端末装置及びプログラム
【課題】ある文字列を別の文字列に変換して表示部に表示させる場合に、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御できるようにする。
【解決手段】表示部16に翻訳対象である原文(文字列)として“お元気ですか”が表示されている状態において、原文に対する翻訳が行われると、第1視野角方向から原文(第1文字列)が視認されるとともに、第2視野角方向から翻訳文(第2文字列)である“How are you?”が視認されるように、原文とその翻訳文を表示部16に同時に表示させる。
【解決手段】表示部16に翻訳対象である原文(文字列)として“お元気ですか”が表示されている状態において、原文に対する翻訳が行われると、第1視野角方向から原文(第1文字列)が視認されるとともに、第2視野角方向から翻訳文(第2文字列)である“How are you?”が視認されるように、原文とその翻訳文を表示部16に同時に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部を制御する端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話機などの端末装置においては、文字列を変換する様々な変換機能として、例えば、ある文字種の文字列を別の文字種の文字列に変換する機能(例えば、ひらがなを漢字に変換する仮名漢字変換機能、入力された文字列を英字や数字に変換する英数字変換機能など)、ある言語の文字列を別の言語の文字列に変換する翻訳機能などが存在している。これらの変換機能においては、ある文字列と変換後の文字列を表示する際の表示方法として、様々な方法が提案されている。例えば、ある文字列が表示されている状態においてその文字列を変換した場合に、ある文字列に代えて変換後の文字列を表示する方法、また、ある文字列が表示されている状態においてその文字列を変換した場合に、ある文字列と変換後の文字列を、表示領域を区切って同時に表示する方法などである。なお、後者の方法としては、機械翻訳装置において、原文と一次翻訳文及び二次翻訳文を、表示領域を区切って同時に表示するようにした技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−220616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した前者の方法では、変換前の文字列が表示されていないためそれを確認することができない。後者の方法ではそれぞれの文字列の表示領域が狭くなってしまい、特に、携帯電話機などの携帯端末装置においては、表示領域が制限されているため、特に顕著なものとなる。このように従来では、ある文字列を別の文字列に変換して表示部に表示させる場合に、その表示を適切に制御できているとは言えなかった。
【0005】
本発明の課題は、ある文字列を別の文字列に変換して表示部に表示させる場合に、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、
表示部を制御する端末装置であって、
第1文字列の変換を指示する指示手段と、
前記指示手段による変換指示に応答して、前記第1文字列が第2文字列に変換された変換結果を取得する取得手段と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する第1表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に従属する発明として、
前記指示手段は、前記第1文字列の異なる言語への翻訳を指示する手段であって、
前記取得手段は、前記第1文字列が該第1文字列の言語とは異なる言語で記述された前記第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する、
ようにしたことを特徴とする、請求項2記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項1に従属する発明として、
前記指示手段は、前記第1文字列の異なる文字種への変換を指示する手段であって、
前記取得手段は、前記第1文字列が該第1文字列の文字種とは異なる文字種で記述された前記第2文字列に変換された変換結果を取得する、
ようにしたことを特徴とする、請求項3記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1に従属する発明として、
前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する指定手段をさらに備え、
前記第1表示制御手段は、前記指定手段によって指定された位置関係に基づいて、前記第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、前記第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する、
ようにしたことを特徴とする、請求項4記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項4に従属する発明として、
前記表示部を見ているユーザを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像されたユーザに基づいて、ユーザの位置を検出する検出手段と、
をさらに備え、
前記指定手段は、前記検出手段によって検出されたユーザの位置に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする、請求項5記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項4に従属する発明として、
前記指定手段は、ユーザ操作に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする、請求項6記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項6に従属する発明として、
前記指示手段は、前記ユーザによる一連あるいは一体の操作に基づいて、前記第1文字列の変換を指示し、
前記指定手段は、前記ユーザによる一連あるいは一体の操作に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする、請求項7記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1に従属する発明として、
前記取得手段が変換結果として取得した前記第2文字列を音声出力する音声出力手段をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする、請求項8記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項1に従属する発明として、
前記取得手段が変換結果として取得した前記第2文字列を前記表示部に表示させる場合に、前記第1視野角方向と前記第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する第2表示制御手段をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする、請求項9記載の発明であってもよい。
【0015】
また、上述した課題を解決するために請求項10記載の発明は、
表示部を制御する端末装置であって、
第1言語で記述された第1文字列の翻訳を指示する指示手段と、
前記指示手段による翻訳指示に応答して、前記第1文字列が前記第1言語とは異なる第2言語で記述された第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する取得手段と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
また、上述した課題を解決するために請求項11記載の発明は、
コンピュータに対して、
第1文字列の変換を指示する機能と、
前記変換指示に応答して、前記第1文字列が第2文字列に変換された変換結果を取得する機能と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム、であることを特徴とする。
【0017】
また、上述した課題を解決するために請求項12記載の発明は、
コンピュータに対して、
第1言語で記述された第1文字列の翻訳を指示する機能と、
前記翻訳指示に応答して、前記第1文字列が前記第1言語とは異なる第2言語で記述された第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する機能と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム、であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ある文字列を別の文字列に変換して表示部に表示させる場合に、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御することができ、実用性に富んだものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したメインのフローチャート。
【図4】変換アプリ起動操作に応答して実行開始される翻訳アプリ処理(図3のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図5】翻訳指示操作に応答して実行開始される翻訳処理A(図4のステップB5)を詳述するためのフローチャート。
【図6】翻訳指示+方向指示操作に応答して実行開始される翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャート。
【図7】変換アプリ起動操作に応答して実行開始される変換アプリ処理(図3のステップA8)を詳述するためのフローチャート。
【図8】(1)、(2)は、翻訳処理B(図4のステップB6)を具体的に説明するための図。
【図9】(1)、(2)は、変換アプリ処理(図3のステップA8)を具体的に説明するための図。
【図10】実施形態の変形例を説明するための図で、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合の翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャート。
【図11】図10で示した実施形態の変形例を具体的に説明するための図で、(1)、(2)は、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合に、原文の表示方向を順方向とし、翻訳文の表示方向を逆方向として表示部16に表示させた状態を示した図。
【図12】実施形態の他の変形例を説明するための図で、撮像部21によりユーザを撮影した画像を解析することにより視野角方向を決定する場合の翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図1〜図9を参照して本発明の実施形態を説明する。
この実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、例えば、一つの筐体から成るストレートタイプの携帯電話機で、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)、カメラ機能などを備えている。携帯電話機1は、筐体の表面略全域を表示面DPとするもので、筐体の中央部分にはカメラ機能を構成する撮像レンズFRが取り付けられている。このカメラ機能は、所定のカメラ切り替え操作により表示面DP側(ユーザ側)を撮像するインカメラとして使用したり、表示面DPの反対側を撮像するアウトカメラとして使用したりすることが可能なもので、インカメラとして使用する場合には、広角撮像により表示面DPを視認している複数の人を同時に撮像可能となっている。
【0021】
