説明

立体映像表示装置

【課題】複数の立体映像を1つの画面に同時に表示させて、視聴者が立体映像を自由に選択できるように利便性を向上した立体映像表示装置を提供することを目的としている。
【解決手段】映像210を画面220に表示する表示パネル230と、映像210を画面220に表示する映像制御部240とを備え、この映像210は、互いに視差を有する右目用映像と左目用映像を含み、映像制御部240は、画面220の任意の位置に第1映像251と第2映像252を同時に表示させるとともに、第1映像251、第2映像252の各々の右目用映像と左目用映像を周期的に画面220に表示させ、第1映像251と第2映像252における各々の右目用映像と左目用映像の表示タイミングを同期させた構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両眼視差を利用して立体映像を表示する立体映像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラズマディスプレイパネルや液晶パネルを用いて、立体映像を表示する立体映像表示装置の開発が積極的に行われている。例えば、両眼視差を利用した立体映像表示装置は、互いに視差を有する右目用映像と左目用映像を交互に表示パネルの画面に表示する。右目用映像が写し出された際は、この映像を右目で見て、左目用映像が写し出された際は、この映像を左目で見る。これらの右目用映像と左目用映像が互いに視差を有するので、映像が立体的に見える。この立体映像は、右目用映像と左目用映像の視差量によって、映像の奥行き感や飛び出し感が変わる。視差量が大きければ、奥行きや飛び出しも大きくなり、視差量が小さければ、奥行きや飛び出しも小さくなる。
【0003】
このような立体映像表示装置において、右目用映像を右目で、左目用映像を左目で見るためには、例えば、シャッター方式の眼鏡を用いる。このシャッター方式の眼鏡には、右目用レンズと左目用レンズに、光の通過と遮断を切り替える液晶フィルタを配置している。液晶フィルタのシャッター開閉によって、光の通過と遮断を切り替える。
【0004】
具体的には、表示パネルに映し出される右目用映像と左目用映像が切り替わるタイミングに同期させて、右目用レンズと左目用レンズに配置した液晶フィルタのシャッター開閉のタイミングを切り替える。すなわち、右目用映像に切り替わるタイミングに同期させて、右目用レンズに配置した液晶フィルタのシャッターを開いて光を通過させ、左目用レンズに配置した液晶フィルタのシャッターを閉じて光を遮断し、右目だけに右目用映像を見せる。左目用映像に切り替わるタイミングに同期させて、左目用レンズに配置した液晶フィルタのシャッターを開いて光を通過させ、右目用レンズに配置した液晶フィルタのシャッターを閉じて光を遮断し、左目だけに左目用映像を見せる。右目用映像と左目用映像との切り替えタイミングと、液晶フィルタのシャッター開閉のタイミングとは、表示パネルと眼鏡とを無線や有線で接続して同期のタイミングを取る。
【0005】
これを交互に繰り返し続けることによって、視聴者は、右目用映像と左目用映像から立体的な映像を見ることができる。このシャッター方式の眼鏡を用いた立体映像表示装置は、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0006】
さらに、特許文献3には、シャッター方式の眼鏡を用いた立体映像表示装置において、3次元の立体映像だけでなく2次元の通常映像も表示可能にした構成が開示されている。シャッター方式の眼鏡を用いない場合でも映像を楽しめるようにした立体映像表示装置である。信号切り替えスイッチによって、表示パネルの画面に3次元の立体映像を親画面として表示させたり、2次元の通常映像を子画面として表示させたりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−36939号公報
【特許文献2】特開平10−240212号公報
【特許文献3】特開平1−144797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記従来の立体映像表示装置では、表示パネルの画面に3次元の立体映像を表示させたり、3次元の立体映像と2次元の通常映像の2つの映像を表示させたりする。しかし、少なくとも2つの3次元の立体映像を1つの画面に同時に表示させたりしていない。このような立体映像表示装置では、複数の3次元の立体映像を1つの画面に同時に表示させて、映像を選択するような利便性を得ることができないという問題を有していた。
【0009】
本発明は上記問題を解決するもので、複数の立体映像を1つの画面に同時に表示させて、視聴者が立体映像を自由に選択できるように利便性を向上した立体映像表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明の立体映像表示装置は、映像を画面に表示する表示パネルと、前記映像を前記画面に表示する映像制御部とを備え、前記映像は、互いに視差を有する右目用映像と左目用映像を含み、前記映像制御部は、前記画面の任意の位置に複数の前記映像を同時に表示させるとともに、前記右目用映像と前記左目用映像を周期的に前記画面に表示させ、複数の前記映像の内、少なくとも2つの前記映像における各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、各々の左目用映像の表示タイミングを同期させた構成である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の立体映像表示装置によれば、映像制御部が画面の任意の位置に複数の映像を同時に表示するので、視聴者は複数の立体映像を自由に選択でき利便性が向上する。
【0012】
特に、複数の映像の内、少なくとも2つの映像における各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、各々の左目用映像の表示タイミングを同期させているので、この少なくとも2つの映像は、同じタイミングで右目用映像を画面に表示することになり、同じタイミングで左目用映像を画面に表示することになる。
【0013】
