説明

端末制御方法、端末制御システム、通信装置及びプログラム

【課題】通信機能を有する家庭用電気機械器具やセンサ、コンピュータ、携帯電話などの端末の通信制御を行う場合に、大規模なサーバが不要で、端末数が増加した場合にも対応でき、また、端末の移動にも対応できるようにする。
【解決手段】物理的な空間を複数のフィールドF1、F2に分割して管理し、分割された各フィールドF1、F2を管理するピアP11、P12を生成し、フィールドを担当する全てのピアで2つのオーバーレイネットワークO21、O22を構築し、オーバーレイネットワーク上に分散データベースD31、D32を構成し、フィールドの空間内の端末の制御情報を管理するエージェントを一方のオーバーレイネットワークO21の構成ピアに加え、フィールドの空間外の端末の制御情報を管理するエージェントを他方のオーバーレイネットワークO22の構成ピアに加える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機能を有する家庭用電気機械器具やセンサ、コンピュータ、携帯電話などの端末装置の制御を行う端末制御方法、端末制御システム、通信装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な通信機能を有する家庭用電気機械器具やセンサなどの端末装置が通信機能を有し、ネットワークに接続されるようになってきた。これらの端末装置がネットワークを通じて、コンピュータや携帯電話などと同様にコンピュータプログラムによって制御できるようになり、これらの端末装置を動作させる利用者や他の端末装置ヘのサービスを提供するネットワークサービスが普及し始めている。例えばインターネットを通じてコンピュータから制御できる監視カメラや、録画予約をできるテレビジョンなどがある(非特許文献1、非特許文献2)。
【0003】
ネットワーク空間を複数のフィールドに分割することにより、フィールドごとに端末装置を管理することができるようになる。例えば携帯電話網では、セルと呼ばれるフィールドごとに無線インターフェースである基地局が設置されている。端末装置はその基地局を介してネットワークノードビルの交換機へ認証キーを送り、ホームメモリに登録されている認証情報を元に、当該端末装置が登録されている端末装置と同一のものであるか否かを認証する。認証情報が登録されていないノードビルのホームメモリには、端末装置の認証情報を登録しているホームメモリに持つノードビルの情報が記載されている。ホームメモリに登録された端末装置に認証情報を、ノードビル間で通信することで、その認証情報を参照して端末装置を認証することができる。(特許文献1)
【0004】
演算装置と記憶領域を備えたコンピュータにおいて、その記憶領域上に端末装置の制御に必要な情報(制御情報)を保持し、その端末装置を制御するコンピュータプログラムを構成する。このコンピュータプログラムをその端末装置のエージェントと呼ぶ。
【0005】
演算装置と記憶領域を備えたコンピュータにおいて、物理的なコンピュータネットワークとは構造の異なるオーバーレイネットワークを構築する通信機能を持ったコンピュータプログラムを構成する。このコンピュータプログラムをピアと呼ぶ(非特許文献3、非特許文献4)。例えば、P2P(Peer to Peer)の通信網は、IP(Internet Protocol)ネットワークの上に構築されるオーバーレイネットワークである。P2P方式では、クライアントサーバ方式と異なり、サーバを用いずに、ピア同士が直接通信を行う。
【0006】
複数のピアからなるオーバーレイネットワークにおいて、ピアに情報を分散して配置する。情報は分散配置されていても、あたかもそのオーバーレイネットワーク全体が一つのデータベースとして情報が集中管理されているかのように情報の検索や更新などを行うことが可能な分散データベースを構成できる。
【0007】
エージェントには、ピアの機能を持たせることができる。エージェントは、自身が動作するコンピュータで動作する他のピアと通信機能を共有することができる。この場合はあたかもエージェントがピアによって通信機能を有するかのように考えることができるため、以降ではエージェントが他のピアと通信機能を共有するように構成することを「エージェントヘピアの機能を持たせる」と表現する。また、このようにエージェントが通信機能を用いることのできる状態にあることを、「ピアの機能を備える」と表現する。以降、全てのエージェントはピアの機能を備えているとする。
【0008】
あるコンピュータ上のエージェントを他のピアが動作する他のコンピュータへ複製あるいは移動させることができる。エージェントとピアは、既に存在するオーバーレイネットワークの構成ピアヘ新たに加わることができる。これを「オーバーレイネットワークヘ参加する」と言う。2つ以上のオーバーレイネットワークであつて、いくつかのピアが2つ以上のオーバーレイネットワークのピアとして動作するようなマルチレイヤオーバーレイネットワークを構成できる.
