説明

立体構造ウェブの製造

【課題】繊維ウェブ、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを製造する際に、設置費用等の高価な通気乾燥装置(TAD)を使用することによって、嵩高く、吸収性が高く、十分な強度を有する、良好な品質が得られる立体構造ウェブの製造方法及び装置を提供する。
【解決手段】立体構造が設けられた、繊維ウェブ12、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを製造する方法において、繊維ウェブが、第1の圧力場により、35%未満、特に30%未満、好ましくは25%未満の乾燥量でインプリント生地14内にプレス加工され、これにより予めインプリントされ、繊維ウェブが、前記繊維ウェブを脱水するため、及び/または乾燥するために設けられた少なくとも1つの圧力場(第3の圧力場)を通って案内される。通気乾燥装置(TAD)ではなく、好ましい価格の装置により、乾燥量が達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体構造が設けられた、繊維ウェブ、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを製造する方法及び装置に関する。本発明は、さらに、繊維ウェブ、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを脱水する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
立体構造を、特にティッシュウェブの、特にハンドティッシュの、ペーパーウェブの表面にインプリントすることが知られている(たとえば、特許文献1及び特許文献2参照)。さらに、非常に良好な紙質が、所謂通気乾燥(TAD)工程によって得られることも知られている。しかし、TAD乾燥機を使用することが非常に複雑であり、それに対応して購入費用及び操作費用が高価となることが欠点である。
【0003】
最高品質のティッシュ及び紙タオル製品を作るためには、嵩高く、吸収性が高く、なお十分な強度を有する製品を開発することが必要である。濡れたシートを脱水するための、シュープレス及びロールプレスを含む、通常の製紙工程では、嵩高く、吸収性の良いシートができず、従来の技術による低コストのティッシュに代表的な、頑丈で「平らな」シートができる。
【0004】
シートの嵩を高くするために、いくつかの技術が用いられている。一般的には、繊維ウェブまたはシートをまず最初に特殊な型押またはインプリント生地上で形成するか、またはその中に吸い取らせる。この生地は、織り方が粗いので、ざらざらとしている。濡れたシートはこの生地になじむので、こうすることによりシートの全体的な嵩が増える。次に、真空または低圧により、シートに空気が通る。この空気流により、シートが機械的に脱水される。最後に、熱風をシートに吹きかけ、乾燥させる。熱風乾燥機を、通気乾燥機(略してTAD)と呼ぶ。TADは、通常、シートに加熱空気を通して、乾燥させる真空状態にある、2つの大きなドラムからなる。これは、非常に高価なユニットであり、設置費用は数千万である。
【0005】
冒頭で記したように、嵩高くする1つの方法に、シートが濡れている間に型押(成形)することがある。このことは、シートをざらざらの形成(または成形)生地上に形成することによって行うか、または通常の方法で「平らに」形成した後、型押生地に吸い取ることができる。いずれの方法においても、シート表面は、型押生地表面の近似的な形状を呈する。シートは、成形した後、最終的な状態にまで乾燥しなければならない。通常、乾燥には2段階の工程があり、まず最初に水を機械的に除去し、次いで熱により残留水を除去する。
【0006】
問題点は、成形構造を破壊せずに、シートから水を機械的に除去することが困難であることである。たとえばシート及び生地をプレス加工する場合には、型押生地が水を吸収し、次いでプレス加工後にシートをリウェットするので、水が殆ど除去されない。シートが型押生地から除去され、次いでプレス加工される場合には、より多くの水が除去されるが、シートがより平たくなるので、シートの嵩及び吸収性が失われる。
【0007】
シート及び型押生地が真空箱上を通過する場合には、状況はわずかに良くなる。この場合、殆どの先行技術では、型押生地は真空側にあって、空気がシートを通る時に、シートを支持することを示している。真空の作用により、シートから水が除去されるが、水がシートから出た後にも、型押生地はその多くを保持したままである。後に、真空が除去された時に、水がシートの中に戻り、シートをリウェットさせる。このような技術を用いた場合には、低い坪量を有するシートのために得られる最高の固形分は、25%未満、恐らく約20%である。しかしながら、真空脱水は、シートの構造を保持するという理由により、これまで使用されてきた。しかし、シートが非常に濡れるので、このような技術には、シートを乾燥させるために、熱風の形式の、多くのエネルギーが費やされている。
【特許文献1】国際公開第99/47749号パンフレット
【特許文献2】国際公開第01/18307号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、特に高品質の最終製品が、大型のTAD乾燥装置を使用しなくとも、経済的に、かつそれに対応した好ましい価格で達成され得る、冒頭で言及した種類の、改良された方法及び改良された装置を提供することである。これに関連して、特に保水力、吸水率、嵩高さ、軟らかさなどに関して、それに対応する品質に到達していなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、本発明に従って、立体構造が設けられた、繊維ウェブ、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを製造する方法により達成される。ここで、繊維ウェブは、第1の圧力場により、<35%、特に<30%、好ましくは<25%の乾燥量で、インプリント生地にプレス加工され、たとえば吸引され、これにより、予めインプリントされ、さらに、繊維ウェブは、前記繊維ウェブを脱水及び/または乾燥するために設けられた、少なくとも1つの圧力場(第3の圧力場)を通って案内される。
【0010】
この実施形態により、耐久力のある立体構造が、関連繊維ウェブ、即ち特に関連ペーパーウェブ、ティッシュウェブ、または衛生ペーパーウェブ内で作られ、これはまた、乾燥工程後でさえも、ウェブ内で、即ちたとえば紙内でも所望の方式で存在する。複雑な、それに対応して高価なTAD工程は、もはや不要となる。特に、このようなTAD乾燥装置を用いずに、たとえばティッシュウェブのまたは衛生ペーパーウェブの、耐久力のある表面構造が、形成領域または形成区域の下流にも作られ得る。
【0011】
繊維ウェブは、立体構造を破壊することなく強度を固定するために、第2の圧力場によりインプリント生地にもう1回プレス加工されることが好ましい。繊維ウェブは、前記少なくとも1つの第3の圧力場を通って、第1の圧力場と第2の圧力場との間を案内されることが好ましい。同様のインプリント生地が、前記第1の圧力場及び前記第2の圧力場内で使用されることが好ましい。
【0012】
インプリントまたは構造生地は、連続ループ内の織布または注型成形生地であり得、たとえば、TAD(通気乾燥)生地またはインプリント膜であり得る。
【0013】
繊維ウェブは、一般に、形成領域の下流で予めインプリントされる。
【0014】
ある場合においては、繊維ウェブは、予めインプリントするために使用されるインプリント生地上に形成されることが有利である。しかし、繊維ウェブは、予めインプリントするために使用されるインプリント生地に転写される場合もある。
【0015】
好ましい実施形態によれば、少なくとも第1の圧力場は、繊維ウェブをインプリント生地の表面構造内に吸引またはプレス加工するために、繊維ウェブから遠隔にあるインプリント生地の側に配置された、少なくとも1つの吸引または圧力要素によって作られる。これに関連して、特に所謂湿式吸引箱または圧力箱を、吸引または圧力要素として使用できる。
【0016】
繊維ウェブを、第2の圧力場内で、即ち好ましくは、ウェブの走る方向に延在するニップ上で、静かにプレス加工することも有利である。
【0017】
第2の圧力場は、プレスニップによって作られることが好ましい。ウェブを可能な限り最も静かにプレス加工するために、このプレスニップを、たとえば乾燥機シリンダと対向要素との間に作り、プレスニップを通って案内される繊維ウェブが、乾燥機シリンダの表面に接触し、その他方の側でインプリント生地と接触させることができる。特に、所謂ヤンキーシリンダが、乾燥機シリンダとして使用され得る。特に、プレスニップの領域内でプレスシューを介して案内される柔軟なスリーブを含むシュープレスユニットが、乾燥機シリンダと相互に作用する対向要素として使用され得、柔軟なロールスリーブが設けられたシュープレスロールが、シュープレスユニットとして使用されることが好ましい。しかし、プレスロールまたは吸引プレスロールは、たとえば乾燥機シリンダと相互に作用する対向要素としても使用され得る。
【0018】
本発明による方法の好ましい実際的な実施形態では、予めインプリントされた繊維ウェブが、乾燥機シリンダまたはヤンキーシリンダで乾燥され、その繊維ウェブにちりめんじわが付けられる、及び/または繊維ウェブがその後巻き取られることを特徴とする。
【0019】
本発明による方法の好ましい実施形態によれば、繊維ウェブが予めインプリントされる乾燥量及び/または立体構造が作られる乾燥量は、それぞれの場合において、<30%、特に<25%、特に<15%、好ましくは<10%で選択される。したがって、保水力及び嵩が、とりわけ永続的に増え、つまり、たとえばティッシュまたは衛生材料の関連ウェブの、最終製品を使用する時にも、まだ所望のインプリントが存在している。特に、関連最終製品を使用する時に、タオルティッシュ(タオル用紙)のための、より高い保水力という利点もまだ有効である。
【0020】
第3の圧力場は、前記第1の圧力場と前記第2の圧力場との間に設けられることが好ましい。
【0021】
本発明の方法の好ましい実際的な実施形態によれば、前記第3の圧力場を提供するために、乾燥装置が使用される。
【0022】
本発明の方法の好ましい実際的な実施形態によれば、吸引または圧力装置が、乾燥装置として使用される。繊維ウェブは、たとえば、インプリント生地と共に、第3の圧力場と第2の圧力場の両方を通って案内され得る。これに関連して、吸引または圧力装置が曲面を有し、かつ繊維ウェブ及びインプリント生地がこの曲面上を案内されれば有利である。
【0023】
吸引ロールを、たとえば吸引装置として使用できる。このような吸引装置は、吸引装置の真空効果を支持するために加圧フードを備え得る。
【0024】
本発明の方法の別の好ましい実際的な実施形態によれば、前記第3の圧力場が、ガスプレス、好ましくはエアプレスによって設けられる。このようなガスまたはエアプレスは、たとえば、少なくとも4つのロールまたはU形状の箱の配置を有する。
【0025】
その上、>21100kg/平方m(30psi)、好ましくは>28200kg/平方m (40psi)のそのチャンバ内圧力で排水脱水するために、ガスプレスまたはエアプレスを操作することが有利である。
【0026】
一般に、1つ以上の第3の圧力場が設けられ得る。第3の圧力場は、たとえば異なる種類の乾燥装置によって設けられ得る。たとえば、乾燥装置の1つはガスプレスまたはエアプレスを備え得、他の乾燥装置は吸引ロールなどを備える場合がある。
【0027】
さらなる利点により、比較的長いプレスニップによってプレスシューを使用することができる。何故なら、繊維ウェブのヤンキーシリンダへのより良い転写がより長いニップ上で得られるからであり、それにより、より長い浸透時間となる。
【0028】
インプリント生地は、特に、繊維ウェブをインプリント生地の立体構造内に吸引するために、したがってこの構造をインプリント生地にインプリントするために、吸引要素、または吸引装置の上流の湿式吸引箱、即ちたとえば吸引ロールを介して導かれ得る。同時に、関連吸引要素により、乾燥量がそれに対応して増加する。
【0029】