すなわち、シャッター方式の眼鏡を用いて、視聴者がこれらの複数の映像を見た場合、右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、左目用映像の表示タイミングを同期させた少なくとも2つの映像だけを、正常な映像として同時に見ることができる。これは、シャッター眼鏡のシャッター開閉が右目用映像と左目用映像の表示タイミングに同期しているからである。一方、右目用映像と左目用映像の表示タイミングを同期させていない映像は、断片的な映像になったりして正常な映像として見ることができない。
【0014】
したがって、1つの画面に複数の映像を表示させる際、視聴者が正常な映像として見たい複数の映像については、右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、左目用映像の表示タイミングを同期させておけばよい。これによって、確実に、複数の立体映像を同時に見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】一実施の形態におけるシャッター方式の眼鏡と立体映像表示装置との関係を示すブロック図
【図2】同立体映像表示装置において映像を表示した際の表示パネルの正面図
【図3】右目用映像と左目用映像を含む映像を説明するための概略図
【図4】複数の映像を表示した際の表示パネルの正面図
【図5】右目用映像と左目用映像を含む第1の縮小映像を説明するための概略図
【図6】右目用映像と左目用映像を含む第2の縮小映像を説明するための概略図
【図7A】第1映像用フレーム信号とLR判別信号の信号波形図
【図7B】第2映像用フレーム信号とLR判別信号の信号波形図
【図8】第1のフレーム処理を施す映像制御部の機能ブロック図
【図9A】第1映像用フレーム信号とLR判別信号の信号波形図
【図9B】第2映像用フレーム信号とLR判別信号の信号波形図
【図10】第2のフレーム処理を施す映像制御部の機能ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、一実施の形態における立体映像表示装置について図面を参照しながら説明する。図1は一実態の形態におけるシャッター方式の眼鏡と立体映像表示装置との関係を示すブロック図、図2は同立体映像表示装置において映像を表示した際の表示パネルの正面図、図3は右目用映像と左目用映像を含む映像を説明するための概略図である。
【0017】
<シャッター方式の眼鏡100と立体映像表示装置200との関係について>
まず、シャッター方式の眼鏡100と立体映像表示装置200との関係について説明する。図1、図2において、立体映像表示装置200は、映像210を表示する画面220が配置された表示パネル230と、映像210の表示を制御する映像制御部240とを備えている。この表示パネル230としては、例えば、プラズマディスプレイパネルや液晶パネル等を用いる。
【0018】
図3に示すように、映像210は、互いに視差を有する右目用映像210Rと左目用映像210Lを含む。映像制御部240は、この互いに視差を有する右目用映像210Rと左目用映像210Lを交互に表示パネル230の画面220に表示するように制御している。右目用映像210Rが写し出された際は、この右目用映像210Rを右目で見て、左目用映像210Lが写し出された際は、この左目用映像210Lを左目で見る。これらの右目用映像210Rと左目用映像210Lが互いに視差を有するので、映像210が立体的に見える。
【0019】
図3において、右目用映像210Rと左目用映像210Lには、「A」という文字が表示されている。この右目用映像210Rと左目用映像210Lが交互に表示パネル230の画面220に表示されると、視聴者には視差量(W1)を有する映像210として見える。すなわち、映像210が立体的に見える。この映像210は、右目用映像210Rと左目用映像210Lの視差量(W1)によって、映像210の奥行き感や飛び出し感が変わる。視差量(W1)が大きければ、奥行きや飛び出しも大きくなり、視差量(W1)が小さければ、奥行きや飛び出しも小さくなる。
【0020】
右目用映像210Rを右目で、左目用映像210Lを左目で見るためには、例えば、シャッター方式の眼鏡100を用いる。このシャッター方式の眼鏡100には、右目用レンズと左目用レンズに、光の通過と遮断を切り替える液晶フィルタを配置している。液晶フィルタのシャッター開閉によって、光の通過と遮断を切り替える。
【0021】
具体的には、表示パネル230に映し出される右目用映像210Rと左目用映像210Lが切り替わるタイミングに同期させて、右目用レンズと左目用レンズに配置した液晶フィルタのシャッター開閉のタイミングを切り替える。すなわち、右目用映像211に切り替わるタイミングに同期させて、右目用レンズに配置した液晶フィルタのシャッターを開いて光を通過させ、左目用レンズに配置した液晶フィルタのシャッターを閉じて光を遮断し、右目だけに右目用映像210Rを見せる。左目用映像212Lに切り替わるタイミングに同期させて、左目用レンズに配置した液晶フィルタのシャッターを開いて光を通過させ、右目用レンズに配置した液晶フィルタのシャッターを閉じて光を遮断し、左目だけに左目用映像210Lを見せる。右目用映像210Rと左目用映像210Lとの切り替えタイミングと、液晶フィルタのシャッター開閉のタイミングとは、表示パネル230と眼鏡100とを無線や有線で接続して同期のタイミングを取る。このシャッター開閉を繰り返し続けることによって、視聴者は、視差を有する右目用映像210Rと左目用映像210Lから立体的な映像210を見ることができる。
【0022】
<複数の映像210を表示パネル230に表示する場合について>
次に、複数の映像210を表示パネル230に表示する場合について説明する。図4は複数の映像を表示した際の表示パネルの正面図、図5は右目用映像と左目用映像を含む縮小された第1映像を説明するための概略図、図6は右目用映像と左目用映像を含む縮小された第2映像を説明するための概略図である。
【0023】