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−103560号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】ソニー、「ロケーションフリー」シリーズカタログ、pp.6−7.2007.
【非特許文献2】パナソニック、ネットワークカメラ総合カタログ、pp.2−3、2008.
【非特許文献3】N.J.A.Harvey.M.B.Jones.S.Saroiu.M.Theime,and A.Wolman, ”SkipNet A scalable overlay neywork with practica1 locality properties, ”USITS”03.2003.
【非特許文献4】株式会社ビービーアール、大阪大学、PIAX http://www.piax.org/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、ネットワークを通じて全ての通信機能を有する家庭用電気機械器具やセンサ、コンピュータ、携帯電話などの端末装置を制御する場合、ネットワークに接続される端末装置数は携帯電話だけの場合と比較して数百倍以上となり、制御情報を集中管理するコストが極めて大きくなる。
【0012】
一方で、端末装置は人の手によって勝手に移動することがある。端末装置の制御情報の管理を集中管理せずにフィールドごとに管理すると、移動された端末装置の制御情報は移動先のフィールドに存在しないため、端末装置の制御ができないことになる。端末装置の移動を考慮した携帯電話網では、全てのフィールド内に存在する全ての端末装置の認証情報が管理されている。しかしながら、通信機能を有する家庭用電気機械器具やセンサなど多くの端末装置は、移動しないか、あるいは移動範囲が狭い。それにも関わらず、携帯電話網のように各フィールドで管理されている全ての端末装置の情報を全てのフィールドが共有することは、やはりコストの増大を招く。
分散データベースを用いて制御情報を管理する場合、分散データベースに登録した情報は全てのピアから参照可能となる。そのため、制御情報を不正に引き出し、端末装置を制御される恐れがある。
【0013】
上述の課題を鑑み、本発明は、通信機能を有する家庭用電気機械器具やセンサ、コンピュータ、携帯電話などの端末装置の制御を行う場合に、端末装置数が増加した場合にも対応でき、また、端末装置の移動にも対応できる端末制御方法、端末制御システム、通信装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述の課題を解決するために、本発明に係る端末制御方法は、1以上の分断された物理空間の内外を移動する端末装置を制御する端末制御方法であって、前記分断された物理空間ごとに、物理空間内に存在する端末装置との通信を行う機能を有するピアを設けるステップと、前記端末装置が既知の物理空間内に存在する場合に、前記端末装置ごとに、端末装置の制御情報に基づいて端末装置との間で通信を行い、端末装置を制御する機能を有するエージェントを設けるステップと、全ての前記ピアと第1の分散データベースとから構成される第1のオーバーレイネットワーク及び全てのピアと第2の分散データベースとから構成される第2のオーバーレイネットワークを構築するステップと、いずれかの前記物理空間内に存在する前記端末装置を制御するエージェントは前記第1のオーバーレイネットワークに属され、いずれの前記物理空間内にも存在しない前記端末装置を制御するエージェントは前記第2のオーバーレイネットワークに属され、エージェントは自身が制御する端末装置の識別子とエージェント自身の場所を示す情報(URL:Uniform Resource Locator又はURI:Universal Resource Identifier)とを対応付けるインデックス情報を自身が属するオーバーレイネットワークの分散データベースに登録し、管理するステップと、を有することを特徴とする端末制御方法。
【0015】
上記発明において、前記端末装置が前記物理空間内から物理空間外へ移動した場合には、端末装置に対応する前記エージェントは、自身が属するオーバーレイネットワークを前記第1のオーバーレイネットワークから前記第2のオーバーレイネットワークに変更し、自身が制御する端末装置のインデックス情報の登録先を前記第1の分散データベースから前記第2の分散データベースに変更するステップを有することを特徴とする。
【0016】
上記発明において、前記端末装置が前記物理空間外から物理空間内へ移動した場合には、端末装置に対応する前記エージェントは、自身が属するオーバーレイネットワークを前記第2のオーバーレイネットワークから前記第1のオーバーレイネットワークに変更し、自身が制御する端末装置のインデックス情報の登録先を前記第2の分散データベースから前記第1の分散データベースに変更するステップを有することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る端末制御システムは、1以上の分断された物理空間の内外を移動する端末装置を制御する端末制御システムであって、分断された物理空間ごとに、物理空間内に存在する端末装置との通信を行う機能を有するピアと、端末装置が既知の物理空間内に存在する場合に、端末装置ごとに生成され、端末装置の制御情報に基づいて端末装置との間で通信を行い、端末装置を制御する機能を有するエージェントと、全てのピアと第1の分散データベースとから構成される第1のオーバーレイネットワーク及び全てのピアと第2の分散データベースとから構成される第2のオーバーレイネットワークと、を備え、いずれかの物理空間内に存在する端末装置を制御するエージェントは第1のオーバーレイネットワークに属され、いずれの物理空間内にも存在しない端末装置を制御するエージェントは第2のオーバーレイネットワークに属され、エージェントは自身が制御する端末装置の識別子とエージェント自身の場所を示す情報(URL:Uniform