ウェブの走る方向において観測される乾燥機シリンダとシュープレスユニットとを含むシュープレスのプレスニップには、約80mmの値より大きい長さのものが選択され、かつそのシュープレスは、圧力プロファイルが、約25500kg/平方m(2.5MPa)の値以下の最大プレス加工圧でプレスニップの長さ上に生じるよう設計されることも有利である。したがって、静かなプレス加工が保証されるので、繊維ウェブ内、たとえばティッシュウェブ内または衛生ペーパーウェブ内で作られた構造が、再び平らになることが回避される。
【0030】
上述したように、好ましくは圧力フードが結合された吸引ロールを、たとえば、第1の圧力場を作る吸引要素とプレスニップとの間で使用できる。
【0031】
本発明による方法の好ましい実際的な実施形態によれば、区域によって異なる生地透過性を有する少なくとも1つの脱水生地が、形成領域内で使用される。関連脱水生地は、特に外側の生地として設けられ得る。この方法の対応する実施形態は、タオルティッシュの製造において、特に利点を有する。その生地は、本発明によるインプリントと合わせて、吸水率を増加し、かつ保水力を増加する良質な構造を作る。
【0032】
ある場合においては、2つの循環する脱水生地を含むフォーマー、たとえば隙間内のパルプの流れを生成するよう共に走り、かつ特に形成ロールなどの形成要素上を案内される二重ワイヤフォーマーが使用され、かつ区域によって異なる生地透過性を有する脱水生地が、形成要素と接触しない外側の生地として、及び/または内側の生地として使用されれば有利である。これに関連して、インプリント生地をたとえば内側の生地として、かつ好ましくは区域によって異なる生地透過性を有する脱水生地を外側の生地として使用できる。たとえば、繊維ウェブを、好ましくは内側の生地からインプリント生地に転写することも可能である。
【0033】
インプリント生地が設けられたティッシュマシンにおけるウェットインプリントにおいては、所望の乾燥量を達成することが特に問題である。そのウェブは、たとえば、プレスの上流にある吸引箱を使用してインプリント生地によってウェットインプリントされ得る。
【0034】
湿式吸引箱の領域内でウェットインプリントにより予めインプリントされた立体構造が、本発明による方法の有利な実際的な実施形態に従って、たとえば従来の吸引プレスロールまたはプレスロールの場合のように、プレスフェルトと連動するプレスニップ内の短時間の高圧によって再び破壊されるのを回避するために、窪んだ区域または穴によって形成された非接触面部分と比べて、隆起区域または閉区域によって形成されたより小さい接触面部分(穴間の固形部分)が、このインプリント生地に対して生じるように構造化されたインプリント生地、たとえばTAD生地またはインプリント膜が、プレスニップを通って案内され、したがって繊維ウェブのより小さい接触面部分がプレスニップ内でプレス加工される。隆起区域または閉区域のより小さい接触面部分は、強度のための高密度のウェブ領域を作り、少なくとも実質的にプレス加工されていない、窪んだ区域または穴のより大きい表面部分は、所望の吸水力及び所望の嵩を提供し、これは、これまでは複雑かつ高価なTAD乾燥によってのみ得られたものである。
【0035】
これに関連して、隆起区域または閉区域の接触面部分が≦40%であり、好ましくは約20から約30%までの範囲内、特に約25%であるインプリント生地が使用され得ることが有利である。その接触面積は、開放面積または空隙容量と同じである必要はない。生地の開放面積または空隙容量は、接触面積とは無関係であり得る。
【0036】
隆起区域及び窪んだ区域が、生地布の、オフセットを通って、即ち横糸と縦糸の交点を通って生じるインプリント生地が使用されることが好都合である。上述したように、たとえば、隆起区域及び窪んだ区域が穴を通って生じるインプリント膜も使用できる。この場合、穴の周囲の表面の100%がプレス加工され、より高い強度が生じることが有利である。
【0037】
関連インプリント生地は、たとえば繊維ウェブと共に、乾燥機シリンダ、特にヤンキーシリンダ上を再び案内され得る。特に、シュープレスユニットを、乾燥機シリンダと相互に作用する対向要素として再び使用できる。ウェブの走る方向に観測されるプレスニップ長及びプレスニップ長の上に生じる圧力プロファイルも、特に、上記に記載したように再び選択され得る。
【0038】
本発明による方法を用いて、プレスニップ内で従来のフェルトではなくインプリント生地が使用される場合には、少なくとも50%分高い吸水力(g H2O/g 繊維)及び100%分高い嵩(立方cm/g)が、同じ引張強度を有して得られることが分かった。
【0039】
紙の品質は、隆起区域がより小さい面積比であることから、ウェブのプレス加工がより低くなった結果生じるものであり、TAD乾燥機によるものではない。ウェブの透過性は、吸引要素によりウェブをインプリント生地の構造内に延伸することから生じ、これにより所謂まくらが作られ、それに対応して吸水力及び嵩が増える。したがって、比較的複雑で、かつそれに対応して高価なTAD乾燥機はもはや不要となる。
【0040】
TADドラムの及び通気システムの機能は、ウェブを乾燥することであり、このため、第3の圧力場をTADより低いコストで従来の機械に後付けできるので、上述した代替乾燥装置(第3の圧力場)が好ましい。
【0041】
本発明による方法の有利な実施形態に従って、所望の乾燥を得るために、吸引ロールを包む発泡層を有する少なくとも1つのフェルトが、ウェブを脱水するために使用される。これに関連して、発泡被覆は、特に、平均孔径が約3から約6μmまでの範囲となるように選択され得る。したがって、それに対応した毛管作用が、脱水に利用される。フェルトには、直径が約3から約6μmまでの上述の範囲内にあり得る、非常に小さい孔径の表面にする特殊な発泡層が設けられる。このフェルトの透気性は、非常に低い。ウェブがフェルトに接触している間に脱水するために、自然な毛管作用が使用される。
【0042】
本発明による方法の有利な実施形態によれば、ウェブを脱水するために、所謂SPECTRA膜が使用され、前記SPECTRA膜は、層状にされるか、または空気分散層に付着されることが好ましく、このSPECTRA膜は、従来の、特に織った、生地と共に使用されることが好ましい。
【0043】
このようなSPECTRA膜は、GB2 305 156A号明細書及びその図3、及びGB2 235 705B号明細書に記載されているように、特に設計されかつ製造され得る。これにより、ここに引用した2件の文献を、参照により本明細書に組み込んである。
【0044】
したがってSPECTRA膜は、特に、それを通って吸引が可能となる、標準の不織網目構造を有する膜であり得る。SPECTRA膜には、ウェブの走る方向に網目構造を通って延在する強化紡糸が設けられ得る(特に、GB2305156A号明細書の図3参照)。このSPECTRA膜は、特に複合材料からなる多孔性の強化膜であり得、この複合材料は、強化要素を形成する、機械の方向に延在する紡糸またはヤーンと、完全に紡糸を封入し、かつそれらを互いに接続する、流体通路を含む周囲のマトリックス材料とを含み、不織SPECTRA膜を作る(特に、GB2 235 705B号明細書参照)。他の点については、SPECTRA膜はまた、特に、GB2 305 156A号明細書及びGB2 235 705B号明細書に記載されているように、設計されかつ製造され得る。
【0045】
上述したように、SPECTRA膜は、たとえば、層状にされるか、または空気分散層に付着され得る。
【0046】
SPECTRA膜は、比較的粗い注型成形構造であるので、好ましくは、SPECTRA膜とたとえば貫流シリンダとの間に配置された、従来の、特に織った、生地と共に使用されることが有利である。したがって、空気流の分散が実質的に向上する。即ち、空気/気体のより均一な分散が得られ、したがって乾燥がより均一となる。この効果は、貫流シリンダの表面が、<25%の開放面積を有し、かつ穴間に大きいランド面積が設けられる場合に有利である。
【0047】
したがって、発泡層を有するフェルトではなく、このようなSPECTRA膜が特に使用され得る。その上、脱水するために、毛管作用ではなく、反リウェット作用が利用される。
【0048】
本発明による方法のさらに有利な代替実施形態によれば、所謂反リウェット膜または反リウェットする生地(または反リウェット生地)も、ウェブを脱水するために使用され得る。
【0049】
反リウェット膜は、特に、
少なくとも1つの空気分散生地層を有し得、この空気分散生地層は、繊維ウェブに接触するよう構成されており、
さらに、ポリエステルフィルムまたはプラスチックフィルムから構成され得る有孔フィルム層を有し得、この有孔フィルム層は、第1のフィルム側と第2のフィルム側とを有し、第1のフィルム側は、層状にされるかまたは関連空気分散生地層に塗布され得る。有孔フィルム層はまた、ペーパーウェブと直接接触できるが、この場合、積極的な効果は実質的に低くなる。各空気分散生地層は、平織り(リネン結合)または複数の浮き糸の生地(多重浮き織り、多重撚り結合、織りの種類)を含み得る。有孔フィルム層は、できる限り近い間隔をとって、ある穴あけ空間だけ互いから離れた、一連の貫通穴を含み得、それぞれの空気分散生地層は、関連する種類の材料の結合または織りを有し、その種類の材料の結合または織りは、その穴あけ空間より広い距離に渡って空気を分散する力を有する。つまり、織りの反復の長さは、その穴あけ空間以上でなければならない。結合の種類または織りの種類の間隔距離も、特に穴あけ空間より大きいものであり得る。貫通フィルム層は、一連の貫通穴を有し得、たとえば約40,000穴/平方mを有することが可能である。貫通フィルム層は、特に一連の貫通穴を有し得、たとえば約200,000穴/平方m未満を有することが可能である。貫通フィルム層は、たとえば約1%から約30%までの範囲内、好ましくはたとえば約5%から約15%までの範囲内に、開放面積を有し得る。有孔フィルム層は、たとえば約0.102cm(0.04インチ)未満の厚さを有し得、その厚さは、たとえば約0.0127cm(0.005インチ)未満である。さらに、反リウェット膜は、たとえば第1の空気分散生地層と第2の空気分散生地層とを含み得、第1の空気分散生地層は、層状にされるかまたは第1のフィルム側に塗布され得、第2の空気分散生地層は、層状にされるかまたは第2のフィルム側に塗布され得る。各空気分散材料層は、たとえばサテン織りの生地であり得る。
【0050】
反リウェット膜は、従来の、特に織った、生地と共に、または追加の生地などを使用せずに使用され得る。
【0051】
したがって、本発明による方法はまた、ティッシュにとって重要である特定の高い嵩を保持しながら、本発明による方法の実施形態によりリウェットを回避することにより、実質的により高い乾燥量のティッシュウェブが、乾燥機シリンダ、特にヤンキーシリンダの上流でも得られるという利点を提供する。ウェブが、脱水ユニットまたは脱水装置の上流で低い乾燥量でウェットインプリントされれば、特に有利である。
【0052】
ウェットインプリントには、ペーパーウェブの両側間の気体の圧力差が絶対に必要である。吸引箱を使用することが特に有利である。圧縮空気を含む圧力箱を使用することも可能である(圧力場)。
【0053】
上述したように、反リウェット膜は、従来の、特に織った、生地と共に使用する必要は必ずしもない。何故なら、このような反リウェット膜も、良好な流れ分散効果を有するからである。
【0054】
布、たとえば、生地、発泡層を有するフェルト、好ましくは従来の、特に織った、生地を含むSPECTRA膜、または従来の、特に織った、生地を含む場合も含まない場合もある反リウェット膜が、インプリント生地、たとえばTAD生地またはインプリント膜、及びその間に挿入された繊維ウェブと共に、吸引ロールの周囲を案内され得、その布は、吸引ロールと接触していることが好ましい。
【0055】
発泡層、好ましくは従来の、特に織った、生地を含むSPECTRA膜、または従来の、特に織った、生地を含む場合も含まない場合もある反リウェット膜を含む布は、たとえば約2から3mの直径を有する吸引ロール、またはより小さい直径を有する複数の吸引ロール、好ましくはたとえばそれぞれが約2mの直径を有する2つの吸引ロールを包み得る。1つまたは複数の吸引ロールの領域内のウェブの浸透時間は、約0.15秒より大きく、かつ約0.40秒未満であることが好都合である。
【0056】
関連吸引ロールは、たとえばその下側に適合された排気ポンプを備え得るか、または関連サイホン抽出器を備えた吸引ロールが使用できる。特により小さい直径のものを用いると、水が、たとえば遠心力により流路内に飛ばされ得る。水は、特にエアナイフによっても吹き飛ばされ得る。
