説明

端子付電線の製造方法、端子付電線及び芯線切断装置

【課題】素線のはみ出しを抑制しつつ電線に端子を圧着できるようにすること。
【解決手段】複数のアルミニウム素線が集合された芯線14と芯線14の外周を覆う絶縁被覆18とを有する電線12と、電線12の端部の露出芯線15に圧着された端子20とを備えた端子付電線10の製造方法である。露出芯線15に圧力を加えてアルミニウム素線同士を接合し、アルミニウム素線同士が接合された露出芯線15の端部を切揃え、端部が切揃えられた露出芯線15に端子20を圧着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電線に端子を圧着するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電線に端子を圧着する技術として、特許文献1に開示のものがある。
【0003】
特許文献1では、電線の端部に導体を露出させて被圧着部とし、被圧着部の素線同士を所定量域のみで接合し、被圧着部のうち素線同士が圧着されていない非接合部に圧着端子を圧着している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−7647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、自動車用ワイヤーハーネス等においては、軽量化を目的として、アルミニウム電線の使用が検討されている。
【0006】
しかしながら、複数のアルミニウム素線を集合させた芯線に端子を圧着すると、圧着後の耐久試験等によって、芯線と端子との間の電気抵抗が上昇してしまう。上記は、圧着後に各素線の表面に酸化膜等が形成され、各素線間の抵抗が上昇することが原因と考えられる。そこで、電線端部に露出する芯線を超音波溶接した後、当該芯線に端子を圧着する技術が提案されている。
【0007】
しかしながら、この場合、超音波溶接時に芯線に加えられる圧力によって芯線が伸びてしまう。これにより、露出した芯線の端部が不揃いとなってしまい、圧着後に素線が端子からはみ出てしまう等の問題が生じ得る。端子からはみ出た素線は、コネクタハウジング内で端子と係合する部材(ランスとも呼ばれる)と干渉してしまう恐れがある。これにより、端子をコネクタハウジングに挿入する際において、不完全挿入を生じさせる恐れがある。
【0008】
そこで、本発明は、素線のはみ出しを抑制しつつ電線に端子を圧着できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、第1の態様は、複数のアルミニウム素線が集合された芯線と前記芯線の外周を覆う絶縁被覆とを有する電線と、前記電線の端部の露出芯線に圧着された端子とを備えた端子付電線の製造方法であって、(a)前記露出芯線に圧力を加えて前記アルミニウム素線同士を接合する工程と、(b)前記アルミニウム素線同士が接合された前記露出芯線の端部を切揃える工程と、(c)端部が切揃えられた前記露出芯線に端子を圧着する工程とを備える。
【0010】
また、第2の態様は、複数のアルミニウム素線が集合された芯線と前記芯線の外周を覆う絶縁被覆とを有する電線と、前記電線の端部の露出芯線に圧着された端子とを備え、前記露出芯線に圧力が加えられて前記アルミニウム素線同士が接合されると共に、前記露出芯線の端部が切揃えられ、前記端子が、端部が切揃えられた前記露出芯線に圧着されている端子付電線である。
【0011】
第3の態様は、電線端部の露出芯線を切断するための芯線切断装置であって、前記露出芯線の端部を突出させた状態で前記露出芯線を挿入可能な芯線挿入凹部が形成されると共に、前記芯線挿入凹部の一方側開口に前記露出芯線の基端部に面する絶縁被覆の端面に当接して前記露出芯線をその軸方向に沿って位置決めする位置決め開口縁部が形成された位置決め部材と、前記位置決め開口縁部から前記芯線挿入凹部内に挿入された前記露出芯線の端部側に離れた位置に設けられ、前記芯線挿入凹部から突出する前記露出芯線の端部を切断可能な切断部とを備える。
【0012】
第4の態様は、第3の態様に係る芯線切断装置であって、前記位置決め部材が回転軸周りに回転可能に支持されると共に、複数の前記芯線挿入凹部が前記回転軸を中心とする仮想円に沿って間隔を有して形成され、前記切断部が前記回転軸から前記仮想円の半径寸法分離れた位置に設けられ、複数の前記芯線挿入凹部の位置決め開口縁部が前記切断部による切断位置からの位置を変えて設けられ、前記位置決め部材の回転により複数の前記芯線挿入凹部が選択的に前記切断部と対応する位置に配設されるものである。
【0013】
第5の態様は、第3又は第4の態様に係る芯線切断装置であって、前記切断部は、前記芯線挿入凹部の他方側開口で前記位置決め部材と摺接可能な切断刃を有し、前記切断刃と前記芯線挿入凹部の他方側開口縁部との間で前記露出芯線を剪断するものである。