Resource Locator又はURI:Universal Resource Identifier)とを対応付けるインデックス情報を自身が属するオーバーレイネットワークの分散データベースに登録し、管理することを特徴とする。
【0018】
本発明に係る通信装置は、1以上の分断された物理空間の内外を移動する端末装置を制御し、分断された物理空間ごとに、物理空間内に存在する端末装置との通信を行うピアの機能と、端末装置が既知の物理空間内に存在する場合に、端末装置ごとに生成され、端末装置の制御情報に基づいて端末装置との間で通信を行い、端末装置を制御するエージェントの機能とを備え、全てのピアと第1の分散データベースとから構成される第1のオーバーレイネットワーク及び全てのピアと第2の分散データベースとから構成される第2のオーバーレイネットワークを構築し、いずれかの物理空間内に存在する端末装置を制御するエージェントは第1のオーバーレイネットワークに属され、いずれの物理空間内にも存在しない端末装置を制御するエージェントは第2のオーバーレイネットワークに属され、エージェントは自身が制御する端末装置の識別子とエージェント自身の場所を示す情報(URL:Uniform Resource Locator又はURI:Universal Resource Identifier)とを対応付けるインデックス情報を自身が属するオーバーレイネットワークの分散データベースに登録し、管理することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、端末装置が既知の物理空間内からその物理空間外に移動し、再び物理空間内に移動した場合であっても、全ての端末装置の情報を管理する大規模なサーバを用いることなく、当該端末装置を正しく制御することができる。本発明によれば、2つのオーバーレイネットワークを設けて管理するため、1つの大規模データベースのみで管理する場合に比べて、運用コストを低減できるとともに、端末装置数が増大しても、端末装置の制御情報の検索効率が低下しない。よって、端末装置数が増加した場合にも対応でき、また、端末装置の移動にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態のネットワーク構成の説明に用いるブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるピア、エージェントの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における分散データベースの説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態においてエージェントの生成の動作説明に用いるブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態においてエージェントの生成の説明に用いるフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態においてコンピュータにより端末を制御するときの動作説明に用いるブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施形態においてコンピュータにより端末を制御するときの動作説明に用いるブロック図である。
【図8】本発明の第1の実施形態においてコンピュータにより端末を制御するときの動作説明に用いるフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態において端末がフィールド空間内で移動するときの動作説明に用いるブロック図である。
【図10】本発明の第1の実施形態において端末がフィールド空間内で移動するときの動作説明に用いるフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施形態において端末がフィールド空間外に移動するときの動作説明に用いるブロック図である。
【図12】本発明の第1の実施形態において端末がフィールド空間外に移動するときの動作説明に用いるフローチャートである。
【図13】本発明の第1の実施形態において端末がフィールド空間内に戻るときの動作説明に用いるブロック図である。
【図14】本発明の第1の実施形態において端末がフィールド空間内に戻るときの動作説明に用いるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態のオーバーレイネットワークの構成を示すものである。
【0022】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態では、端末(端末装置)が移動する物理的な空間が複数のフィールドに分割されて管理される。そして、それぞれのフィールドを担当する全てのピアにより、2つのオーバーレイネットワークO21及びO22が構築される。