【0057】
毛管作用を利用して脱水することについては、実際のところ、既に米国特許第5701682号明細書に記載されているが、本明細書においては、関連毛管要素は吸引ロールの一部であり、これは、毛管要素の調整には不利である。
【0058】
発泡生地を使用する利点は、洗浄のための条件が良くなることである。生地の流れを調整に適合し得る。洗浄装置を、吸引ロールから離して、即ちその工程から離して配置し得る(邪魔にならない)。
【0059】
脱水するために毛管作用または反リウェット作用を利用するが、吸引装置は、特に吸引装置の加圧効果を支持するため、かつより高い温度(たとえば−140℃)で機能できるようにするために、加圧フードを備え得る。
【0060】
本発明による方法のさらに好ましい実施形態によれば、ガス圧により、たとえばエアプレスにより水を追い出すために、繊維ウェブは、インプリント生地と共に、少なくとも1回、恐らく2回、たとえば平行に配置された少なくとも4つのロール、及び圧縮気体がその中に送られる側方の封止板によって限られた圧力空間を通って案内される。これに関連して、繊維膜は、膜間のインプリント生地と共に、かつそれと接触して、圧力空間を通って案内されることが好ましく、空気分散膜及び反リウェット膜が使用されることが好ましい。繊維ウェブ内の水が空気によって排水される、このような排水プレスの基本原理については、たとえばDE19946972号明細書に記載されている。
【0061】
上述したように、排水プレスは、代替形態としてU形状の箱を備え得る。
【0062】
単独で、または上述の方法の1つ以上と合わせて使用され得る、繊維ウェブ、特にティッシュまたは衛生材料のためのウェブを製造するための本発明による方法は、排水脱水工程により前記繊維ウェブから水が追い出され、かつ排水流体の流れ方向から見て、膜、インプリント生地、前記繊維ウェブ、及び反リウェット生地の要素を含む布配置が使用されることを特徴とし、前記布配置は、排水流体の流れ方向において、カウンタ手段の開放表面によって後続される。
【0063】
吸引手段は、前記カウンタ手段と結合され得る。カウンタ手段は、たとえばベントロール、開放箱、即ち溝付きまたは穴あきカバーなどを含んだ箱を備え得る。
【0064】
流体分散効果を提供するために、生地が前記カウンタ手段の開放表面と結合され得る。反リウェット生地は、たとえば少なくとも1つの流体または空気分散生地層を有し得、前記分散生地層は、前記カウンタ手段の開放表面に接触するよう構成される。
【0065】
繊維ウェブ、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを脱水するための本発明による方法は、ガス圧により、たとえばエアプレスを使用して水を追い出すために、繊維ウェブが、インプリント生地と共に少なくとも1回、恐らく2回、たとえば平行に配置され、かつ圧縮気体がその中に送られる少なくとも4つのロールによって限られた圧力空間を通って案内されること、及び繊維ウェブが、膜間のインプリント生地と共に、圧力空間を通って案内され、好ましくは空気分散膜及び反リウェット膜が使用されることを特徴とする。上述したように、U形状の箱も使用され得る。
【0066】
立体構造が設けられた、繊維ウェブ、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを製造するための本発明による装置は、繊維ウェブが、<35%、特に<30%、好ましくは<25%の乾燥量でインプリント生地に、たとえば第1のインプリント場による吸引によりプレス加工され、これにより予めインプリントされること、及び繊維ウェブが、前記繊維ウェブを脱水及び/または乾燥するために設けられた少なくとも1つの圧力場(第3の圧力場)を通って案内されることを特徴とする。繊維ウェブは、立体構造を破壊せずに強度を固定するために、さらなる圧力場(第2の圧力場)によりインプリント生地に、もう1回プレス加工されることが好ましい。繊維ウェブは、前記少なくとも1つの第3の圧力場(III)を通って、第1の圧力場(I)と第2の圧力場(II)との間を案内されることが好ましい。同様のインプリント生地が、前記第1の圧力場(I)内及び前記第2の圧力場(II)内で使用されることが好ましい。
【0067】
本発明による、この装置の好ましい実施形態が、従属請求項に記載されている。
【0068】
繊維ウェブ、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを製造するための本発明による装置は、前記繊維ウェブから水を追い出すための排水脱水装置と、排水流体の流れ方向から見て、膜、インプリント生地、前記繊維ウェブ、及び反リウェット生地の要素を含む布配置とを有することを特徴とする。前記布配置は、排水流体の流れ方向において、たとえば開放表面を有するベントロールによって後続されることが好ましい。
【0069】
本発明による、この装置の好ましい実施形態が、従属請求項に記載されている。
【0070】
繊維ウェブ、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを脱水するための本発明による装置は、ガス圧により水を追い出すために、繊維ウェブが、インプリント生地と共に、少なくとも1回、恐らく2回、たとえば平行に配置され、かつ圧縮気体がその中に導かれ得る少なくとも4つのロールによって限られた圧力空間を通って案内されること、及び繊維ウェブが、膜間のインプリント生地と共に、圧力空間を通って案内され、好ましくは空気分散膜及び反リウェット膜が使用されることを特徴とする。
【0071】
請求項に定められた本発明の一態様に、生地の順序がある。好ましい実施形態によれば、対応する布配置には、排水流体の流れ方向から見て、膜、インプリントまたは型押生地、繊維ウェブまたはシート、及び反リウェット生地の要素が含まれ得る。したがって、たとえば、膜/成形物/シート/反リウェット層の生地の順序が使用され得る。このような生地の順序は、一般に、真空補助排水脱水に適用され得る(たとえば、膜/成形物/シート/反リウェット生地/真空箱などの使用)。上述の生地の順序は、たとえば異なる種類の排水プレスに適用され得る。たとえば対応する排水プレスは、U形状の箱、4つ以上のロールの集団を備え得る。具体的には、タンデム(2つ以上の排水プレス)などが設けられ得る。型押またはインプリント生地は、いずれの場合においても不要となる。非成形転写生地を使用するか、あるいは膜または反リウェット層が転写生地となり得る。このようなインプリント生地を含まない実施形態は、ティッシュのみに特有なものではない。本発明の別の態様に、シートの下に反リウェット生地を含み、シートを(グラフィック紙用に)成形するかまたは成形しないために使用される膜の使用がある。
【0072】
本発明による膜により、空気流が減少し、これにより、圧力が増大し、プロセス空気のコストが削減され、型押またはインプリント生地がプレス加工され、インプリント生地からペーパーウェブが吹き飛ばされることが防止され(空気流が減少する)、かつシート内に高い強度の面域を生じさせる、さらなる機械圧力を生成することが可能となる。
【0073】
型押またはインプリント生地は、その工程を通じて、シートまたは繊維ウェブを担持する。インプリント生地はパターン、表面エネルギー、開放面積、及び/またはシートを反リウェット層に転写させずにシートを保持する表面テクスチャを必要とする。型押またはインプリント生地はまた、膜圧を特定の面域に集中させる。インプリント生地の構造により、シート内の高強度面域である圧力パターンができる。プレス加工されていない面域により、シートが、プレス加工されても、嵩高くなる。シートの大部分はプレス加工されない。インプリント生地は、シートの強度をインプリント生地構造に依存するシートの吸水性とバランスを取り得る。インプリント生地はその水をシート内に解放し、したがってシートをリウェットするための水がなくなる。インプリント生地は、乾燥工程を通じて、シートを担持し得る。これが行われる場合には、インプリント生地及びシートがはるかに乾燥しているレベルにあるので、現在のTAD技術より、乾燥に要するエネルギーが少なくて済む。最も低い空気消費量を得るために、インプリント生地は、主に空気の垂直流を可能にする。
【0074】
反リウェット生地により、シートがリウェットされることが防止される。排水工程からの空気流により水が隔離される。反リウェット生地は、インプリント生地からシートを引き上げない。反リウェット生地は、排水またはガスプレス後のプロセス水からシートを保護する。
【0075】
本発明は、既知の工程の利点の多くを有し、かつ欠点のいくつかを有さない新しい工程を提供する。本発明は、嵩高い紙を作り出すが、より少ないエネルギーしか使用せず、かつ小型でより簡単な設備を用いて、それを行う。それは、より重要なことに、平らなシートを作る、拡張「ヤンキー」ティッシュマシンに、再構築物として追加され得る。さらに、それはエネルギー消費を低減することができる。
【0076】
本発明は、特に、半月形フォーマー、二重フォーマー、Cラップフォーマー、Sラップフォーマーと共に、単層及び/または多重層及び多層ティッシュを製造する際に使用され得る。
【0077】
以下、実施形態及び図面を参照しながら、本発明についてより詳細に記載する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0078】
以下に記載する実施形態においては、連続ループ内の、織った、TAD(通気乾燥)によるまたは注型成形されたSPECTRA生地であり得る、少なくとも1つのインプリント生地が使用される。
【0079】
図1(a)は、たとえば発泡層を有するフェルト36の毛管作用が脱水のために利用される脱水装置34(第3の圧力場)が設けられた、立体構造が設けられた繊維ウェブ12を製造する装置10の実施形態を示す概略部分図である。これに関連して、平均孔径が約3から約6μmまでの範囲内となるように、発泡被覆が特に選択され得る。
【0080】
図1(a)は、調整手段のまたは洗浄装置80の一例として、水シャワーノズルまたはエアノズルを示す図である。発泡生地の利点の1つとして、洗浄のために容易にアクセスできることがある。つまり、生地を、外側から、内側から、または両側からも洗浄できる。洗浄装置として、吸引手段、たとえばパイプ吸引手段を、単独で、または水シャワーノズル及び/またはエアノズルと合わせて使用することもできる。
【0081】
発泡層を有するフェルトではなく、たとえば所謂SPECTRA膜も使用され得、このSPECTRA膜は、従来の、特に織った、生地と共に使用されることが好ましい。あるいは、所謂反リウェット膜も使用され得る。このような反リウェット膜は、従来の、特に織った、生地と共に、あるいはこのようなさらなる生地などを使用せずに使用され得る。
【0082】
この場合、発泡層を有するフェルト36は、インプリント生地14、及びその間に挿入された繊維ウェブ12と共に、より大きい吸引ロール38の周囲を案内され、このフェルト36は、吸引ロール38と接触していることが好ましい。たとえば発泡層を有するフェルト36によって包まれた吸引ロール38は、たとえば約2から約3mまでの直径を有し得る。吸引ロール38は、その下側に適合された排気ポンプを有し得る。一般に、サイホン抽出器も、吸引ロール38に結合され得る。あるいは、ロールのマントルから吹き飛ばされ得る、水及び/または空気を取り出すために、トレイ40を使用できる。
【0083】
形成領域内に、区域によって異なる生地透過性を有する少なくとも1つの脱水生地が設けられ得る。
【0084】
この場合、2つの周辺脱水生地14、42を有するフォーマーが設けられ、その内側の生地14は同時にインプリント生地として働く。2つの脱水生地14、42は、隙間内のパルプの流れを形成しながら共に走り、特に形成ロールなどの形成要素46上を案内される。
【0085】
この場合、インプリント生地14は、形成要素46と接触するフォーマーの内側の生地として使用される。形成要素46と接触しない外側の生地42は、特に、区域によって異なる生地透過性を有する脱水生地として設けられ得る。
【0086】
