホワイトパターンを出力した時の輝度分布写真である。
【図10b】図2の立体映像表示装置におけるフルホワイトパターンを出力した時において、一つの画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【図10c】図2の立体映像表示装置におけるフルホワイトパターンを出力した時において、9個の画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【図11a】図3の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時の輝度分布写真である。
【図11b】図3の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時において、一つの画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【図11c】図3の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時において、9個の画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【図12a】図4の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時の輝度分布写真である。
【図12b】図4の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時において、一つの画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【図12c】図4の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時において、9個の画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【図13a】図5の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時の輝度分布写真である。
【図13b】図5の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時において、一つの画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【図13c】図5の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時において、9個の画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【図14a】図7の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時の輝度分布写真である。
【図14b】図7の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時において、一つの画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【図14c】図7の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時において、個の画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
添付した図面を参照して、本発明の実施例について本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。本発明はの多様な相違した形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限られない。図面においては、本発明を明確に説明するために説明上不要な部分は省略しており、明細書全体を通じて同一または類似な構成要素については同一な図面符号が使用された。また、広く知られている公知技術の場合はその具体的な説明を省略する。
【0034】
図面においては、多様な層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書全体を通じて類似な部分については同一図面符号を付けた。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の“上に”あるという場合、これは他の部分の“直上に”ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の“直上に”あるという場合にはその中間に他の部分がないことを意味する。
【0035】
それでは、本発明の実施例に係る立体映像表示装置について、図1乃至図9を参照して詳細に説明する。
【0036】
図1は、本発明の一実施例に係る立体映像表示装置を概略的に示した断面図である。
【0037】
立体映像表示装置は、表示パネル300及びレンチキュラー部400を含む。表示パネル300から出力された映像は、レンチキュラーレンズ410を通過しながら互いに異なる方向(例えば、左眼方向と右眼方向)に各々屈折され、左眼映像と右眼映像が各々左眼と右眼に映られて、最終的に、立体映像として認識される。
【0038】
図1を参照すれば、表示パネル300は液晶表示パネルであり、その背面にバックライトユニット200が位置する。しかし、その他にも有機発光表示パネル、プラズマ表示パネル、電気泳動表示パネルなど多様な方式の表示パネルが用いられることができる。有機発光表示パネルまたはプラズマ表示パネルである場合、バックライトユニットが使用されないこともできる。
【0039】
表示パネル300の下部面には下部偏光板12が位置する。下部偏光板12の上に、薄膜トランジスターなどが形成されている下部表示板310が位置する。上部表示板320は下部表示板310に対向しており、上部表示板320と下部表示板310の間に液晶層330が位置する。上部表示板320の外側には上部偏光板22が位置する。