図4において、表示パネル230の画面220の任意の所定位置に、第1映像251と第2映像252が同時に表示されている。この第1映像251と第2映像252は、異なる映像内容でも同じ映像内容でもよく、放送業者から受信した映像内容やメディアに記録された映像内容でもよく、種々の映像内容を対象としている。この第1映像251および第2映像252は、映像制御部240によって、元の映像210に対して縮小された縮小映像に加工され、画面220に同時に表示されている。図5に示すように、この縮小された第1映像251は、元の映像210と同様に、視差を有する右目用映像251Rと左目用映像251Lを含んでいる。また、図6に示すように、縮小された第2映像252は、元の映像210と同様に、視差を有する右目用映像252Rと左目用映像252Lを含んでいる。
【0024】
<複数の映像210における視差量の差について>
次に、複数の映像210における視差量の差について説明する。
【0025】
まず、縮小された第1映像251について説明する。この第1映像251において、右目用映像251Rと左目用映像251Lには、「A」という文字が表示されている。この右目用映像251Rと左目用映像251Lが交互に表示パネル230の画面220に表示されると、視聴者には、第1映像251が視差量(W2)を有する立体映像として見える。すなわち、視聴者は、視差量(W2)に応じた飛び出し感や奥行き感のある立体映像として第1映像251を見ることができる。
【0026】
ここで、縮小された第1映像251と、縮小前の元の映像210とを比較した場合、この第1映像251の視差量(W2)は、元の映像200の視差量(W1)よりも小さくなっている。この視差量の減少によって、第1映像251では、元の映像210に比べて、飛び出し感や奥行き感が小さくなる。
【0027】
次に、縮小された第2映像252について説明する。この第2映像252において、右目用映像252Rと左目用映像252Lには、「B」という文字が表示されている。この右目用映像252Rと左目用映像252Lが交互に表示パネル230の画面220に表示されると、視聴者には視差量(W3)を有する立体映像として見える。すなわち、視聴者は、視差量(W3)に応じた飛び出し感や奥行き感のある立体映像として見ることができる。
【0028】
ここで、縮小された第2映像252と、縮小前の元の映像210とを比較した場合、この第2映像252の視差量(W3)は、元の映像210の視差量(W1)よりも小さくなっている。この視差量の減少によって、第2映像252では、元の映像210に比べて、飛び出し感や奥行き感が小さくなる。
【0029】
また、第1映像251と第2映像252とを比較した場合、第2映像252の視差量(W3)は、第1映像251の視差量(W2)よりも小さくなっている。この視差量の差によって、第2映像252では、第1映像251に比べて、飛び出し感や奥行き感が小さくなる。
【0030】
このように、元の映像210に比べて、第1映像251や第2映像252は縮小されているので、この縮小によって、視差量も小さくなっている。
【0031】
また、第1映像251と第2映像252は画面220に同時に表示されるが、第1映像251の視差量(W2)と第2映像252の視差量(W3)が異なると、視聴者は、飛び出し感や奥行き感も異なるように感じる。第1映像251と第2映像252は、映像製作のデザイン等に応じて、飛び出し感や奥行き感が大きく異なる場合もある。
【0032】
<第1映像251と第2映像252の表示について>
次に、第1映像251と第2映像252の表示について説明する。
【0033】
第1映像251は第1映像用フレーム信号に基づいて形成され、第2映像252は第2映像用フレーム信号に基づいて形成されている。図7Aは第1映像用フレーム信号とLR判別信号の信号波形図である。図7Aに示すように、第1映像用フレーム信号は、複数の第1R映像フレーム251Rfと複数の第1L映像フレーム251Lfを有する。この第1R映像フレーム251Rfに基づいて右目用映像251Rが形成され、第1L映像フレーム251Lfに基づいて左目用映像251Lが形成されている。この複数の第1R映像フレーム251Rfには右目用映像251Rの映像データ251Rdが含まれ、複数の第1L映像フレーム251Lfには左目用映像251Lの映像データ251Ldが含まれる。第1映像251は、これらの第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfからなる第1映像用フレーム信号に基づいて表示される。これら第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfは、各々に対応するLR判別信号が付与されている。
【0034】
1つの第1R映像フレーム251Rfに1つの右目用映像251Rが対応し、1つの第1L映像フレーム251Lfに1つの左目用映像251Lが対応する。第1映像251として、右目用映像251Rと左目用映像251Lが交互に画面220に表示される際は、例えば、1番目の第1R映像フレーム251Rfに基づいて1番目の右目用映像251Rが表示され、1番目の第1L映像フレーム251Lfに基づいて1番目の左目用映像251Lが表示され、2番目の第1R映像フレーム251Rfに基づいて2番目の右目用映像251Rが表示され、2番目の第1L映像フレーム251Lfに基づいて2番目の左目用映像251Lが表示され、3番目の第1R映像フレーム251Rfに基づいて3番目の右目用映像251Rが表示され、3番目の第1L映像フレーム251Lfに基づいて3番目の左目用映像251Lが表示され、その後も、これが繰り返される。
【0035】
また、図7Bは第2映像用フレーム信号とLR判別信号の信号波形図である。図7Bに示すように、第2映像用フレーム信号は、複数の第2R映像フレーム252Rfと複数の第2L映像フレーム252Lfを有する。この第2R映像フレーム252Rfに基づいて右目用映像252Rが形成され、第2L映像フレーム252Lfに基づいて左目用映像252Lが形成されている。この複数の第2R映像フレーム252Rfには右目用映像252Rの映像データ252Rdが含まれ、複数の第2L映像フレーム252Lfには左目用映像252Lの映像データ252Ldが含まれる。第2映像252は、これらの第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfからなる第2映像用フレーム信号に基づいて表示される。これら第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfは、各々に対応するLR判別信号が付与されている。
