説明

立体輪郭の型を取り、それを維持する方法

立体(三次元の)型取りシステムのための方法およびシステムであり、ほぼ気密なリザーバを構成している可撓性のハウジングと、リザーバ内に入れた或る量の粒子と、リザーバ内に入れた或る量の気体および/または液体と、リザーバと連通していて、リザーバから気体および/または液体の少なくとも一部を選択的に抜くことのできる弁システムとを含む。型取りされた立体型は選択的に消去可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体(三次元)輪郭の型を取ること、より詳しくは、対象物体の立体輪郭の型を取り、それを維持する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の立体輪郭の型を取る方法が知られている。しかしながら、従来の立体型取りシステムは、対象物体の立体輪郭の型を取るための安価、簡単、清潔、精密な方法を提供することはない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、限定するものではないが、特注製作の座席、寝床、ヘルメット、輸送コンテナ、グリップ、足支え、履き物などの分野のような、多くの用途や場面で改良した立体型取りシステムについての要望があり、上記の欠陥を克服する立体型取りシステムが有益であることを証明するであろう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、立体(三次元)型取り方法およびシステムを提供する。本発明の三次元(立体)型取りシステム実施形態は、そこにほぼ気密なリザーバを構成している可撓性のハウジングと、リザーバ内に入れた複数の粒子と、リザーバ内に入れた気体および/または液体と、リザーバと連通していて、リザーバ内に入れた気体および/または液体の量を調整する弁アッセンブリとを含む。
【0005】
本発明の別の実施形態においては、調整するということに、リザーバにかかる圧力に応答して気体および/または液体の少なくとも一部を抜くことも含み、ハウジングが、圧力を除去した後に圧力で形成された輪郭をほぼ保持する。
【0006】
本発明の別の実施形態においては、粒子はエラストマーである。
本発明の別の実施例においては、粒子は固形である。
本発明の別の実施形態においては、粒子は球形、円筒形および/またはランダムな形状をしている。
本発明の別の実施形態においては、粒子は約0.1mm〜約10mmのサイズである。
本発明の別の実施形態においては、粒子は2つ以上の密度を有する。
本発明の別の実施形態においては、粒子は2つ以上の硬度を有する。
【0007】
本発明の別の実施形態においては、弁アッセンブリは気体および/または液体の流れを制御する一方向性弁を含む。
本発明の別の実施形態においては、一方向性弁は気体および/または液体をハウジング内に選択的に再導入できるバイパス機能を有する。
本発明の別の実施形態においては、システムは弁アッセンブリを通っての気体および/または液体の漏洩を阻止するプラグを含む。
本発明の別の実施形態においては、弁アッセンブリは2つまたはそれ以上の弁を含む。
本発明の別の実施形態においては、弁アッセンブリは出力弁および入力弁を含む。
【0008】
本発明の別の実施形態においては、システムは弁アッセンブリの開口部を制御する電子制御システムを含む。
本発明の別の実施形態においては、システムは静電荷による制御システムの損傷を防ぐシールド層を含む。
本発明の別の実施形態においては、電子制御システムはプロセッサおよびバッテリを含む。
本発明の別の実施形態においては、システムは制御システムを作動させる遠隔制御装置を含む。
本発明の別の実施形態においては、制御システムは音声作動式である。
本発明の別の実施形態においては、システムは熱センサを含む。この熱センサは、システムが選定温度を超えたときに制御システムを作動させ、気体および/または液体をハウジングに流入させ、ハウジングを冷却できる。
【0009】
本発明の別の実施形態においては、粒子は接着剤でドープ処理する。
本発明の別の実施形態においては、粒子は高粘度材料で潤滑化する。
本発明の別の実施形態においては、粒子は静電気防止となっている。
本発明の別の実施形態においては、粒子の少なくとも一部は適切に較正されたエネルギ源によって相互に融着できる。
【0010】
本発明の別の実施形態においては、エネルギ源はヒータおよびマイクロ波デバイスから選択する。
本発明の別の実施形態においては、リザーバはバリヤによって選択的に相互に結合して少なくとも2つのパーティションを形成する対向面を有し、これら少なくとも2つのパーティション間での粒子の移動を制限している。
本発明の別の実施形態においては、気体および/または液体は接着剤、水または空気である。
【0011】
本発明の別の実施形態においては、ハウジングは中間層と外側層とを含み、中間層は粒子と外側層との間に配置してある。
本発明の別の実施形態においては、中間層はメッシュタイプ・スクリーンである。
本発明の別の実施形態においては、ハウジングは着座面を形成している。
本発明の別の実施形態においては、着座面は、椅子、車椅子、航空機、自転車、オートバイ、列車、自動車、バスまたはマットレス・トッパーで使用する。
【0012】
本発明の別の実施形態においては、システムは気体および/または液体を圧送するポンプを含む。
本発明の別の実施形態においては、システムは気体および/または液体のための真空システムを含む。
【0013】
本発明の別の実施形態においては、ハウジングは人間の足を支持するように構成してある。
本発明の別の実施形態においては、システムは履き物と一体化している。
本発明の別の実施形態においては、システムはヘルメットと一体化している。
本発明の別の実施形態においては、システムは握持デバイスと一体化している。
【0014】
本発明の別の実施形態においては、ハウジングの少なくとも一部は弾性である。
本発明の別の実施形態においては、粒子の少なくともいくつかは繊維である。
本発明の別の実施形態においては、少なくとも2つのパーティションの各々は異なった特性を有する粒子で満たしてある。
【0015】
本発明の別の実施形態においては、システムは異なった結合特性を有する粒子のサブセットを保持するための予成形セクションをリザーバ内に含む。これらのセクションの各々は、それに向かう気体および/または液体の流れを選択的に制御するための独立した弁アッセンブリに接続する。
本発明の別の実施形態においては、システムはリザーバ内に予成形セクションを含む。隣接しているパーティション間のバリヤはそれを通って気体および/または液体が流れるのを許す。
【0016】
本発明の別の実施形態においては、ハウジングは履き物のインソールを含む。
本発明の別の実施形態においては、ハウジングは履き物のミッドソールを含む。
【0017】
本発明の別の実施形態においては、ハウジングは変形可能なモールドを含む。
本発明の別の実施形態においては、ハウジングは消去可能なモールドを含む。
本発明の別の実施形態においては、ハウジングはミッドソールまたはインソールを含む。ハウジングは内蔵型支持体を有し、足底の足型を取るために粒子で満たしてある。
【0018】
本発明の別の実施形態においては、粒子は或る範囲の粘度を有する潤滑剤で潤滑化してある。
本発明の別の実施形態においては、粒子は約10〜約70のShoreA硬度を有する。
本発明の別の実施形態においては、弁アッセンブリは粒子より小さい端開口部を有する。
【0019】
本発明の別の実施形態においては、システムは所定の形状および支持構造を有するミッドソール空所を含む。
本発明の別の実施形態においては、システムは前方部分を有するミッドソールを含む。前方部分は、ミッドソールの約1/3からなり、足前部の下に分布する粒子の量を制限する下方空所を有する。
【0020】
本発明の別の実施形態においては、ハウジングの1つまたはそれ以上の領域は粒子移動を制限している。
本発明の別の実施形態においては、ハウジングは気体および/または液体の放出用の出口を含む。
本発明の別の実施形態においては、ハウジングは気体および/または液体を逃がすことのできる1つまたはそれ以上の孔を含む。
【0021】
本発明の別の実施形態においては、粒子の少なくとも一部は適切に較正されたエネルギ源を付与ことによって相互に融着できる物質でドープ処理してある。
本発明の別の実施形態においては、弁アッセンブリは粒子がそこに入るのを防ぐスクリーンを含む端開口部を有する。
本発明の別の実施形態においては、システムは粒子の移動を減らすようにハウジングに塗布した粘着面を含む。
【0022】
特別あつらえの支持デバイスを製造するための本発明の方法実施形態は、複数の粒子ならびに気体および/または液体で部分的に満たしたほぼ気密のハウジング上に対象物体を配置する工程と、ハウジング内の気体および/または液体の少なくとも一部を抜く工程とを含む。
本発明の別の実施形態においては、本方法は、ハウジングを振動させる工程を含む。
【0023】
本発明の三次元(立体)型取りシステム実施形態は、ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジングと、リザーバ内に入れた複数の粒子と、リザーバ内に入れた或る体積の気体および/または液体と、リザーバと連通していて、リザーバ内の気体および/または液体の量を調整する弁アッセンブリと、粒子を活性化し、分散させて対象物体の輪郭に適合させるバイブレータとを含む。
【0024】
正の足輪郭から特別あつらえの履き物を製造するための本発明の方法実施形態は、履き物のミッドソール内にばらの粒子を予め装填する工程と、履き物内から履き物の外で終わっている一方向性空気弁アッセンブリまで真空管路を創設する工程と、ミッドソールを気密に密封する工程と、正の足輪郭をミッドソール上に置き、しっかりと押圧する工程と、弁アッセンブリに接続した真空システムを作動させて足輪郭の型を取る工程とを含む。
【0025】
本発明の方法の別の実施形態において、粒子の少なくとも一部は適切に較正されたエネルギ源によって相互に融着させる。
本発明の方法の別の実施形態において、エネルギ源はヒータおよびマイクロ波デバイスから選択する。
【0026】
特別あつらえの支持デバイスを製造するための本発明の方法実施形態は、複数の粒子ならびに気体および/または液体で部分的に満たしたほぼ気密のハウジング上に対象物体を配置する工程と、対象物体をハウジングの表面上で強制的に動かす工程と、この動きに応答して気体および/または液体の少なくとも一部を抜く工程とを含む。
【0027】
輪郭型を得るための本発明のミッドソール実施形態は、ミッドソール内に入れたばらの独立した粒子を含む。
輪郭型を得るための本発明のインソール実施形態は、インソール内に入れたばらの独立した粒子を含む。
【0028】
本発明の三次元(立体)型取りシステム実施形態は、ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジングと、リザーバ内に入れた複数の粒子と、リザーバ内に入れた気体および/または液体とを含む。ハウジング内の複数の粒子および気体および/または液体は、ハウジング上に強制的に置いた対象物体の輪郭を維持する。
【0029】
本発明の別の実施形態においては、システムは互いに対するほぼ固定した位置に複数の粒子を保持する高粘度物質を含む。
本発明の別の実施形態においては、システムは所望の位置に向かって粒子を活性化するバイブレータ機構を含む。
【0030】
本発明の三次元(立体)型取りシステム実施形態は、ほぼ気密のリザーバを中に構成している剛性または半剛性の矯正用ハウジングと、リザーバ内に入れた複数の粒子と、リザーバ内に入れた気体および/または液体と、リザーバと連通していて、リザーバ内に入れた気体および/または液体の量を調整する弁アッセンブリと、粒子を活性化し、分散させて対象物体の輪郭に適合させるバイブレータとを含む。
【0031】
本発明の履き物デバイス実施形態は、ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジングと、リザーバ内に入れた複数の粒子と、リザーバ内に入れた気体および/または液体と、リザーバと連通していて、リザーバ内に入れた気体および/または液体の量を調整する弁アッセンブリと、粒子を活性化、分散させて履き物デバイスの輪郭を対象物体の輪郭に適合させるバイブレータとを含む。履き物デバイスとは、ミッドソールまたはインソールである。
本発明の履き物デバイスの別の実施形態において、粒子はビーズおよび/または繊維である。
【0032】
本発明の座席デバイス実施形態は、ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジングと、リザーバ内に入れた複数の粒子と、リザーバ内に入れた気体および/または液体と、可撓性のハウジングに接続してあって、リザーバから気体および/または液体の少なくとも一部を選択的に抜くことができる真空ポンプとを含む。
本発明の別の実施形態においては、座席デバイスは、リザーバと連通していて、リザーバへ、または、リザーバからの気体および/または液体の流れを選択的に封止できる弁を含む。
【0033】
本発明の別の実施形態においては、座席デバイスは真空ポンプの動作を制御するコントローラを含む。
本発明の座席デバイスの別の実施形態において、コントローラはタイマを含む。
本発明の座席デバイスの別の実施形態において、コントローラは真空ポンプに対する空気流の方向を制御する。
本発明の座席デバイスの別の実施形態において、コントローラは真空ポンプに空気流の方向を逆転させる。
本発明の座席デバイスの別の実施形態において、コントローラはプログラムした所定の真空作用シーケンスに従って空気流の方向を制御する。
本発明の座席デバイスの別の実施形態において、コントローラは手動入力に従って空気流の方向を制御する。
【0034】
本発明の座席デバイスの別の実施形態において、真空ポンプは手動入力に応答して作動する。
本発明の別の実施形態においては、座席デバイスは真空ポンプに接続した複数の可撓性ハウジングを含む。