【0040】
表示パネル300は二つの電極の間で発生する電界によって液晶の配向方向を変更させ、それに応じて光の透過量を調節して映像を表示する。
【0041】
下部表示板310には、ゲート線、データ線、画素電極、及びこれらに連結された薄膜トランジスタが位置する。薄膜トランジスターは、ゲート線及びデータ線に印加される信号に基づいて、画素電極に印加される電圧を制御する。画素電極は、透過領域と反射領域を有する半透過型画素電極から形成されることもできる。また、保持容量キャパシターがさらに形成されることもでき、これは画素電極に印加された電圧が一定の時間の間維持されるようにする。
【0042】
上部表示板320には、ブラックマトリックス、カラーフィルター、及び共通電極が位置することができる。その他にも、ブラックマトリックス、カラーフィルター、及び共通電極のうちの少なくとも一つは上部表示板320の代わりに下部表示板310に位置することができる。共通電極と画素電極が全て下部表示板310に位置する場合には、両電極のうちの少なくとも一つは線状電極形態に形成されることができる。
【0043】
液晶層330は、TN(Twisted nematic)モードの液晶、VA(vertically aligned)モードの液晶、ECB(Electrically controlled birefringence)モードの液晶などを含むことができる。
【0044】
表示板310、330と偏光板12、22の間に補償フィルムがさらに位置することができる。
【0045】
バックライトユニット200は光源を含み、光源の例としてはCCFLなどの蛍光ランプ、LEDなどが挙げられる。また、バックライトユニット200は、反射板、導光板、輝度向上フィルムなどをさらに含むことができる。
【0046】
レンチキュラー部400は表示パネル300の上に位置する。レンチキュラー部400は接着剤などによって表示パネル300の上に付着されることができる。レンチキュラー部400はレンチキュラーレンズ410を含む。レンチキュラー部400は、レンチキュラーレンズを保護する保護フィルム420、及び表示パネル300を保護する保護基板430をさらに含むことができる。
【0047】
レンチキュラーレンズ410は屈折率等方性を有する物質を含むことができる。レンチキュラーレンズ410の断面は円形、楕円形などの形状を有することができる。図1の場合、レンチキュラーレンズ410の断面は楕円形の半分の形状を有している。また、レンチキュラーレンズ410の屈曲面は、曲面(cylindrical surface)と平面(flat surfaceまたはfacet)を同時に含むハイブリッドレンズも可能である。ここで、各平面は曲面と曲面の間に位置することができる。例えば、平面の個数は立体映像表示装置のビューナンバー(view number)と同一であることができ、2、8、9、12個などが可能である。ここで、ビューナンバーはいくつの画素単位で1つのレンチキュラーレンズが位置しているのかと関わっていて、例えば、9個の画素単位で1つのレンチキュラーレンズが位置する場合のビューナンバーは9である。つまり、ビューナンバーは、1つのレンチキュラーレンズに対応して設けられている行方向の画素の個数であることができる。図2の場合、1つのレンチキュラーレンズ対応して行方向に9個の画素が設けられており、ビューナンバーは9である。そして、例えば、レンチキュラーレンズ410の屈曲面の平面の数と画素の数とが同一である場合、各平面と、各画素とが対応するように各平面が設けられる。
【0048】
表示パネル300が行列形態に配置されている複数の画素(PX)を含む場合、レンチキュラーレンズ410は、図2に示すように画素(PX)の列方向に対して予め定められた角度で傾いた形態であることができる。つまり、レンチキュラーレンズ410の底面と屈曲面の端部とが交差する線をレンズ軸(L)とすれば、レンズ軸(L)は一定の角度で傾くことができる。レンチキュラーレンズ410の底面はほぼ平行四辺形であることができる。この平行四辺形は、対向する2つのレンズ軸(L)と、上辺(Lu)及び下辺(Lb)と、を含む。平行四辺形の上辺(Lu)と下辺(Lb)はほぼ画素と画素の境界に位置することができ、つまり、上辺(Lu)及び下辺(Lb)は、データ線及びゲート線で定義される画素領域に関して、隣接する画素領域の間に位置することができる。また、平行四辺形の左右斜辺の傾きはレンズ軸(L)の傾きである。レンズ軸(L)は、画素(PX)の左上コーナー(upper left corner)から右下コーナー(lower right corner)までを連結する線とほぼ平行であることができる。または、レンズ軸(L)は、画素(PX)の右上コーナー(upper right corner)から左下コーナー(lower left corner)までを連結する線とほぼ平行であることもできる。例えば、レンズ軸(L)の傾きの絶対値はほぼ3乃至6であることができて、この範囲にある場合、モアレパターンの視認がより減少されることができ、立体表示装置の表示品質がより改善されることができる。ここで、画素(PX)の上辺(Pu)または下辺(Pb)をx軸、画素(PX)の左側辺(Pl)または右側辺(Pr)をy軸であると仮定する。例えば、x軸はゲート線とほぼ平行であることができ、y軸はデート線とほぼ平行であることができる。
【0049】