【0036】
1つの第2R映像フレーム252Rfに1つの右目用映像252Rが対応し、1つの第2L映像フレーム252Lfに1つの左目用映像252Lが対応する。第2映像252として、右目用映像252Rと左目用映像252Lが交互に画面220に表示される際は、例えば、1番目の第2R映像フレーム252Rfに基づいて1番目の右目用映像252Rが表示され、1番目の第2L用映像フレーム252Lfに基づいて1番目の左目用映像252Lが表示され、2番目の第2R映像フレーム252Rfに基づいて2番目の右目用映像252Rが表示され、2番目の第2L映像フレーム252Lfに基づいて2番目の左目用映像252Lが表示され、3番目の第2R映像フレーム252Rfに基づいて3番目の右目用映像252Rが表示され、3番目の第2L映像フレーム252Lfに基づいて3番目の左目用映像252Lが表示され、その後も、これが繰り返される。
【0037】
<映像制御部240による第1のフレーム処理について>
次に、映像制御部240によるフレーム処理について説明する。このフレーム処理はいくつかの方法がある。
【0038】
まず、第1のフレーム処理について説明する。図8は第1のフレーム処理を施す映像制御部の機能ブロック図である。図8に示すように、映像制御部240は、第1映像251における右目用映像251Rの第1R映像フレーム251Rfと左目用映像251Lの第1L映像フレーム251Lfを格納するメモリ部260と、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfをメモリ部260に書き込むライト部270と、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfをメモリ部260から読み出すリード部280とを有する。また、映像制御部240は、リード部280から読み出された第1R映像フレーム251Rfを右目用映像251Rとして、第1L映像フレーム251Lfを左目用映像251Lとして、周期的に画面220に表示させる。
【0039】
この際、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfは、第2映像252における右目用映像252Rの第2R映像フレーム252Rfと左目用映像252Lの第2L映像フレーム252Lfに同期させて画面220に表示させる。
【0040】
具体的には次の通りである。図7Bに示すように、第2映像用フレーム信号は、複数の第2R映像フレーム252Rfと複数の第2L映像フレーム252Lfを含む。図8において、メモリ部260に格納された第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfとを読み出す際、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfを、第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfに同期するように読み出すことによって、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfを、第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfに同期させている。メモリ部260には、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfを、各々1つずつ、計2つのフレームを格納する領域を確保しておけばよい。
【0041】
この第1映像用フレーム信号における第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251LfはLR判別信号によって判別可能であり、第2映像用フレーム信号における第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252LfもLR判別信号によって判別可能である。よって、メモリ部260に格納された第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfとを読み出す際、このLR判別信号を利用して同期させている。なお、LR判別信号は、第1映像用フレーム信号のV同期信号および第2映像用フレーム信号のV同期信号に基づいて生成される。第1映像用フレーム信号のV同期信号は、第1R映像フレーム251Rfおよび第1L映像フレーム251Lfに含まれており、第2映像用フレーム信号のV同期信号は、第2R映像フレーム252Rfおよび第2L映像フレーム252Lfに含まれている。このV同期信号ごとに、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfとが区分され、第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfとが区分されている。
【0042】
その結果、図9Aに示すように、第1映像用フレーム信号における第1R映像フレーム251Rfおよび第1L映像フレーム251Lfと、第2映像用フレーム信号における第2R映像フレーム252Rfおよび第2L映像フレーム252Lfとの同期が取れていない場合でも、上述したフレーム処理を施すことによって、図9Bに示すように、第1映像用フレーム信号における第1R映像フレーム251Rfおよび第1L映像フレーム251Lfと、第2映像用フレーム信号における第2R映像フレーム252Rfおよび第2L映像フレーム252Lfとの同期を取ることができる。
【0043】
<第1のフレーム処理を用いた他の映像への切り替えについて>