本発明の別の実施形態においては、座席デバイスは熱センサを含む。コントローラにより、熱センサが選定温度を上回るハウジング内の温度を検出したときに気体および/または液体がハウジング内に流入する。
【0035】
本発明の座席デバイス実施形態は、ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジングと、リザーバ内に入れた複数の粒子と、リザーバ内に入れた気体および/または液体と、可撓性のハウジングに接続してあって、リザーバから気体および/または液体の少なくとも一部を選択的に抜くことができる弁アッセンブリとを含む。
【0036】
本発明の座席デバイスの別の実施形態において、弁アッセンブリはそこに粒子が入るのを防ぐスクリーンを含む端開口部を有する。
本発明の別の実施形態においては、座席デバイスは、リザーバと連通していて、リザーバへ、または、リザーバからの気体および/または液体の流れを選択的に封止できる弁を含む。
【0037】
本発明の別の実施形態においては、座席デバイスは真空システムの動作を制御するコントローラを含む。
本発明の座席デバイスの別の実施形態において、コントローラはタイマを含む。
本発明の座席デバイスの別の実施形態において、弁システムは手動入力に応答して作動する。
本発明の別の実施形態においては、座席デバイスは弁システムに接続した複数の可撓性ハウジングを含む。
本発明の別の実施形態においては、座席デバイスは熱センサを含む。コントローラにより、熱センサが選定温度を上回るハウジング内の温度を検出したときに気体および/または液体がハウジング内に流入する。
【0038】
本発明の三次元(立体)型取りシステム実施形態は、ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジングと、リザーバ内に入れた複数の粒子と、リザーバに入れた液体および/または気体とを含む。気体および/または液体の少なくとも一部は対象物体の立体型を取るためリザーバから選択的に抜かれる。
【0039】
本発明の別の実施形態においては、立体型取りシステムは、リザーバと連通していて、対象物体を立体型取りシステム上に配置したときにそれに応答してリザーバから気体および/または液体の少なくとも一部を逃がすことのできる高真空管路を有するミッドソールを含む。
【0040】
本発明の立体型取りシステムの別の実施形態において、気体および/または液体は一方向にのみ高真空管路を通って流れることができる。
本発明の立体型取りシステムの別の実施形態において、気体および/または液体は、順方向、逆方向の両方向において、高真空管路を通って流れることができる。
本発明の立体型取りシステムの別の実施形態において、真空管路は、気体および/または液体の放出用の手動逆止弁と、気体および/または液体の流入用の付加的な管路とに接続してある。
【0041】
本発明の立体型取りシステムの別の実施形態において、立体型取りシステムは、気体および/または液体が選択的に高真空管路を通って流れることができるように高真空管路に組み込んだフラップを含む。
本発明の立体型取りシステムの別の実施形態において、立体型取りシステムは座席デバイスを含む。
【0042】
本発明の履き物デバイス実施形態は、ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジングと、リザーバ内に入れた複数の粒子と、リザーバ内に入れた気体および/または液体と、補充用気体および/または液体供給源をそこに収容する補充用リザーバとを含む。気体および/または液体がリザーバから選択的に取り出され、補充用リザーバが補充用気体および/または液体供給源の少なくとも一部をリザーバに供給する。履き物デバイスとはミッドソールまたはインソールである。
【0043】
本発明の別の実施形態においては、履き物デバイスは補充用リザーバに入れた補充用気体および/または液体を含む。
【0044】
本発明の握持デバイス実施形態は、ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジングと、リザーバ内に入れた複数の粒子と、リザーバ内に入れた気体および/または液体と、リザーバと連通していて、リザーバ内に入れた気体および/または液体の量を調整する弁アッセンブリとを含む。
【0045】
本発明の握持デバイスの別の実施形態において、弁アッセンブリはリザーバ内に入れた気体および/または液体の少なくとも一部の抜き取りを可能にする弁を含む。
本発明の握持デバイスの別の実施形態において、弁アッセンブリは真空源に接続している。
本発明の別の実施形態においては、握持デバイスはハウジングまわりに配置した記憶強化材料の層を含む。
本発明の握持デバイスの別の実施形態において、ハウジングは運動用具のハンドルまわりに配置してある。
【0046】
本発明の握持デバイスの別の実施形態において、握持デバイスは、ゴルフ・クラブ、野球バット、ラケット、ポール、ステアリングホイール、ハンドルバー、火器ハンドル、動力ツールまたは手工具と共に使用するようになっている。
本発明の握持デバイスの別の実施形態において、弁アッセンブリはそこに粒子が入るのを防ぐスクリーンを含む端開口部を有する。
【0047】
特注製作のハンドルグリップを製造するための本発明の方法実施形態は、複数の粒子ならびに気体および/または液体で部分的に満たしたほぼ気密のハウジング上に使用者の手を置く工程と、手でハウジングに圧力を加える工程と、ハウジング内の気体および/または液体の少なくとも一部を抜く工程とを含む。
【0048】
本発明の別の実施形態においては、本方法は手を取り除く工程を含む。手の輪郭がハウジング上に保持される。
本発明の別の実施形態においては、方法はハウジングを振動させる工程を含む。
本発明の方法の別の実施形態において、気体および/または液体の少なくとも一部を抜くことは手の圧力によって行う。
本発明の方法の別の実施形態において、気体および/または液体の少なくとも一部を抜くことは少なくとも真空ポンプによって行う。
【0049】
〔発明の詳細な説明〕
ほぼ気密のハウジングを含む三次元型取りシステムを提供する。ハウジングの形状は、立体輪郭の寸法を取ろうとしている対象物体の寸法、形状に意のままに適合すると好ましい。ハウジングは内部がリザーバとなっている。ばらの粒子および気体および/または液体がリザーバに入っている。弁システムがリザーバと連通して配置してある。
【0050】
この例においては、ハウジングは、リザーバ内に充分な体積の空気および/または液体を有し、内部で粒子が自由に動けるようになっている。この容器は、意のままに折り曲げたり、形付けたりすることができる。この例においては、ハウジングは、折り曲げたり、形付けたり、所望の形状を得ることができ、それ故、弁システムを経て気体および/または液体のすべてまたは大部分を抜くことができる。リザーバから気体および/または液体を抜くことでハウジング内のばらの粒子を互いに密接させることができる。ばらの粒子のこの密接で粒子の再分散を容易に防ぐことができる。ハウジングの曲げた形状、形付けた形状または所望の形状は、ハウジングの立体輪郭の形として保持される。
【0051】
図面に開示した実施形態は、足底面に適合し、それを支持するデバイス、使用者の殿部に適合しそれを支持するデバイスおよび使用者の握り方に適合するデバイスを含む。図示された実施形態は、本発明およびその用途を説明するものであり、いかなる意味でも本発明の用途範囲を制限するものではない。背景で述べたように、本発明は多くの異なった輪郭の支持用途に応用できる。
【0052】
本発明の教示は、数多くの場面に適用できるが、主として履き物のインナーソールまたはミッドソールに関連して説明することになる。したがって、靴は、その底内側を満たすに充分な寸法、形状を有するほぼ気密のハウジングを受け入れるミッドソールを受け入れるに充分な深さを持って設計する。この例においては、本発明のシステムは、握ることを意図したデバイスに含まれる。気密ハウジングは使用者の手に合わせた寸法にすると好ましい。ハウジングは、寸法、形状で、履き物業界で普通に使用される中敷きに類似すると好ましい。ハウジングは、好ましくは、ばらの独立した粒子で少なくとも部分的に満たされる。
【0053】
ミッドソールは、靴の底空所に嵌合させるドロップイン・タイプであってもよい。あるいは、ミッドソールは、靴内に恒久的に成型してあったり、接着してあったりしてもよい。ドロップインミッドソールは、壊れたときに簡単に交換できるという利点がある。
【0054】
本教示と適合する適切な粒子としては、約0.5mm〜約4mmの公称直径を有するエラストマー・ビードがある。容器に導入される粒子の量は、足を靴から抜いた場合に靴内で足の下に存在する過剰なスペース量の関数である。ハウジング内部のこの過剰スペースは、たとえば、可能性のある靴の着用者の大多数の支持要求に合わせるように調整できる。
【0055】
本発明によれば、粒子は、ビードではなく繊維であってもよい。繊維は、量が多く、本発明の立体輪郭型取りを容易にするのに役立つので好ましい。ここで、開示した実施形態、図面および特許請求の範囲のすべてに関して繊維をビードの代わりにまたはビードと組み合わせて使用できることは了解されたい。繊維は弾性材料で構成してもよい。弾性材料の例としては、たとえば、ゴムタイヤをすり砕いて得ることができるゴムがある。別の実施形態においては、繊維は、乾燥していてもよいし、潤滑剤でコーティングしてあってもよいし、特殊な性質を有する1つまたはそれ以上の層でコーティングしてあってもよい。コーティングまたは潤滑剤は、或る態様では、高粘度特性を有する。高粘度潤滑剤またはコーティングの保持力は、コーティング時に繊維が対象物体の輪郭を保持する輪郭モールドとなるが、しっかりした(すなわち、恒久的な)モールドとはならない程度にする。
【0056】
粒子は、様々な材料で構成できる。そのような材料の例としては、ウレタン、EVA、ゴムおよび種々の繊維がある。
【0057】
図1は、本明細書における教示に従ってビード110を内部に入れたインナーソール105(インソールとも呼ばれる)を含むデバイス例、たとえば、サンダル100の頂部斜視図である。
図2は、ビード110を収容しているインナーソール105の半分が露出している、図1のサンダル100の頂部斜視図である。
図3は、インナーソール105およびその中のビード110を頂部ライナ115内に密封した、図1のサンダル100の頂面図である。
図4は、輪郭の寸法を取ろうとしている足120と、気体抜きシステム125を含めた、図1のサンダル100の頂面図である。
図5は、輪郭の寸法を取ろうとしている足120を含めた、図1のサンダル100の頂面図である。
【0058】
図6は、気体抜きシステム625を有する、本明細書における教示によるインナーソール600とその上に置いた足620の頂部斜視図である。
図7は、本明細における教示によるインナーソール600の斜視図であり、部分的に露出したそこに入れられたビード610と取り付けた真空管路630とを示す図である。インナーソール600から部分的に取り外されている頂部ライナ615も示してある。
図8は、立体輪郭の型を取った、真空管路630を有するインナーソール600の頂部斜視図である。
【0059】
ほぼ気密のハウジングは、少なくとも片面で、足と接触するのに適した材料を積層してもよい。このような適切な材料としては、たとえば、特殊処理した革、布または同様の特性を有する合成材料がある。
この態様において、ハウジングの内部に構成されたリザーバは、それと連通する少なくとも1つの一方向弁を有し、この弁により、ほぼ気密のリザーバから気体および/または液体が流出するのが可能となる。一方向性弁は、好ましくは、ハウジングから気体および/または液体を強制的に抜くための真空システムに接続するためのエアコネクタを有する。
【0060】
或る態様では、一方向性弁は、ハウジング内に空気を選択的に再導入できるようにバイパス機能を含む。或る態様では、気体および/または液体は、ハウジング内へ戻されない。
また別の態様においては、ブロワまたは空気導入手段を設けて空気をハウジング内へ導入してもよい。
【0061】
作業に当たって、本発明の成形可能なインナーソール実施形態(以下、「自動特別あつらえのインソール」とも呼ぶことがある)を靴のミッドソール内に配置する。次に、足を靴の中に入れ、ばらの粒子を収容しているハウジングの頂面に対して動かし、ハウジング内に収容されている粒子を押して足底面の立体形状に一致させる。別の方法では、靴、自動特別あつらえのインソールおよび足を振動面またはバイブレータに対して位置させ、足底面まわりの粒子の移動を助けてその立体輪郭を持たせる。図9〜15を参照して、ここには、本教示によるバイブレータ・プレートが示してある。
【0062】
図9は、バイブレータ905上に位置したインナーソール900の頂面図である。図10は、バイブレータ905上に位置したインナーソール900の別の図である。
図11は、バイブレータ905上に位置したインナーソール900の頂面図であり、このインナーソールは、その中にあるビード910を露出させるために部分的に外された頂部ライナ915を有する。
【0063】
図12は、バイブレータ905上に位置したインナーソール900の側部斜視図であり、その中に入れたビード910の露出状態を示している。
図13は、インナーソール・ハウジング935と接続した真空管路930の例の頂面図である。結合されたフィルタ940(スクリーンまたはワイヤメッシュの形をしている)がインナーソール・ハウジング935内に配置してある。
【0064】
気体(たとえば、空気)および/または液体の過剰分はハウジングから抜かれる。気体および/または液体を抜くことは、以下に詳細に説明する数多くの方法で達成できる。粒子を保持しているリザーバと連通する一方向空気弁が軽い圧力ブレークポイントを有し、一方向性弁の流れ方向がハウジングから空気を自由にする方向に向かう場合、単に足を押し下げるだけでハウジングから空気の大部分を追い出すことになる。
【0065】
一方向空気弁を上述したように使用するとき、別の方法では真空排気手段を一方向弁の自由空気側に接続する。この真空排気手段を作動して容器から空気の大部分を抜く。