【0014】
第6の態様は、第5の態様に係る芯線切断装置であって、前記芯線挿入凹部は、前記切断刃が切断に際して移動する方向側で平面でかつその反対側では弧状曲面を描く孔状に形成されているものである。
【0015】
第7の態様は、第3又は第4の態様に係る芯線切断装置であって、前記切断部は、前記芯線挿入凹部より突出する露出芯線の端部を切断可能な一対の切断刃を有するものである。
【発明の効果】
【0016】
第1の態様によると、端部が切揃えられた露出芯線に端子を圧着するため、素線のはみ出しを抑制しつつ電線に端子を圧着することができる。
【0017】
第2の態様によると、素線のはみ出しを抑制しつつ端子が圧着された端子付電線を得ることができる。
【0018】
第3の態様に係る芯線切断装置によると、前記露出芯線の基端部に面する絶縁被覆の端面を位置決め開口縁部に当接させた状態で、芯線挿入凹部から突出する前記露出芯線の端部を切断することができ、露出する芯線を一定の長さに容易に切揃えることができる。また、このように切揃えられた芯線に端子を圧着することで、素線のはみ出しを抑制しつつ電線に端子を圧着することができる。
【0019】
第4の態様によると、複数の前記芯線挿入凹部の位置決め開口縁部が前記切断部による切断位置からの位置を変えて設けられているため、前記位置決め部材の回転により複数の前記芯線挿入凹部を選択的に前記切断部と対応する位置に配設することで、一つの切断部を用いた簡易な構成によって露出芯線の切断長を容易に変更できる。
【0020】
第5の態様によると、前記切断刃と前記芯線挿入凹部の他方側開口縁部との間で前記露出芯線を剪断するため、比較的簡易な構成で露出芯線を切断できる。
【0021】
第6の態様によると、切断刃は、芯線挿入凹部の他方側開口縁部のうち前記平面と対応する直線状縁部との間で露出芯線を剪断するため、露出芯線を円滑に切断できる。また、前記芯線挿入凹部は、その平面の反対側では弧状曲面を描く孔状に形成されているため、露出芯線を円滑に芯線挿入凹部内に挿入及び案内できる。
【0022】
第7の態様によると、一対の切断刃によって前記露出芯線を剪断するため、露出芯線をより確実に切断できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施形態に係る端子付電線を示す概略斜視図である。
【図2】端子付電線の製造手順を示す説明図である。
【図3】端子付電線の製造手順を示す説明図である。
【図4】端子付電線の製造手順を示す説明図である。
【図5】芯線切断装置を含む端子付電線製造装置の全体構成を示す概略図である。
【図6】芯線切断装置の位置決め部材と切断部とを示す概略正面図である。
【図7】位置決め部材の部分断面と切断部及び電線送り装置を示す概略図である。
【図8】芯線挿入凹部及び位置決め開口縁部を示す概略断面図である。
【図9】芯線挿入凹部及び位置決め開口縁部を示す概略断面図である。
【図10】変形例に係る芯線挿入凹部を示す説明図である。
【図11】変形例に係る芯線挿入凹部を示す説明図である。
【図12】変形例に係る切断部を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<端子付電線及び端子付電線の製造方法>
図1は端子付電線10を示す概略斜視図である。図1では、電線12と端子20との接続部分を示している。
【0025】
端子付電線10は、電線12の端部に端子20が圧着された構成とされている。
【0026】
電線12は、芯線14と絶縁被覆18とを有している。芯線14は、複数のアルミニウム素線が集合された構成とされている。アルミニウム素線は、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成された線材である。通常、複数のアルミニウム素線は、撚り合わされた状態で集合されている。絶縁被覆18は、樹脂等の絶縁材料によって形成されており、上記芯線14の外周を覆っている。通常、絶縁被覆18は、芯線14の外周囲に押出被覆することによって形成されている。
【0027】
上記電線12の端部に所定長の芯線14が露出している。ここで、電線12の端部に露出した芯線14を露出芯線15という。この露出芯線15に対して圧力が加えられて複数のアルミニウム素線同士が接合されている。また、その露出芯線15の端部が切揃えられている。
【0028】