次に、第1のフレーム処理を用いた他の映像への切り替えについて説明する。複数の映像が表示されていた場合、いずれかの映像を他の映像に切り替える場合について説明する。このような切り替えをするために、立体映像表示装置には、複数の映像の少なくとも一つの映像の入力を変更し新たな映像を入力する変更部を設けている。映像制御部240は、この変更部により変更された映像と他の映像とを、少なくとも2つの映像における各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、各々の左目用映像の表示タイミングを同期させている。映像制御部240は、変更部により変更された映像の表示タイミングを遅延することにより、全ての映像における各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、各々の左目用映像の表示タイミングを同期させる。
【0044】
具体的には、次の通りである。すなわち、図4に示すように、例えば、第1映像251と第2映像252が画面220に表示されていたとする。
【0045】
第1映像251が切り替わった際は、切り替わった第1映像251の右目用映像251Rと第2映像252の右目用映像252Rの表示タイミングを同期させるとともに、切り替わった第1映像251の左目用映像251Lと第2映像252の左目用映像252Lの表示タイミングを同期させる。
【0046】
このとき、映像制御部240は、変更部により変更され切り替わった第1映像251の表示タイミングを遅延することにより、第1映像251の右目用映像251Rと第2映像252の右目用映像252Rの表示タイミングを同期させるとともに、第1映像251の左目用映像251Lと第2映像252の左目用映像252Lの表示タイミングを同期させる。
【0047】
第2映像252の右目用映像フレーム252Rfと左目用映像フレーム252Lfに同期するように、第1映像251の右目用映像フレーム251Rfと左目用映像フレーム251Lfの遅延を合わせる。
【0048】
第2映像252が切り替わった際は、切り替わった第2映像252の右目用映像252Rと第1映像251の右目用映像251Rの表示タイミングを同期させるとともに、切り替わった第2映像252の左目用映像252Lと第1映像251の左目用映像251Lの表示タイミングを同期させる。
【0049】
第1映像251の右目用映像フレーム251Rfと左目用映像フレーム251Lfを遅延させずに出力する、もしくは、新たな基準となる同期を生成して、その同期に合わせて遅延させる。
【0050】
<映像制御部240による第2のフレーム処理について>
次に、第2のフレーム処理について説明する。図10は第2のフレーム処理を施す映像制御部の機能ブロック図である。図10に示すように、映像制御部240は、第1映像251における右目用映像251Rの第1R映像フレーム251Rfと左目用映像251Rの第1L映像フレーム251Lfを格納し、第2映像252における右目用映像252Rの第2R映像フレーム252Rfと左目用映像252Lの第2L映像フレーム252Lfを格納するメモリ部260と、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfと第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfとをメモリ部260に書き込むライト部270と、これら第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfと第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfとをメモリ部260から読み出すリード部280とを有する。また、映像制御部240は、リード部280から読み出された第1R映像フレーム251Rfを右目用映像251Rとして、第1L映像フレーム251Lfを左目用映像251Lとして、周期的に画面220に表示させる。
【0051】
この際、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfは、第2映像252における右目用映像252Rの第2R映像フレーム252Rfと左目用映像252Lの第2L映像フレーム252Lfに同期させて画面220に表示させる。
【0052】
具体的には次の通りである。図7Bに示すように、第2映像用フレーム信号は、複数の第2R映像フレーム252Rfと複数の第2L映像フレーム252Lfを含む。図10において、メモリ部260に格納された第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfと第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfとを読み出す際、ある基準信号に対して、第1R映像フレーム251Rfと第2R映像フレーム252Rfとを同期させて読み出す、または、第1L映像フレーム251Lfと第2L映像フレーム252Lfとを同期させて読み出すことによって、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfを、第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfに同期させている。
【0053】
なお、このある基準信号は、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfとを有する第1映像用フレーム信号、および、第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfとを有する第2映像用フレーム信号と非同期にして生成してもよいし、第1映像用フレーム信号または第2映像用フレーム信号のいずれかと同期させて生成してもよいし、第1映像用フレーム信号または第2映像用フレーム信号を基準に遅延させて生成してもよい。また、メモリ部260には、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfと第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfを、各々1つずつ、計4つのフレームを格納する領域を確保しておけばよい。
【0054】