携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機(図示省略)との間で通話可能な状態となる。また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット3に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となったり、翻訳装置・変換装置4との間でインターネット3及び無線通信網2を介して文字列の送受信が可能となったりする。翻訳装置・変換装置4は、翻訳・変換サービスを提供する業者側のサーバ装置であり、翻訳辞書データベースや変換辞書データベースを備え、会員ユーザ側の携帯電話機1から翻訳や変換依頼を受け付けると、その依頼に応じて翻訳処理や変換処理を実行してその処理結果を依頼元の携帯電話機1に送信するようにしている。
【0022】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリ(図示省略)などを有している。この記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、原文記憶部M3、翻訳辞書データベース記憶部M4、変換辞書データベース記憶部M5などが設けられている。なお、記憶部13は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(外部記録媒体)を含む構成であってもよく、図示しない所定の外部サーバ上にあってもよい。
【0023】
プログラム記憶部M1は、図3〜図7に示した動作手順にしたがって本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする各種の情報などが記憶されている。また、各種情報一時記憶部M2は、フラグ情報、画面情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。原文記憶部M3は、翻訳対象となる各種の原文データを記憶するもので、中央制御部11は、原文記憶部M3の内容をリスト表示させている状態において、ユーザ操作によりその原文リストの中から任意の原文(文字列)が選択されると、選択された原文(文字列)を翻訳対象として読み出すようにしている。
【0024】
翻訳辞書データベース記憶部M4は、ある言語(例えば、日本語)の文字列を別の言語(例えば、英語)の文字列に変換(例えば、和英翻訳)する翻訳辞書データベースを記憶するもので、中央制御部11は、原文記憶部M3から読み出された原文データやユーザ操作に応答して任意に入力された原文(文字列)に対する翻訳を、翻訳辞書データベース記憶部M4を参照することによって実行したり、上述した翻訳装置・変換装置4に対して翻訳依頼の要求を送信したりするようにしている。変換辞書データベース記憶部M5は、ある文字種(例えば、ひらがな)の文字列を別の文字種(例えば、漢字)の文字列に変換する機能(仮名漢字変換機能)や、入力された文字列を英字や数字に変換する英数字変換辞書データベースを記憶するもので、中央制御部11は、入力された文字列に対する変換を、変換辞書データベース記憶部M5を参照することによって実行したり、上述した翻訳装置・変換装置4に対して変換依頼の要求を送信したりするようにしている。
【0025】
無線通信部14は、無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調して中央制御部11に対して出力すると、中央制御部11は、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化した後、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナANから発信出力させる。
【0026】
表示部16は、上述の表示面DPを構成するもので、高精細液晶を使用し、例えば、文字情報、待受画像、静止画、動画などを表示させる。この表示部16の表面に対応する指の接触を検出する接触操作部(透明なタッチパネル)を積層配設することによってタッチ画面を構成している。中央制御部11は、表示部(タッチ画面)16を構成する接触操作部からの入力操作信号に応じた処理を実行する。なお、タッチパネルは、静電容量方式や抵抗膜方式でもよく、接触の他に操作器具や指の押し込み(押圧)を検出可能する圧電方式であってもよい。また、表示部(タッチ画面)16の表面には、図示省略したが、細かい透光性スリットを有する視差バリアを生成するための液晶の層が設けられ、この視差バリアを生成することにより視野角方向に応じて異なる表内容を視認させることが可能となっている。
【0027】
視差バリア制御部17は、複数の異なる表示内容が表示部16に同時に表示されている場合に、ある視野角方向からはある表示内容が、別の視野角方向からは別の表示内容が視認されるように視差バリアを表示部16の表面に生成させるもので、中央制御部11の制御下で表示部16の表面に視差バリアを生成させたり、表示部16の表面から視差バリアを消去させたりする。ここで、中央制御部11は、第1文字列(例えば、翻訳対象の日本語、漢字変換対象のひらがな)の変換(例えば、和英翻訳、漢字変換)を指示する操作に応答して、この第1文字列が第2文字列(例えば、英語、漢字)に変換された変換結果を取得し、この第1文字列と第2文字列を表示部16に同時に表示させる場合に、表示部16に対する第1視野角方向からは第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向からは第2文字列が視認されるように表示部16を制御するようにしている。
【0028】
操作部18は、筐体の側面部に配設されたサイドキーなどの押しボタン式のキーを有し、中央制御部11は、この操作部18からの入力操作信号に応じた処理を実行する。例えば、電源オン/オフ操作に応じて電源オン/オフ処理を実行したり、アプリケーション(アプリ)起動操作に応じてそのアプリ処理を実行したりする。RTC(リアルタイムクロックモジュール)19は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC19から現在日時を取得する。報知部20は、サウンドスピーカ20A、LED(発光ダイオード)20B、振動モータ20Cを備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。撮像部21は、上述のカメラ機能を構成する構成要素で、撮像素子(例えば、CCDあるいはCMOS)を有し、静止画撮像のほかに動画撮像も可能となっている。そして、撮像部17は、上述の撮像素子や撮像レンズFRのほか、測距センサ、光量センサ、アナログ処理回路、信号処理回路、圧縮伸張回路などを備え、光学ズームを調整制御したり、オートフォーカス時の駆動制御、シャッタ駆動制御、露出、ホワイトバランスなどを制御したりする。
【0029】
次に、本実施形態における携帯電話機1の動作概念を図3〜図7に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0030】
図3は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したメインのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化する電源オン処理を実行した後、所定の待受画像を読み出して表示させたり、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行う(ステップA2)。この状態において、設定操作が行われたかを調べたり(ステップA3)、翻訳アプリ起動操作が行われたかを調べたり(ステップA5)、変換アプリ起動操作が行われたかを調べたり(ステップA8)、着信を検出したかを調べたり(ステップA9)、電源オフ操作が行われたかを調べたり(ステップA11)、その他の操作が行われたかを調べたりする(ステップA13)。
【0031】
いま、任意の情報を設定するために設定操作が行われたときには(ステップA3でYES)、その操作に対応する設定処理を行った後(ステップA4)、上述のステップA3に戻る。また、翻訳アプリ起動操作が行われたときには(ステップA5でYES)、後述する翻訳アプリ処理の実行に移り(ステップA6)、変換アプリ起動操作が行われたときには(ステップA7でYES)、後述する変換アプリ処理の実行に移る(ステップA8)。他方、着信を検出したときには(ステップA9でYES)、その応答操作に応じて通話処理を行った後(ステップA10)、上述のステップA3に戻る。また、電源オフ操作を検出したときには(ステップA11でYES)、電源オフ処理を行った後(ステップA12)、このフローの終了となるが、発信操作など、その他の操作が行われたときには(ステップA13でYES)、操作に応じた処理として発信処理などを行った後(ステップA14)、上述のステップA3に戻る。
【0032】
図4は、変換アプリ起動操作に応答して実行開始される翻訳アプリ処理(図3のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、翻訳アプリを起動した後(ステップB1)、翻訳対象の原文(文字列)の指定を受け付ける(ステップB2)。この場合、例えば、原文記憶部M3の内容を表示部16にリスト表示させている状態においてユーザ操作によりその原文リストの中から任意に選択された原文(文字列)を翻訳対象として読み出したり、操作部18や表示部(タッチ画面)16などから翻訳対象として任意に入力された原文(文字列)を取り込んだりして、この翻訳対象の原文(文字列)を表示部(タッチ画面)16に表示させる。
【0033】
この状態において、翻訳指示操作が行われたか(ステップB3)、翻訳指示+方向指示操作が行われたかを調べる(ステップB4)。ここで、翻訳指示操作とは、例えば、表示部(タッチ画面)16に表示されている翻訳対象の原文(文字列)上をタッチしてその位置でタッチを解除する操作であるのに対し、翻訳指示+方向指示操作とは、例えば、翻訳対象の原文(文字列)上をタッチしたままの状態で、その文字列の先頭文字から末尾文字の方向へ、又は末尾文字から先頭文字の方向へスライドしてからタッチを解除する操作である。なお、スライド方向は、これに限らず、任意である。いま、翻訳指示操作が行われたときには(ステップB3でYES)、翻訳処理Aの実行に移り(ステップB5)、翻訳指示+方向指示操作が行われたときには(ステップB4でYES)、翻訳処理Bの実行に移る(ステップB6)。
【0034】
図5は、翻訳指示操作に応答して実行開始される翻訳処理A(図4のステップB5)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、翻訳辞書データベース記憶部M4を参照し、翻訳対象の原文(第1文字列)に対する翻訳処理を実行して(ステップC1)、その翻訳結果の翻訳文(第2文字列)を生成する(ステップC2)。この場合、翻訳処理や翻訳文生成を翻訳装置・変換装置4側に対して依頼し、翻訳装置・変換装置4側で生成された翻訳文を受信するようにしてもよい。そして、視差バリアを生成せずに、この翻訳文を表示部16に表示させるとともに(ステップC3)、音声データに変換して(ステップC4)、サウンドスピーカ20Aから音声出力させる(ステップC5)。
【0035】
図6は、翻訳指示+方向指示操作に応答して実行開始される翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係がユーザ操作により指定された場合に、そのユーザ操作に基づいて第1視野角方向及び第2視野角方向を決定する(ステップD1)。すなわち、ユーザによる一連あるいは一体の操作である方向指示操作(スライド操作)に基づいて、第1視野角方向及び第2視野角方向を決定する。例えば、スライドの元を第1視野角方向とし、スライドの先を第2視野角方向とすると、原文(文字列)の先頭文字から末尾文字の方向にスライドした場合には、先頭文字の側を第1視野角方向とし、末尾文字の側を第2視野角方向として決定し、逆に、末尾文字から先頭文字の方向にスライドした場合には、末尾文字の側を第1視野角方向とし、先頭文字の側を第2視野角方向として決定する。
【0036】