端子20は、金属板等を適宜プレス加工等することにより形成され、上記露出芯線15に圧着可能に構成されている。より具体的には、端子20は、接続部(図示省略)と圧着部22とを有している。接続部は、相手方の端子等と接続可能な部分であり、いわゆるタブ状のオス端子形状又は筒状の雌端子形状を有する部分である。圧着部22は、電線12の端部に圧着される部分であり、露出芯線15に圧着される芯線圧着部24と、絶縁被覆18に圧着される被覆圧着部26とを有している。芯線圧着部24及び被覆圧着部26は、圧着前では、略U字形状を有している。そして、露出芯線15を芯線圧着部24内に配設すると共に、絶縁被覆18の端部を被覆圧着部26内に配設した状態で、芯線圧着部24及び被覆圧着部26に圧縮力を加えると、芯線圧着部24が露出芯線15に圧着されると共に、被覆圧着部26が絶縁被覆18に圧着される。これにより、端部が切揃えられた露出芯線15に端子20が圧着されている。なお、被覆圧着部26は省略されていてもよい。
【0029】
以上のように構成された端子付電線10によると、芯線圧着部24が圧着された露出芯線15の端部でアルミニウム素線が切揃えられている。このため、芯線圧着部24からのアルミニウム素線のはみ出しが抑制されている。このため、端子20をコネクタハウジング内に挿入する際に、アルミニウム素線とコネクタハウジング内部分(例えば、端子位置決め係合用のランス等)との干渉が抑制され、端子20の不完全挿入が抑制される。
【0030】
上記端子付電線10の製造方法例について説明する。
【0031】
まず、図2に示すように、電線12の端部において絶縁被覆18を所定長に亘って除去し、これにより電線12の端部に所定長の露出芯線15を形成する。そして、露出芯線15に圧力Pを加えてアルミニウム素線同士を接合する(工程(a))。ここでの接合としては、超音波溶接、抵抗溶接等が想定される。すなわち、露出芯線15に圧力を加えた状態で、振動或は電気等による何らかのエネルギを与えて複数のアルミニウム素線同士を接合する方法であればよい。ここでは、露出芯線15に対してその径方向に挟込む加圧力Pを加えた状態で、当該露出芯線15に対して超音波振動を加えてアルミニウム素線同士を接合する超音波溶接を想定している。
【0032】
このように複数のアルミニウム素線同士を接合することによって、複数のアルミニウム素線間の電気抵抗が低い状態に維持される。これにより、圧着後の耐久試験等を経た後でも、芯線14と端子20との間の電気抵抗上昇を抑制することができる。
【0033】
上記のように露出芯線15に圧力を加えて、複数のアルミニウム素線同士を接合すると、図3に示すようになる。すなわち、露出芯線15に加えられた圧力によってアルミニウム素線がその長手方向に伸されてしまう。しかも、複数のアルミニウム素線の伸び量は、一定とは限らない。このため、露出芯線15の端部において、アルミニウム素線の先端部が不揃いとなってしまう。
【0034】
そこで、接合後に露出芯線15の端部を切揃える(工程(b))。これにより、図4に示すように、端部が平坦に切揃えられると共に外周部に一対の加圧痕が残る露出芯線15が得られる。
【0035】
なお、切揃え後の露出芯線15の長さ寸法は、芯線圧着部24を圧着するために必要な長さ寸法、例えば、芯線圧着部24の軸方向の長さ寸法よりも多少大きい程度に設定される。また、絶縁被覆18を除去した直後の露出芯線15の長さ寸法も、接合後に露出芯線15の端部を切揃えて除去する分を考慮して余長を持たせた寸法に設定される。
【0036】
そして、端部が切揃えられた露出芯線15に端子20を圧着する(工程(c))。すると、図1に示すように、電線12の端部に端子20が圧着された端子付電線10が製造される。
【0037】
<芯線切断装置>
上記端子付電線10の製造に適した装置である芯線切断装置について説明する。図5は芯線切断装置70を含む端子付電線製造装置40の全体構成を示す概略図である。
【0038】
説明の便宜上、端子付電線製造装置40の全体構成について説明する。端子付電線製造装置40は、溶接装置42と芯線切断装置70と端子圧着装置50と電線送り装置60とを備えている。
【0039】
溶接装置42は、一対の加圧部材44を有しており、当該一対の加圧部材44間に挟込んだ露出芯線15に加圧力を加えてアルミニウム素線同士を接合する装置である。かかる溶接装置42としては、周知の超音波溶接装置又は周知の抵抗溶接装置等を含む各種溶接装置を用いることができる。
【0040】
芯線切断装置70は、電線12の露出芯線15の端部を切断して切揃えるための装置である。この芯線切断装置70については、後でより具体的に説明する。
【0041】
端子圧着装置50は、露出芯線15に端子20を圧着するための装置である。この端子圧着装置50としては、順次送込まれる露出芯線15に対して、別途搬送される端子を圧着可能な周知の端子圧着装置を含む各種端子圧着装置を用いることができる。この端子圧着装置50は、連鎖状端子等として連続的に供給される端子20を連続的に圧着可能に構成されていることが好ましい。また、端子圧着装置50は、端子圧着用の金型等が手動で或は自動的に交換可能に構成され、異なる種類の端子を圧着可能に構成されることが好ましい。