この第1映像用フレーム信号における第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251LfはLR判別信号によって判別可能であり、第2映像用フレーム信号における第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252LfもLR判別信号によって判別可能である。よって、メモリ部260に格納された第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfと第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfを読み出す際、このLR判別信号を利用して同期させている。なお、LR判別信号は、第1映像用フレーム信号のV同期信号および第2映像用フレーム信号のV同期信号に基づいて生成される。第1映像用フレーム信号のV同期信号は、第1R映像フレーム251Rfおよび第1L映像フレーム251Lfに含まれており、第2映像用フレーム信号のV同期信号は、第2R映像フレーム252Rfおよび第2L映像フレーム252Lfに含まれている。このV同期信号ごとに、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfとが区分され、第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfとが区分されている。
【0055】
その結果、図9Aに示すように、第1映像用フレーム信号における第1R映像フレーム251Rfおよび第1L映像フレーム251Lfと、第2映像用フレーム信号における第2R映像フレーム252Rfおよび第2L映像フレーム252Lfとの同期が取れていない場合でも、上述したフレーム処理を施すことによって、図9Bに示すように、第1映像用フレーム信号における第1R映像フレーム251Rfおよび第1L映像フレーム251Lfと、第2映像用フレーム信号における第2R映像フレーム252Rfおよび第2L映像フレーム252Lfとの同期を取ることができる。
【0056】
<第2のフレーム処理を用いた他の映像への切り替えについて>
次に、第2のフレーム処理を用いた他の映像への切り替えについて説明する。複数の映像が表示されていた場合、いずれかの映像を他の映像に切り替える場合について説明する。このような切り替えをするために、立体映像表示装置には、複数の映像の少なくとも一つの映像の入力を変更し新たな映像を入力する変更部を設けている。映像制御部240は、この変更部により変更された映像と他の映像とを、少なくとも2つの映像における各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、各々の左目用映像の表示タイミングを同期させている。映像制御部240は、変更部により変更された映像の表示タイミングを遅延することにより、全ての映像における各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、各々の左目用映像の表示タイミングを同期させる。
【0057】
具体的には、次の通りである。すなわち、図4に示すように、例えば、第1映像251と第2映像252が画面220に表示されていたとする。
【0058】
第1映像251が切り替わった際は、切り替わった第1映像251の右目用映像251Rと第2映像252の右目用映像252Rの表示タイミングを同期させるとともに、切り替わった第1映像251の左目用映像251Lと第2映像252の左目用映像252Lの表示タイミングを同期させる。このとき、映像制御部240は、変更部により変更され切り替わった第1映像251の表示タイミングを遅延することにより、第1映像251の右目用映像251Rと第2映像252の右目用映像252Rの表示タイミングを同期させるとともに、第1映像251の左目用映像251Lと第2映像252の左目用映像252Lの表示タイミングを同期させる。
【0059】
第2映像252が切り替わった際は、切り替わった第2映像252の右目用映像252Rと第1映像251の右目用映像251Rの表示タイミングを同期させるとともに、切り替わった第2映像252の左目用映像252Lと第1映像251の左目用映像251Lの表示タイミングを同期させる。このとき、映像制御部240は、変更部により変更され切り替わった第2映像252の表示タイミングを遅延することにより、第1映像251の右目用映像251Rと第2映像252の右目用映像252Rの表示タイミングを同期させるとともに、第1映像251の左目用映像251Lと第2映像252の左目用映像252Lの表示タイミングを同期させる。
【0060】
第1映像251が切り替わった場合も、第2映像252が切り替わった場合も、ある基準信号を事前に生成しておき、この基準信号に、第1映像251の右目用映像フレーム251Rfと左目用映像フレーム251Lfの遅延を合わせ、第2映像252の右目用映像フレーム252Rfと左目用映像フレーム252Lfの遅延を合わせる。
【0061】
なお、このある基準信号は、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfとを有する第1映像用フレーム信号、および、第2R映像フレーム252Rfと第2L映像フレーム252Lfとを有する第2映像用フレーム信号と非同期にして生成してもよいし、第1映像用フレーム信号または第2映像用フレーム信号のいずれかと同期させて生成してもよいし、第1映像用フレーム信号または第2映像用フレーム信号を基準に遅延させて生成してもよい。
【0062】
<同期表示された第1映像251と第2映像252について>
次に、同期表示された第1映像251と第2映像252について説明する。
【0063】
第1のフレーム処理または第2のフレーム処理を施すことによって、図9Bに示すように、第1映像用フレーム信号における複数の第1R映像フレーム251Rfと複数の第1L映像フレーム251Lfと、第2映像用フレーム信号における複数の第2R映像フレーム252Rfと複数の第2L映像フレーム252Lfとの同期を取ることができる。
【0064】
シャッター方式の眼鏡100を用いて、図4に示すように、一つの画面220に表示された第1映像251と第2映像252を見た際、第1映像251における第1R映像フレーム251Rfが表示される期間は、第2映像252における第2R映像フレーム252Rfが表示され、第1映像251における第1L映像フレーム251Lfが表示される期間は、第2映像用260における第2R映像フレーム262Lが表示される。
【0065】