【0023】
図1では、物理的な空間は、フィールドF1とフィールドF2とに分割される。フィールドF1を担当するピアとしてピアP11が生成される。フィールドF2を担当するピアとしてピアP12を生成される。これらフィールドF1を担当するピアP11と、フィールドF2を担当するピアP12との全てのピアで、2つのオーバーレイネットワークO21及びO22が構築される。
【0024】
さらに、オーバーレイネットワークO21上に、分散データベースD31が構築される。分散データベースD31は、オーバーレイネットワークO21を構成するピアやエージェントのインデックス情報(識別子と、該端末装置の情報を管理するエージェント自身の場所(URL:Uniform Resource Locator又はURI:Universal Resource Identifier)との対応)を分散管理している。
【0025】
オーバーレイネットワークO22上には分散データベースD32が構築される。分散データベースD32は、オーバーレイネットワークO22を構成するピアやエージェントのインデックス情報(識別子と、その情報の場所(URL)との対応)を分散管理している。
【0026】
なお、ピアやエージェントは、図2に示すように、演算部11と、記憶部12と、入力部13と、出力部14と、通信部15とからなるコンピュータのプログラムにより構成できる。
通信部15は、他のコンピュータや端末装置との通信を行うものである。なお、端末装置と通信を行う場合には、通信部15として、図示されない空中線を備え、無線通信の送受信機能を有しているものが用いられる。
入力部13は、キーボードやマウスの等が含まれる。入力部13からの情報が演算部11に入力される。
出力部14は、ディスプレイ等からなり、演算部11からの情報を出力する。
記憶部12は、例えば半導体メモリにより構成され、ピア及びエージェントとして機能する少なくともいずれかのプログラム及び処理に必要な情報を記憶する。
演算部11は、記憶部12に記憶されたピア及びエージェントとして機能する少なくともいずれかのプログラムを参照し、そのプログラムに示される手順にしたがって処理を実行する。プログラムに記録される主な機能には、ピア、エージェント、各オーバーレイネットワーク上に構築される分散データベースに対する処理がある。
【0027】
また、分散データベースD31及びD32は、各ノードが少しずつ分散して情報を持ち合って、データベースを構築するものである。図3は、分散データベースD31及びD32のテーブルの構成例を示している。
【0028】
図1において、フィールドF1、F2の中に端末が存在していると、オーバーレイネットワーク上に、通信機能を備えたエージェントが生成され、そのエージェントに、その端末の制御情報が送信される。端末は、具体的には、通信機能を有する家庭用電気機械器具やセンサ、携帯端末等である。エージェントは、他のコンピュータやピアからアクセス可能であり、その端末を制御する。
【0029】
ここで、本発明の特徴は、端末が物理的なフィールドF1、F2の空間内にあるか、フィールドF1、F2の全ての空間外にあるかにより、2つのオーバーレイネットワークO21及びO22を使い分けることにある。すなわち、端末が物理的なフィールドF1、F2の空間内にあれば、そのエージェントは、オーバーレイネットワークO21に生成される。端末が物理的なフィールドF1、F2の空間外に移動したら、そのエージェントは、オーバーレイネットワークO21から削除され、オーバーレイネットワークO22に生成される。端末が物理的なフィールドF1、F2の空間外から、フィールドF1、F2の空間内に移動したら、そのエージェントは、オーバーレイネットワークO22から削除され、オーバーレイネットワークO21に生成される。
【0030】
よって、一定数以上の端末のエージェントが分散データベースD31及びD32へ登録された後の各オーバーレイネットワークO21及びO22の構成は、オーバーレイネットワークO21は、制御可能な全端末のエージェントと全てのピアで構成され、オーバーレイネットワークO22は、制御不可能であるか又は位置が確認できない全端末のエージェントと全てのピアで構成されることになる。
【0031】
このように、本発明の実施形態では、物理的な空間を複数のフィールドF1、F2に分割して管理し、分割された各フィールドF1、F2を管理するピアP11、P12を生成し、フィールドを担当する全てのピアで2つのオーバーレイネットワークO21、O22を構築し、オーバーレイネットワーク上に分散データベースD31、D32を構成し、フィールドの空間内の端末の制御情報を管理するエージェントを一方のオーバーレイネットワークO21の構成ピアに加え、フィールドの空間外の端末の制御情報を管理するエージェントを他方のオーバーレイネットワークO22の構成ピアに加えるようにしている。この場合、一方のオーバーレイネットワークO21には、制御可能な端末のエージェントが存在し、他方のオーバーレイネットワークO22には、制御不能な端末のエージェントが存在することになるので、端末数が増加した場合にも対応でき、また、端末の移動にも対応できる。
【0032】
以下、本発明の第1の実施形態における、エージェントの生成、端末の制御、端末が移動したときのエージェントの構成について、例を挙げながら説明する。