図8は、翻訳処理Bの具体的に説明するための図で、(1)は、表示部(タッチ画面)16に翻訳対象の原文(文字列)として“お元気ですか”が表示されている状態において、当該携帯電話機1の主ユーザが図中左側の位置から、また、この主ユーザ側の横に並んだ他のユーザ(翻訳文を見せたいユーザ)が図中右側の位置から表示部16の表示内容を見る場合を示している。この場合、その文字列の先頭文字から末尾文字の方向(図中、左方向から右方向)にスライドすると、その先頭文字側が第1視野角方向として決定され、末尾文字の側が第2視野角方向として決定される。
【0037】
上述のようにして決定した第1視野角方向及び第2視野角方向に基づいて、原文の表示方向と翻訳文の表示方向を決定する(ステップD2)。例えば、第1視野角方向と第2視野角方向が左右の関係であれば、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが横一列に並んで表示部16を見ている場合であると判断して、原文の表示方向と翻訳文の表示方向を同じ順方向(文字の天を上、地を下)として決定する。また、第1視野角方向が下で第2視野角方向が上の関係であれば、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合であると判断して、原文の表示方向を順方向とし、翻訳文の表示方向を逆方向(文字の天を下、地を上)として決定する。
【0038】
このようにして第1及び第2視野角方向を決定するとともに、原文及び翻訳文の表示方向を決定した後は、上述の場合と同様に、翻訳辞書データベース記憶部M4を参照し、翻訳対象の原文(第1文字列)に対する翻訳処理を行い(ステップD3)、その翻訳結果の翻訳文(第2文字列)を生成する(ステップD4)。この場合においても、翻訳処理や翻訳文生成を翻訳装置・変換装置4側に対して依頼し、翻訳装置・変換装置4側で生成された翻訳文を受信するようにしてもよい。そして、表示部16の表面に上述した視差バリアを生成させた後(ステップD5)、原文と翻訳文とを表示部16に同時に表示させる(ステップD6)。その際、視差バリアの効果によって、第1視野角方向から原文が視認されるとともに、第2視野角方向から翻訳文が視認されるように原文と翻訳文を、それぞれ決定した表示方向で表示部16に同時に表示させる。そして、翻訳文を音声データに変換して(ステップD7)、サウンドスピーカ20Aから音声出力させる(ステップD8)。
【0039】
図8(2)は、第1視野角方向から原文が視認されるとともに、第2視野角方向から翻訳文が視認されるように表示部16に同時に表示させた状態を示している。この場合、第1視野角方向と第2視野角方向が左右の関係であり、原文の“お元気ですか”を見る主ユーザと、翻訳文の“How are you?”を見るユーザが横一列に並んで表示部16を見ている場合であるから、原文の表示方向と翻訳文の表示方向は、同じ順方向となる。
【0040】
このような翻訳処理A(図4のステップB5)又は翻訳処理B(図4のステップB6)が終わると、翻訳対象の他の原文を指定する原文再指定操作が行われたかを調べたり(ステップB7)、ユーザ操作又は一定時間経過時などに伴って翻訳アプリの終了が指示されたかを調べたりする(ステップB8)。ここで、原文再指定操作が行われたときには(ステップB7でYES)、上述のステップB2に戻り、以下、上述の動作を繰り返すが(ステップB2〜B7)、翻訳アプリの終了が指示されたときには(ステップB8でYES)、翻訳アプリを終了させた後(ステップB9)、図3のステップA3に戻る。
【0041】
図7は、変換アプリ起動操作に応答して実行開始される変換アプリ処理(図3のステップA8)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、仮名漢字変換や英数字変換などの変換アプリを起動させた後(ステップE1)、ユーザ操作などによる変換前文字列(未変換文字列)の指定を受け付けて表示部(タッチ画面)16に表示させる(ステップE2)。そして、変換指示操作待ち状態となるが(ステップE3)、いま、表示部(タッチ画面)16に表示されている変換前文字列(例えば、ひらがな)へのタッチ操作により変換指示操作が行われると(ステップE3でYES)、表示部16を見ているユーザの位置に基づいて、第1視野角方向と第2視野角方向を決定する処理を行う(ステップE4〜E7)。すなわち、カメラ機能を起動させて撮像部21から撮影画像を取り込み(ステップE4)、この撮影画像を解析しながら人物が何人写っているかを計数することにより表示部16を見ているユーザ数Pを検出する(ステップE5)。
【0042】
図9は、変換アプリ処理を具体的に説明するための図で、(1)は、表示部(タッチ画面)16に変換前文字列(未変換文字列)として“がしんしょうたん”が表示されている状態において、当該携帯電話機1の主ユーザが図中左側の位置から、また、この主ユーザ側に横一列に並んだ他のユーザ(変換後文字列を見せたい二人)が図中、中央の位置と右側の位置から表示部16の表示内容をそれぞれ見ている場合を示している。この場合、主ユーザ側に他の二人のユーザが横一列に並んでいるので、ユーザ数Pとして3人が検出される。
【0043】
そして、表示部16の全体の視野角をユーザ数Pに基づいて分割することにより、図4の左側から順番に第1視野角方向、第2視野角方向、第P(P=3)視野角方向を決定する(ステップE6)。この場合、均等分割に限らず、主ユーザの視野角を大きくとるようにしてもよく、また、ユーザの顔の位置に応じて視野角方向を決定するようにしてもよい。図9(1)の例では、図中左側(主ユーザ側)から第1視野角方向、第2視野角方向、第3視野角方向が決定される。そして、変換前文字列と変換後文字列の表示方向を決定する(ステップE7)。この場合においても、上述した場合と同様にして表示方向を決定するが、図9(1)の例では、第1視野角方向〜第P視野角方向が左右の関係にあるために、変換前文字列と変換後文字列の表示方向を同じ順方向(文字の天を上、地を下)として決定する。
【0044】
このようにして第1視野角方向〜第P視野角方向を決定するとともに、変換前文字列と変換後文字列の表示方向を決定した後は、変換辞書データベース記憶部M5を参照して文字列変換処理を実行し(ステップE8)、変換後文字列を生成する(ステップE9)。この場合、例えば、ひらがな文字列を漢字文字列に変換したり、英字や数字の文字列に変換したりする。なお、図9の例では、変換前文字列は“臥薪嘗胆”の漢字文字列に変換された場合である。そして、第1視野角方向とその他の視野角方向から、それぞれ別の文字列が視認されるような視差バリアを表示部16の表面に生成するとともに(ステップE10)、変換前文字列及び変換後文字列を表示部16にそれぞれ同時に表示させる(ステップE11)。この場合、図9(2)に示すように、第1視野角方向から変換前文字列が視認され、その他の第2及び第3視野角方向から変換後文字列が視認されるように変換前文字列及び変換後文字列を表示部16にそれぞれ同時に表示させる。ここで、各第1〜第3視野角方向は左右の関係であるから、変換前文字列及び変換後文字列の表示方向は、同じ順方向となる。
【0045】
その後、変換前文字列を再指定する再指定操作が行われたかを調べたり(ステップE12)、ユーザ操作又は一定時間経過時などに伴って変換アプリの終了が指示されたかを調べたりする(ステップE13)。ここで、再指定操作が行われたときには(ステップE12でYES)、上述のステップE2に戻り、以下、上述の動作を繰り返すが(ステップE2〜E12)、変換アプリの終了が指示されたときには(ステップE13でYES)、変換アプリを終了させた後(ステップE14)、図3のステップA3に戻る。
【0046】
以上のように、本実施形態において中央制御部11は、変換指示に応じて第1文字列が第2文字列に変換された場合に、表示部16に対する第1視野角方向から第1文字列が視認されるとともに、第2視野角方向から第2文字列が視認されるように第1文字列と第2文字列とを表示部16に同時に表示させるようにしたので、ある文字列を別の文字列に変換して表示部16に表示させる場合に、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御することができ、実用性に富んだものとなる。すなわち、例えば、ある文字列をある視野角方向からAさんが視認すると同時に、変換後の文字列を別の視野角方向からBさんが視認することができ、また、ユーザが見る位置を変えるだけで(視野角方向を変えるだけで)、ある文字列と変換後の文字列を視認することができ、さらには、それぞれの文字列の表示領域を狭くすることも無いなど、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御することができ、実用性に富んだものとなる。
【0047】
第1文字列の異なる言語への翻訳が指示された場合に、この第1文字列の言語とは異なる言語に翻訳された第2文字列を取得するようにしたので、翻訳前の文字列(原文)と翻訳後の文字列(翻訳文)を、表示領域を狭くすること無く、それぞれ異なる視野角方向から視認させることができる。
【0048】
第1文字列の異なる文字種への変換が指示された場合に、この第1文字列の文字種とは異なる文字種に変換された第2文字列を取得するようにしたので、ある文字種の文字列と別の文字種に変換後の文字列を、表示領域を狭くすること無く、それぞれ異なる視野角方向から視認させることができる。
【0049】
第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係が指定された場合に、その位置関係に基づいて、第1文字列と第2文字列をそれぞれ異なる視野角方向から視認させるように表示部16に同時に表示するようにしたので、異なる視野角方向の位置関係を指定することができ、柔軟性に富んだものとなる。
【0050】
表示部16を見ているユーザを撮像することによりそのユーザの位置に基づいて、第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定するようにしたので、ある文字列が視認される方向と、変換後の文字列が視認される方向とを表示部16を見ているユーザの位置に応じて、適切に指定することができる。
【0051】
ユーザ操作(方向を指示するスライド操作)に基づいて、第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定するようにしたので、ある文字列が視認される方向と、変換後の文字列が視認される方向とをユーザが所望する方向に、適切に指定することができる。
【0052】
ユーザによる一連あるいは一体の操作(方向を指示するスライド操作)に基づいて、第1文字列の変換を指示するとともに第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定するようにしたので、変換の指示と視野角方向の指定の両方をユーザが容易に行うことが可能となる。
【0053】
第2文字列を音声出力するようにしたので、ユーザにあっては、表示部16での確認のほかに、変換後の文字列を音声で聴き取ることもできる。
【0054】
翻訳指示に応じて第1文字列が第2文字列に翻訳された場合に、表示部16に対する第1視野角方向から第1文字列が視認されるとともに、第2視野角方向から第2文字列が視認されるように、第1文字列と第2文字列とを表示部16に同時に表示するようにしたので、例えば、ある文字列をある視野角方向からAさんが視認すると同時に、翻訳後の文字列を別の視野角方向からBさんが視認することができ、また、ユーザにあっては見る位置を変えるだけで(視野角方向を変えるだけで)、ある文字列と翻訳後の文字列を視認することができ、さらには、それぞれの文字列の表示領域を狭くすることも無いなど、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御することができ、実用性に富んだものとなる。
【0055】
なお、上述した実施形態で示した翻訳処理Bにおいては、ユーザ操作(方向指示操作)に基づいて第1視野角方向及び第2視野角方向を決定するとともに、この視野角方向に基づいて文字列の表示方向を決定するようにしたが、視野角方向を所定の方向(表示部16の上下方向)に固定し、文字列の表示方向を所定の方向(順方向又は逆方向)に固定するようにしてもよい。
【0056】
図10は、実施形態の変形例を説明するための図である。