この弁は一方向逆止弁であってもよい。この弁は、弁を手動で開閉するプッシュプル機構を有する単純な機械弁であってもよい。二次プラグまたはステムを設けて、漏洩防止のために逆止弁の出口に適用してもよい。その場合、プラグは、取り外し自在であって、ハウジング輪郭のリセット中に取り外す。プッシュプル弁は、漏洩防止のために逆止弁と同じ管路にあってもよい。
【0066】
粒子を保持しているハウジングから気体および/または液体を抜く別の方法としては、一方向弁と連動して気体および/または液体の真空排気ツールを使用することがある。この気体/液体真空排気ツールを一方向弁に接続して作動すると、ハウジングから気体および/または液体のほぼすべてを抜くことができる。この気体/液体抜き方法は、真空排気がほぼ完璧であるから、粒子の形状を保持または固定し、粒子の自由な運動を制限するのに非常に効果的である。
【0067】
ひとたび形状の型を取ったならば、その形状を恒久的に保持または固定することが望ましい。この特徴を実現するために数多くの方法が開示されている。たとえば、自動特別あつらえのインソールでの歩行作用では、輪郭をつけた表面に足によって加えられる力によって、一歩ごとにインソールに組み込んだ一方向空気弁から過剰な空気を追い出す。この方法は、受動的な特徴または自動的な特徴という利点を有する。それは、容器における微量の漏洩について寛容であるということにもなる。さらに、気密プラグを使用すれば、漏洩を防ぐ助けともなり、普通は、週単位で輪郭を保持する助けになる。しかしながら、長期にわたって形状を保持するには完全ではあり得ない。粒子は、容器内部の完全とは言えない真空によって移動する可能性がある。
【0068】
別の方法例によれば、型を取った形状を保持するために接着剤を使用する。粒子の製造中(またはそれ以降)、粒子を接着剤でドープ処理すると、ひとたび形状を保持した後に接着剤を活性化させて粒子を相互にしっかり結合させる。接着剤を活性化できる方法は数多くあり、限定するつもりはないが、たとえば、熱、高周波(RF)エネルギ、紫外線(UV)エネルギ、キャプティブ触媒などがある。触媒に関しては、ポリウレタンその他の材料を使用して粒子を固定位置に接着するように活性化できる。
【0069】
立体形状を保持または固定するまた別の方法によれば、粒子のうち少なくともいくらかのものを溶融させる。ハウジングを所望の形状に形作り、過剰な空気を抜いて形状を保持するのに続いて、熱を加え、粒子を互いに結合するに充分なまで溶融させる。この加熱は、事実上、輻射熱、周囲熱、電磁波、高周波のいずれかであってよい。
【0070】
本教示の一態様においては、立体輪郭の型を取ったハウジングをその当初の静止状態に戻すことが望ましいかも知れない。この目標は、異なった個体が同じ表面を使用する可能性のある着座面または就寝面の用途に特に当てはまる。座席用途の場合、本発明の以下の実施形態を使用して完全自動特別あつらえ座席を実現できる。
【0071】
ハウジングは、着座面の寸法、形状に充分に似せた寸法、形状となるように設計する。ハウジングは、その内部に、ばらの独立粒子を収容するリザーバを構成する。リザーバへの、または、リザーバからの気体および/または液体の流れを制御する少なくとも一つの簡単なオン/オフ弁も設けてある。或る態様においては、エラストマー・ビードを使用して容器をほぼ満たす。対象物体(たとえば、人間の臀部表面)をハウジング上に置き、ハウジング内の粒子を再分散させ、粒子で対象物体の輪郭の型を取る。
【0072】
場合により、空気または液体を容器に導入して粒子を押し出してもよい。場合により、押し出し時に空気または液体を容器内部で循環させ、粒子の自由な運動を助けてもよい。場合により、加圧と組み合わせて、または、加圧の代わりに、振動作用を用いて粒子の自由な運動を助けてもよい。
【0073】
ひとたびハウジングおよび粒子を所望の形状にしたならば、気体および/または液体の全部または一部をリザーバから抜く。気体/液体の抜き出しは、受動的にも能動的にも行うことができる。受動的な場合、一方向空気弁を使用して、リザーバから過剰な気体/液体を追い出すことができる。液体/気体は、対象物体によってハウジングに加えられる力によって追い出される。気体/液体の抜き出しは、粒子を互いにきわめて接近させ、動きにくい型取りした立体輪郭とする。
【0074】
気体/液体を積極的な方法で抜く場合には、粒子保持用リザーバと連通する空気抜きポンプまたは液体抜きポンプをハウジングに用いる。一方向弁またはオン/オフ動作の弁を使用して、抜いた気体または液体が再導入されるという望ましくない事態を防いでもよい。
ハウジングをその当初の状態に戻すためには、空気または液体を充分な体積で再導入して粒子の自由移動を可能にしなければならない。
【0075】
また別の態様においては、完全に立体輪郭の型を取った後にリザーバ内(支持面の下)で気体および/または液体を循環させることが望ましいことがある。この例においては、型取りした立体輪郭内で(接着剤、溶融などによって)粒子が互いに接着している例においては、或る体積の気体および/または液体を容器内へ、また、容器から自由に流れさせる。これにより、たとえば、歩くたびに冷却効果を得ることができる。
【0076】
或る態様においては、2つ以上のタイプのばら粒子材料を共通ハウジング内に保持してもよい。たとえば、その成形特性のために異なった粒子を使用してもよい。
【0077】
別の実施形態では、ハウジングを2つ以上のコンパートメントまたはセクションに分割してもよい。各コンパートメントが、被支持面の下の種々の領域についての調整済みの特性を持っていてもよい。このような特性としては、被支持領域の限られた寸法、形状、粒子または繊維の異なった寸法、密度、重量または硬度、気体または液体の差異がある。セクションの他の特性としては、コーティング、粒子または繊維のタイプ、気体および/または液体を導入したり、追い出したりする能力の差、粒子および/またはドーピング物質を導入したり、追い出したりする能力の差もあり得る。
【0078】
あるいは、ハウジングおよび特にそれの構成するリザーバを多数のセクションに仕切ってもよい。ハウジングの一部を恒久的に立体輪郭の型を取るのに使用し、別のセクションではその中を循環する「自由」粒子を有するように自由を残しておくことができるので、セクションが望ましいかも知れない。多数のパーティションを分離するために、粒子パーティションの結合部に少なくとも1つのバッフルを配置するとよい。本教示のこの態様が図14に示してある。図14は、インナーソール900内部に配置した多種のビード910A、910Bを有するインナーソール900頂面図を示しており、多種のビードがバリヤ945で隔離してある。
【0079】
粒子を充填した、バッフル隔離またはバリヤ隔離式のパーティション/セクションは、ハウジングの或る体積部分を占める気体(すなわち空気)および/または液体に対して透過性であるが、粒子および/または繊維を阻止すると好ましい。バッフルは、粒子の通過は許さないが、空気および/または液体の通過を許す任意の材料で形成するとよい。このような材料として、限定するつもりはないが、ワイヤメッシュ、膜、繊維、合成メッシュがある。
【0080】
図15は、本教示に従って複数の真空管路930A、930Bを取り付けたインナーソール900の側部斜視図である。
【0081】
仕切った(すなわち、コンパートメント化した)ハウジングの形状、寸法、位置に基づいて所定の輪郭付け効果を与えるようにパーティションを設けるとよい。非常に可撓性があって、高度に特別あつらえできるアッセンブリを得るために多数のパーティションがハウジング内にあってもよい。その場合、たとえば、パーティションまたはコンパートメントの各々(または少なくとも選定数)を選択的に所定レベルまで真空吸引する。
【0082】
或る態様においては、ハウジングに組み込んだインソールに多数の孔を設ける。これらの孔(好ましくは、小さくて、インソールの外面に設けてある)は、足で加えた圧力によってインソールから強制的に空気を逃がす。孔は、歩行中に空気が押し出されるような寸法であり、位置にある。孔の寸法および位置は、通常の歩行中に逃げた空気がインソールに完全に再び戻れないようにすると好ましい。すなわち、歩行中に押し出された分の空気は足を上げたときにインソールに再侵入しないということである。
【0083】
或る態様においては、ハウジング内の或る選定した粒子部分は、気体または液体のそれぞれを抜いたり、導入したりするための真空源および/またはポンプと接続する弁システムと連通していない。
【0084】
本教示のまた別の態様においては、ライナのようなカバーをそのライナーの周縁で粒子を収容しているハウジングに取り付けるとよい。すなわち、ライナ・カバーを縁でのみ取り付けたことにより、中心の大部分がハウジング上方へ自由に動けるということである。ハウジングの大部分から分離しているライナは、空気をアッセンブリの内外へ移動させることができる。たとえば、能動的に暖かくなった靴内の加熱された空気は、ライナを通してハウジングおよびハウジングとライナ・カバーのアッセンブリから逃げることができる。さらに、この態様では、ライナに小孔をあけて加熱空気の交換をさらに容易にしてもよい。
【0085】
弁システムまたはその少なくとも一部を、ミッドソール/インソール内、ミッドソール/インソール外、または、ミッドソール/インソールの側壁および/または靴の側壁に設置することも意図しており、それも本発明の範囲内にある。
【0086】
本発明の重要な態様としては、限定するつもりはないが、変形可能なモールド、ハウジングの領域による選択的な固定強さ、或る種の靴実施形態におけるかかとからつま先までの固体材料と変形可能材料との組み合わせ、一方向の制御可能な(すなわち、開/閉可能な)真空/ポンプ管路、ここにおけるデバイスの種々の実施形態によって得られる支持レベルの変更、制御を行うための粒子に対する種々の潤滑度がある。
【0087】
別の態様においては、弁システムに接続できるポンプ・システムおよび真空システムは、粒子、環境関連物いずれかからの損傷、汚染を受けないように保護する。図17に示すように、高真空管路1635を有し、真空管路1635内へ侵入した異物を阻止するミッドソール1600が設けられる。図16に示すように、たとえば、織物、合成または金属のメッシュ1640のようなスクリーン材料が、弁システムおよび/またはポンプ/真空システム1630の開口部を覆って配置してあってもよい。
【0088】
本教示の或る態様においては、高周波に敏感な粒子をハウジング内に配置できる。高周波に敏感な粒子は、高周波エネルギにさらされたときに温度が上昇する。高周波に敏感な粒子は、高周波エネルギの適切な源にさらされることによって再活性化され、互いに、そして、接触している他の成分と結合する。
【0089】
種々の材料を本教示と組み合わせて使用し、使用者に快適さを与えると共にそれを向上させることができる。空気透過材料、水分吸収材料などもこの範囲内にある。
【0090】
或る態様においては、ハウジングまたはその中のセクションは、その中の気体および/または液体を部分的に吸引したり、そこから抜いたりすることができる。すなわち、気体および/または液体の取り出しは絶対的な提案である必要はない。事実、或るパーセンテージ、たとえば、60容量%〜70容量%の気体および/または液体を抜いて半剛性のハウジングを製作したり、保持性能を高めたりするという利点もある。このようにして、ハウジング内に部分的に真空詰めされた粒子によって対象物体、たとえば、足の輪郭を実質的に保持できる。
【0091】
ここで、履き物製品のミッドソールまたはインソールの空所を予め、部分的真空にしていてもよいことに注目されたい。部分的真空の同じ応用を空所全体またはハウジング全体に行うこともできる。履き物に関連して、粒子を有するハウジングからなるミッドソールインソールを部分的に吸引して所定の(すなわち、独特の)足形輪郭を持たせてもよい。使用時、着用者の足形がミッドソールインソールを特別あつらえにすることになる。これを実施することによって得られる1つの利点は、使用者の足が適切な適合位置に案内されるということである。
【0092】
別の態様においては、2/3足床長に粒子を詰めたインソールを、粒子を詰めた完全足床長のハウジング上に、または、単に普通の靴の中に置くことができる。したがって、必要/所望に応じて或る特定の制御した方法で、履き物の或る種の領域においてのみ特別あつらえした緩衝作用および輪郭を得ることができる。
【0093】
別の実施形態においては、粒子を充填したハウジングを、履き物ミッドソールのかかと部、中足骨ヘッドおよびつま先(すなわち、足前部)の下にのみ配置するとよい。ハウジング内に配置した粒子が、部分吸引形態、完全吸引形態または非吸引形態の下にある可能性がある。
【0094】
この態様においては、粒子(たとえば、ビード)は、歩行時に足が地表に当たったときなどに生じる衝撃を吸収および/または分散させるように作用できる。
【0095】
本教示による別の実施形態は、靴の内側に配置した中敷きを含む。中敷きは、先に詳細に説明したように、粒子のハウジングを含む。粒子は、完全真空の下にあっても、部分的真空の下にあっても、パーティション内に配置してあってもよい。中敷きの長さは、靴の足床の全長またはその一部にわたって延びていてもよい。
【0096】
ここで、場合により、粒子がハウジングおよび/またはその中のパーティションまわりに移動しにくいようにする手段として潤滑剤のような高粘度材料をインソールまたはミッドソール内に組み込まれた粒子に適用してもよいことにも注目されたい。粒子に対する潤滑剤の適用は空所全体またはハウジング全体に行ってもよい。好ましい実施形態において、潤滑剤は、粒子をコーティングするのに使用する高粘度流体である。高粘度材料の一例としては、テフロン(R)潤滑剤がある。
【0097】
履き物に対する本教示の応用に関して、ハウジングおよびその中に配置されている粒子の量は、種々の足のタイプ、たとえば、高い土踏まず、低い土踏まずその他の特徴ある形態に順応するように決めることができることに注目されたい。高い土踏まず用または低い土踏まず用のインソールおよび/またはミッドソールは、消費者および/または用途にあわせて別々に梱包するとよい。