ヘッドボックス48により、隙間内のパルプの流れ44内に繊維懸濁液が導入される。圧力場Iの一部として作用するよう構成され得るピックアップ要素または分離要素50が、形成要素46の下流に設けられ、このことにより、脱水生地42から分離される間、ウェブがインプリント生地14上に保持される。圧力場Iの他の一部としての吸引要素16(実線で示されている)が、さらなる従来の生地を使用する場合もしない場合もあるが、毛管作用、またはたとえばSPECTRA膜のまたは反リウェット膜の作用を有する装置34の上流に設けられることが好ましく、繊維ウェブ12は、このことにより、インプリント生地14の立体構造内に吸引される。しかし、この吸引要素はまた、ペーパーウェブがインプリント生地から分離するのを防止するために、たとえば毛管作用などを有する装置34と、吸引装置または吸引ロール30(破線で示されている16)との間に配置され得る。
【0087】
繊維ウェブ12及びインプリント生地14は、乾燥機シリンダ20とシュープレスユニット22との間に形成されたプレスニップ18(圧力場II)を通って案内される。シュープレスユニット22は、プレスニップ18の領域内でプレスシュー24上を案内される柔軟なスリーブ26を含む。インプリント生地14及び繊維ウェブ12は、特に吸引ロールであり得る吸引装置30の周囲のプレスニップの上流を案内される。乾燥機シリンダ20は、特にヤンキーシリンダであり得る。これに関連して、乾燥機フード52が、この乾燥機シリンダ20に結合され得る。
【0088】
この例においては、脱水装置34の上流の繊維ウェブの乾燥量は、約10から約25%までに達し、この装置34の下流の領域においては、たとえば約30から約40%までに達する。
【0089】
したがって、繊維ウェブ12は、特に、吸引要素16の領域内及び/または分離要素50の領域内で第1の圧力場Iにより、<30%、特に<25%、特に<15%、好ましくは<10%の乾燥量で、インプリント生地または構造生地14にプレス加工され、たとえば吸引され、これにより特に予めインプリントされ、その後、シートの立体構造を破壊せずに強度を固定する及び/または増加するために、かつ乾燥シリンダに転写するために、プレスニップ18の領域内でさらなる圧力場IIにより、インプリント生地14にもう1回プレス加工される。
【0090】
図1(b)は、この例において、従来の、特に織った、生地76と共に使用されるSPECTRA膜36を有する脱水装置34を示す概略図である。この図1(b)においては、特に吸引シリンダまたは大きい吸引ロール38などの真空生成装置、及びそのインプリント生地またはインプリント生地14も見られる。
【0091】
図2(a)に示されている実施形態は、まず、繊維ウェブ12がフォーマーの内側の生地54からインプリント生地14により代わるという点で、図1(a)の実施形態とは異なっている。この場合、たとえばこの内側の生地54、または好ましくはフォーマーの外側の生地42は、区域によって異なる生地透過性を有する脱水生地としても設けられ得る。2つの周辺脱水生地42、54も、隙間内のパルプの流れ44を形成しながら共に走り、これも、特にソリッドロールまたは吸引形成ロールなどの形成要素46を介して案内される。隙間内のパルプの流れ44も、ヘッドボックス48により、繊維懸濁液で充填される。しかし、図1(a)の実施形態とは異なり、この場合、繊維懸濁液は、下から供給される。
【0092】
ピックアップ要素または分離要素50も、インプリント生地14のループ内に設けられ、このことにより、繊維ウェブ12は、フォーマーの内側の生地54から分離されると、インプリント生地上に保持される。
【0093】
インプリント生地14のループ内に設けられた吸引要素16は、さらなる従来の生地を使用する場合もしない場合もある、毛管作用、あるいはたとえばSPECTRA膜のまたは反リウェット膜の作用を有する脱水装置34の上流に配置されるが、一般に、この装置34の下流に配置することも可能である。
【0094】
この例における繊維ウェブの乾燥量は、ピックアップ要素50の領域内で約10から約25%までに、脱水装置34の上流領域内で約15から約30%までに、及びこの装置34の下流領域内で約35から約45%までに達する。この場合、シュープレスユニットではなく、たとえばプレスロール30(吸引ロール)が設けられ得る。プレスロールはまた、ソリッドロールでもあり得る。
【0095】
脱水装置34に隣接して設けられたターニングロール29はまた、より良いウェブ転写のための吸引ロールでもあり得る。
【0096】
より良いウェブ転写のためのピックアップ要素または分離要素の別の変形形態が、図2(b)に示されている。
【0097】
別の点においては、この実施形態は、図1(a)の実施形態と少なくとも実質的に同様の設計を有し得る。互いに対応する要素には、同様の参照符号が付されている。
【0098】
図3は、排水プレス56(圧力場III)が設けられた装置10の実施形態を示す概略部分図である。これに関連して、ガス圧により水を追い出すために、繊維ウェブ12は、インプリント生地14と共に、平行に配置された少なくとも4つのロール60〜66によって限られ、かつ圧縮ガスがその中に導かれ得る圧力空間58を通って、少なくとも1回案内される。したがって、図3の実施形態は、圧力空間58を画定するこのようなロール配置60〜66が使用されるという点において、図1(a)及び2の実施形態とは異なっている。これに関連して、繊維繊維ウェブ12は、空気分散のためのインプリント生地14及び膜72、並びに反リウェット膜36と共に、圧力空間58を通って案内されることが好ましい。繊維ウェブは、インプリント生地14と反リウェット膜との間にはさまれる。
【0099】
インプリント生地14はSPECTRA膜であり得、この場合、すべての空気がシートに垂直に押し込まれる。何故なら、これは、交錯点のない注型成形構造であるからである。交錯点が膜間に流れこみ、したがって、機械方向における空気の漏れが解消される。
【0100】
この場合、インプリント生地14は、特に形成ロールなどの形成要素46を含むフォーマーの内側の生地を形成し、その領域内で、インプリント生地14として設けられた内側の生地、及び外側の生地42が、ヘッドボックス48により繊維懸濁液で充填された隙間内のパルプの流れ44を形成しながら共に走る。
【0101】
エアプレス56の後、繊維ウェブ12は、インプリント生地14と共に、吸引装置30、特に吸引ロール上、かつ乾燥機シリンダ20、特にヤンキーシリンダと、シュープレスユニット22との間に形成されたプレスニップ18(圧力場II)を通って案内される。示されている例においては、乾燥機フード52も、乾燥機シリンダまたはヤンキーシリンダ20と結合される。
【0102】
この場合、特に<30%、特に<25%、特に<15%、好ましくは<10%の乾燥量で、それを通って繊維ウェブ12がインプリントベルト14にプレス加工され、それに対応して予めインプリントされる第1の圧力場Iが、吸引要素16によって作られ得る。
【0103】
図4は、排水またはエアプレス56のさらなる実施形態を示す概略部分図である。
【0104】
この実施形態は、まず、フォーマーの内側の生地78が、インプリント生地14とは別個に設けられ、かつ繊維ウェブ12が、内側の生地78からインプリント生地14に転写されるという点において、図3の実施形態とは異なっている。さらに、ヘッドボックス48により、底部から上部にかけて斜めに、隙間内のパルプの流れ44内に繊維懸濁液が注入される。
【0105】
さらに、この例においては、図3の実施形態に設けられた吸入装置30が省かれている。シュープレスユニット22ではなく、たとえば乾燥機シリンダ20、特にヤンキーシリンダと共にプレスニップ18を形成する、従来のプレスロール28、ソリッドロールまたは吸引ロールが設けられる。
【0106】
膜72は、たとえば空気を分散するための良質の膜であり得、膜36は、たとえば層状の粗い注型成形構造のSPECTRA膜及び/または反リウェット膜であり得る。
【0107】
別の点においては、図4に示されたこの実施形態は、図3の実施形態と少なくとも実質的に同様の設計を有し得る。
【0108】
図5は、排水プレス56を備えた装置のさらなる実施形態を示す概略部分図である。
【0109】
この場合、排水プレス56は、U形状の箱82を備える。U形状の箱82内の空気圧が、空気流84の方向から見て、膜72、好ましくは空気分散膜、インプリント生地14、繊維ウェブ12、及び膜36を通って空気流84を提供する。膜36は、たとえばSPECTRA膜または反リウェット膜であり得る。
【0110】
たとえば図6及び7を参照すると分かるように、プレスニップ18を通って案内される、各インプリント生地14、たとえば隆起ナックルを有する織布(特に、図6の左側部分を参照)またはインプリント膜(特に、図6の右側部分を参照)は、このインプリント生地14について、窪んだ区域または穴74の面積比と比べて、より小さい面積比の隆起区域または閉区域68が生じるよう構造化され得、したがって、より小さい面積比の繊維ウェブ12が、プレスニップ18内でプレス加工される。
【0111】
これに関連して、隆起区域または閉区域68の接触面比率は、特に≦40%であり得、約20から約30%までの範囲内、かつ特に約25%にあることが好ましい。接触面積は、開放面積または空隙容量と同じである必要はない。生地の開放面積または空隙容量は、接触面積とは無関係であり得る。
【0112】
隆起区域68及び窪んだ区域は、たとえば、織布の、オフセットにより、即ち横糸と縦糸の交点により生じ得る。図6の右側部分に表されているプレス加工膜の場合においては、それ対応する構造が、穴74により生じる。
【0113】
図6は、窪んだ区域または穴74の面積比と比べて、より小さい面積比の隆起区域または閉区域68を有する、対応するインプリント生地14、たとえばインプリント生地またはインプリント膜を示す概略部分図である。
【0114】
図6の右側部分に示されているインプリント膜の厚さdは、たとえば約1から約3mmまでに達し得る。その膜は、繊維化学に対して抵抗性を有する材料から構成されることが好都合である。その膜は、たとえばポリウレタンから構成され得る。
【0115】
図7は、図5に示されているインプリント生地14が繊維ウェブ12と共にその中を案内されるプレスニップ18を通る概略断面図である。これに関連して、このインプリント生地14は、それを介して所望のプレス加工力が働き得るプレスシュー24上のプレスニップ18の領域内を案内されるシュープレスユニットの柔軟なスリーブ26と接触している。
【0116】
繊維ウェブ12は、乾燥機シリンダ20、好ましくはヤンキーシリンダと接触する。
【0117】
さらに、図7では、隆起区域68の結果として生じるプレス加工区域70が見られる。
【0118】
繊維ウェブ12は、ニップの上流で既にインプリントされている。図7を参照すると分かるように、繊維ウェブ12は、ニップの上流でインプリント生地と既に接触している。
【0119】
本発明の上述した態様のいくつかについて、以下により詳細に例証する。
【0120】
最近、本出願人は、高圧空気を使用して紙を脱水するための新しい機械工程を開発してきた。この開発以前には、現在開発され得る圧力を使用して、1枚の紙をプレス加工するための連続的な方法はなかった。
【0121】
たとえばエアプレスとして使用され得るプレスの1つを、BCP(Beck Cluster Press)と呼ぶ。その好ましい状態が図8に示されている。
【0122】
4つのロールからなる集団の中心が、ロール端の封止部と共に、加圧され得る「チャンバ」を形成する。ウェブは、ニップを通って、圧力チャンバ内に入る。チャンバ内にある間、ウェブは、チャンバと主要ベントロールとの間の圧力勾配を感知する。
【0123】
この勾配により、空気が、チャンバから、ウェブを通って、主要ベントロール内に流れ込む。ウェブを通る空気の動き、及びチャンバの圧力がシートを脱水する。シートの脱水の度合いは、ウェブの組成、及び圧力、速度、温度などのプレス加工条件に依存する。
【0124】
このような研究に関する出版物により、シートが機械的にプレス加工され、同時に空気がシートを通過する時に、良好なシートの脱水が起きることが示されている。この工程を、「排水脱水」と呼ぶ。「膜」生地を、ウェブ内の最上部層として使用できる。膜により、空気流が脱水に必要なレベルまで減少し、同時にピストンのように作用して、空気圧を機械圧力に変換する。したがって、膜は、ウェブ及びシートの残りをプレス加工し、かつそれを通る空気流を制御するための作用をする。
【0125】
膜層の後、以下の層が変化して、プレス加工条件に影響を及ぼし得る。たとえば、以下に示されている層内で構築されるBCP排水プレスを通過するウェブについて考察する。
高圧空気