レンチキュラーレンズ410の幅は、一定の個数の画素の幅の合計と実質的に同一であることができる。つまり、レンチキュラーレンズ410の幅は、1個の画素の幅にビューナンバーをかけた値と実質的に同一であることができる。例えば、図2を参照すれば、立体映像表示装置のビューナンバーは9であり、レンチキュラーレンズ410の幅は、9個の画素の幅の合計と実質的に同一であり、レンズ軸(L)の傾きはほぼ−3であり、レンズ面は9個の平面を含むことができる。また、ビューナンバーは12であることもでき、その他にもビューナンバーは多様に変形されることができる。ビューナンバーが9である場合、レンチキュラーレンズは9個の画素を覆うように設けられており、ビューナンバーが12である場合、レンチキュラーレンズは12個の画素を覆うように設けられている。
【0050】
図2は、本発明の一実施例に係る立体映像表示装置を概略的に示した平面図である。
【0051】
1個のレンチキュラーレンズ410はほぼ3×9マトリックスの画素(PX)を覆うように設けられており、このようなレンチキュラーレンズ410が反復して位置する。各画素(PX)は赤色、緑色、及び青色のうちのいずれか一つの色を表現することができる。例えば、一つの画素列は一つの色を表現することができ、赤色画素列、緑色画素列、及び青色画素列が順次に反復して配置されていることができる。その他にも、1個のレンチキュラーレンズ410は3×12マトリックスの画素を覆うように設けられていることができ、ここで、各画素は赤色、緑色、青色、及び白色のうちのいずれか一つの色を表現することができる。
【0052】
一つの画素(PX)は二つの副画素(PXa、PXb)を含むことができ、したがって表示パネル300の側面視認性(例えば、視野角)が改善されることができる。例えば、第1副画素(PXa)は高諧調値を表現するハイピクセル(high pixel)であり、第2副画素(PXb)は低階調値を表現するローピクセル(low pixel)であることができる。二つの副画素(PXa、PXb)は、ほぼ画素(PX)の右上コーナーと左下コーナーとを連結する線に基づいて分離されていることができる。その他にも、二つの副画素(PXa、PXb)は、ほぼ左上コーナーと右下コーナーとを連結する線に基づいて分離されていることもできる。以下、二つの副画素(PXa、PXb)を分離する際に基礎となる線を副画素基準線(subpixel reference line)(W)といい、二つの副画素(PXa、PXb)の境界線を副画素境界線(subpixel boarder line)(B)という。図2を参照すれば、副画素基準線(W)と副画素境界線(B)は同一でないこともある。副画素境界線(B)の形状は曲線、屈曲線(図2及び図3を参照)または直線(図4を参照)であることもでき、階段型の線(図5を参照)であることもでき、その他にも副画素境界線(B)の形状は多様に変形することができる。
【0053】
レンズ軸(L)と副画素基準線(W)はほぼ左右対称関係であることができる。具体的に、レンズ軸(L)の傾きと副画素基準線(W)の傾きはその絶対値が実質的に同一であり、その符号は互いに反対であることができる。したがって、レンズ軸(L)を基準に、一つの画素(PX)で左右輝度の分布が対称的であることができ、複数の画素における輝度が均一であることができる。結局、モアレパターンの視認が減少されることができ、立体表示装置の表示品質が改善される。例えば、図2を参照すれば、レンズ軸(L)の傾きはほぼ−3であり、副画素基準線(W)の傾きはほぼ3であり、レンズ軸(L)と副画素基準線(W)はほぼ左右対称関係である。また、図10a乃至図10cを参照すれば、レンズ軸を基準に一つの画素において左右輝度の分布が対称的であり、9個の画素に対して輝度が均一であることが分かる。図10a乃至図10cは、図2の立体映像表示装置におけるフルホワイトパターンを出力した時の輝度分布写真及び輝度分布グラフである。図10aの輝度分布(Pixel Lum distribution)写真において、1つの画素での輝度分布が示されており、横軸はゲート線と平行なX軸方向の画素の距離(nm)であり、縦軸はデータ線と平行なY軸方向の画素の距離(nm)であり、明るい部分は高諧調を示すものである。図10bは、一つの画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を、レンズ軸(L)からの距離毎に平均した値(Average along lens axis)を示したグラフであり、横軸はレンズ軸(L)を中心、つまり、レンズ軸(L)の位置を0とした場合のX軸方向の距離を示しており、縦軸は相対輝度(relative luminance)を示している。図10cは、9個の画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフであり、横軸は9個の画素のうちX軸方向の中心を0とした場合のX軸方向の距離(position at pixel plane)を示しており、縦軸は相対の明るさ(relative brightness)を示している。
【0054】
または、レンズ軸(L)によって分けられる第1副画素(PXa)の左右両方の部分の面積は実質的に同一であることができ、レンズ軸(L)によって分けられる第2副画素(PXb)の左右両方の部分の面積は実質的に同一であることができる。したがって、レンズ軸(L)を基準に一つの画素(PX)において左右輝度の分布が対称的であることができ、複数の画素における輝度が均一であることができる。結局、モアレパターンの視認が減少されることができ、立体表示装置の表示品質が改善される。
反面、レンズ軸によって分けられる副画素の左右両方の部分の面積が実質的に同一でない従来の立体表示装置の場合、レンズ軸を基準に一つの画素において左右輝度の分布が非対称であるため、モアレパターンが視認される恐れがある。
【0055】
一つの画素(PX)の上辺(Pu)と下辺(Pb)には、ほぼ平行四辺形の形態にブラックマトリックス220が位置することができる。その他にもブラックマトリックス220の形態は多様に変形されることができる。ブラックマトリックス220の上辺と下辺はレンチキュラーレンズ410の軸(L)にほぼ垂直方向であることができる。したがって、レンチキュラーレンズ410を通してブラックマトリックス220が視認されるのが防止され、モアレパターンの視認がより減少されることができる。