【0098】
対象物体、たとえば足の型としては、対象物体の完全な型またはその任意の部分の部分的な型(たとえば、足型の部分長型)があり得ることも考えられる。
【0099】
本発明の一態様において、弁システムは、粒子および気体および/または液体のリザーバを収容している可撓性のハウジングへの液体および/または気体の導入やそこからの液体および/または気体の排出を制御する入力弁、出力弁として作動する2つの弁(すなわちデュアル弁)を含む。1つの弁は、気体および/または液体の入力または取り入れを制御するように作動する。1つの弁は、管理に出力または気体および/または液体の放出を作動する。デュアル弁システムの入出力弁は、好ましくは、単方向(すなわち、一方向)弁デバイスであるか、または、少なくとも一方向へ作動するように構成された弁デバイスである。選択肢として、デュアル弁の少なくとも一方は、場合により、このデュアル弁システム態様の教示に従っていずれかの方向に気体および/または液体を流動させるように作動する双方向弁デバイスであってもよい。たとえば、一実施形態では、空気を逃がす一方向逆止弁管路と、空気がハウジングに再流入するのを許すように開くことができるデュアル弁とを含み得る。
【0100】
デュアル弁システムは、立体輪郭型取りシステムや対象物体の立体型を選択的に型取りする方法で使用できる。デュアル弁システムは、様々な用途のための多数の実施形態において具体化できる。デュアル弁システムを組み込んでいる実施形態例としては、限定するつもりはないが、足型(たとえば、靴インソール、サンダル、スキー・ブーツ、作業ブーツ、矯正器具など)、あらゆるタイプの履き物および靴、座席クッション/座席面(場合により、背中下部または腰部の支えを含む)、スポーツ用品デバイス(たとえば、ゴルフ・クラブ、ラケット・ハンドル、アーチェリ弓など)、工具ハンドル、火器ハンドル部分、ステアリング・ホイール・カバーなどのためのシステムおよび方法がある。
【0101】
デュアル弁システムの吸い込み弁は、選択的に開閉されて可撓性ハウジング内への或る量の気体および/または液体の流入を可能にし、出力弁は、選択的に開閉されて可撓性ハウジングからの或る量の気体および/または液体の流出を可能にする。たとえば、吸い込み弁は、所望体積の液体および/または気体を可撓性ハウジングに導入するように開いたり、操作したりすることができる。次に、対象物体(たとえば、足または手)を可撓性ハウジングの上に置き、出口弁を開くかまたは操作して可撓性ハウジングから或る量の液体および/または気体を強制的に追い出し、それによって、可撓性ハウジング内にある粒子に対象物体の立体型を創ることができる。出口弁は、ひとたび対象物体の立体型を取ったならば、なんらそれ以上の液体および/または気体が可撓性ハウジングから追い出されることがないように閉じたり、操作されたりすることができる。このようにして、デュアル弁を有するシステムによって、立体型を取ったり、固定したりすることになる。型取った、または、固定した立体型は、さらに別の処理、たとえば、電子式および/または手動式のスキャニング、機械的な鋳造などのために使用することができる。
【0102】
或る態様において、出口弁は、このデュアル弁システムを含む靴、グリップ・ハンドルなどを使用しながら気体および/または液体を連続的に追い出すことができるように構成してもよい。したがって、気体および/または液体は、デバイスの使用中に絶えず追い出されて、より良好でより特別あつらえの立体型を得ることができる。出口弁に接続した出口管路はプラグで塞いで漏洩を防いでもよい。
【0103】
立体型を許容できない場合(たとえば、立体型輪郭がユーザ側のエラーのために完全および/または正確に型取りされていない場合)には、入力弁を選択的に開くか、または、操作して、可撓性ハウジング内へ追加の液体および/または気体を導入し、それによって、先に型取った立体型を元に戻すかまたは「消去」するかすることができる。対象物体の立体型を取る別の(すなわち、新しい)試みは、デュアル弁システムを含む同じシステムを用いて実施できる。
【0104】
このようにして、デュアル弁システムは、所望に応じて繰り返し使用することができ(すなわち、再使用可能であり)、対象物体の立体輪郭を選択的に型取ることができる。ここで、任意の1人の使用者によって繰り返し立体型を得ることができるということは、立体型を取るプロセスで使用者を訓練する方法となるということに注目されたい。したがって、立体輪郭システムに固定された(およびさらに別の処理のために使用される)最終立体型は、対象物体の精密な立体型である可能性大である。
【0105】
場合により、デュアル弁システムは、それぞれ、そのデュアル弁システムを有する可撓性ハウジングへの液体および/または気体の導入および/またはこの可撓性ハウジングからの液体および/または気体の排出のためのポンプと接続してもよい。
【0106】
別の態様において、デュアル弁システム(または、ここに開示した他のシステム)の入口弁は、ひとたび対象物体を取り除いたなら、可撓性ハウジング内へ追加分の体積の液体および/または気体を導入させるように開いたり、操作したりすることができる。すなわち、立体型は、可撓性ハウジング内に「固定」されないということである。この立体型は、ひとたび対象物体が可撓性ハウジングから取り出されたならば、効果的に「消去」される。
【0107】
図18は、デュアル弁システムを有するインソール例1800の斜視図を示している。デュアル弁システムは、入力弁1825と出力弁1830とを含む。ここで、立体型がインソール1800によって「固定」または型取りされないことに注意されたい。
【0108】
図19は、図18のインソール例の斜視図であり、デュアル弁システムを有するインソール1800によって型取りまたは「固定」された足の立体型を示す図である。デュアル弁システムは、入力弁1825と出力弁1830とを含む。インソールによって型取りした立体型を使用して得られたギブスが、型取りした立体型の頂面およびそれとの係合において示してある。
【0109】
図20は、デュアル弁システムを有するインソールによって型取りまたは「固定」された足の立体型を有するインソール例の斜視図である。
図21は、図20のインソール例1800の詳細図であり、入力弁1825と出力弁1830とを含むデュアル弁システムをより明瞭に示している。
【0110】
図22A、22Bは、出口弁2230および入口空気管路2225を含むミッドソール2200の内部を示しており、ミッドソール2200の土踏まず部分の外側にある出口弁2230を示している。フラップ2250およびプラグ2255を含むフラップ・システムが設けてある。プラグ2255は、空気が空気管路2225内へ漏れるのを防止する。付加的なプラグを弁2230に設けてもよい。
【0111】
図22A、22Bのプラグ2255のようなプラグは、空気が逃げるのを許す単純な押込み/引抜き弁として役立ち得る。プラグは、ほこり、水その他の細片が空気管路に侵入するのを防止するのにも役立つ。
図23は、内部に粒子を有し、弁が取り付けられ、輪郭型を足2320で固定したミッドソール2300を示す図である。
【0112】
一実施形態においては、粒子の製造中または粒子をハウジングに詰める前にすべての粒子に静電気防止処理を行う。静電荷の除去により、粒子が望まない表面に付着するのを防ぎ、粒子の輪郭付け能力を高めることができる。
【0113】
粒子またはビードは、様々な形状、寸法および材料で作ることができる。一例において、図24は、発泡材料粒子2410を内部に有するミッドソール容器2400を示している。ビード密度を変えてより柔らかいまたはより固い立体型取りデバイスを得てもよいし、さらに、このデバイスで様々な密度を同時に使用して柔らかさまたは固さの程度を変えることもできる。
【0114】
ここに説明した弁は、機械的デバイスを介して手動で作動してもよいし、電気機械システムで制御してもよい。弁は、一方向であっても双方向であってもよい。立体型取りシステムと共に単一の弁または複数の弁を利用してもよい。
【0115】
電気機械システムであれば、立体型取りシステムの変更を容易に行うことができ、単一の弁または複数の弁を制御するのに使用できる。たとえば、静止状態で足を揺らしながら、または、歩いている状態のような動的な状態でミッドソール/インソールの足輪郭を変更できる。輪郭を変更するために遠隔制御装置を使用してもよい。音声駆動回路を制御システムに組み込んでもよい。
【0116】
図25Aは、空気流を制御するために双方向弁2565を機械的に制御すべく双方向弁2565に接続した電子プロセッサ制御システム2560を備えたミッドソール底2500を示している。プロセッサ制御システム2560はバッテリ2570で駆動される。図25Bは、さらに遠隔制御2575を示している。弁は、遠隔操作してもよいし、ミッドソール底2500に取り付けたタッチ・ボタンスイッチその他で操作してもよい。ミッドソールの輪郭をリセットするために、出口弁のような付加的なバックアップ弁をプラグ付きの端と共に設けてもよい。
【0117】
別の態様においては、好ましくは電気作動式の空気弁を作動させるために遠隔制御を利用する。好ましいバッテリは、CR2016扁平リチウム3.6ボルト・バッテリである。遠隔制御を行うためには、バッテリは、プロセッサに常時接続していなければならない。バッテリ寿命を延ばすために、ミッドソール側部にボタンを設けて使用者がバッテリをオフにできるようにしてもよい。使用者は、ボタンを押してバッテリを作動させ、弁を解錠できる。あるいは、バッテリを自動的にオン、オフするように制御システムを設定してもよい。LEDを組み合わせてプロセッサに対する電力の「オン」を示すようにすると好ましい。ボタンを再び押して電力を「オフ」にし、錠止用弁を閉じることができる。
【0118】
別の態様においては、電子プロセッサと組み合わせたレシーバを特別あつらえにして或る特定の遠隔制御周波数に応答するようにすると好ましい。別の実施形態において、異なった遠隔制御周波数を各ミッドソール/インソールに割り当て、使用者が1つのインソール/ミッドソールのみまたは両方を同時に調節できるようにしてもよい。さらに別の実施形態において、個々の対になったインソール/ミッドソールに異なった遠隔制御周波数を割り当て、二人またはそれ以上の使用者が互いに接近しているときに他の対のインソール/ミッドソールを偶然に変更してしまうのを避けるようにする。
【0119】
或る特定の靴を或る特定のインソール/ミッドソールと関連して設計している場合、ミッドソール/インソールを別の対の靴で絶対に使用することがないように電子プロセッサを使用してもよい。指定対の靴は、ミッドソール/インソール内のプロセッサによって読み出し可能である識別機構を収容する。プロセッサは、指定の靴から適切な指定識別信号を読み込まない限り、ミッドソール/インソールの使用を阻止することになる。
【0120】
粒子が静電荷に帯電する可能性があるので、電子制御システムを保護するためにシールド材料の層を設けることも望ましいかも知れない。シールド層は、静電荷による制御システムの損傷を防ぐことになる。
【0121】
制御システムは、入力された条件に応答して自動的に作動させてもよい。たとえば、或る特定の所望硬度を使用者が設定できるし、制御システムで空気/液体体積を変更して所望の硬度を維持することもできる。
【0122】
別の態様においては、立体型取りシステムは電気機械制御システムを組み込んであって、動きに応じて輪郭を周期的にリセットできるようにしてもよい。このようなシステムの一例は、マットレス・パッドまたはマットレス・トッパーである。さらに、弁システムは、制御システムにより制御される真空ポンプに接続してもよい。動きを検知するためにセンサも設ける。制御システムは、センサからの信号に応答して立体型取りシステムへ空気を流入させて輪郭をリセットすることができる。次いで、真空ポンプを作動させて、動きの後の使用者の身体の位置に基づいて新しい輪郭の位置をセットすることができる。
【0123】
他の例では、熱センサを制御システムに組み込み、ミッドソール/インソール、座席または他の立体型取りデバイスの温度を制御する。所望の最高温度を設定してもよい。これより高い温度では、熱センサが信号を制御システムに送って、空気弁を開き、空気を循環させてデバイスを冷却する。ミッドソール/インソールで使用する場合、熱センサは弁を開いてミッドソール/インソールを通して空気を循環させる。歩行時の動きは、暖かい空気を追い出し、外のより冷たい空気をミッドソール/インソール内に引き込むポンプ作用となる。この実施形態は、軍用ブーツのようなブーツのインソール/ミッドソールとして特に有用であり、特に砂漠のような暑い気候で使用するとよい。この実施形態は、また、座席の温度を自動的に制御するのにも有用であるかも知れない。或る例においては、熱センサを含む温度制御システム、すべての制御論理回路を含む制御システムを特に対麻痺の使用者用の車椅子の座席で利用する。
【0124】
別の態様においては、粒子インジェクタを設けてビードのような粒子をミッドソール/インソールハウジング内に充填または注入する。粒子は、空気圧、機械力、重力またはこれらの組み合わせによって、注入できる。重力システムは、立体型取りデバイスを含む履き物のようなデバイスを製造している店舗または工場で最も有用であるかも知れない。バイブレータを設けて、粒子を動かし、1つの領域に蓄積するのを防止してもよい。粒子インジェクタは、逆に、立体型取りデバイスから余分なビードを吸い出すのにも使用できる。
【0125】
図26は、粒子インジェクタ2575を含むミッドソール2500を示している。図27は、ビード粒子インジェクタ2575を有するミッドソール容器2505を示している。粒子インジェクタ2575は、ビード2510をミッドソール容器2505に圧入するように作動させる。
【0126】
別の態様において、スリットのような開口部を容器に設け、圧力を加えたときに、過剰なビードが容器から逃げることができるようにする。図55Aおよび55Bは、この態様の一例を示す。ここには、ミッドソール5500が示してあり、これは過剰なビード5510がミッドソール5500を出ていくときに通る開口部5540を有する。図55Bは弁システム5525も示している。