シート
インプリント生地
支持生地
ベントロール
【0126】
この構成を使用する、予測される工業用排水プレス加工条件については、シートは、20〜30GSMティッシュシートについて、20%の範囲内でBCPを出る固形分を有する。この固形分量を用いると、排水プレス加工方法は、従来のプレス加工方法に対して、利点を有さなくなる。シートが濡れ過ぎる。
【0127】
しかし、図9に示されているように、このウェブ構成を有するシートの坪量が増加すると、シート固形分も増加する。つまり、排水プレス加工工程においては、高い固形分が可能であるが、低いシート坪量であると、プレス加工後のシート再吸水により、シート固形分が非常に低くなる(図9参照)。
【0128】
本発明の一実施形態によれば、インプリント生地は、膜の隣りの高圧側に置かれる。ウェブ構成は、
高圧空気

インプリント生地
シート
支持生地
ベントロール(低圧)に変化した。
【0129】
この構成は、実際のところ、ティッシュシートについてはシート固形分を増加させた。22GSMティッシュシートのシート固形分は、20%未満から約32%に増加した。繰り返すが、興味深いことに、シート坪量が増加することにより、固形分量が増加する(図10参照)。
【0130】
図11は、2つのウェブ構成のための「Sweet」プロットを示す図である。Sweetプロットとは、このような場合において、リウェット量を推定する1つの方法である。Sweetプロットを行うために、y軸上のシート乾燥に対するx軸上の1/(シート坪量)をプロットする。このようにプロットして取ったYは、リウェットが存在しない場合の、理論的に達成可能な最大固形分を示している。
【0131】
このSweetプロットでは、リウェットが存在しない場合、両方のウェブ条件において約51%の固形分となることを示している。したがって、型押生地をシートの上部に動かすことにより、低坪量ティッシュのシート固形分を大いに増加させたが、Sweetプロットでは、本出願人の32%ティッシュ固形分は、本出願人の条件について達成可能な最大固形分である51%にはまだ遠いものであることを示している。
【0132】
本出願人は、さらなる研究により、シートのリウェットを事実上排除する反リウェット生地を開発するに至った。シートの下に置かれたこの生地(図12参照)は、排水プレス加工後に水がシート内に戻るのを大いに妨げる。
【0133】
ティッシュシートの下に反リウェット生地を置くことにより、シートがより乾燥されることが分かる。図13に示されているように、固形分の改良が得られる。
【0134】
シートの上部にインプリント生地を、シートの底部に反リウェット生地を使用することにより、リウェットが大きく減少するので、25GSMティッシュシートは、Sweetによって予想される値に近い固形分を有する。
【0135】
上記の説明から、本発明の一態様が、排水プレス加工工程において使用される生地の順序及び種類であることが分かる。本発明の一目的は、最小限のコストで、かつシートの嵩に余り影響を及ぼすことなく、可能な最高のシート固形分に到達することである。生地の位置及び種類は、この目標に達するための一部である。インプリント生地をシートの上部に、反リウェット層をその下に置くことにより、水を機械的に除去することで、高い固形分に到達し得る。機械圧力を作り出し、かつ空気流を制限するために、低い透過性を有する膜が使用される。この透過性は、TAPPI試験法、TIP0404−20によって測定された、たとえば0.00709立方m/秒(15cfm)未満、好ましくは0.00473立方m/秒(10cfm)未満、好ましくは0.00378立方m/秒(8cfm)未満である。さらに、>21100kg/平方m(30psi)、好ましくは>28200kg/平方m(40psi)のそのチャンバ内圧力で排水脱水するために、エアプレスを操作することが有利である。
【0136】
水を機械的に除去することは、蒸発乾燥よりはるかに廉価であるので、本発明の目的は、蒸発乾燥せずに、可能な最高の固形分に到達することである。本出願人の工程については、シートを通過する空気量は、大気のフィルム厚さとして最も良く測定されることが分かった。シート内に押される空気のフィルム厚さが増加すると、水除去工程が進行する。シート内に押される空気が増えれば増える程、シートの乾燥が増す。排水プレス加工工程のこのような動作が、図14に示されている。
【0137】
このプロットから、まず、薄い空気フィルムが多量の水を除去することが分かる。しかし、シートの乾燥が増えるにつれて、シートから水を除去するための、より多くの空気を取る。
【0138】
2つの基本的に異なる脱水メカニズムがある。第1のメカニズムは、排水プレス加工段階である。この段階中、水は主に液体としてシートを出る。水は、シートから出て、反リウェット層及び/またはベントロール内に入る。一般に、水は、排水プレス加工段階において、水を除去するために、空気フィルムの12.7cm
(5インチ)未満、一般に12.7cm (5インチ)以下(の厚さ)をとる。
【0139】
排水プレス加工段階においてシートの乾燥を増すために、空気圧を増加しなければならない。空気圧が増加すると、機械圧力が増加し、これにより、工程により達成できる最終乾燥が増加する。図15に見られるように、これには限界がある。
【0140】
このグラフから、現在殆どのTAD工程で行われているような(低圧工程である)真空脱水では、乾燥度の低いシートが得られるだけであることは明らかである。本目的が排水プレス加工段階において大部分の水を除去することであれば、紙を脱水するのに充分高い圧力を使用することは重要である。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】(a)および(b)は、発泡層を有するフェルトの毛管作用、好ましくは関連する、従来の、特に織った、生地を含むSPECTRA膜の作用、または従来の、特に織った、生地を含む場合も含まない場合もある反リウェット膜の作用が脱水のために利用される、脱水装置(第3の圧力場)がさらに設けられた、立体構造が設けられた繊維ウェブを製造する装置の実施形態を示す概略部分図、および、SPECTRA膜または反リウェット膜、及び必要に応じてさらなる従来の生地を含む脱水装置を示す概略図である。
【図2】(a)および(b)は、発泡層を有するフェルトの毛管作用、好ましくは関連する、従来の、特に織った、生地を含むSPECTRA膜の作用、または従来の、特に織った、生地を含む場合も含まない場合もある反リウェット膜の作用が脱水のために利用される、脱水装置がさらに設けられた、立体構造が設けられた繊維ウェブを製造する装置のさらなる実施形態を示す概略部分図、および、より良いウェブの転写のためのピックアップまたは分離要素を有する変形形態を示す図である。
【図3】排水プレスがさらに設けられた、立体構造が設けられた繊維ウェブを製造する装置の実施形態を示す概略部分図である。
【図4】排水プレスを備えたさらなる実施形態を示す概略部分図である。
【図5】排水プレスを備えたさらなる実施形態を示す概略部分図である。
【図6】窪んだ区域の面積比と比べて、より小さい面積比の隆起区域を有するインプリント生地を示す概略部分図である。
【図7】図5に示されたインプリント生地が、繊維ウェブと共にそこを通って導かれるプレスニップを通る概略断面図である。
【図8】本発明の態様のいくつかの利点を示すグラフである。
【図9】本発明の態様のいくつかの利点を示すグラフである。
【図10】本発明の態様のいくつかの利点を示すグラフである。
【図11】本発明の態様のいくつかの利点を示すグラフである。
【図12】本発明の態様のいくつかの利点を示すグラフである。
【図13】本発明の態様のいくつかの利点を示すグラフである。
【図14】本発明の態様のいくつかの利点を示すグラフである。
【図15】本発明の態様のいくつかの利点を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体構造が設けられた、繊維ウェブ(12)、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを製造する方法であって、前記繊維ウェブ(12)が、第1の圧力場により、<35%、特に<30%、好ましくは、<25%の乾燥量でインプリント生地(14)にプレス加工され、これにより予めインプリントされ、前記繊維ウェブ(12)が、前記繊維ウェブを脱水及び/または乾燥するために設けられた少なくとも1つの圧力場(第3の圧力場)を通って案内される方法であって、
前記圧力場(第3の圧力場)が、ガス圧により、たとえばガスプレス、好ましくはエアプレスを使用することにより前記繊維ウェブ(12)から水を追い出す工程であり、前記繊維ウェブ(12)が、インプリント生地(14)と共に、圧縮ガスがその中に導かれる圧力空間(58)を通って案内され、その圧力空間(58)を案内される間、前記繊維ウェブ(12)から追い出される排水流体の流れ方向から見て、空気分散膜(72)、前記インプリント生地(14)、前記繊維ウェブ(12)、及び反リウェット生地(36)の順序の布配置が使用されることを特徴とする方法。