【0056】
図3は、図2の立体映像表示装置の一つの画素(PX)を拡大して示した図であり、図6は、図2の立体映像表示装置の一つの画素(PX)の等価回路図である。
第1副画素(PXa)と第2副画素(PXb)は、各々枝形状の画素電極191m、191n、191o、191p、191q、191rを含むことができる。第1副画素(PXa)は、ほぼ水平の方向(X軸方向)の水平枝電極191m及びほぼ垂直方向(Y軸方向)の垂直枝電極191nを含む。また、第1副画素(PXa)は、水平枝電極191mと、垂直枝電極191nから右上方向に延びている右上枝電極191o、左上方向に延びている左上枝電極191p、左下方向に延びている左下枝電極191q、及び右下方向に延びている右下枝電極191rを含む。したがって、第1副画素(PXa)は、水平枝電極191mと垂直枝電極191nを基準に、右上ドメイン、左上ドメイン、左下ドメイン、及び右下ドメインの4個のドメインが位置し、4個のドメインにおいて液晶の方向は互いに異なり、表示パネル300の視野角が広くなることができる。右上ドメインに位置している右上枝電極191oは複数が位置し、複数の右上枝電極191oはほぼ互いに平行であることができ、複数の右上枝電極191oの垂直枝電極191nと接続されている端部とは異なる端部を互いに連結する連結枝電極(図示せず)もさらに位置することができる。同様に、複数の左上枝電極191pはほぼ互いに平行であることができ、複数の右上枝電極191pの垂直枝電極191nと接続されている端部とは異なる端部を互いに連結する連結枝電極(図示せず)がさらに位置することができ、複数の左下枝電極191qはほぼ互いに平行であることができ、複数の左下枝電極191qの垂直枝電極191nと接続されている端部とは異なる端部を互いに連結する連結枝電極(図示せず)がさらに位置されることができ、複数の右下枝電極191rはほぼ互いに平行であることができ、複数の右下枝電極191rの垂直枝電極191nと接続されている端部とは異なる端部を互いに連結する連結枝電極(図示せず)がさらに位置されることができる。
【0057】
第2副画素(PXb)は第1副画素(PXa)と同様に、水平枝電極、垂直枝電極、右上枝電極、左上枝電極、左下枝電極、及び右下枝電極を含むことができ、これによって、右上ドメイン、左上ドメイン、左下ドメイン、及び右下ドメインの4個のドメインが位置することができ、表示パネル300の視野角が広くなることができる。また、上記と同様に各枝電極に対して連結枝電極(図示せず)がさらに位置することもできる。ドメインの個数は4個に限定されず、1個以上であることができる。
【0058】
図3及び図6を参照すれば、画素(PX)の上端部と下端部にほぼ三角形のブラックマトリックス220が位置することができ、ブラックマトリックス220と重複する位置に薄膜トランジスター(Qa、Qb)、維持電極(Csta、Cstb)、接触孔(図示せず)などが位置することができる。図3〜図6において、画素の上端部に位置するブラックマトリックス200を第1ブラックマトリックスとし、画素の下端部に位置するブラックマトリックス200を第2ブラックマトリックスとする。第1副画素(PXa)には第1スイッチング素子(Qa)が含まれ、第1スイッチング素子(Qa)は第1ブラックマトリックスと重複する。一方、第2副画素(PXb)には第2スイッチング素子(Qb)が含まれ、第2スイッチング素子(Qb)は第2ブラックマトリックスと重複する。
【0059】
さらに、好ましくは、第1副画素(PXa)は第1ストレージキャパシター(Csta)を含み、第1ストレージキャパシター(Csta)は第1ブラックマトリックスと重複し、第2副画素(PXb)は第2ストレージキャパシター(Cstb)を含み、第2ストレージキャパシター(Cstb)は第2ブラックマトリックスと重複する。
【0060】
図3を参照すれば、第1副画素(PXa)において、レンズ軸(L)の左側に位置した部分とレンズ軸(L)の右側に位置した部分の面積は実質的に互いに同一であるか、または副画素基準線(W)はレンズ軸(L)とほぼ左右対称の関係にあるので、レンズ軸(L)を基準に左右の輝度分布が対称であることができ、複数の画素における輝度が均一になることができ、モアレパターンの視認が減少されることができる。
【0061】
また、図11a乃至図11cを参照すれば、レンズ軸を基準に一つの画素における左右輝度の分布が対称的であり、9個の画素に対して輝度が均一であることが分かる。図11a乃至図11cは、図3の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時の輝度分布写真及び輝度分布グラフであり、縦軸及び横軸は図10a乃至図10cと同様である。図11aの輝度分布写真において、明るい部分は高諧調を示すものである。図11bは、一つの画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフであり、図11cは、9個の画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【0062】
第2副画素(PXb)も第1副画素(PXa)と同様に、レンズ軸(L)の左側に位置した部分とレンズ軸(L)の右側に位置した部分の面積は実質的に互いに同一であるか、または副画素基準線(W)はレンズ軸(L)とほぼ左右対称の関係にあることができる。
【0063】
副画素境界線(B)は屈曲線であり、屈曲点は副画素基準線(W)の上側に位置する。また、屈曲点はレンズ軸(L)の上に位置することができる。副画素境界線(B)は第1副画素(PXa)の面積と第2副画素(PXb)の面積をほぼ1:2で分けることができ、したがって、表示パネル300の側面視認性が向上することができる。