【0033】
<エージェントの生成>
先ず、図4及び図5を参照して、フィールドF1に端末Dev41があり、そのエージェントをオーバーレイネットワーク上に生成する場合の例について説明する。
【0034】
図4に示すように、端末Dev41は、フィールドF1の空間内にある。よって、前述したように、そのエージェントA51は、オーバーレイネットワークO21上に生成されることになる。
【0035】
図5は、フィールドF1の空間内に端末Dev41があった場合のエージェントの生成処理を示すフローチャートである。図5において、端末Dev41は、通信可能なオーバーレイネットワークのピアを検索し(ステップS101)、ピアを発見できたかどうかを判定する(ステップS102)。ここでは、端末Dev41は、フィールドF1の空間内にあるので、フィールドF1のピアP11を発見することになる。通信可能なピアを発見できなかつた場合は(ステップS102のNo)、通信可能なピアを初めて発見できたときに、以降の動作を行う。
【0036】
端末Dev41がピアP11を発見すると(ステップS102のYes)、すなわち端末Dev41がフィールドFlの中にあると、端末Dev41は、その端末Dev41の識別子をピアP11へ送信する(ステップS103)。ピアP11は、2つのオーバーレイネットワークO21及びO22のそれぞれの分散データベースD31及びD32を検索し、受信した識別子が分散データベースD31及びD32に登録されているか調べる(ステップS104)。
【0037】
端末Dev41が初めてフィールドF1に存在することになると、分散データベースD31又はD32のいずれかにおいても、端末Dev41の識別子は発見できないことになる。分散データベースD31又はD32のいずれの分散データベースにおいても、端末Dev41の識別子を発見できない場合には(ステップS105のNo)、ピアP11は、端末Dev41に制御情報を要求する(ステップS106)。端末Dev41は、制御情報の要求を受信すると、ピアP11に制御情報を送信する(ステップS107)。なお、端末Dev41の識別子がデータベースD31、D32から発見できないときには(ステップS105のNo)、後述のステップS305からの動作と同様になる。
【0038】
ピアP11は、端末Dev41からの制御情報を受信すると、端末Dev41の制御情報を管理しピアの機能を備えた当該端末のエージェントA51を生成する(ステップS108)。そして、このエージェントA51を、オーバーレイネットワークO21に参加させ(ステップS109)、このエージェントA51の識別子とURLとをオーバーレイネットワークO21の分散データベースD31に登録する(ステップS110)。これにより、他のピアやエージェントは、端末Dev41の識別子をもとに、エージェントA51のURLを取得できる。そして、エージェントA51は、端末Dev41を適切に制御できるよう、端末Dev41とエージェントA51との間の通信経路やインターフェースなどに従い制御情報を更新する(ステップS111)。
【0039】
なお、エージェントA51のプログラムは、通常、ピアP11のプログラムが実行されているコンピュータ上に生成される。但し、ピアP11のプログラムが実行されるコンピュータ以外のコンピュータ上にエージェントA51を生成するようにしても良い。
【0040】
また、ステップS105において、端末Dev41の識別子が発見できたときには、後に説明するように、そのエージェントの制御情報の更新処理が行われる。
【0041】
以上のような処理により、端末Dev41がフィールドF1の空間内にあると、その端末Dev41を制御するエージェントA51がオーバーレイネットワークO21上に生成される。
【0042】
<エージェントを搭載するコンピュータによる端末制御>
次に、エージェントA51を搭載するコンピュータによる端末Dev41の制御について、図6を参照しながら説明する。
【0043】
図6において、エージェントA51には、端末Dev41の制御情報が送られている。したがって、図6に示すように、端末Dev41がフィールドF1の空間内にあれば、エージェントA51を搭載するコンピュータ(例えばピアP11のコンピュータ)は、自身が取得した制御情報により、端末Dev41を直接制御できる。
【0044】
<エージェントを搭載するコンピュータ以外のコンピュータによる端末制御>
次に、エージェントA51を搭載するコンピュータ以外のコンピュータによる端末Dev41の制御について、図7及び図8を参照しながら説明する。
【0045】
図7において、コンピュータC61はフィールドF2の空間内にあり、このコンピュータC61により、フィールドF1の空間内の端末Dev41を制御するものとする。図8は、このときの処理を示すフローチャートである。
【0046】
図8において、コンピュータC61は、オーバーレイネットワークO21のいずれかのピアと通信する(ステップS201)。今、コンピュータC61がフィールドF2にあるとすると、そのコンピュータC61は、フィールドF2のピアP12と通信することになる。
【0047】
コンピュータC61がピアP12と通信した場合、コンピュータC61は、端末Dev41の識別子をピアP12へ送信する(ステップS202)。ピアP12は、分散データベースD31から端末Dev41の識別子を検索して、エージェントA51のURLを分散データベースD31を取得する(ステップS203)。
