説明

端末装置、周辺装置及び書込みプログラム

【課題】着脱記憶媒体の取付けに応じて、着脱記憶媒体に格納された動作指示を選択的に実行できるようにする。
【解決手段】着脱記憶媒体を着脱可能に構成された端末装置が、表示部と、書込み部とを備える。表示部は、所定動作を実行させるための動作指示の入力に用いる動作指示入力領域212と、動作指示を実行する実行主体の入力に用いる実行主体入力領域211とを表示する。書込み部は、動作指示入力領域212を用いて入力された動作指示と、実行主体入力領域211を用いて入力された実行主体とを、着脱記憶媒体に書き込む。周辺装置はこの着脱記憶媒体の取付けを検出すると、着脱記憶媒体に格納された実行主体に自装置が該当するか否かを判定し、実行主体に自装置が該当する場合に着脱記録媒体に格納された動作指示を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着脱記憶媒体を着脱可能に構成された端末装置、周辺装置及び書込みプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、USBメモリなどのように、パーソナルコンピュータなどの端末装置に対して着脱可能な着脱記憶媒体が知られている。着脱記憶媒体は、端末装置に容易に取付け可能である。同様に、着脱記憶媒体は、端末装置から容易に取り外し可能である。例えば、USBメモリは、端末装置に設けられたUSBポートに挿し込まれることによって、端末装置に取付けられる。また、USBメモリは、端末装置に設けられたUSBポートから抜き取られることによって、端末装置から取り外される。
【0003】
ここで、着脱記憶媒体は、所定動作を端末装置に実行させるための動作指示(プログラム)を格納することができる。これを受けて、着脱記憶媒体が端末装置に取付けられた際に、着脱記憶媒体に格納された動作指示を自動的に端末装置に実行させる技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
具体的には、着脱記憶媒体が端末装置に取付けられた際に、着脱記憶媒体は、擬似的に、自媒体が特定デバイスであることを示す信号を端末装置に送信する。特定デバイスは、端末装置が自動起動スクリプトを実行する対象のデバイス(例えば、CD−ROM)である。端末装置は、着脱記憶媒体から受信する信号に応じて自動起動スクリプトを実行し、着脱記憶媒体に格納された動作指示を自動的に実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−151785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来技術では、着脱記憶媒体が端末装置に取付けられた際に、端末装置は、一律に、着脱記憶媒体に格納された動作指示を実行する。すなわち、着脱記憶媒体に格納された動作指示を実行すべき端末装置が指定されていない。
【0007】
ところで、表示部などを端末装置が有しているケースでは、着脱記憶媒体に格納された動作指示を実行すべきか否かを問い合せる情報を表示部に表示することによって、着脱記憶媒体に格納された動作指示を実行すべきか否かをユーザが選択することも可能である。
【0008】
しかしながら、表示部などを有していない周辺装置(例えば、NAS;Network Attached Storage)に着脱記憶媒体が取付けられるケースでは、着脱記憶媒体に格納された動作指示を実行すべきか否かを選択することができない。
【0009】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、着脱記憶媒体の取付けに応じて、着脱記憶媒体に格納された動作指示を選択的に実行することを可能とする端末装置、周辺装置及び書込みプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一の特徴では、着脱記憶媒体(着脱記憶媒体200)を着脱可能に構成された端末装置(端末装置100)が、表示部(表示部130)と、書込み部(書込み部150)とを備える。表示部は、所定動作を実行させるための動作指示の入力に用いる動作指示入力領域と、前記動作指示を実行する実行主体の入力に用いる実行主体入力領域とを表示する。書込み部は、前記動作指示入力領域を用いて入力された前記動作指示と、前記実行主体入力領域を用いて入力された前記実行主体とを前記着脱記憶媒体に書き込む。
【0011】
上述した特徴において、前記実行主体入力領域には、前記実行主体として、装置の機種、装置の名称、又は、全ての装置を指定する情報が入力される。
【0012】
上述した特徴において、前記動作指示入力領域には、前記動作指示として、前記着脱記憶媒体に格納された情報を読み出す指示、前記実行主体に格納された情報を前記着脱記憶媒体に書き込む指示、前記実行主体に格納された情報を他の装置に複写する指示、又は、前記実行主体に格納された情報を他の装置に移す指示が入力される。
【0013】
一の特徴では、着脱記憶媒体(着脱記憶媒体200)を着脱可能に構成された周辺装置(周辺装置300)が、検出部(検出部330)と、判定部(判定部340)と、実行部(実行部350)とを備える。前記着脱記憶媒体は、所定動作を実行させるための動作指示と、前記動作指示を実行する実行主体とを格納している。検出部は、前記着脱記憶媒体の取付けを検出する。判定部は、前記着脱記憶媒体に格納された前記実行主体に自装置が該当するか否かを判定する。実行部は、前記実行主体に自装置が該当する場合に、前記着脱記憶媒体に格納された前記動作指示を実行する。
【0014】
一の特徴では、着脱記憶媒体を着脱可能に構成された端末装置で用いられる書込みプログラムが、コンピュータに、所定動作を実行させるための動作指示の入力に用いる動作指示入力領域と、前記動作指示を実行する実行主体の入力に用いる実行主体入力領域とを表示するステップAと、前記動作指示入力領域を用いて入力された前記動作指示と、前記実行主体入力領域を用いて入力された前記実行主体とを前記着脱記憶媒体に書き込むステップBとを実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、着脱記憶媒体の取付けに応じて、着脱記憶媒体に格納された動作指示を選択的に実行することを可能とする端末装置、周辺装置及び書込みプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態に係る端末装置100を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る着脱記憶媒体200の格納部の一例を示す図である。
【図3】第1実施形態に係る周辺装置300を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態に係る端末装置100の動作を示すフロー図である。