【0064】
図4は、本発明の他の実施例に係る立体映像表示装置の画素(PX)を拡大して示した図である。
【0065】
図4を参照すれば、副画素境界線(B)と副画素基準線(W)がほぼ一致することができ、副画素基準線(W)は直線型であることができる。副画素(PXa、PXb)において、レンズ軸(L)の左側に位置した部分とレンズ軸(L)の右側に位置した部分の面積は実質的に互いに同一であるか、または副画素基準線(W)はレンズ軸(L)とほぼ左右対称の関係にあるので、レンズ軸(L)を基準に左右の輝度分布が対称であることもでき、複数の画素における輝度が均一であることができ、モアレパターンの視認が減少することができる。
【0066】
また、図12a乃至図12cを参照すれば、レンズ軸を基準に一つの画素において左右輝度の分布が対称的であり、9個の画素に対して輝度が均一であることが分かる。図12a乃至図12cは、図4の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時の輝度分布写真及び輝度分布グラフであり、縦軸及び横軸は図10a乃至図10cと同様である。図12aの輝度分布写真において、明るい部分は高諧調を示すものである。図12bは、一つの画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフであり、図12cは、9個の画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【0067】
副画素境界線(B)は第1副画素(PXa)の面積と第2副画素(PXb)の面積をほぼ1:1に分けることができ、したがって、表示パネル300の側面視認性が向上することができる。
【0068】
その他にも、第1副画素(PXa)の面積と第2副画素(PXb)の面積の比はほぼ1:0.5乃至1:3になることができる。この場合、副画素境界線(B)は屈曲点を有する屈曲線であることができ、レンズ軸(L)の上に位置することができる。第2副画素(PXb)の面積が第1副画素(PXa)の面積より大きくなるほど表示パネル300の側面視認性が改善されることができ、第1副画素(PXa)の面積が第2副画素(PXb)の面積より大きくなるほど表示パネル300の輝度が向上することができる。したがって、第1副画素(PXa)の面積と第2副画素(PXb)の面積の比がほぼ1:0.5より小さい場合、輝度は改善されるが、側面視認性が低下する恐れがあり、第1副画素(PXa)の面積と第2副画素(PXb)の面積の比がほぼ1:3より小さい場合、側面視認性は改善されるが輝度が低下する恐れがある。
【0069】
副画素(PXa、PXb)は、各々水平枝電極、垂直枝電極、右上枝電極、左上枝電極、左下枝電極、及び右下枝電極を含むことができ、これによって、右上ドメイン、左上ドメイン、左下ドメイン、及び右下ドメインの4個のドメインが位置することができ、表示パネル300の視野角が広くなることができる。また、連結枝電極(図示せず)がさらに位置することもできる。
【0070】
図5は、本発明の他の実施例に係る立体映像表示装置の画素(PX)を拡大して示した図である。
【0071】
図5を参照すれば、副画素境界線(B)は階段型であることができる。副画素(PXa、PXb)においてレンズ軸(L)の左側に位置した部分とレンズ軸(L)の右側に位置した部分の面積は実質的に互いに同一であるか、または副画素基準線(W)はレンズ軸(L)とほぼ左右対称の関係にあるので、レンズ軸(L)を基準に左右の輝度分布が対称であることもでき、複数の画素における輝度が均一であることができ、モアレパターンの視認が減少することができる。
【0072】
また、図13a乃至図13cを参照すれば、レンズ軸を基準に一つの画素において左右輝度の分布が対称的であり、9個の画素に対して輝度が均一であることが分かる。図13a乃至図13cは、図5の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時の輝度分布写真及び輝度分布グラフであり、縦軸及び横軸は図10a乃至図10cと同様である。図13aの輝度分布写真において、明るい部分は高諧調を示すものである。図13bは、一つの画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフであり、図13cは、9個の画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【0073】
副画素境界線(B)は、第1副画素(PXa)の面積と第2副画素(PXb)の面積をほぼ1:1に分けることができ、したがって、表示パネル300の側面視認性が向上することができる。
【0074】
副画素(PXa、PXb)は、各々、水平枝電極、垂直枝電極、右上枝電極、左上枝電極、左下枝電極、及び右下枝電極を含むことができ、これによって、右上ドメイン、左上ドメイン、左下ドメイン、及び右下ドメインの4個のドメインが位置することができ、表示パネル300の視野角が広くなることができる。また、連結枝電極(図示せず)がさらに位置することもできる。
【0075】
図6に示されている画素(PX)の等価回路図は図1乃至図5の立体映像表示装置に適用されることができる。
【0076】
図6を参照すれば、一対のゲート線(GLa、GLb)が行方向に延びており、データ線(DL)が列方向に延びており、複数の維持電極では(SL)が行方向に延びている。
【0077】
画素(PX)は一対の副画素(PXa、PXb)を含み、副画素(PXa、PXb)は、スイッチング素子(Qa、Qb)と液晶キャパシター(Clca、Clcb)、及びストレージキャパシター(storage capacitor)(Csta、Cstb)を含む。
【0078】