【0127】
開口部を覆ってパッチが設けてあり、過剰なビードが出ていくことはできるが、空気が入ることを阻止するようにしてある。パッチはロゴであってもよい。サンダルまたはインナーソールの実施形態において、開口部は、サンダルまたはインナーソールの、着用時に足で覆われることのない領域に設けなければならない。圧力を足にかけたときに、開口部およびパッチは、過剰なビードが出ていくのを許すが、圧力を除いたときに空気が再侵入するのを許さない。
【0128】
別の態様においては、容器は、粒子の層を所定位置に保持する接着面を備える。接着面は、接着剤をコーティングしたハウジングの或る表面であってもよいし、または、接着剤を塗布し、コーティングした付加的な材料層、たとえば、両面接着テープであってもよい。
【0129】
ハウジングに塗布した接着面は、真空保持をオフまたはほとんどオフにしたときに粒子移動量を減らすことになる。接着剤層は、また、歩行時に足底面によって、加えられる剪断力による粒子移動を減らすことにもなる。別の実施形態において、容器の重量支持面だけを接着剤でコーティングする。ミッドソール/インソールの場合、容器の足前部ふくらみおよびかかと領域(ほとんどの剪断力が生じる)を接着剤でコーティングし、粘着性を与える。別の実施形態において、容器壁の高い方の内壁面を接着剤でコーティングし、過剰なビードまたは粒子を捕獲し、保持するようにしてもよい。図28に示すミドライナ・カバー2817のようなミッドソール/インソール2800のカバーの下面も所望に応じて接着剤でコーティングしてもよい。
【0130】
ミッドソール/インソール容器のような容器の底の接着面の代わりに、および/またはカバーの下面に、粗い凸凹のある表面を使用しても望ましくない粒子移動を減らすことができる。粗い面、または、凸凹のある面は弾性材料で作らなければならない。
【0131】
図29A、29Bは、真空をオフにするとき、および強力な剪断力が足の底により加わったときにビード2910をより効果的に保持する接着面2980を与えるように接着剤でコーティングした底2980を有する内側ミッドソール2900を示している。図29Bに示すように、頂部ライナ291もコーティングしたり、接着面2980を備えたりするようにしてもよい。
【0132】
別の実施形態において、容器底がパーティションを含み、粒子の移動を減らしている。パーティションは接着底に加えて設けて、望ましくない粒子移動をさらに防ぐ助けとしてもよい。
【0133】
図30は、パーティション/バリヤ3090を有するミッドソール容器3000の内部を示している。図30に示すように、パーティション3090によって形成されるセクション3085のいくつかを接着剤でコーティングし、真空をオフにするとき、および足が剪断力を加えるときのビードの動きを制御する際のさらなる助けとしてもよい。
【0134】
別の態様においては、ウィンドウ・タイプのメッシュスクリーン層がビードまたは粒子の上方に設けてある。このスクリーンにより、空気が頂部層の下側に通り抜けて真空力を高めることができる。スクリーンは、また、ミッドソール/インソールの上面を滑らかにして、凸凹の粒子表面が頂部層を通して見えないようにする。図28は、中間ライナ・カバー2817を含む、内部にビード2810のあるミッドソール/インソール2800を示しており、この中間ライナ・カバーは、滑らかな感触を与えると共にでこぼこしたビーズが頂部仕上げ層を通して見えないようにするメッシュスクリーン層の形をしていると好ましい。
【0135】
別の態様においては、立体型取りデバイスは矯正用支持体の形をしている。一例が図31A、31Bに示してあり、これらの図は、弁3130、3135を取り付けた、2/3長、すなわち足の2/3長の矯正器具3100を示している。弁3130は、関連した吸込み管路を含む入口弁であり、弁3135は、関連した出口管路を含む出口弁である。
【0136】
ミッドソール容器、インソール容器または矯正用容器は、中足骨、長手方向土踏まず、側方土踏まずおよびかかとの半径のための組み込み支えを含み得る。ミッドソール容器は、底が凹面となっていて、快適さを向上させるサスペンション効果およびばね効果を可能にしてもよい。インソールまたは矯正器具で使用するときも、容器の底面が凹面となっていてもよい。この形状は、特に剛性容器の場合に、靴の底内部の組み込み土踏まずカーブの盛り上がりと容易に対応できる。この形状が図56に示してあり、この図は、組み込み土踏まず芯を有する靴に合うように高くなった支持部5605を有する容器5600を示している。
【0137】
図32A、32Bは、ミッドソール/インソール容器の予め成形した輪郭を示しており、これは、中足骨弓、側方土踏まず、かかと半径に対する余分な支えとなり、ミッドソール/インソール容器の底はへこんだ半径を有し、過剰な力が土踏まずに加わったときに弾力性を与えるようになっている。図32Aは、中足骨支えとなる輪郭付けた容器3200のつま先部分3202を示している。図32Bは、容器3200の残部の輪郭を示しており、支持領域3205を示している。
【0138】
別の態様において、図32A、32Bに示すようにミッドソール/インソール容器に直接支えを鋳込む代わりに、弾性中足骨パッドのような弾性パッドを容器上に設けてもよい。この実施形態は、弾力的な圧縮を与え、軽いばね効果も与える。図33は、過剰な衝撃を吸収するためにかかとおよび足前部ふくらみの下に弾性材料3395を配置したミッドソール/インソール容器3300を示している。この弾性材料は、完成ミッドソール/インソールではビードの下に位置する。
【0139】
図34は、固形充填材3496を満たしたつま先端部を有するミッドソール容器3400を示している。充填材は、余分なスペースを最小限に抑えて空気がいささかも保持されることがないようにするという目的を果す。これは、特につま先がミッドソールの内端に達しない場合には、オプションである。あるいは、空気/液体を排出したときに、もしあるとすれば、空のつま先端部スペースを余分なビード/粒子で満たす。
【0140】
別の態様では、自動特別あつらえしている膨張可能な中足骨弓支えを含む。土踏まず支えは、気密に成形した中足骨弓形状支えパッドとそれに取り付けた空気管路とを含む。支えパッドは靴および/またはミッドソールまたはインナーソールに挿入するので、空気管路出口が靴の外側に位置する。空気はこの空気管路を通して支えパッド内に送り込まれて支えを向上させる。このデバイスは、支えパッド内にオープンセルフォームを含んでいてもよい。このオープンセルフォームは、圧力が加わったときに圧縮され、圧力が除かれたときに膨張して空気管路を通して支えパッド内に空気を吸い込む。
【0141】
別の態様においては、自動特別あつらえの膨張可能な中足骨弓支えを空気で満たした支えパッドと共に製造する。一方向弁が空気管路に取り付けてある。或る量、たとえば、1ポンドを超える圧力が加えられたとき、空気が追い出される。圧力が快適支援レベルに達したとき、空気管路をプラグで塞ぎ、さらに空気が逃げるのを防いでもよい。
【0142】
図35は、デュアル弁システム3525を有する座席クッション例3500の斜視図である。ここで、立体型が座席クッション3500によって、「固定」または型取りされないことに注意されたい。
図36は、対象物体3520を上に置いた図35の座席クッション例3500の斜視図を示している。
図37は、対象物体3520を載せた図35の座席クッション例3500の詳細な斜視図である。
【0143】
図38は、デュアル弁システム3525を有する座席クッション例3500の斜視図である。ここで、立体型が座席クッション3500によって、「固定」または型取りされた状態で示してあることに注意されたい。
【0144】
図39は、供給ホースを経てコンプレッサと接続した座席クッション例3900を示している。座席クッション3900は、その中に粒子を収容しており、対象物体により圧縮される前の状態で示してある。座席クッション3900は、先に述べたデュアル弁システムを使用してもよい。座席クッション3900は、少なくとも背中下部または腰部の支持セクション(図示せず)を含んでいてもよい。
【0145】
図40は、供給ホースを経てコンプレッサと接続した、ここに述べた立体型システムのうちのいずれか1つを使用する座席クッション例3900を示している。図示のように、対象物体3920、すなわち、人間の殿部が、粒子および気体(たとえば、空気)を収容している座席クッション3900の上に着座している。
【0146】
図41は、対象物体が座席クッションから或る体積の気体を押し出した後の、図39の座席クッション例を示している。図41でわかるように、座席クッションには、使用者の殿部の型取りした立体型が見える。
【0147】
別の態様においては、座席クッションは、空気・真空ロック・システムが少なくとも部分的に熱センサによって制御される電子制御システムを含む。座席クッションの温度が所望のレベルより高い場合、センサが空気弁を作動してそれを開き、新鮮な空気を座席クッション内に侵入させることができる。空気は、コンプレッサのような適当な圧送デバイスによって強制的に流入させることもできる。自動車で使用される座席クッションの例においては、自動車のエンジンからコンプレッサを利用してもよい。車椅子クッションの一例においては、コンプレッサは車椅子の上に設置できる。座席部輪郭を設定したり、解除したりするために遠隔制御器を車椅子システムで使用してもよい。
【0148】
ミッドソール/インソール、座席形態その他の形態で用いるための別の態様においては、内部気密カバーまたはスキンが容器内部を覆う。たとえば、座席形態の場合、皮革カバーのような外側カバーは気密でなくてもよい。ビニル材のような気密スキンまたはカバー層を使用してもよい。別個のカバーを用いることにより、座部の輪郭を「消去」することなく空気を循環させることができる。
【0149】
別の態様においては、ゴルフ・クラブ(握持ハンドルまたは把持部分を有する他の運動機器およびスポーツ用品)は、個人に合わせたグリップを与えるために立体型取りシステムおよび/またはその一部に接続したハンドルを含み得る。入力弁および/または出力弁(単一の弁、組み合わせ弁または2個の独立した弁として具体化された弁)は、たとえば、ゴルフ・クラブのシャフトに邪魔にならないように組み込むことができる。入力弁および/または出力弁は、シャフトの遠位端に、または、シャフトの全長に沿った任意の部位に設置すると好ましい。弁は、クラブ・シャフトに、螺合、摩擦嵌合、スナップ嵌合で連結されてもよいし、そうでなければ。クラブ・シャフトに作動可能に連結されてもよい。弁は漏洩を防ぐためにプラグで塞いでもよい。
【0150】
弁機構に関して、弁は、外部から手動で操作される空気流制御機構または内部の自動弁機構のいずれであってもよい。弁機構は、気体および/または液体をハンドグリップ内へおよび/またはハンドグリップから流動できるように設ける。
【0151】
図42は、粒子および或る体積の液体および/または気体を装填し、ゴルフ・クラブ・シャフトに設置したハンドグリップ4205を有するゴルフ・クラブ4200を示している。弁4225は、ゴルファにより作動可能に把持される近位端に位置する。粒子は、好ましくは、約1mm〜約2mmの直径であるが、他の寸法の粒子を使用してもよい。図示のように、ゴルフ・クラブ例4200は、粒子を装填したハンドグリップ4205から液体および/または気体の少なくとも一部を抜くことができる真空ポンプ4227と接続している。
【0152】
粒子充填ハンドグリップと嵌合するゴルフ・クラブのシャフトは、ゴルフ・クラブ・シャフトの内部に通じる真空管路が粒子充填ハンドグリップと連通するように内部的に変更してもよい。これは、粒子充填ハンドグリップによって、覆われた領域でゴルフ・クラブのシャフトに少なくとも1つの孔、好ましくは、複数の孔をあけることによって達成できる。図示のように、ハンドグリップの遠位端をクランプその他の方法/デバイスでシールし、近位端をハンドグリップでシールしている。ハンドグリップは、近位端に位置していて真空ポンプに接続する弁を有していてもよい。弁は、真空供給管路に接続した弁を受け入れることができるように設けた弁ポートまたは弁孔を有する端キャップで中空クラブ・シャフトをシールすることによって、クラブ・シャフトの近位端に設けることができる。クランプおよび弁は、粒子充填ハンドグリップ内に作った立体型を型取りするように充分に真空吸引され得る密封環境を与えるように作動する。
【0153】
このハンドグリップ・デバイスは、また、クラブ、バット、ツール、ラケット、火器などの使用者への衝撃を減らすという利点も与える。粒子の形状(たとえば、直径2mm以上のビードの形状)は、側方からの衝撃力を分散させ、使用者へ伝わる力を制限する傾向がある。粒子の形状、寸法および構造材料を変えてハンドグリップの衝撃吸収性および/または衝撃分散性を向上させることができる。
【0154】
ハンドグリップの内面がクラブのシャフトに一致していると好ましいが、必ずしもハンドグリップがクラブ・シャフトの寸法および形状に従う必要はない。たとえば、テーパ付きのクラブ・シャフトの例において、少なくともクラブのシャフト範囲でハンドグリップにテーパが付いていなくてもよい。テーパ付きのハンドグリップは、テーパ付きのシャフトの領域で内部に配置された粒子のためのハンドグリップ内の充分な体積を残しておくのに、制限を受ける可能性がある。
【0155】
或る態様においては、記憶強化材料、たとえば、ウレタンフォームの1つの層、好ましくは薄い層をハンドグリップの外側カバー(すなわち、スキン)の下面に設置または積層できる。記憶強化材料は、粒子の頂部に型取り材料の付加層を与える。記憶強化材料は、グリップ・ハンドルの握持快適性を高めると好ましい。
【0156】
ハンドグリップ、その少なくともその外側接触面(すなわち、スキン)は、皮革、ビニル、ウレタンなどで構成してもよい。
【0157】