【図5】第1実施形態に係る周辺装置300の動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明に係る端末装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0018】
[第1実施形態]
以下において、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)端末装置の構成、(2)周辺装置の構成、(3)端末装置および周辺装置の動作、(4)作用・効果について説明する。
【0019】
(1)端末装置の構成
以下において、本発明の第1実施形態に係る端末装置の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る端末装置100を示すブロック図である。
【0020】
第1実施形態に係る端末装置100は、LANを介して端末装置100に接続される周辺装置300に対して指示する所定の動作を設定するために用いられる装置である。
【0021】
図1に示すように、端末装置100は、第1インターフェイス110と、第2インターフェイス120と、表示部130と、入力部140と、書込み部150と、管理部160と、格納部170とを備える。
【0022】
第1インターフェイス110は、端末装置100に着脱記憶媒体200を接続するためのハードウェアインターフェイスである。例えば、着脱記憶媒体200としてUSBメモリが用いられる場合には、第1インターフェイス110としてはUSBポートが用いられる。
【0023】
第2インターフェイス120は、端末装置100と一乃至複数の周辺装置300とを接続するためのハードウェアインターフェイスである。第2インターフェイス120としては、例えば、LANポートあるいは無線LANポートなどが用いられる。これにより、端末装置100と周辺装置300とはLANを介して接続される。
【0024】
表示部130は、端末装置100の表面に配置されるディスプレイ等の表示デバイスである。表示部130は、所定動作を実行させるための動作指示の入力に用いる動作指示入力領域と、動作指示を実行する実行主体の入力に用いる実行主体入力領域とを表示する。
【0025】
表示部130は、入力部140から入力される実行主体を実行主体入力領域に表示する。実行主体入力領域には、実行主体として、装置の機種、装置の名称、または、全ての装置を指定する情報などが入力される。
【0026】
表示部130は、入力部140から入力される動作指示を動作指示入力領域に表示する。動作指示入力領域には、動作指示として、実行主体に名称を設定する指示、着脱記憶媒体200に格納された情報を読み出す指示、実行主体に格納された情報を着脱記憶媒体200に書き込む指示、実行主体に格納された情報を他装置(不図示)に複写する指示、または、実行主体に格納された情報を他装置(不図示)に移す指示などが入力される。
【0027】
動作指示のうち、実行主体に名称を設定する指示には、端末装置100のユーザにより名付けられた名称が含まれる。
【0028】
動作指示のうち、着脱記憶媒体200に格納された情報を読み出す指示には、読み出しの対象となる情報を指定する読出対象指定情報が含まれていてもよい。また、実行主体に格納された情報を着脱記憶媒体200に書き込む指示には、書き込みの対象となる情報を指定する書込対象指定情報が含まれていてもよい。読出対象指定情報および書込対象指定情報としては、情報の種類、情報の名称などが用いられる。
【0029】
動作指示のうち、実行主体に格納された情報を他装置(不図示)に複写する指示、および、実行主体に格納された情報を他装置(不図示)に移す指示には、他装置を指定する情報が含まれる。他装置を指定する情報としては、他装置の機種、他装置の名称、または、実行主体以外の全ての装置を指定する情報などが用いられる。実行主体に格納された情報を他装置(不図示)に複写する指示には、複写の対象となる情報を指定する複写対象指定情報が含まれていてもよい。また、実行主体に格納された情報を他装置(不図示)に移す指示には、移動の対象となる情報を指定する移動対象指定情報が含まれていてもよい。複写対象指定情報および移動対象指定情報としては、情報の種類、情報の名称などが用いられる。
【0030】
入力部140は、端末装置100のユーザが操作可能な操作機器であるタッチパネルやキーボード、あるいはリモコンからの無線信号受信部などである。
【0031】
入力部140は、所定動作を実行させるための動作指示の入力と、動作指示を実行する実行主体の入力とを、端末装置100の外部から受け付ける。
【0032】
具体的には、入力部140は、所定の情報と、動作指示入力領域を指定する情報とを取得すると、所定の情報を動作指示として受け付ける。すなわち、動作指示は、動作指示入力領域を用いて入力される。動作指示には、例えば、着脱記憶媒体200に格納された情報を読み出す指示、実行主体に格納された情報を着脱記憶媒体200に書き込む指示、実行主体に格納された情報を他装置に複写する指示、または、実行主体に格納された情報を他装置に移す指示などが含まれる。入力部120は、受け付けた動作指示を、表示部130および書込み部150に入力する。
【0033】
また、入力部140は、所定の情報と、実行主体入力領域を指定する情報とを取得すると、所定の情報を実行主体として受け付ける。すなわち、実行主体は、実行主体入力領域を用いて入力される。実行主体には、例えば、装置の機種、装置の名称、または、全ての装置を指定する情報などが含まれる。入力部120は、受け付けた実行主体を、表示部130および書込み部150に入力する。
【0034】
入力部140は、動作指示入力領域を用いて入力された動作指示および実行主体入力領域を用いて入力された実行主体を着脱記憶媒体200に書き込むための書込指示を、端末装置100の外部から受け付ける。入力部140は、受け付けた書込指示を、書込み部150に入力する。
【0035】
書込み部150は、動作指示入力領域を用いて入力された動作指示と、実行主体入力領域を用いて入力された実行主体とを、着脱記憶媒体200に書き込む。
【0036】
具体的には、書込み部150は、入力部140から動作指示および実行主体を取得する。また、書込み部150は、入力部140から書込指示を取得する。書込み部150は、書込指示の取得に応じて、インターフェイス110を介して動作指示および実行主体を着脱記憶媒体200に書き込む。書込み部150は、着脱記憶媒体200に設けられる格納部のうち動作指示が書き込まれる記憶領域とは異なる記憶領域に、実行主体を書き込む。
【0037】