【0048】
ピアP12は、分散データベースD31に、端末Dev41の識別子が発見できたかどうかを判断する(ステップS204)。ここで、分散データベースD31に、端末Dev41の識別子が発見できなければ、制御不可能として、処理を終了する。
【0049】
ステップS204で、端末Dev41の識別子が発見できたなら、ピアP12は、エージェントA51のURLを分散データベースD31から取得し、これをコンピュータC61に送信する(ステップS205)。
【0050】
コンピュータC61は、取得したURLを、エージェントA51に送信する(ステップS206)。エージェントA51は、端末Dev41を制御内容に従って、制御する(ステップS207)。
【0051】
以上のように、エージェントを搭載するコンピュータ以外のコンピュータC61は、ピアP12により、端末Dev41を制御するエージェントA51のURLを取得し、制御内容をエージェントA51に送信することで、端末Dev41を制御することができる。
【0052】
<端末が物理的なフィールドF1、F2の空間内で移動したときの処理>
次に、端末Dev41が物理的なフィールドF1、F2の空間内で移動したときの処理について、図9及び図10を参照しながら説明する。図9では、端末Dev41は、フィールドF1からフィールドF2に移動している。この場合、端末Dev41移動先は、フィールドF2の空間内である。よって、そのエージェントA51は、そのままオーバーレイネットワークO21内となる。
【0053】
図10は、端末Dev41がフィールドF1からフィールドF2に移動したときの処理を示すフローチャートである。図10において、端末Dev41がフィールドF1から移動したら(ステップS301)、端末Dev41の移動がオーバーレイネットワークO21を構成するピアが動作するフィールドの空間内の移動かどうかを判定する(ステップS301)。エージェントA51が端末Dev41を制御不能になったかどうかにより、端末Dev41の移動先がオーバーレイネットワークO21を構成するピアが動作するフィールドの空間内かどうかを判定できる。
【0054】
ここでは、端末Dev41は、フィールドF1からフィールドF2に移動している。すなわち、端末Dev41の移動先がオーバーレイネットワークO21を構成するピアが動作するフィールドの空間内である。
【0055】
端末Dev41の移動先がオーバーレイネットワークO21を構成するピアが動作するフィールドの空間内であれば(ステップS302のYes)、端末Dev41は、ピアP12へ当該端末Dev41の識別子を送信する(ステップS303)。ピアP12は、それぞれの分散データベースD31及びD32を検索して、受信した識別子が分散データベースD31及びD32へ登録されているか調べる(ステップS304)。この例の場合は、端末Dev41が直前までフィールドFlに存在したため、当該識別子が分散データベースD31へ登録されていると判断されることになる。
【0056】
端末Dev41の識別子が分散データベースD31又はD32に登録されていれば、ピアP12は、分散データベースD31によリ、エージェントA51ヘアクセスするためのURLを取得する(ステップS305)。
【0057】
そして、ピアP12は、エージェントA51のURLヘ、端末Dev41がフィールドF2に存在するという情報(位置情報)を送信する(ステップS306)。エージェントA51は、受信した位置情報により、端末Dev41を再び制御できるよう通信経路などの制御情報を更新する(ステップS307)。
【0058】
なお、ステップS302で、端末Dev41の移動先がオーバーレイネットワークO21を構成するピアが動作するフィールドの空間内にない場合(ステップS302のNo)は、次の端末が物理的なフィールドF1、F2の空間外に移動したときの処理(ステップS403以降の処理)で説明する。
【0059】
以上の処理により、端末Dev41がフィールドF1からフィールドF2に移動したときには、ピアP12がエージェントA51のURLヘ、端末Dev41がフィールドF2に存在するという情報(位置情報)を送信することで、エージェントA51は、端末Dev41を制御することができる。
【0060】
<端末が物理的なフィールドF1、F2の空間外に移動したときの処理>
次に、端末が物理的なフィールドF1、F2の空間外に移動したときの処理について、図11及び図12を参照しながら説明する。
【0061】
図11では、端末Dev41は、フィールドF1及びフィールドF2の空間外に移動している。オーバーレイネットワークO21の空間外にある端末Dev41は、もはや、エージェントA51では、制御不能である。前述したように、端末Dev41が物理的なフィールドF1、F2の空間外に移動したときには、端末Dev41を制御するエージェントA51は、オーバーレイネットワークO21から削除され、他方のオーバーレイネットワークO22に、端末Dev41を制御するエージェントA51が生成される。
【0062】
図12は、端末Dev41が物理的なフィールドF1、F2の空間外に移動したときの処理を示すフローチャートである。
【0063】
図12において、端末Dev41がフィールドF1から移動したら(ステップS401)、端末Dev41の移動がオーバーレイネットワークO21を構成するピアが動作するフィールドの空間内かどうかを判定する。エージェントA51が端末Dev41を制御不能になったかどうかにより、端末Dev41の移動先がオーバーレイネットワークO21を構成するピアが動作するフィールドの空間内の移動かどうかを判定できる。