すなわち、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合において、視野角方向及び文字列の表示方向を所定の方向に固定する場合の翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、第1視野角方向を表示部16の下の方向とし、第2視野角方向を表示部16の上の方向として決定する(ステップF1)。そして、原文の表示方向を順方向(文字の天を上、地を下)とし、翻訳文の表示方向を逆方向(文字の天を下、地を上)として決定する(ステップF2)。そして、翻訳辞書データベース記憶部M4を参照し、翻訳対象の原文(第1文字列)に対する翻訳処理を行い(ステップF3)、その翻訳結果の翻訳文(第2文字列)を生成する(ステップF4)。
【0057】
そして、表示部16の表面に上述した視差バリアを生成させた後(ステップF5)、原文と翻訳文を表示部16に同時に表示させる(ステップF6)。その際、視差バリアの効果によって、第1視野角方向から原文が視認されるとともに、第2視野角方向から翻訳文が視認されるように原文と翻訳文を、それぞれ決定した表示方向で表示部16に同時に表示させる。そして、翻訳文を音声データに変換して(ステップF7)、サウンドスピーカ20Aから音声出力させる(ステップF8)。
【0058】
図11は、上述した実施形態の変形例を具体的に説明するための図である。
図11(1)は、表示部(タッチ画面)16に翻訳対象の原文(文字列)として“お元気ですか”が表示されている状態において、原文を見るユーザが図中下側(手前側)の位置(第1視野角方向)から、他のユーザ(翻訳文を見せたい相手ユーザ)が図中上側(奥側)の位置(第2視野角方向)から表示部16の表示内容を見る場合を示している。図11(2)は、上述のように原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合に、原文の表示方向を順方向とし、翻訳文の表示方向を逆方向として表示部16に同時に表示させた場合である。このように翻訳処理Bにおいて、視野角方向及び文字列の表示方向を所定の方向に固定したとしても、上述した実施形態と同様の効果を有する。
【0059】
また、上述した実施形態で示した翻訳処理Bにおいては、ユーザ操作(方向指示操作)に基づいて第1視野角方向及び第2視野角方向を決定するようにしたが、撮像部21によりユーザを撮影した画像を解析することにより視野角方向を決定するようにしてもよい。この場合、ユーザ数は3人以上であってもよい。
【0060】
図12は、実施形態の他の変形例を説明するための図で、撮像部21によりユーザを撮影した画像を解析することにより視野角方向を決定する場合の翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、撮像部21を起動して撮像部21から撮影画像を取り込み(ステップG1)、この撮影画像を解析しながら人物が何人写っているかを計数することにより表示部16を見ているユーザ数Pを検出する(ステップG2)。そして、表示部16の全体の視野角をユーザ数Pに基づいて分割し、図4の左側から順番に第1視野角方向、第2視野角方向、第P(P=3)視野角方向を決定する(ステップG3)。この場合、均等分割に限らず、主ユーザの視野角を大きくとるようにしてもよく、また、ユーザの顔の位置に応じて視野角方向を決定するようにしてもよい。
【0061】
このようにして決定した第1視野角方向〜第P視野角方向に基づいて、原文の表示方向と翻訳文の表示方向を決定する(ステップG4)。すなわち、上述と同様に、第1視野角方向と第2視野角方向が左右の関係であれば、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが横一列に並んで表示部16を見ている場合であると判断して、原文の表示方向と翻訳文の表示方向を同じ順方向(文字の天を上、地を下)として決定するが、第1視野角方向が下で第2視野角方向が上の関係であれば、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合であると判断して、原文の表示方向を順方向、翻訳文の表示方向を逆方向(文字の天を下、地を上)として決定する。
【0062】
そして、翻訳辞書データベース記憶部M4を参照し、翻訳対象の原文に対する翻訳処理を行い(ステップG5)、その翻訳結果の翻訳文を生成する(ステップG6)。この場合においても、翻訳処理や翻訳文生成を翻訳装置・変換装置4側に対して依頼し、翻訳装置・変換装置4側で生成された翻訳文を受信するようにしてもよい。そして、表示部16の表面に上述した視差バリアを生成させた後(ステップG7)、原文と翻訳文とを表示部16に同時に表示させる(ステップG8)。その際、視差バリアの効果によって、第1視野角方向から原文が視認されるとともに、第2視野角方向から翻訳文が視認されるように原文と翻訳文を、それぞれ決定した表示方向で表示部16に同時に表示させる。そして、翻訳文を音声データに変換して(ステップG9)、サウンドスピーカ20Aから音声出力させる(ステップG10)。
【0063】
このように翻訳処理Bにおいて、撮像部21によりユーザを撮影した画像を解析することにより視野角方向を決定するようにしたとしても、上述した実施形態と同様の効果を有する。
【0064】
また、上述した実施形態においては、変換結果としての第2文字列を表示部16に表示させる場合に、第2視野角方向から視認されるようにしたが、第1視野角方向と第2視野角方向の両方から第2文字列が視認されるように表示部16を制御するようにしてもよい。例えば、図8の例では、主ユーザが原文を見る場合、他のユーザが翻訳文を見る場合を示したが、主ユーザ側でも翻訳文が視認されるようにしてもよい。この場合、主ユーザに対して、原文とともに翻訳文が視認されるようにしてもよいが、原文に代わって翻訳文が視認されるようにしてもよい。このことは、図9に示した変換の場合であっても同様である。
【0065】
このように第1視野角方向と第2視野角方向の両方から第2文字列が視認されるように表示部16を制御するようにすれば、ユーザにあっては異なる視野角方向から変換後の文字列を視認することができる。
【0066】
また、上述した実施形態においては、変換指示操作や方向指定操作を行う場合に、表示部(タッチ画面)16上をスライド操作するようにしたが、変換指示操作や方向指定操作は、スライド操作に限らず、例えば、キーを使用する操作、ダブルタッチ操作など別の態様のタッチ操作など、変換を指示する操作と方向を指定する操作が一体又は一連の操作であれば、任意の操作であってもよい。
【0067】
また、上述した実施形態においては、翻訳として日本語から英語の場合を例示したが、勿論、これに限らず、ある任意の言語から別の任意の言語への翻訳であればよい。また、上述した実施形態においては、変換として仮名文字から漢字の場合を例示したが、勿論、これに限らず、ある任意の文字種から別の任意の文字種への変換であればよい。
【0068】
また、上述した実施形態においては、表示部16は端末装置に備えられている表示部としたが、外部モニタなど、任意の外部表示装置であってもよい。その他、端末装置としては携帯電話機に限らず、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤーなど、任意の端末装置であってもよい。さらに、ストレートタイプの端末装置に限らず、折り畳みタイプ、スライドタイプ、スピントップタイプなど任意の筐体構造であってもよい。
【0069】
また、上述した実施形態において示した“装置”や“機”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1 携帯電話機
2 無線通信網
3 インターネット
4 翻訳装置・変換装置
11 中央制御部
13 記憶部
16 表示部(タッチ画面)
17 視差バリア制御部
18 操作部
21 撮像部
M1 プログラム記憶部
M2 各種情報一時記憶部
M3 原文記憶部
M4 翻訳辞書データベース記憶部
M5 変換辞書データベース記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部を制御する端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話機などの端末装置においては、文字列を変換する様々な変換機能として、例えば、ある文字種の文字列を別の文字種の文字列に変換する機能(例えば、ひらがなを漢字に変換する仮名漢字変換機能、入力された文字列を英字や数字に変換する英数字変換機能など)、ある言語の文字列を別の言語の文字列に変換する翻訳機能などが存在している。これらの変換機能においては、ある文字列と変換後の文字列を表示する際の表示方法として、様々な方法が提案されている。例えば、ある文字列が表示されている状態においてその文字列を変換した場合に、ある文字列に代えて変換後の文字列を表示する方法、また、ある文字列が表示されている状態においてその文字列を変換した場合に、ある文字列と変換後の文字列を、表示領域を区切って同時に表示する方法などである。なお、後者の方法としては、機械翻訳装置において、原文と一次翻訳文及び二次翻訳文を、表示領域を区切って同時に表示するようにした技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−220616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した前者の方法では、変換前の文字列が表示されていないためそれを確認することができない。後者の方法ではそれぞれの文字列の表示領域が狭くなってしまい、特に、携帯電話機などの携帯端末装置においては、表示領域が制限されているため、特に顕著なものとなる。このように従来では、ある文字列を別の文字列に変換して表示部に表示させる場合に、その表示を適切に制御できているとは言えなかった。
【0005】
本発明の課題は、ある文字列を別の文字列に変換して表示部に表示させる場合に、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、
表示部を制御する端末装置であって、
第1文字列の変換を指示する指示手段と、
前記指示手段による変換指示に応答して、前記第1文字列が第2文字列に変換された変換結果を取得する取得手段と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する第1表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に従属する発明として、
前記指示手段は、前記第1文字列の異なる言語への翻訳を指示する手段であって、
前記取得手段は、前記第1文字列が該第1文字列の言語とは異なる言語で記述された前記第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する、
ようにしたことを特徴とする、請求項2記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項1に従属する発明として、
前記指示手段は、前記第1文字列の異なる文字種への変換を指示する手段であって、
前記取得手段は、前記第1文字列が該第1文字列の文字種とは異なる文字種で記述された前記第2文字列に変換された変換結果を取得する、
ようにしたことを特徴とする、請求項3記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1に従属する発明として、
前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する指定手段をさらに備え、
前記第1表示制御手段は、前記指定手段によって指定された位置関係に基づいて、前記第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、前記第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する、
ようにしたことを特徴とする、請求項4記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項4に従属する発明として、