【請求項2】
前記繊維ウェブが、前記立体構造を破壊せずに強度を固定するために、第2の圧力場により、インプリント生地にもう1回プレス加工されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記繊維ウェブが、前記少なくとも1つの第3の圧力場を通って、前記第1の圧力場と前記第2の圧力場との間を案内されることを特徴とする請求項2に記載の方法。

【請求項4】
前記インプリント生地が、前記第1の圧力場内及び前記第2の圧力場内で使用されることを特徴とする請求項2または3に記載の方法。

【請求項5】
前記インプリント生地として、連続ループ内の織布または注型成形生地が使用されることを特徴とする請求項1,2,4のいずれか1つに記載の方法。

【請求項6】
前記インプリント生地として、TAD(通気乾燥)生地またはインプリント膜が使用されることを特徴とする請求項1,2,4,5のいずれか1つに記載の方法。

【請求項7】
前記繊維ウェブが、該繊維ウェブの案内方向からみて、前記第1の圧力場よりも上流にある形成領域の下流で予めインプリントされることを特徴とする請求項1,3のいずれか1つに記載の方法。

【請求項8】
前記繊維ウェブが、インプリントするために使用される前記インプリント生地上で形成されることを特徴とする請求項1,2のいずれか1つに記載の方法。

【請求項9】
前記繊維ウェブが、予めインプリントするために使用される前記インプリント生地に転写されることを特徴とする請求項1,2,8のいずれか1つに記載の方法。

【請求項10】
前記インプリント生地が、予めインプリントするため、かつ強度を固定するために使用されることを特徴とする請求項1,2,4,5,6,8,9のいずれか1つに記載の方法。

【請求項11】
少なくとも前記第1の圧力場が、前記繊維ウェブを前記インプリント生地の表面構造内に吸引するまたはプレス加工するために、前記インプリント生地の側に配置された少なくとも1つの吸引または圧力要素によって作られることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項12】
前記吸引または圧力要素として、湿式吸引箱または圧力箱が、使用されることを特徴とする請求項11に記載の方法。

【請求項13】
前記第2の圧力場内で、即ちウェブの走る方向に延在するニップ上に静かに前記繊維ウェブがプレス加工されることを特徴とする請求項2,3のいずれか1項に記載の方法。

【請求項14】
前記第2の圧力場が、プレスニップによって作られることを特徴とする請求項2,3,4のいずれか1項に記載の方法。

【請求項15】
前記第2の圧力場を形成する前記プレスニップが、乾燥機シリンダと対向要素との間に作られ、前記プレスニップを通って案内される繊維ウェブが、前記乾燥機シリンダの表面と接触しており、前記対向要素がインプリント生地と接触することを特徴とする請求項14に記載の方法。

【請求項16】
前記乾燥機シリンダとして、ヤンキーシリンダが使用されることを特徴とする請求項15に記載の方法。

【請求項17】
前記乾燥機シリンダと相互に作用する対向要素としてシュープレスユニットが使用され、プレスニップの領域内をプレスシューを介して案内される柔軟なスリーブを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。

【請求項18】
前記シュープレスユニットとして、柔軟なロールスリーブが設けられたシュープレスロールが、使用されることを特徴とする請求項17に記載の方法。

【請求項19】
前記乾燥機シリンダと相互に作用する前記対向要素として、プレスロールまたは吸引プレスロールが使用されることを特徴とする請求項15に記載の方法。

【請求項20】
前記乾燥機シリンダ上で予めインプリントされた繊維ウェブが乾燥され、前記繊維ウェブにちりめんじわがつけられ、及び/または前記繊維ウェブがその後巻き取られることを特徴とする請求項15,16,17,19のいずれか1項に記載の方法。

【請求項21】
前記繊維ウェブが予めインプリントされる前記乾燥量、及び/または前記立体構造が作成される前記乾燥量が、それぞれ、<30%、特に<25%、特に<15%、好ましくは<10%で選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項22】
前記第3の圧力場が、前記第1の圧力場と前記第2の圧力場との間に設けられることを特徴とする請求項3に記載の方法。

【請求項23】
前記第3の圧力場及び前記第2の圧力場の両方を通って、前記繊維ウェブがインプリント生地と共に、案内されることを特徴とする請求項3に記載の方法。

【請求項24】
前記ガスプレスが、少なくとも4つのロールの配置を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項25】
前記ガスプレスが、U形状の箱を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項26】
前記ガスプレスの前記圧力空間(58)内圧力が、>21100kg/平方m、好ましくは>28200kg/平方mのチャンバ内圧力で操作されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項27】
ウェブの走る方向で観測される前記乾燥機シリンダと前記シュープレスユニットとを含む前記シュープレスの前記プレスニップには、約80mmの値より大きい長さのものが選択され、圧力プロファイルが、約25500kg/平方mの値以下の最大プレス加工圧で前記プレスニップ長上に生じるように、前記シュープレスが設計されることを特徴とする請求項17に記載の方法。

【請求項28】
前記形成領域内で、区域によって異なる生地透過性を有する少なくとも1つの脱水生地(42,54)が使用されることを特徴とする請求項7に記載の方法。

【請求項29】
前記形成領域において、フォーマー、たとえば二重ワイヤフォーマーが、隙間内のパルプの流れ(44)を形成しながら共に走り、かつ特に形成ロールなどの前記形成領域の形成要素(46)上を案内される2つの循環する脱水生地(14,42)と共に使用され、区域によって異なる生地透過性を有する脱水生地が、前記形成要素(46)と接触しない外側の生地(42)として及び/または内側の生地(54)として、使用されることを特徴とする請求項7に記載の方法。

【請求項30】
前記内側の生地(54)としてインプリント生地(14)が使用され、前記外側の生地(42)として、区域によって異なる生地透過性を有する脱水生地が、使用されることを特徴とする請求項29に記載の方法。