或る態様においては、シャフトの一部にのみ、ゴルフ・クラブ・シャフトに接続した真空ポンプの真空力を作用させる。たとえば、ゴルフ・クラブ・シャフトの、ハンドグリップに覆われた部分にのみ真空圧力をかける。これは、空気および液体を阻止するシールを使用して少なくとも2つのセクションにゴルフ・クラブ・シャフトを分割することで達成できる。
【0158】
或る態様においては、立体型取りシステムを含むゴルフ・クラブ・ハンドルは、新しいゴルフ・クラブの製造中にそれに取り付けることができるし、既に使用したゴルフ・クラブを改造するために取り付けることもできる。
【0159】
本発明のゴルフ・ハンドルは、粒子を収容した可撓性のハンドル・グリップとして具体化できる。ゴルフ・クラブのシャフトは、それに取り付けられた粒子充填ハンドグリップの可撓性ハウジングから空気を吸引する導管として使用できる。このような吸引作業を容易にするために、ゴルフ・クラブ・シャフトに多数の空気通路孔を作って粒子充填ハンドグリップの内面と流体連絡させてもよい。したがって、ゴルフ・クラブのシャフトに接続した弁を通して負圧を作用させたとき、空気が粒子充填ハンドル・グリップから引き抜かれ、ゴルファの握りの立体型を型取りすることができる。
【0160】
立体型を型取りする方法は、粒子を活発化させる(たとえば、振動させる)ようにバイブレータを用いて改良してもよい。このようにして、より高い解像度の型を得ることができる。
【0161】
ビード・ポートを設ければ、ハンドグリップをさらに特別あつらえすることができる。このビード・ポートは、ハンドグリップに追加の粒子を入れたり、また、そこから取り出したりするための入力/排出ポートとなる。
【0162】
ゴルフ・クラブ実施形態は、デュアル弁システムに関して先に説明したように、許容できる型を得るまで選択的に、型取りした立体型を型取りしたり、消去したりすることを可能にするデュアル弁システムを含み得る。
【0163】
ゴルフ・グリップ実施形態の別の態様においては、ハンドル・グリップの可撓性ハウジングを、粒子を間に配置した複数のシート状材料層として構成してもよい。次に、このシート層構成の粒子充填可撓性ハウジングをゴルフ・クラブのシャフトまわりに巻きつけ、接着剤、フック・ループ式ファスナなどの任意の方法によってシャフトに固着させる。ハンドグリップの層構造では、可撓性ハウジングのパーティション内に粒子を入れてもよい。ゴルフ・クラブ・シャフトに対面するハンドグリップ内面に孔をあけ、真空ポンプの作用時に液体および/または気体が通過できるようにしてもよい。この実施形態においては、真空管路は、ハンドグリップの頂部層と底部層との間に位置させる。そうすれば、普通のゴルフ・クラブのシャフトを改造する必要がない。
【0164】
ゴルフ・クラブは、使用者に対するゴルフ・クラブの「フィッティング」で参照されるスケールと並べて示してある。図42に示すように、床または地面(すなわち、基準面)に対するゴルフ・クラブ・シャフトの角度を決定するためのスケールや、床または地面(すなわち、基準面)に対するゴルフ・クラブ・ヘッドの角度を決定するためのスケールがある。さらに、ゴルファがゴルフボールにアドレスする位置にいるときにクラブ・シャフトとゴルファの身体および/または腕との間の角度を決定し、固定するために基準スケールを使用することもできる。
【0165】
個々のゴルファに対するゴルフ・クラブのフィッティングを容易にするために、ホルダ、ブロックおよび/またはガイドを使用して、個々のゴルファに「フィットする」所望の位置にゴルフ・クラブを決定し、維持する助けとしてもよい。
【0166】
場合により、親指位置決めマークまたは基準をハンドグリップ上に設けてもよい。これは、ゴルファの手が好ましくはクラブ・ヘッドの中心と正しく整合しているかどうかをゴルファに示す触覚および/または視覚による手がかりとなる。クラブ(好ましくはゴルファにフィットしているクラブ)と手を正しく整合させることによって、ゴルファがゴルフ・クラブと正しく並び、正しく位置合わせされたショットを実行できる可能性が高まる。親指位置決めマークは、使用者の手の一方または両方の親指のための基準インジケータを持っていてもよい。場合により、ハンドグリップ上の使用者の手の整合位置を与える触覚および視覚での手がかりを与える助けとして溝付きの把持用チャンネルを使用してもよい。
【0167】
クラブ・ヘッドに対する親指位置決めマークまたは基準の所望の正しい整合状態は、クラブ・シャフトに対する接着、ピン留め、ねじ留め、クランプ留めその他の固定手段によって維持することができ、クラブ・ヘッドと親指位置決めマークとの相対位置の変化を防ぐことができる。或る態様においては、クラブ・シャフトよりも大きい抵抗係数を有するゴム材料層のような滑り止め材料をクラブ・シャフトとハンドグリップの間に配置する。滑り止め材料層は、付加的な抵抗を与え、クラブ・シャフト上でのハンドグリップの回転を防ぐ傾向がある。
【0168】
グリップ・ハンドルは、内部にパーティションを設け、その種々の区画したセクション内に或る体積の粒子を維持するようにしてもよい。たとえば、これにより、グリップ・ハンドルの領域にわたって粒子をほぼ均一に分布させることができる。
【0169】
ひとたび、基準マーカーとして示すスケールを用いて、ゴルフ・クラブをゴルファが正しく握り、位置合わせしたならば、過剰な液体および/または気体はコンプレッサを使用して吸い出される。このようにして、ゴルフ・グリップ・ハンドルは、正しい「整合」位置におけるゴルファの手のプレースホールダーで固定する。したがって、本立体圧縮型取りシステムによって得られたゴルファの握りの固定された立体輪郭は、正しい握りだけでなく、全体的に整合された正しいゴルフ・スィング整合位置においても、ゴルファを位置合わせする位置合わせ機構として使用できる。
【0170】
グリップ・ハンドルは、2つの独立した構成要素グリップに分割してもよい。これによれば、グリップ内の余分なスペースを最小限に抑えることができる。この実施形態によれば、フィッティング中に手の直ぐ下にない空気/液体を排出するのが容易になる。この実施形態においては、2つの構成要素グリップの各々は、それ自体の弁システムを有していてもよい。
【0171】
図43は、弁4325をシャフトに沿った或る位置に設置したゴルフ・クラブ4300を示している。
ハンドグリップを主としてゴルフ・クラブ・グリップに関連して説明してきたが、このグリップ・ハンドルは、ゴルフ・クラブ、野球バット、アーチェリ弓、あらゆる形態のスポーツ・ラケット、スキー・ポール・ハンドル、棒高飛びポール、レース自動車のステアリングホイール、自転車ハンドル、火器ハンドル(たとえば、ピストル・グリップ)、動力ツール、手工具などに適用できる。
【0172】
特別あつらえしたグリップ・ハンドルの利点は、最適な位置合わせ位置に使用者の手の立体型輪郭を有する個人用のグリップ・ハンドルを使用して、使用者がゴルフ・クラブを手に取るたびに使用者の手を正しい位置に案内できるということにある。使用者の最適な位置合わせ位置が変わったり、修正を必要としたりする場合には、グリップ・ハンドル内へ或る体積の液体および/または気体を再導入して使用者の握りの新しい立体型を作ることによって現用の型を消去できる。
【0173】
図44は、クラブ・ヘッドを地表基準マークに合わせ、シャフトを地表およびクラブ・ホルダに対して傾斜させたゴルフ・クラブ例4400を示している。親指位置決め基準は、クラブ・シャフトおよびヘッドの角度をゴルファにフィットさせ、型を作った後にグリップ・ハンドル4405上に設ける。ここで、親指位置決め基準がゴルフ・ヘッドに位置合わせされていることに注目されたい。型を消去した場合には、親指位置決め基準マークは、新しい型を取る前にクラブ4400との正しい手の整合状態を得るために使用できる。このようにして、クラブ4400の「フィッティング」を繰り返さなくてもよい。
【0174】
図45は、ゴルフ・クラブ・シャフトの近位端で供給管路4430を経て真空ポンプ4427に接続したゴルフ・クラブ4400の例を示している。ここには、グリップ・ハンドル4405上の型マーキングも示してある。また、グリップ・ハンドル4405の詳細図も示してあり、内部の粒子4410、ここではビードが見えている。
【0175】
図46は、ハンドグリップ4405から空気を抜くための手動機械ポンプ4425の概略図を示している。弁4435は一方向逆止弁であってもよい。
【0176】
図47は、真空ポンプ4427に接続したハンドグリップ4405の概略図を示しており、真空ポンプ4427は、ハンドグリップ4405から空気を抜くためにハンドグリップ4405に接続してある。
【0177】
図48は、普通のゴルフ・クラブ・グリップ・ハンドル4802を示している。
図49は、普通のゴルフ・クラブ・グリップ・ハンドル4802と、使用者の正しい位置合わせした手の位置の立体型を与えるグリップ・ハンドル4805とを示している。
図50は、2本の親指の基準マークの詳細図を含む、グリップ・ハンドル例4805を示している。
【0178】
図51は、上になる親指の基準マークおよび真空ポンプ4827供給管路接続の詳細図を含むグリップ・ハンドル4805例を示している。
【0179】
図52は、本教示のグリップ・ハンドル5205とフィットしたハンドル端を有する野球バット5200を示している。グリップ・ハンドル5205は、真空ポンプ5227に接続した状態で示してある。ここには、グリップ・ハンドル5205の内部に配置したビード(粒子)5210の詳細図も示してある。
【0180】
木製野球バットの例においては、使用者の手をバットのハンドルと整合させるための基準マークがバットの木目を考慮していると好ましい。立体型毎にバットが握られたときに、木製バットの木目が整合して、野球ボールがヒットしたときにバットが壊れるリスクを最小限に抑えるように、手は、立体型取り工程中、バットの上に位置させておかなければならない。
【0181】
図53は、グリップ・ハンドル5205内に固定した立体型と共に図52の野球バット5200を示している。
図54は、個人化したグリップ・ハンドル5205によって得られる特注フィット感を説明するために使用者の手5220と並べて図52の野球バット5200を示している。
【0182】
本書に添付の特許請求の範囲が、本発明の教示を補い、さらに開示している。本出願の範囲、意図および開示に関して用途の全体を考えるべきである。たとえば、足底輪郭の寸法を取るための本発明の方法および対象物体の立体輪郭を得る方法は、一般的に、開示したデバイスの種々の態様をすべて含む。すなわち、本発明の方法は、本発明のデバイスと完全かつ充分に両立できる。粒子という用語は、限定するつもりはないが、ビード繊維、粒子およびストランドを含む。
【図面の簡単な説明】
【0183】
【図1】インナーソール(すなわち、インソール)を含む、本明細書での教示に従ってビードを配置したデバイス例、たとえば、サンダルの頂部斜視図である。
【図2】内部にビードを配置したインナーソールの半分を露出させた、図1のサンダルの頂部斜視図である。
【図3】インナーソールおよびその中のビードを頂部ライナ内に封止した、図1のサンダルの頂面図である。
【図4】輪郭の寸法を取ろうとしている足と気体抜きシステムを含めた、図1のサンダルの頂面図である。
【図5】輪郭の寸法を取ろうとしている足を含めた、図1のサンダルの頂面図である。
【図6】バイブレータ上に設置した、本明細書における教示によるインナーソールの頂部斜視図である。
【図7】本明細書における教示によるインソールの斜視図であり、中に配置したビードを部分的に露出させ、真空管路が取り付けられた状態を示す図である。
【図8】本明細書における教示に従って立体輪郭の型をそこに取ったインナーソールの頂部斜視図である。
【図9】本明細書における教示に従ってバイブレータ上に設置したインナーソールの頂面図である。
【図10】本明細における教示に従ってバイブレータ上に設置したインナーソールの別の図である。
【図11】本明細における教示に従ってバイブレータ上に設置し、中に配置したビードを露出させたインナーソールの頂面図である。
【図12】本明細における教示に従ってバイブレータ上に設置し、中に配置したビードを露出させたインナーソールの側部斜視図である。
【図13】インナーソール内に配置した典型的な真空管路および結合されたフィルタの頂面図である。
【図14】内部に多種のビードを配置したインナーソールの頂面図であり、これら多種のビードがバリヤにより隔離された状態を示す図である。
【図15】本教示に従って複数の真空管路をそこに取り付けたインナーソールの側部斜視図である。
【図16】マルチポイント分布レイアウトを含む弁システムを有する靴ミッドソールを示している。
【図17】真空管路内部に異物が入るのを防ぐ高真空管路を有するミッドソールの立面図を開示している。
【図18】デュアル弁システムを有するインソールを例示する斜視図を示している(ここで立体型がインソールによって「固定」または型取りされていないことに注意されたい)。
【図19】図18のインソール例の斜視図であり、デュアル弁システムを有するインソールによって型取りまたは「固定」された足の立体型を示す図である。
【図20】デュアル弁システムを有するインソールによって、型取りまたは「固定」された足の立体型を有するインソール例の斜視図である。
【図21】デュアル弁システムをより明瞭に示す、図20のインソール例の詳細図である。
【図22A】弁および空気管路を有するミッドソール内部を示し、フラップ・システムで空気の開閉を行うアーチの外側にある弁出口を示している。
【図22B】弁および空気管路を有するミッドソール内部を示し、フラップ・システムで空気の開閉を行うアーチの外側にある弁出口を示している。
【図23】内部に粒子を有し、弁を取り付け、輪郭型をその型にのせた足で固定したミッドソールを示す図である。
【図24】内部に発泡材粒子を有するミッドソール容器を示している。
【図25A】バッテリ電源で作動する電子プロセッサ制御器および空気流用の機械的弁制御器を備えたミッドソール底を示している。
【図25B】音声制御式または手動式であってもよい遠隔制御器を示している。
【図26】ビード粒子インジェクタを有するミッドソール容器を示す。
【図27】ビード粒子インジェクタを有するミッドソール容器を示す。