【0042】
電線送り装置60は、電線12の絶縁被覆18部分端部を保持して、露出芯線15を、溶接装置42による溶接位置、芯線切断装置70による切断位置、端子圧着装置50による圧着位置に順次移動させるように構成されている。
【0043】
より具体的には、電線送り装置60は、クランプ部61と、主搬送機構部62と、進退機構部64とを有している。
【0044】
クランプ部61は、電線12の端部を保持及び保持解除可能に構成されている。ここでは、クランプ部61は、外部からのエア圧或は電磁的な力等によって一対の可動片61aを接近及び離間駆動させるように構成されている。そして、一対の可動片61aを接近移動させることで、電線12の端部が挟持され、一対の可動片61aを離間移動させることで電線12の挟持が解除されるようになっている。
【0045】
主搬送機構部62は、リニアモータ、ネジ軸とネジ軸を回転駆動するモータとネジ軸に螺合されたナット部等を有する直線駆動機構等のリニアアクチュエータによって構成されている。ここでは、主搬送機構部62は、溶接装置42、芯線切断装置70及び端子圧着装置50の前方に沿って延在する主搬送駆動本体部62aと、当該主搬送駆動本体部62aによって往復駆動可能に支持された主搬送方向可動体62bとを有している。そして、主搬送駆動本体部62aの駆動によって主搬送方向可動体62bが溶接装置42、芯線切断装置70及び端子圧着装置50のそれぞれに対向する位置に往復移動されるようになっている。
【0046】
進退機構部64は、上記主搬送機構部62と同様のリニアアクチュエータによって構成されており、上記主搬送方向可動体62b上に設けられた進退駆動本体部64aと、当該進退駆動本体部64aによって進退駆動可能に支持された進退方向可動体64bとを有している。そして、溶接装置42、芯線切断装置70及び端子圧着装置50のそれぞれに対向する位置で、進退駆動本体部64aの駆動によって、進退方向可動体64bが主搬送機構部62から溶接装置42、芯線切断装置70及び端子圧着装置50に向けて進退移動されるようになっている。
【0047】
上記クランプ部61は、進退方向可動体64b上に設けられている。そして、上記主搬送機構部62の駆動によって、クランプ部61が溶接装置42に対向する位置、芯線切断装置70に対向する位置及び端子圧着装置50に対向する位置に順次搬送移動される。また、進退機構部64の駆動によって、溶接装置42、芯線切断装置70及び端子圧着装置50のそれぞれに対向する位置で、クランプ部61が溶接装置42、芯線切断装置70及び端子圧着装置50に対して進退駆動される。
【0048】
なお、上記クランプ部61と進退方向可動体64bとの間には、押当吸収機構部66が介在している。この押当吸収機構部66の構成及び役割については芯線切断装置70との関係で後に説明する。
【0049】
図6は芯線切断装置70の位置決め部材72と切断部90とを示す概略正面図であり、図7は位置決め部材72の部分断面、切断部90及び電線送り装置60を示す概略図であり、図8及び図9は芯線挿入凹部76及び位置決め開口縁部78を示す概略断面図である。
【0050】
芯線切断装置70は、電線12の端部の露出芯線15を切断するための装置であり、位置決め部材72と、切断部90とを備えている。
【0051】
位置決め部材72は、円板状の位置決め板74を有しており、この位置決め板74に芯線挿入凹部76と位置決め開口縁部78とが形成されている。
【0052】
上記位置決め板74は、所定の回転軸周りに回転可能に支持されている。ここでは、位置決め板74は、図示省略のブラケットによって支持された回転駆動部82の駆動軸部82aによって回転駆動可能に支持されている。回転駆動部82は、ステッピングモータ等の回転量を調整可能なモータ等によって構成されている。
【0053】
また、この位置決め板74には、複数の芯線挿入凹部76及び位置決め開口縁部78が、前記回転軸を中心とする仮想円に沿って間隔を有して(ここでは均等間隔を有して)形成されている。
【0054】
そして、回転駆動部82の駆動によって位置決め板74を回転駆動することによって、複数の芯線挿入凹部76及び位置決め開口縁部78のうちの一つが選択的に、電線送り装置60からの電線挿入動作を受ける位置に配設される。なお、電線送り装置60からの電線挿入動作を受ける位置は、切断部90と対応する位置でもある。
【0055】
また、芯線挿入凹部76は、露出芯線15を挿入可能な孔状に形成されている。ここでは、芯線挿入凹部76は丸孔状に形成されている。また、芯線挿入凹部76は、圧力を加えてアルミニウム素線同士を接合した後の露出芯線15の長さ寸法よりも小さくなっている。また、露出芯線15に芯線圧着部24を圧着するために必要な長さ寸法程度に設定されている。そして、上記露出芯線15の端部を露出させた状態で、当該露出芯線15を芯線挿入凹部76内に挿入できるようになっている。