【請求項31】
前記内側の生地(54)のインプリント生地(14)に、繊維ウェブ(12)が転写されることを特徴とする請求項30に記載の方法。

【請求項32】
前記プレスニップを通って前記インプリント生地、たとえばTAD生地、またはインプリント膜が、案内され、このインプリント生地について、窪んだ区域または穴によって形成された非接触面部分と比べて、隆起区域または閉区域によって形成されたより小さい接触面部分が生じるように構造化され、それに対応して、前記繊維ウェブのより小さい接触面部分が、前記プレスニップ内でプレス加工されることを特徴とする請求項14,15,17のいずれか一項に記載の方法。

【請求項33】
前記隆起区域または閉区域の接触面比率が、≦40%、好ましくは約20%から約30%までの範囲内、特に約25%にあるインプリント生地が使用されることを特徴とする請求項32に記載の方法。

【請求項34】
前記隆起区域及び前記窪んだ区域が、前記インプリント生地の、オフセットから、即ち横糸と縦糸の交点から生じるインプリント生地が使用されることを特徴とする請求項32に記載の方法。

【請求項35】
前記空気分散膜として、所謂SPECTRA膜が使用され、前記SPECTRA膜が、層状にされるか、または空気分散層に付着され、従来の、特に織った、生地と共に使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項36】
前記空気分散膜として、所謂反リウェット膜が使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項37】
前記反リウェット膜が、従来の、特に織った、生地と共に使用されることを特徴とする請求項36に記載の方法。

【請求項38】
前記反リウェット膜が、さらなる生地などを用いずに使用されることを特徴とする請求項36に記載の方法。

【請求項39】
前記インプリント膜の厚さが、約1から約3mmまでに達することを特徴とする請求項32に記載の方法。

【請求項40】
前記布配置の後に、前記排水流体の流れ方向において、開放表面を有するカウンタ手段が続くことを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項41】
前記カウンタ手段に、吸引手段が結合されることを特徴とする請求項40に記載の方法。

【請求項42】
前記カウンタ手段が、ベントロールを備えることを特徴とする請求項40に記載の方法。

【請求項43】
前記カウンタ手段が、開放箱を備えることを特徴とする請求項40に記載の方法。

【請求項44】
前記カウンタ手段の開放表面に、前記反リウェット生地が接触するよう構成されることを特徴とする請求項40に記載の方法。

【請求項45】
前記反リウェット生地が、少なくとも1つの流体または空気分散生地層を有し、前記分散生地層が、前記カウンタ手段の開放表面に接触するよう構成されることを特徴とする請求項40に記載の方法。

【請求項46】
前記インプリント生地を、グラフィック紙を製造するため、成形転写生地ではなく非成形転写生地とすることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項47】
立体構造が設けられた、繊維ウェブ(12)、特にティッシュまたは衛生材料のウェブを製造する装置(10)であって、前記繊維ウェブ(12)が、第1の圧力場(I)により、<35%、特に<30%、好ましくは<25%の乾燥量で、インプリント生地(14)にプレス加工され、これにより予めインプリントされ、前記繊維ウェブが、前記繊維ウェブ(12)を脱水及び/または乾燥するために設けられた少なくとも1つの圧力場(第3の圧力場III)を通って案内される装置(10)であって、
前記圧力場(第3の圧力場III)が、ガス圧により、たとえばガスプレス、好ましくはエアプレスを使用することにより前記繊維ウェブ(12)から水を追い出す手段であり、前記繊維ウェブ(12)が、インプリント生地(14)と共に、圧縮ガスがその中に導かれる圧力空間(58)を通って案内され、その圧力空間(58)を案内される間、前記繊維ウェブ(12)から追い出される排水流体の流れ方向から見て、空気分散膜(72)、前記インプリント生地(14)、前記繊維ウェブ(12)、及び反リウェット生地(36)の順序の布配置が使用されることを特徴とする装置(10)。

【請求項48】
前記繊維ウェブが、前記立体構造を破壊せずに強度を固定するために、第2の圧力場(II)により、インプリント生地(14)にもう1回プレス加工されることを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項49】
前記繊維ウェブが、前記少なくとも1つの第3の圧力場(III)を通って、前記第1の圧力場(I)と前記第2の圧力場(II)との間を案内されることを特徴とする請求項48に記載の装置。

【請求項50】
前記インプリント生地が、前記第1の圧力場(I)内及び前記第2の圧力場(II)内で使用されることを特徴とする請求項48または49に記載の装置。

【請求項51】
前記インプリント生地(14)として、連続ループ内の織布または注型成形生地が設けられることを特徴とする請求項47,48,50のいずれか1項に記載の装置。

【請求項52】
前記インプリント生地(14)として、TAD(通気乾燥)生地またはインプリント膜TAD(通気乾燥)生地が設けられることを特徴とする請求項請求項47,48,50,51のいずれか1項に記載の装置。

【請求項53】
前記繊維ウェブ(12)が、該繊維ウェブの案内方向からみて、前記第1の圧力場よりも上流にある形成領域の下流でインプリントされることを特徴とする請求項47または49に記載の装置。

【請求項54】
前記繊維ウェブ(12)が、インプリントするために使用される前記インプリント生地(14)上に形成されることを特徴とする請求項47,49のいずれか1項に記載の装置。

【請求項55】
前記繊維ウェブ(12)が、予めインプリントするために使用される前記インプリント生地(14)に転写されることを特徴とする請求項47,48,54のいずれか1項に記載の装置。

【請求項56】
前記インプリント生地(14)が、予めインプリントするため、かつ強度を固定するために設けられることを特徴とする請求項47,48,50,51,52,54,55のいずれか1項に記載の装置。

【請求項57】
少なくとも前記第1の圧力場(I)が、前記繊維ウェブ(12)を前記インプリント生地(14)の表面構造内に吸引するために、前記インプリント生地(14)の側に配置された少なくとも1つの吸引要素(16)によって作られることを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項58】
前記吸引要素(16)として、湿式吸引箱が設けられることを特徴とする請求項57に記載の装置。

【請求項59】
前記第2の圧力場(II)内で、即ち好ましくはウェブの走る方向(L)に延在するニップ上で静かに繊維ウェブ(12)が、プレス加工されることを特徴とする請求項48,49のいずれか1項に記載の装置。

【請求項60】
前記第2の圧力場(II)が、プレスニップ(18)によって作られることを特徴とする請求項48,49,50のいずれか1項に記載の装置。

【請求項61】
前記第2の圧力場(II)を形成する前記プレスニップ(18)が、乾燥機シリンダ(20)と対向要素(22)との間に設けられ、前記プレスニップ(18)を通って案内される繊維ウェブ(12)が、前記乾燥機シリンダ(20)の表面に接触しており、前記対向要素(22)が前記インプリント生地に接触することを特徴とする請求項60に記載の装置。

【請求項62】
前記乾燥機シリンダ(20)として、ヤンキーシリンダが設けられることを特徴とする請求項61に記載の装置。

【請求項63】
前記乾燥機シリンダ(20)と相互に作用する前記対向要素(22)としてシュープレスユニットが設けられ、前記プレスニップ(18)の領域内をプレスシュー(24)を介して案内される柔軟なスリーブ(26)を含むことを特徴とする請求項61に記載の装置。

【請求項64】
前記シュープレスユニットとして、柔軟なロールスリーブ(26)が設けられたシュープレスロールが設けられることを特徴とする請求項63に記載の装置。

【請求項65】
前記乾燥機シリンダ(20)と相互に作用する前記対向要素(22)として、ソフトライナ及び/または低いプレス加工圧を有する吸引プレスロールが設けられることを特徴とする請求項61に記載の装置。

【請求項66】
前記乾燥機シリンダ(20)と相互に作用する前記対向要素(22)として、プレスロールまたは吸引プレスロールが、設けられることを特徴とする請求項61に記載の装置。

【請求項67】
前記乾燥機シリンダ(20)上で予めインプリントされた繊維ウェブ(12)が乾燥され、前記繊維ウェブにちりめんじわがつけられ、及び/または前記繊維ウェブ(12)がその後巻き取られることを特徴とする請求項61,62,63,65,66のいずれか1項に記載の装置。

【請求項68】
前記繊維ウェブ(12)が予めインプリントされる前記乾燥量、及び/または前記立体構造が作成される前記乾燥量が、それぞれの場合において、<30%、特に<25%、特に<15%、好ましくは<10%であることを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項69】
前記第3の圧力場(III)が、前記第1の圧力場(I)と前記第2の圧力場(II)との間に設けられることを特徴とする請求項49に記載の装置。

【請求項70】
前記第3の圧力場(III)及び前記第2の圧力場(II)の両方を通って前記繊維ウェブ(12)が、インプリント生地(14)と共に、案内されることを特徴とする請求項49に記載の装置。

【請求項71】
前記ガスプレスが、少なくとも4つのロールの配置を有することを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項72】
前記ガスプレスが、U形状の箱(82)を備えることを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項73】
前記ガスプレスの前記圧力空間(58)内圧力が、>21100kg/平方m、好ましくは>28200kg/平方mのチャンバ内圧力であることを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項74】
ウェブの走る方向(L)で観測される前記乾燥機シリンダ(20)と前記シュープレスユニット(22)とを含む前記シュープレスの前記プレスニップ(18)の長さが、約80mmの値より大きく、圧力プロファイルが、約25500kg/平方mの値以下の最大プレス加工圧で前記プレスニップ長上に生じるように、前記シュープレスが設計されることを特徴とする請求項63に記載の装置。

【請求項75】
前記形成領域内で、区域によって異なる生地透過性を有する少なくとも1つの脱水生地(42、54)が設けられることを特徴とする請求項53に記載の装置。

【請求項76】
前記形成領域内において、隙間内のパルプの流れ(44)を形成しながら共に走り、かつ特に形成ロールなどの形成要素(46)上を案内される、2つの循環する脱水生地(14、42)を有するフォーマーが設けられ、区域によって異なる生地透過性を有する脱水生地が、前記形成要素(46)と接触しない外側の生地(42)として及び/または内側の生地(54)として設けられることを特徴とする請求項53に記載の装置。