前記表示部を見ているユーザを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像されたユーザに基づいて、ユーザの位置を検出する検出手段と、
をさらに備え、
前記指定手段は、前記検出手段によって検出されたユーザの位置に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする、請求項5記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項4に従属する発明として、
前記指定手段は、ユーザ操作に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする、請求項6記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項6に従属する発明として、
前記指示手段は、前記ユーザによる一連あるいは一体の操作に基づいて、前記第1文字列の変換を指示し、
前記指定手段は、前記ユーザによる一連あるいは一体の操作に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする、請求項7記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1に従属する発明として、
前記取得手段が変換結果として取得した前記第2文字列を音声出力する音声出力手段をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする、請求項8記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項1に従属する発明として、
前記取得手段が変換結果として取得した前記第2文字列を前記表示部に表示させる場合に、前記第1視野角方向と前記第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する第2表示制御手段をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする、請求項9記載の発明であってもよい。
【0015】
また、上述した課題を解決するために請求項10記載の発明は、
表示部を制御する端末装置であって、
第1言語で記述された第1文字列の翻訳を指示する指示手段と、
前記指示手段による翻訳指示に応答して、前記第1文字列が前記第1言語とは異なる第2言語で記述された第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する取得手段と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
また、上述した課題を解決するために請求項11記載の発明は、
コンピュータに対して、
第1文字列の変換を指示する機能と、
前記変換指示に応答して、前記第1文字列が第2文字列に変換された変換結果を取得する機能と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム、であることを特徴とする。
【0017】
また、上述した課題を解決するために請求項12記載の発明は、
コンピュータに対して、
第1言語で記述された第1文字列の翻訳を指示する機能と、
前記翻訳指示に応答して、前記第1文字列が前記第1言語とは異なる第2言語で記述された第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する機能と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム、であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ある文字列を別の文字列に変換して表示部に表示させる場合に、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御することができ、実用性に富んだものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したメインのフローチャート。
【図4】変換アプリ起動操作に応答して実行開始される翻訳アプリ処理(図3のステップA6)を詳述するためのフローチャート。
【図5】翻訳指示操作に応答して実行開始される翻訳処理A(図4のステップB5)を詳述するためのフローチャート。
【図6】翻訳指示+方向指示操作に応答して実行開始される翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャート。
【図7】変換アプリ起動操作に応答して実行開始される変換アプリ処理(図3のステップA8)を詳述するためのフローチャート。
【図8】(1)、(2)は、翻訳処理B(図4のステップB6)を具体的に説明するための図。
【図9】(1)、(2)は、変換アプリ処理(図3のステップA8)を具体的に説明するための図。
【図10】実施形態の変形例を説明するための図で、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合の翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャート。
【図11】図10で示した実施形態の変形例を具体的に説明するための図で、(1)、(2)は、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合に、原文の表示方向を順方向とし、翻訳文の表示方向を逆方向として表示部16に表示させた状態を示した図。
【図12】実施形態の他の変形例を説明するための図で、撮像部21によりユーザを撮影した画像を解析することにより視野角方向を決定する場合の翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図1〜図9を参照して本発明の実施形態を説明する。
この実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1は、例えば、一つの筐体から成るストレートタイプの携帯電話機で、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)、カメラ機能などを備えている。携帯電話機1は、筐体の表面略全域を表示面DPとするもので、筐体の中央部分にはカメラ機能を構成する撮像レンズFRが取り付けられている。このカメラ機能は、所定のカメラ切り替え操作により表示面DP側(ユーザ側)を撮像するインカメラとして使用したり、表示面DPの反対側を撮像するアウトカメラとして使用したりすることが可能なもので、インカメラとして使用する場合には、広角撮像により表示面DPを視認している複数の人を同時に撮像可能となっている。
【0021】
携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機(図示省略)との間で通話可能な状態となる。また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット3に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となったり、翻訳装置・変換装置4との間でインターネット3及び無線通信網2を介して文字列の送受信が可能となったりする。翻訳装置・変換装置4は、翻訳・変換サービスを提供する業者側のサーバ装置であり、翻訳辞書データベースや変換辞書データベースを備え、会員ユーザ側の携帯電話機1から翻訳や変換依頼を受け付けると、その依頼に応じて翻訳処理や変換処理を実行してその処理結果を依頼元の携帯電話機1に送信するようにしている。
【0022】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリ(図示省略)などを有している。この記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、原文記憶部M3、翻訳辞書データベース記憶部M4、変換辞書データベース記憶部M5などが設けられている。なお、記憶部13は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(外部記録媒体)を含む構成であってもよく、図示しない所定の外部サーバ上にあってもよい。
【0023】
プログラム記憶部M1は、図3〜図7に示した動作手順にしたがって本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする各種の情報などが記憶されている。また、各種情報一時記憶部M2は、フラグ情報、画面情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。原文記憶部M3は、翻訳対象となる各種の原文データを記憶するもので、中央制御部11は、原文記憶部M3の内容をリスト表示させている状態において、ユーザ操作によりその原文リストの中から任意の原文(文字列)が選択されると、選択された原文(文字列)を翻訳対象として読み出すようにしている。
【0024】
翻訳辞書データベース記憶部M4は、ある言語(例えば、日本語)の文字列を別の言語(例えば、英語)の文字列に変換(例えば、和英翻訳)する翻訳辞書データベースを記憶するもので、中央制御部11は、原文記憶部M3から読み出された原文データやユーザ操作に応答して任意に入力された原文(文字列)に対する翻訳を、翻訳辞書データベース記憶部M4を参照することによって実行したり、上述した翻訳装置・変換装置4に対して翻訳依頼の要求を送信したりするようにしている。変換辞書データベース記憶部M5は、ある文字種(例えば、ひらがな)の文字列を別の文字種(例えば、漢字)の文字列に変換する機能(仮名漢字変換機能)や、入力された文字列を英字や数字に変換する英数字変換辞書データベースを記憶するもので、中央制御部11は、入力された文字列に対する変換を、変換辞書データベース記憶部M5を参照することによって実行したり、上述した翻訳装置・変換装置4に対して変換依頼の要求を送信したりするようにしている。
【0025】
無線通信部14は、無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調して中央制御部11に対して出力すると、中央制御部11は、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化した後、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナANから発信出力させる。
【0026】
表示部16は、上述の表示面DPを構成するもので、高精細液晶を使用し、例えば、文字情報、待受画像、静止画、動画などを表示させる。この表示部16の表面に対応する指の接触を検出する接触操作部(透明なタッチパネル)を積層配設することによってタッチ画面を構成している。中央制御部11は、表示部(タッチ画面)16を構成する接触操作部からの入力操作信号に応じた処理を実行する。なお、タッチパネルは、静電容量方式や抵抗膜方式でもよく、接触の他に操作器具や指の押し込み(押圧)を検出可能する圧電方式であってもよい。また、表示部(タッチ画面)16の表面には、図示省略したが、細かい透光性スリットを有する視差バリアを生成するための液晶の層が設けられ、この視差バリアを生成することにより視野角方向に応じて異なる表内容を視認させることが可能となっている。
【0027】
視差バリア制御部17は、複数の異なる表示内容が表示部16に同時に表示されている場合に、ある視野角方向からはある表示内容が、別の視野角方向からは別の表示内容が視認されるように視差バリアを表示部16の表面に生成させるもので、中央制御部11の制御下で表示部16の表面に視差バリアを生成させたり、表示部16の表面から視差バリアを消去させたりする。ここで、中央制御部11は、第1文字列(例えば、翻訳対象の日本語、漢字変換対象のひらがな)の変換(例えば、和英翻訳、漢字変換)を指示する操作に応答して、この第1文字列が第2文字列(例えば、英語、漢字)に変換された変換結果を取得し、この第1文字列と第2文字列を表示部16に同時に表示させる場合に、表示部16に対する第1視野角方向からは第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向からは第2文字列が視認されるように表示部16を制御するようにしている。