スイッチング素子(Qa、Qb)は表示パネル300に備えられている薄膜トランジスターであって、制御端子はゲート線(GLa、GLb)に連結されており、入力端子はデータ線(DL)に連結されており、出力端子は液晶キャパシター(Clca、Clcb)及びストレージキャパシター(Csta、Cstb)に連結されている。
【0079】
液晶キャパシター(Clca、Clcb)は、画素電極191m、191n、191o、191p、191q、191rと共通電極(図示せず)を二つの端子にし、二つの端子の間の液晶層(図示せず)部分を誘電体にして形成される。共通電極には共通電圧(Vcom)が印加されることができる。
【0080】
液晶キャパシター(Clca、Clcb)の補助的な役割を果たすストレージキャパシター(Csta、Cstb)は、維持電極線(SL)と画素電極191m、191n、191o、191p、191q、191rとが絶縁体を間において重複しており、維持電極線(SL)には共通電圧(Vcom)などの定められた電圧が印加される。
【0081】
図7は、本発明の他の実施例に係る立体表示装置を概略的に示した平面図である。
【0082】
1個のレンチキュラーレンズ410はほぼ3×9マトリックスの画素(PX)を覆うように設けられており、このようなレンチキュラーレンズ410が反復して位置する。各画素(PX)は赤色、緑色、及び青色のうちのいずれか一つの色を表現することができる。例えば、一つの画素列は一つの色を表現することができ、赤色画素列、緑色画素列、及び青色画素列が順次に反復して配置されていることができる。その他にも、1個のレンチキュラーレンズ410は3×12マトリックスの画素を覆うように設けられていることができ、ここで、各画素は赤色、緑色、青色、及び白色のうちのいずれか一つの色を表現することができる。
【0083】
一つの画素(PX)は、副画素境界線(B)により分割される二つの副画素(PXa、PXb)を含むことができ、したがって表示パネル300の側面視認性が改善されることができる。例えば、第1副画素(PXa)は高諧調を表現するハイピクセル(high pixel)であることができ、第2副画素(PXb)は低階調を表現するローピクセル(low pixel)であることができる。
【0084】
副画素境界線(B)はレンズ軸(L)にほぼ平行な部分を有することができ、レンズ軸(L)を基準に一つの画素(PX)において左右輝度の分布が対称的であることもでき、複数の画素における輝度が均一であることができる。結局、モアレパターンの視認が減少することができ、立体表示装置の表示品質が改善されることができる。
【0085】
また、図14a乃至図14cを参照すれば、レンズ軸を基準に一つの画素において左右輝度の分布が対称的であり、9個の画素に対して輝度が均一であることが分かる。図14a乃至図14cは、図7の立体映像表示装置における低階調パターンを出力した時の輝度分布写真及び輝度分布グラフであり、縦軸及び横軸は図10a乃至図10cと同様である。図14aの輝度分布写真において、明るい部分は高諧調を示すものである。図14bは、一つの画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフであり、図14cは、9個の画素においてレンチキュラーレンズを通過する光の輝度分布を示したグラフである。
【0086】
第1副画素(PXa)は、2個の直角三角形が互いに合わせられた概ね砂時計(hourglass)形状であり、画素(PX)の左下コーナーと右上コーナーに各々位置する。具体的には、第1副画素(PXa)の上部に位置する直角三角形は、一番短い辺がゲート線に平行なX軸方向に位置するように配置され、一番短い辺と直交する辺が副画素境界線(B)に沿うように配置され、斜め方向の辺が第1副画素PXaに沿うように配置される。第1副画素(PXa)の下部に位置する直角三角形は、一番短い辺がゲート線に平行なX軸方向に位置するように配置され、斜め方向の辺が副画素境界線(B)に沿うように配置され、一番短い辺と直交する辺が第1副画素PXaに沿うように配置される。
【0087】
この時、左下コーナーに位置する直角三角形の高さと左上コーナーに位置する直角三角形の高さの比はほぼ2:1であることができる。つまり、砂時計の下部と上部の長さの比はほぼ2:1であることができる。
【0088】
一つの画素(PX)の上辺と下辺には、図8に示すようにほぼ行方向に延びているブラックマトリックス220が位置することができる。その他にもブラックマトリックス220の形態は多様に変形されることができる。
【0089】
図8は、図7の立体映像表示装置の一つの画素(PX)を拡大して示した図であり、図9aは、図7の立体映像表示装置の一つの画素(PX)の等価回路図である。
【0090】
第2副画素(PXb)は、各々、水平枝電極、垂直枝電極、右上枝電極、左上枝電極、左下枝電極、及び右下枝電極を含むことができ、これによって、右上ドメイン、左上ドメイン、左下ドメイン、及び右下ドメインの4個のドメインが位置することができる。第1副画素(PXa)は、左上コーナーに位置する直角三角形の部分に一対の水平枝電極と垂直枝電極が位置することができ、左下コーナーに位置する直角三角形の部分に一対の水平枝電極と垂直枝電極が位置することができる。また、第1副画素(PXa)は、各々、水平枝電極、垂直枝電極、右上枝電極、左上枝電極、左下枝電極、及び右下枝電極を含むことができる。したがって、表示パネル300の視野角が広くなることができる。また、副画素(PXa、Pxb)は連結枝電極(図示せず)をさらに含むこともできる。
【0091】
図8及び図9aを参照すれば、画素(PX)の上端部と下端部にほぼ行方向に延びているブラックマトリックス220が位置することができ、ブラックマトリックス220と重複する位置に薄膜トランジスター(Qa、Qb、Qc)、維持電極(Csta、Cstb)、接触孔(図示せず)などが位置することができる。
【0092】