書込み部150による動作指示および実行主体の書き込みにより、着脱記憶媒体200に設けられる格納部には、実行主体が、動作指示とは独立して格納される。図2は、書込み部150による動作指示および実行主体の書き込み後における、着脱記憶媒体200の格納部の一例を示す図である。図2に示すように、着脱記憶媒体200の格納部210には、実行主体が記憶領域211に記憶され、動作指示が記憶領域212に記憶される。このように、着脱記憶媒体200の格納部210においては、動作指示と実行主体とが、それぞれ異なる記憶領域に記憶される。
【0038】
管理部160は、第1インターフェイス110を介して取得される情報と、第2インターフェイス120を介して取得される情報とを管理する。
【0039】
管理部160は、第1インターフェイス110を介して、着脱記憶媒体200に格納された情報を取得する。管理部160は、着脱記憶媒体200に格納された情報を、格納部170に格納する。
【0040】
また、管理部160は、第2インターフェイス120を介して、設定情報通知を取得する。設定情報通知は、周辺装置300から送信される情報であり、周辺装置300を一意に識別する周辺装置IDと、周辺装置IDにより識別される周辺装置300に設定された名称である設定名称と、周辺装置IDにより識別される周辺装置300のアドレスとが含まれる。管理部160は、設定情報通知を取得した場合、設定情報通知に含まれる周辺装置ID、設定名称、およびアドレスを格納部170に入力する。
【0041】
設定情報通知には、周辺装置IDにより識別される周辺装置300の機種を識別する機種IDがさらに含まれていてもよい。設定情報通知に機種IDが含まれる場合、管理部160は、設定情報通知に含まれる周辺装置ID、設定名称、アドレスおよび機種IDを格納部170に入力する。
【0042】
格納部170は、所定の情報を格納するHDDなどのストレージである。格納部170は、端末装置100に設定された情報、管理部160から取得される情報、および、音楽ファイルや文書ファイルなどのコンテンツ情報を格納する。
【0043】
第1に、格納部170は、端末装置100に設定された情報として、端末装置100を識別する端末装置IDと、端末装置100のアドレスとを対応付けて格納する。
【0044】
第2に、格納部170は、周辺装置300を一意に識別する周辺装置IDと、周辺装置IDにより識別される周辺装置300のアドレスと、周辺装置IDにより識別される周辺装置300の機種を識別する機種IDと、周辺装置IDにより識別される周辺装置300に設定された設定名称とを管理部160から取得する。格納部170は、取得された周辺装置ID、アドレス、機種ID、および設定名称を対応付けて格納する。
【0045】
第3に、格納部170は、コンテンツ情報として、第1インターフェイス110を介して着脱記憶媒体200から取得されるコンテンツ情報や、第2インターフェイス120を介して取得されるコンテンツ情報や、自装置において作成されたコンテンツ情報などを格納する。
【0046】
(2)周辺装置の構成
次に、本発明の第1実施形態に係る周辺装置の構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、第1実施形態に係る周辺装置300を示すブロック図である。
【0047】
第1実施形態に係る周辺装置300は、LANを介して周辺装置300に接続される端末装置100によって設定された所定の動作を実行する装置である。
【0048】
図3に示すように、周辺装置300は、第1インターフェイス310と、第2インターフェイス320と、検出部330と、判定部340と、実行部350と、格納部360とを備える。
【0049】
第1インターフェイス310は、周辺装置300に着脱記憶媒体200を接続するためのハードウェアインターフェイスである。例えば、着脱記憶媒体200としてUSBメモリが用いられる場合には、第1インターフェイス310としてはUSBポートが用いられる。
【0050】
第2インターフェイス320は、周辺装置300と、端末装置100および他の周辺装置(以下、他装置)400とを接続するためのハードウェアインターフェイスである。第2インターフェイス320としてLANポートあるいは無線LANポートなどを用いることにより、周辺装置300と他装置400とはLANを介して接続される。他装置400の構成については、周辺装置300の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0051】
検出部330は、第1インターフェイス310への着脱記憶媒体200の取付けを検出する。検出部330は、着脱記憶媒体200の取付けを検出すると、着脱記憶媒体200に格納された実行主体を読み出す指示を判定部340に入力する。
【0052】
判定部340は、着脱記憶媒体200に格納された実行主体に自装置が該当するか否かを判定する。具体的には、判定部340は、着脱記憶媒体200に格納された実行主体を読み出す指示を、検出部330から取得する。判定部340は、実行主体を読み出す指示を取得すると、着脱記憶媒体200から実行主体を読み出す。判定部340は、読み出された実行主体が、自装置に該当するか否かを判定する。なお、着脱記憶媒体200に実行主体が格納されておらず、判定部340が実行主体を読み出すことができない場合には、判定部340は処理を終了する。
【0053】
装置の機種が実行主体として読み出された場合、判定部340は、読み出された機種と自装置の機種とが一致するか否かを判定する。判定部340は、読み出された機種と自装置の機種とが一致する場合、読み出された実行主体が自装置に該当すると判定する。
【0054】
装置の名称が実行主体として読み出された場合、判定部340は、読み出された名称と自装置の設定名称とが一致するか否かを判定する。判定部340は、読み出された名称と自装置の設定名称とが一致する場合、読み出された実行主体が自装置に該当すると判定する。
【0055】
全ての装置を指定する情報が実行主体として読み出された場合、判定部340は、読み出された実行主体が自装置に該当すると判定する。
【0056】
判定部340は、読み出した実行主体が自装置に該当すると判定した場合、着脱記憶媒体200に格納された動作指示を読み出すとともに、読み出された動作指示を実行部350に入力する。
【0057】
判定部340は、読み出した実行主体が自装置に該当しないと判定した場合、処理を終了する。
【0058】
実行部350は、着脱記憶媒体200に格納された実行主体に自装置が該当する場合に、着脱記憶媒体200に格納された動作指示を実行する。具体的には、実行部350は、判定部340によって着脱記憶媒体200から読み出された実行主体が自装置に該当すると判定された場合に、着脱記憶媒体200から読み出された動作指示を判定部340から取得する。実行部350は、取得された動作指示を実行する。
【0059】