【0028】
操作部18は、筐体の側面部に配設されたサイドキーなどの押しボタン式のキーを有し、中央制御部11は、この操作部18からの入力操作信号に応じた処理を実行する。例えば、電源オン/オフ操作に応じて電源オン/オフ処理を実行したり、アプリケーション(アプリ)起動操作に応じてそのアプリ処理を実行したりする。RTC(リアルタイムクロックモジュール)19は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、RTC19から現在日時を取得する。報知部20は、サウンドスピーカ20A、LED(発光ダイオード)20B、振動モータ20Cを備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。撮像部21は、上述のカメラ機能を構成する構成要素で、撮像素子(例えば、CCDあるいはCMOS)を有し、静止画撮像のほかに動画撮像も可能となっている。そして、撮像部17は、上述の撮像素子や撮像レンズFRのほか、測距センサ、光量センサ、アナログ処理回路、信号処理回路、圧縮伸張回路などを備え、光学ズームを調整制御したり、オートフォーカス時の駆動制御、シャッタ駆動制御、露出、ホワイトバランスなどを制御したりする。
【0029】
次に、本実施形態における携帯電話機1の動作概念を図3〜図7に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0030】
図3は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したメインのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップA1でYES)、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化する電源オン処理を実行した後、所定の待受画像を読み出して表示させたり、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行う(ステップA2)。この状態において、設定操作が行われたかを調べたり(ステップA3)、翻訳アプリ起動操作が行われたかを調べたり(ステップA5)、変換アプリ起動操作が行われたかを調べたり(ステップA8)、着信を検出したかを調べたり(ステップA9)、電源オフ操作が行われたかを調べたり(ステップA11)、その他の操作が行われたかを調べたりする(ステップA13)。
【0031】
いま、任意の情報を設定するために設定操作が行われたときには(ステップA3でYES)、その操作に対応する設定処理を行った後(ステップA4)、上述のステップA3に戻る。また、翻訳アプリ起動操作が行われたときには(ステップA5でYES)、後述する翻訳アプリ処理の実行に移り(ステップA6)、変換アプリ起動操作が行われたときには(ステップA7でYES)、後述する変換アプリ処理の実行に移る(ステップA8)。他方、着信を検出したときには(ステップA9でYES)、その応答操作に応じて通話処理を行った後(ステップA10)、上述のステップA3に戻る。また、電源オフ操作を検出したときには(ステップA11でYES)、電源オフ処理を行った後(ステップA12)、このフローの終了となるが、発信操作など、その他の操作が行われたときには(ステップA13でYES)、操作に応じた処理として発信処理などを行った後(ステップA14)、上述のステップA3に戻る。
【0032】
図4は、変換アプリ起動操作に応答して実行開始される翻訳アプリ処理(図3のステップA6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、翻訳アプリを起動した後(ステップB1)、翻訳対象の原文(文字列)の指定を受け付ける(ステップB2)。この場合、例えば、原文記憶部M3の内容を表示部16にリスト表示させている状態においてユーザ操作によりその原文リストの中から任意に選択された原文(文字列)を翻訳対象として読み出したり、操作部18や表示部(タッチ画面)16などから翻訳対象として任意に入力された原文(文字列)を取り込んだりして、この翻訳対象の原文(文字列)を表示部(タッチ画面)16に表示させる。
【0033】
この状態において、翻訳指示操作が行われたか(ステップB3)、翻訳指示+方向指示操作が行われたかを調べる(ステップB4)。ここで、翻訳指示操作とは、例えば、表示部(タッチ画面)16に表示されている翻訳対象の原文(文字列)上をタッチしてその位置でタッチを解除する操作であるのに対し、翻訳指示+方向指示操作とは、例えば、翻訳対象の原文(文字列)上をタッチしたままの状態で、その文字列の先頭文字から末尾文字の方向へ、又は末尾文字から先頭文字の方向へスライドしてからタッチを解除する操作である。なお、スライド方向は、これに限らず、任意である。いま、翻訳指示操作が行われたときには(ステップB3でYES)、翻訳処理Aの実行に移り(ステップB5)、翻訳指示+方向指示操作が行われたときには(ステップB4でYES)、翻訳処理Bの実行に移る(ステップB6)。
【0034】
図5は、翻訳指示操作に応答して実行開始される翻訳処理A(図4のステップB5)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、翻訳辞書データベース記憶部M4を参照し、翻訳対象の原文(第1文字列)に対する翻訳処理を実行して(ステップC1)、その翻訳結果の翻訳文(第2文字列)を生成する(ステップC2)。この場合、翻訳処理や翻訳文生成を翻訳装置・変換装置4側に対して依頼し、翻訳装置・変換装置4側で生成された翻訳文を受信するようにしてもよい。そして、視差バリアを生成せずに、この翻訳文を表示部16に表示させるとともに(ステップC3)、音声データに変換して(ステップC4)、サウンドスピーカ20Aから音声出力させる(ステップC5)。
【0035】
図6は、翻訳指示+方向指示操作に応答して実行開始される翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係がユーザ操作により指定された場合に、そのユーザ操作に基づいて第1視野角方向及び第2視野角方向を決定する(ステップD1)。すなわち、ユーザによる一連あるいは一体の操作である方向指示操作(スライド操作)に基づいて、第1視野角方向及び第2視野角方向を決定する。例えば、スライドの元を第1視野角方向とし、スライドの先を第2視野角方向とすると、原文(文字列)の先頭文字から末尾文字の方向にスライドした場合には、先頭文字の側を第1視野角方向とし、末尾文字の側を第2視野角方向として決定し、逆に、末尾文字から先頭文字の方向にスライドした場合には、末尾文字の側を第1視野角方向とし、先頭文字の側を第2視野角方向として決定する。
【0036】
図8は、翻訳処理Bの具体的に説明するための図で、(1)は、表示部(タッチ画面)16に翻訳対象の原文(文字列)として“お元気ですか”が表示されている状態において、当該携帯電話機1の主ユーザが図中左側の位置から、また、この主ユーザ側の横に並んだ他のユーザ(翻訳文を見せたいユーザ)が図中右側の位置から表示部16の表示内容を見る場合を示している。この場合、その文字列の先頭文字から末尾文字の方向(図中、左方向から右方向)にスライドすると、その先頭文字側が第1視野角方向として決定され、末尾文字の側が第2視野角方向として決定される。
【0037】
上述のようにして決定した第1視野角方向及び第2視野角方向に基づいて、原文の表示方向と翻訳文の表示方向を決定する(ステップD2)。例えば、第1視野角方向と第2視野角方向が左右の関係であれば、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが横一列に並んで表示部16を見ている場合であると判断して、原文の表示方向と翻訳文の表示方向を同じ順方向(文字の天を上、地を下)として決定する。また、第1視野角方向が下で第2視野角方向が上の関係であれば、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合であると判断して、原文の表示方向を順方向とし、翻訳文の表示方向を逆方向(文字の天を下、地を上)として決定する。
【0038】
このようにして第1及び第2視野角方向を決定するとともに、原文及び翻訳文の表示方向を決定した後は、上述の場合と同様に、翻訳辞書データベース記憶部M4を参照し、翻訳対象の原文(第1文字列)に対する翻訳処理を行い(ステップD3)、その翻訳結果の翻訳文(第2文字列)を生成する(ステップD4)。この場合においても、翻訳処理や翻訳文生成を翻訳装置・変換装置4側に対して依頼し、翻訳装置・変換装置4側で生成された翻訳文を受信するようにしてもよい。そして、表示部16の表面に上述した視差バリアを生成させた後(ステップD5)、原文と翻訳文とを表示部16に同時に表示させる(ステップD6)。その際、視差バリアの効果によって、第1視野角方向から原文が視認されるとともに、第2視野角方向から翻訳文が視認されるように原文と翻訳文を、それぞれ決定した表示方向で表示部16に同時に表示させる。そして、翻訳文を音声データに変換して(ステップD7)、サウンドスピーカ20Aから音声出力させる(ステップD8)。
【0039】
図8(2)は、第1視野角方向から原文が視認されるとともに、第2視野角方向から翻訳文が視認されるように表示部16に同時に表示させた状態を示している。この場合、第1視野角方向と第2視野角方向が左右の関係であり、原文の“お元気ですか”を見る主ユーザと、翻訳文の“How are you?”を見るユーザが横一列に並んで表示部16を見ている場合であるから、原文の表示方向と翻訳文の表示方向は、同じ順方向となる。
【0040】
このような翻訳処理A(図4のステップB5)又は翻訳処理B(図4のステップB6)が終わると、翻訳対象の他の原文を指定する原文再指定操作が行われたかを調べたり(ステップB7)、ユーザ操作又は一定時間経過時などに伴って翻訳アプリの終了が指示されたかを調べたりする(ステップB8)。ここで、原文再指定操作が行われたときには(ステップB7でYES)、上述のステップB2に戻り、以下、上述の動作を繰り返すが(ステップB2〜B7)、翻訳アプリの終了が指示されたときには(ステップB8でYES)、翻訳アプリを終了させた後(ステップB9)、図3のステップA3に戻る。
【0041】
図7は、変換アプリ起動操作に応答して実行開始される変換アプリ処理(図3のステップA8)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、仮名漢字変換や英数字変換などの変換アプリを起動させた後(ステップE1)、ユーザ操作などによる変換前文字列(未変換文字列)の指定を受け付けて表示部(タッチ画面)16に表示させる(ステップE2)。そして、変換指示操作待ち状態となるが(ステップE3)、いま、表示部(タッチ画面)16に表示されている変換前文字列(例えば、ひらがな)へのタッチ操作により変換指示操作が行われると(ステップE3でYES)、表示部16を見ているユーザの位置に基づいて、第1視野角方向と第2視野角方向を決定する処理を行う(ステップE4〜E7)。すなわち、カメラ機能を起動させて撮像部21から撮影画像を取り込み(ステップE4)、この撮影画像を解析しながら人物が何人写っているかを計数することにより表示部16を見ているユーザ数Pを検出する(ステップE5)。
【0042】
図9は、変換アプリ処理を具体的に説明するための図で、(1)は、表示部(タッチ画面)16に変換前文字列(未変換文字列)として“がしんしょうたん”が表示されている状態において、当該携帯電話機1の主ユーザが図中左側の位置から、また、この主ユーザ側に横一列に並んだ他のユーザ(変換後文字列を見せたい二人)が図中、中央の位置と右側の位置から表示部16の表示内容をそれぞれ見ている場合を示している。この場合、主ユーザ側に他の二人のユーザが横一列に並んでいるので、ユーザ数Pとして3人が検出される。
【0043】