すなわち、視聴者は、シャッター方式の眼鏡100を用いて、第1映像251と第2映像252を同時に見ることができる。
【0066】
<まとめ>
上記構成によれば、映像制御部240が画面220の任意の位置に第1映像251と第2映像252を同時に表示するので、視聴者は第1映像251または第2映像252のいずれかを自由に選択でき利便性が向上する。
【0067】
特に、第1映像251または第2映像252の内、第1映像251の右目用映像251Rと第2映像252の右目用映像252Rの表示タイミングを同期させ、第1映像251の左目用映像251Lと第2映像252の左目用映像252Lの表示タイミングを同期させているので、これら2つの第1映像251と第2映像252は、同じタイミングで右目用映像251R、252Rと左目用映像251L、252Lを画面に表示することになる。
【0068】
すなわち、シャッター方式の眼鏡100を用いて、視聴者がこれらの第1映像251と第2映像252を見た場合、右目用映像251R、252Rと左目用映像251L、252Lの表示タイミングを同期させたこれら2つの映像を、正常な立体映像として同時に見ることができる。これは、シャッター方式の眼鏡100のシャッター開閉が右目用映像251R、252Rと左目用映像251L、252Lの表示タイミングに同期しているからである。一方、右目用映像251R、252Rと左目用映像251L、252Lの表示タイミングを同期させていない映像は、断片的な映像になったりして正常な立体映像として見ることができない。したがって、1つの画面に第1映像251と第2映像252を表示させる際、視聴者が正常な映像として見たい場合は、右目用映像251R、252Rと左目用映像251L、252Lの表示タイミングを同期させておけばよい。これによって、第1映像251と第2映像252を、確実に、複数の立体映像として同時に見ることができる。
【0069】
また、第1のフレーム処理を施す映像制御部240を用いれば、映像制御部240が、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfを格納するメモリ部260と、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfをメモリ部260に書き込むライト部270と、第1R映像フレーム251Rfと第1L映像フレーム251Lfをメモリ部260から読み出すリード部280とを有する。
【0070】
このリード部280が、第2R映像フレーム252Rfと同期させるようにメモリ部260から第1R映像フレーム251Rfを読み出すとともに、第2L映像フレーム252Lfと同期させるようにメモリ部260から第1L映像フレーム251Lfを読み出すので、第1映像用フレーム信号における第1R映像フレーム251Rfおよび第1L映像フレーム251Lfと、第2映像用フレーム信号における第2R映像フレーム252Rfおよび第2L映像フレーム252Lfとの同期が取れていない場合でも、第1映像用フレーム信号における第1R映像フレーム251Rfおよび第1L映像フレーム251Lfと、第2映像用フレーム信号における第2R映像フレーム252Rfおよび第2L映像フレーム252Lfとの同期を取ることができる。これによって、第1映像251と第2映像252を、確実に、複数の立体映像として同時に見ることができる。
【0071】
また、第2のフレーム処理を施す映像制御部240を用いれば、映像制御部240が、第1R映像フレーム251Rfと第2R映像フレーム252Rと第1L映像フレーム251Lと第2L映像フレーム252Lfを格納するメモリ部260と、第1R映像フレーム251Rfと第2R映像フレーム252Rfと第1L映像フレーム251Lfと第2L映像フレーム252Lfをメモリ部260に書き込むライト部270と、第1R映像フレーム251Rfと第2R映像フレーム252Rfと第1L映像フレーム251Lfと第2L映像フレーム252Lfをメモリ部260から読み出すリード部280とを有する。
【0072】
このリード部280が、第1R映像フレーム251Rfと第2R映像フレーム252Rfの読み出しタイミングを同期させて読み出すとともに、第1L映像フレーム251Lfと第2L映像フレーム252Lfの読み出しタイミングを同期させて読み出すので、第1映像用フレーム信号における第1R映像フレーム251Rfおよび第1L映像フレーム251Lfと、第2映像用フレーム信号における第2R映像フレーム252Rfおよび第2L映像フレーム252Lfとの同期が取れていない場合でも、第1映像用フレーム信号における第1R映像フレーム251Rfおよび第1L映像フレーム251Lfと、第2映像用フレーム信号における第2R映像フレーム252Rfおよび第2L映像フレーム252Lfとの同期を取ることができる。これによって、第1映像251と第2映像252を、確実に、複数の立体映像として同時に見ることができる。
【0073】
なお、本実施の形態では、複数の映像として、第1映像251と第2映像252の2つを用いた場合について説明したが、それ以上の映像を用いた場合も同様である。少なくとも2つの映像における各々の右目用映像251R、252Rの表示タイミングを同期させ、各々の映像における左目用映像251L、251Lの表示タイミングを同期させれば、同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明は、複数の立体映像を視聴者が自由に選択でき、利便性を向上した立体映像表示装置に適用できる。
【符号の説明】
【0075】
100 眼鏡
200 立体映像表示装置
210 映像
210R 右目用映像
210L 左目用映像
220 画面
230 表示パネル
240 映像制御部
251 第1映像
251R 右目用映像
251Rf 第1R映像フレーム
251Rd 映像データ
251L 左目用映像
251Lf 第1L映像フレーム
251Ld 映像データ
252 第2映像
252R 右目用映像
252Rf 第2R映像フレーム
252Rd 映像データ
252L 左目用映像
252Lf 第2L映像フレーム
252Ld 映像データ
260 メモリ部
270 ライト部
280 リード部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を画面に表示する表示パネルと、