実行部350は、実行主体に名称を設定する指示を動作指示として取得した場合、動作指示により指定された名称を自装置に設定する。具体的には、実行部350は、動作指示により指定された名称を、自装置を識別する周辺装置IDに対応付けて格納部360に格納することによって、自装置に名称を設定する。以下においては、周辺装置300に設定された名称を設定名称とする。
【0060】
実行部350は、自装置に名称を設定すると、自装置に設定された情報を含む設定情報通知を、第2インターフェイス320を介して端末装置100に送信する。具体的には、実行部350は、自装置を一意に識別する周辺装置IDと、自装置の機種を識別する機種IDと、自装置のアドレスと、自装置の設定名称とを含む設定情報通知を、自装置が接続されているLAN内にブロードキャストする。これにより、周辺装置300に設定された情報を含む設定情報通知は、端末装置100および他装置400の双方に到達する。実行部350は、設定情報通知を、定期的にブロードキャストしてもよい。なお、設定情報通知には、機種IDが含まれていなくてもよい。
【0061】
実行部350は、他装置400から、他装置400に設定された情報(例えば、他装置400を一意に識別する周辺装置ID、他装置400の機種を識別する機種ID、他装置400のアドレス、他装置400の設定名称など)を含む設定情報通知を、第2インターフェイス320を介して他装置400から受信する。実行部350は、受信された設定情報通知に含まれる情報を、格納部360に入力する。
【0062】
実行部350は、受信された設定情報通知に含まれる他装置400の設定名称が自装置の設定名称と一致する場合、自装置の設定名称を変更する。実行部350は、自装置の設定名称を変更した場合、変更された設定名称を含む設定情報通知を、自装置が接続されているLAN内にブロードキャストする。
【0063】
実行部350は、着脱記憶媒体200に格納された情報を読み出す指示を動作指示として取得した場合、着脱記憶媒体200に格納された情報を、第1インターフェイス310を介して読み出す。実行部350は、読み出された情報を格納部360に入力する。
【0064】
実行部350は、実行主体に格納された情報を着脱記憶媒体200に書き込む指示を動作指示として取得した場合、格納部360に格納された情報を、第1インターフェイス310を介して着脱記憶媒体200に書き込む。
【0065】
実行部350は、実行主体に格納された情報を他装置に複写する指示を動作指示として取得した場合、格納部360に格納された情報を読み出す。実行部350は、読み出した情報と、読み出した情報を格納する指示とを、第2インターフェイス320を介して他装置400に送信する。実行部350は、動作指示により指定された他装置400のアドレスを格納部360から取得し、読み出した情報と、読み出した情報を格納する指示とを、取得されたアドレス宛てに送信する。
【0066】
実行部350は、実行主体に格納された情報を他装置に移す指示を動作指示として取得した場合、格納部360に格納された情報を読み出す。実行部350は、読み出した情報と読み出した情報を格納する指示とを第2インターフェイス320を介して他装置400に送信するとともに、読み出した情報を格納部360から削除する。実行部350は、動作指示により指定された他装置400のアドレスを格納部360から取得し、読み出した情報と、読み出した情報を格納する指示とを、取得されたアドレス宛てに送信する。
【0067】
実行主体に格納された情報を他装置に複写する指示、あるいは、実行主体に格納された情報を他装置に移す指示が動作指示として取得された場合において、動作指示により指定された他装置400のアドレスが格納部360に格納されていない場合、実行部350は処理を終了する。
【0068】
格納部360は、所定の情報を格納するHDDなどのストレージである。格納部360は、周辺装置300に設定された情報、他装置400に設定された情報、および、音楽ファイルや文書ファイルなどのコンテンツ情報を格納する。
【0069】
第1に、格納部360は、周辺装置300に設定された情報として、自装置を識別する周辺装置IDと、自装置のアドレスと、自装置の機種を識別する機種IDと、自装置に設定された設定名称とを対応付けて格納する。なお、格納部360は、自装置の機種IDを格納していなくてもよい。
【0070】
第2に、格納部360は、実行部350から、他装置400に設定された情報として、例えば、他装置400の設定名称と、他装置400の機種IDと、他装置400のアドレスとを取得する。格納部360は、他装置400の設定名称と、他装置400の機種IDと、他装置400のアドレスとを、対応付けて格納する。なお、格納部360は、他装置400の機種IDを格納しなくてもよい。
【0071】
第3に、格納部360は、コンテンツ情報として、第1インターフェイス310を介して着脱記憶媒体200から取得されるコンテンツ情報や、第2インターフェイス320を介して取得されるコンテンツ情報などを格納する。
【0072】
(3)端末装置および周辺装置の動作
(3.1)端末装置の動作
以下において、本発明の第1実施形態に係る端末装置の動作について、図4を参照しながら説明する。図4は、第1実施形態に係る端末装置100の動作を示すフロー図である。
【0073】
図4に示すように、ステップS11において、端末装置100は、動作指示入力領域と実行主体入力領域とを表示する。
【0074】
ステップS12において、端末装置100は、動作指示入力領域への動作指示の入力と、実行主体入力領域への実行主体の入力とを受け付ける。
【0075】
ステップS13において、端末装置100は、入力された動作指示および実行主体を着脱記憶媒体200に書き込み、処理を終了する。
【0076】
(3.2)周辺装置の動作
次に、本発明の第1実施形態に係る周辺装置の動作について、図5を参照しながら説明する。図5は、第1実施形態に係る周辺装置300の動作を示すフロー図である。
【0077】
図5に示すように、ステップS21において、周辺装置300は、着脱記憶媒体200の取付けを検出する。
【0078】
ステップS22において、周辺装置300は、着脱記憶媒体200に格納された実行主体を読み出す。
【0079】
ステップS23において、周辺装置300は、着脱記憶媒体200に格納された実行主体に自装置が該当するか否かを判定する。周辺装置300は、着脱記憶媒体200に格納された実行主体が自装置に該当すると判定した場合、ステップS24に移行する。一方、周辺装置300は、着脱記憶媒体200に格納された実行主体が自装置に該当しないと判定した場合、処理を終了する。
【0080】
ステップS24において、周辺装置300は、着脱記憶媒体200に格納された動作指示を読み出す。
【0081】
ステップS25において、周辺装置300は、着脱記憶媒体200から読み出された動作指示を実行し、処理を終了する。