そして、表示部16の全体の視野角をユーザ数Pに基づいて分割することにより、図4の左側から順番に第1視野角方向、第2視野角方向、第P(P=3)視野角方向を決定する(ステップE6)。この場合、均等分割に限らず、主ユーザの視野角を大きくとるようにしてもよく、また、ユーザの顔の位置に応じて視野角方向を決定するようにしてもよい。図9(1)の例では、図中左側(主ユーザ側)から第1視野角方向、第2視野角方向、第3視野角方向が決定される。そして、変換前文字列と変換後文字列の表示方向を決定する(ステップE7)。この場合においても、上述した場合と同様にして表示方向を決定するが、図9(1)の例では、第1視野角方向〜第P視野角方向が左右の関係にあるために、変換前文字列と変換後文字列の表示方向を同じ順方向(文字の天を上、地を下)として決定する。
【0044】
このようにして第1視野角方向〜第P視野角方向を決定するとともに、変換前文字列と変換後文字列の表示方向を決定した後は、変換辞書データベース記憶部M5を参照して文字列変換処理を実行し(ステップE8)、変換後文字列を生成する(ステップE9)。この場合、例えば、ひらがな文字列を漢字文字列に変換したり、英字や数字の文字列に変換したりする。なお、図9の例では、変換前文字列は“臥薪嘗胆”の漢字文字列に変換された場合である。そして、第1視野角方向とその他の視野角方向から、それぞれ別の文字列が視認されるような視差バリアを表示部16の表面に生成するとともに(ステップE10)、変換前文字列及び変換後文字列を表示部16にそれぞれ同時に表示させる(ステップE11)。この場合、図9(2)に示すように、第1視野角方向から変換前文字列が視認され、その他の第2及び第3視野角方向から変換後文字列が視認されるように変換前文字列及び変換後文字列を表示部16にそれぞれ同時に表示させる。ここで、各第1〜第3視野角方向は左右の関係であるから、変換前文字列及び変換後文字列の表示方向は、同じ順方向となる。
【0045】
その後、変換前文字列を再指定する再指定操作が行われたかを調べたり(ステップE12)、ユーザ操作又は一定時間経過時などに伴って変換アプリの終了が指示されたかを調べたりする(ステップE13)。ここで、再指定操作が行われたときには(ステップE12でYES)、上述のステップE2に戻り、以下、上述の動作を繰り返すが(ステップE2〜E12)、変換アプリの終了が指示されたときには(ステップE13でYES)、変換アプリを終了させた後(ステップE14)、図3のステップA3に戻る。
【0046】
以上のように、本実施形態において中央制御部11は、変換指示に応じて第1文字列が第2文字列に変換された場合に、表示部16に対する第1視野角方向から第1文字列が視認されるとともに、第2視野角方向から第2文字列が視認されるように第1文字列と第2文字列とを表示部16に同時に表示させるようにしたので、ある文字列を別の文字列に変換して表示部16に表示させる場合に、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御することができ、実用性に富んだものとなる。すなわち、例えば、ある文字列をある視野角方向からAさんが視認すると同時に、変換後の文字列を別の視野角方向からBさんが視認することができ、また、ユーザが見る位置を変えるだけで(視野角方向を変えるだけで)、ある文字列と変換後の文字列を視認することができ、さらには、それぞれの文字列の表示領域を狭くすることも無いなど、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御することができ、実用性に富んだものとなる。
【0047】
第1文字列の異なる言語への翻訳が指示された場合に、この第1文字列の言語とは異なる言語に翻訳された第2文字列を取得するようにしたので、翻訳前の文字列(原文)と翻訳後の文字列(翻訳文)を、表示領域を狭くすること無く、それぞれ異なる視野角方向から視認させることができる。
【0048】
第1文字列の異なる文字種への変換が指示された場合に、この第1文字列の文字種とは異なる文字種に変換された第2文字列を取得するようにしたので、ある文字種の文字列と別の文字種に変換後の文字列を、表示領域を狭くすること無く、それぞれ異なる視野角方向から視認させることができる。
【0049】
第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係が指定された場合に、その位置関係に基づいて、第1文字列と第2文字列をそれぞれ異なる視野角方向から視認させるように表示部16に同時に表示するようにしたので、異なる視野角方向の位置関係を指定することができ、柔軟性に富んだものとなる。
【0050】
表示部16を見ているユーザを撮像することによりそのユーザの位置に基づいて、第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定するようにしたので、ある文字列が視認される方向と、変換後の文字列が視認される方向とを表示部16を見ているユーザの位置に応じて、適切に指定することができる。
【0051】
ユーザ操作(方向を指示するスライド操作)に基づいて、第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定するようにしたので、ある文字列が視認される方向と、変換後の文字列が視認される方向とをユーザが所望する方向に、適切に指定することができる。
【0052】
ユーザによる一連あるいは一体の操作(方向を指示するスライド操作)に基づいて、第1文字列の変換を指示するとともに第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定するようにしたので、変換の指示と視野角方向の指定の両方をユーザが容易に行うことが可能となる。
【0053】
第2文字列を音声出力するようにしたので、ユーザにあっては、表示部16での確認のほかに、変換後の文字列を音声で聴き取ることもできる。
【0054】
翻訳指示に応じて第1文字列が第2文字列に翻訳された場合に、表示部16に対する第1視野角方向から第1文字列が視認されるとともに、第2視野角方向から第2文字列が視認されるように、第1文字列と第2文字列とを表示部16に同時に表示するようにしたので、例えば、ある文字列をある視野角方向からAさんが視認すると同時に、翻訳後の文字列を別の視野角方向からBさんが視認することができ、また、ユーザにあっては見る位置を変えるだけで(視野角方向を変えるだけで)、ある文字列と翻訳後の文字列を視認することができ、さらには、それぞれの文字列の表示領域を狭くすることも無いなど、ユーザの利便性を損なうことなく、その表示を適切に制御することができ、実用性に富んだものとなる。
【0055】
なお、上述した実施形態で示した翻訳処理Bにおいては、ユーザ操作(方向指示操作)に基づいて第1視野角方向及び第2視野角方向を決定するとともに、この視野角方向に基づいて文字列の表示方向を決定するようにしたが、視野角方向を所定の方向(表示部16の上下方向)に固定し、文字列の表示方向を所定の方向(順方向又は逆方向)に固定するようにしてもよい。
【0056】
図10は、実施形態の変形例を説明するための図である。
すなわち、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合において、視野角方向及び文字列の表示方向を所定の方向に固定する場合の翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、第1視野角方向を表示部16の下の方向とし、第2視野角方向を表示部16の上の方向として決定する(ステップF1)。そして、原文の表示方向を順方向(文字の天を上、地を下)とし、翻訳文の表示方向を逆方向(文字の天を下、地を上)として決定する(ステップF2)。そして、翻訳辞書データベース記憶部M4を参照し、翻訳対象の原文(第1文字列)に対する翻訳処理を行い(ステップF3)、その翻訳結果の翻訳文(第2文字列)を生成する(ステップF4)。
【0057】
そして、表示部16の表面に上述した視差バリアを生成させた後(ステップF5)、原文と翻訳文を表示部16に同時に表示させる(ステップF6)。その際、視差バリアの効果によって、第1視野角方向から原文が視認されるとともに、第2視野角方向から翻訳文が視認されるように原文と翻訳文を、それぞれ決定した表示方向で表示部16に同時に表示させる。そして、翻訳文を音声データに変換して(ステップF7)、サウンドスピーカ20Aから音声出力させる(ステップF8)。
【0058】
図11は、上述した実施形態の変形例を具体的に説明するための図である。
図11(1)は、表示部(タッチ画面)16に翻訳対象の原文(文字列)として“お元気ですか”が表示されている状態において、原文を見るユーザが図中下側(手前側)の位置(第1視野角方向)から、他のユーザ(翻訳文を見せたい相手ユーザ)が図中上側(奥側)の位置(第2視野角方向)から表示部16の表示内容を見る場合を示している。図11(2)は、上述のように原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合に、原文の表示方向を順方向とし、翻訳文の表示方向を逆方向として表示部16に同時に表示させた場合である。このように翻訳処理Bにおいて、視野角方向及び文字列の表示方向を所定の方向に固定したとしても、上述した実施形態と同様の効果を有する。
【0059】
また、上述した実施形態で示した翻訳処理Bにおいては、ユーザ操作(方向指示操作)に基づいて第1視野角方向及び第2視野角方向を決定するようにしたが、撮像部21によりユーザを撮影した画像を解析することにより視野角方向を決定するようにしてもよい。この場合、ユーザ数は3人以上であってもよい。
【0060】
図12は、実施形態の他の変形例を説明するための図で、撮像部21によりユーザを撮影した画像を解析することにより視野角方向を決定する場合の翻訳処理B(図4のステップB6)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、撮像部21を起動して撮像部21から撮影画像を取り込み(ステップG1)、この撮影画像を解析しながら人物が何人写っているかを計数することにより表示部16を見ているユーザ数Pを検出する(ステップG2)。そして、表示部16の全体の視野角をユーザ数Pに基づいて分割し、図4の左側から順番に第1視野角方向、第2視野角方向、第P(P=3)視野角方向を決定する(ステップG3)。この場合、均等分割に限らず、主ユーザの視野角を大きくとるようにしてもよく、また、ユーザの顔の位置に応じて視野角方向を決定するようにしてもよい。
【0061】
このようにして決定した第1視野角方向〜第P視野角方向に基づいて、原文の表示方向と翻訳文の表示方向を決定する(ステップG4)。すなわち、上述と同様に、第1視野角方向と第2視野角方向が左右の関係であれば、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが横一列に並んで表示部16を見ている場合であると判断して、原文の表示方向と翻訳文の表示方向を同じ順方向(文字の天を上、地を下)として決定するが、第1視野角方向が下で第2視野角方向が上の関係であれば、原文を見るユーザと翻訳文を見るユーザが対面して表示部16を見ている場合であると判断して、原文の表示方向を順方向、翻訳文の表示方向を逆方向(文字の天を下、地を上)として決定する。
【0062】
そして、翻訳辞書データベース記憶部M4を参照し、翻訳対象の原文に対する翻訳処理を行い(ステップG5)、その翻訳結果の翻訳文を生成する(ステップG6)。この場合においても、翻訳処理や翻訳文生成を翻訳装置・変換装置4側に対して依頼し、翻訳装置・変換装置4側で生成された翻訳文を受信するようにしてもよい。そして、表示部16の表面に上述した視差バリアを生成させた後(ステップG7)、原文と翻訳文とを表示部16に同時に表示させる(ステップG8)。その際、視差バリアの効果によって、第1視野角方向から原文が視認されるとともに、第2視野角方向から翻訳文が視認されるように原文と翻訳文を、それぞれ決定した表示方向で表示部16に同時に表示させる。そして、翻訳文を音声データに変換して(ステップG9)、サウンドスピーカ20Aから音声出力させる(ステップG10)。
【0063】