【図28】中間ライナ・カバーを有する、内部にビードを入れたミッドソール容器を示している。
【図29A】粘着性、接着性材料でコーティングした内側ミッドソール底を示している。
【図29B】粘着性、接着性材料でコーティングした内側ミッドソール底を示している。
【図30】粘着性、接着性面を備えたセクションを有するパーティションのあるミッドソール容器を示している。
【図31A】弁を取り付けた2/3の長さの矯正器具を示している。
【図31B】弁を取り付けた2/3の長さの矯正器具を示している。
【図32A】ミッドソール/インソール容器の予め成形した輪郭を示している。
【図32B】ミッドソール/インソール容器の予め成形した輪郭を示している。
【図33】かかとと足前部ふくらみの下に弾性材料を置いたミッドソール/インソールを示している。
【図34】固形充填材を詰めたつま先部を備えたミッドソールを示す。
【図35】デュアル弁システムを有する座席クッション例の斜視図である。
【図36】対象物体を上に置いた図35の座席クッション例の斜視図を示している。
【図37】対象物体を上に置いた図35の座席クッション例の詳細斜視図である。
【図38】デュアル弁システムを有する座席クッション例の斜視図である。
【図39】供給ホースを経て真空ポンプと接続した座席クッション例を示している。
【図40】供給ホースを経て真空ポンプと接続した、本明細書に述べた立体型システムのうちのいずれか1つを使用する座席クッション例を示している。
【図41】対象物体が座席クッションから或る体積の気体を押し出した後の、図39の座席クッション例を示している。
【図42】粒子および或る体積の液体および/または気体をそこに装填し、ゴルフ・クラブ・シャフトに設置されたハンドグリップを有するゴルフ・クラブを示している。
【図43】ゴルフ・クラブのシャフトに沿った位置に弁を設置したゴルフ・クラブを示している。
【図44】クラブ・ヘッドを地表基準マークに合わせ、シャフト角を地表およびクラブ・ホルダに合わせたゴルフ・クラブ例を示している。
【図45】ゴルフ・クラブ・シャフトの基端を真空ポンプ供給管路に接続したゴルフ・クラブ例を示している。
【図46】ハンドグリップから空気を抜くための手動機械ポンプの概略図を示している(この弁は一方向逆止弁であってもよい)。
【図47】ハンドグリップから空気を抜くための真空ポンプに接続したハンドグリップの概略図を示している。
【図48】普通のゴルフ・クラブ・グリップ・ハンドルを示している。
【図49】普通のゴルフ・クラブ・グリップ・ハンドルと、使用者の適切な位置合わせされた手の位置の立体型を与えるグリップ・ハンドルの両方を示している。
【図50】2本の親指の基準マークの詳細図を含む、グリップ・ハンドル例を示している。
【図51】上になる親指の基準マークおよび真空ポンプ供給管路接続状態を含む、グリップ・ハンドル例を示している。
【図52】本教示のグリップ・ハンドルを装着したハンドル端部を有する野球バットを示している。
【図53】グリップ・ハンドルにおける固定した立体型と共に図52の野球バットを示している。
【図54】個人用のグリップ・ハンドルによって、得られる特注の適合を説明するために使用者の手と並べて図52の野球バットを示している。
【図55A】余分な粒子を放出するための開口部を含むミッドソールを示している。
【図55B】弁システムを含む図55Aのミッドソールを示している。
【図56】支持部を有するインソール容器を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ほぼ気密なリザーバを構成している可撓性のハウジング;
前記リザーバ内に入れた複数の粒子;
前記リザーバに入れた気体および/または液体;および
前記リザーバ内に入れた或る量の前記気体および/または液体を調整するために前記リザーバと連通する弁アッセンブリ;
を含む三次元(立体)型取りシステム。
【請求項2】
調整するということが、リザーバにかかる圧力に応答して気体および/または液体の少なくとも一部を取り除くことを含み、ハウジングが前記圧力を除いた後、該圧力により形成される輪郭をほぼ保持する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
粒子がエラストマーである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
粒子が固形である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
粒子が、球形、円筒形、ランダム形状およびその任意の組み合わせからなる群から選んだ形状である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
粒子が約0.1mm〜約10mmのサイズである、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
粒子が2つ以上の密度を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
粒子が2つ以上の硬度からなる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
弁アッセンブリが気体および/または液体の流れを制御する一方向弁を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
一方向弁が気体および/または液体をハウジングに選択的に再導入するバイパス機能を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
さらに、弁アッセンブリを通って気体および/また液体が漏洩するのを防ぐプラグを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
弁アッセンブリが2つまたはそれ以上の弁を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
弁アッセンブリが出力弁と入力弁とを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
さらに、弁アッセンブリの開口部を制御する電子制御システムを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
電子制御システムがプロセッサおよびバッテリを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
さらに、制御システムを作動させる遠隔制御デバイスを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
制御システムが音声作動式である、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
さらに、熱センサを含み、システムが選定温度を上回るときに、前記熱センサが制御システムを作動させて気体および/または液体がハウジングに入り、該ハウジングを冷却する、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
粒子が接着剤でドープ処理してある、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
粒子が高粘度材料で潤滑化してある、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
粒子が帯電防止となっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
粒子の少なくとも一部が、適切に較正されたエネルギ源によって互いに融着できる、請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
エネルギ源がヒータおよびマイクロ波デバイスから選択される、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
リザーバが、バリヤによって選択的に互いに結合した対向面を有し、少なくとも2つのパーティションを形成し、該少なくとも2つのパーティション間での粒子の移動を制限している、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
気体および/または液体が接着剤、水および空気からなる群から選択したものである、請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
ハウジングが、さらに、中間層と外側層とを含み、前記中間層が粒子と前記外側層との間に配置してある、請求項1に記載のシステム。
【請求項27】
中間層がメッシュタイプ・スクリーンである、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
ハウジングが着座面を形成している、請求項1に記載のシステム。
【請求項29】
着座面が、椅子、車椅子、航空機、自転車、オートバイ、列車、自動車、バスおよびマットレス・トッパーからなる群から選択された用途で使用される、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
さらに、気体および/または液体を圧送するポンプを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項31】
さらに、気体および/または液体のための真空システムを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項32】
ハウジングが人間の足を支持するように構成してある、請求項1に記載のシステム。
【請求項33】
システムが履き物と一体化している、請求項1に記載のシステム。
【請求項34】
システムがヘルメットと一体化している、請求項1に記載のシステム。
【請求項35】
システムが握持デバイスと一体化している、請求項1に記載のシステム。
【請求項36】
ハウジングの少なくとも一部が弾性である、請求項1に記載のシステム。
【請求項37】
粒子の少なくともいくつかが繊維である、請求項1に記載のシステム。
【請求項38】
少なくとも2つのパーティションの各々が異なった特性を有する粒子で満たしてある、請求項24に記載のシステム。
【請求項39】
さらに、異なった結合特性を有する粒子のサブセットを保持するためにリザーバに設けた予め形成したセクションを含み、該セクションの各々が、それに向かう気体および/または液体の流れを選択的に制御するための個々の弁アッセンブリに接続している、請求項1に記載のシステム。
【請求項40】
さらに、リザーバに予め成形したセクションを含み、隣接しているパーティション間のバリヤがそれを通して気体および/または液体が流れることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項41】
ハウジングが履き物のインソールを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項42】
ハウジングが履き物のミッドソールを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項43】
ハウジングが変形可能なモールドを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項44】
ハウジングが消去可能なモールドを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項45】
ハウジングがミッドソールおよびインソールからなる群から選択されたデバイスを含み、そして前記ハウジングが内蔵型支持体を有し、足底の足型を取るために粒子で満たしてある、請求項1に記載のシステム。
【請求項46】
粒子が或る範囲の粘度を有する潤滑剤で潤滑化してある、請求項1に記載のシステム。
【請求項47】
粒子が約10〜約70のショアA硬度を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項48】
弁アッセンブリが粒子よりも小さい端開口部を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項49】
さらに、所定形状および支持構造を有するミッドソール空所を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項50】
さらに、前方部分を有するミッドソールを含み、前記前方部分が、ミッドソールの約1/3からなり、足前部の下に分布する粒子の量を制限する下方空所を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項51】
ハウジングの1つまたはそれ以上の領域が粒子移動を制限している、請求項1に記載のシステム。
【請求項52】
ハウジングが気体および/または液体の放出のための出口を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項53】
ハウジングが気体および/または液体を逃がすことのできる1つまたはそれ以上の孔を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項54】
複数の粒子ならびに気体および/または液体で部分的に満たしたほぼ気密のハウジング上に対象物体を配置する工程;および
前記ハウジング内の前記気体および/または液体の少なくとも一部を抜く工程
を含む、特別あつらえの支持デバイスを製造する方法。
【請求項55】
さらに、ハウジングを振動させることを含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジング;
リザーバ内に入れた複数の粒子;
前記リザーバ内に入れた或る体積の気体および/または液体;
前記リザーバと連通していて、前記リザーバ内の気体および/または液体の量を調整する弁アセンブリ;および
前記粒子を刺激して分散させ、対象物体の輪郭に適合させるバイブレータ;
を含む、三次元(立体)型取りシステム。
【請求項57】