【0064】
端末Dev41の移動先が、フィールドの空間内にないなら(ステップS402のNo)、エージェントA51はデバイスDev41はフィールドF1内にないか制御不能であると判定し(ステップS403)、エージェントA51は、分散データベースD31から、端末Dev41の識別子と、エージェントA51自身のURLを削除する(ステップS404)。エージェントA51は、オーバーレイネットワークO21を構成するピアから外れ(ステップS405)、オーバーレイネットワークO22へ参加する(ステップS406)。またエージェントA51は、分散データベースD32へ端末Dev41の識別子とエージェントA51のURLを登録する(ステップS407)。
【0065】
以上の処理により、端末Dev41が物理的なフィールドF1、F2の空間外に移動したときには、端末Dev41を制御するエージェントA51は、オーバーレイネットワークO21から削除され、他方のオーバーレイネットワークO22に、端末Dev41を制御するエージェントA51が生成されるようになる。
【0066】
<端末が物理的なフィールドF1、F2の空間内に戻ったときの処理>
次に、フィールドF1、F2の空間外の端末がフィールドF1、F2の空間内に戻ったときの処理について、図13及び図14を参照しながら説明する。図13では、物理的なフィールドF1、F2の空間外に移動した端末Dev41が、フィールドF2の空間内に戻っている。前述したように、端末Dev41が物理的なフィールドF1、F2の空間外に移動すると、端末Dev41を制御するエージェントA51は、オーバーレイネットワークO22に生成されるようになる。端末Dev41が、フィールドF2の空間内に戻れば、端末Dev41を制御するエージェントA51は、オーバーレイネットワークO22から削除され、他方のオーバーレイネットワークO21に生成されるようになる。図14は、このときの処理を示すものである。
【0067】
図14において、端末Dev41がフィールドの空間外から移動してくると(ステップS501)、端末Dev41の移動がオーバーレイネットワークO21を構成するピアが動作するフィールドの空間内かどうかを判定する(ステップS502)。オーバーレイネットワークO22の分散データベースD32に識別子が登録されている端末Dev41が、フィールドF2の空間内へ移動した場合には、移動先はフィールドの空間内であると判定されることになる(ステップS502のYes)。そして、端末Dev41は、当該端末の識別子を、ピアP12へ送信し(ステップS503)、ピアP12は、端末Dev41の識別子を分散データベースD31又はD32から検索する(ステップS504)。
【0068】
この例での場合は、端末Dev41の識別子が、オーバーレイネットワークO22の分散データベースD32へ登録されている。このため、ピアP12は、分散データベースD32からエージェントA51のURLを取得する(ステップS505)。さらにピアP12は取得したURLへ端末Dev41の位置情報を送信する(ステップS506)。そして、エージェントA51は、オーバーレイネットワークO22の分散データベースD32から端末Dev41の識別子とエージェントA51のURLを削除する(ステップS507)。また、エージェントA51は、オーバーレイネットワークO22を構成するピアから外れ(ステップS508)、オーバーレイネットワークO21へ参加する(ステップS509)。加えてエージェントA51は、分散データベースD31へ端末Dev41の識別子と当該エージェントのURLを登録する(ステップS510)。また、エージェントA51は、受信した位置情報に従い、端末Dev41を再び制御できるよう通信経路などの制御情報を更新する(ステップS511)。
【0069】
以上の処理により、端末Dev41がフィールドの空間外からフィールドF2の空間内に移動したときには、端末Dev41を制御するエージェントA51は、オーバーレイネットワークO22から削除され、オーバーレイネットワークO21に、端末Dev41を制御するエージェントA51が生成されるようになる。
【0070】
以上説明したように、本発明の実施形態では、2つのオーバーレイネットワークO21及びO22を構成し、フィールドの空間内の端末の制御情報を管理するエージェントを一方のオーバーレイネットワークO21の構成ピアに加え、フィールドの空間外の端末の制御情報を管理するエージェントを他方のオーバーレイネットワークO22の構成ピアに加えるようにしているので、大規模なサーバが不要であり、端末数が増加した場合にも対応でき、また、端末の移動にも対応できる。
【0071】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
なお、エージェントが端末のインデックス情報を個別に記憶する機能を有することにより、端末のインデックス情報をエージェントのみが管理し、他のエージェントが参照できる分散データベースに登録しないことで、不正な端末制御に利用されることを防ぐことが可能になる。
【符号の説明】
【0072】
A51 エージェント
C61 コンピュータ
D31,D32 分散データベース
Dev41 端末
F1,F2 フィールド
O21,O22 オーバーレイネットワーク