【0082】
(3.3)端末装置および周辺装置の動作の具体例
次に、本発明の第1実施形態に係る端末装置および周辺装置の動作の具体例について説明する。以下においては、端末装置100と、2つの周辺装置300(第1周辺装置301、第2周辺装置302)とがLANを介して互いに接続されている場合について説明する。
【0083】
なお、以下においては、端末装置100が、第1周辺装置301および第2周辺装置302のそれぞれの周辺装置ID、アドレス、および機種IDを、予め対応付けて格納しているものとする。
【0084】
(3.3.1)周辺装置に名称を設定する場合の具体例
まず、端末装置100が、動作指示入力領域と実行主体入力領域とを表示する。
【0085】
次に、端末装置100が、動作指示および実行主体の入力を受け付ける。動作指示としては、実行主体に名称を設定する指示を示す“NAME(NAS1)”が入力される。かっこ内の“NAS1”は、実行主体に設定される名称を示す。すなわち、“NAME(NAS1)”は、実行主体に対して、“NAS1”という名称を実行主体自身に設定することを指示する。また、実行主体としては、全ての周辺装置300を指定する情報を示す“ANY”が入力される。
【0086】
次に、端末装置100が、動作指示(“NAME(NAS1)”)および実行主体(“ANY”)を、それぞれ着脱記憶媒体200に書き込む。
【0087】
次に、動作指示(“NAME(NAS1)”)および実行主体(“ANY”)が格納された着脱記憶媒体200が、第1周辺装置301に取り付けられる。
【0088】
次に、第1周辺装置301が、動作指示(“NAME(NAS1)”)および実行主体(“ANY”)が格納された着脱記憶媒体200の取付けを検出する。
【0089】
次に、第1周辺装置301が、着脱記憶媒体200から実行主体(“ANY”)を読み出し、読み出された実行主体が自装置に該当するか否かを判定する。このとき、読み出された実行主体である“ANY”は、全ての周辺装置300を指定する情報を示すため、第1周辺装置301は、実行主体が自装置に該当すると判定する。
【0090】
次に、第1周辺装置301が、着脱記憶媒体200から動作指示(“NAME(NAS1)”)を読み出す。このとき、読み出された動作指示である“NAME(NAS1)”は、“NAS1”という名称を実行主体に設定することを指示する。従って、第1周辺装置301は、“NAS1”を自装置の設定名称として格納することにより、自装置に名称“NAS1”を設定する。次に、第1周辺装置301は、自装置を識別する周辺装置ID“A”と、自装置のアドレス“ADD1”と、設定名称“NAS1”とを含む設定情報通知を端末装置100に送信する。
【0091】
次に、端末装置100は、設定情報通知に含まれる周辺装置ID“A”と、アドレス“ADD1”と、設定名称“NAS1”とを対応付けて格納する。これにより、端末装置100の格納部170において、第1周辺装置301の周辺装置ID(“A”)、第1周辺装置301のアドレス(“ADD1”)、および第1周辺装置301の設定名称(“NAS1”)が対応付けられる。
【0092】
以上の処理を繰り返すことにより、第2周辺装置302についても名称が設定される。例えば、第2周辺装置302の名称を“NAS2”に設定する場合には、着脱記憶媒体200に格納する動作指示を“NAME(NAS2)”とする。
【0093】
なお、第1周辺装置301および第2周辺装置302は、設定情報通知を、自装置が接続されているLAN内にブロードキャストする。第1周辺装置301および第2周辺装置302は、受信された設定情報通知に含まれる設定名称(すなわち、自装置以外の他の周辺装置に設定された名称)が自装置の設定名称と一致する場合、自装置の設定名称を変更する。第1周辺装置301および第2周辺装置302は、自装置の設定名称を変更した場合、変更された設定名称を含む設定情報通知を、自装置が接続されているLAN内にブロードキャストする。
【0094】
以下の説明においては、第1周辺装置301の名称が“NAS1”に設定され、第2周辺装置302の名称が“NAS2”に設定されているものとする。
【0095】
(3.3.2)着脱記憶媒体に格納された情報を読み出す場合の具体例
まず、端末装置100が、動作指示入力領域と実行主体入力領域とを表示する。
【0096】
次に、端末装置100が、動作指示および実行主体の入力を受け付ける。動作指示としては、着脱記憶媒体200に格納された情報を読み出す指示を示す“READ(FILE1)”が入力される。かっこ内の“FILE1”は、読出対象指定情報を示す。すなわち、“READ(FILE1)”は、実行主体に対して、“FILE1”に該当する情報を着脱記憶媒体200から読み出すことを指示する。また、実行主体としては、第1周辺装置301の名称を示す“NAS1”が入力される。
【0097】
次に、端末装置100が、動作指示(“READ(FILE1)”)および実行主体(“NAS1”)を、それぞれ着脱記憶媒体200に書き込む。
【0098】
次に、動作指示(“READ(FILE1)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、周辺装置300に取り付けられる。
【0099】
第1に、動作指示(“READ(FILE1)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、第1周辺装置301に取り付けられる場合について説明する。
【0100】
まず、第1周辺装置301が、動作指示(“READ(FILE1)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200の取付けを検出する。
【0101】
次に、第1周辺装置301が、着脱記憶媒体200から実行主体(“NAS1”)を読み出し、読み出された実行主体が自装置に該当するか否かを判定する。このとき、読み出された実行主体である“NAS1”は、第1周辺装置301自身に設定された設定名称に一致するため、第1周辺装置301は、実行主体が自装置に該当すると判定する。
【0102】
次に、第1周辺装置301が、着脱記憶媒体200から動作指示(“READ(FILE1)”)を読み出す。このとき、読み出された動作指示である“READ(FILE1)”は、実行主体に対して、“FILE1”に該当する情報を着脱記憶媒体200から読み出すことを指示する。従って、第1周辺装置301は、着脱記憶媒体200に格納されている情報のうち、“FILE1”に該当する情報を読み出す。第1周辺装置301は、読み出された情報、すなわち“FILE1”に該当する情報を格納する。
【0103】