前記映像を前記画面に表示する映像制御部とを備え、
前記映像は、互いに視差を有する右目用映像と左目用映像を含み、
前記映像制御部は、
前記画面の任意の位置に複数の前記映像を同時に表示させるとともに、前記右目用映像と前記左目用映像を周期的に前記画面に表示させ、
複数の前記映像の内、少なくとも2つの前記映像における各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、各々の左目用映像の表示タイミングを同期させた
立体映像表示装置。
【請求項2】
前記映像制御部は、
複数の前記映像の内、全ての前記映像における各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、各々の左目用映像の表示タイミングを同期させた請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項3】
複数の前記映像は第1映像と第2映像を有し、
前記第1映像における右目用映像は第1R映像フレームに基づいて形成され、左目用映像は第1L映像フレームに基づいて形成されており、
前記第2映像における右目用映像は第2R映像フレームに基づいて形成され、左目用映像は第2L映像フレームに基づいて形成されており、
前記映像制御部は、
前記第1R映像フレームと前記第1L映像フレームを格納するメモリ部と、
前記第1R映像フレームと前記第1L映像フレームを前記メモリ部に書き込むライト部と、
前記第1R映像フレームと前記第1L映像フレームを前記メモリ部から読み出すリード部とを有し、
前記リード部は、
前記第2R映像フレームと同期させるように前記メモリ部から前記第1R映像フレームを読み出すとともに、前記第2L映像フレームと同期させるように前記メモリ部から前記第1L映像フレームを読み出し、
前記第1R映像フレームおよび前記第2R映像フレームに基づいて形成された各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、前記第1L映像フレームおよび前記第2L映像フレームに基づいて形成された各々の左目用映像の表示タイミングを同期させた
請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項4】
前記メモリ部は、前記第1映像における1つの第1R映像フレームと1つの第1L映像フレームとを合わせた2つの映像フレームのみを同時に格納し、
前記リード部は、前記第1R映像フレームと前記第1L映像フレームの判別信号および前記第2R映像フレームと前記第2L映像フレームの判別信号に基づいて、前記第1R映像フレームと前記第2R映像フレームの読み出しタイミングを同期させて読み出すとともに、前記第1L映像フレームと前記第2L映像フレームの読み出しタイミングを同期させて読み出す
請求項3に記載の立体映像表示装置。
【請求項5】
複数の前記映像は第1映像と第2映像を有し、
前記第1映像における右目用映像は複数の第1R映像フレームを有し、左目用映像は複数の第1L映像フレームを有し、
前記第2映像における右目用映像は複数の第2R映像フレームを有し、左目用映像は複数の第2L映像フレームを有し、
前記映像制御部は、
前記第1、第2R映像フレームと前記第1、第2L映像フレームを格納するメモリ部と、
前記第1、第2R映像フレームと前記第1、第2L映像フレームを前記メモリ部に書き込むライト部と、
前記第1、第2R映像フレームと前記第1、第2L映像フレームを前記メモリ部から読み出すリード部とを有し、
前記リード部は、
前記第1R映像フレームと前記第2R映像フレームの読み出しタイミングを同期させて読み出すとともに、前記第1L映像フレームと前記第2L映像フレームの読み出しタイミングを同期させて読み出し、
前記第1R映像フレームおよび前記第2R映像フレームに基づいて形成された各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、前記第1L映像フレームおよび前記第2L映像フレームに基づいて形成された各々の左目用映像の表示タイミングを同期させた
請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項6】
前記メモリ部は、前記第1映像における第1R映像フレームまたは第1L映像フレームのいずれかの映像フレームと、前記第2映像における第2R映像フレームと第2L映像フレームのいずれかの映像フレームとを合わせた2つの映像フレームのみを同時に格納し、
前記リード部は、前記第1R映像フレームと前記第1L映像フレームの判別信号および前記第2R映像フレームと前記第2L映像フレームの判別信号に基づいて、前記第1R映像フレームと前記第2R映像フレームの読み出しタイミングを同期させて読み出すとともに、前記第1L映像フレームと前記第2L映像フレームの読み出しタイミングを同期させて読み出す
請求項5に記載の立体映像表示装置。
【請求項7】
前記立体映像表示装置は、さらに、前記複数の映像の少なくとも一つの映像の入力を変更し新たな映像を入力する変更部を備え、
前記映像制御部は、
前記変更部により変更された映像と他の映像とを、少なくとも2つの前記映像における各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、各々の左目用映像の表示タイミングを同期させた請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項8】
前記映像制御部は、
前記変更部により変更された映像の表示タイミングを遅延することにより、全ての前記映像における各々の右目用映像の表示タイミングを同期させるとともに、各々の左目用映像の表示タイミングを同期させた請求項1に記載の立体映像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−80987(P2013−80987A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−29762(P2010−29762)
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】