【0056】
なお、芯線挿入凹部76は、必ずしも孔状である必要はなく、一側方に開口するスリット溝状であってもよい。
【0057】
位置決め開口縁部78は、芯線挿入凹部76の一方側開口に、当該芯線挿入凹部76の軸方向に対して略直交する環状平面として形成されている(図8及び図9参照)。そして、露出芯線15を芯線挿入凹部76内に挿入すると、露出芯線15の基端部に面する絶縁被覆18の端面が位置決め開口縁部78に当接し、露出芯線15をその軸方向に沿って位置決めするように構成されている。なお、露出芯線15を芯線挿入凹部76内に挿入する際に、絶縁被覆18の端面を位置決め開口縁部78により確実に当接させるためには、芯線挿入凹部76の径(つまり、位置決め開口縁部78の内径)は電線12の絶縁被覆18の径よりも小さく設定されていることが好ましい。
【0058】
なお、位置決め開口縁部78は、必ずしも上記のように環状平面形状に形成されている必要はない。絶縁被覆18の環状端面の一部にのみ当接し得る形状であってもよいし、また、後述する案内面80の一部の傾斜面が位置決め開口縁部として絶縁被覆の端面に当接する構成であってもよい。
【0059】
なお、上記複数の芯線挿入凹部76は、長さ寸法及び径のうちの少なくとも一方が異なる孔形状に形成されている。複数の芯線挿入凹部76間で長さ寸法が異なっているのは、圧着される端子20の種類に応じて芯線圧着部24を圧着するために必要な長さ寸法が異なるからである。また、複数の芯線挿入凹部76間で径が異なっているのは、加工対象となる電線12の露出芯線15の径に応じた大きさとするためである。なお、上記のように複数の芯線挿入凹部76の長さ寸法がそれぞれ異なる長さに形成されていると、複数の位置決め開口縁部78は、切断部90の切断位置(後述する)からの位置を変えて配設されることとなる。
【0060】
ここで、クランプ部61によって保持された電線12を芯線挿入凹部76に挿入する際に、位置決め開口縁部78の位置に応じて当該電線12の絶縁被覆18の端面を位置決め開口縁部78に押し当てることができるようにする必要がある。そこで、ここでは、クランプ部61と進退方向可動体64bとの間に押当吸収機構部66を介在させている。
【0061】
押当吸収機構部66は、押当調整用可動体67と、付勢部材67aとを有している(図7参照)。押当調整用可動体67は、進退方向可動体64bに支持された支持ロッド66a等によって、芯線挿入凹部76への進退方向に沿って移動可能に支持されている。付勢部材67aは、支持ロッド66aに外嵌めされたコイルバネ等によって構成されており、押当調整用可動体67を芯線挿入凹部76への挿入方向に向けて付勢している。そして、進退機構部64の駆動によって進退方向可動体64bを芯線挿入凹部76への挿入方向に向けて移動させると、付勢部材67aによる付勢状態下、押当調整用可動体67、クランプ部61及びそれによって保持された電線12は、進退方向可動体64bと共に芯線挿入凹部76への挿入方向に向けて移動する。その途中で、電線12の絶縁被覆18の端面が上記位置決め開口縁部78に当接すると、付勢部材67aが縮んで、押当調整用可動体67は進退方向可動体64bに対して後退方向に相対移動する。これにより、クランプ部61及びそれによって保持された電線12は、一定位置に止まる。これにより、位置決め開口縁部78の位置に拘らず、電線12の絶縁被覆18の端面を位置決め開口縁部78に押し当てることができるようになっている。
【0062】
また、位置決め部材72には、芯線挿入凹部76の一方側開口から外方に向けて順次拡開し、露出芯線15を芯線挿入凹部76に向けて案内する案内面80が形成されている。ここでは、案内面80は、芯線挿入凹部76の一方側開口で位置決め開口縁部78の外周縁から外方に向けて順次拡開する円錐外面形状に形成されている。
【0063】
もっとも、案内面80は、角錐状或はラッパ状に順次拡開する形状であってもよい。また、案内面は、芯線挿入凹部を形成した部材とは別部材に形成されていてもよい。
【0064】
そして、露出芯線15を芯線挿入凹部76内に向けて押込むと、その露出芯線15の先端部が案内面80に摺接して、芯線挿入凹部76に向けて案内される。そして、露出芯線15を芯線挿入凹部76に挿入すると、露出芯線15の基端部の絶縁被覆18の端面が位置決め開口縁部78に当接し、露出芯線15がその軸方向に沿って位置決めされる。この状態では、露出芯線15のうち芯線圧着部24を圧着するために必要な長さ寸法部分が芯線挿入凹部76内に配設され、露出芯線15のうち芯線圧着部24を圧着するために必要な長さ寸法を超える部分が芯線挿入凹部76の他方側開口より延出している。従って、芯線挿入凹部76の他方側開口より延出する、露出芯線15の先端部分を切断すると、当該露出芯線15が芯線圧着部24を圧着するために必要な長さ寸法に切揃えられるようになる。