第2に、動作指示(“READ(FILE1)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、第2周辺装置302に取り付けられる場合について説明する。
【0104】
まず、第2周辺装置302が、動作指示(“READ(FILE1)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200の取付けを検出する。
【0105】
次に、第2周辺装置302が、着脱記憶媒体200から実行主体(“NAS1”)を読み出し、読み出された実行主体が自装置に該当するか否かを判定する。このとき、読み出された実行主体である“NAS1”は、第2周辺装置302自身に設定された設定名称である“NAS2”に一致しない。そのため、第2周辺装置302は、実行主体が自装置に該当しないと判定し、処理を終了する。
【0106】
(3.3.3)実行主体に格納された情報を着脱記憶媒体に書き込む場合の具体例
まず、端末装置100が、動作指示入力領域と実行主体入力領域とを表示する。
【0107】
次に、端末装置100が、動作指示および実行主体の入力を受け付ける。動作指示としては、実行主体に格納された情報を着脱記憶媒体200に書き込む指示を示す“WRITE(FILE2)”が入力される。かっこ内の“FILE2”は、書込対象指定情報を示す。すなわち、“WRITE(FILE2)”は、実行主体に対して、“FILE2”に該当する情報を着脱記憶媒体200に書き込むことを指示する。また、実行主体としては、第1周辺装置301の名称を示す“NAS1”が入力される。
【0108】
次に、端末装置100が、動作指示(“WRITE(FILE2)”)および実行主体(“NAS1”)を、それぞれ着脱記憶媒体200に書き込む。
【0109】
次に、動作指示(“WRITE(FILE2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、周辺装置300に取り付けられる。
【0110】
第1に、動作指示(“WRITE(FILE2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、第1周辺装置301に取り付けられる場合について説明する。
【0111】
まず、第1周辺装置301が、動作指示(“WRITE(FILE2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200の取付けを検出する。
【0112】
次に、第1周辺装置301が、着脱記憶媒体200から実行主体(“NAS1”)を読み出し、読み出された実行主体が自装置に該当するか否かを判定する。このとき、読み出された実行主体である“NAS1”は、第1周辺装置301自身に設定された設定名称に一致するため、第1周辺装置301は、実行主体が自装置に該当すると判定する。
【0113】
次に、第1周辺装置301が、着脱記憶媒体200から動作指示(“WRITE(FILE2)”)を読み出す。このとき、読み出された動作指示である“WRITE(FILE2)”は、実行主体に対して、“FILE2”に該当する情報を着脱記憶媒体200に書き込むことを指示する。従って、第1周辺装置301は、第1周辺装置301に格納されている情報のうち、“FILE2”に該当する情報を読み出す。第1周辺装置301は、読み出された情報、すなわち“FILE2”に該当する情報を着脱記憶媒体200に格納する。
【0114】
第2に、動作指示(“WRITE(FILE2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、第2周辺装置302に取り付けられる場合について説明する。
【0115】
まず、第2周辺装置302が、動作指示(“WRITE(FILE2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200の取付けを検出する。
【0116】
次に、第2周辺装置302が、着脱記憶媒体200から実行主体(“NAS1”)を読み出し、読み出された実行主体が自装置に該当するか否かを判定する。このとき、読み出された実行主体である“NAS1”は、第2周辺装置302自身に設定された設定名称である“NAS2”に一致しない。そのため、第2周辺装置302は、実行主体が自装置に該当しないと判定し、処理を終了する。
【0117】
(3.3.4)実行主体に格納された情報を他装置に複写する場合の具体例
まず、端末装置100が、動作指示入力領域と実行主体入力領域とを表示する。
【0118】
次に、端末装置100が、動作指示および実行主体の入力を受け付ける。動作指示としては、実行主体に格納された情報を他装置に複写する指示を示す“COPY(FILE3/NAS2)”が入力される。かっこ内の“FILE3”は、複写対象指定情報を示す。また、かっこ内の“NAS2”は、複写対象指定情報の複写先となる他装置を示す。すなわち、“COPY(FILE3/NAS2)”は、実行主体に対して、“FILE3”に該当する情報を、“NAS2”に該当する他装置に複写することを指示する。また、実行主体としては、第1周辺装置301の名称を示す“NAS1”が入力される。
【0119】
次に、端末装置100が、動作指示(“COPY(FILE3/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)を、それぞれ着脱記憶媒体200に書き込む。
【0120】
次に、動作指示(“COPY(FILE3/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、周辺装置300に取り付けられる。
【0121】
第1に、動作指示(“COPY(FILE3/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、第1周辺装置301に取り付けられる場合について説明する。
【0122】
まず、第1周辺装置301が、動作指示(“COPY(FILE3/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200の取付けを検出する。
【0123】
次に、第1周辺装置301が、着脱記憶媒体200から実行主体(“NAS1”)を読み出し、読み出された実行主体が自装置に該当するか否かを判定する。このとき、読み出された実行主体である“NAS1”は、第1周辺装置301自身に設定された設定名称に一致するため、第1周辺装置301は、実行主体が自装置に該当すると判定する。
【0124】