履き物のミッドソール内にばらの粒子を予め装填する工程;
前記履き物内から履き物の外で終わっている一方向空気弁アッセンブリまで真空管路を創設する工程;
前記ミッドソールを気密にシールする工程;
正の足輪郭をミッドソール上に置き、しっかりと押圧する工程;および
前記弁アッセンブリに接続した真空システムを作動させて前記足輪郭の型を取る工程;
を含む、正の足輪郭から特別あつらえの履き物を製造する方法。
【請求項58】
適切に較正されたエネルギ源によって粒子の少なくとも一部を互いに融着させる、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
エネルギ源がヒータおよびマイクロ波デバイスから選択されたものである、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
複数の粒子ならびに気体および/または液体で部分的に満たしたほぼ気密のハウジング上に対象物体を配置する工程;
対象物体をハウジングの表面上で強制的に動かす工程;および
この動きに応答して気体および/または液体の少なくとも一部を抜く工程;
を含む、特別あつらえの支持デバイスを製造する方法。
【請求項61】
内部にばらの独立した粒子を入れた、輪郭型を得るためのミッドソール。
【請求項62】
内部にばらの独立した粒子を入れた、輪郭型を得るためのインソール。
【請求項63】
ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジング;
前記リザーバ内に入れた複数の粒子;および
前記リザーバ内に入れた気体および/または液体;
を含み、前記ハウジング内の前記複数の粒子および前記気体および/または液体が前記ハウジング上に強制的に置いた対象物体の輪郭を維持する、三次元(立体)型取りシステム。
【請求項64】
さらに、複数の粒子を互いに対してほぼ固定した位置に保持する高粘度物質を含む、請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
さらに、粒子を所望の位置に刺激するバイブレータ機構を含む、請求項63に記載のシステム。
【請求項66】
ほぼ気密のリザーバを中に構成している剛性または半剛性の矯正用ハウジング;
前記リザーバ内に入れた複数の粒子;
前記リザーバ内に入れた気体および/または液体;
前記リザーバ内に入れた前記気体および/または液体の量を調整するために前記リザーバと連通する弁アッセンブリ;および
前記粒子を刺激して分散させ、対象物体の輪郭に適合させるバイブレータ;
を含む、三次元(立体)型取りシステム。
【請求項67】
ミッドソールとインソールから選択し、ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジング;
リザーバ内に入れた複数の粒子;
前記リザーバ内に入れた気体および/または液体;
前記リザーバ内に入れた前記気体および/または液体の量を調整するために前記リザーバと連通する弁アッセンブリ;および
前記粒子を刺激して分散させ、履き物デバイスの輪郭を対象物体の輪郭に適合させるバイブレータ;
を含む、履き物デバイス。
【請求項68】
粒子が、ビード、繊維およびそれらの組み合わせからなる群から選択されたものである、請求項62に記載の履き物デバイス。
【請求項69】
ほぼ気密なリザーバをその中に構成している可撓性のハウジング;
前記リザーバ内に入れた複数の粒子;
前記リザーバ内に入れた気体および/または液体;および
前記リザーバから前記気体および/または液体の少なくとも一部を選択的に抜くために前記可撓性ハウジングに接続した真空ポンプ;
を含む、座席デバイス。
【請求項70】
さらに、リザーバへの/からの気体および/または液体の流れを選択的にシールするために前記リザーバと連通する弁を含む、請求項69に記載の座席デバイス。
【請求項71】
さらに、真空ポンプの動作を制御するためのコントローラを含む、請求項69に記載の座席デバイス。
【請求項72】
コントローラがタイマを含む、請求項71に記載の座席デバイス。
【請求項73】
コントローラが真空ポンプのため空気流の方向を制御する、請求項71に記載の座席デバイス。
【請求項74】
コントローラが真空ポンプに空気流の方向を逆転させる、請求項73に記載の座席デバイス。
【請求項75】
コントローラがプログラムした所定の真空作用シーケンスに従って空気流方向を制御する、請求項73に記載の座席デバイス。
【請求項76】
コントローラが手動入力に従って空気流方向を制御する、請求項73に記載の座席デバイス。
【請求項77】
真空ポンプが手動入力に応答して作動する、請求項69に記載の座席デバイス。
【請求項78】
さらに、真空ポンプに接続した複数の可撓性ハウジングを含む、請求項69に記載の座席デバイス。
【請求項79】
さらに、熱センサを含み、該熱センサが選定温度を上回るハウジングにおける温度を検出したとき、コントローラが気体および/または液体を前記ハウジングに流入させる、請求項71に記載の座席デバイス。
【請求項80】
ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジング;
前記リザーバ内に入れた複数の粒子;
前記リザーバ内に入れた気体および/または液体;および
前記リザーバから前記気体および/または液体の少なくとも一部を選択的に抜くために前記可撓性ハウジングに接続した弁アッセンブリ;
を含む、座席デバイス。
【請求項81】
さらに、リザーバへの/からの気体および/または液体の流れを選択的にシールするために前記リザーバと連通する弁を含む、請求項80に記載の座席デバイス。
【請求項82】
さらに、弁システムの動作を制御するためのコントローラを含む、請求項80に記載の座席デバイス。
【請求項83】
コントローラがタイマを含む、請求項82に記載の座席デバイス。
【請求項84】
弁システムが手動入力に応答して作動する、請求項80に記載の座席デバイス。
【請求項85】
さらに、弁システムに接続した複数の可撓性ハウジングを含む、請求項80に記載の座席デバイス。
【請求項86】
さらに、熱センサを含み、この熱センサが選定温度を上回るハウジングにおける温度を検出したとき、コントローラが気体および/または液体を前記ハウジングに流入させる、請求項82に記載の座席デバイス。
【請求項87】
ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジング;
前記リザーバ内に入れた複数の粒子;および
前記リザーバ内に入れた液体および/または気体;
を含み、前記気体および/または液体の少なくとも一部を前記リザーバから選択的に抜いて対象物体の立体型を型取りすることを含む、三次元(立体)型取りシステム。
【請求項88】
さらに、リザーバと連通していて、立体型取りシステム上に対象物体を配置したときにそれに応答して前記リザーバから気体および/または液体の少なくとも一部を逃がすことを可能にする高真空管路を有するミッドソールを含む、請求項87に記載の立体型取りシステム。
【請求項89】
気体および/または液体が一方向にのみ高真空管路を通って流れることができる、請求項88に記載の立体型取りシステム。
【請求項90】
気体および/または液体が、順方向、逆方向の両方向において、高真空管路を通って流れることができる、請求項88に記載の立体型取りシステム。
【請求項91】
さらに、高真空管路に組み込んであって、選択的に気体および/または液体が前記高真空管路を通って流れることができるようにするフラップを含む、請求項88に記載の立体型取りシステム。
【請求項92】
立体型取りシステムが座席デバイスを含む、請求項87に記載の立体型取りシステム。
【請求項93】
ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジング;
前記リザーバ内に入れた複数の粒子;
前記リザーバ内に入れた気体および/または液体;および
補充用気体および/または液体供給源を中に収容する補充用リザーバ;
を含み、前記気体および/または液体が前記リザーバから選択的に抜かれ、前記補充用リザーバが前記リザーバへの前記補充用気体および/または液体供給源の少なくとも一部となる、ミッドソールおよびインソールから選択される履き物デバイス。
【請求項94】
さらに、補充用リザーバ内に入れた補充用気体および/または液体を含む、請求項93に記載の履き物デバイス。
【請求項95】
ほぼ気密なリザーバを中に構成している可撓性のハウジング;
前記リザーバ内に入れた複数の粒子;
前記リザーバ内に入れた気体および/または液体;および
前記リザーバ内に入れた或る量の前記気体および/または液体を調整するために前記リザーバと連通する弁アッセンブリ;
を含む、握持デバイス。
【請求項96】
弁アッセンブリがリザーバ内の気体および/または液体の少なくとも一部を抜くことができる弁を含む、請求項95に記載の握持デバイス。
【請求項97】
弁アッセンブリが真空に接続している、請求項95に記載の握持デバイス。
【請求項98】
さらに、ハウジングまわりに配置した記憶強化材料の層を含む、請求項95に記載の握持デバイス。
【請求項99】
ハウジングが運動用具のハンドルまわりに配置してある、請求項95に記載の握持デバイス。
【請求項100】
ゴルフ・クラブ、野球バット、ラケット、ポール、ステアリングホイール、ハンドルバー、火器ハンドル、動力ツールおよび手工具からなる群から選択したデバイスと共に使用するようになっている、請求項95に記載の握持デバイス。
【請求項101】
複数の粒子ならびに気体および/または液体で部分的に満たしたほぼ気密のハウジング上に使用者の手を置く工程;
前記手で前記ハウジングに圧力を加える工程;および
前記ハウジング内の前記気体および/または液体の少なくとも一部を抜く工程;
を含む、特別あつらえの握りを製造する方法。
【請求項102】
さらに、手を取り除く工程を含み、前記手の輪郭がハウジング上に保持される、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
さらに、ハウジングを振動させることを含む、請求項101に記載の方法。
【請求項104】
気体および/または液体の少なくとも一部を抜く工程が手の圧力によって行われる、請求項101に記載の方法。
【請求項105】
気体および/または液体の少なくとも一部を抜く工程が少なくとも真空ポンプによって行われる、請求項101に記載の方法。
【請求項106】
粒子の少なくとも一部が、適切に較正されたエネルギ源を付与することによって互いに融着させることができる物質でドープ処理されている、請求項1に記載の方法。
【請求項107】
弁アッセンブリがそこに粒子が入るのを防ぐスクリーンを含む端開口部を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項108】
さらに、粒子の移動を減らすようにハウジングに適用された接着面を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項109】
真空管路が、気体および/または液体の放出用の手動逆止弁と、前記気体および/または液体の流入用の付加的な管路とに接続してある、請求項90に記載のシステム。
【請求項110】
弁アッセンブリがそこに粒子が入るのを防ぐスクリーンを含む端開口部を有する、請求項80に記載のシステム。
【請求項111】
弁アッセンブリがそこに粒子が入るのを防ぐスクリーンを含む端開口部を有する、請求項95に記載の握持デバイス。
【請求項112】
さらに、静電荷による制御システムの損傷を防ぐシールド層を含む、請求項14に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23】
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【図24】
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【図25A】
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【図25B】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29A】
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【図29B】
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【図30】
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【図31A】
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【図31B】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55A】
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【図55B】
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【図56】
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【公表番号】特表2007−516109(P2007−516109A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−535643(P2006−535643)
【出願日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【国際出願番号】PCT/US2004/033869
【国際公開番号】WO2005/038706
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(502158195)アムフィット・インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】