【0065】
なお、案内面と芯線挿入凹部76との間には、段状の位置決め開口縁部78が存在している。しかしながら、通常、絶縁被覆18の厚みは十分に小さく、従って、そのような絶縁被覆18を位置決めするための位置決め開口縁部78の幅を十分に小さくすることができる。このため、段状の位置決め開口縁部78の存在に拘らず、露出芯線15を芯線挿入凹部76に向けて円滑に案内することができる。
【0066】
切断部90は、上記位置決め開口縁部78から芯線挿入凹部76内に挿入された露出芯線15の端部側に離れた位置に設けられ、芯線挿入凹部76から突出する露出芯線15の端部を切断可能に構成されている。ここでは、切断部90は、芯線挿入凹部76の他方側開口縁部に設けられ、露出芯線15の端部を芯線挿入凹部76の他方側開口縁部で切断可能に構成されている。
【0067】
より具体的には、切断部90は、切断刃92と刃駆動部94とを有している。
【0068】
刃駆動部94は、エアシリンダ、油圧シリンダ等のアクチュエータによって構成され、進退駆動されるロッド部94aを有している。この刃駆動部94は、図示省略のブラケットによって、位置決め板74の回転軸から前記仮想円の半径寸法分(つまり、回転軸と芯線挿入凹部76間の距離分)側方に離れた位置に支持されている。
【0069】
切断刃92は、切断方向に沿った主面92aと当該主面92aに対して傾斜する傾斜刃92bとを有する片刃に形成されている。この切断刃92は、刃駆動部94によって、電線送り装置60からの電線挿入動作を受ける位置で、主面92aを位置決め板74のうち芯線挿入凹部76の他方側開口側の面に摺接させた状態で進退駆動可能に支持されている。
【0070】
そして、上記芯線挿入凹部76内に露出芯線15を挿入して、その露出芯線15の先端部を芯線挿入凹部76の他方側開口より突出させた状態で、刃駆動部94の駆動により、切断刃92を、芯線挿入凹部76の他方側開口を閉塞するように進出駆動させると、切断刃92の先端部と芯線挿入凹部76の他方側開口縁部との間で、露出芯線15が剪断されるようになっている(図7の2点鎖線参照)。
【0071】
このように構成された端子付電線製造装置40の動作について説明する。
【0072】
なお、初期状態では、加工対象となる電線12或は端子20等の種類に応じて、複数の芯線挿入凹部76及び位置決め開口縁部78のうちの一つが選択的に、電線送り装置60からの電線挿入動作を受ける位置及び切断部90と対応する位置に配設されている。
【0073】
この際、加工対象となる電線12或は端子20等の情報を入力すると、自動的に複数の芯線挿入凹部76及び位置決め開口縁部78のうちの一つが選定されて、当該選定された芯線挿入凹部76及び位置決め開口縁部78を電線挿入動作を受ける位置及び切断部90と対応する位置に配設すべく、回転駆動部82の駆動により位置決め部材72を自動的に回転させるようにすることが好ましい。
【0074】
まず、別途被覆除去装置等で、電線12の端部の絶縁被覆18を除去し、端部に露出芯線15を形成したものを準備する。この電線12の端部の絶縁被覆18を電線送り装置60のクランプ部61で保持する。
【0075】
電線送り装置60は、クランプ部61で保持した電線12の露出芯線15を、溶接装置42と対向する位置に移動させた後、当該露出芯線15を溶接装置42の一対の加圧部材44間に進出移動させる(図5参照)。すると、露出芯線15が一対の加圧部材44間に挟込まれた状態で、アルミニウム素線同士が接合される。この後、電線送り装置60は、露出芯線15を一対の加圧部材44から退避移動させ、その後、芯線切断装置70と対向する位置に移動させる。
【0076】
次に、電線送り装置60は、露出芯線15を芯線挿入凹部76に向けて進出移動させる(図5〜図7参照)。すると、露出芯線15の先端部が案内面80に摺接して、芯線挿入凹部76に向けて案内される。そして、露出芯線15が芯線挿入凹部76内に挿入され、露出芯線15の基端部の絶縁被覆18の端面が位置決め開口縁部78に当接すると、クランプ部61及びそれによって保持された電線12は、進退方向可動体64bに対して相対的に後退移動し、一定位置に止まる。これにより、露出芯線15は、絶縁被覆18の端面を位置決め開口縁部78に当接させた一定位置に位置決めされる。
【0077】