次に、第1周辺装置301が、着脱記憶媒体200から動作指示(“COPY(FILE3/NAS2)”)を読み出す。このとき、読み出された動作指示である“COPY(FILE3/NAS2)”は、実行主体に対して、“FILE3”に該当する情報を、“NAS2”に該当する他装置に複写することを指示する。従って、第1周辺装置301は、第1周辺装置301に格納されている情報のうち、“FILE3”に該当する情報を読み出すとともに、“NAS2”に該当する他装置のアドレス、すなわち第2周辺装置302のアドレスを読み出す。第1周辺装置301は、“FILE3”に該当する情報と、“FILE3”に該当する情報を格納する指示とを、第2周辺装置302のアドレス宛てに送信する。なお、“NAS2”に該当する他装置のアドレス、すなわち第2周辺装置302のアドレスが第1周辺装置301に格納されていない場合には、第1周辺装置301は処理を終了する。
【0125】
第2に、動作指示(“COPY(FILE3/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、第2周辺装置302に取り付けられる場合について説明する。
【0126】
まず、第2周辺装置302が、動作指示(“COPY(FILE3/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200の取付けを検出する。
【0127】
次に、第2周辺装置302が、着脱記憶媒体200から実行主体(“NAS1”)を読み出し、読み出された実行主体が自装置に該当するか否かを判定する。このとき、読み出された実行主体である“NAS1”は、第2周辺装置302自身に設定された設定名称である“NAS2”に一致しない。そのため、第2周辺装置302は、実行主体が自装置に該当しないと判定し、処理を終了する。
【0128】
(3.3.5)実行主体に格納された情報を他装置に移す場合の具体例
まず、端末装置100が、動作指示入力領域と実行主体入力領域とを表示する。
【0129】
次に、端末装置100が、動作指示および実行主体の入力を受け付ける。動作指示としては、実行主体に格納された情報を他装置に複写する指示を示す“MOVE(FILE4/NAS2)”が入力される。かっこ内の“FILE4”は、移動対象指定情報を示す。また、かっこ内の“NAS2”は、移動対象指定情報の移動先となる他装置を示す。すなわち、“MOVE(FILE4/NAS2)”は、実行主体に対して、“FILE4”に該当する情報を、“NAS2”に該当する他装置に移動することを指示する。また、実行主体としては、第1周辺装置301の名称を示す“NAS1”が入力される。
【0130】
次に、端末装置100が、動作指示(“MOVE(FILE4/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)を、それぞれ着脱記憶媒体200に書き込む。
【0131】
次に、動作指示(“MOVE(FILE4/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、周辺装置300に取り付けられる。
【0132】
第1に、動作指示(“MOVE(FILE4/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、第1周辺装置301に取り付けられる場合について説明する。
【0133】
まず、第1周辺装置301が、動作指示(“MOVE(FILE4/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200の取付けを検出する。
【0134】
次に、第1周辺装置301が、着脱記憶媒体200から実行主体(“NAS1”)を読み出し、読み出された実行主体が自装置に該当するか否かを判定する。このとき、読み出された実行主体である“NAS1”は、第1周辺装置301自身に設定された設定名称に一致するため、第1周辺装置301は、実行主体が自装置に該当すると判定する。
【0135】
次に、第1周辺装置301が、着脱記憶媒体200から動作指示(“MOVE(FILE4/NAS2)”)を読み出す。このとき、読み出された動作指示である“MOVE(FILE4/NAS2)”は、実行主体に対して、“FILE4”に該当する情報を、“NAS2”に該当する他装置に移動することを指示する。従って、第1周辺装置301は、第1周辺装置301に格納されている情報のうち、“FILE4”に該当する情報を読み出すとともに、“NAS2”に該当する他装置のアドレス、すなわち第2周辺装置302のアドレスを読み出す。第1周辺装置301は、“FILE4”に該当する情報と、“FILE4”に該当する情報を格納する指示とを、第2周辺装置302のアドレス宛てに送信する。第1周辺装置301は、“FILE4”に該当する情報と、“FILE4”に該当する情報を格納する指示とを送信した後に、“FILE4”に該当する情報を第1周辺装置301から削除する。なお、“NAS2”に該当する他装置のアドレス、すなわち第2周辺装置302のアドレスが第1周辺装置301に格納されていない場合には、第1周辺装置301は処理を終了する。
【0136】
第2に、動作指示(“MOVE(FILE4/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200が、第2周辺装置302に取り付けられる場合について説明する。
【0137】
まず、第2周辺装置302が、動作指示(“MOVE(FILE4/NAS2)”)および実行主体(“NAS1”)が格納された着脱記憶媒体200の取付けを検出する。
【0138】
次に、第2周辺装置302が、着脱記憶媒体200から実行主体(“NAS1”)を読み出し、読み出された実行主体が自装置に該当するか否かを判定する。このとき、読み出された実行主体である“NAS1”は、第2周辺装置302自身に設定された設定名称である“NAS2”に一致しない。そのため、第2周辺装置302は、実行主体が自装置に該当しないと判定し、処理を終了する。
【0139】
(4)作用・効果
本発明の第1実施形態に係る端末装置100によれば、表示部130が、所定動作を実行させるための動作指示の入力に用いる動作指示入力領域と、動作指示を実行する実行主体の入力に用いる実行主体入力領域とを表示し、書込み部150が、動作指示入力領域を用いて入力された動作指示と、実行主体入力領域を用いて入力された実行主体とを、着脱記憶媒体200に書き込む。書込み部150は、着脱記憶媒体200に設けられる格納部のうち動作指示が書き込まれる記憶領域とは異なる記憶領域に、実行主体を書き込む。これにより、着脱記憶媒体200には、実行主体が、動作指示とは独立して格納される。
【0140】
また、本発明の第1実施形態に係る周辺装置300によれば、着脱記憶媒体200の取付けが検出されると、判定部340が、着脱記憶媒体200に格納された実行主体に自装置が該当するか否かを判定する。そして、着脱記憶媒体200に格納された実行主体に自装置が該当すると判定された場合に、実行部350が、着脱記憶媒体200に格納された動作指示を実行する。
【0141】