P11,P12 ピア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の分断された物理空間の内外を移動する端末装置を制御する端末制御方法であって、
前記分断された物理空間ごとに、該物理空間内に存在する端末装置との通信を行う機能を有するピアを設けるステップと、
前記端末装置が既知の物理空間内に存在する場合に、前記端末装置ごとに、該端末装置の制御情報に基づいて該端末装置との間で通信を行い、該端末装置を制御する機能を有するエージェントを設けるステップと、
全ての前記ピアと第1の分散データベースとから構成される第1のオーバーレイネットワーク及び該全てのピアと第2の分散データベースとから構成される第2のオーバーレイネットワークを構築するステップと、
いずれかの前記物理空間内に存在する前記端末装置を制御するエージェントは前記第1のオーバーレイネットワークに属され、いずれの前記物理空間内にも存在しない前記端末装置を制御するエージェントは前記第2のオーバーレイネットワークに属され、該エージェントは自身が制御する該端末装置の識別子とエージェント自身の場所を示す情報とを対応付けるインデックス情報を自身が属するオーバーレイネットワークの分散データベースに登録し、管理するステップと、
を有することを特徴とする端末制御方法。
【請求項2】
前記端末装置が前記物理空間内から物理空間外へ移動した場合には、該端末装置に対応する前記エージェントは、自身が属するオーバーレイネットワークを前記第1のオーバーレイネットワークから前記第2のオーバーレイネットワークに変更し、自身が制御する該端末装置のインデックス情報の登録先を前記第1の分散データベースから前記第2の分散データベースに変更するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の端末制御方法。
【請求項3】
前記端末装置が前記物理空間外から物理空間内へ移動した場合には、該端末装置に対応する前記エージェントは、自身が属するオーバーレイネットワークを前記第2のオーバーレイネットワークから前記第1のオーバーレイネットワークに変更し、自身が制御する該端末装置のインデックス情報の登録先を前記第2の分散データベースから前記第1の分散データベースに変更するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の端末制御方法。
【請求項4】
1以上の分断された物理空間の内外を移動する端末装置を制御する端末制御システムであって、
前記分断された物理空間ごとに、該物理空間内に存在する端末装置との通信を行う機能を有するピアと、
前記端末装置が既知の物理空間内に存在する場合に、該端末装置ごとに生成され、該端末装置の制御情報に基づいて該端末装置との間で通信を行い、該端末装置を制御する機能を有するエージェントと、
全てのピアと第1の分散データベースとから構成される第1のオーバーレイネットワーク及び該全てのピアと第2の分散データベースとから構成される第2のオーバーレイネットワークと、
を備え、
いずれかの物理空間内に存在する前記端末装置を制御するエージェントは前記第1のオーバーレイネットワークに属され、いずれの物理空間内にも存在しない端末装置を制御するエージェントは前記第2のオーバーレイネットワークに属され、該エージェントは自身が制御する端末装置の識別子とエージェント自身の場所を示す情報とを対応付けるインデックス情報を自身が属するオーバーレイネットワークの分散データベースに登録し、管理する
ことを特徴とする端末制御システム。
【請求項5】
1以上の分断された物理空間の内外を移動する端末装置を制御し、前記分断された物理空間ごとに、該物理空間内に存在する端末装置との通信を行うピアの機能と、
該端末装置が既知の物理空間内に存在する場合に、前記端末装置ごとに生成され、該端末装置の制御情報に基づいて該端末装置との間で通信を行い、該端末装置を制御するエージェントの機能とを備え、
全てのピアと第1の分散データベースとから構成される第1のオーバーレイネットワーク及び該全てのピアと第2の分散データベースとから構成される第2のオーバーレイネットワークを構築し、
いずれかの物理空間内に存在する前記端末装置を制御するエージェントは前記第1のオーバーレイネットワークに属され、いずれの物理空間内にも存在しない端末装置を制御するエージェントは前記第2のオーバーレイネットワークに属され、該エージェントは自身が制御する端末装置の識別子とエージェント自身の場所を示す情報とを対応付けるインデックス情報を自身が属するオーバーレイネットワークの分散データベースに登録し、管理する
ことを特徴とする通信装置。
【請求項6】
請求項5に記載の通信装置が備えるコンピュータによって実行されるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−199964(P2010−199964A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42238(P2009−42238)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度、総務省、『ユビキタスサービスプラットフォーム技術に関わる研究開発』委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】