このように翻訳処理Bにおいて、撮像部21によりユーザを撮影した画像を解析することにより視野角方向を決定するようにしたとしても、上述した実施形態と同様の効果を有する。
【0064】
また、上述した実施形態においては、変換結果としての第2文字列を表示部16に表示させる場合に、第2視野角方向から視認されるようにしたが、第1視野角方向と第2視野角方向の両方から第2文字列が視認されるように表示部16を制御するようにしてもよい。例えば、図8の例では、主ユーザが原文を見る場合、他のユーザが翻訳文を見る場合を示したが、主ユーザ側でも翻訳文が視認されるようにしてもよい。この場合、主ユーザに対して、原文とともに翻訳文が視認されるようにしてもよいが、原文に代わって翻訳文が視認されるようにしてもよい。このことは、図9に示した変換の場合であっても同様である。
【0065】
このように第1視野角方向と第2視野角方向の両方から第2文字列が視認されるように表示部16を制御するようにすれば、ユーザにあっては異なる視野角方向から変換後の文字列を視認することができる。
【0066】
また、上述した実施形態においては、変換指示操作や方向指定操作を行う場合に、表示部(タッチ画面)16上をスライド操作するようにしたが、変換指示操作や方向指定操作は、スライド操作に限らず、例えば、キーを使用する操作、ダブルタッチ操作など別の態様のタッチ操作など、変換を指示する操作と方向を指定する操作が一体又は一連の操作であれば、任意の操作であってもよい。
【0067】
また、上述した実施形態においては、翻訳として日本語から英語の場合を例示したが、勿論、これに限らず、ある任意の言語から別の任意の言語への翻訳であればよい。また、上述した実施形態においては、変換として仮名文字から漢字の場合を例示したが、勿論、これに限らず、ある任意の文字種から別の任意の文字種への変換であればよい。
【0068】
また、上述した実施形態においては、表示部16は端末装置に備えられている表示部としたが、外部モニタなど、任意の外部表示装置であってもよい。その他、端末装置としては携帯電話機に限らず、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤーなど、任意の端末装置であってもよい。さらに、ストレートタイプの端末装置に限らず、折り畳みタイプ、スライドタイプ、スピントップタイプなど任意の筐体構造であってもよい。
【0069】
また、上述した実施形態において示した“装置”や“機”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1 携帯電話機
2 無線通信網
3 インターネット
4 翻訳装置・変換装置
11 中央制御部
13 記憶部
16 表示部(タッチ画面)
17 視差バリア制御部
18 操作部
21 撮像部
M1 プログラム記憶部
M2 各種情報一時記憶部
M3 原文記憶部
M4 翻訳辞書データベース記憶部
M5 変換辞書データベース記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を制御する端末装置であって、
第1文字列の変換を指示する指示手段と、
前記指示手段による変換指示に応答して、前記第1文字列が第2文字列に変換された変換結果を取得する取得手段と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する第1表示制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記指示手段は、前記第1文字列の異なる言語への翻訳を指示する手段であって、
前記取得手段は、前記第1文字列が該第1文字列の言語とは異なる言語で記述された前記第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記指示手段は、前記第1文字列の異なる文字種への変換を指示する手段であって、
前記取得手段は、前記第1文字列が該第1文字列の文字種とは異なる文字種で記述された前記第2文字列に変換された変換結果を取得する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する指定手段をさらに備え、
前記第1表示制御手段は、前記指定手段によって指定された位置関係に基づいて、前記第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、前記第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
前記表示部を見ているユーザを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像されたユーザに基づいて、ユーザの位置を検出する検出手段と、
をさらに備え、
前記指定手段は、前記検出手段によって検出されたユーザの位置に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の端末装置。
【請求項6】
前記指定手段は、ユーザ操作に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の端末装置。
【請求項7】
前記指示手段は、前記ユーザによる一連あるいは一体の操作に基づいて、前記第1文字列の変換を指示し、
前記指定手段は、前記ユーザによる一連あるいは一体の操作に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする請求項6記載の端末装置。
【請求項8】
前記取得手段が変換結果として取得した前記第2文字列を音声出力する音声出力手段をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項9】
前記取得手段が変換結果として取得した前記第2文字列を前記表示部に表示させる場合に、前記第1視野角方向と前記第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する第2表示制御手段をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項10】
表示部を制御する端末装置であって、
第1言語で記述された第1文字列の翻訳を指示する指示手段と、
前記指示手段による翻訳指示に応答して、前記第1文字列が前記第1言語とは異なる第2言語で記述された第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する取得手段と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項11】
コンピュータに対して、
第1文字列の変換を指示する機能と、
前記変換指示に応答して、前記第1文字列が第2文字列に変換された変換結果を取得する機能と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータに対して、
第1言語で記述された第1文字列の翻訳を指示する機能と、
前記翻訳指示に応答して、前記第1文字列が前記第1言語とは異なる第2言語で記述された第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する機能と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項1】
表示部を制御する端末装置であって、
第1文字列の変換を指示する指示手段と、
前記指示手段による変換指示に応答して、前記第1文字列が第2文字列に変換された変換結果を取得する取得手段と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する第1表示制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記指示手段は、前記第1文字列の異なる言語への翻訳を指示する手段であって、
前記取得手段は、前記第1文字列が該第1文字列の言語とは異なる言語で記述された前記第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記指示手段は、前記第1文字列の異なる文字種への変換を指示する手段であって、
前記取得手段は、前記第1文字列が該第1文字列の文字種とは異なる文字種で記述された前記第2文字列に変換された変換結果を取得する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する指定手段をさらに備え、
前記第1表示制御手段は、前記指定手段によって指定された位置関係に基づいて、前記第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、前記第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
前記表示部を見ているユーザを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像されたユーザに基づいて、ユーザの位置を検出する検出手段と、
をさらに備え、
前記指定手段は、前記検出手段によって検出されたユーザの位置に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の端末装置。
【請求項6】
前記指定手段は、ユーザ操作に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする請求項4記載の端末装置。
【請求項7】
前記指示手段は、前記ユーザによる一連あるいは一体の操作に基づいて、前記第1文字列の変換を指示し、
前記指定手段は、前記ユーザによる一連あるいは一体の操作に基づいて、前記第1視野角方向と第2視野角方向との位置関係を指定する、
ようにしたことを特徴とする請求項6記載の端末装置。
【請求項8】
前記取得手段が変換結果として取得した前記第2文字列を音声出力する音声出力手段をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項9】
前記取得手段が変換結果として取得した前記第2文字列を前記表示部に表示させる場合に、前記第1視野角方向と前記第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する第2表示制御手段をさらに備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項10】
表示部を制御する端末装置であって、
第1言語で記述された第1文字列の翻訳を指示する指示手段と、
前記指示手段による翻訳指示に応答して、前記第1文字列が前記第1言語とは異なる第2言語で記述された第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する取得手段と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項11】
コンピュータに対して、
第1文字列の変換を指示する機能と、
前記変換指示に応答して、前記第1文字列が第2文字列に変換された変換結果を取得する機能と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータに対して、
第1言語で記述された第1文字列の翻訳を指示する機能と、
前記翻訳指示に応答して、前記第1文字列が前記第1言語とは異なる第2言語で記述された第2文字列に翻訳された翻訳結果を取得する機能と、
前記第1文字列と前記第2文字列とを前記表示部に同時に表示させる場合に、前記表示部に対する第1視野角方向から前記第1文字列が視認されるとともに、該第1視野角方向とは異なる第2視野角方向から前記第2文字列が視認されるように前記表示部を制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−237939(P2011−237939A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107518(P2010−107518)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】
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