このように、実行主体が、動作指示とは独立して着脱記憶媒体200に格納されるため、周辺装置300が、実行主体に自装置が該当するか否かを判定することができる。そして、周辺装置300は、実行主体に自装置が該当するか否かを判定することによって、動作指示を実行するか否かを選択することができる。
【0142】
また、周辺装置300は、動作指示を、実行主体に自装置が該当する場合に実行する。そのため、周辺装置300として、表示部などを有していないNASなどを用いるケースであっても、周辺装置300が動作指示を実行するか否かを選択することができる。
【0143】
以上より、本発明の第1実施形態によれば、着脱記憶媒体200の取付けに応じて、着脱記憶媒体200に格納された動作指示を選択的に実行することができる。
【0144】
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0145】
例えば、上述した第1実施形態では、着脱記憶媒体200には、動作指示および実行主体の組み合わせが1つだけ格納される場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、着脱記憶媒体200には、動作指示および実行主体の組み合わせが複数格納されていてもよい。着脱記憶媒体200には、動作指示および実行主体の組み合わせが複数格納される場合においても、周辺装置300は、自装置が該当する実行主体に対応する動作指示のみを選択的に実行することができる。
【0146】
また、上述した第1実施形態では、第2インターフェイス120および第2インターフェイス320として、LANポートあるいは無線LANポートなどを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、第2インターフェイス120および第2インターフェイス320として、USBポートあるいはIEEE1394ポートなどを用いることにより、端末装置100と周辺装置300とを直接接続してもよい。
【0147】
また、上述した第1実施形態では、周辺装置300が、実行主体に格納された情報を他装置に複写する指示、あるいは、実行主体に格納された情報を他装置に移す指示を動作指示として取得した場合において、動作指示により指定された他装置400のアドレスが周辺装置300に格納されていない場合に、処理を終了する形態について説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、他装置400を指定する情報として他装置400のアドレスを用いることにより、動作指示に他装置400のアドレスを含めてもよい。
【0148】
また、例えば、端末装置100の動作(すなわち、図4に示したフロー)をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。また、このようなプログラムが格納された記憶媒体が提供されてもよい。プログラムが格納された記憶媒体は、例えば、端末装置100に付属するCD−ROMなどである。
【0149】
また、例えば、周辺装置300の動作(すなわち、図5に示したフロー)をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。また、このようなプログラムが格納された記憶媒体が提供されてもよい。プログラムが格納された記憶媒体は、例えば、周辺装置300に付属するCD−ROMなどである。
【0150】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0151】
100…端末装置、110…第1インターフェイス、120…第2インターフェイス、130…表示部、140…入力部、150…書込み部、160…管理部、170…格納部、200…着脱記憶媒体、210…格納部、211,212…記憶領域、300…周辺装置、310…第1インターフェイス、320…第2インターフェイス、330…検出部、340…判定部、350…実行部、360…格納部、400…他の周辺装置.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱記憶媒体を着脱可能に構成された端末装置であって、
所定動作を実行させるための動作指示の入力に用いる動作指示入力領域と、前記動作指示を実行する実行主体の入力に用いる実行主体入力領域とを表示する表示部と、
前記動作指示入力領域を用いて入力された前記動作指示と、前記実行主体入力領域を用いて入力された前記実行主体とを前記着脱記憶媒体に書き込む書込み部とを備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記実行主体入力領域には、前記実行主体として、装置の機種、装置の名称、又は、全ての装置を指定する情報が入力されることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記動作指示入力領域には、前記動作指示として、前記着脱記憶媒体に格納された情報を読み出す指示、前記実行主体に格納された情報を前記着脱記憶媒体に書き込む指示、前記実行主体に格納された情報を他の装置に複写する指示、又は、前記実行主体に格納された情報を他の装置に移す指示が入力されることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
着脱記憶媒体を着脱可能に構成された周辺装置であって、
前記着脱記憶媒体は、所定動作を実行させるための動作指示と、前記動作指示を実行する実行主体とを格納しており、
前記着脱記憶媒体の取付けを検出する検出部と、
前記着脱記憶媒体に格納された前記実行主体に自装置が該当するか否かを判定する判定部と、
前記実行主体に自装置が該当する場合に、前記着脱記憶媒体に格納された前記動作指示を実行する実行部とを備えることを特徴とする周辺装置。
【請求項5】
着脱記憶媒体を着脱可能に構成された端末装置で用いられる書込みプログラムであって、コンピュータに、
所定動作を実行させるための動作指示の入力に用いる動作指示入力領域と、前記動作指示を実行する実行主体の入力に用いる実行主体入力領域とを表示するステップAと、
前記動作指示入力領域を用いて入力された前記動作指示と、前記実行主体入力領域を用いて入力された前記実行主体とを前記着脱記憶媒体に書き込むステップBとを実行させることを特徴とする書込みプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−176590(P2010−176590A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−20981(P2009−20981)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(390040187)株式会社バッファロー (378)
【Fターム(参考)】