図9aを参照すれば、ゲート線(GL)が行方向に延びており、データ線(DL)が列方向に延びており、複数の維持電極線(SL)が行方向に延びている。
【0093】
画素(PX)は一対の副画素(PXa、PXb)を含み、副画素(PXa、PXb)は、スイッチング素子(Qa、Qb、Qc)と液晶キャパシター(Clca、Clcb)、及びダウンキャパシター(down capacitor)(Cdown)を含む。
【0094】
第1スイッチング素子(Qa)及び第2スイッチング素子(Qb)は表示パネル300に備えられている薄膜トランジスターであって、制御端子はゲート線(GL)に連結されており、入力端子はデータ線(DL)に連結されており、出力端子は液晶キャパシター(Clca、Clcb)に連結されている。
【0095】
第3スイッチング素子(Qc)の制御端子と出力端子は各々ダウンキャパシター(Cdown)の両端に連結されており、入力端子は液晶キャパシター(Clcb)に連結されている。
【0096】
液晶キャパシター(Clca、Clcb)は、画素電極191m、191n、191o、191p、191q、191rと共通電極(図示せず)を二つの端子にし、二つの端子の間の液晶層(図示せず)部分を誘電体にして形成される。共通電極には共通電圧(Vcom)が印加されることができる。
【0097】
正極性のデータ電圧がデータ線(DL)に印加される時、液晶キャパシター(Clcb)とダウンキャパシター(Cdown)の大きさに応じた電圧分配が行われて、第2スイッチング素子(Qb)の出力端子の電圧が第3スイッチング素子(Qc)の出力端子の電圧と同一になるように分配され、第1スイッチング素子(Qa)の出力端子の電圧はそのままデータ電圧に維持される。したがって、第2副画素(PXb)に印加される電圧の大きさは第1副画素(PXa)に印加される電圧の大きさより小さくなる。結局、正極性電圧が印加される場合、第1副画素(PXa)は高(high)領域になり、第2副画素(PXb)は低(low)領域になる。
【0098】
図9bは、図7の立体映像表示装置の他の実施例に係る一つの画素(PX)の等価回路図である。前述の図7及び図8に対する説明は図9bの説明に適用されることができる。
【0099】
図9bを参照すれば、一つの画素(PX)は一対の副画素(PXa、PXb)を含む。第1副画素(PXa)は、ゲート線(GL)及び第1データ線(DLa)に連結されている第1スイッチング素子(Qa)を含み、第1スイッチング素子(Qa)に連結されている第1液晶キャパシター(Clca)を含む。同時に、第1副画素(PXa)は、選択的に維持電極線(SL)に連結されている第1ストレージキャパシター(Csta)をさらに含むことができる。第2副画素(PXb)はゲート線(GL)及び第2データ線(DLb)に連結されている第2スイッチング素子(Qb)を含み、第2スイッチング素子(Qb)に連結されている第2液晶キャパシター(Clcb)を含む。同時に、第2副画素(PXb)は、選択的に維持電極線(SL)に連結されている第2ストレージキャパシター(Cstb)をさらに含むことができる。
【0100】
以上で、本発明の望ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるわけではなく、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形及び改良形態もまた本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0101】
PXa 第1副画素
PXb 第2副画素
12 下部偏光板
22 上部偏光板
191m、191n、191o、191p、191q、191r 画素電極
200 バックライトユニット
220 ブラックマトリックス
300 表示パネル
310 下部表示板
320 上部表示板
400 レンチキュラー部
410 レンチキュラーレンズ
420 保護フィルム
430 保護基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1副画素、及び前記第1副画素に副画素境界線に沿って隣接して位置する第2副画素を含む画素を含む表示パネル、そして
前記表示パネルの上に位置し、レンズ軸を有するレンチキュラーレンズ
を含み、
前記レンズ軸は、前記レンチキュラーレンズの屈曲面と底面とが交差する線であり、前記副画素境界線は、前記第1副画素と前記第2副画素の境界に位置した仮想の線であり、前記レンズ軸と前記副画素境界線は互いに交差する、立体映像表示装置。
【請求項2】
前記レンズ軸によって分けられる前記第1副画素の左右両方の部分の面積は実質的に同一である、請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項3】
前記レンズ軸によって分けられる前記第2副画素の左右両方の部分の面積は実質的に同一である、請求項2に記載の立体映像表示装置。
【請求項4】
前記レンズ軸は前記画素の対向している二つのコーナーを連結している、請求項3に記載の立体映像表示装置。
【請求項5】
平面図において、前記レンズ軸の傾きの絶対値は3乃至6である、請求項4に記載の立体映像表示装置。
【請求項6】
前記第1副画素の面積と前記第2副画素の面積との比は1:0.5乃至1:3である、請求項3〜5のいずれかに記載の立体映像表示装置。
【請求項7】
前記副画素境界線は屈曲線、曲線、直線あるいは階段型である、請求項1〜6のいずれかに記載の立体映像表示装置。
【請求項8】
前記表示パネルは、前記画素の上端部に位置する第1ブラックマトリックスと前記画素の下端部に位置する第2ブラックマトリックスをさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載の立体映像表示装置。
【請求項9】