この状態では、露出芯線15のうち芯線圧着部24を圧着するために必要な長さ寸法を超える部分が芯線挿入凹部76の他方側開口より延出している。当該状態で、刃駆動部94の駆動によって、切断刃92を、芯線挿入凹部76の他方側開口を閉塞するように進出駆動させる。すると、切断刃92の先端部と芯線挿入凹部76の他方側開口縁部との間で、露出芯線15が剪断される。これにより、露出芯線15は、芯線圧着部24を圧着するために必要な長さ寸法に切揃えられる(図4参照)。この後、刃駆動部94の駆動によって、切断刃92が芯線挿入凹部76の他方側開口から退避する方向に移動する。また、電線送り装置60によって、露出芯線15は芯線切断装置70から退避移動され、その後、端子圧着装置50と対向する位置に移動される。
【0078】
次に、電線送り装置60は、露出芯線15を端子圧着装置50に向けて進出移動させる(図5参照)。すると、端子圧着装置50は、露出芯線15に対して端子20を圧着する(図1参照)。この後、電線送り装置60は、電線12を端子圧着装置50から退避移動させ、製造された端子付電線10を外部に搬出する。
【0079】
以上のように構成された芯線切断装置70によると、露出芯線15の基端部に面する絶縁被覆18の端面を位置決め開口縁部78に当接させた状態で、芯線挿入凹部76から突出する、露出芯線15の端部を切断することができ、露出芯線15を一定の長さに容易に切揃えることができる。また、このように切揃えられた露出芯線15に端子20を圧着することで、アルミニウム素線のはみ出しを抑制しつつ端子20を圧着することができる。
【0080】
また、芯線挿入凹部76の一方側開口から外方に向けて順次拡開する案内面80が形成されているため、露出芯線15を芯線挿入凹部76に向けて円滑に案内することができる。
【0081】
また、複数の芯線挿入凹部76の長さが変えられ、切断位置からの複数の位置決め開口縁部78の位置が変更されているため、位置決め部材72を回転させて複数の芯線挿入凹部76及び位置決め開口縁部78を選択的に切断部90と対応する位置に配設することで、一つの切断部90を用いた簡易な構成によって、露出芯線15の切断長を容易に変更できる。
【0082】
また、切断刃92と芯線挿入凹部76の他方側開口縁部との間で、露出芯線15を剪断しているため、比較的簡易な構成で露出芯線15を切断することができる。
【0083】
{変形例}
なお、上記実施形態では、芯線挿入凹部76が丸孔状であると説明したが、必ずしもその必要はない。例えば、角穴状であってもよい。
【0084】
図10及び図11は変形例に係る芯線挿入凹部176を示している。図10の左側に芯線挿入凹部76の他方側開口を示しており、右側に芯線挿入凹部76の周辺部分の断面を示している。この芯線挿入凹部176は、一側部が平面176aでかつその反対側では弧状曲面176bを描く孔状に形成されている。換言すれば、芯線挿入凹部176は、略D字状の孔に形成されている。上記平面176aは、切断刃92が切断に際して移動する進出方向側(ここでは下側)に設けられている。
【0085】
この場合、切断刃92は、芯線挿入凹部176の他方側開口縁部のうち前記平面176aと対応する直線状縁部との間で露出芯線15を剪断することとなる。このため、直線状のエッジ部分間で露出芯線15を円滑に切断することができる。
【0086】
また、芯線挿入凹部176は、平面176aの反対側では弧状曲面を描いているため、露出芯線15を芯線挿入凹部176に挿入する際に開口縁に引っかかり難く、当該露出芯線15を円滑に芯線挿入凹部176に挿入及び案内できる。
【0087】
この場合、案内面180は、上記芯線挿入凹部176と対応する形状、即ち、略D字状形状のまま芯線挿入凹部176の一方側開口から外方に向けて順次拡開する形状とするとよい。
【0088】
また、上記実施形態及び変形例では、切断刃92と芯線挿入凹部76、176の他方側開口縁部との間で、露出芯線15を剪断すると説明したが、必ずしもその必要はない。
【0089】
図12は変形例に係る切断部190を示している。この切断部190は、一対の切断刃192を有している。一対の切断刃192は、位置決め開口縁部78から露出芯線15の先端側に所定距離離れた位置に設けられ、刃駆動部194によって接近及び離間駆動可能とされている。そして、露出芯線15を芯線挿入凹部76内に挿入して、その先端部を芯線挿入凹部76の他方側開口より突出させた状態で、一対の切断刃192を接近移動させることで、両切断刃192の間で露出芯線15の先端部を剪断する構成となっている。この場合、両切断刃192による切断位置と位置決め開口縁部78との距離が、露出芯線15に芯線圧着部24を圧着するために必要な長さ寸法に応じた寸法に設定されている。
【0090】
この場合、一対の切断刃192の接近移動によって露出芯線15を剪断するため、露出芯線15をより確実に切断できる。
【0091】