【請求項77】
前記内側の生地として、インプリント生地(14)が設けられ、前記外側の生地(42)として、区域によって異なる生地透過性を有する脱水生地が、設けられることを特徴とする請求項76に記載の装置。

【請求項78】
前記内側の生地(54)のインプリント生地(14)に、前記繊維ウェブ(12)が転写されることを特徴とする請求項77に記載の装置。

【請求項79】
前記プレスニップ(18)を通って、インプリント生地(14)、たとえばTAD生地、またはインプリント膜が案内され、このインプリント生地(14)について、窪んだ区域または穴によって形成された非接触面部分と比べて、隆起区域または閉区域(68)によって形成されたより小さい接触面部分が生じるように構造化され、前記繊維ウェブ(12)のより小さい接触面比率が、それに対応して前記プレスニップ(18)内でプレス加工されることを特徴とする請求項60,61,63のいずれか1項に記載の装置。

【請求項80】
前記隆起区域または閉区域(68)の接触面比率が、≦40%、好ましくは約20%から約30%までの範囲内、特に約25%にあるインプリント生地(14)が設けられることを特徴とする請求項79に記載の装置。

【請求項81】
前記隆起区域(68)及び前記窪んだ区域が、前記生地の、オフセットから、即ち横糸と縦糸の交点から生じるインプリント生地(14)が設けられることを特徴とする請求項79に記載の装置。

【請求項82】
前記空気分散膜として、所謂SPECTRA膜が、前記ウェブを脱水するために設けられ、前記SPECTRA膜が、従来の、特に織った、生地と共に設けられることが好ましいことを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項83】
前記空気分散膜として、所謂反リウェット膜が、前記ウェブを脱水するために設けられることを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項84】
前記反リウェット膜が、従来の、特に織った、生地と共に設けられることを特徴とする請求項83に記載の装置。

【請求項85】
前記反リウェット膜が、さらなる生地などを用いずに設けられることを特徴とする請求項83に記載の装置。

【請求項86】
前記インプリント膜の厚さが、約1から約3mmまでに達することを特徴とする請求項79に記載の装置。

【請求項87】
前記布配置の後に、前記排水流体の流れ方向において、開放表面を有するカウンタ手段が続くことを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項88】
前記カウンタ手段に、吸引手段が結合されることを特徴とする請求項87に記載の装置。

【請求項89】
前記カウンタ手段が、ベントロールを備えることを特徴とする請求項87に記載の装置。

【請求項90】
前記カウンタ手段が、開放箱を備えることを特徴とする請求項87に記載の装置。

【請求項91】
前記カウンタ手段の開放表面に、前記反リウェット生地が接触することを特徴とする請求項87に記載の装置。

【請求項92】
前記反リウェット生地が、少なくとも1つの流体または空気分散生地層を有し、前記分散生地層が、前記カウンタ手段の開放表面に接触するよう構成されることを特徴とする請求項87に記載の装置。

【請求項93】
前記反リウェット生地が、少なくとも1つの空気分散生地層及び有孔フィルム層及び/またはSPECTRA膜を含み、少なくとも前記有孔フィルム層が、ポリマーまたはポリエステルフィルム及びプラスチックフィルムの1つからなることを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項94】
前記反リウェット生地が、2つを超える層を有することを特徴とする請求項93に記載の装置。

【請求項95】
前記反リウェット生地が、非常に粗い第3の裏面層を有することを特徴とする請求項94に記載の装置。

【請求項96】
前記反リウェット生地が、裏面空気分散生地層を有することを特徴とする請求項94に記載の装置。

【請求項97】
前記反リウェット生地が、空気分散層/有孔フィルム層、及び/またはSPECTRA膜/空気分散層/有孔フィルム層、及び/またはSPECTRA膜の多層構造を有することを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項98】
前記反リウェット生地が、最終裏面保水空気分散層を有することを特徴とする請求項97に記載の装置。

【請求項99】
前記有孔フィルム層が、片側または両側に接着剤で被覆されたポリマーまたはポリエステルフィルムと、前記ポリマーまたはポリエステルフィルム及び前記接着剤が通る穴とを含むことを特徴とする請求項93又は97のいずれか1項に記載の装置。

【請求項100】
それぞれの前記空気分散生地層が、平織り及び多重浮き織りの1つを含むことを特徴とする請求項92,93,96のいずれか1項に記載の装置。

【請求項101】
それぞれの前記空気分散生地層が、多重浮き織りを含むことを特徴とする請求項100に記載の装置。

【請求項102】
前記有孔フィルム層が、その中に一連の貫通穴を有し、それぞれの組の最も近い間隔の貫通穴が、穴の距離だけ分離され、それぞれの前記空気分散生地層が、それに関連する生地の織り方を有し、前記生地の織り方が、織り反復距離を有し、前記織り反復距離が、前記穴の距離以上の織り反復距離であることを特徴とする請求項93に記載の装置。

【請求項103】
前記織り反復距離が、前記穴の距離より大きいことを特徴とする請求項102に記載の装置。

【請求項104】
前記有孔フィルム層が、その中に一連の貫通穴を有し、前記有孔フィルム層が、約少なくとも40,000穴/平方mを有することを特徴とする請求項93,97,99のいずれか1項に記載の装置。

【請求項105】
前記有孔フィルム層が、その中に一連の貫通穴を有し、前記有孔フィルム層が、約少なくとも200,000穴/平方mを有することを特徴とする請求項93,97,99のいずれか1項に記載の装置。

【請求項106】
前記有孔フィルム層またはSPECTRA膜が、1%から30%の近似的な範囲内の開放面積を有することを特徴とする請求項93又は97のいずれか1項に記載の装置。

【請求項107】
前記有孔フィルム層またはSPECTRA膜が、5%から15%の近似的な範囲内の開放面積を有することを特徴とする請求項93又は97に記載の装置。

【請求項108】
前記有孔フィルム層またはSPECTRA膜が、約0.102cm未満の厚さを有することを特徴とする請求項93又は97のいずれか1項に記載の装置。

【請求項109】
前記有孔フィルム層またはSPECTRA膜が、約0.0127cm未満の厚さを有することを特徴とする請求項93又は97に記載の装置。

【請求項110】
それぞれの空気分散生地層が、朱子生地からなることを特徴とする請求項92,93,96のいずれか1項に記載の装置。

【請求項111】
前記インプリント生地を、グラフィック紙を製造するために、成形膜ではなく、非成形膜が使用されることを特徴とする請求項47に記載の装置。

【請求項112】
立体強度を有する立体構造が設けられた繊維ウェブを製造する方法であって、
前記繊維ウェブを、第1の圧力場により、<25%の乾燥量でインプリント生地と共に予じめインプリントする工程と、
前記インプリント生地の上で前記繊維ウェブを、第2の圧力場によりプレスする工程であって、前記繊維ウェブを立体強度と立体構造とを調節して脱水乾燥する工程を含む、プレスする工程と
を備えた立体強度を有する立体構造が設けられた繊維ウェブを製造する方法において、
前記予じめインプリントする工程及び/又は前記プレスする工程は、前記第1の圧力場及び/又は前記第2の圧力場を、少なくとも1つの吸引要素によって作り、
前記少なくとも1つの吸引要素は前記繊維ウェブの反対側で前記インプリント生地の側に配置され、
前記少なくとも1つの吸引要素は前記繊維ウェブをインプリント生地表面構造の中へ吸引し、
前記プレス工程は更に、前記第2の圧力場をプレスニップにおいて作り、該プレス工程は前記プレスニップを形成する乾燥機シリンダと対向要素の間において行われ、
前記プレスニップに案内される前記繊維ウェブは第1の面と第2の面を有し、前記第1の面は、前記乾燥シリンダと接し、前記第2の面は前記第1の面の反対側であって、前記インプリント生地と接触する
ことを特徴とする方法。

【請求項113】
前記乾燥機シリンダとして、ヤンキーシリンダが使われることを特徴とする請求項112に記載の方法。

【請求項114】
前記プレスする工程が、前記対向要素としてプレスシューユニットを含み、該プレスシューは前記乾燥機シリンダと相互に作用し、前記プレスニップの範囲内で該シュープレスと共に案内される柔軟なスリーブを含むことを特徴とする請求項113に記載の方法。

【請求項115】
前記プレスする工程が、前記プレスシューユニットとして、柔軟なロールスリーブを有する圧力ロールを用いることを特徴とする請求項114に記載の方法。

【請求項116】
前記プレスする工程が、前記対向要素として、圧力ロール又は吸引ロールを用いることを特徴とする請求項112に記載の方法。

【請求項117】
ウェブの走る方向で観測される前記乾燥機シリンダと前記シュープレスユニットとを含む前記シュープレスの前記プレスニップには、約80mmの値より大きい長さのものが選択され、圧力プロファイルが、約25500kg/平方mの値以下の最大プレス加工圧で前記プレスニップ長上に生じるように、前記シュープレスが設計されることを特徴とする請求項114に記載の方法。

【請求項118】
立体強度を有する立体構造が設けられた繊維ウェブを製造する方法であって、
前記繊維ウェブを、第1の圧力場により、<25%の乾燥量でインプリント生地と共に予じめインプリントする工程と、
前記インプリント生地の上で前記繊維ウェブを、第2の圧力場によりプレスする工程であって、前記繊維ウェブを立体強度と立体構造とを調節して脱水乾燥する工程を含む、プレスする工程と
を備えた立体強度を有する立体構造が設けられた繊維ウェブを製造する方法において、
布が、少なくとも1つの吸引ロールの周囲を、前記インプリント生地及びその間に挿入された繊維ウェブと共に案内され、前記布は前記少なくとも1つの吸引ロールと接する
ことを特徴とする、方法。

【請求項119】
前記布は、従来のSPECTRA膜及び又は反リウェット膜を組み合わせた布を用いて行われることを特徴とする118記載の方法。

【請求項120】
前記従来のSPECTRA膜として、織ったSPECTRA膜が用いられることを特徴とする、請求項119記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−190114(P2008−190114A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−73701(P2008−73701)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【分割の表示】特願2003−562385(P2003−562385)の分割
【原出願日】平成15年1月24日(2003.1.24)
【出願人】(504462847)ボイス ファブリックス パテント ゲーエムベーハー (1)
【氏名又は名称原語表記】Voith Fabrics Patent GmbH
【Fターム(参考)】