前記第1副画素は第1スイッチング素子を含み、前記第1スイッチング素子は前記第1ブラックマトリックスと重複し、前記第2副画素は第2スイッチング素子を含み、前記第2スイッチング素子は前記第2ブラックマトリックスと重複する、請求項8に記載の立体映像表示装置。
【請求項10】
前記第1副画素は第1ストレージキャパシターを含み、前記第1ストレージキャパシターは前記第1ブラックマトリックスと重複し、前記第2副画素は第2ストレージキャパシターを含み、前記第2ストレージキャパシターは前記第2ブラックマトリックスと重複する、請求項9に記載の立体映像表示装置。
【請求項11】
前記表示パネルは第1ゲート線、第2ゲート線、及びデータ線をさらに含み、前記第1スイッチング素子は前記第1ゲート線及び前記データ線に連結されており、前記第2スイッチング素子は前記第2ゲート線及び前記データ線に連結されている、請求項9又は10に記載の立体映像表示装置。
【請求項12】
前記第1副画素は第1水平枝電極、及び第1垂直枝電極を含み、前記第2副画素は第2水平枝電極、及び第2垂直枝電極を含む、請求項1〜11のいずれかに記載の立体映像表示装置。
【請求項13】
前記第1副画素は第1右上枝電極、第1左上枝電極、第1左下枝電極、及び第1右下枝電極を含み、前記第2副画素は第2右上枝電極、第2左上枝電極、第2左下枝電極、及び第2右下枝電極を含む、請求項12に記載の立体映像表示装置。
【請求項14】
前記レンチキュラーレンズの幅は前記画素の幅とビューナンバー(view number)の積と実質的に同一であり、前記ビューナンバーは前記レンチキュラーレンズによって覆われている画素の個数である、請求項1〜13のいずれかに記載の立体映像表示装置。
【請求項15】
前記レンチキュラーレンズの屈曲面は曲面と平面(faceted surface)を同時に含む、請求項14に記載の立体映像表示装置。
【請求項16】
前記平面の個数は前記立体映像表示装置のビューナンバーと同一である、請求項15に記載の立体映像表示装置。
【請求項17】
第1副画素、及び前記第1副画素に副画素境界線に沿って隣接して位置する第2副画素を含む画素を含む表示パネル、そして
前記表示パネルの上に位置し、レンズ軸を有するレンチキュラーレンズ
を含み、
前記レンズ軸は前記レンチキュラーレンズの屈曲面と底面とが交差する線であり、副画素境界線は前記第1副画素と前記第2副画素との境界に位置した仮想の線であり、前記副画素境界線の一部は前記レンズ軸と実質的に平行である、立体映像表示装置。
【請求項18】
前記第2副画素は砂時計(hourglass)形状である、請求項17に記載の立体映像表示装置。
【請求項19】
前記砂時計の下部と上部の長さ比はほぼ2:1である、請求項18に記載の立体映像表示装置。
【請求項20】
前記表示パネルは、前記画素の上端部または下端部に位置するブラックマトリックスをさらに含む、請求項17〜19のいずれかに記載の立体映像表示装置。
【請求項21】
前記第1副画素は第1スイッチング素子を含み、前記第2副画素は第2スイッチング素子を含み、前記ブラックマトリックスは前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子と重複する、請求項20に記載の立体映像表示装置。
【請求項22】
前記表示パネルはゲート線及びデータ線をさらに含み、前記第1スイッチング素子は前記ゲート線及び前記データ線に連結されており、前記第2スイッチング素子は前記ゲート線及び前記データ線に連結されている、請求項21に記載の立体映像表示装置。
【請求項23】
前記第1副画素は、前記第1スイッチング素子に連結されている第3スイッチング素子と前記第3スイッチング素子に連結されているダウンキャパシターとを含み、前記ダウンキャパシターの両端子は各々、前記第3スイッチング素子の制御電極及び出力電極に連結されている、請求項22に記載の立体映像表示装置。
【請求項24】
前記表示パネルはゲート線、第1データ線、及び第2データ線をさらに含み、前記第1スイッチング素子は前記ゲート線及び前記第1データ線に連結されており、前記第2スイッチング素子は前記ゲート線及び前記第2データ線に連結されている、請求項21〜23のいずれかに記載の立体映像表示装置。
【請求項25】
前記第1副画素は第1水平枝電極及び第1垂直枝電極を含み、前記第2副画素は第2水平枝電極及び第2垂直枝電極を含む、請求項17〜24のいずれかに記載の立体映像表示装置。
【請求項26】
前記第1副画素は、第1右上枝電極、第1左上枝電極、第1左下枝電極、及び第1右下枝電極を含み、前記第2副画素は、第2右上枝電極、第2左上枝電極、第2左下枝電極、及び第2右下枝電極を含む、請求項25に記載の立体映像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【図13a】
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【図13b】
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【図13c】
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【図14a】
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【図14b】
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【図14c】
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【公開番号】特開2012−22290(P2012−22290A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15039(P2011−15039)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】