また、本実施形態では、電線送り装置60によって電線12を保持して露出芯線15を挿入する構成としたが、作業者等の人手によって露出芯線15を挿入するようにしてもよい。
【0092】
また、実施形態では、位置決め部材72を回転させることで、複数の芯線挿入凹部76を切替える構成としたが必ずしもその必要はない。例えば、細長い板状部材に複数の芯線挿入凹部を形成し、当該板状部材を移動させることで、芯線挿入凹部の切替を行うようにしてもよい。また、複数の芯線挿入凹部があることは必須ではない。
【0093】
また、本実施形態では、位置決め板74は切断部90側で面一となっているが、必ずしもその必要はない。芯線挿入凹部76の長さ寸法変更に応じて位置決め板74の切断部90側部分が凹凸形状となっていてもよい。この場合、当該凹凸形状に合わせて、切断刃92を芯線挿入凹部76の軸方向に沿って移動可能な構成とするとよい。
【0094】
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
【符号の説明】
【0095】
10 端子付電線
12 電線
14 芯線
15 露出芯線
18 絶縁被覆
20 端子
24 芯線圧着部
70 芯線切断装置
72 位置決め部材
76 芯線挿入凹部
78 位置決め開口縁部
80、180 案内面
82 回転駆動部
90、190 切断部
92、192 切断刃
94 刃駆動部
176 芯線挿入凹部
176a 平面
176b 弧状曲面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアルミニウム素線が集合された芯線と前記芯線の外周を覆う絶縁被覆とを有する電線と、前記電線の端部の露出芯線に圧着された端子とを備えた端子付電線の製造方法であって、
(a)前記露出芯線に圧力を加えて前記アルミニウム素線同士を接合する工程と、
(b)前記アルミニウム素線同士が接合された前記露出芯線の端部を切揃える工程と、
(c)端部が切揃えられた前記露出芯線に端子を圧着する工程と、
を備える端子付電線の製造方法。
【請求項2】
複数のアルミニウム素線が集合された芯線と前記芯線の外周を覆う絶縁被覆とを有する電線と、
前記電線の端部の露出芯線に圧着された端子とを備え、
前記露出芯線に圧力が加えられて前記アルミニウム素線同士が接合されると共に、前記露出芯線の端部が切揃えられ、
前記端子が、端部が切揃えられた前記露出芯線に圧着されている、端子付電線。
【請求項3】
電線端部の露出芯線を切断するための芯線切断装置であって、
前記露出芯線の端部を突出させた状態で前記露出芯線を挿入可能な芯線挿入凹部が形成されると共に、前記芯線挿入凹部の一方側開口に前記露出芯線の基端部に面する絶縁被覆の端面に当接して前記露出芯線をその軸方向に沿って位置決めする位置決め開口縁部が形成された位置決め部材と、
前記位置決め開口縁部から前記芯線挿入凹部内に挿入された前記露出芯線の端部側に離れた位置に設けられ、前記芯線挿入凹部から突出する前記露出芯線の端部を切断可能な切断部と、
を備える芯線切断装置。
【請求項4】
請求項3記載の芯線切断装置であって、
前記位置決め部材が回転軸周りに回転可能に支持されると共に、複数の前記芯線挿入凹部が前記回転軸を中心とする仮想円に沿って間隔を有して形成され、
前記切断部が前記回転軸から前記仮想円の半径寸法分離れた位置に設けられ、
複数の前記芯線挿入凹部の位置決め開口縁部が前記切断部による切断位置からの位置を変えて設けられ、
前記位置決め部材の回転により複数の前記芯線挿入凹部が選択的に前記切断部と対応する位置に配設される、芯線切断装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4記載の芯線切断装置であって、
前記切断部は、前記芯線挿入凹部の他方側開口で前記位置決め部材と摺接可能な切断刃を有し、前記切断刃と前記芯線挿入凹部の他方側開口縁部との間で前記露出芯線を剪断する、芯線切断装置。
【請求項6】
請求項5記載の芯線切断装置であって、
前記芯線挿入凹部は、前記切断刃が切断に際して移動する方向側で平面でかつその反対側では弧状曲面を描く孔状に形成されている、芯線切断装置。
【請求項7】
請求項3又は請求項4記載の芯線切断装置であって、
前記切断部は、前記芯線挿入凹部より突出する露出芯線の端部を切断可能な一対の切断刃を有する、芯線切断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−192465(P2011−192465A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56106(P2010−56106)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】